JP2016183039A - 後処理装置及び画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の搬送路を屈曲させた場合であっても、搬送方向に対する用紙の傾きを修正しやすい後処理装置などを提供する。【解決手段】後処理装置3には、搬送されてきた用紙を受け入れる受け入れ口301、用紙を排出する排出口302、受け入れた用紙に対して、用紙の流れる方向に対する傾き(スキュー)を検知する傾き検知部303、傾きを補正するスイングロール42を備えた第1傾き補正部304、傾き補正ロール43に用紙の先端を突き当てることにより傾きを補正する第2傾き補正部305を備えている。そして、第2傾き補正部305は、第1傾き補正部304を通過して搬送された用紙の傾きを、第1傾き補正部304より精度よく補正する。【選択図】図2

Description

本発明は、後処理装置及び画像形成システムに関する。
特許文献1には、シートの第1の面に画像形成手段により画像を形成し、その後、シートの第2の面に画像形成手段により画像を形成するようにした画像形成装置において、第2の面に画像を形成するために、反転ローラーから搬送されてくるシートを、回動軸により回動自在の回転テーブルに支持された斜送ローラーにより搬送方向を変換することにより、シートの搬送方向に対する垂直方向のずれを修正し、シートの所定位置に画像が形成されるようにする画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、シート状物をニップして同転することにより所定の搬送方向に搬送する第一搬送ロール対と、当該第一搬送ロール対よりも搬送方向の下流側に設けられシート状物をニップして回転することにより当該所定の搬送方向からずらして搬送する第二搬送ロール対とを備えるシート搬送装置において、当該第二搬送ロール対の各ロールを所定タイミングで接離自在に構成するとともに、シート伏物の搬送方向先端が第二搬送ロール対のニップ域に達した後に第二搬送ロール対をニップさせるように制御する制御手段を有するシート搬送装置が記載されている。
特許文献3には、ニップアセンブリを構成するドライブシャフトの一端又はその近傍を、そのシャフトに直交する枢軸周りで枢動させうるよう、球状ベアリング要素等の部材で支持し、プロセス方向沿いに運ばれてくる記録媒体のスキューを、少なくとも1個のセンサで計測し、シャフト上にあるドライブローラとそれに対向するアイドラローラとの間にニップを発生させるニップアセンブリを、センサ等によるスキュー計測結果に応じシャフトを枢動させることで枢動させ、ニップアセンブリの姿勢を記録媒体の姿勢に揃えることで、印刷システム内で記録媒体がデスキューされるデスキュー装置が記載されている。
特許文献4には、一方向に曲がる第1の搬送路と、この第1の搬送路に続いて他方向に曲がる第2の搬送路と、を有し、曲がりつつ鉛直下方向に向かう搬送路と、前記第1の搬送路に設けられた第1の処理部と、前記第2の搬送路に設けられた第2の処理部と、前記第2の搬送路に続いて、鉛直上方へ向かう第3の搬送路と、を有する後処理装置が記載されている。
特開平10−218434号公報 特開2001−151387号公報 特開2010−189191号公報 特開2015−9970号公報
冊子等を制作するために、画像形成後に、画像形成された用紙に折り筋を形成する折り筋形成や、用紙の側縁を除去する側縁除去(天地トリマー)など後処理が行なわれることがある。これらの後処理を行う後処理装置では、省スペース化のために、用紙を搬送する搬送路が屈曲して設けられている。
本発明の目的は、用紙の搬送路を屈曲させた場合であっても、搬送方向に対する用紙の傾きを修正しやすい後処理装置などを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、搬送される用紙の搬送方向に対する傾きを補正する第1の傾き補正手段と、前記第1の傾き補正手段を通過して搬送された前記用紙の搬送方向に対する傾きを、前記第1の傾き補正手段より精度よく補正する第2の傾き補正手段とを、備える後処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の傾き補正手段が、前記用紙の傾きを補正する際、当該第1の傾き補正手段の上流側における当該用紙の挟み込み状態を解除する解除手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の後処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第1の傾き補正手段は、前記用紙の搬送方向に垂直な方向に対する傾きに対応して、軸が搬送方向に垂直な方向から傾く傾斜ロールを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の後処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の傾き補正手段は、前記用紙の搬送方向における先端が突き当たることで傾きを補正する補正ロールを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の後処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の傾き補正手段は、用紙を搬送する搬送路が屈曲する部分に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の後処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第2の傾き補正手段の上流側の下側に、当該第2の傾き補正手段が備える補正ロールに前記用紙が突き当たった際に発生する当該用紙のたわみを収容するたわみ収容部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の後処理装置である。
請求項7に記載の発明は、用紙に画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置で画像が形成された用紙の搬送方向に対する傾きを補正する第1の傾き補正手段と、前記第1の傾き補正手段を通過して搬送された前記用紙の搬送方向に対する傾きを、前記第1の傾き補正手段より精度よく補正する第2の傾き補正手段とを、有する後処理装置とを備える画像形成システムである。
請求項1の発明によれば、用紙の搬送路を屈曲させた場合であっても、搬送方向に対する用紙の傾きを修正しやすい。
請求項2の発明によれば、上流側の用紙の挟み込みを解除しない場合に比べ、用紙の傾きの補正が容易にできる。
請求項3の発明によれば、軸が傾かない補正ロールを用いる場合に比べて、用紙の傾きが大きい場合の補正が容易になる。
請求項4の発明によれば、用紙を突き当てる補正ロールを用いない場合に比べ、構成が簡易にできる。
請求項5の発明によれば、屈曲しない場所に設ける場合に比べて、用紙の動きが容易になる。
請求項6の発明によれば、たわみ収容部を上側に設ける場合に比較して、用紙がたわみやすくなる。
請求項7の発明によれば、搬送方向に対する用紙の傾きを修正しやすい画像形成システムを提供できる。
本実施の形態が適用される画像形成システムの全体構成を示した図である。 後処理装置を説明する図である。 第1傾き補正部におけるスイングロールによる用紙の傾きの補正を説明する図である。(a)は、スイングロールが用紙をニップする前の状態、(b)はスイングロールが用紙をニップし、元の状態に戻った状態を示す。 第2傾き補正部における補正ロールによる用紙の傾きの補正を説明する図である。(a)は、用紙を補正ロールに突き当てた状態を上方から見た図、(b)は、用紙の先端を補正ロールに突き当てた状態を側方から見た図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
<画像形成システム100の説明>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システム100の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成システム100には、例えば電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置1、画像形成された用紙Sを受け入れて搬送するとともに他の用紙Sを挿入する用紙挿入装置2、画像形成装置1によって画像が形成された用紙Sに対して後処理を施す後処理装置3が設けられている。
用紙挿入装置2は、画像形成装置1によって画像が形成された用紙Sを搬送する用紙搬送装置として捉えられるが、別に画像形成などがされた用紙Sを搬送経路に追加挿入する機能も有している。
また、後処理装置3は、用紙Sを搬送する機能を有しており、用紙搬送装置として捉えてもよい。
ここでは、画像形成装置1によって画像が形成された用紙及び用紙挿入装置2から供給される用紙をともに用紙Sと表記する。
画像形成装置1には、各色画像データに基づき用紙Sへの画像形成を行う画像形成部10が設けられている。画像形成部10は、インクジェット方式や、電子写真方式などを用いて、用紙Sへの画像形成を行う。
また、画像形成装置1には、原稿から画像を読み取って読取画像データを生成する画像読み取り部11、画像形成部10に用紙Sを供給する用紙供給部12、ユーザからの操作入力を受け付けるとともにユーザへの情報の提示を行う総合ユーザ・インターフェイス13が設けられている。
また、画像形成装置1には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを含んで構成され、画像形成システム100全体の動作を制御する主制御部14が設けられている。
用紙挿入装置2は、例えば冊子(ブックレット)を作製する際の表紙など、別に画像形成などがされた用紙Sを、画像形成装置1によって画像が形成される用紙Sの搬送経路に追加挿入する。すなわち、画像形成装置1が冊子の本文となる用紙Sを形成するとしたとき、用紙挿入装置2は、本文となる用紙Sの流れに対して、表紙となる用紙Sを供給する。
後処理装置3には、用紙Sに対して折り筋を形成する折り筋形成部307(後述する図2参照)や、側縁除去(天地トリマー)を行う側縁除去部308(後述する図2参照)など複数の処理部が設けられている。
そして、図1では記載していないが、画像形成システム100では、後処理装置3に続いて、後処理装置3から搬出された用紙Sに対して、実際に折り処理を行う装置、折り処理が行われた用紙Sに対して穴あけ(パンチ)や、必要枚数だけ用紙Sを集積させた用紙束の端部に対してステープル綴じ(端綴じ)や、用紙束の中央部分に綴じ処理(中綴じ処理)を施して冊子を生成する(製本作業を行う)フィニッシャ装置などが接続されてもよい。このようにすることで、画像形成システム100は、例えば、冊子を作成する一連の作業(印刷単位)が連続して行えるように構成される。
さらに、後処理装置3には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを含んで構成され、後処理装置3の各機能部を制御する後処理制御部31が設けられている。また、後処理に関するユーザからの操作入力を受け付けるユーザ・インターフェイス(UI)32が設けられている。
なお、本実施形態では、後処理制御部31が後処理装置3内に設けられた構成例を示したが、後処理制御部31は、画像形成装置1内に設けてもよい。また、主制御部14が、後処理制御部31の制御機能を兼ね備えた構成としてもよい。
また、本実施形態では、ユーザ・インターフェイス32が後処理装置3に設けられた構成例を示したが、ユーザ・インターフェイス32は、画像形成装置1に設けてもよい。また、総合ユーザ・インターフェイス13が、ユーザ・インターフェイス32の機能を兼ね備えた構成としてもよい。
<後処理装置3の説明>
図2は、後処理装置3を説明する図である。
後処理装置3には、画像形成装置1から搬送されてきた用紙Sを受け入れる受け入れ口301、用紙Sを排出する排出口302が設けられている。
また、後処理装置3は、受け入れた用紙Sに対して、用紙Sの流れる方向に対する傾き(スキュー)を検知する傾き検知部303、傾きを補正するスイングロール42を備えた第1傾き補正部304、傾き補正ロール43に用紙Sの先端を突き当てることにより傾きを補正する第2傾き補正部305、用紙Sの両端の位置を検出する端位置検出部306、用紙Sに折り筋を形成する折り筋形成部307、用紙Sの側縁CSを除去する側縁除去部(天地トリマー)308及び除去された用紙Sの側縁CSを屑として収容する屑収容部309を備えている。
なお、スイングロール42を、傾斜ロールと表記することがある。
さらに、後処理装置3には、用紙Sが通る第1用紙搬送経路R1が設けられている。この第1用紙搬送経路R1は、受け入れ口301を始点として排出口302に向かう。
また、第1用紙搬送経路R1は、傾き検知部303、第1傾き補正部304、第2傾き補正部305、端位置検出部306、折り筋形成部307、側縁除去部(天地トリマー)308を経由するように設けられている。この経路により、受け入れ口301にて受け入れられた用紙Sが、傾き検知部303、第1傾き補正部304、第2傾き補正部305、端位置検出部306、折り筋形成部307、側縁除去部308へ向かう。
なお、第1用紙搬送経路R1は、側縁除去部308の下流側(βとして示す部分、以下β部分と称す)にて、第1分岐経路R11と第2分岐経路R12とに枝分かれしている。そして、第1分岐経路R11と第2分岐経路R12は、排出口302の手前(γとして示す部分、以下γ部分と称す)で合流する。
ここで、第1傾き補正部304は、第1の傾き補正手段の一例であり、第2傾き補正部305は、第2の傾き補正手段の一例である。
さらに、後処理装置3には、第2用紙搬送経路R2が設けられている。
第2用紙搬送経路R2は、第1用紙搬送経路R1から分岐するように設けられている。具体的には、第2用紙搬送経路R2は、第1傾き補正部304の下流側で、折り筋形成部307の上流側(αとして示す部分、以下α部分と称す)にて、第1用紙搬送経路R1から分岐している。さらに、第2用紙搬送経路R2は、第1用紙搬送経路R1に接続している箇所を始点として、排出口302に向かう。
折り筋形成部307における折り筋の形成及び側縁除去部308による側縁CSの除去を行わない用紙Sは、第2用紙搬送経路R2を通って排出口302に向かうように構成されている。
なお、第1用紙搬送経路R1、第2用紙搬送経路R2は、例えば、2枚の金属板で挟まれた通路(シュート)とし構成されている。そして、用紙Sは、2枚の金属板の間を搬送される。
また、第1用紙搬送経路R1から第2用紙搬送経路R2に分岐するα部分、第1用紙搬送経路R1が第1分岐経路R11と第2分岐経路R12とに分岐するβ部分、第1分岐経路R11、第2分岐経路R12及び第2用紙搬送経路R2が合流するγ部分には、金属板で構成され、金属板が用紙Sをガイドすることで、用紙Sの経路を切り替えるゲートが設けられている。
さらに、第1用紙搬送経路R1、第2用紙搬送経路R2には、これらの用紙搬送経路上に位置する用紙Sを下流側へ搬送する搬送ロール41が複数設けられている。
搬送ロール41は、モータより回転駆動する駆動ロール41Aと、駆動ロール41Aと対向する位置に設けられ、駆動ロール41Aから駆動力を受けて回転する従動ロール41Bとから構成されている。
これらの駆動ロール41A及び従動ロール41Bは、例えば、金属等で構成された軸に、ゴム等の構成された円筒状の弾性体が複数取り付けられて構成されている。
そして、搬送ロール41では、駆動ロール41Aの弾性体と、従動ロール41Bの弾性体とを接触させた状態(接触状態)とし、駆動ロール41Aを回転させる。すると、駆動ロール41Aに接触された従動ロール41Bが従動する。
用紙Sが駆動ロール41Aと従動ロール41Bとの間に挟み込まれる(ニップされると)と、用紙Sは、駆動ロール41A及び従動ロール41Bの回転する方向に移動する。
これらの搬送ロール41における駆動ロール41A及び従動ロール41Bそれぞれの弾性体は、2枚の金属板で挟まれた通路の金属板の一部がくり抜かれた部分で、接触するように設けられている。
なお、後処理制御部31(図1参照)の制御により、駆動ロール41Aと従動ロール41Bのいずれか一方又は両方が、接触状態が解除されて、他方に対して離れた位置に移動する(離間する)ようになっている。
ここで、後処理制御部31は、解除手段の一例である。
そして、図2に示すように、後処理装置3を省スペース化するため、第1用紙搬送経路R1は、S字形状に曲げられて構成されている。
また、後処理装置3の受け入れ口301と排出口302とは、同じ高さに設けられている。これにより、後処理装置3を設けない場合に、折り処理を行う装置、フィニッシャ装置などを画像形成装置1に接続されるようになっている。
ここで、後処理装置3が備える各機能部を説明する。
傾き検知部303は、例えば、発光素子と受光素子のペアで構成された検知部材が、用紙Sの流れと垂直な方向に2組設けられて構成される。用紙Sが通過しない場合、受光素子は、発光素子から出た光を受光している。そして、2個の検知部材における用紙Sの通過によって遮光された時間(タイミング)差から、搬送されてきた用紙Sの、流れに垂直な方向に対する傾きを算出する。
第1傾き補正部304は、スイングロール42を備えている。スイングロール42も搬送ロール41と同様に、モータより回転駆動する駆動ロール42Aと、駆動ロール42Aと対向する位置に設けられ、駆動ロール42Aから駆動力を受けて回転する従動ロール42Bとから構成されている。
そして、スイングロール42における駆動ロール42A及び従動ロール42Bは、軸の一端部は固定されているが、他端部は用紙Sの流れに対して垂直な方向に対して、傾けられる(スイングする)ようになっている。用紙Sが到達する直前に、傾き検知部303によって検知された用紙Sの傾き量に合わせて、スイングロール42の傾き量が設定されている。
スイングロール42における駆動ロール42A及び従動ロール42Bが傾いた状態で、用紙Sを挟み込むと、傾いた状態から傾かない元の状態に戻される。これにより、用紙Sの傾きが補正される。
このとき、スイングロール42が用紙Sをニップした後、スイングロール42の傾きを戻す際に、スイングロール42の上流側にあって、用紙Sをニップしている搬送ロール41(図2では3個)の駆動ロール41Aと従動ロール41Bとのいずれか一方又は両方がニップを解除された状態に移行する。つまり、用紙Sをニップしている弾性体間の距離が広げられる。これにより、スイングロール42による用紙Sの傾きの補正が、容易に行われやすくなる。
そして、スイングロール42が傾いた状態から傾かない元の状態に戻って、用紙Sの傾きの補正が終了した後には、搬送ロール41における駆動ロール41Aと従動ロール41Bとは、接触状態に戻る。これにより、スイングロール42により傾きが補正された状態で、用紙Sが搬送される。
第2傾き補正部305は、第1傾き補正部304で傾きが補正された用紙Sの傾きをさらに精度を上げて補正する。第2傾き補正部305は、用紙Sを突き当てることで傾きを補正する補正ロール43を備えている。補正ロール43は、搬送ロール41と同様に、モータより回転駆動する駆動ロール43Aと、駆動ロール43Aと対向する位置に設けられ、駆動ロール43Aから駆動力を受けて回転する従動ロール43Bとから構成されている。
補正ロール43は、用紙Sが突き当たる直前に、回転が停止した状態に保持される。用紙Sは補正ロール43に突き当たるとともに、上流側から押されているため、重力により下方にたわむ。このたわみが発生したタイミングで、補正ロール43の回転を再開させる。これにより、用紙Sの傾きが補正される。なお、補正ロール43の上流側に、用紙Sのたわみを収容するたわみ収容部44が設けられている。たわみ収容部44は、第1用紙搬送経路R1が下側に膨れるように設けられている。
なお、第1傾き補正部304で、用紙Sの大きな傾きは補正されている。よって、第2傾き補正部305は、傾きの補正の精度をさらに上げるように働く。
端位置検出部306は、用紙Sの流れに対して垂直な方向の端を検知する。すなわち、用紙Sの幅は定まっていない。例えば、ラインセンサなどにより、用紙Sの端の位置が検出される。ここでは、用紙Sの流れに対して垂直な方向については、用紙Sの位置を揃えていない。よって、用紙Sごとに端の位置が異なっている。
折り筋形成部307は、第1用紙搬送経路R1の脇から第1用紙搬送経路R1に向かって進出する進出部材を有しており、この進出部材を用紙Sに押し当てることで、用紙Sに、折り筋を形成する。この折り筋を基に、後処理装置3に続いて設けられる折り処理を行う装置において、用紙Sが折られる。
折り筋を設けることで、折り処理がより円滑に行われる。
なお、折り筋形成部307は、用紙Sに対して、折り筋を形成しないようにも設定される。すなわち、用紙Sが折り筋形成部307を経由しても、折り筋形成部307が機能しないように設定しうる。この場合、用紙Sは、折り筋が形成されない状態で、側縁除去部308に向かう。
側縁除去部308は、トリミングを行う装置であり、用紙Sの側縁CS(第1用紙搬送経路R1に沿った側縁)の部分を除去する。側縁除去部308は、例えば、用紙Sの流れに対して垂直に設けられた軸に固定された円板状の刃を備えるロータリーカッターユニットで構成されている。そして、ロータリーカッターユニットは、用紙Sの流れに対して垂直な方向に2個設けられている。これにより、用紙Sの両端部の側縁CSが並行して除去される。
用紙Sの幅は、作製する冊子などにより異なるため、端位置検出部306で検出された用紙Sの端の位置と、用紙Sのトリミングする側縁CSのサイズに合わせて、2個のロータリーカッターユニットが軸に沿って移動して、用紙Sの側縁CSを切り落す。
屑収容部309は、側縁除去部308で切り落とされた用紙Sの側縁CSを屑として収容する。
なお、側縁除去部308は、用紙Sの側縁CSを除去しないようにも設定される。すなわち、用紙Sが側縁除去部308を経由しても、側縁除去部308が機能しないように設定しうる。この場合、用紙Sは、側縁CSが除去されない状態で、排出口302に向かう。
ここで、後処理装置3における用紙Sの流れを説明する。まず、第1用紙搬送経路R1に沿って、用紙Sが搬送される場合を説明する。
画像形成装置1で画像が形成された用紙Sは、用紙挿入装置2を経由して、受け入れ口301から、後処理装置3に搬入される。
後処理装置3では、まず、傾き検知部303により、用紙Sの流れに対して垂直な方向の傾きが検知される。
次に、第1傾き補正部304及び第2傾き補正部305で傾きが補正される。
そして、端位置検出部306により、用紙Sの両端の位置が検知される。
その後、折り筋形成部307により、折り筋が形成される。
さらに、側縁除去部308により、用紙Sの側縁CSが除去される。
そして、先行して搬送されてきた用紙S(以下、「先行用紙S」と称する)は、第1分岐経路R11に送り込まれる。そして、この第1分岐経路R11上に、先行用紙Sが一時的に滞留(待機)される。
次いで、後続して搬送されてきた用紙S(以下、「後続用紙S」と称する)は、第2分岐経路R12に送り込まれる。
そして、先行用紙Sと後続用紙Sとが重なった状態の用紙S(以下、「重なり用紙S」と称する)が、排出口302に向けて送り出される。
第1分岐経路R11及び第2分岐経路R12は、用紙束の折り処理など、時間を要する処理が後続する場合、画像形成装置1などの処理能力を低下させないための緩衝(バッファー)機能を有している。言い換えれば、第1分岐経路R11及び第2分岐経路R12は、緩衝部310を構成する。
例えば、緩衝部310を備えていない場合、用紙束の折り処理などの時間を要する処理が後続する場合、この折り処理よりも処理効率が高い、画像形成装置1における画像形成動作を停止等させる必要が生じて、全体の処理効率が低下する。
一方、緩衝部310を備える場合、時間を要する処理が後続する場合でも、画像形成装置1における画像形成動作が継続して行える。
具体的には、後続用紙Sを送り込める第2分岐経路R12が設けられており、時間を要する処理が後続する場合でも、この第2分岐経路R12に後続用紙Sを送り込むことで、画像形成装置1における画像形成動作が継続して行える。これより、処理効率の低下が抑制される。
なお、後処理装置3に後続する処理が時間を要しない場合には、第1分岐経路R11及び第2分岐経路R12のいずれか一方のみを用いればよい。
次に、用紙Sが、第1用紙搬送経路R1から分岐した第2用紙搬送経路R2に沿って搬送される場合を説明する。
後処理装置3が備える処理部、ここでは、用紙Sに折り筋を形成する折り筋形成部307、用紙Sの側縁CSを除去する側縁除去部308、第1分岐経路R11及び第2分岐経路R12が構成する緩衝部310を使用しない場合には、第1用紙搬送経路R1から分岐した第2用紙搬送経路R2を使用して、用紙Sが搬送される。
画像形成装置1で画像が形成された用紙Sは、用紙挿入装置2を経由して、受け入れ口301から、後処理装置3に搬入される。
後処理装置3では、まず、傾き検知部303により、用紙Sの傾きが検知される。
次に、第1傾き補正部304で傾きが補正される。そして、傾きが補正された用紙Sは、第2用紙搬送経路R2を経由して、排出口302に向けて送り出される。
言い換えれば、第2用紙搬送経路R2は、後処理装置3が備える各処理部を経由しないで通過するバイパスとして機能する。
後処理装置3が備える各処理部を経由しない場合、用紙Sの搬送時間が短縮される。また、用紙Sが経由する経路長が、各処理部を経由する場合に比べて短いため、用紙Sに与える負荷が小さく、用紙Sに汚れや傷などがつきにくい。
よって、用紙S毎に、後処理装置3が備える各処理部のいずれかを使用する用紙Sの場合には、各処理部を経由する第1用紙搬送経路R1を経由するように制御され、後処理装置3が備える各処理部を使用しない用紙Sの場合には、各処理部を迂回する第2用紙搬送経路R2を経由するように制御される。
本実施の形態では、用紙Sの流れに対して垂直方向の傾きを補正する手段として、スイングロール42から構成される第1傾き補正部304と補正ロール43から構成される第2傾き補正部305とを備えている。
まず、第1傾き補正部304にて、後処理装置3の受け入れ口301に搬送されてきた用紙Sの大きな傾きを補正する。そして、第1傾き補正部304で補正されなかった小さな傾きを補正する。
このように2段階で用紙Sの傾きを補正するのは、例えば、100〜350gsmなどの厚紙(厚い用紙S)に対応するためである。
図3は、第1傾き補正部304におけるスイングロール42による用紙Sの傾きの補正を説明する図である。図3(a)は、スイングロール42が用紙Sをニップする前の状態、図3(b)はスイングロール42が用紙Sをニップし、元の状態に戻った状態を示す。なお図3では、第1用紙搬送経路R1を上方から見た図として示している。よって、用紙Sは左から右に搬送される。
図3(a)に示すように、傾き検知部303が検知した用紙Sの傾きに対応して、スイングロール42は軸の一端部を支点として、他端部が移動する。そして、用紙Sが搬送されてくるのを待ち受ける。
そして、図3(b)に示すように、スイングロール42が用紙Sをニップすると、用紙Sをニップした状態で、スイングロール42の軸が傾かない元の状態に移行する。
このとき、図3(b)の領域Iで示す、スイングロール42より上流側の搬送ロール41はニップを解除される。すなわち、搬送ロール41によるニップによって、用紙Sに対する傾きの補正が妨げられないようにしている。
なお、スイングロール42による用紙Sの補正は、スイングロール42が静止している状態において行ってもよく、スイングロール42が回転している状態において行ってもよい。スイングロール42による用紙Sの補正がされる間、用紙Sが搬送ロール41でニップされて、補正の妨げにならなければよい。
また、領域Iで示すスイングロール42より上流側(領域I)の搬送ロール41は、ニップを解除されるが、搬送ロール41の駆動ロール41Aと従動ロール41Bとのいずれが用紙Sから離間するようにしてもよく、両方が用紙Sから離間するようにしてもよい。厚い用紙Sなどのように、駆動ロール41A又は従動ロール41Bの弾性体との接触抵抗が高い場合には、駆動ロール41Aと従動ロール41Bとの両方を用紙Sから離間させる方がよい。
これにより、第1傾き補正部304による傾き補正の際に、用紙Sにしわなどが発生することが抑制される。
そして、本実施の形態では、第1傾き補正部304は、第1用紙搬送経路R1がS字状に屈曲する最初の屈曲部分に設けられている。これにより、スイングロール42によってニップされ、上流側の搬送ロール41によるニップが解除された用紙Sは、上流側が上側に跳ね上がり、動きやすくなる。よって、スイングロール42による補正がより容易になる。また、後処理装置3を省スペース化している。
図4は、第2傾き補正部305における補正ロール43による用紙Sの傾きの補正を説明する図である。図4(a)は、用紙Sを補正ロール43に突き当てた状態を上方から見た図、図4(b)は、用紙Sの先端を補正ロール43に突き当てた状態を側方から見た図である。なお、用紙Sは、右から左へ搬送される。
図4(a)に示すように、補正ロール43の上流側には搬送ロール41が設けられている。
用紙Sの先端が補正ロール43に突き当てられる際、補正ロール43は停止している。すると、用紙Sは補正ロール43の上流側に設けられた搬送ロール41により、補正ロール43に押し付けられる。すると、用紙Sがたわみ(ループ状になり)、用紙Sの先端が補正ロール43に突き当てられることで、用紙Sの先端が用紙Sの流れに対して垂直に補正される。
用紙Sの先端が補正された後、補正ロール43を回転させることで、補正された状態で用紙Sが搬送される。
図4(b)に示すように、補正ロール43の上流側と搬送ロール41の下流側との間には、用紙Sのたわんだ部分を収容するたわみ収容部44が設けられている。そして、たわみ収容部44が、第1用紙搬送経路R1の下側に設けられている。第1用紙搬送経路R1の下側にたわみ収容部44を設けることで、たわみ収容部44を上側に設ける場合に比較して、重力により用紙Sをたわみやすくしている。これにより、第2傾き補正部305による用紙Sの傾きがより補正されやすくなっている。
次に、第1傾き補正部304と第2傾き補正部305とを設ける理由を説明する。
第1傾き補正部304を備えない場合、すなわち、第2傾き補正部305のみを備える場合について説明する。この場合、厚い用紙Sは、第2傾き補正部305の補正ロール43に突き当たっても、たわみ(ループ)は、生じないか、生じても小さい。このため、第2傾き補正部305では、厚い用紙Sの傾きが補正されにくい。
一方、スイングロール42を備えた第1傾き補正部304は、厚い用紙Sにも適用されうる。よって、本実施の形態では、第1傾き補正部304と第2傾き補正部305とを設けている。
そして、第1傾き補正部304で補正されなかった小さな傾きを第2傾き補正部305で補正するようにし、傾き補正の精度を上げている。
なお、第2傾き補正部305で行われる補正は、第1傾き補正部304で補正されなかった小さな傾きである。よって、厚い用紙Sに対しても有効に働く。
本実施の形態では、後処理装置3は、折り筋形成部307及び側縁除去部308を備えたが、これらのいずれか又は両方に加えて、他の処理を施す処理部を備えてもよい。また、これらとは別に、他の処理を施す処理部を備えてもよい。
さらに、本発明は、上記の実施の形態に限定されない。
1…画像形成装置、2…用紙挿入装置、2…後処理装置、10…画像形成部、11…画像読み取り部、12…用紙供給部、13…総合ユーザ・インターフェイス、14…主制御部、31…後処理制御部、32…ユーザ・インターフェイス、41…搬送ロール、42…スイングロール、43…補正ロール、44…たわみ収容部、45…収容部、100…画像形成システム、301…受け入れ口、302…排出口、303…傾き検知部、304…第1傾き補正部、305…第2傾き補正部、306…端位置検出部、307…折り筋形成部、308…側縁除去部、309…屑収容部、310…緩衝部、S…用紙、CS…側縁

Claims (7)

  1. 搬送される用紙の搬送方向に対する傾きを補正する第1の傾き補正手段と、
    前記第1の傾き補正手段を通過して搬送された前記用紙の搬送方向に対する傾きを、前記第1の傾き補正手段より精度よく補正する第2の傾き補正手段とを、
    備える後処理装置。
  2. 前記第1の傾き補正手段が、前記用紙の傾きを補正する際、当該第1の傾き補正手段の上流側における当該用紙の挟み込み状態を解除する解除手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
  3. 前記第1の傾き補正手段は、前記用紙の搬送方向に垂直な方向に対する傾きに対応して、軸が搬送方向に垂直な方向から傾く傾斜ロールを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の後処理装置。
  4. 前記第2の傾き補正手段は、前記用紙の搬送方向における先端が突き当たることで傾きを補正する補正ロールを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の後処理装置。
  5. 前記第1の傾き補正手段は、用紙を搬送する搬送路が屈曲する部分に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の後処理装置。
  6. 前記第2の傾き補正手段の上流側の下側に、当該第2の傾き補正手段が備える補正ロールに前記用紙が突き当たった際に発生する当該用紙のたわみを収容するたわみ収容部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の後処理装置。
  7. 用紙に画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置で画像が形成された用紙の搬送方向に対する傾きを補正する第1の傾き補正手段と、前記第1の傾き補正手段を通過して搬送された前記用紙の搬送方向に対する傾きを、前記第1の傾き補正手段より精度よく補正する第2の傾き補正手段とを、有する後処理装置と
    を備える画像形成システム。
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