JP2016182996A - 缶蓋および飲料缶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タブ500には、(A)に示すように、U字状の貫通部560の内側に、タブ舌片部550が設けられている。このタブ舌片部550は、図中右端部(タブ舌片部550の根元部分)が、タブ本体部520に接続されている。さらに、タブ舌片部550は、タブ本体部520に接続された箇所を始点とした場合に、図中左方向に延びるように形成されている。さらに、(D)に示すように、タブ舌片部550の根元の部分に、且つ、タブ500の裏面500B側に、溝580が形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明の目的は、タブの剛性を確保しつつ、操作者がタブを操作する際の操作性を向上させることにある。
ここで、前記接続部には、前記パネル側に向かって突出した突出部が設けられ、前記溝は、前記突出部に形成されていることを特徴とすることができる。この場合、接続部の肉厚が小さくても、接続部に溝を形成できるようになる。
また、前記溝の長手方向における中央部の幅よりも、当該溝の長手方向における端部の幅の方が大きくなっていることを特徴とすることができる。この場合、突出部のうちの溝を挟んで相対する部分が互いに突き当たる際の突き当たり位置がばらつくことを抑制できる。
また、前記溝が形成された前記突出部は、前記タブを構成する基材であってスリットが予め形成された当該基材のうちの当該スリットが形成された部分に対して金型を押し当てることで形成されたことを特徴とすることができる。この場合、突出部を形成した後にこの突出部に溝を形成する場合に比べ、溝が形成された突出部を形成する際の工程の簡素化を図れる。
また、前記パネルのうちの、前記突出部に対向する部分には、当該突出部が入り込む凹部が形成されていることを特徴とすることができる。この場合、パネルに対して接続部を接近させることができる。
また、前記接続部のうちの前記リベットに接続される部分が、前記パネル側に向かって突出していることを特徴とすることができる。この場合、接続部のうちのリベットに接続される部分を、パネルに接近させることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用される缶蓋は、第1の面、および、当該第1の面とは反対側の第2の面とを備えたパネルと、前記パネルに形成されたスコア線と、前記パネルの前記第1の面側に配置され、一方向に沿って形成され、一端部および他端部を有し、当該一端部で、当該パネルのうちの前記スコア線の内側に位置する領域を押圧するタブと、前記タブの前記一端部と前記他端部との間に位置する部位を前記パネルに固定するリベットと、前記リベットよりも、前記タブの前記一端部側に位置し、当該リベットと当該一端部とを接続し、前記パネルに対向する側にパネル対向部を備え、前記スコア線にて当該パネルの破断が生じて当該タブの当該一端部が前記第2の面側に向かって移動するのに伴い曲がる接続部と、前記接続部の前記パネル対向部に設けられ、前記一方向における位置が互いに異なるように配置され、当該接続部の前記曲がりに伴い互いに接触する接触部と、を備える缶蓋である。
また、前記接触部は、前記接続部の前記パネル対向部から突出した突出部によって構成されていることを特徴とすることができる。この場合、接続部のパネル対向部が平坦な面であっても、パネル対向部に、接触部を設けることができる。
また、前記突出部は、当該突出部の頂部の部分が除去された形状を有していることを特徴とすることができる。この場合、突出部の頂部の部分が除去されていない形状である場合に比べ、パネルからのタブの浮き量を低減できる。
また、前記パネルのうちの前記スコア線の内側に位置する前記領域内には、前記スコア線に接続され、且つ、当該スコア線との接続部から前記領域内に向かうように形成された第2のスコア線が形成されていることを特徴とすることができる。この場合、操作者がタブを操作する際の操作荷重を低減できる。
また、本発明を飲料缶として捉えた場合、本発明が適用される飲料缶は、飲料が収容された缶胴と、当該缶胴に取り付けられた缶蓋と、を備える飲料缶であって、前記缶蓋が、上記の何れかに記載の缶蓋である飲料缶である。
図1は、本実施の形態が適用される飲料缶100の上面図である。
この飲料缶100は、同図に示すように、上部に開口を有するとともに下部に底部を有し且つ筒状に形成された容器本体(缶胴)200と、容器本体200の開口に取り付けられこの開口を塞ぐ缶蓋300とを有している。なお、飲料缶100の内部には、清涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料などの飲料が収容されている。
なお、本明細書では、タブ500の図中左端部を被操作部505と称し、タブ500の図中右端部を先端部510と称する。
また、本実施形態では、先端部510が円弧状に形成されたタブ500を例示するが、タブ500は、矩形状に形成することもでき、この場合は、タブ500の先端部510が直線状となる。
なお、同図(A)はタブ500の正面図であり、同図(B)は同図(A)のIIB−IIB線における断面図である。また、同図(C)は同図(A)における矢印IIC方向からタブ500を眺めた場合の図である。同図(D)は、タブ500の裏面図である。付言すると、同図(D)は、パネル400(図1参照)に対向する対向面側からタブ500を眺めた場合の図である。
また、タブ500には、U字状に形成され、タブ本体部520を貫通する貫通部(タンピアス)560が設けられている。ここで、U字状に形成されたこの貫通部560は、一端560Aおよび他端560Bを有し、さらに、タブ500の被操作部505側に向かって膨らむように形成されている。
また、本実施形態では、同図(D)に示すように、タブ舌片部550の根元の部分に(タブ舌片部550とタブ本体部520との接続部分に)、且つ、タブ500の裏面500B側に、溝580が形成されている。この溝580は、タブが延びる方向である一方向(長手方向)(図中、左右方向)に対して直交する方向(交差する方向)に進行するように形成されている。
また、パネル400の表面には、第1スコア線430が形成されている。
U字状部430Aは、パネル400の中心部CP側からパネル400の外周縁410側に向かって膨らむように形成され、パネル400を正面から眺めた場合の形状がU字状となっている。さらに、U字状部430Aは、パネル400の中心部CP側に一端部431および他端部432を有し、パネル400の外周縁410側に頂部433Aを有する。
また、本実施形態では、図3(A)に示すように、中心線CLと直交する仮想線KLであってパネル400の中心部CPを通る仮想線KLを挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域内に頂部433Aが位置し、他方の領域内に一端部431および他端部432が位置する。
なお、本明細書では、以下、第1スコア線430にて生じる破断により形成される上記舌片状の部位をパネル舌片部440と称する場合がある。
また、本実施形態では、中心線CLと直交する関係で配置されたリベットラインRLよりも頂部433Aが設けられている側に、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部が設けられている。
さらに、第2スコア線450は、他端部452から突出部420に向かう直線部453を有する。また、直線部453に接続されるとともに円柱状に形成された突出部420との間に距離を有して配置され且つ突出部420の外周縁に沿うように形成された湾曲部454を有する。
その後、第2スコア線450に沿ってのパネル400の破断が生じ、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部までパネル400の破断が生じる。その後、この接続部から、第1スコア線430の他端部432に向かうパネル400の破断と、第1スコア線430の上端部492に向かうパネル400の破断が生じる。
図4(B)は、タブ500の引き起こしを開始した直後の、飲料缶100の状態を示している。この状態では、第2スコア線450にてパネル400の破断が生じ、さらに、第1スコア線430の一部にて、パネル400の破断が生じている。具体的には、リベットラインRLまで、パネル400の破断が生じている。
図4(D)は、タブ500の引き起こしが更に行われた状態を示している。この段階では、パネル400の曲げが更に行われており、飲料缶100のさらに内部側に、パネル舌片部440が押し込まれている。
ところで、このタブ舌片部550の根元の部分の剛性が小さく、タブ500が曲がりやすい場合には、同図(B3)で示すように、このタブ舌片部550の根元部分において、タブ500が大きく曲がる。
このような不具合の発生を抑制するには、タブ舌片部550の根元の部分の曲げ剛性を高めておく必要が生じる。
ここで、スコア線にてパネル400の破断を生じさせる際には、タブ500の被操作部505に対して力を加える必要があるが、上記のように、曲げ剛性が大きいと、被操作部505には、パネル400の破断のための力だけでなく、タブ舌片部550を屈曲させる力も必要になる。かかる場合、開口性が悪くなってしまう。
図5(A)は、タブ500が操作される前の状態を示している。
上記では説明を省略したが、本実施形態の溝580は、同図(A)に示すように、台形溝となっている。さらに、本実施形態の溝580では、溝側面580Lと溝側面580Rとが、互いに距離を有し且つ互いに向き合うようになっている。
また、本実施形態では、溝580が設けられることによって、タブ500に、薄肉部590が設けられている。
なお、溝580の深さは深さ△tとなっており、タブ500の板厚は、板厚tとなっている。さらに、薄肉部590の厚さは、厚さ(t−△t)となっている。
パネル400とタブ500との間に操作者の指が入れられると、同図(B)に示すように、図中上側に向かって凸となるように、タブ500が屈曲する。この際、本実施形態では、この屈曲が、薄肉部590で起こるようになり、タブ500が曲がりやすくなる。このため、操作者は、パネル400とタブ500との間に指を入れやすくなる。
この状態となると、溝側面580Lと溝側面580Rとが互いに突き当たるようになる。これにより、タブ舌片部550の根元における曲げ剛性が増加する。これにより、パネル舌片部440を飲料缶100の内部に入れ込もうとする力が増加する。
上記では、溝580が、台形溝により構成された場合を一例に説明したが、溝580は、台形溝に限らず、他の形状を採用してもよい。
例えば、図6(A)に示すように、溝側面580Lと溝側面580Rとが互いに平行に配置された並行溝としてもよい。また、同図(B)に示すように、底部の隅に対して曲率を付与した平行溝としてもよい。なお、上記台形溝の底部の隅に対しても、同様に、曲率を付与することができる。
また、溝580を形成する範囲も特に制限はなく、タブ舌片部550の幅方向の全域に亘って溝580を形成してもよいし、タブ舌片部550の幅方向の一部に、溝580を形成してもよい。
なお、同図(A)は、タブ500の表面500A側からタブ舌片部550等を眺めた場合の図であり、同図(B)は、同図(A)のVIIB−VIIB線における断面図であり、同図(C)は、同図(A)のVIIC−VIIC線における断面図である。
一方で、本実施形態では、突出部586を形成したうえで、この突出部586に対して溝580を形成するため、タブ500の肉厚が小さくても、溝580の形成を行える。
図8(A)は、タブ500の操作が開始される前の状態を示しており、溝580には、上記と同様、互いに向き合う溝側面580R、溝側面580Lが設けられている。
また、溝580の深さは、深さhとなっている。なお、本実施形態では、タブ500の裏面500Bからの、突出部586の突出量と、この深さhとが一致している。さらに、本実施形態では、タブ舌片部550の根元部分の肉厚(タブ500自体の肉厚)は、肉厚tとなっている。
パネル400とタブ500との間に操作者の指が入れられるのに伴い、タブ舌片部550の根元にて、タブ500の屈曲が起こるが、この際、同図(B)に示すように、溝側面580Rと溝側面580Lとは接触しておらず、タブ500は曲がりやすい状態にある。このため、パネル400とタブ500との間に、操作者の指が入りやすくなる。
この状態となると、溝側面580Lと溝側面580Rとが突き当たるようになる。これにより、タブ舌片部550の根元部分の曲げ剛性が増加する。
付言すると、溝側面580Lと溝側面580Rとが突き当たる前は、肉厚tの部分の曲げが行われていたが、溝側面580Lと溝側面580Rとが突き当たった後は、肉厚tに対して、突出部586の突出寸法を足した寸法の部分に対する曲げを行うこととなり、曲げ剛性が増加する。そして、この場合、上記と同様、パネル舌片部440を飲料缶100の内部に入れ込もうとする力が増加する。
さらに、溝580は、突出部586のみに形成してもよいし、突出部586、および、タブ舌片部550の根元部分の両者に、形成してもよい。
また、上記では、曲げ加工を行って突出部586を形成したが、図9(タブ舌片部550付近の他の構成例を示した図)に示すように、カール加工を行って、突出部586を形成してもよい。
さらに、突出部586の各々には、図17(B)、図18(A)に示すように、タブ500の中心線CLと直交(交差)する方向に沿って形成された溝580が形成されている。この溝580は、突出部586の頂部側から突出部586の内部側に凹むように形成されている。さらに、突出部586の各々には、図18(A)に示すように、溝580に面する溝側面580L、溝側面580Rが設けられている。
タブ500の操作が開始された初期の段階では、溝側面580Rと溝側面580Lとが非接触の状態となっている。かかる場合、上記のとおり、タブ500が曲がりやすくなり、パネル400とタブ500との間に、操作者の指が入りやすくなる。
そして、タブ500がさらに操作されると、図18(B)に示すように、突出部586に設けられた溝側面580Lと溝側面580Rとが突き当たる。これにより、タブ舌片部550の根元部分の曲げ剛性が増加し、パネル舌片部440(図4参照)を飲料缶100の内部に入れ込もうとする力が増加する。
さらに、図17、図18では、突出部586が半球状に形成された場合を一例に説明したが、突出部586は、楕円、長円、矩形、三角形など、他の形状としてもよい。
また、突出部586に形成した溝580の断面形状も特に制限されず、V字形状や、矩形形状とすることもできる。さらに、逆台形形状としてもよい。
この構成例では、図17、図18にて示した構成例と同様、タブ500の表面500A側からタブ500に対して金型が押し当てられ、タブ500の裏面500B側に突出する2つの突出部586が設けられている。
この2つの突出部586は、タブ500の中心線CL(タブ500の長手方向に沿った中心線)と直交(交差)する方向において、互いにずれた状態で配置されている。
本実施形態の突出部586は、図中上方から眺めた場合の形状が楕円となるように形成されている。さらに、突出部586は、その長軸方向がタブ500の中心線CL(図19参照)に沿うように配置されている。
また、本実施形態では、溝580の幅が、溝580の長手方向において異なっており、溝580の長手方向における中央部の幅の方が、溝580の長手方向における端部の幅よりも大きくなっている。言い換えると、突出部586の頂部と突出部586の根元部とで、溝580の幅が異なっており、突出部586の頂部における溝580の幅の方が、突出部586の根元部における溝580の幅よりも大きくなっている。
突出部586の形成にあたっては、図21(A)に示すように、予め、タブ舌片部550の根元部分に、スリットSLを形成しておく。具体的には、2つの突出部586に対応するように2つのスリットSLを形成しておく。
また、タブ500の製造にあたっては、通常、板材に対する打ち抜き加工を行って、タブ500の元となる板状の基材を形成するが、この打ち抜き加工時に、この基材に対してスリットSLを形成しておく。
これにより、図21(C)、(D)に示すように、パンチ630の先端の形状に倣うように基材620が変形して、突出部586が形成される。
図22(A)では、長手方向における端部の幅の方が、長手方向における中央部の幅よりも大きいスリットSLを例示している。付言すると、長手方向における端部から長手方向における中央部に向かうに従い、幅が次第に小さくなるスリットSLを例示している。
また、この例では、スリットの4隅に対して曲率を付与している(R加工を施している)。
付言すると、この例でも、スリットSLは略矩形状に形成され、4つの側辺を有するが、この4つの側辺のうち、スリットSLの長手方向における両端に位置する側辺を、外側方向へ膨らむように湾曲させている。
図22(E)に示す例では、長手方向における端部の幅の方が、長手方向における中央部の幅よりも小さいスリットSLを例示している。付言すると、長手方向における端部から長手方向における中央部に向かうに従い、幅が次第に大きくなるスリットSLを例示している。
図22(F)では、図22(A)にて示したスリットSLと同様、長手方向における端部の幅の方が、長手方向における中央部の幅よりも大きいスリットSLを例示している。また、この例では、スリットSLの4隅が角部となっている。
また、中央部の幅よりも端部の幅の方が小さいと、突出部586の頂部にて溝側面580Lと溝側面580Rとが接触し両者が突き当たったとしても、両者の間における接触圧にばらつきが生じやすくなる。
これらの場合、溝側面580Lと溝側面580Rとが突き当たる際の突き当たり位置にばらつきが生じやすくなる。
また、長手方向における中央部の幅よりも長手方向における端部の幅の方が大きいと、突出部586の根元部分(溝580の長手方向の端部)における応力集中が抑制されるようになる。
本実施形態では、図23(A)に示すように、突出部586の断面形状は、半円状となっている。その他、図23(B)に示すように、突出部586は、その断面形状が半楕円状となるようにしてもよい。また、図示は省略するが、突出部586は、その断面形状を、三角形、矩形、多角形としてもよい。
なお、同図(A)は、タブ500の表面500A側からタブ舌片部550等を眺めた場合の図であり、同図(B)は、同図(A)のXB−XB線における断面図である。また、同図(C)は、変形例を示した図である。
付言すると、タブ舌片部550および接続部分2Fのうち、タブ500の短手方向における中央部に位置する部分を、パネル400側に突出させている。さらに説明すると、本実施形態では、タブ500のうちの、挿入孔540の周りに位置する部分(リベット900に接続される部分)を、パネル400側に突出させている。
ここで、図11では、タブ500に加え、パネル400も表示している。また、同図(A)は、タブ500の表面500A側からタブ舌片部550等を眺めた場合の図であり、同図(B)は、同図(A)のXIB−XIB線における断面図である。
また、本実施形態の構成では、突出部586がパネル400(凹部490の内面)に引っ掛かるようになるため、タブ500の回転を抑えられるようになる。
なお、本実施形態では、図11(A)に示すように、凹部490は円形に形成されているが、円形以外の形状としてもよい。
なお、同図(A)は、タブ500の表面500A側からタブ舌片部550等を眺めた場合の図であり、同図(B)は、同図(A)のXIIB−XIIB線における断面図であり、同図(C)は、同図(A)のXIIC−XIIC線における断面図である。
また、図13は、タブ500が操作される際の、タブ舌片部550の根元部分の状態を示した図である。
また、第1接触部551および第2接触部552は、本実施形態のような突出部に限られない。上記にて説明した、溝側面580L、溝側面580Rのそれぞれも、第1接触部551および第2接触部552として捉えることができる。
同図(A)は、タブ500が操作者により操作される前の状態を示している。
また、同図(B)は、パネル400とタブ500との間に、操作者の指が入れられたときの状態を示している。パネル400とタブ500との間に操作者の指が入れられると、同図(B)に示すように、上側に向かって凸となるように、タブ500が屈曲する。このとき、第1接触部551と第2接触部552とは未だ接触しておらず、タブ500は曲がりやすい状態にある。
この状態となると、第1接触部551と第2接触部552とが互いに接触し、これにより、タブ舌片部550の根元における曲げ剛性が増加する。これにより、上記と同様、パネル舌片部440を飲料缶100の内部に入れ込もうとする力が増加する。
なお、この構成例においても、図10にて示したように、タブ舌片部550および接続部分2Fの一部を、パネル400側に突出させることができる。また、図11と同様に、第1接触部551と第2接触部552を収容する凹部490を設けてもよい。
図24に示す例では、半球状に形成された、第1接触部551、第2接触部552の頂部が存在せず、第1接触部551、第2接触部552は、その頂部が除去された形状となっており、図12、図13にて示した態様よりも、第1接触部551、第2接触部552の高さ寸法が小さくなっている。
ここで、図24にて示すこの第1接触部551、第2接触部552は、例えば、タブ500の元となる板状の基材に対して穴開け加工を行い、次いで、エンボス加工を行うことで形成できる。
また、図24にて示すこの第1接触部551、第2接触部552の全体の形状も特に制限されず、円錐台、三角錐台、直方体としてもよい。また、頂部の部分には、貫通孔が形成されることになるが、この貫通孔の形状も特に制限されず、貫通孔の形状(貫通孔を正面から眺めた場合の形状)は、例えば、円形、楕円形、矩形とすることができる。
なお、図14(A)は、タブ500の表面500A側からタブ舌片部550等を眺めた場合の図であり、同図(B)は、同図(A)のXIVB−XIVB線における断面図であり、同図(C)は、同図(A)のXIVC−XIVC線における断面図である。
同図(A)は、タブ500が操作者により操作される前の状態を示している。
また、同図(B)は、パネル400とタブ500との間に、操作者の指が入れられたときの状態を示している。パネル400とタブ500との間に操作者の指が入れられると、同図(B)に示すように、上側に向かって凸となるように、タブ500が屈曲する。このとき、溝側面580Lと、溝側面580Rとは未だ接触していないため、タブ500は曲がりやすい。
この状態となると、溝側面580Lと、溝側面580Rとが互いに接触し、これにより、タブ舌片部550の根元における曲げ剛性が増加する。これにより、上記と同様、パネル舌片部440を飲料缶100の内部に入れ込もうとする力が増加する。
上記にて説明した実施形態では、スコア線(第1スコア線430)に囲まれた領域にリベット900が設けられた態様を一例に説明したが、スコア線に囲まれた領域の外側にリベット900が設けられた構成に対しても、上記にて説明した各構成を適用できる。
また、本実施形態では、第2スコア線450が設けられている場合を一例に説明したが、上記にて説明した各構成は、第2スコア線450が設けられていない缶蓋300にも適用できる。
Claims (11)
- パネルと、
前記パネルに形成されたスコア線と、
一方向に沿って形成され、一端部および他端部を有し、当該一端部で、前記パネルのうちの前記スコア線の内側に位置する領域を押圧するタブと、
前記タブの前記一端部と前記他端部との間に位置する部位を前記パネルに固定するリベットと、
前記リベットよりも、前記タブの前記一端部側に位置し、当該リベットと当該一端部とを接続するとともに、前記パネルに対向する側にパネル対向部を備えた接続部と、
前記接続部の前記パネル対向部に設けられ、前記タブが延びる方向である前記一方向と交差する方向に進行するように形成された溝と、
を備える缶蓋。 - 前記接続部には、前記パネル側に向かって突出した突出部が設けられ、
前記溝は、前記突出部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。 - 前記溝の長手方向における中央部の幅よりも、当該溝の長手方向における端部の幅の方が大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の缶蓋。
- 前記溝が形成された前記突出部は、前記タブを構成する基材であってスリットが予め形成された当該基材のうちの当該スリットが形成された部分に対して金型を押し当てることで形成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の缶蓋。
- 前記パネルのうちの、前記突出部に対向する部分には、当該突出部が入り込む凹部が形成されていることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の缶蓋。
- 前記接続部のうちの前記リベットに接続される部分が、前記パネル側に向かって突出していることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の缶蓋。
- 第1の面、および、当該第1の面とは反対側の第2の面とを備えたパネルと、
前記パネルに形成されたスコア線と、
前記パネルの前記第1の面側に配置され、一方向に沿って形成され、一端部および他端部を有し、当該一端部で、当該パネルのうちの前記スコア線の内側に位置する領域を押圧するタブと、
前記タブの前記一端部と前記他端部との間に位置する部位を前記パネルに固定するリベットと、
前記リベットよりも、前記タブの前記一端部側に位置し、当該リベットと当該一端部とを接続し、前記パネルに対向する側にパネル対向部を備え、前記スコア線にて当該パネルの破断が生じて当該タブの当該一端部が前記第2の面側に向かって移動するのに伴い曲がる接続部と、
前記接続部の前記パネル対向部に設けられ、前記一方向における位置が互いに異なるように配置され、当該接続部の前記曲がりに伴い互いに接触する接触部と、
を備える缶蓋。 - 前記接触部は、前記接続部の前記パネル対向部から突出した突出部によって構成されていることを特徴とする請求項7に記載の缶蓋。
- 前記突出部は、当該突出部の頂部の部分が除去された形状を有していることを特徴とする請求項8に記載の缶蓋。
- 前記パネルのうちの前記スコア線の内側に位置する前記領域内には、
前記スコア線に接続され、且つ、当該スコア線との接続部から前記領域内に向かうように形成された第2のスコア線が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の缶蓋。 - 飲料が収容された缶胴と、当該缶胴に取り付けられた缶蓋と、を備える飲料缶であって、
前記缶蓋が、請求項1乃至10の何れかに記載の缶蓋である飲料缶。
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