JP2016182755A - 布帛電極及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着時にかゆみや違和感を生じ難く、通気性も良好であると共に、生体の動きにも柔軟に追随できて装着した皮膚から剥がれ難い布帛電極を提供する。
【解決手段】導電性布帛層2と、前記導電性布帛層2の少なくとも一方の面に積層された非導電性布帛層3と、を備えた構成とする。非導電性布帛層3は、繊維太さが10nm〜10000nmの繊維で形成された不織布で構成されているのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、生体用センサーの電極として使用できる、皮膚への密着性に優れていて装着した皮膚から剥がれ難い布帛電極及びその製造方法に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「樹脂」の語は、樹脂のみならず、エラストマーをも含む意味で用いている。
生体情報を取得するために生体の皮膚の表面に電極を装着して測定を行うことが行われているが、このような生体電極としては、導電性物質を板状に形成した電極体の表面に粘着層を積層した構成のものが公知である。例えば、何れかの面に粘着層が設けられたシート状の保持体と、該保持体の粘着層が設けられた面に設置された電極部分と、該電極部分を覆う、半流動性又は流動性を有する電解質層と、前記保持体を貫通して前記電極部分と電気的に接続された端子部分とからなり、保持体と電解質層との間には、布帛からなる電解質保持層が設けられてなる生体電極用パッドが知られている(特許文献1参照)。このような生体電極によれば、皮膚の表面に密着させて装着することができる。
特開2014−8166号公報
しかしながら、上記生体電極は、生体の皮膚の表面に粘着剤層を介して装着するものであり、密着性は良いものの、かゆみが生じたりする場合があるし、通気性がなく装着箇所で汗が付着しやすいという問題もあった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、装着時にかゆみや違和感を生じ難く、通気性も良好であると共に、生体の動きにも柔軟に追随できて装着した皮膚から剥がれ難い布帛電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]導電性布帛層と、
前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に積層された非導電性布帛層と、を備えることを特徴とする布帛電極。
[2]前記非導電性布帛層は、繊維太さが10nm〜10000nmの繊維で形成された不織布で構成されている前項1に記載の布帛電極。
[3]前記非導電性布帛層は、エレクトロスピニング法により前記導電性布帛層に積層されたものである前項2に記載の布帛電極。
[4]エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液が前記導電性布帛層の表面に向けて噴射されることによって前記導電性布帛層の表面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層が積層された請求項2に記載の布帛電極。
[5]前記非導電性布帛層を構成する繊維は、エラストマー繊維である前項1〜4のいずれか1項に記載の布帛電極。
[6]前記エラストマー繊維として、トランスポリイソプレン繊維が用いられている前項5に記載の布帛電極。
[7]前記トランスポリイソプレンが、杜仲由来のトランスポリイソプレンである前項6に記載の布帛電極。
[8]前記導電性布帛層は、金属メッキ繊維で編成された編地で構成されている前項1〜7のいずれか1項に記載の布帛電極。
[9]エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタとの間に電圧を印加することにより、紡糸口から前記紡糸液を、前記コレクタ側に配置された導電性布帛層の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層を積層一体化することを特徴とする布帛電極の製造方法。
[10]エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタとしての導電性布帛層との間に電圧を印加することにより、紡糸口から前記紡糸液を、前記コレクタである導電性布帛層の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層を積層一体化することを特徴とする布帛電極の製造方法。
[11]前記繊維の繊維太さが10nm〜10000nmである前項9または10に記載の布帛電極の製造方法。
[1]の発明では、布帛電極の非導電性布帛層側の面を生体の皮膚等に装着すれば、装着時にかゆみや違和感を生じ難く、通気性も良好であると共に、生体の皮膚等に対する密着性が良好であるし、生体の皮膚等の動き(曲げ、伸び)にも柔軟に追随できて装着した皮膚等から剥がれ難い。
[2]の発明では、非導電性布帛層は、繊維太さが10nm〜10000nmの繊維で形成された不織布で構成されているから、即ち非導電性布帛層を構成する繊維の太さが10nm〜10000nmであると共に布帛形態が不織布であるから、生体の皮膚等に対する布帛電極の密着性を大幅に向上させることができて、装着した皮膚から布帛電極が剥がれることを十分に防止できると共に、装着している時の違和感等も低減され、また布帛電極としての通気性も向上させることができる。
[3]の発明では、非導電性布帛層は、エレクトロスピニング法により導電性布帛層に積層されたものであるから、導電性布帛層と非導電性布帛層との積層一体化強度を十分に向上させることができる。
[4]の発明では、エレクトロスピニング法により、導電性布帛層の表面に、樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層が積層されたものであるから、装着している時の違和感が低減されると共に、導電性布帛層と非導電性布帛層との積層一体化強度が格段に向上し、層間剥離を生じ難い耐久性に優れた布帛電極が提供される。
[5]の発明では、繊維は、エラストマー繊維であるから、布帛電極は、伸縮性に優れたものとなり、装着している皮膚等の動きに対する追従性を向上させることができる。
[6]の発明では、エラストマー繊維として、トランスポリイソプレン繊維が用いられているから、布帛電極は、伸縮性により優れたものとなり、装着している皮膚等の動きに対する追従性をより向上させることができる。
[7]の発明では、「杜仲由来」のトランスポリイソプレンが用いられているから、布帛電極の生体皮膚刺激性を低減することができる。
[8]の発明では、導電性布帛層は、金属メッキ繊維で編成された編地で構成されているので、布帛電極は、伸縮性により一層優れたものとなり、装着している皮膚等の動きに対する追従性をさらに一層向上させることができる。
[9]〜[11]の発明では、本発明の布帛電極として、非導電性布帛層が、繊維で形成された不織布で構成されたものを効率良く製造することができる。また、エレクトロスピニング法により非導電性布帛を導電性布帛に積層するので、得られた布帛電極は、導電性布帛層と非導電性布帛層との積層一体化強度に優れており、層間剥離を生じ難く耐久性に優れている。
本発明に係る布帛電極の一実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の布帛電極の製造方法の一例を示す模式図である。 本発明の布帛電極の製造方法の他の例を示す模式図である。
本発明に係る布帛電極1は、導電性布帛層2と、該導電性布帛層2の少なくとも一方の面に積層された非導電性布帛層3と、を備える(図1参照)。
前記非導電性布帛層3は、エレクトロスピニング法により前記導電性布帛層2に積層されたものであるのが好ましい。即ち、前記非導電性布帛層3は、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタ21との間に高電圧を印加することにより、紡糸口24から前記紡糸液が、前記コレクタ(陰極又はアース)21側に配置された導電性布帛層2の表面に向けて噴射されるエレクトロスピニング法(図2参照)により、前記導電性布帛層2の表面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層3が積層されてなる構成であるのが好ましい。
或いは、前記非導電性布帛層3は、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタ(陰極)21としての前記導電性布帛層2との間に高電圧を印加することにより、紡糸口24から前記紡糸液が前記導電性布帛層2の表面に向けて噴射されるエレクトロスピニング法(図3参照)により、前記導電性布帛層2の表面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層3が積層されてなる構成であるのが好ましい。
上記のようなエレクトロスピニング法により非導電性布帛層3を形成することによって、前記非導電性布帛層3は、前記樹脂の繊維で形成された不織布で構成されたものとなる。
前記非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さ(直径)は10nm〜10000nm(10μm)であるのが好ましい。10nm以上であることで安定した連続繊維作製が可能になるし、10000nm(10μm)以下であることで、表面積効果、分子配列効果が得られる上に、装着している時の違和感等も低減できて装着感を向上できる。中でも、前記非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さは500nm〜5000nmであるのがより好ましく、さらに500nm〜1500nmであるのが最も好ましい。
前記非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さは、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡のいずれかの顕微鏡を用いて繊維をナノスケールで撮影した画像(写真を含む)を形態観察することによって測定されるものである。
前記非導電性布帛層3の付着量(乾燥状態)は、0.5g/m2〜5g/m2に設定されるのが好ましい。0.5g/m2以上とすることで生体の皮膚等に対する密着性を十分に確保できると共に、5g/m2以下とすることで布帛電極1として軽量性を確保できる。
前記非導電性布帛層3の形態としては、エレクトロスピニング法により形成した場合には不織布になるが、特にこのような形態に限定されるものではなく、例えば、繊維で形成された織布、繊維で形成された編布等が挙げられる。
また、前記非導電性布帛層3の形成方法としては、前記エレクトロスピニング法に限定されるものではなく、例えば、特殊なノズルから溶融樹脂を押出し、断面において海・島構造の繊維を得て、その繊維を分割して得た繊維で形成された布帛を使用することもできる。
前記非導電性布帛層3を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂、ポリ乳酸、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン、セルロース、ポリエチレンオキシド、ポリウレタン、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコール、エラストマー等が挙げられる。
中でも、前記非導電性布帛層3を構成する繊維としては、エラストマー繊維が用いられるのが好ましい。前記エラストマー繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、トランスポリイソプレン繊維、シスポリイソプレン繊維、ポリウレタン繊維等が挙げられる。これらの中でも、トランスポリイソプレン繊維を用いるのが好ましく、この場合には、布帛電極1は、伸縮性により優れたものとなり、装着している皮膚等の動きに対する追従性をより向上させることができる。
更に、前記トランスポリイソプレン繊維としては、特に限定されるものではないが、杜仲(トチュウ)由来のトランスポリイソプレン繊維を用いるのが特に好ましい。杜仲由来のトランスポリイソプレン繊維を用いることにより、布帛電極1の生体皮膚刺激性を低減することができる。前記杜仲由来のトランスポリイソプレンとしては、例えば、杜仲種子の果実を精製して得られた天然物由来のトランスポリイソプレン等が挙げられる。前記杜仲由来のトランスポリイソプレンは、例えば、特開2009−221306号公報に記載の製造方法により得ることができる。一例を挙げると、杜仲を生物学的に腐朽させて杜仲分解産物を得た後、該杜仲分解産物を洗浄することにより得ることができる。
一方、前記導電性布帛層2としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属メッキ繊維で構成された布帛、導電性高分子が含浸された又は表面に付着されてなる繊維で構成された布帛、金属糸で構成された布帛、炭素繊維で構成された布帛などが挙げられる。中でも、前記導電性布帛層2は、金属メッキ繊維で編成された編地で構成されているのが好ましい。なお、前記導電性布帛層2の形態としては、前記編地の他、織地、不織布等が挙げられる。
前記金属メッキ繊維を構成する金属(メッキ材)としては、特に限定されるものではないが、例えば、銀、金、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられる。また、前記金属メッキ繊維を構成する繊維(メッキされる芯繊維)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、炭素繊維等が挙げられる。
前記金属メッキ繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、表面が銀メッキされたナイロン繊維、表面が銀メッキされたポリエステル繊維、表面が銅メッキされたナイロン繊維等が挙げられる。
前記金属メッキ繊維の太さは、特に限定されるものではないが、5dtex〜300dtexに設定されるのが好ましい。
前記導電性布帛層2としては、体積固有抵抗が102Ω・cm以下であるものを用いるのが好ましく、中でも、体積固有抵抗が10-3Ω・cm〜102Ω・cmであるものを用いるのがより好ましい。
次に、布帛電極1の製造方法の一例について図2を参照しつつ説明する。この製造方法は、エレクトロスピニング法を利用した製造方法である。図2において、22はシリンジ、23は、シリンジ先端部の金属製針、24は、針の先端の紡糸口である。図2に示すように、シリンジ22内に、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液(樹脂溶液)を収容し、該紡糸液を一定の速度で紡糸口24から押し出す。この時、前記紡糸液が吐出される金属製針(陽極)23と、金属板等からなるコレクタ(陰極又はアース)21との間に高電圧を印加することにより、紡糸口24から前記紡糸液を、前記コレクタ21の表面(上面)に重ねて配置された導電性布帛層2の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層2の一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層3を積層一体化して、図1に示す布帛電極1を得る。
次に、布帛電極1の製造方法の他の例について図3を参照しつつ説明する。本製造方法も、エレクトロスピニング法を利用した製造方法である。同様に、図3において、22はシリンジ、23は、シリンジ先端部の金属製針、24は、針の先端の紡糸口である。図3に示すように、シリンジ22内に、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液(樹脂溶液)を収容し、該紡糸液を一定の速度で紡糸口24から押し出す。この時、前記紡糸液が吐出される金属製針(陽極)23と、コレクタ(陰極又はアース)21としての導電性布帛層2との間に高電圧を印加することにより、紡糸口24から前記紡糸液を、コレクタ21である導電性布帛層2の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層2の一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層3を積層一体化して、図1に示す布帛電極1を得る。本製造方法では、導電性布帛層2をコレクタ21としているので、図2に示す製造方法と比べて、導電性布帛層2と非導電性布帛層3との積層一体化強度をより向上させることができる。
上記エレクトロスピニング法では、紡糸口において電気引力が紡糸液(樹脂溶液)の表面張力を超えた時、紡糸液のジェット(噴霧物)がコレクタ21に向けて噴射されると考えられている。噴射された後、コレクタ21に到達するまでの間に、紡糸液中の溶媒は揮発していき、これに伴い、樹脂の繊維が形成されて導電性布帛層2の表面に積層される。
前記印加電圧は、特に限定されるものではないが、10kV〜40kVに設定するのが好ましい。前記紡糸口24の内径(開口径)は、400μm〜1200μmに設定するのが好ましい。また、前記紡糸口24と前記コレクタ21との距離(間隔)は、10cm〜50cmに設定するのが好ましい。
前記紡糸液を構成する溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、クロロホルム、ヘキサン等が挙げられる。前記紡糸液における樹脂の濃度は、2質量%〜7質量%に設定されるのが好ましい。前記紡糸液の押出量(吐出量)は、0.01mL/分〜0.5mL/分に設定するのが好ましい。
上記エレクトロスピニング法を利用した製造方法において、前記非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さは、例えば、紡糸液中の樹脂濃度、印加電圧、紡糸口24とコレクタ21との距離等の各条件を調整することにより制御することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
日立造船株式会社製の杜仲由来のエラストマー(杜仲種子の果実を精製して得られた天然物由来のトランスポリイソプレン)5質量部およびテトラヒドロフラン(THF)95質量部を混合し、この混合液を約18時間常温(25℃)で撹拌した後、40℃で1時間加熱撹拌することによって、エラストマーをTHFに溶解せしめて、エラストマーの濃度が5質量%の紡糸液(樹脂溶液)を得た。
次に、図3に示すように、温度25℃、湿度60%の室内において、前記紡糸液をシリンジ22内に収容した後、紡糸液を0.07mL/分の押出速度(吐出速度)でシリンジ22の金属製針23の先端の内径(開口径)0.40mmの紡糸口24から押出しつつ、金属製針23(紡糸液)と、該金属製針23の下方に略水平状態に配置されたコレクタ(陰極)21としての導電性布帛層2との間に23kVの電圧を印加することにより、金属製針23の先端の紡糸口24から紡糸液を、コレクタ21である導電性布帛層2の表面(上面)に向けて噴射せしめて(電解紡糸せしめて)、導電性布帛層2の一方の面に杜仲由来のエラストマー(トランスポリイソプレン)の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層3を積層一体化して、図1に示す布帛電極1を得た。
なお、紡糸口24とコレクタ21との距離(間隔)は30cmに設定した。また、前記導電性布帛層2として、表面が銀メッキされたナイロン繊維(金属メッキ繊維)で編成された厚さ2mm、縦3cm、横3cmの平面視矩形状の編地(天竺編み)を用いた。得られた布帛電極1において、非導電性布帛層3の付着量(乾燥状態)は、1.7g/m2であり、非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さ(直径)は、800nm〜2000nmの範囲であった。
<実施例2>
エラストマーに代えてナイロンを用いた以外は、実施例1と同様にして図1に示す布帛電極1を得た。得られた布帛電極1において、非導電性布帛層3の付着量(乾燥状態)は2g/m2であり、非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さ(直径)は、500nm〜5000nmの範囲であった。
<実施例3>
エラストマーに代えてポリ乳酸を用いた以外は、実施例1と同様にして図1に示す布帛電極1を得た。得られた布帛電極1において、非導電性布帛層3の付着量(乾燥状態)は2g/m2であり、非導電性布帛層3を構成する繊維の繊維太さ(直径)は、500nm〜5000nmの範囲であった。
なお、実施例1〜3における前記繊維の繊維太さ(直径)は、得られた布帛電極1における非導電性布帛層3側の表面を走査型電子顕微鏡を用いてナノスケールで撮影した写真を観察することによって求めた。
上記のようにして得られた実施例1〜3の各布帛電極の非導電性布帛層3側の面を人の皮膚(二の腕の内側面および腹の側面)に接触させて装着したところ、かゆみ、違和感を生じなかったし、装着部位の皮膚を曲げたり、伸ばしたりしても、布帛電極は柔軟に追随できて装着した皮膚から剥がれなかった。
中でも、実施例1の布帛電極は、実施例2、3のものと比較して、皮膚の動き(曲げ、伸び)に対する追従性により優れていた。
本発明に係る布帛電極は、人の皮膚への密着性に優れていて装着した皮膚から剥がれ難いので、例えば、心電図測定、体圧分布測定等のための生体用センサーの電極として使用できる他、面状発熱体としても使用できる。
1…布帛電極
2…導電性布帛層
3…非導電性布帛層
21…コレクタ(陰極またはアース)
24…紡糸口

Claims (11)

  1. 導電性布帛層と、
    前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に積層された非導電性布帛層と、を備えることを特徴とする布帛電極。
  2. 前記非導電性布帛層は、繊維太さが10nm〜10000nmの繊維で形成された不織布で構成されている請求項1に記載の布帛電極。
  3. 前記非導電性布帛層は、エレクトロスピニング法により前記導電性布帛層に積層されたものである請求項2に記載の布帛電極。
  4. エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液が前記導電性布帛層の表面に向けて噴射されることによって前記導電性布帛層の表面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層が積層された請求項2に記載の布帛電極。
  5. 前記非導電性布帛層を構成する繊維は、エラストマー繊維である請求項1〜4のいずれか1項に記載の布帛電極。
  6. 前記エラストマー繊維として、トランスポリイソプレン繊維が用いられている請求項5に記載の布帛電極。
  7. 前記トランスポリイソプレンが、杜仲由来のトランスポリイソプレンである請求項6に記載の布帛電極。
  8. 前記導電性布帛層は、金属メッキ繊維で編成された編地で構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の布帛電極。
  9. エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタとの間に電圧を印加することにより、紡糸口から前記紡糸液を、前記コレクタ側に配置された導電性布帛層の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層を積層一体化することを特徴とする布帛電極の製造方法。
  10. エレクトロスピニング法により、樹脂及び溶媒を含有した紡糸液と、コレクタとしての導電性布帛層との間に電圧を印加することにより、紡糸口から前記紡糸液を、前記コレクタである導電性布帛層の表面に向けて噴射せしめて、前記導電性布帛層の少なくとも一方の面に前記樹脂の繊維で形成された不織布からなる非導電性布帛層を積層一体化することを特徴とする布帛電極の製造方法。
  11. 前記繊維の繊維太さが10nm〜10000nmである請求項9または10に記載の布帛電極の製造方法。
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