JP2016182735A - 立体構造物及び立体構造物の製造方法 - Google Patents

立体構造物及び立体構造物の製造方法 Download PDF

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敏章 香川
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伸之 吉岡
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Satoru Kitagawa
知 北川
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Shoichiro Yoshiura
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Abstract

【課題】製造や構造に多様性を持たすことができる立体構造物及び立体構造物の製造方法の提供。【解決手段】少なくとも一部に、積層物の少なくとも一層から構成され、構造物M1の一部を構成している第1領域M11と、構造物M1において、第1領域M11とは別の一部を構成している第2領域M12とを備える立体構造物M1。少なくとも一部において、積層物M1の積層方向に、第1領域M11と第2領域M12が繰り返され、積層方向における第2領域M12の厚さの合計は、積層方向における第1領域M11の厚さの合計よりも、大きい立体構造物。積層により、構造物の一部を構成している第1領域M11と、前記構造物において、第1領域M11とは別の一部を構成している第2領域M12を含む第3領域と、を備え、前記第3領域は、第2領域M12以外の少なくとも一部が、前記構造物のサポート材として機能している立体構造物M1。【選択図】図2

Description

本発明は、立体構造物及び立体構造物の製造方法に関する。
近年、3次元(3D)プリンタに関する技術が知られている。3Dプリンタとは、3次元デジタルデータをもとに、立体構造物を形づくる装置である。
例えば、特許文献1記載には、3次元物体の断面に対応する薄片を粉体で構成し、該薄片を造形物支持部材側に転写定着する工程を経て3次元物体を造形するにあたり、薄片の厚みを変化せしめる工程及び/又は1つの薄片において厚みに分布を持たせる工程を有する立体造形方法が記載されている。
例えば、非特許文献1記載の技術では、インクジェット式プリンタが、立体構造物の断面の輪郭を紙に印刷し、印刷後の紙(プリントとも称する)を出力する。3Dプリンタは、プリントを1枚ずつ、輪郭にカッターで切れ目を入れる。3Dプリンタは、切れ目の入ったプリントを、1枚ずつ糊で貼り付けて積層することで、立体構造物を生成する。
特開2003−48253号公報
"McorIRISカタログ"、[online]、株式会社ジェービーエム、[2015年3月6日検索]、インターネット〈URL: http://www.jbm.co.jp/mcor/20140902mcor%20iris.pdf〉
しかしながら、特許文献1記載の技術では、薄片を積層するため、立体構造物が完成するまでに、多大な製造時間を要する。また、非特許文献1記載の技術では、紙に1枚ずつ糊を塗布して糊づけしたり、輪郭に沿ってカッターで切れ目を入れる必要があるため、立体構造物が完成するまでに、多大な製造時間を要する。例えば、非特許文献1記載の技術では、2mm(ミリメートル)を積層するために、1時間を要する。また、他の3次元プリンタでは、熱で融解した樹脂を積層していくものもある。この3次元プリンタでは、積層される樹脂によって、製造時間(例えば、乾燥時間等)、製造費用、立体構造物の性質(例えば、強度や柔軟性)等が大きく制約されてしまう。
以上の例示に対して、立体構造物の製造や構造に多様性を持たすことが求められている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、製造や構造に多様性を持たすことができる立体構造物及び立体構造物の製造方法を提供する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、少なくとも一部に、積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域と、前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域と、を備える立体構造物である。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記第2領域は、前記第1領域の間にある。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記第1領域と前記第2領域が繰り返されている。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返されている。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域の体積の合計は、前記第1領域の体積の合計よりも大きい。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、積層方向における前記第2領域の厚さの合計は、前記積層方向における前記第1領域の厚さの合計よりも、大きい。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、繰り返される前記第1領域と前記第2領域の組の少なくとも1つについて、前記第2領域の体積は、前記第1領域の体積よりも大きい。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、繰り返される前記第1領域と前記第2領域の組の少なくとも1つについて、積層方向における前記第2領域の厚さは、前記積層方向における前記第1領域の厚さよりも、大きい。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、面状の部材を含んで構成されている。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、シートの一部を含んで構成されている。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、シートの一部を含んで構成され、前記シートの他の部分を除去したことによる側面を有している。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、前記部材の側面は、前記積層方向に垂直な面に対して傾きを有している。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、第1面側の前記第1領域と第2面側の前記第1領域の間にあって、前記部材の側面は、前記第1面側の第1領域から前記第2面側の第1領域へ向かって傾いている。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、前記部材の斜面は、曲面である。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、前記部材の斜面は、前記部材の内側へ向かって凹んでいる。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第1領域は、前記第2領域より、所定の物質に対する耐性が強い。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第1領域は、隣接する領域を接着している。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記第1領域は、少なくとも一部に、着色物質を含んでいる。
また、本発明の一態様は、積層により、構造物の一部を構成している第1領域と、前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を含む第3領域と、を備え、前記第3領域は、前記第2領域以外の少なくとも一部が、前記構造物のサポート材として機能している立体構造物である。
また、本発明の一態様は、積層により、構造物の一部を構成している第1領域と、前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を含む第3領域と、を備え、前記第1領域の少なくとも1つは、保護領域に覆われている立体構造物である。
また、本発明の一態様は、上記立体構造物において、前記保護領域は、前記第3領域である。
また、本発明の一態様は、積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域を生成する過程と、前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を生成する過程と、を有する立体構造物の製造方法である。
本発明によれば、立体構造物の製造や構造に多様性を持たすことができる。
本発明の第1実施形態に係る立体構造物の外観を表す斜視図である。 本実施形態に係る立体構造物の一部を拡大した拡大図である。 本実施形態に係る立体構造物製造システムの論理構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る立体構造物製造システムの構成を示す概略図である。 本実施形態に係る立体構造物製造システムの動作の一例を示すフロー図である。 本実施形態に係る像形成装置の操作画面を示す概略図である。 本実施形態に係る像形成装置の構成説明図である。 本実施形態に係る像形成装置の論理構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る像形成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る像形成テーブルの一例を示す概略図である。 本実施形態に係る像形成装置の動作の別の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る3次元ユニットの概略外観図である。 本実施形態に係る中間構造物の外観を示す斜視図である。 本実施形態に係る中間構造物の一部を拡大した拡大図である。 本実施形態に係る3次元ユニットの構成説明図である。 本実施形態に係る3次元ユニットの論理構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る3次元ユニットの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る抽出装置の概略外観図である。 本実施形態に係る抽出装置の構成説明図である。 本実施形態に係る抽出装置の論理構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る抽出装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る立体構造物抽出処理を説明する説明図である。 本実施形態に係る中間構造物及び立体構造物の説明図である。 本実施例1に係る3次元デジタルデータが表す立体構造物の一例を示す概略図である。 本実施例1係る各製造過程における構造物の画像である。 先行技術に係る立体構造物を説明する説明図である。 本実施形態に係る立体構造物の一部を拡大した別の拡大図である。 本実施形態の効果を説明するための説明図である。 本実施形態の効果を説明するための別の説明図である。 本実施形態に係る保護シートを説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る立体構造物の正面図である。 本発明の第3実施形態に係る立体構造物の正面図である。 本発明の第4実施形態に係る立体物形成シートの別の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る中間構造物及び立体構造物の説明図である。 本発明の第5実施形態に係るプリントシートを説明する説明図である。 本実施形態に係る立体構造物の正面図である。 本実施形態に係る別の立体構造物の正面図である。 本発明の第6実施形態に係る中間構造物を説明する説明図である。 本実施形態に係る中間構造物及び立体構造物の説明図である。 本発明の第7実施形態に係る中間構造物及び立体構造物の説明図である。 本発明の第8実施形態に係る中間構造物及び立体構造物の説明図である。 本発明の第9実施形態に係る像形成装置の構成説明図である。 本実施形態に係るプリントシートの構成説明図である。 本発明の第10実施形態に係る像形成準備処理を説明するための説明図である。 本発明の第11実施形態に係る立体構造物の外観を表す斜視図である。 本実施形態に係る像形成装置の論理構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る立体構造物の製造工程を説明する説明図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る立体構造物M1の外観を表す斜視図である。この立体構造物M1は、立体構造物製造システムSy1で、製造されたものである。
図2は、本実施形態に係る立体構造物M1の一部を拡大した拡大図である。この図は、図1の符号A1を付した部分の拡大図である。立体構造物M1は、第1領域M11と第2領域M12から構成されている。
第1領域M111、M112、・・・は、積層物の少なくとも一層から構成され、立体構造物M1の一部を構成している。第1領域M111、M112、・・・は、例えば、現像剤が溶融した層(「現像剤層」とも称する)で構成され、立体構造物M1の積層方向(z軸方向。以下の図でも、z軸方向を積層方向とする)に積層されている。ここで、現像剤は、例えば、液体現像剤や紛体現像剤である。紛体現像剤は、例えば、トナーを現像剤とする1成分系現像剤であってもよいし、トナーにキャリアを混合した2成分現像剤であってもよい。
第2領域M121、M122、・・・は、立体構造物M1において、第1領域M11とは別の一部を構成している。第2領域M121、M122、・・・は、例えば、樹脂製のシート(「樹脂シート」とも称する)の一部であり、樹脂で構成されている。
このように、立体構造物M1は、その一部を構成している第1領域M11と、第1領域M11とは別の一部を構成している第2領域M12と、から構成されている。つまり、立体構造物M1では、第2領域M12によって、第1領域M11が減らされている。これにより、立体構造物M1は、全てを第1領域M11から構成される場合と比較して、第1領域M11を生成するために積層を行う時間を、短くできる。例えば、第2領域M12を構成する部材(本実施形態では樹脂シート)を、予め用意すること、若しくは第1領域M11の生成と平行して生成すること、又は、第1領域よりも早く生成することで、立体構造物M1は、より短い時間で生成できる。
また、立体構造物M1では、第2領域M12の材料や色、製造装置、製造タイミングを、第1領域M11のものとは異なるものとすることができる。これにより、立体構造物M1は、第1領域M11のみならず、第2領域M12によって、製造時間、製造費用、又は立体構造物M1の性質等を調整できる。
以上のように、この立体構造物M1は、その製造や構造に多様性を持たすことができる。
<立体構造物製造システムについて>
図3は、本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の論理構成を示す概略ブロック図である。立体構造物製造システムSy1は、データ生成部Sy11と立体構造物生成部Sy12を含んで構成される。立体構造物生成部Sy12は、第1領域生成部Sy121と第2領域生成部Sy122を含んで構成される。
データ生成部Sy11は、立体構造物M1を表す3次元デジタルデータを取得する。データ生成部Sy11は、取得した3次元デジタルデータに基づいて、立体構造物M1の第1領域M11と第2領域M12に分割する。データ生成部Sy11は、分割した第1領域M11を表す第1データと第2領域M12を表す第2データを生成する。
第1領域生成部Sy121は、データ生成部Sy11が生成した第1データに基づいて、第1領域M11を生成する。第2領域生成部Sy122は、データ生成部Sy11が生成した第2データに基づいて、第2領域M12を生成する。
以下では、第1領域M11が現像剤で構成され、第2領域M12が樹脂シートの一部で構成される場合について説明する。
図4は、本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の構成を示す概略図である。この図において、立体構造物製造システムSy1は、3次元設計装置C100、像形成装置100、3次元ユニットL100、及び抽出装置G100を具備する。像形成装置100には、3次元ユニットL100が装着されている。なお、3次元ユニットL100は、像形成装置100から脱着可能である。
3次元設計装置C100は、例えば、グラフィックソフトウェア(例えば、CAD(Compuer Aided Design)のソフトウェア)がインストールされているコンピュータである。3次元設計装置C100では、ユーザの操作等によって、立体構造物M1が描画される。3次元設計装置C100は、描画された立体構造物M1を表す3次元デジタルデータを生成する。3次元設計装置C100は、生成した3次元デジタルデータを、像形成装置100へ送信する。
像形成装置100は、例えば、電子写真方式の複合機やレーザプリンタ等である。ここで、像形成装置100の1又は複数の各供給トレイには、複数枚の立体物形成シートSh1がセットされている。ここで、立体物形成シートSh1は、樹脂シートである。
像形成装置100は、三次元デジタルデータに基づいて、各立体物形成シートSh1に立体構造物M1の断面を表す像を印刷することで、各立体物形成シートSh1の面上に現像剤による像(「現像剤像」とも称する)を形成する。なお、現像剤像は、例えば、図形や模様、色彩、記号、文字等又はこれらの結合である。また、シートの主面(おもて面又は裏面)を単に「面」と称し、シートの側面については「側面」と記載する。
ここで、現像剤の一部又は全部は、樹脂シートには、染み込まない。つまり、現像剤像は、立体物形成シートSh1の面に垂直な方向に厚みを有している。したがって、印刷後の各立体物形成シートSh1(「プリントシート」とも称する)には、立体物形成シートSh1で構成される樹脂層と、現像剤像で構成される現像剤像層と、が形成されている。像形成装置100は、各プリントシートP11を、排出口91(排紙口、図7参照)から順次排出する。
3次元ユニットL100は、像形成装置100の排出口91部分に、装着されている。排出口91から排出された各プリントシートP11は、順次、3次元ユニットL100の供給口L301に供給される。
3次元ユニットL100は、供給された各プリントシートP11を、供給された順序で積層する。3次元ユニットL100は、積層した各プリントシートP11を先に積層されているプリントシートの裏面に現像剤層をもって接着させることで、中間構造物M2を生成する。中間構造物M2は、例えば、外形が立方体であり、その内部には立体構造物M1が存在しているものである(図13参照)。生成された中間構造物M2は、3次元ユニットL100から取り出され、抽出装置G100へ搬送される。
抽出装置G100は、中間構造物M2から、立体構造物M1以外の部分を取り除くことで、立体構造物M1を抽出する。これにより、立体構造物M1が製造される。
図5は、本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の動作の一例を示すフロー図である。
(ステップS11)像形成装置100は、3次元設計装置C100から3次元デジタルデータを取得する。その後、ステップS12へ進む。
(ステップS12)像形成装置100は、1又は複数の供給トレイ81、82各々について、セットされた立体物形成シートSh1の情報(「供給可能シート情報」とも称する)を、取得する。ここで、供給可能シート情報には、例えば、シートの種類を識別する識別情報、シートの種別(例えば、サイズや材質)及びシートの厚さh1(cm:センチメートル)が含まれている。その後、ステップS13へ進む。
(ステップS13)像形成装置100は、ステップS12で取得した供給可能シート情報に基づいて、ステップS11で取得した3次元デジタルデータから、2次元の2次元像データD(h)を生成する。ここで、各2次元像データD(h)は、3次元デジタルデータが示す立体構造物M1の断面であって、立体構造物M1の積層方向の長さ(以下、「高さ」とも称する。以下、同じ)h(cm:センチメートル)の位置における断面である。その後、ステップS14へ進む。
(ステップS14)像形成装置100は、供給トレイ81、82の1つから、1枚の立体物形成シートSh1を、自装置内へ供給する。その後、ステップS15へ進む。
(ステップS15)像形成装置100は、ステップS14で供給した立体物形成シートSh1に、2次元像データD(h)が表す断面像を印刷することで、プリントシートP11を生成する。なお、高さhの値は、ステップS14〜S18の繰り返し毎に、変化する。また、印刷された像は、着色された現像剤によって形成された現像剤像である。しかし、本発明はこれに限らず、現像剤像は、無色の現像剤(「透明現像剤」とも称する)によって構成された現像剤像であってもよい。その後、ステップS16へ進む。
(ステップS16)3次元ユニットL100は、ステップS15で生成されたプリントシートP11を、積層する。その後、ステップS17へ進む。
(ステップS17)3次元ユニットL100は、今回のステップS16で積層したプリントシートP11を、それよりも前のステップS16で積層したプリントシートと接着させる。その後、ステップS18へ進む。
(ステップS18)像形成装置100及び3次元ユニットL100は、全シートに対する処理が終了したか否かを判定する。処理が終了したと判定された場合(YES)、中間構造物M2が生成されたと判定し、ステップS19へ進む。一方、処理が終了していないと判定された場合(NO)、ステップS14へ戻る。
(ステップS19)抽出装置G100は、ステップS14〜S18で生成された中間構造物M2から、立体構造物M1以外の部分を取り除くことで、立体構造物M1を抽出する。その後、処理を終了する。
<像形成装置100について:操作画面>
図6は、本実施形態に係る像形成装置100の操作画面を示す概略図である。
操作画面D1は、供給可能トレイを選択させるための操作画面である。ここで、「供給可能トレイ」とは、立体物形成シートSh1がセットされる供給トレイである。像形成装置100は、紙へ印刷する「通常プリント」と、立体構成物を生成する「3Dプリント」と、をユーザ操作等に基づいて切り替えることができる。操作画面D1は、メニュー画面等において「3Dプリント」が選択された場合に表示される操作画面の一例である。例えば、D11の表示は、「3Dプリント」メニューであることを表している。また、D12の表示は、供給可能トレイの選択を促すメッセージである。
操作画面D1において、各ボタンD131〜D135は、各供給トレイ81、82に対応する。例えば、操作画面D1では、ボタンD135が選択され、このボタンD135の色が反転されている。この状態で、決定ボタンD141(「OK」ボタン)が押下された場合、「トレイ5」の選択が決定される。この場合、像形成装置100には、供給可能トレイが「トレイ5」(手差しトレイ82)であること示す情報が入力され、その後、操作画面D2が表示される。なお、選択が決定された供給可能トレイを「選択トレイ」とも称する。
操作画面D2は、選択トレイにセットする立体物形成シートSh1を、選択させるための操作画面である。操作画面D2において、D21の表示は、「3Dプリント」メニューであることを表す。また、D22の表示は、選択トレイ(トレイ5)にセットする立体物形成シートSh1について、その選択を促すメッセージである。
操作画面D2において、各ボタンD231〜D233は、各立体物形成シートSh1に対応する。例えば、操作画面D2では、ボタンD231が選択され、このボタンD231の色が反転されている。この状態で、決定ボタンD241(「OK」ボタン)が押下された場合、「シートA」の選択が決定される。この場合、像形成装置100には、「トレイ5」にセットされる立体物形成シートSh1が「シートA」であること示す情報が入力される。なお、選択が決定されたシートを「選択シート」とも称する。
ここで、像形成装置100は、各立体物形成シートSh1について、シート情報を予め記憶している。シート情報には、シートの種類を識別する識別情報、シートの種別(例えば、サイズや材質)及びシートの厚さh1が含まれる。例えば、「シートA」のシート情報は、識別情報「SH12345」、サイズ「A4」、材質「樹脂」、厚さ「300μm」を示す情報である。
像形成装置100は、選択シートのシート情報を、供給可能シート情報として、選択トレイを示す情報と対応付けて記憶する。例えば、図5の例では、選択トレイ「トレイ5」と対応付けて、選択シート「シートA」、識別情報「SH12345」、シートの種別「A4」、材質「樹脂」、厚さ「300μm」(0.03cm)を示す情報が記憶される。
<像形成装置100について:構成>
図7は、本実施形態に係る像形成装置100の構成説明図である。像形成装置100は、外部から取得したデータ(3次元デジタルデータを含む)に応じて、所定の用紙や立体物形成シートSh1(各々を単に、「シート」とも称する)に対して多色、単色、透明の像を形成するものである。像形成装置100は、装置本体200、及び、自動原稿処理装置300を含んで構成されている。
装置本体200は、像形成部210とシート供給部220を含んで構成されている。像形成部210は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7等を含んで構成されている。シート供給部220は、供給トレイ81および手差し供給トレイ82(図6の「トレイ5」)を有し、像形成部210へシートを供給する。自動原稿処理装置300は、原稿搬送部310と原稿読取り部320を含んで構成されている。
像形成装置100において扱われるデータは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー像に応じたものである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの像ステーションが構成されている。ただし、本発明は、これに限らず、データには、透明の像に応じたものであってもよい。その場合、透明用の像ステーションを追加してもよいし、又は4つの像ステーションのいずれかに代えて透明用の像ステーションを設けてもよい。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。また、露光ユニット1としては、この他、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いることもできる。
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力されたデータに応じて露光することにより、その表面に、データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。なお、入力されたデータとは、3次元デジタルデータから生成された2次元の2次元像データD(h)である。
現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(以下、YMCKという)の現像剤により顕像化するものである。またクリーナユニット4は、現像・像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留した現像剤を、除去・回収する。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。上記中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3の現像剤像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色又は透明の現像剤像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーの現像剤像(多色現像剤像)又は透明の現像剤像を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト61への現像剤像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、現像剤像を転写するために高電圧の転写バイアス(現像剤の帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された像は中間転写ベルト61の回転によって、後述のシートと中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によってシート上に転写される。
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10には現像剤をシートに転写させるための電圧が印加される(現像剤の帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方に硬質材料(金属等)が用いられ、他方に軟質材料(弾性ゴム、または発泡性樹脂等)が用いられる。
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着した現像剤、もしくは転写ローラ10によってシート上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存した現像剤は、次工程で現像剤の混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクまぶたがリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
供給トレイ81は、像形成に使用するシートを蓄積しておくためのトレイであり、装置本体200の露光ユニット1の下側に設けられている。また手差し供給トレイ82にも像形成に使用するシートを置くことができる。また、装置本体200の上方に設けられている排出口91は、印刷済みのプリントシートP11をフェイスダウンで排出する。フェイスダウンとは、片面のみに印刷が行われる場合に、おもて面を装置本体200側へ向けること、つまり、現像剤像が形成されている面(画像面)を下向きにすることである。換言すれば、フェイスダウンとは、裏面を自動原稿処理装置300側へ向けること、つまり、現像剤像が形成されていない面(シート側の面)を上向きにすることである。
また、装置本体200には、供給トレイ81及び手差し供給トレイ82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて3次元ユニットL100に送るための、略垂直形状のシート搬送路R1や、シート裏面に印刷する時に用いられるシート反転路R2が設けられている。供給トレイ81ないし手差し供給トレイ82から排紙口91までのシート搬送路R1の近傍には、ピックアップローラ11a,11b、搬送ローラ12a,12b,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ローラ71,72等が配置されている。また、シート反転路R2の近傍には搬送ローラ12c,12dが配置されている。
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラである。また、ピックアップローラ11aは、供給トレイ81の端部近傍に備えられ、供給トレイ81からシートを1枚ずつピックアップしてシート搬送路R1に供給する。同様にまたピックアップローラ11bは、手差し供給トレイ82の端部近傍に備えられ、手差し供給トレイ82からシートを1枚ずつピックアップしてシート搬送路R1に供給する。
シート搬送路R1に供給されたシートがレジストローラ13に達すると、レジストローラ13はシートの送給を一旦停止させ、シートを待機状態に保持する。一方、露光ユニット1が画2次元像データに応じた感光体ドラム3への露光を所定のタイミングで開始する。前述のように、各感光体ドラム3に静電潜像が形成されると、静電潜像が各現像器2で現像剤像に現像され、各現像剤像は中間ベルト61上に積層される。これに対応してレジストローラ13は所定のタイミングでシートの搬送を開始する。
中間転写ベルト61とシートとの接触位置において転写ローラ10により積層現像剤像がシートに転写される。
また、シートの片面(おもて面)のみに印刷が行われる場合には、シートは供給トレイ81又は手差し供給トレイ82からシート搬送路R1へ供給され、転写ローラ10および定着ローラ71,72を経て、3次元ユニットL100へ排出される。
一方、シートの両面に印刷が行われる場合には、上記のようにしておもて面に印刷が行われたシートは、3次元ユニットL100へ排出される直前に後端が搬送ローラ12bで保持される。そして、搬送ローラ12bが逆転しシートはシート反転路R2へ送給され、搬送ローラ12c,12dによってシート搬送路R1へ供給される。これによってシートは表裏が反転し、レジストローラ13,転写ローラ10および定着ローラ71,72を経て裏側に印刷(裏面印刷)が行われた後、3次元ユニットL100へ排出される。
装置本体200の上部に設けられた自動原稿処理装置300には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台120が設けられ、原稿載置台120の上側には自動原稿送り装置310が取り付けられている。自動原稿送り装置310は、原稿載置台120の上に自動で原稿を搬送する。また、自動原稿送り装置310を開いて、原稿載置台120の上を開放することにより原稿を手動で置くこともできるようになっている。原稿読取り部320は、原稿載置台120の上に搬送又は置かれた原稿の画像を読み取り、この画像を表すデータを取得する。
<像形成装置100について:論理構成>
図8は、本実施形態に係る像形成装置100の論理構成を示す概略ブロック図である。像形成装置100は、像形成部210、シート供給部220、原稿搬送部310、原稿読取り部320、入力・表示部400、制御部500、及び通信部600を含んで構成される。ここで、制御部500は、CPU501と、プログラムメモリ502と、バッファメモリ503と、演算部504を含んで構成される。
像形成部210は、制御部500から入力された2次元像データが表す像を、シート供給部220から供給された立体物形成シートSh1に印刷する。ここで、この2次元像データは、各々が立体構造物の断面を表すデータである。つまり、像形成部210は、各断面を表す像を、1層ずつ積層する。
シート供給部220は、制御部500からの指示に従って、立体物形成シートSh1を1枚ずつ、像形成部210に供給する。
原稿搬送部310は、原稿読取り部320へ原稿を搬送する。
原稿読取り部320は、原稿搬送部310が搬送した原稿の画像を読み取る。
入力部・表示部400は、例えば、ボタンスイッチと、液晶ディスプレイと、その上に形成されたタッチパネルなどで構成され、ユーザが指示、各種の情報の入力を行えるようになっている。また、入力・表示部400は、ボタンスイッチやタッチパネルからの入力に応じた表示を行う。
制御部500では、CPU501が、プログラムメモリ502から制御プログラムを読み出し、演算部504に必要な演算を実行させる。また、制御部500は、入力・表示部400又は通信部600からの指令に対応して、像形成部210、シート供給部220、原稿搬送部310、及び原稿読取り部320を制御する。
プログラムメモリ502は、例えば、ROM、EEPROM、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU501が各部を制御するためのメインルーチン制御プログラム、3次元デジタルデータから印刷用のデータを生成するデータ変換プログラム、像を形成するための像形成プログラムなどが記憶されている。
バッファメモリ503は、例えば、RAM、EEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU501によって制御される制御中のデータ、入力された各種指示情報、像形成条件を記憶する。また、バッファメモリ503は、生成された2次元像データを一時記憶する像記憶手段として機能する。
通信部600は、例えば、ネットワークカード、無線LAN子機、RFID(RadioFrequency IDentifier)リーダ、コネクタなどで構成される。通信部600は、有線又は無線にて、外部機器と通信を行う。
<像形成装置100について:像形成準備処理>
図9は、本実施形態に係る像形成装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、像形成装置100が2次元像データを生成する像形成準備処理の動作を表す。この動作は、CPU501が上述のデータ変換プログラムを実行することにより実現される。なお、この図において、ステップS11及びステップS12の処理は、図5のものと同じであるので、説明を省略する。なお、図9のステップS131〜S138の処理は、図5のステップS13の処理に対応する。
(ステップS131)制御部500は、3次元デジタルデータが表す立体構造物M1について、例えばデータで指定された方向を、積層方向として決定する。その後、ステップS132へ進む。
(ステップS132)制御部500は、立体構造物M1について、積層方向の長さ(「高さ」とも称する)Hを算出して記憶する。その後、ステップS133へ進む。
(ステップS133)制御部500は、高さhに、現像剤層の高さh2を代入する。ここで、高さh2は、制御部500に予め記憶されている。その後、ステップS134へ進む。
(ステップS134)制御部500は、3次元デジタルデータに基づいて、高さhにおける立体構造物M1の断面を表す2次元像データを生成する。なお、この2次元像データが、2次元像データD(h)である。その後、ステップS135へ進む。
(ステップS135)制御部500は、3次元デジタルデータに基づいて、選択シートの中から、立体物形成シートSh1(「使用シート」とも称する)を決定する。換言すれば、制御部500は、選択トレイの中から、供給トレイ(「使用トレイ」とも称する)を決定する。なお、ステップS135で決定された使用シートには、ステップS134で生成した2次元像データD(h)が表す像が印刷されることとなる。その後、ステップS136へ進む。
(ステップS136)制御部500は、形成順序、高さh、ステップS135で決定した使用シート、及び、ステップS134で生成した2次元像データD(h)と、を対応付ける。制御部500は、対応付けた情報を、像形成レコードとして、像形成テーブルに記憶する。なお、形成順序は、例えば、ステップS135にて、計数することで得られる。その後、ステップS137へ進む。
(ステップS137)制御部500は、高さhに、使用シートの厚さh1と現像剤層の厚さh2を加算した値を代入する。その後、ステップS138へ進む。
(ステップS138)制御部500は、高さhが高さHより大きいか否かを判定する。高さhが高さHより大きい場合(YES)、処理を終了する。一方、高さhが高さH以下の場合(NO)、ステップS134に戻る。
図10は、本実施形態に係る像形成テーブルの一例を示す概略図である。図示するように、像形成テーブルは、形成順序、高さ、使用トレイ、使用シート、及び2次元像データの各項目の列を有している。ここで、形成順序は、印刷の順序を表す。像形成テーブルは、像形成レコードをレコードとするテーブルである。なお、この図は、現像剤層の厚さが「1μm」であり、選択シート「シートA」の厚さが「300μm」であり、選択シート「シートB」の厚さが「50μm」である場合の像形成テーブルである。なお、像形成テーブルは、ジョブ毎に設けられてもよい。
この図は、例えば、形成順序が「1」番目の像形成レコードは、使用トレイ「トレイ5」の使用シート「シートA」に、2次元像データ(D(0.0001))が表す現像剤像が形成(印刷)されることを示す。また、形成順序が「2」番目の像形成レコードは、使用トレイ「トレイ5」の使用シート「シートA」に、2次元像データ(D(0.0302))が表す現像剤像が形成されることを示す。ここで、形成順序が「2」番目の像形成レコードは、「1」番目の印刷において、使用シートの厚み「300μm」が加えられ、高さ「0.0302」の2次元像データが表す像が形成されることを示す。つまり、像形成装置100は、現像剤像の厚さ「1μm」の300倍の高さを加えたこととなる。これにより、像形成装置100は、現像剤像を300回積層する時間を省略できる。
なお、使用シートは、途中で、変わってもよい。例えば、図10では、高さ「5.0000」と「5.0051」では、使用トレイが「トレイ1」であり、使用シートが「シートB」(厚さ「50μm」)となっている。また、図10では、高さ「10.0000」から「10.0653」では、使用シートが「シートA」と「シートB」で交互に変わっている。
<像形成装置100について:像形成処理>
図11は、本実施形態に係る像形成装置100の動作の別の一例を示すフローチャートである。この図は、像形成装置100が現像剤像を形成する像形成処理の動作を表す。この動作は、CPU501が上述の像形成プログラムを実行することにより実現される。なお、図11において、ステップS141〜S146の処理は図5のステップS14の処理に対応し、ステップS151、S152の処理は、図5のステップS15の処理に対応する。また、図11のステップS181の処理は、図5のステップS18の処理の一部に対応する。
(ステップS141)制御部500は、印刷の準備をする像形成準備処理を行う。ここで、制御部500は、通信部600を介して、3次元ユニットL100と同期処理を行う。例えば、制御部500は、3次元ユニットL100から、排出速度情報を取得する。排出速度情報とは、例えば、3次元ユニットL100へプリントシートP11を排出する速度の最大値(最大排出速度:枚/秒)を示す情報、換言すれば、3次元ユニットL100がプリントシートP11を受け入れることができる速度の最大値を示す情報である。その後、ステップS142へ進む。
(ステップS142)制御部500は、3次元ユニットL100から、積層準備完了情報が入力されたか否かを判定する。積層準備完了情報は、3次元ユニットL100において積層準備処理が完了したことを示す情報である。積層準備完了情報が入力されたと判定された場合(YES)、ステップS143へ進む。一方、積層準備完了情報が入力されていないと判定された場合(NO)、ステップS142の処理が繰り返される。
(ステップS143)制御部500は、保護シートを、供給トレイ81又は82から像形成装置100の本体へ供給させる。また、制御部500は、供給させた保護シートに対し、現像剤像を形成させることなく、そのまま、3次元ユニットL100へ排出させる。保護シートとは、後述する中間構造物M2において、現像剤層がむき出しにならないように、現像剤層を覆うためのシートである。また、kに「0」を代入する。その後、ステップS143へ進む。
(ステップS144)制御部500は、前回のプリントシートP11を排出して(前回のステップS152)から経過した経過時間を、計測する。制御部500は、計測した経過時間が、待ち時間を超えたか否かを判定する。ここで、待ち時間は、ステップS141で取得した最大排出速度の逆数である。経過時間が待ち時間を超えたと判定された場合(YES)、ステップS145へ進む。一方、経過時間が待ち時間以内であると判定された場合(NO)、ステップS144の処理が繰り返される。
(ステップS145)制御部500は、kにk+1を代入する。制御部500は、像形成テーブルから、形成順序がkの像形成レコードを読み出す。その後、ステップS146へ進む。
(ステップS146)制御部500は、ステップS146で読み出した像形成レコードから、使用トレイの情報を抽出し、抽出した情報の使用トレイのピックアップローラ11a又はピックアップローラ11bを選択する。選択されたピックアップローラ11a又はピックアップローラ11bのいずれかは、使用シートをピックアップし、シート搬送路R1に供給する。その後、ステップS151へ進む。
(ステップS151)制御部500は、ステップS146で読み出した像形成レコードから、2次元像データD(h)を抽出する。装置本体200は、制御部500が抽出した2次元像データD(h)が表す像を、シート搬送路R1に供給された使用シートに印刷する。これにより、使用シートの面上に、現像剤像が形成される。つまり、プリントシートP11が生成される。その後、ステップS152へ進む。
(ステップS152)ステップS151で生成されたプリントシートP11は、転写ローラ10および定着ローラ71,72を経て、3次元ユニットL100へ排出される。その後、ステップS181へ進む。
(ステップS181)制御部500は、像形成テーブルの全ての像形成レコードが読み出されたか否かを判定する。全ての像形成レコードが読み出されたと判定された場合(YES)、処理を終了する。一方、全ての像形成レコードが読み出されたと判定されなかった場合(NO)、ステップS144へ戻る。
<3次元ユニットL100について:外観>
図12は、本実施形態に係る3次元ユニットL100の概略外観図である。3次元ユニットL100は、外部から供給されたプリントシートP11を積層し、積層したプリントシートP11を接着させることで、中間構造物(図13、図14参照)を生成するものである。
入力・表示部L200は、ボタンスイッチと、液晶ディスプレイと、その上に形成されたタッチパネルなどで構成されている。
供給口L301は、上述のように像形成装置100の排出口91に位置する。供給口L301には、排出口91から排出された各プリントシートP11が、順次、供給される。
<中間構造物M2について:外観>
図13は、本実施形態に係る中間構造物M2の外観を示す斜視図である。中間構造物M2は、プリントシートP11が積層され、互いに隣り合うプリントシートP11同士が接着されたものである。中間構造物M2は、外形が立方体であり、その内部には立体構造物M1が存在している。
図14は、本実施形態に係る中間構造物M2の一部を拡大した拡大図である。この図は、図13において、符号A2を付した部分の拡大図である。中間構造物M2は、現像剤像による第1領域M11と立体物形成シートSh1による第3領域M22から構成されている。なお、中間構造物M2の第1領域M11は、立体構造物M1の第1領域M11と同じものであるが、一部の形状等が異なっていてもよい。
第1領域M111、M112、・・・は、現像剤像で構成されている。
第3領域M220、M221、M222、・・・は、立体物形成シートSh1で構成されている。
ここで、各第1領域M111、M112、・・・は、隣接する各第3領域M220、M221、M222、M223、・・・同士を、接着(例えば、溶着)させている。例えば、第1領域M111は、自らが接着機能を有し、第3領域M220と第3領域M221を接着している。
<3次元ユニットL100について:構成>
図15は、本実施形態に係る3次元ユニットL100の構成説明図である。3次元ユニットL100は、搬送部L300、積層部L400を含んで構成されている。
搬送部L300は、供給口L301、搬送ベルト従動ローラL302、搬送ベルトL303、及び搬送ベルト駆動ローラL304を含んで構成されている。積層部L400は、整合・積層部L410、加熱部L420、昇降部L430を含んで構成されている。
搬送ベルト従動ローラL302、及び搬送ベルト駆動ローラL304は、搬送ベルトL303を張架して回転駆動させる。搬送ベルトL303は、搬送ベルトL303上の物体を、搬送方向(矢印Y21の指す方向)へ搬送する。
整合・積層部L410は、積層されるプリントシートP11をその積層方向に揃えるものである。整合・積層部L410は、例えば板(「整合板」とも称する)であり、整合板は、搬送ベルトL303の搬送方向に垂直に設けられている。
加熱部L420は、プリントシートP11の現像剤像を溶かすものである。加熱部L420は、例えば、面状の発熱体(「面状ヒーター」とも称する)であり、面状ヒーターは、上述の整合板と垂直に設けられている。
昇降部L430は、昇降部L430の台上に乗せられた物体を、上下に移動させる電動昇降装置である。昇降部L430は、台上の物体を、昇降部L430から加熱部L420へ向かう順方向、及びその逆方向へ移動させる(矢印Y22参照)。
供給口L301から供給されたプリントシートP11は、搬送部L300により積層部L400へ送給される。積層部L400へ送給されたプリントシートP11は、その一辺を整合板の面に接触させた状態で、昇降部L430の台上に積層される。ここで、昇降部L430上に積層体P1がある場合、プリントシートP11は、積層体P1上にさらに積層される(図15参照)。積層体P1とは、保護シート、又は複数のプリントシートが積層されているものである。
積層されたプリントシートP11は、積層体P1と共に、昇降部L430により順方向、つまり、加熱部L420へ向かって移動(上昇)させられ、加熱部L420に接触又は近接させられる。プリントシートP11の現像剤像は、加熱部L420の熱によって溶かされ、プリントシートP11と積層体P1を接着させる。これにより、新たな積層体P1が生成される。
新たな積層体P1は、昇降部L430により逆方向へ移動(下降)させられ、加熱部L420から離れる。これにより、新たな積層体P1が冷やされ、現像剤像はプリントシートP11と積層体P1を接着させたまま固まる。つまり、プリントシートP11の現像剤像は、プリントシートP11と積層体P1を溶着する。
3次元ユニットL100では、上記の動作が繰り返され、最終的に、中間構造物M2が生成される。
なお、加熱部L420は、積層されるプリントシートP11の現像剤像側ではなく、立体物形成シートSh1側に設けられている。換言すれば、プリントシートP11は、加熱部L420に対して、立体物形成シートSh1側を向けて、積層される。これにより、3次元ユニットL100は、プリントシートP11と加熱部L420を接触させた場合でも、立体物形成シートSh1側が接触し、現像剤像側が接触しないので、溶けた現像剤像が加熱部L420に付着することを防止できる。
また、プリントシートP11は、立体物形成シートSh1側を積層体P1の外側、つまり、新たなプリントシートP11が積層される側に向けて積層される。これにより、3次元ユニットL100は、整合前の新たなプリントシートP11に、積層体P1の現像剤像(溶け残っている場合がある)が付着し、例えば現像剤像が別の像になることやプリントシートP11の整合が妨げられることを防止できる。
ここで、3次元ユニットL100では、プリントシートP11は、フェイスダウンで供給され、そのまま搬送される。そして、プリントシートP11は、フェイスダウン(現像剤像側が鉛直下向き)のまま、鉛直上方向に、順次積層されていく。そして、加熱部L420は、プリントシートP11が積層される領域の鉛直上側に設けられている。これにより、プリントシートP11は、安定して整合・積層されるとともに、立体物形成シートSh1側を加熱部L420側に向けることができる。
<3次元ユニットL100について:論理構成>
図16は、本実施形態に係る3次元ユニットL100の論理構成を示す概略ブロック図である。3次元ユニットL100は、入力・表示部L200、搬送部L300、整合・積層部L410、加熱部L420、昇降部L430、制御部L500、及び通信部L600を含んで構成される。ここで、制御部L500は、CPU L501、プログラムメモリL502、バッファメモリL503、及び演算部L504を含んで構成される。
入力部・表示部L200は、例えば、ボタンスイッチと、液晶ディスプレイと、その上に形成されたタッチパネルなどで構成され、ユーザが指示、各種の情報の入力を行えるようになっている。また、入力・表示部L200は、ボタンスイッチやタッチパネルからの入力に応じた表示を行う。
搬送部L300は、像形成装置100が生成したプリントシートP11を、整合・積層部L410へ供給する。
整合・積層部L410は、搬送部L300から供給されたプリントシートP11を、整合して積層する。
昇降部L430は、整合・積層部L410が積層したプリントシートP11を、加熱部L420へ近づける。昇降部L430は、加熱時間が経過後、プリントシートP11を、加熱部L420から遠ざける。なお、融解時間は、入力・表示部L200から入力されたものであってもよいし、予め設定されているものでもよい。
加熱部L420は、昇降部L430が近づけたプリントシートP11を加熱する。
制御部L500では、CPU L501が、プログラムメモリL502から制御プログラムを読み出し、演算部L504に必要な演算を実行させる。また、制御部L500は、入力・表示部L200又は通信部L600からの指令に対応して、搬送部L300、整合・積層部L410、加熱部L420、及び昇降部L430を制御する。
プログラムメモリL502は、例えば、ROM、EEPROM、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU L501が各部を制御するためのメインルーチン制御プログラム、中間構造物M2を生成する中間構造物生成プログラムなどが記憶されている。
バッファメモリL503は、例えば、RAM、EEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU L501によって制御される制御中のデータ、入力された各種指示情報、中間構造物生成条件を記憶する。
通信部L600は、例えば、ネットワークカード、無線LAN子機、RFID(RadioFrequency IDentifier)リーダ、コネクタなどで構成される。通信部L600は、有線又は無線にて、外部機器と通信を行う。
<3次元ユニットL100について:中間構造物製造処理>
図17は、本実施形態に係る3次元ユニットL100の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、中間構造物を製造する中間構造物製造処理の動作を表す。この動作は、CPU L501が上述の中間構造物生成プログラムを実行することにより実現される。なお、図17において、ステップS161〜S164の処理は図5のステップS16の処理に対応し、ステップS171〜S174の処理は、図5のステップS17の処理に対応する。また、図11のステップS182の処理は、図5のステップS18の処理の一部に対応する。
(ステップS161)制御部L500は、起動後又はユーザからの指示に応じて、積層準備処理を行う。例えば、制御部L500は、入力・表示部L200から入力されたヒーターの設定温度に従って、加熱部L420へ電力を供給する。これにより、加熱部L420は、設定温度で発熱する。また、例えば、制御部L500は、通信部L600を介して、像形成装置100と同期処理を行う(図11のステップS141参照)。例えば、制御部L500は、像形成装置100へ、予め記憶する排出速度情報を送信する。その後、ステップS162へ進む。
(ステップS162)制御部L500は、供給口L301に、プリントシートP11が供給されたか否かを判定する。例えば、供給口L301や搬送ベルトL303には、プリントシートP11を検知するセンサが設けられている(図示せず)。制御部L500は、このセンサがプリントシートP11を検出したか否かを判定する。ただし本発明はこれに限らず、制御部L500は、プリントシートP11を排出したことを示す排出信号を像形成装置100から取得した場合に、プリントシートP11が供給されたと判定してもよい。
プリントシートP11が供給されたと判定された場合(YES)、ステップS163へ進む。一方、プリントシートP11が供給されていないと判定された場合(NO)、ステップS162の処理が繰り返される。
(ステップS163)搬送部L300は、ステップS162で供給されたプリントシートP11を、積層部L400へ搬送する。その後、ステップS164へ進む。
(ステップS164)製合部L410は、プリントシートP11と積層体P1を整合させる。その後、ステップS171へ進む。
(ステップS171)昇降部L430は、ステップS164で整合されたプリントシートP11と積層体P1を上昇させ、プリントシートP11を立体物形成シートSh1側から、加熱部L420に接触又は近接させる。プリントシートP11が加熱部L420に接触又は近接した場合、昇降部L430は、上昇を止める。このとき、昇降部L430は、予め定めた距離だけ降下させてから、昇降を止めてもよい。その後、ステップS172へ進む。
(ステップS172)加熱部L420は、接触又は近接しているプリントシートP11を加熱する。ここで、立体物形成シートSh1は、現像剤像を構成する物質よりも、融点が高い。つまり、プリントシートP11の現像剤像は、加熱部L420による加熱により、先に溶ける。また、昇降部L430は、加熱部L420とプリントシートP11が接触しているときには、順方向の力を加えることにより、プリントシートP11に加熱部L420からの圧力を加えてもよい。これにより、プリントシートP11と積層体P1は、接着しやすくなる場合がある。その後、ステップS173へ進む。
(ステップS173)制御部L500は、プリントシートP11を加熱部L420に接触又は近接させて(ステップS171)から経過した経過時間を計測し、計測した経過時間が融解時間を超えたか否かを判定する。経過時間が融解時間を超えた判定された場合(NO)、ステップS172へ戻る。一方、経過時間が融解時間以内であると判定された場合(YES)、ステップS174へ進む。このとき、プリントシートP11と積層体P1は、現像剤像により接着され、新たな積層体P1となる。
(ステップS174)昇降部L430は、新たな積層体P1を下降させる。その後、ステップS182へ進む。
(ステップS182)制御部L500は、供給口L301に供給されたプリントシートP11の枚数を計数している。制御部L500は、計数した枚数が入力・表示部21から入力されたシート枚数以上になったか否かを判定することにより、中間構造物製造処理が完了したか否かを判定する。中間構造物製造処理が完了したと判定された場合(YES)、処理を終了する。中間構造物製造処理が完了していないと判定された場合(NO)、ステップS162へ戻る。
例えば、図17のステップS163において、搬送部L300は、1秒で、プリントシートP11を積層部L400へ搬送する。ステップS171において、昇降部L430は、0.5秒間上昇し、プリントシートP11を加熱部L420に接触させる。ステップS173で融解時間1秒が経過した後、ステップS174で、昇降部L430は、0.5秒間下降する。
<抽出装置G100について:外観>
図18は、本実施形態に係る抽出装置G100の概略外観図である。抽出装置G100は、外部から供給された中間構造物M2から、立体構造物M1以外の部分を取り除くことで、立体構造物M1を抽出するものである。
入力・表示部G200は、ボタンスイッチと、液晶ディスプレイと、その上に形成されたタッチパネルなどで構成されている。
供給口G301は、中間構造物M2が抽出装置G100内に搬送される入口である。
供給管G411は、抽出装置G100から伸びる管であり、外部の容器(図示せず)に接続されている。
排出管G432は、抽出装置G100から伸びる管であり、外部の容器(図示せず)に接続されている。
<抽出装置G100について:構成>
図19は、本実施形態に係る抽出装置G100の構成説明図である。抽出装置G100は、物質供給部G410、物質貯留部G420、物質排出部G430、昇降部G440、及びセンサ部G450を含んで構成されている。物質供給部G410は、供給管G411及び供給ポンプG412を含んで構成されている。物質排出部G430は、排出ポンプG431及び排出管G432を含んで構成されている。
供給管G411は、一端が外部の容器に接続され、供給ポンプG412を介して、他端が物質貯留部G420に接続されている。
供給ポンプG412は、電動式のポンプである。供給ポンプG412は、制御部500の指示により、外部の容器から溶解液等の物質M31を吸上げ、供給管G411を介して物質貯留部G420へ供給する。立体物形成シートSh1が樹脂シートの場合には、物質M31は、例えば、水とエタノールの混合液である。この一例として、物質M31は、水とエタノールを1対4の割合で混合したものである。ただし、本発明の溶解液はこれに限らず、物質M31は、少なくとも一定条件の下、立体物形成シートSh1を溶かす物質であればよい。
物質貯留部G420は、物質M31を溜めておく容器である。
排出管G432は、一端が物質貯留部G420に接続され、排出ポンプG431を介して、他端が外部の容器に接続されている。
排出ポンプG431は、電動式のポンプである。排出ポンプG431は、制御部500の指示により、物質M31を物質貯留部G420から吸上げ、排出管G432を介して外部の容器へ排出する。
センサ部G450は、抽出装置G100内の状態について、各種の計測を行うものであり、例えば、温度計、水量計、濃度計、圧力計、質量計、及び撮像素子等である。
昇降部G440は、昇降部G440の台上に乗せられた物体を、上下に移動させる電動昇降装置である。昇降部G440は、台上の物体を、物質貯留部G420の底に向かう順方向、及びその逆方向へ移動させる(矢印Y31参照)。
物質M31は、供給ポンプG412により、物質貯留部G420に供給され、溜められる。一方、供給口G301から搬入され、昇降部G440の台に乗せられた中間構造物M2は、昇降部G440により順方向に移動(下降)させられ、物質M31に浸される。中間構造物M2のうち立体構造物M1以外の部分、つまり、立体物形成シートSh1の部分であって、面に現像剤像が接着されていない部分(「非接着部分」とも称する)は、物質M31によって溶解される。換言すれば、中間構造物M2のうち立体構造物M1の部分、つまり、立体物形成シートSh1部分であっても、面に現像剤像が接着されている部分(「接着部分」とも称する)は、現像剤像が接着されていない部分と比較して溶解し難いので、残る。
これは、非接着部分は、立体物形成シートSh1が接着されておらず、立体物形成シートSh1の面がそのまま、むき出しになっているからである。換言すれば、中間構造物M2には、立体構造物M1以外の部分に、物質M31が入り込む隙間がある。したがって、非接着部分は、立体物形成シートSh1の面が溶解液に浸されるのに対し、接着部分は、立体物形成シートSh1の面が溶解液に浸されない。つまり、非接着部分と接着部分では、立体物形成シートSh1のうち、浸される面積に大きな違いがあるので、溶解される時間に相違が生じる。
これにより、抽出装置G100は、非接着部分の溶解を早め、接着部分の溶解を遅らせることができ、中間構造物M2から立体構造物M1を抽出できる。つまり、立体構造物M1が生成される。生成された立体構造物M1は、昇降部G440により逆方向へ移動(上昇)させられ、物質M31から引き上げられる。
<抽出装置G100について:論理構成>
図20は、本実施形態に係る抽出装置G100の論理構成を示すブロック図である。抽出装置G100は、入力・表示部G200、物質供給部G410、物質貯留部G420、物質排出部G430、昇降部G440、センサ部G450、制御部G500、及び通信部G600を含んで構成されている。ここで、制御部G500は、CPU G501、プログラムメモリG502、バッファメモリG503、及び演算部G504を含んで構成される。
入力部・表示部G200は、例えば、ボタンスイッチと、液晶ディスプレイと、その上に形成されたタッチパネルなどで構成され、ユーザが指示、各種の情報の入力を行えるようになっている。また、入力・表示部G200は、ボタンスイッチやタッチパネルからの入力に応じた表示を行う。
物質供給部G410は、物質M31を、物質貯留部G420へ供給する。
物質貯留部G420は、物質M31を溜める。
物質排出部G430は、物質M31を、物質貯留部G420から排出する。
昇降部G440は、台上に乗せられた中間構造物M2を、物質M31に搬入する。昇降部G440は、除去時間が経過後、立体構造物M1以外の部分を取り除かれた中間構造物M2(立体構造物M1)を、物質M31から搬出する。なお、除去時間は、入力・表示部G200から入力されたものであってもよいし、予め設定されているものでもよい。
センサ部G450は、計測した計測情報を、制御部G500へ出力する。例えば、センサ部G450は、物体M31の温度や物質貯留部G420の水量を検出し、検出結果を示す計測情報を制御部G500へ出力する。
制御部G500では、CPU G501が、プログラムメモリG502から制御プログラムを読み出し、演算部G504に必要な演算を実行させる。また、制御部G500は、入力・表示部G200又は通信部G600からの指令に対応して、物質排出部G430、昇降部G440、センサ部G450、及び通信部G600を制御する。
プログラムメモリG502は、例えば、ROM、EEPROM、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU G501が各部を制御するためのメインルーチン制御プログラム、中間構造物M2から立体構造物M1を抽出する立体構造物抽出プログラムなどが記憶されている。
バッファメモリG503は、例えば、RAM、EEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、MOなどで構成され、CPU G501によって制御される制御中のデータ、入力された各種指示情報、中間構造物生成条件を記憶する。
通信部G600は、例えば、ネットワークカード、無線LAN子機、RFID(RadioFrequency IDentifier)リーダ、コネクタなどで構成される。通信部G600は、有線又は無線にて、外部機器と通信を行う。
<抽出装置G100について:立体構造物抽出処理>
図21は、本実施形態に係る抽出装置G100の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、中間構造物から立体構造物を製造する立体構造物抽出処理の動作を表す。この動作は、CPU G501が上述の立体構造物抽出プログラムを実行することにより実現される。なお、図21は、図5のステップS19の処理に対応する。
(ステップS191)制御部G500は、起動後又はユーザからの指示に応じて、除去準備処理を行う。例えば、制御部G500は、入力・表示部G200から入力された中間構造物の大きさに基づいて、物質貯留部G420に溜める物質M31の量を決定する。具体的には、制御部G500は、物質貯留部G420の容積と中間構造物の体積に基づいて、中間構造物の体積と物質M31の体積が、物質貯留部G420の容積に収まるように、物質M31の量を決定する。供給ポンプG412は、制御部G500が決定した量の物資部M11を、物質貯留部G420に供給する。その後、ステップS192へ進む。
なお、制御部G500は、センサ部G450から入力された計測情報が示す水量に基づいて、水量が基準値より少ない場合には物質供給部G410に物体M31を供給させ、水量が基準値以上の場合には物質排出部G430に物体M31を排出させてもよい。
(ステップS192)制御部G500は、入力・表示部G200から、ユーザの開始指示を取得したか否かを判定する。開始指示を取得した場合(YES)、ステップS193へ進む。一方、開始指示を取得していない場合(NO)、ステップS192の処理が繰り返される。
(ステップS193)昇降部G440は、乗せられた中間構造物M2を下降させ、物質M31に浸す。昇降部G440は、中間構造物M2の全てが、物質M31に浸された場合に、下降を止める。その後、ステップS194へ進む。
(ステップS194)物質M31は、非接着部分を、徐々に溶解、つまり、徐々に除去する。その後、ステップS195へ進む。
(ステップS195)制御部G500は、ステップS193での下降後の経過時間を計測し、入力・表示部G200から入力された除去時間が経過したか否かを判定する。除去時間が経過していないと判定された場合(NO)、ステップS194へ戻る。一方、除去時間が経過したと判定された場合(YES)、ステップS196へ進む。このとき、中間構造物M2から非接着部分が除去され、接着部分が残るので、立体構造物M1が生成される。
(ステップS196)昇降部G440は、生成された立体構造物M1を上昇させる。その後、処理を終了する。
図22は、本実施形態に係る立体構造物抽出処理を説明する説明図である。図22(A)は、立体構造物抽出処理を行う前の中間構造物M2を表す。図22(B)は、立体構造物抽出処理によって生成された立体構造物M1を表す。図22(A)は、図13の中間構造物M2において、符号A2を付した部分の拡大図である(図14と同じ)。図22(B)は、図1の立体構造物M1において、図1の符号A1を付した部分の拡大図である(図2と同じ)。
図22は、立体構造物抽出処理によって、中間構造物M2から、積層方向の一端にある第3領域M220(立体物形成シートSh1)と、第3領域M221、M222、M223のうち符号A3を付した鎖線で囲まれた部分と、が取り除かれたことを表している。
図23は、本実施形態に係る中間構造物M2及び立体構造物M1の説明図である。この図は、立体構造物抽出処理を説明する別の説明図である。
図23(A)、(C)は、それぞれ、図22(A)、(B)の正面図、つまり、図23のy軸の負方向から正方向に見た図である。図23(B)は、立体構造物抽出処理中の中間構造物M2を表し、中間構造物M2が物質M31に浸されている。
図23(A)において、第3領域M223のうち、符号A41を付した鎖線で囲まれた部分が非接着部分(非接着部分A41とも称する)であり、それ以外の部分が接着部分である。図23(B)において、この非接着部分A41は、2つの面、符号A421、A422を付した鎖線で囲まれた面が、物体M31に浸されている。つまり、中間構造物M2には、非接着部分に物質M31が入り込む隙間があるので、その隙間に物体M31が入り込む。これにより、抽出装置G100は、非接着部分の溶解を早め、接着部分の溶解を遅らせることができる。
図23(C)では、非接着部分が、物質M31により溶解され、接着部分が残っている。そして、残った接着部分(第2領域)と現像剤像の部分(第1領域)によって、立体構造物M1が構成されている。
<実施例1>
以下、本実施形態の実施例1について説明をする。
図24は、本実施例1に係る3次元デジタルデータが表す立体構造物M1aの一例を示す概略図である。図示するように、立体構造物M1aは、10面体であり、z軸に垂直な断面が正方形である。また、この立体構造物M1aは、表面及び断面は、赤色である。
実施例1は、以下の条件で行った。第1領域(現像剤)として、樹脂トナーを用いた。立体物形成シートSh1として、水溶性のシートを用いた。像形成装置100にて、レーザプリントを行った。面状ヒーターの温度を、150℃〜200℃とした。物質M31として、水を用いた。また、便宜上、立体構造物抽出処理の前に、中間構造物M2のシート部分(非接着部分の一部)を切断した。
図25は、本実施例1係る各製造過程における構造物の画像である。
「初期」の画像は、中間構造物M2の画像である。この画像のように、中間構造物M2では、上面から、積層方向で一番上のトナーによる像(「トナー像」とも称する)が観察できた。このトナー像は、立体構造物M1aの上面であり、赤い正方形であった。側面からは、主に、立体物形成シートSh1が観察できた。また、立体物形成シートSh1のうち非接着部分は、接着されていなかった。
以降は、中間構造物M2を物質M31に浸し、経過時間毎に、観察をした。
「30分」後、非接着部分が溶け始めた。「60分」後、「90分」後には、非接着部分がさらに溶けて、下位の層も見え始めた。下位の層では、トナー像の正方形がより大きくなっているので、上面から、より大きな正方形が観察できた。「120」分後には、非接着部分がほとんどなくなり、図24の3次元デジタルデータが表す立体構造物M1aが生成された。
以下、本実施形態と先行技術(非特許文献1記載の技術)を比較して説明する。
図26は、先行技術に係る立体構造物を説明する説明図である。
図26(A)では、紙に、立体構造物の断面が印刷されている。
図26(B)では、図26(A)で印刷された紙(プリント)は、カッターで切り目を入れられている。
図26(C)では、図26(B)で切り目を入れられたプリントは、糊で貼り付けられ、積層される。
図26(D)では、図26(B)の切れ目に沿って、プリントのうち、印刷された部分以外が取り除かれている。
以下、先行技術と本実施形態を対比する。
図26(A)では、インクは、紙に染み込んでいる。これに対して、本実施形態に係るプリントシートP11は、立体物形成シートSh1の面上に、現像剤像による層が形成されている。換言すれば、プリントシートP11では、現像剤像が立体物形成シートSh1の面上に、厚みを有している。
図26(B)では、プリントは、1枚毎に、切り目が入れられている。これに対して、本実施形態に係る中間構造物M2では、切り目が無い状態で、積層後に、非接着部分が取り除かれる。
図26(C)では、糊は、プリント全体に付けられている。これに対して、本実施形態に係る中間構造物M2では、現像剤像自体が接着剤となり、現像剤像の部分が立体物形成シートSh1を接着している。そして、中間構造物M2では、立体物形成シートSh1のうち、現像剤像に接しない部分(非接着部分)は、接着されておらず、中間構造物M2には隙間がある。
図26(D)では、立体構造物を構成しているものは、インクの染み込んだ紙のみである。したがって、先行技術に係る立体構造物は、その高さは、紙の厚さの合計値となる。
これに対して、本実施形態に係る立体構造物M1は、現像剤像からなる第1領域M11と、立体物形成シートSh1の一部からなる第2領域M12と、の2つの領域で構成されている。したがって、立体構造物M1は、その高さは、第1領域M11と第2領域M12の合計値となる。そして、この第2領域M12があることによって、立体構造物M1では、積層によって生成される第1領域M11が減らされている。この点、先行技術では、全領域が紙で構成されており、その他の領域は考慮されていない。
<まとめ>
以上のように、本実施形態では、立体構造物製造システムSy1では、像形成装置100の像形成部210(第1領域生成部Sy121)は、積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域M11を生成する。像形成装置100のシート供給部220、3次元ユニットL100の積層部L400、及び抽出装置G100(第2領域生成部Sy122)は、構造物において、第1領域M11とは別の一部を構成している第2領域M12を生成する。
図27は、本実施形態に係る立体構造物M1の一部を拡大した別の拡大図である。この図は、図23(C)と同じ図である。つまり、この図は、図1において、符号A1を付した部分を拡大したものの、正面図である。
例えば図27において、立体構造物M1は、少なくとも一部に、積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域M111、M112、・・・と、構造物において、第1領域M11とは別の一部を構成している第2領域M121、M122、・・・と、を備えている。
このような立体構造物M1は、第2領域M12によって、第1領域M11が減らされている。これにより、立体構造物M1は、全てを第1領域M11から構成される場合と比較して、第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くできる。例えば、第2領域M12を、予め用意若しくは第1領域M11の生成と平行して生成する、又は、第1領域よりも早く生成することで、立体構造物M1は、より短い時間で生成できることとなる。
また、立体構造物M1は、第2領域M12の材料や色、製造装置、製造タイミングを、第1領域M11のものとは異なるものとすることができる。これにより、立体構造物M1は、第1領域M11のみならず、第2領域M12によっても、製造時間、製造費用、又は立体構造物M1の性質等を調整できる。
以上のように、この立体構造物M1は、その製造や構造に多様性を持たすことができる。
上記効果の一例を、以下、比較例を用いて説明する。
図28は、本実施形態の効果を説明するための説明図である。この図は、立体構造物M1bと立体構造物N1の斜視図である。この図において、立体構造物M1bは、立体構造物製造システムSy1により製造されたものである。一方、立体構造物N1は、第1領域(現像剤像)のみで製造されたものである。ここで、立体構造物M1bと立体構造物N1は、第1領域(現像剤像)の積層回数は同じである。
図28において、立体構造物M1bと立体構造物N1は、奥行きd(y軸方向の長さ)は同じである。一方、高さ(z軸方向の長さ、積層方向の長さ)については、立体構造物M1bの高さh11は、立体構造物N1の高さh21よりも、非常に高い(大きい)。
なお、高さh21においては、立体構造物M1bの幅(x軸方向の長さ)w12は、立体構造物N1の幅w21とほとんど同じである。
図29は、本実施形態の効果を説明するための別の説明図である。図29(A)、(B)、(C)は、それぞれ、立体構造物M1bと立体構造物N1の正面図、上面図、側面図である。図29において、ハッチングされた領域は、第1領域M11、つまり、現像剤像による領域である。一方、ハッチングされていない領域は、第2領域M12、つまり、立体物形成シートSh1の一部による領域である。
立体構造物M1bは、5層の第1領域M11と4層の第2領域M12から構成されている。一方、立体構造物N1は、5層の第1領域M11のみから構成されている。
図29(A)、(C)に示すように、立体構造物M1bは、立体構造物N1よりも高さが高い。具体的には、この高さの差分は、1層の第2領域の厚さh3の4倍である。これにより、立体構造物M1bの製造時間は、立体構造物N1の製造時間と比較して大幅に短縮される。つまり、立体構造物M1bは、立体構造物N1と比較して、第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くできる。また、立体構造物M1bは、立体物形成シートSh1を用意することにより、第2領域M12が予め用意されている。これにより、立体構造物M1は、全体としても、立体構造物N1と比較して、より短い時間で生成できる。
また、立体構造物M1bは、第2領域を第1領域よりも低額な素材にすることで、その製造費用を立体構造物N1の製造費用よりも低くできる。
なお、図29(B)において、立体構造物M1bでは、データD(h11)が表す現像剤像が観察される。一方、立体構造物N1には、2次元像データD(h21)が表す現像剤像が観察される。また、図29(B)では、便宜的に、矩形の現像剤像を示しているが、本発明はこれに限らず、別の画像や文字でもよく、その内部に、現像剤像を形成しない領域があってもよい。
また、図29(A)、(C)において、立体構造物M1bは、積層方向の両端の層において、第1領域M11が形成されている。つまり、立体構造物抽出処理において、中間構造物の表面にある第3領域M22が溶解されるので、立体構造物M1bは、積層方向(z方向)の両端の層において、第1領域M11が形成されている。また、立体構造物M1bは、その側面又はx軸或いはy軸に垂直な断面が、第1領域M11、及び第1領域M11に挟まれている第2領域M12で形成されている。換言すれば、立体構造物M1bは、その表面には、所定の面積(例えば、第2領域の側面よりも広い面積)を持つ第2領域は形成されていない。
また、本実施形態では、積層部L400は、第2領域M12を、第1領域M11の間に配置する。例えば図27において、立体構造物M1では、第2領域M121は、積層方向において、第1領域M111と第1領域M112の間に配置されている。
従来、第1領域M11の間の領域は、積層により第1領域M11を生成する必要があった。本実施形態に係る立体構造物M1では、第1領域M11の間に、第2領域M12が配置されているので、この領域に、第1領域M11を積層せずに、立体構造物M1を製造できる。つまり、例えば、立体構造物M1は、第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くできる。
また、本実施形態では、積層部L400は、第1領域M11と第2領域M12を繰り返して配置する。例えば、積層部L400は、第1領域M11と第2領域M12を、積層方向に、繰り返して配置する。例えば図27において、立体構造物M1では、積層方向の下から、第2領域M123、第1領域M113、第2領域M122、第1領域M112、第2領域M121、第1領域M111の順で、第1領域M11と第2領域M12が、積層方向に繰り返されている。
これにより、立体構造物M1では、第2領域M12が繰り返されているので、この領域に、第1領域M11を積層せずに、立体構造物M1を製造できる。また、立体構造物M1は、第1領域M11と第2領域M12が繰り返して配置されるので、第2領域M12が連続する場合と比較して、より第1領域M11によって構成されているように観察される。例えば、第1領域M11が着色され、第2領域M12が透明の場合、立体構造物M1は、より着色されて観察される。
また、本実施形態では、シート供給部220は、積層方向において、第1領域M111、M112、M113の厚さよりも、厚さの厚い立体物形成シートSh1を供給する。この場合、抽出装置G100は、第1領域M111、M112・・・よりも、積層方向に厚い第2領域M121、M122、・・・を生成する。例えば図27において、第2領域M121の厚さは、第1領域M111の厚さよりも大きい。また、第2領域M121、M122、・・・の厚さの合計(第2領域M12の厚さ)も、第1領域M111、M112・・・の厚さの合計(第1領域M11の厚さ)よりも大きい。
これにより、立体構造物M1では、各第2領域M121、M122、・・・は各第1領域M111、M112・・・よりも、又は、第2領域M12は、第1領域M11よりも、積層方向の厚さに寄与できる。例えば、立体構造物製造システムSy1は、より第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くできる。
また、本実施形態では、シート供給部220は、積層方向において、第1領域M111、M112、M113の厚さよりも、厚さの厚い立体物形成シートSh1を供給する。そして、抽出装置G100は、非接着部分を取り除き、接着部分を抽出する。つまり、各第2領域M121、M122、・・・の主面は、それぞれ、非接着部分は各第1領域M111、M112・・・の主面と同等の面積であるが、厚さが厚いので、各第1領域M111、M112・・・よりも体積が大きくなる。この場合、抽出装置G100は、第1領域M111、M112・・・よりも、体積の大きい第2領域M121、M122、・・・を生成する。例えば図22(B)と図27において、第2領域M121の体積は、第1領域M111の体積よりも大きい。また、第2領域M121、M122、・・・の体積の合計(第2領域M12の体積)も、第1領域M111、M112・・・の体積の合計(第1領域M11の体積)よりも大きい。
これにより、立体構造物M1では、各第2領域M121、M122、・・・は、各第1領域M111、M112・・・よりも、又は、第2領域M12は第1領域M11よりも、体積に寄与できる。例えば、立体構造物製造システムSy1は、より第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くできる。
換言すれば、立体構造物M1おいては、第2領域M12は、第1領域M11よりも占める体積が大きく、主要な領域(主領域)となっている。そして、第2領域M12は、立体構造物M1を支持している領域(支持領域)となっている。一方、立体構造物M1においては、第1領域M11(断面を表す現像剤像)は、第2領域M12よりも占める体積が小さく、補助的な領域(副領域)となっている。
また、本実施形態では、シート供給部220は、立体物形成シートSh1を供給する。抽出装置G100は、非接着部分を取り除き、接着部分を抽出する。つまり、抽出装置G100は、面状の部材を含んで構成される領域であって、シートの一部を含んで構成されている第2領域M121、M122、・・・を生成する。例えば図22(B)と図27において、第2領域M121、M122、・・・は面状の部材であり、シートの一部である。
これにより、立体構造物M1は、既に形成されている面材、例えばシートを利用して製造することができる。例えば、立体構造物製造システムSy1は、既に形成されている面材を用いることによって、第1領域M11を生成するために積層を行う時間を短くでき、立体構造物M1の製造時間をより短くできる。
なお、面状の部材を含んでとは面状の部材のみで構成される場合も含み、また、シートの一部を含んでとはシートの一部のみで構成されるものも含まれる。また、シートには、プレート、フィルム、箔、ラップ、又は膜のいずれか、またはこれらを接着させたもの等も含まれる。また、面状の部材は、シート以外のものから生成されてもよい。
また、本実施形態では、シート供給部220は、立体物形成シートSh1を供給する。像形成部210は、立体物形成シートSh1に第1領域M11を生成する。積層部L400は、第1領域M11が生成された立体物形成シートSh1を積層することで、中間構造物M2を生成する。この中間構造物M2は、例えば図13、図14のように、外観が立体物形成シートSh1の積層物となり、その内部には立体構造物M1が存在することとなる。
これにより、中間構造物M2は、立体構造物M1以外の部分(非接着部分)が、立体構造物M1のサポート材として機能する。サポート材とは、積層方向に面積が拡大するような形状(空中に浮かんだ部分がある形状)の立体構造物M1(図1参照)を作成する場合、空中に浮かんだ部分の下の部分に何も無いと、造形物が落下してしまい空中に留まる事が出来ないため、一時的にサポート材を置いて、その上に本来の材料を積んでいき(図13参照)、立体造形物M1の造形完了後は取り除いてしまう部分を言う。
このように、中間構造物M2において、立体物形成シートSh1(第3領域)は、サポート材と第2領域M12の両方を兼ねている。つまり、積層部L400は、立体構造物M1のサポート材として機能している立体物形成シートSh1を積層する。その結果、中間構造物M2は、中間構造物M2は、第2領域M121、M122、・・・を含み、立体構造物M1のサポート材として機能している第3領域を有している。これにより、立体構造物製造システムSy1は、別途、サポート材を生成する必要がなく、中間構造物M2、つまり、サポート材付きの立体構造物M1の製造時間をより短くできる。
また、本実施形態では、抽出装置G100は、中間構造物M2から、非接着部分を取り除き、接着部分と第1領域M11を抽出することで、立体構造物M1を生成する。つまり、抽出装置G100は、立体物形成シートSh1の接着部分を含んで構成され、立体物形成シートSh1の非接着部分を除去したことによる側面(「除去面」とも称する)を有する立体構造物M1を生成する。例えば図27において、符号A5を付した鎖線で囲まれた部分は、奥行き方向(y軸方向)に延びる面であり(図22(B)参照)、この面が除去面である。
この除去面は、積層方向(z軸方向)に垂直な面、つまり、xy平面に平行な面(例えば、第1領域M112又はM113の主面に対して傾きを有している。この点、図26の従来技術では、1枚毎に切り目を入れ、また、紙自体で積層しているので、紙の側面の傾きは考慮されていない。例えば、カッターで切り目を入れた場合、側面は、紙の主面に対して垂直となる。
本実施形態では、除去面が積層方向に垂直な面に対して傾きを有しているので、第2領域M121、M122、・・・に所定の厚みがあるときでも、立体構造物M1は、その表面が滑らかになる場合がある。
例えば、図27において、第2領域M122は、第1面側の第1領域M112と第2面側の第1領域M113の間にある。第2領域M122の側面は、第1面側の第1領域M112の一端から第2面側の第1領域M113の一端へ向かって傾いている。つまり、除去面は、立体構造物M1の形状に沿った方向に傾けられている。これにより、立体構造物M1は、除去面が垂直な場合と比較して、その表面が滑らかになる。
また、図27において、除去面は、曲面であり、第2領域M122の内側へ向かって凹んでいる。これにより、例えば、立体構造物M1は、除去面が立体構造物M1の表面にあるときは、その除去面が平面や凸面である場合と比較して、第1領域M11が観察し易くなる。つまり、立体構造物M1は、より第1領域M11によって構成されているように観察される。例えば、第1領域M11が着色され、第2領域M12が透明の場合、立体構造物M1は、より着色されて観察される。また、立体構造物M1は、その凹みに、人の指等を引っかけることができ、把持が容易になる。
また、本実施形態では、抽出装置G100は、中間構造物M2から、非接着部分を相転移(液化)させることで、立体構造物M1を生成する。ここで、第1領域M11は、中間構造物M2の第2領域M12よりも、物質M31に対する耐性が強い。
これにより、第1領域M11は、物質M31に対して、第2領域M12と接触している部分(接着部分)を保護することができ、非接着部分(サポート材)のみを相転移させることができる。また、非接着部分が相転移するので、立体構造物製造システムSy1では、非接着部分を容易に回収できる場合や非接着部分を再利用できる場合がある。また、立体構造物製造システムSy1では、カッター等で切り目を入れる装置や過程を省くことができる。また、本実施形態では、化学的に非接着部分を除去するので、立体構造物M1は、カッター等で物理的に除去する場合と比較して、除去面が滑らかになる場合がある。
また、本実施形態では、積層部L400は、プリントシートP11を積層した後に、例えば、第1領域M112を溶かして接着機能を発揮させ、第1領域M112に、隣接する第3領域M221、M222を接着(例えば、溶着)させる(図23(A)参照)。つまり、中間構造物M2の第1領域M112は、自らが接着機能を有し、隣接する第3領域M221と第3領域M222を接着させている。したがって、例えば図27において、立体構造物M1の第1領域M112も、自らが接着機能を有し、隣接する第2領域M121と第2領域M122を接着している。換言すれば、第3領域M221と第3領域M222、第2領域M121と第2領域M122は、被着材である。
このように、第1領域M11は、接着剤としての機能も兼ねている。これにより、立体構造物製造システムSy1では、例えば接着剤を塗布する装置や過程を省くことができる。なお、「第1領域M112は、・・・接着させている」とは、第1領域M112自体が接着剤となって、他の物体同士を接着させることをいう。例えば、「第1領域M112は、・・・接着している」には、第1領域M112の少なくとも1つの主面上に接着剤を塗布するもの、つまり、接着剤が接着しているものは、含まなくてもよい。
なお、例えば、第1領域M112に接着剤を塗布して接着した場合には、界面が接着剤と第1領域M112の間に界面ができ、界面にて剥がれやすくなる場合がある。本実施形態では、第1領域M112は、自らが接着剤となるので、その内部には界面が存在していない。
また、本実施形態では、像形成部210は、着色物質を含む第1領域M11を生成する。つまり、第1領域M112は、着色物質を含んでいる。
このように、第1領域M11は、着色剤としての機能も兼ねている。これにより、立体構造物製造システムSy1では、例えば着色剤を塗布する装置や過程を省くことができる。なお、本実施形態では、第1領域M11を、例えば、カラーの現像剤とし、また、立体物形成シートSh1を樹脂シートとすることで、樹脂シートの面上に現像剤の層が形成される。また、現像剤は、溶けることで接着機能を発揮、つまり、接着機能を有する。また、カラーの現像剤は、着色物質である。このように、カラーの現像剤は、第1領域M11を形成するとともに、接着剤及び着色剤としても機能している。さらに、カラーの現像剤としては、複数の色(例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))が用いられるので、第1領域M11は、様々な色で着色できる。
また、本実施形態では、シート供給部220は、保護シートを、最初に供給する。積層部L400は、最初に供給された保護シート上に、第1領域M11が生成された立体物形成シートSh1を、第1領域M11を保護シート側にして、順次積層する。これにより、積層部L400は、第1領域M11の少なくとも1つが、積層方向において保護シートに覆われている中間構造物M2を生成する。
図30は、本実施形態に係る保護シートを説明するための説明図である。この図は、中間構造物M2の正面図、つまり、図13のy軸の負方向から正方向に見た図、の概略図である。
中間構造物M2は、積層方向の一端の層が第3領域M220であり、他端の層が保護シートM230である。具体的には、中間構造物M2は、積層方向(z軸方向)で最も上の層(「最上層」とも称する)に第3領域M220、その下の層に第1領域M111が積層されている(図23(A)参照)。一方、中間構造物M2は、積層方向で最も下の層(「最下層」とも称する)に保護領域M230、その上の層に第1領域M119が積層されている。この保護領域M230は、積層部L400に最初に供給された保護シートによって構成されている。
このように、中間構造物M2において、第1領域M119は、保護領域M230に覆われている。これにより、中間構造物M2は、例えば、接着機能を有する第1領域M119が溶解して、他の物体に付着してしまうことを防止している。つまり、保護領域M230は、第1領域M11(M119を含む)が、他の物体と直接、接触しないように、保護している。なお、保護シートは、立体物形成シートSh1であってもよい。つまり、保護領域M230は、第3領域と同じものであってもよい。この場合、像形成装置100は、積層を開始する前に、像を形成しない立体物形成シートSh1を排出すればよい。
また、本実施形態では、積層部L400は、第1領域M11を溶かし、保護領域M230及び第3領域M22は溶かさない。例えば、保護領域M230及び第3領域M22は、第1領域M11よりも、熱に対する耐性が強く、例えば融点が高い。したがって、第2領域M12も、第1領域M11よりも、熱に対する耐性が強く、例えば融点が高い。これにより、積層部L400は、発熱によって、第1領域M11のみを溶かすことができる。
また、本実施形態では、積層部L400は、互いに物質が異なる第1領域M11(現像剤)と立体物形成シートSh1(樹脂)を積層することで、中間構造物M2を生成する。つまり、中間構造物M2において、第1領域M11(現像剤)と第3領域M22(樹脂)は、互いに物質が異なっている。また、立体構造物M1において、第1領域M11(現像剤)と第2領域M12(樹脂)は、互いに物質が異なっている。
(第2実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2実施形態について詳しく説明する。立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
ここで、シート供給部220は、互いに厚さが異なる立体物形成シートSh1を供給する場合(図10参照)について、詳細を説明する。この場合、積層部L400は、互いに積層方向の厚みが異なる第3領域を有する中間構造物M2cを生成する。また、抽出装置G100は、この中間構造物M2cから、互いに積層方向の厚みが異なる第2領域を有する立体構造物M1cを生成する。つまり、中間構造物M2cは、互いに積層方向の厚みが異なる第3領域を有している。一方、立体構造物M1cは、互いに積層方向の厚みが異なる第2領域を有している。
図31は、本発明の第2実施形態に係る立体構造物M1cの正面図である。この図において、立体構造物M1cは、第1領域M111c〜M116c、及び、第2領域M121c〜M126cで構成されている。ここで、各第2領域M121c〜M124cは、第2領域M125c又はM126cよりも、厚さが薄くなっている。
本実施形態では、例えば、制御部500は、2次元像データD(h)の積層方向(h)に対する変化量に応じて、第2領域各々の厚さを代えてもよい。例えば、制御部500は、2次元像データD(h)と2次元像データD(h+Δh)のうち、重なり合わない部分の面積をΔhで除算した値を変化量とし、この変化量が予め定めた値以上であるか否かを判定する。変化量が予め定めた値以上であると判定した場合、制御部500は、変化量が大きいと判定し、より薄い立体物形成シートSh1を供給させる。一方、変化量が予め定めた値より小さいと判定した場合、制御部500は、変化量が小さいと判定し、より厚い立体物形成シートSh1を供給させる。
例えば、立体構造物M1cでは、第2領域M125c、M126cの部分は、x方向の変化が小さいので、厚さの厚い第2領域M125c、M126cが生成されている。一方、第2領域M121c〜M124cの部分は、x方向の変化が大きいので、厚さの薄い第2領域M121c〜M124cが生成されている。
これにより、立体構造物M1cは、その形状の変化量が大きい部分については、厚さの薄い第2領域により、沢山の細かい凹凸で詳細な形状が表わされている。一方、立体構造物M1cは、その形状の変化量が小さい部分については、厚さの厚い第2領域により、積層回数が減らされている。
なお、立体構造物M1cは、積層方向(z方向)に垂直な面に対して、互いに傾きが異なっている除去面を有している。例えば、第2領域M121cの除去面と、第2領域M126cの除去面では、積層方向に垂直な面に対しての傾きは、互いに異なっている。このように、立体構造物M1cは、第2領域の厚さや形状の変化によって、積層方向に垂直な面に対する除去面の傾きも、変化している。
(第3実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
ここで、シート供給部220は、構成される物質(「構成物質」とも称する)が互いに異なる立体物形成シートSh1を供給する。この場合、積層部L400は、構成物質が互いに異なる第3領域を有する中間構造物M2dを生成する。また、抽出装置G100は、この中間構造物M2dから、構成物質が互いに異なる第2領域を有する立体構造物M1dを生成する。つまり、中間構造物M2dは、構成物質が互いに異なる第3領域を有している。一方、立体構造物M1dは、構成物質が互いに異なる第2領域を有している。
図32は、本発明の第3実施形態に係る立体構造物M1dの正面図である。この図において、立体構造物M1dは、第1領域M111d〜M114d、及び、第2領域M121d〜M124dで構成されている。ここで、第2領域M121d及びM123dと、第2領域M122d及びM124dと、では構成物質が異なっている。
(第4実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第4実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
上記各実施形態において、立体物形成シートSh1は、その表面が平面であり、凹凸構造や細孔を有しないものであった。本実施形態では、立体物形成シートSh1は、おもて面若しくは裏面、又は両面に、第1領域の構成物質を保持させる保持構造を有している。具体的には、立体物形成シートSh1は、凹凸構造を有していてもよく、例えば、細孔が形成されていてもよいし、特定のパターンの溝が形成されていてもよい。
図33は、本発明の第4実施形態に係る立体物形成シートSh1の別の一例(立体物形成シートSh1e)を示す概略図である。立体物形成シートSh1eの片面には、細孔が形成されている。この図において、図F1は、符号A6を付した部分の拡大図である。図F1に示すように、立体物形成シートSh1eには、細孔が形成されている。
なお、立体物形成シートSh1eには、表面に細孔が形成されている面(おもて面)と、細孔が形成されていない面(裏面)を区別するためのマークが付されていてもよい。例えば、符号A7を付した部分には、おもてを示す文字「表」が付されている。また、像形成装置100(制御部500)は、立体物形成シートSh1eに付されたマークを、センサに読み取らせ、シートの表裏が正しいか否かを判定してもよい。この場合、像形成装置100は、シートの表裏が正しい場合には処理を開始又は継続し、シートの表裏が誤っている場合には処理を中止してもよい。
第1領域の構成物質(例えば、現像剤。その一例として樹脂トナー)は、その一部が、この細孔内に入ることで、立体物形成シートSh1eに染み込む場合がある。これにより、第1領域は、隣接する第2領域を、より強く接着することができる場合がある。また、立体構造物M1dは、第1領域M11dと第2領域M12d内に染み込むので、第2領域M12dに染み込まない場合と比較して、より第1領域M11dによって構成されているように観察される。例えば、第1領域M11dが着色され、第2領域M12dが透明の場合、立体構造物M1dは、より着色されて観察される。
図34は、本実施形態に係る中間構造物M2e及び立体構造物M1eの説明図である。この図は、立体物形成シートSh1eを用いた場合において、立体構造物抽出処理を説明する説明図である。また、この図は、中間構造物M2e及び立体構造物M1eの正面図に相当する。
図34(A)において、例えば、第3領域M220のうち、符号A8を付した鎖線で囲まれた部分には、第1領域M111を構成する構成物質が染み込んでいる。なお、立体物形成シートSh1eの両面に、細孔が形成されている場合、第1領域M111を構成する構成物質は、第3領域M221にも染み込んでいてもよい。また、この場合、染み込み方は、第3領域M220と第3領域M221で異なっていてもよい。
なお、図34(C)において、立体構造物M1eは、立体物形成シートSh1を用いた場合(図23(C))とは異なり、第2領域M120を有している。また、第2領域M120の表面は、立体物形成シートSh1eの表面形状によって、様々な形状に形成される。これにより、立体構造物M1eは、その表面において、多様な形状や質感を表現できる。
(第5実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第5実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、立体構造物M1は、その表面の内部において、立体構造物M1の断面とは別の像を形成する。例えば、この別の像は透明である。ただし、本発明はこれに限らず、例えば単色であってもよい。
具体的には、像形成装置100は、2次元像データD(h)が表す像について、縁部分を断面の像(例えば、有色)とし、他の部分(内部)を透明にする。この場合に、像形成装置100は、透明部分に第1領域を形成し、例えば、透明な現像剤(「透明現像剤」とも称する)像を形成する。ここで、透明現像剤は、例えば、透明トナーである。
図35は、本発明の第5実施形態に係るプリントシートP11を説明する説明図である。図35(A)は、図13の中間構造物M2における1枚のプリントシートP11を表す。このプリントシートP11は、図14における第3領域M221と第1領域M112に相当する。図35(A)では、第1領域M112は、全て着色されている。
図35(B)は、一部に透明トナーによる現像剤像を形成した場合におけるプリントシートP11を表す。この図において、第1領域M112fには、断面の縁部分を表す領域M112f−1の内部に、透明現像剤による領域M112f−2が形成されている。
図36は、本実施形態に係る立体構造物M1fの正面図である。この図において、第1領域M112fには、断面の縁部分を表す領域M112f−1の内側に、透明現像剤による領域M112f−2が形成されている。これにより、立体構造物M1fは、その表面の内部において、立体構造物M1fの断面とは別のもの、例えば、透明現像剤による現像剤像を形成できる。例えば、透明現像剤を有色現像剤よりも安価なものを用いることにより、立体構造物M1fは、その製造費用を安くすることができる。
また、像形成装置100は、立体構造物M1内に、面や立体を設定し、その外側を断面の像(例えば、有色)とし、その内側を透明にしてもよい。
図37は、本実施形態に係る別の立体構造物M1gの正面図である。この図において、第1領域M112gの内部には、透明現像剤による領域M112g−2が形成されている。この場合、例えば、像形成装置100は、立体構造物M1g内に、面Pl1を設定し、その外側を断面の像(例えば、有色)とし、その内側を透明にする。
(第6実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第6実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、立体構造物M1は、複数の立体構造物が同時(1回の工程)で生成される。ここで、複数の立体構造物は、互いに離れた(接触部分がない)ものであってもよい。換言すれば、立体構造物製造システムSy1は、複数の立体構造物を同時に生成することができる。このとき、中間構造物M2の内部において、複数の立体構造物は、積層方向の長さは、最下部又は最上部のいずれか一方又は両方で異なっていてもよい。
また、図13、図14の中間構造物M2において、例えば、第1の領域M111は、分離されていてもよい。この場合に、中間構造物M2において、第1の領域M111の一部と別の一部の間には、隙間、つまり、非接着部分があってもよい。
図38は、本発明の第6実施形態に係る中間構造物M2hを説明する説明図である。この図において、中間構造物M2hの内部には、立体構造物M1h、つまり、立体構造物M11h、M12h、M13h、M14hが存在している。中間構造物M2hの内部において、各立体構造物M11h〜M14hは、互いに離れている。例えば、立体構造物M11hと立体構造物M12hでは、積層方向の長さは、最下部及び最上部で異なっている。
中間構造物M2hは、ある立体構造物M11h以外の部分(立体構造物M11hの非接着部分、サポート材)に、別の立体構造物M12h〜M14hが形成されている。換言すれば、立体構造物製造システムSy1は、ある立体構造物M11h以外の部分に、別の立体構造物M12h〜M14hを形成できる。これにより、同時(1回の工程)で生成される。複数の立体構造物M11h〜M14hを同時(1回の工程)で生成でき、製造時間を短縮できる。
図39は、本実施形態に係る中間構造物M2h及び立体構造物M1hの説明図である。この図は、本実施形態に係る立体構造物抽出処理を説明する説明図である。また、この図は、図38の符号A8を付した部分について、y軸に垂直な面(xz平面と平行な平面)の断面図を拡大したものに相当する。
図39(A)において、第1領域M111h−1と第1領域M111h−2は、同じ層内において、互いに離れている。符号A91を付した破線で囲まれた領域は、空間(隙間)である。なお、第1領域M113h−2は、立体構造物M12hの積層方向の最下部である。図示するように、第1領域M113h−2の積層方向の長さは、立体構造物M11hの最下部の高さよりも、高い。
図39(B)において、符号A92を付した破線で囲まれた領域には、物体M31が入り込み、第3領域M220又は第3領域M221の表面が浸されている。
図39(C)では、非接着部分が、物質M31により溶解され、接着部分が残っている。これにより、同時に、立体構造物M11hと立体構造物M12hが抽出されている。
(第7実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第7実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
上記実施形態において、第1領域M111、M112、・・・は、複数の層から構成されていてもよい。本実施形態では、立体構造物製造システムSy1は、例えば、互いに別の種類の現像剤を重ねて印刷すること、現像剤像の上に現像剤以外の物質を塗布すること、又は、両面印刷を用いることによって、複数の層から構成されている第1領域M111i、M112i、・・・を生成する。
図40は、本発明の第7実施形態に係る中間構造物M2i及び立体構造物M1iの説明図である。この図は、本実施形態に係る立体構造物抽出処理を説明する説明図である。また、この図は、中間構造物M2i及び立体構造物M1iの正面図に相当する。
図40において、第1領域M111iは、領域M111i−1及び領域M111i−2から構成されている。ここで、領域M111i−1及び領域M111i−2は、第3領域M220の面上に形成されたものであり、それぞれが層を形成している。つまり、第1領域M111i、M112i、・・・は、複数の層から構成されている。
例えば、領域M111i−1は、現像剤像で構成されている。一方、領域M111i−2は、領域M111i−1よりも融解温度が低く、接着力が強いものであってもよい。これにより、立体構造物製造システムSy1は、例えば、現像剤像を溶かすことなく、領域M111i−2を溶かして、第3領域M22を接着できる。
また、領域M111i−2は、領域M111i−1の側面をも覆ってもよい。
(第8実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第8実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
上記実施形態において、第2領域M121、M122、・・・、及び、第3領域M221、M222、・・・は、複数の層から構成されていてもよい。本実施形態では、立体構造物製造システムSy1は、例えば、複数の層から構成されている立体物形成シートSh1eを用いること、又は、プリントシートP11の立体物形成シートSh1側に物質を塗布することによって、複数の層から構成されている第2領域M121、M122、・・・、及び、第3領域M221、M222、・・・を生成する。
図41は、本発明の第8実施形態に係る中間構造物M2j及び立体構造物M1jの説明図である。この図は、本実施形態に係る立体構造物抽出処理を説明する説明図である。また、この図は、中間構造物M2j及び立体構造物M1jの正面図に相当する。
図41(A)、(B)において、第3領域M221jは、領域M221j−1及び領域M221j−2から構成されている。ここで、領域M221j−1及び領域M221j−2は、それぞれが層を形成している。つまり、第3領域M221j、M222j、・・・は、複数の層から構成されている。
また、図41(C)において、第2領域M121jは、領域M121j−1及び領域M121j−2から構成されている。ここで、領域M121j−1及び領域M121j−2は、それぞれが層を形成している。つまり、第2領域M121j、M122j、・・・は、複数の層から構成されている。
(第9実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第9実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る像形成装置100kは、3次元ユニットL100が装着された像形成装置100に相当する。その他の装置(3次元設計装置C100及び抽出装置G100)の構成は、第1の実施形態と同じである。
像形成装置100kは、ロール状に巻かれている立体物形成シートSh1k、いわゆるロールシートを用いる点で、第1の実施形態と異なる。ロールシートとは、長い帯状であり、ロール状に巻かれているシートである。
図42は、本発明の第9実施形態に係る像形成装置100kの構成説明図である。像形成装置100kは、像形成部210k、積層部L400k、及びロールシート搬送部L500kを含んで構成されている。ロールシート搬送部L500kは、駆動ローラL501、ローラL502、L503、及び従動ローラL504を含んで構成されている。
像形成部210kは、上記各実施形態に係る像形成部210と同じ構成である。この図の例では、中間転写ベルト駆動ローラ62は、転写ローラ10の鉛直下方向に設けられている。なお、各感光体ドラム3も、鉛直方向に並べて設けられている。中間転写ベルト61は、主に鉛直方向(矢印Y41、Y42が指す方向)に移動し、例えば鉛直上方向に、現像剤を運ぶ。
従動ローラL504には、立体物形成シートSh1kが巻かれている。駆動ローラL501及び従動ローラL504は、ローラL502とローラL503に立体物形成シートSh1kを張架して回転駆動させる。立体物形成シートSh1kは、矢印Y46、矢印Y45、矢印Y44、矢印Y43の順に、それぞれの矢印が指す方向へ移動する。
積層部L400kは、カッター(トムソン型)L431が設けられている点が、第1実施形態に係る積層部L400と異なる。しかし、積層部L400kは、その他の構成は、積層部L400と同じである。カッター(トムソン型)L431は、立体物形成シートSh1kのうち、現像剤像が形成された部分を切り出す。切り出された部分が、プリントシートP11kである。プリントシートP11kは、切り出されて、例えば積層体P1上に積層される。
図43は、本実施形態に係るプリントシートP11kの構成説明図である。この図において、鎖線は、カッター(トムソン型)L431が挿入される位置を表す。つまり、立体物形成シートSh1kは、この鎖線に沿って、切り取られる。切り取られた部分がプリントシートP11kであり、その内部には、現像剤像(第1領域M111k)が形成されている。
例えば、ロールシート搬送部L500kは、現像剤像が昇降部L430の上側に位置したときに、駆動ローラL501による立体物形成シートSh1kの巻き取りを停止する。昇降部L430は、積層体P1を順方向、つまり、加熱部L420へ向かって移動(上昇)させる。昇降部L430は、積層体P1が現像剤像及び立体物形成シートSh1kに接触した後も、そのまま、加熱部L420へ向かって移動させる。そして、立体物形成シートSh1kは、加熱部L420に接触又は近接するとともに、カッター(トムソン型)L431に切断される。プリントシートP11kの現像剤像は、加熱部L420の熱によって溶かされ、プリントシートP11kと積層体P1を接着させる。これにより、新たな積層体P1が生成される。
新たな積層体P1は、昇降部L430により逆方向へ移動(下降)させられ、加熱部L420から離れる。ロールシート搬送部L500kは、駆動ローラL501による立体物形成シートSh1kの巻き取りを再開する。
像形成装置100kでは、上記の動作が繰り返され、最終的に、中間構造物M2が生成される。
(第10実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第10実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1の各装置の構成は、第1実施形態と同じである。
像形成装置100は、図9のステップS131において、立体構造物M1を回転させ、積層方向の長さがより低くなるように、積層方向を決定する。
図44は、本発明の第10実施形態に係る像形成準備処理を説明するための説明図である。この図は、3次元デジタルデータが表す立体構造物M1aを表す。図44(A)は、立体構造物M1aを回転させる前のものであり、図44(B)は、立体構造物M1aを回転させた後のものである。
図44(A)において、立体構造物M1aの積層方向(z軸方向)の高さは、h31である。一方、図44(B)において、立体構造物M1aの積層方向の高さは、h32である。ここで、h32は、h31より小さい。つまり、像形成装置100は、立体構造物M1aを回転させ、積層方向の長さがより低くなるように、立体構造物M1aの積層方向を決定する。これにより、立体構造物を積層するために要する時間を、短縮することができる。
(第11実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第11実施形態について詳しく説明する。本実施形態に係る立体構造物製造システムSy1は、例えば、熱で融解した樹脂を少しずつ積み重ねていくFDM方式(Fused Deposition Modeling, 熱溶解積層法)の3Dプリンタ(像形成装置100l)である。本実施形態では、立体構造物製造システムSy1は、予め用意された第2領域の周囲に、第1領域を形成する。
図45は、本発明の第11実施形態に係る立体構造物M1lの外観を表す斜視図である。この図において、立体構造物M1lは、第1領域M11lと第2領域M12lから構成されている。第1領域M11lは、積層物の少なくとも一層から構成され、立体構造物M1lの一部を構成している。第1領域M11lは、例えば、樹脂による像で構成されている。なお、第1領域M11lは、z軸の方向に積層されている。
第2領域M12lは、立体構造物M1lにおいて、第1領域M11lとは別の一部を構成している。第2領域M12lは、例えば、立方体の樹脂(「樹脂ブロック」とも称する)で構成されている。
図46は、本実施形態に係る像形成装置100lの論理構成を示す概略ブロック図である。像形成装置100lは、像形成部210l、第2領域生成部220l、入力・表示部400、制御部500l、及び通信部600を含んで構成される。入力・表示部400、制御部500l、及び通信部600は、像形成装置100(図8)の制御部500及び通信部600と同じであるので、説明を省略する。
なお、図46の例では、制御部500lは、3次元デジタルデータからFDM方式のデータ(「第1押出データ」とも称する)を生成する。ここで、制御部500lは、第2領域M12lの領域の設置場所を決定する。制御部500lは、生成した第1押出データから、第2領域M12lを除いたデータ(「第2押出データ」とも称する)を生成する。つまり、制御部500lは、第2領域M12lを空間として扱う。なお、制御部500lは、第2領域M12lを避けるように、像形成部210lのヘッドを動かす。
像形成部210lは、第2押出データに基づいて、熱で融解した樹脂を積み重ねて固化させることで、立体構造物M1lを形成する。例えば、像形成部210lは、樹脂スプールをヘッド211lから押出し、その先のヒーターで樹脂を融解しながら、押出された樹脂を押し付けるように積層する。ここで、像形成部210lは、立体構造物M1lのうち、第2領域M12l以外の領域を形成する。
第2領域生成部220lは、制御部500lからの指示に従って、第2領域M12lを供給する。例えば、第2領域生成部220lは、像形成部210lが積層をする前に、予め定めた場所に、樹脂ブロックを設置する。
図47は、本実施形態に係る立体構造物M1lの製造工程を説明する説明図である。図47は、図45の正面から、つまり、図45のy軸の負方向から正方向に観察したものである。
図47(A)では、第2領域生成部220lによって樹脂ブロックが設置されることにより、第2領域M12lが生成されている。
図47(B)では、融解された樹脂がヘッド211lから押出されることで、第1領域M11lが生成されている。ここで、ヘッド211lは、例えば、積層方向に垂直な面において、第2領域生成部220lを囲むように移動する。これにより、第2領域生成部220lの周囲には、第1領域M11lが形成される。
図47(C)では、立体構造物M1lが生成されている。ここで、立体構造物M1lでは、第2領域生成部220lの外部に第1領域M11lが形成されている。
<変形例>
なお、第2領域M12は、例えば、第1領域M11とは材料や色、製造装置、又は製造タイミングが異なる領域であってもよい。例えば、第2領域M12は、第1領域M11と同じ材料のものであってもよく、この場合、第1領域M11とは別工程や別装置によって予め製造されたものであってもよい。
なお、第1領域M11は、現像剤(例えば、樹脂トナー)である場合について説明をした。しかし本発明はこれに限らず、第1領域M11は、液体インク、ジェルインク、ソリッドインク、液体トナー等であってもよいし、これらに別の物質を混合したものであってもよい。ここで、ソリッドインクとは、染料系のインクを、常温では固体であるワックス樹脂で固めたものである。なお、像形成装置100は、インクジェット方式(ソリッドインク方式を含む)の像形成装置であってもよい。
また、第2領域M12は、樹脂である場合について説明をした。しかし本発明はこれに限らず、第2領域M12は、紙や石膏等であってもよい。例えば、立体物形成シートSh1として、和紙を用いてもよく、この場合は、第1領域M11には、和紙に染み込み難いジェルインクを用いてもよい。そして、和紙を、水に溶かしてもよい。
また、第1領域M11は、紫外線により溶ける物質、又は固化する物質であってもよい。この場合、積層部L400は、加熱部L420に代えて、紫外線を照射する紫外線照射部を備えてもよい。また、第1領域M11は、光や温度等の条件により、第2領域M12と化学反応を起こす物質を含んでいてもよい。この場合、積層部L400は、加熱部L420又は加熱部L420に代えた発光部を、備えても良い。例えば、積層部L400は、加熱部L420に代えて、レーザ光を照射する光照射部を備えてもよい。
ただし、光を照射する場合、第1領域M11は、光照射部側に物体があると、その物体に光を遮られ、溶かすことができない場合もある。これに対して、本実施形態では、加熱部L420は、ヒーター等の発熱体である。これにより、第1領域M11の全体を温めて溶かすことができ、また、光が届かない位置にある第1領域M11、例えば、既に積層された積層体P1の内部の第1領域M11でも温めて溶かすことができる。
また、熱や平行光、拡散光の場合、レーザ等の収束光と比較して、第1領域M11の広い領域を温めることができる。これにより、第1領域M11をまとめて温めて溶かすことができ、接着むら等を防止できる。
また、抽出装置G100は、第3領域M221〜M223にカッター等で切れ目を入れ、非接着部分が除去できるようにしてもよい。
例えば、以下の組合せが可能である。
<変形例1>
例えば、インクジェット方式を採用する場合には、立体構造物製造システムSy1は、以下の組合せで構成されてもよい。
像形成装置100は、インクジェット方式の装置である。第1領域M11は、ジェルインクである。なお、ジェルインクは、着色剤も兼ねている。立体物形成シートSh1(第3領域M22、第2領域M12)は、紙である。つまり、ジェルインクは、紙に浸透しないので、紙上に層を形成できる。この場合、積層部L400は、ジェルインクに化学反応を起こさせ、ジェルインクに接着機能を発揮させてもよい。また、この場合には、抽出装置G100は、第1領域M11の縁に沿って、カッター等で切れ目をいれてもよい。
<変形例2>
また、例えば、インクジェット方式を採用する場合には、立体構造物製造システムSy1は、以下の組合せで構成されてもよい。
像形成装置100は、ソリッドインク方式の装置である。第1領域M11は、ソリッドインクである。なお、ソリッドインクは、着色剤も兼ねている。立体物形成シートSh1(第3領域M22、第2領域M12)は、紙である。つまり、ソリッドインクは、紙に浸透しないので、紙上に層を形成できる。この場合、積層部L400は、ソリッドインクを加熱して、ソリッドインクに接着機能を発揮させてもよい。また、この場合には、抽出装置G100は、第1領域M11の縁に沿って、カッター等で切れ目をいれてもよい。
<変形例3>
また、例えば、電子写真方式を採用する場合には、立体構造物製造システムSy1は、以下の組合せで構成されてもよい。
像形成装置100は、電子写真方式の装置である。第1領域M11は、液体トナーである。なお、液体トナーは、着色剤も兼ねている。立体物形成シートSh1(第3領域M22、第2領域M12)は、樹脂である。この場合、積層部L400は、液体トナーを紫外線によって硬化させることで、液体トナーに接着機能を発揮させてもよい。または、積層部L400は、液体トナーを加熱等し、立体物形成シートSh1と液体トナーに化学反応させることで、接着機能を発揮させてもよい。また、この場合には、抽出装置G100は、溶解によって、非接着部分を取り除いてもよい。
また、図33のように、立体物形成シートSh1は、細孔が形成されている立体物形成シートSh1eであってもよい。液体トナーの場合には、細孔に染み込み易いという利点がある。
<変形例4>
また、例えば、電子写真方式を採用する場合には、立体構造物製造システムSy1は、以下の組合せで構成されてもよい。
像形成装置100は、電子写真方式の装置である。第1領域M11は、紫外線で液化する現像剤である。なお、この現像剤は、着色剤も兼ねている。立体物形成シートSh1(第3領域M22、第2領域M12)は、樹脂である。この場合、積層部L400は、現像剤を紫外線によって液化させ、その後、固化させることで、現像剤現像剤に接着機能を発揮させてもよい。また、この場合には、抽出装置G100は、溶解によって、非接着部分を取り除いてもよい。
<変形例5>
また、例えば、電子写真方式を採用する場合には、立体構造物製造システムSy1は、以下の組合せで構成されてもよい。
像形成装置100は、電子写真方式の装置である。第1領域M11は、現像剤である。なお、この現像剤は、着色剤も兼ねている。立体物形成シートSh1(第3領域M22、第2領域M12)は、紙(和紙)である。ここで、現像剤の現像剤像は、和紙上に形成されているので、積層部L400は、上述のように、加熱によって現像剤を融解して、接着機能を発揮させてもよい。この場合には、抽出装置G100は、例えば物質M31として水を用いて、溶解によって非接着部分を取り除いてもよい。
なお、上述した各実施形態において、面状ヒーター(加熱部L420)は、発熱領域が細かく分割された面状ヒーターであってもよい。この場合、加熱部L420は、現像剤像が形成された部分と接触する発熱領域のみを発熱させてもよい。これにより、3次元ユニットL100は、現像剤像が形成されていない部分を発熱させないので、発熱に必要な電力を省くことができる。また、例えば、加熱部L420は、赤外線LEDをアレイ状に配置してもよい。
また、例えば、加熱部L420は、フラッシュランプであってもよい。この場合、立体物形成シートSh1には、透明なものを用いる。現像剤像がフラッシュランプからの赤外光を吸収するため、3次元ユニットL100は、自動的に現像剤像のみを加熱できる。
なお、上述した各実施形態において、立体物形成シートSh1、Sh1e、Sh1k、つまり、第2領域、第3領域は、透明でなくてもよく、例えば、着色されていてもよいし、例えば白色であってもよい。これにより、立体構造物製造システムSy1は、紙上に現像剤像を形成する従来の複合機と同じ状態が再現でき、カラーの発色が可能となる。
ただし、図33のように、細孔が形成されている立体物形成シートSh1eの場合には、透明のものを用いた場合には、染み込んだ現像剤により発色させることができる。
なお、上述した各実施形態において、抽出装置G100において物質M31に溶解した樹脂等を再利用し、立体物形成シートSh1、Sh1e、Sh1kを再製してもよい。
なお、上述した各実施形態において、立体構造物M1、M1a、M1b、M1c、M1d、M1e、M1f、M1g、M1h、M1i、M1j、M1k、M1l(「M1〜M1l」とも記す)は、一部又は全部がコーティングされていてもよい。例えば、立体構造物M1〜M1lは、外側に、塗料が塗布されていてもよい。
なお、上述した各実施形態において、3次元設計装置C100、像形成装置100、3次元ユニットL100及び抽出装置G100の一部又は全部は、同じ装置であってもよい。例えば、3次元設計装置C100及び像形成装置100、像形成装置100及び3次元ユニットL100、3次元ユニットL100及び抽出装置G100は、それぞれ、同じ装置であってもよい。
また、3次元設計装置C100、像形成装置100、3次元ユニットL100又は抽出装置G100の一部の機能を、他の装置が備えてもよい。例えば、3次元設計装置C100は、像形成装置100の像形成準備処理を行ってもよい。また、例えば、3次元ユニットL100の中間構造物製造処理の一部を、像形成装置100が行ってもよい。
なお、上述した各図において、座標(x軸、y軸、z軸)は、共通である。また、上述した各図(例えば、図23、図27、図29、図30、図31、図32、図34、図36、図37、図39、図40、図41)において、断面図は、正面図と同様である。
なお、上述した各実施形態において、3次元設計装置C100、像形成装置100、3次元ユニットL100又は抽出装置G100の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。3次元設計装置C100、像形成装置100、3次元ユニットL100及び抽出装置G100の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
M1、M1a、M1b、M1c、M1d、M1e、M1f、M1g、M1h、M11h、M12h、M13h、M14h、M1i、M1j、M1k、M1l・・・立体構造物、M2、M2c、M2d、M2e、M2h、M2i、M2j、・・・中間構造物、Sh1、Sh1e、Sh1k・・・立体物形成シート、P11、P11k・・・プリントシート、P1・・・積層体
M111〜M113、M11、M111c〜M116c、M111d〜M114d、M112f、M112f−1、M112f−2、M11f、M112g、M112g−1、M112g−2、M11g、M111h、M111h−1、M111h−2、M113h−2、M111i〜M113i、M111i−1、M111i−2、M111k、M11l・・・第1領域、M120、M121〜M123、M12、M121c〜M126c、M121d〜M112d、M12d、M12e、M120j〜M123j、M121j−1、M121−j−2、M12j・・・第2領域、M220〜M223、M22、M220j〜M223j、M221j−1、M221−j−2、M22j、M12l・・・第3領域、M230・・・保護領域、保護シート
Sy1・・・立体構造物製造システム、Sy11・・・データ生成部、Sy12・・・立体構造物生成部、Sy121・・・第1領域生成部、Sy122・・・第2領域生成部、C100・・・3次元設計装置
100、100k、100l・・・像形成装置、200・・・装置本体、1・・・露光ユニット、2・・・現像器、3・・・感光体ドラム、4・・・クリーナユニット、5・・・帯電器、6・・・中間転写ベルトユニット、61・・・中間転写ベルト、62・・・中間転写ベルト駆動ローラ、63・・・中間転写ベルト従動ローラ、64・・・中間転写ローラ、65・・・中間転写ベルトクリーニングユニット、7・・・定着ユニット、71,72・・・定着ローラ、81・・・供給トレイ、82・・・手差し供給トレイ、91・・・排紙口、10・・・転写ローラ、11a,11b・・・ピックアップローラ、12c,12d・・・搬送ローラ、13・・・レジストローラ、210、210k、210l・・・像形成部、220、220l・・・シート供給部、300・・・自動原稿処理装置、310・・・原稿搬送部、320・・・原稿読取り部、400・・・入力・表示部、500、500l・・・制御部、501・・・CPU、502・・・プログラムメモリ、503・・・バッファメモリ、504・・・演算部、600・・・通信部、211l・・・ヘッド
L100・・・3次元ユニット、L200・・・入力・表示部、L300・・・搬送部、L301・・・供給口、L302・・・搬送ベルト従動ローラ、L303・・・搬送ベルト、L304・・・搬送ベルト駆動ローラ、L400、L400k・・・積層部、L410・・・整合・積層部、L420・・・加熱部、L430・・・昇降部、L431・・・カッター、L500、L500k・・・制御部、L600・・・通信部、L501・・・CPU、L502・・・プログラムメモリ、L503・・・バッファメモリ、L504・・・演算部
G100・・・抽出装置、G200・・・入力・表示部、G301・・・供給口、G410・・・物質供給部、G411・・・供給管、G412・・・供給ポンプ、G420・・・物質貯留部、G430・・・物質排出部、G431・・・排出ポンプ、G432・・・排出管、G440・・・昇降部、G450・・・センサ部、G500・・・制御部、G600・・・通信部、G501・・・CPU、G502・・・プログラムメモリ、G503・・・バッファメモリ、G504・・・演算部

Claims (22)

  1. 少なくとも一部に、
    積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域と、
    前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域と、
    を備える立体構造物。
  2. 少なくとも一部において、前記第2領域は、前記第1領域の間にある請求項1に記載の立体構造物。
  3. 少なくとも一部において、前記第1領域と前記第2領域が繰り返されている請求項1又は請求項2に記載の立体構造物。
  4. 少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の立体構造物。
  5. 前記第2領域の体積の合計は、前記第1領域の体積の合計よりも大きい請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の立体構造物。
  6. 少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、
    積層方向における前記第2領域の厚さの合計は、前記積層方向における前記第1領域の厚さの合計よりも、大きい請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の立体構造物。
  7. 少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、
    繰り返される前記第1領域と前記第2領域の組の少なくとも1つについて、前記第2領域の体積は、前記第1領域の体積よりも大きい請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の立体構造物。
  8. 少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、
    繰り返される前記第1領域と前記第2領域の組の少なくとも1つについて、積層方向における前記第2領域の厚さは、前記積層方向における前記第1領域の厚さよりも、大きい請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の立体構造物。
  9. 前記第2領域は、面状の部材を含んで構成されている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の立体構造物。
  10. 前記第2領域は、シートの一部を含んで構成されている請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の立体構造物。
  11. 前記第2領域は、シートの一部を含んで構成され、前記シートの他の部分を除去したことによる側面を有している請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の立体構造物。
  12. 少なくとも一部において、前記積層物の積層方向に、前記第1領域と前記第2領域が繰り返され、
    前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、
    前記部材の側面は、前記積層方向に垂直な面に対して傾きを有している請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の立体構造物。
  13. 前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、第1面側の前記第1領域と第2面側の前記第1領域の間にあって、
    前記部材の側面は、前記第1面側の第1領域から前記第2面側の第1領域へ向かって傾いている請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の立体構造物。
  14. 前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、
    前記部材の斜面は、曲面である請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の立体構造物。
  15. 前記第2領域は、面状の部材を含んで構成され、
    前記部材の斜面は、前記部材の内側へ向かって凹んでいる請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の立体構造物。
  16. 前記第1領域は、前記第2領域より、所定の物質に対する耐性が強い請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の立体構造物。
  17. 前記第1領域は、隣接する領域を接着している請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の立体構造物。
  18. 前記第1領域は、少なくとも一部に、着色物質を含んでいる請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の立体構造物。
  19. 積層により、構造物の一部を構成している第1領域と、
    前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を含む第3領域と、
    を備え、
    前記第3領域は、前記第2領域以外の少なくとも一部が、前記構造物のサポート材として機能している立体構造物。
  20. 積層により、構造物の一部を構成している第1領域と、
    前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を含む第3領域と、
    を備え、
    前記第1領域の少なくとも1つは、保護領域に覆われている立体構造物。
  21. 前記保護領域は、前記第2領域である請求項20に記載の立体構造物。
  22. 積層物の少なくとも一層から構成され、構造物の一部を構成している第1領域を生成する過程と、
    前記構造物において、前記第1領域とは別の一部を構成している第2領域を生成する過程と、
    を有する立体構造物の製造方法。
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