JP2016180789A - ペダル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、レバー部の移動を抑制するペダル装置を提供する。
【解決手段】先端側半部42には、根元側半部41の先端側の係合部41aを覆う凹状の穴42aが形成され、係合部41aが、穴42aに対して摺動可能に嵌合される。係合部41aの先端面41bと穴42aの操作者側の底面42bとの間にバネ43が介装される。主接触領域Sが押下操作されると、先端側半部42に対する後方への付勢力によって、バネ43に抗して、根元側半部41に対して相対的に、先端側半部42が軸支部の側へ摺動移動し、主接触領域Sが根元側半部41に近づく方向へ変位する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基台部を床面等に載置してレバー部を足で押下操作するペダル装置に関する。
従来、鍵盤楽器等に用いられる一般的なペダル装置は、下記特許文献1に示されるように、基台部が床面等に設置され、回動自在なレバー部の先端が足で押下操作される構成である。奏者は演奏の際、足のかかとを床面に置き、その位置を支点として足を回動させる。
図7(a)は、従来のペダル装置の模式的側面図である。ペダル装置110は、基台部111に対して回動支点113を中心にレバー部112が回動自在にされている。図7(a)において、床面117に平行で且つ、回動支点113から見てレバー部112の先端の方向を前方とする。基台部111が床面117に載置される。奏者は、床面117におけるレバー部112の前方の操作支点116に足115のかかとを置いてつま先を上下操作する。操作の際には、レバー部112の先端と足底118の先端部であるつま先との当接点を力点114とすると、力点114を介して押下力がレバー部112に伝わってレバー部112が回動する。足115が上方に回動動作すると、不図示のバネによってレバー部112が初期位置に復帰し、非操作状態となる。初期位置においては、レバー部112の上面は水平である。
図7(b)、(c)は、踏み込み操作行程における回動支点113に対する力点114の変位、操作支点116に対する力点114の変位を示す模式図である。ここで、力点114は、足115とレバー部112との当接点であって、実際には操作行程において随時位置が変化する。しかし、ここで力点114の軌跡を解析するために、レバー部112と足115のそれぞれについて、非操作状態に114に示す位置にあった力点114が回動に伴ってどのように変位するかを考える。
図7(b)に示すように、初期位置にあるレバー部112の上面は水平であり、押下操作されると先端が下方に傾斜する。従って、レバー部112が回動ストロークの終了位置まで回動したときの力点114−aは初期位置の力点114に対して、変位量Aだけ後退した位置となる。一方、足底118は、押下操作により床面117に対する傾斜角度が小さくなり、レバー部112が回動ストロークの終了位置まで回動したときの力点114−bは初期位置の力点114に対して、変位量Bだけ後退した位置となる。
このように、レバー部112は水平状態から前方が下方に傾斜する姿勢に遷移するのに対し、足底118は、後方が上方に傾斜した状態は変わらず、傾斜角度が小さくなるだけであることから、変位量Aよりも変位量Bの方が大きい。その一方、回動支点113の位置は固定であり、操作支点116の位置もほぼ不変であることから、変位量Aと変位量Bとの差分だけ、力点114では足底118とレバー部112との間に摺動が生じることになる。
特開2008−090170号公報
しかしながら、足底118とレバー部112との間には摩擦力が働くから、操作支点116が不変である限り、踏み込み操作の度に力点114を通じて回動支点113が後方へ付勢力を受けることになる。その付勢力によって、ペダル装置110の全体が後方へずれていく。押下操作は速いため、毎回、少しずつではあるが装置が後退を繰り返し、多数回の操作によって装置の位置ずれが徐々に大きくなっていくという問題がある。これの対策として、現場においては装置をガムテープ等で床面に固定することがなされるが、あまり好ましい対策ではない。また、基台部の下面に滑り止めを設ける構成もあるが、効果は限定的であり、コストもかかる。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、ペダル装置の移動を抑制することができるペダル装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1のペダル装置は、基台部(11)と、操作者側へ延設された延設部(32)を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部(30)と、前記レバー部を前記基台部に対して回動中心(C0)を中心として回動自在に支持する支持部(12)と、を有し、前記レバー部の前記延設部は、押下操作の際に足が接触し得ると想定される主な領域である主接触領域(S)を包含する操作者側の第1部分(42、48)と、前記主接触領域を包含しない第2部分(41、とを有し、非操作状態から前記主接触領域が押下操作されたとき、前記主接触領域が前記第2部分に近づく方向へ変位することを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項4のペダル装置は、基台部(11)と、操作者側へ延設された延設部(32)を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部(30)と、前記レバー部を、前記基台部に対して回動中心(C0)を中心として回動自在に支持する支持部(52、73)と、を有し、前記延設部が押下操作されたとき、前記回動中心が、前記延設部の延設方向における操作者側とは略反対側へ変位することを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項7のペダル装置は、基台部(11)と、操作者側へ延設された延設部(32)を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部(30)と、前記レバー部を、前記基台部に対して回動自在に支持する支持部(62)と、を有し、前記レバー部には、前記延設部の略延設方向に長い長穴(64)が形成され、前記レバー部は、前記基台部に対して前記延設部の延設方向の操作者側へ弾性的に付勢され、前記支持部に設けられた軸部(65)が前記長穴に挿通され、前記長穴内で前記軸部が相対的に回動することで前記レバー部は前記支持部に対して軸支され、前記延設部が押下操作されたとき、前記長穴が前記軸部に対して相対的に、操作者側とは略反対側へ変位することを特徴とする。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明によれば、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、ペダル装置の移動を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るペダル装置の側面図(図(a))、同ペダル装置の後部の平面図(図(b))である。 レバー部の延設部の一部の模式的な平面図(図(a))、部分断面図(図(b))、変形例における延設部の一部の模式的な平面図(図(c))、側面図(図(d))である。 レバー部の延設部の組み付け後、組み付け前の模式的な平面図(図(a)、(b))、変形例のレバー部を示す模式図(図(c))である。 第3の実施の形態に係るペダル装置の要部の側面図(図(a))、平面図(図(b))、押下操作されたレバー部の側面図(図(c))である。 第4の実施の形態に係るペダル装置の後部の平面図(図(a))、側面図(図(b))である。 第5の実施の形態に係るペダル装置の要部の側面図(図(a))、平面図(図(b))、押下操作されたレバー部の側面図(図(c))である。 従来のペダル装置の模式的側面図(図(a))、踏み込み操作行程における回動支点に対する力点の変位、操作支点に対する力点の変位を示す模式図(図(b)、(c))である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)、(b)は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係るペダル装置の側面図、同ペダル装置の後部の平面図である。図1(a)、(b)では、ペダル装置10の一部を断面で示している。
このペダル装置10は、電子機器を制御するための操作子として用いられる。ペダル装置10の用途となる電子機器に限定はなく、電子楽器、音響機器、ミシン等に適用できる。電子楽器として例えば鍵盤楽器に適用された場合は、ペダル装置10は電子鍵盤楽器の本体の下方に載置され、効果制御用の操作子として用いることができる。あるいは、ペダル装置10は電子機器の一部として構成されてもよい。本実施の形態では、ペダル装置10は鍵盤楽器に適用されるとする。
ペダル装置10は主に基台部11とレバー部30とを有し、使用される際は通常、基台部11が平坦な載置面(図1(a)では床面20)に載置される。レバー部30は、足22で押下操作され、ペダルと呼称されることもある。以降、ペダル装置10が床面20に載置された状態において前後方向を呼称し、操作者(奏者)側(図1(a)の右方)を前方する。
レバー部30は、鉛直部31と、鉛直部31から前方(操作者側)へ延設された延設部32とからなり、側面視L字型に構成される。延設部32の下面には、検出スイッチ15に対応するアクチュエータ33が設けられる。基台部11と延設部32との間にバネ14が圧縮状態で介装されている。バネ14により延設部32が常に上方に付勢され、延設部32がストッパ部13aに当接することで、非操作状態における延設部32の回動動作の初期位置が規制される。非操作状態においては、延設部32の上面32aは側面視でほぼ水平(床面20と平行)となる。
基台部11の後部からは幅方向に並列配置される一対の支柱部12が突設される。支柱部12には軸支部Jが構成される。レバー部30は、軸支部Jにおける回動中心C0(図1(b))を中心として回動自在に支柱部12に支持されている。レバー部30の鉛直部31には、レバー部30の幅方向に延設される軸部材17が回動自在に設けられる。一対の支柱部12の各々には穴18が形成されている。各穴18は、レバー部30の幅方向が軸線方向となるよう同心に形成される。軸部材17は穴18に対して何らかの方法で固定されるか、あるいは、穴18に対して回動自在としてもよい。穴18に軸部材17が挿通されて軸支部Jが構成される。
支柱部12より前方において、基台部11には、レバー部30を幅方向から挟むように一対のストッパ支柱13が突設され、一対のストッパ支柱13の上部を結ぶようにストッパ部13aが設けられている。一対のストッパ支柱13とストッパ部13aとでコ字状を呈する。ストッパ支柱13より前方において基台部11には、レバー部30の操作を検出する検出スイッチ15が配設されている。
基台部11の前部には下限ストッパ16が配設される。レバー部30が図1(a)の時計方向に回動し、延設部32の下面が下限ストッパ16に当接することで、レバー部30の回動の往行程における回動終了位置が規制される。従って、延設部32がストッパ部13aに当接する初期位置から下限ストッパ16に当接する回動終了位置までの回動範囲がレバー部30としての操作のストロークとなる。
検出スイッチ15が延設部32のアクチュエータ33により押圧されると電気的に導通し、レバー部30のオン動作が検出される。検出スイッチ15は、レバー部30の少なくともオンオフ操作を検出できればよく、構成は問わない。また、検出スイッチ15は、押下の程度に応じた信号を出力するボリュームスイッチでもよい。
延設部32の先端部32bの上側は側面視で凸曲面となっている。レバー部30は、先端部32bが被操作部として押下操作される。操作者の足22の足底22a(靴底)を便宜上、平坦であると仮定し、足底22aのつま先付近で延設部32の先端部32bが押下操作される。その際、足22のかかとは床面20上の操作支点Kに置かれる。操作支点Kは、床面20上における先端部32bを挟んで反対側の位置である。操作者による踏み込み操作によって、操作支点Kを中心として足底22aが図1(a)の反時計方向に回動する。操作時に足底22aと先端部32bとが係合する力点となる側面視の位置を当接点Pとする。ただし、延設部32と足底22aとの摺動により、延設部32における当接点Pと足底22aにおける当接点Pとは、操作の行程において変化し得る。
図2(a)、(b)はそれぞれ、レバー部30の延設部32の一部の模式的な平面図、部分断面図である。延設部32のうち、押下操作の際に足底22aが接触し得ると想定される主な領域を、主接触領域Sと呼称する。延設部32は、先端側半部42(第1部分)と根元側半部41(第2部分)とを有している。先端側半部42は、主接触領域Sを包含する操作者側の部分である。根元側半部41は、先端側半部42よりも軸支部J寄りの部分であり、主接触領域Sを包含しない。
先端側半部42には、根元側半部41の先端側の係合部41aを覆う凹状の穴42aが形成され、係合部41aが、穴42aに対して摺動可能に嵌合される。係合部41aの先端面41bと穴42aの操作者側の底面42bとの間にバネ43が介装される。先端側半部42と根元側半部41とは、係合部41aが穴42aから抜け落ちないように、不図示の係止部によって抜け止めされており、バネ43は少し圧縮状態となっている。これにより、非操作状態における延設部32の延設方向の先端側半部42の初期位置が規制されている。このように、先端側半部42は、床面20に略平行な方向(延設部32の延設方向に略平行な方向)に変位可能なように根元側半部41に対して弾性的に保持されている。
非操作状態から主接触領域Sが押下操作されると、先端側半部42が下方への付勢力に加えて後方へも付勢力を受ける。この後方への付勢力によって、バネ43に抗して、根元側半部41に対して相対的に、先端側半部42が軸支部Jの側へ摺動移動する。従って、主接触領域Sは根元側半部41に近づく方向へ変位する。バネ43が付勢力を吸収することから、従来に比し、操作往行程において足底22aによって基台部11が後方へ押される力が弱くなる。また、踏み込みを解除すると、延設部32はバネ14によって図1(a)の反時計方向に回動すると共に、先端側半部42がバネ43によって操作者側へ変位し、その結果、レバー部30の全体が初期位置に復帰する。
本実施の形態によれば、操作往行程において、操作者側とは反対側(後方)へのレバー部30の付勢力を吸収して、ペダル装置10の後退移動を抑制することができる。
図2(c)、(d)はそれぞれ、本実施の形態の変形例におけるレバー部30の延設部32の一部の模式的な平面図、側面図である。図2(c)、(d)では、ストッパ支柱13、バネ14等の構成要素の図示が省略されている。
延設部32の幅方向における延設部32の両脇において、基台部11に一対のガイド板44が立設される。各ガイド板44には、略円弧状のガイド溝45が形成されている。ガイド溝45は、下方ほど軸支部Jに近くなっている。一方、延設部32の先端側半部42には、幅方向の双方にピン46が突設されている。各ピン46は、対応するガイド板44のガイド溝45に挿入されている。このほかの構成は、図1、図2(a)、(b)に示したものと同様である。
かかる構成において、主接触領域Sが押下操作されると、ピン46がガイド溝45に従って下降移動する。これにより、バネ43に抗して、根元側半部41に対して相対的に、先端側半部42が軸支部Jの側へ摺動移動する。また、踏み込みを解除すると、延設部32はバネ14によって図1(a)の反時計方向に回動すると共に、ピン46がガイド溝45に従って上昇移動することで先端側半部42が操作者側へ変位する。その結果、レバー部30の全体が初期位置に復帰する。
この変形例によれば、図1、図2(a)、(b)の構成と同様の効果を奏することができる。また、ガイド溝45がピン46を案内するので、延設部32の回動方向の位置に応じた先端側半部42の軸支部J側への変位量が定まる。これにより、先端側半部42の後退の態様が固定的となり、操作感触を一定に近づけることができる。なお、延設部32がバネ14によって図1(a)の反時計方向に回動すると、ガイド溝45がピン46を案内することで先端側半部42が自動的に初期位置に復帰するので、バネ43を設けることは必須でない。
(第2の実施の形態)
非操作状態から主接触領域Sが押下操作されたとき、主接触領域Sが根元側半部41に近づく方向へ変位するような構成は、第1の実施の形態やその変形例で示した構成に限定されない。そのような他の構成を本発明の第2の実施の形態として説明する。
図3(a)、(b)はそれぞれ、レバー部30の延設部32の組み付け後、組み付け前の模式的な平面図である。延設部32は、主接触領域Sを包含する先端側半部48と主接触領域Sを包含しない根元側半部47とを有している。根元側半部47は硬質部材、例えば、金属または樹脂で構成される。先端側半部48は、ゴムや軟質樹脂等の弾性部材で構成されている。先端側半部48の凹部50に根元側半部47の突起部49が嵌合挿入され、接着等によって凹部50に突起部49が固着されている。
かかる構成において、非操作状態から主接触領域Sが押下操作されると、後方への付勢力によって先端側半部42が後方へ撓み、主接触領域Sが根元側半部41に近づく方向へ変位する。
本実施の形態によれば、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部30の付勢力を吸収して、ペダル装置10の後退移動を抑制することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、構成が簡単である。
ところで、上記各実施の形態において、レバー部30は側面視L字型としたが、これに限られない。例えば、図3(c)に変形例を示すように、レバー部30を、鉛直部を有することなく直線的な形状としてもよい。以降の第3〜第5の実施の形態では、レバー部30が鉛直部を有さず、実質的に延設部32がレバー部30に相当する構成を例にとって説明するが、レバー部30が鉛直部を有する構成であってもよい。
(第3の実施の形態)
図4(a)、(b)はそれぞれ、第3の実施の形態に係るペダル装置の要部の側面図、平面図である。図4(c)は、押下操作されたレバー部30の側面図である。
基台部11の後部からは幅方向に並列配置される一対の支柱部52が突設される。支柱部52のさらに後方において基台部11の最後部にはバネ受け板51が突設される。ストッパ支柱13の前方において基台部11には、幅方向に並列配置される一対のガイド板53が突設される。ストッパ支柱13及びバネ14の構成は第1の実施の形態のものと同じである。主接触領域Sの図示は省略されている。
各支柱部52には、略前後方向(延設部32の略延設方向)に長い長穴55が形成される。各ガイド板53には、略円弧状のガイド溝56が形成されている。ガイド溝56は、ガイド溝45(図2(d))と同様に下方ほど軸支部Jに近くなっている。一方、レバー部30の後端部付近には幅方向の双方にピン57が突設され、前端部付近には幅方向の双方にピン58が突設されている。各ピン57は、対応する支柱部52の長穴55に挿通される。各ピン58は、対応するガイド板53のガイド溝56に挿入されている。ピン57及び長穴55で軸支部Jが構成される。
また、レバー部30の後端とバネ受け板51との間には、バネ54が、非操作状態において圧縮状態となるよう介装される。非操作状態においては、バネ54の付勢力によって、長穴55の前端にピン57が係合する。
かかる構成において、押下操作初期には長穴55の前端に位置するピン57の軸中心が回動中心C0となってレバー部30が回動し始める。押下操作の往行程においてレバー部30の回動が進むと、ピン58がガイド溝56に案内されて下降移動することから、回動と共にバネ54の付勢力に抗してレバー部30が後方に変位していく。すると、長穴55に対するピン57の係合位置が徐々に後方へ変化する(図4(c))。これにより、操作往行程において主接触領域Sが受ける後方への付勢力をバネ54が吸収し、回動中心C0は後方へ変位していく。
また、踏み込みを解除すると、レバー部30はバネ14によって図4(a)の反時計方向に回動すると共に、ピン58がガイド溝56に従って上昇移動すると共に、バネ54に付勢されつつ操作者側へ変位する。その結果、レバー部30の全体が初期位置に復帰する。
本実施の形態によれば、レバー部30が押下操作されたとき、回動中心C0がレバー部30の延設部32の延設方向における操作者側とは略反対側へ変位する。よって、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、ペダル装置の移動を抑制することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、ピン58とガイド溝56とは必須でない。
(第4の実施の形態)
図5(a)、(b)はそれぞれ、第4の実施の形態に係るペダル装置の後部の平面図、側面図である。図5(a)、(b)では基台部11等の図示を省略している。
レバー部30の後部は平面視でコ字状に形成され、レバー部30の幅方向における一対の端部74間に、幅方向を軸線方向とする軸部75が懸架される。一方、一対の端部74間に、中空で円柱状の軸支部73が配設される。軸部75が軸支部73に形成された穴を貫通しており、軸部75は軸支部73に軸支されている。基台部11の最後部にはバネ受け板71が突設される。軸支部73とバネ受け板71との間には、バネ72が、非操作状態において圧縮状態となるよう介装される。従って、軸支部73は基台部11に対して、レバー部30の延設部32の延設方向に変位可能なように弾性的に保持されている。軸部75の軸中心が回動中心C0となってレバー部30が回動する。回動中心C0の位置は可変である。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
かかる構成において、非操作状態から主接触領域Sが押下操作されると、レバー部30が下方への付勢力に加えて後方へも付勢力を受ける。この後方への付勢力によって、バネ72に抗してレバー部30及び軸支部73がバネ受け板71に近づく方向へ変位する。バネ72が付勢力を吸収することから、従来に比し、操作往行程において足底22aによって基台部11が後方へ押される力が弱くなる。また、踏み込みを解除すると、レバー部30はバネ14によって図1(a)の反時計方向に回動すると共にバネ72によって軸支部73と共に操作者側へ変位し、その結果、レバー部30の全体が初期位置に復帰する。
本実施の形態によれば、レバー部30が押下操作されたとき、レバー部30がレバー部30の延設部32の延設方向における操作者側とは略反対側へ変位する。よって、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、ペダル装置の移動を抑制することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、第3の実施の形態(図4)と同様にピン58とガイド溝56とを設けてもよい。
(第5の実施の形態)
図6(a)、(b)はそれぞれ、第5の実施の形態に係るペダル装置の要部の側面図、平面図である。図6(c)は、押下操作されたレバー部30の側面図である。
基台部11の後部からは幅方向に並列配置される一対の支柱部62が突設される。支柱部62のさらに後方において基台部11の最後部にはバネ受け板61が突設される。ストッパ支柱13及びバネ14の構成は第1の実施の形態のものと同じである。主接触領域Sの図示は省略されている。
各支柱部62には、互いに向き合う方向にピン65が突設されている。レバー部30の後端部付近には、略前後方向に長い長穴64が延設部32の幅方向に貫通して形成される。長穴64は、側面視で前側が下方に傾斜しているが、水平であってもよい。レバー部30の長穴64には、各支柱部62のピン65が挿入される。ピン65及び長穴64で軸支部Jが構成される。
また、レバー部30の後端とバネ受け板61との間には、バネ63が、非操作状態において圧縮状態となるよう介装される。非操作状態においては、バネ63の付勢力によって、長穴64の後端にピン65が係合する。
かかる構成において、押下操作初期には長穴64の後端に位置するピン65の軸中心が回動中心C0となってレバー部30が回動し始める。押下操作の往行程においてレバー部30の回動が進むと、回動と共にバネ54の付勢力に抗してレバー部30が後方に変位していく。すると、レバー部30の長穴64が後退するので、長穴64に対するピン65の係合位置が相対的に徐々に変化する。押下行程後期においては、相対的なピン65の係合位置は長穴64の前部付近に移動する(図6(c))。これにより、主接触領域Sが受ける後方への付勢力がバネ63により吸収される。
また、踏み込みを解除すると、レバー部30はバネ14によって図6(a)の反時計方向に回動すると共に、バネ63に付勢されつつ操作者側へ変位する。その結果、レバー部30の全体が初期位置に復帰する。
本実施の形態によれば、レバー部30が押下操作されたとき、レバー部30がレバー部30の延設部32の延設方向における操作者側とは略反対側へ変位する。よって、操作往行程において、操作者側とは反対側へのレバー部の付勢力を吸収して、ペダル装置の移動を抑制することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、第3の実施の形態(図4)と同様にピン58とガイド溝56とを設けてもよい。
なお、第1の実施の形態において根元側半部41に対して先端側半部42を弾性的に保持するもの、第4の実施の形態において軸支部73を基台部11に対して弾性的に保持するものとして、バネ43、バネ72を例示した。しかし弾性的に保持する構成は例示に限定される、ゴム等の他の弾性部材を用いてもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
11 基台部、 12、52 支柱部(支持部)、 30 レバー部、 32 延設部、 42、48 先端側半部(第1部分)、 41、47 根元側半部(第2部分)、 55、64 長穴、 57、65 ピン(軸部)、 73 軸支部(支持部)、 75 軸部、 S 主接触領域、 C0 回動中心

Claims (7)

  1. 基台部と、
    操作者側へ延設された延設部を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部と、
    前記レバー部を前記基台部に対して回動中心を中心として回動自在に支持する支持部と、を有し、
    前記レバー部の前記延設部は、押下操作の際に足が接触し得ると想定される主な領域である主接触領域を包含する操作者側の第1部分と、前記主接触領域を包含しない第2部分とを有し、
    非操作状態から前記主接触領域が押下操作されたとき、前記主接触領域が前記第2部分に近づく方向へ変位することを特徴とするペダル装置。
  2. 前記第1部分は、前記延設部の延設方向に略平行に変位可能なように前記第2部分に対して弾性的に保持されていることを特徴とする請求項1記載のペダル装置。
  3. 前記第1部分は、弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項1記載のペダル装置。
  4. 基台部と、
    操作者側へ延設された延設部を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部と、
    前記レバー部を、前記基台部に対して回動中心を中心として回動自在に支持する支持部と、を有し、
    前記延設部が押下操作されたとき、前記回動中心が、前記延設部の延設方向における操作者側とは略反対側へ変位することを特徴とするペダル装置。
  5. 前記支持部には、前記延設部の略延設方向に長い長穴が形成され、
    前記レバー部は、前記基台部に対して前記延設部の延設方向の操作者側へ弾性的に付勢され、
    前記レバー部に設けられた軸部が前記長穴に挿通され、前記長穴内で前記軸部が相対的に回動することで前記レバー部は前記支持部に対して軸支され、
    前記延設部が押下操作されたとき、前記長穴内を前記軸部が操作者側とは略反対側へ変位することを特徴とする請求項4記載のペダル装置。
  6. 前記支持部は、前記レバー部に設けられた軸部を軸支する軸支部を有し、該軸支部は、前記延設部の延設方向に変位可能なように前記基台部に対して弾性的に保持されたことを特徴とする請求項4記載のペダル装置。
  7. 基台部と、
    操作者側へ延設された延設部を有し、前記延設部が押下操作されるレバー部と、
    前記レバー部を、前記基台部に対して回動自在に支持する支持部と、を有し、
    前記レバー部には、前記延設部の略延設方向に長い長穴が形成され、
    前記レバー部は、前記基台部に対して前記延設部の延設方向の操作者側へ弾性的に付勢され、
    前記支持部に設けられた軸部が前記長穴に挿通され、前記長穴内で前記軸部が相対的に回動することで前記レバー部は前記支持部に対して軸支され、
    前記延設部が押下操作されたとき、前記長穴が前記軸部に対して相対的に、操作者側とは略反対側へ変位することを特徴とするペダル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180044023A (ko) * 2016-10-21 2018-05-02 오승훈 모터보트용 보조 액셀러레이터
CN108039157A (zh) * 2017-12-29 2018-05-15 广州珠江恺撒堡钢琴有限公司 弹簧钢踏瓣弹力结构

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