JP2016180659A - 還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】還元試薬の酸化を抑制し、還元試薬の交換頻度を低減できる還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法の提供。【解決手段】液状の還元試薬を分析装置20に供給するための還元試薬供給装置30Aであり、還元試薬を収納するソフトバッグ31と、一端33aがソフトバッグ31に接続され、他端33bが分析装置20に着脱自在に接続された主配管33と、主配管33の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34と、主配管33のソフトバッグ31とポンプ34との間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管40と、分岐箇所に設けられた流路切換手段39とを有する還元試薬供給装置。流路切換手段39は、主配管33の他端33b側と、主配管33の一端33a側および分岐配管40のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法に関する。
試料に含まれる水銀を定量する方法として、全水銀(金属水銀および水銀化合物中の水銀。)を2価の水銀イオンとした後、該水銀イオンを還元試薬で還元して金属水銀とし、該金属水銀の蒸気の吸光度を測定する方法がある(特許文献1参照。)。また、リンの定量方法として、リン化合物を分解してリン酸イオンを生成させ、該リン酸イオンにモリブデン酸塩を反応させて生成したモリブデン酸錯体に、還元試薬を加えてモリブデン青を生成させ、該モリブデン青の吸光度を測定する方法がある。これらの定量方法は、水銀やリンを定量する自動分析システムに採用されている。
これらの方法において、還元試薬としては、液体の還元試薬が使用されることが多い。たとえば水銀の定量においては、一般に塩化第一スズ水溶液が使用され、リンの定量においては、一般にアスコルビン酸水溶液が使用される。液体の還元試薬は、通常、ボトルに収納された状態で他の試薬のボトルと並べられ、分析装置内に配置されている。そして、ポンプの作用により、ボトルに接続された配管を通じて、対象物の還元が行われる反応槽へと送液される。
しかしながら、塩化第一スズやアスコルビン酸は還元試薬であるため、それ自身は酸化されやすい。そのため、分析装置内において、還元試薬がボトルに収納された状態で配置されていると、ボトル内の空気に含まれる酸素により徐々に酸化され、変質してしまう。還元試薬が変質すると、対象物を充分に還元できず、その結果、正確な定量が行えないおそれが生じる。
このような事情から、従来の分析装置においては、水銀、リン等の定量精度を維持するために、分析装置に配置された還元試薬を所定の頻度で新しい還元試薬と交換していた。ところが、このような作業は手間がかかった。また、交換した古い還元試薬は廃棄するため、環境面から、できるだけ交換頻度を低減し、還元試薬の総廃棄量を抑制することが望まれた。
このような事情から、従来の分析装置においては、水銀、リン等の定量精度を維持するために、分析装置に配置された還元試薬を所定の頻度で新しい還元試薬と交換していた。ところが、このような作業は手間がかかった。また、交換した古い還元試薬は廃棄するため、環境面から、できるだけ交換頻度を低減し、還元試薬の総廃棄量を抑制することが望まれた。
本発明は、還元試薬の酸化を抑制し、還元試薬の交換頻度を低減できる還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法の提供を目的とする。
本発明は以下の構成を有する。
[1]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に着脱自在に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記ソフトバッグと前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記他端側と、前記主配管の前記一端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[2]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[3]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した第1の分岐配管および第2の分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側、前記第1の分岐配管および第2の分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[4][1]〜[3]の還元試薬供給装置と、前記分析装置とを備えることを特徴とする分析システム。
[5][1]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記他端側とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記他端から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記他端側と前記分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記他端を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記他端から前記還元試薬を吸液させて前記分岐配管から排出する共洗い工程と、
前記他端を前記容器に保持されたソフトバッグ充填用の前記還元試薬に入れた状態で、前記流路切換手段を前記主配管の一端側と前記他端側とが通じるように切り換え、前記ポンプを逆方向に作動させて、前記他端からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
[6][2]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えたままで、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
[7][3]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第1の分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記第1の分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第2の分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記第2の分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記第2の分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
[1]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に着脱自在に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記ソフトバッグと前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記他端側と、前記主配管の前記一端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[2]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[3]液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した第1の分岐配管および第2の分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側、前記第1の分岐配管および第2の分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。
[4][1]〜[3]の還元試薬供給装置と、前記分析装置とを備えることを特徴とする分析システム。
[5][1]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記他端側とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記他端から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記他端側と前記分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記他端を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記他端から前記還元試薬を吸液させて前記分岐配管から排出する共洗い工程と、
前記他端を前記容器に保持されたソフトバッグ充填用の前記還元試薬に入れた状態で、前記流路切換手段を前記主配管の一端側と前記他端側とが通じるように切り換え、前記ポンプを逆方向に作動させて、前記他端からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
[6][2]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えたままで、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
[7][3]の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第1の分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記第1の分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第2の分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記第2の分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記第2の分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
本発明によれば、還元試薬の酸化を抑制し、還元試薬の交換頻度を低減できる還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔第1実施形態例〕
図1は、本発明の第1実施形態例の分析システムを示す概略構成図である。
この例の分析システム10は、試料に含まれる全水銀(金属水銀および水銀化合物中の水銀。)を2価の水銀イオンとした後、原子状の金属水銀とし、その蒸気(水銀蒸気)の吸光度を測定することにより、水銀濃度を測定する分析装置20と、該分析装置20に液状の還元試薬を供給する還元試薬供給装置30Aとを有する。この例で還元試薬は、2価の水銀イオンを原子状の金属水銀に還元するために使用される。また、試料は、たとえば、河川水、工業廃水等である。
〔第1実施形態例〕
図1は、本発明の第1実施形態例の分析システムを示す概略構成図である。
この例の分析システム10は、試料に含まれる全水銀(金属水銀および水銀化合物中の水銀。)を2価の水銀イオンとした後、原子状の金属水銀とし、その蒸気(水銀蒸気)の吸光度を測定することにより、水銀濃度を測定する分析装置20と、該分析装置20に液状の還元試薬を供給する還元試薬供給装置30Aとを有する。この例で還元試薬は、2価の水銀イオンを原子状の金属水銀に還元するために使用される。また、試料は、たとえば、河川水、工業廃水等である。
この例の分析装置20は、試料中の全水銀を2価の水銀イオンとするための分解槽21と、分解槽21で生成した2価の水銀イオンを原子状の金属水銀とする反応槽22と、該反応槽22で生成した金属水銀に空気を吹き込んでバブリングすることにより、空気に同伴されて反応槽22から排出される水銀蒸気を除湿する除湿器24と、除湿後の水銀蒸気の吸光度を測定する検出器25とを有する。図示のように、分解槽21と反応槽22とは配管26aで、反応槽22と除湿器24とは配管26bで、除湿器24と検出器25とは配管26cでそれぞれ接続されている。
分解槽21では、硫酸および硝酸が存在する酸性条件下、過マンガン酸カリウム水溶液およびペルオキソ二硫酸カリウム水溶液により、試料の全水銀が2価の水銀イオンに酸化される。
反応槽22では、分解槽21で生成した2価の水銀イオンが還元試薬の作用により、金属水銀に還元される。
反応槽22では、分解槽21で生成した2価の水銀イオンが還元試薬の作用により、金属水銀に還元される。
なお、分解槽21で使用される上述の硫酸、硝酸、過マンガン酸カリウム水溶液およびペルオキソ二硫酸カリウム水溶液の各試薬は、配管27により一旦反応槽22に所定の量が供給され、反応槽22において、配管28により別途供給された一定量の試料と混合される。これにより混合液が反応槽22で調製され、そのほぼ全量が配管26aを通じて分解槽21へと供給される。その後、分解槽21で生成した2価の水銀イオンを含む混合液は、配管26aを通じて反応槽22に返送され、反応槽22において、還元試薬の作用により、2価の水銀イオンが金属水銀に還元される。
このように反応槽22は、2価の水銀イオンを還元試薬で還元する反応槽としての役割の他、試料を計量するとともに、所定量の試薬が導入される計量槽としての役割も有している。
このように反応槽22は、2価の水銀イオンを還元試薬で還元する反応槽としての役割の他、試料を計量するとともに、所定量の試薬が導入される計量槽としての役割も有している。
還元試薬供給装置30Aは、液状の還元試薬を分析装置20の反応槽22に供給する供給装置である。該還元試薬供給装置30Aは、還元試薬を収納するソフトバッグ31と、一端33aがソフトバッグ31に接続され、他端33bが分析装置20の反応槽22と着脱自在に接続された主配管33と、該主配管33の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34と、主配管33のソフトバッグ31とポンプ34との間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管40と、分岐箇所に設けられた流路切換手段39とを有する。該流路切換手段39は、主配管33の他端33b側と、一端33a側および分岐配管40のうちのいずれか1つとが通じるように、流路を切り換え可能なものである。この例では、流路切換手段39は、主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように流路を切り換えることも可能とされている。分岐配管40の流路切換手段39に接続されていない側の開放端40aは、大気開放された状態で廃液回収容器43内に挿入されている。
ソフトバッグ31は、液状の還元試薬を収納する還元試薬収納部35と、還元試薬収納部35内の還元試薬をソフトバッグ31外へと取り出すための流出口36とを有する。
還元試薬収納部35は、可撓性を有する柔軟な樹脂フィルムから袋状に形成されている。
流出口36は、ソフトバッグ31の未使用時には、還元試薬収納部35の内外を気密かつ液密に仕切るように封止され、使用時には容易に開通できるようになっている。この例の流出口36は、一端が還元試薬収納部35内に位置し、他端が還元試薬収納部35外に位置する筒部材37と、筒部材37に気密かつ液密に嵌合されたゴム製の栓部材38とを有して形成されている。流出口36は、たとえば栓部材38に針を刺すことにより、該針を通じて還元試薬収納部35の内外を開通できる。そして、栓部材38を貫通した針と主配管33の一端33aとを気密かつ液密に接続することにより、ソフトバッグ31と主配管33とを接続できる。なお、針を介してソフトバッグ31と主配管33とを接続する以外に、針を用いずに筒部材に主配管を直接接続してもよく、接続方法に制限はない。針を用いずに筒部材37に主配管33を直接接続する場合には、筒部材37は栓部材38で封止せず開放しておく。
還元試薬収納部35は、可撓性を有する柔軟な樹脂フィルムから袋状に形成されている。
流出口36は、ソフトバッグ31の未使用時には、還元試薬収納部35の内外を気密かつ液密に仕切るように封止され、使用時には容易に開通できるようになっている。この例の流出口36は、一端が還元試薬収納部35内に位置し、他端が還元試薬収納部35外に位置する筒部材37と、筒部材37に気密かつ液密に嵌合されたゴム製の栓部材38とを有して形成されている。流出口36は、たとえば栓部材38に針を刺すことにより、該針を通じて還元試薬収納部35の内外を開通できる。そして、栓部材38を貫通した針と主配管33の一端33aとを気密かつ液密に接続することにより、ソフトバッグ31と主配管33とを接続できる。なお、針を介してソフトバッグ31と主配管33とを接続する以外に、針を用いずに筒部材に主配管を直接接続してもよく、接続方法に制限はない。針を用いずに筒部材37に主配管33を直接接続する場合には、筒部材37は栓部材38で封止せず開放しておく。
この例においてソフトバッグ31は、樹脂製のボトル32aに収納されている。具体的には、ボトル32aの開口部32a’側に、ソフトバッグ31の流出口36側が位置するように、ソフトバッグ31がボトル32a内に収納された状態で、ボトル32aの開口部32a’側が下方を向くように配置されている。すなわち、ソフトバッグ31は、その流出口36が下方を向くように配置されている。
ボトル32aは、それ自体の形状を保持可能な強度を備えている。
ボトル32aは、それ自体の形状を保持可能な強度を備えている。
このように還元試薬が収納されたソフトバッグ31は、可撓性を有する柔軟な樹脂フィルムから袋状に形成された還元試薬収納部35を有するため、使用時に還元試薬が還元試薬収納部35の流出口36から排出されるのに伴って、還元試薬収納部35の内容積が減少してしぼみ、還元試薬収納部35内へ空気が流入しにくい。そのため、このようなソフトバッグ31に還元試薬を収納することにより、還元試薬の使用に伴ってその量が減少しても、ソフトバッグ31内の還元試薬が空気とほとんど触れず、還元試薬が空気中の酸素により酸化し、変質することが抑制される。よって、還元試薬の交換頻度を低減できる。
また、この例のように、ソフトバッグ31がボトル32aに収納されていると、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持できるとともに、還元試薬供給装置30Aまたは分析システム20内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等に配置しやすく、取扱性にも優れる。
さらに、この例では、主配管33の他端33bが分析装置20と着脱自在に接続されているとともに、主配管33の途中には送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34が設けられ、かつ、主配管33のソフトバッグ31とポンプ34の間の分岐箇所からは1つの分岐配管40が分岐しており、分岐箇所には、流路を上述のように切り換え可能な流路切換手段39が設けられている。そのため、詳しくは後述するように、ソフトバッグ31内に残存している還元試薬を排出して、新しい還元試薬(ソフトバッグ充填用の還元試薬。)をソフトバッグ31内に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制でき、還元試薬の酸化、変質を抑制できる。また、詳しくは後述するように、仮に、ソフトバッグ31に空気が入ってしまった場合でも、すみやかに空気を排出できる。
図2は、還元試薬供給装置を備えた分析システムを概略的に示す正面図である。
この例の分析システム10Aは、筐体42と、該筐体42の前側開口部44を閉塞する扉46とを備えて構成されており、図2では、扉46を開けた状態を示している。扉46は、それぞれ別個に開閉する上側扉46aと下側扉46bとに分割され、筐体42の内部は、上側扉46aによって閉塞される上側空間部42aと、下側扉46bによって閉塞される下側空間部42bとに分割されている。
そして、上側扉46aの内側にはボトル設置場所(ボトルホルダー)50が設けられ、このボトル設置場所50に、ソフトバッグ31が収納された円筒形のボトル32aと、他の試薬が入れられた複数の円筒形のボトル32b,32c,32dとが水平方向に並べて配置されている。
ここでソフトバッグ31は、上述したように、ボトル32aの開口部側と、ソフトバッグ31の流出口側とがともに下方を向くように、ボトル32a内に収納されている。
なお、この例においては、分析システム10Aの備える他の機器、部材等や、還元試薬供給装置に設けられたポンプ、流路切換手段等は、筐体42の上側空間部42a、下側空間部42bおよび下側扉46bの内側のいずれかの部分に、適宜配置されている。
この例の分析システム10Aは、筐体42と、該筐体42の前側開口部44を閉塞する扉46とを備えて構成されており、図2では、扉46を開けた状態を示している。扉46は、それぞれ別個に開閉する上側扉46aと下側扉46bとに分割され、筐体42の内部は、上側扉46aによって閉塞される上側空間部42aと、下側扉46bによって閉塞される下側空間部42bとに分割されている。
そして、上側扉46aの内側にはボトル設置場所(ボトルホルダー)50が設けられ、このボトル設置場所50に、ソフトバッグ31が収納された円筒形のボトル32aと、他の試薬が入れられた複数の円筒形のボトル32b,32c,32dとが水平方向に並べて配置されている。
ここでソフトバッグ31は、上述したように、ボトル32aの開口部側と、ソフトバッグ31の流出口側とがともに下方を向くように、ボトル32a内に収納されている。
なお、この例においては、分析システム10Aの備える他の機器、部材等や、還元試薬供給装置に設けられたポンプ、流路切換手段等は、筐体42の上側空間部42a、下側空間部42bおよび下側扉46bの内側のいずれかの部分に、適宜配置されている。
図3は、図2の分析システム10Aの有するボトル設置場所50に、ボトル32a,32b,32c,32dが並べて配置された状態を示す平面図である。ボトル設置場所50は、鉛直に配置された背面板54と、水平に配置された底面板56からなる断面略L字状体の底面板56の前端部に、鉛直に配置された複数枚のほぼ長方形の正面板58が所定間隔離間して連結されたポケット形のものであり、合成樹脂により一体成形され、背面板54側が上側扉46aの内側(内面)に取り付けられている。
また、底面板56のボトル32aに対応する位置には、正面側から背面側に向かう切欠き56aが形成され、ソフトバッグ31の流出口36に接続している主配管33を嵌め込めるようにされている。
なお、背面板を省略し、上側扉46aの内面を背面としてもよい。
また、図2および図3では、図示の便宜上、ボトルの数を4つとして説明したが、実際には、6種類の試薬を使用するため、6つのボトルを配置する。
また、底面板56のボトル32aに対応する位置には、正面側から背面側に向かう切欠き56aが形成され、ソフトバッグ31の流出口36に接続している主配管33を嵌め込めるようにされている。
なお、背面板を省略し、上側扉46aの内面を背面としてもよい。
また、図2および図3では、図示の便宜上、ボトルの数を4つとして説明したが、実際には、6種類の試薬を使用するため、6つのボトルを配置する。
この例のボトル設置場所50は、複数の円筒形のボトルを配置する場合に特に好適なものである。図3に示すように、ボトル設置場所50に円筒形のボトル32a,32b,32c,32dを配置すると、各ボトル32a,32b,32c,32dは、その周壁の一部が、隣り合う正面板58の間から前方に突出するように、背面板54と正面板58との間に位置しつつ、底面板56の上に載せられ、これにより安定に保持される。また、この例では、複数の正面板58の間隔は、隣り合うボトル32a,32b,32c,32dの周壁同士が接触するように設定されており、これにより複数のボトル32a,32b,32c,32dが一層安定に保持されるようになっている。
このようにして安定に保持されるボトル32a内に、ソフトバッグ31を収納すると、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持できることに加え、他の試薬が入れられたボトル32b,32c,32dと並べて配置でき、非常に取扱性に優れる。
なお、図示例のボトル設置場所50によれば、隣り合う正面板58の間から、各ボトル32a,32b,32c,32dの下端部までを見ることができるため、各ボトル32a,32b,32c,32dを透明または半透明にすることにより、上側扉46aを開けて各ボトル32a,32b,32c,32dを見るだけで、試薬の残量を確認できるという利点も有する。
このようにして安定に保持されるボトル32a内に、ソフトバッグ31を収納すると、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持できることに加え、他の試薬が入れられたボトル32b,32c,32dと並べて配置でき、非常に取扱性に優れる。
なお、図示例のボトル設置場所50によれば、隣り合う正面板58の間から、各ボトル32a,32b,32c,32dの下端部までを見ることができるため、各ボトル32a,32b,32c,32dを透明または半透明にすることにより、上側扉46aを開けて各ボトル32a,32b,32c,32dを見るだけで、試薬の残量を確認できるという利点も有する。
還元試薬収納部35を構成する樹脂フィルムの材質としては、還元試薬に対する耐薬品性を有し、還元試薬への溶出がなく、かつ、ガス透過性の小さい材質が好ましい。また、還元試薬収納部35内の還元試薬を目視確認できることから、透明性を有していることが好ましい。これらの点から、樹脂フィルムの材質としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられる。
樹脂フィルムは、これらの材質からなる単層フィルムでも、多層フィルムでもよい。また、各層は、上述のポリオレフィンの混合物で形成されていてもよい。
樹脂フィルムの厚みは、還元試薬の減少に追従して還元試薬収納部35がしぼみやすい点、強度の点等から、150〜300μmが好ましい。
樹脂フィルムは、これらの材質からなる単層フィルムでも、多層フィルムでもよい。また、各層は、上述のポリオレフィンの混合物で形成されていてもよい。
樹脂フィルムの厚みは、還元試薬の減少に追従して還元試薬収納部35がしぼみやすい点、強度の点等から、150〜300μmが好ましい。
還元試薬収納部35は、2枚の樹脂フィルムを重ね、その周縁部をシールすることで袋状に形成されたものでも、筒状フィルムの両方の開口端部をシールすることで袋状に形成されたものでもよい。流出口36を構成する筒部材37は、たとえば樹脂フィルムをシールして袋状にする際に所定の位置に配置しておくことで、還元試薬収納部35に溶着することができる。シールの方法としては、ヒートシール、超音波シール等が挙げられ、特に制限はない。
主配管33は、還元試薬に対する耐薬品性を有し、還元試薬への溶出がなく、かつ、ガス透過性の小さい材質からなることが好ましく、たとえば、熱可塑性エラストマー等からなる軟質チューブ等が挙げられる。軟質チューブは柔軟性を有するため、これを主配管33に用いることにより、たとえば図2に示すように、ボトル32aをその開口部32a’側が下方となるようにボトル設置場所(ボトルホルダー)50に設置した場合でも、該開口部32a’から出ている主配管33を容易に曲げて上方に引き延ばすことができる。熱可塑性エラストマーからなる軟質チューブの具体例としては、ファーメッド(登録商標)チューブ等が挙げられる。主配管33の内径は、還元試薬の送液速度等に応じて適宜設定される。
ポンプ34としては、送液方向を正逆方向に切り換え可能であって、所定の送液速度で送液できる定量送液ポンプが好ましく、ペリスタル型ポンプ、シリンジポンプ等が使用できる。ペリスタル型ポンプは、主配管33をローラーでしごくことで送液できるものであって、ペリスタポンプ(登録商標)、チューブポンプ、ローラーポンプとも呼ばれる。ローラーでしごく方向を逆転させることにより、送液方向を正方向から逆方向、または、逆方向から正方向に、切り換えることができる。また、ポンプ34がシリンジポンプの場合には、吐出側に設けた弁を開放した状態で、吸引動作させることにより、送液方向を正方向から逆方向、または、逆方向から正方向に、切り換えることができる。
流路切換手段39としては、流路を手動で切り換えるものでも、電動で切り換えるものでもよく、手動で切り換える3方コック、電動で切り換える3方電磁弁等が挙げられる。
流路切換手段39としては、流路を手動で切り換えるものでも、電動で切り換えるものでもよく、手動で切り換える3方コック、電動で切り換える3方電磁弁等が挙げられる。
還元試薬の種類は、還元対象に応じて選択できる。図示例のように、2価の水銀イオンを還元する場合には、塩化第一スズ水溶液が好ましい。
次に、図1の分析システム10を用いて、全水銀の濃度を測定する方法を具体的に説明する。
(水銀濃度の測定方法)
まず、河川水、工業廃水等の試料を配管28により反応槽22に送り、一定量を計量する。一方、試料に含まれる全水銀を2価の水銀イオンとするために使用される試薬(上述した硫酸と、硝酸と、過マンガン酸カリウム水溶液と、ペルオキソ二硫酸カリウム水溶液。以下、「分解試薬」ともいう。)を、図示を省略するポンプを用いて配管27により反応槽22に順次送る。そして、反応槽22において、試料と分解試薬との混合液を調製する。
まず、河川水、工業廃水等の試料を配管28により反応槽22に送り、一定量を計量する。一方、試料に含まれる全水銀を2価の水銀イオンとするために使用される試薬(上述した硫酸と、硝酸と、過マンガン酸カリウム水溶液と、ペルオキソ二硫酸カリウム水溶液。以下、「分解試薬」ともいう。)を、図示を省略するポンプを用いて配管27により反応槽22に順次送る。そして、反応槽22において、試料と分解試薬との混合液を調製する。
ついで、混合液を配管26aにより分解槽21に導入し、たとえば100℃で20〜30分の条件で加熱する。これにより全水銀を2価の水銀イオンとする。
そして、分解槽21で生成した2価の水銀イオンを含む混合液を配管26aにより反応槽22に導入する。ここで反応槽22に導入された混合液には、通常、未反応の過マンガン酸カリウムが含まれる。そのため、図示を省略するポンプを用い、配管27を通じて反応槽22に塩酸ヒドロキシルアミン水溶液を添加し、過マンガン酸カリウムを還元する。
そして、分解槽21で生成した2価の水銀イオンを含む混合液を配管26aにより反応槽22に導入する。ここで反応槽22に導入された混合液には、通常、未反応の過マンガン酸カリウムが含まれる。そのため、図示を省略するポンプを用い、配管27を通じて反応槽22に塩酸ヒドロキシルアミン水溶液を添加し、過マンガン酸カリウムを還元する。
ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33bとが通じるように切り換え、かつ、主配管33の他端33bを分析装置20の反応槽22に接続した状態で、ポンプ34を正方向に作動させて、ソフトバッグ31に充填された液状の還元試薬(この例では塩化第一スズ水溶液。)の所定量を主配管33を通じて反応槽22へと送液する。
これにより反応槽22において、2価の水銀イオンと還元試薬とが反応して、2価の水銀イオンが還元され、原子状の金属水銀が生成する。
ここで「正方向」とは、主配管33の一端33a側から他端33b側へと送液される方向である。
これにより反応槽22において、2価の水銀イオンと還元試薬とが反応して、2価の水銀イオンが還元され、原子状の金属水銀が生成する。
ここで「正方向」とは、主配管33の一端33a側から他端33b側へと送液される方向である。
なお、分解試薬、塩酸ヒドロキシルアミン水溶液、還元試薬の各試薬を反応槽22へと送液した後には、用いたポンプを短時間逆方向に作動させて少量の空気を吸引し、配管27の先端近傍や主配管33の他端33b近傍に空気層を形成することが好ましい。空気層を形成するのは、意図しないタイミングで液滴が反応槽22に落下してしまうことによる測定誤差の防止のためである。
ついで、反応槽22に、配管26aを用いて空気を吹き込み、金属水銀を水銀蒸気として空気に同伴させて反応槽22から排出させ、配管26bを通じて除湿器24を経由させた後、配管26cを通じて検出器25へと導入する。
そして、検出器25において、水銀蒸気の波長253.7nmの吸光度を測定することにより、水銀濃度を測定する。測定後、反応槽22内に残存した液は、配管29を通じて廃棄される。
そして、検出器25において、水銀蒸気の波長253.7nmの吸光度を測定することにより、水銀濃度を測定する。測定後、反応槽22内に残存した液は、配管29を通じて廃棄される。
このような水銀濃度の測定を複数の試料に対して繰り返し行い、それによりソフトバッグ31内の還元試薬の量が減り、新たに還元試薬を充填(補充)する必要が生じた場合には、以下の残留試薬排液工程、共洗い工程および充填工程を順次行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
(残留試薬排液工程)
残留試薬排液工程は、ソフトバッグ31内に残った少量の還元試薬(還元試薬の残留分)をソフトバッグ31から排出する工程である。
残留試薬排液工程では、まず、図4(a)に示すように、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を他端33bから排出する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
なお、図示例では、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入して残留試薬排液工程を行うものとしたが、主配管33の他端33bを反応槽22に接続したまま残留試薬排液工程を行ってもよい。この場合、還元試薬の残留分が反応槽22に排出されるため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。
図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に他端33bから排出されやすい。
なお、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
残留試薬排液工程は、ソフトバッグ31内に残った少量の還元試薬(還元試薬の残留分)をソフトバッグ31から排出する工程である。
残留試薬排液工程では、まず、図4(a)に示すように、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を他端33bから排出する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
なお、図示例では、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入して残留試薬排液工程を行うものとしたが、主配管33の他端33bを反応槽22に接続したまま残留試薬排液工程を行ってもよい。この場合、還元試薬の残留分が反応槽22に排出されるため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。
図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に他端33bから排出されやすい。
なお、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
(共洗い工程)
共洗い工程は、他端33bから流路切換手段39までの流路を還元試薬で共洗いするとともに、該流路に空気が残存していた場合、これを排気する工程である。
共洗い工程では、上記残留試薬排液工程の後、図4(b)に示すように、流路切換手段39を主配管33の他端33b側と分岐配管40とが通じるように切り換え、試薬瓶等の容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に他端33bを入れ、廃液回収容器43に分岐配管40を入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、容器41内の還元試薬を他端33bから吸液する。そして、吸液した還元試薬を流路切換手段39を経て、分岐配管40から系外へと排出し、廃液回収容器43内に貯留する。
なお「逆方向」とは、他端33b側から一端33a側へと送液される方向である。
共洗い工程は、他端33bから流路切換手段39までの流路を還元試薬で共洗いするとともに、該流路に空気が残存していた場合、これを排気する工程である。
共洗い工程では、上記残留試薬排液工程の後、図4(b)に示すように、流路切換手段39を主配管33の他端33b側と分岐配管40とが通じるように切り換え、試薬瓶等の容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に他端33bを入れ、廃液回収容器43に分岐配管40を入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、容器41内の還元試薬を他端33bから吸液する。そして、吸液した還元試薬を流路切換手段39を経て、分岐配管40から系外へと排出し、廃液回収容器43内に貯留する。
なお「逆方向」とは、他端33b側から一端33a側へと送液される方向である。
このような共洗い工程により、他端33bから流路切換手段39までの流路を還元試薬で共洗いできるとともに、該流路に空気が残存していた場合、これを排気できる。吸液する還元試薬の量は、適宜設定できる。設定された量の還元試薬が他端33bから吸液され、分岐配管40から排出された後、ポンプ34を停止させる。
共洗い工程において、流路切換手段39を他端33b側と分岐配管40とが通じるように切り換えるタイミングは、容器41内の還元試薬に他端33bを入れる前でも、入れた後でもよく、また、容器41中の還元試薬に他端33bを入れるのと同時でもよい。
共洗い工程において、流路切換手段39を他端33b側と分岐配管40とが通じるように切り換えるタイミングは、容器41内の還元試薬に他端33bを入れる前でも、入れた後でもよく、また、容器41中の還元試薬に他端33bを入れるのと同時でもよい。
(充填工程)
充填工程は、容器41内のソフトバッグ充填用の還元試薬を主配管33の他端33bから吸液し、ソフトバッグ31に充填する工程である。
充填工程では、上記共洗い工程の後、他端33bを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れた状態で、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33bとが通じるように切り換え、ポンプ34を逆方向に作動させて、ソフトバッグ充填用の還元試薬を他端33bから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
充填工程は、容器41内のソフトバッグ充填用の還元試薬を主配管33の他端33bから吸液し、ソフトバッグ31に充填する工程である。
充填工程では、上記共洗い工程の後、他端33bを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れた状態で、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33bとが通じるように切り換え、ポンプ34を逆方向に作動させて、ソフトバッグ充填用の還元試薬を他端33bから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
以上の各工程を順次行うことにより、新しい還元試薬をソフトバッグ31に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制し、還元試薬が酸化、変質することを抑制できる。
以上のようにして残留試薬排液工程、共洗い工程および充填工程を順次行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填した後、再度、上述のようにして水銀濃度を測定する。そして、ソフトバッグ31内の還元試薬の残量が少なくなった場合には、再度、上述の残留試薬排液工程、共洗い工程および充填工程を順次行い、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
(エア抜き操作)
もし、何らかの理由により、ソフトバッグ31に空気が入ってしまった場合には、残留試薬排液工程に先立ち、図5に示すように、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くようにしてエア抜き操作を行うことが好ましい。
すなわち、図5に示すように、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入する。そして、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させる。この際、図5に示すように、ソフトバッグ31をボトルから取り出して、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させてもよいが、ボトルごとソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させてもよい。
もし、何らかの理由により、ソフトバッグ31に空気が入ってしまった場合には、残留試薬排液工程に先立ち、図5に示すように、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くようにしてエア抜き操作を行うことが好ましい。
すなわち、図5に示すように、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入する。そして、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させる。この際、図5に示すように、ソフトバッグ31をボトルから取り出して、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させてもよいが、ボトルごとソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させてもよい。
ついで、主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように流路切換手段39を切り換えて、ポンプ34を正方向に作動させる。このとき、ソフトバッグ31内の空気は、ソフトバッグ31の流出口36近傍に上昇しているので、まず空気から主配管33の他端33bから排出され、その後還元試薬の残留分が排出される。これにより、ソフトバッグ31内の空気を抜くことができる。還元試薬の残留分の排出が始まったら、ポンプ34を停止させる。
なお、図示例では、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入してエア抜き操作を行うものとしたが、主配管33の他端33bを反応槽22に接続したままエア抜き操作を行ってもよい。この場合、還元試薬の残留分が反応槽22に排出されるため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。
なお、図示例では、主配管33の他端33bを反応槽22から取り外し、廃液回収容器43内に挿入してエア抜き操作を行うものとしたが、主配管33の他端33bを反応槽22に接続したままエア抜き操作を行ってもよい。この場合、還元試薬の残留分が反応槽22に排出されるため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。
また、残留試薬排液工程に先立ち、図6に示すように、ポンプ34を作動させずに、手動にてエア抜き操作を行ってもよい。すなわち、図6に示すように、ソフトバッグ31をその流出口36が上方に向くように位置させる。また、ソフトバッグ31は、ボトルから取り出された状態にしておく。また、分岐配管40を廃液回収容器43内に挿入する。
ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えてから、作業者がソフトバッグ31を両手で挟み込む等して、ソフトバッグ31に外側から圧力をかけ、ソフトバッグ31を潰す。これにより、ソフトバッグ31内の空気は、ソフトバッグ31の流出口36から、主配管33を流通し、分岐配管40から系外に排気される。このような手動操作によっても、ソフトバッグ31内の空気を抜くことができる。この手動でのエア抜き操作においては、主配管33の他端33bは、反応槽22から取り外された状態でも、接続された状態でもよい。
ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えてから、作業者がソフトバッグ31を両手で挟み込む等して、ソフトバッグ31に外側から圧力をかけ、ソフトバッグ31を潰す。これにより、ソフトバッグ31内の空気は、ソフトバッグ31の流出口36から、主配管33を流通し、分岐配管40から系外に排気される。このような手動操作によっても、ソフトバッグ31内の空気を抜くことができる。この手動でのエア抜き操作においては、主配管33の他端33bは、反応槽22から取り外された状態でも、接続された状態でもよい。
図5、図6を用いて説明したエア抜き操作は、ソフトバッグ31内の還元試薬の量が充分にあり、新たに還元試薬を充填(補充)する必要がないタイミングで行ってもよい。この場合、ソフトバッグ31内に残った還元試薬を排出する必要がないので、エアの排出が終わり還元試薬の排出が始まったら、直ちにエア抜き操作を終了して水銀濃度の測定に復帰させる。
以上説明した分析システム10は、液状の還元試薬を分析装置20に供給するための還元試薬供給装置30Aを有し、該還元試薬供給装置30Aにおいて、液状の還元試薬はソフトバッグ31に収納されている。そのため、還元試薬の使用に伴ってその量が減少した場合には、ソフトバッグ31の還元試薬収納部35の内容積が減少してしぼみ、還元試薬収納部35内へ空気が流入しにくい。そのため、このようなソフトバッグ31に還元試薬を収納することにより、ソフトバッグ31内で還元試薬を空気とほとんど触れない状態に維持できる。よって、還元試薬が空気中の酸素により酸化し、変質することを抑制でき、還元試薬の交換頻度を低減できる。
さらに、以上説明した分析システム10の還元試薬供給装置30Aにおいては、主配管33の他端33bが分析装置20と着脱自在に接続されているとともに、主配管33の途中には送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34が設けられ、かつ、主配管33のソフトバッグ31とポンプ34の間の分岐箇所からは1つの分岐配管40が分岐しており、分岐箇所には、流路を上述のように切り換え可能な流路切換手段39が設けられている。そのため、ソフトバッグ31内の還元試薬の残留分を排出して、新しい還元試薬をソフトバッグ31内に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制できる。また、仮に、ソフトバッグ31に空気が入ってしまった場合でも、すみやかに空気を排出することができる。
〔第2実施形態例〕
第2実施形態例の分析システムは、還元試薬供給装置30Aに代えて、図7に示す還元試薬供給装置30Bを備えている点で、第1実施形態例の分析システムと相違している。なお、図7と後に示す図8において、第1実施形態例と同じ要素については、同じ符号を付している。
第2実施形態例の分析システムは、還元試薬供給装置30Aに代えて、図7に示す還元試薬供給装置30Bを備えている点で、第1実施形態例の分析システムと相違している。なお、図7と後に示す図8において、第1実施形態例と同じ要素については、同じ符号を付している。
図7の還元試薬供給装置30Bは、還元試薬を収納するソフトバッグ31と、一端33aがソフトバッグ31に接続され、他端33bが分析装置の反応槽22に接続された主配管33と、該主配管33の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34と、主配管33の反応槽22と34ポンプとの間における分岐箇所から分岐した1つの分岐配管40と、分岐箇所に設けられた流路切換手段39とを有する。該流路切換手段39は、主配管33の一端33a側と、主配管33の他端33b側および分岐配管40のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能なものである。
なお、この例において、主配管33の他端33bと反応槽22とは、着脱不能に接続されていてもよい。
なお、この例において、主配管33の他端33bと反応槽22とは、着脱不能に接続されていてもよい。
第2実施形態例の場合にも、ソフトバッグ31は可撓性を有する柔軟な樹脂フィルムから袋状に形成された還元試薬収納部35を有するため、第1実施形態例の場合と同様に、還元試薬が空気中の酸素により酸化し、変質することが抑制され、還元試薬の交換頻度を低減できる。
また、この例のように、ソフトバッグ31がボトル32aに収納されていると、第1実施形態例の場合と同様に、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持でき、また、還元試薬供給装置30Bまたは分析システム内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等に配置しやすい。
また、この例のように、ソフトバッグ31がボトル32aに収納されていると、第1実施形態例の場合と同様に、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持でき、また、還元試薬供給装置30Bまたは分析システム内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等に配置しやすい。
そして、第2実施形態例の場合においても、後述するように、ソフトバッグ31内に残存している還元試薬を排出して、新しい還元試薬をソフトバッグ31内に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制でき、還元試薬の酸化、変質を抑制できる。
(水銀濃度の測定)
第2実施形態例の分析システムを用いた水銀濃度の測定は、第1実施形態例と同様に行える。そして、水銀濃度の測定を複数の試料に対して繰り返し行い、それによりソフトバッグ31内の還元試薬の量が減り、新たに還元試薬を充填(補充)する必要が生じた場合には、以下の残留試薬排液工程および充填工程とを行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
第2実施形態例の分析システムを用いた水銀濃度の測定は、第1実施形態例と同様に行える。そして、水銀濃度の測定を複数の試料に対して繰り返し行い、それによりソフトバッグ31内の還元試薬の量が減り、新たに還元試薬を充填(補充)する必要が生じた場合には、以下の残留試薬排液工程および充填工程とを行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
(残留試薬排液工程)
残留試薬排液工程では、まず、図8(a)に示すように、分岐配管40の開放端40aを廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を開放端40aから排出し、廃液回収容器43に貯留する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
この場合にも、図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に開放端40aから排出されやすい。
なお、第2実施形態例の場合にも、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
残留試薬排液工程では、まず、図8(a)に示すように、分岐配管40の開放端40aを廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を開放端40aから排出し、廃液回収容器43に貯留する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
この場合にも、図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に開放端40aから排出されやすい。
なお、第2実施形態例の場合にも、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
(充填工程)
ついで、図8(b)に示すように、充填工程により、ソフトバッグ充填用の還元試薬を分岐配管40の開放端40aから吸液し、ソフトバッグ31に充填する。
具体的には、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えたままで、分岐配管40の開放端40aを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ充填用の還元試薬を開放端40aから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
ついで、図8(b)に示すように、充填工程により、ソフトバッグ充填用の還元試薬を分岐配管40の開放端40aから吸液し、ソフトバッグ31に充填する。
具体的には、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と分岐配管40とが通じるように切り換えたままで、分岐配管40の開放端40aを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ充填用の還元試薬を開放端40aから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
(その他の工程)
残留試薬排液工程の後、充填工程を行う前に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填し、ついで、これを開放端40aから排出する共洗い工程を1回以上行ってもよい。これにより、流路切換手段39と主配管33の一端33aまでの流路を還元試薬で共洗いすることができる。少量の還元試薬のソフトバッグ31への充填は、上記充填工程と同様の操作により行える。ただし、ここでの還元試薬の充填は少量であるため、ポンプ34の逆方向の作動は短時間でよい。また、このようにして充填された少量の還元試薬の排出は、上記残留試薬排液工程と同様の操作により行える。
残留試薬排液工程の後、充填工程を行う前に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填し、ついで、これを開放端40aから排出する共洗い工程を1回以上行ってもよい。これにより、流路切換手段39と主配管33の一端33aまでの流路を還元試薬で共洗いすることができる。少量の還元試薬のソフトバッグ31への充填は、上記充填工程と同様の操作により行える。ただし、ここでの還元試薬の充填は少量であるため、ポンプ34の逆方向の作動は短時間でよい。また、このようにして充填された少量の還元試薬の排出は、上記残留試薬排液工程と同様の操作により行える。
上記充填工程の後には、水銀濃度の測定を再開するが、その前に、主配管33の流路切換手段39よりも他端33b側に残存している試薬を排出する排出工程を行ってもよい。
具体的には、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換え、ポンプ34を正方向に短時間作動させればよい。これにより主配管33の他端33bから、該他端33b側に残存している古い試薬が排出される。
こうして排出された試薬は、図示例では、他端33bと接続している反応槽22内に押し出される。そのため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。なお、このように反応槽22内に古い試薬を排出する代わりに、あらかじめ他端33bと反応槽22とを着脱自在に構成しておき、反応槽22から取り外した他端33bを図示略の廃液回収容器内に挿入したうえで、他端33b側に残存している古い試薬を該廃液回収容器内に廃棄してもよい。
このような排出工程は、残留試薬排液工程後または1回以上の共洗い工程後に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填する短時間の充填工程を行って流路切換手段39と主配管33の一端33aとの間の流路を還元試薬で満たしてから、行ってもよい。
具体的には、流路切換手段39を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換え、ポンプ34を正方向に短時間作動させればよい。これにより主配管33の他端33bから、該他端33b側に残存している古い試薬が排出される。
こうして排出された試薬は、図示例では、他端33bと接続している反応槽22内に押し出される。そのため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。なお、このように反応槽22内に古い試薬を排出する代わりに、あらかじめ他端33bと反応槽22とを着脱自在に構成しておき、反応槽22から取り外した他端33bを図示略の廃液回収容器内に挿入したうえで、他端33b側に残存している古い試薬を該廃液回収容器内に廃棄してもよい。
このような排出工程は、残留試薬排液工程後または1回以上の共洗い工程後に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填する短時間の充填工程を行って流路切換手段39と主配管33の一端33aとの間の流路を還元試薬で満たしてから、行ってもよい。
(各工程の実施順序)
以上説明したように、残留試薬排液工程および充填工程と、必要に応じて行うその他の工程については、以下の順序での実施態様が挙げられる。
(1)残留試薬排液工程−充填工程
(2)残留試薬排液工程−充填工程−排出工程
(3)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程
(4)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程−排出工程
(5)残留試薬排液工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
(6)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
このように各工程を行うことにより、第2実施形態例において、新しい還元試薬をソフトバッグ31に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制し、還元試薬が酸化、変質することを抑制できる。
以上説明したように、残留試薬排液工程および充填工程と、必要に応じて行うその他の工程については、以下の順序での実施態様が挙げられる。
(1)残留試薬排液工程−充填工程
(2)残留試薬排液工程−充填工程−排出工程
(3)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程
(4)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程−排出工程
(5)残留試薬排液工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
(6)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
このように各工程を行うことにより、第2実施形態例において、新しい還元試薬をソフトバッグ31に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制し、還元試薬が酸化、変質することを抑制できる。
〔第3実施形態例〕
第3実施形態例の分析システムは、還元試薬供給装置30Aに代えて、図9に示す還元試薬供給装置30Cを備えている点で、第1実施形態例の分析システムと相違している。なお、図9と後に示す図10において、第1実施形態例と同じ要素については、同じ符号を付している。
第3実施形態例の分析システムは、還元試薬供給装置30Aに代えて、図9に示す還元試薬供給装置30Cを備えている点で、第1実施形態例の分析システムと相違している。なお、図9と後に示す図10において、第1実施形態例と同じ要素については、同じ符号を付している。
図9の還元試薬供給装置30Cは、還元試薬を収納するソフトバッグ31と、一端33aがソフトバッグ31に接続され、他端33bが分析装置の反応槽22に接続された主配管33と、該主配管33の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプ34と、主配管33の反応槽22と34ポンプとの間における分岐箇所から分岐した第1の分岐配管40Aおよび第2の分岐配管40Bと、分岐箇所に設けられた流路切換手段49とを有する。該流路切換手段49は、主配管33の一端33a側と、主配管33の他端33b側、第1の分岐配管40Aおよび第2の分岐配管40Bのうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能なものである。
なお、この例において、主配管33の他端33bと反応槽22とは、着脱不能に接続されていてもよい。
なお、この例において、主配管33の他端33bと反応槽22とは、着脱不能に接続されていてもよい。
流路切換手段49としては、流路を手動で切り換えるものでも、電動で切り換えるものでもよく、手動で切り換える4方コック、電動で切り換える4方電磁弁等が挙げられる。
第3実施形態例の場合にも、ソフトバッグ31は可撓性を有する柔軟な樹脂フィルムから袋状に形成された還元試薬収納部35を有するため、第1実施形態例の場合と同様に、還元試薬が空気中の酸素により酸化し、変質することが抑制され、還元試薬の交換頻度を低減できる。
また、この例のように、ソフトバッグ31がボトル32aに収納されていると、第1実施形態例の場合と同様に、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持でき、また、還元試薬供給装置30Cまたは分析システム内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等に配置しやすい。
また、この例のように、ソフトバッグ31がボトル32aに収納されていると、第1実施形態例の場合と同様に、自立しにくいソフトバッグ31を安定に保持でき、また、還元試薬供給装置30Cまたは分析システム内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等に配置しやすい。
そして、第3実施形態例の場合においても、後述するように、ソフトバッグ31内に残存している還元試薬を排出して、新しい還元試薬をソフトバッグ31内に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制でき、還元試薬の酸化、変質を抑制できる。
(水銀濃度の測定)
第3実施形態例の分析システムを用いた水銀濃度の測定は、第1実施形態例と同様に行える。そして、水銀濃度の測定を複数の試料に対して繰り返し行い、それによりソフトバッグ31内の還元試薬の量が減り、新たに還元試薬を充填(補充)する必要が生じた場合には、以下の残留試薬排液工程および充填工程を順次行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
第3実施形態例の分析システムを用いた水銀濃度の測定は、第1実施形態例と同様に行える。そして、水銀濃度の測定を複数の試料に対して繰り返し行い、それによりソフトバッグ31内の還元試薬の量が減り、新たに還元試薬を充填(補充)する必要が生じた場合には、以下の残留試薬排液工程および充填工程を順次行って、還元試薬をソフトバッグ31に充填する。
(残留試薬排液工程)
残留試薬排液工程では、まず、図10(a)に示すように、第1の分岐配管40Aの開放端40bを廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と第1の分岐配管40Aとが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を第1の分岐配管40Aの開放端40bから排出し、廃液回収容器43に貯留する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
この場合にも、図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に開放端40bから排出されやすい。
なお、第3実施形態例の場合にも、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
残留試薬排液工程では、まず、図10(a)に示すように、第1の分岐配管40Aの開放端40bを廃液回収容器43内に挿入する。ついで、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と第1の分岐配管40Aとが通じるように切り換えた状態で、ポンプ34を正方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ31に残留する還元試薬を第1の分岐配管40Aの開放端40bから排出し、廃液回収容器43に貯留する。還元試薬の残留分が排出された後、ポンプ34を停止させる。
この場合にも、図示のように、ソフトバッグ31の流出口36が下方を向いていると、ソフトバッグ31に残留する還元試薬は、主配管33を通じて円滑に開放端40bから排出されやすい。
なお、第3実施形態例の場合にも、新しいソフトバッグ31に初めて還元試薬を充填する場合には、ソフトバッグ31に還元試薬が残留していないため、残留試薬排液工程を行わない。
(充填工程)
ついで、図10(b)に示すように充填工程により、ソフトバッグ充填用の還元試薬を第2の分岐配管40Bの開放端40cから吸液し、ソフトバッグ31に充填する。
具体的には、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と第2の分岐配管40Bとが通じるように切り換え、第2の分岐配管40Bの開放端40cを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ充填用の還元試薬を開放端40cから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
ついで、図10(b)に示すように充填工程により、ソフトバッグ充填用の還元試薬を第2の分岐配管40Bの開放端40cから吸液し、ソフトバッグ31に充填する。
具体的には、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と第2の分岐配管40Bとが通じるように切り換え、第2の分岐配管40Bの開放端40cを、容器41に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に入れてから、ポンプ34を逆方向に作動させる。これにより、ソフトバッグ充填用の還元試薬を開放端40cから吸液してソフトバッグ31に送液し、充填する。所定量の還元試薬がソフトバッグ31に充填された後、ポンプ34を停止させる。
このように主配管33の分岐箇所に、第1の分岐配管40Aと第2の分岐配管40Bが設けられていると、第1の分岐配管40Aを廃液回収容器に挿入したままで、第2の分岐配管40Bからソフトバッグ充填用の還元試薬を吸液でき、作業性に優れる。
(その他の工程)
残留試薬排液工程の後、充填工程を行う前に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填し、これを開放端40bから排出する共洗い工程を1回以上行ってもよい。これにより、流路切換手段49と主配管33の一端33aまでの流路を還元試薬で共洗いすることができる。少量の還元試薬のソフトバッグ31への充填は、上記充填工程と同様の操作により行える。ただし、ここでの還元試薬の充填は少量であるため、ポンプ34の逆方向の作動は短時間でよい。また、このようにして充填された少量の還元試薬の排出は、上記残留試薬排液工程と同様の操作により行える。
残留試薬排液工程の後、充填工程を行う前に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填し、これを開放端40bから排出する共洗い工程を1回以上行ってもよい。これにより、流路切換手段49と主配管33の一端33aまでの流路を還元試薬で共洗いすることができる。少量の還元試薬のソフトバッグ31への充填は、上記充填工程と同様の操作により行える。ただし、ここでの還元試薬の充填は少量であるため、ポンプ34の逆方向の作動は短時間でよい。また、このようにして充填された少量の還元試薬の排出は、上記残留試薬排液工程と同様の操作により行える。
上記充填工程の後には、水銀濃度の測定を再開するが、その前に、主配管33の流路切換手段49よりも他端33b側に残存している試薬を排出する排出工程を行ってもよい。
具体的には、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換え、ポンプ34を正方向に短時間作動させればよい。これにより主配管33の他端33bから、該他端33b側に残存している古い試薬が排出される。
こうして排出された試薬は、図示例では、他端33bと接続している反応槽22内に押し出される。そのため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。なお、このように反応槽22内に古い試薬を排出する代わりに、あらかじめ他端33bと反応槽22とを着脱自在に構成しておき、反応槽22から取り外した他端33bを図示略の廃液回収容器内に挿入したうえで、他端33b側に残存している古い試薬を該廃液回収容器内に廃棄してもよい。
このような排出工程は、残留試薬排液工程後または1回以上の共洗い工程後に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填する短時間の充填工程を行って流路切換手段49と主配管33の一端33aとの間の流路を還元試薬で満たしてから、行ってもよい。
具体的には、流路切換手段49を主配管33の一端33a側と他端33b側とが通じるように切り換え、ポンプ34を正方向に短時間作動させればよい。これにより主配管33の他端33bから、該他端33b側に残存している古い試薬が排出される。
こうして排出された試薬は、図示例では、他端33bと接続している反応槽22内に押し出される。そのため、水銀濃度の測定を再開する前には、反応槽22内を洗浄する。なお、このように反応槽22内に古い試薬を排出する代わりに、あらかじめ他端33bと反応槽22とを着脱自在に構成しておき、反応槽22から取り外した他端33bを図示略の廃液回収容器内に挿入したうえで、他端33b側に残存している古い試薬を該廃液回収容器内に廃棄してもよい。
このような排出工程は、残留試薬排液工程後または1回以上の共洗い工程後に、少量の還元試薬をソフトバッグ31に充填する短時間の充填工程を行って流路切換手段49と主配管33の一端33aとの間の流路を還元試薬で満たしてから、行ってもよい。
(各工程の実施順序)
以上説明したように、残留試薬排液工程および充填工程と、必要に応じて行うその他の工程については、以下の順序での実施態様が挙げられる。
(1)残留試薬排液工程−充填工程
(2)残留試薬排液工程−充填工程−排出工程
(3)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程
(4)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程−排出工程
(5)残留試薬排液工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
(6)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
このように各工程を行うことにより、第3実施形態例において、新しい還元試薬をソフトバッグ31に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制し、還元試薬が酸化、変質することを抑制できる。
以上説明したように、残留試薬排液工程および充填工程と、必要に応じて行うその他の工程については、以下の順序での実施態様が挙げられる。
(1)残留試薬排液工程−充填工程
(2)残留試薬排液工程−充填工程−排出工程
(3)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程
(4)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−充填工程−排出工程
(5)残留試薬排液工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
(6)残留試薬排液工程−1回以上の共洗い工程−短時間の充填工程−排出工程−充填工程
このように各工程を行うことにより、第3実施形態例において、新しい還元試薬をソフトバッグ31に再充填する場合にも、ソフトバッグ31内への空気の流入を抑制し、還元試薬が酸化、変質することを抑制できる。
〔その他の態様〕
以上の例では、水銀の定量分析において、液状の還元試薬として塩化第一スズ水溶液を例示し、該塩化第一スズ水溶液により2価の水銀イオンを金属水銀に還元する態様を示した。しかしながら、本発明において使用される液状の還元試薬は、塩化第一スズ水溶液には限定されず、たとえば、リンの定量において使用されるアスコルビン酸水溶液等も挙げられる。
リンの定量方法としては、試料に含まれるリン化合物を分解してリン酸イオンを生成させ、該リン酸イオンにモリブデン酸塩を反応させて生成したモリブデン酸錯体に、還元試薬としてアスコルビン酸水溶液を加えてモリブデン青を生成させ、該モリブデン青の吸光度を測定する方法が挙げられる。
以上の例では、水銀の定量分析において、液状の還元試薬として塩化第一スズ水溶液を例示し、該塩化第一スズ水溶液により2価の水銀イオンを金属水銀に還元する態様を示した。しかしながら、本発明において使用される液状の還元試薬は、塩化第一スズ水溶液には限定されず、たとえば、リンの定量において使用されるアスコルビン酸水溶液等も挙げられる。
リンの定量方法としては、試料に含まれるリン化合物を分解してリン酸イオンを生成させ、該リン酸イオンにモリブデン酸塩を反応させて生成したモリブデン酸錯体に、還元試薬としてアスコルビン酸水溶液を加えてモリブデン青を生成させ、該モリブデン青の吸光度を測定する方法が挙げられる。
また、以上の各例では、ソフトバッグ31はボトル32aに収納されて還元試薬供給装置30A〜30Cに配置されており、これにより、自立しにくいソフトバッグ31が安定に保持されるとともに、還元試薬供給装置30A〜30C内において、他の試薬が入れられたボトル等と並べてボトルホルダー等で配置されやすいようになっている。しかしながら、ソフトバッグ31が還元試薬供給装置に配置される態様には特に制限はなく、吊下げ、平置き等により、還元試薬供給装置内に配置されていてもよい。
また、以上の各例の還元試薬充填方法においては、それぞれの工程について、その一部を自動化してもよいし、全部を自動化してもよい。
10,10A:分析システム
20:分析装置
30A,30B,30C:還元試薬供給装置
31:ソフトバッグ
32a:ボトル
33:主配管
33a:主配管の一端
33b:主配管の他端
34:ポンプ
39,49:流路切換手段
40:分岐配管
40A:第1の分岐配管
40B:第2の分岐配管
20:分析装置
30A,30B,30C:還元試薬供給装置
31:ソフトバッグ
32a:ボトル
33:主配管
33a:主配管の一端
33b:主配管の他端
34:ポンプ
39,49:流路切換手段
40:分岐配管
40A:第1の分岐配管
40B:第2の分岐配管
Claims (7)
- 液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に着脱自在に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記ソフトバッグと前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記他端側と、前記主配管の前記一端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。 - 液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した1つの分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側および前記分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。 - 液状の還元試薬を分析装置に供給するための還元試薬供給装置であって、
前記還元試薬を収納するソフトバッグと、
一端が前記ソフトバッグに接続され、他端が前記分析装置に接続された主配管と、
前記主配管の途中に設けられ、送液方向を正逆方向に切り換え可能なポンプと、
前記主配管の前記分析装置と前記ポンプとの間の分岐箇所から分岐した第1の分岐配管および第2の分岐配管と、
前記分岐箇所に設けられ、前記主配管の前記一端側と、前記主配管の前記他端側、前記第1の分岐配管および第2の分岐配管のうちのいずれか1つとが通じるように流路を切り換え可能な流路切換手段と、
を有することを特徴とする還元試薬供給装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の還元試薬供給装置と、前記分析装置とを備えることを特徴とする分析システム。
- 請求項1に記載の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記他端側とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記他端から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記他端側と前記分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記他端を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記他端から前記還元試薬を吸液させて前記分岐配管から排出する共洗い工程と、
前記他端を前記容器に保持されたソフトバッグ充填用の前記還元試薬に入れた状態で、前記流路切換手段を前記主配管の一端側と前記他端側とが通じるように切り換え、前記ポンプを逆方向に作動させて、前記他端からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。 - 請求項2に記載の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記分岐配管とが通じるように切り換えたままで、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。 - 請求項3に記載の還元試薬供給装置の前記ソフトバッグに、還元試薬を充填する還元試薬充填方法であって、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第1の分岐配管とが通じるように切り換えた状態で、前記ポンプを正方向に作動させて、前記ソフトバッグに残留する還元試薬を前記第1の分岐配管から排出する残留試薬排液工程と、
前記流路切換手段を前記主配管の前記一端側と前記第2の分岐配管とが通じるように切り換え、容器に保持されたソフトバッグ充填用の還元試薬に前記第2の分岐配管を入れてから、前記ポンプを逆方向に作動させ、前記第2の分岐配管からソフトバッグ充填用の前記還元試薬を前記ソフトバッグに充填する充填工程と、
を有することを特徴とする還元試薬充填方法。
Priority Applications (1)
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JP2015060703A JP2016180659A (ja) | 2015-03-24 | 2015-03-24 | 還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法 |
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JP2015060703A JP2016180659A (ja) | 2015-03-24 | 2015-03-24 | 還元試薬供給装置、該還元試薬供給装置を備えた分析システムおよび還元試薬充填方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018119885A (ja) * | 2017-01-26 | 2018-08-02 | 京都電子工業株式会社 | 全リン自動測定装置 |
CN112305250A (zh) * | 2019-07-30 | 2021-02-02 | 东亚Dkk株式会社 | 液体试剂供应装置及分析装置 |
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2015
- 2015-03-24 JP JP2015060703A patent/JP2016180659A/ja active Pending
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