JP2016180527A - 給湯装置 - Google Patents

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政宏 森
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Abstract

【課題】 空の浴槽に対し高温差し湯が行われたときに自動閉止する自動閉止弁が浴槽に設けられている場合、高温差し湯中にも拘わらず差し湯の流れが途絶えたとき、自動閉止弁の微小漏れに起因する不具合発生のおそれを回避し得る給湯装置を提供する。【解決手段】 高温差し湯が実行されているにも拘わらず、検出流量が最低作動流量未満に低下したことを検知すると、空の浴槽に対し高温差し湯が行われた結果、浴槽の自動閉止弁が自動閉止したものと判断して、まず、最初に自動閉止弁に微小漏れが生じているか否かの判定を給水流量センサからの出力情報に基づいて行う(S20)。微小漏れがあれば、差し湯電磁弁について不具合発生の有無を判定するリトライ処理(S21−S24)を行うことなく、即座に、差し湯制御の強制停止(S26)及びエラー報知(S27)を行う。【選択図】 図5

Description

本発明は、浴槽内の湯水に対し高温の湯水を差し湯(高温差し湯)することにより昇温させ、これにより、追い焚きと同様の機能を実現する高温差し湯機能付きの給湯装置に関する。
かかる高温差し湯機能付きのものとして、下記の特許文献1には、浴槽が空のときに、高温差し湯が行われても危険な状態を回避し得るようにするための対策が提案されている。すなわち、高温差し湯が供給される供給路の浴槽側出口に対し、形状記憶合金を用いて浴槽側が空のときに導出口内部から高温差し湯を受けると弁開度を自動的に変化させて通過流量を所定流量(2.5L/min)以下に変更することになる流量変更弁を設けておく。そして、前記供給路内の供給流量が2.5L/min以下に変化したことを供給流量センサにより検出されれば、前記供給路の開閉切換弁を閉切換してガスバーナの燃焼を停止させる、というものである。
又、下記の特許文献2にも、高温差し湯の供給路の浴槽側出口に対し測温体を設置し、この測温体の検知温度が所定温度以上であれば、高温差し湯の供給路の開閉切換弁を閉切換することが提案されている。
特開2004−77064号公報 特開平07−127907号公報
ところが、特許文献1の如く、浴槽が空のときに高温差し湯が行われた場合、通過流量が流量変更弁により2.5L/minにたとえ制限されたとしても、流量変更弁の開度が変更されてから供給流量センサにより流量変化が検出されて開閉切換弁が閉切換されるまでの間は、高温差し湯が空の浴槽内に継続して流し込まれてしまうことになる。
これを回避するために、浴槽側出口に設置する弁として浴槽が空のときに高温差し湯を受けると自動的に完全閉止して高温差し湯の浴槽への流入を遮断することになる自動閉止弁を設けることが考えられる。こうすることにより、自動閉止弁が自動閉止する事態が発生すれば高温差し湯の流れは停止するため、浴槽への高温差し湯の流入を阻止することができる上に、その高温差し湯の流れが停止したことを検出した流量センサからの出力に基づいて、差し湯制御の強制停止やエラー報知等の処理を行うことができるようになる。しかしながら、かかる対策を採用した場合には、流量センサからの出力に基づいて自動閉止したと検知していることに起因して、次の不具合発生のおそれが考えられる。
すなわち、高温差し湯の供給・停止を切換えるための開閉切換弁について、例えば瞬時電圧低下の発生により開閉切換弁が閉切換してしまうおそれが考えられ、かかる事態が生じた場合も高温差し湯の流れが停止してしまい、流量センサからの出力は前記のケースと同じになる。従って、流量センサによる検出だけでは、自動閉止弁が空の浴槽状態のときに高温差し湯を受けて自動閉止したのか、開閉切換弁に異常が生じて閉切換したのか、いずれであるのかが不明となる事態も考えられる。
これに対処するために、高温差し湯中に流量センサから出力される検出流量が燃焼バーナの燃焼開始条件である最低作動流量(MOQ;例えば1.5〜1.7L/min)未満に変化すれば、開閉電磁弁を対象にして試行的に閉・開に切換制御するというリトライ処理を行うことにより、自動閉止弁が自動閉止したのか、あるいは、開閉切換弁に異常が生じて閉切換したのかのいずれで有るかを確認した上で、差し湯制御の強制停止等を行うことが考えられる。この場合、誤認を回避するためにリトライ処理を複数回繰り返すことが考えられるものの、そうすると自動閉止弁が自動閉止した場合の差し湯制御の強制終了やユーザーに対するエラー報知のタイミングが、リトライ処理をしたがために後回しになって遅れてしまうという不具合発生が考えられる他、以下の如き微小漏れに起因する不具合発生を助長することになる。
すなわち、自動閉止弁においては、浴槽側が空であれば高温差し湯を受けると完全閉止状態に自動切換されることになるように設計・製造したとしても、部品等の機械的なバラツキにより浴槽側へ微小量(例えば最大で0.7L/min程度)の漏出が発生するおそれが考えられる。このため、微小量とはいっても空の浴槽に対する高温湯の漏出を回避する必要がある。さらに、結果的に開閉切換弁に異常発生はないと確認されたとしても、前記のリトライ処理の期間内において自動閉止弁の微小漏れが継続することに起因して、非燃焼状態で配管内を流れてくる冷水が自動閉止弁まで到達してしまうおそれがあり、この冷水が自動閉止弁まで到達する結果、自動閉止弁が再び開切換してしまうことも考えられる。こうなると、高温差し湯が再開されてしまうというように、さらなる不具合発生のおそれが考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浴槽が空の状態で高温差し湯を受けると自動閉止する自動閉止弁を浴槽側に設けた場合に、その自動閉止弁に生じるおそれのある微小漏れに起因する不具合発生のおそれを回避し得る給湯装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、給湯装置を対象にして次の技術的手段を講じた。
給水路からの最低作動流量以上の給水を受けて加熱された高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯経路と、この差し湯経路を開閉切換するための差し湯切換弁と、前記差し湯経路内の最低作動流量以上の流量を検出することが可能な差し湯流量センサと、前記差し湯経路の浴槽側出口位置に設けられ前記浴槽が空の状態で前記差し湯経路から高温湯の差し湯を受けるとその差し湯の熱に反応して通路を閉止状態に切換作動するように構成された自動閉止弁とを備えた給湯装置を対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記差し湯切換弁を開状態に切換て前記高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯制御部を備えることとし、前記差し湯制御部として、差し湯の実行中に前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、最低作動流量未満の流れに対応して出力される前記差し湯流量センサからの出力信号に基づいて、前記差し湯経路内に最低作動流量未満の流れが有るか否かを判定する微小漏れ判定処理部を備えるものとする。そして、この微小漏れ判定処理部により最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御する構成とした(請求項1)。
本発明の場合、差し湯の実行中にも拘わらず、差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下すれば、それは浴槽が空の状態で差し湯が行われ、これに伴い自動閉止弁が閉止作動したためとの判断も可能とはなるものの、客観的には流量が最低作動流量未満に低下して流量自体の検出が不能になっただけであり、自動閉止弁が完全に閉止状態になっているか否かは不明なままとなる。そこで、微小漏れ判定処理部により微小漏れの有無について判定し、最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、差し湯切換弁を強制的に閉切換制御することで、空の浴槽に対し高温湯が漏出することを即座に回避して確実に防止し得ることになる。ここで、最低作動流量未満の流れに対応して出力される差し湯流量センサからの出力信号とは、差し湯流量センサが例えば水車を用いて流量に対応した回転数で回転しその回転に応じたパルス電圧信号が出力されるものであれば、そのパルス電圧信号出力を用いることができ、このようなパルス電圧信号の有無に基づいて最低作動流量未満の流れの存在を検知し得ることになる。
本発明の給湯装置において、差し湯制御部として、差し湯の実行中に差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、差し湯切換弁に対し閉切換信号及び開切換信号を順に出力して閉・開切換を試行させるように切換制御することにより差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定するリトライ処理部を備えるようにし、このリトライ処理部による判定に先立って、あるいは、前記リトライ処理部による判定の途中に、微小漏れ判定処理部により最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、リトライ処理部による切換制御をキャンセルして、差し湯切換弁を強制的に閉切換制御する構成とすることができる(請求項2)。このようにすることにより、リトライ処理部による差し湯切換弁が正常に作動しているか否かの判定に先立って、あるいは、その判定の途中においてでも、微小漏れ判定処理部により微小漏れが検知されれば、即座に差し湯切換弁が強制的に閉切換制御されることになる。このため、リトライ処理部による差し湯切換弁についての判定を行いつつも、空の浴槽に対する高温湯の漏出を確実に防止し得ることになる。
又、第2の発明として、給水路からの最低作動流量以上の給水を受けて加熱された高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯経路と、この差し湯経路を開閉切換するための差し湯切換弁と、前記差し湯経路内の最低作動流量以上の流量を検出することが可能な差し湯流量センサと、前記差し湯経路の浴槽側出口位置に設けられ前記浴槽が空の状態で前記差し湯経路から高温湯の差し湯を受けるとその差し湯の熱に反応して通路を閉止状態に切換作動するように構成された自動閉止弁とを備えた給湯装置を対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記差し湯切換弁を開状態に切換て前記高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯制御部を備えることとし、前記差し湯制御部として、差し湯の実行中に前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、前記差し湯切換弁に対し閉切換信号及び開切換信号を順に出力して閉・開切換を試行させるように切換制御し、この切換制御に伴い前記差し湯流量センサにより最低作動流量以上の流量検出が有るか否かに基づいて、前記差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定するリトライ処理部を備え、このリトライ処理部による判定において最低作動流量以上の流量検出が無いと判定されたとき、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御する構成とする。加えて、前記リトライ処理部として、前記差し湯切換弁に対し閉・開切換を試行させる切換制御を複数回繰り返す度に、前記差し湯流量センサにより最低作動流量以上の流量検出が有るか否かを設定確認時間の間確認する構成とするとともに、前記設定確認時間として初回よりも次回以降がより短くなるように設定したものとした(請求項3)。
この第2の発明の場合、差し湯の実行中にも拘わらず、前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下すれば、それは浴槽が空の状態で差し湯が行われ、これに伴い自動閉止弁が閉止作動したためとの判断も可能とはなるものの、客観的には流量が最低作動流量未満に低下して流量自体の検出が不能になったというだけであり、その原因が自動閉止弁が自動閉止したためなのか、差し湯切換弁が例えば瞬時電圧低下等の異常発生に起因して閉切換してしまったためなのか、は不明なままとなる。そこで、リトライ処理部によって、本来であれば開状態になっている筈の差し湯切換弁に対し閉・開の切換信号を出力して、そのときの差し湯経路内の流量変化を確認することで、差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定し得ることになる。その際に、差し湯経路内の流量変化を確認するための設定確認時間を初回よりも次回以降がより短くなるように設定しているため、設定確認時間を画一的に同じ時間値を設定する場合と比べ、誤判定を防止するためにリトライ処理を複数回にわたり実施したとしても、そのリトライ処理全体に要する時間がより短縮化される。このため、自動閉止弁に微小漏れが万一生じていたとしても、リトライ処理が終了するまでの全体の漏出量の低減化が図られる。その上に、低減化に伴い、非加熱状態の冷水が差し湯経路を通して浴槽側に流れて自動閉止弁まで到達してしまうことを回避し得るようになり、この結果、自動閉止弁が再度開状態に復帰して高温差し湯が再開されてしまうという事態の発生を回避し得るようになる。
さらに、以上の発明の給湯装置において、報知部をさらに備えることとし、差し湯制御部として、差し湯切換弁を強制的に閉切換制御したとき、報知部により所定のエラー報知を行う構成とすることができる(請求項4)。このようにすることにより、高温差し湯を実行するための入力操作を行ったユーザーに対し、空の浴槽に対し高温差し湯を行った旨のエラー報知に加え、微小漏れが生じている旨の注意喚起を、早い段階で行うことが可能となる。
以上、説明したように、請求項1,2,4に係る給湯装置によれば、差し湯の実行中にも拘わらず、差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下すれば、微小漏れ判定処理部により微小漏れの有無について判定し、最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、差し湯切換弁を強制的に閉切換制御するようにしているため、空の浴槽に対し高温湯が漏出することを即座に回避して確実に防止することができるようになる。
特に、請求項2の給湯装置によれば、リトライ処理部による差し湯切換弁が正常に作動しているか否かの判定に先立って、あるいは、その判定の途中においてでも、微小漏れ判定処理部により微小漏れが検知されれば、即座に差し湯切換弁を強制的に閉切換制御するようにしているため、リトライ処理部による差し湯切換弁についての判定を行いつつも、空の浴槽に対する高温湯の漏出を確実に防止することができるようになる。
又、請求項3,4に係る給湯装置によれば、差し湯の実行中にも拘わらず、前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下した場合、リトライ処理部によって、本来であれば開状態になっている筈の差し湯切換弁に対し閉・開の切換信号を出力して、そのときの差し湯経路内の流量変化を確認することで、差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定することができる。その際に、差し湯経路内の流量変化を確認するための設定確認時間を初回よりも次回以降がより短くなるように設定しているため、設定確認時間を画一的に同じ時間値を設定する場合と比べ、誤判定を防止するためにリトライ処理を複数回にわたり実施したとしても、そのリトライ処理全体に要する時間を短縮化させることができる。このため、自動閉止弁に微小漏れが万一生じていたとしても、リトライ処理が終了するまでの全体の漏出量の低減化を図ることができる。その上に、漏出量の低減化に伴い、非加熱状態の冷水が差し湯経路を通して浴槽側に流れてきて自動閉止弁まで到達してしまう結果、自動閉止弁が再度開状態に復帰して高温差し湯が再開されてしまうという事態の発生を回避することができるようになる。
さらに、請求項4の給湯装置によれば、報知部をさらに備え、差し湯制御部として、差し湯切換弁を強制的に閉切換制御したとき、報知部により所定のエラー報知を行う構成とすることにより、高温差し湯を実行するための入力操作を行ったユーザーに対し、空の浴槽に対し高温差し湯を行った旨のエラー報知に加え、微小漏れが生じている旨の注意喚起を、早い段階で行うことができるようになる。
本発明の実施形態に係る給湯装置の模式図である。 図1の給湯装置の作動制御を行うコントローラのブロック構成図である。 図2の差し湯制御部による差し湯制御の内、基本処理を示すフローチャートである。 図2の差し湯制御部による差し湯制御の内、第1実施形態に係るエラー制御を示すフローチャートである。 図2の差し湯制御部による差し湯制御の内、第2実施形態に係るエラー制御を示すフローチャートである。 図2の差し湯制御部による差し湯制御の内、第3実施形態に係るエラー制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の給湯装置1を示したものである。この給湯装置1は、高温差し湯機能付きに構成されており、缶体2において給水路3からの水を所定の高温(高温差し湯の場合には例えば最高80℃、給湯の場合には例えば最高75℃)まで熱交換加熱した後に出湯路4に出湯された湯を、分岐点40において、給湯栓51等に至る一般給湯路5と、浴槽6に至る高温差し湯路7とに分岐させて供給可能となっている。一般給湯路5には、その途中の混合部80位置にバイパス路8の下流端が合流するように接続されており、このバイパス路8を通して、バイパス流量調整弁81により給水路3から分流させた所定流量の水が導入可能となっている。このバイパス流量調整弁81の開度制御に基づく混合比制御により一般給湯路5の高温の湯に対し所定量混水し、給湯栓51への給湯温度を所定の設定給湯温度(例えば40℃)に温調し得るようにされている。又、このバイパス路8の合流位置より下流側の分岐位置50の一般給湯路5から注湯路9の上流端が分岐され、この注湯路9の下流端は浴槽6に対し連通接続されており、設定注湯温度に温調された湯を浴槽6に注湯して湯張りし得るようになっている。前記の高温差し湯路7の下流端は後述の注湯電磁弁91の下流側の合流点90で注湯路9に連通接続され、これにより、高温差し湯路7に流入した高温差し湯が合流点90から注湯路9を通して浴槽6まで供給されるようになっている。高温差し湯は、湯張り後の浴槽6内の湯水を昇温させて追い焚きと同等の役割を果たすようになっている。この以下、各構成要素について、詳細に説明する。
前記缶体2は、送風ファン21からの燃焼用空気及び燃料供給系22からの燃料ガスの供給を受けて燃焼する燃焼バーナ23と、この燃焼バーナ23の燃焼熱により熱交換加熱される熱交換器24,25とが内蔵されている。燃焼バーナ23は、例えば3つの領域が互いに独立にあるいは任意に組み合わせて燃焼可能に構成され、又、熱交換器としては、燃焼ガスの顕熱により熱交換加熱するための主熱交換器24と、主熱交換器24通過後の燃焼排ガスの潜熱回収により予熱するための副熱交換器25とで構成されている。そして、前記副熱交換器25の入口には、水道管又は水道タンクに接続されて上水を給水する給水路3の下流端が接続され、副熱交換器25を通過した後に主熱交換器24を通過する間に熱交換加熱された湯が、主熱交換器24の出口に接続された出湯路4の上流端に出湯されるようになっている。なお、熱交換器として2種類のもの24,25を備えている点や、燃焼バーナ23が独立燃焼可能な3つの領域を備えている点などは、本発明において必須のものではなく、缶体としては給水を受けて加熱し得るものであれば本発明を適用することができる。
前記給水路3には、バイパス路8の分岐位置よりも下流側(缶体2側)において缶体2に給水される水の給水流量を検出する給水流量センサ31と、その給水温度を検出する給水温度センサ32とがそれぞれ介装されている。そして、缶体2で熱交換加熱されて昇温した高温湯の出湯温度を検出するための缶体温度センサ41が出湯路4に介装されている。本実施形態において、給水流量センサ31が差し湯流量センサを構成する。
前記一般給湯路5には、バイパス路8が合流する混合部80の上流側位置に逆止弁52が介装される一方、混合部80の下流側であって前記注湯路9の分岐位置50よりも上流側位置に、過流出防止弁とも呼ばれる給湯流量調整弁53と、給湯栓51又は注湯路9に供給される給湯温度又は注湯温度を検出する給湯温度センサ54と、給湯流量を検出する給湯流量センサ55とがそれぞれ介装されている。
前記高温差し湯路7には、浴槽6に対し高温差し湯をするか停止するかの開閉切換可能な差し湯切換弁としての差し湯電磁弁71と、開度調整により差し湯流量を変更調整可能な差し湯流量調整弁72とがそれぞれ介装されている。差し湯電磁弁71は、非通電状態で閉状態を維持し、通電すると開切換する電磁開閉弁により構成されている。なお、このような差し湯電磁弁71と、差し湯流量調整弁72とを互いに独立して設置していることにより、例えば停電が発生したとしても、高温差し湯路7を確実に遮断して浴槽6側に高温湯が流れてしまうことを阻止することができる。
さらに、前記注湯路9には、その開閉により注湯して湯張りを行うか否かに切換える電磁開閉弁により構成された注湯電磁弁91と、注湯流量を検出するための注湯流量センサ92とが介装されている。さらに、前記注湯路9には、前記高温差し湯路7が合流する合流点90よりも下流側に、負圧を破壊して逆流防止するためのバキュームブレーカ93と、高温差し湯路7又は注湯路9を通して浴槽6側に流れる経路内の湯の温度を検出するためのふろ経路温度センサ94とが介装されている。
浴槽6には、撹拌のためのアダプタ61が設置されており前記注湯路9の下流端が前記アダプタ61に連通接続されている。このアダプタ61は、形状記憶合金を用いて所定の上限設定高温(例えば80℃)の湯と接触することで自動閉止する自動閉止弁62を備えており、浴槽6が空の状態で高温差し湯路7側から80℃以上の高温差し湯が供給されてくると、弁が自動閉止して流通を遮断するようになっている。つまり、80℃の高温差し湯と接触することで、開状態の弁が全閉状態に変形するように予め形状記憶されたものである。なお、浴槽6に浴湯が存在する場合には、高温差し湯が供給されてきたとしても、その高温差し湯は浴湯と撹拌混合されるため、アダプタ61は閉止することなく開状態に維持されることになる。
以上の給湯装置において、給湯栓51へ所定の設定給湯温度で給湯を実行する給湯運転制御と、浴槽6に対し湯張りのために注湯する注湯運転制御と、湯張り後の浴槽6内の湯水に対し高温湯を差し湯して追い焚きと同等機能を果たさせる差し湯運転制御とを含む種々の作動制御が、例えば台所リモコン101や浴室リモコン102等の報知部を兼ねる各種リモコンからの入力設定信号や操作信号の出力や、種々の温度センサ等からの検出信号の出力を受けて、コントローラ(制御手段)10により実行されるようになっている。このために、コントローラ10は、給湯運転制御を行う給湯制御部103(図2参照)、注湯運転制御を行う注湯制御部104や、差し湯運転制御を行う差し湯制御部105等を備えている。コントローラ10は、CPUや書き換え可能メモリを備えるマイコンによって主構成されており、メモリに記憶されたプログラム及び各種データに基づいて前記の給湯制御や差し湯制御などを行うようになっている。
前記給湯制御部103は、例えば差し湯制御が行われていない状態で給湯栓51がユーザーにより開かれて給水流量センサ31が所定の最低作動流量(MOQ;例えば1.5〜1.7L/min)を検出すると、燃焼バーナ23及び燃料供給系22からなる燃焼系を燃焼作動させて給湯用の所定の高温(例えば60〜75℃)の湯を出湯路4及び一般給湯路5に出湯させる一方、給水温度センサ32による検出給水温度、缶体温度センサ41による検出出湯温度、給湯温度センサ54による検出給湯温度や、リモコン101,102に入力設定された設定給湯温度に基づいてバイパス流量調整弁81による混合比制御や、給湯流量調整弁53の開度制御が行われる。この結果、給湯栓51に対し所定の設定給湯温度(例えば40℃)に温調された湯が給湯されることになる。
前記注湯制御部104は、例えば浴室リモコン102の湯張りスイッチがユーザーによりON操作されると、注湯電磁弁91を開き、前記給湯制御部103の給湯制御と同様に、燃焼系22,23の燃焼作動と、バイパス流量調整弁81及び給湯流量調整弁53の開度制御とを行い、前記浴室リモコン102に設定入力された設定注湯温度に温調された湯を浴槽6に対し注湯するようになっている。
前記差し湯制御部105は、湯張り後に例えば浴室リモコン102の追い焚きスイッチ(高温差し湯により熱くするためのスイッチ)がユーザーによりON操作されると、差し湯制御を開始することになる。すなわち、差し湯電磁弁71を開き、給水温度センサ32による検出給水温度と缶体温度センサ41による検出出湯温度とに基づいて所定の設定差し湯温度になるように燃焼系22,23を作動させ、缶体2から出湯した高温湯を高温差し湯路7及び合流点90以降の注湯路9を通して浴槽に差し湯する。この際、差し湯流量調整弁72が所定開度に調整されて、所定の差し湯流量の一定流量で差し湯されるように制御される。所定の差し湯流量とは、浴槽6内にチョロチョロと流入する程度の流量(例えば4L/min)であり、このため、差し湯流量調整弁72の開度をかなり絞り側に調整・設定する。前記の設定差し湯温度としては、例えば、差し湯運転開始初期の期間(例えば60sec)は60℃とし、その後、定常状態となれば80℃とすることができる。そして、前記の差し湯スイッチがOFFにされるか、缶体流量センサ31による流量積算処理に基づき高温差し湯量が所定湯量(例えばユーザーがリモコン102に入力設定した湯量)に到達すれば、燃焼系22,23の燃焼作動を停止し、差し湯電磁弁71を閉切換して差し湯運転を終了させる。
以下、差し湯制御部105による差し湯制御について、図3,図4のフローチャートを参照しつつ、詳細に説明する。高温差し湯による差し湯運転制御を開始するためのトリガーがONされると(ステップS1でYES)、まず、給湯流量調整弁53を所定の設定開度に変更してこれを維持させた上で(ステップS2)、差し湯電磁弁71を開切換して燃焼系22,23の燃焼作動を開始し(ステップS3)、差し湯流量調整弁72の開度を変更調整して所定の差し湯流量(例えば4L/min)で一定になるように差し湯流量制御を実行する(ステップS4)。
高温差し湯運転制御が開始されるトリガーとして次のようなものがある。例えば、湯張り制御が実行されて浴槽6内に湯張りが完了した後に、例えば浴室リモコン102の追い焚きスイッチがユーザーによりON操作されて、そのON操作信号がコントローラ10に出力されること、湯張りが完了した後に、前記浴室リモコン102の保温スイッチがユーザーによりON操作された場合に、保温動作をするための所定時間(例えば20分間)が経過したこと、あるいは、リモコン101,102のふろ自動スイッチがユーザーによりON操作されたときに浴槽6内に前回までの残湯があり、それが所定温度よりも温度低下していることを検知したこと、等の高温差し湯運転の要求をトリガーとして高温差し湯運転制御が実行されることになる。又、前記のステップS2は、後述の如く、高温差し湯運転中に給湯使用が割り込んだ場合に高温差し湯運転を中断して給湯運転に切換えるための過渡期の制御のために、予め所定開度(例えば、全開と全閉との間の中央位置に相当する開度)まで絞った状態にして待機させておくものである。
そして、給水流量センサ31による流量検出(つまり差し湯流量の検出)が高温差し湯中であるにも拘わらず急減してMOQ未満になるなどの高温差し湯の停止発生が検出されない限り(ステップS5でNO)、高温差し湯運転の終了条件が成立していないことを条件に(ステップS6でNO)、ステップS3に戻り、ステップS3以降の処理を続けて差し湯を続行する。ここで、高温差し湯運転の終了条件とは、浴室リモコン102の追い焚きスイッチがOFFに切換操作されたこと、又は、高温差し湯の検出流量値の積算に基づく高温差し湯量が設定湯量に達したこと、のいずれかである。この高温差し湯終了条件が成立すれば(ステップS6でYES)、燃焼系22,23の燃焼作動を停止させ差し湯電磁弁71を閉切換制御することで、高温差し湯運転を終了させる(ステップS7)。
一方、高温差し湯を続行しているにも拘わらず、ステップS5で給水流量センサ31による流量検出がMOQ未満に変化し差し湯が停止したと判定される事態が生じると(ステップS5でYES)、何らかの不具合が発生したと判定し、リトライ処理部107によるリトライ処理を経た上で、強制終了処理部108による強制終了処理等からなるエラー制御を実行する。これは、前記の差し湯停止と判定されるということは、通常は循環アダプタ61の自動閉止弁62が自動閉止した、すなわち、浴槽6内が空の状態で注湯路9からの高温差し湯を受けたために自動閉止したためであると判定可能ではあるものの、差し湯電磁弁71が瞬時電圧低下に起因して誤作動して閉切換してしまったことにより前記の差し湯停止が検出されてしまった可能性も考えられる。このような可能性を考慮して、本実施形態では、以下の如きリトライ処理及び強制終了処理からなるエラー制御を実行している。
<第1実施形態>
以下、図4を参照しつつ、第1実施形態に係るエラー制御について説明する。差し湯が停止したと判定される事態が生じると(ステップS5でYES)、何らかの不具合が発生したと判定し、以下のエラー制御(ステップS8〜S15)を実行する。すなわち、まず、リトライ回数N(初期値=0)に「1」を加算した上で(ステップS8)、正常な作動状態であるか否かの確認のために、正常であれば開状態である筈の差し湯電磁弁71に対し、閉信号及び開信号を順次出力して試行的に閉・開切換動作をさせる(ステップS9)。この確認は、開信号出力後の所定の確認時間(例えば10〜30秒間)の間、給水流量センサ31からの出力情報に基づいてMOQ以上の流量検出が有るか否かにより行う。
この閉・開切換動作を試行したとき、差し湯電磁弁71が正常であれば、差し湯の停止は自動閉止弁62が自動閉止した結果であり、給水流量センサ31によるMOQ以上の流量検知も生じないため(ステップS10)、次に、さらに厳密に給水流量センサ31からの出力信号に基づいて微小漏れがあるか否かを判定する(ステップS11)。給水流量センサ31を用いた微小漏れの判定手法は次の通りである。給湯装置において、給水流量センサ31は、MOQ以上の流量検出が可能であれば性能上の要求を満たすため、通常は水車式のものが用いられ、例えば水車が流量に応じた回転数で回転し検出コイルの前を通過するたびにパルス電圧信号を出力するように構成されている。このため、その検出精度は通常は1L/min以上の流量が対象となり、1L/min未満、特に0.5L/min程度の微小流量についての流量値の検出は検出対象範囲外となる。そこで、流量自体の計測は実施せずに、ステップS11では、給水流量センサからの出力信号に僅かでもパルス電圧信号の立ち上がり部分が含まれていれば、微小漏れが生じていると判定することとしている。判定はほぼ瞬間的に済むものの、確実を期すために所定の僅かな時間(例えば数秒)を判定時間として設定することもできる。かかるステップS11の処理が微小漏れ判定処理部を構成する。
前記のステップS11の判定において、自動閉止弁62が正常に閉止(全閉)していれば、微小漏れも生じないため(ステップS11でNO)、ステップS12に進んでリトライ回数Nが所定の繰り返し回数(例えば3回;図4にも「3」回を例示)に達したか否かを確認し、まだであれば(ステップS12でNO)、ステップS8に戻ってリトライ回数Nに「1」を加算してステップS9〜S12を繰り返す。そして、ステップS12でリトライ回数Nが前記の所定の繰り返し回数に達すれば(ステップS12でYES)、そのリトライ回数Nを初期化(N=0)して(ステップS13)、差し湯制御の強制終了処理を行う(ステップS14)。ここで、リトライ回数Nの如何によって前記の確認時間を変更することもでき、リトライ回数が増えるに従って確認時間を短縮していくことができる。例えば、リトライ回数Nが1回目のときには確認時間として30秒、、2回目のときには確認時間として20秒、3回目のときには確認時間として10秒というように、漸減するように設定することができる。これにより、例えば3回共にいずれのときも30秒の確認時間をとる場合に比べ、差し湯制御の強制終了処理(ステップS14)やエラー報知(ステップS15)をより早期に行うことができるようになる。
差し湯制御の強制終了処理は、燃焼バーナ23について念のために強制燃焼停止処理を行った上で、差し湯電磁弁71を閉切換し(ステップS14)、リモコン101,102を用いてユーザーにエラー報知する(ステップS15)。なお、燃焼バーナ23自体は給水流量センサ31の検出値がMOQ未満になった時点で燃焼停止されることになり、差し湯電磁弁71が正常であれば差し湯停止状態になった時点で燃焼停止されているため、差し湯電磁弁71が正常ではないケースの場合の念のための強制燃焼停止処理である。エラー報知としては、前記のリモコン101,102の表示部に対し文字表示でエラー報知したり、警告灯の点灯・点滅又は警告音の吹鳴等を行ったりすればよい。
前記のステップS9の閉・開切換動作に伴い、給水流量センサ31がMOQ以上の流量を検出すれば(ステップS10でYES)、自動閉止弁62は開状態のままであり正常な状態(浴槽が空ではない状態)で高温差し湯が行われていたにも拘わらず、差し湯電磁弁71が何らかの異常事態(例えば瞬時電圧低下)の発生が原因で閉状態に切換わってしまったため、差し湯停止(ステップS5でYES)になってしまったものであり、現在は正常に開状態になっていると判定し、以後のリトライの繰り返しを行わずに、高温差し湯に復帰し、図3のステップS6の判定を経て高温差し湯を継続する。
又、給水流量センサ31がMOQ以上の流量を検出しなくても(ステップS10でNO)、ステップS11で微小漏れを検知すれば(ステップS11でYES)、差し湯電磁弁71は開状態のままで正常に作動しており、浴槽6が空の状態で高温差し湯が行われたため自動閉止弁62が自動閉止したものの、完全閉止した全閉状態には至らずに微小漏れが生じている(微小漏れ不具合)と判定し、以後のリトライ処理をキャンセルして、即座に差し湯制御の強制終了(ステップS14)及びエラー報知(ステップS15)を実行する。エラー報知として、高温差し湯を行うための入力操作を行ったユーザーに対し、入力操作した高温差し湯は浴槽が空であるため自動停止した旨や、微小漏れが発生している旨の注意喚起を行えばよい。
このように、差し湯電磁弁71を閉・開切換試行してリトライ処理を行う際に、微小漏れを検知すれば、即座に差し湯制御の強制終了(ステップS14)及びエラー報知(ステップS15)を実行するようにしているため、微小漏れ不具合というエラー発生のときに、エラー制御をより早期に開始させて空の浴槽6への高温湯の漏出をいち早く停止させることができるとともに、ユーザーに対してもエラー発生をいち早く報知することができるようになる。特に、高度な流量計測手段を用いずに、給湯装置分野で汎用されている水車式の流量センサ(給水流量センサ31)を用いながらも、微小漏れを検知することができ、これにより、微小漏れに基づく空の浴槽6への漏出停止、及び、ユーザーへのエラー発生の報知を、迅速に行うことができるようになる。
<第2実施形態>
以下、図5を参照しつつ、第2実施形態に係るエラー制御について説明する。この第2実施形態は、第1実施形態における微小漏れの判定をリトライ処理の前段階において行うようにしたものである。
すなわち、差し湯が停止したと判定される事態が生じると(図3のステップS5でYES)、何らかの不具合が発生したと判定し、次のエラー制御(ステップS20〜S27)を実行する。このエラー制御としては、リトライ処理を開始する前に、まず、微小漏れが発生しているか否かの判定を行う(ステップS20)。この判定は給水流量センサ31からの出力情報に基づいて第1実施形態で説明した微小漏れ検知(図4のステップS11参照)と同様の手法により行う。ここで、もしも微小漏れが検知されれば、リトライ処理自体をキャンセルして、即座に差し湯制御の強制終了(ステップS26)及びエラー報知(ステップS27)を実行する。これら差し湯制御の強制終了(ステップS26)及びエラー報知(ステップS27)としては、第1実施形態の差し湯制御の強制終了(ステップS14)及びエラー報知(ステップS15)と同様の処理を行うことができる。第1実施形態と異なり、微小漏れの判定を最初に行うことによって、浴槽が空の状態で高温差し湯が行われることにより自動閉止弁62が自動閉止したら、即座に差し湯制御の強制終了が行われるため、自動閉止弁62がたとえ微小漏れを生じるような事態に陥っていたとしても、空の浴槽6への高温差し湯の漏出の発生を阻止又は最小限に抑制することができるようになる。
一方、ステップS20で微小漏れが検知されなければ(ステップS20でNO)、リトライ処理を行う。まず、リトライ回数N(初期値=0)に「1」を加算し(ステップS21)、差し湯電磁弁71に対し閉信号及び開信号を順次出力して試行的に閉・開切換動作をさせる処理(ステップS22)を第1実施形態のステップS8,S9と同様に行う。
次に、差し湯電磁弁71に対し開信号を出力した後の所定の確認時間Tの間に給水流量センサ31から出力される情報に基づいて、MOQ以上の流量検出が有るか否かの判定を行う(ステップS23)。もしも、MOQ以上の流量検出があれば(ステップS23でYES)、自動閉止弁62は開状態のままであり正常な状態(浴槽が空ではない状態)で高温差し湯が行われていたにも拘わらず、差し湯電磁弁71が何らかの異常事態(例えば瞬時電圧低下)の発生が原因で閉状態に切換わってしまったため、差し湯停止(ステップS5でYES)になってしまったものであり、現在は正常に開状態になっていると判定し、以後のリトライの繰り返しを行わずに、高温差し湯に復帰し、図3のステップS6の判定を経て高温差し湯を継続する。
一方、ステップS23における流量検出がMOQ未満であれば(ステップS23でNO)、差し湯の停止は自動閉止弁62が自動閉止した結果であり、差し湯電磁弁71は正常に作動していると判定し、リトライ回数Nが所定の繰り返し回数(図5に例示した如く例えば「3」回)に達したか否かを確認し、まだであれば(ステップS24でNO)、ステップS21に戻ってリトライ回数Nに「1」を加算してステップS22〜S24を繰り返す。そして、ステップS24でリトライ回数Nが前記の所定の繰り返し回数に達すれば(ステップS24でYES)、そのリトライ回数Nを初期化(N=0)して(ステップS25)、差し湯制御の強制終了処理(ステップS26)及びエラー報知(ステップS27)を行う。これら差し湯制御の強制終了(ステップS26)及びエラー報知(ステップS27)は、第1実施形態のステップS14及びS15(図4参照)の処理と同様に行うことができる。
<第3実施形態>
以下、図6を参照しつつ、第3実施形態に係るエラー制御について説明する。この第3実施形態は、第1実施形態から微小漏れに係る判定処理(図4のステップS11参照)を省略したものである。
すなわち、差し湯が停止したと判定される事態が生じると(図3のステップS5でYES)、何らかの不具合が発生したと判定し、次のエラー制御(ステップS31〜S37)を実行する。まず、リトライ回数N(初期値=0)に「1」を加算し(ステップS31)、差し湯電磁弁71に対し閉信号及び開信号を順次出力して試行的に閉・開切換動作をさせる処理(ステップS32)を第1実施形態のステップS8,S9と同様に行う。
次に、差し湯電磁弁71に対し開信号を出力した後の所定の確認時間Tの間に給水流量センサ31から出力される情報に基づいて、MOQ以上の流量検出が有るか否かの判定をタイマー106を用いて設定確認時間の間行う(ステップS33)。もしも、MOQ以上の流量検出があれば(ステップS33でYES)、自動閉止弁62は開状態のままであり、差し湯電磁弁71も何らかの異常事態(例えば瞬時電圧低下)の発生に起因して一時的に閉状態に切換わってしまったものの、現在は正常に開状態になっていると判定し、以後のリトライ処理を行わずに、高温差し湯に復帰し、図3のステップS6の判定を経て高温差し湯を継続する。
一方、ステップS33における流量検出がMOQ未満であれば(ステップS33でNO)、差し湯の停止は自動閉止弁62が自動閉止した結果であり、差し湯電磁弁71は正常に作動していると判定し、リトライ回数Nが所定の繰り返し回数(図6に例示した如く例えば「3」回)に達したか否かを確認し、まだであれば(ステップS34でNO)、ステップS31に戻ってリトライ回数Nに「1」を加算してステップS32〜S34を繰り返す。そして、ステップS34でリトライ回数Nが前記の所定の繰り返し回数に達すれば(ステップS34でYES)、そのリトライ回数Nを初期化(N=0)して(ステップS35)、差し湯制御の強制終了処理(ステップS36)及びエラー報知(ステップS37)を行う。なお、これら差し湯制御の強制終了(ステップS36)及びエラー報知(ステップS37)も、第1実施形態のステップS14及びS15(図4参照)の処理と同様に行うことができる。
このステップS33のMOQ以上の流量検出が有るか否かの判定の際に、その判定を行うための設定確認時間Tとして、リトライ回数Nが増加するに従い短くなるように時間値が予め設定されている。例えば1回目(N=1)のときにはT=30秒、2回目(N=2)のときにはT=20秒、3回目(N=3)のときにはT=10秒、というように設定されている。これにより、自動閉止弁62の自動閉止が完全に閉止された全閉状態には至らずに微小漏れが生じている場合に、その自動閉止状態が解除されて高温差し湯が浴槽6側に流入してしまうという事態の発生を未然に回避することが可能となる。すなわち、例えば3回のリトライ処理をいずれも30秒の設定確認時間で行うと、合計90秒分に相当する微小漏れが生じ、これに伴い差し湯が停止状態になって燃焼バーナ23が非燃焼状態に変わってから出湯路4、高温差し湯路7及び注湯路9を通して流れてくる冷水が自動閉止弁62まで到達してしまう結果、自動閉止弁62が再び開変換されてしまうことも考えられる。これに対し、前記の如く設定確認時間Tを順次短くしていくことにより、始めは比較的長い設定確認時間の設定により確実な確認処理を担保しつつ、複数回(3回)のリトライ回数を確保して誤検知の発生を回避することができる。その上で、リトライ処理に要する総時間を短縮することができ、例えば3回共にいずれのときも30秒の設定確認時間とする場合に比べ、差し湯制御の強制終了処理(ステップS36)やエラー報知(ステップS37)をより早期に行うことができ、これに伴い、強制終了処理の遅れに伴い高温差し湯が再開されてしまうといったさらなる不都合の発生をも回避することができるようになる。つまり、微小漏れに起因する不都合発生の回避を、第1又は第2実施形態の如き微小漏れの判定(図4のステップS11,図5のステップS20参照)を行うことなく、リトライ処理の確認時間Tの設定によって実現させることができるようになる。
<他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、リトライ回数として複数回設定し、複数回にわたりリトライ処理を繰り返すようにしているが、これに限らず、リトライ処理を1回だけ行うようにすることができる。又、リトライ回数が増加するに従い確認時間を短くなるように設定しているが、順次短くなるようにする他に、例えば1回目が30秒であれば2回目以降は全て10秒にするというように初回(1回目)の確認時間よりも次回(2回目)以降の確認時間が短くなるように確認時間を設定するようにすることができる。さらに、前記実施形態では、差し湯流量センサとして給水流量センサ31を用いて微小漏れが生じているか、あるいは、検知流量はMOQ以上かもしくはMOQ未満かの判定を行っているが、これに限らず、差し湯が流れる経路(給水路4,高温差し湯路7,注湯路9のいずれか)に設けた流量センサを差し湯流量センサとして用いて判定を行うようにすることができる。
第2実施形態において、差し湯停止を検知すれば(図3のステップS5でYES)、先ず微小漏れの有無についての判定を行った上で(図5のステップS20)、リトライ処理(図5のステップS21〜S24)を行っているが、これに限らず、リトライ処理を他のチェックのための処理等に置き換えたり、あるいは、リトライ処理を省略したりすることもできる。給水流量センサ31による検出流量がMOQ未満になれば、即座に微小漏れの有無についての判定を実行し、微小漏れがあれば、即座に差し湯制御の強制停止処理を行うことにより次の作用効果を得ることができる。すなわち、差し湯停止が検知されても、積極的に差し湯制御の強制的停止処理を行わなければ、燃焼は停止するものの差し湯電磁弁71は開状態のままとなり、この状態で自動閉止弁62に微小漏れが万一生じていると、差し湯経路内の高温湯が空の浴槽内に流出してしまうことになる。さらに、時間経過と共に非加熱状態の冷水が出湯路4,高温差し湯路7及び注湯路9を通して浴槽6側に流れてきて自動閉止弁62まで到達してしまうことになる。こうなると、冷水に触れた自動閉止弁62は再度開状態に復帰してしまうこととなり、MOQ以上になると燃焼が開始されて高温差し湯が再開されてしまうことになる。これに対し、微小漏れが検知されれば、差し湯切換弁71を閉切換させるという強制停止処理を積極的に行うことで、前記の冷水の到達や、ひいては空の浴槽6に対する高温差し湯の再開という不具合の発生も未然に回避することができるようになる。
1 給湯装置
3 給水路
4 出湯路(差し湯経路)
6 浴槽
7 高温差し湯路(差し湯経路)
9 注湯路(差し湯経路)
31 給水流量センサ(差し湯流量センサ)
62 自動閉止弁
71 差し湯電磁弁(差し湯切換弁)
107 リトライ処理部

Claims (4)

  1. 給水路からの最低作動流量以上の給水を受けて加熱された高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯経路と、この差し湯経路を開閉切換するための差し湯切換弁と、前記差し湯経路内の最低作動流量以上の流量を検出することが可能な差し湯流量センサと、前記差し湯経路の浴槽側出口位置に設けられ前記浴槽が空の状態で前記差し湯経路から高温湯の差し湯を受けるとその差し湯の熱に反応して通路を閉止状態に切換作動するように構成された自動閉止弁とを備えた給湯装置において、
    前記差し湯切換弁を開状態に切換て前記高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯制御部を備え、
    前記差し湯制御部は、差し湯の実行中に前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、最低作動流量未満の流れに対応して出力される前記差し湯流量センサからの出力信号に基づいて、前記差し湯経路内に最低作動流量未満の流れが有るか否かを判定する微小漏れ判定処理部を備え、この微小漏れ判定処理部により最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御するように構成されている
    ことを特徴とする給湯装置。
  2. 請求項1に記載の給湯装置であって、
    前記差し湯制御部は、差し湯の実行中に前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、前記差し湯切換弁に対し閉切換信号及び開切換信号を順に出力して閉・開切換を試行させるように切換制御することにより前記差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定するリトライ処理部を備え、このリトライ処理部による判定に先立って、あるいは、前記リトライ処理部による判定の途中に、前記微小漏れ判定処理部により最低作動流量未満の流れが有ると判定されたとき、前記リトライ処理部による切換制御をキャンセルして、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御するように構成されている、給湯装置。
  3. 給水路からの最低作動流量以上の給水を受けて加熱された高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯経路と、この差し湯経路を開閉切換するための差し湯切換弁と、前記差し湯経路内の最低作動流量以上の流量を検出することが可能な差し湯流量センサと、前記差し湯経路の浴槽側出口位置に設けられ前記浴槽が空の状態で前記差し湯経路から高温湯の差し湯を受けるとその差し湯の熱に反応して通路を閉止状態に切換作動するように構成された自動閉止弁とを備えた給湯装置において、
    前記差し湯切換弁を開状態に切換て前記高温湯を浴槽に対し差し湯するための差し湯制御部を備え、
    前記差し湯制御部は、差し湯の実行中に前記差し湯流量センサによる検出流量が最低作動流量未満に低下したとき、前記差し湯切換弁に対し閉切換信号及び開切換信号を順に出力して閉・開切換を試行させるように切換制御し、この切換制御に伴い前記差し湯流量センサにより最低作動流量以上の流量検出が有るか否かに基づいて、前記差し湯切換弁が正常に作動しているか否かを判定するリトライ処理部を備え、このリトライ処理部による判定において最低作動流量以上の流量検出が無いと判定されたとき、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御するように構成され、かつ、
    前記リトライ処理部は、前記差し湯切換弁に対し閉・開切換を試行させる切換制御を複数回繰り返す度に、前記差し湯流量センサにより最低作動流量以上の流量検出が有るか否かを設定確認時間の間確認するように構成されるとともに、前記設定確認時間として初回よりも次回以降がより短くなるように設定されている、
    ことを特徴とする給湯装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の給湯装置であって、
    報知部をさらに備え、
    前記差し湯制御部は、前記差し湯切換弁を強制的に閉切換制御したとき、前記報知部により所定のエラー報知を行うように構成されている、給湯装置。
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