JP2016180143A - フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】寒冷地で使用される構造体の素材として好適な、優れた低温靭性とプレス成形性を有するフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法を提供する。【解決手段】質量%で、C:0.005〜0.030%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.5%、Ti:0.10%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成と、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、マルテンサイト相の体積率が5%〜60%である鋼組織と、を有し、降伏応力が420MPa以下であるフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プレス成形される構造体の素材であって、特に、寒冷地においても適度な靭性が必要とされる構造体の素材として好適な、低温靭性とプレス成形性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
フェライト系ステンレス鋼は、耐食性に優れること、安価であることから、耐食性が必要とされるさまざまな用途に適用されている。近年では、製造技術の進歩により板厚が5mmを超えるようなフェライト系ステンレス鋼も商業ベースで製造されるようになり、一層、フェライト系ステンレス鋼の適用範囲が広がっている。その中には、フェライト系ステンレス鋼を採用することで、塗装の塗り替えなどのメンテナンスを不要として、ライフサイクルコストを抑制するという動きがある。
フェライト系ステンレス鋼を構造体の素材として用いる場合、寒冷地での使用を考慮して、フェライト系ステンレス鋼は優れた低温靭性を有することが求められる。低温靭性の向上には、結晶粒の微細化が有効であり、その手法として、マルテンサイト相の活用がなされている。製造条件の制御によって、適度なマルテンサイト相を生成させることで、結晶粒を微細化し、靭性を向上させることができる。しかしながら、マルテンサイト相は非常に強度の高い組織であるため、単純にマルテンサイト相を生成してしまうと、強度が高くなりすぎて、プレス成形後のスプリングバックが顕著となったり、プレス成形そのものに過度の圧力が必要となったりして、成形加工が困難となるという問題がある。
このように、寒冷地で使用される構造体の素材に求められる、優れた低温靭性とプレス成形性を有する、フェライト系ステンレス鋼を得るのは困難である。
例えば、構造体の素材として、特許文献1にはレールワゴン用のステンレス鋼が開示されている。これは、溶接熱影響部にマルテンサイト相を形成して溶接部の耐食性を向上させ、さらに、FFV値を規定して表面欠陥の発生を抑制する。しかし、このステンレス鋼では、低温靭性が不十分である。
また、靭性の優れたステンレス鋼板としては、特許文献2に、δフェライトの生成を抑制した靭性の優れた厚肉マルテンサイト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、このステンレス鋼は強度が高すぎるため、プレス加工が困難である。また、このステンレス鋼では、低温靭性も不足する場合がある。
また、加工後のスプリングバックの少ないステンレス鋼として、特許文献3に、平均結晶粒径と集合組織を制御して曲げ加工時の形状凍結性を向上させたステンレス鋼が開示されている。しかし、このステンレス鋼は、低温靭性が低く、寒冷地での使用には適さない。
特開2012−12702号公報 特開昭61−136661号公報 特開2001−32050号公報
上記のように、これら先行文献に開示された技術では、寒冷地において好ましく適用可能な、優れた低温靭性とプレス成形性を有する、ステンレス鋼を得ることが困難である。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、寒冷地で使用される構造体の素材として好適な、優れた低温靭性とプレス成形性を有するフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋼組織や成分組成などが、低温靭性およびプレス成形性におよぼす影響について鋭意研究を行った。その結果として得られた知見は以下の通りである。
低温靭性の向上には、結晶粒の微細化が有効であることは知られている。成分組成および製造条件の調整により、フェライト−マルテンサイトの2相組織とすることで、結晶粒を微細化し、低温靭性を向上させることができる。しかし、マルテンサイト相分率の増加は、降伏応力を上昇させ、プレス成形を行った際のスプリングバックを増加させるため、プレス成形性を低下させる。また、結晶粒の微細化も同様に降伏応力を上昇させるため、プレス成形性を低下させる。上記のことから、フェライト−マルテンサイトの2相組織としても、従来同様、低温靭性とプレス成形性を高いレベルで両立させることは困難である。
そこで、本発明では、熱間圧延中の組織制御に着目し、熱間圧延の加熱温度および巻取り温度を成分に応じて適切な範囲とすることで、マルテンサイト相とフェライト相が混在する金属組織を形成し、適度な低温靭性とプレス成形性の両立を達成した。
加えて、破壊起点となる粗大なTiNなどの析出物の生成を、成分を適正な範囲に調整することで抑制し、低温靭性の向上を図れることが見出された。
以上の知見により本発明は構成される。具体的には、本発明は以下の通りである。
[1]質量%で、C:0.005〜0.030%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.040%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.5%、Ti:0.10%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成と、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、前記マルテンサイト相の体積率が5〜60%である鋼組織と、を有し、降伏応力が420MPa以下であることを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[2]前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下およびCo:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[3]前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]または[2]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の低温靭性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法であって、加熱温度T(℃)が下記(1)式、巻取り温度T(℃)が下記(2)式を満たす条件で熱間圧延を行い、前記熱間圧延後、焼鈍温度が680〜780℃、焼鈍時間が1時間以上の条件で焼鈍を行うことを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660 ・・・(1)式
≦875−400C−500N−110Mn+10Cr−125Ni ・・・(2)式
上記(1)式、(2)式において、元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
本発明によれば、寒冷地において使用され、プレス成形されてなる構造体の素材として好適な、優れた低温靭性およびプレス成形性を有するフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られる。
スプリングバック量におよぼす降伏応力の影響を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
先ず、本発明のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼(以下「本発明のステンレス鋼」という場合がある)について、成分組成、鋼組織、特性の順で説明する。
<成分組成>
本発明のステンレス鋼は、必須成分として、質量%で、C:0.005〜0.030%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.040%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.5%、Ti:0.10%以下を含有し、任意成分として、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下およびCo:0.5%以下のうち1種または2種以上、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有する。これらの必須成分、任意成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。以下、各成分について説明する。以下の説明において、成分の含有量を表す「%」は「質量%」を意味する。
C:0.005〜0.030%
Cは、オーステナイト安定化元素であり、C含有量の増加によってマルテンサイト相分率が増加するため、Cはマルテンサイト相分率の調整に有用な元素である。これらの効果は、C含有量を0.005%以上にすることで得られる。しかし、Cは降伏応力を上昇させる元素であるため、プレス成形性の観点から、Cの過剰な含有は好ましくない。本発明では、C含有量は0.030%以下が適切である。よって、C含有量は、0.005〜0.030%の範囲とする。好ましくは、0.008〜0.020%の範囲である。
N:0.005〜0.020%
Nは、オーステナイト安定化元素であり、N含有量の増加によってマルテンサイト相分率が増加するため、Nはマルテンサイト相分率の調整に有用な元素である。これらの効果はN含有量を0.005%以上にすることで得られる。しかし、Nを過剰に含有すると、粗大なTiNの生成が促進され、このTiNは低温靭性を低下させる。そこで、N含有量は0.020%以下が適切である。よって、N含有量は、0.005〜0.020%の範囲とする。好ましくは、0.008〜0.015%の範囲である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として用いられる元素である。その効果を得るには、Si含有量を0.05%以上にすることが必要である。また、Siはフェライト相安定化元素であり、Si含有量の増加によってマルテンサイト相分率が減少するため、Siはマルテンサイト相分率の調整に有用な元素である。一方で、Si含有量が0.50%を超えるとフェライト相が脆くなり靭性が低下する。そこで、Siの含有量は0.05〜0.50%の範囲とする。好ましくは、0.11〜0.40%である。
Mn:0.05〜3.0%
Mnは、オーステナイト安定化元素であり、Mn含有量の増加によってマルテンサイト相分率が増加するため、Mnはマルテンサイト相分率の調整に有用な元素である。Mn含有による効果は、Mn含有量が0.05%以上で得られる。しかし、Mn含有量が3.0%を超えると、その効果が飽和するばかりか、降伏応力が上昇しプレス成形性が低下する。よって、Mnの含有量は0.05〜3.0%の範囲とする。好ましくは、0.11〜2.5%の範囲である。
P:0.040%以下
Pは、低温靭性の観点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.040%とする。好ましくは、P含有量が0.035%以下である。
S:0.02%以下
Sは、熱間加工性および耐食性の点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.02%とする。好ましくはS含有量が0.005%以下である。
Cr:9.0〜16.0%
Crは、ステンレス鋼の表面に不動態皮膜を形成し、耐食性を確保するうえで必須の元素である。その効果を得るためにはCr含有量を9.0%以上にすることが適切である。また、Crはフェライト相安定化元素であり、Cr含有量の増加によりマルテンサイト相分率が減少するため、マルテンサイト相分率を調整するために有用な元素である。しかし、Cr含有量が16.0%を超えると、コストが上昇するだけでなく、十分なマルテンサイト相分率を得ることが困難となる。よって、Cr含有量は、9.0〜16.0%の範囲とする。より好ましくは、10.5〜13.5%である。
Ni:0.1〜5.0%
Niは、Mnと同様に、オーステナイト安定化元素であり、Ni含有量の増加によりマルテンサイト相分率が増加するため、マルテンサイト相分率の調整に有用な元素である。これらの効果はNi含有量が0.1%以上で得られる。しかし、Ni含有量が5.0%を超えると、マルテンサイト相分率の制御が困難となり、適度な低温靭性を得ることが難しくなる。よって、Ni含有量は0.1〜5.0%の範囲とする。好ましくは、0.4〜3.0%の範囲である。より好ましくは、0.6〜2.2%の範囲である。
Nb:0.05〜0.5%
Nbは、鋼中のC、Nと炭化物、窒化物、炭窒化物を生成してCrの炭窒化物等の生成を抑制する。これによって、耐食性、特に溶接部の耐食性を向上させることができる。その効果は、Nb含有量が0.05%以上で得られる。一方で、Nb含有量が0.5%を超えると、熱間加工性が低下し、熱間圧延の負荷が増大するとともに、熱延鋼板の再結晶温度が上昇し、適切なマルテンサイト相分率となる温度での焼鈍が困難となる。よって、Nb含有量は0.05〜0.5%とする。好ましくは、0.10〜0.3%である。
Ti:0.10%以下
Tiは、Nbと同様に鋼中のC、Nを、Tiの炭化物、窒化物あるいは炭窒化物として析出固定し、Crの炭窒化物等の生成を抑制する効果を有する。しかし、粗大なTiNが生成すると、このTiNが破壊起点となることで低温靭性が低下する。この粗大なTiN生成を減少させ、破壊起点を少なくすることは、本発明の特徴のひとつである。Ti含有量が0.10%を超えると粗大なTiNによる靭性低下が顕著となる。よって、Ti含有量は0.10%以下とした。より好ましくは0.04%以下であり、さらに好ましくは0.02%以下である。なお、本発明において、Tiは少ないほど好ましいので下限は0%である。
次いで、任意成分について説明する。
Al:0.20%以下
Alは、一般的には脱酸のために有用な元素である。その効果を得るためにはAl含有量を0.001%以上にすることが好ましい。一方、その含有量が0.20%を超えると、大型のAl系介在物が生成して表面欠陥の原因となる。よって、Alの含有量は0.20%以下とする。より好ましくは、0.03〜0.14%の範囲である。
V:0.20%以下
Vは、TiやNbと同様に窒化物を生成し、溶接部の鋭敏化による耐食性低下を抑制する元素である。その効果を得るためにはV含有量を0.005%以上にすることが好ましい。しかし、V含有量が0.20%を超えると、テンパーカラーと呼ばれる溶接部に形成された酸化皮膜の耐食性が低下する。よって、Vの含有量は0.20%以下とする。より好ましくは、0.010〜0.10%である。
Cu:1.0%以下
Cuは、耐食性を向上させる元素であり、特に隙間腐食を低減させる元素である。このため、高い耐食性が要求される場合にCuを含有させることが好ましい。耐食性向上効果を十分に発揮させるためにはCu含有量を0.03%以上にすることが有効である。しかし、Cu含有量が1.0%を超えると、熱間加工性が低下する。よって、Cuを含有させる場合には、その含有量の上限を1.0%とする。より好ましいCu含有量は、0.3〜0.5%である。
Mo:2.0%以下
Moは、耐食性を向上させる元素であり、特に高い耐食性が要求される場合に含有させることが好ましい。耐食性を十分に発揮させるためには0.03%以上含有させることが有効である。しかし、2.0%を超えて含有させると、冷間での加工性が低下するうえ、熱間圧延での肌荒れが起こり、表面品質が極端に低下する。よって、Moを含有させる場合には、その上限を2.0%とする。より好ましい範囲は、0.1〜1.3%である。
W:1.0%以下
Wは、耐食性を向上させる元素であり、特に高い耐食性が要求される場合にWを含有させることが好ましい。その効果を得るためにはW含有量を0.01%以上にすることが好ましい。しかし、過剰のW含有は強度を上昇させ、製造性を低下させる。よって、W含有量は1.0%以下とした。
Co:0.5%以下
Coは、靭性を向上させる元素であり、さらに高い靭性が要求される場合にCoを含有させることが好ましい。その効果を得るためにはCo含有量を0.01%以上にすることが好ましい。しかし、過剰のCo含有は製造性を低下させる。よって、Co含有量は0.5%以下とした。
Ca:0.01%以下
Caは、連続鋳造の際に発生しやすいTi系介在物析出によるノズルの閉塞を抑制する元素である。その効果を得るためには、Ca含有量を0.0001%以上にすることが好ましい。しかし、Caの過剰の含有は水溶性介在物であるCaSを生成させ、耐食性を低下させる。よって、Ca含有量は0.01%以下とした。
B:0.01%以下
Bは二次加工脆性を改善する元素であり、その効果を得るためには、B含有量を0.0001%以上にすることが有効である。しかし、Bの過剰添加は、固溶強化による延性低下を引き起こす。よってB含有量は0.01%以下とした。
Mg:0.01%以下
Mgはスラブの等軸晶率を向上させ、加工性の向上に寄与する元素である。その効果を得るためには、Mg含有量を0.001%以上にすることが好ましい。しかし、Mgの過剰添加は鋼の表面性状を悪化させる。よって、Mg含有量は0.01%以下とした。
REM:0.05%以下
REMは耐酸化性を向上して、酸化スケールの形成を抑制する元素である。REMの中でも、特にLa、Ceが有効である。その効果を得るためにはREM含有量を0.001%以上にすることが有効である。しかし、REMの過剰含有は酸洗性などの製造性を低下させるうえ、コストの増大を招く。よってREMの含有量は0.05%以下とした。
本発明においては、上述したような必須成分、任意成分のほか、従来の知見に基づいて他の元素を含有させてもよい。なお、以上規定した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物の具体例としては、Zn:0.03%以下、Sn:0.3%以下が挙げられる。
<鋼組織>
続いて、鋼組織について説明する。本発明のステンレス鋼の鋼組織は、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる。そして、マルテンサイト相の体積率が5〜60%である。
マルテンサイト相の体積率:5〜60%
本発明のステンレス鋼の鋼組織がマルテンサイト相を含むことで、フェライト相の結晶粒が微細化し、低温靭性が向上する。マルテンサイト相の体積率が5%未満では十分な結晶粒微細化効果が得られず、低温靭性を適正な値とするのが困難である。マルテンサイト相の体積分率が60%超では、降伏応力が高くなりすぎ、プレス成形時のスプリングバックが顕著となる。よって、マルテンサイト相の体積率は5〜60%とした。より好ましくは、10〜30%である。
また、本発明においてはマルテンサイト相の存在によりフェライト相が微細になる。微細とは、切断法により測定したフェライト相とマルテンサイト相を合わせた全体の金属組織としての平均結晶粒径が20μm以下であることを意味する。平均結晶粒径は以下のように測定した。王水エッチングにより結晶粒界を現出させた400μm四方のL断面組織に対して、長さ400μmの線分を板厚方向に垂直および水平にそれぞれ5本作製し、5本の線分の合計の長さをその線分と結晶粒界との交点の数で除した値を平均結晶粒径とした。
フェライト相の体積率:40〜95%
本発明のステンレス鋼は、適度なフェライト相の体積率を有することで、プレス加工によるスプリングバックを抑制し、良好なプレス成形性を獲得している。その効果は、フェライト相の体積率が40%以上で得られる。しかし、通常、フェライト相は本発明のような長時間の焼鈍を行った場合、結晶粒が過度に粗大となる。そのため、良好なプレス成形性を得るためにフェライト相を導入すると、通常の焼鈍では低温靭性が低下するという問題がある。本発明では、適度なフェライト相の体積率の制御と焼鈍条件の最適化により、フェライト相の粗大化を抑制し、優れたプレス成形性を維持しつつ、低温靭性を向上している。しかし、フェライト相の体積率が95%を超えると本発明の焼鈍条件によっても結晶粒の粗大化抑制が困難となる。よって、フェライト相の体積率は40〜95%とした。
その他の相の体積率:5%以下
本発明は、フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼であり、その鋼組織はフェライト相とマルテンサイト相の2相組織である。つまり、この2相が鋼組織の主相であり、この2相以外の相を含む必要はない。しかし、鋼組織がこの2相以外の相を少量含んでも本発明の効果を害さない。具体的にはその他の相の合計が体積率で5%以下であればよい。なお、その他の相としては残留オーステナイト相や各種の炭化物、窒化物等の介在物が挙げられる。
<特性>
降伏応力:420MPa以下
プレス成形によるスプリングバックは、降伏応力の影響が顕著である。降伏応力が大きいほど、プレス成形後のスプリングバックが大きくなり、形状を安定させることが困難となる。
種々の降伏応力を有した板厚5mmの供試材に対して、R=5mmのポンチを用いて90°曲げを行った後の90°からの角度のずれ(スプリングバック量Δθ)と降伏応力との関係を図1に示す。
なお、図1のプロットは、左から順に(降伏応力が小さい方から順に)、表2の試験番号B、E、A、N、J、S、CおよびLを供試材として用いた結果に対応する。
図1に示す通り、降伏応力が420MPa以下でスプリングバック量Δθが5°以下となり、プレス成形性が良好となることがわかる。よって、降伏応力は420MPa以下とした。好ましくは400MPa以下である。
本発明では、本発明の成分組成のステンレス鋼に対して、熱間圧延の加熱温度をδ+γの二相域に制御することで、熱間圧延前の組織を比較的微細に、かつ、元素の濃度分配の存在する組織としている。さらに、その後の熱間圧延の巻取り温度をα単相域とすることで、フェライト相の適度な粗大化を促し、マルテンサイト相-フェライト相の体積率およびその結晶粒度を適切に制御している。これらの熱間圧延中の組織制御により、本発明では降伏応力を420MPa以下とした。
<製造方法>
続いて、本発明のステンレス鋼の製造方法について説明する。
先ず、上記成分組成に調整した溶鋼を、転炉または電気炉等の通常用いられる公知の溶製炉にて溶製した後、真空脱ガス(RH法)、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)法、AOD(Argon Oxygen Decarburization)法等の公知の精錬方法で精錬し、次いで、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法で鋼スラブ(鋼素材)とする。鋳造法は、生産性および品質の観点から連続鋳造が好ましい。また、スラブ厚は、200mm以上とすることが好ましい。
ここで、低温靭性を良好とするためには、上記の通り、Tiの含有量を0.10%以下に抑制することが重要である。具体的にはスクラップを使わないか、スクラップを使う場合は、スクラップのTi含有量を分析してスクラップのTi総量を制御して使用する、また、Tiを含む鋼種を溶製した直後には本発明鋼を溶製しないなどのTiの混入を厳しく制限する溶製方法を採用する必要がある。
次いで、鋼スラブを(1)式で規定される加熱温度まで加熱し、熱間圧延して熱延鋼板とする。本発明においては、上記加熱条件が重要な条件の一つである。(1)式は、2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660で表され、Tが加熱温度(℃)を意味し、(1)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
(1)式は、加熱温度がδ相とγ相の2相域になるための条件である。(1)式の左辺はγ/δ+γの境界温度を示しており、右辺はδ+γ/δの境界温度を示している。したがって、(1)式を満たす場合、熱間圧延の加熱温度はδ+γの領域に入ることになる。この温度域では、δ相とγ相がともに存在することで、γ単相の温度域で加熱した場合と比較して、熱間圧延前の結晶粒の粗大化が抑制される。また、δ相へのフェライト相安定化元素の濃化、γ相へのオーステナイト安定化元素の濃化がそれぞれ起こり、元素の濃度分配が進行する。このように、熱間圧延前の組織を、比較的微細に、かつ、元素の濃度分配の存在する組織とすることで、その後の熱間圧延、焼鈍により、マルテンサイト相とフェライト相の混在する組織を得ることができる。その結果、良好な低温靭性とプレス成形性を兼備したステンレス鋼が得られる。加熱温度が(1)式右辺を超えδ単相の温度域となると、加熱温度での濃度分配が起こらずほぼ単相の組織となるため、δ−γ変態およびγ−α変態という二段階の変態によって、熱延焼鈍後に広い領域で微細な結晶粒が形成され、降伏応力が上昇する。加熱温度が(1)式左辺を下回ると、熱間圧延後に濃度分配の少ない比較的粗大な組織となるが、これが焼鈍によってマルテンサイト分率の小さい、粗大な組織を形成して、低温靭性を低下させる。よって、(1)式を定めた。
上記温度に加熱された鋼スラブの熱間粗圧延においては、900℃超の温度域で、圧下率が30%以上である圧延を1パス以上行うことが好ましい。この強圧下圧延により、鋼板の結晶組織が微細化され、靭性が向上する。熱間粗圧延の後、常法に従い、仕上圧延を行う。仕上げ圧延の終了温度は750℃以上が好ましい。より好ましくは800℃以上である。これは、γ単相、または、γ分率の多いα+γの温度域以上で熱間圧延を終了することで、熱間圧延終了後の冷却過程で過度に粗大なフェライト相が形成されることを防止するためである。
熱間圧延後は(2)式に規定される巻取り温度でコイルに巻き取る。巻取り温度の調整も本発明の製造方法において重要である。(2)式はT≦875−400C−500N−110Mn+10Cr−125Niで表される。(2)式においてTは巻取り温度(℃)を意味する。また、(2)式における元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
(2)式は巻取り温度がα単相の温度域となるための条件である。この温度域で巻き取ることで、熱間圧延後の組織はほとんどがフェライト相となるが、オーステナイト安定化元素の濃化した領域の一部がマルテンサイト相として残存する。このような大部分がフェライト相で一部にマルテンサイトを含む組織では、その後の焼鈍の昇温過程においてフェライト相の粗大化を抑制する要因が少なく、適度に粗大なフェライト相が形成される。その結果、プレス成形性が向上する。一方で、巻取り温度が(2)式の右辺を超えてα+γの温度域となると、熱間圧延後のマルテンサイト相が増加し、フェライト相の粗大化を抑制して、降伏応力を上昇させ、プレス成形性を低下させる。よって、(2)式を定めた。なお、巻取り温度の下限は特に限定されないが、巻取り温度が350℃を下回ると温度低下により鋼帯の強度が上昇してコイルへの巻取りが困難となる場合があるため巻取り温度は350℃以上であることが好ましい。
熱間圧延により得られる熱延鋼板の板厚は特に限定されないが、2.0〜8.0mmであることが好ましい。
熱延鋼板に対し、適切な条件で焼鈍を施す。熱延鋼板の組織を適度な結晶粒径とするため、焼鈍の条件は本発明において重要である。特定の条件とは、焼鈍温度680〜780℃、焼鈍時間1時間以上である。
焼鈍条件について説明する。熱間圧延後にほとんどがフェライト相となった比較的微細な組織は、焼鈍の昇温過程において、フェライト相の適度な粗大化が起こる。その後、α+γの領域まで温度が上昇すると、オーステナイト安定化元素の濃化した領域から新たなγ相が生成する。このγ相は焼鈍後にはマルテンサイト相に変態し、熱間圧延後に存在したマルテンサイト相とともに微細な組織を形成する。このようにして、比較的粗大なフェライト相と微細なマルテンサイト相の混在する組織が形成される。焼鈍温度が680℃未満では、再結晶が不十分であることに加えて、マルテンサイト相の生成も不十分であり、低温靭性の低い組織となる。一方、焼鈍温度が780℃を超えるとマルテンサイト相分率の増加にともない、降伏応力が上昇しスプリングバックが顕著となり、プレス成形時の形状の安定が困難となる。よって、焼鈍温度は680℃〜780℃とした。好ましくは、700℃〜740℃である。また、焼鈍時間が1時間未満では、γ相への変態が不十分となるため、焼鈍時間は1時間以上とした。焼鈍時間の上限は特に限定されないが、極端に長時間な焼鈍を行うと結晶粒の粗大化が進行するため、焼鈍時間は100時間以下が好ましい。
焼鈍後は、ショットブラスト、酸洗等のデスケーリングを行うことが好ましい。デスケーリングの条件は適宜決定すればよい。
酸洗等のデスケーリングの後は、スキンパス圧延を行ってもよい。また、常法に従い、冷間圧延、焼鈍、酸洗などをさらに行い、冷延板としてもよい。
本発明に係るステンレス鋼の溶接には、TIG、MIGをはじめとするアーク溶接、シーム溶接、スポット溶接等の抵抗溶接、レーザー溶接等、通常の溶接方法は全て適用可能である。
表1に示す成分組成の鋼を真空溶製し、厚さ250mmの鋼スラブに鋳造した。作製した鋼スラブを表2に示す温度で加熱し、9パスの熱間圧延を行い、表2に示す巻取り温度で巻取り、厚さが5mmの熱延鋼板とした。得られた熱延鋼板に、表2に示す条件で焼鈍を行った後、ショットブラストおよび酸洗を行ってスケールを除去した。なお、熱間圧延の粗圧延においては、900℃超の温度域で、圧下率が30%以上である圧延を1パス以上行った。また、熱間圧延の仕上げ圧延の終了温度は750℃以上とした。
スケールを除去した上記熱延鋼板から、20mm×10mmの形状でL断面(圧延方向に平行な垂直断面)を採取し、EPMAを用いてNiおよびCrの元素分布を測定した。他の領域と比較してNiが濃化し、Crが減少した結晶粒をマルテンサイト相と判断して、マルテンサイト相分率を画像処理により求めた。結果を表2に示す。No.F、No.Iは未再結晶組織であったため、マルテンサイト相分率の測定ができなかった。また、マルテンサイト相以外がフェライト相であることをビッカース硬さ(HV0.01が200以下)により確認した。
スケールを除去した熱延鋼板から、C方向(圧延方向と垂直方向)のシャルピー試験片をそれぞれ3本作製し、−50℃においてシャルピー試験を行った。シャルピー試験片は5mm(厚み)×55mm(幅)×10mm(長さ)のサブサイズ試験片とした。供試材ごとに3回の試験を行い、平均の吸収エネルギーを求めた。求めた吸収エネルギーを表2に示す。本発明例では、いずれも20J以上の吸収エネルギーが得られており、低温靭性が良好であることがわかる。比較例であるNo.B、No.Kでは、熱間圧延の加熱温度が(1)式左辺を下回るためマルテンサイト相分率が5%未満となり、結晶粒が粗大化して−50℃における吸収エネルギーが20J未満となった。No.Oでは、熱間圧延の加熱温度が(1)式右辺を超えるため、結晶粒の微細化が進行して降伏応力が420MPa以上となった。No.Fは焼鈍温度が低いため、No.Iは焼鈍時間が短いため、熱延鋼板組織の再結晶が不十分であり、−50℃における吸収エネルギーが20J未満となった。No.Xでは、Ti含有量が本発明範囲から外れており、破壊起点となる粗大なTiNが生成したため、−50℃における吸収エネルギーが20J未満となった。
スケールを除去した熱延鋼板から、L方向(圧延方向と平行方向)にJIS5号引張試験片を作製し、引張試験を行い、降伏応力を測定した。降伏点が観測できない場合は、0.2%耐力を降伏応力とした。結果を表2に示す。本発明例ではいずれも降伏応力が420MPa以下となっており、プレス成形性が良好であることがわかる。比較例であるNo.C、No.Lでは、巻取り温度が(2)式から外れるため、降伏応力が420MPa超となった。No.FとNo.Hは焼鈍温度が本発明から外れるため、No.Iは焼鈍時間が本発明から外れるため、降伏応力が420MPa超となった。No.Wは、熱延条件および焼鈍条件が本発明の範囲内であっても、Mnの含有量が本発明の範囲から外れるため、マルテンサイト相分率が高く、降伏応力が420MPa超となった。
以上の結果より、本発明によれば、低温靭性およびプレス成形性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られることが確認できた。
Figure 2016180143
Figure 2016180143
本発明によれば、プレス成形される構造体であって、寒冷地においても適度な靭性が必要とされる用途に用いられる材料として好適な低温靭性およびプレス成形性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法が得られる。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.030%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.040%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.5%、Ti:0.10%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成と、
    フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、前記マルテンサイト相の体積率が5〜60%である鋼組織と、を有し、
    降伏応力が420MPa以下であることを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  2. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下およびCo:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  3. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法であって、
    加熱温度T(℃)が下記(1)式、巻取り温度T(℃)が下記(2)式を満たす条件で熱間圧延を行い、
    前記熱間圧延後、焼鈍温度が680〜780℃、焼鈍時間が1時間以上の条件で焼鈍を行うことを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法。
    2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660 ・・・(1)式
    ≦875−400C−500N−110Mn+10Cr−125Ni ・・・(2)式
    上記(1)式、(2)式において、元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
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