JP2016179928A - 金属窒化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化工程時に中間体が酸素や水分と接触する可能性を低くすることができる金属窒化物の製造方法を提供する。
【解決手段】アルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物を中間体として準備する準備工程と、不活性雰囲気の加熱炉内での反応により、中間体から金属窒化物を生成する窒化工程と、を含み、窒化工程では、中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して加熱炉内に設置して行なう。準備工程で、反応装置内での反応により中間体を生成し、反応後に中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して反応装置内から取り出すのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、中間体の窒化工程を含む金属窒化物の製造方法に関する。
今般、蛍光体の原料として、金属窒化物が用いられている。金属窒化物は、中間体の生成と窒化の二つの工程により生成される。中間体としては金属アミドが挙げられ、金属アミドは金属とアンモニアの反応により生成される(例えば、特許文献1、2参照)。また、中間体としては金属水素化物が挙げられ、金属水素化物は金属と水素ガスの反応により生成される(例えば、特許文献3〜5参照)。
また、熱分解により金属アミドから金属窒化物を得る方法が知られている(例えば、特許文献6参照)。そして、金属アミドを焼成して得られた金属窒化物を蛍光体に用いることが知られている(例えば、特許文献7参照)。さらには、中間体を用いて窒化物蛍光体を得る方法も知られている(例えば、特許文献8、9)。また、特許文献10では、大気で劣化しない金属窒化物を蛍光体原料とした例が開示されている。
特開2011−115746号公報 特開2011−206685号公報 特開平7−330305号公報 特許第4083786号公報 特許第4425990号公報 特許第4585043号公報 特開2012−122068号公報 特開2011−052099号公報 特開2012−122068号公報 特開2012−72346号公報
上記のような蛍光体の原料は、酸素を忌避成分としており、蛍光体の酸素含有量が多くなるとその輝度が低下する。しかしながら、製造工程で生成される中間体(アミド、イミド、水素化物)は大気中の酸素や水分と反応し、金属酸化物及び水酸化物を形成する。また、アルカリ土類又は希土類金属元素のみからなる窒化物も水分と反応する。それを防ぐには、保管や輸送時には密閉した容器を用いる。また、保管、あるいはそれらを取り扱う場合には、グローブボックス内で作業する必要があり、このような作業が作業者によるハンドリングを悪くしている。
保管や輸送時に密閉した容器を用いたとしても、完全に酸素や水分との接触する機会をなくすことは難しく、徐々に酸化が進行してしまう。例えば、特許文献1記載の方法では、容器を特殊にすることで、大気に接触せず反応生成物を取り出すことができる。しかし、操作工程が多く、最終的に容器をグローブボックスに入れる必要がある。また、特許文献2記載の方法では、容器ごとグローブボックスに入れ、中身を取り出すことで酸化を防いでおり、結局ハンドリングは改善しない。また、グローブボックス内の雰囲気も、ガスを精製しているが、少量の酸素や水分を含むため、徐々に酸化が進行してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、酸素や水分と接触する可能性をできるだけ除去し、さらには、グローブボックスを用いずに中間体を設置でき、工程を行なう上で作業者のハンドリングを向上できる金属窒化物の製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の金属窒化物の製造方法は、アルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物を中間体として準備する準備工程と、不活性雰囲気の加熱炉内での反応により、前記中間体から金属窒化物を生成する窒化工程と、を含み、前記窒化工程では、前記中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記加熱炉内に設置して行なうことを特徴としている。
これにより、窒化工程時に中間体が酸素や水分と接触する可能性を低くすることができる。その結果、容易に蛍光体の原料に適した酸素含有量の小さい金属窒化物を生成することができる。
(2)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記準備工程で、不活性雰囲気の反応装置内での反応により、前記中間体を生成し、反応後に前記中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記反応装置内から取り出すことを特徴としている。これにより、準備工程時に中間体が酸素や水分と接触する可能性を低くし、さらには、グローブボックスを用いずに酸化させることなく中間体を取り出すことができ、作業者のハンドリングを向上できる。
(3)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記窒化工程で、反応後に前記金属窒化物を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記加熱炉内から取り出すことを特徴としている。これにより、金属窒化物が酸素や水分と接触する可能性を低くし、さらには、グローブボックスを用いずに酸化させることなく金属窒化物を取り出すことができ、作業者のハンドリングを向上できる。
(4)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記窒化工程では、前記酸化防止用の有機溶媒に浸漬された中間体に、追加の材料を所定配合で混合して焼成することで酸化しない安定した窒化物を生成することを特徴としている。これにより、窒化工程時に中間体が酸素や水分と接触する可能性を低くし、さらには、グローブボックスを用いずに、大気中でも安定な蛍光体や窒化物を得ることができる。
(5)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記酸化防止用の有機溶媒が、1気圧における沸点が50℃以上500℃以下であることを特徴としている。これにより、窒化工程における反応時に中間体を酸化から保護していた有機溶媒を揮発させ、窒化反応を進めることができる。
(6)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記酸化防止用の有機溶媒が、流動パラフィンまたは超脱水ヘキサンであることを特徴としている。このような入手しやすい材料により、低コストで容易に金属窒化物または中間体の酸化防止が可能になる。
(7)また、本発明の金属窒化物の製造方法は、前記中間体および金属窒化物を構成する金属が、アルカリ土類に属することを特徴としている。これにより、特に窒化物系蛍光体に適した窒化物を生成することができる。
本発明によれば、工程上で中間体が酸素や水分と接触する可能性を低くでき、さらには、グローブボックスを用いずに酸化させることなく中間体を設置でき、作業者のハンドリングを向上できる。
本発明の製造方法の工程の流れを示す模式図である。 本発明に用いられる反応装置の一例を示す模式図である。 (a)、(b)それぞれ本発明に用いられる加熱炉の使用場面を示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[金属窒化物の製造方法]
本発明の金属窒化物の製造方法を説明する。図1は、製造方法の工程の流れを示す模式図である。図中のA〜Dは、有機溶媒への浸漬の有無による工程の組み合わせパターンを示しており、詳細は後述する。
(準備工程)
この工程では、アルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物を中間体として準備する。準備とは、窒化工程に用いられる状態にすることをいう。例えば、アルカリ土類または希土類金属と液体アンモニアとを、反応容器内で−77〜300℃で反応させることで、生成されたアミドを準備できる。また、例えば、アルカリ土類または希土類金属と水素ガスとを、反応容器内で0.1〜1.5MPa、50〜250℃で反応させることで、生成された水素化物を準備できる。
なお、中間体および金属窒化物を構成する金属は、アルカリ土類又は希土類に属することが好ましい。具体的には、Ca、Sr、Ba、La等が挙げられる。また、金属は粉粒体であり、金属の粉粒体の適当な粒度は、反応容器等に応じて決まるが、粒径5mm以下のものが好ましく、0.5mm以下の粒子の集合であることが好ましい。
中間体生成の反応後には、中間体を、不活性ガスで満たされた反応容器からグローブボックス内で取り出して、有機溶媒に浸漬する。さらには、後述する方法で有機溶媒(酸化防止用のオイル)に浸漬して反応容器から取り出すことが好ましい。有機溶媒は、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない流体である。これにより、グローブボックスを用いずに酸化させることなく中間体を反応容器から取り出すことができる。これまではグローブボックス内でしか作業できなかったが、このように大気中での作業が可能になり、ハンドリングを改善できる。
有機溶媒は、1気圧における沸点が50〜500℃であることが好ましい。これにより、窒化工程における反応時に中間体を酸化から保護していた有機溶媒を加熱により揮発させ、窒化反応を進めることができる。このような有機溶媒には、流動パラフィンまたは超脱水ヘキサンを用いることができる。このような入手しやすい材料により、低コストで容易に金属窒化物または中間体の酸化防止が可能になる。
(反応装置の一例)
上記の工程に用いることのできる反応装置を説明する。図2は、反応装置の一例を示す模式図である。反応装置100は、ガスの発生を伴う反応を進行させるのに適した構成を有する。図2に示すように、反応装置100は、導入路101、有機溶媒用バイパス102、導入弁V1a、有機溶媒弁V1b、圧力容器110、ガス排出路111、背圧弁V2、バイパス112、バイパス弁V3、除害部150により構成されている。
圧力容器110は、内部を密閉可能な容器であり、内部の温度と圧力を制御し、ガスの発生を伴う反応を進行させる。導入弁V1aの開閉により、圧力容器110には原料を導入可能となっている。たとえばアンモニアを溶媒として用いた金属カルシウムとの反応では、水素とアンモニアの混合ガスが発生する。
導入弁V1aのバルブに有機溶媒を流す有機溶媒用バイパス102を設け、有機溶媒用バイパスには有機溶媒弁V1bを設ける。これにより、中間体の取り出しの際に、大気中でサンプルを取り扱うことができる。
ガス排出路111は、圧力容器110に接続し、圧力容器110内で反応により発生したガスを排出する。背圧弁V2は、圧力容器110のガス排出路111に設けられ、用いる圧力容器110に応じて背圧弁V2で維持しようとする値を設定できる。
維持する圧力を超えたときの排ガスは、ガス排出路111、背圧弁V2を通って除害部150へ流入する。バイパス112は、背圧弁V2を機能させている間はバイパス弁V3を閉じて用いられず、圧力容器110に残ったガスを排出する際に用いられる。排出されたガスは、除害部150へ流入する。
除害部150は、背圧弁V2のガス排出側に設けられ、発生したガスを除害処理する。除害処理後、有機溶媒用バイパスの有機溶媒弁V1bを開け、有機溶媒を流し込む。そして、容器をゆすり、粉末と有機溶媒が馴染んだら大気開放することができる。
なお、反応装置100は、一定の温度又は圧力に制御できるので、アンモニアの代わりに水素ガスを用いれば金属水素化物の製造にも用いることができる。
(窒化工程)
まず、上記のように準備されたアルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物のいずれかで構成される中間体を有機溶媒(酸化防止用のオイル)に浸漬し、加熱炉内に設置する。これにより、グローブボックスを用いずに酸化させることなく中間体を設置できる。
そして、窒素雰囲気やアルゴン雰囲気等の不活性雰囲気の炉内において大気圧で500〜1500℃で、窒化することで、中間体から金属窒化物を生成する。窒化の際に加熱炉内が高温になるため有機溶媒が揮発し、金属窒化物のみが得られる。加熱は、有機溶媒が揮発するよう窒化物が生成する温度まで徐々に昇温しても良いし、有機溶媒が揮発する100〜500℃で一度保持してもよい。当該保持時間は0.5〜10時間が好ましい。
このようにして、容易に蛍光体の原料に適した酸素含有量の小さい金属窒化物を生成することができる。なお、揮発した有機溶媒は回収再利用可能であるが、燃焼させてもよい。
窒化工程では、反応後に金属窒化物を、不活性ガスで満たされた加熱炉の炉心管からグローブボックス内で取り出して、有機溶媒に浸漬する。さらには、窒化工程では、反応後に金属窒化物を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない有機溶媒に浸漬して炉内から取り出すのが好ましい。具体的な方法には、加熱炉の一例とともに後述する。
(加熱炉の一例)
上記の工程に用いることのできる加熱炉を説明する。図3(a)、(b)は、それぞれ加熱炉200の使用場面を示す断面図である。図3(a)、(b)に示すように、加熱炉200は、炉心管210、ガス供給部220、ガス排出部230、ヒーター240および容器250で構成されている。
図3(a)は、加熱時における加熱炉200の断面図である。炉心管210は、円管状に形成され、内部に中間体R1の入った容器250を設置可能になっている。ガス供給部220は、ガス導入管225を除き、炉心管210の一方を密封している。加熱時に窒素ガスは、ガス導入管225を介して炉心管210内に導入される。
ガス排出部230は、ガス排出管235および貫通孔236を備えており、それらを除き炉心管210の他方を密封している。窒素ガスは、ガス排出管235を介して炉心管210外に排出される。加熱時には、貫通孔236は、例えばシリコン製の栓237で塞がれている。
ヒーター240は、電気炉であり、加熱温度を制御可能である。容器250は、例えばアルミナボートであり、中間体または有機溶媒を混合した中間体を収容し、加熱温度に耐えられる材質で形成されている。
炉の温度が室温まで冷却したことを確認したら、貫通孔236に差し込んだ栓237を抜いて、代わりに有機溶媒投入管238を貫通孔236に差し込む。その際には、窒素ガスの導入量を増加させることが好ましい。窒素ガスの導入量を反応時の倍以上にすることが好ましい。
図3(b)は、有機溶媒投入時における加熱炉200の断面図である。加熱後に有機溶媒S1を投入する際には、有機溶媒投入管238の先が窒化物N1に届くまで挿入し、有機溶媒投入管238を介して生成した窒化物N1が浸る量の有機溶媒S1を投入する。
これにより、酸素や水分と接触する可能性を低くし、さらには、グローブボックスを用いずに金属窒化物を取り出すことができ、工程を行なう上で作業者のハンドリングを向上できる。このように生成された金属窒化物を有機溶媒で覆うことで、グローブボックスを用いないで酸素含有量の低い窒化物が得られる。
このように生成された金属窒化物を原料として、酸素含有量が小さく輝度の大きい蛍光体を生成することができる。蛍光体は、特定波長光を所定の波長光に変換させるものであり、例えば発光ダイオードとともに用いられる。
(大気で劣化しない窒化物を製造する場合の窒化工程)
まず、上記のようにアルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物のいずれかで構成される有機溶媒に浸漬された中間体を準備する。そして、大気で劣化しない所望の窒化物あるいは蛍光体になるように有機溶媒に浸漬された中間体とその他原料を混合する。
大気で劣化しない窒化物あるいは窒化物系蛍光体としては、例えばニトリドシリケート又はニトリドアルミノシリケート等が挙げられる。また、その他原料としては、窒化アルミニウム、金属アルミニウム、窒化珪素、金属シリコン、窒化ゲルマニウム、金属ゲルマニウム、ユウロピウムなどの賦活剤となる元素の金属あるいは化合物が挙上げられる。混合は有機溶媒に浸ったまま、好ましくはスラリー状でボールミル等を用いて十分に混合する。
混合物は、大気中で加熱炉内に設置され、窒素雰囲気やアルゴン雰囲気等の不活性雰囲気の炉内において大気圧で焼成する。各窒化物や蛍光体の種類によって、適宜、公知の製造方法と同様の焼成温度を採用することができ、例えばその焼成温度を1300〜2000℃とすることができる。焼成の際に加熱炉内が高温になるため、有機溶媒が揮発し、大気で劣化しない窒化物あるいは蛍光体のみが得られる。加熱は、有機溶媒が揮発するよう窒化物が生成する温度まで徐々に昇温してもよいし、有機溶媒が揮発する100〜500℃で一度保持してもよい。当該保持時間は0.5〜10時間が好ましい。
これにより、酸素や水分と接触する可能性を低くし、さらには、グローブボックスを用いずに金属窒化物を取り出すことができ、工程を行なう上で作業者のハンドリングを向上できる。
このように生成された大気で劣化しない金属窒化物を、特に密閉保存することもなく原料として使用して、酸素含有量が小さく輝度の大きい蛍光体を生成することができる。また、このように酸素含有量が小さく輝度の大きい蛍光体をも生成することができる。
[工程の組み合わせパターン]
上記の工程のうち、有機溶媒への浸漬を伴う加熱炉内設置、取り出しの工程について複数の組み合わせが可能である。図1に示すように、有機溶媒への浸漬の有無により、A〜Fの6つの工程の組み合わせパターン(E、Fは図示せず)が考えられる。これらの組み合わせについて説明する。
(A)中間体の設置のみ
まず、中間体を準備する。準備された中間体をグローブボックス中で有機溶媒に浸す。有機溶媒に浸した中間体を大気中で加熱炉にセットし窒化する。窒化後、グローブボックス内で金属窒化物を取り出す。
(B)中間体の設置および金属窒化物の取り出し
まず、中間体を準備する。準備された中間体をグローブボックス中で有機溶媒に浸す。有機溶媒に浸した中間体を大気中で加熱炉にセットし窒化する。窒化後、金属窒化物に有機溶媒をかけ、有機溶媒に浸漬した金属窒化物を大気中で取り出す。
(C)中間体の取り出しおよび中間体の設置
まず、反応容器内の反応により、中間体を生成する。中間体生成後、反応容器内で中間体を有機溶媒に馴染ませる。有機溶媒に馴染ませた中間体を反応容器から大気中に取り出す。有機溶媒に浸漬した中間体を大気下で加熱炉にセットし窒化する。グローブボックス内で炉から金属窒化物を取り出す。
(D)中間体取出しから金属窒化物の取り出しまで
まず、反応容器内の反応により、中間体を生成する。中間体生成後、反応容器内で中間体を有機溶媒に馴染ませる。有機溶媒に馴染ませた中間体を反応容器から大気中に取り出す。有機溶媒に浸した中間体を大気下で加熱炉にセットし窒化する。窒化後、金属窒化物に有機溶媒をかけ、有機溶媒に浸漬した金属窒化物を大気中で取り出す。
(E)中間体の設置および大気で劣化しない金属窒化物の取り出し
まず、中間体を準備する。準備された中間体をグローブボックス中で有機溶媒に浸す。中間体とその他材料を混合する。有機溶媒に浸した混合物を大気中で加熱炉にセットし窒化する。窒化後、大気で劣化しない金属窒化物あるいは蛍光体を大気中で取り出す。
(F)中間体取出しから大気で劣化しない金属窒化物の取り出しまで
まず、反応容器内の反応により、中間体を生成する。中間体生成後、反応容器内で中間体を有機溶媒に馴染ませる。有機溶媒に馴染ませた中間体を反応容器から大気中に取り出す。中間体とその他材料を混合する。有機溶媒に浸した混合物を大気中で加熱炉にセットし窒化する。窒化後、金属窒化物に有機溶媒をかけ、有機溶媒に浸漬した金属窒化物を大気中で取り出す。
[実施例]
(実施例1)流動パラフィンを用いた実施例
(1−1)方法
グローブボックス(幅80cm、奥行き60cm、高さ60cm、露点マイナス100℃)中で流動パラフィン(動粘度75.8mm2/s、沸点350℃)7gにCaアミド5gを浸した後に、大気中で電気炉の炉心管(内径6cm、長さ60cm)にセットした。窒素ガスを3L/minの流量で流しながら500℃を2時間保持し、流動パラフィンを揮発させた。その後、900℃に上昇させ6時間窒化を行なった。温度が冷めたらグローブボックス(幅140cm、奥行き80cm、高さ80cm、露点マイナス50℃)にて炉心管から取り出した。できた窒化物の酸素濃度の分析は、酸素窒素同時分析計にて行なった。
(1−2)結果
得られた窒化物の酸素量を測定したところ、0.3%であり、グローブボックスで炉心管にセットして電気炉で反応させた場合より低かった。
(実施例2)ヘキサン(超脱水品)を用いた実施例
(2−1)方法
グローブボックス(幅80cm、奥行き60cm、高さ60cm、露点マイナス100℃)中でヘキサン(超脱水)(動粘度0.456mm2/s、沸点69℃)10gにCaアミド5gを浸した後に、大気中で電気炉の炉心管(内径6cm、長さ60cm)にセットした。窒素ガスを3L/minの流量で流しながら300℃に上昇させ、2時間保持しヘキサンを揮発させた。その後、900℃に上昇させ6時間窒化を行なった。温度が冷めたらグローブボックス(幅140cm、奥行き80cm、高さ80cm、露点マイナス50℃)にて炉心管から取り出した。できた窒化物の酸素濃度の分析は、酸素窒素同時分析計にて行なった。
(2−2)結果
得られた窒化物の酸素量を測定したところ、0.3%であった。
[比較例]
(比較例1)有機溶媒なし、グローブボックスあり
(1−1)方法
グローブボックス(幅140cm、奥行き80cm、高さ80cm、露点マイナス50℃)中でCaアミド5gを炉心管(内径6cm、長さ60cm)に封入し、電気炉にセットした。窒素ガスを3L/minの流量で流しながら900℃に上昇させ6時間窒化を行なった。温度が冷めたらグローブボックス(幅140cm、奥行き80cm、高さ80cm、露点マイナス50℃)にて炉心管から取り出した。できた窒化物の酸素濃度の分析は、酸素窒素同時分析計にて行なった。
(1−2)結果
得られた窒化物の酸素量を測定したところ、0.4%であり、有機溶媒を用いた場合より高い値となった。
(比較例2)
(2)有機溶媒なし、グローブボックスなし
(2−1)方法
Caアミド5gを大気中で電気炉にセットした。窒素ガスを3L/minの流量で流しながら900℃に上昇させ6時間窒化を行なった。温度が冷めたらグローブボックスにて(幅140cm、奥行き80cm、高さ80cm、露点マイナス50℃)にて炉心管から取り出した。できた窒化物の酸素濃度の分析は、酸素窒素同時分析計にて行なった。
(2−2)結果
得られた窒化物の酸素量を測定したところ、1.2%であった。
100 反応装置
101 導入路
102 有機溶媒用バイパス
110 圧力容器
111 ガス排出路
112 バイパス
150 除害部
V1a 導入弁
V1b 有機溶媒弁
V2 背圧弁
V3 バイパス弁
200 加熱炉
210 炉心管
220 ガス供給部
225 ガス導入管
230 ガス排出部
235 ガス排出管
236 貫通孔
237 栓
238 有機溶媒投入管
240 ヒーター
250 容器
N1 窒化物
R1 中間体
S1 有機溶媒

Claims (7)

  1. アルカリ土類または希土類金属のアミド、イミドまたは水素化物を中間体として準備する準備工程と、
    不活性雰囲気の加熱炉内での反応により、前記中間体から金属窒化物を生成する窒化工程と、を含み、
    前記窒化工程では、前記中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記加熱炉内に設置して行なうことを特徴とする金属窒化物の製造方法。
  2. 前記準備工程では、反応装置内での反応により、前記中間体を生成し、反応後に前記中間体を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記反応装置内から取り出すことを特徴とする請求項1記載の金属窒化物の製造方法。
  3. 前記窒化工程では、反応後に前記金属窒化物を、水分を含有せず構成分子に酸素原子を含まない酸化防止用の有機溶媒に浸漬して前記加熱炉内から取り出すことを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属窒化物の製造方法。
  4. 前記窒化工程では、前記酸化防止用の有機溶媒に浸漬された中間体に、追加の材料を所定配合で混合して焼成することで酸化しない安定した窒化物を生成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属窒化物の製造方法。
  5. 前記酸化防止用の有機溶媒は、1気圧における沸点が50℃以上500℃以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属窒化物の製造方法。
  6. 前記酸化防止用の有機溶媒は、流動パラフィンまたは超脱水ヘキサンであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の金属窒化物の製造方法。
  7. 前記中間体および金属窒化物を構成する金属は、アルカリ土類に属することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の金属窒化物の製造方法。
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