JP2016179420A - 油含有水の膜分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノルマルヘキサン抽出物質含有量が100mg/L以上というような、膜閉塞を引き起こし易い油含有水を膜分離する際の膜閉塞を効果的に防止し、長期に亘り安定に膜分離処理する。【解決手段】油含有水にアニオン系界面活性剤を添加した後、膜面線速度1m/sec以上で膜分離する。油含有水にアニオン系界面活性剤を添加して油含有水中の油分をエマルジョン化することで、膜面への油分の付着を防止することができる。アニオン系界面活性剤の添加で膜面への付着性が低下された油含有水を、膜面線速度1m/sec以上で供給して膜分離することにより、水流による物理的な剥離、洗浄作用で、油分等の汚染物質の膜への付着、堆積をより一層効果的に防止することができる。【選択図】なし
Description
本発明は、ノルマルヘキサン抽出物質含有量が100mg/L以上というような、膜閉塞を引き起こし易い油含有水を、長期に亘り安定に膜分離する方法に関する。
精密濾過(MF)膜や限外濾過(UF)膜による除濁処理は、沈降分離処理に比べて装置設備の小型化が可能であり、除濁効果も優れることから、近年、その適用分野が拡大しつつある。
しかし、石油精製プラント排水のように、SSのみならず油分を多く含む排水を膜分離する場合、油分による膜の閉塞で頻繁に膜洗浄を行う必要があり、処理効率が悪く、運転管理に手間がかかるという問題がある。
例えば、従来、内圧式チューブラーMF膜を用いて、膜面線速度1m/sec以上で油含有水を膜分離した報告がなされているが、ノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L以上も含むような油含有水では、後掲の比較例1に示されるように、1週間に1回の頻度で温アルカリ洗浄(40℃)が必要となる。
油含有水の膜分離処理の従来技術としては、特許文献1に、油分を含有する原水に対しpHが9以上になるまでアルカリ剤を添加した後に、アニオン荷電型のナノろ過膜または逆浸透膜で膜ろ過して、膜透過水と膜濃縮水を得る造水方法が提案されている。この方法は、原水中の油分(脂肪酸)がアルカリ剤と反応してアニオン系界面活性剤である脂肪酸塩が生成し、生成した脂肪酸塩がアニオン荷電の膜表面に反発することを利用して膜の目詰まりを防止する方法である。この方法は、処理対象水が脂肪酸を含有するものに限定され、石油精製プラントから排出される排水のように、炭化水素系の油分を含む水には適用し得ない。
特許文献2には、水中の油分が界面活性剤でエマルジョン化した状態で混入している水を処理するに当たり、まず、親油性の粗粒化エレメントを通過させて油分を凝集分離した後、MF膜又は界面活性剤が透過するUF膜で膜分離する方法が記載されている。この方法は、既に界面活性剤でエマルジョン化された油分含有水の処理であり、膜閉塞防止のために、油含有水に対してアニオン系界面活性剤を添加して膜分離するというものではない。
特許文献3には、臨界ミセル濃度以上のアニオン系もしくは非イオン系界面活性剤を含有する排水に動物油もしくは植物油を添加して乳化させ、生じた乳濁液を、それぞれ親水性の膜を用いるマイクロろ過、限外ろ過または逆浸透処理に付す排水の処理方法が記載されている。この方法は、界面活性剤含有水の膜分離処理であり、油含有水の膜分離処理ではない。
本発明は、ノルマルヘキサン抽出物質含有量が100mg/L以上というような、膜閉塞を引き起こし易い油含有水を膜分離する場合の膜閉塞を効果的に防止し、長期に亘り安定に膜分離する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、油含有水にアニオン系界面活性剤を添加して膜面線速度1m/sec以上で膜分離することにより、膜閉塞を効果的に防止し、膜の洗浄頻度を低減して長期に亘り安定に膜分離することができることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 油含有水を膜分離する方法において、該油含有水にアニオン系界面活性剤を添加した後、膜面線速度1m/sec以上で膜分離することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
[2] [1]において、前記油含有水は、ノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L以上含むことを特徴とする油含有水の膜分離方法。
[3] [1]又は[2]において、前記油含有水にアニオン系界面活性剤を0.1mg/L以上添加することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記膜が精密濾過膜又は限外濾過膜であることを特徴とする油含有水の膜分離方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記油含有水に前記アニオン系界面活性剤と共にキレート剤を添加することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記膜が内圧式チューブラー膜であることを特徴とする油含有水の膜分離方法。
本発明によれば、油含有水にアニオン系界面活性剤を添加して膜面線速度1m/sec以上で膜分離することにより、膜閉塞を効果的に防止し、膜の洗浄頻度を低減して長期に亘り安定に膜分離することができる。
以下に本発明の油含有水の膜分離方法の実施の形態を詳細に説明する。
<メカニズム>
本発明によれば、油含有水にアニオン系界面活性剤を添加して油含有水中の油分をエマルジョン化することで、膜面への油分の付着を防止することができる。
また、このようにアニオン系界面活性剤の添加で膜面への付着性が低下された油含有水を、膜面線速度(膜面LV)1m/sec以上で供給して膜分離することにより、水流による物理的な剥離、洗浄作用で、油分等の汚染物質の膜への付着、堆積をより一層効果的に防止することができる。
本発明によれば、油含有水にアニオン系界面活性剤を添加して油含有水中の油分をエマルジョン化することで、膜面への油分の付着を防止することができる。
また、このようにアニオン系界面活性剤の添加で膜面への付着性が低下された油含有水を、膜面線速度(膜面LV)1m/sec以上で供給して膜分離することにより、水流による物理的な剥離、洗浄作用で、油分等の汚染物質の膜への付着、堆積をより一層効果的に防止することができる。
<油含有水>
本発明で膜分離する油含有水としては、ノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L以上含有するような、膜閉塞を引き起こし易い油含有水が挙げられる。
本発明で膜分離する油含有水としては、ノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L以上含有するような、膜閉塞を引き起こし易い油含有水が挙げられる。
ノルマルヘキサン抽出物質は、排水処理の分野において、水中の油分等を表わす指標として一般的なものであり、pH4以下の条件において、以下の(1)、(2)を満たす物質をさす。
(1) 試料にn−ヘキサンを加えて混和させたときに試料中からn−ヘキサンによって抽出される。
(2) (1)の抽出液から80℃付近でn−ヘキサンを揮発させた時に揮発しない。
(1) 試料にn−ヘキサンを加えて混和させたときに試料中からn−ヘキサンによって抽出される。
(2) (1)の抽出液から80℃付近でn−ヘキサンを揮発させた時に揮発しない。
ノルマルヘキサン抽出物質としては、具体的には、鉱油類、動植物油脂類などの油分、その他、界面活性剤や石鹸、アルコール、アミン類、農薬や染料、フェノール類などがあり、一般に、n−ヘキサンに抽出される不揮発性物質の総量をノルマルヘキサン抽出物質として分析により求めることができる。
本発明で膜分離する油含有水は、好ましくはこのようなノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L、特に150mg/L以上含み、膜を閉塞させやすいものである。油含有水のノルマルヘキサン抽出物質含有量の上限については特に制限はないが、通常1000mg/L以下である。
また、この油含有水は、SSを10mg/L以上、例えば20〜1000mg/L含み、膜分離による除濁処理を必要とするものである。
このような濃度でノルマルヘキサン抽出物質及びSSを含む油含有水としては、石油精製プラント排水、シェールガスやシェールオイルの随伴水等が挙げられる。
<アニオン系界面活性剤>
本発明において、油含有水に添加するアニオン系界面活性剤としては特に制限はなく、例えば、脂肪酸セッケン、硫酸化油、アルキル(ポリオキシエチレン)硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−(2−スルホ)エチル−N−メチルアルカンアミド塩、2−スルホコハク酸ジアルキル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステルナトリウム、リンゴ酸アミドカリウム、モノアルキルリン酸カリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルスルホン酸塩、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムクロリド等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、油含有水に添加するアニオン系界面活性剤としては特に制限はなく、例えば、脂肪酸セッケン、硫酸化油、アルキル(ポリオキシエチレン)硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−(2−スルホ)エチル−N−メチルアルカンアミド塩、2−スルホコハク酸ジアルキル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステルナトリウム、リンゴ酸アミドカリウム、モノアルキルリン酸カリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルスルホン酸塩、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムクロリド等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、特に油分のエマルジョン効果の面から、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステルナトリウム等が好ましい。
油含有水へのアニオン系界面活性剤の添加量は、油含有水のノルマルヘキサン抽出物質濃度によっても異なるが、0.1mg/L以上が好ましく、特に1〜100mg/Lが好ましい。アニオン系界面活性剤の添加量が少な過ぎると、アニオン系界面活性剤を添加することによる本発明の膜閉塞防止効果を十分に得ることができず、多過ぎると膜透過水のTOC増加につながる。特に油含有水のノルマルヘキサン抽出物質濃度(mg/L)に対して1〜20重量%程度の添加量(mg/L)とすることで、アニオン系界面活性剤の過不足を防止して効率的な処理を行える。
<キレート剤>
油含有水には、アニオン系界面活性剤と共にキレート剤を添加してもよい。
油含有水に硬度成分が含まれると、アニオン系界面活性剤による界面活性効果が損なわれ、エマルジョンが形成されにくくなる場合があるが、このような場合において、キレート剤を併用添加することにより、硬度成分を予めキレート化させてアニオン系界面活性剤への影響を抑制することができる。
油含有水には、アニオン系界面活性剤と共にキレート剤を添加してもよい。
油含有水に硬度成分が含まれると、アニオン系界面活性剤による界面活性効果が損なわれ、エマルジョンが形成されにくくなる場合があるが、このような場合において、キレート剤を併用添加することにより、硬度成分を予めキレート化させてアニオン系界面活性剤への影響を抑制することができる。
キレート剤としては、例えば、ホスホン酸やヘキサメタリン酸等のポリリン酸塩、クエン酸やエチレンジアミン四酢酸塩等の有機酸塩、ポリアクリル酸やポリマレイン酸等の水溶性高分子等の1種又は2種以上を用いることができる。
油含有水へのキレート剤の添加量は、油含有水の硬度成分濃度によっても異なるが、通常の場合、500〜5000mg/L程度で十分な効果を得ることができる。
キレート剤を添加する場合、キレート剤は、アニオン系界面活性剤と予め混合して一剤化して添加してもよく、各々別々に添加してもよい。別々に添加する場合、キレート剤は、アニオン系界面活性剤と同時に添加するか、或いはアニオン系界面活性剤よりも先に添加することが好ましい。
<分離膜>
本発明において、油含有水の膜分離処理に使用する分離膜としては、MF膜又はUF膜が挙げられる。より具体的には、公称孔径0.01〜1.0μm程度のMF膜や分画分子量10万〜30万程度のUF膜を用いることができる。
本発明において、油含有水の膜分離処理に使用する分離膜としては、MF膜又はUF膜が挙げられる。より具体的には、公称孔径0.01〜1.0μm程度のMF膜や分画分子量10万〜30万程度のUF膜を用いることができる。
膜形状については、後述の膜面LVを確保する必要があることから、浸漬膜以外の膜が挙げられ、例えば、内圧式チューブラー膜、スパイラル膜が好適である。
<膜面LV>
本発明においては、アニオン系界面活性剤、或いはアニオン系界面活性剤とキレート剤を添加した油含有水を、膜面LV1m/sec以上で上記の分離膜に供給して膜分離する。この膜面LVが1m/sec未満であると、水流による物理的な剥離、洗浄効果を十分に得ることができない。膜面LVは高い程、洗浄効果の面では好ましいが、過度に高いと膜が破断することから、1〜10m/secの範囲とすることが好ましい。
本発明においては、アニオン系界面活性剤、或いはアニオン系界面活性剤とキレート剤を添加した油含有水を、膜面LV1m/sec以上で上記の分離膜に供給して膜分離する。この膜面LVが1m/sec未満であると、水流による物理的な剥離、洗浄効果を十分に得ることができない。膜面LVは高い程、洗浄効果の面では好ましいが、過度に高いと膜が破断することから、1〜10m/secの範囲とすることが好ましい。
本発明によれば、油含有水にアニオン系界面活性剤、或いはアニオン系界面活性剤とキレート剤を添加して上記のような膜面LVで膜分離処理することにより、膜閉塞の進行を遅らせて、例えば、従来においては、週に1回の温アルカリ洗浄が必要な膜分離処理において、月に1回の常温アルカリ洗浄で十分に膜性能を回復させることができ、安定かつ効率的な膜分離処理を継続することができるようになる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
下記水質の石油精製プラント排水に、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとアルキル硫酸エステルナトリウムとヘキサメタリン酸ナトリウムの混合薬剤を、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム50mg/L、アルキル硫酸エステルナトリウム50mg/L、ヘキサメタリン酸ナトリウム500mg/Lとなるように添加した後、下記の分離膜に以下の条件で通水して膜分離した。
下記水質の石油精製プラント排水に、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとアルキル硫酸エステルナトリウムとヘキサメタリン酸ナトリウムの混合薬剤を、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム50mg/L、アルキル硫酸エステルナトリウム50mg/L、ヘキサメタリン酸ナトリウム500mg/Lとなるように添加した後、下記の分離膜に以下の条件で通水して膜分離した。
<石油精製プラント排水>
SS:25mg/L
ノルマルヘキサン抽出物質:300mg/L
<分離膜>
Pentair社製 内圧式チューブラーMF膜、PVDF製、公称孔径0.03μm
<膜分離条件>
通水LV:1m/sec
通水フラックス:1.0m/day
逆洗:5分に1回の頻度で30秒間、7.2m/dayで処理水を逆流させて逆洗
SS:25mg/L
ノルマルヘキサン抽出物質:300mg/L
<分離膜>
Pentair社製 内圧式チューブラーMF膜、PVDF製、公称孔径0.03μm
<膜分離条件>
通水LV:1m/sec
通水フラックス:1.0m/day
逆洗:5分に1回の頻度で30秒間、7.2m/dayで処理水を逆流させて逆洗
その結果、4週間で膜間差圧が0.30〜0.34MPaに上昇したが、その都度、常温、pH11.8のアルカリ水で原水側を一晩浸漬する常温アルカリ洗浄を実施することで、初期差圧の0.05MPaを回復できた。
即ち、4週間に1回の頻度で常温アルカリ洗浄を行うことで、安定運転を継続することができた。
即ち、4週間に1回の頻度で常温アルカリ洗浄を行うことで、安定運転を継続することができた。
[比較例1]
実施例1において、アニオン系界面活性剤及びキレート剤を添加しなかったこと以外は同様に石油精製プラント排水の膜分離を行ったところ、1週間で膜間差圧が0.28〜0.32MPaに上昇したので、その都度、40℃、pH11.8のアルカリ水で原水側を一晩浸漬する温アルカリ洗浄を実施することで、初期差圧の0.05MPaに回復させた。
即ち、この比較例1では、1週間に1回の頻度で温アルカリ洗浄する必要があり、実施例1に比べて膜閉塞の進行が激しいこと、本発明によれば、この膜閉塞の進行を遅らせることができることが分かる。
実施例1において、アニオン系界面活性剤及びキレート剤を添加しなかったこと以外は同様に石油精製プラント排水の膜分離を行ったところ、1週間で膜間差圧が0.28〜0.32MPaに上昇したので、その都度、40℃、pH11.8のアルカリ水で原水側を一晩浸漬する温アルカリ洗浄を実施することで、初期差圧の0.05MPaに回復させた。
即ち、この比較例1では、1週間に1回の頻度で温アルカリ洗浄する必要があり、実施例1に比べて膜閉塞の進行が激しいこと、本発明によれば、この膜閉塞の進行を遅らせることができることが分かる。
Claims (6)
- 油含有水を膜分離する方法において、該油含有水にアニオン系界面活性剤を添加した後、膜面線速度1m/sec以上で膜分離することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
- 請求項1において、前記油含有水は、ノルマルヘキサン抽出物質を100mg/L以上含むことを特徴とする油含有水の膜分離方法。
- 請求項1又は2において、前記油含有水にアニオン系界面活性剤を0.1mg/L以上添加することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記膜が精密濾過膜又は限外濾過膜であることを特徴とする油含有水の膜分離方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記油含有水に前記アニオン系界面活性剤と共にキレート剤を添加することを特徴とする油含有水の膜分離方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記膜が内圧式チューブラー膜であることを特徴とする油含有水の膜分離方法。
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---|---|---|---|
JP2015059690A JP2016179420A (ja) | 2015-03-23 | 2015-03-23 | 油含有水の膜分離方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021171731A (ja) * | 2020-04-28 | 2021-11-01 | ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社 | 廃水処理システムとその運転方法 |
JP6999255B1 (ja) * | 2021-03-11 | 2022-01-18 | ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社 | 廃水処理システムとその運転方法 |
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2015
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