JP2016179037A - 採血セット - Google Patents

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Abstract

【課題】採血針に対して血液漏れの起こらない廃棄を可能とする採血セットを提供する。
【解決手段】採血セットは、針体44を収納可能なプロテクタ62を有する採血針18と、サンプリングポートを構成するホルダとを備える。ホルダは、採血管を挿入するための挿入口が形成された中空筒状のホルダ本体78と、ホルダ本体78の挿入口を開閉可能な蓋80と、ホルダ本体78の外側に設けられたカバー部81とを有する。カバー部81は、プロテクタ62の少なくとも先端部72が挿入可能であり、先端部72が挿入された状態でプロテクタ62の先端開口74を覆う。
【選択図】図5

Description

本発明は、翼付採血針とホルダとを備えた採血セットに関する。
従来、輸血用の血液を供血者から採取するための採血セットは、一般に、供血者に穿刺する採血針と、採血チューブを介して採血針と接続された採血バッグと、採血チューブから分岐した分岐チューブを介して採血針と接続されたサンプリングポート、等を備える(例えば、下記特許文献1を参照)。サンプリングポートは、検査用血液を採取するためのものであり、分岐チューブに接続されたサンプリング針と、サンプリング針を囲む中空筒状のホルダとを有する。検査用血液の採取時には、ホルダに真空採血管が挿入される。真空採血管に検査用血液を採取したら、真空採血管をホルダから抜き取り、安全のためにホルダの蓋を閉める。その後、採血バッグに血液を採取する。
このような採血セットの廃棄処理においては、採血後の採血針の針体に廃棄作業者が不用意に触れることを防止するため、プロテクタで針体を覆った後に廃棄する。また、従来の採血セットにおいて、プロテクタで針体を覆った状態にした採血針をホルダ内部に挿入することで、針先からの血液垂れを起こさないようにして廃棄している。
特許第4213953号公報
採血針をホルダ内部に収納するためには、検査用血液の採取後に閉じた蓋を再び開く必要があり、蓋を開く作業が煩雑である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ホルダの蓋を開くことなく、採血針に対して血液漏れの起こらない廃棄を可能とする採血セットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、採血針と、前記採血針とチューブを介して接続されたサンプリングポートを構成するホルダとを備えた採血セットであって、前記採血針は、針先を有する中空状の針体と、前記針体の基端部に固定されたハブと、前記針体を収容可能な中空筒状のプロテクタと、を有し、前記ハブは、前記針先が前記プロテクタの先端開口から所定長突出する第1の位置から、前記針先が前記プロテクタ内に収容される第2の位置まで、前記プロテクタに対して相対移動可能であり、前記ホルダは、採血管を挿入するための挿入口が形成された中空筒状のホルダ本体と、前記ホルダ本体の前記挿入口を開閉可能な蓋と、前記ホルダ本体の外側に設けられ、前記プロテクタの少なくとも先端部が挿入可能であり、前記先端部が挿入された状態で前記先端開口を覆うカバー部と、を有する、ことを特徴とする。
上記のように構成された本発明の採血セットによれば、採血針のプロテクタの先端部が挿入可能なカバー部が、ホルダ本体の外側に設けられている。このため、針先を収納したプロテクタの先端部を、カバー部に挿入することで、プロテクタの先端開口を覆うことができる。これにより、針先からの血液がプロテクタの先端開口を介して外部に垂れることを防止することができる。よって、蓋を閉じた状態のまま、採血針に対してホルダを利用した血液垂れを起こさない廃棄処理を遂行することができる。
上記の採血セットにおいて、前記カバー部は、前記ホルダ本体の軸方向に沿って延在しており、前記カバー部には、前記挿入口と同じ方向に開口し、前記先端部を挿入するための開口部が形成されていてもよい。
このようなカバー部の構成により、ユーザにとって、プロテクタの先端部をカバー部に装着する操作が容易である。よって、廃棄処理を円滑に遂行することができる。
上記の採血セットにおいて、前記カバー部は、前記ホルダ本体の側方に並列して設けられていてもよい。
この構成により、カバー部を設けることに伴うホルダの長大化を抑制することができる。
上記の採血セットにおいて、前記カバー部は、前記採血針のうち前記先端部のみが挿入可能であってもよい。
この構成により、カバー部が小さくて済むため、カバー部を設けることに伴うホルダの大型化を一層効果的に抑制することができる。
上記の採血セットにおいて、前記採血針は、前記プロテクタから側方に突出したウイングをさらに有し、前記採血針において、前記先端部は、前記ウイングよりも先端方向に突出していてもよい。
この構成では、採血針は、翼付採血針であるが、プロテクタの先端部をカバー部に装着(挿入)するに際して、ウイングが邪魔にならない。よって、翼付採血針に対して、ホルダを利用した血液垂れを起こさない廃棄処理を遂行することができる。
上記の採血セットにおいて、前記カバー部は、前記プロテクタを収容可能に構成されており、前記カバー部には、前記ウイングを受け入れ可能なスリットが形成され、前記カバー部に前記採血針が装着された状態で、前記ウイングは前記スリットを介して前記カバー部の外側に突出していてもよい。
この構成により、ホルダに翼付採血針を安定して保持させておくことができる。よって、意図せずに翼付採血針がカバー部から外れて先端開口が露出するような事態を好適に抑制することができる。
本発明の採血セットによれば、ホルダの蓋を開くことなく、採血針に対して血液漏れの起こらない廃棄を行うことができる。
本発明の実施形態に係る採血セットの概略図である。 初期状態の翼付採血針の斜視図である。 針保護状態の翼付採血針の斜視図である。 ホルダの斜視図である。 ホルダのカバー部にプロテクタの先端部を挿入した状態の断面図である。 変形例に係るホルダの斜視図である。 変形例に係るホルダのカバー部にプロテクタを挿入した状態の斜視図である。
以下、本発明に係る採血セットについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示す採血セット10は、ドナーから血液(全血)を採取するために用いられるものである。採血セット10は、例えば、複数の成分を含有する血液を比重の異なる複数の成分(例えば、軽比重成分及び重比重成分の2つの成分)に遠心分離し、各成分を異なるバッグに分けて収容及び保存するための血液バッグシステムの一部として構成される。
採血セット10は、採血バッグ12と、採血チューブ14、16と、採血針18と、分岐コネクタ20と、分岐チューブ22と、初流血バッグ24と、サンプリングポート26とを備える。
採血バッグ12は、ドナーから採取した血液(全血)を収容(貯留)するための軟質のバッグである。採血バッグ12内には、予め抗凝固剤が入れられていることが好ましい。
一端が採血バッグ12に接続された採血チューブ14には、採血チューブ14の流路を閉塞及び開放するクランプ30が設けられている。採血チューブ14の他端には、封止部材32を介して分岐コネクタ20が接続されている。封止部材32は、初期状態では流路が閉塞しているが、破断操作を行うことで流路が開通するように構成されたものである。
分岐コネクタ20に一端が接続された採血チューブ16の他端には、採血針18が接続される。採血針18の使用前において、採血針18にはキャップ19が装着されている。
分岐コネクタ20に一端が接続された分岐チューブ22には、分岐チューブ22の流路を閉塞及び開放するクランプ36が設けられる。分岐チューブ22の他端には、初流血バッグ24が接続される。初流血バッグ24にはサンプリングポート26が接続される。サンプリングポート26は、初流血バッグ24に接続されたサンプリング針40と、サンプリング針40を収容するホルダ42とを有する。なお、分岐コネクタ20の向きや配置は、図1の構成に限られず、適宜変更可能である。
図2に示すように、採血針18は、生体に穿刺可能な針体44と、針体44を支持するハブ46と、ハブ46を摺動可能に保持する収容筒48と、収容筒48の先端部72に固定された翼部材50とを備える。すなわち、図示例の採血針18は、翼付採血針18Aとして構成されている。
針体44は、供血者の皮膚に穿刺される部分であり、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム又はアルミニウム合金、チタン又はチタン合金のような金属材料で構成され、その先端部には、鋭利な針先44aが形成されている。この針体44は、血液流路となる中空部を有する円管状に構成されている。針体44の先端部には開口44bが形成されている。
ハブ46は、針体44の基端に連結され、針体44を支持するものである。本実施形態において、ハブ46は、針体44の基端に針体44と同軸状に接続されその中空部が針体44のルーメンと連通する中空状のシャフト部52と、シャフト部52の基端に設けられた操作部54とを備える。
シャフト部52には、軸線方向に沿って、針体44のルーメンと連通する内腔が貫通形成されている。針体44の基端は、シャフト部52の先端に挿入され固定されている。
詳細は図示しないが、翼付採血針18Aには、シャフト部52が収容筒48に対して後退位置(後述する第2の位置)に到達した際(図3参照)に、収容筒48に設けられた係合部とシャフト部52に設けられた被係合部とが係合することにより、収容筒48に対するシャフト部52の軸線方向の移動を阻止するロック機構が設けられている。
操作部54は、ユーザが手指で摘んで後退操作する部分である。操作部54は、外側から押されることにより内方向に弾性変形可能な左右の係合アーム58を有する。係合アーム58の先端には外側に屈曲するL字状の爪部60が設けられている。
ハブ46の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート等の熱可塑性樹脂及びポリ塩化ビニルを好適に用いることができる。本実施形態のハブ46は、耐熱性、衛生性及び撥水性が高い材料であるポリカーボネートを採用している。
収容筒48は、先端寄りの所定範囲が翼部材50の後述する軸部66の内側に嵌合されることにより、翼部材50に固定される。図示例の翼付採血針18Aでは、収容筒48と軸部66により、翼付採血針18Aの使用後に針体44の針先44aを覆うプロテクタ62が構成されている。
シャフト部52(ハブ46)は、収容筒48(プロテクタ62)に対して、針先44aがプロテクタ62から所定長突出する第1の位置(図2)から、針先44aがプロテクタ62内に収容される第2の位置(図3)までスライド可能である。
収容筒48の基端部近傍の周壁には左右の係合孔64が設けられている。図2に示す翼付採血針18Aの初期状態(ハブ46がプロテクタ62に対する可動範囲の最先端位置にあり、針体44がプロテクタ62の先端から所定長突出した状態)において、プロテクタ62に対してハブ46は第1の位置に位置しており、係合アーム58の爪部60が係合孔64に係合することにより、プロテクタ62に対するハブ46の軸線方向の移動が阻止されている。係合アーム58を内側に押して変位させ、係合アーム58の爪部60と係合孔64との係合が解除されると、プロテクタ62に対するハブ46の軸線方向の移動が許容される。
収容筒48の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、上述したハブ46の構成材料として例示したものから選択した一種以上の材料を採用し得る。
翼部材50は、中空状の軸部66と、この軸部66の下部領域から両側方に突出する左右のウイング68とを有する。軸部66は、軸胴部70と、軸胴部70の先端から先端方向に突出した先端部72とを有する。以下、軸部66の先端部72を、「プロテクタ62の先端部72」ともいう。
一対のウイング68は、軸胴部70から左右両側に突出している。先端部72は、軸胴部70よりも小径の円筒形状に形成されているとともに、先端方向に向かって外径が小さくなるテーパ73が設けられている。先端部72には、軸部66の内腔と連通する先端開口74が形成されている。
ウイング68は、根元部において軸部66に連なっており、板状に形成されている。ウイング68は、可撓性を有し、根元部付近が屈曲又は湾曲することにより、開閉可能に構成されている。ウイング68の根元部付近には、開閉を容易にするため、軸部66の軸線方向に沿った薄肉部76が形成されている。
図示例の軸部66とウイング68とは、一体的に形成されている。このような翼部材50は、ユーザによる操作でウイング68を容易に開閉できるように比較的剛性の低い(弾性率の低い)、すなわち柔軟な樹脂材料で構成されるのがよい。翼部材50は、ホルダ42の構成材料よりも弾性率の低い材料で構成されるとよい。翼部材50を構成する樹脂材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料(特に、加硫処理したもの)や、スチレン系エラストマー、水添スチレン系エラストマー、及びこれらスチレン系エラストマーにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン、これらの樹脂に流動パラフィン、プロセスオイル等のオイルやタルク、キャスト、マイカ等の粉体無機物を混合したもの、さらにポリ塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、又はこれらの混合物等があげられる。翼部材50が収容筒48よりも柔軟性を有することで、採血針18は、留置状態で供血者の体表への当たりを弱め、供血者の負担が軽減される。
なお、軸部66とウイング68とを別々に形成し、それらを結合して翼部材50としてもよい。この場合、軸部66は、使用時に撓まないように剛性の高い材料で構成し、ウイング68は、根元部が屈曲して容易に開閉可能な適度の可撓性を有すように柔軟な材料で構成してもよい。軸部66とウイング68とが一体的に形成された翼部材50は、例えば、比較的剛性の高い樹脂材料と、比較的剛性の低い樹脂材料を用いた二色成型により製作できる。
サンプリングポート26のホルダ42は、図4に示すように、採血管77(図1参照)を挿入するための挿入口84が形成された中空筒状のホルダ本体78と、ホルダ本体78の挿入口84を開閉可能な蓋80と、ホルダ本体78の外側に設けられたカバー部81とを有する。
ホルダ本体78の胴体部82は中空円筒形状であり、軸方向の第1端部83a及び第2端部83bを有する。胴体部82の第1端部83aに挿入口84が形成されている。また、胴体部82には、挿入口84を囲むように楕円形状のフランジ部86が設けられており、フランジ部86の長軸方向の一端部に設けられたヒンジ部88(薄肉部)を介して、フランジ部86と蓋80とが折り曲げ可能に繋がっている。フランジ部86の全体形状は、楕円形状に限らず、他の形状(例えば、円形状)であってもよい。胴体部82の第2端部83bの内側には、サンプリング針40(図1参照)が固定される固定部が設けられている。なお、図1では図示を省略しているが、サンプリング針40は針先をシールするためにゴムカバーで覆われている。
図4において、ホルダ42は、ホルダ本体78と蓋80とが一体成形されている。なお、ホルダ本体78と蓋80とは、別々に製作された部品であってもよい。この場合、蓋80は、ホルダ本体78に対して適宜のヒンジ構造を介して回動可能に連結される。
図示例の場合、蓋80の全体形状は、フランジ部86と同様の楕円形状に形成されている。なお、蓋80の全体形状は、楕円形状に限らず、他の形状(例えば、円形状)であってもよい。蓋80は、互いに反対側の面を形成する第1面92及び第2面94を有する。第1面92は、蓋80が閉じた状態でホルダ本体78とは反対側を向く面である。第2面94は、蓋80が閉じた状態でホルダ本体78側を向く面である。
第2面94には、第1面92とは反対方向に突出したC字状の突部96が形成されている。突部96は、ホルダ本体78の胴体部82の内径よりも僅かに小さい外径を有しており、蓋80が閉じた状態で突部96が挿入口84に挿入されることで、蓋80がホルダ本体78の径方向にずれることを抑制する。
また、第2面94には、第1面92とは反対方向に突出した係合爪98が形成されている。係合爪98は、弾性変形可能であり、蓋80が閉じた際、フランジ部86におけるヒンジ部88が設けられた側とは反対側に設けられた係合凹部100に係合する。これにより、一旦閉じた蓋80が意図せずに開くことが抑制される。
カバー部81は、プロテクタ62の先端部72が挿入及び嵌合可能であり、先端部72が挿入された状態でプロテクタ62の先端開口74を覆うように構成されている。本実施形態では、カバー部81は、ホルダ本体78の軸方向に沿って延在するとともに、ホルダ本体78の側方に並列して設けられている。カバー部81は、採血針18のうちプロテクタ62の先端部72のみが挿入可能に構成されている。
カバー部81には、ホルダ本体78の挿入口84と同じ方向に開口し、先端部72を挿入するための開口部102が形成されている。カバー部81の、開口部102が形成された側とは反対側の端部は閉じられている。以下、カバー部81において、開口部102が形成された側の端部を第1端部104と呼び、閉じられた側の端部を第2端部105と呼ぶ。
また、本実施形態の場合、カバー部81は、開口部102側に形成され内径が軸方向に一定のストレート状の嵌合筒部106と、第2端部105側に向かって嵌合筒部106から延伸した延伸筒部108とを有する。嵌合筒部106は、プロテクタ62の先端部72が嵌合する部分である。嵌合筒部106の内腔は円形であり、嵌合筒部106の内径は、先端部72の外径(テーパ73よりも基端側のストレート部分の外径)よりも僅かに小さい。図示例の延伸筒部108は、第2端部105側に向かうに従って内径及び外径が減少するテーパ状に形成されている。
カバー部81は、突状片110(図4参照)及び補強部112(図5参照)を介してホルダ本体78に連結されている。具体的には、図4に示すように、突状片110は、ホルダ本体78のフランジ部86から外方に突出するとともに、カバー部81の第1端部104にて開口部102を囲むように形成されている。図5に示すように、補強部112は、ホルダ本体78の外周面とカバー部81の外周面とを連結するとともに、ホルダ本体78及びカバー部81の軸方向に沿って延在している。このような構造でカバー部81がホルダ本体78に一体的に設けられている。
カバー部81は、ホルダ本体78と比較して小径且つ短く形成されるとともに、採血針18のうちプロテクタ62の先端部72のみが挿入可能に構成されている。このため、カバー部81の全長は、ホルダ本体78の全長よりも短い。本実施形態では、カバー部81の全長は、ホルダ本体78の全長の半分以下である。
ホルダ42は、例えば、硬質樹脂により構成され得る。そのようなホルダ42の構成材料としては、例えば、上述したハブ46の構成材料として例示したものから選択した一種以上の材料を採用し得る。
次に、上記のように構成される採血セット10の作用及び効果について説明する。
図1に示す採血セット10の使用は、以下の手順によって行うことができる。まず、採血針18からキャップ19を外して、採血針18を供血者の皮膚に穿刺する。次に、供血者からの血液の初流(採血初流)を所定量だけ初流血バッグ24に収容する。この場合、封止部材32を閉塞状態(初期状態)としたまま、クランプ36を開放状態とする。こうすることで、採血チューブ14側、すなわち採血バッグ12側への採血初流の流入が阻止される一方、採血チューブ16、分岐コネクタ20及び分岐チューブ22を経由して採血初流を初流血バッグ24に導入することができる。
次に、サンプリングポート26に採血管77(真空採血管)を装着することにより、当該採血管77に採血初流を採取する。具体的には、蓋80が開いた状態のホルダ42のホルダ本体78内に、挿入口84を介して採血管77を挿入すると、ゴムカバーがゴム栓に押されて変形することに伴ってサンプリング針40がゴムカバーを貫通し、さらにサンプリング針40が採血管77のゴム栓を貫通する。これにより、サンプリング針40と採血管77とが連通する。採血管77内の陰圧により、サンプリング針40を介して初流血バッグ24から採血管77内へと血液が吸引されることで、採血管77内に採血初流が採取される。採血管77内に所定量の採血初流が採取されたら、採血管77をホルダ本体78から引き抜くとともに、ヒンジ部88(図4参照)を支点にしてホルダ本体78に対して蓋80を回転させることにより、蓋80によって挿通口を閉じる。採取した採血初流は、検査用血液として使用される。
このように採血初流を採取し終えたら、クランプ36により分岐チューブ22を閉塞し、封止部材32に対して破断操作を行って、採血チューブ14の流路を開通させる。このとき、クランプ30を開放状態としておくと、供血者からの血液は、採血チューブ16と採血チューブ14とを順に経由して採血バッグ12に流入する。
所定量の血液を採血バッグ12に採取及び貯留したら、採血バッグ12内の血液が流出しないように、クランプ30により採血チューブ14を閉塞する。そして、採血針18を供血者から抜去するとともに、チューブシーラー等によって採血チューブ14を例えば採血バッグ12に近い箇所(仮想線Aの箇所)で溶着及び封止した後に採血チューブ14を封止した部分で切断する。
採血の後、採血セット10において採血バッグ12から切り離された部分(採血針18、初流血バッグ24、サンプリングポート26等)は廃棄される。採血セット10の廃棄処理においては、まず、採血後の採血針18の針体44に廃棄作業者が不用意に触れることを防止するため、プロテクタ62で針体44を覆う。
本実施形態の場合、具体的には、操作部54の係合アーム58を内側に押して係合アーム58の爪部60と収容筒48の係合孔64との係合を解除しつつ、収容筒48に対して操作部54を含むハブ46を基端方向に引っ張ることで、ハブ46を収容筒48に対して基端方向に移動させていく。そして、図3のように、ハブ46を収容筒48に対して最も基端側に移動させた状態では、針体44はプロテクタ62の内部(具体的には、収容筒48の内部)に位置する。そしてこの状態では、収容筒48に対するハブ46の軸方向移動が阻止されているので、針体44が再びプロテクタ62の先端開口74から突出することはない。
次に、図5に示すように、針体44を収納したプロテクタ62の先端部72を、ホルダ本体78の外側に設けられたカバー部81に挿入することで、カバー部81に先端部72を嵌合させる。この場合、蓋80は閉じたままでよい。すなわち、先端部72をカバー部81に挿入するために蓋80を開ける必要はない。
また、カバー部81に先端部72を嵌合させる際、採血針18のウイング68は先端部72よりも基端側に設けられているため、ウイング68とカバー部81とが干渉することがない。すなわち、先端部72のカバー部81への嵌合に際してウイング68が邪魔になることはない。
先端部72には先細り状のテーパ73が設けられているため、先端部72のカバー部81の嵌合筒部106への挿入が容易である。嵌合筒部106の内径は先端部72の外径よりも僅かに小さいため、先端部72は圧入状態で嵌合筒部106に嵌合する。また、先端部72の外周面は、全周にわたって嵌合筒部106の内周面と密着する。これにより、先端部72とカバー部81との嵌合面には略液密のシールが形成されるとともに、嵌合筒部106に嵌合したプロテクタ62の先端部72はカバー部81から抜けにくい。
このようにプロテクタ62の先端部72がカバー部81に嵌合した状態では、先端開口74はカバー部81によって覆われているので、針先44aからの血液が先端開口74を介して外部に垂れることを防止できる。すなわち、ホルダ42が採血針18の先端開口74を覆うキャップとして機能するので、先端開口74から血液が流出した場合であってもカバー部81が血液を捕捉する。これによって、採血針18からの血液垂れの発生が防止される。なお、先端開口74から血液が出た場合、その血液はカバー部81の延伸筒部108によって捕捉される。すなわち、延伸筒部108が血液溜まり部として機能する。
以上説明したように、採血セット10によれば、採血針18のプロテクタ62の先端部72が挿入可能なカバー部81が、ホルダ本体78の外側に設けられている。このため、針先44a(を含む針体44)を収納したプロテクタ62の先端部72を、カバー部81に挿入することで、プロテクタ62の先端開口74を覆うことができる。これにより、針先44aからの血液がプロテクタ62の先端開口74を介して外部に垂れることを防止することができる。よって、蓋80を閉じた状態のまま、採血針18に対してホルダ42を利用した血液垂れを起こさない廃棄処理を遂行することができる。
本実施形態の場合、カバー部81は、ホルダ本体78の軸方向に沿って延在しており、カバー部81には、挿入口84と同じ方向に開口し、先端部72を挿入するための開口部102が形成されている。このようなカバー部81の構成により、ユーザにとって、プロテクタ62の先端部72をカバー部81に装着する操作が容易である。よって、採血針18等の廃棄処理を円滑に遂行することができる。
カバー部81は、ホルダ本体78の側方に並列して設けられているので、カバー部81を設けることに伴うホルダ42の長大化を抑制することができる。また特に、カバー部81は、採血針18のうち先端部72のみが挿入可能であるため、カバー部81が小さくて済む。よって、カバー部81を設けることに伴うホルダ42の大型化を一層効果的に抑制することができる。
本実施形態の場合、採血セット10における採血針18は翼付採血針18Aであるが、ホルダ本体78の外側に設けられたカバー部81にプロテクタ62の先端部72を挿入する構成を採用しているため、プロテクタ62の先端部72をカバー部81に装着(挿入)するに際して、ウイング68が邪魔にならない。よって、翼付採血針18Aに対して、ホルダ42を利用した血液垂れを起こさない廃棄処理を遂行することができる。
図6及び図7に示す変形例に係るホルダ120のように、ホルダ本体78の外側にはプロテクタ62を収容可能に構成されたカバー部122が設けられてもよい。このカバー部122は、上述したカバー部81と同様に、プロテクタ62の先端部72が挿入可能であり、先端部72が挿入された状態で先端開口74を覆う。
カバー部122は、ホルダ本体78の軸方向に沿って延在するとともに、ホルダ本体78の側方に並列して設けられている。カバー部122は、ホルダ本体78と一体成形されたものでもよく、あるいは、ホルダ本体78とは別部品として製作され、ホルダ本体78に対して適宜の接合手段(融着、接着、嵌合等)により接合されたものであってもよい。
カバー部122には、ホルダ本体78の挿入口84と同じ方向に開口し、先端部72を挿入するための開口部124が形成されている。カバー部122の、開口部124が形成された側とは反対側の端部は閉じられている。以下、カバー部122において、開口部124が形成された側の端部を第1端部125と呼び、閉じられた側の端部を第2端部126と呼ぶ。
カバー部122の互いに対向する壁部128には、採血針18の左右のウイング68を受け入れ可能なスリット130が形成されている。スリット130は、開口部124と連通しており、開口部124側(第1端部125側)から第2端部126側に向かって延在している。スリット130は、相対的にスリット幅が大きく開口部124から連なる導入部132と、導入部132から第2端部126側に延伸して導入部132よりもスリット幅が小さい保持部134とを有する。
カバー部122に採血針18が装着された状態で、左右のウイング68はスリット130を介してカバー部122の外側に突出する。また、スリット130におけるホルダ本体78側には、弾性変形可能な係合片136が設けられている。係合片136は、第2端部126側に向かって突出している。
上記のように構成されたホルダ120は、採血初流の採血において、上述したホルダ42と同様に使用され、採血初流の採血後はホルダ本体78に対して蓋80が閉じられる。そして、採血針18等の廃棄処理においては、プロテクタ62内に針体44を収納した後、図7に示すように、針体44を収納したプロテクタ62をカバー部122に挿入する。この場合、蓋80は閉じたままでよい。すなわち、先端部72をカバー部122に挿入するために蓋80を開ける必要はない。
プロテクタ62をカバー部122に挿入する際、ウイング68(具体的には薄肉部76)は、スリット130の相対的に幅の広い導入部132を経由して相対的に幅の狭い保持部134へと至り、保持部134にて保持される。このようにカバー部122にはスリット130が形成されているので、ウイング68とカバー部122とが干渉することがない。すなわち、先端部72のカバー部122への挿入に際してウイング68が邪魔になることはない。また、スリット130に形成された係合片136がウイング68に係合するので、プロテクタ62の先端部72はカバー部122から外れにくい。
このようにプロテクタ62がカバー部122に挿入された状態では、先端開口74はカバー部122によって覆われているので、針先44aからの血液が先端開口74を介して外部に垂れることを防止できる。すなわち、ホルダ120が採血針18の先端開口74を覆うキャップとして機能するので、先端開口74から血液が流出した場合であってもカバー部122が血液を捕捉する。これによって、採血針18からの血液垂れの発生が防止される。
特に、このホルダ120は、翼付採血針18Aのプロテクタ62を収容するとともに、スリット130を介してウイング68が突出するように構成されていることから、ホルダ120に翼付採血針18Aを安定して保持させておくことができる。よって、意図せずに翼付採血針18Aがカバー部122から外れて先端開口74が露出するような事態を好適に抑制することができる。なお、カバー部122は、左右のウイング68全体を覆うように構成されてもよい。
なお、上述した実施形態では、採血セット10に備えられる採血針18として翼付採血針18Aを例示したが、本発明はこれに限らず、採血針18として、ウイング68が付いていない採血針が採用されてもよい。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10…採血セット 18A…翼付採血針
26…サンプリングポート 42…ホルダ
62…プロテクタ 68…ウイング
78…ホルダ本体 80…蓋
81…カバー部

Claims (6)

  1. 採血針と、前記採血針とチューブを介して接続されたサンプリングポートを構成するホルダとを備えた採血セットであって、
    前記採血針は、針先を有する中空状の針体と、前記針体の基端部に固定されたハブと、前記針体を収容可能な中空筒状のプロテクタと、を有し、前記ハブは、前記針先が前記プロテクタの先端開口から所定長突出する第1の位置から、前記針先が前記プロテクタ内に収容される第2の位置まで、前記プロテクタに対して相対移動可能であり、
    前記ホルダは、
    採血管を挿入するための挿入口が形成された中空筒状のホルダ本体と、
    前記ホルダ本体の前記挿入口を開閉可能な蓋と、
    前記ホルダ本体の外側に設けられ、前記プロテクタの少なくとも先端部が挿入可能であり、前記先端部が挿入された状態で前記先端開口を覆うカバー部と、を有する、
    ことを特徴とする採血セット。
  2. 請求項1記載の採血セットにおいて、
    前記カバー部は、前記ホルダ本体の軸方向に沿って延在しており、
    前記カバー部には、前記挿入口と同じ方向に開口し、前記先端部を挿入するための開口部が形成されている、
    ことを特徴とする採血セット。
  3. 請求項2記載の採血セットにおいて、
    前記カバー部は、前記ホルダ本体の側方に並列して設けられている、
    ことを特徴とする採血セット。
  4. 請求項3記載の採血セットにおいて、
    前記カバー部は、前記採血針のうち前記先端部のみが挿入可能である、
    ことを特徴とする採血セット。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の採血セットにおいて、
    前記採血針は、前記プロテクタから側方に突出したウイングをさらに有し、
    前記採血針において、前記先端部は、前記ウイングよりも先端方向に突出している、
    ことを特徴とする採血セット。
  6. 請求項5記載の採血セットにおいて、
    前記カバー部は、前記プロテクタを収容可能に構成されており、
    前記カバー部には、前記ウイングを受け入れ可能なスリットが形成され、
    前記カバー部に前記採血針が装着された状態で、前記ウイングは前記スリットを介して前記カバー部の外側に突出する、
    ことを特徴とする採血セット。
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