JP2016178186A - 半導体デバイス及び半導体メモリデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体デバイスの動作特性の安定化を図る。
【解決手段】本実施形態の半導体デバイスは、半導体領域100内の第1の導電型のドレイン領域14と、半導体領域100内の第2の導電型のソース領域13と、半導体領域100とソース領域13の底部との間の第1の導電型の第1の領域132と、ソース領域13と第1の領域132の境界にまたがり、第1の不純物を含む第2の領域139と、ドレイン領域14とソース領域13との間の半導体領域100上のゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜12上のゲート電極11と、を含む。
【選択図】図1

Description

本実施形態は、半導体デバイス及び半導体メモリデバイスに関する。
近年、トンネルトランジスタが、新たな半導体デバイスとして、研究及び開発されている。トンネルトランジスタは、ソース拡散層の導電型とドレイン拡散層の導電型とが異なる電界効果トランジスタである。
電子デバイスの低消費電力化及び動作の高速化のために、トンネルトランジスタを、論理回路及び半導体メモリなどに適用することが、検討されている。
特開2013−008795号公報 特開2014−072338号公報
半導体デバイス及びメモリデバイスの動作の安定化を図る。
実施形態の半導体デバイスは、半導体領域内の第1の導電型のドレイン領域と、前記半導体領域内の第2の導電型のソース領域と、前記半導体領域と前記ソース領域の底部との間の前記第1の導電型の第1の領域と、前記ソース領域と前記第1の領域との境界にまたがり、第1の不純物を含む第2の領域と、前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記半導体領域上のゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上のゲート電極と、を含む。
実施形態の半導体デバイスの構造例を説明するための図である。 実施形態の半導体デバイスの動作を説明するための図である。 実施形態の半導体デバイスの動作を説明するための模式図である。 実施形態の半導体デバイスの動作を説明するための模式図である。 実施形態の半導体デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 実施形態の半導体デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 実施形態の半導体デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 実施形態の半導体デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 実施形態の半導体デバイスの適用例を示す図である。 実施形態の半導体デバイスの適用例を示す図である。 実施形態の半導体デバイスの変形例を示す図である。 実施形態の半導体デバイスの変形例を示す図である。 実施形態の半導体デバイスの製造方法の変形例を示す図である。
[実施形態]
図1乃至図13を参照して、実施形態の半導体デバイス及び実施形態の半導体デバイスを含む半導体メモリデバイスを、説明する。
(1) 構造例
図1は、実施形態の電界効果トランジスタの基本構造を示す断面図である。
実施形態の半導体デバイスは、電界効果トランジスタである。
図1は、トランジスタのチャネル長方向の断面構造を示している。
図1に示されるように、電界効果トランジスタ1は、半導体領域(例えば、半導体基板)100上に設けられている。電界効果トランジスタ1の形成領域は、素子分離絶縁膜90によって区画されている。
電界効果トランジスタ1は、半導体領域100内のソース拡散層(ソース領域)13、半導体領域100内のドレイン拡散層(ドレイン領域)14、ソース拡散層13とドレイン拡散層14との間の領域(以下では、チャネル領域とよばれる)19上のゲート絶縁膜12、及び、ゲート絶縁膜12上のゲート電極11と、を少なくとも含む。
半導体領域100は、シリコン(Si)又はゲルマニウム(Ge)を主成分として含む領域である。例えば、半導体領域100は、単結晶シリコン領域(例えば、シリコンバルク基板)、多結晶シリコン領域、ゲルマニウム領域、又は、シリコンゲルマニウム領域などである。
ゲート電極11は、金属膜(例えば、合金膜)、導電性シリコン膜、導電性ゲルマニウム膜、シリコン化合物膜(例えば、シリサイド膜)、ゲルマニウム化合物膜(例えば、ジャーマナイド膜)、又は、導電性化合物膜(例えば、チタン又はタンタルの導電性窒化物膜)などである。
ゲート絶縁膜12は、例えば、シリコンを主成分とする絶縁膜、ゲルマニウムを主成分とする絶縁膜、又は、高誘電体絶縁膜(High-k膜)である。
ゲート電極11及びゲート絶縁膜12は、複数の膜を含む積層構造を有していてもよい。
尚、トランジスタ1に用いられる各種の材料は、材料の特性(例えば、仕事関数)及び材料の組み合わせを考慮して、適宜選択されることが好ましい。
ゲート電極11上に、コンタクトプラグCP1が、設けられている。配線(金属膜)L1が、コンタクトプラグCP1上に設けられている。ソース拡散層13上に、コンタクトプラグCP2が、設けられている。配線L2が、コンタクトプラグCP2上に、設けられている。ドレイン拡散層14上に、コンタクトプラグCP3が、設けられている。配線L3が、コンタクトプラグCP3上に、設けられている。
配線L1〜L3及びコンタクトプラグCP1〜CP3を介して、トランジスタのゲート、ソース及びドレインに、トランジスタ1の動作のための電圧が印加されたり、トランジスタ1の出力電流が出力されたりする。
本実施形態の電界効果トランジスタ1は、トンネルトランジスタ(Tunneling Transistor)1である。
トンネルトランジスタ1において、ソース拡散層13の導電型が、ドレイン拡散層14の導電型と異なる。
本実施形態のトンネルトランジスタ1において、ソース拡散層13の導電型は、p型であり、ドレイン拡散層14の導電型は、n型である。p型ソース拡散層13は、ボロン(B)を含む不純物半導体層であり、n型ドレイン拡散層14は、リン(P)又はヒ素(As)を含む不純物半導体層である。
p型ソース拡散層13の不純物濃度(p型ドーパント濃度)は、1020cm−3から1021cm−3程度である。n型ドレイン拡散層14の不純物濃度(n型ドーパント濃度)は、1020cm−3から1021cm−3程度である。
例えば、半導体領域100は、p型半導体領域(p型ウェル領域)である。ゲート電極11下方のチャネル領域19は、p型半導体領域である。
p型チャネル領域19の不純物濃度(p型ドーパント濃度)は、p型ソース拡散層13の不純物濃度(p型ドーパント濃度)より低い。例えば、p型半導体領域100及びチャネル領域19の不純物濃度は、例えば、1016cm−3から1018cm−3程度である。
トンネルトランジスタ1は、n型ドレイン拡散層14とp型チャネル領域/p型ソース拡散層19,13との間に、PN接合を有する。
例えば、図1のトンネルトランジスタのように、p型ソース拡散層とn型ドレイン拡散層とをp型半導体領域内に有するトンネルトランジスタ1は、nモード型トンネルトランジスタとよばれる。
尚、n型ソース拡散層とp型ドレイン拡散層とをn型半導体領域内に有するトンネルトランジスタは、pモード型トンネルトランジスタとよばれる。
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、p型ソース拡散層13の底部(底面)とp型半導体領域100との間に、n型ウェル領域132を有する。
n型ウェル領域132の上部(上面)は、ソース拡散層13の底部に接する。例えば、半導体領域100の表面に対して垂直方向において、n型ウェル領域132の底部は、素子分離絶縁膜90の底部より、半導体層100の表面側(ソース拡散層側)に位置している。
半導体領域(基板)100の表面に対して平行方向(チャネル長方向)において、n型ウェル領域132の側部(側面)は、p型ソース拡散層の側部よりも素子分離絶縁膜90側に後退している。
例えば、トランジスタのチャネル長方向に関して、n型ウェル領域132とn型ドレイン拡散層14との間隔D1は、p型ソース拡散層13とn型ドレイン拡散層14との間隔D2より大きい。例えば、半導体領域(基板)100の表面に対して平行方向(チャネル長方向)において、n型ウェル領域132の寸法(長さ)A1は、p型ソース拡散層13の寸法A2より小さい。例えば、チャネル長方向におけるチャネル領域19とウェル領域132との間隔は、チャネル長方向における側壁絶縁膜17の膜厚の最大値(例えば、側壁絶縁膜17の底部側の膜厚)程度である。
半導体領域100の表面に対して垂直方向において、トンネルトランジスタ1は、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間に、PN接合を有する。
n型ウェル領域132は、p型ソース拡散層13の底部とp型半導体領域100との間に生じるパンチスルーを抑制する。
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍の領域内において、p型及びn型ドーパントと異なる不純物を含む領域(以下では、不純物領域又はトラップ領域とよばれる)139を、含む。不純物領域139は、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界をまたがっている。
ソース拡散層13及びウェル領域132(半導体領域100)の材料が、シリコンを主成分とする場合、領域139内の不純物は、シリコンのバンドギャップの中央部(真性準位)の近傍に、不純物準位を形成する材料(元素)である。
ソース拡散層13及びウェル領域132がシリコンからなる場合、不純物領域139内に含まれる不純物は、例えば、硫黄(S)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、バナジウム(V)、ストロンチウム(Sr)、銅(Cu)、酸素(O)、鉄(Fe)、ゲルマニウム(Ge)などを含む第1のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
シリコン内において比較的低い拡散性を有する硫黄、亜鉛、コバルト及び酸素が、領域139内に添加される不純物として用いられることが、好ましい。酸素は、シリコン内においてゲッタリングサイト(結晶欠陥、ひずみ)として、機能する。それゆえ、酸素がp型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍(接合の近傍)の領域139内に添加されることによって、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132とのPN接合部の不純物分布(界面におけるp型/n型ドーパントの分布)が、シャープになる。
不純物領域139内における第1のグループから選択された元素の濃度(不純物濃度)は、例えば、1018cm−3以上、1019cm−3以下である。
第1のグループから選択された不純物が、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍(接合の近傍)の領域139内に、分布する。第1のグループから選択された不純物は、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間PN接合の遷移領域(空乏層)内に、トラップ準位を形成する。
尚、不純物領域139は、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界の一部分のみに、設けられてもよい。例えば、不純物領域(例えば、硫黄、亜鉛、コバルト及び酸素などを含むシリコン領域)139は、p型ソース拡散層13とウェル領域132との間に介在する非常に薄い膜厚を有する層でもよい。
(2) 動作例
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、以下のように、動作する。
図2は、本実施形態のトンネルトランジスタの動作特性を示すグラフである。
図2のグラフの横軸は、トンネルトランジスタのゲート−ソース間電圧(Vgsに対応する。図2のグラフの縦軸は、トンネルトランジスタのドレイン−ソース間電流(以下では、出力電流ともよばれる)Idsに対応する。
本実施形態のトンネルトランジスタ1において、ゲート電圧Vgがソース電圧Vsより高い場合、電圧Vgsは、正の値を有する。
本実施形態のトンネルトランジスタ1において、電流Idsがソース(p型拡散層)からドレイン(n型拡散層)に向かって流れる場合、電流Idsは、正の電流値を有する。本実施形態において、トンネルトランジスタ1が正の電流値のドレイン−ソース間電流Idsを出力する場合、電子は、ドレインからソースへ向かって、移動する。
図2のトンネルトランジスタ1の電圧−電流特性(入出力特性)に示されるように、トンネルトランジスタ1に、正の電圧値のゲート−ソース間電圧Vgsが印加された場合、トンネルトランジスタ1は、正の電流値のIrvを、出力する。
トンネルトランジスタ1のゲート−ソース間電圧Vgsが0Vから正の方向へ増加する場合、電圧値の増加に伴って、トンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Irvは、増加する。ゲート−ソース間電圧Vgsがある値に達すると、ドレイン−ソース間電流Irvの大きさは、徐々に飽和する傾向を示す。
このように、正のゲート−ソース間電圧Vgsによって動作するトンネルトランジスタの電圧−電流特性(入出力特性)は、MOSトランジスタの電圧−電流特性と類似する。
以下において、p型ソース拡散層とn型ドレイン拡散層とを有するトンネルトランジスタに関して、ゲート−ソース間電圧Vgsが正の電圧である場合におけるトンネルトランジスタ1の動作は、逆バイアス動作とよばれる。また、以下において、ゲート−ソース間電圧Vgsが正の電圧で動作するトンネルトランジスタの動作条件は、逆方向条件(又は、逆バイアス条件)とよばれる。
トンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Irvは、p型ソース拡散層13(及びp型チャネル領域19)とn型ドレイン拡散層14との間のPN接合における逆バイアス方向の電流(トンネル電流)である。
逆方向条件時のドレイン−ソース間電流Irv(Ids)が、トンネルトランジスタ1のオン電流として、用いられる。
トンネルトランジスタ1に、負の電圧値のゲート−ソース間電圧Vgsが印加された場合、トンネルトランジスタ1は、印加電圧が大きくなると、正の電流値のドレイン−ソース間電流Idsを、出力する。
トンネルトランジスタ1のゲート−ソース間電圧Vgsが0Vから負の方向へ大きくなる場合、ある負の電圧値(しきい値)V1に達するまで、ドレイン−ソース間電流Idsは流れない。
トンネルトランジスタ1のゲート−ソース間電圧Vgsが、しきい値V1に達すると、トンネルトランジスタ1は、正の電流値のドレイン−ソース間電流Ifw(Ids)を、出力する。
このように、負のゲート−ソース間電圧Vgsによって動作するトンネルトランジスタの電圧−電流特性(入出力特性)は、順バイアス印加状態のダイオード(PN接合)の入出力特性と類似する。
以下において、p型ソース拡散層及びn型ドレイン拡散層を有するトンネルトランジスタ)に関して、ゲート−ソース間電圧が負の電圧である場合におけるトンネルトランジスタの動作は、順バイアス動作とよばれる。また、以下において、ゲート−ソース間電圧Vgsが負の電圧で動作するトンネルトランジスタの動作条件は、順方向条件(又は、順バイアス条件)とよばれる。
順方向条件のトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Ifw(Ids)は、p型ソース拡散層13(及びp型チャネル領域19)とn型ドレイン拡散層14との間のPN接合における順バイアス状態の電流である。
順方向条件で動作するトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Idsの最大値は、逆方向条件で動作するトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Idsの最大値より低い。また、順方向条件のトンネルトランジスタ1における電流が立ち上がる電圧値(しきい値電圧)の絶対値は、逆方向条件のトンネルトランジスタ1における電流が立ち上がる電圧値(しきい値電圧)の絶対値より大きい。
トンネルトランジスタ1は、電界効果によるバンド変調に基づいてドレイン−チャネル間のPN接合のトンネル効果を利用して、電流の出力及びトランジスタのオン/オフを実現する。それゆえ、トンネルトランジスタ1は、ソース及びドレインが同じ導電型の電界効果トランジスタに比較して、低電圧動作が可能である。
また、トンネルトランジスタ1は、オフリーク電流が小さい。そのため、トンネルトランジスタ1は、低消費電力化が可能である。トンネルトランジスタ1は、急峻のオン/オフ特性を有する。
本実施形態のトンネルトランジスタ1において、ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界(界面)の不純物領域139によって、順方向条件におけるトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Ifwが、低減される。
図3は、本実施形態のトンネルトランジスタ1の順方向条件時の動作状態を模式的に示す図である。
図3に示されるように、トンネルトランジスタ1の順方向条件において、トンネルトランジスタ1のゲート電極11に、Lレベルの電位が印加され、p型ソース拡散層13に、Hレベルの電位が印加され、n型ドレイン拡散層14に、Lレベルの電位が印加されている。
トンネルトランジスタ1の順方向条件において、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132とのPN接合に、順バイアスが印加された状態になる。
トンネルトランジスタ1の順方向条件において、n型ウェル領域132とp型ソース拡散層13との間において、電子が移動し、電流ILKが発生する。以下において、電流ILKは、基板リーク電流ILKとよばれる。
電子は、基板側のn型ウェル領域132からp型ソース拡散層13へ向かう方向に、移動する。基板リーク電流ILKは、p型ソース拡散層13からn型ウェル領域132へ流れる。
本実施形態のように、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍に、不純物領域139が設けられることによって、トンネルトランジスタ1の順バイアス条件において、基板リーク電流ILKが、ドレイン電流Idsより流れやすい状態が生じる。
それゆえ、トンネルトランジスタ1の順方向条件において、基板リーク電流ILKが、増加し、ソース拡散層13からドレイン拡散層14へ向かう電流Idsは、低下する。
この結果として、順方向条件下におけるトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間電流Ifwの電流値は、低下する。
図4は、本実施形態のトンネルトランジスタのバンドギャップ構造を模式的に示す図である。図4において、トンネルトランジスタの順方向条件時におけるp型ソース拡散層−n型ウェル領域−p型ウェル領域のバンドギャップ構造を模式的に示している。尚、図4において、拡散層及びウェルの材料は、シリコンである。
図4に示されるように、不純物領域139内の不純物(例えば、酸素)は、シリコンのバンドギャップの中央付近に不純物準位(深い準位)Etを形成し、シリコンに対してトラップ因子として作用する。
不純物領域139内の不純物(例えば、硫黄、亜鉛、コバルト及び酸素など)は、p型ソース拡散層とn型ウェル領域とのPN接合の遷移領域300内に、トラップ準位(不純物準位)Etを、形成する。不純物領域139内の不純物は、シリコンのミッドギャップ(価電子帯と伝導帯との間における中間のエネルギー準位)付近に、トラップ準位を形成する。ミッドギャップ付近にトラップ準位を形成する不純物は、熱励起を生じやすい。
トンネルトランジスタ1の順方向条件時において、PN接合13,132に印加される電界が小さい場合、電子のトラップの因子は、電子のSRH再結合の因子にほぼ等しい。
また、トンネルトランジスタ1の順方向条件時において、不純物領域139内の不純物の熱励起が、優勢となる。
それゆえ、トンネルトランジスタ1の順方向条件時において、熱励起に起因するトラップ準位からの電子(e)のトンネリング(又はトラップ準位を経由した電子のトンネリング)が発生し、伝導帯(例えば、n型ウェル領域132の伝導帯)中の電子(キャリア)が、増大する。この結果として、不純物領域(トラップレベル)139が遷移領域300内に存在しない場合に比較して、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間のPN接合において、電流ILKが、流れやすくなる。
これによって、本実施形態のトンネルトランジスタ1において、順方向条件でトンネルトランジスタが動作している期間において、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間に、ソース−ドレイン間電流Idsに比較して基板リーク電流ILKが流れやすい状態が、生じる。
トンネルトランジスタ1の逆方向条件時において、n型ウェル領域132とp型ソース拡散層13との間のPN接合における電子の遷移は、バンド間遷移が、優勢である。
それゆえ、遷移領域300内の不純物によるトラップ準位は、逆方向条件のトンネルトランジスタの動作にほとんど作用しない。したがって、遷移領域300内にトラップ準位139が存在していたとしても、逆方向条件におけるトンネルトランジスタの出力電流は、実質的に低減しない。
以上のように、図2に示されるように、本実施形態における順バイアス条件における不純物領域を含むトンネルトランジスタ1の出力電流Ifwは、不純物領域を含まないトンネルトランジスタの出力電流Izより低減する。
例えば、p型ソース拡散層13とp型チャネル領域19との間の抵抗(以下では、トンネル抵抗とよばれる)が、“RT”で示され、不純物領域139が介在するソース拡散層13とウェル領域132との間の抵抗(以下では、接合抵抗とよばれる)が、“RJ”で示される場合、トンネルトランジスタの順方向条件時におけるトンネル抵抗RTと接合抵抗RJとの関係は、RT≫RJで示すことができる。
このように、本実施形態のトンネルトランジスタ1は、順方向条件におけるトンネル抵抗(ソース−チャネル間抵抗)RTを、実効的に高くできる。例えば、基板リーク電流ILKの電流量は、ソース−ドレイン間電流Idsの電流量より大きい。
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、逆方向条件時における出力電流(逆方向電流、トランジスタのオン電流)Irvの大きさを変えずに、順方向条件時における出力電流(順方向電流)Ifwを調整できる。
それゆえ、本実施形態のトンネルトランジスタは、逆方向条件下における出力電流と順方向条件界における出力電流との比を、大きくできる。
尚、本実施形態のトンネルトランジスタは、pモード型のトンネルトランジスタでもよい。本実施形態において、pモード型トンネルトランジスタは、n型半導体領域内に、p型ドレイン拡散層と、n型ソース拡散層とを含む。p型ウェル領域が、n型ソース拡散層の底部と半導体領域との間に、設けられている。p型ウェル領域とn型ソース拡散層との境界近傍の領域内に、第1のグループに属する少なくとも1つの不純物(例えば、半導体領域がシリコンの場合、硫黄、亜鉛、コバルト及び酸素など)が、添加される。
以上のように、本実施形態のトンネルトランジスタは、逆方向条件下における電流Irvの特性を変えずに、順方向条件下における電流Ifwを抑制できる。
したがって、本実施形態のトンネルトランジスタは、安定な動作を実現できる。
(3) 製造方法
図5乃至図8を参照して、本実施形態の電界効果トランジスタの製造方法が、説明される。図5乃至図8は、トンネルトランジスタ1の各製造工程における、トンネルトランジスタ1のチャネル長方向の断面構造を示している。
図5に示されるように、素子分離絶縁膜90に囲まれた半導体領域(例えば、シリコン基板)内に、低濃度(例えば、1018cm−3程度)のp型ウェル領域が、形成される。
半導体領域(基板内のp型ウェル領域)100上に、絶縁膜12が、CVD法、ALD法、又は、熱酸化法などを用いて、形成される。
導電膜11が、絶縁膜12上に、例えば、CVD法又はスパッタ法などを用いて、形成される。
導電膜11上に、マスク層(例えば、レジストマスク)190が、形成される。マスク層190は、トランジスタのゲートパターン(ゲートの平面形状)に対応するパターンを有するように、フォトリソグラフィ及びエッチングによって、加工される。
パターニングされたマスク層190に基づいて、導電膜11及び絶縁膜12が、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)によって、加工される。
これによって、あるゲートパターンを有するゲート電極11が、絶縁膜(ゲート絶縁膜)12上に、形成される。例えば、ゲート絶縁膜12は、エッチングされなくともよい。
ゲート電極11及びゲート絶縁膜12の材料は、上述の材料が、適宜用いられる。
図6に示されるように、ゲート電極11が形成された後、チャネル長方向におけるゲート電極11の一端側及び他端側のうち、一端側の半導体領域100の上面が覆われるように、マスク層191が、半導体領域100上に形成される。
マスク層191が半導体領域100の上面の一部を覆った状態で、n型ドーパントのイオン注入が実行される。これによって、n型拡散層14が、半導体領域100の露出した領域内に、形成される。n型拡散層14のn型ドーパント濃度が、例えば、1021cm−3程度になるように、イオン注入のドーズ量が設定される。
本実施形態において、n型拡散層14が形成された領域(ゲート電極の一端側の半導体領域)は、トンネルトランジスタのドレイン領域(以下では、ドレイン形成領域とよばれる)である。
n型ドレイン拡散層14の形成時において、マスク層191に覆われている領域(ゲート電極の他端側のウェル領域)は、トンネルトランジスタのソース領域(p型ソース拡散層)が形成されるべき領域(以下では、ソース形成領域とよばれる)である。
n型ドレイン拡散層14を形成するためのマスク層が除去された後、図7に示されるように、マスク層192が、ソース形成領域が露出するように、半導体領域100上に形成される。n型ドレイン拡散層14の上面は、マスク層192によって、覆われる。
n型ドーパントのイオン注入が、ソース形成領域が露出した状態で、実行される。これによって、トンネルトランジスタのソースの形成領域において、低濃度(例えば、1018cm−3程度)のn型ウェル領域132が、半導体領域100内に形成される。
n型ウェル領域132の形成時、トンネルトランジスタのソース形成領域側において、ゲート電極11の側面が覆われるように、マスク層192が形成されることが好ましい。これによって、ゲート電極11の直下の領域から離れた領域内に、n型ウェル領域132が、形成される。それゆえ、n型ウェル領域132とトンネルトランジスタのチャネル領域との間に、ある間隔が設けられる。
マスク層が除去された後、図8に示されるように、マスク層193が、形成される。マスク層193は、n型ドレイン拡散層14の上面を覆う。n型ウェル領域132の上面及びソース領域側のゲート電極11の側面は、露出している。尚、マスク層193は、n型ウェル領域の形成のためのマスク層の一部分がエッチングされることによって、形成されてもよい。
マスク層193に基づいて、p型ドーパントのイオン注入が実行される。n型ウェル領域132内に、p型拡散層13が形成される。これによって、トンネルトランジスタ1のソース領域において、p型ソース拡散層13が、形成される。p型拡散層13のp型ドーパント濃度が、例えば、1021cm−3程度になるように、イオン注入のドーズ量が設定される。
尚、p型ソース拡散層13が形成された後に、n型ウェル領域132が、p型ソース拡散層13の下方(基板側)の領域内に形成されてもよい。
p型ソース拡散層13を形成するためのマスク層193を用いて、シリコンに対して不純物をインプラントするためのイオン注入が、実行される。
インプラントされる不純物は、硫黄(S)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、バナジウム(V)、ストロンチウム(Sr)、銅(Cu)、酸素(O)、鉄(Fe)、ゲルマニウム(Ge)などを含む第1のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
不純物のイオン注入において、不純物(例えば、酸素)が、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍に添加されるように、イオンの加速度エネルギーが、制御される。また、領域内におけるインプラントされる不純物の濃度が、1018cm−3以上、1019cm−3以下の範囲になるように、イオンのドーズ量が、制御される。
イオン注入によって、図1に示されるように、不純物がp型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界をまたがって分布するように、不純物領域139が、p型ソース拡散層13及びn型ウェル領域132内に形成される。
尚、イオン注入において、マスク層の形状に加えて、基板表面に対するイオンの入射角を制御することによって、拡散層、ウェル領域及び不純物の形成位置が制御されてもよい。
マスク層が除去された後、ゲート電極11の側面上に、側壁絶縁膜17が、形成される。半導体領域100上に、層間絶縁膜(図示せず)が形成された後、ゲート電極11上及びソース/ドレイン拡散層13,14上に、コンタクトプラグCP1,CP2,CP3が、それぞれ形成される。コンタクトプラグCP1,CP2,CP3上に、配線L1,L2,L3が、それぞれ形成される。
以上の製造工程によって、本実施形態のトンネルトランジスタが、形成される。
(4) 適用例
図9及び図10を参照して、本実施形態の電界効果トランジスタ(トンネルトランジスタ)の適用例が、説明される。ここでは、図9及び図10に加えて、図1乃至図8も適宜用いて、本実施形態のトンネルトランジスタの適用例が、説明される。
(a) 構成
図9及び図10を用いて、本実施形態のトンネルトランジスタを含む半導体デバイスの構成例が、説明される。
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、例えば、SRAM(Static RAM)に用いられる。
図9は、SRAMの主要部の一例を示すブロック図である。
SRAM200は、少なくとも、メモリセルアレイ20、ロウ制御回路21、カラム制御回路22、内部制御回路(シーケンサ)23等を、含む。
SRAM200は、外部デバイス(メモリコントローラ又はホストデバイス)からのコマンドに基づいて、外部デバイスによって指定されたメモリセルアレイ20内のアドレスに対する動作(データの書き込み及びデータの読み出し)を実行する。
メモリセルアレイ20は、複数のメモリセルMCを含む。メモリセルMCは、ビット線対BP及びワード線WLに接続されている。
ビット線対BPは、2本のビット線BL,bBLを含む。一方のビット線BLは、メモリセルMCの一端に接続されている。他方のビット線bBLは、メモリセルMCの他端に接続されている。
ワード線WLは、メモリセルMCの制御端子に接続されている。
シーケンサ23は、外部デバイスからのコマンド及び制御信号に基づいて、ロウ制御回路21及びカラム制御回路22の動作を制御する。
ロウ制御回路21は、外部デバイスからのロウアドレス(選択ロウアドレス)に基づいて、メモリセルアレイ20のロウ(ワード線WL)を制御する。
カラム制御回路22は、外部デバイスからのカラムアドレス(選択カラムアドレス)に基づいて、メモリセルアレイ20のカラム(ビット線BL)を制御する。カラム制御回路22は、センスアンプ及び書き込み回路を含む。センスアンプは、メモリセルMCからのデータの読み出し時、ビット線BL,bBLの電位/電流の変動を、検知する。書き込み回路は、メモリセルMCに対するデータの書き込み時、ビット線BL,bBLの電位を、制御する。
図10は、トンネルトランジスタ1を含むSRAMのメモリセルアレイの回路構成を示す回路図である。
図10に示されるように、メモリセルアレイ20内において、複数のメモリセルMC(MC1,MC2,MC3,MC4)は、X方向及びY方向に配列されている。X方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、共通のワード線WL(WL1,WL2)に接続されている。Y方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、共通のビット線対に接続されている。各メモリセルMCは、ビット線対を形成する2本のビット線BL(BL1,BL2),bBL(bBL1,bBL2)に接続されている。
各メモリセルMCは、データ保持回路FFと、転送ゲート(パストランジスタともよばれる)TT,bTTとを含む。
データ保持回路FF及び転送ゲートTT,bTTは、複数の電界効果トランジスタを含む。
図10に示される例において、SRAM100のメモリセルMCは、6つの電界効果トランジスタを含む。
データ保持回路FFは、フリップフロップ回路FFである。フリップフロップ回路FFは、クロスカップルされた2つインバータIV1,IV2を含む。
一方のインバータIV1は、p型トランジスタT1とn型トランジスタT2とを含む。p型トランジスタT1のソースは、電源電圧VDDが印加された端子(以下では、電源端子VDDと表記される)に接続されている。n型トランジスタT2のソースは、グランド電圧VSSが印加された端子(以下では、グランド端子VSSと表記される)に接続されている。
p型トランジスタT1のドレインは、n型トランジスタT2のドレインに接続されている。n型及びp型トランジスタT1,T2の接続されたドレインが、インバータIV1の出力ノードNDとなる。
p型トランジスタT1のゲートは、n型トランジスタT2のゲートに、接続されている。
n型及びp型トランジスタT1,T2の互いに接続されたゲートが、インバータIV1の入力ノードとなる。
他方のインバータIV2は、p型トランジスタT3とp型トランジスタT4とを含む。p型トランジスタT3のソースは、電源端子VDDに接続されている。n型トランジスタT4のソースは、グランド端子VSSに接続されている。
p型トランジスタT3のドレインは、n型トランジスタT4のドレインに接続されている。n型及びp型トランジスタT3,T4の接続されたドレインが、他方のインバータIV2の出力ノードbNDとなる。
p型トランジスタT3のゲートは、n型トランジスタT4のゲートに、接続されている。p型及びn型トランジスタT3,T4の互いに接続されたゲートが、他方のインバータIV2の入力ノードを形成する。
一方のインバータIV1の入力ノードは、他方のインバータIV2の出力ノードに接続されている。一方のインバータIV1の出力ノードは、他方のインバータIV2の入力ノードに接続されている。
一方のインバータ(T1,T2)の出力ノードNDが、フリップフロップ回路FFの非反転入出力端子となり、他方のインバータ(T3,T4)の出力ノードbNDが、フリップフロップ回路FFの反転入出力端子となる。
尚、p型トランジスタT1,T3の代わりに、抵抗素子(例えば、拡散層からなる抵抗素子)が、n型トランジスタT2,T4に接続されてもよい。
本実施形態のトンネルトランジスタ1は、メモリセルの転送ゲートTT,bTTに用いられている。
一方(インバータIV1側)の転送ゲートTTとしてのトンネルトランジスタ1の電流経路の一端が、フリップフロップ回路FFの非反転入出力端子NDに接続されている。トンネルトランジスタ1の電流経路の他端が、ビット線BLに接続されている。
他方(インバータIV2側)の転送ゲートbTTとしてのトンネルトランジスタ1の電流経路の一端が、フリップフロップ回路FFの反転入出力端子bNDに接続されている。トンネルトランジスタ1の電流経路の他端が、ビット線bBLに接続されている。メモリセルMC内において、2つのトンネルトランジスタ1のゲートは、共通のワード線WLに接続されている。
本例のSRAM200の転送ゲートTT,bTTにおいて、図1に示されるトンネルトランジスタ1のp型ソース拡散層13が、ビット線BL,bBLに接続されている。図1に示されるトンネルトランジスタ1のn型ドレイン拡散層14が、フリップフロップ回路FFのノードND,bNDに接続されている。
尚、フリップフロップ回路FFのトランジスタT1〜T4は、本実施形態のトンネルトランジスタ1でもよいし、同じ導電型のソース及びドレインを有する電界効果トランジスタでもよい。
(b) 動作例
(b−1) 書き込み動作
図10を参照して、本実施形態のトンネルトランジスタ1を含むSRAMの書き込み動作が、説明される。
“0(L)”データを記憶するメモリセルに、“1(H)”データを書き込む場合の書き込み動作を説明する。“0”データを記憶するメモリセルは、フリップフロップ回路FFのノードNDの電位が、L(Low)レベルであり、ノードbNDの電位が、H(High)レベルである。
データの書き込み時、本適用例のSRAM200は、メモリコントローラ(図示せず)からの書き込みコマンド及び選択アドレスを受信する。例えば、選択アドレスに基づいて、図10内の複数のメモリセルのうち、メモリセルMC1が、データの書き込み対象のメモリセル(以下では、選択セルとよばれる)として選択される。
複数のビット線対のうち1組のビット線対(ここでは、ビット線BL1,bBL1を含むビット線対)が、選択される。選択されたビット線対(以下では、選択ビット線対と表記される)BPにおいて、メモリセルMCに書き込むべきデータに応じて、一方のビット線(例えば、ビット線BL1)の電位は、Hレベルに設定され、他方のビット線(例えば、ビット線bBL1)の電位は、Lレベルに設定される。例えば、Hレベルは、0.5Vから1V程度の範囲のある値に相当する。Lレベルは、例えば、0V(Vss)である。
選択ビット線対以外のビット線対(以下では、非選択ビット線とよばれる)において、非選択ビット線(ここでは、ビット線BL2,bBL2)の電位は、Hレベルに相当する電位の半分程度の電位、または、フローティング状態に設定される。但し、非選択ビット線対内のビット線BL2,bBL2の電位は、非選択のメモリセルMCに対するデータの書き込みが生じなければ、Hレベル又はLレベルに設定されてもよい。
ロウ制御回路21は、複数のワード線のうち選択アドレスに対応する1本のワード線(ここでは、ワード線WL1)を、選択する。ロウ制御回路21は、選択されたワード線(以下では、選択ワード線と表記される)WL1の電位を、Hレベルに設定する。ロウ制御回路21は、選択ワード線以外のワード線(以下では、非選択ワード線と表記される)WL2の電位を、Lレベルに設定する。
選択ワード線WL1の電位がHレベルに設定されることによって、選択セルMC1内の転送ゲートTT,bTT(トンネルトランジスタ1)が、オンする。
これによって、選択セルMC1のフリップフロップ回路FFのノードND,bNDは、転送ゲートTT,bTTを介して、ビット線BL1,bBL1と導通する。
ビット線BL1の信号レベルがHレベルであり、フリップフロップ回路FFのノードNDの信号レベルがLレベルである場合、ビット線BL1とノードNDとの間の電位差によって、電流が発生する。発生した電流が、書き込み電流となって、メモリセルに対するデータの書き込みが、実行される。
選択セルMCの転送ゲートTT,bTTが、トンネルトランジスタ1である場合、Hレベルのビット線BL側のトンネルトランジスタ1において、トンネルトランジスタ1のp型ソース拡散層13に、Hレベルの電位(ビット線BLの電位)が印加される。
ノードNDの電位がLレベルである場合、トンネルトランジスタ1のn型ドレイン拡散層14に、Lレベルの電位(ノードNDの電位)が印加される。また、トンネルトランジスタ1のゲート電極に、Hレベルの電位が印加されている。
一方、Lレベルのビット線bBL側のトンネルトランジスタ1(bTT)において、トンネルトランジスタ1のp型ソース拡散層13に、Lレベルの電位が印加される。
ノードbNDの電位は、ノードNDの電位と相補の関係を有する。ノードNDの電位がLレベルである場合、ノードbNDの電位は、Hレベルである。それゆえ、トンネルトランジスタ1のn型ドレイン拡散層14に、Hレベルの電位が印加される。トンネルトランジスタ1(bTT)のゲート電極に、Hレベルの電位が印加されている。
このようなビット線対BL1,bBL1の電位とメモリセルMC1内のノードND,bNDとの電位の関係のメモリセル(選択セル)MC1において、Lレベルのビット線bBL側の転送ゲートとしてのトンネルトランジスタ1(bTT)は、逆方向条件になる。Hレベルのビット線BL側の転送ゲートとしてのトランジスタ1(TT)は、ゲート−ソース間の電位差は、非常に小さい(実質的にゼロである)。
トンネルトランジスタ1が転送ゲートに用いられたメモリセルにおいて、逆方向条件のトンネルトランジスタ1の駆動力(出力電流)、ここでは、Lレベルのビット線bBL側のトンネルトランジスタ1(bTT)の駆動力によって、ノードbNDの電位が、HレベルからLレベルに変わる。ノードbNDの電位の変動に伴って、Hレベルのビット線側のノードNDの電位が、LレベルからHレベルに変わる。
これによって、選択セルMC1に、“1”データが書き込まれる。
尚、ビット線BL1の信号レベルがHレベルであり、フリップフロップ回路FFのノードNDの信号レベルが、Hレベルである場合(ビット線bBL1の信号レベルがLレベルであり、フリップフロップ回路FFのノードbNDの信号レベルがLレベルである場合)、転送ゲートによって導通するビット線とノードとは、同じ電位である。この場合、メモリセルMCは、データの書き換え無しに、元のデータ(ここでは、“1”データ)の保持状態を維持する。
選択セルMC1と同じビット線対に、非選択セル(以下では、半選択セルとよばれる)が接続されている。半選択セル(ここでは、メモリセルMC2)において、Lレベルの電位がゲート電極に印加された転送ゲートTTz(トンネルトランジスタ1z)が、Hレベルのビット線BLとフリップフロップ回路FFの接続ノードNDとの間に、接続されている。
転送ゲートTTzとしてのトンネルトランジスタ1zにおいて、ゲート電極にLレベルの電位が印加され、p型ソース拡散層13に、Hレベルの電位が印加される。
さらに、メモリセルMC2におけるノードNDの電位が、Lレベルである場合、n型ドレイン拡散層14に、Lレベルの電位が、印加される。
この場合、半選択セルMC2のトンネルトランジスタ1zにおいて、各端子の電位の関係は、順方向条件のトンネルトランジスタの電位の関係になる。
トンネルトランジスタ1zは、ゲート電極に電圧が印加されない状態であっても、p型ソース拡散層とn型ドレイン拡散層との間の電位差が大きければ、電流(順方向電流)を、出力する。それゆえ、トンネルトランジスタ1zは、順方向電流が発生する可能性がある。
順方向電流の電流値が大きい場合、ノードNDに供給された電流によって、半選択セル(非選択セル)のノードNDの電位が変化する可能性がある。このため、トンネルトランジスタが大きい電流値の順方向電流を出力する場合において、半選択セルMC2に対して、誤書き込みが生じる可能性がある。
本実施形態において、図1に示されるように、トンネルトランジスタ1zのソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界近傍の領域139内に、不純物(例えば、酸素)が添加されている。
順方向条件下のトンネルトランジスタ1zにおいて、図3に示されるように、添加された不純物によって、p型ソース拡散層13とn型ドレイン拡散層14との間の電流よりも、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間の基板リーク電流ILKが、流れやすくなる。順方向条件下のトンネルトランジスタ1zにおいて、ソース−ウェル間抵抗RJに比較して、実効的なソース−チャネル間抵抗RTが高くなる。
この結果として、フリップフロップ回路FFのノードNDに供給される順方向電流Ifwは、小さくなる。
この結果として、選択セルMC1と同じビット線BL1,bBL1に接続された非選択セルMC2において、トンネルトランジスタ1zの順方向電流Ifwによるデータの誤書き込みは、抑制される。
本実施形態のトンネルトランジスタ1,1zを含むSRAMは、順方向電流に起因する非選択セルに対する誤書き込みを防ぐために、ビット線BL,bBLの電圧を低減することによって、順方向電流を抑制せずともよくなる。
それゆえ、本実施形態のトンネルトランジスタを含むSRAMは、書き込み動作のための電圧の低減によるメモリの速度の低下を、防止できる。
尚、メモリセルMC2において、ノードNDの電位がLレベルである場合、ノードbNDの電位は、Hレベルである。それゆえ、トンネルトランジスタbTTzのn型ドレイン拡散層14に、Hレベルの電位が印加される。また、ビット線bBLの電位は、Lレベルである。この場合、トンネルトランジスタbTTzにおいて、p型ソース拡散層とn型ドレイン拡散層との間に、電位差が生じる。しかし、ワード線WLの電位は、Lレベルであるため、トンネルトランジスタbTTz(1z)は、ゲート電極にLレベルの電位が印加された状態である。したがって、トンネルトランジスタbTTz(1z)におけるゲート−ソース間の電位差が実質的にゼロであるため、トンネルトランジスタbTTz(1z)は、電流を出力しない。
尚、半選択セルMC2において、フリップフロップ回路FF内のビット線BL1側の接続ノードNDの信号レベルがHレベルである場合、トンネルトランジスタ1z(TTz)のソース及びドレイン間の電位差は小さく、ほほゼロである。この場合、半選択セルMC2の接続ノードbNDの電位は、Lレベルであり、トンネルトランジスタ1z(bTTz)のソース及びドレイン間の電位差はほほゼロである。
それゆえ、選択ビット線BL,bBLと半選択セルMC2のノードND,nNDとの間の電位差がほとんどない場合、選択ビット線BL,bBLに接続された半選択セルMC2に対する誤書き込みは、生じない。
また、メモリセルアレイ20内において、選択ワード線に接続された非選択セル(本例では、メモリセルMC3)が、存在する。選択ワード線に接続された非選択セルMC3において、非選択ビット線BL2,bBL2の電位は、HレベルとLレベルとの間の電位(例えば、Hレベルの半分程度の電位)に設定される。この場合、転送ゲートTTx,bTTxとしてのトンネルトランジスタ1のドレイン−ソース間の電位差が小さい。そのため、順方向条件におけるトンネルトランジスタ1は大きいドレイン−ソース間電流(データが書き換わる大きさの電流)を、出力しない。このように、非選択セルMC3のノードの電位が変化する電流が発生しないように、非選択ビット線BL,bBLの電位が、制御される。
“0”データが、“1”データを記憶しているメモリセル(例えば、メモリセルMC1)に書き込まれる場合、ビット線BL1の電位がLレベルに設定され、ビット線bBL1の電位が、Hレベルに設定される。この場合、Lレベルのビット線BL1側のトンネルトランジスタ1(TT)が、逆バイアス条件で動作する。これによって、選択セルに“0”データが書き込まれる。
選択セルと同じビット線対に接続された半選択セルに関して、Hレベルのビット線bBL1とLレベルのノードbND間に接続されたトンネルトランジスタ1は、順バイアス条件で、動作する可能性がある。本実施形態のトンネルトランジスタ1は、基板リーク電流によって、順方向条件におけるトンネルトランジスタの出力電流を低減できる。それゆえ、選択セルMCに対する“0”データの書き込み時においても、順方向条件のトンネルトランジスタに起因するデータの誤書き込みを、抑制できる。
以上のように、本実施形態のトンネルトランジスタを含むSRAMの書き込み動作が、実行される。
転送ゲートとしてのトンネルトランジスタ1が、ソース拡散層13とn型ウェル領域132との境界領域内に、不純物を含むことによって、順方向条件におけるトランジスタの出力電流が、抑制される。
この結果として、選択ビット線に接続された非選択セルに対する誤書き込みが、抑制される。
したがって、本実施形態のトンネルトランジスタを含むSRAMは、動作を安定化できる。
(b−2) 読み出し動作
ここでは、本実施形態のトンネルトランジスタ1を含むSRAMの読出し動作が、説明される。
データの読み出し時、本適用例のSRAM200は、メモリコントローラ(図示せず)からの読み出しコマンド及び選択ロウ及びカラムアドレスを受信する。
SRAM200内のシーケンサ23は、読み出しコマンドに基づいて、ロウ制御回路21及びカラム制御回路22の動作を制御する。
カラム制御回路22は、選択カラムアドレスに示される選択ビット線対BPをプリチャージする。これによって、選択ビット線BL,bBLの電位は、Hレベル程度になる。尚、プリチャージされる選択ビット線BL,bBLの電位は、LレベルとHレベルの間の電位、例えば、Hレベルの半分程度の電位でもよい。
選択ビット線BL,bBLが充電された後、ロウ制御回路21は、選択ロウアドレス信号に示される選択ワード線WLの電位を、Hレベルに設定する。
これによって、転送ゲート(トンネルトランジスタ)T1がオンし、ビット線BL,bBLが、フリップフロップ回路FFのノードND,bNDに導通する。
ノードND,bNDの電位に応じて、ビット線BLの電位が変化する。ノードND,bNDのうち1つのノードは、Lレベルである。フリップフロップ回路FFにおけるLレベルのノードにと導通したビット線は、放電される。フリップフロップ回路FFにおけるHレベルのノードと導通した残りのビット線は、充電状態を維持する。
ビット線対BP内のビット線BL,bBLの電位差に応じて、カラム制御回路22内のセンスアンプは、異なるレベルの信号を出力する。これによって、メモリセルMC内に記憶されたデータが、判別される。
ノードNDがHレベル(高電位)であり、ノードbNDがLレベル(低電位)である場合、ビット線BLの電位はHレベルに維持され、ビット線bBLの電位は、Lレベルになる。この場合、センスアンプは、メモリセルMC内のデータが“1”データであると判別する。
ノードNDがLレベルであり、ノードbNDがHレベルである場合、ビット線BLの電位はLレベルになり、ビット線bBLは、Hレベルに維持される。この場合、センスアンプは、メモリセルMC内のデータが“0”データであると判別する。
このように、メモリセルMC内のデータが、読み出される。
尚、ビット線BL,bBLのプリチャージ無しに、ノードND,bNDからビット線BL,bBLに対する電荷の移動によるビット線の電位の変動が検知されることによって、メモリセルのデータの読み出しが、実行されてもよい。
以上のように、本実施形態の適用例のSRAMは、安定な動作を実現できる。
(5) 変形例
図11乃至図13を参照して、本実施形態の電界効果トランジスタ(トンネルトランジスタ)の変形例が、説明される。
図11は、本実施形態のトンネルトランジスタの変形例の1つを説明するための断面図である。
図11に示されるように、トランジスタ1Aは、半導体領域(例えば、p型ウェル領域)100に電圧を印加するための端子及び配線を含む。
トランジスタ1Aが設けられる半導体領域(p型ウェル領域)100内に、拡散層(例えば、p型拡散層)150が設けられている。拡散層150上に、コンタクトプラグCP4が、設けられている。コンタクトプラグCP4上に、配線L4が、設けられている。
拡散層150の不純物濃度(p型ドーパントの濃度)は、半導体領域100の不純物濃度より高い。拡散層150によって、コンタクトプラグCP4と半導体領域100との接触抵抗が、低減される。
電圧(以下では、バックバイアス電圧とよばれる)Vbが、配線L4及びコンタクトプラグCP4を介して、半導体領域100に印加される。バックバイアス電圧Vbは、例えば、0Vである。
拡散層150は、トンネルトランジスタ1Aのバックゲートとして、機能する。
これによって、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間に流れる基板リーク電流ILKが、p型ソース拡散層13とn型ウェル領域132との間に流れる電流に比較して、さらに流れやすくなる。この結果として、バックバイアス(基板バイアス)効果によって、順方向条件におけるトンネルトランジスタ1の出力電流を、小さくできる。
それゆえ、図11に示される変形例のトンネルトランジスタ1Aは、SRAMの非選択セルに対する誤書き込みを、さらに抑制できる。
尚、コンタクトプラグCP4が、n型ウェル領域132に直接接続されるように、n型ウェル領域132上に設けられてもよい。
図12は、本実施形態のトンネルトランジスタの変形例の1つを説明するための断面図である。
図12に示されるように、本実施形態のトンネルトランジスタ1Bは、SOI(Silicon - On - Insulator)基板900上に、設けられてもよい。半導体領域(半導体基板)100は、バルク基板120上の絶縁層110上に設けられている。
図12に示されるSOI基板上のトンネルトランジスタ1Aは、図1に示されるバルク基板上のトンネルトランジスタ1と、同じ効果が得られる。
図13は、本実施形態のトンネルトランジスタの製造方法の変形例を説明するための断面図である。
図13に示されるように、ゲート電極11の側面上の側壁絶縁膜17をマスクに用いることによって、n型ウェル領域132の形成位置が、制御されてもよい。
図13におけるトンネルトランジスタの製造方法において、n型ウェル領域の形成前に、p型ソース拡散層13、及び、n型ドレイン拡散層14が、p型ウェル領域100内に、それぞれ形成される。ソース/ドレイン拡散層13,14が形成された後、側壁絶縁膜17が、ゲート電極11の側面上に、形成される。
マスク層199が、p型ソース拡散層13の上面及びp型ソース拡散層13側の側壁絶縁膜17が露出するように、半導体領域100上に形成される。マスク層199及び側壁絶縁膜17をマスクに用いて、基板表面に対して垂直方向からイオン800が注入されるように、n型ドーパントのイオン注入が実行される。これによって、n型ウェル領域132が、p型ソース拡散層13の下方に、形成される。
n型ウェル領域132は、側壁絶縁膜17の膜厚に応じて、チャネル領域19から離れた位置に、形成される。
この後、マスク層199及び側壁絶縁膜17をマスクに用いて、酸素などのイオン注入が実行され、不純物領域(不純物層)139が、p型ソース拡散層13及びウェル領域132の境界部分内に、形成される。
尚、図13に示されるトンネルトランジスタの製造方法において、p型ソース拡散層13は、側壁絶縁膜17の形成後に、形成されてもよい。
例えば、マスク層199及び側壁絶縁膜17をマスクに用いて、イオン注入角が基板表面に対して斜め方向に設定されたイオン注入(以下では、傾斜イオン注入とよばれる)が、実行される。
傾斜イオン注入によって、トンネルトランジスタ1のソース領域側において、側壁絶縁膜17の下方の半導体領域100内に、イオンが注入される。
これによって、p型ソース拡散層13が、側壁絶縁膜17の形成後に、形成される。
傾斜イオン注入によるp型ソース拡散層13の形成後、半導体領域100の表面に対して垂直方向からn型ドーパントのイオン注入が実行され、n型ウェル領域132が形成される。これによって、n型ウェル領域132は、p型拡散層13の下方の半導体領域100内に形成される。
傾斜イオン注入によってp型ソース拡散層13が形成される場合、n型ウェル領域132は、p型ソース拡散層13の形成前に、形成されてもよいし、p型ソース拡散層13の形成後に、形成されてもよい。
尚、n型ドレイン拡散層14は、p型ソース拡散層13及びn型ウェル領域132の形成後に、形成されてもよい。
以上の本実施形態の変形例のトンネルトランジスタは、トンネルトランジスタの動作特性、及び、そのトンネルトランジスタを含む半導体デバイス(例えば、SRAM)の動作特性を、安定化できる。
[その他]
実施形態のトンネルトランジスタは、ロジック回路に適用されてもよい。
実施形態のトンネルトランジスタは、例えば、ラッチ回路の転送ゲートに適用されてもよい。
また、本実施形態のトンネルトランジスタは、DRAM、フラッシュメモリ、MRAM(例えば、STT型MRAM)、PCRAM、ReRAMなどの半導体メモリに、適用されもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:電界効果トランジスタ(トンネルトランジスタ)、11:ゲート電極、13:ソース拡散層、14:ドレイン拡散層、132:ウェル領域、139:不純物領域、100:半導体領域(半導体基板)、200:半導体メモリ(SRAM)、MC:メモリセル、FF:フリップフロップ回路、TT,bTT:転送ゲート(トンネルトランジスタ)。

Claims (10)

  1. 半導体領域内の第1の導電型のドレイン領域と、
    前記半導体領域内の第2の導電型のソース領域と、
    前記半導体領域と前記ソース領域の底部との間の前記第1の導電型の第1の領域と、
    前記ソース領域と前記第1の領域との境界にまたがり、第1の不純物を含む第2の領域と、
    前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記半導体領域上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上のゲート電極と、
    を具備する半導体デバイス。
  2. 前記ドレイン領域及び第1の領域の主成分が、シリコンである場合、
    前記第1の不純物は、酸素、硫黄、バナジウム、鉄、コバルト、銅、亜鉛、ストロンチウム、ゲルマニウムからなる第1のグループから選択される少なくとも1つの元素である、
    請求項1に記載の半導体デバイス。
  3. 前記第2の領域内における前記第1の不純物の濃度は、1018cm−3以上、1019cm−3以下である、
    請求項1又は2に記載の半導体デバイス。
  4. 前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であり、
    前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記半導体領域の導電型は、p型である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  5. 第1の電位が前記ソース領域に印加され、前記第1の電位より低い第2の電位が前記ドレイン領域に印加され、前記第2の電位が前記ゲート電極に印加された場合、
    前記ソース領域と前記第1の領域との間に、第1の電流が流れる、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  6. ワード線と、
    第1及び第2のビット線と、
    データ保持回路と、前記データ保持回路と前記第1のビット線との間に接続された第1のトランジスタと、前記データ保持回路と前記第2のビット線との間に接続された第2のトランジスタと、を含み、半導体領域上に設けられたメモリセルと、
    を具備し、
    前記第1及び第2のトランジスタのそれぞれは、
    前記半導体領域内に設けられ、前記データ保持回路に接続され、第1の導電型を有するドレイン領域と、
    前記半導体領域内に設けられ、前記第1又は第2のビット線に接続され、第2の導電型を有するソース領域と、
    前記半導体領域と前記ソース領域の底部との間に設けられ、前記第1の導電型を有する第1の領域と、
    前記ソース領域と前記第1の領域との境界にまたがり、第1の不純物を含む第2の領域と、
    前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記半導体領域上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記ワード線に接続されたゲート電極と、
    を含む、
    半導体メモリデバイス。
  7. 前記ドレイン領域及び第1の領域の主成分が、シリコンである場合、
    前記第1の不純物は、酸素、硫黄、バナジウム、鉄、コバルト、銅、亜鉛、ストロンチウム、ゲルマニウムからなる第1のグループから選択される少なくとも1つの元素である、
    請求項6に記載の半導体メモリデバイス。
  8. 前記第2の領域内における前記第1の不純物の濃度は、1018cm−3以上、1019cm−3以下である、
    請求項6又は7に記載の半導体メモリデバイス。
  9. 前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であり、
    前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記半導体領域の導電型は、p型である、
    請求項6乃至8のいずれか1項に記載の半導体メモリデバイス。
  10. 第1の電位が前記ソース領域に印加され、前記第1の電位より低い第2の電位が前記ドレイン領域に印加され、前記第2の電位が前記ゲート電極に印加された場合、
    前記ソース領域と前記第1の領域との間に、第1の電流が流れる、
    請求項6乃至9のいずれか1項に記載の半導体メモリデバイス。
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