JP2016176180A - 排水弁装置、この排水弁装置を備えた洗浄水タンク装置、及び、この洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンクの排水口に取り付けられる排水弁装置28であって、洗浄水タンク6の排水口の上方に設けられ、ケーシング50の内部に設けられた弁体部52を上下方向に移動することにより、洗浄水タンク6の排水口10を開閉する排水部本体48を有し、排水部本体48は、ワイヤ引上げ式の操作装置82から延びる操作ワイヤ86を、排水部本体のケーシング50の内部に設けられた弁体部52に着脱可能に取付けることができる取付部90を備えている。
【選択図】図5
Description
このような場合に、排水弁装置の設置現場で、排水弁装置の外装のケーシングが簡単に取り外して分解できないため、一端工場等に運び、自動式のワイヤ引上げ式の操作装置を取付ける工程を行う必要があるという問題がある。このように、後付けの自動式の操作装置から延びる操作ワイヤをケーシング内の弁体等に簡便且つ正確に接続することが困難であった。
このように構成された本発明においては、排水部本体の取付部が、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部に着脱可能に取付けることができる。
よって、例えば、ワイヤ引上げ式の操作装置を増設して、後から排水弁装置に取付けたい場合に、操作ワイヤを、排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部に簡便且つ正確に取付けることができる。また、例えば、排水弁装置を、ワイヤ引上げ式の操作装置から取り外して修理又は交換する場合に、操作ワイヤを、排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部から取り外し、排水弁装置を操作装置から取り外して修理、交換した後に、同じ操作装置の操作ワイヤを同じ又は別の排水弁装置の排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部に簡便且つ正確に取付けることもできる。
従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水弁装置のケーシング内の弁体部に簡便且つ正確に接続することができる。
このように構成された本発明においては、操作ワイヤの端部が、外側からケーシング取付孔を通して弁体側取付孔に挿入され、前記弁体部の軸の上部に設けられた弁体側取付孔部に取り付けられるようになっている。よって、排水部本体の取付部が、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部の上部に設けられた弁体側取付孔部に着脱可能に取付けることができる。従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水弁装置のケーシング内の弁体部に簡便且つ正確に接続することができる。
このように構成された本発明においては、取付部のチューブ取付部が、操作ワイヤを覆うチューブを、排水部本体のケーシングに着脱可能に取付けることができる。従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを覆うチューブを、排水弁装置のケーシングに簡便且つ正確に接続することができる。
このように構成された本発明においては、取付部のチューブ取付部の突起部が、取付けたチューブが抜けることを抑制することができる。従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを覆うチューブを、排水弁装置のケーシングに簡便且つ確実に接続することができる。
このように構成された本発明においては、取付部のチューブ取付部のチューブ抜け止め部材が、取付けたチューブが抜けることを防止することができる。従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを覆うチューブを、排水弁装置のケーシングに簡便且つ確実に接続することができる。
このように構成された本発明においては、取付部のケーシング取付孔部のケーシング取付孔と、弁体部の軸の上部に設けられた弁体側取付孔部の弁体側取付孔とが、弁体部が上昇された所定位置となる場合に、ほぼ直線状に並ぶ位置となる。従って、操作ワイヤの端部が、外側からケーシング取付孔を通して弁体側取付孔に直線的に挿入されることができる。よって、排水部本体の取付部が、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水部本体のケーシングの内部に設けられた弁体部に着脱可能に取付けることができる。
このように構成された本発明においては、チューブの外径がチューブ部分よりも少なくとも一部増大された鍔部を、幅広溝部にケーシングの頂部の側面から内方に向かって挿入して取付けることができ、且つこの鍔部から延びるチューブ部分を、幅狭溝部にケーシングの頂部の側方から内方に向かって挿入して取付けることができる。よって、チューブ取付部が、操作ワイヤを覆うチューブを、排水部本体のケーシングに着脱可能に取付けることができる。従って、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを覆うチューブを、排水弁装置のケーシングに簡便且つ正確に接続することができる。
このように構成された本発明においては、操作ワイヤの端部が、外側からケーシング取付孔を通して弁体側取付孔に挿入された後、操作ワイヤがケーシング取付孔からケーシング側スリット部内を通って操作ワイヤの取付位置まで移動することができ、且つ操作ワイヤが弁体側取付孔から弁体側スリット部内を通って操作ワイヤの取付位置まで移動することができる。
従って、操作ワイヤの端部が、外側からケーシング取付孔を通して弁体側取付孔に挿入された後、操作ワイヤを、ケーシング取付孔及び弁体側取付孔の上方から取付位置の上方まで向きを変えるように移動することができ、操作ワイヤが弁体部に設けられた弁体側取付孔部を上方に引上げることができるような取付位置にある状態とすることができる。
このように構成された本発明においては、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水弁装置のケーシング内の弁体部に簡便且つ正確に接続することができる洗浄水タンク装置を提供することができる。
このように構成された本発明においては、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる操作ワイヤを、排水弁装置のケーシング内の弁体部に簡便且つ正確に接続することができる洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器を提供することができる。
まず、図1乃至図3を用いて、本発明の一実施形態による排水弁装置が適用された水洗大便器について説明する。
図1は本発明の一実施形態による排水弁装置が適用された水洗大便器の概略斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿って見た断面図であり、図3は図1のIII−III線に沿って見た断面図である。
この洗浄水タンク装置4の頂部には、貯水タンク6の上方の開口部分をほぼ全体的に覆うように、貯水タンク6の上縁に着脱自在に固定されている蓋8が設けられている。
この蓋8の上面には、詳細は後述する押しボタン式の手動操作装置18が設けられている。使用者が手動操作装置18の押しボタンを押下する操作を行うことによって、大洗浄モードの洗浄操作又は小洗浄モードの洗浄操作のいずれかの洗浄形態に応じた所定の流量の洗浄水が洗浄水タンク装置4から便器本体2に供給される。
また、便器本体2のボウル部12の底部には、排水トラップ管路16の入口16aが開口し、この入口16aから後方の排水トラップ管路16は排水ソケット(図示せず)等を介して床下の排出管(図示せず)に接続されている。
本実施形態による水洗大便器1は、サイホン作用を利用してボウル部12内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路16から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗大便器であってもよく、他に、水洗大便器1としては、サイホン式の水洗大便器に限定されず、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す、いわゆる、洗い落し式の水洗大便器等の他のタイプの水洗便器にも適用可能である。
また、導水路20は、便器本体2の後方の中央から前方側に向かって延びた後、分岐されて第1リム吐水口22又は第2リム吐水口24まで延びる流路を形成している。貯水タンク6の排水口10から排出された洗浄水は、導水路20において便器本体2の後方の中央から前方側に向かって流れた後、分岐されて、第1リム吐水口22又は第2リム吐水口24に到達する。第1リム吐水口22及び第2リム吐水口24のそれぞれから吐水された洗浄水は、ボウル部12を洗浄し、汚物を排水トラップ管路16から排出するようになっている。
図2および図3に示すように、洗浄水タンク装置4は、貯水タンク6内に洗浄水を供給する給水装置26と、使用者の手指等による操作により大洗浄モードの洗浄操作又は小洗浄モードの洗浄操作のいずれかの洗浄操作を開始させる手動操作装置18と、貯水タンク6に貯えられた洗浄水について排水口10を開放して便器本体2の導水路20に流出させる排水弁装置28と、を備えている。
また、給水装置26においては、排水弁装置28により、貯水タンク6内の洗浄水が便器に排水されると、洗浄水の水位が低下してフロート34が下降し、それにより給水バルブ32が開き、吐水口からの吐水が開始され、貯水タンク6の外部の給水源(図示せず)から貯水タンク6内への吐水が開始されるようになっている。さらに、吐水が継続されて貯水タンク6内の水位が上昇すると、フロート34が上昇し、それにより給水バルブ32が閉鎖され、吐水口からの吐水が止水されるようになっている。これにより、貯水タンク6内の洗浄水の水位が満水時の所定水位に維持されるようになっている。
なお、給水装置26は、本実施形態では説明を省略するが、リフィール管36等を備えており、このリフィール管36から流出する一部の洗浄水が、オーバーフロー管内に流れ込み、便器本体2の導水路20を経て補給水としてボウル部12内に供給されることができるようになっている。
使用者が小洗浄ボタン40を押下する操作を行う場合には、小洗浄ボタン40とともに小洗浄用棒部材44が押し下げられ、小洗浄用棒部材44の先端部44aが後述する排水弁装置の小洗浄操作部を押し下げるようになっている。
使用者がこの大洗浄ボタン38あるいは小洗浄ボタン40を押下する操作を行うことによって、排水弁装置28を大洗浄モードの洗浄操作又は小洗浄モードの洗浄操作のいずれかの洗浄操作に応じて駆動させることができるようになっている。
排水弁装置28は、貯水タンク6の排水口10の上方に設けられる排水部本体48を有している。
排水部本体48は、排水部本体48の外観を形成するケーシング50と、このケーシング50の内部を上下方向に移動して貯水タンク6の排水口10を開閉する弁体部52と、このケーシング50の外部からの操作により弁体部52を上方に引上げることができる引上げ機構54と、この排水口10の上部において概ね円環状に形成されて上方に向けて突出している弁座56と、を備えている。
排水部本体48は、さらに、このケーシング50の側方において、上下方向に延びるオーバーフロー管58を備えていてもよい。
排水部本体48のケーシング50は、ケーシング50の側面を形成する筒状の胴部60と、この胴部56の頂部の開口部分を概ね覆うように形成されている概ね円形の蓋部62とを備えている。
蓋部62は、つめ等の係合により胴部60と比較的堅固に固定されるようになっている。すなわち、蓋部62が一端胴部60に取付けられた後は、使用者は施工現場等で簡単に取り外すことができず、専門の工場で専門の者が蓋部62を胴部60から取り外してケーシングを分解するようになっている。なお、ケーシング50は、胴部60と、蓋部62とが当初から別体ではなく一体として形成されていてもよい。
平板取付部68は、主軸部材66から側方に延びる直方体形状の平板の所定幅の中央近傍において取付孔70が形成されている。取付孔70は四角形状の開口部の中央の両腹が外側に向かる凸状に拡がるような開口として形成されている。
第2リンク78の下端部は、平板取付部68の取付孔70内に挿入された後、向きを変えて配置されていることにより、第2リンク78の上昇時に平板取付部68の下面と係合して、平板取付部68及び弁体部52全体を引上げることができる。
次に、図3に示すように、使用者が大洗浄ボタン38を押し下げ操作して、大洗浄操作部72が下方に押し込まれて大洗浄モードの洗浄操作が開始される場合においては、第1回転リンク76が比較的大きな回転量だけ回転され、第2リンク78が上方に比較的大きな移動量引き上げられる。よって、第2リンク78の下端部が平板取付部68を比較的大きな移動量まで引上げ、弁体部52は排水口10を開き、大洗浄モードの洗浄操作が開始される。
次に、使用者が小洗浄ボタン40を押し下げ操作して、小洗浄操作部74が下方に押し込まれて小洗浄モードの洗浄操作が開始される場合においては、第1回転リンク76が比較的小さな回転量だけ回転され、第2リンク78が上方に比較的小さな移動量引き上げられる。よって、第2リンク78の下端部が平板取付部68を比較的小さな移動量まで引上げ、弁体部52は排水口10を開き、小洗浄モードの洗浄操作が開始される。
また、この連通口80は、図6に示すように、貯水タンク6内部と排水部本体48内部とを連通させ、貯水タンク6内の洗浄水を排水口10内に流入させることができる。
図4は本発明の一実施形態による排水弁装置が適用される洗浄水タンク装置の蓋部を持ち上げた状態で、操作装置を後付けする様子を説明する洗浄水タンク装置内部の様子を示す概略斜視図であり、図5は本発明の一実施形態による排水弁装置に操作装置が後付けされた様子を示す概略斜視図であり、図6は本発明の一実施形態による排水弁装置の取付孔部に取付けられるチューブの断面図であり、図7は本発明の一実施形態による排水弁装置の分解斜視図であり、図8は本発明の一実施形態による排水弁装置の蓋部の平面図であり、図9は本発明の一実施形態による排水弁装置の蓋部の側面図であり、図10は本発明の一実施形態による排水弁装置の弁体部の平面図であり、図11は本発明の一実施形態による排水弁装置のチューブ抜け止め部材の平面図である。なお、図5においては、チューブ88及び操作ワイヤ86が取付位置Aに取付けられた状態となっている。
ワイヤ引上げ式の操作装置82は、便器の使用者を検知したセンサ等からの信号(又はセンサ等からの信号を受信した制御部から発信される制御信号)に基づいて電気的に駆動されるモーター等によりワイヤの引上げを行うような自動洗浄用の電動操作装置である。
なお、ワイヤ引上げ式の操作装置82は、使用者によるレバー等の回転等の操作をワイヤ引上げ動作に変換するような手動操作装置であってもよいし、壁付けのリモコン等からの信号(又はセンサ等からの信号を受信した制御部から発信される制御信号)に基づいて電気的に駆動されたモーター等によりワイヤ引上げを行うような自動洗浄用以外の電動操作装置であってもよいし、手動式と電動式が一体となってワイヤ引上げ動作を行うようなものでもよい。
操作ワイヤ86は、金属製の部材である。操作ワイヤ86は、所定長さを横向きに保持したときにある程度直線的な姿勢を維持できる程度の剛性を保ちつつ且つチューブ88の曲りや巻き上げによる曲りにも合わせられる可撓性も有するように形成されている。操作ワイヤ86は、その端部86aはワイヤ部分86bよりも径が太く形成され且つ直方体形状に形成されている。操作ワイヤの端部86aは直方体形状であり、底面に平行な断面においては概ね矩形(四角形)状の断面を有している。
図6に示すように、チューブ88は、その排水弁装置28に接続される側の端部近傍にチューブ88の外径が少なくとも一部増大された第1鍔部(抜け止め部)88a及び第2鍔部(抜け止め部)88bを備えている。本実施形態においては、これらの鍔部はチューブ88の外周上に環状に外側に突出して形成されている。これらの鍔部は外周上に外側に突出する他の形状に形成されていてもよい。
第1鍔部88aは、後述する蓋部62の溝部のうち幅広である幅広溝部に挿入されることにより、チューブ88が縦方向へ抜けることを防ぐようになっている。
排水部本体48の取付部90は、弁体部52の軸の上部に設けられ且つ弁体側取付孔94を有する弁体側取付孔部92と、排水部本体48のケーシング50の上部に設けられたケーシング側取付孔98を有するケーシング側取付孔部96と、操作ワイヤ86を覆うチューブ88を、排水部本体48のケーシング50に着脱可能に取付けることができるチューブ取付部100と、を備えている。
弁体側取付孔94は、概ね長方形形状の開口部を形成している。弁体側取付孔94は、概ね直方体形状の操作ワイヤ86の端部86aが通過できる大きさ且つ端部よりもわずかに大きな大きさに形成されている。よって弁体側取付孔94は、操作ワイヤ86のワイヤ部分86bも通過させることができる。なお、弁体側取付孔94は、ケーシング側取付孔98よりも小さな大きさに形成されている。
弁体側取付孔94の中央上方には後述する弁体側スリット部102が接続され、開口部が連続している。
図5及び図7等に示すように、ケーシング側取付孔98は、ケーシング50の胴部60の上部の側面に、矩形状の貫通孔を形成している。また、ケーシング側取付孔98は、胴部60の側面の周上において、後述する弁体側取付孔94の外周向きの開口方向の延長線上の領域を含むような領域に形成されている。四角形状のケーシング側取付孔98は、概ね直方体形状の操作ワイヤ86の端部86aが通過できる大きさに形成されている。よってケーシング側取付孔98は、操作ワイヤ86のワイヤ部分86bも通過させることができる。ケーシング側取付孔98の中央上方には後述するケーシング側スリット部104が接続され、開口部が上方に連続している。
図5および図8に示すように、チューブ取付部100は、蓋部62の頂部において、幅の異なる複数の溝部がそれぞれ側部からほぼ水平に、内方且つ弁体側取付孔部92の上方の領域まで形成されている。
チューブ抜け止め部材114は、排水弁装置28の内側に向いた円弧形状に形成され且つチューブの第2鍔部88bの外側を外側に抜けないように抑える抑え部114aと、T字型の左右両端から下方に延びる爪部114bと、T字型の外方側の端からほぼ垂直下方に延びる嵌合部114cとを備えている。嵌合部114cは上方から下方に向かって概ね直方体形状を形成し、その左右方向(周方向)の幅は第1幅狭溝部106の幅よりもわずかに小さい幅に形成されている。嵌合部114cは、側面近傍の領域において、第1幅狭溝部106、幅広溝部108及び第2幅狭溝部110に嵌合されるようになっている。
チューブ抜け止め部材114は、弾性部材により形成され、手指等の操作により爪部114bと係止孔120との係合等を解除して、チューブ抜け止め部材取付部116から取り外されることができる。
このように、チューブ抜け止め部材取付部116は、上述のような窪み部118、係止孔120、第1幅狭溝部106の全長の中間領域から外側の側面までの領域B、幅広溝部108の側面近傍の領域C及び第2幅狭溝部110の側面近傍の領域D、により形成されている。
このようにして、チューブ88がチューブ取付部100から側方(外側方向)に向かって移動しようとする場合に、チューブ抜け止め部材取付部116内に嵌合しているチューブ抜け止め部材114がチューブ88の移動を止めることができ、チューブ88の抜けを防止することができる。
ケーシング側取付孔部96は、さらに、ケーシング側取付孔98から上方に延び且つ内方の操作ワイヤの取付位置Aまで連続するように形成されたケーシング側スリット部104を備えている。
ケーシング側スリット部104は、図9に示すように胴部60の側面上においてケーシング側取付孔98の中央上方から上方に延びて、蓋部62の側面の第2幅狭溝部110の下端まで延びている細溝を形成している側面スリット122と、図7に示すように、第2幅狭溝部110の下端において外周面上から内側に延びる細溝を形成している内部第1スリット124と、内部第1スリット124の内側端から操作ワイヤ86の取付位置Aよりさらに内側の領域まで、第2幅狭溝部110の下端がケーシングの内部空間と連通するように比較的大きく開口されている内部第2スリット126と、を備えている。
側面スリット122及び内部第1スリット124のスリットの大きさは、操作ワイヤ86の端部86aが通過することができないように端部86aの大きさよりも小さい大きさに形成され、逆に、操作ワイヤ86のワイヤ部分86bが自由に移動することができるようにワイヤ部分86bの径よりも大きい大きさに形成されている。
なお、スリットは、孔、溝、開口又は隙間により形成されていてもよい(以下同様)。
弁体側取付孔部92は、さらに、弁体側取付孔部92において弁体側取付孔94から上方に延び且つ内方の主軸部材66に向かって操作ワイヤ86の取付位置Aまで連続するように細溝が形成された弁体側スリット部102を備えている。
弁体側取付孔部92が、弁体側スリット部102の内側にワイヤ部分86bを通して操作ワイヤ86を挟み込むよう保持しているので、操作ワイヤ86の端部86aの引上げ動作が、弁体側スリット部102に、比較的精度が高く伝達されることができる。
図12は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、排水部本体を排水口部から上方に取り外す工程を示す図であり、図13は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、弁体部を弁体側取付孔とケーシング側取付孔とがほぼ直線状に並ぶ位置まで持ち上げた状態で、操作ワイヤを排水弁本体のケーシングの外側からケーシング側取付孔に向かって挿入する工程を示す図であり、図14は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、弁体部を持ち上げた状態で、弁体側取付孔とケーシング側取付孔とがほぼ直線状に並び、ケーシング側取付孔の外側から視認できている様子を示す図であり、図15は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、弁体部の弁体側取付孔に操作ワイヤの端部を横向きに挿入した状態を示す図であり、図16は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、操作ワイヤの端部を弁体側取付孔を通過させた後、操作ワイヤのワイヤ部分を上方に向かって側面スリット、内部第1スリット及び内部第2スリット内を通過させる様子を示す図であり、図17は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、チューブの第1鍔部をケーシングの頂部に設けられた幅広溝部に挿入し、チューブをチューブ取付部に側方から取り付ける様子を示す図であり、図18は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、チューブがチューブ取付部内の取付位置Aまで挿入された状態を示す図であり、図19は、本発明の一実施形態による排水弁装置において、チューブ抜け止め部材をチューブ抜け止め部材取付部に取り付ける工程を示す図である。
この状態で、図14に示すように、チューブ88の先端から延びる操作ワイヤ86の端部86aを、直線的に横方向に向かって、排水部本体48の外側から、ケーシング側取付孔98及び弁体側取付孔94に向かって挿入する。従って、作業者は、弁体側取付孔94を視認しながら、端部86aを、弁体側取付孔94の比較的小さい開口部に通すことができる。
このとき、操作ワイヤ86を引き上げると、操作ワイヤ86のワイヤ部分86bを、側面スリット122を通過させながら側面上を上昇させ、内部第1スリット124を通過させながら内側向きに上昇させ、内部第2スリット126を通過させながら、最終的には、操作ワイヤ86の取付位置Aまで移動させることが出来る。 なお、この際、弁体側取付孔94に挿入された操作ワイヤ86の端部86a近傍のワイヤ部分86bは弁体側スリット部102(図10参照)を通りながら、最終的には、操作ワイヤ86の取付位置Aの水平方向位置まで移動することが出来る。操作ワイヤ86の端部86aが弁体側取付孔94から弁体側スリット部102側に移動しながら上昇することにより、端部86aが弁体側取付孔94から再び抜け出て外れることが防止される。
より具体的には、チューブ88の第1鍔部88aを幅広溝部108に合わせて側方から挿入する。チューブ88のチューブ部分88cを第1幅狭溝部106に合わせて側方から挿入する。また、チューブ88のチューブ部分88dを第2幅狭溝部110に合わせて側方から挿入する。
続いて、図19に示すように、さらにチューブ88のチューブ部分88cが突起部112(図8参照)を乗り越えてさらに突起部112よりも中心側の取付位置Aに至るように押し込まれる。チューブ88が突起部112を乗り越えて配置されていることにより、チューブ88がチューブ取付部100から容易に脱落することが抑制される。
このようにして、操作ワイヤの端部86aを弁体部52の弁体側取付孔部92に取付けることができ、且つチューブ88を排水部本体48に固定することができる。
よって、例えば、ワイヤ引上げ式の操作装置82を増設して、後から排水弁装置28に取付けたい場合に、操作ワイヤ86を、排水部本体48のケーシング50の内部に設けられた弁体部52に簡便且つ正確に取付けることができる。また、例えば、排水弁装置28を、ワイヤ引上げ式の操作装置82から取り外して修理又は交換する場合に、操作ワイヤ86を、排水部本体48のケーシング50の内部に設けられた弁体部52から取り外し、排水弁装置28を操作装置82から取り外して修理、交換した後に、同じ操作装置82の操作ワイヤ86を同じ又は別の排水弁装置28の排水部本体48のケーシング50の内部に設けられた弁体部52に簡便且つ正確に取付けることもできる。
従って、ワイヤ引上げ式の操作装置82から延びる操作ワイヤ86を、排水弁装置28のケーシング50内の弁体部52に簡便且つ正確に接続することができる。
従って、操作ワイヤ86の端部86aが、外側からケーシング取付孔98を通して弁体側取付孔94に挿入された後、操作ワイヤ86を、ケーシング取付孔98及び弁体側取付孔94の上方から取付位置Aの上方まで向きを変えるように移動することができ、操作ワイヤ86が弁体部52に設けられた弁体側取付孔部92を上方に引上げることができるような取付位置Aにある状態とすることができる。
4 洗浄水タンク装置
6 貯水タンク
6a 底部
8 蓋
10 排水口
12 ボウル部
14 リム部
16a 入口
16 排水トラップ管路
20 導水路
22 第1リム吐水口
24 第2リム吐水口
26 給水装置
28 排水弁装置
30 給水管
32 給水バルブ
34 フロート
36 リフィール管
38 大洗浄ボタン
40 小洗浄ボタン
42 大洗浄用棒部材
44 小洗浄用棒部材
44a 先端部
48 排水部本体
50 ケーシング
52 弁体部
53 排水口部
54 引上げ機構
56 弁座
58 オーバーフロー管
58a 下方流路
60 胴部
62 蓋部
62a 頂面
64 弁体
66 主軸部材
68 平板取付部
70 取付孔
72 大洗浄操作部
74 小洗浄操作部
76 第1回転リンク
78 第2リンク
80 連通口
82 操作装置
84 操作装置本体
86 操作ワイヤ
86a 端部
86b ワイヤ部分
88 チューブ
88a 第1鍔部
88b 第2鍔部
88c チューブ部分
88d チューブ部分
90 取付部
92 弁体側取付孔部
94 弁体側取付孔
96 ケーシング側取付孔部
98 ケーシング取付孔
100 チューブ取付部
102 弁体側スリット部
104 ケーシング側スリット部
106 第1幅狭溝部
108 幅広溝部
110 第2幅狭溝部
112 突起部
114 チューブ抜け止め部材
114a 抑え部
114b 爪部
114c 嵌合部
116 チューブ抜け止め部材取付部
118 窪み部
120 係止孔
122 側面スリット
124 内部第1スリット
126 内部第2スリット
A 取付位置
B 領域
C 領域
D 領域
Claims (10)
- 便器を洗浄するための洗浄水を貯える洗浄水タンクの排水口に取り付けられる排水弁装置であって、
前記洗浄水タンクの前記排水口の上方に設けられ、ケーシングの内部に設けられた弁体部を上下方向に移動することにより、前記洗浄水タンクの前記排水口を開閉する排水部本体を有し、
前記排水部本体は、ワイヤ引上げ式の操作装置から延びる前記操作ワイヤを、前記排水部本体の前記ケーシングの内部に設けられた前記弁体部に着脱可能に取付けることができる取付部を備えていることを特徴とする排水弁装置。 - 前記取付部は、前記弁体部の軸の上部に設けられ且つ弁体側取付孔を有する弁体側取付孔部と、
前記排水部本体の前記ケーシングの上部に設けられたケーシング取付孔を有するケーシング側取付孔部とを備え、
前記操作ワイヤの端部が、外側から前記ケーシング取付孔を通して前記弁体側取付孔に挿入されるようになっている、請求項1に記載の排水弁装置。 - 前記取付部は、前記操作ワイヤを覆うチューブを、前記排水部本体の前記ケーシングに着脱自在に取付けることができるチューブ取付部を備えている、請求項1又は2に記載の排水弁装置。
- 前記取付部の前記チューブ取付部は、取付けた前記チューブが抜けることを抑制するような、突起部を備えている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の排水弁装置。
- 前記取付部のチューブ取付部は、取付けた前記チューブが抜けることを防止するような、チューブ抜け止め部材を備えている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の排水弁装置。
- 前記取付部の前記ケーシング取付孔部の前記ケーシング取付孔と、前記弁体部の軸の上部に設けられた前記弁体側取付孔部の前記弁体側取付孔とが、前記弁体部が上昇された所定位置となる場合に、ほぼ直線状に並ぶ位置に形成される、請求項2に記載の排水弁装置。
- 前記チューブは、その端部近傍に前記チューブの外径がチューブ部分よりも少なくとも一部増大された鍔部を備え、
前記取付部の前記チューブ取付部は、上部が前記ケーシングの頂面に開口され、且つ前記鍔部から上方に延びる前記チューブ部分を側方から受け入れるように、前記ケーシングの頂部の側面から内方に向かって延びる幅狭形状の幅狭溝部と、
前記幅狭溝部の下部に接続され、且つ前記ケーシングの頂部の側面から内方に向かって延び、前記鍔部を側方から受け入れるように前記幅狭溝部より幅広に形成された幅広溝部と、を備えている、請求項3乃至6の何れか1項に記載の排水弁装置。 - 前記取付部の前記ケーシング取付孔部は、前記ケーシングにおいて前記ケーシング取付孔から上方に延び且つ内方の前記操作ワイヤの取付位置まで連続するように形成されたケーシング側スリット部を備え、
前記取付部の前記弁体側取付孔部は、前記弁体側取付孔部において前記弁体側取付孔から上方に延び且つ内方の前記操作ワイヤの取付位置まで連続するように形成された弁体側スリット部を備えている、請求項2又は6に記載の排水弁装置。 - 請求項1乃至8の何れか1項に記載の排水弁装置を備えたことを特徴とする洗浄水タンク装置。
- 上記請求項9記載の洗浄水タンク装置を備えたことを特徴とする水洗大便器。
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