JP2016175744A - シート搬送装置、画像形成装置、シート搬送方法及びシート搬送プログラム - Google Patents

シート搬送装置、画像形成装置、シート搬送方法及びシート搬送プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】搬送された記録媒体の異常が検知された場合に、記録媒体を再利用可能な状態で取り出すこと。
【解決手段】搬送ローラ103と、搬送ローラ103の少なくとも1つを、モータを制御して回転駆動する駆動制御部201と、搬送ローラ103によってシートが搬送される際にモータの制御において処理される値に基づき、搬送される前記シートの異常を検知するシート状態判定部207と、シートの異常の検知結果に基づいてシートの搬送を制御するエンジン制御部31とを含み、シートの異常が検知された場合に、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されるローラ対によってのみシートが挟まれた状態となって停止するようにシートの搬送を制御することを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は、シート搬送装置、画像形成装置、シート搬送方法及びシート搬送プログラム
に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置においては、ローラ等によって搬送された用紙等の記録媒体上に画像を形成する。このような用紙の搬送において、複数の用紙が重なって搬送される状態である重送状態を検知して報知する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術のように記録媒体の重送を検知して報知を行った場合の対応として、搬送を停止した上で、ユーザが装置の筐体を開いて手動で記録媒体を取り出す対応が取られる場合がある。ここで、記録媒体を搬送するためのローラ対によって記録媒体が挟まれている場合、記録媒体を取り出すためには相応の力で記録媒体を引っ張る必要がある。その結果、記録媒体に折り目や破損等のダメージが発生し、再利用が不可能となってしまう。
尚、このような課題は、用紙の重送検知に応じて用紙の搬送を停止する場合に限らず、指定とは異なる用紙が搬送された場合にも同様に発生し得る。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、搬送された記録媒体の異常が検知された場合に、記録媒体を再利用可能な状態で取り出すことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、複数のローラによってシートを挟んで搬送する搬送ローラ対と、前記搬送ローラ対に含まれる複数のローラの少なくとも1つの回転をフィードバック制御を用いて回転駆動する回転駆動部と、前記搬送ローラ対によって前記シートが搬送される際に前記フィードバック制御において処理される値に基づき、搬送される前記シートの異常を検知するシート異常検知部と、前記シートの異常の検知結果に基づいて前記シートの搬送を制御する搬送制御部とを含み、前記搬送制御部は、前記シートの異常が検知された場合に、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されるローラ対によってのみ前記シートが挟まれた状態となって停止するように前記シートの搬送を制御することを特徴とする。
本発明によれば、搬送された記録媒体の異常が検知された場合に、記録媒体を再利用可能な状態で取り出すことが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る搬送ローラ周辺の構成を詳細に示す図である。 本発明の実施形態に係る搬送ローラの制御構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る搬送ローラの駆動制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る搬送ローラの駆動制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る用紙搬送に係るモータの駆動態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態に応じて得られる情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態に応じて得られる情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置誤差変動量テーブルの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るシート搬送動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の開閉機構により装置が開かれた場合にニップが解除されるローラを示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の搬送状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、シート搬送装置の例として、画像形成装置にて画像を形成する対象の用紙を搬送する搬送機構において用紙の状態を検知し、その検知結果に基づいて用紙の搬送を停止する画像形成装置について説明する。そのような画像形成装置において、用紙の搬送を停止させる場合に用紙を停止させる位置を制御することが本実施形態に係る特徴である。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像処理装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像処理装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、各種情報を表示し、ユーザが画像処理装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像処理装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12に格納されたプログラムや、HDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体からRAM11に読み出されたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像処理装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)21、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙トレイ25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像処理装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像処理装置1を直接操作し若しくは画像処理装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像処理装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、上述したようにCPU10の演算によって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像処理装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像処理装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像処理装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づいてプリントエンジン26を制御し、給紙トレイ25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された文書は排紙トレイ27に排紙される。
画像処理装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル24の操作若しくはネットワークI/F28を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部34若しくは入出力制御部32が主制御部30にスキャン実行信号を転送する。主制御部30は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部31を制御する。
エンジン制御部31は、ADF21を駆動し、ADF21にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット22に搬送する。また、エンジン制御部31は、スキャナユニット22を駆動し、ADF21から搬送される原稿を撮像する。また、ADF21に原稿がセットされておらず、スキャナユニット22に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット22は、エンジン制御部31の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット22が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット22に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部31は、スキャナユニット22が生成した撮像情報を画像処理部33に転送する。画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部33が生成した画像情報はHDD14等の画像処理装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット22、エンジン制御部31及び画像処理部33が連動して、原稿読み取り部として機能する。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD14等に格納され若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、画像処理装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
次に、プリントエンジン26の機械的な構成及び用紙の搬送経路について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段である搬送ベルト101に沿って各色の感光体ドラム102Y、102M、102C、102K(以降、総じて感光体ドラム102とする)が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。
搬送ベルト101は、給紙トレイ25から給紙される用紙に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである。すなわち、本実施形態に係るプリントエンジン26は、搬送ベルト101に沿って、この搬送ベルト101の搬送方向の上流側から順に、複数の感光体ドラム102Y、102M、102C、102Kが配列されている。
各色の感光体ドラム102の表面においてトナーにより現像された各色の画像が、搬送ベルト101に重ね合わせられて用紙に転写されることによりフルカラーの画像が形成される。そのようにして搬送ベルト101上に形成されたフルカラー画像は、図中に破線で示す用紙の搬送経路と最も接近する位置において、転写ローラ104の機能により、経路上を搬送されてきた用紙の紙面上に転写される。
紙面上に画像が形成された用紙は更に搬送され、定着ローラ105にて画像を定着された後、排紙トレイ107に排出される。また、両面印刷の場合、片面上に画像が形成されて定着された用紙は反転パス106に搬送され、反転された上で再度転写ローラ104の転写位置に搬送される。
また、図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は手差しトレイ109を含み、給紙トレイ25に収容された用紙の他、手差しトレイ109にスタックされた用紙に対して画像形成出力を行うことも可能である。手差しトレイ109にスタックされた用紙は、手差し給紙ローラ110によって給紙される。
図4は、プリントエンジン26内部において、給紙トレイ25から給紙された用紙の搬送経路を示す図である。図4に示すように、給紙トレイ25から給紙ローラ25aによって給紙されて搬送された用紙は、搬送ローラ103によって更に搬送される。
搬送ローラ103によって搬送された用紙は、転写ローラ104において画像を転写するタイミングを合わせるためのレジストローラ108に突き当てられる。給紙トレイ25ではなく手差しトレイ109にスタックされた用紙を用いる場合、給紙ローラ25aではなく手差し給紙ローラ110によって、搬送ローラ103に対して用紙が搬送される。
レジストローラ108に突き当てられた用紙は、その状態で更に搬送ローラ103により搬送される。これにより、搬送ローラ103とレジストローラ108との間で用紙に撓み(以降、「ループ」とする)が形成される。そして、制御されたタイミングにおいてレジストローラ108が回転を開始することにより、突き当てられていた用紙が転写ローラ104に搬送され、制御されたタイミングにおいて用紙上に画像が転写される。
図4に示すように、給紙ローラ25a、搬送ローラ103、レジストローラ108、手差し給紙ローラ110は、2つのローラによって構成されたローラ対である。また、転写ローラ104は、搬送ベルト101との間でニップを形成し、搬送ベルト101がかけ渡されたローラとの間でローラ対を構成する。
搬送経路における給紙ローラ25aの搬送方向下流側直後には給紙検知センサ111が設けられており、給紙ローラ25aの直後における用紙の有無が検知される。また、搬送経路における搬送ローラ103の直後には搬送検知センサ112が設けられており、搬送ローラ103の直後における用紙の有無が検知される。
また、搬送経路におけるレジストローラ108の近傍であって搬送方向の直前にはレジストセンサ113が設けられており、レジストローラ108の直前における用紙の有無が検知される。また、搬送経路における手差し給紙ローラ110の直後には手差し給紙検知センサ114が設けられており、手差し給紙ローラ110の直後における用紙の有無が検知される。
図4に示す用紙の搬送経路において用紙を搬送するローラである給紙ローラ25a、搬送ローラ103及びレジストローラ108は、フィードバック制御されたモータによって回転駆動される。そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、これらのローラを駆動するモータのフィードバック制御において得られる信号に基づいて用紙の有無や用紙の状態を検知することが可能である。
図5は、搬送ローラ103を回転駆動するローラ駆動制御部200の機能構成を示す図である。ローラ駆動制御部200は図2に示すプリントエンジン26において搬送ローラ103を回転駆動する構成であり、エンジン制御部31からの命令に基づいて動作する。尚、図5においては搬送ローラ103を例として説明するが、給紙ローラ25a及びレジストローラ108についても同様である。
図5に示すように、本実施形態に係るローラ駆動制御部200は、駆動制御部201、電圧生成部202、回転部203、回転検知部204、FB(FeedBack)取得部205、特徴量取得部206及びシート状態判定部207を含む。このような構成により、本実施形態に係るローラ駆動制御部200は、搬送ローラ103の回転をフィードバック制御するフィードバック制御部として機能すると共に、搬送される用紙の種類を判断する機能を提供する。
駆動制御部201は、エンジン制御部31から入力される回転部203の回転速度の目標値と、FB取得部205から入力されるフィードバック信号とに基づき、回転部203を回転させるための制御値を計算し、電圧生成部202に対して出力する。駆動制御部201が出力する制御値は、回転部203を回転させるためのPWM(Pulse Width Modulation)出力である駆動電圧のデューティー比の指示値である。電圧生成部202は、駆動制御部201から入力される制御値に基づき、回転部203を回転させるための駆動電圧を生成して出力する。
尚、本実施形態に係る電圧生成部202は、駆動制御部201が出力する制御値に基づいて低電圧のPWM駆動信号を出力する機能と、PWM駆動信号に基づいて高電圧の駆動電圧を出力する機能とを含む。PWM駆動信号は、例えば5V程度のPWM信号であり、駆動電圧は24V程度の駆動電圧がPWM駆動信号に基づいてスイッチングされて出力される電圧である。
回転部203は、電圧生成部202から入力される駆動電圧に応じて回転するモータである。この回転部203の回転によって、ギアやタイミングベルト等の駆動伝達機構を介して搬送ローラ103が回転する。回転部203としては、DC(Direct Current)モータを用いることが可能であり、インナーロータ型DCモータであるブラシレスDCモータやブラシ付きDCモータを用いることが可能である。本実施形態に係る回転部203は、回転速度や回転位置を検知するためのマーカーが付加された円板を含み、回転検知部204は、そのマーカーを光学的に読み取ることによって検知信号を出力する光学式エンコーダである。
具体的には、回転部203の回転に伴って回転する円板に付加されたマーカーが、回転検知部204が光学的に読み取る読み取り位置を通過する。これにより、回転検知部204による光学的な読み取り状態が変化し、回転検知部204がマーカーを検知して検知信号を出力する。
尚、本実施形態に係る回転検知部204は2組のセンサを含む。この2組のセンサは、上述した円板に付加されたマーカーの位相差がπ/2(rad)となるように配置されている。これにより、本実施形態に係る回転検知部204は、π/2(rad)の位相差を有する2つの検知信号を出力する。
FB取得部205は、回転検知部204の検知信号を取得し、単位時間あたりにマーカーが検知された回数に基づいて、回転部203の回転速度を計算し、フィードバック値として駆動制御部201に入力する。また、FB取得部205は、上述したように、π/2(rad)の位相差を有する2つの検知信号の位相差を利用して、回転部203の回転方向を検知する。
駆動制御部201は、このようにして出力されるFB取得部205のフィードバック値を取得する。そして、駆動制御部201は、エンジン制御部31から入力される目標値と、FB取得部205から入力されるフィードバック値との差分に基づき、回転部203を回転させるための制御値を出力する。
特徴量取得部206は、上述したようなローラ駆動制御部200によるフィードバック制御のサイクルにおいて、回転部203の回転状態を示す値である特徴量を取得する。図5において破線で示しているように、回転部203の回転状態を示す値としては、FB取得部205が取得した回転検知部204の検知信号や、FB取得部205が算出した回転部203の回転速度を用いることができる。
また駆動制御部201が電圧生成部202に入力する制御値を用いることができる。更に、電圧生成部202が出力する駆動電圧を用いることができる。これらの値が、フィードバック制御において処理される値、即ちフィードバック値である。特徴量取得部206は、取得した特徴量をシート状態判定部207に入力する。
シート状態判定部207は、特徴量取得部206から入力された特徴量に基づき、搬送ローラ103のローラ対に用紙が挟まれた状態であるか否かを検知すると共に、搬送ローラ103によって搬送されている用紙の状態を検知する。このように、ローラ駆動制御部200においては、駆動制御部201、電圧生成部202、回転検知部204及びFB取得部205が連動して、回転部203並びに搬送ローラ103等のローラをフィードバック制御により回転駆動する回転駆動部として機能する。そして、シート状態判定部207が、シート異常検知部として機能する。
本実施形態に係るフィードバック制御においては、駆動制御部201が、回転部203の回転速度の目標値とフィードバック値とに基づいて制御値を出力する。即ち、回転速度に基づいた制御(以降、「速度制御」とする)が行われる。図6は、回転速度に基づいた制御の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、エンジン制御部31から回転速度の指令値が入力されることにより、駆動制御部201が制御値を出力して回転駆動を開始する(S601)。駆動制御部201が制御値を出力することにより電圧生成部202及び回転部203によって搬送ローラ103の回転駆動が開始される。その結果、回転検知部204を介してFB取得部205により駆動制御部201にフィードバック値(以降、「FB値」とする)が入力される。
駆動制御部201は、FB取得部205から入力されるFB値とエンジン制御部31から入力される指令値とを比較する(S602)。その結果、両者に所定以上の差分が発生していることが検知されれば(S603/YES)、駆動制御部201は、検知した差分値に基づいて制御値の出力を修正する(S604)。以降、エンジン制御部31から入力される指令値に応じてS602からの処理を繰り返す。
また、S602の比較の結果差分が検知されなければ(S603/NO)、駆動制御部201は出力中の制御値を維持して、S602からの処理を継続する。このような制御により、エンジン制御部31から入力される指令値に基づいて搬送ローラ103が回転駆動される。
このような速度制御においてエンジン制御部31から駆動制御部201に入力される目標値は、直接的には回転部203の回転速度を指定するための値として用いられる。しかしながら、回転部203は搬送ローラ103を回転させるためのモータであり、結果的にエンジン制御部31から入力される目標値は搬送ローラ103を指定された回転速度で回転させるための値として用いられる。
同様に、速度制御とは、直接的には回転部203を指定された回転速度で回転させるための制御であるが、結果的には搬送ローラ103を指定された回転速度で回転させるための制御となる。従って、駆動制御部201からの制御値によって電圧生成部202が出力する信号は、直接的には回転部203を回転させるための制御値であるが、結果的には搬送ローラ103を回転させるための制御値となる。
また、本実施形態に係るレジストローラ108の制御においては、回転位置に基づいた制御(以降、「位置制御」とする)が行われる。位置制御を行う場合、FB取得部205は、マーカーが検知された回数に基づいて回転部203の回転位置を計算し、フィードバック値として駆動制御部201に入力する。また、駆動制御部201には、回転位置までの回転量が目標値として入力される。これにより、駆動制御部201は、目標値とフィードバック値との差分に基づいて回転部203の回転を制御するための制御値を生成して出力する。これにより、回転部203の回転位置が、入力された目標値に保たれる。
特に、レジストローラ108を所定の回転位置で停止させた状態とする制御をホールド制御と呼ぶ。ホールド制御の場合、エンジン制御部31から駆動制御部201に対しては、レジストローラ108を停止させたい位置に相当する回転部203の回転位置が目標値として入力される。そして、駆動制御部201は、FB取得部205から入力されるフィードバック値と目標値との差分に基づき、回転部203の回転位置が目標値となるように回転させるための制御値を生成して電圧生成部202に入力する。
図7はホールド制御の動作を示すフローチャートである。図6に示すようにホールド制御が開始され(S701)、回転部203の回転位置が目標値となるように制御されている状態においても、所定の周期でFB取得部205からのフィードバック値が駆動制御部201に入力される。
駆動制御部201は、FB取得部205からのフィードバック値を取得する度に、回転部203の回転位置が目標値に対してずれていないか否か、即ち位置変動の有無を判断する(S702)。S702の判断の結果、位置変動が発生していなければ(S702/NO)、駆動制御部201は、引き続き現在の制御値を電圧生成部202に対して入力する。
他方、位置変動が発生していた場合(S702/YES)、駆動制御部201は、発生した位置変動に応じて回転部203の回転位置を目標値に近づけるように、電圧生成部202に入力するための制御値の出力を修正する(S703)。
このようなホールド制御においてエンジン制御部31から駆動制御部201に入力される目標値は、直接的には回転部203の回転位置を指定するための値として用いられる。しかしながら、回転部203はレジストローラ108を回転させるためのモータであり、結果的にエンジン制御部31から入力される目標値はレジストローラ108を指定された停止位置で停止させるための値として用いられる。
同様に、ホールド制御とは、直接的には回転部203を指定された回転位置で停止させるための制御であるが、結果的にはレジストローラ108を指定された回転位置で停止させるための制御となる。従って、駆動制御部201からの制御値によって電圧生成部202が出力する電圧は、直接的には回転部203を回転させるための電圧であるが、結果的にはレジストローラ108を回転させるための電圧となる。
尚、図7においてはホールド制御を例として説明したが、ホールド制御に限らず、位置制御においては図7の動作が実行される。即ち、回転部203を回転させるための速度制御状態であっても、夫々のタイミングにおける位置の指令値がエンジン制御部31から入力されていれば、FB取得部205から入力される位置の実測値との比較に基づいて位置制御を行うことが可能である。
このような構成において本実施形態に係る要旨は、搬送ローラ103を回転駆動するローラ駆動制御部200において取得されるフィードバック値に基づいて、搬送される用紙の異常を検知し、異常を検知した場合に所定位置まで用紙を搬送することにある。異常を検知した場合に用紙を搬送する所定位置とは、画像形成装置1の筐体を開くことによって用紙を搬送するローラ対のニップが解除され、用紙を抑える構成が何もなくなる位置である。
図8は、図4において説明した搬送経路を用紙が搬送される際の搬送ローラ103の駆動態様を示すタイミングチャートである。図8に示すように、給紙トレイ25から給紙される用紙の搬送を開始するために搬送ローラ103の回転駆動が開始されてモータである回転部203の回転数が上昇していき、タイミングtにおいて指令値に応じた回転数となる。
タイミングtからタイミングtの間まで、搬送ローラ103は、給紙トレイ25から給紙されて給紙ローラ25aによって搬送された用紙をレジストローラ108に向かって搬送するために、指令値に応じた回転数で回転駆動される。レジストローラ108に到達した用紙は、レジストローラ108に突き当てられて一度停止される。そのため、タイミングtにおいて搬送ローラ103の回転数は減少し始め、タイミングtにおいて搬送ローラ103の回転が停止する。
その後、搬送ベルト101上に形成されたトナー像の搬送タイミングに応じて、タイミングtにおいて搬送ローラ103の回転が再開されると共にレジストローラ108の回転も再開され、転写ローラ104において用紙上にトナー像が転写される。
給紙ローラ25aによって搬送された用紙は、図8に示すタイミングtからtの間に搬送ローラ103に到達し、搬送ローラ103のニップ部に突入する。この際、搬送ローラ103が用紙から受ける力や、用紙の厚の影響により、搬送ローラ103を回転駆動するローラ駆動制御部200においてフィードバック値に変化が生じる。
図9(a)〜(c)は、給紙ローラ25aによって搬送された用紙が搬送ローラ103に突入してレジストローラ108に搬送される態様を示す図である。また、図10(a)〜(c)は、図9(a)〜(c)の状態において得られるフィードバック値を時系列に示す図である。
図10(a)〜(c)は、夫々回転部203の回転位置誤差、回転速度、駆動電圧を時系列に示す。尚、回転位置誤差とは、エンジン制御部31から入力される指令値に応じた理想の回転位置と、回転検知部204によって検知された回転位置との誤差であり、図7のS702において判断される値である。
図9(a)に示すように、給紙ローラ25aによって搬送された用紙が搬送ローラ103に突入するまでは、図10(a)〜(c)においてタイミングt以前のように、回転位置誤差、回転速度、駆動電圧共に定常的な状態である。尚、図10(a)〜(c)においては定常的な状態を直線状に示しているが、回転部203や搬送ローラ103の偏芯等に応じた周期的な誤差が生じる場合もある。
図9(b)に示すように用紙が搬送ローラ103に突入すると、搬送ローラ103は回転部203から供給される駆動力に加えて用紙から加わる力によって余計に回転する。その結果、図10(b)に示すように回転速度に変化が生じると共に図10(a)に示すように、回転位置誤差が発生する。
これに対して、ローラ駆動制御部200においては、図7において説明した速度制御により、回転速度を指令値に近づけるように制御を行う。そのため、駆動制御部201が出力する制御値が変化し、図10(c)に示すように電圧生成部202が出力する電圧値が変化する。
用紙の突入によって上昇した回転速度は、電圧生成部202が出力する駆動電圧が低くなることにより、図10(b)に示すように徐々に低下する。そして、タイミングtにおいて元の回転速度に戻る。しかしながら、回転速度が一時的に上昇したことによって図10(a)に示すように回転位置誤差が発生しており、タイミングtにおいては回転位置誤差の上昇が停止したのみで未だ誤差が発生した状態である。
従って、ローラ駆動制御部200は、継続して電圧生成部202が出力する駆動電圧を低く維持して回転部203の回転速度を下げ、回転位置誤差を修正する。その後、タイミングtにおいて回転位置誤差が修正され、定常状態に戻る。
ここで、図9(c)に示すように用紙が搬送ローラ103に挟まれた状態においては、搬送ローラ103は用紙の抵抗等によりより、回転に際して大きなトルクを要する。従って、図10(c)のタイミングt以降の定常状態においては、タイミングt以前の定常状態よりも要する電圧が大きくなる。
尚、図10(a)〜(c)の変化は、搬送ローラ103に突入する際の用紙の搬送速度が、搬送ローラ103の回転によるローラ表面の移動速度よりも早い場合の変化である。これに対して、搬送ローラ103に突入する際の用紙の搬送速度が、搬送ローラ103の回転によるローラ表面の移動速度よりも遅い場合、図10(a)〜(c)の変化は、正負が反転した状態となる。
図11は、種類の異なる用紙が搬送ローラ103に突入した際の回転位置誤差の変化を示す図である。図11においては、厚さの異なる1種類の用紙が搬送ローラ103に突入した場合の例を示しており、薄い方の用紙の場合を破線で、厚い方の用紙の場合を実線で示している。
図11に示すように、用紙が搬送ローラ103に突入した際の回転位置誤差の変化量は、用紙の厚さが厚い程大きくなる傾向にある。従って、図11に示すように、薄い用紙の場合の変化量aは、厚い用紙の場合の変化量aよりも小さい。本実施形態に係るシート状態判定部207は、図11に示す変化量a、aのように、用紙が搬送ローラ103に突入した際の回転位置誤差の変化量に基づいて搬送された用紙の異常を検知する。
そのため、本実施形態に係るシート状態判定部207は、図12に示すような位置誤差変動量テーブルを保持している。図12に示すように、本実施形態に係る位置誤差変動量テーブルは、「普通紙」、「コート紙」等の“用紙種類”と図11に示す「a」、「a」に対応する“位置誤差変動量”が関連付けられた情報である。
給紙トレイ25や手差しトレイ109から用紙が給紙される際、シート状態判定部207は、エンジン制御部31から、給紙される用紙の種類を示す情報を取得し、取得した“用紙種類”に対応する“位置誤差変動量”を位置誤差変動量テーブルから抽出する。その後、給紙された用紙が搬送ローラ103に突入した際に図11に示すように得られた位置誤差変動量と、位置誤差変動量テーブルから抽出した“位置誤差変動量”とを比較し、その差分が所定の閾値を超えていれば、搬送された用紙の異常を検知してエンジン制御部31に通知する。
搬送された用紙が意図された用紙とは異なる場合、図11に示すようにして得られる位置誤差変動量と、位置誤差変動量テーブルから抽出した“位置誤差変動量”との差分値は大きくなる。この他、例えば用紙が重送された場合にも、重送された用紙が搬送ローラ103に与える影響は1枚の状態とは異なるものとなるため、以上として検知可能である。
次に、本実施形態に係るローラ駆動制御部200においてシート状態判定部207がシートの異常を検知した際の動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。図13の動作は、エンジン制御部31による動作である。即ち、エンジン制御部31が用紙の搬送を制御する搬送制御部として機能する。換言すると、エンジン制御部31を構成するためのソフトウェア・プログラムのうち、図13の動作に係る部分がシート搬送プログラムである。図13に示すように、エンジン制御部31は、異常を検知したシート状態判定部207からの異常検知の通知を受けると(S1201)、ローラ駆動制御部200に入力している指令値をゼロにして搬送を停止する(S1202)。
そして、エンジン制御部31は、異状と判断された用紙を再利用可能な状態で取り出すための搬送(以降、「再利用搬送」とする)を開始する(S1203)。S1203においてエンジン制御部31は、再利用搬送のために予め定められた搬送速度を指令値としてローラ駆動制御部200に入力することにより、用紙の搬送を再開する。
図14は、本実施形態に係る再利用搬送において用紙が搬送される位置を示す図である。搬送経路を搬送される際の用紙は、給紙ローラ25a、搬送ローラ103、レジストローラ108及び転写ローラ104によって挟まれた状態となっている。そのような状態において用紙を取り除こうとすると、挟まれた状態の用紙を引き抜く際に用紙に力が加わり、用紙に折り目がついたり用紙が破損したりして再利用が不可能となる。
これに対して、本実施形態に係る画像形成装置1の筐体を開くと、図14に示すように、搬送ローラ103、レジストローラ108及び転写ローラ104のニップが解除される。従って、これらの3つのローラのみによって挟まれた状態であれば、画像形成装置1の筐体を開いた際に用紙を挟んでいるローラ対はなくなるため、無理な力を加えることなく用紙を取り出すことが可能である。
従って、再利用搬送においては、異状が検知された用紙が、搬送ローラ103、レジストローラ108及び転写ローラ104以外に用紙を挟んでいるローラが無い状態になるように用紙が搬送される。これが本実施形態に係る特徴的な制御である。
S1203のタイミングにおいて、用紙は図9(c)に示すように搬送ローラ103によって挟まれて搬送された状態である。他方、用紙は未だ給紙ローラ25aにも挟まれた状態である。給紙ローラ25aは、筐体の開閉機構によって画像形成装置1が開かれた場合にもニップ状態を維持する。そのため、用紙が給紙ローラ25aを通過して抜けるまで搬送することが再利用搬送の目的の1つである。
S1203において再利用搬送を開始したエンジン制御部31は、レジストセンサ113の検知出力を参照し、用紙の先端が検知されたか否かを確認する。用紙の先端がレジストセンサ113によって検知される前に、用紙の後端が給紙ローラ25aを抜けたことが検知された場合(S1207/YES)、エンジン制御部31は、ローラ駆動制御部200に対して入力する指令値を変更して用紙の搬送を停止し(S1208)、処理を終了する。
この場合、用紙は図15に示す状態となる。図15に示す状態は、図中に破線の丸で囲って示すように、給紙ローラ25aを用紙の搬送方向後端が抜けたことに基づいて用紙の搬送が停止された状態である。この場合、画像形成装置1の筐体が開かれた場合に、ニップが解除されるローラのみによって挟まれているため、再利用可能な状態で取り除くことが出来る。
S1207において用紙の後端が給紙ローラ25aを抜けたことの検知は、図10(a)〜(c)において説明したような、ローラ駆動制御部200において得られるフィードバック値に基づいて実現可能である。給紙ローラ25aによって用紙が挟まれて搬送されている状態は、図10(c)のタイミングt以降のような定常状態である。
これに対して、用紙が給紙ローラ25aを抜けると、給紙ローラ25aが用紙から受ける影響が変化し、図10(a)〜(c)のタイミングtからtにおいて説明したようにフィードバック値に変化が生じる。従って、給紙ローラ25aを回転駆動するローラ駆動制御部200は、このような変化に基づいて用紙が給紙ローラ25aを抜けたことを検知し、エンジン制御部31に通知する。これにより、エンジン制御部31は、搬送中の用紙が給紙ローラ25aを抜けたことを検知することが可能である。
他方、このような検知は高精度な制御が必要となるため、検知が困難な場合もあり得る。そのため、用紙が給紙ローラ25aを抜けたことを検知することなく(S1207/NO)、用紙の先端がレジストセンサ113によって検知される場合もある(S1204/YES)。そのような場合、エンジン制御部31は、用紙の搬送停止タイミングを判断するためのカウントを開始する(S1206)。
S1206において開始されるカウントは、レジストセンサ113によって検知された用紙の先端が更に搬送されて到達する位置を特定するためのカウントである。エンジン制御部31は、S1206においてカウントを開始した後、予め定められたカウント値をカウントアップした場合(S1207/YES)、ローラ駆動制御部200に入力する指令値を制御して用紙の搬送を停止し(S1209)、処理を終了する。
この場合、用紙は図16に示す状態となる。図16に示す状態は、図中に破線の丸で囲って示すように、レジストセンサ113によって用紙の先端が検知された後に所定の期間が経過したことに基づいて用紙の搬送が停止された状態である。この場合も、画像形成装置1の筐体が開かれた場合に、ニップが解除されるローラのみによって挟まれているため、再利用可能な状態で取り除くことが出来る。
他方、エンジン制御部31は、S1206においてカウントを開始した後、給紙検知センサ111の検知出力を監視し、用紙の後端が給紙検知センサ111を通過したか否か監視する。そして、予め定められたカウント値をカウントアップする前に(S1207/NO)、給紙検知センサ111において用紙の後端を検知した場合(S1208/YES)、ローラ駆動制御部200に入力する指令値を制御して用紙の搬送を停止し(S1209)、処理を終了する。
この場合、用紙は図17に示す状態となる。図17に示す状態は、図中に破線の丸で囲って示すように、給紙検知センサ111によって用紙の搬送方向後端が検知されたことに基づいて用紙の搬送が停止された状態である。この場合も、画像形成装置1の筐体が開かれた場合に、ニップが解除されるローラのみによって挟まれているため、再利用可能な状態で取り除くことが出来る。
このような処理により、本実施形態に係る再利用搬送が完了する。尚、上記実施形態においては、給紙トレイ25から用紙が供給されて搬送される場合を例としている。しかしながら、これは一例であり、手差しトレイ109から用紙が供給される場合も同様に適用される。
この場合、図12のS1205における判断は、用紙の後端が手差し給紙ローラ110を抜けたか否かの判断である。また、S1208の判断は、手差し給紙検知センサ114が用紙の後端を検知したか否かの判断である。これにより、手差しトレイ109からの給紙の場合においても同様に上記制御を適用可能である。即ち、本実施形態においては、給紙ローラ25a及び手差し給紙ローラ110が、搬送ローラ103に対して用紙を搬送する供給ローラ対として機能する。また、給紙検知センサ111及び手差し給紙センサ114が、供給センサとして機能する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1においては、フィードバック制御されたモータにより駆動される搬送ローラ103に用紙が突入したことをモータのフィードバック値により検知すると共に、その際のフィードバック値に基づいて用紙の異常を検知する。そして、用紙に異常が検知された場合には、装置の筐体を開いた場合にニップが解除されるローラによってのみ用紙が挟まれた状態となるまで用紙を搬送した上で搬送を停止する。これにより、搬送された記録媒体の異常が検知された場合に、記録媒体を再利用可能な状態で取り出すことが出来る。
尚、上記実施形態においては、用紙の先端が到達する位置の判断方法として、図12のS1204におけるレジストセンサ113による検知及びカウント値のカウントアップを用いる場合を例として説明した。この他、例えば用紙がレジストローラ108に突入したことを基準としても良い。
この場合、図12のS1204における判断は、用紙の先端がレジストローラ108に突入したことを検知したか否かの判断である。この判断は、図10(a)〜(c)において説明したような、ローラ駆動制御部200において得られるフィードバック値に基づいて実現可能である。
図18は、図中に破線で示すように、レジストローラ108に用紙が突入したことに基づいて用紙の搬送を停止した場合の状態を示す図である。図18においては、用紙がレジストローラ108に突入した後に所定期間搬送してから停止している。これにより、用紙は画像形成装置1の筐体が開かれた場合に、ニップが解除されるローラのみによって挟まれているため、再利用可能な状態で取り除くことが出来る。
尚、図18に示す状態の他、例えばレジストローラ108に用紙が突入したことが検知された場合に、所定期間搬送を行わずに直ちに搬送を停止しても良い。図19は、そのような状態を示す図である。給紙ローラ25aからレジストローラ108までの搬送経路の距離によっては、図19に示すように、用紙先端がレジストローラ108に到達した時点で用紙の後端が給紙ローラ25aを抜けている。従って、上記と同様に、用紙は画像形成装置1の筐体が開かれた場合に、ニップが解除されるローラのみによって挟まれているため、再利用可能な状態で取り除くことが出来る。
また、上記実施形態においては、フィードバック制御されたモータを用い、そのフィードバック値に基づいて用紙の突入及び用紙の異常を検知する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、モータの制御において得られる値であって、用紙がローラ対に突入した際に変化する値であれば、同様に実現可能である。例えば、モータのシャンと抵抗から得られる駆動電流値に基づいて上記と同様の検知を行うことも可能である。
1 画像形成装置
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 エンジン
14 HDD
15 I/F
16 LCD
17 操作部
18 バス
20 コントローラ
21 ADF
22 スキャナユニット
23 排紙トレイ
24 ディスプレイパネル
25 給紙トレイ
26 プリントエンジン
27 排紙トレイ
28 ネットワークI/F
30 主制御部
31 エンジン制御部
32 入出力制御部
33 画像処理部
34 操作表示制御部
101 搬送ベルト
102、102Y、102M、102C、102K 感光体ドラム
103 搬送ローラ
104 転写ローラ
105 定着ローラ
106 反転パス
107 排紙トレイ
108 搬送ローラ
109 手差しトレイ
110 手差し給紙ローラ
111 給紙検知センサ
112 搬送検知センサ
113 レジストセンサ
114 手差し給紙検知センサ
109 通紙センサ
200 搬送ローラ駆動部
201 駆動制御部
202 回転駆動部
203 回転部
204 回転検知部
205 FB取得部
206 特徴量取得部
207 シート状態判定部
特開2006−160484号公報

Claims (11)

  1. 複数のローラによってシートを挟んで搬送する搬送ローラ対と、
    前記搬送ローラ対に含まれる複数のローラの少なくとも1つを、モータを制御して回転駆動する回転駆動部と、
    前記搬送ローラ対によって前記シートが搬送される際に前記モータの制御において処理される値に基づき、搬送される前記シートの異常を検知するシート異常検知部と、
    前記シートの異常の検知結果に基づいて前記シートの搬送を制御する搬送制御部とを含み、
    前記搬送制御部は、前記シートの異常が検知された場合に、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されるローラ対によってのみ前記シートが挟まれた状態となって停止するように前記シートの搬送を制御することを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記搬送ローラ対に対して前記シートを搬送し、前記開閉機構によって装置が開かれた際にもニップ状態を維持する供給ローラ対を含み、
    前記搬送制御部は、前記シートの異常が検知された場合に、前記シートの搬送方向後端が前記供給ローラを通過してから停止するように前記シートの搬送を制御することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記搬送制御部は、前記供給ローラ対の下流側において前記シートを検知する供給センサによって前記シートの後端が検知されたことに基づいて前記シートの搬送を停止するように制御することを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記搬送ローラ対及び前記シートの搬送経路において前記搬送ローラの下流側に配置されたローラ対は、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されることを特徴とする請求項1乃至3に記載のシート搬送装置。
  5. 前記搬送制御部は、前記搬送ローラ対の下流側において前記シートが突き当てられるレジストローラ対の近傍で前記シートを検知するレジストセンサによって前記シートの先端が検知されたことに基づいて前記シートの搬送を停止するように制御することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載のシート搬送装置。
  6. 前記搬送制御部は、前記レジストセンサによって前記シートの先端が検知された後所定期間前記シートを搬送した後に停止するように制御することを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
  7. 前記搬送制御部は、前記搬送ローラ対の下流側において前記シートが突き当てられるレジストローラ対に前記シートの先端が到達したことに基づいて前記シートの搬送を停止するように制御することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載のシート搬送装置。
  8. 前記搬送制御部は、前記レジストローラ対に前記シートの先端が到達した後所定期間前記シートを搬送した後に停止するように制御することを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  9. 請求項1乃至8いずれか1項に記載のシート搬送装置によって搬送されたシートに対して画像形成出力を行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. 複数のローラによってシートを挟んで搬送する搬送ローラ対の少なくとも1つを、モータを制御して回転駆動することにより、前記シートを搬送し、
    前記搬送ローラ対によって前記シートが搬送される際に前記モータの制御において処理される値に基づき、搬送される前記シートの異常を検知し、
    前記シートの異常が検知された場合に、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されるローラ対によってのみ前記シートが挟まれた状態となって停止するように前記シートの搬送を制御することを特徴とするシート搬送方法。
  11. 複数のローラによってシートを挟んで搬送する搬送ローラ対の少なくとも1つを、モータを制御して回転駆動する回転駆動部に対して回転駆動の命令を出力するステップと、
    前記搬送ローラ対によって前記シートが搬送される際に前記モータの制御において処理される値に基づき、搬送される前記シートの異常を検知するステップと、
    前記シートの異常が検知された場合に、開閉機構によって装置が開かれた際にニップが解除されるローラ対によってのみ前記シートが挟まれた状態となって停止するように前記シートの搬送を制御するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするシート搬送プログラム。
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