JP2016175100A - レーザ切断装置及びレーザ切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光をワークに照射してワークを切断する際、ワークに照射されなかったレーザ光の光エネルギーを無駄に消費してしまうことなく、ワークの切断に有効に利用することができるレーザ切断装置及びレーザ切断方法の提供にある。【解決手段】レーザ光70を出力するレーザ照射器51を備え、レーザ光70により平板状のワークを切断して利用側ワークと廃棄側ワークを形成するレーザ切断装置50において、レーザ光70を反射させる凹面61を有し、断面凹部62は楕円弧状である凹面鏡60を備え、凹面鏡60は、レーザ照射器51が設けられた側とワークに対して反対側であって凹面61がワークに向くように設けられ、断面凹部62により規定される仮想楕円Eの楕円焦点F1、F2のうち一方の楕円焦点F1を、ワークを通過した通過レーザ光71の焦点に位置させ、他方の楕円焦点F2を、利用側ワークの切断端部62に位置させるように設けられる。【選択図】 図4

Description

この発明は、レーザ切断装置及びレーザ切断方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池は、電子機器の電源だけでなく、ハイブリッド車や電気自動車の電源として採用されている。
通常、リチウムイオン二次電池の電池ケースには、発電要素として電極組立体と電解液とが収容されている。電極組立体は、電極としての正極と負極と、正極と負極との間に介在される絶縁部材としてのセパレータとを備える。電極は、金属箔シートを所望の形状に切断することにより形成される。金属箔シートの切断は、例えば、レーザ光により行われる。
例えば、特許文献1には、レーザ溶接装置において、レーザ光をワークに対して照射することによりワークを溶接する際、ワークで反射した反射光を球面反射鏡で反射させてワークに再照射することが開示されている。反射光をワークに再照射することにより、焦点におけるワークの溶融に先行してワーク表面の印刷層や油脂汚れを除去して、焦点でのスパッタの発生を抑止する等、ワークの溶接に利用されなかったレーザ光を有効に利用している。
実公平4−28709号公報
しかし、特許文献1では、レーザ溶接装置においては、レーザ光の反射光を有効に再利用することができるが、レーザ切断装置においては、レーザ光をワークに対して照射してワークを溶融させ、溶融したワークを吹き飛ばして取り除くことにより、ワークを切断している。レーザ光を移動させながらワークの溶融と吹き飛ばしを繰り返し行い、レーザ光の移動方向に沿って延びる貫通路をワークに形成することによりワークを切断する。レーザ光はワークに直接照射されてワークの切断に利用されるが、すでに形成されている貫通路からワークを通過してしまう通過レーザ光が存在する。したがって、通過レーザ光の光エネルギーは無駄に消費される。よって、ワークを通過する通過レーザ光を有効に利用できない問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、レーザ光をワークに照射してワークを切断する際、ワークに照射されなかったレーザ光の光エネルギーを無駄に消費してしまうことなく、ワークの切断に有効に利用することができるレーザ切断装置及びレーザ切断方法の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明はレーザ光を出力するレーザ照射器を備え、前記レーザ光により平板状のワークを切断して利用側ワークと廃棄側ワークを形成するレーザ切断装置において、前記レーザ光を反射させる凹面を有し、断面凹部は楕円弧状である凹面鏡を備え、前記凹面鏡は、前記レーザ照射器が設けられた側と前記ワークに対して反対側であって前記凹面が前記ワークに向くように設けられ、前記断面凹部により規定される仮想楕円の楕円焦点のうち一方の楕円焦点を、前記ワークを通過した通過レーザ光の焦点に位置させ、他方の楕円焦点を、前記利用側ワークの切断端部に位置させるように設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、ワークに直接照射されなかった通過レーザ光の光エネルギーを無駄に消費してしまうことなく、ワークの切断に有効に利用することができる。
また、上記のレーザ切断装置において、前記凹面鏡はシリンドリカルミラーであり、前記レーザ光は入射方向と直交する横断面の形状が矩形であり、前記レーザ照射器は前記ワークに対して相対移動し、前記シリンドリカルミラーの軸方向及び前記横断面の一方の対向する二辺が延びる方向がレーザ照射器の相対移動方向と一致しても良い。
この場合、レーザ光を直線状に連続して反射させることができ、効率的にワークを切断することができる。
また、上記のレーザ切断装置において、前記レーザ光の前記ワークの平板面に対する入射角度が90度であっても良い。
この場合、レーザ光を効率的に反射させることができ、レーザ光の光エネルギーを有効利用することができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明はレーザ光を出力するレーザ照射器を備え、前記レーザ光により平板状のワークを切断して利用側ワークと廃棄側ワークを形成するレーザ切断方法において、前記レーザ光により前記ワークが照射され、前記ワークに照射されずに通過した通過レーザ光が存在し、前記レーザ光を反射させる凹面を有し、断面凹部は楕円弧状であり、前記レーザ照射器が設けられた側と前記ワークに対して反対側であって前記凹面が前記ワークに向くように設けられ、前記断面凹部により規定される仮想楕円の楕円焦点のうち一方の楕円焦点を、前記ワークを通過した通過レーザ光の焦点に位置させ、他方の楕円焦点を前記利用側ワークの切断端部に位置させるように設けられた凹面鏡により、前記通過レーザ光を反射させ、前記通過レーザ光を前記切断端部に照射させることを特徴とする。
本発明によれば、レーザ光をワークに照射してワークを切断する際、ワークに照射されなかったレーザ光の光エネルギーを無駄に消費してしまうことなく、ワークの切断に有効に利用することができる。
この発明によれば、レーザ光をワークに照射してワークを切断する際、ワークを通過したレーザ光を有効に利用できる。
本発明の実施形態に係るレーザ切断装置及びレーザ切断方法により形成される電極を利用した二次電池の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るレーザ切断装置及びレーザ切断方法により形成される電極を形成する(a)は電極シートを示す平面図であり、(b)は正極金属箔を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るレーザ切断装置を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るレーザ切断装置及びレーザ切断方法によるレーザ切断を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るレーザ切断装置によるレーザ切断方法を説明する斜視図である。 図5のレーザ光、電極シート及び凹面鏡を拡大して示す一部拡大斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るレーザ切断装置及びレーザ切断方法を図面を参照して説明する。
本実施形態では、本実施形態のレーザ切断装置及びレーザ切断方法により形成される電極用金属箔を利用した二次電池について例示する。本実施形態の二次電池は具体的にはリチウムイオン二次電池である。
図1に示すように、本実施形態の二次電池10は角型の二次電池である。二次電池10の電池ケースは、有底筒状のケース本体12と、ケース本体12の開口13を閉塞する矩形平板状の蓋体14により形成される。電池ケースには電極組立体11が収容されている。ケース本体12および蓋体14は金属材料(例えば、アルミニウム)により形成されている。
電極組立体11は、充電及び放電などの電池機能を生じさせる発電要素である。
電極組立体11は、複数の矩形シート状の正極20と複数の矩形シート状の負極21とが交互に積層されて層状に形成されている。正極20と負極21との間に絶縁部材であるセパレータ(図示せず)を介在させて正極20と負極21とを絶縁している。正極20は、図2(b)に示す正極金属箔22により形成されている。正極金属箔22の両面には、短手方向の一方の辺に沿った端部を除き、正極活物質が塗布されている。負極21は、図示しないが、負極金属箔により形成されている。負極金属箔の両面には、正極金属箔22と同様に、短手方向の一方の辺に沿った端部を除き、負極活物質が塗布されている。本実施形態の正極20及び負極21は、二次電池の電極である。本実施形態の正極金属箔22及び負極金属箔は、電極用金属箔である。本実施形態の正極活物質及び負極活物質は、電極用活物質である。
正極20及び負極21は、電極用活物質及び電極用金属箔の材料は異なるが、電極用金属箔シートを切断して製作する点は同一である。したがって、本実施形態では、正極20用の図2(a)に示す電極シート30を切断するレーザ切断装置50とそのレーザ切断方法について説明し、負極21のレーザ切断については詳細な説明を省略する。
電極シート30は、レーザ切断の対象物である。電極シート30は、例えば、アルミニウム箔により形成された平板状の電極用金属箔シートであり、平板面38を備える。図2(a)に示す端部39から端部40まで直線状に延びる切断予定線32に沿って電極シート30が切断されることにより、図2(b)に示す正極金属箔22が得られる。電極シート30には、切断予定線32に沿って切断されることにより、正極金属箔22となる切断端部36(図4参照)と、廃棄される部位31となる切断端部37(図4参照)が形成される。電極シート30は、本発明のワークである。正極金属箔22は、本発明の利用側ワークであり、廃棄される部位31は、本発明の廃棄側ワークである。
電極シート30の切断は、図3に示すレーザ切断装置50により行われる。レーザ切断装置50は、レーザ光を出力するレーザ照射器51と、電極シート30を載置する載置台53と、レーザ切断時に電極シート30を通過したレーザ光を反射させる凹面鏡60とを備える。
レーザ照射器51は、レーザ光を発するレーザ光発振部(図示せず)と、レーザ光発振部から出力されたレーザ光を予め設定された焦点に集光する集光レンズ(図示せず)と、レーザ出力口52とを備える。レーザ照射器51は、レーザ出力口52から下方に設けられた載置台53に載置された電極シート30に向けてレーザ光70を出力するように配置されている。
レーザ照射器51は、図示しない移動機構により、電極シート30の平板面38に対して水平方向及び垂直方向に移動可能であり、レーザ照射器51から出力されるレーザ光70の電極シート30の平板面38に対する入射角度が略90度となるように保持されている。レーザ照射器51を垂直方向に移動させることにより、レーザ照射器51から出力されるレーザ光70の焦点距離を調整することができる。レーザ照射器51を水平方向に移動させることにより、レーザ照射器51を電極シート30の切断予定線32の上方に移動させることができ、また、電極シート30の切断予定線32上にレーザ光70を直線状に連続して照射することができる。本実施形態では、レーザ光70の電極シート30の平板面38に対する入射方向と直交する横断面の形状は、図5に示す長方形である。レーザ照射器51はレーザ光70の横断面の長手方向に沿って移動可能である。レーザ光70の長手方向と電極シート30の切断予定線32の延びる方向とを一致させ、レーザ照射器51を電極シート30に対して相対移動させることにより、電極シート30の切断予定線32上にレーザ光70を照射することができる。
載置台53は、電極シート30を載置するためのものであり、図3に示すように、レーザ照射器51のレーザ出力口52の下方に設置されている。載置台53のレーザ照射器51側には平坦な面である載置面54が、反対側には平坦な面である底面55が形成されている。載置面54には、載置面54と水平に電極シート30が載置される。載置台53には、載置面54に開口57を有する溝部56が形成されている。溝部56は、載置面54から下方に垂直方向に延び、載置台53の底面55に接する底部58を有する溝である。溝部56は、載置面54と水平方向に直線状に延びるように形成される。したがって、開口57も載置面54と水平方向に直線状に延びるように形成されている。電極シート30が載置面54に載置されたとき、開口57は、電極シート30の切断予定線32と対向させ、開口57の長さは、対向する切断予定線32の長さ以上とする。溝部56の底部58には凹面鏡60が設けられる。図示しないが、本実施形態では、載置台53は、電極シート30を載置台53に移載する移載機構と、切断により得られる正極金属箔22を取り出す取出機構を備える。
図3に示すように、凹面鏡60は、電極シート30に対してレーザ照射器51と反対側に位置する。凹面鏡60は、載置台53に形成された溝部56の底部58に接するように設けられ、凹面鏡60の鏡面である凹面61は、電極シート30に向けられている。凹面鏡60は、凹面61に入射したレーザ光を凹面61で反射する反射鏡である。凹面鏡60は、レーザ光を効率良く反射させることができる材料により形成されている。凹面鏡60は、断面凹部62が楕円弧状であるシリンドリカルミラーである。凹面鏡60の図6に矢印Xで示す軸方向の長さは、電極シート30の切断予定線32の長さ以上とする。
凹面鏡60は、シリンドリカルミラーであるので、レーザ光を反射する凹面61が、軸方向には曲率を有さず、軸方向と直交する方向に沿った断面凹部62に曲率を有することにより、集光に利用される。したがって、溝部56を通って凹面鏡60に入射するレーザ光を凹面61で反射させるとき、反射光は、凹面鏡60の軸方向には変化されないが軸方向と直交する方向には集光される。よって、反射光を軸方向に沿って直線状に集光させることができる。凹面鏡60は、断面凹部62が楕円弧状である。したがって、断面凹部62により図4に示す仮想楕円Eが規定され、断面凹部62は仮想楕円Eの一部である。凹面鏡60は、仮想楕円Eが備える2つの楕円焦点F1、F2によりレーザ光を集光させることができる。レーザ光を凹面鏡60の凹面61で反射させるとき、仮想楕円Eの一方の楕円焦点F1を通らせ、それから凹面61で反射させると、反射光を他方の楕円焦点F2を通らせように集光させることができる。
電極シート30の切断時に、電極シート30を通過するレーザ光(以下、「通過レーザ光71」とする)が存在する。図4に示すように、通過レーザ光71には、図5に示すレーザ照射器51の移動方向Pと直交する方向において、切断端部36により境界B1が形成されるとともに、切断端部37により境界B2が形成される。通過レーザ光71の焦点を楕円焦点F1に位置させることにより、通過レーザ光71の境界B1、B2が楕円焦点F1で集光されて、楕円焦点F1、F2を通るように、レーザ照射器51の位置が設定されている。なお、通過レーザ光71の電極シート30に沿った横断面の長手方向及び短手方向の長さが10〜200マイクロメートルの範囲にあり、通過レーザ光71の焦点距離が100〜300ミリメートルの範囲にあることが想定される。
次に、本実施形態にかかるレーザ切断装置50を用いた電極シート30の切断方法について説明する。
図5に示すように、レーザ光70は、電極シート30の切断予定線32が延びる方向とレーザ光70の横断面の長手方向とが一致するように照射される。レーザ照射器51を電極シート30の切断予定線32に沿って電極シート30に対して水平方向に相対移動させて、レーザ照射器51から出力されるレーザ光70を切断予定線32上に直線状に連続して照射する。本実施形態では、レーザ照射器51を移動方向Pに移動させ、電極シート30を載置した載置台53及び凹面鏡60を固定して、レーザ照射器51を電極シート30に対して相対移動させる。
レーザ照射器51から出力されたレーザ光70が電極シート30に照射されると、図5に示す電極シート30上の照射スポット33がレーザ光70の光エネルギーにより一定時間加熱されて一定の温度に達することにより溶融する。溶融した照射スポット33を吹き飛ばすことにより照射スポット33が電極シート30から取り除かれて電極シート30を貫通する貫通部35が形成される。
レーザ照射器51を水平移動させながら電極シート30の切断予定線32上にレーザ光70が連続して照射されると、電極シート30に形成される貫通部35によって移動方向Pに延びる貫通路34が形成されて電極シート30が切断される。貫通路34は、移動方向Pに延びる電極シート30の切断端部36と切断端部37とに接する。電極シート30において切断端部36と切断端部37とに直交する電極シート30の端部39から端部40まで延びる貫通路34が形成されると、電極シート30は2つに切断される。本実施形態では、電極シート30において切断端部36を有する部位は正極金属箔22として利用され、電極シート30において切断端部37を有する部位31は利用されずに廃棄される。
レーザ照射器51の電極シート30に対する相対移動速度は、電極シート30の材料及び図4に示す厚さT、図5に斜線ハッチングで示す電極シート30上のレーザ光70が電極シート30を照射する照射断面積、レーザ照射器51から出力可能なレーザ光70の光エネルギー、等を考慮して決定される。照射断面積は、レーザ光70の横断面の形状と図5に示すレーザ照射器51のレーザ出力口52から電極シート30までの距離Dとで決定される。レーザ照射器51の電極シート30に対する相対移動速度は、レーザ光70を電極シート30上に照射して電極シート30を溶融させて貫通させることができる光エネルギーを電極シート30上に付与することができる一定の照射時間を確保することができる速度とする。
上述したように、電極シート30の切断予定線32上にレーザ光70が照射されると、電極シート30に貫通部35が形成される。図4及び図6に示すように、貫通部35が形成された状態で電極シート30に照射されるレーザ光70は、貫通部35に接する電極シート30の切断端部36及び切断端部37に直接照射されるが、電極シート30に直接照射されずに貫通部35を通過する通過レーザ光71が存在する。電極シート30に直接照射されたレーザ光70の光エネルギーは、電極シート30を溶融させるのに消費させるが、電極シート30に直接照射されずに貫通部35を通過した通過レーザ光71の光エネルギーは、電極シート30を溶融させるのに消費されない。
電極シート30の貫通部35を通過した通過レーザ光71の光エネルギーを無駄に消費することなく、通過レーザ光71を電極シート30の下方に設けられた凹面鏡60の凹面61で反射させる。貫通部35を通過した通過レーザ光71は、通過レーザ光71の焦点に位置する楕円焦点F1に集光され、楕円焦点F1を通過し、凹面鏡60の凹面61により反射され、反射光は他方の楕円焦点F2に集光されて楕円焦点F2に位置する切断端部36を照射する。よって、切断端部36は反射光により間接照射される。
例えば、通過レーザ光71の境界B1は、楕円焦点F1を通過して凹面鏡60の凹面61に到達し、凹面61の反射点63において反射され、反射光は楕円焦点F1を再度通過し、楕円焦点F2に到達する。通過レーザ光71の境界B2は、楕円焦点F1を通過して凹面鏡60の凹面61に到達し、凹面61の反射点64において反射され、反射光は楕円焦点F2に到達する。楕円焦点F2は切断端部36に位置するので、通過レーザ光71は凹面鏡60で反射されて、反射光はすべて楕円焦点F2に集光されて楕円焦点F2に位置する切断端部36に照射される。よって、切断端部36は、レーザ照射器51から出力されたレーザ光70により直接照射及び間接照射される。
レーザ光による電極シート30の切断の際には、レーザ光が照射されることにより、切断端部36及び切断端部37には切断端部36及び切断端部37から突出して延びる突起であるバリが形成されたり、切断端部36及び切断端部37の表面に凹凸が形成されたりする場合がある。正極金属箔22と、負極金属箔と、正極金属箔22と負極金属箔との間に設けられる絶縁部材であるセパレータとにより電極組立体11を組み立てる際、正極金属箔22及び負極金属箔にバリや凹凸が形成されたままにすると、バリや凹凸によりセパレータが突き破られる場合がある。セパレータが突き破られると、正極金属箔22により形成された正極20と負極金属箔により形成された負極21が短絡する場合がある。
切断端部36は正極金属箔22を形成し、切断端部37は廃棄される部位31を形成する。正極金属箔22は正極20として電極組立体11の組み立てに利用されるため、電極組立体11を組み立てる前に切断端部36に形成されたバリや凹凸を除いておくことが望ましい。通過レーザ光71の反射光を切断端部36にすべて照射させることで、切断端部36に形成されたバリを溶融させて取り除いたり、バリの突起を溶融させて丸くしたり、または、表面の凹凸を溶融させて滑らかにする。一方、切断端部37は廃棄される部位31を形成し、電極組立体11の組み立てに利用されないので、バリ及び凹凸が形成されていても良く、通過レーザ光71の反射光による照射を必要としない。
本実施形態に係るレーザ切断装置及びレーザ切断方法は以下の作用効果を奏する。
(1)レーザ切断装置50が備えるレーザ照射器51から出力されるレーザ光70により電極シート30が切断される際、電極シート30に直接照射されず電極シート30を通過した通過レーザ光71を凹面鏡60により反射させることで、反射光が電極シート30の切断端部36に集光されて、反射光により切断端部36を間接照射させることができる。したがって、電極シート30に直接照射されなかったレーザ光70の光エネルギーを無駄に消費してしまうことなく、電極シート30の切断時に有効に利用することができる。
(2)凹面鏡60はシリンドリカルミラーであり、レーザ光70は電極シート30の平板面38に対する入射方向と直交する横断面の形状が長方形である。したがって、レーザ照射器51を移動させながらシリンドリカルミラーによりレーザ光70を連続して反射させることができ、効率良く電極シート30を切断することができる。
(3)レーザ光70は電極シート30の平板面38に対する入射角度が90度である。したがって、レーザ光70を効率良く凹面鏡60において反射させることができ、レーザ光70の光エネルギーを有効に利用することができる。
(4)電極シート30の切断時には、電極シート30の切断端部36にレーザ光70が照射されることによりバリや凹凸が形成される場合がある。しかしながら、電極シート30を通過した通過レーザ光71の凹面鏡60による反射光を切断端部36に照射させることにより、切断端部36に形成されたバリを溶融させて取り除いたり、バリの突起を丸くしたり、または、表面の凹凸を溶融することにより滑らかにすることができる。したがって、電極組立体11を組み立てる際、バリや凹凸の形成されていない正極金属箔22及び負極金属箔を正極20及び負極21として利用することができる。よって、電極組立体11においてバリや凹凸によってセパレータが突き破られることがなく、正極20と負極21の短絡を防ぐことができ、二次電池10の信頼性を高めることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、レーザ切断装置50により切断される対象物は、電極用金属箔シートである電極シート30であったがこの限りでない。レーザ光により切断可能な物(ワーク)であれば良く、板状物であっても良い。
○ 上記の実施形態では、レーザ照射器51から出力されるレーザ光70は横断面の形状が長方形であったがこの限りでない。レーザ光の横断面は、電極シート30を照射できる形状であれば良く、矩形や円形であっても良い。矩形の場合、レーザ照射器51の電極シート30に対する相対移動方向は、レーザ照射器51から出力されるレーザ光70の横断面の一方の対向する二辺の延びる方向と一致させても良い。
○ 上記の実施形態では、凹面鏡60は断面凹部62が楕円弧状のシリンドリカルミラーであったがこの限りでない。凹面鏡の凹面で反射させる反射光を切断端部に集光して照射させることができれば良く、楕円面ミラーであっても良い。
○ 上記の実施形態では、電極シート30と凹面鏡60を備える載置台53とを固定し、レーザ照射器51を移動させ、レーザ照射器51は電極シート30と凹面鏡60とに対して移動可能であったがこの限りではない。レーザ照射器を電極シートの切断予定線に沿って電極シートに対して相対移動させることができれば良く、レーザ照射器と凹面鏡とを接続等して同期移動可能とし、電極シートを固定して、レーザ照射器と凹面鏡とを電極シートに対して相対移動可能としても良い。
○ 上記の実施形態では、載置台53の溝部56の開口57の長さ及び凹面鏡60の軸方向の長さを切断予定線32の長さ以上であるとしたがこの限りではない。通過レーザ光71を凹面鏡で反射させることができれば良く、レーザ照射器と載置台を同期移動可能とした場合、載置台は電極シート30を通過した通過レーザ光71を通過させることができる比較的短い長さの開口と、通過レーザ光71を反射させることができる軸方向に比較的短い長さの凹面鏡を備えても良い。
○ 上記の実施形態では、載置台53の溝部56に凹面鏡60を配したがこの限りでない。凹面鏡によりレーザ光を反射させることができれば良く、載置台を利用しないで凹面鏡を配しても良い。
22 正極金属箔(利用側ワーク)
30 電極シート(ワーク)
31 部位(廃棄側ワーク)
36 切断端部
38 平板面
50 レーザ切断装置
51 レーザ照射器
60 凹面鏡
61 凹面
62 断面凹部
70 レーザ光
71 通過レーザ光
E 仮想楕円
F1、F2 楕円焦点

Claims (4)

  1. レーザ光を出力するレーザ照射器を備え、前記レーザ光により平板状のワークを切断して利用側ワークと廃棄側ワークを形成するレーザ切断装置において、
    前記レーザ光を反射させる凹面を有し、断面凹部は楕円弧状である凹面鏡を備え、
    前記凹面鏡は、前記レーザ照射器が設けられた側と前記ワークに対して反対側であって前記凹面が前記ワークに向くように設けられ、前記断面凹部により規定される仮想楕円の楕円焦点のうち一方の楕円焦点を、前記ワークを通過した通過レーザ光の焦点に位置させ、他方の楕円焦点を、前記利用側ワークの切断端部に位置させるように設けられたことを特徴とするレーザ切断装置。
  2. 前記凹面鏡はシリンドリカルミラーであり、前記レーザ光は入射方向と直交する横断面の形状が矩形であり、前記レーザ照射器は前記ワークに対して相対移動し、前記シリンドリカルミラーの軸方向及び前記横断面の一方の対向する二辺が延びる方向がレーザ照射器の相対移動方向と一致することを特徴とする請求項1記載のレーザ切断装置。
  3. 前記レーザ光の前記ワークの平板面に対する入射角度が90度であることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ切断装置。
  4. レーザ光を出力するレーザ照射器を備え、前記レーザ光により平板状のワークを切断して利用側ワークと廃棄側ワークを形成するレーザ切断方法において、
    前記レーザ光により前記ワークが照射され、
    前記ワークに照射されずに通過した通過レーザ光が存在し、前記レーザ光を反射させる凹面を有し、断面凹部は楕円弧状であり、前記レーザ照射器が設けられた側と前記ワークに対して反対側であって前記凹面が前記ワークに向くように設けられ、前記断面凹部により規定される仮想楕円の楕円焦点のうち一方の楕円焦点を、前記ワークを通過した通過レーザ光の焦点に位置させ、他方の楕円焦点を前記利用側ワークの切断端部に位置させるように設けられた凹面鏡により、前記通過レーザ光を反射させ、
    前記通過レーザ光を前記切断端部に照射させることを特徴とするレーザ切断方法。
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