JP2016173188A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】できるだけ占有空間の奥行きを縮小することができる空気調和機を提供する。【解決手段】空気調和機は、吸込口31に面し、決められた移動経路に沿って移動するフィルタ35と、フィルタ35の下端35aに対応する吸込口31の輪郭線31aよりも上方に配置される清掃ブラシ63と、吸込口31の輪郭線31aから下方に下限位置74までフィルタ35の下端35aの変位を案内する下部フィルタレール72とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は空気調和機等に関する。
特許文献1に開示されるように、空気調和機はフィルタ清掃装置を有する。フィルタ清掃装置は吸込口の下端にローラーを備える。ローラーには清掃ブラシが向き合わせられる。エアフィルタの清掃にあたってエアフィルタはローラーに巻き付けられる。巻き付けられたエアフィルタに清掃ブラシが作用する。
特開2014−70884号公報
エアフィルタの可撓性に応じてローラーの径にはある程度の大きさが要求される。こうして熱交換器の前方にローラーが配置されると、空気調和機の奥行きが増大し、取り付けられる壁面から空気調和機は大きく前方に張り出してしまう。特に、熱交換器の前方に電装品箱が配置される場合には、壁面からの張り出し量はさらに増大してしまう。
本発明のいくつかの態様によれば、できるだけ空気調和機設置時の占有空間の奥行きを縮小することができる空気調和機を提供することができる。
本発明の一態様は、吸込口に面し、決められた移動経路に沿って移動するフィルタと、前記フィルタの下端に対応する前記吸込口の輪郭線よりも上方に配置される清掃ブラシと、前記吸込口の輪郭線から下方に下限位置まで前記フィルタの下端の変位を案内するフィルタレールとを備える空気調和機に関する。
フィルタは吸込口に面している。吸込口の輪郭線に対応してフィルタの下端は位置決めされる。フィルタの清掃にあたって清掃ブラシはフィルタに接触する。フィルタの下端が下限位置まで下降すると、清掃ブラシより上方に位置したフィルタは清掃ブラシにブラッシングされる。フィルタの下端が清掃ブラシの位置まで上昇すると、清掃ブラシより下方に位置したフィルタは清掃ブラシにブラッシングされる。こうしてフィルタは満遍なく清掃ブラシで清掃される。吸込口の下端にローラーを配置する必要はない。空気調和機は占有空間の奥行きを縮小することができる。
空気調和機は、前記フィルタレールを有する本体と、前記フィルタを支持し、前記本体に装着されて前記フィルタレールの案内路に連続した前記移動経路を形成する支持体とを備えてもよい。フィルタレールは吸込口から外れて配置される。支持体の脱着にあたってフィルタレールは干渉しない。同様に吸込口から外れた位置に電装品箱等の物体が配置されても、支持体の脱着にあたって当該物体と支持体との間に干渉は生じない。電装品箱等の物体が吸込口から外れて配置されても支持体の脱着に支障は生じない。
空気調和機は、前記吸込口の前記輪郭線の下方に配置されて、前記本体に取り付けられる電装品箱をさらに備えてもよい。支持体の脱着に支障を来さずに電装品箱は配置されることができる。
空気調和機は、前記下限位置に向かって前記フィルタの移動を引き起こす駆動力を前記フィルタに伝達する駆動部材をさらに備えてもよい。このとき、前記フィルタレールと前記駆動部材との間で前記移動経路には屈曲部が形成されればよい。フィルタの下端が下限位置に達した後にフィルタに駆動部材が作用し続けると、フィルタレールと駆動部材との間でフィルタは前方に張り出す。フィルタの下端が下限位置に達した後であっても、清掃ブラシに対して相対的にフィルタは移動することができる。こうして広い範囲でフィルタは清掃ブラシにブラッシングされることができる。
以上のように開示の態様によれば、できるだけ空気調和機設置時の占有空間の奥行きを縮小することができる空気調和機は実現されることができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和機の構成を概略的に示す概念図である。 一実施形態に係る室内機の外観を概略的に示す斜視図である。 室内機の本体の構成を概略的に示す斜視図である。 室内機の構造を概略的に示す分解斜視図である。 エアフィルタの構造を概略的に示す拡大斜視図である。 室内機の本体の拡大垂直断面図である。 フィルタレールの下端の構造を概略的に示す拡大斜視図である。 図6に対応し、上限位置に向かったエアフィルタの移動を示す拡大垂直断面図である。 図6に対応し、下限位置に向かったエアフィルタの移動を示す拡大垂直断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
(1)空気調和機の構成
図1は本発明の一実施形態に係る空気調和機11の構成を概略的に示す。空気調和機11は室内機12および室外機13を備える。室内機12は例えば建物内の室内空間に設置される。その他、室内機12は室内空間に相当する空間に設置されればよい。室内機12には室内熱交換器14が組み込まれる。室外機13には圧縮機15、室外熱交換器16、膨張弁17および四方弁18が組み込まれる。室内熱交換器14、圧縮機15、室外熱交換器16、膨張弁17および四方弁18は冷凍回路19を形成する。
冷凍回路19は第1循環経路21を備える。第1循環経路21は四方弁18の第1口18aおよび第2口18bを相互に結ぶ。第1循環経路21には、圧縮機15が設けられている。圧縮機15の吸入管15aは四方弁18の第1口18aに冷媒配管を介して接続される。第1口18aからガス冷媒は圧縮機15の吸入管15aに供給される。圧縮機15は低圧のガス冷媒を所定の圧力まで圧縮する。圧縮機15の吐出管15bは四方弁18の第2口18bに冷媒配管を介して接続される。圧縮機15の吐出管15bからガス冷媒は四方弁18の第2口18bに供給される。冷媒配管は例えば銅管であればよい。
冷凍回路19は第2循環経路22をさらに備える。第2循環経路22は四方弁18の第3口18cおよび第4口18dを相互に結ぶ。第2循環経路22には、第3口18c側から順番に室外熱交換器16、膨張弁17および室内熱交換器14が組み込まれる。室外熱交換器16は、通過する冷媒と周囲の空気との間で熱エネルギーの交換をする。室内熱交換器14は、通過する冷媒と周囲の空気との間で熱エネルギーの交換をする。第2循環経路22は例えば銅管などの冷媒配管で形成されればよい。
室外機13には送風ファン23が組み込まれる。送風ファン23は室外熱交換器16に通風する。送風ファン23は例えば羽根車の回転に応じて気流を生成する。気流は室外熱交換器16を通り抜ける。通り抜ける気流の流量は羽根車の回転数に応じて調整される。
室内機12には送風ファン24が組み込まれる。送風ファン24は室内熱交換器14に通風する。送風ファン24は羽根車の回転に応じて気流を生成する。送風ファン24の働きで室内機12には室内空気が吸い込まれる。室内空気は室内熱交換器14を通り抜け冷媒と熱交換する。熱交換された冷気または暖気の気流は室内機12から吹き出される。通り抜ける気流の流量は羽根車の回転数によって調整される。
冷凍回路19で冷房運転が実施される場合には、四方弁18は第2口18bおよび第3口18cを相互に接続し第1口18aおよび第4口18dを相互に接続する。したがって、圧縮機15の吐出管15bから高温高圧の冷媒が室外熱交換器16に供給される。冷媒は室外熱交換器16、膨張弁17および室内熱交換器14を順番に流通する。室外熱交換器16では冷媒から外気に放熱する。膨張弁17で冷媒は低圧まで減圧される。減圧された冷媒は室内熱交換器14で周囲の空気から吸熱する。冷気が生成される。冷気は送風ファン24の働きで室内空間に吹き出される。
冷凍回路19で暖房運転が実施される場合には、四方弁18は第2口18bおよび第4口18dを相互に接続し第1口18aおよび第3口18cを相互に接続する。圧縮機15から高温高圧の冷媒が室内熱交換器14に供給される。冷媒は室内熱交換器14、膨張弁17および室外熱交換器16を順番に流通する。室内熱交換器14では冷媒から周囲の空気に放熱する。暖気が生成される。暖気は送風ファン24の働きで室内空間に吹き出される。膨張弁17で冷媒は低圧まで減圧される。減圧された冷媒は室外熱交換器16で周囲の空気から吸熱する。その後、冷媒は圧縮機15に戻る。
(2)室内機の構成
図2は一実施形態に係る室内機12の外観を概略的に示す。室内機12の本体25には、アウターパネル26が覆い被さる。本体25の下面には吹出口27が形成される。吹出口27は室内に向けて開口される。本体25は例えば室内の壁面に固定されることができる。吹出口27は、室内熱交換器14で生成される冷気または暖気の気流を吹き出す。
吹出口27には前後1対の上下風向板28a、28bが配置される。上下風向板28a、28bはそれぞれ水平軸線29a、29b回りに回転することができる。回転に応じて上下風向板28a、28bは吹出口27を開閉することができる。上下風向板28a、28bの角度に応じて、吹き出される気流の方向は変えられる。
図3に示されるように、本体25には吸込口31が形成される。吸込口31は本体25の正面および上面で開口する。アウターパネル26は本体25の正面で吸込口31に覆い被さることができる。室内熱交換器14に流入する空気は、吸込口31から取り込まれる。
本体25の正面で吸込口31の下端は吸込口31の輪郭線(以下「下側輪郭線」という)31aによって規定される。ここでは、吸込口31の下側輪郭線31aは電装品箱32で形成される。電装品箱32は本体25に取り付けられる。電装品箱32は本体25に一体に形成されてもよい。こうして電装品箱32は下側輪郭線31aの下方に配置される。電装品箱32には制御回路その他の電装品が収容される。制御回路は室内機12の動作を制御する。
吸込口31には同形状のエアフィルタアセンブリ34が複数配置される。エアフィルタアセンブリ34はエアフィルタ35および保持部(支持体)36を備える。エアフィルタ35は保持部36に支持され保持される。保持部36は枠体37を有する。保持部36は枠体37で本体25に固定される。保持部36が本体25にセットされると、エアフィルタ35は吸込口31の全面にわたって配置される。なお、後述する送風ファン24が駆動する送風時にはエアフィルタ35の下端は吸込口31の下側輪郭線31aに対応する位置に配置される。
保持部36の枠体37には後述するエアフィルタ35のフレームを保持する前側のフィルタレール38が設けられる。前側のフィルタレール38に対応して本体25には後側のフィルタレール39が設けられる。フィルタレール38、39は、水平軸線29a、29bに直交する垂直面に沿って形成され、スライド自在にエアフィルタ35の左右両端を保持する。フィルタレール38、39はエアフィルタ35の移動経路を規定する。
図4に示されるように、本体25には送風ファン24が回転自在に支持される。送風ファン24には例えばクロスフローファンが用いられる。送風ファン24は水平軸線29a、29bに平行な回転軸41回りで回転する。送風ファン24の回転軸41は本体25の設置時の水平方向に延びる。送風ファン24は吹出口27に平行に配置される。送風ファン24には駆動源(図示せず)から回転軸41回りの駆動力が伝達される。駆動源は本体25に支持される。送風ファン24の回転に応じて気流は室内熱交換器14を通過する。その結果、冷気または暖気の気流が生成される。冷気または暖気の気流は吹出口27から吹き出される。
室内熱交換器14は前側体14aおよび後側体14bを備える。前側体14aは送風ファン24の前側から送風ファン24に向き合わせられる。後側体14bは送風ファン24の後側から送風ファン24に向き合わせられる。前側体14aおよび後側体14bは上端で相互に連結される。前側体14aおよび後側体14bは冷媒管42aを有する。冷媒管42aは水平方向に往復する。すなわち、冷媒管42aは、水平軸線29a、29bに平行に延び、本体25の正面視左右端で折り返され、再び水平軸線29a、29bに平行に延び、再び本体25の正面視左右端で折り返され、これらが繰り返される。冷媒管42aは第2循環経路22の一部を構成する。冷媒管42aには複数の放熱フィン42bが結合される。放熱フィン42bは水平軸線29a、29bに直交しつつ相互に平行に広がる。冷媒管42aおよび放熱フィン42bは例えば銅やアルミといった金属材料から成形されることができる。冷媒管42aおよび放熱フィン42bを通じて冷媒と空気との間で熱交換が実現される。
図4に示されるように、個々のエアフィルタアセンブリ34はフィルタ清掃ユニット43を含む。フィルタ清掃ユニット43は上ダストボックス45および下ダストボックス46を備える。上ダストボックス45および下ダストボックス46は保持部36の枠体37に取付けられる。上ダストボックス45はエアフィルタ35の前面側に配置される。上ダストボックス45はカバー47を有する。カバー47はボックス本体48内の空間を開閉可能に覆う。下ダストボックス46はエアフィルタ35の後面側に配置される。上ダストボックス45および下ダストボックス46はエアフィルタ35に対して水平方向に配置される。エアフィルタ35の清掃時、概ねエアフィルタ35の前面の塵埃は上ダストボックス45のボックス本体48に回収され、エアフィルタ35の後面の塵埃は下ダストボックス46に回収される。
フィルタ清掃ユニット43は第1従動ギア51および第2従動ギア52を備える。第1従動ギア51は上ダストボックス45に取り付けられる。第1従動ギア51は水平軸53回りで回転する。第1従動ギア51は、上ダストボックス45内の後述する清掃ブラシを回転駆動する。第1従動ギア51の歯は上ダストボックス45の外面から部分的に露出する。同様に、第2従動ギア52は下ダストボックス46に取り付けられる。第2従動ギア52は水平軸54回りで回転する。第2従動ギア52は、下ダストボックス46の両端に設けられ、後述するエアフィルタを駆動する。第2従動ギア52の歯は下ダストボックス46の外面から部分的に露出する。エアフィルタアセンブリ34が本体25にセットされると、第1従動ギア51は本体25に搭載の第1駆動ギア(図示されず)に噛み合い、同様に第2従動ギア52は本体25に搭載の第2駆動ギア(図示されず)に噛み合う。個々の駆動ギアには個別に電動モータといった駆動源(図示されず)が連結される。個々の駆動源から供給される駆動力に応じて第1従動ギア51および第2従動ギア52は個別に回転する。
図5に示されるように、エアフィルタ35はフレーム56およびメッシュシート57を備える。メッシュシート57は例えばポリエチレンテレフタラートの繊維(樹脂繊維)を格子状に組み合わせて構成される。メッシュシート57はフレーム56に支持される。フレーム56はメッシュシート57の形状を保持する機能を有する。フレーム56は樹脂材料(例えばポリプロピレン)から成形される。メッシュシート57のメッシュは気流に対して交差するようにフレーム56に配置される。
エアフィルタ35のフレーム56にはラック58が形成される。ラック58は、フレーム56の一対の対向する枠部に設けられている。ラック58は、下ダストボックス46に収納される後述する駆動部材であるピニオン61に噛み合う。ピニオン61は第2従動ギア52に連結される。第2従動ギア52の回転はピニオン61に伝達される。こうして第2従動ギア52の回転に応じて、エアフィルタ35はフィルタレール38、39に沿って前後に移動する。上ダストボックス45および下ダストボックス46に対してエアフィルタ35は相対的に移動する。
図6に示されるように、フィルタ清掃ユニット43はピニオン(駆動部材)61を備える。ピニオン61は例えば下ダストボックス46に回転自在に支持される。ピニオン61の外周は、例えば枠体37に形成される押さえ板(案内部材)62の湾曲面に所定の間隔で向き合わせられる。湾曲面はピニオン61の回転軸に平行な母線で形成される。エアフィルタ35が保持部36に装着されると、フレーム56およびラック58はピニオン61の外周と押さえ板62の湾曲面とに挟まれる。こうしてラック58はピニオン61に噛み合う。押さえ板62はピニオン61からラック58の離脱を防止する。ピニオン61および押さえ板62でエアフィルタ35の移動は案内される。
ピニオン61は第2従動ギア52に連結される。第2従動ギア52の回転はピニオン61に伝達される。ピニオン61の回転はピニオン61の接線方向にラック58の移動を引き起こす。こうして第2従動ギア52の回転に応じて水平軸線29a、29bに直交する垂直面に沿った方向に上ダストボックス45および下ダストボックス46に対してエアフィルタ35の相対移動は実現される。
フィルタ清掃ユニット43は、エアフィルタ35に関連づけられて配置される清掃ブラシ63を備える。清掃ブラシ63はエアフィルタ35の下端に対応する吸込口31の下側輪郭線31aよりも上方に配置される。清掃ブラシ63は上ダストボックス45内に収納される。
清掃ブラシ63はブラシ台座64を備える。ブラシ台座64は第1従動ギア51からの駆動力により水平軸65回りに回転することができる。ブラシ毛66はブラシ台座64の円筒面上に所定の中心角範囲にわたって配置される。ブラシ毛66の植毛範囲はブラシ台座64の軸方向にエアフィルタ35を横切る広がりを有する。清掃ブラシ63は所定の回転位置でブラシ毛66をエアフィルタ35に接触させ当該回転位置以外ではブラシ毛66をエアフィルタ35から離脱させる。ブラシ毛66がエアフィルタ35に接触した状態でフィルタレール38、39に沿ってエアフィルタ35が移動すると、エアフィルタ35の前面に付着した塵埃はブラシ毛66に絡め捕られることができる。
フィルタ清掃ユニット43はブラシ受け67を備える。ブラシ受け67は下ダストボックス46内に収納される。ブラシ受け67は受け面68を有する。受け面68は清掃ブラシ63に向き合わせられる。ブラシ毛66がエアフィルタ35に接触する際に受け面68はブラシ毛66との間にエアフィルタ35を挟み込む。その他、受け面68にはブラシ毛が植毛されてもよい。
本体25にはさらに下部フィルタレール72が設けられる。下部フィルタレール72は吸込口31の下側輪郭線31aから下方に延びる。下部フィルタレール72は例えば直線的な案内路73を規定する。エアフィルタアセンブリ34が本体25に装着されると、枠体37のフィルタレール38は下部フィルタレール72の案内路73に連続してエアフィルタ35の移動経路を形成する。こうして下部フィルタレール72は移動経路の下限位置74までエアフィルタ35の下端の変位を案内する。ピニオン61は下限位置74に向かってエアフィルタ35の移動を引き起こす駆動力をエアフィルタ35に伝達する。
前側のフィルタレール38には下部フィルタレール72とピニオン61との間で屈曲部38aが形成される。屈曲部38aは前下がりのフィルタレール38と垂直方向のフィルタレール38とを相互に接続する。屈曲部38aの下方では下部フィルタレール72に切れ目75が形成される。切れ目75の下方でエアフィルタ35が拘束され、ピニオン61が下方に向かってエアフィルタ35を駆動し続けると、切れ目75からエアフィルタ35は前方に張り出す。
図7に示されるように、本体25にはセンサ77が組み込まれる。センサ77は下限位置74に達するエアフィルタ35を検出する。ここでは、センサ77にはリミットスイッチが用いられる。リミットスイッチは下部フィルタレール72の案内路73内に配置される。リミットスイッチは案内路73の内部空間に向かって突き出る接触片78を備える。接触片78には傾斜面79が形成される。傾斜面79は下限位置74に近づくにつれて下部フィルタレール72の壁面から遠ざかる。エアフィルタ35の下端が案内路73に沿って下限位置74に達すると、エアフィルタ35の下端は傾斜面79に接触する。エアフィルタ35の作用で接触片78は下部フィルタレール72の壁面に向かって引っ込む。接触片78が引っ込むことでリミットスイッチは通電する。センサ77はオンされる。エアフィルタ35が下限位置74に達しない限り、センサ77のオフは維持される。センサ77はエアフィルタアセンブリ34ごとに設置される。
(3)室内機の動作
送風ファン24が動作すると、本体25内では吸込口31から吹出口27に向かって気流が生成される。吸込口31から吸引された空気はエアフィルタ35を通過して室内熱交換器14を通過する。冷房運転時には空気は室内熱交換器14で冷却されて吹出口27から吹き出される。暖房運転時には空気は室内熱交換器14で暖められて吹出口27から吹き出される。気流がエアフィルタ35を通過する際にメッシュシート57のメッシュの大きさよりも大きい塵埃はメッシュを通過することができない。塵埃はエアフィルタ35の前面に捕獲される。室内熱交換器14に向かって流れる気流から塵埃などは除去される。室内熱交換器14には清浄な気流が流れ込む。吹出口27から清浄な空気の冷気または暖気は吹き出される。
こうした送風時にはエアフィルタ35の下端は吸込口31の下側輪郭線31aに位置合わせされる。こうしてエアフィルタ35の下端が位置合わせされると、エアフィルタ35の上端は吸込口31の上端に位置合わせされる。こうして吸込口31には全面にわたってエアフィルタ35が配置されている。エアフィルタ35は移動経路に沿った前後方向に最小長さで広がる。気流が吸込口31を流通する際に気流はエアフィルタ35を通過する。
次に、エアフィルタ35の清掃を説明する。エアフィルタ35の清掃にあたってフィルタ清掃ユニット43は動作する。フィルタ清掃ユニット43ではブラシ台座64は回転動作する。ブラシ台座64の回転動作に応じて清掃ブラシ63のブラシ毛66はエアフィルタ35の前面に接触する。このとき、エアフィルタ35の後面はブラシ受け67の受け面68に受け止められる。エアフィルタ35はブラシ毛66と受け面68との間に挟まれる。
第2従動ギア52は駆動される。エアフィルタ35はフィルタレール38、39に沿って前後に移動する。エアフィルタ35の移動に応じてブラシ毛66はエアフィルタ35の前面をなぞる。こうしてブラシ毛66はエアフィルタ35の前面から塵埃を絡め捕る。絡め捕られた塵埃は上ダストボックス45に回収される。受け面68とエアフィルタ35が接触することで落下した塵埃は下ダストボックス46に回収される。
図8に示されるように、エアフィルタ35の下端35aが清掃ブラシ63の位置まで上昇すると、エアフィルタ35では清掃ブラシ63よりも下方に位置した部分がブラシ毛66でブラッシングされる。このとき、エアフィルタ35の上端35bの変位は補助案内路81で案内される。エアフィルタ35は補助案内路81に沿って室内熱交換器14の裏側に回り込む。
図9に示されるように、エアフィルタ35の下端35aが下限位置74まで下降すると、エアフィルタ35では清掃ブラシ63よりも上方に位置した部分がブラシ毛66にブラッシングされる。エアフィルタ35の下端35aが下限位置74に達した後に、エアフィルタ35のラック58にピニオン61の駆動力が作用し続けると、下部フィルタレール72とピニオン61との間でエアフィルタ35は前方に張り出す。エアフィルタ35の下端35aが下限位置74に達した後であっても、清掃ブラシ63に対して相対的にエアフィルタ35は移動することができる。こうしてエアフィルタ35の上端35bは清掃ブラシ63の位置まで達することができる。こうして広い範囲でエアフィルタ35は清掃ブラシ63にブラッシングされることができる。エアフィルタ35は満遍なく清掃ブラシ63で清掃される。
このようにエアフィルタ35の清掃にあたってエアフィルタ35は吸込口33の下側輪郭線33aから下限位置74に向かって大きく移動することができる。吸込口33の下側にローラーを配置する必要はない。空気調和機11は、占有空間の奥行きを縮小することができる。しかも、エアフィルタ35の下端35aは通常動作時には吸込口33の下側輪郭線33aに合わせられることから、エアフィルタ35は最大限に短縮され小型化されることができ、エアフィルタ35の清掃面積は縮小されることができる。こうした清掃面積の縮小は清掃時間の短縮化に貢献することができる。
エアフィルタ35の下端35aが下限位置74に達すると、センサ77はオンされる。2つのエアフィルタ35の下端が下限位置74に検出されると、2つのエアフィルタ35の下端35aは1直線に揃えられる。エアフィルタ35の移動は同期することができる。こうして2つのエアフィルタ35で駆動制御は共通化されることができる。エアフィルタ35の清掃は同時に開始されて同時に終了することができ、清掃時間は最短化される。2つのエアフィルタ35の間で清掃処理が時間的にずれると、清掃時間は延びてしまう。
空気調和機11ではエアフィルタアセンブリ34は本体25に対して着脱されることができる。着脱にあたってエアフィルタアセンブリ34の下端は吸込口31の下側輪郭線31aに合わせ込まれる。下部フィルタレール72は吸込口31から外れて配置されることから、エアフィルタアセンブリ34の着脱にあたって下部フィルタレール72は干渉しない。同様に吸込口31から外れた位置に電装品箱32が配置されても、エアフィルタアセンブリ34の着脱にあたって電装品箱32とエアフィルタアセンブリ34との間に干渉は生じない。電装品箱32が吸込口31から外れて配置されてもエアフィルタアセンブリ34の着脱に支障は生じない。
下限位置74に達するエアフィルタ35はセンサ77に作用する。通常動作時にはエアフィルタ35の下端35aは下限位置74から遠ざかることから、センサ77はオフされる。センサ77の動作時間は縮小されることができる。その一方で、通常動作時にエアフィルタ35の下端35aが下限位置に維持されると、センサは動作し続ける。動作の継続はセンサの寿命に影響する。
11 空気調和機、25 本体、31 吸込口、31a 下側輪郭線、32 電装品箱、35 エアフィルタ、35a 下端、36 支持体(保持部)、61 駆動部材(ピニオン)、63 清掃ブラシ、72 フィルタレール、74 下限位置、77 センサ。

Claims (4)

  1. 吸込口に面し、決められた移動経路に沿って移動するフィルタと、
    前記フィルタの下端に対応する前記吸込口の輪郭線よりも上方に配置される清掃ブラシと、
    前記吸込口の輪郭線から下方に下限位置まで前記フィルタの下端の変位を案内するフィルタレールと
    を備えることを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機において、前記フィルタレールを有する本体と、前記フィルタを支持し、前記本体に装着されて前記フィルタレールの案内路に連続した前記移動経路を形成する支持体とを備えることを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項2に記載の空気調和機において、前記吸込口の前記輪郭線の下方に配置されて、前記本体に取り付けられる電装品箱をさらに備えることを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機において、前記下限位置に向かって前記フィルタの移動を引き起こす駆動力を前記フィルタに伝達する駆動部材をさらに備え、前記フィルタレールと前記駆動部材との間で前記移動経路には屈曲部が形成されることを特徴とする空気調和機。
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