JP2016173062A - 内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法 - Google Patents

内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2段過給システムの間の通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備えた内燃機関の冷却システムに関し、高圧段過給機の高圧段コンプレッサの出口温度の制約条件に依らずに吸気ガスの高過給化を可能とし、さらに、燃費等の機関性能の悪化を抑制できる内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法を提供する。【解決手段】2段過給システムの低圧段コンプレッサ15bと高圧段コンプレッサ16bの間の吸気通路12に、エンジン冷却水Wを冷却媒体とする過給機間冷却器17を備え、この過給機間冷却器17に流入するエンジン冷却水Wの流路に制御弁32を設けて、低圧段コンプレッサ15bの吸気ガスAの出口温度である出口ガス温度Tloと、エンジン冷却水Wの温度である冷却水温度Twと、エンジン10の運転状態とに応じて、制御弁32の開閉状態を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、この2段過給システムのコンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備えた内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法に関する。
現在、ディーゼルエンジン等の内燃機関においては、エンジンの高出力化と低排ガスレベル化を両立するために、高過給運転が必須となっており、その中でも、図5に示すように、低圧段ターボ式過給システム(低圧段過給システム)15Sと高圧段ターボ式過給システム(高圧段過給システム)16Sの両方を備えて構成される2段過給システムを用いて、吸気ガスの高効率過給を行っている場合が多い。
しかしながら、この2段過給システムでは、低圧段過給システム15S及び高圧段過給システム16Sの各々が備える低圧段コンプレッサ15b及び高圧段コンプレッサ16bの回転翼の耐熱性等の観点から、吸気温度が高温になり易い高圧段コンプレッサ16bの出口温度に制約条件(高圧段コンプレッサ16bの材料などにもよるが、例えば、160℃〜200℃)が設定されており、この制約条件として設定された温度よりも、高圧段コンプレッサ16bの出口温度が高くならないように、低圧段コンプレッサ15b及び高圧段コンプレッサ16bによる過給圧が調整されている。
この高圧段コンプレッサ16bの出口温度に対する制約条件をクリアして、さらなる高過給化を可能とするために、図5に示すように、低圧段コンプレッサ15bと高圧段コンプレッサ16bの間に、エンジン冷却水Wを冷却媒体とする水冷式の過給機間冷却器17を設けて、低圧段コンプレッサ15bで圧縮された高温、高圧の吸気ガスをこの過給機間冷却器17で徐冷して、高圧段コンプレッサ16bの出口温度を低下させる技術が使用されている。
これに関連して、図5に示す構成とは別の、水冷式の過給機間冷却器を設けた構成として、例えば、低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサの間の低圧吸気通路と、高圧段コンプレッサの下流側の高圧吸気通路の両方に跨って設けられた単一のインタークーラで低圧吸気と高圧吸気の両方を冷媒に間接接触させて冷却し、エンジンの運転状況に応じて低圧吸気と高圧吸気の温度効率を変更する2段ターボ過給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、図5に示すように、過給機間冷却器17を設ける場合では、過給機間冷却器17を通過するエンジン冷却水Wの温度によっては、所定の圧力比を得るために必要な高圧段コンプレッサ16bでの過給仕事が増加してしまい、燃費等の機関性能が悪化する問題がある。
すなわち、過給機間冷却器17を通過するエンジン冷却水Wの温度Twが低圧段コンプレッサ15bの出口温度Tloよりも高い(Tw>Tlo)場合には、低圧段コンプレッサ15bで過給された吸気ガスがさらに加熱されて昇温してしまうため、所定の圧力比を確保するために必要な高圧段コンプレッサ16bの仕事量が増加し、すなわち、過給機の効率が低下することになり、機関性能の悪化を招いてしまう。
特開2006-90205号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、この2段過給システムのコンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備えた内燃機関の冷却システムにおいて、高圧段過給システムの高圧段過給機の高圧段コンプレッサの出口温度の制約条件に依らずに吸気ガスの高過給化を可能とし、さらに、燃費等の機関性能の悪化を抑制することができる内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関の冷却システムは、低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、該2段過給システムの低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備えた内燃機関の冷却システムにおいて、前記低圧段コンプレッサと、前記高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、前記低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度を検出する第1の温度検出装置を設けるとともに、前記過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水の流路に制御弁を設け、更に、エンジン冷却水の温度である冷却水温度を検出する第2の温度検出装置を設けて、当該冷却システムを制御する制御装置が、前記出口ガス温度と前記冷却水温度とエンジン運転状態とに応じて、前記制御弁を制御するように構成される。
つまり、過給機間冷却器を備える2段過給システムにおいて、低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度と過給機間冷却器のエンジン冷却水の温度である冷却水温度を計測し、冷却器に流入するエンジン冷却水の通水を制御する制御弁を有し、制御装置がこれらの計測された温度の値とエンジン運転状態とをモニターして制御弁を制御する信号を出力する。
ここで、低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度と、エンジンの冷却水の温度との大小関係のみで、言い換えると、単純に、出口ガス温度と冷却水温度の温度差のみで、過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水の流路に設けた制御弁を制御すると、第1の温度検出装置、第2の温度検出装置の反応遅れによって制御性が損なわれ、過給機の効率が低下することが懸念される。
これに対して、本発明では、出口ガス温度と冷却水温度の温度差に応じたフィードバック制御に、エンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御を加え、この両方の制御で制御弁を制御することで、第1の温度検出装置、第2の温度検出装置の反応遅れによる制御性の悪化を抑制する。
すなわち、エンジン運転状態が、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の通水を行うべきエンジン運転領域(使用領域)に到達したときには、過給機間冷却器による吸気ガスの冷却がすぐに必要となるため、出口ガス温度が冷却水温度より低くても、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の通水を行う。一方、エンジン運転状態が、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の通水を行うべきエンジン運転領域から外れたときでも、吸気ガスの温度はすぐには低下しないため、出口ガス温度が冷却水温度より高く、過給機間冷却器による吸気ガスの冷却が可能である場合には、引き続き、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の通水を行う。
この構成によれば、出口ガス温度と冷却水温度の温度差に応じたフィードバック制御に、エンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御を加えることにより、出口ガス温度と冷却水温度をそれぞれ検出する温度検出装置の反応遅れによる制御性の悪化を抑制しつつ、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の流入を最適化することができるので、過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水による、低圧段コンプレッサで過給された吸気ガスの加熱及び昇温を抑制することができる。従って、高圧段コンプレッサの出口側の吸気ガスの温度の制約条件を受けずに、吸気ガスを高過給化することができ、過給機間冷却器の影響で機関性能が悪化することを回避することが可能となる。
また、上記の内燃機関の冷却システムにおいて、前記制御装置が、前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いか否かを判定する温度条件判定手段と、エンジン運転状態に応じて予め前記過給機間冷却器を使用する使用領域を設定し、この使用領域に前記内燃機関の運転状態が含まれているか否かを判定する使用条件判定手段と、前記温度条件判定手段により、前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いと判定されるか、または、前記使用条件判定手段により、前記内燃機関の運転状態が前記使用領域に含まれていると判定されるかのいずれかの判定が成立したときに、前記制御弁を開状態に制御する弁制御手段とを備えて構成される。
この構成によれば、出口ガス温度と冷却水温度の温度差によるフィードバック制御とエンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御の組み合わせにより、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の流入を最適化することができる。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、上記の内燃機関の冷却システムを備えて構成され、上記の内燃機関の冷却システムと同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関の冷却方法は、低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、該2段過給システムの低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備え、該過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水の流路に制御弁を設けた内燃機関の冷却方法において、前記低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度と、エンジン冷却水の温度である冷却水温度と、エンジン運転状態とに応じて、前記弁を制御することを特徴とする方法である。
また、上記の内燃機関の冷却方法において、前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いか、または、エンジン運転状態に応じて予め設定された前記過給機間冷却器を使用する使用領域に、前記内燃機関の運転状態が含まれているかの、いずれかが成立したときに、前記制御弁を開状態に制御する。
これらの方法によれば、上記の内燃機関の冷却システムと同様の作用効果を奏することができる。
本発明の内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法によれば、出口ガス温度と冷却水温度の温度差に応じたフィードバック制御に、エンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御を加えることにより、出口ガス温度と冷却水温度をそれぞれ検出する温度検出装置の反応遅れによる制御性の悪化を抑制しつつ、過給機間冷却器へのエンジン冷却水の流入を最適化することができるので、過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水による、低圧段コンプレッサで過給された吸気ガスの加熱及び昇温を抑制することができる。
従って、高圧段コンプレッサの出口側の吸気ガスの温度の制約条件を受けずに、吸気ガスを高過給化することができ、過給機間冷却器の影響で機関性能が悪化することを回避することが可能となる。
本発明に係る実施の形態の内燃機関の冷却システムの構成を模式的に示す図である。 制御装置の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の冷却方法の制御フローの一例である。 エンジン運転状態に応じて、過給機間冷却器の使用領域を設定した制御マップを示す図である。 従来技術の内燃機関の冷却システムの構成を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関の冷却システム、内燃機関及び内燃機関の冷却方法について図面を参照しながら説明する。なお、本発明に係る実施の形態の内燃機関は、本発明に係る実施の形態の内燃機関の冷却システム1を備えて構成され、後述する内燃機関の冷却システム1が奏する作用効果と同様の作用効果を奏することができる。なお、この実施の形態では、ターボ式過給システムのコンプレッサを例にして説明しているが、一方又は両方が機械式のコンプレッサでもよく、過給できるコンプレッサであればよい。また、2段以上の多段で過給する構成であってもよい。
図1に示すように、本発明に係る実施の形態の内燃機関の冷却システム1を備えたエンジン(内燃機関)10は、エンジン本体11と吸気通路12と排気通路13を備えており、さらに、低圧段ターボ式過給システム(低圧段過給システム)15S、高圧段ターボ式過給システム(高圧段過給システム)16SとEGRシステムを備えている。
吸気通路12は、吸気マニホールド11aに接続し、上流側より順に、空気流量(MAF)センサ(図示しない)、低圧段ターボ式過給システム15Sの低圧段ターボチャージャ(低圧段ターボ式過給機)15の低圧段コンプレッサ15b、高圧段ターボ式過給システム16Sの高圧段ターボチャージャ(高圧段ターボ式過給機)16の高圧段コンプレッサ16b、大気A1を冷却媒体とする空冷式インタークーラ18が設けられている。
また、排気通路13は、排気マニホールド11bに接続し、上流側より順に、高圧段ターボチャージャ16の高圧段タービン16a、低圧段ターボチャージャ15の低圧段タービン15a、排気ガス浄化処理装置(図示しない)が設けられている。そして、EGR通路14は、排気マニホールド11bと吸気マニホールド11aとを接続して設けられ、上流側より順に、EGRクーラ14a、EGRバルブ14bが設けられている。
そして、大気から導入される新気Aが、必要に応じて、EGR通路14から吸気マニホールド11aに流入するEGRガスGeを伴って、気筒(シリンダ)内の燃焼室に送られ、燃焼室にて燃料噴射装置より噴射された燃料と混合圧縮されて、燃料が燃焼することで、エンジン10に動力を発生させる。そして、エンジン10での燃焼により発生した排気ガスGが、排気マニホールド11bから排気通路13に流出するが、その一部はEGR通路14にEGRガスGeとして流れ、残りの排気ガスGa(=G−Ge)は、排気通路13の高圧段タービン16a、低圧段タービン15aを経由して、排気ガス浄化処理装置により浄化処理された後、マフラー(図示しない)を経由して大気へ放出される。
本発明の内燃機関の冷却システム1は、低圧段ターボ式過給システム15Sと高圧段ターボ式過給システム16Sで構成される2段ターボ式過給システム(2段過給システム)を備え、さらに、この2段ターボ式過給システムの低圧段コンプレッサ15bと高圧段コンプレッサ16bの間の吸気通路12に、エンジン冷却水Wを冷却媒体とする水冷式の過給機間冷却器17を備えている。
ここで、この過給機間冷却器17を冷却するための流路を含む、エンジン冷却水Wの流路(太線で表示)について説明する。エンジン冷却水Wの流路は、ラジエータ21、ウォーターポンプ22、エンジン本体11、ラジエータ21の順に巡回する第1流路と、ウォーターポンプ22、EGRクーラ14a、ウォーターポンプ22の順に巡回する第2流路と、ウォーターポンプ22、過給機間冷却器17、ウォーターポンプ22の順に巡回する第3流路の3流路がある。
なお、第1流路においては、ラジエータ21の上流側に、サーモスタット23が配設され、エンジン冷却水Wの温度がサーモスタット23の設定温度以下になると、自動的に、エンジン本体11を通過後のエンジン冷却水Wを、ラジエータ21をバイパスしてウォーターポンプ22に入る流路(点線で表示)に切り替える。
また、低圧段コンプレッサ15bと高圧段コンプレッサ16bの間の吸気通路12に、低圧段コンプレッサ15bの吸気ガスAの出口温度である出口ガス温度Tloを検出する第1の温度センサ(第1の温度検出装置)30を設けるとともに、エンジン冷却水Wの温度である冷却水温度Twを検出する第2の温度センサ(第2の温度検出装置)31を設ける。
この第2の温度センサ31は、後述する制御弁32が全閉状態の場合でも、エンジン冷却水Wが常に流れて、冷却水温度Twを正確に検出することができる流路に設ける必要があり、例えば、図1に示すように、ウォーターポンプ22の出口で過給機間冷却器17側に分流する前に設ける。
そして、この内燃機関の冷却システム1において、さらに、過給機間冷却器17に流入するエンジン冷却水Wの流路に制御弁32を設ける。この制御弁32は、例えば、全開状態と全閉状態を切り替える開閉弁としての電磁弁で構成されるが、エンジン冷却水Wの流量を調整できる流量調整弁で構成してもよい。
また、図1に示すように、本発明の内燃機関の冷却システム1を制御する制御装置40を設ける。この制御装置40は、通常は、エンジン10の運転状態全般を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)に組み込まれるが、独立して設けてもよい。
そして、本発明の内燃機関の冷却システム1では、この制御装置40は、図2に示すように、温度条件判定手段41と、使用条件判定手段42と、弁制御手段43等を備えて構成される。
この温度条件判定手段41は、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより高い(Tlo>Tw)か否かを判定する手段である。また、使用条件判定手段42は、図4に示すように、エンジン運転状態に応じて予め過給機間冷却器17を使用する使用領域CT(斜線部)を設定し、この使用領域CTに実際のエンジン運転状態が含まれているか否かを判定する手段である。この判定用に図4に示すような制御マップを用いることができる。なお、エンジン運転状態は、通常、エンジン回転速度Neと燃料噴射量qで表される。
そして、弁制御手段43は、温度条件判定手段41により、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより高い(Tlo>Tw)と判定されるか、または、使用条件判定手段42により、エンジン運転状態が使用領域CTに含まれていると判定されるかの、いずれかの判定が成立したときに、制御弁32を開状態に制御し、いずれの判定も成立しないときには、制御弁32を閉状態に制御する手段である。この制御弁32の開弁操作及び閉弁操作においては、エンジン冷却水Wの流量の急激な変化を避けるため、徐々に、連続的又は段階的に、全開又は全閉とすることが好ましい。
上記の構成により、本発明では、制御装置40が、出口ガス温度Tloと、冷却水温度Twと、エンジン10の運転状態に応じて、制御弁32を制御する構成となる。つまり、過給機間冷却器17を備える2段過給システムにおいて、過給機間冷却器17に流入するエンジン冷却水Wの通水を制御する制御弁32を有し、低圧段コンプレッサ15bの吸気ガスAの出口温度である出口ガス温度Tloと過給機間冷却器17のエンジン冷却水Wの温度である冷却水温度Twを計測して、制御装置40がこれらの計測された温度Tlo、Twの値とエンジン運転状態とをモニターして制御弁32を制御する信号を出力する。
次に、上記の内燃機関の冷却システム1を用いた、本発明の内燃機関の冷却方法について、図3の制御フローを参照しながら説明する。この図3の制御フローは、エンジン10の運転時における制御フローであり、予め設定した制御時間が経過する毎に上級の制御フローから呼ばれてスタートする制御フローであり、エンジン10の運転が完了するまで繰り返し呼ばれて実施される制御フローとして示している。
この図3の制御フローが呼ばれてスタートすると、ステップS11に進み、このステップS11では、実際のエンジン運転状態が使用領域CTに含まれるか否かを判定する。このステップS11にて、実際のエンジン運転状態が使用領域CTに含まれる(YES)ときには、ステップS11aに進み、過給機間冷却器17の使用条件に基づくカウント値Caを1として、エンジンコントロールユニット等の制御装置40に記憶する。実際のエンジン運転状態が使用領域CTに含まれない(NO)ときには、ステップS11bに進み、このカウント値Caを0として、制御装置40に記憶する。
次に、ステップS12に進み、出口ガス温度Tloが、冷却水温度Twより高いか否かを判定する。ステップS12にて、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより高い(Tlo>Tw)(YES)ときには、ステップS12aに進み、過給機間冷却器17の温度条件に基づくカウント値Cbを1として、エンジンコントロールユニット等の制御装置40に記憶する。出口ガス温度Tloが冷却水温度Tw以下である(Tlo≦Tw)(NO)ときには、ステップS12bに進み、このカウント値Cbを0として、制御装置40に記憶する。
その後、ステップS13に進む。ステップS13では、カウント値Ca、Cbの加算値Ca+Cbが、0であるか否かを判定する。このステップS13にて、加算値(Ca+Cb)が0である(YES)ときには、過給機間冷却器17にエンジン冷却水Wを流入する条件を満たしていないとして、ステップS14に進み、制御弁32を閉状態にして、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの流入を停止する。加算値(Ca+Cb)が0でなく、1または2である(NO)ときには、過給機間冷却器17にエンジン冷却水Wを流入する条件を満たしているとして、ステップS15に進み、制御弁32を開状態にして、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの流入を行う。ステップS14またはステップS15における制御弁32の制御を実施後、リターンして、本制御フローを終了する。
なお、本制御フローを終了したときに、制御装置40に記憶されたカウント値Ca、Cbの両方の値を初期値にする。また、この図3の制御フローに基づく制御の途中で、エンジン10が運転停止したとき等は、割り込みが生じて、リターンに行って上級の制御フローに戻り、この上級の制御フローの終了と共に終了する。
この図3の制御フローに従った制御により、低圧段ターボ式過給システム15Sの低圧段ターボチャージャ15の低圧段コンプレッサ15bの吸気ガスAの出口温度である出口ガス温度Tloと、エンジン冷却水Wの温度である冷却水温度Twと、エンジン運転状態とに応じて、制御弁32を制御することができる。
つまり、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより高いか、または、過給機間冷却器17を使用する使用領域CTを、エンジン10の運転状態に応じて予め設定した制御マップ(図4参照)を基に、エンジン10の実際の運転状態が使用領域CTに含まれるかの、いずれかが成立したときに、制御弁32を開状態に制御することができる。
上記の構成により、低圧段コンプレッサ15bの吸気ガスAの出口温度である出口ガス温度Tloと、エンジン冷却水Wの温度である冷却水温度Twの大小関係のみで、言い換えると、出口ガス温度Tloと冷却水温度Twの温度差ΔTのみで、過給機間冷却器17に流入するエンジン冷却水Wの第1流路に設けた制御弁32の開閉状態を制御することで、出口ガス温度Tlo、冷却水温度Twを各々検出する第1の温度センサ30、第2の温度センサ31の反応遅れによって制御性が損なわれたり、高圧段コンプレッサ16bの効率が低下したりすることを回避できる。
つまり、温度条件判定手段41による出口ガス温度Tloと冷却水温度Twの温度差ΔTに応じたフィードバック制御に、使用条件判定手段42によるエンジン10の運転状態に応じたフィードフォワード制御を加え、この両方の制御で制御弁32を制御することで、第1の温度センサ30、第2の温度センサ31の反応遅れによる制御性の悪化を抑制することができる。
すなわち、エンジン10の運転状態が、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの通水を行うべき使用領域CTになったときには、過給機間冷却器17による吸気ガスAの冷却がすぐに可能となるため、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより低くても、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの通水を行う。一方、エンジン10の運転状態が、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの通水を行うべき使用領域CTから外れたときでも、吸気ガスAの温度はすぐには低下しないため、出口ガス温度Tloが冷却水温度Twより高く、過給機間冷却器17による吸気ガスAの冷却が可能である場合には、引き続き、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの通水を行う。
上記の構成の内燃機関の冷却システム1、内燃機関及び内燃機関の冷却方法によれば、出口ガス温度Tloと冷却水温度Twの温度差ΔTに応じたフィードバック制御に、エンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御を加えることにより、出口ガス温度Tloと冷却水温度Twをそれぞれ検出する温度検出装置30、31の反応遅れによる制御性の悪化を抑制しつつ、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの流入を最適化することができるので、過給機間冷却器17に流入するエンジン冷却水Wによる、低圧段コンプレッサ15bで過給された吸気ガスAの加熱及び昇温を抑制することができる。従って、高圧段コンプレッサ16bの出口側の吸気ガスAの温度の制約条件を受けずに、吸気ガスAを高過給化することができ、過給機間冷却器17の影響で機関性能が悪化することを回避することが可能となる。
また、出口ガス温度Tloと冷却水温度TWの温度差ΔTによるフィードバック制御とエンジン運転状態に応じたフィードフォワード制御の組み合わせにより、過給機間冷却器17へのエンジン冷却水Wの流入を最適化することができる。
1、1X 内燃機関の冷却システム
10、10X エンジン(内燃機関)
11 エンジン本体
11a 吸気マニホールド
11b 排気マニホールド
12 吸気通路
13 排気通路
14 EGR通路
14a EGRクーラ
14b EGRバルブ
15S 低圧段ターボ式過給システム
15 低圧段ターボチャージャ(低圧段ターボ式過給機)
15a タービン
15b コンプレッサ
16S 高圧段ターボ式過給システム
16 高圧段ターボチャージャ(高圧段ターボ式過給機)
16a タービン
16b コンプレッサ
17 過給機間冷却器
18 空冷式インタークーラ
21 ラジエータ
22 ウォーターポンプ
23 サーモスタット
30 第1の温度センサ(第1の温度検出装置)
31 第2の温度センサ(第2の温度検出装置)
32 制御弁
40 制御装置
41 温度条件判定手段
42 使用条件判定手段
43 開閉弁制御手段
A 吸気ガス
A1 大気
Ga 排気ガス
Ge EGRガス
W エンジン冷却水

Claims (5)

  1. 低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、該2段過給システムの低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備えた内燃機関の冷却システムにおいて、
    前記低圧段コンプレッサと、前記高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、前記低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度を検出する第1の温度検出装置を設けるとともに、
    前記過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水の流路に制御弁を設け、更に、エンジン冷却水の温度である冷却水温度を検出する第2の温度検出装置を設けて、
    当該冷却システムを制御する制御装置が、
    前記出口ガス温度と前記冷却水温度とエンジン運転状態とに応じて、前記制御弁を制御するように構成される内燃機関の冷却システム。
  2. 前記制御装置が、
    前記制御装置が、前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いか否かを判定する温度条件判定手段と、
    エンジン運転状態に応じて予め前記過給機間冷却器を使用する使用領域を設定し、この使用領域に前記内燃機関の運転状態が含まれているか否かを判定する使用条件判定手段と、
    前記温度条件判定手段により、前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いと判定されるか、または、前記使用条件判定手段により、前記内燃機関の運転状態が前記使用領域に含まれていると判定されるかのいずれかの判定が成立したときに、前記制御弁を開状態に制御する弁制御手段とを備えて構成される請求項1に記載の内燃機関の冷却システム。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の冷却システムを備えた内燃機関。
  4. 低圧段過給システムと高圧段過給システムで構成される2段過給システムを備え、該2段過給システムの低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサの間の吸気通路に、エンジン冷却水を冷却媒体とする過給機間冷却器を備え、該過給機間冷却器に流入するエンジン冷却水の流路に制御弁を設けた内燃機関の冷却方法において、
    前記低圧段コンプレッサの吸気ガスの出口温度である出口ガス温度と、エンジン冷却水の温度である冷却水温度と、エンジン運転状態とに応じて、前記制御弁を制御することを特徴とする内燃機関の冷却方法。
  5. 前記出口ガス温度が前記冷却水温度より高いか、または、エンジン運転状態に応じて予め設定された前記過給機間冷却器を使用する使用領域に、前記内燃機関の運転状態が含まれているかの、いずれかが成立したときに、前記制御弁を開状態に制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の冷却方法。
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