JP2016172838A - 粘接着剤組成物及び粘接着性テープ - Google Patents

粘接着剤組成物及び粘接着性テープ Download PDF

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Abstract

【課題】高い粘着力、及び温水浸漬後の高い粘着力を有し、紫外線照射前後の粘着力の変化が小さく、高いタック、高い保持力のバランスに優れる粘接着剤組成物、及び該粘接着剤組成物を有する粘接着性テープを提供すること。【解決手段】ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体100質量部に対し、粘着付与樹脂20質量部〜400質量部を含有する粘接着組成物であって、上記ブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体を含有する、粘接着組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、粘接着剤組成物及び粘接着性テープに関する。
近年、環境汚染を低減し、労働環境を改善するという観点から、粘接着剤組成物として、ホットメルト型粘接着剤組成物が広く使用されるようになってきている。ホットメルト型粘接着剤組成物に含まれるブロック共重合体としては、スチレン系ブロック共重合体が広く用いられている。
例えば、特許文献1及び2には、スチレン系ブロック共重合体に、トリブロック共重合体とジブロック共重合体を用いた粘接着剤組成物が記載されている。
特許文献3には、種々の水素添加スチレン系ブロック共重合体を用いた粘接着剤組成物が記載されており、その実施例と比較例には、ビニル芳香族単量体含有率が0質量%あるいは20質量%以上の水添スチレン系ブロック共重合体と、粘着付与剤と、オイルとからなる種々の配合比率の粘接着剤組成物が記載されている。
特許文献4には、スチレン系ブロック共重合体、粘着付与樹脂からなる粘接着組成物において、スチレン系ブロック共重合体に、部分水添スチレン系ブロック共重合体および非水添スチレン系ブロック共重合体、あるいは部分水添スチレン系ブロック共重合体および完全水添ブロック共重合体を併用した粘接着剤組成物が記載されている。
特開昭64−81877号公報 特開昭61−278578号公報 国際公開第2001/85818号公報 特開平7−157738号公報
粘接着性テープに用いられる粘接着剤組成物は、高い粘着力、及び温水浸漬後の高い粘着力を有し、紫外線(以下、単に「UV」ともいう。)照射前後の粘着力の変化が少なく、高いタック、及び高い保持力のバランスが求められる。しかしながら、本願発明者らの鋭意検討の結果、特許文献1〜4に記載されているような粘接着剤組成物は、粘接着剤組成物に要求される諸特性が不十分であり、また、粘着力、温水浸漬後の粘着力、紫外線照射前後の粘着力の変化、タック、並びに保持力のバランス性能において、なお一層改善の余地があることが分かった。
本発明の課題は、高い粘着力、及び温水浸漬後の高い粘着力を有し、紫外線照射前後の粘着力の変化が小さく、高いタック、及び高い保持力のバランスに優れる粘接着剤組成物、及び該粘接着剤組成物を有する粘接着性テープを提供することである。
本発明は以下の通りである。
〔1〕
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体100質量部に対し、粘着付与樹脂20質量部〜400質量部を含有する粘接着組成物であって、
上記ブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体を含有する、粘接着組成物。
〔2〕
上記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種は、水素添加率が、共役ジエンの全モル数を基準として10mol%〜80mol%である、項目1に記載の粘接着組成物。
〔3〕
上記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種は、ビニル芳香族単量体単位含有率が10質量%〜25質量%の部分水添ブロック共重合体(a)であり、他の少なくとも1種は、ビニル芳香族単量体単位含有率が25質量%を超える部分水添ブロック共重合体(b)である、項目1又は2に記載の粘接着組成物。
〔4〕
上記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする一つの重合体ブロックと共役ジエン単量体を主体とする一つの重合体ブロックとを有する部分水添ブロック共重合体(d)を含有する、項目1〜3のいずれか一項に記載の粘接着組成物。
〔5〕
上記部分水添ブロック共重合体のうち、上記部分水添ブロック共重合体(d)を含有する部分水添ブロック共重合体100質量%を基準として、上記部分水添ブロック共重合体(d)を20質量%〜80質量%含有する、項目4に記載の粘接着組成物。
〔6〕
上記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)を含有する、項目1〜5のいずれか一項に記載の粘接着組成物。
〔7〕
項目1〜6のいずれか一項に記載の粘接着組成物を有する、粘接着性テープ。
本発明によれば、高い粘着力、及び温水浸漬後の高い粘着力を有し、紫外線照射前後の粘着力の変化が小さく、高いタック、高い保持力のバランスに優れる粘接着剤組成物、及び該粘接着剤組成物を有する粘接着性テープを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
《粘接着剤組成物》
本実施形態の粘接着剤組成物は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体100質量部に対し、粘着付与樹脂20質量部〜400質量部を含有する粘接着組成物であって、
上記ブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体を含有する。
〈ブロック共重合体〉
本実施形態におけるブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体である。このようなブロック共重合体としては、例えば、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを有し、かつビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックが挙げられる。
本願明細書において、重合体を構成する構成単位のことを「単量体単位」といい、重合体の材料として記載する場合は単に「単量体」と記載する。また、本願明細書において、「主体とする」とは、ブロック中、所定の単量体単位の含有率が70質量%以上であることをいう。ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックは、所定の単量体単位の含有率が70質量%以上であればよく、好ましくは80質量%、更に好ましくは90質量%以上である。また、本願明細書において、「共役ジエン単量体を主体とする重合体ブロック」は、水素添加された共役ジエン単量体を主体とする重合体ブロックも包含する。
本実施形態において、部分水添ブロック共重合体の水素添加(以下、「水添」ともいう)前の構造としては、特に限定されないが、例えば、下記の式(i)〜(vi)で表される構造が挙げられる。
(A−B)n ・・・(i)
B−(A−B)n ・・・(ii)
A−(B−A)n ・・・(iii)
A−(B−A)n−X ・・・(iv)
[(A−B)k]m−X ・・・(v)
[(A−B)k−A]m−X ・・・(vi)
上記式(i)〜(vi)中、Aは、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを表し、Bは、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを表し、Xは、カップリング剤の残基、又は多官能有機リチウム等の重合開始剤の残基を表し、m、n及びkは、1以上の整数を表し、好ましくは1〜5の整数を表す。
水素添加前のブロック共重合体中に重合体ブロックA及びBが複数存在している場合には、各々の分子量や組成等の構造は同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記式(i)〜(vi)中、Xは、カップリング剤の残基又は多官能有機リチウム等の重合開始剤の残基を表す。部分水添ブロック共重合体は、Xがカップリング剤の残基であるカップリング体と、Xを有しない又はXが重合開始剤の残基である非カップリング体との混合物であってもよい。各ブロックの境界や最端部は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えば、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位との共重合体ブロックが存在してもよい。
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック中や、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック中のビニル芳香族単量体単位の分布は、特に限定されず、均一に分布していても、テーパー状、階段状、凸状、あるいは凹状に分布していてもよい。また、重合体ブロック中に、結晶部が存在していてもよい。ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック中には、ビニル芳香族単量体単位の含有率の異なるセグメントが複数個共存していてもよい。
本実施形態における粘接着組成物は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、紫外線照射前後の粘着力の低い変化、高いタック、高い保持力のバランスの観点から、部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位含有率が10質量%〜25質量%の部分水添ブロック共重合体(a)であり、他の少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位含有率が25質量%を超える部分水添ブロック共重合体(b)であることが好ましい。
部分水添ブロック共重合体(a)のビニル芳香族単量体単位の含有率は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、高いタック、高い保持力のバランスの観点から、例えば14質量%〜25質量%、又は16質量%〜25質量%とすることができる。
部分水添ブロック共重合体(a)中の、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有率は、紫外線照射前後の粘着力の変化を抑える観点から、例えば13質量%〜25質量%、14質量%〜24質量%、又は15質量%〜20質量%とすることができる。
部分水添ブロック共重合体(b)のビニル芳香族単量体単位の含有率は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、高いタック、高い保持力のバランスの観点から、例えば26質量%〜45質量%、27質量%〜40質量%、又は28質量%〜35質量%とすることができる。
部分水添ブロック共重合体(b)中の、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有率は、紫外線照射前後の粘着力の変化を抑え、保持力を高める観点から、例えば26質量%〜45質量%、27質量%〜40質量%、又は28質量%〜35質量%とすることができる。
なお、ブロック共重合体中のビニル芳香族単量体単位と、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有率は、後述する実施例記載の方法で測定することができる。
本実施形態における粘接着組成物は、低い粘度と高い保持力の観点から、部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)を含有することが好ましい。ここで、本願明細書中、「ラジアル構造」とは、残基Xに対して重合体が3つ以上結合している構造をいい、例えばA−(B−A)n−X(n≧3)、[(A−B)k]m−X(m≧3)、及び[(A−B)k−A]m−X(m≧3)が挙げられる。
ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)の構造としては、高い粘着力、低い粘度、高い保持力の観点から、[(A−B)k]m−X、及び[(A−B)k−S]m−X(各式中、mは3〜6の整数を表し、kは1〜4の整数を表す。より好ましくは、mは3〜4の整数を表す。)からなる群から選択される少なくとも一つの構造が好ましい。紫外線照射前後の粘着力の変化を低減する観点から、部分水添ブロック共重合体(a)又は(b)のいずれか一方が、ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)を含有することが好ましく、部分水添ブロック共重合体(a)及び(b)が共に、ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)を含有することが更に好ましい。
本実施形態における粘接着組成物は、高いタック、温水浸漬後の高い粘着力の観点から、部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする一つの重合体ブロックと共役ジエン単量体を主体とする一つの部分水添重合体ブロックとを有する部分水添ブロック共重合体(d)を含有することが好ましい。
部分水添ブロック共重合体(d)の含有率の下限値は、高いタックの観点から、部分水添ブロック共重合体(d)を含有する部分水添ブロック共重合体100質量%を基準として、例えば20質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、65質量%以上、又は70質量%以上とすることができる。また、部分水添ブロック共重合体(d)の含有率の上限値は、粘着力、及び温水浸漬後の粘着力を高め、紫外線照射前後の粘着力の変化を低減する観点から、部分水添ブロック共重合体(d)を含有する部分水添ブロック共重合体100質量%を基準として、例えば90質量%以下、85質量%以下、又は80質量%以下とすることができる。
高いタックの観点から、部分水添ブロック共重合体(a)又は(b)のいずれか一方が、部分水添ブロック共重合体(d)を含有することが好ましく、部分水添ブロック共重合体(a)及び(b)が共に、部分水添ブロック共重合体(d)を含有することが更に好ましい。
本実施形態における粘接着材組成物は、部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種は、水素添加率が、共役ジエンの全モル数を基準として10mol%〜80mol%であることが好ましい。水素添加率が上記の範囲であると、高いタック、温水浸漬後の高い粘着力、紫外線照射前後の粘着力の低い変化のバランスに優れる。部分水添ブロック共重合体(a)又は(b)のいずれか一方の水素添加率が、共役ジエンの全モル数を基準として10mol%〜80mol%であることがより好ましく、部分水添ブロック共重合体(a)及び(b)の水素添加率が共に、共役ジエンの全モル数を基準として10mol%〜80mol%であることが更に好ましい。
上記水素添加率の範囲は、2種以存在する部分水添重合体のそれぞれに独立して、例えば10mol%〜80mol%、20mol%〜74mol%以下、31mol%〜70mol%、33mol%〜63mol%、35mol%〜59mol%とすることができる。二重結合の水素添加率は、後述する水添工程における水素添加量や水添反応時間を制御することにより調整することができる。また、水素添加率は後述する実施例記載の方法で求めることができる。
水素添加前の共役ジエン単量体単位中のビニル含有率は、2種以存在する部分水添重合体のそれぞれに独立して、例えば15mol%〜75mol%、25mol%〜55mol%、又は35mol%〜45mol%とすることができる。水素添加前の共役ジエン単量体単位中のビニル含有率が15mol%以上であることにより、タック性、粘着力、及び保持力がより向上する傾向にある。また、水素添加前の共役ジエン単量体単位中のビニル含有率が75mol%以下であることにより、タック性及び耐熱老化性がより向上する傾向にある。ここで、本願明細書において、「ビニル含有率」とは、水素添加前の共役ジエンの1,2−結合、3,4−結合、及び1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン単量体単位の総mol量に対し、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれている共役ジエン単量体単位の割合とする。なお、ビニル含有率は、NMRにより測定でき、具体的には後述する実施例に記載の方法により測定できる。共役ジエン単量体単位を主体とするブロック中のビニル含有率の分布は限定されない。
本実施形態における粘接着材組成物は、部分水添ブロック共重合体のメルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)が、0.1g/10分〜50g/10分であることが好ましく、例えば0.2g/10分〜20g/10分、0.3g/10分〜10g/10分、又は0.4g/10分〜5g/10分とすることができる。部分水添ブロック共重合体のMFRが0.1g/10分以上であることにより、タック性、粘着力、保持力及びテープ積層時の端部からの高い耐染み出し性がより向上する傾向にある。また、部分水添ブロック共重合体のMFRが50g/10分以下であることにより、塗工性及び耐変色性がより向上する傾向にある。
本実施形態における粘接着組成物は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック共重合体が、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体以外に、ビニル芳香族単量体単位を主体とするブロックを有するその他のブロック共重合体(以下、単に「その他のブロック共重合体」ともいう)を含んでもよい。
その他のブロック共重合体としては、特に限定されないが、例えば、スチレンーブタジエン系ブロック共重合体、スチレンーイソプレン系ブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレン系ブロック共重合体が挙げられる。
その他のブロック共重合体は、高いタックと高い粘着力のバランスの観点から、ビニル芳香族単量体単位を主体とする一つの重合体ブロックと共役ジエン単量体を主体とする一つの重合体ブロックとを有するブロック共重合体であることが好ましい。
その他のブロック共重合体の含有率の上限値は、ブロック共重合体100質量%のうち、例えば50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、又は20質量%以下とすることができる。
その他のブロック共重合体は、完全水添ブロック共重合体、又は非水添ブロック共重合体であってもよい。ここで、本願明細書において、「完全水添ブロック共重合体」とは、水素添加率が、共役ジエンの全モル数を基準として、97mol%以上のブロック共重合体をいい、「非水添ブロック共重合体」とは、水素添加率が0mol%であるブロック共重合体をいう。
粘接着組成物の柔らかさの観点から、その他のブロック共重合体が完全水添タイプのブロック共重合体である場合、水素添加前のブロック共重合体中の共役ジエン単量体単位中のビニル含有率は、例えば35mol%〜80mol%、40mol%〜75mol%、50mol%〜75mol%とすることができる。
本実施形態における粘接着組成物は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、紫外線照射前後の粘着力の低い変化、高いタック、高い保持力のバランスの観点から、ブロック共重合体中の部分水添ブロック共重合体の含有率が60質量%以上であることが好ましく、例えば70質量%、80質量%以上、又は90質量%以上とすることができる。
本実施形態における粘接着組成物は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、紫外線照射前後の粘着力の低い変化、高いタック、高い保持力のバランスの観点から、ブロック共重合体中の部分水添ブロック共重合体(a)及び(b)の含有率が、それぞれ独立して、20質量%以上であることが好ましく、例えば30質量%以上、又は40質量%以上とすることができる。
本実施形態における粘接着組成物は、高い粘着力、温水浸漬後の高い粘着力、高いタック、高い保持力の観点から、ブロック共重合体が、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。この中でも、ブロック共重合体が、アミノ基、及びアミド基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することがより好ましく、アミノ基を有することがさらに好ましい。
さらに、温水浸漬後の高い粘着力の観点から、部分水添ブロック共重合体が、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、アルコキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。さらに、部分水添ブロック共重合体は、その分子1molに対して、アミノ基、及びアミド基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を2mol以上含有することがより好ましい。
〈粘着付与樹脂〉
本実施形態で用いる粘着付与樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ロジン誘導体(桐油樹脂を含む)、トール油、トール油の誘導体、ロジンエステル樹脂、天然及び合成のテルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、混合脂肪族−芳香族炭化水素樹脂、クマリン−インデン樹脂、フェノール樹脂、p−tert−ブチルフェノール−アセチレン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、モノオレフィンのオリゴマー、ジオレフィンのオリゴマー、芳香族炭化水素樹脂、水素化芳香族炭化水素樹脂、環式脂肪族炭化水素樹脂、水素化炭化水素樹脂、炭化水素樹脂、水素化桐油樹脂、水素化油樹脂、水素化油樹脂と単官能又は多官能アルコールとのエステル等が挙げられる。これらは、1種類で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。水素化する場合、不飽和基を全て水添しても良いし、一部、残して良い。
本実施形態で用いる粘着付与樹脂は、接着力、保持力及びテープ積層時の端部からの高い耐染み出し性点で、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂を含有することが好ましい。粘着付与樹脂の軟化点は、より好ましくは85℃以上であり、さらに好ましくは95℃以上であり、よりさらに好ましくは100℃以上である。また、粘着付与樹脂の軟化点は、の上限は、特に限定されないが、145℃以下であることが好ましい。軟化点は、JISK2207環球式で測定した値である。
高い接着性、接着強度の経時変化あるいはクリープ性能等が特に必要な場合には、粘接着剤組成物中に、本実施形態の粘接着剤組成物に使用し得るブロック共重合体の非ガラス相のブロック(通常は中間ブロック)と親和性のある粘着付与剤を20〜75質量%、且つブロック共重合体のガラス相のブロック(通常は外側ブロック)に親和性のある粘着付与剤を3〜30質量%含有することがより好ましい。
ブロック共重合体のガラス相のブロックと親和性のある粘着付与剤としては、特に限定されないが、例えば、末端ブロックの粘着付与樹脂が好ましい。このような粘着付与剤としては、特に限定されないが、例えば、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、クマロン又はインデンを含有するホモポリマーあるいはコポリマー等の主として芳香族基を有する樹脂が挙げられる。これらの中で、α−メチルスチレンを有するKristalexやPlastolyn(イーストマンケミカル社製、商品名)が好ましい。ブロックコポリマーのガラス相のブロックと親和性のある粘着付与剤の含有率は、粘接着剤組成物の総量に対し、好ましくは3〜30質量%であり、より好ましくは5〜20質量%であり、さらに好ましくは6〜12質量%である。
また、高い初期接着力、高い濡れ性、粘着組成物の低い溶融粘度あるいは高い塗工性等が特に必要な場合には、アロマ含有率が3〜12質量%である石油樹脂、より好ましくはアロマ含有率が3〜12質量%であり、かつ水素添加した石油樹脂を粘着付与剤として用いることが好ましい。この場合の粘着付与剤のアロマ含有率は、好ましくは3〜12質量%であり、より好ましくは4〜10質量%である。
また、より高い耐候性(UV照射後の低い粘着力変化)が必要な場合には、粘着付与剤は、水添した粘着付与樹脂が好ましい。「水添した粘着付与樹脂」とは、不飽和結合を含む脂肪族系粘着付与樹脂又は不飽和結合を含む芳香族系粘着付与樹脂を、任意の水素添加率となるよう水素添加した粘着付与樹脂をいう。水添率は高い方が好ましい。
水添した粘着付与樹脂としては、アルコンMやアスコンP(荒川化学工業株社製、商品名)、クリアロンP(ヤスハラケミカル株社製、商品名)、アイマーブP(出光興産株式会社製、商品名)等が挙げられる。
本実施形態の粘接着剤組成物中の粘着付与剤の含有率は、ブロック共重合体100質量部に対して、20質量部以上400質量部以下であり、好ましくは70質量部以上350質量部以下であり、より好ましくは120質量部以上300質量部以下であり、さらに好ましくは140質量部以上250質量部以下である。粘着付与剤の含有率が上記範囲内であることにより、タック性、粘着力、保持力、塗工性、耐変色性がより向上する傾向にある。
〈その他の添加剤〉
本実施形態の粘接着剤組成物は、ブロック共重合体、及び粘着付与剤以外に、必要に応じて、オイル、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止剤、滑剤、充填剤、ワックス類等の種々の添加剤を含んでもよい。
オイルとしては、特に限定されないが、例えば、パラフィン系炭化水素を主成分としたパラフィン系オイル、ナフテン系炭化水素を主成分としたナフテン系オイル、芳香族系炭化水素を主成分とした芳香族系オイルが挙げられる。このなかでも、無色であり、かつ、実質的に無臭であるオイルが好ましい。オイルは、1種類で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
パラフィン系オイルとしては、特に限定されないが、例えば、ダイアナプロセスオイルPW−32、PW−90、PW−150、PS−430(出光興産製)、シンタックPA−95、PA−100、PA−140(神戸油化学製)、JOMOプロセスP200、P300、P500、750(ジャパンエナジー製)、サンパー110、115、120、130、150、2100、2280(日本サン石油製)、フッコールプロセスP−100、P−200、P−300、P−400、P−500(富士興産製)等が挙げられる。
また、ナフテン系オイルとしては、特に限定されないが、例えば、ダイアナプロセスオイルNP−24、NR−26、NR−68、NS−90S、NS−100、NM−280(出光興産製)、シンタックN−40、N−60、N−70、N−75、N−80(神戸油化学製)、シェルフレックス371JY(シェルジャパン製)、JOMOプロセスR25、R50、R200、R1000(ジャパンエナジー製)、サンセンオイル310、410、415、420、430、450、380、480、3125、4130、4240(日本サン石油製)、フッコールニューフレックス1060W、1060E、1150W、1150E、1400W、1400E、2040E、2050N(富士興産製)、ペトレックスプロセスオイルPN−3、PN−3M、PN−3N−H(山文油化製)等が挙げられる。
さらに、芳香族系オイルとしては、特に限定されないが、例えば、ダイアナプロセスオイルAC−12、AC−640、AH−16、AH−24、AH−58(出光興産製)、シンタックHA−10、HA−15、HA−30、HA−35(神戸油化学製)、コスモプロセス40、40A、40C、200A、100、1000(コスモ石油ルブリカンツ製)、JOMOプロセスX50、X100E、X140(ジャパンエナジー製)、JSOアロマ790、ニトプレン720L(日本サン石油製)、フッコールアロマックス1、3、5、EXP1(富士興産製)、ペトレックスプロセスオイルLPO−R、LPO−V、PF−2(山文油化製)等が挙げられる。
より高い耐候性が必要な場合には、パラフィン系オイルを用いることが好ましい。
高い保持力、粘着力、耐糊残り性のバランスの観点から、オイルの含有率は、ブロック共重合体100質量部に対して、10質量部〜150質量部であることが好ましく、例えば30質量部〜130質量部、又は50質量%〜100質量部とすることができる。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。
高い耐候性(UV照射後の低い粘着力変化)の点で、耐候剤を添加することが好ましい。
耐候剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、微粒子酸化セリウム等の無機紫外線吸収剤等が挙げられる。より高い耐候性の点で、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤の併用がより好ましい。
本実施形態の粘接着剤組成物中の耐候剤含有量としては、高い耐候性の点で0.03質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.07質量%以上がさらに好ましい。
また、本実施形態の粘接着剤組成物中の耐候剤含有量としては、耐候剤のブリードの抑制や経済性の点で、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下がさらに好ましい。
より高い耐候性の点で、上記の耐候剤にさらに上記の酸化防止剤を併用することが好ましい。
酸化防止剤の中で、より高い耐候性の点で、上記耐候剤に加えて、少なくともリン系酸化防止剤を用いることが好ましい。
本実施形態の粘接着剤組成物中の酸化防止剤含有量としては、高い耐候性の点で、0.02質量%以上が好ましく、0.04質量%以上がより好ましく、0.06質量%以上がさらに好ましい。
また、本実施形態の粘接着剤組成物中の耐候剤含有量としては、酸化防止剤のブリードの抑制や経済性の点で、1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。
静電気の発生を防止する時には、本実施形態の粘接着剤組成物に、帯電防止剤を添加することが好ましい。
帯電防止剤には、例えば界面活性剤、導電性樹脂、導電性フィラーなどが挙げられる。
本実施形態の粘接着組成物には、プラスチックの成型加工時および成型加工後の製品表面の滑り性を向上させるため、滑剤を用いても良い。
滑剤には、例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
充填剤としては、特に限定されないが、例えば、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉等が挙げられる。これらの形状は、球状が好ましい。
ワックス類としては、特に限定されないが、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等が挙げられる。
本実施形態において用いるブロック共重合体以外のポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレン共重合体等のオレフィン系エラストマー;クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは室温で液状や固体状であっても構わない。
高い低温塗工性(低粘度)、クリープ性能(値が小さい方が良好)、高強度あるいは高伸度等が必要な場合には、粘接着組成物中にアイオノマーを5質量%以下の範囲で使用してもよい。
湿潤状態の親水性多孔質基材に対して優れた接着強度を発現するためには、粘接着組成物中に、カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基を分子内に有する液状ゴム及び/又はカルボン酸無水物によって酸変性された酸変性ポリエチレンを0.5〜8質量%の範囲で添加することが好ましい。
また、高温貯蔵安定性、高伸度あるいは組成物中の粘着付与樹脂量を低減する場合には、α−オレフィンを用いたコポリマー、あるいはプロピレンホモポリマーを、粘接着組成物中の20質量%以下の範囲で含有することが好ましい。これらのポリマーの融点(条件:DSC測定、5℃/分)は、好ましくは110℃以下であり、より好ましくは100℃以下であり、さらに好ましくは60℃〜90℃である。これらのポリマーは樹脂であってもエラストマーであってもよい。
さらに、伸度等が必要な場合は、オレフィン系エラストマーを併用するのが好ましい。オレフィン系エラストマーとしては、特に限定されないが、例えば、少なくとも−10℃以下にTgを有するものが好ましい。また、クリープ性能の観点で、ブロックを有するオレフィン系エラストマーがより好ましい。
粘接着剤組成物の表面平滑性等が特に必要な場合には、粘接着剤組成物の総量に対し、10質量%以下の範囲でワックス成分を使用してもよい。
130℃以下での低い溶融粘度が必要な場合には、50℃〜110℃の融点を有する、パラフィンワックス、微晶質ワックス、及びフィッシャー−トロプシュワックスから選択される少なくとも一種のワックスを2〜10質量%含有することが好ましい。これらワックスの含有率は、粘接着剤組成物の総量に対し、好ましくは5〜10質量%である。また、これらワックスの融点は、好ましくは65℃以上であり、より好ましくは70℃以上であり、さらに好ましくは75℃以上である。また、このときに併用する粘着付与剤(b)の軟化点は、好ましくは70℃以上であり、より好ましくは80℃以上である。このとき、得られる粘接着剤組成物のG’(測定条件:25℃、10rad/s)が1Mpa以下、さらに、7℃以下の結晶化温度が好ましい。
高温で用いる場合には、特開2015−28130、特開2007−56119、特開2014−534303あるいは特開2015−30854のように、ラジカル架橋やエポキシ架橋やウレタン架橋が可能な添加剤を用い、耐熱性を向上することが好ましい。
《粘接着剤組成物の製造方法》
〈部分水添ブロック共重合体の製造方法〉
部分水添ブロック共重合体は、例えば、炭化水素溶媒中、リチウム化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とを重合させてブロック重合体を得る重合工程を行い、得られたブロック重合体の共役ジエン単量体単位中の二重結合の一部に水素を添加する水素添加工程を行い、得られた部分水添ブロック共重合体を含む溶液の溶媒を脱溶剤する脱溶剤工程を行うことにより、製造することができる。
重合工程では、炭化水素溶媒中、リチウム化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とを含む単量体を重合させて、重合体を得る。
重合工程において用いる炭化水素溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
重合工程において重合開始剤として用いるリチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物等の分子中に一個以上のリチウム原子を結合した化合物が挙げられる。このような有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン単量体としては、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の1対の共役二重結合を有するジオレフィンが挙げられる。このなかでも、好ましくは、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。また、機械強度の観点から、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ビニル芳香族単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。このなかでも経済性の観点から、スチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記共役ジエン単量体及びビニル芳香族単量体の他、共役ジエン単量体及びビニル芳香族単量体と共重合可能な他の単量体を用いることもできる。
重合工程においては、重合速度の調整、重合した共役ジエン単量体単位のミクロ構造(シス、トランス、及びビニルの比率)の調整、共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体との反応比率の調整等を目的として、所定の極性化合物やランダム化剤を使用することができる。
極性化合物やランダム化剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類;トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類;チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホルアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシド等が挙げられる。
ブロック共重合体の重合工程で実施する重合方法としては、特に限定されず、公知の方法を適用できる。公知の方法としては、例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特開昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報等に記載された方法が挙げられる。
ブロック共重合体は、カップリング剤を用いてカップリングしてもよい。
カップリング剤としては、特に限定されないが、2官能以上の任意のカップリング剤を用いることができる。2官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシランなどの2官能性ハロゲン化シラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどの2官能性アルコキシシラン;ジクロロエタン、ジブロモエタン、メチレンクロライド、ジブロモメタンなどの2官能性ハロゲン化アルカン;ジクロロスズ、モノメチルジクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、ジブチルジクロロスズなどの2官能性ハロゲン化スズ;ジブロモベンゼン、安息香酸、CO、2―クロロプロペンなどが挙げられる。
3官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、トリクロロエタン、トリクロロプロパンなどの3官能性ハロゲン化アルカン;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシランなどの3官能性ハロゲン化シラン;メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの3官能性アルコキシシラン;などが挙げられる。
4官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素、テトラクロロエタンなどの4官能性ハロゲン化アルカン;テトラクロロシラン、テトラブロモシランなどの4官能性ハロゲン化シラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性アルコキシシラン;テトラクロロスズ、テトラブロモスズなどの4官能性ハロゲン化スズ;などが挙げられる。
5官能以上のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、1,1,1,2,2−ペンタクロロエタン,パークロロエタン、ペンタクロロベンゼン、パークロロベンゼン、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどのポリハロゲン化炭化水素化合物が挙げられる。その他、エポキシ化大豆油、2〜6官能のエポキシ基含有化合物、カルボン酸エステル、ジビニルベンゼンなどのポリビニル化合物を用いることもできる。カップリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
重合工程の後に、ブロック共重合体の活性末端を失活する失活工程を行うことが好ましい。活性水素を有する化合物と活性末端とを反応させることで、重合体の活性末端を失活することができる。活性水素を有する化合物としては、特に限定されないが、経済性の点で、アルコール、及び水等を挙げることができる。
水素添加工程では、重合工程で得られたブロック共重合体の共役ジエン単量体単位中の二重結合の一部に水素を添加する。水素添加反応に使用される触媒としては、特に限定されないが、例えば、Ni、Pt、Pd、Ru等の金属を、カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた、担持型不均一系触媒;Ni、Co、Fe、Cr等の有機塩又はアセチルアセトン塩と有機Al等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型触媒;Ru、Rh等の有機金属化合物等のいわゆる有機錯触媒;及びチタノセン化合物に還元剤として有機Li、有機Al、有機Mg等を用いる均一触媒等が挙げられる。このなかでも、経済性、重合体の着色性あるいは接着力の観点から、チタノセン化合物に還元剤として有機Li、有機Al、有機Mg等を用いる均一触媒系が好ましい。
水素添加反応の方法としては、特に限定されないが、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報に記載された方法や、好ましくは特公昭63−4841号公報及び特公昭63−5401号公報に記載された方法が挙げられる。具体的には、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加反応を行い、部分水添ブロック共重合体溶液を得ることができる。水素添加反応は、高い水添活性の観点から、失活工程の後に行うことが好ましい。
水素添加工程において、ビニル芳香族単量体単位の共役結合が水素添加されてもよい。全ビニル芳香族単量体単位中の共役結合の水素添加率の上限値は、芳香族中の不飽和基全量を基準として、例えば30mol%以下、10mol%以下、又は3mol%以下とすることができ、下限値は、例えば0.1mol%以上とすることができ、又は0mol%であってもよい。全ビニル芳香族単量体中の共役結合の水素添加率が上記範囲内であることにより、保持力や接着性がより向上する傾向にある。
開始剤、単量体、カップリング剤、又は停止剤として、官能基を有する化合物を用いて、得られる部分水添ブロック共重合体に官能基を付加することが好ましい。
官能基を含む開始剤としては、窒素含有基を含有する開始剤が好ましく、ジオクチルアミノリチウム、ジ−2−エチルヘキシルアミノリチウム、エチルベンジルアミノリチウム、(3−(ジブチルアミノ)−プロピル)リチウム、ピペリジノリチウム等が挙げられる。
官能基を含む単量体としては、前述の重合に用いる単量体に、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、アルコキシシラン基を含む化合物が挙げられる。この中でも窒素含有基を含有する単量体が好ましく、例えばN,N−ジメチルビニルベンジルアミン、N,N−ジエチルビニルベンジルアミン、N,N−ジプロピルビニルベンジルアミン、N,N−ジブチルビニルベンジルアミン、N,N−ジフェニルビニルベンジルアミン、2−ジメチルアミノエチルスチレン、2−ジエチルアミノエチルスチレン、2−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルスチレン、1−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、N,N−ジメチル−2−(4−ビニルベンジロキシ)エチルアミン、4−(2−ピロリジノエチル)スチレン、4−(2−ピペリジノエチル)スチレン、4−(2−ヘキサメチレンイミノエチル)スチレン、4−(2−モルホリノエチル)スチレン、4−(2−チアジノエチル)スチレン、4−(2−N−メチルピペラジノエチル)スチレン、1−((4−ビニルフェノキシ)メチル)ピロリジン、及び1−(4−ビニルベンジロキシメチル)ピロリジン等が挙げられる。
官能基を含むカップリング剤及び停止剤としては、前述のカップリング剤の内、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、アルコキシシラン基を含む化合物が挙げられる。
この中でも窒素含有基又は酸素含有基を含有するカップリング剤が好ましく、例えばテトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、γ−カプロラクトン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
脱溶剤工程では、部分水添ブロック共重合体を含む溶液の溶媒を脱溶剤する。脱溶剤の方法としては、特に限定されないが、スチームストリッピング法、及び直接脱溶媒法が挙げられる。
脱溶剤工程により得られる部分水添ブロック共重合体中の残存溶媒量は、少なければ少ないほど好ましく、例えば2質量%以下、0.5質量%以下、0.2質量%以下、0.05質量%以下、又は0.01質量%以下とすることができ、より好ましくは0質量%である。経済性の観点から、通常、部分水添ブロック共重合体中の残存溶媒量は、0.01質量%〜0.1質量%の範囲である。
部分水添ブロック共重合体の耐熱老化性やゲル化抑制の観点から、部分水添ブロック共重合体に酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤としては、例えばラジカル補捉剤等のフェノール系酸化防止剤、過酸化物分解剤等のリン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤等が挙げられる。また、両性能を併せ持つ酸化防止剤を使用してもよい。これらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。このなかでも、部分水添ブロック共重合体の耐熱老化性やゲル化抑制の観点から、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
部分水添ブロック共重合体の着色防止や機械強度向上の観点から、脱溶剤工程の前に、部分水添ブロック共重合体を含む溶液中の金属を除去する脱灰工程、部分水添ブロック共重合体を含む溶液のpHを調整する中和工程を行ってもよく、例えば、酸の添加、及び/又は炭酸ガスの添加を行ってもよい。
〈粘接着性テープ・ラベルの製造方法〉
本実施形態の粘接着剤組成物の製造方法としては、特に制限されず、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体、及び粘着付与樹脂、並びに必要に応じて他のブロック共重合体、及びオイルなどの各成分を、公知の混合機、ニーダー、1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサーなどで、加熱しながら、所定の配合比で均一に混合する方法が挙げられる。
本実施形態の粘接着組成物は、少なくとも基材に積層され用いられることが好ましい。基材の種類に限定はなく、例えば、熱可塑性樹脂からなるフィルムや、紙、金属、織布、不織布等の非熱可塑性の基材を用いることもできる。基材の材料には剥離剤を添加しても良い。剥離剤としては、長鎖アルキル系剥離剤、シリコン系剥離剤などが挙げられる。
また、より高い耐候性(UV照射後の低い粘着力変化)が必要な場合には、紫外線透過率が低い基材を用いることがより好ましく、透過率は1%以下がさらに好ましい。
本実施形態の粘接着剤組成物を基材に塗工する方法としては、特に限定されないが、例えば、Tダイ塗工法、ロール塗工法、マルチビード塗工法、及びスプレー塗工法等が挙げられる。また、押出し塗工(熱溶融塗工)法または溶展塗工法のどちらでも良いが、本実施形態の粘接着組成物は、高い耐熱老化性、経済性の高い押出し塗工法が適している。
《粘接着性テープ》
本実施形態の粘接着剤組成物は、各種粘接着性テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性シート、表面保護シート・フィルム、各種軽量プラスチック成型品固定用裏糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用裏糊、接着剤、シーリング剤、塗料の塗り替え作業時のマスキング剤、及び衛生用品等に好適に用いることができる。特に、粘接着性テープが好ましい。
本実施形態の粘接着剤組成物を、塗料の塗り替え作業時のマスキング材として用いる場合、薬液に腐食されることを抑制する観点から、基材としてアルミ箔等の金属箔を用いることが好ましい。
本実施形態の粘接着剤組成物を衛生用品に使用する場合、基材として不織布を用い、不織布上に粘接着剤組成物層とエラストマー層とをこの準に積層した伸縮性積層体としてもよい。優れたフィット性を出すためには、伸縮性積層体の100%伸長時強度残存率が80%以上で、且つ50%伸長時強度残存率が70%以上であることが好ましい。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔ブロック共重合体の製造例〕
〔水素添加触媒の製造〕
窒素置換した反応容器内に、乾燥及び精製したシクロヘキサン1Lを入れ、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100mmolを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200mmolを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させることにより、水素添加触媒を製造した。
〔部分水添ブロック共重合体P1の製造〕
ジャケット付き槽型反応器内に、所定量のシクロヘキサンを入れ、反応器内の温度を60℃に調整した。その後、全モノマー(反応器に投入するブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)100質量部に対して、n−ブチルリチウムが0.11質量部となるように、n−ブチルリチウムを反応器の底部から添加した。さらに、n−ブチルリチウム1molに対して、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが0.35molとなるように、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液を添加した。その後、1ステップ目の重合反応として、スチレンモノマー15質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度15質量%)を約10分間かけて供給した。スチレンモノマーを供給する間、反応器内の温度を60℃に調整した。スチレンモノマーの供給を停止後、15分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させた。
次に、2ステップ目の重合反応として、ブタジエンモノマー85質量部を含有するシクロヘキサン溶液(ブタジエンモノマー濃度15質量%)を50分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。ブタジエンモノマーを供給する間、反応器内の温度を70℃になるように調整した。ブタジエンモノマーの供給を停止した後、10分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させて、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を得た。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有率及びビニル芳香族単量体単位を主体とするブロック(ポリスチレンブロック)の含有率が、共に15質量%であり、共役ジエン単量体単位のビニル結合量(ブタジエン中のビニル含有率)は34mol%であり、重量平均分子量(以下、単に「Mw」ともいう。)が90000であった。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を一部抜出し、カップリング剤としてテトラエトキシシランをn−ブチルリチウムの総mol数に対するmol比が0.1となるように添加し、10分間カップリング反応させ、カップリング重合体を得た。
その後、上記水素添加触媒を用いて、得られたカップリング重合体を80℃で水素添加し、部分水添ブロック共重合体を得た。反応終了後に、部分水添ブロック共重合体100質量部に対して、安定剤(オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)0.25質量部を添加し、部分水添ブロック共重合体P1を得た。部分水添ブロック共重合体P1の水素添加率は40mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、2.0g/10分であった。
部分水添ブロック共重合体P1の構造及び組成は、
(S−B):65質量%、Mw90000
(S−B)2−X:4質量%、Mw180000
(S−B)3−X:8質量%、Mw270000
(S−B)4−X:23質量%、Mw360000
(式中、Sは、スチレンブロックを示し、Bはブタジエンブロックを示し、Xは、カップリング剤の残基を示す。以下、同様とする。)であった。
〔部分水添ブロック共重合体P2の製造〕
カップリング反応後に、重合反応において添加したn−ブチルリチウム1molに対して、ジメチルイミダゾリジノン0.6molとなるように、ジメチルイミダゾリジノンを添加したこと以外は、部分水添ブロック共重合体P1と同様の方法で、部分水添ブロック共重合体P2を製造した。
部分水添ブロック共重合体P2の水素添加率は40mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、2.0g/10分であった。
部分水添ブロック共重合体P2の構造及び組成は、
(S−B):65質量%、Mw90000
(S−B)2−X:4質量%、Mw180000
(S−B)3−X:8質量%、Mw270000
(S−B)4−X:23質量%、Mw360000
であり、(S−B)中の80mol%にジメチルイミダゾリジノンが付加したものであった。
〔部分水添ブロック共重合体P3の製造〕
部分水添ブロック共重合体P1の製造における、n−ブチルリチウム、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ブタジエンモノマー、及びスチレンモノマーの添加量を変更したこと以外は部分水添ブロック共重合体P1の製造と同様にして、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を製造した。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有率及びビニル芳香族単量体単位を主体とするブロック(ポリスチレンブロック)の含有率が、共に30質量%であり、共役ジエン単量体単位のビニル結合量(ブタジエン中のビニル含有率)は40mol%であり、Mwが70000であった。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を、部分水添ブロック共重合体P1の製造と同様にして、カップリング反応及び水素添加反応させた。部分水添ブロック共重合体P3の水素添加率は43mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、20g/10分であった。
部分水添ブロック共重合体P3の構造及び組成は、
(S−B):70質量%、Mw70000
(S−B)2−X:30質量%、Mw140000
であった。
〔部分水添ブロック共重合体P4の製造〕
ブタジエンモノマーの添加量、及びスチレンの添加量を変更したこと以外は、部分水添ブロック共重合体P1の製造と同様にして、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を製造した。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有率及びビニル芳香族単量体単位を主体とするブロック(ポリスチレンブロック)の含有率が、共に23質量%であり、共役ジエン単量体単位のビニル結合量(ブタジエン中のビニル含有率)は34mol%であり、Mwが90000であった。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を、部分水添ブロック共重合体P1の製造と同様にして、カップリング反応及び水素添加反応させた。部分水添ブロック共重合体P4の水素添加率は40mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、2.0g/10分であった。
部分水添ブロック共重合体P4の構造及び組成は、
(S−B):65質量%、Mw90000
(S−B)2−X:4質量%、Mw180000
(S−B)3−X:8質量%、Mw270000
(S−B)4−X:23質量%、Mw360000
であった。
〔完全水添ブロック共重合体P5の製造〕
ジャケット付き槽型反応器内に、所定量のシクロヘキサンを入れ、反応器内の温度を60℃に調整した。その後、全モノマー(反応器に投入するブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)100質量部に対して、n−ブチルリチウムが0.14質量部となるように、n−ブチルリチウムを反応器の底部から添加した。さらに、n−ブチルリチウム1molに対して、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが0.40molとなるように、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液を添加した。その後、1ステップ目の重合反応として、スチレンモノマー9質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度15質量%)を約10分間かけて供給した。スチレンモノマーを供給する間、反応器内の温度を60℃に調整した。スチレンモノマーの供給を停止した後、15分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させた。
次に、2ステップ目の重合反応として、ブタジエンモノマー82質量部を含有するシクロヘキサン溶液(ブタジエンモノマー濃度15質量%)を70分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。ブタジエンモノマーを供給する間、反応器内の温度を70℃になるように調整した。ブタジエンモノマーの供給を停止した後、10分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させた。
次に、3ステップ目の重合反応として、スチレンモノマー9質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度15質量%)を10分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。スチレンモノマーを供給する間、反応器内の温度を70℃になるように調整した。スチレンモノマーの供給を停止した後、10分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させて、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体を得た。
得られたポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有率及びビニル芳香族単量体単位を主体とするブロック(ポリスチレンブロック)の含有率が、共に18質量%であり、共役ジエン単量体単位のビニル結合量(ブタジエン中のビニル含有率)は41mol%であり、Mwが60000であった。
その後、上記水素添加触媒を用いて、得られたポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック重合体を80℃で水素添加し、完全水添ブロック共重合体を得た。反応終了後に、部分水添ブロック共重合体100質量部に対して、安定剤(オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)0.25質量部を添加し、完全水添ブロック共重合体P5を得た。完全水添ブロック共重合体P5の水素添加率は99mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、3.0g/10分であった。
〔非水添ブロック共重合体P6の製造〕
ジャケット付き槽型反応器内に、所定量のシクロヘキサンを入れ、反応器内の温度を60℃に調整した。その後、全モノマー(反応器に投入するブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)100質量部に対して、n−ブチルリチウムが0.19質量部となるように、n−ブチルリチウムを反応器の底部から添加した。さらに、n−ブチルリチウム1molに対して、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが0.03molとなるように、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液を添加した。その後、1ステップ目の重合反応として、スチレンモノマー38質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度15質量%)を約15分間かけて供給した。スチレンモノマーを供給する間、反応器内の温度を60℃に調整した。スチレンモノマーの供給を停止した後、20分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させた。
次に、2ステップ目の重合反応として、ブタジエンモノマー62質量部を含有するシクロヘキサン溶液(ブタジエンモノマー濃度15質量%)を50分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。ブタジエンモノマーを供給する間、反応器内の温度を70℃になるように調整した。ブタジエンモノマーの供給を停止した後、10分間、反応器内の温度を70℃に調整しながら反応を継続させて、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を得た。
得られたポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有率及びビニル芳香族単量体単位を主体とするブロック(ポリスチレンブロック)の含有率が、共に38質量%であり、共役ジエン単量体単位のビニル結合量(ブタジエン中のビニル含有率)は13mol%であり、Mwが50000であった。
ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体を一部抜出し、カップリング剤としてテトラエトキシシランをn−ブチルリチウムの総mol数に対するmol比が0.1となるように添加し、15分間カップリング反応させ、非水添ブロック重合体を得た。
カップリング反応終了後に、得られた非水添ブロック共重合体100質量部に対して、安定剤(オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)0.25質量部を添加し、非水添ブロック共重合体P6を得た。非水添ブロック共重合体P6は、水素添加率は0mol%であり、MFR(200℃、5kgf)は、100g/10分であった。
非水添ブロック共重合体P6の構造及び組成は、
(S−B):73質量%、Mw50000
(S−B)2−X:2質量%、Mw100000
(S−B)3−X:15質量%、Mw150000
(S−B)4−X:10質量%、Mw200000
であった。
〔その他の材料〕
上記部分水添ブロック共重合体P1〜P4、完全水添ブロック共重合体P5、及び非水添ブロック共重合体P6のほか、下記ブロック重合体(SIS−a)及び(SIS−b)、粘着付与剤(b−1)及び(b−2)、オイル(c−1)及び(c−2)、並びに酸化防止剤を用いた。
ブロック重合体(SIS−a):D1161(Kraton社製、ポリスチレンブロックの含有率15質量%、ジブロック含有率19質量%)
ブロック重合体(SIS−b):Quintac3450(日本ゼオン社製、ポリスチレンブロックの含有率19質量%、ジブロック含有率30質量%)
粘着付与剤(b−1):Quintone R100(日本ゼオン株式会社製、C4〜C5の炭化水素留分の重合物99%以上、軟化点96℃、脂肪族系粘着付与剤)
粘着付与剤(b−2):アルコンM100(荒川化学工業社製、軟化点100℃、部分水添芳香族系粘着付与剤)
粘着付与剤(b−3):クリアロンP105(ヤスハラケミカル社製、軟化点105℃、完全水添テルペン系樹脂)
オイル(c−1):ダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産株式会社製、パラフィン系オイル)
オイル(c−2):ダイアナプロセスオイルNS−90S(出光興産株式会社製、ナフテン系オイル)
酸化防止剤:Irganox1010(BASF社製、フェノール系酸化防止剤)
酸化防止剤:Irgafos168(BASF社製、リン系酸化防止剤)
耐候剤:TINUVIN P(BASF社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量225、融点128−132℃)
耐候剤:TINUVIN 326(BASF社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、融点138−141℃)
耐候剤:アデカスタブ LA−63(ADEKA社製、HALS、分子量約2,000、融点85−105℃)
耐候剤:TINUVIN 622(BASF社製、HALS、分子量約3,500)
耐候剤:サイヤソーブ UV3346(サンケミカル社製、HALS、分子量約1,600、融点110−130℃)
〔粘接着剤組成物の製造例〕
表1に示す組成で、ブロック共重合体P1〜P6と、粘着付与剤と、オイルと、添加剤とを、150℃に加熱しつつニーダーで混合して、実施例1〜14、及び比較例1〜4の粘接着剤組成物を製造した。
〔粘接着性テープの製造例〕
溶融させた粘接着剤組成物を室温まで冷却し、これをトルエンに溶かし、アプリケーターで、基材としての厚さ50μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにコーティングした。その後、室温で30分間、70℃のオーブンで7分間、トルエンを完全に蒸発させ、基材として厚さ30μmの透明PETフィルムを有する、粘接着性テープを作製した。
〔測定及び評価方法〕
部分水添ブロック共重合体P1〜P4、完全水添ブロック共重合体P5、及び非水添ブロック共重合体P6の構造及び組成の特定方法、並びに実施例1〜21及び比較例1〜4の粘着剤組成物の評価方法を以下に示す。
(ブロック共重合体のビニル含有率、及び水素添加率の測定)
部分水添、完全水添、及び非水添ブロック共重合体中のビニル含有率、並びに部分水添及び完全水添ブロック共重合体における共役ジエン中の不飽和基の水素添加率は、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により、下記の条件で測定した。
水素添加反応前のブロック共重合体を含む反応液に、大量のメタノールを添加することで、ブロック共重合体を沈殿させて回収した。次いで、このブロック共重合体をアセトンで抽出し、ブロック共重合体を真空乾燥した。これを、1H−NMR測定のサンプルとして用いて、ビニル含有率を測定した。
水素添加反応後の部分水添(又は完全水添)ブロック共重合体を含む反応液に、大量のメタノールを添加することで、部分水添(又は完全水添)ブロック共重合体を沈殿させて回収した。次いで、部分水添(又は完全水添)ブロック共重合体をアセトンで抽出し、部分水添ブロック共重合体を真空乾燥した。これを、1H−NMR測定のサンプルとして用いて、水素添加率を測定した。
1H−NMR測定の条件を以下に記す。
測定機器 :JNM−LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
測定サンプル :ポリマーを水素添加する前後の抜き取り品
サンプル濃度 :50mg/mL
観測周波数 :400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
(ブロック共重合体中の、ビニル芳香族単量体単位(スチレン)の含有率の測定)
一定量のブロック共重合体組成物をクロロホルムに溶解し、紫外分光光度計(島津製作所製、UV−2450)を用いて、溶解液中のビニル芳香族化合物成分(スチレン)に起因する吸収波長(262nm)のピーク強度を測定した。得られたピーク強度から、検量線を用いてビニル芳香族単量体単位(スチレン)の含有率を算出した。
(ブロック共重合体中の、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有率の測定)
I.M.Kolthoff,et al., J.Polym.Sci.,1946,Vol.1,p.429に記載の四酸化オスミウム酸法で、下記ポリマー分解用溶液を用いて、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有率を測定した。
測定サンプル :ブロック共重合体を水素添加する前の抜き取り品
ポリマー分解用溶液:四酸化オスミウム0.1gを第3級ブタノ−ル125mLに溶解した溶液
(ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)の測定)
ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して、クロマトグラムのピークの分子量に基づいて求めた。測定ソフトは、HLC−8320EcoSEC収集を用い、解析ソフトは、HLC−8320解析を用いた。測定条件を下記に示す。
GPC ;HLC−8320GPC(東ソー株式会社製)
検出器 ;RI
検出感度 ;3mV/分
サンプリングピッチ;600msec
カラム ;TSKgel superHZM−N(6mmI.D×15cm)4本(東ソー株式会社製)
溶媒 ;THF
流量 ;0.6mm/分
濃度 ;0.5mg/mL
カラム温度 ;40℃
注入量 ;20μL
(粘接着組成物の180℃溶融粘度の評価)
粘接着剤組成物の溶融粘度は、温度180℃でブルックフィールド型粘度計(ブルックフィールド社製 DV−III)により測定した。
(粘接着組成物の粘着特性:初期粘着力の評価)
JIS Z0237の引きはがし粘着力の測定の方法1:試験板に対する180°引きはがし粘着力の測定方法に準じて測定した。まず、上記のようにして製造した粘接着性テープを25mm幅にカットして、25mm幅の粘接着性テープ試料を作製した。粘接着性テープ試料をステンレス板に貼り付け、引き剥がし速度300mm/minで180°剥離力を測定した。得られた剥離力に基づいて下記の基準により粘接着剤組成物の粘着力を評価した。評価は、良い順から◎、○、△、×とした。△以上であれば粘接着剤組成物として実用上問題なく使用できる。
剥離力(N/10mm)9以上:◎
8以上9未満:○
6以上8未満:△
6未満:×
(粘接着組成物の粘着特性:温水浸漬後の粘着力の評価)
JIS Z0237の引きはがし粘着力の測定の方法1:試験板に対する180°引きはがし粘着力の測定方法に準じて測定した。上記のようにして作成した、25mm幅の粘接着性テープ試料をステンレス板に貼り付け、その後に、40℃の温水に1時間浸漬し、引き剥がし速度300mm/minで、温水浸漬後の180°剥離力を測定した。得られた剥離力に基づいて下記の基準により粘接着剤組成物の粘着力を評価した。評価は、良い順から◎、○、△、×とした。△以上であれば粘接着剤組成物として実用上問題なく使用できる。
剥離力(N/10mm)8以上:◎
7以上8未満:○
5以上7未満:△
5未満:×
(粘接着組成物の粘着特性:UV照射後の粘着力(変化率)の評価)
耐光性の指標として、サンシャインウエザーメーター(サンシャインスーパーロングウェザーメーターCWEL−SUN−HCH−B型/スガ試験機(株)社製)を用いて、光照射前(初期値)と光照射後の粘着力を測定した。上記のようにして作成した、25mm幅の粘接着性テープ試料をSUS板(SUS304)に貼り付けた。その30分後、光を照射せずに、引き剥がし速度300mm/minでSUS板から粘接着性テープを引きはがし、UV照射前の180°剥離力を測定した。
また、作製した25mm幅の粘接着性テープ試料をSUS板(SUS304)に張り付け、ブラックパネル温度63℃、雨無しの条件下で、粘接着性テープの基材(透明PETフィルム)側から、72時間、光を照射した。その後、引き剥がし速度300mm/minでSUS板から粘着テープを引きはがし、UV照射後の180°剥離力を測定した。
UV照射前の180°剥離力と、72時間UV照射後の180°剥離力の変化率を粘着力変化率とした。得られた粘着力変化率を下記評価基準により評価した。評価は、良い順から◎、○、△、×とした。
粘着力変化率={(UV照射後の剥離力)−(UV照射前の剥離力)}÷(UV照射前の剥離力)×100
粘着力変化率が±30%未満:◎
粘着力変化率が±30%以上40%未満:○
粘着力変化率が±40以上50%未満:△
粘着力変化率が±50%以上:×
(粘接着組成物のプローブタックの評価)
上記のようにして製造した粘接着性テープをカットして、30mm長×30mm幅の粘接着性テープ試料を作製した。作製した粘接着性テープ試料を、プローブタック試験機(NTS−4800/テスター産業(株)社製)の10g荷重(筒形)天面に粘着面が下向きになるように張り付けた。粘着面に対し、下方から直径5mmφの円柱(SUS製)を、浮き上がる状態で1秒間接着させた。その後、円柱を下方に引きはがした際の剥離力を測定した。接着及び引きはがし速度は10mm/秒で行った。下記の基準により粘接着剤組成物のプローブタックを評価した。評価は、良い順から◎、○、△、×とした。△以上であれば粘接着剤組成物として実用上問題なく使用できる。
剥離力の測定値(N/5mmφ)2.0以上:◎
1.7以上2.0未満:○
1.4以上1.7未満:△
1.4未満:×
(粘接着組成物の粘着性保持力の評価)
上記のようにして製造した粘接着性テープをカットして、25mm長×15mm幅の粘接着性テープ試料を作製した。ステンレス板に粘着テープサンプルを貼り付け、ステンレス板を垂直にし、50℃において、垂直下方向に1kgの荷重を与えて粘着テープがずれ落ちるまでの時間を測定した。下記の基準により粘接着剤組成物の粘着性保持力を評価した。評価は、良い順から○、△、×とした。△以上であれば粘接着剤組成物として実用上問題なく使用できる。
粘着性保持力(分)50分以上:○
10分以上50分未満:△
10分未満:×
Figure 2016172838
本発明の粘接着剤組成物は、下記に限定されないが、各種粘着テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性シート、表面保護シート・フィルム、各種軽量プラスチック成型品固定用裏糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用裏糊、接着剤、シーリング剤、塗料の塗り替え作業時のマスキング剤、及び衛生用品として利用可能である。

Claims (7)

  1. ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体100質量部に対し、粘着付与樹脂20質量部〜400質量部を含有する粘接着組成物であって、
    前記ブロック共重合体は、ビニル芳香族単量体単位含有率が異なる2種以上の部分水添ブロック共重合体を含有する、粘接着組成物。
  2. 前記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種は、水素添加率が、共役ジエンの全モル数を基準として10mol%〜80mol%である、請求項1に記載の粘接着組成物。
  3. 前記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種は、ビニル芳香族単量体単位含有率が10質量%〜25質量%の部分水添ブロック共重合体(a)であり、他の少なくとも1種は、ビニル芳香族単量体単位含有率が25質量%を超える部分水添ブロック共重合体(b)である、請求項1又は2に記載の粘接着組成物。
  4. 前記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする一つの重合体ブロックと共役ジエン単量体を主体とする一つの重合体ブロックとを有する部分水添ブロック共重合体(d)を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘接着組成物。
  5. 前記部分水添ブロック共重合体のうち、前記部分水添ブロック共重合体(d)を含有する部分水添ブロック共重合体100質量%を基準として、前記部分水添ブロック共重合体(d)を20質量%〜80質量%含有する、請求項4に記載の粘接着組成物。
  6. 前記部分水添ブロック共重合体の少なくとも1種が、ラジアル構造を有する部分水添ブロック共重合体(r)を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の粘接着組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘接着組成物を有する、粘接着性テープ。
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