JP2016172289A - 打込機 - Google Patents

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Giichi Komazaki
義一 駒崎
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Abstract

【課題】耐久性の高い打込機を得る。【解決手段】図3に示されたプランジャ12においては、シャフト(シャフト摺動孔12A)の中心を挟んでアーム部122と反対側に、錘としてバランスウェイト部125が設けられる。これによって、図3(a)に示されるように、プランジャ12の重心Gの位置を、ガイド部材軸とプランジャとの交点Qに近づける、あるいは一致させることができる。このため、打ち込み動作に際してのプランジャ12の傾斜を抑制することができ、プランジャ12の耐久性を高めることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、一方向に沿って衝撃力を加えることによって部材を打ち込む打込機の構造に関する。
一方向に沿って衝撃力を加えることによって、止具(例えば釘等)を打ち込む打込機が使用されている。こうした打込機においては、ドライバビットによって例えば鉛直方向において下向きに、板材等に向かって止具が打ち込まれる。ドライバビットは、ハウジング内で鉛直方向において往復運動するプランジャ(ピストン)に固定され、プランジャが下方に向かって急激に駆動されることによって、打ち込み動作が行われる。このための動力源としては、圧縮空気やバネが用いられる。バネが用いられる場合には、圧縮されたバネの反力(弾性力)によって、打ち込み動作(第1の動作)が行われる。その後、プランジャを上側に駆動してバネを圧縮させる動作(第2の動作)が行われるため、繰り返し打ち込み動作(第1の動作)を行うことができる。
こうした構成の打込機の構成は、例えば特許文献1に記載されている。この構成においては、プランジャは、鉛直方向に延伸するシャフトをプランジャの中央に貫通させた状態で装着されるため、プランジャは、シャフトに沿って移動可能とされる。また、モータによって駆動され鉛直面内で回転する駆動歯車がプランジャに隣接して設けられる。駆動歯車の中心から離れた箇所に、プランジャ側に突出したピンが設けられ、このピンは、プランジャ側に設けられ駆動歯車側に突出したピン係止部に下側から当接する。駆動歯車の回転に伴ってピンがピン係止部を押し上げることによって、プランジャが押し上げられ、バネが圧縮される。この際、装置全体を小型化するためには、プランジャの鉛直方向に垂直な最大径は大きくならないように設定されるのに対して、プランジャの鉛直方向に沿った移動距離(第2の動作に際してのプランジャのストローク長さ)は、バネの圧縮量を充分大きくし打ち込み時の衝撃力を高めるために、充分に長くとることが好ましい。
このためには、プランジャにおける異なる高さに複数のピン係止部を設け、複数のピン係止部のうち初めに最も上側のピン係止部が押し上げられ、最後に最も下側のピン係止部が押し上げられるようにすることによって、プランジャの鉛直方向に沿った移動距離を充分長くとることができる。この場合、複数のピン係止部を異なる高さに設けることが必要となるため、プランジャを鉛直方向において長く構成することが必要となる。しかしながら、プランジャ全体を鉛直方向において長く形成した場合には、プランジャ全体が重くなるため、プランジャにおいては、駆動歯車(ピン)が設置された側において、鉛直方向に延伸するアーム部(プランジャ駆動部)が局所的に設けられ、アーム部の鉛直方向に沿った長さは、前記のストローク長さに対応して長く設定される。アーム部は、中央のシャフト側から見た特定の方向(駆動歯車が設けられた方向)において設けられるため、プランジャは、シャフトの中心軸から見て非対称な形状となっている。
また、例えば特許文献2に記載されるように、打ち込み動作の終了時には、プランジャは下側でバンパに係止される。この場合、弾性体で構成されたバンパは、打ち込み動作に直接用いられた以外のプランジャの運動エネルギーを吸収する。
特開2014−108468号公報 特開2013−154452号公報
上記の打込機において、プランジャはシャフトを摺動する構成とされるが、この際の摺動抵抗を減少させて動きを円滑に行わせるためには、シャフトが貫通するようにプランジャに設けられた貫通孔の内面とシャフトの外周面との隙間をある程度大きくすることが必要である。一方、プランジャが上記のようにシャフトの中心軸の周りで非対称な形状とされた場合には、その重心はシャフトの中心軸から離れた箇所に位置する。このため、上記の隙間が大きくされた場合には、シャフトの中心軸に対してプランジャが傾斜しやすくなった。打ち込み動作に際して、こうした傾斜した状態でプランジャがバンパに係止された場合には、特定の箇所、例えばアーム部の根本付近に特に大きな負荷が加わった。このため、プランジャの寿命が短くなった。
このため、耐久性の高い打込機を得ることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の打込機は、第1の方向に沿って延伸するガイド部材と、ドライバビットが装着された状態で前記ガイド部材に沿って前記第1の方向に移動可能とされ、前記第1の方向における一方の側に移動することによって前記ドライバビットを用いて止具を前記一方の側に打ち込む第1の動作を行うプランジャと、前記第1の動作の前に前記プランジャを前記一方の側と反対の他方の側に移動させる第2の動作を行わせる駆動機構と、を具備する打込機であって、前記プランジャは、前記駆動機構と当接するプランジャ駆動部と、前記第1の方向に沿って見た平面視において、前記第1の方向に沿った前記ガイド部材の中心軸であるガイド部材軸に前記プランジャの重心位置を近づけるバランスウェイト部と、を具備することを特徴とする。
本発明の打込機において、前記プランジャは、前記第1の方向と交差する板状のプランジャ基板部を具備することを特徴とする。
本発明の打込機は、前記プランジャにおいて、前記バランスウェイト部は前記プランジャ基板部に一体化されて形成されたことを特徴とする。
本発明の打込機は、前記プランジャにおいて、前記バランスウェイト部は前記プランジャ基板部に着脱可能に設けられたことを特徴とする。
本発明の打込機において、前記ガイド部材は、前記プランジャを貫通するシャフトであり、前記プランジャ駆動部は、前記第1の方向に沿って前記他方の側に向かって延伸するように前記プランジャ基板部の端部に連結され、前記バランスウェイト部は、前記第1の方向と垂直な平面視における前記プランジャ基板部の外周部分に沿って、前記プランジャ基板部における前記他方の側に設けられたことを特徴とする。
本発明の打込機において、前記駆動機構は、前記第1の方向と垂直な第2の方向において前記交点から離間した箇所に設けられ、前記プランジャ駆動部は、前記第1の方向及び前記第2の方向と垂直な第3の方向において前記交点から離間した箇所で前記プランジャ基板部に連結されたことを特徴とする。
本発明の打込機において、前記バランスウェイト部は、前記交点を挟んで前記プランジャ駆動部と反対側に設けられたことを特徴とする。
本発明の打込機は、前記プランジャよりも前記他方の側に設けられ、前記第1の方向に沿って前記プランジャと逆向きに移動するカウンタウェイトと、前記プランジャと前記カウンタウェイトとの間において、前記一方の側の端部が前記プランジャで、前記他方の側の端部が前記カウンタウェイトでそれぞれ係止されるように設けられ、前記第1の方向に沿って伸縮可能なバネと、を具備し、前記第2の動作において、前記駆動機構は、前記プランジャを前記他方の側に、かつ前記カウンタウェイトを前記一方の側に、それぞれ移動させることによって前記バネを圧縮させる動作を行うことを特徴とする。
本発明の打込機において、前記ガイド部材は、中心軸が前記第1の方向とされた筒状の内面を具備し前記プランジャを前記内面で摺動させるシリンダであり、前記プランジャ駆動部は、前記ドライバビットに設けられたラックギヤで構成されたラック部であり、前記バランスウェイト部は、前記第1の方向と垂直な平面視における前記交点を挟んで前記ラック部と反対側で、前記プランジャ基板部における前記他方の側に設けられたことを特徴とする。
本発明の打込機は、前記第1の動作に際して前記一方の側で前記プランジャを係止し、少なくとも一部が弾性材料で形成されたバンパが設けられたことを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、耐久性の高い打込機を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態となる打込機全体の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態となる打込機において打ち込み動作の前にプランジャが駆動される際の動作を示す図である。 本発明の第1の実施の形態となる打込機において用いられるプランジャの形態を示す上面図(a)、斜視図(b)である。 参考例となるプランジャの形態を示す上面図(a)、斜視図(b)である。 本発明の第2の実施の形態となる打込機全体の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態となる打込機において、プランジャを駆動する機構の構造をプランジャが上死点側にある場合(a)、下死点側にある場合(b)について示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態となる打込機において用いられるプランジャの上面図である。
本発明の実施の形態となる打込機の構成について説明する。この打込機は、ドライバビットが装着されるプランジャの構造に特徴を有する。これによって、特にプランジャの耐久性が高くなり、さらに、止具の打ち込み時にプランジャがバンパに衝突する際に、均等に荷重を受けることができるため、バンパの寿命も向上させることができ、打込機の耐久性が高まる。この打ち込み機においては、弾性力によってこのプランジャを急激に下降させることによって止具を打ち込む動作(第1の動作)と、この動作を行わせるために、プランジャを上側に駆動させることによって蓄力をする第2の動作が交互に行われる。ここで、第1の方向に沿った形状を具備するガイド部材の表面あるいは内面をプランジャが摺動することによって、第1の動作、第2の動作が行われる。この打込機においては、第1の動作において第1の方向に対するプランジャの傾斜が抑制される。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る打込機100においては、プランジャを収容するハウジングに固定されたシャフトがガイド部材として用いられる。図1は、第1の実施の形態に係る打込機100の構成を示す断面図である。図中のY軸方向は通常の作業時における作業者にとっての前後方向(Y軸正側:前方、Y軸負側:後方)であり、Z軸方向は上下方向(Z軸正側:上方、Z軸負側:下方)となる。この打込機100を用いて、止具が上下方向(一方向:Z軸方向)に沿って図中下側(一方の側:Z軸方向負側)の木材や石膏ボード(被打込部材)に打ち込まれる。この打込機100においては、コイルバネ(バネ)16が圧縮され、圧縮後のコイルバネ16が開放される際の弾性力によって、止具が打ち込まれる。図1は、コイルバネ16が圧縮された状態(打ち込み動作の直前)を示している。
この打込機100においては、図1における上下方向(Z軸方向)が中心軸方向とされた略円筒形状の内面を具備するメインボディ(ハウジング)10と、メインボディ10の上側と連結され後方(図中左方向:Y軸方向負側)に延伸するハンドル30と、メインボディ10の下側と連結されハンドル30と略平行に後方に延伸するサブボディ40が設けられる。サブボディ40の中にはコイルバネの圧縮の動力源となるモータ41が設けられる。また、図中におけるハンドル30の左端とサブボディ40の左端は、バッテリ装着部42で連結され、バッテリ装着部42には、その脱着が容易とされた状態で、モータ41を駆動させるバッテリ43が装着される。メインボディ10、ハンドル30、サブボディ40は、実際には軽量な樹脂材料で一体化されて構成されたハウジングとなっている。ハンドル30とその下側のサブボディ40との間には空隙が形成されるため、作業者はハンドル30を上側から把持し、下側に位置する木材等(被打込部材)に対して止具の打ち込み作業を行うことができる。
メインボディ10内には、図中で上下方向(Z軸方向)に延伸し外面が小径の円柱形状とされたシャフト(ガイド部材)11が固定されており、シャフト11の中心軸が、ガイド部材軸AXとなる。メインボディ10の内部には、シャフト11(ガイド部材軸AX)に沿って往復運動をするプランジャ12が設けられている。プランジャ12の前方には、止具をその下端部で打ち込む動作を行いシャフト11と平行とされた上下方向に細長いドライバビット13が固定されている。ドライバビット13の下端側は、プランジャ12の上下運動に伴ってメインボディ10内の下側に設けられドライバビット13を下側で支持するビットガイド14に沿って移動する。ビットガイド14の下側には、下側に突出するノーズ15が設けられ、その下端には射出口15Aが形成されている。止具は、サブボディ40の下側に設けられたマガジン44から自動的に供給され、この射出口15Aを通り下側に向かって打ち込まれる。
また、メインボディ10の下側には、ノーズ15に対して上下方向に移動可能なプッシュレバー17が、バネ(図示せず)によって下側に付勢された状態で装着されている。外力が働かない状態では、プッシュレバー17の下端は射出孔15Aよりも下側となる。このため、打ち込み作業のために作業者が射出孔15Aを木材等に当接させた場合に、プッシュレバー17はメインボディ10に対して相対的に上側に移動する。また、ハンドル30の下側には、トリガレバー31が設けられている。作業者がトリガレバー31を握りこれを上側に移動させ、かつ射出孔15Aを木材等に当接させプッシュレバー17を上側に移動させたる動作が同時に行われた場合に、止具の打ち込み動作(第1の動作)、すなわち、プランジャ12の下降動作が開始される。
この動作に際して、プランジャ12は、プランジャ12に上側から当接するコイルバネ16による強い衝撃力で下側に移動するが、止具の打ち込み深さは、打ち込み動作毎に均一である必要がある。このため、この動作に際しては、プランジャ12の下側への移動は、第1のバンパ(バンパ)18で制限される。第1のバンパ18は、メインボディ10内においてシャフト11を囲んで設けられ、その下面がメインボディ10の下側に設けられたダンパベース19で支持される。このため、プランジャ12が下降した場合には、プランジャ12の下面が第1のバンパ18と当接し、その下降運動が制限され、第1のバンパ18は、ピンの打ち込み動作に用いられた以外の余剰エネルギーを吸収する。このため、第1のバンパ18は、少なくともその一部が弾性体、例えば硬質ゴム材料で構成される。
一方、上記のプランジャ12の上下動の反作用は、メインボディ10(ハウジング)等に伝わり、ハンドル30を介して作業者に伝わる。この反作用を低減するため、この打込機100においては、シャフト11に沿ってプランジャ12と反対側に移動するように構成されたカウンタウェイト20が設けられている。プランジャ12が最下部に位置する場合には、カウンタウェイト20は最上部に位置する。コイルバネ16は、カウンタウェイト20に下側から当接する。
このため、上昇したカウンタウェイト20をメインボディ10の上側で支持する第2のバンパ21が、カウンタウェイト20と、メインボディ10の上側に設けられる。カウンタウェイト20から余剰エネルギーを吸収させるために、第2のバンパ21も、少なくともその一部が弾性体で構成される。
上記の打込機100における動作について説明する。1回の打ち込み動作(第1の動作)を行うためには、シャフト11に沿ってプランジャ12を上側(射出口15Aがある側と反対側)に、カウンタウェイト20を下側に移動させることによって、コイルバネ16を圧縮する動作(第2の動作)がまず行われる。この動作は、遊星歯車機構を用いて回転出力を減速する減速機構45を介してモータ41によって回転駆動される第1駆動歯車(駆動機構)46と、第1駆動歯車46の上方に設けられ第1駆動歯車46と噛合して回転駆動される第2駆動歯車47によって行われる。図1において、第1駆動歯車46、第2駆動歯車47は、プランジャ12、カウンタウェイト20よりも後方(Y軸負側)に設けられ、これらの回転軸は前後方向(Y軸方向)とされる。
図2は、第2の動作を説明する側面図(一部断面図)であり、図2(a)〜(d)に向かって、プランジャ12が上側に、カウンタウェイト20が下側に向かって駆動されている。図2(a)においては、プランジャ12が下死点、カウンタウェイト20が上死点にある場合が示されており、この状態は、止具が打ち込まれた直後(第1の動作直後)の状態を示している。
また、図3は、ここで用いられるプランジャ12のみの構成を示す上面図(a)、斜視図(b)である。図3において示された座標系X、Y、Zのうち、Z軸、Y軸はそれぞれ図1に示されたものと同様であり、Z軸は鉛直方向(シャフト11の延伸方向あるいは図1における上下方向:第1の方向)となり、Z軸における負の方向が下側(一方の側:止具が打ち込まれる側)、正の方向が上側(他方の側:打ち込み動作の前にプランジャ12が駆動される側)となる。Y軸は前後方向(第2の方向)となり、この方向は、シャフト11と第1駆動歯車(駆動機構)46が並んだ方向である。第1駆動歯車46は、Y軸負側(後方側)においてプランジャ12に隣接する。X軸は図1における紙面と垂直方向となり、Z軸及びY軸と垂直な方向(第3の方向)となる。プランジャ12は、シャフト11が貫通するシャフト摺動孔12Aを具備するプランジャ基板部121を具備する。プランジャ基板部121は、シャフト11と交差する平板状のプランジャ基板部底部121Aと、シャフト摺動孔12Aが設けられZ軸正側に突出するようにプランジャ基板部底部121Aの上面側に設けられたボス部121Bとが連結して設けられる。プランジャ基板部底部121Aは、XY平面(水平面)に平行に形成された板状とされる。
図3(a)におけるプランジャ基板部121の左側(後方側:Y軸負側)においては、Z方向に沿って上側(Z軸正側)に延伸するアーム部(プランジャ駆動部)122が固定される。アーム部122においては、アーム部122がプランジャ基板部121対して取り付けられた側(Y軸負側)において局所的に更に突出する第1ピン係止部(ピン係止部:駆動機構係止部)122A、第2ピン係止部(ピン係止部:駆動機構係止部)122B、第3ピン係止部(ピン係止部:駆動機構係止部)122Cが、それぞれ上から順に形成されている。
また、ボス部121Bの周囲には、鉛直面を構成する板状の複数のボス部補強リブ121Cが、平面視(図3(a))において放射状に形成されている。これにより、シャフト11が貫通、摺動するボス部121Bが補強される。また、ボス部121Bに設けられたシャフト摺動孔12Aの内径は、シャフト11の摺動抵抗が充分小さくなるように、シャフト11の外径よりも大きくされる。ただし、図1におけるドライバビット13とビットガイド14との間は、シャフト摺動孔12Aの内面とシャフト11の外周面との間よりも緩く設定される。このため、第1の動作においてシャフト11はガイド部材として機能し、このガイド部材によって第1の動作(打ち込み動作)を円滑に行わせることができる。
プランジャ基板部底部121AのY方向正側においては、鉛直面(XZ平面)内に広がる小さな板状とされたドライバビット装着部123が固定される。ドライバビット装着部123には、ドライバビット13が固定され、プランジャ基板部底部121Aから上側(Z軸正側)に突出し下側(Z軸負側)には突出しないように設けられている。また、ハウジング(メインボディ10)の内面には、プランジャ12のXY平面内での移動を制限するためのガイド溝が形成されており、このガイド溝に係合するガイド凸部124A、124Bが、プランジャ基板部底部121AのX軸方向における負側、正側にそれぞれ固定されている。
また、ドライバビット装着部123とガイド凸部124Bの間において、プランジャ基板部底部121Aの外周部に沿うように、バランスウェイト部125が、プランジャ基板部底部121Aから上側に向かって突出して設けられている。ドライバビット装着部123、バランスウェイト部125は、共にプランジャ基板部底部121Aから上側に突出し下側には突出しないように設けられているため、プランジャ12が最下部に位置した場合でもドライバビット装着部123及びバランスウェイト部125は第1のバンパ18とは当接しない。後述するように、バランスウェイト部125は、プランジャ12の重心位置を調整するための錘として機能する。
こうした形状のプランジャ12は、例えば鋳造によって製造される。このため、アーム部122とプランジャ基板部底部121Aとの接合部分等には溶接は用いられず、上記の部分が全て一体化されてプランジャ12は形成される。
図2に示されるように、このプランジャ12は、第1駆動歯車46の回転に伴って、押し上げられる構成とされる。このため、第1駆動歯車46には、第1駆動歯車46の回転に伴って第1ピン係止部122Aと下側から当接して第1ピン係止部122Aを押し上げることのできる第1ピン(ピン)46A、第1駆動歯車46の回転に伴って第2ピン係止部122Bと下側から当接して第2ピン係止部122Bを押し上げることのできる第2ピン(ピン)46B、第1駆動歯車46の回転に伴って第3ピン係止部122Cと下側から当接して第3ピン係止部122Cを押し上げることのできる第3ピン(ピン)46Cが、それぞれ設けられている。第1ピン46A、第2ピン46B、第3ピン46Cは、第1駆動歯車46の偏心した箇所(中心から外れた箇所)において、円周方向における異なる位置に設けられている。
第1駆動歯車46の外径を大きくし、第1ピン(ピン)46A等をその中心(回転軸)から遠い位置に設けた方が、これらの移動振幅を大きく設定することができるため、プランジャ12の鉛直方向における移動距離を大きく設定することができる。このため、第1ピン(ピン)46A等は、第1駆動歯車46の中心から離れた箇所に設けられ、これらに係止される第1ピン係止部122A等は、X軸方向において中心(シャフト11の中心軸)から離れた箇所に設けられ、図1の構成においては、第1ピン係止部122A等あるいはこれらが設けられたアーム部122は、紙面向こう側に設けられる。このため、図3(a)に示されるように、アーム部122は、プランジャ基板部底部121AにおけるX軸、Y軸におけるそれぞれの負側の端部に固定される。第1ピン係止部122A、第2ピン係止部122B、第3ピン係止部122Cの突出方向は後方(Y軸負側)とされ、後方からアーム部122(プランジャ12)が駆動される。第1ピン係止部122A、第2ピン係止部122B、第3ピン係止部122Cを第1ピン46A、第2ピン46B、第3ピン46Cでそれぞれ順次駆動させるために、後方への突出量は、第1ピン係止部122Aで最も大きく、第3ピン係止部122Cで最も小さくされる。このため、アーム部122は、Y軸方向において上端部側(先端側)で太くされ、下端部側(根本側)で細くされる。
また、ドライバビット装着部123は、プランジャ基板部底部121AのY軸正側の端部(Y軸方向におけるアーム部122が装着された側と反対側)に固定される。アーム部122とは異なり、ドライバビット13が装着されるドライバビット装着部123は、打込機100全体のバランスを良好とするために、図3(a)に示されるように、X軸方向におけるプランジャ基板部底部121Aの中央に固定される。ドライバビット装着部123とガイド凸部124Bの間に設けられたバランスウェイト部125は、シャフト11の中心を挟んでアーム部122の反対側に位置する。
この構成においては、まず、図2(a)の状態においては、第1ピン46Aが第1ピン係止部122Aに下側から当接し、この状態から第1駆動歯車46が回転することによって、第1ピン係止部122A及びアーム122(プランジャ12)が押し上げられる。この状態から、更に第1駆動歯車46が回転すると、図2(b)に示されるように、第1ピン46Aが第1ピン係止部122Aと当接する代わりに、今度は第2ピン46Bが第2ピン係止部122Bと当接し、アーム122(プランジャ12)は、更に押し上げられる。その後、図2(c)に示されるように、第2ピン46Bが第2ピン係止部122Bが当接する代わりに、今度は第3ピン46Cが第3ピン係止部122Cが当接し、アーム122(プランジャ12)は、更に押し上げられる。これによって、最終的に、プランジャ12は、図2(d)に示される位置まで上昇する。このように、プランジャ12の移動距離よりも小さな径をもつ第1駆動歯車46を回転駆動することによって、プランジャ12を図2(a)における位置(下死点)から図2(d)に示される位置まで押し上げることができる。
上記においては、第1駆動歯車46がアーム部(プランジャ駆動部)122を介してプランジャ12を押し上げる動作が説明されていた。詳細の説明は省略するが、これと同様に、ピンが第2歯車47側に、ピン係止部がカウンタウェイト20側にも、それぞれ設けられている。この際、第2駆動歯車47は第1駆動歯車46と噛合して駆動されるため、第2駆動歯車47の回転方向は第1駆動歯車46とは逆向きとなる。このため、上記と同様の構成を第2駆動歯車47、カウンタウェイト20側に設けることによって、第1駆動歯車46の回転に伴って第2駆動歯車47を逆方向に回転させ、カウンタウェイト20を下向きに押し下げることができる。この際、第2駆動歯車47におけるピンとカウンタウェイト20におけるピン係止部とが当接する箇所は、第1駆動歯車46における各ピンとアーム部122における各ピン係止部とが当接する箇所と、図2において紙面と垂直方向における異なる位置となるように設けられる。このため、第1駆動歯車46がプランジャ12を押し上げる動作と第2駆動歯車47がカウンタウェイト20を押し下げる動作を同時に行わせることができ、これによってコイルバネ16を圧縮することができる。
ここで、打ち込み動作に直接使用されないカウンタウェイト20側の運動量はプランジャ12側の運動量と同等とされ、カウンタウェイト20はプランジャ12よりも重く、かつその移動速度、移動距離はプランジャ12よりも小さく設定される。このため、プランジャ12側ではピン及びピン係止部は3組設けられているのに対し、カウンタウェイト20側において用いるピン及びピン係止部を2組以下とすることができ、カウンタウェイト20におけるピン係止部を設けるために必要となる鉛直方向における長さは、プランジャ12における場合よりも短くなる。更に、カウンタウェイト20はプランジャ12よりも重くされるために、前記のアーム部122のような局所的に上側に突出する構造を設けず、シャフト11の中心軸の周りで軸対称な形状に近い構成とすることができる。このため、ガイド部材軸AX(シャフト11)の周りにおける形状の非対称性はカウンタウェイト20では小さく、特にプランジャ12側で顕著となる。
上記の構成により、第1駆動歯車46の回転に伴って、プランジャ12が最上部及びカウンタウェイト20が最下部に位置する図2(d)の状態とすることができる。この状態においては、コイルバネ16は最も圧縮された状態となっている。その後、更に第1駆動歯車46が回転すると、第3ピン46Cと第3ピン係止部122Cとの間の当接が解かれると同時に、カウンタウェイト20側においてもピンとピン係止部との当接が解かれる。これによって、プランジャ12、カウンタウェイトは開放され、コイルバネ16の弾性力によって、プランジャ12は下側に、カウンタウェイト20は上側にそれぞれ駆動され、打ち込み動作(第1の動作)が行われる。この際、上記の構成においては、重力の影響を無視すれば、プランジャ12、カウンタウェイト20は、コイルバネ16によって同じ大きさの力で逆向きに駆動される。これによって、打ち込み動作が行われ、プランジャ12が第1のバンパ18に係止された図2(a)の状態となる。なお、図2においては記載が省略されているが、上死点に移動したカウンタウェイト20も、第2のバンパ22に係止されている。
図4は、参考例となるプランジャ92の構成を示す、図3に対応した上面図(a)、斜視図(b)である。このプランジャ92は、前記のプランジャ12におけるバランスウェイト部125が設けられていない点以外については、前記のプランジャ12と同様の構造を具備する。すなわち、プランジャ基板部底部121Aの上においては、ドライバビット装着部123とガイド凸部124Bの間には、ドライバビット装着部123とガイド凸部124Aの間と同様に、何も設けられていない。このプランジャ92を前記のプランジャ12の代わりに打込機100で用いることができる。
図4の形状においては、図3の構造におけるバランスウェイト部125が設けられていない。また、図4(a)の状態において、シャフト11の中心軸(ガイド部材軸AX)とプランジャ92との交点Qは、Z軸(第1の方向)から見た平面視におけるガイド部材軸AXの位置に対応し、シャフト摺動孔12Aの中心に位置する。前記の通り、アーム部122はプランジャ基板部底部121AにおけるX軸方向負側及びY軸方向負側の端部に設けられている。また、上記のとおり、第1ピン係止部122A、第2ピン係止部122B、第3ピン係止部122Cが設けられるように、アーム部122は上下方向(Z軸方向)に細長く形成されている。また、アーム部122が第1駆動歯車46でアーム部122が上下方向に駆動されるため、アーム部122は、X軸方向、Y軸方向共に厚く、充分な機械的強度、剛性が得られるように構成される。このため、Y軸方向においてアーム部122と反対側にあるドライバビット装着部123やドライバビット13と比べて、アーム部122は重くなる。このため、図4(a)に示された上面図において、このプランジャ92における重心Gは、ガイド部材軸AXとプランジャ92との交点Qから離間し、アーム部122に近い側(X軸方向及びY軸方向における負側)に位置する。
このため、このプランジャ92が上記の打込機100に用いられた場合には、打ち込み動作時には、プランジャ92は、アーム部122がある側(X軸、Y軸負側)に傾斜しやすい。こうしてプランジャ92が傾斜した状態で第1のバンパ18に衝突した場合には、衝突の際にアーム部122に大きな慣性モーメントが働くため、アーム部122とプランジャ基板部底部121Aとの連結部分に特に大きな応力が働く。これによって、プランジャ92の耐久性が損なわれる。また、プランジャ92が傾斜した状態で第1のバンパ18に衝突するために第1のバンパ18に対して局所的に大きな負荷が加わるため、第1のバンパ18の耐久性も損なわれる。シャフト11の摺動抵抗を小さくするために摺動孔12Aの内径がシャフト11の外径よりも充分大きくされた場合には、こうしたプランジャ92の傾斜は顕著になるため、こうした耐久性の劣化は特に顕著になる。
これに対して、図3に示されたプランジャ12においては、シャフト11(シャフト摺動孔12A)の中心を挟んでアーム部122と反対側に、錘としてバランスウェイト部125が設けられる。これによって、図3(a)に示されるように、プランジャ12の重心Gの位置を、ガイド部材軸AXとプランジャ92との交点Qに近づける、あるいは一致させることができる。
このため、打ち込み動作に際してのプランジャ12の傾斜を抑制することができ、プランジャ12や第1のバンパ18の耐久性を高めることができる。これによって、打込機100の耐久性を高めることができる。この際、上記のプランジャ12は、従来より使用されているプランジャ92にバランスウェイト部125が付加されただけの単純な形状であるため、その製造も容易であり、これを同様に安価に製造することができる。また、図3に示されるように、バランスウェイト部125をドライバビット装着部123とガイド凸部124Bの間にこれらと一体化して設けることにより、プランジャ12全体の強度が高まることも明らかである。
なお、上記の例では、アーム部122はプランジャ基板部底部121AのX軸方向負側及びY軸方向負側の端部に設けられていたが、XY平面上においてアーム部(プランジャ駆動部)が、ガイド部材軸AXとプランジャ92との交点Qと離間した箇所に設けられている限りにおいて、交点Qを挟んでアーム部と反対側にバランスウェイト部を設けることによって、同様にプランジャの耐久性を高めることができる。
また、上記の例では、シャフト摺動孔12A(シャフト11)は、第1の方向と垂直な平面視におけるプランジャ12の中央に設けられた。しかしながら、シャフト摺動孔12Aが中央から外れた箇所に設けられた場合においても、第1の動作に際してプランジャが傾斜した場合には同様の問題が発生する。この際、上記と同様に、バランスウェイト部を用いてプランジャの重心の位置をガイド部材軸とプランジャとの交点に近づけることによって、この傾斜を抑制することができる。
また、上記の構成においては、プランジャ12にバランスウェイト部125が設けられた。これに対して、カウンタウェイト20側においても同様にカウンタウェイトを駆動する構造が設けられた場合には、同様にバランスウェイト部をカウンタウェイトに設けることができ、これによって、同様にカウンタウェイトの耐久性を高めることができる。逆に、カウンタウェイトが用いられず、ハウジング内にプランジャ側のみが設けられた場合においても、上記の構成によって打ち込み機の耐久性を高めることができる。
(第2の実施の形態)
前記の打込機100においては、プランジャ12にアーム部122が設けられたためにプランジャ12の重量バランスが崩れることが、バランスウェイト部125によって補正され、プランジャ12の耐久性が向上した。これに対して、プランジャにアーム部が設けられない場合でも、プランジャの重量バランスが崩れる場合があり、この場合においても、バランスウェイト部を設けることによって、プランジャの耐久性を向上させることができる。また、前記の打込機100においては、メインボディ(ハウジング)10内に固定されたシャフト11がガイド部材とされたが、このようにハウジングに固定されたシャフトが用いられない場合でも、同様にバランスウェイト部を設けることができる。第2の実施の形態に係る打込機200は、こうした構成の一例である。
図5は、第2の実施の形態に係る打込機200の構造を示す、図1に対応した断面図である。この打込機200においても、前記の打込機100と同様に、メインボディ(ハウジング)50、ハンドル70、サブボディ80、モータ81、バッテリ装着部82、バッテリ83、が設けられる。また、ドライバビット53によって下側(図5におけるZ軸負側)に止具が打ち込まれること、ドライバビット53を支持し打ち込み動作を行わせるためにビットガイド54、ノーズ55、射出口55A、プッシュレバー57、トリガレバー71が設けられること、止具を供給するマガジン84が設けられること、についても同様である。ドライバビット53がプランジャ(プランジャ基板部)52に装着されプランジャ52が上方向(Z軸方向正側)に駆動される第2の動作の後に、打ち込み動作(第1の動作)が行われること、プランジャ52が下死点側で第1のバンパ58で係止されることについても同様である。
ただし、この打込機200においては、プランジャを摺動させるシャフトは用いられず、カウンタウェイトも用いられない。また、このプランジャ52を下側に駆動させるのは、コイルバネではなく、メインボディ50の上部に設けられた蓄圧室50A中に溜められた圧縮空気である。メインボディ50において、蓄圧室50Aの下側には、蓄圧室50Aと内部が連通した略円筒形状の内面を具備するシリンダ59がメインボディ50に固定されており、プランジャ52は、このシリンダ59の内面を上下に摺動するピストンとなる。このため、この構造では、シリンダ59がガイド部材となり、前記のガイド部材軸AXは、このシリンダ59における略円筒形状の内面の中心軸となる。プランジャ52の外周には、Oリング(図示省略)が設けられているために、Oリング(プランジャ52)よりも上側の空間は、これよりも下側の空間から封止される。このため、プランジャ52を上側に駆動した後に、シリンダ59あるいは蓄圧室50A中の圧縮空気の圧力によって、プランジャ52を大きな衝撃力で下側に駆動することによって、打ち込み動作(第1の動作)を行うことができる。また、シャフトが設けられていないものの、プランジャ52の中心において下側に固定されたドライバビット53がビットガイド54に沿って移動する。ただし、プランジャ52の外周とシリンダ59の内面との間は密封されるのに対し、ドライバビット53とビットガイド54との間はプランジャ52の外周とシリンダ59の内面との間よりも緩く設定される。このため、シリンダ59をガイド部材として、第1の動作(打ち込み動作)を円滑に行わせることができる。この際、プランジャ52の外周がシリンダ59の内面を摺動することによって、プランジャ52は、メインボディ50内において前後左右方向にぶれを発生させずに上下方向に移動することができる。ドライバビット53はプランジャ52の中央部に固定されているため、ガイド部材軸AXはドライバビット53の中心軸と一致する。図5においては、プランジャ52が上死点にある場合が示されている。
この打込機200においては、プランジャ52のガイド部材軸AXからの傾きがプランジャ52や第1のバンパ58の耐久性に悪影響を与える。このため、ドライバビット53が装着された状態でのプランジャ52の重心位置は、ガイド部材軸AXに近いことが好ましい。一方 この打込機200においては、第2の動作においてプランジャ52を上側に駆動するための機構が前記の打ち込み機100とは異なる。
図6は、ガイド部材軸AXを含み図5におけるY軸に垂直な断面をY軸正側から見た、ドライバビット53及びその周辺について示す断面図であり、プランジャ52が上死点側にある状態(a)、下死点側にある状態(b)が示されている。この図においては、主にドライバビット53を上側に駆動するための機構が示されている。ここで、X軸は、図5におけるY軸及びZ軸と垂直であり、X軸正側は、図5における紙面向こう側とされる。ここでは、前記の打込機100と同様に、モータ81によって駆動される第1駆動歯車(駆動機構)86が設けられる。一方ドライバビット53のX軸方向正側の側面には、Z軸方向に沿って歯切り加工が施されたラックギヤであるラック部53Aが設けられ、ラック部53Aが、そのX軸方向正側に設けられた第1駆動歯車86と噛合する。このため、図6において第1駆動歯車86を時計回りに回転駆動させることによって、ドライバビット53を上側に駆動することができる。その後、プッシュレバー57が上側に移動、かつトリガレバー71が操作されることによって、ラック部53Aと第1駆動歯車86との間の係合が解かれることによって、プランジャ52は、圧縮空気の圧力によって急激に下側に移動する。この際、プランジャ52の下側の空間の空気はメインボディ50内においてシリンダ59の外側に形成された空気室50B中に流れる。これによって、ドライバビット53の下端部で止具Pが打ち込まれる。
第2の動作においては、ラック部53Aが第1駆動歯車86によって上側に駆動されることによって、プランジャ52が下死点側にある図6(b)の状態から、プランジャ52が上死点側にある図6(a)の状態に変化する、この際、プランジャ52の下側の空間には空気室50Bから空気が供給される。
前記の打込機100におけるプランジャ12とは異なり、このプランジャ52においては、プランジャ52を上側に駆動するためのアーム部は用いられない。その代わりに、ドライバビット53のX軸正側(ドライバビット53の中心軸よりもX軸正側)にラック部53Aが形成される。このため、ドライバビット53とプランジャ52とが一体化された構造においては、錘となるバランスウェイト部が設けられない場合、図6において重心はガイド部材軸AXとプランジャ52との交点よりもX軸正側に位置する。この場合、プランジャはX軸正側に傾斜しやすくなる。
この重心位置を補正するために、このプランジャ52においても前記のプランジャ12と同様に、その上面側にバランスウェイト部525が設けられている。図7は、このプランジャ52をZ軸正側から見た上面図であり、ラック部53Aの位置も点線で示されている。このプランジャ52の外形は、シリンダ59の内面に適合した円形であり、ドライバビット53は、図7において紙面垂直方向に延びるように、プランジャ52の中心に設けられたドライバビット装着部52Aに固定されている。また、プランジャ52の外周には、シリンダ59の内面を摺動するプランジャ外周部52Bが設けられる。プランジャ外周部52Bはドライバビット53の中心軸を軸とした略円筒形状であり、その外周にはOリングが装着される。
ここで、バランスウェイト部525は、プランジャ52の中央からX軸負側のプランジャ外周部52Bにかけて形成されている。このため、図7において、バランスウェイト部525は、ドライバビット装着部52Aを挟んでラック部53Aと反対側に位置する。このため、バランスウェイト部525は、このプランジャ52の重心Gを図7においてガイド部材軸AXとプランジャ52の交点Qと一致させるための錘として機能する。
このため、前記の打込機100と同様に、バランスウェイト部525を用いることによって、プランジャ52及び第1のバンパ58の耐久性を高めることができる。
上記の打込機200においては、ドライバビット53がプランジャ52の中央に固定されたために、ガイド部材軸AXとドライバビット53の中心軸とが一致した。しかしながら、ドライバビットがプランジャの中心から外れた箇所に装着された場合でも、ガイド部材となるシリンダ(ガイド部材軸)に対する傾斜を抑制するために、同様にバランスウェイト部を設けることができる。
上記の実施の形態以外においても、ガイド部材の表面や内面を摺動しガイド部材軸に沿ってプランジャが移動可能とされる場合には、プランジャの傾斜を抑制するためには、ガイド部材軸と平行な第1の方向から見たプランジャの重心は、ガイド部材軸とプランジャとの交点付近にあることが好ましい。一方、前記の第2の動作を行うためには、重いプランジャ駆動部がこの交点から離れた箇所に設けられるため、重心は、この交点よりもプランジャ駆動部側に位置しやすい。こうした場合においては、上記のようなバランスウェイト部は有効であり、同様の効果を奏する限りにおいて、バランスウェイト部の形状は任意である。
また、上記の例では、ガイド部材となるシャフト11の外面、シリンダ59の内面が、共に(略)円筒形状、すなわち、これらの軸方向に垂直な断面が(略)円形状とされたが、シャフトの外面やシリンダの内面の形状が筒型であればプランジャが同様の動きを行うことができるため、この筒型における軸方向に垂直な断面形状は任意である。前記の例の場合には、ガイド部材軸AXはこの(略)円形状の中心を通る直線とされたが、この断面形状が(略)円形状でない場合、ガイド部材軸AXは、この断面形状の幾何学的重心を通る第1の方向と平行な直線として定義される。こうした場合においても、バランスウェイト部を用いてプランジャのガイド部材軸AXからの傾斜を抑制することによって、打込機の耐久性を高めることができる。ただし、この断面形状を(略)円筒形状とした方が、シャフト、シリンダ、プランジャ等を高精度、かつ容易に製造することができるため、好ましい。
また、上記の例では、バランスウェイト部とプランジャ基板部とが一体化されて形成されるものとし、これによって、これらの間の接合強度を高めると共に、プランジャの製造を容易とした。しかしながら、バランスウェイト部とプランジャ基板部とを別体で製造し、これらを固定具を用いて接合することもできる。この場合には、単一のプランジャ基板部に対して、異なる重量、形状をもつ複数のバランスウェイト部の中から選択された一種を用いることができる。これによって、例えば使用されるドライバビットの種類に応じて最適なバランスウェイト部を用いることができ、異なるドライバビットを用いた場合でも、プランジャをそれぞれに対して最適化することができる。また、仕様の異なる打込機に対して共通のプランジャ基板部を用いることが可能となるため、打込機の製造コストを低下させることもできる。
10、50 メインボディ(ハウジング)
11 シャフト(ガイド部材)
12、92 プランジャ
12A シャフト摺動孔
13、53 ドライバビット
14、54 ビットガイド
15、55 ノーズ
15A、55A 射出口
16 コイルバネ(バネ)
17、57 プッシュレバー
18、58 第1のバンパ(バンパ)
19 ダンパベース
20 カウンタウェイト
21 第2のバンパ
30、70 ハンドル
31、71 トリガレバー
40、80 サブボディ
41、81 モータ
42、82 バッテリ装着部
43、83 バッテリ
44、84 マガジン
45、85 減速機構
46、86 第1駆動歯車(駆動機構)
46A 第1ピン(ピン)
46B 第2ピン(ピン)
46C 第3ピン(ピン)
47 第2駆動歯車
50A 蓄圧室
50B 空気室
52 プランジャ(プランジャ基板部)
52B プランジャ外周部
53A ラック部(プランジャ駆動部)
59 シリンダ(ガイド部材)
100、200 打込機
121 プランジャ基板部
121A プランジャ基板部底部
121B ボス部
121C ボス部補強リブ
122 アーム部(プランジャ駆動部)
122A 第1ピン係止部(ピン係止部)
122B 第2ピン係止部(ピン係止部)
122C 第3ピン係止部(ピン係止部)
123、52A ドライバビット装着部
124A、124B ガイド凸部
125、525 バランスウェイト部
AX ガイド部材軸
G 重心
P 止具
Q 交点

Claims (10)

  1. 第1の方向に沿って延伸するガイド部材と、
    ドライバビットが装着された状態で前記ガイド部材に沿って前記第1の方向に移動可能とされ、前記第1の方向における一方の側に移動することによって前記ドライバビットを用いて止具を前記一方の側に打ち込む第1の動作を行うプランジャと、
    前記第1の動作の前に前記プランジャを前記一方の側と反対の他方の側に移動させる第2の動作を行わせる駆動機構と、
    を具備する打込機であって、
    前記プランジャは、
    前記駆動機構と当接するプランジャ駆動部と、
    前記第1の方向に沿って見た平面視において、前記第1の方向に沿った前記ガイド部材の中心軸であるガイド部材軸に前記プランジャの重心位置を近づけるバランスウェイト部と、
    を具備することを特徴とする打込機。
  2. 前記プランジャは、前記第1の方向と交差する板状のプランジャ基板部を具備することを特徴とする請求項1に記載の打込機。
  3. 前記プランジャにおいて、前記バランスウェイト部は前記プランジャ基板部に一体化されて形成されたことを特徴とする請求項2に記載の打込機。
  4. 前記プランジャにおいて、前記バランスウェイト部は前記プランジャ基板部に着脱可能に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の打込機。
  5. 前記ガイド部材は、前記プランジャを貫通するシャフトであり、
    前記プランジャ駆動部は、前記第1の方向に沿って前記他方の側に向かって延伸するように前記プランジャ基板部の端部に連結され、
    前記バランスウェイト部は、前記第1の方向と垂直な平面視における前記プランジャ基板部の外周部分に沿って、前記プランジャ基板部における前記他方の側に設けられたことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の打込機。
  6. 前記駆動機構は、前記第1の方向と垂直な第2の方向において前記交点から離間した箇所に設けられ、
    前記プランジャ駆動部は、前記第1の方向及び前記第2の方向と垂直な第3の方向において前記交点から離間した箇所で前記プランジャ基板部に連結されたことを特徴とする請求項5に記載の打込機。
  7. 前記バランスウェイト部は、前記交点を挟んで前記プランジャ駆動部と反対側に設けられたことを特徴とする請求項5又は6に記載の打込機。
  8. 前記プランジャよりも前記他方の側に設けられ、前記第1の方向に沿って前記プランジャと逆向きに移動するカウンタウェイトと、
    前記プランジャと前記カウンタウェイトとの間において、前記一方の側の端部が前記プランジャで、前記他方の側の端部が前記カウンタウェイトでそれぞれ係止されるように設けられ、前記第1の方向に沿って伸縮可能なバネと、
    を具備し、
    前記第2の動作において、前記駆動機構は、前記プランジャを前記他方の側に、かつ前記カウンタウェイトを前記一方の側に、それぞれ移動させることによって前記バネを圧縮させる動作を行うことを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の打込機。
  9. 前記ガイド部材は、中心軸が前記第1の方向とされた筒状の内面を具備し前記プランジャを前記内面で摺動させるシリンダであり、
    前記プランジャ駆動部は、前記ドライバビットに設けられたラックギヤで構成されたラック部であり、
    前記バランスウェイト部は、前記第1の方向と垂直な平面視における前記交点を挟んで前記ラック部と反対側で、前記プランジャ基板部における前記他方の側に設けられたことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の打込機。
  10. 前記第1の動作に際して前記一方の側で前記プランジャを係止し、少なくとも一部が弾性材料で形成されたバンパが設けられたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の打込機。
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