JP2016170263A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧で液晶分子を駆動しつつ、より透過率の高い表示を行う。【解決手段】 光を発するバックライトユニット12と、弱アンカリング配向膜17が形成された基板13Aと、強アンカリング配向膜16が形成された基板13Bと、弱アンカリング配向膜17と強アンカリング配向膜16との間に配置され、液晶分子Lpが駆動されることによって光を透過又は遮断する液晶層18と、基板13Aおよび基板13Bのいずれか一方に設けられ、液晶分子Lpに電場Eを印加する駆動電極層15と、液晶分子LpLに対し電場Eに直交する方向のリターン電界Erを印加するリターン電極層19を備える、液晶表示素子を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示素子に関するものである。
液晶表示素子の駆動方式として、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)等の方式がある。
このうち、IPS方式は、2枚の基板間に充填された液晶分子に対し、基板表面に平行な方向(横方向)の電場を印加することで、液晶分子の配向方向を変化させ、表示を行っている。このようなIPS方式の液晶表示素子は、視覚特性に優れ、携帯電話、テレビジョン等をはじめとする幅広い機器に適用されている。
既存の液晶表示素子では、液晶分子は、電場を印加しない状態において、所定の方向に沿って配列されるよう、液晶分子の配向方向が強制されている。
液晶分子の配向方向を強制する方法として、基板上にポリイミドなどからなる配向膜を形成し、レーヨンや綿などの布により配向膜の表面を所定の方向に擦る方法(ラビング法)や、偏光紫外線を照射してポリイミド膜表面に異方性を発生させる手法(光配向法)などが採用されている。これらの処理により、液晶分子は基板表面に強く束縛され、一定方向に配向する。
一方、外場(電場、磁場など)によって液晶分子の配向方向を任意の方向に向け、その状態を維持する(メモリーする)方法も提案されている。このような動作を実現するためには、基板表面の配向強制力(アンカリング)をなくす必要がある。このようにアンカリングを弱くする構成の関連技術として、特許文献1(特開2014−215421号公報)が提案されている。特許文献1に開示された構成は、平坦化処理を施した基板にポリマーブラシを形成し、この基板間に液晶を挟持した液晶セルにおいて、ポリマーブラシと液晶との共存部のTg(ガラス転移温度)よりも高く且つ共存部の形状を自由に変動させ得る温度に加熱することで、ゼロ面アンカリング状態を実現するというものである。
既存の液晶表示素子では、液晶層の液晶分子は、電場の付与を停止させると、電場により変位した液晶分子の配向方向が元に戻る。
このとき、ラビング法や光配向法により形成された配向膜で液晶分子に強い拘束力を付与することによって、液晶分子を一定方向に配向した構成では、電場の付与を停止させると、液晶分子は、配向膜の強い拘束力によって、変位した液晶分子の配向方向が迅速に元に戻る。
これに対し、特許文献1に記載される構成においては、配向膜による拘束力が弱いため、液晶分子の配向方向が元に戻るのに時間がかかる。そこで、高い表示応答性が望まれている。
本発明は、光を発する光源と、第一の配向膜が形成された第一の基板と、前記第一の配向膜との間に間隔を空けて対向配置される第二の配向膜が形成された第二の基板と、前記第一の配向膜と前記第二の配向膜との間に配置され、液晶分子が駆動されることによって前記光を透過又は遮断する液晶層と、前記第一の基板および前記第二の基板のいずれか一方に設けられ、前記液晶分子に前記第一の基板および前記第二の基板に沿った方向の電場を印加する駆動電極層と、前記第一の基板および前記第二の基板のいずれか一方に設けられ、前記液晶分子に前記第一の基板および前記第二の基板に沿った方向で、前記電場に交差する方向のリターン電界を印加するリターン電極層と、を備え、前記液晶層は、前記電場を印加した状態で、前記第二の配向膜側では、前記液晶分子が予め設定された初期配向方向に配向された状態を維持し、前記第一の配向膜側では、前記液晶分子の配向方向が、前記第二の基板の表面に平行な面内で、前記初期配向方向から前記電場に応じた方向に変化することによって、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向かって、前記液晶分子が螺旋状に配列される、液晶表示素子を提供する。
前記駆動電極層は、前記電場により、前記液晶分子の配向方向を、前記電場が非印加の状態における前記液晶分子の配向方向から変位させ、前記リターン電極層は、前記リターン電界により、前記液晶分子の配向方向を、前記電場が非印加の状態における前記液晶分子の配向方向に戻すよう変位させるようにしてもよい。
前記駆動電極層を構成する複数の電極線に対し、前記リターン電極層を構成する複数の電極線が、交差する方向に延びて形成されているようにしてもよい。
前記第一の配向膜は、前記電場を印加したときの前記液晶分子の配向方向を拘束する拘束力が、前記第二の配向膜よりも小さいようにしてもよい。
前記電場を印加した状態で、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向けて、前記液晶層の前記液晶分子の配向方向の変位角度が漸次大きくなるようにしてもよい。
また、前記第一の配向膜側に位置する前記液晶分子と、前記第二の配向膜側に位置する前記液晶分子とで、所定電圧を印加することによって生成される前記電場による前記液晶分子の配向方向の変位角度の差が、0°以上90°以下であるようにしてもよい。
また、前記第一の配向膜として、前記第一の基板にポリマーブラシが形成されているようにしてもよい。
また、前記駆動電極層が、前記第一の基板または前記第二の基板面に配置された複数の電極線からなり、前記電場の非印加時において、前記液晶分子の配向方向が、前記電極線が連続する方向に平行または直交しているようにしてもよい。
また、前記駆動電極層が、前記第一の基板または前記第二の基板に配置された複数の電極線からなり、前記電場の非印加時において、前記液晶分子の配向方向が、前記電極線が連続する方向に対して傾斜しているようにしてもよい。
また、前記液晶分子の誘電率異方性が負であるようにしてもよい。
さらには、前記駆動電極層における前記電場の印加と、前記リターン電極層におけるリターン電界の印加とを切り換えるときに、前記電場の印加を終了するに先立って前記リターン電界の印加を開始するようにしてもよい。
また、前記液晶分子の誘電率異方性が正であるようにしてもよい。
さらには、前記駆動電極層における前記電場の印加と、前記リターン電極層におけるリターン電界の印加とを切り換えるときに、一定にタイムラグを隔てるようにしてもよい。
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
すなわち、低電圧で液晶分子を駆動しつつ、より高い透過率、より高い表示応答性で表示を行うことが可能となる。
本発明の第1実施形態として示した液晶ディスプレイの概略構成を示す断面図である。 前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における液晶分子の配向方向の分布を示す図である。 前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が正の液晶を用い、リターン電界を印加しない状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が正の液晶を用い、リターン電界を印加した状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 弱アンカリング配向膜として基板に形成したポリマーブラシの例を示す断面図である。 第2実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第2実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。 第3実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第3実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。 本発明の第4実施形態として示した液晶ディスプレイの概略構成を示す断面図である。 前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における液晶分子の配向方向の分布を示す図である。 前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が負の液晶を用い、リターン電界を印加しない状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が負の液晶を用い、リターン電界を印加した状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 第5実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第5実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。 第6実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。 前記第6実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
液晶には、誘電率異方性が正であるポジティブ型と、誘電率異方性が負であるネガティブ型とが存在する。ポジティブ型の液晶は、誘電的性質が液晶分子の長軸方向に大きく、長軸方向に直交する方向に小さい。ネガティブ型は、誘電的性質が液晶分子の長軸方向に小さく、長軸方向に直交する方向に大きい。本実施形態では、ポジティブ型の液晶を用いた事例について説明する。
また、液晶分子の配向方向を制御するための配向膜として、液晶分子の配向方向を拘束する力が強い強アンカリング配向膜と、液晶分子の配向方向を拘束する力が弱い弱アンカリング配向膜と、がある。本発明は、互いに対向する配向膜の一方に強アンカリング配向膜を採用し、他方に弱アンカリング配向膜を採用した、片面弱アンカリング形式と、互いに対向する双方の配向膜に弱アンカリング配向膜を採用した、両面弱アンカリング形式と、を対象とする。以下においては、片面弱アンカリング形式を用いた実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態として示した液晶ディスプレイの概略構成を示す断面図である。図2は、前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における液晶分子の配向方向の分布を示す図である。図3は、前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図4は、前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図5は、前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が正の液晶を用い、リターン電界を印加しない状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図6は、前記第1実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が正の液晶を用い、リターン電界を印加した状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。
図1、図2に示すように、液晶ディスプレイ10は、液晶パネル(液晶表示素子)11と、液晶パネル11に光を提供するバックライトユニット12と、を備えている。
バックライトユニット12は、液晶パネル11の裏面に設けられた光源(図示無し)から入力される光を、液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて均一に照射する。バックライトユニット12は、例えば、その一側端部に設けられた光源(図示無し)から入力される光を、液晶パネル11の表面11fと平行な方向に伝搬するとともに、伝搬した光を液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて照射する、いわゆるエッジライト型のものを用いることができる。また、バックライトユニット12は、液晶パネル11の裏面11r側に設けられた光源から入力される光を液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて照射する、いわゆる直下型のものを用いることもできる。
液晶パネル11は、基板(第二の基板)13A,基板(第一の基板)13Bと、偏光板14A,14Bと、駆動電極層15と、強アンカリング配向膜(第二の配向膜)16と、弱アンカリング配向膜(第一の配向膜)17と、液晶層18と、リターン電極層19と、を備えている。
基板13A,13Bは、それぞれガラス、あるいは樹脂などの基板からなり、所定の間隔を空けて互いに平行に配置されている。
偏光板14Aは、バックライトユニット12側に配置された基板13Aにおいて、バックライトユニット12に対向する側、もしくはバックライトユニット12とは反対側に設けられている。
偏光板14Bは、バックライトユニット12から離間した側に配置された基板13Bにおいて、バックライトユニット12とは反対側、もしくは、バックライトユニット12に対向する側に設けられている。
これら偏光板14A,14Bは、その透過軸方向が、互いに直交している。例えば、一方の偏光板14Aの透過軸方向は、基板13Bに沿った方向Yに設定され、他方の偏光板14Bの透過軸方向は、基板13Bに沿い、方向Yに直交する方向Xに設定されている。
駆動電極層15は、基板13A,13Bのいずれか一方に設けられている。この実施形態では、駆動電極層15は、バックライトユニット12側の基板13Aにおいて、バックライトユニット12から離間した側に設けられている。
駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Aが並設されることで形成されている。ここで、図3に示すように、各電極線20Aは、その長軸方向が、例えば基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに沿って延びるよう直線状に形成されている。駆動電極層15は、このような電極線20Aが、基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されている。
図2、図4に示すように、このような駆動電極層15においては、駆動電極層15の各電極線20Aに予め設定した電圧が印加されると、互いに隣接する電極線20A間で、これら互いに隣接する電極線20Aどうしを結ぶ方向、すなわちこの実施形態では基板13Bに平行な方向Xの電場Eが生成される。
強アンカリング配向膜16は、基板13A,13Bのいずれか一方に設けられている。この実施形態では、強アンカリング配向膜16は、バックライトユニット12側の基板13Aにおいて、バックライトユニット12から離間した側に形成されている。
弱アンカリング配向膜17は、基板13A,13Bのいずれか他方に設けられている。この実施形態では、弱アンカリング配向膜17は、バックライトユニット12から離間した側の基板13Bにおいて、バックライトユニット12に対向する側に形成されている。
液晶層18は、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17との間に、多数の液晶分子Lpが充填されることで形成されている。液晶層18は、駆動電極層15を構成する各電極線20Aに電圧が印加されることによって生じる電場Eにより、液晶分子Lpの配向方向が変化して駆動される。このようにして液晶分子Lpの配向が変化することによって、液晶層18は、バックライトユニット12から供給される光を部分的に透過したり遮断したりすることで、表示画像を生成する。
図1に示すように、リターン電極層19は、基板13A,13Bのいずれか一方に設けられている。この実施形態では、リターン電極層19は、バックライトユニット12から離間した側の基板13Bにおいて、バックライトユニット12に対向する側に設けられている。
図5に示すように、リターン電極層19は、基板13Bの表面に沿って、複数本の電極線21が並設されることで形成されている。ここで、各電極線21は、その長軸方向を、例えば基板13Bに沿った方向Xに合わせて形成されている。すなわち、各電極線21は、駆動電極層15を構成する各電極線20Aに対し、ほぼ直交して設けられている。
リターン電極層19は、このような電極線21が、基板13Bに沿った方向Xに直交する方向Yに沿って、一定間隔ごとに並設されることで形成されている。
図6に示すように、このリターン電極層19においては、各電極線21に予め設定した電圧が印加されると、互いに隣接する電極線21間で、これら互いに隣接する電極線21どうしを結ぶ方向、すなわちこの実施形態では方向Yのリターン電界Erが生成される。このリターン電界Erにより、後述するようにして液晶層18の液晶分子Lpの配向方向が変わる。
このリターン電極層19は、駆動電極層15によって印加された電場Eによって配向方向が変わった液晶分子Lpの向きを、電場Eが印加されていない初期状態に戻すときに、所定の印加電圧が付与されてリターン電界Erを生成する。
すなわち、この液晶ディスプレイ10においては、駆動電極層15によって印加された電場Eによって液晶層18の液晶分子Lpを駆動しつつ、液晶分子Lpの配向方向を電場Eが印加されていない初期状態に戻すときにリターン電極層19に印加電圧を付与するよう、制御される。
このように、リターン電極層19に印加電圧を付与するのは、例えば液晶ディスプレイ10をシャットダウンする場合、各画素において「黒」を表示する場合等がある。このほか、液晶分子Lpを連続的に駆動するためには、駆動電極層15の各電極線20に微少な一定時間ごとに電圧を印加するが、電極線20に電圧を1回印加するごとに、リターン電極層19の電極線21に電圧を印加し、液晶分子Lpを初期状態に戻すようにしてもよい。
ここで、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17とは、液晶分子Lpの配向方向を拘束する配向拘束力が、互いに異なる。
すなわち、図2に示すように、強アンカリング配向膜16は、電圧が印加されて電場Eが生成されても、液晶層18において強アンカリング配向膜16側の液晶分子Lpが、その長軸方向を、基板13A,13Bの表面に平行な面内の配向方向(図2では方向Y)にほぼ一致させた初期配向状態、すなわち、強アンカリング配向膜16の配向処理方向(方向Y)に沿った初期配向状態を維持する。
これに対し、弱アンカリング配向膜17では、電圧が印加されることで電場Eが生成されたときに、印加電圧が閾値電圧以上となると、液晶層18の弱アンカリング配向膜17側において、液晶分子Lpが弱アンカリング配向膜17の拘束から離脱する。そして、液晶分子Lpの配向方向は、印加電圧の大きさに応じ、基板13A,13Bの表面に平行な面内で、初期配向方向(図2では方向Y)から変化する。
このように、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17とでは、電場Eが印加されたときに、液晶層18の強アンカリング配向膜16側では、液晶分子Lpが強アンカリング配向膜16による配向強制力を受けたまま、その配向方向を維持するのに対し、弱アンカリング配向膜17側では、弱アンカリング配向膜17による配向強制力を脱して液晶分子Lpの配向方向が変化する。
その結果、液晶層18においては、強アンカリング配向膜16側と弱アンカリング配向膜17側とでは、閾値以上の電場Eを印加したときの液晶分子Lpの配向方向が異なる。これにより、液晶分子Lpは、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、初期配向方向に対する配向角度の変位量が漸次大きくなり、螺旋状に捩れた配向状態に転移し、電場強度がある一定値に達すると弱アンカリング配向膜17近傍の液晶分子Lpは、電場Eの方向に平行な方向に配向する。すなわち、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、90°ツイストした配向状態になる。
上記の電圧印加時の液晶層18の配向状態は、TN方式における電圧非印加時の液晶の配向状態と同様である。従って、ΔnP≫λ(Δnは液晶の屈折率異方性、Pは液晶のヘリカルピッチ、λは光の波長)、すなわち、モーガン条件(Mougain Condition)を満たす様、液晶パネル11の光学設計を行えば、液晶層18に旋光能効果を生じさせることが可能となる。
また、TN方式の液晶パネルにおける光の透過率Tを与える式として、以下のGooch-Tarryの式(1)が知られている。
Figure 2016170263
ここで、u=dΔn/λ・π/θで、dはセルギャップ(液晶層18の厚さ)、θは液晶分子Lpの捩れ角であり、本実施形態では、電圧印加時における強アンカリング配向膜16側の液晶分子と弱アンカリング配向膜17側の液晶分子の配向方向の角度の差に相当する。なお、本実施形態では、θ=π/2であるので、u=2dΔn/λである。
液晶パネル11では、ポジティブ型の液晶分子Lpを用い、偏光板14Aと偏光板14Bとを、それぞれの透過軸方向が互いに直交するクロスニコルに配置し、偏光板14Aの透過軸方向が、電場Eを非印加の状態での液晶分子Lpの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向(図1では方向Y)と一致するように設定される。電場Eを非印加の状態では、液晶分子Lpは強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向に一様配向しているため、液晶層18に入射した直線偏光は、偏光状態及び偏光面を維持したまま、液晶パネル11から出射する。このとき、液晶層18に入射した直線偏光の偏光方向(図1では方向Y)と偏光板14Bの透過軸方向とが直交しているため、バックライトユニット12側からの光は偏光板14Bを透過することができない。
一方、電場Eを印加した状態では、液晶分子Lpは、上記したように強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向(図2では方向Y)に沿った初期配向状態を維持する。これに対し、弱アンカリング配向膜17側では、閾値以上の電場Eの印加により、液晶分子Lpの配向方向は基板13Bに平行な面内で変化し始め、電場強度がある一定値に達したときに、液晶分子Lpの長軸方向が電場Eに平行な方向、すなわち基板13Bに平行な方向Xに沿うようになる。このとき、液晶パネル11の光学条件を、モーガン条件を満たし、かつ、式(2)が最大値を取る様に設計することで、液晶層18に入射した直線偏光は、偏光状態を維持したまま偏光面が90°回転(旋光)して偏光板14Bを透過し、液晶パネル11から出射する。したがって、バックライトユニット12側から液晶パネル11に入射した光を最大の効率で透過させることができる。すなわち、本実施形態における電圧印加時の透過率Tを最大(偏光板の吸収を0と仮定した場合、50%)にすることができる。ここで、一般に、セルギャップdが大きくなると、応答速度の低下が生じるため、液晶パネルの光学設計は、式(2)が最大値を取る複数の条件の中から、いわゆる、ファーストミニマム条件を選択するのが好ましい。
このように、本実施形態の液晶パネル11においては、ポジティブ型の液晶分子Lpを用い、偏光板14Aと偏光板14Bとをクロスニコルに配置し、偏光板14Aの透過軸方向が、電場Eを非印加の状態での液晶分子Lpの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向と一致する(図1では方向Y)ように設定されている。このような構成によれば、閾値以上の所定の電場Eが液晶パネル11に印加されると、液晶分子Lpが、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、初期配向方向に対する配向方向の変位量が漸次大きくなり、螺旋状に捩れた配向状態に転移する。これにより、バックライトユニット12側から偏光板14Aを通過した光は、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、液晶分子Lpの配向方向の分布に沿って偏光面が変化し、反対側の偏光板14Bを通して出射される。
このように、液晶パネル11では、液晶の駆動方式として、液晶分子Lpを基板13A,13Bの表面に沿った面内で変位させるIPS駆動方式を採用する一方、旋光性を利用して、光のオン・オフ制御を行う。
ところで、図5に示すように、電場Eを印加した状態から、電場Eの印加を停止した後、図6に示すように、リターン電極層19でリターン電界Erを印加すると、液晶分子Lは、互いに隣接する電極線21、21間で、電極線21に交差する方向Yに長軸方向が一致するよう配向方向が変わる。これにより、液晶分子Lpの配向方向が、初期配向状態に戻る。
電場Eを印加した状態から、リターン電界Erの印加への切り換えタイミングが短いと、駆動電極層15の電極線20Aとリターン電極層19の電極線21との間で短絡が生じ、基板13A,13Bを結ぶ方向の短絡電界Etが生じてしまう可能性がある。短絡電界Etが生じると、ポジティブ型の液晶分子Lpは、長軸方向が基板13A,13Bの表面に直交する方向に立ち上がるため、液晶分子Lpは初期配向状態に完全に戻りきれず、バックライトユニット12側からの光が、偏光板14Bを通して漏れてしまう可能性がある。
したがって、ポジティブ型の液晶分子Lpを用いる場合は、電場Eを印加した状態から、リターン電界Erの印加を開始するまでの間に、電場Eが完全に消失するよう、一定のタイムラグを設定するのが好ましい。すなわち、電場Eの印加を停止したタイミングから、予め設定した待機時間が経過した後、リターン電界Erの印加を開始する。
これにより、短絡電界Etの発生を防止し、液晶分子Lpが立ち上がるのを防止することができる。
ところで、上記したような強アンカリング配向膜16としては、例えば、以下のようにして形成する。まず、基板13A上にポリイミドなどからなる配向膜を形成する。その後、レーヨンや綿などからなる布を巻いたローラーを、回転数及びローラーと基板13Aとの距離を一定に保った状態で回転させ、配向膜の表面を所定の方向に擦る(ラビング法)。あるいは、偏光紫外線を照射してポリイミドからなる配向膜の表面に異方性を発生させる(光配向法)。これらラビング法、光配向法等により配向方向が設定された、強アンカリング配向膜16は、液晶分子Lpに対し、弱アンカリング配向膜17よりも強い配向強制力を付与する。
弱アンカリング配向膜17としては、例えば、ポリマーブラシで形成したものを用いることができる。ポリマーブラシは、一端が基板13B表面に固定され、他端が基板13Bの表面から離間する方向に延びたグラフトポリマー鎖により形成される。このようなグラフトポリマー鎖は、基板13B側から延伸させるようにして生成してもよいし、予め所定長を有したポリマー鎖を、基板13Bに付着させてもよい。
以下に、ポリマーブラシの具体的な一例を示す。
ポリマーブラシは、例えば、次の一般式(1)で表される。
Figure 2016170263

一般式(1)において、XはH又はCHであり、mは正の整数であって、ポリマーブラシのTg(ガラス転移温度)が−5℃以下であるものである。
図7は、弱アンカリング配向膜として基板に形成したポリマーブラシの例を示す断面図である。
図7に示すように、液晶分子Lpは、基板13B上に形成されたポリマーブラシ2の表層部分に浸透しており、液晶分子Lpと接したポリマーブラシ2の表層部分は膨潤している(図中では、膨潤した状態は示していない)。
本明細書においては、液晶分子Lpが浸透したポリマーブラシ2の部分を共存部4として表し、液晶分子Lpが浸透していないポリマーブラシ2の部分をポリマーブラシ層3として表す。なお、図7では、本発明を理解し易くする観点から、共存部4とポリマーブラシ層3とを明確に区別して表したが、実際には、共存部4とポリマーブラシ層3との境界を区別することは難しい。
上記したようなポリマーブラシ2を用いることにより、共存部4のTg(ガラス転移温度)が、常温よりもかなり低い温度になるので、常温において、共存部4の形状を自由に変動させることができる。そのため、共存部4と液晶分子Lpとの界面において共存部4の状態が変化し、基板13Bに対して水平方向に液晶分子Lpを配向強制しつつ、面内ではいずれの方向にも配向強制力をもたない状態(ゼロ面アンカリング状態)を実現することができる。
共存部4のTgは、使用するポリマーブラシ2及び液晶分子Lpの種類によって異なるため、一義的に定義することはできないが、一般に、ポリマーブラシ2単独のTgに比べて低くなる。また、共存部4のTgは、ポリマーブラシ2に対する液晶分子Lpの浸透の程度(すなわち、ポリマーブラシ2と液晶分子Lpとの割合)によっても変化する。具体的には、共存部4において、液晶分子Lpの割合が多い液晶分子Lp側の共存部4はTgが低く、液晶分子Lpの割合が少ないポリマーブラシ層3側の共存部4はTgが高くなる。
しかしながら、ポリマーブラシ2として、上記一般式(1)で表され、一般式(1)において、XはH又はCHであり、mは正の整数であって、ポリマーブラシのTgが−5℃以下であるものを用いることにより、共存部4のTgを、常温よりも十分低い温度にすることができるので、常温において、基板13Bの表面に対して水平な面内に液晶分子Lpを配向強制しつつ、面内ではいずれの方向にも配向強制力をもたない状態(ゼロ面アンカリング状態)を実現することができる。
基板13Bの表面は必要に応じて、平坦化処理を行っても良い。平坦化処理としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いて行うことができる。平坦化処理の例としては、基板13Bの表面に平坦化膜を形成する方法が挙げられ、例えば、UV硬化性の透明樹脂などを基板13Bの表面に塗布してUV硬化すればよい。
基板13Bの例としては、アレイ基板及び対向基板が挙げられる。
アレイ基板の例としては、アクティブマトリックスアレイ基板が挙げられる。このアクティブマトリックスアレイ基板は、一般的に、ガラス基板上にゲート配線及びソース配線がマトリックス状に配置されており、その交点部分に、薄層トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などのアクティブ素子が形成され、このアクティブ素子に画素電極が接続されたものである。
また、対向基板の例としては、カラーフィルタ基板が挙げられる。このカラーフィルタ基板は、一般的に、ガラス基板上に、不要な光の漏れを防止するためにブラックマトリックスを形成した後、R(赤)、G(緑)、B(青)の着色層をパターン形成し、必要に応じて保護膜を形成したものである。これらの基板13Bを用いる場合、基板13Bの表面に透明樹脂を塗布して硬化し、平坦化膜を形成してもよい。
基板13B上に形成されるポリマーブラシ2としては、上記一般式(1)で表され、一般式(1)において、XはH又はCHであり、mは正の整数であって、ポリマーブラシのTgが−5℃以下であるものを用いることができる。ここで、ポリマーブラシ2は、多数のグラフトポリマー鎖が高密度で基板13B表面に対して垂直方向に伸張した構造を有するのが好ましい。
一般的に、一端が基板13B表面に固定されたグラフトポリマー鎖は、グラフト密度が低いと、糸まり状の縮んだ構造をとるが、ポリマーブラシ2は、グラフト密度が高いため、隣接したグラフトポリマー鎖の相互作用(立体反発)により、基板13B表面に対して垂直方向に伸張した構造をとる。
本明細書において「高密度」とは、隣接するグラフトポリマー鎖間で立体反発が生じる程度に密集したグラフトポリマー鎖の密度を意味し、一般的に0.1本/nm以上、好ましくは0.1〜1.2本/nmの密度である。また、本明細書において「グラフトポリマー鎖の密度」とは、単位面積(nm)あたりの基板13B表面上に形成されたグラフトポリマー鎖の本数を意味する。
なお、ポリマーブラシ2は、多数のグラフトポリマー鎖が上記に示した「高密度」よりも低い密度で設けられたものであってもよい。
ポリマーブラシ2は、基板13Bの表面上でポリマーブラシ2の層を形成する。このポリマーブラシ2の層の厚さは、特に限定されないが、一般に数十nm、具体的には1nm以上100nm未満、好ましくは10nm〜80nmである。また、このポリマーブラシ2の層にはサイズ排除効果があり、一定の大きさの物質はポリマーブラシ2の層を通過することはできない。そのため、ポリマーブラシ2の層の厚さを薄くしても、下地から液晶分子Lpへの不純物の侵入を防止することができる。
ポリマーブラシ2の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いて行うことができる。具体的には、ポリマーブラシ2は、ラジカル重合性モノマーをリビングラジカル重合させることにより形成することができる。ここで、本明細書において「リビングラジカル重合」とは、ラジカル重合反応において、連鎖移動反応及び停止反応が実質的に起こらず、ラジカル重合性モノマーが反応し尽くした後も連鎖成長末端が活性を保持する重合反応のことを意味する。
この重合反応では、重合反応終了後でも生成重合体の末端に重合活性を保持しており、ラジカル重合性モノマーを加えると再び重合反応を開始させることができる。また、リビングラジカル重合は、ラジカル重合性モノマーと重合開始剤との濃度比を調節することによって任意の平均分子量をもつ重合体の合成ができ、そして、生成する重合体の分子量分布が極めて狭いなどの特徴がある。
リビングラジカル重合の代表例は、原子移動ラジカル重合(ATRP:Atom Transfer Radical Polymerization)である。例えば、重合開始剤の存在下で、ハロゲン化銅/リガンド錯体を用いてラジカル重合性モノマーの原子移動リビングラジカル重合を行う。高分子末端ハロゲンをハロゲン化銅/リガンド錯体が引き抜くことにより可逆的に成長する成長ラジカルにラジカル重合性モノマーが付加して進行し、十分な頻度での可逆的活性化・不活性化により分子量分布が規制される。
リビングラジカル重合に用いられるラジカル重合性モノマーは、有機ラジカルの存在下でラジカル重合を行うことが可能な不飽和結合を有するものであり、例えば、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、n−オクチルメタクリレートなどのメタクリレート系モノマー;t−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、ベンジルアクリレート、ラウリルアクリレート、n−オクチルアクリレートなどのアクリレート系モノマー;スチレン、スチレン誘導体(例えば、o−、m−、p−メトキシスチレン、o−、m−、p−t−ブトキシスチレン、o−、m−、p−クロロメチルスチレンなど)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニルなど)、ビニルケトン類(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなど)、N−ビニル化合物(例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドールなど)、(メタ)アクリル酸誘導体(例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、メタクリルアミドなど)、ハロゲン化ビニル類(例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラクロロエチレン、ヘキサクロロプレン、フッ化ビニルなど)などのビニルモノマーが挙げられる。これらの各種ラジカル重合性モノマーは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、特に限定されず、リビングラジカル重合で一般的に公知のものを使用することができる。重合開始剤の例としては、p−クロロメチルスチレン、α−ジクロロキシレン、α,α−ジクロロキシレン、α,α−ジブロモキシレン、ヘキサキス(α−ブロモメチル)ベンゼン、塩化ベンジル、臭化ベンジル、1−ブロモ−1−フェニルエタン、1−クロロ−1−フェニルエタンなどのベンジルハロゲン化物;プロピル−2−ブロモプロピオネート、メチル−2−クロロプロピオネート、エチル−2−クロロプロピオネート、メチル−2−ブロモプロピオネート、エチル−2−ブロモイソブチレート(EBIB)などのα位がハロゲン化されたカルボン酸;p−トルエンスルホニルクロリド(TsCl)などのトシルハロゲン化物;テトラクロロメタン、トリブロモメタン、1−ビニルエチルクロリド、1−ビニルエチルブロミドなどのアルキルハロゲン化物;ジメチルリン酸クロリドなどのリン酸エステルのハロゲン誘導体が挙げられる。これらの各種重合開始剤は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ハロゲン化銅/リガンド錯体を与えるハロゲン化銅としては、特に限定されず、リビングラジカル重合で一般的に公知のものを使用することができる。ハロゲン化銅の例としては、CuBr、CuCl、CuIなどが挙げられる。これらの各種ハロゲン化銅は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ハロゲン化銅/リガンド錯体を与えるリガンド化合物としては、特に限定されず、リビングラジカル重合で一般的に公知のものを使用することができる。リガンド化合物の例としては、トリフェニルホスファン、4,4’−ジノニル−2,2’−ジピリジン(dNbipy)、N,N,N’,N’N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラアミンなどが挙げられる。これらの各種リガンド化合物は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性モノマー、重合開始剤、ハロゲン化銅及びリガンド化合物の量は、使用する原料の種類に応じて適宜調節すればよいが、一般的に、重合開始剤1molに対して、ラジカル重合性モノマーが5〜10,000mol、好ましくは50〜5,000mol、ハロゲン化銅が0.1〜100mol、好ましくは0.5〜100mol、リガンド化合物が0.2〜200mol、好ましくは1.0〜200molである。
リビングラジカル重合は、通常、無溶媒で行うが、リビングラジカル重合で一般的に使用される溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、トリフルオロメチルベンゼンなどの有機溶媒;水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノールなどの水性溶媒が挙げられる。これらの各種溶媒は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、溶媒の量は、使用する原料の種類に応じて適宜調節すればよいが、一般的にラジカル重合性モノマー1gに対して、溶媒が0.01〜100mL、好ましくは0.05〜10mLである。
リビングラジカル重合は、上記の原料を含むポリマーブラシ形成用溶液中に基板13Bを浸漬、または基板13Bに上記の原料を含むポリマーブラシ形成用溶液を塗布し、加熱することによって行うことができる。加熱条件は、特に限定されることはなく、使用する原料などに応じて適宜調節すればよいが、一般的に、加熱温度は60〜150℃、加熱時間は0.1〜10時間である。この重合反応は、一般的に常圧で行われるが、加圧又は減圧しても構わない。なお、基板13Bは、必要に応じて、ポリマーブラシ2の形成前に洗浄を行ってもよい。
リビングラジカル重合により形成されるポリマーブラシ2の分子量は、反応温度、反応時間や使用する原料の種類や量によって調整可能であるが、一般的に数平均分子量が500〜1,000,000、好ましくは1,000〜500,000のポリマーブラシ2を形成することができる。また、ポリマーブラシ2の分子量分布(Mw/Mn)は、1.05〜1.60の間に制御することができる。
ポリマーブラシ2は、基板13Bとポリマーブラシ2との間の固着性を高める観点から、必要に応じて、固定化膜を介して基板13Bの表面上に形成してもよい。固定化膜としては、基板13B及びポリマーブラシ2との固着性に優れたものであれば特に限定されることはなく、リビングラジカル重合で一般的に公知のものを使用することができる。固定化膜の例としては、次の一般式(2)で表されるアルコキシシラン化合物から形成される膜が挙げられる。
Figure 2016170263
一般式(2)において、Rはそれぞれ独立してC1〜C3のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基であり、Rはそれぞれ独立してメチル基又はエチル基であり、Xはハロゲン原子、好ましくはBrであり、nは3〜10の整数、より好ましくは4〜8の整数である。
固定化膜には、ポリマーブラシ2が共有結合していることが好ましい。固定化膜とポリマーブラシ2とが結合力の強い共有結合で結ばれていれば、ポリマーブラシ2の剥がれを十分に防止することができる。その結果、液晶パネル11の特性が低下する可能性が低くなり、液晶パネル11の信頼性が向上する。
固定化膜の形成方法は、特に限定されず、使用する材料に応じて適宜設定すればよい。例えば、固定化膜形成用溶液に基板13Bを浸漬させたり、あるいは、基板13Bに上記の固定化膜形成用溶液を塗布後、乾燥させることによって固定化膜を形成することができる。ここで、所定の部分に固定化膜を形成させるために、固定化膜を形成させない部分にマスキングを施してもよい。また、基板13Bは、必要に応じて、固定化膜の形成前に洗浄を行ってもよい。
基板13Aと、ポリマーブラシ2を形成した基板13Bとの間に液晶分子Lpを注入する方法としては、特に限定されず、毛細管現象を利用した真空注入法、液晶滴下注入法(ODF:One Drop Filling)などの公知の方法を用いることができる。例えば、毛細管現象を利用した真空注入法を用いる場合には、次のようにして行えばよい。
まず、一方の基板13A上に公知の方法によって電極層15を形成する。他方の基板13B上には、公知の方法によってリターン電極層19とフォトリソグラフィーなどの公知の方法によってスペーサーを形成した後、固定化膜(必要な場合)及びポリマーブラシ2を形成する。ここで、必要に応じて、基板13B上(スペーサー部以外)に平坦化膜などを形成することによって平坦化し、その上に固定化膜(必要な場合)及びポリマーブラシ2を形成してもよい。
次に、一方の基板13Aを洗浄して乾燥させた後、シール材を塗布し、他方の基板13Bと重ね合わせ、加熱又はUV照射などによってシール材を硬化させて接着する。ここで、シール材の一部には、液晶分子Lpを注入するための注入口を開けておく必要がある。次に、注入口から真空注入法によって基板13A,13Bの間に液晶分子Lpを注入した後、注入口を封止する。
本発明において用いられる液晶分子Lpとしては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。その中でも、液晶分子Lpとしては、液晶分子LpのNI点(N相からI相への相転移温度)が共存部4のTgよりも高いものが好ましい。
上述したように、液晶パネル11によれば、バックライトユニット12と、弱アンカリング配向膜17が形成された基板13Bと、弱アンカリング配向膜17との間に間隔を空けて対向配置される強アンカリング配向膜16が形成された基板13Aと、弱アンカリング配向膜17と強アンカリング配向膜16との間に配置され、液晶分子Lpが駆動されることによって光を透過又は遮断する液晶層18と、基板13Aおよび基板13Bのいずれか一方に設けられ、液晶分子Lpに電場Eを印加する駆動電極層15と、液晶分子Lpに電場Eに直交する方向のリターン電界Erを印加するリターン電極層19を備えている。
そして、駆動電極層15は、電場Eにより、液晶分子Lpの配向方向を、電場Eが非印加の状態における液晶分子Lpの配向方向から変位させ、リターン電極層19は、リターン電界Erにより、液晶分子Lpの配向方向を、電場Eが非印加の状態における液晶分子Lpの配向方向に戻すよう変位させる。
このようにして、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
また、弱アンカリング配向膜17は、電場Eを印加したときの液晶分子Lpの配向方向を拘束する拘束力が、強アンカリング配向膜16よりも小さい。
そして、電場Eを印加した状態で、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、液晶層18の液晶分子Lpの配向方向の変位角度が漸次大きくなる。
これにより、弱アンカリング配向膜17側の液晶分子Lpの配向方向を変化させるのに十分な所定の電圧を印加すれば、液晶パネル11の液晶層18が駆動され、表示を行うことができる。したがって、低電圧で液晶分子Lpを駆動することが出来る。
また、上記構成によれば、液晶分子Lpの旋光性を利用し、液晶分子Lpを駆動している。このような構成によれば、光が、液晶分子Lpの配向に沿って変化し、透過していくので、透過率の高い表示を行うことが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明にかかる液晶表示素子の第2実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2実施形態においては、上記第1実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。この第2実施形態では、上記第1実施形態に対し、駆動電極層15における電極線20Bの配置が異なる。
図8は、第2実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図9は、前記第2実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。
図8に示すように、この第2実施形態において、駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Bが並設されることで形成されている。ここで、各電極線20Bは、その長軸方向を、例えば基板13Aに沿った方向Yに対して傾斜させて形成されている。駆動電極層15は、このような電極線20Bが、基板13Aに沿った方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されることで形成されている。
このような駆動電極層15においては、互いに隣接する電極線20B,20B間で、電場Eを非印加の状態で、ポジティブ型の液晶分子Lpは、強アンカリング配向膜16における配向処理方向(方向Y)に沿って配向されている。
図9に示すように、ポジティブ型の液晶分子Lpは、電場Eを印加しても、強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向(方向Y)に沿った初期配向状態を維持する。一方、弱アンカリング配向膜17側では、印加された電場Eにより、液晶分子Lpは基板13Bに平行な面内で配向角度が変位し、電場強度がある一定値に達したときに、その長軸方向が電場Eに平行な方向、すなわち電極線20Bに直交する方向に沿う。
このような駆動電極層15を備える本実施形態の液晶パネル11においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
[第3実施形態]
次に、本発明にかかる液晶表示素子の第3実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3実施形態においては、上記第1、第2実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。この第3実施形態では、上記第1,第2実施形態に対し、駆動電極層15における電極線20Cの配置が異なる。
図10は、第3実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図11は、前記第3実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が正の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。
図10に示すように、この第3実施形態において、駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Cが並設されることで形成されている。ここで、各電極線20Cは、各画素において、基板13Aに沿った方向Yに対して所定角度αだけ傾斜した第一傾斜部20aと、方向Yに対し所定角度−αだけ傾斜した第二傾斜部20bとが、長軸方向である方向Yにおいて連続する「く」字状をなしている。駆動電極層15は、このような電極線20Cが、基板13Aに沿った方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されることで形成されている。
このような駆動電極層15においては、互いに隣接する電極線20C,20C間で、電場Eを非印加の状態で、ポジティブ型の液晶分子Lpは、強アンカリング配向膜16における配向処理方向(方向Y)に沿って配向されている。
図11に示すように、ポジティブ型の液晶分子Lpは、電場Eを印加しても、強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向(方向Y)に沿った初期配向状態を維持する。一方、弱アンカリング配向膜17側では、印加された電場Eにより、液晶分子Lpは基板13Bに平行な面内で配向角度が変位し、電場強度がある一定値に達したときに、その長軸方向が第一傾斜部20a、第二傾斜部20bに直交するように配向される。具体的には、電場Eを印加したときに、第一傾斜部20a,20a間では、液晶分子Lpは第一傾斜部20aに直交し、第二傾斜部20b,20b間では、液晶分子Lpは第二傾斜部20bに直交する。
ここで、駆動電極層15において、電極線20Cは、各画素において「く」字状に屈曲している。したがって、電場Eを印加したときに、方向Xに対し、角度αだけ傾斜した液晶分子Lpと、角度−αだけ傾斜した液晶分子Lpとが混在して画像を形成する。その結果、液晶パネル11を、パネル表面に対して傾斜した斜め方向から見た場合の画像劣化を抑えることができる。
このような駆動電極層15を備える本実施形態の液晶パネル11においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
[第4実施形態]
次に、本発明にかかる液晶表示素子の第4実施形態について説明する。なお、以下に説明する第4実施形態においては、上記第1〜第3実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。この第4実施形態では、上記第1実施形態と同様の駆動電極層15を備え、ネガティブ型の液晶分子Lnを駆動する。
図12は、本発明の第4実施形態として示した液晶ディスプレイの概略構成を示す断面図である。図13は、前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における液晶分子の配向方向の分布を示す図である。図14は、前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図15は、前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図16は、前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が負の液晶を用い、リターン電界を印加しない状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図17は、前記第4実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶表示素子において、誘電率異方性が負の液晶を用い、リターン電界を印加した状態におけるリターン電極の電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。
図12、図13に示すように、この実施形態において、偏光板14Aと偏光板14Bはクロスニコルに配置され、偏光板14Aの透過軸方向が方向Xに沿うよう設定され、他方の偏光板14Bの透過軸方向は、方向Yに沿うよう設定されている。
駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Aが並設されることで形成されている。図14、図15に示すように、各電極線20Aは、その長軸方向が、例えば基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに沿って延びるよう直線状に形成されている。駆動電極層15は、このような電極線20Aが、基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されている。
液晶層18の液晶分子Lnは、誘電率異方性が負であり、誘電的性質が長軸方向に小さく、長軸方向に直交する方向に大きいネガティブ型である。
図12、図14に示すように、ネガティブ型の液晶分子Lnを用いる場合、電場Eを非印加の状態で液晶分子Lnの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16の配向処理方向を、各電極線20Aの長軸方向と垂直な方向(図12では方向X)とする。また、偏光板14Aと偏光板14Bをクロスニコルに配置させ、偏光板14Aの透過軸方向が、電場Eを非印加の状態での液晶分子Lnの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向と一致する(図12では方向X)ように設定されている。すると、電場Eを非印加の状態では、バックライトユニット12側からの光は透過しない。
図13に示すように、ネガティブ型の液晶分子Lnは、電場Eを印加しても、上記したように強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向に沿った初期配向状態(方向X)を維持する。一方、図15に示すように、弱アンカリング配向膜17側では、印加された電場Eにより、液晶分子Lnは基板13Bに平行な面内で配向角度が変位し、電場強度がある一定値に達したときに、その長軸方向が電場Eに直交する方向、すなわち基板13Bに平行な方向Yに沿う。このようにして、電場Eを印加した状態では、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、液晶層18の液晶分子Lnの配向方向の変位角度が漸次大きくなる。一定値以上の電場を印加したとき、弱アンカリング配向膜17側における液晶分子Lnの配向方向(方向Y)は電場Eと直交する方向となり、偏光板14Bの透過軸方向と一致するため、バックライトユニット12側から偏光板14Aを通過した光は、液晶分子Lnの配向方向の分布に沿って、偏光面が変化し、反対側の偏光板14Bを通して出射する。
図16に示すように、電場Eを印加した状態から、電場Eの印加を停止した後、図17に示すように、リターン電極層19でリターン電界Erを印加すると、液晶分子Lnは、互いに隣接する電極線21、21間で、電極線21に平行な方向Xに長軸方向が一致するよう配向方向が変わる。これにより、液晶分子Lnの配向方向が、初期配向状態に戻る。
このような駆動電極層15を備える本実施形態の液晶パネル11においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
しかも、ネガティブ型の液晶分子Lnを用いることにより、駆動電極層15の電極線20Aとリターン電極層19の電極線21との間で短絡電界Etが生じたとしても、液晶分子Lnは、電場方向に直交する方向に配向されるため、液晶分子Lnが、上記第1〜第3実施形態のように、その長軸方向が基板13A,13Bの表面に直交する方向に立ち上がることはない。したがって、バックライトユニット12側からの光が、偏光板14Bを通して漏れてしまうこともない。
このような構成において、駆動電極層15における電場Eの印加と、リターン電極層19におけるリターン電界Erの印加とを切り換えるときに、電場Eの印加を終了するに先立ってリターン電界Erの印加を開始することができる。これによって、電場Eを印加した状態から、リターン電界Erの印加への切り換えタイミングを短縮することができる。その結果、この点においても、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
[第5実施形態]
次に、本発明にかかる液晶表示素子の第5実施形態について説明する。なお、以下に説明する第5実施形態においては、上記第1〜第4実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。この第5実施形態では、上記第2実施形態と同様の駆動電極層15を備え、ネガティブ型の液晶分子Lnを駆動する。
図18は、第5実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図19は、前記第5実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。
この実施形態において、一方の偏光板14Aの透過軸方向は、上記第4実施形態と同様、方向Xに沿うよう設定され、他方の偏光板14Bの透過軸方向は、方向Yに沿うよう設定されている。
図18に示すように、駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Bが並設されることで形成されている。各電極線20Bは、その長軸方向を、例えば基板13Aに沿った方向Yに対して傾斜させて形成されている。駆動電極層15は、このような電極線20Bが、基板13Aに沿った方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されることで形成されている。
このような電極層15においては、互いに隣接する電極線20B,20B間で、電場Eを非印加の状態で、ネガティブ型の液晶分子Lnは、強アンカリング配向膜16における配向処理方向(方向X)に沿って配向されている。電場Eを非印加の状態では、液晶層18の液晶分子Lnは、方向Xに沿うよう配向され、バックライトユニット12側からの光は透過しない。
図19に示すように、ネガティブ型の液晶分子Lnは、電場Eを印加すると、強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向(方向X)に沿った初期配向状態を維持する。一方、弱アンカリング配向膜17側では、印加された電場Eにより、液晶分子Lnは基板13Bに平行な面内で配向角度が変位し、電場強度がある一定値に達したときに、その長軸方向が電場Eに直交する方向、すなわち電極線20Bに平行な方向に沿う。
このような駆動電極層15を備える本実施形態の液晶パネル11においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
しかも、ネガティブ型の液晶分子Lnを用いることにより、電場Eを印加した状態から、リターン電界Erの印加への切り換えタイミングを短縮することができる。その結果、この点においても、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
[第6実施形態]
次に、本発明にかかる液晶表示素子の第6実施形態について説明する。なお、以下に説明する第6実施形態においては、上記第1〜第5実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。この第6実施形態では、上記第3実施形態と同様の駆動電極層15を備え、ネガティブ型の液晶分子Lnを駆動する。
図20は、第6実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加しない状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係を示す図である。図21は、前記第6実施形態として示した液晶ディスプレイの液晶パネルにおいて、誘電率異方性が負の液晶を用い、電場を印加した状態における電極線と液晶分子の配向方向との関係の他の例を示す図である。
この実施形態において、一方の偏光板14Aの透過軸方向は、上記第4実施形態と同様、方向Xに沿うよう設定され、他方の偏光板14Bの透過軸方向は、方向Yに沿うよう設定されている。
図20に示すように、駆動電極層15は、基板13Aの表面に沿って、複数本の電極線20Cが並設されることで形成されている。各電極線20Cは、各画素において、基板13Aに沿った方向Yに対して所定角度αだけ傾斜した第一傾斜部20aと、方向Yに対し所定角度−αだけ傾斜した第二傾斜部20bとが、長軸方向である方向Yにおいて連続する「く」字状をなしている。駆動電極層15は、このような電極線20Cが、基板13Aに沿った方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並設されることで形成されている。
このような電極層15においては、互いに隣接する電極線20C,20C間で、電場Eを非印加の状態で、ネガティブ型の液晶分子Lnは、強アンカリング配向膜16における配向処理方向(方向X)に沿って配向されている。電場Eを非印加の状態では、液晶層18の液晶分子Lnは、方向Xに沿うよう配向され、バックライトユニット12側からの光は透過しない。
図21に示すように、ネガティブ型の液晶分子Lnは、電場Eを印加すると、強アンカリング配向膜16側においては、長軸方向が強アンカリング配向膜16の配向処理方向(方向X)に沿った初期配向状態を維持する。一方、弱アンカリング配向膜17側では、印加された電場Eにより、液晶分子Lnは基板13Bに平行な面内で配向角度が変位し、電場強度がある一定値に達したときに、その長軸方向が第一傾斜部20a、第二傾斜部20bに平行となるように配向される。具体的には、電場Eを印加したときに、第一傾斜部20a,20a間では、液晶分子Lnは第一傾斜部20aに平行となり、第二傾斜部20b,20b間では、液晶分子Lnは第二傾斜部20bに平行となる。
ここで、駆動電極層15において、電極線20Cは、各画素において「く」字状に屈曲している。したがって、電場Eを印加したときに、互いに異なる2種類の角度に傾斜した液晶分子Lnが混在して画像を形成する。その結果、液晶パネル11を、パネル表面に対して傾斜した斜め方向から見た場合の画像劣化を抑えることができる。
このような駆動電極層15を備える本実施形態の液晶パネル11においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
しかも、ネガティブ型の液晶分子Lnを用いることにより、電場Eを印加した状態から、リターン電界Erの印加への切り換えタイミングを短縮することができる。その結果、この点においても、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能である。
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、強アンカリング配向膜16、弱アンカリング配向膜17について、それぞれ具体的な形成方法を例示したが、これに限らない。すなわち、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17とで、電場Eを付与したときの、液晶分子Lpの配向方向を矯正する配向強制力が互いに異なるのであれば、強アンカリング配向膜16、弱アンカリング配向膜17は、それぞれ、他のいかなる方法、材料で形成してもよい。
また、上記実施形態では、強アンカリング配向膜16をバックライトユニット12側に配置し、弱アンカリング配向膜17をバックライトユニット12から離間した側に配置したが、これに限らない。強アンカリング配向膜16をバックライトユニット12から離間した側に配置し、弱アンカリング配向膜17をバックライトユニット12側に配置してもよい。
駆動電極層15についても、バックライトユニット12側に限らず、その反対側に配置してもよい。
また、リターン電極層19についても、バックライトユニット12から離間した側に限らず、その反対側に配置してもよい。
また、第1〜第6実施形態においては、偏光板14Aと偏光板14Bをクロスニコルに配置し、偏光板14Aの透過軸方向が、電場Eを非印加の状態での液晶分子Lの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向と、一致する場合の例を示したが、偏光板14Aの透過軸方向を、電場Eを非印加の状態での液晶分子Lの配向方向を規制するための強アンカリング配向膜16に対する配向処理方向と、直交させても良い。
さらに、第1〜第6実施形態において、液晶分子Lは、電場Eを印加した状態で、強アンカリング配向膜16側から弱アンカリング配向膜17側に向けて、初期配向方向に対する配向角度の変位量が漸次大きくなり、螺旋状に捩れた配向状態となる。ここで、液晶分子Lは、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17との中間部において、液晶分子Lの配向角度の変位量が最大となり、その部分よりも弱アンカリング配向膜17にわたって、液晶分子Lの配向角度の変位量が一様(最大状態)であってもよい。言い換えると、液晶分子Lは、電場Eを印加した状態で、強アンカリング配向膜16側から、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17との中間部までの領域で螺旋状に配列し、強アンカリング配向膜16と弱アンカリング配向膜17との中間部から弱アンカリング配向膜17側までの領域では、一様に配列されていてもよい。
さらには、上記実施形態では、液晶層18の一方の側に強アンカリング配向膜16を設け、他方の側に弱アンカリング配向膜17を設けるようにしたが、これに限らない。液晶パネル11は、液晶層18の両側に、それぞれ弱アンカリング配向膜17を備えた構成としてもよい。このような構成においても、駆動電極層15で生成した電場Eによって配向方向を変位させた液晶分子Lpを、リターン電極19で生成したリターン電界Erによって初期状態に戻すことによって、液晶分子Lpの駆動を高速化することが可能となる。これにより、液晶パネル11における表示応答性を高めることが可能となる。
さらには、上記実施形態では、電圧非印加時に表示が暗く、電圧印加時に明るくなる、いわゆる、ノーマリーブラック型の液晶パネル11について説明を行ったが、これに限らない。液晶パネル11を、電圧非印加時に表示が明るく、電圧印加時に暗くなる、いわゆる、ノーマリーホワイト型の構成としてもよい。
2 ポリマーブラシ
3 ポリマーブラシ層
4 共存部
7 幾何学的凹凸構造
10 液晶ディスプレイ
11 液晶パネル(液晶表示素子)
11f 表面
11r 裏面
12 バックライトユニット
13A 基板(第二の基板)
13B 基板(第一の基板)
14A,14B 偏光板
15 駆動電極層
16 強アンカリング配向膜(第二の配向膜)
17 弱アンカリング配向膜(第一の配向膜)
18 液晶層
19 リターン電極層
20 電極線
20a 第一傾斜部
20b 第二傾斜部
21 電極線
E 電場
Er リターン電界
L 液晶分子

Claims (13)

  1. 光を発する光源と、
    第一の配向膜が形成された第一の基板と、
    前記第一の配向膜との間に間隔を空けて対向配置される第二の配向膜が形成された第二の基板と、
    前記第一の配向膜と前記第二の配向膜との間に配置され、液晶分子が駆動されることによって前記光を透過又は遮断する液晶層と、
    前記第一の基板および前記第二の基板のいずれか一方に設けられ、前記液晶分子に前記第一の基板および前記第二の基板に沿った方向の電場を印加する駆動電極層と、
    前記第一の基板および前記第二の基板のいずれか一方に設けられ、前記液晶分子に、前記第一の基板および前記第二の基板に沿った方向で、前記電場に交差する方向のリターン電界を印加するリターン電極層と、を備え、
    前記液晶層は、
    前記電場を印加した状態で、前記第二の配向膜側では、前記液晶分子が予め設定された初期配向方向に配向された状態を維持し、前記第一の配向膜側では、前記液晶分子の配向方向が、前記第二の基板の表面に平行な面内で、前記初期配向方向から前記電場に応じた方向に変化することによって、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向かって、前記液晶分子が螺旋状に配列される、液晶表示素子。
  2. 前記駆動電極層は、前記電場により、前記液晶分子の配向方向を、前記電場が非印加の状態における前記液晶分子の配向方向から変位させ、
    前記リターン電極層は、前記リターン電界により、前記液晶分子の配向方向を、前記電場が非印加の状態における前記液晶分子の配向方向に戻すよう変位させる、請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記駆動電極層を構成する複数の電極線に対し、前記リターン電極層を構成する複数の電極線が、交差する方向に延びて形成されている、請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記第一の配向膜は、前記電場を印加したときの前記液晶分子の配向方向を拘束する拘束力が、前記第二の配向膜よりも小さい、請求項1から3のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  5. 前記電場を印加した状態で、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向けて、前記液晶層の前記液晶分子の配向方向の変位角度が漸次大きくなる、請求項4に記載の液晶表示素子。
  6. 前記第一の配向膜側に位置する前記液晶分子と、前記第二の配向膜側に位置する前記液晶分子とで、所定電圧を印加することによって生成される前記電場による前記液晶分子の配向方向の変位角度の差が、0°以上90°以下である、請求項5に記載の液晶表示素子。
  7. 前記第一の配向膜として、前記第一の基板にポリマーブラシが形成されている、請求項4から6のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  8. 前記駆動電極層が、前記第一の基板または前記第二の基板面に配置された複数の電極線からなり、
    前記電場の非印加時において、前記液晶分子の配向方向が、前記電極線が連続する方向に平行または直交している、請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  9. 前記駆動電極層が、前記第一の基板または前記第二の基板に配置された複数の電極線からなり、
    前記電場の非印加時において、前記液晶分子の配向方向が、前記電極線が連続する方向に対して傾斜している、請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  10. 前記液晶分子の誘電率異方性が負である請求項1から9のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  11. 前記駆動電極層における前記電場の印加と、前記リターン電極層におけるリターン電界の印加とを切り換えるときに、前記電場の印加を終了するに先立って前記リターン電界の印加を開始する、請求項10に記載の液晶表示素子。
  12. 前記液晶分子の誘電率異方性が正である、請求項1から9のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
  13. 前記駆動電極層における前記電場の印加と、前記リターン電極層におけるリターン電界の印加とを切り換えるときに、一定にタイムラグを隔てる、請求項12に記載の液晶表示素子。
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