JP2016168589A - 塗工膜の製造方法 - Google Patents

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Ryusuke Naito
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Abstract

【課題】 溶剤を含む塗工液を用いて厚膜の塗工液膜を乾燥固化するに際し、工業的な安全性及び生産性を確保しつつ、塗工膜表面の凹凸やクラックを防止して平滑性を付与可能な塗工膜の製造方法を提供すること。【解決手段】 溶剤を含む塗工液を基材上に塗布して塗工液膜を形成する塗布工程、及び前記塗工液膜を乾燥固化して塗工膜を形成する乾燥工程を含む塗工膜の製造方法であって、前記乾燥工程において、少なくとも前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在する塗工膜の製造方法。【選択図】 図2

Description

本発明は、塗工膜の製造方法に関する。
従来、接着シートや半導体封止用シート等の機能性シート、あるいは有機EL素子の機能層等の様々な分野において、このような機能膜の作製には、塗工液を基材に塗布して塗工液膜を形成し、これを乾燥固化させて塗工膜を形成する手法が多用されている。
塗工法では液状物を扱う関係上、塗工膜を厚くすることが一般的に容易ではないものの、技術分野によっては塗工膜を厚くすることが要求されることがある。例えば、半導体封止用シートでは、封止対象である半導体素子ないし電子部品の大型化、多段化に伴って、シートの厚膜化が要求される場合がある。
塗工膜の厚膜化のために厚い塗工液膜を形成し、これを乾燥固化しようとすると、加熱雰囲気に接する塗工液膜の表面側(露出面側)が先に乾燥し、内部側(塗工液膜の基材と接する界面側)の乾燥が十分に進行しなくなってしまうという状況に至ることがある。内部側より表面側の乾燥が先に進行してしまうと、表面にクラックが生じたり、内部側に残留した溶剤の気化膨張(発泡)により表面に凹凸が生じたりすることがある。これに対し、溶剤または水を含む塗工液の乾燥の際に、乾燥炉内の塗工液表面に接する雰囲気を塗工液に含まれる溶剤または水の飽和状態に保持しつつ塗工液の乾燥固化を行う技術が提案されている(特許文献1)。
特許第4537612号
しかしながら、上記技術では、塗工液が溶剤を含む場合には、高温の乾燥炉内の一部の雰囲気であってもその溶剤の蒸気が飽和状態で存在することになる。乾燥炉内ではヒータ等の熱源が設置されていたり、静電気が発生したりするので、それらが着火源として高濃度の溶剤蒸気に引火すると、場合によっては爆発を引き起こすおそれがある。従って、塗工液が溶剤を含む場合、上記技術の工業化は困難である。
本発明の目的は、溶剤を含む塗工液を用いて厚膜の塗工液膜を乾燥固化するに際し、工業的な安全性及び生産性を確保しつつ、塗工膜表面の凹凸やクラックを防止して平滑性を付与可能な塗工膜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を採用することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、溶剤を含む塗工液を基材上に塗布して塗工液膜を形成する塗布工程、及び
前記塗工液膜を乾燥固化して塗工膜を形成する乾燥工程
を含む塗工膜の製造方法であって、
前記乾燥工程において、少なくとも前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在する塗工膜の製造方法に関する。
厚膜の塗工液膜の乾燥では、塗工液膜の内部側(塗工液膜の基材側)の溶剤が表面側(塗工液膜の基材側とは反対側:露出面側)に拡散する速度(溶剤拡散速度)より表面側の溶剤が雰囲気中に蒸発する速度(溶剤蒸発速度)の方が速いために、塗工液膜の表面側での溶剤の過剰な蒸発が進行し、表面のクラックを引き起こしたり、内部側の溶剤の蒸発を妨げたりしていると考えられる。当該製造方法では、溶剤を含む塗工液により形成した塗工液膜を乾燥するに際し、塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気を飽和状態で存在させているので、この水蒸気が、塗工液膜の内部側と比較して表面側で生じる溶剤の過剰な蒸発を抑制するいわばバリア層として機能することになる。これにより、溶剤拡散速度と溶剤蒸発速度との差が小さくなり、塗工液膜の表面側と内部側の両方における溶剤蒸発が適度なバランスにて進行し、その結果、乾燥後に得られる塗工膜の表面のクラックや内部側の残留溶剤の気化蒸発による表面凹凸の発生を防止することができる。
また、塗工液膜の表面側における溶剤の過剰蒸発防止のためのバリア層形成に水蒸気を利用しているので、仮に乾燥機内に着火源が存在した場合であっても引火爆発することはない。これにより、溶剤を用いる塗工法による塗工膜形成であっても、溶剤の種類を問わず工業的なレベルでの安全性を確保することができる。
さらに、塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気を飽和状態で存在させることにより、塗工液膜の乾燥速度を高めることができ、ひいては塗工膜の生産効率を向上させることができる。この理由は定かではないものの、以下のように推察される。飽和状態の水蒸気の存在により、塗工液膜の表面では、水蒸気が結露するか、又は結露に近い状態(以下、両者を含めて「結露」ともいう。)となっている。表面に付着した水の一部は塗工液膜の内部へと侵入し、侵入領域における温度ないし粘度の変化(例えば、水蒸気が過熱水蒸気であれば、温度上昇や粘度低下等)や侵入領域に存在する溶剤との共沸等を引き起こす。その結果、溶剤の蒸発が促進され、塗工液膜の乾燥速度が高められることになる。
前記乾燥工程は、前記雰囲気の露点未満の温度tにある前記塗工液膜の表面温度を前記露点を超える温度tまで昇温させる加熱工程を含むことが好ましい。露点未満の表面温度の塗工液膜を飽和状態の水蒸気の雰囲気下におくことにより、塗工液膜表面への結露及び水の塗工液膜の内部への侵入を促進させることができ、溶剤の蒸発速度を効率良く高めることができる。
前記乾燥工程は、前記加熱工程後、前記塗工液膜の表面温度を前記雰囲気の露点未満の温度tまで降温させる冷却工程をさらに含み、
前記加熱工程において、前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在し、
前記加熱工程と前記冷却工程とを繰り返すことが好ましい。
塗工液膜の表面温度が露点をまたぐように加熱工程と冷却工程とを繰り返すことにより、塗工液膜表面での結露を促進し、溶媒蒸発効率をさらに向上させることができる。
前記露点と前記表面温度とが下記式(I)の関係を満たすことが好ましい。
表面温度≦露点−20℃ (I)
雰囲気の露点と塗工液膜の表面温度との間に上記温度差を与えることにより、塗工液膜表面での結露をより効率的に促進させることができる。
前記溶剤が水に対する溶解性を有することが好ましい。これにより、塗工液膜の表面に存在する水や塗工液膜内部に侵入してきた水と溶剤との親和性が高まり、水の侵入や脱出、溶剤の蒸発がより容易となって塗工液膜の乾燥効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る塗布工程及び乾燥工程を模式的に示す断面図である。 本発明の他の一実施形態に係る塗布工程及び乾燥工程を模式的に示す断面図である。 乾燥工程における塗工液膜表面の時間−温度プロファイル曲線を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品パッケージの製造方法の一工程を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品パッケージの製造方法の一工程を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品パッケージの製造方法の一工程を模式的に示す断面図である。 実施例1で作製した塗工膜の表面観察写真である。 実施例2における乾燥工程の塗工液膜表面の時間−温度プロファイルである。 比較例2における乾燥工程の塗工液膜表面の時間−温度プロファイルである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下に説明する。なお、図面では、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。
《塗工膜の製造方法》
本実施形態の塗工膜の製造方法は、溶剤を含む塗工液を基材上に塗布して塗工液膜を形成する塗布工程、及び前記塗工液膜を乾燥固化して塗工膜を形成する乾燥工程を含む。図1は、本発明の一実施形態に係る塗布工程及び乾燥工程を模式的に示す断面図である。本実施形態では、いわゆるロール・トゥ・ロール法により連続的に塗布工程及び乾燥工程を行うとともに、乾燥工程を2段階で行う。
図1に概略的に示すように、長尺状の基材が巻回された繰り出しロールR1を工程上流の所定位置に取り付けた後、基材1aを繰り出しロールR1から繰り出す。基材1aを搬送しながら、塗布工程10において基材1a上に塗工液を塗布して塗工液膜(図示せず)を形成し、次いで、第1乾燥工程21及び第2乾燥工程22において塗工液膜を段階的ないし漸減的に乾燥固化させ、最後にサクションロールR3を経て巻き取りロールR2にてロール状に巻き取る。乾燥工程後に得られる塗工膜の保護のために、離型処理したセパレータを塗工膜表面に貼り合わせてもよい。長尺状のセパレータを巻回したロールをサブロールR4として取り付け、サブロールR4から繰り出したセパレータSと搬送されてきた塗工膜とをサクションロール3上にて貼り合わせ、両者の積層体を巻き取りロールR2にてロール状に巻き取る。これにより、基材1a上に塗工膜が形成され、この塗工膜上にセパレータSが貼り合わされた積層体のロールを得ることができる。以下、塗布工程及び乾燥工程を詳述する。
(塗布工程)
本実施形態の塗布工程10では、各成分を有機溶剤等に溶解又は分散した塗工液(いわゆるワニス)を基材1a上に塗布して塗工液膜を形成する。塗工法では、混練機等の専用の装置を用いることなく従来用いられている薄膜形成技術を利用して成膜が可能であるので、簡便かつ低コストで塗工膜を形成することができる。
基材1aとしては特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。基材1aとしては、例えば、グラシン紙のような紙材や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等よりなる樹脂フィルムが挙げられる。また、基材1aの塗工液膜形成面に、シリコーン層等の離型コート層が形成されていてもよい。本実施形態では塗工法を採用しているので、基材1aが長尺であると、基材1aを搬送しながらその上に長尺の塗工液膜を連続的に形成することができる。
基材1aの厚さは、後工程でのハンドリング性を考慮して適宜設定すればよく、一般的に25〜200μmの範囲であり、好ましくは35〜125μmの範囲である。
塗工液を用いる具体的な作製手順としては、まず各成分(詳細は後述)を常法に準じて適宜混合し、有機溶剤に均一に溶解あるいは分散させ、塗工液を調製する。
上記有機溶剤としては、特に限定されるものではなく従来公知の各種有機溶剤、例えばメチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジエチルケトン、トルエン、酢酸エチル等を用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併せて用いてもよい。中でも、塗工液膜の乾燥効率の観点から、水に対する溶解性を有する溶剤が好ましい。水に対する溶解性を有する溶剤としては、酢酸エチルやメチルエチルケトンが好ましい。
塗工液中の固形分濃度は特に限定されないものの、30重量%以上95重量%以下であることが好ましく、60重量%以上90重量%以下であることがより好ましい。また、前記塗工液には無機充填剤が塗工液重量に対して0.5重量%以上含まれていてもよく、60重量%以上95重量%以下含まれていることが好ましい。さらに、前記塗工液には熱硬化性樹脂が塗工液重量に対して0.5重量%以上含まれていてもよく、5重量%以上15重量%以下含まれていることが好ましい。機能層の形成に代表的に用いられる成分の量を厚膜化のために上記範囲のような量とすると、これらの成分は溶剤の拡散ないし蒸発を阻害する要素として働く傾向にある。この場合、特に塗工液膜の内部側に溶剤が残留しやすくなって溶剤拡散速度と溶剤蒸発速度との差が大きくなり、従来では塗工膜表面の外観にクラック等の不具合が生じることがある。これに対し、本実施形態の製造方法では、塗工液膜表面に飽和状態の水蒸気を接触させながら乾燥工程を行うので、水蒸気のバリア作用によって塗工液膜表面からの溶剤の過剰蒸発を抑制可能となり、表面の平滑な塗工膜を効率良く作製することができる。
塗工液の25℃での粘度としては特に限定されないものの、成膜均一性やハンドリング性の点から、0.1〜100Pa・sが好ましく、0.3〜10Pa・sがより好ましい。粘度の測定は、塗工液をサンプルとし、E型粘度計を用いて測定する。
ついで、上記塗工液をポリエステル等の基材1a上に塗布することにより塗工液膜を得ることができる。図1に模式的に示した乾燥工程10では、コータCを用いて基材1a上に塗布液を塗布している。塗布法としては、特に限定されず従来公知の塗布法を採用することができ、例えば、コンマコート法、ファウンテン法、グラビア法、ダイコート法等が挙げられる。
塗工液膜の厚みは、有機溶剤乾燥後の塗工膜の厚みに応じて設定すればよい。塗工膜の厚みは、特に制限されるものではなく、塗工膜の用途や厚みの均一性、残存溶剤量の観点から適宜設定することができる。塗工膜が半導体封止用シート等の厚膜用途に用いられる場合、その厚みは50μm以上が好ましく、100μm以上500μm以下が好ましく、150μm以上350μm以下がより好ましい。
(乾燥工程)
乾燥工程では、塗布工程を経て得られた塗工液膜を乾燥固化して塗工膜を形成する。少なくとも塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在する。塗工液膜の表面近傍の雰囲気における水蒸気の飽和状態をつくり出すには、例えば、乾燥炉内に飽和水蒸気量(又はそれに近い量)の水蒸気を供給する方法や、乾燥炉内に水蒸気又は過熱水蒸気(いずれも飽和状態でなくてもよい)を供給しつつ、塗工液膜の表面温度を当該雰囲気の露点より低くして塗工液膜表面での結露を誘起しやすい状態とする方法等を採用することができる。以下、前者を乾燥工程1、後者を乾燥工程2として説明する。
(乾燥工程1)
本実施形態では、溶剤の沸点付近以下の温度に設定された第1乾燥工程21、及びこの第1乾燥工程21より高温に設定された第2乾燥工程22という2段階の乾燥工程を採用している。少なくとも第2乾燥工程22において、前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気Stが飽和状態で存在することが好ましい。
(第1乾燥工程)
第1乾燥工程21は、温度を一定に保つことができるように区画された領域であり、塗布工程10から搬送されてきた基材1a(及び基材1a上に形成された塗工液膜)を連続的に搬入及び搬出可能となっている。基材1aの上方には熱風ヒータや輻射式ヒータ等の加熱手段H1が設置されている。図1に示した第1乾燥工程21では水蒸気を導入していないが、第2乾燥工程と同様に水蒸気を導入してもよい。塗工液膜表面に接する雰囲気中への水蒸気の導入量は特に限定されず、飽和水蒸気量としてもよく、絶対湿度Z[g/m]が200g/m<Z≦590g/mの範囲内であってもよい。
本実施形態において、第1乾燥工程21の温度としては、下記温度範囲(1)を満たす温度T1に設定されていることが好ましい。
25℃≦T1<溶剤の沸点+10℃ (1)
乾燥工程において、塗工液膜に含まれる溶剤の沸点より過度に高い温度で乾燥すると、その溶剤の突沸(発泡)が生じてしまい、乾燥後の塗工膜の表面に凹凸を引き起こす場合がある。あるいは、塗工液膜表面からの溶剤の蒸発が過度に進行し、表面側のみの乾燥が進行して表面クラックや内部側の溶剤の蒸発を妨げる場合がある。第1乾燥工程では、乾燥温度として(溶剤の沸点+10℃)を下回るという温度範囲に設定しているので、溶剤の突沸及び過度の蒸発を防止し、乾燥後の塗工膜の表面を平滑にすることができる。
第1乾燥工程21の温度としては、下記温度範囲(1´)を満たす温度T1´に設定されていることがより好ましい。
50℃≦T1´<70℃ (1´)
上記温度範囲(1´)の下限値を採用することで乾燥固化速度の向上を図ることができ、上記上限値を採用することで、より温和な条件による表面平滑性の向上を達成することができる。
第1乾燥工程21での乾燥時間は目的とする乾燥固化の進行度に応じて設定すればよい。本工程における乾燥固化の進行度及び効率性の点から、0.3分間〜10分間が好ましく、0.3分間〜3分間がより好ましい。
(第2乾燥工程)
第1乾燥工程21にて一定程度乾燥された塗工液膜を十分乾燥させるために、続いて基材1a及び塗工液膜を第2乾燥工程22に供する。第2乾燥工程22は、第1乾燥工程21と同様、温度を一定に保つことができるように区画された領域であり、第1乾燥工程21から搬送されてきた基材1a(及び基材1a上に形成された塗工液膜)を連続的に搬入及び搬出可能となっている。基材1aの上方には熱風ヒータや輻射式ヒータ等の加熱手段H2が設置されている。
さらに第2乾燥工程では、雰囲気中に水蒸気Stを導入可能な加湿手段Aを設けている。第2乾燥工程22において、塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気Stが飽和状態で存在することが好ましい。塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気Stを飽和状態で供給することができる限り、加湿手段Aは特に限定されず、また、飽和状態の達成に飽和水蒸気又は過熱水蒸気のいずれを導入してもよい。本実施形態の第2乾燥工程では、塗工液膜表面に飽和状態の水蒸気を接触させながら乾燥工程を行うので、水蒸気のバリア作用によって塗工液膜表面からの溶剤の過剰蒸発を抑制可能となり、表面の平滑な塗工膜を効率良く作製することができる。
本明細書において、「水蒸気が飽和状態で存在する」とは、塗工液膜表面に接する雰囲気中の絶対湿度Z[g/m]がZ>200g/mであることをいう。なお、乾燥工程内の全ての雰囲気中において水蒸気が飽和状態で存在する必要はなく、塗工液膜表面の近傍領域において水蒸気が飽和状態で存在すればよい。飽和状態の確認方法は、一般的な湿度測定器を用いた絶対湿度の測定による。
本実施形態において、第2乾燥工程の温度としては、下記温度範囲(2)を満たす温度T2に設定されていることが好ましい。
溶剤の沸点+10℃≦T2 (2)
第2乾燥工程22において、乾燥温度を第1乾燥工程21より高温の温度に設定し、かつ飽和状態の水蒸気存在下で乾燥固化を行うことにより、塗工膜表面のクラックや凹凸を防止しつつ塗工液膜を十分かつ効率的に乾燥固化させることができる。
第2乾燥工程の温度としては、下記温度範囲(2´)を満たす温度T2´に設定されていることがより好ましい。
溶剤の沸点+20℃≦T2´<塗工液成分の硬化開始温度 (2´)
塗工膜を半導体封止用シートや接着シート等に用いる場合、塗工液成分として熱硬化樹脂等の硬化性成分を含むことが多い。第2乾燥工程22での乾燥温度を塗工液成分の硬化開始温度未満とすることで、成分の硬化反応を抑制して、塗工膜の粘度が過度に増加することを抑制することができ、塗工膜の所期の機能(接着、封止等)を十分に発揮させることができる。また、塗工液膜の粘度の増加を抑制可能であるので、溶剤の蒸発が妨げられることがなく、十分な乾燥固化を図ることができる。一方、上記下限値を採用することで乾燥固化速度の向上を図ることができ、塗工膜作製の歩留まりを向上させることができる。
第2乾燥工程22での乾燥時間は目的とする乾燥固化の進行度に応じて設定すればよい。本工程における乾燥固化の進行度及び効率性の点から、0.3分間〜10分間が好ましく、1分間〜3分間がより好ましい。
(第1乾燥工程と第2乾燥工程との関係)
第1乾燥工程21及び第2乾燥工程22におけるそれぞれの溶剤蒸発の進行度は特に限定されないものの、第1乾燥工程21において、塗工液膜中の溶剤の量の20重量%以上100重量%未満までを除去し、第2乾燥工程22において、塗工液膜中の溶剤の量の残部を除去することが好ましい。さらに、第1乾燥工程21において、塗工液膜中の溶剤の量の30重量%以上60重量%以下の範囲で除去し、第2乾燥工程22において、塗工液膜中の溶剤の量の残部を除去することがより好ましい。相対的に低温の第1乾燥工程にて溶剤の突沸を抑制しながら塗工液膜の主に表面側の溶剤を所定量乾燥させ、その後は、相対的に高温の第2乾燥工程にて塗工液膜の主に内部側の溶剤の残部を乾燥させることで、表面平滑性を維持しながらより効率的に塗工液膜の乾燥を行うことができる。
第1乾燥工程21の乾燥温度T1と第2乾燥工程22の乾燥温度T2との差(T2−T1)は、溶剤の種類やそれぞれの乾燥工程における乾燥の進行度に応じて適宜設定すればよいが、10℃以上100℃以下が好ましく、60℃以上90℃以下がより好ましい。乾燥温度の差を上記範囲とすることで、乾燥固化効率や表面平滑性のさらなる向上を図ることができる。
図1に示すように、第1乾燥工程21と第2乾燥工程22とは隣り合うように連続して設けられていてもよく、両乾燥工程が分離して設けられていてもよい。両乾燥工程が分離して設けられる場合、両乾燥工程間に任意の他の工程(例えば、検査工程等)を設けてもよい。作業効率や乾燥工程外に搬送された際の温度変化の抑制の観点からは、第1乾燥工程21と第2乾燥工程22とが隣り合うように連続して設けられていることが好ましい。
(追加的な工程)
第2乾燥工程22から搬出される際の温度変化による結露を防止するために、第2乾燥工程22の搬出口に適宜のヒータ等を設けて乾燥工程内外の温度差を小さくしてもよい。第1乾燥工程と第2乾燥工程とが離間して設けられている場合は、第1乾燥工程の搬出口にも適宜のヒータ等を設けて乾燥工程内外の温度差を小さくしてもよい。
さらに、図1を参照してすでに説明したように、得られる塗工膜を保護するために、セパレータSを塗工膜に貼り合わせる工程を設けてもよい。セパレータSとしては、シリコーン離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等を好適に用いることができる。
厚膜の機能性シートを作製する場合、得られる塗工膜を複数積層する積層工程を設けてもよい。積層工程は、ロール式ラミネータを用いる方法やプレス板ラミネータを用いる方法等、公知の積層方法を採用することができる。塗工膜間の密着性向上の観点から、積層工程では加熱してもよい。加熱温度の上限は、用いる基材1aの耐熱温度に応じて設定でき、通常は130℃以下であり、120℃以下が好ましく、110℃以下がより好ましい。具体的に、基材1aとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる場合は、110℃程度までの範囲で設定され、また、ポリエチレンナフタレートフィルムでは130℃程度までの範囲で設定される。また、積層工程を10kPa以下の減圧雰囲気下で行うことが好ましい。減圧度としては、8kPa以下がより好ましく、5kPa以下がさらに好ましい。なお、減圧度は低ければ低いほど好ましいが、製造効率の点から2kPa以上であればよい。このような減圧雰囲気下で積層工程を行うことで、積層界面へのボイドの噛み込みを低減ないし抑制することができ、より密着性を高めることができる。減圧は、排気ポンプで系内のガスを排出することで行えばよい。
その後、必要に応じて、塗工膜の積層界面におけるボイドの有無を検査する検査工程や、所定の平面視サイズに切り出す裁断工程等の工程を設けてもよい。
(乾燥工程2)
図2は、本発明の他の一実施形態に係る塗布工程及び乾燥工程を模式的に示す断面図である。本実施形態では、いわゆるロール・トゥ・ロール法により連続的に塗布工程及び乾燥工程を行うとともに、乾燥工程を3段階で行う。基材1aの繰り出し、塗布工程10、セパレータSの貼り合わせ、及び積層体の巻き取りについては図1を参照しつつ説明した内容と同じであるので説明を省略する。
本実施形態では、溶剤の沸点付近以下の温度に設定された第1乾燥工程31、第1乾燥工程31より高温に設定された第2乾燥工程32、及び第2乾燥工程と同じか、それより高い温度に設定された第3乾燥工程という3段階の乾燥工程を採用している。さらに本実施形態では、第1乾燥工程と第2乾燥工程との間に冷却工程40を設けている。少なくとも第2乾燥工程32において、前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気Stが飽和状態で存在することが好ましい。なお、以下では主に本実施形態に係る乾燥工程2に特徴的な要素について説明し、乾燥工程1と共通する要素については説明を省略することがある。
(第1乾燥工程)
第1乾燥工程31では、乾燥工程1における第1乾燥工程21で採用される乾燥炉構成及び条件等を好適に採用することができる。
(冷却工程)
冷却工程40では、第1乾燥工程31で上昇した塗工液膜の表面温度を次工程である第2乾燥工程32での塗工液膜表面の近傍にある雰囲気の露点未満の温度tまで冷却する。これにより、水蒸気が導入されている第2乾燥工程32に塗工液膜を投入した際に塗工液膜表面での結露を促進させることができ、塗工液膜の乾燥速度を高めることができる。
冷却工程では、第2乾燥工程32の前記雰囲気の露点と塗工液膜の表面温度とが下記式(I)の関係を満たすように冷却することが好ましい。
表面温度≦露点−20℃ (I)
雰囲気の露点と塗工液膜の表面温度との間に上記温度差を与えることにより、第2乾燥工程における塗工液膜表面での結露をより効率的に促進させることができる。
冷却工程では、第2乾燥工程32の前記雰囲気の露点と塗工液膜の表面温度とが下記式(I´)の関係を満たすように冷却することがより好ましい。
表面温度≦露点−40℃ (I´)
冷却工程の冷却手段としては特に限定されず、自然放熱、送風機、冷風機又はこれらの組み合わせのいずれをも採用し得る。
(第2乾燥工程)
第2乾燥工程32では、塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気Stを飽和状態で存在させながら、前記雰囲気の露点未満の温度tにある塗工液膜の表面温度を前記露点を超える温度tまで昇温させる加熱工程を行う。露点未満の表面温度の塗工液膜を飽和状態の水蒸気の雰囲気下におくことにより、塗工液膜表面への結露及び水の塗工液膜の内部への侵入を促進させることができ、溶剤の蒸発速度を効率良く高めることができる。
前記加熱工程について、図3を参照しつつ詳述する。図3は、乾燥工程における塗工液膜表面の時間−温度プロファイル曲線を示す模式図である。第2乾燥工程32では、塗工液膜を乾燥炉に投入すると、表面温度は、区間(a)に示される比較的短時間の間に露点まで急激に上昇する。区間(a)における現象としては、塗工液膜表面での結露が支配的であると推測される。区間(b)では、表面温度は一定時間保持され、現象としては、塗工液膜の表面からの水の蒸発、水の塗工液膜内部への浸入、及び内部からの水の蒸発が支配的であると推測される。表面からの水の蒸発が収束に向かうと、区間(c)に示されるように再度表面温度の上昇がみられる。区間(c)では、塗工液膜の内部からの溶剤の蒸発が支配的に生じると推測される。時間−温度プロファイルでは、ある区間の曲線と時間軸とに囲まれた面積が当該区間で与えられた熱エネルギーに対応する。水蒸気を導入する加熱工程の特に初期段階において、区間(a)−(b)に示されるような塗工液膜表面での結露及び蒸発に起因する特徴的なショルダーピークが観察されることにより、区間(a)の始点と区間(b)の終点とを直線で結んだ場合(水蒸気を導入しない場合に近似)の熱エネルギーと比較して、より多くの熱エネルギーが塗工液膜に供給されることになり、効率的に溶剤を蒸発させることができる。このようなショルダーピークの発生には、表面での水の脱着や、水の侵入領域における温度ないし粘度の変化、侵入領域に存在する溶剤との共沸等が影響していると推察される。
上記所定の加熱工程を行う第2乾燥工程を経た後、そのまま第3乾燥工程に移行してもよく、表面温度を露点未満の温度tまで降温させる冷却工程を経て再度加熱工程を繰り返してもよい。塗工液膜の膜厚や溶剤の種類によっては溶剤の蒸発が進行しにくい場合もある。このような場合に、加熱工程及び冷却工程を繰り返すことにより、効率的に溶剤を除去することができる。なお、第1回目の第2乾燥工程への投入の際の温度tと第2回目以降の温度tとは同じであっても異なっていてもよい。
(第3乾燥工程)
第3乾燥工程33は、乾燥炉内の温度を第2乾燥工程と同じか、又はそれ以上に設定すること以外は、第1乾燥工程と同じ乾燥炉構成及び条件等を好適に採用することができる。
《塗工膜の用途》
上述の塗工膜の製造方法により得られる塗工膜は、接着シート、半導体封止用の封止樹脂シート等、種々の用途に適用可能である。以下、塗工膜の代表的な用途である封止樹脂シートについて説明する。
封止樹脂シートを形成する樹脂組成物は、半導体チップ等の電子部品の樹脂封止に利用可能なものである限り特に限定されない。封止樹脂シート硬化後の耐熱性や安定性を向上させる観点から、具体的な成分として以下のA成分からE成分を含有するエポキシ樹脂組成物が好ましいものとして挙げられる。
A成分:エポキシ樹脂
B成分:フェノール樹脂
C成分:エラストマー
D成分:無機充填剤
E成分:硬化促進剤
(A成分)
熱硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂(A成分)としては、特に限定されるものではない。例えば、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等の各種のエポキシ樹脂を用いることができる。これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂の硬化後の靭性及びエポキシ樹脂の反応性を確保する観点からは、エポキシ当量150〜250、軟化点もしくは融点が50〜130℃の常温で固形のものが好ましく、中でも、信頼性の観点から、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
また、低応力性の観点から、アセタール基やポリオキシアルキレン基等の柔軟性骨格を有する変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましく、アセタール基を有する変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、液体状で取り扱いが良好であることから、特に好適に用いることができる。
エポキシ樹脂(A成分)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体に対して1〜10重量%の範囲に設定することが好ましい。
(B成分)
フェノール樹脂(B成分)は、熱硬化性樹脂として用いることができるとともに、エポキシ樹脂(A成分)との間で硬化反応を生起するものであれば特に限定されるものではない。例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、レゾール樹脂、等が用いられる。これらフェノール樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂(A成分)との反応性の観点から、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましく、中でも硬化反応性が高いという観点から、フェノールノボラック樹脂を好適に用いることができる。また、信頼性の観点から、フェノールアラルキル樹脂やビフェニルアラルキル樹脂のような低吸湿性のものも好適に用いることができる。
エポキシ樹脂(A成分)とフェノール樹脂(B成分)の配合割合は、硬化反応性という観点から、エポキシ樹脂(A成分)中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂(B成分)中の水酸基の合計が0.7〜1.5当量となるように配合することが好ましく、より好ましくは0.9〜1.2当量である。
(C成分)
エポキシ樹脂(A成分)及びフェノール樹脂(B成分)とともに用いられるエラストマー(C成分)は特に限定するものではなく、例えば、各種アクリル系共重合体やゴム成分等を用いることができる。エポキシ樹脂(A成分)への分散性や、得られる封止樹脂シートの耐熱性、可撓性、強度を向上させることができるという観点から、ゴム成分を含むことが好ましい。このようなゴム成分としては、ブタジエン系ゴム、スチレン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併せて用いてもよい。
エラストマー(C成分)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体の1.0〜3.5重量%であることが好ましく、1.0〜3.0重量%であることがより好ましい。エラストマー(C成分)の含有量が1.0重量%未満では、封止樹脂シート11(図4B参照)の柔軟性及び可撓性を得るのが困難となり、さらには封止樹脂シートの反りを抑えた樹脂封止も困難となる。逆に上記含有量が3.5重量%を超えると、封止樹脂シート11の溶融粘度が高くなって電子部品の埋まり込み性が低下するとともに、封止樹脂シート11の硬化体の強度及び耐熱性が低下する傾向がみられる。
(D成分)
無機質充填剤(D成分)は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種充填剤を用いることができ、例えば、石英ガラス、タルク、シリカ(溶融シリカや結晶性シリカ等)、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素の粉末が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
中でも、エポキシ樹脂組成物の硬化体の熱線膨張係数が低減することにより内部応力を低減し、その結果、電子部品の封止後の封止樹脂シート11の反りを抑制できるという点から、シリカ粉末を用いることが好ましく、シリカ粉末の中でも溶融シリカ粉末を用いることがより好ましい。溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末、破砕溶融シリカ粉末が挙げられるが、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが特に好ましい。中でも、平均粒径が54μm以下の範囲のものを用いることが好ましく、0.1〜30μmの範囲のものを用いることがより好ましく、0.5〜20μmの範囲のものを用いることが特に好ましい。
なお、平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導き出すことができる。
無機質充填剤(D成分)の含有量は、好ましくはエポキシ樹脂組成物全体の70〜90体積%(シリカ粒子の場合、比重2.2g/cmであるので、81〜94重量%)であり、より好ましくは74〜85体積%(シリカ粒子の場合、84〜91重量%)であり、さらに好ましくは76〜83体積%(シリカ粒子の場合、85〜90重量%)である。無機質充填剤(D成分)の含有量が70体積%未満では、エポキシ樹脂組成物の硬化体の線膨張係数が大きくなるために、封止樹脂シート11の反りが大きくなる傾向がみられる。一方、上記含有量が90体積%を超えると、無機充填剤に起因する表面凹凸が大きくなり過ぎたり、封止樹脂シート11の柔軟性や流動性が悪くなるために電子部品との接着性が低下したりする傾向がみられる。
(E成分)
硬化促進剤(E成分)は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の硬化を進行させるものであれば特に限定されるものではないが、硬化性と保存性の観点から、トリフェニルホスフィンやテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等の有機リン系化合物や、イミダゾール系化合物が好適に用いられる。これら硬化促進剤は、単独で用いても良いし、他の硬化促進剤と併用しても構わない。
硬化促進剤(E成分)の含有量は、エポキシ樹脂(A成分)及びフェノール樹脂(B成分)の合計100重量部に対して0.01〜5重量部であることが好ましい。
(その他の成分)
エポキシ樹脂組成物には、A成分からE成分に加えて、難燃剤成分を加えてもよい。難燃剤組成分としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化鉄、水酸化カルシウム、水酸化スズ、複合化金属水酸化物等の各種金属水酸化物を用いることができる。また、難燃剤成分としては上記金属水酸化物のほか、ホスファゼン化合物を用いることができる。ホスファゼン化合物としては、例えばSPR−100、SA−100、SP−100(以上、大塚化学株式会社)、FP−100、FP−110(以上、株式会社伏見製薬所)等が市販品として入手可能である。環状ホスファゼンオリゴマーは、例えばFP−100、FP−110(以上、株式会社伏見製薬所)等が市販品として入手可能である。少量でも難燃効果を発揮するという観点から、ホスファゼン化合物に含まれるリン元素の含有率は、12重量%以上であることが好ましい。
なお、エポキシ樹脂組成物は、上記の各成分以外に必要に応じて、カーボンブラックをはじめとする顔料等、他の添加剤を適宜配合することができる。
《電子部品パッケージの製造方法》
次に、上記封止樹脂シートを用いる本実施形態に係る電子部品パッケージの製造方法について図4A〜4Cを参照しつつ説明する。図4A〜4Cはそれぞれ、本発明の一実施形態に係る電子部品パッケージの製造方法の一工程を模式的に示す断面図である。本実施形態では、基板上に搭載された電子部品を封止樹脂シートにより中空封止して電子部品パッケージを作製する。
なお、本実施形態では、電子部品としてSAWフィルタを用い、被着体としてプリント配線基板を用いているが、これら以外の要素を用いてもよい。例えば、電子部品としてコンデンサやセンサデバイス、発光素子、振動素子等、被着体としてリードフレーム、テープキャリア等を用いることができる。また、被着体を用いずに、仮固定材上に電子部品を仮固定しておき、これらを樹脂封止することもできる。いずれの要素を用いても、電子部品の樹脂封止による高度な保護を達成することができる。また、中空封止しているが、封止対象によってはアンダーフィル材等を用いて中空部分を含まないよう中実封止してもよい。
(SAWチップ搭載基板準備工程)
SAWチップ搭載基板準備工程では、複数のSAWチップ13が搭載されたプリント配線基板12を準備する(図4A参照)。SAWチップ13は、所定の櫛形電極が形成された圧電結晶を公知の方法でダイシングして個片化することにより形成することができる。SAWチップ13のプリント配線基板12への搭載には、フリップチップボンダーやダイボンダーなどの公知の装置を用いることができる。SAWチップ13とプリント配線基板12とはバンプ等の突起電極13aを介して電気的に接続されている。また、SAWチップ13とプリント配線基板12との間は、SAWチップ表面での表面弾性波の伝播を阻害しないように中空部分14を維持するようになっている。SAWチップ13とプリント配線基板12との間の距離は各要素の仕様によって決定され、一般的には15〜50μm程度である。
(封止工程)
封止工程では、SAWチップ13を覆うようにプリント配線基板12へ封止樹脂シート11を積層し、SAWチップ13を上記封止樹脂シートで樹脂封止する(図4B参照)。この封止樹脂シート11は、SAWチップ13及びそれに付随する要素を外部環境から保護するための封止樹脂として機能する。
本実施形態では、上記封止樹脂シート11を採用することにより、SAWチップ13の被覆にプリント配線基板12上に貼り付けるだけでSAWチップ13を埋め込むことができ、電子部品パッケージの生産効率を向上させることができる。この場合、熱プレスやラミネータなど公知の方法により封止樹脂シート11をプリント配線基板12上に積層することができる。熱プレス条件としては、温度が、例えば、40〜100℃、好ましくは、50〜90℃であり、圧力が、例えば、0.1〜10MPa、好ましくは、0.5〜8MPaであり、時間が、例えば、0.3〜10分間、好ましくは、0.5〜5分間である。また、封止樹脂シート11のSAWチップ13及びプリント配線基板12への密着性および追従性の向上を考慮すると、好ましくは、減圧条件下(例えば0.1〜5kPa)において、プレスすることが好ましい。
(封止体形成工程)
封止体形成工程では、上記封止樹脂シートを熱硬化処理して封止体15を形成する(図4B参照)。封止樹脂シートの熱硬化処理の条件は、加熱温度として好ましくは100℃から200℃、より好ましくは120℃から180℃、加熱時間として好ましくは10分から180分、より好ましくは30分から120分の間、必要に応じて加圧しても良い。加圧の際は、好ましくは0.1MPaから10MPa、より好ましくは0.5MPaから5MPaを採用することができる。
(ダイシング工程)
続いて、封止樹脂シート11、プリント配線基板12、及びSAWチップ13などの要素からなる封止体15のダイシングを行ってもよい(図4C参照)。これにより、SAWチップ13単位での電子部品パッケージ18を得ることができる。ダイシングは、通常、従来公知のダイシングシートにより上記封止体15を固定した上で行う。
(基板実装工程)
必要に応じて、上記で得られた電子部品パッケージ18に対して再配線及びバンプを形成し、これを別途の基板(図示せず)に実装する基板実装工程を行うことができる。電子部品パッケージ18の基板への実装には、フリップチップボンダーやダイボンダーなどの公知の装置を用いることができる。
《他の実施形態》
図1を参照しつつ説明した上述の実施形態では、2段階の乾燥工程を採用しているものの、乾燥工程は2段階に限定されず、1段階で乾燥固化が完了する乾燥工程や、3段階以上の乾燥工程を採用してもよい。1段階の乾燥工程の場合は、上記実施形態における第2乾燥工程の条件をそのまま好適に採用可能である。一方、3段階以上の第n段階(n≧3)の乾燥工程の場合は、第1乾燥工程から第n乾燥工程まで乾燥温度を段階的又は漸増的に上昇させることが好ましい。また、「溶剤の沸点+10℃」を基準点として、この基準点以上の乾燥温度の乾燥工程では、塗工液膜の表面に接する雰囲気中に水蒸気を飽和状態で存在させることが好ましい。もちろん、上記基準点未満の乾燥温度の乾燥工程でも水蒸気を導入してもよい。
図1及び2に示した実施形態では、長尺状の基材1aを搬送しながら塗布工程及び乾燥工程を行っているものの、これに限定されず、所定の平面視形状(正方形、矩形、円形等)に切り出された複数の基材を間欠的に搬送しながら、塗布工程及び乾燥工程を行ってもよい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、部とあるのは、重量部を意味する。
<実施例1>
本実施例では、封止樹脂シート用途の塗工膜を作製した。封止樹脂シート作製用に以下の成分及び配合量を用いた。
(1)エポキシ樹脂:新日鐵化学社製のYSLV−80XY(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキン当量:200g/eq.、軟化点:80℃)
7.9部
(2)フェノール樹脂:群栄化学社製のLVR8210DL(ノボラック型フェノール樹脂、水酸基当量:104g/eq.、軟化点:60℃)
4.3部
(3)熱可塑性樹脂:根上工業社製のHME−2006(カルボキシル基含有のアクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量:約84万、Tg:−47℃、酸価:32mgKOH/g)
2.3部
(4)カーボンブラック:三菱化学社製の#20
0.3部
(5−1)フィラー1:電気化学工業社製のFB−5SDC(球状シリカ、平均粒径5μm)
67.2部
(5−2)フィラー2:アドマテックス社製のSO−25R(球状シリカ、平均粒径0.5μm)
17.9部
(6)硬化促進剤:四国化成工業社製の2PHZ−PW(2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール)
0.1部
上記各成分を溶剤としてのメチルエチルケトンに溶解ないし分散させ、濃度90重量%のワニス(塗工液)を得た。このワニスを、シリコーン離型処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる離型処理フィルム上にダイコート方式で塗布した。その後、塗工液膜の乾燥固化を、図1に示す構成にて、第1乾燥工程として80℃で1.5分間行い、第2乾燥工程として120℃で3分間行った。第1乾燥工程及び第2乾燥工程のいずれにおいても水蒸気を飽和状態で存在させて乾燥を行った。これにより、厚さ130μmの封止樹脂シート(塗工膜)を得た。
<実施例2>
塗工液膜の乾燥固化を図2に示すプロセスのうち第3乾燥工程33を省略した構成により行ったこと以外は、実施例1と同様に封止樹脂シートを作製した。すなわち、第1乾燥工程31を熱風乾燥により80℃で90秒間行い、その後冷却工程40にて塗工液膜の表面温度を40℃まで冷却した。次いで、乾燥炉に過熱水蒸気を導入した状態で、第2乾燥工程32を温度130℃、絶対湿度300g/m、時間120秒間の条件で行った。
<実施例3>
図1に示す構成において、第1乾燥工程を省略し、第2乾燥工程のみを行ったこと以外は、実施例1と同様に封止樹脂シートを作製した。
<比較例1>
水蒸気を導入せずに塗工液膜の乾燥固化を行ったこと以外は、実施例1と同様に封止樹脂シートを作製した。
<比較例2>
第2乾燥工程32において過熱水蒸気を導入しなかったこと以外は、実施例2と同様に封止樹脂シートを作製した。
<比較例3>
図1に示す構成において、第1乾燥工程を省略し、かつ水蒸気を導入することなく第2乾燥工程を行ったこと以外は、実施例1と同様に封止樹脂シートを作製した。
<評価>
実施例1〜3及び比較例1〜3で作製した封止樹脂シートに対し、以下の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
(塗工膜の表面観察)
得られた封止樹脂シートの表面観察を目視にて行った。表面が平滑であり、クラックや凹凸が存在していなかった場合を「○」、表面にクラックや凹凸が発生していた場合を「×」として評価した。また、その際の実施例1の表面観察写真をそれぞれ図5に示す。
(塗工膜中の残存溶剤量の測定)
上記封止樹脂シートを秤量した後、キャピラリーが接続された密閉容器中、150℃で60分加熱し、その際に発生したガスをキャピラリーを通じてカラムに濃縮捕集し、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(Agilent Technologies社製)により封止樹脂シート中のメチルエチルケトンの量を測定した。残存溶剤量が90ppm以下である場合を「○」、90ppmを超えていた場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
(塗工液膜の表面温度の測定)
塗工液膜の表面温度を直接測定することは塗工液膜の性状や表面近傍の雰囲気の組成変化等により困難であるので、これに代えて、基材としてのPETフィルムの塗工膜形成面とは反対側の面(裏面)の表面温度を測定した。代表的に、実施例2及び比較例2について表面温度を測定した。すなわち、第1乾燥工程31の投入前にPETフィルムの裏面に熱電対を取り付け、第1乾燥工程31、冷却工程40、及び第2乾燥工程32における温度推移を連続的にモニタリングした。図6Aに、実施例2の乾燥工程の塗工液膜表面の時間−温度プロファイルを示す。また、図6Bに、比較例2の乾燥工程の塗工液膜表面の時間−温度プロファイルを示す。
(結果)
表1から分かるように、実施例1〜3では乾燥後の封止樹脂シートの表面は平滑であり、また残存溶剤量も低い値であった。一方、比較例1〜3では、溶剤は高濃度で残存していた。さらに、比較例3では乾燥時に発泡し、表面に凹凸が発生していた。また、塗工液膜の表面の温度プロファイルより、比較例2では、時間経過とともになだらかに温度が上昇しているだけであったのに対し、実施例2では塗工液膜表面での結露及び蒸発に伴うショルダーピークが観測された。これにより、水蒸気を導入しない場合と比較して溶剤を速やかに蒸発させることができると推察される。
1a 基材
10 塗布工程
11 封止樹脂シート
13 SAWチップ
15 封止体
18 電子部品パッケージ
21、31 第1乾燥工程
22、32 第2乾燥工程
33 第3乾燥工程
40 冷却工程
A 加湿手段
C コータ
H1、H2、H3 加熱手段
R1 繰り出しロール
R2 巻き取りロール
R3 サクションロール
R4 サブロール
S セパレータ
St 水蒸気

Claims (5)

  1. 溶剤を含む塗工液を基材上に塗布して塗工液膜を形成する塗布工程、及び
    前記塗工液膜を乾燥固化して塗工膜を形成する乾燥工程
    を含む塗工膜の製造方法であって、
    前記乾燥工程において、少なくとも前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在する塗工膜の製造方法。
  2. 前記乾燥工程は、前記雰囲気の露点未満の温度tにある前記塗工液膜の表面温度を前記露点を超える温度tまで昇温させる加熱工程を含む請求項1に記載の塗工膜の製造方法。
  3. 前記乾燥工程は、前記加熱工程後、前記塗工液膜の表面温度を前記雰囲気の露点未満の温度tまで降温させる冷却工程をさらに含み、
    前記加熱工程において、前記塗工液膜表面に接する雰囲気中に水蒸気が飽和状態で存在し、
    前記加熱工程と前記冷却工程とを繰り返す請求項2に記載の塗工膜の製造方法。
  4. 前記露点と前記表面温度とが下記式(I)の関係を満たす請求項2又は3に記載の塗工膜の製造方法。
    表面温度≦露点−20℃ (I)
  5. 前記溶剤が水に対する溶解性を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗工膜の製造方法。
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