JP2016167420A - 車載二次電池の温度制御装置 - Google Patents

車載二次電池の温度制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駐車中における二次電池の内部温度を精度よく推定し、車両の始動時における二次電池の温度制御を適切に実行可能な、車載二次電池の温度制御装置を提供する。【解決手段】温度制御装置は、駆動用モータ及び二次電池が搭載された車両の始動を予測する車両始動予測部と、前記車両の駐車中に前記二次電池が受ける被熱に関連する情報に基づき、前記二次電池の被熱量を演算する被熱量演算部と、前記車両の始動が予測されたときに、前記被熱量、及び、前記二次電池の熱抵抗に基づき、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する判定部と、前記判定部による判定結果にしたがい、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を実行する温度調整制御部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、車載二次電池の温度制御装置に関する。
従来、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)には、車両の駆動力を出力する駆動用モータと、当該駆動用モータに電力を供給する二次電池とが備えられる。二次電池は、電池温度が高くなるほど、また、低くなるほど劣化しやすいという特性を有する。例えば、夏季における駐車時等、二次電池の温度が高温の状態で車両の走行が開始され、二次電池の電力が消費されると、二次電池へのダメージが大きく、二次電池の使用期限(EOL:End Of Life)時の性能が、想定よりも大幅に低下する。また、冬季における駐車時等、二次電池の温度が低温の状態で車両の走行が開始されると、やはり二次電池へのダメージが大きく、二次電池が劣化する。
特許文献1には、駐車時の外気温と車室温の実測値から将来の車室温を予測し、予測した車室温と電池の表面熱伝導率から電池温度を予測し、この予測に基づいて電池の充電計画を作成して、電池を冷却又は昇温する装置が開示されている。特許文献1に開示された装置によれば、電池温度が著しく高い場合や低い場合に充電が行われることによる電池の劣化を抑制し得る。
また、特許文献2には、車両の発進が予測される時刻を推定し、当該推定時刻において、インバータ及びバッテリの温度が目標温度範囲となるように温度調整を指示する制御装置が開示されている。特許文献2に開示された制御装置によれば、ドライバの発進指示前に、あらかじめインバータ及びバッテリの温度調整が開始され、バッテリを適正温度で使用し得る。
特開2012−075282号公報 特開2012−080630号公報
ここで、駐車中に二次電池が受ける被熱は、車両の走行中における被熱ほど変化が激しいものではない。ただし、車両の一生においては走行時間よりも駐車時間の方がはるかに長く、駐車中における被熱の影響は小さいものではない。したがって、駐車中の二次電池への被熱の影響を緩和することは、二次電池のEOL時までの性能の向上に有効であると考えられる。
また、二次電池において、表面と、内部とでは、外部からの熱の伝わり方が異なるため、駐車中の二次電池の表面の温度と内部の温度とは異なる場合がある。具体的に、車両の走行中においては、二次電池の自己発熱によって、二次電池の表面の温度と内部の温度との差が比較的小さい。一方、駐車中においては、二次電池の表面は外部からの熱の影響を受けやすい一方、二次電池の内部あるいは中心部は外部からの熱の影響を受けにくいため、二次電池の表面の温度と内部の温度とに差が生じやすい。
駐車中における二次電池への被熱による二次電池の劣化を抑制するためには、二次電池の内部の温度を考慮することが望ましい。しかしながら、特許文献1や2に記載の装置では、二次電池の内部の温度を精度よく推定し、二次電池の温度制御を実施することは困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、駐車中における二次電池の内部温度を精度よく推定し、車両の始動時における二次電池の温度制御を適切に実行可能な、車載二次電池の温度制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、駆動用モータ及び二次電池が搭載された車両の始動を予測する車両始動予測部と、前記車両の駐車中に前記二次電池が受ける被熱に関連する情報に基づき、前記二次電池の被熱量を演算する被熱量演算部と、前記車両の始動が予測されたときに、前記被熱量、及び、前記二次電池の熱抵抗に基づき、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する判定部と、前記判定部による判定結果にしたがい、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を実行する温度調整制御部と、を備える、車載二次電池の温度制御装置が提供される。
前記判定部は、前記二次電池の充電率が所定の閾値未満のときに、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を不要と判定してもよい。
前記被熱量演算部は、外気温と所定の電池管理温度との差分に基づき前記被熱量を演算してもよい。
前記被熱量演算部は、前記車両の駐車開始時に電池温度センサにより検出される電池温度と前記電池管理温度との差分の値を積算の開始値とし、前記外気温と前記電池管理温度との差分の値を積算してもよい。
前記判定部は、さらに、前記外気温を取得する周期に応じて設定されるサンプリング周期係数に基づいて前記判定を行ってもよい。
前記判定部は、前記被熱量、及び、前記二次電池の熱抵抗に基づき、前記二次電池の内部温度を推定し、前記内部温度を所定の閾値と比較することによって前記判定を行ってもよい。
前記温度調整制御部は、電池温度センサにより検出される電池温度が前記電池管理温度となったときに前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を終了してもよい。
前記被熱量演算部は、電池温度センサにより検出される電池温度と所定の電池管理温度との差分に基づき前記被熱量を演算してもよい。
前記被熱量演算部は、前記車両に備えられた太陽電池の発電量、又は、前記車両のルーフ又はボンネットの表面を撮像装置によりモニタして得られる反射露光量に基づき、前記被熱量を演算してもよい。
本発明によれば、駐車中における二次電池の内部温度を精度よく推定し、車両の始動時における二次電池の温度制御を適切に実行できるようになる。
本発明の第1の実施の形態にかかる車両システムの概略構成を示す模式図である。 同実施形態にかかるバッテリ制御装置の構成例を示すブロック図である。 二次電池の内部温度の求め方を説明するために示す図である。 外気温、二次電池の表面温度、内部温度、及び被熱量の変化を示す説明図である。 始動前処理の例を示すフローチャートである。 被熱量演算処理の例を示すフローチャートである。 始動時処理を示すフローチャートである。 変形例1にかかる車両システムの概略構成を示す模式図である。 変形例2にかかる車両システムの概略構成を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<<1.第1の実施の形態>>
<1−1.車両システムの全体構成>
まず、本発明の一実施形態にかかる車両システムの全体構成の一例について説明する。図1は、本実施形態にかかる車両システム500の構成を示す模式図である。かかる車両システム500は、エンジン10及び駆動用モータ30bにより車両の駆動軸70に付与する駆動力を発生させるハイブリッド車両に適用されるシステムであり、駆動系及び電子制御系により構成されている。ただし、車両は、駆動力を発生させる手段として駆動用モータのみを備えた電気自動車であってもよい。
<1−1−1.駆動系の構成>
駆動系は、主として、二次電池110を含むバッテリユニット100、インバータ20、モータジェネレータ30、エンジン10、プラネタリギヤ60、及びデファレンシャルギヤ50を備えている。
(モータジェネレータ)
モータジェネレータ30は、エンジン10の駆動力を用いて発電を行うジェネレータ30aと、デファレンシャルギヤ50を介して駆動軸70に対して駆動力を付与する駆動用モータ30bとが一体となったユニットとして構成されている。ジェネレータ30a及び駆動用モータ30bは、直流電力を交流電力に変換するインバータ20を介して二次電池110に接続されている。
ジェネレータ30aは、エンジン10の駆動力を利用して発電する。発電された電力は、インバータ20を介して駆動用モータ30bに対して供給されるとともに、二次電池110に充電される。また、ジェネレータ30aは、エンジン10の始動時においては、二次電池110から供給される電力を利用して、スタータとしても機能する。
駆動用モータ30bは、インバータ20から供給される電流により発生する電磁力と、駆動用モータ30b内に設けられたマグネットの磁力とによって、駆動軸70に付与する駆動力を発生させる。また、駆動用モータ30bは、減速エネルギを電力に変換して二次電池110に充電する回生機能も有している。
ジェネレータ30a及び駆動用モータ30bは、いずれも三相交流式のモータとして構成されている。かかるモータは、ステータコイルの三相巻線に三相交流電流を供給することによってモータ内に回転磁界が発生し、ロータに設けられた永久磁石が回転磁界に引かれてトルクが発生する。このとき発生するトルクは、モータに供給される電流の大きさに比例する。また、モータに供給される交流電流の周波数は、モータの出力トルク及び回転数に応じて設定される。
(バッテリユニット)
バッテリユニット100は、二次電池110を備える。二次電池110は、例えば、充放電可能な蓄電池等の二次電池により構成される。本実施形態にかかる車両システム500では、入出力電圧が200Vの二次電池110が用いられている。
バッテリユニット100には、二次電池110の充電率SOC(State Of Charge)を検出可能な回路構成が備えられている。充電率SOCは、二次電池110の充電容量に対する現在の充電残量の比率であり、例えば、二次電池110を流れる電流や二次電池110の出力電圧等に基づいて検出される。バッテリユニット100は、二次電池110の温度(以下、「電池温度」ともいう。)Tbを検出するための電池温度センサ(図示せず。)を備える。電池温度センサは、二次電池110の表面の温度を検出可能な位置に設けられている。充電率SOCや電池温度Tbは、バッテリ制御装置200に対して送信される。
また、バッテリユニット100は、二次電池110を昇温するための加熱装置や、二次電池110を冷却するための冷却装置を備える。加熱装置は、例えば、PTCヒータ等の電熱線ヒータにより構成される。冷却装置は、例えば、エバポレータにより構成される。加熱装置及び冷却装置の構成は、かかる例に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。これらの加熱装置及び冷却装置は、バッテリ制御装置200によって制御される。また、バッテリユニット100は、内部の空気を循環させるためのファンを備えていてもよい。
(インバータ)
インバータ20は、二次電池110の電圧をジェネレータ30a及び駆動用モータ30bにそれぞれ印加することで、ジェネレータ30a及び駆動用モータ30bのモータ巻き線に電流を供給する。本実施形態にかかるインバータ20は、昇圧コンバータ付のインバータとして構成され、昇圧コンバータによって昇圧された高圧の直流電流を交流電流に変換してモータジェネレータ30に供給する。モータジェネレータ30に供給する交流電流の大きさや、交流電流の周波数は、モータジェネレータ制御装置(以下、「M/G制御装置」ともいう。)160によって制御される。モータジェネレータ30は、モータ巻き線に電流を流すことでモータトルクを発生させているため、印加する電圧を大きくすることでより大きな電流を流すことが可能となる。
(エンジン)
エンジン10は、駆動軸70に付与する駆動力を発生するとともに、ジェネレータ30aによる発電のための駆動力を発生する。エンジン10は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンとすることができるが、これに限られない。プラネタリギヤ60は、エンジン10で発生した駆動力を、駆動輪40とジェネレータ30aとに伝達する。プラネタリギヤ60のリングギヤには、デファレンシャルギヤ50を介して駆動輪40に連結された駆動軸70が接続され、サンギヤにはジェネレータ30aのロータが接続されている。
なお、車両が電気自動車の場合には、エンジン10等は備えられない。
<1−1−2.電子制御系の構成>
電子制御系は、主として、ハイブリッド制御装置(以下、「HEV制御装置」ともいう。)150、M/G制御装置160、エンジン制御装置180、及びバッテリ制御装置200を備えている。なお、本実施形態では、電子制御系が、複数の制御装置から構成されているが、このうちの二つあるいはそれ以上の制御装置が一つの制御装置として構成されていてもよい。また、これらの制御装置の一部又は全部が、CAN(Controller Area Network)等の通信バスを介して互いに接続されていてもよい。
上記の各制御装置は、それぞれ公知のマイクロコンピュータを備えて構成される制御ユニットである。このうち、HEV制御装置150は、ドライバによるアクセルペダルの操作量等に基づいて、エンジン10又はモータジェネレータ30それぞれの要求負荷を演算する。また、車両が追従制御(ACC:Adaptive Cruise Control)を実行可能な車両の場合、HEV制御装置150は、追従制御の実行時においては、自車両と先行車両との車間距離を目標車間距離とするために必要な、エンジン10及びモータジェネレータ30それぞれの要求負荷を演算する。
HEV制御装置150は、自車両の車速を、ドライバ等により設定される目標車速とするために必要な、エンジン10及びモータジェネレータ30それぞれの要求負荷を演算してもよい。HEV制御装置150は、M/G制御装置160及びエンジン制御装置180それぞれに対して、算出された要求負荷の情報を送信する。M/G制御装置160及びエンジン制御装置180は、それぞれ受信した要求負荷に基づいてエンジン10及びインバータ20を制御する。その際に、二次電池110の残存容量(充電状態)SOCが考慮されてもよい。
なお、車両が電気自動車の場合には、ハイブリッド制御装置150及びエンジン制御装置180が省略されていてもよい。
<1−1−2−1.バッテリ制御装置>
バッテリ制御装置200は、バッテリユニット100の制御を行う。本実施形態において、バッテリ制御装置200は、二次電池110の温度制御を実行可能に構成される。本実施形態にかかる車両システム500では、バッテリ制御装置200が二次電池110の温度制御装置に相当する。
バッテリ制御装置200は、基本的に、車両の始動後においては、二次電池110の表面温度である電池温度Tbが、あらかじめ設定された目標温度(以下、「電池管理温度」ともいう。)Tb_tgtで維持されるように、加熱装置及び冷却装置を制御する。電池管理温度Tb_tgtは、例えば25℃とすることができる。一方、バッテリ制御装置200は、車両の始動前において、車両の始動が予測されたときに、二次電池110の内部温度Tcに基づいて、二次電池110を昇温又は冷却する制御を実行する。
図2は、バッテリ制御装置200の構成のうち、二次電池110の温度制御に関連する部分を機能的なブロックで示している。かかるバッテリ制御装置200は、被熱量演算部210と、車両始動予測部230と、判定部250と、温度調整制御部270とを備えている。また、バッテリ制御装置200には、外気温Taに関連する情報や、車両のドアロックのオン又はオフに関連する情報、電池温度Tbに関する情報、二次電池110の充電率SOCに関する情報が入力される。かかるバッテリ制御装置200は、図示しない記憶素子を備え、実行されるプログラムや演算結果等が記憶素子に記憶される。
本実施形態にかかるバッテリ制御装置200は、車両のキースイッチがオフの間にも起動し続ける部分と、車両のキースイッチがオンの間のみ起動する部分とを含む。例えば、被熱量演算部210及び車両始動予測部230は、車両の駐車中の処理を担うため、車両のキースイッチがオフの間にも起動し続けるように構成される。図1及び図2においては、被熱量演算部210及び車両始動予測部230が、判定部250及び温度調整制御部270と一体となって、一つのバッテリ制御装置200として示されている。ただし、車両のキースイッチがオフの間にも起動し続けるキーレスエントリ制御装置やイモビライザ制御装置等に、被熱量演算部210及び車両始動予測部230の機能を持たせてもよい。
(被熱量演算部)
被熱量演算部210は、駐車中に二次電池110が受ける被熱に関連する情報に基づいて、二次電池110の被熱量Qを演算する。本実施形態では、上記被熱に関連する情報として外気温Taが用いられる。被熱量演算部210は、所定の周期で読み込まれる外気温Taと、あらかじめ設定された目標温度T_tgtとの差分ΔTを積算する。すなわち、被熱量演算部210は、駐車中に、二次電池110が外部から受ける被熱量Qとして、差分ΔTの積算値σΔTを算出する。ここでは、目標温度T_tgtとして、電池管理温度Tb_tgtの値が用いられている。
二次電池110が外部から受ける被熱は、熱の伝わり方が緩やかであり、二次電池110の中心部までじわじわと伝わり、また、中心部からじわじわと放熱される。そのため、二次電池110の中心部まで熱が伝わっているかを判断可能にするために、被熱量演算部210は、外気温Taと電池管理温度Tb_tgtとの差分ΔTを積算している。また、外気温Taから電池管理温度Tb_tgtを引いた差分ΔTを積算することにより、目標温度T_tgtに対してプラスとなり得る熱、あるいは、マイナスとなり得る熱を加減算することができる。
ここで、車両の運転直後においては、二次電池110の自己発熱により電池温度Tbが上昇していることから、二次電池110の表面及び内部の温度は近似すると考えられる。したがって、被熱量演算部210は、車両のキースイッチがオフにされたときに電池温度センサによって検出される電池温度Tbを読み込み、当該電池温度Tbから電池管理温度Tb_tgtを引いた値ΔTSを積算開始値とする。
その後、被熱量演算部210は、所定の周期で外気温Taを読み込み、外気温Taから電池管理温度Tb_tgtを引いた値ΔTnを積算する。すなわち、本実施形態では、被熱量演算部210により算出される被熱量Qを表す積算値は下記式(1)で表すことができる。
Figure 2016167420
例えば、電池管理温度Tb_tgtが25℃に設定されている場合、車両が駐車されて、キースイッチがオフにされたときに読み込まれた電池温度Tbが80℃であったとすると、積算開始値は、80℃から25℃を引いた値である55となる。また、その後に読み込まれる外気温Taが30℃,30℃,28℃・・・と続くとすると、外気温Taと電池管理温度Tb_tgtとの差分ΔTは5,5,3・・・となり、被熱量Qは60,65,68・・・と推移する。
なお、被熱量Qの算出に用いる被熱に関連する情報は、外気温Taに限られない。例えば、被熱量演算部210は、電池温度センサの検出値Tbを用いて、目標温度T_tgtとの差分ΔTを求めて、これを積算してもよい。また、目標温度T_tgtは、電池管理温度Tb_tgtと異なる値に設定されてもよい。
(車両始動予測部)
車両始動予測部230は、駐車中の車両が始動されることをあらかじめ予測する。例えば、車両始動予測部230は、車両のドアロックがオフからオンにされた場合に、車両が始動されると予測する。あるいは、車両が、キーレスエントリーシステムを搭載している場合には、車両がいわゆる「スマートキー」を検出した場合に、車両が始動されると予測する。このとき、降車時にドアロックが解除されることと区別するために、運転席の座面に設けられた荷重センサがドライバを検出していない場合に、ドアロックのオープンの検出や「スマートキー」の検出を行うことが好ましい。
車両始動予測部230は、ドアロックや、スマートキーの検出情報を、例えば、キーレスエントリ制御装置やイモビライザ制御装置等の、車両のキーシステムを管理する制御装置から取得してもよい。車両の始動を予測する方法は、上記の例以外にも種々考えられる。例えば、車両始動予測部230は、運転席の座面内に備えられ、シートベルト着用の警告表示に用いられる荷重センサによって、ドライバの乗車が検出されたときに、車両が始動されることを予測してもよい。また、ドアノブの操作が検出されたときや、車室内をモニタする撮像カメラ等によってドライバの乗車が検出されたときに、車両が始動されることを予測してもよい。
(判定部)
判定部250は、車両の始動が予測されたときに、被熱量演算部210で算出された被熱量Q、及び、二次電池110の熱抵抗Rに基づいて、二次電池110の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する。本実施形態において、判定部250は、被熱量Q及び熱抵抗Rに基づいて、二次電池110の内部温度Tcを推定し、当該内部温度Tcを閾値と比較することによって、昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する。本実施形態では、判定部250は、車両が始動されると予測されたときに、被熱量演算部210で算出されている被熱量Qを読込み、以下のようにして、二次電池110の内部温度Tcを推定する。
車載の二次電池110は、二次電池110の保護及び蓄電率の向上の観点から、二次電池110の表面から中心部までの間に、ビニール等からなる二次電池110の表皮、金属等からなる二次電池110の筐体、二次電池110の内部の材料が幾重にも介在する。そのため、二次電池110の表面から内部にかけての熱抵抗が高くなっている。かかる理由により、二次電池110の表面が受ける熱量と、内部が受ける熱量とは異なる。判定部250は、二次電池110が受けた被熱量Qを熱抵抗Rで割ることによって、二次電池110の内部温度Tcを推定する。
図3は、二次電池110の内部温度Tcの推定方法について示す説明図である。図示されている二次電池110は模式的に示されたものであり、実際の二次電池110の形状とは必ずしも一致していない。かかる図3において、被熱量Qは、二次電池110の表面における外気温Taと電池管理温度Tb_tgtとの差分ΔTの積算値を示している。また、表面と内部との間の熱抵抗Rは、二次電池110の表皮の熱抵抗R1、筐体の熱抵抗R2及び内部の材料の熱抵抗R3の和となる。それぞれの熱抵抗R1,R2,R3は、それぞれの部位の幅(距離)L1,L2,L3をそれぞれの部位の熱伝導率A1,A2,A3で割った値で近似することができる。
この熱抵抗Rは、二次電池110の表面から内部への熱の伝わりにくさであり、被熱量Qを熱抵抗Rで割ることによって、二次電池110の内部温度Tcが得られる。熱抵抗R(=R1+R2+R3+・・・+Rn)は、使用される二次電池110ごとに、あらかじめ求めることができる。かかる熱抵抗Rの値は、あらかじめバッテリ制御装置200に記憶される。したがって、駐車中における二次電池110が受ける被熱量Qが求められれば、下記式(2)により、二次電池110の内部温度Tcの推定が可能になる。
Figure 2016167420
このとき、判定部250は、外気温Taを読み込む周期に応じて設定されるサンプリング周期係数を用いて、内部温度Tcを求めるようにしてもよい。外気温Taを読み込む周期、すなわち、被熱量Qの積算を行う周期が長いほど、読み込み間隔が長く、推定される内部温度Tcの精度が低下しやすい。したがって、外気温Taの読み込み間隔が長いほど小さくなるサンプリング周期係数を任意に設定し、下記式(3)により、二次電池110の内部温度Tcを推定してもよい。
Figure 2016167420
判定部250は、算出した二次電池110の内部温度Tcと、あらかじめ設定された第1の温度閾値Tb_max及び第2の温度閾値Tb_minとを比較し、二次電池110の昇温制御又は冷却制御の実行要否を判定する。第2の温度閾値Tb_minは、第1の温度閾値Tb_maxよりも小さい値である。内部温度Tcが第1の温度閾値Tb_maxを超える場合、判定部250は、二次電池110の冷却制御を実行すべきと判定する。また、内部温度Tcが第2の温度閾値Tb_minを下回る場合、判定部250は、二次電池110の昇温制御を実行すべきと判定する。
電池管理温度Tb_tgtが例えば25℃である場合、第1の温度閾値Tb_maxは例えば35℃に設定することができる。また、この場合、第2の温度閾値Tb_minは例えば15℃に設定することができる。ただし、第1の温度閾値Tb_max及び第2の温度閾値Tb_minは、任意の値に設定することができる。
判定部250は、二次電池110の内部温度Tcを用いた判定を、二次電池110の充電率SOCが高い状態でのみ行うようにしてもよい。二次電池110の充電率SOCが低い場合には、二次電池110の内部温度Tcが過度に高かったり、あるいは、低かったりしても、二次電池110の電力の使用による二次電池110の劣化が進みにくいことによる。したがって、判定部250は、始めに二次電池110の充電率SOCが高いか否かを判定し、充電率SOCが低い場合には、昇温制御又は冷却制御の実行が不要であると決定してもよい。充電率SOCが高い状態か否かは、例えば、充電率SOCが70%以上か否かによって判定することができる。
なお、判定部250は、内部温度Tcを算出せずに、被熱量演算部210で算出される被熱量Qをそのまま用いて、昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定してもよい。この場合、内部温度Tcとの比較に用いた第1の温度閾値Tb_max及び第2の温度閾値Tb_minに熱抵抗Rをかけた値を第1の閾値Q_max及び第2の閾値Q_minとして、被熱量Qとの比較を行う。熱抵抗Rと併せて、サンプリング周期係数αをかけて、第1の閾値Q_max及び第2の閾値Q_minを求めてもよい。
図4は、駐車中における外気温Ta、二次電池110の表面温度に相当する電池温度Tb、二次電池110の内部温度Tc、及び外気温Taと電池管理温度Tb_tgtとの差分ΔTの積算値の推移を示している。図4に示すように、外気温Taの変化に伴って、電池温度Tbは小さい時間差で変化している。一方、二次電池110の内部温度Tcは、外気温Taの変化に遅れて変化し、その変動幅も、外気温Taの変動幅に比べて小さくなっている。さらに、外気温Taと電池管理温度Tb_tgtとの差分ΔTの積算値σΔTである被熱量Qは、二次電池110の内部温度Tcの変化に合わせて変動している。
図4には、昇温制御又は冷却制御の実行の要否を二次電池110の内部温度Tcを用いて判定するための第1の温度閾値Tb_max及び第2の温度閾値Tb_minが示されている。車両の始動が予測されたときの二次電池110の内部温度Tcが第1の温度閾値Tb_maxを上回っている場合には、二次電池110を冷却するための冷却制御が必要となる。一方、車両の始動が予測されたときの二次電池110の内部温度Tcが第2の温度閾値Tb_minを下回っている場合には、二次電池110を加熱するための昇温制御が必要となる。
また、図4には、昇温制御又は冷却制御の実行の要否を被熱量Qを用いて判定するための第1の閾値Q_max及び第2の閾値Q_minが示されている。車両の始動が予測されたときの被熱量Qが第1の閾値Q_maxを上回っている場合には、二次電池110を冷却するための冷却制御が必要となる。一方、車両の始動が予測されたときの被熱量Qが第2の閾値Q_minを下回っている場合には、二次電池110を加熱するための昇温制御が必要となる。
(温度調整制御部)
温度調整制御部270は、判定部250において、昇温制御又は冷却制御が必要であると判定された場合に、バッテリユニット100に備えられた加熱装置又は冷却装置を作動させ、それらの制御を実行する。温度調整制御部270は、加熱装置又は冷却装置を作動させたときには、例えば、電池温度センサによって検出される電池温度Tbが電池管理温度Tb_tgtになったときに、昇温制御又は冷却制御を終了してもよい。この場合、二次電池110の内部温度Tcが電池管理温度Tb_tgtになっていない可能性があるが、二次電池110の表面の過度な加熱又は冷却を防ぐために有効となる。昇温制御又は冷却制御の具体的な制御方法は特に限定されない。
なお、加熱装置を制御する代わりに、あるいは、加熱装置の制御と併せて、二次電池110の充放電を繰り返すことによる二次電池110の自己発熱によって、二次電池110を昇温させてもよい。
<1−2.二次電池の温度制御方法>
次に、本実施形態にかかるバッテリ制御装置200による二次電池110の温度制御方法について説明する。図5〜図7は、本実施形態にかかる二次電池110の温度制御方法を示すフローチャートである。図5は、車両の始動前(駐車中)の処理を示すフローチャートであり、図6は、被熱量Qの演算処理を示すフローチャートである。また、図7は、車両の始動時の処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明する二次電池110の温度制御方法は、二次電池110の内部温度Tcを推定し、当該内部温度Tcに基づいて二次電池110の昇温制御又は冷却制御を行う例である。
まず、図5のステップS10において、被熱量演算部210は、被熱量Qの演算を実行する。被熱量Qの演算処理の具体例を、図6に基づいて説明する。図6に示す被熱量Qの演算処理の例では、まず、ステップS11において、被熱量演算部210は、すでに積算値σΔTが記憶されているか否かを判定する。車両のキースイッチがオフにされ、これから積算が開始される時点では、積算値σΔTが存在しないためにNo判定となる。積算値σΔTが記憶されていない場合(S11:No)、被熱量演算部210は、ステップS15に進んで、積算開始値ΔTsを算出する。
被熱量演算部210は、ステップS15において、電池温度センサにより検出される電池温度Tbを読み込んだ後、ステップS16において、電池温度Tbから電池管理温度Tb_tgtを引いた差分ΔTsを求め、積算開始値として記憶する。積算開始値が求められたところで、被熱量演算部210は、今回の周期における演算処理を終了する。
一方、2回目以降の周期では、積算値σΔTが記憶されているため(S11:Yes)、被熱量演算部210は、ステップS12に進み、外気温Taを読み込んだ後、ステップS13において、外気温Taから電池管理温度Tb_tgtを引いた差分ΔTnを求める。次いで、被熱量演算部210は、ステップS14において、求めた差分ΔTnを積算値σΔTに加算して、新たな積算値σΔTを記憶し、今回の周期における演算処理を終了する。このようにして、被熱量演算部210は、外気温Taの読み込み周期ごとに、外気温Taから電池管理温度Tb_tgtを引いた差分ΔTnの積算を継続する。
図5に戻り、ステップS10において、被熱量演算部210による被熱量Qの演算処理を行った後、ステップS20において、車両始動予測部230は、車両の始動が予測されるか否かを判定する。例えば、車両のドアロックのオープン信号や、「スマートキー」の検出信号、ドアノブの操作等の情報に基づいて、車両の始動が予測される。車両の始動が予測されていない場合(S20:No)、ステップS10に戻って、被熱量演算部210は、被熱量Qの演算処理を繰り返す。一方、車両の始動が予測された場合(S20:Yes)、車両始動予測部230は、ステップS30に進み、判定部250に対して車両の始動が予測されたことを通知して、始動前処理を終了する。
車両の始動が予測されたことの通知を受けた判定部250は、ステップS40において、二次電池110の充電率SOCを読み込み、充電率SOCが高い状態か否かを判定する。例えば、判定部250は、充電率SOCが70%以上か否かを判定する。充電率SOCが高い状態ではない場合(S40:No)、二次電池110の劣化が進みにくい状況であることから、判定部250はそのまま始動時処理を終了する。
一方、充電率SOCが高い状態の場合(S40:Yes)、判定部250は、ステップS50に進み、二次電池110の内部温度Tcを算出する。例えば、判定部250は、記憶されている被熱量Qを読み出し、被熱量Qを二次電池110の熱抵抗Rで割ることによって、二次電池110の内部温度Tcを算出する。このとき、熱抵抗Rと併せて、被熱量演算部210が被熱量Qを演算する際の外気温Taの読み込み周期に応じたサンプリング周期係数αによって被熱量Qを割り、二次電池110の内部温度Tcを算出してもよい。
次いで、判定部250は、ステップS60に進み、算出した内部温度Tcが第1の温度閾値Tb_maxを超えているか否かを判定する。内部温度Tcが第1の温度閾値Tb_maxを超えている場合(S60:Yes)、判定部250は、二次電池110の冷却制御が必要であると判定し、ステップS70に進む。ステップS70では、温度調整制御部270が、バッテリユニット100に備えられた冷却装置を用いて、二次電池110の冷却処理を実行する。例えば、温度調整制御部270は、冷却装置を作動し、電池温度センサによって検出される電池温度Tbが低下して電池管理温度Tb_tgtに到達するまで、二次電池110の冷却制御を実行する。
一方、ステップS60において、内部温度Tcが第1の温度閾値Tb_max以下の場合(S60:No)、判定部250は、ステップS80に進み、内部温度Tcが第2の温度閾値Tb_minを下回っているか否かを判定する。内部温度Tcが第2の温度閾値Tb_min以上の場合(S80:No)、判定部250は、二次電池110の昇温制御及び冷却制御のいずれも不要と判定して、そのまま始動時処理を終了する。
一方、ステップS80において、内部温度Tcが第2の温度閾値Tb_minを下回っている場合(S80:Yes)、判定部250は、二次電池110の昇温制御が必要であると判定し、ステップS90に進む。ステップS90では、温度調整制御部270が、バッテリユニット100に備えられた加熱装置を用いて、二次電池110の昇温処理を実行する。例えば、温度調整制御部270は、加熱装置を作動し、電池温度センサによって検出される電池温度Tbが上昇して電池管理温度Tb_tgtに到達するまで、二次電池110の昇温制御を実行する。
ステップS70で二次電池110の冷却処理が実行された後、あるいは、ステップS90で二次電池110の昇温処理が実行された後は、始動時処理を終了して、通常の二次電池110の温度調整制御に移行する。すなわち、電池温度センサによって検出される電池温度Tbが電池管理温度Tb_tgtで維持されるように、加熱装置又は冷却装置の制御が開始される。
以上説明したように、本実施形態にかかるバッテリ制御装置200によれば、駐車中における二次電池110が受ける被熱量Qが演算される。また、バッテリ制御装置200は、車両の始動が予測されたときに、被熱量Qと二次電池110の熱抵抗Rとに基づいて、二次電池110の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する。したがって、車両の始動が予測された時点で二次電池110の温度調整が開始され、二次電池110が高温あるいは低温の状態で、二次電池110の電力が使用されることを抑制することができる。これにより、二次電池110の劣化が抑制され、二次電池110のEOL時の性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態にかかるバッテリ制御装置200は、車両の始動が予測された際に、二次電池110の充電率SOCが所定の閾値未満のときには、二次電池110の昇温制御又は冷却制御を実行しないように構成される。すなわち、二次電池110の電力の使用による劣化を生じにくい状況においては、始動時の昇温制御又は冷却制御が実行されないため、無駄な電力消費が低減される。
<<2.第2の実施の形態>>
第1の実施の形態にかかるバッテリ制御装置200は、被熱に関連する情報として外気温Taあるいは電池温度Tbを用いて二次電池110が受ける被熱量Qを演算していたが、被熱に関連する情報は外気温Taや電池温度Tbに限られない。以下、変形例の幾つかについて説明する。
<2−1.変形例1>
図8は、変形例1にかかる車両システム500Aの全体構成を示す模式図である。車両システム500Aは、第1の実施の形態にかかる車両システム500に対して、太陽電池90及び入熱量演算装置145が追加されている。
入熱量演算装置145は、公知のマイクロコンピュータを備えた制御ユニットである。入熱量演算装置145には太陽電池90が接続されている。太陽電池90は、例えば、車室内の太陽光を受けやすい部分に設置されている。太陽電池90は、日射量に応じて発電を行う。太陽電池90による発電量の情報は、入熱量演算装置145に出力される。
入熱量演算装置145は、太陽電池90から出力される発熱量の情報に基づいて日射量を推定する。例えば、発熱量と日射量との関係は、あらかじめ求められて、入熱量演算装置145にマップ等として記憶されている。入熱量演算装置145は、当該マップ等を参照して、太陽電池90の発熱量に基づいて日射量を求める。かかる日射量の情報は、バッテリ制御装置200に送信される。
バッテリ制御装置200の被熱量演算部210は、入熱量演算装置145から送信される日射量に基づき二次電池110への入熱量を求め、被熱量Qを算出する。日射量と二次電池110への入熱量、被熱量Qとの関係は、あらかじめマップ等として記憶させることができる。そして、判定部250は、被熱量Qと二次電池110の熱抵抗Rとを用いて、二次電池110の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する。ここまで説明した点以外の点については、第1の実施の形態にかかる車両システム500と同様の構成とすることができる。
<2−2.変形例2>
図9は、変形例2にかかる車両システム500Bの全体構成を示す模式図である。車両システム500Bは、第1の実施の形態にかかる車両システム500に対して、撮像カメラ80及び撮像処理装置140が追加されている。
撮像処理装置140は、公知のマイクロコンピュータを備えた制御ユニットである。撮像処理装置140には撮像カメラ80が接続されている。撮像カメラ80は、例えば、電荷結合素子(CCD)等の固体撮像素子を備え、色認識が可能なCCDカメラにより構成される。撮像カメラ80は、車室内に取り付けられ、車両のルーフ又はボンネット等、車体における太陽光を受けやすい部分に向けられて設置されている。
撮像処理装置140は、撮像カメラ80から出力される撮像情報を処理することにより反射露光量を検出し、当該反射露光量に基づいて日射量を推定する。例えば、車体の色や形状、撮像カメラ80の撮影位置等に応じて、反射露光量と日射量との関係があらかじめ求められ、撮像処理装置140にマップ等として記憶されている。撮像処理装置140は、撮像カメラ80による撮像情報に基づき反射露光量を検出するとともに、当該マップ等を参照して、日射量を求める。かかる日射量の情報は、バッテリ制御装置200に送信される。
バッテリ制御装置200の被熱量演算部210は、撮像処理装置140から送信される日射量に基づき二次電池110への入熱量を求め、被熱量Qを算出する。日射量と二次電池110への入熱量、被熱量Qとの関係は、あらかじめマップ等として記憶させることができる。そして、判定部250は、被熱量Qと二次電池110の熱抵抗Rとを用いて、二次電池110の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する。ここまで説明した点以外の点については、第1の実施の形態にかかる車両システム500と同様の構成とすることができる。
以上説明したように、本実施形態にかかるバッテリ制御装置200によれば、撮像カメラ80により検出される反射露光量、あるいは、太陽電池90の発熱量に基づいて算出される日射量を用いて、駐車中における二次電池110が受ける被熱量Qが演算される。このように、被熱に関連する情報として、反射露光量や太陽電池90の発熱量を用いた場合であっても、第1の実施の形態にかかるバッテリ制御装置200と同様の効果を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、バッテリ制御装置200は、始動時処理に移行した後、所定時間経過しても車両のキースイッチがオンにならない場合や、ドアロックがオンにされた場合等、車両が使用されないと判断される際には、始動時処理を終了させて、始動前処理に戻ってもよい。これにより、車両が使用されない状態で、二次電池110の温度調整制御が継続されることを防ぐことができる。
10 エンジン
20 インバータ
30 モータジェネレータ
40 駆動輪
50 デファレンシャルギヤ
60 プラネタリギヤ
70 駆動軸
100 バッテリユニット
110 二次電池
200 バッテリ制御装置(二次電池の温度制御装置)
210 被熱量演算部
230 車両始動予測部
250 判定部
270 温度調整制御部
500 車両システム
Q 被熱量
R 熱抵抗
Ta 外気温
Tb 電池温度(二次電池の表面温度)
Tb_tgt 電池管理温度
Tc 内部温度

Claims (9)

  1. 駆動用モータ及び二次電池が搭載された車両の始動を予測する車両始動予測部と、
    前記車両の駐車中に前記二次電池が受ける被熱に関連する情報に基づき、前記二次電池の被熱量を演算する被熱量演算部と、
    前記車両の始動が予測されたときに、前記被熱量、及び、前記二次電池の熱抵抗に基づき、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御の実行の要否を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果にしたがい、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を実行する温度調整制御部と、
    を備える、車載二次電池の温度制御装置。
  2. 前記判定部は、前記二次電池の充電率が所定の閾値未満のときに、前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を不要と判定する、請求項1に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  3. 前記被熱量演算部は、外気温と所定の電池管理温度との差分に基づき前記被熱量を演算する、請求項1又は2に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  4. 前記被熱量演算部は、前記車両の駐車開始時に電池温度センサにより検出される電池温度と前記電池管理温度との差分の値を積算の開始値とし、前記外気温と前記電池管理温度との差分の値を積算する、請求項3に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  5. 前記判定部は、さらに、前記外気温を取得する周期に応じて設定されるサンプリング周期係数に基づいて前記判定を行う、請求項3又は4に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  6. 前記判定部は、前記被熱量、及び、前記二次電池の熱抵抗に基づき、前記二次電池の内部温度を推定し、前記内部温度を所定の閾値と比較することによって前記判定を行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  7. 前記温度調整制御部は、電池温度センサにより検出される電池温度が前記電池管理温度となったときに前記二次電池の昇温制御又は冷却制御を終了する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  8. 前記被熱量演算部は、電池温度センサにより検出される電池温度と所定の電池管理温度との差分に基づき前記被熱量を演算する、請求項1又は2に記載の車載二次電池の温度制御装置。
  9. 前記被熱量演算部は、前記車両に備えられた太陽電池の発電量、又は、前記車両のルーフ又はボンネットの表面を撮像装置によりモニタして得られる反射露光量に基づき、前記被熱量を演算する、請求項1又は2に記載の車載二次電池の温度制御装置。
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