JP2016166473A - ユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造、及び建物の耐火構造 - Google Patents
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これは、ルーフバルコニーに併設されるインナー付き建物ユニットが、略直方体状の骨組みと、その対向する床梁間に配設される床パネルとを備え、床パネル上に配設されるインナー部が、その四隅に立設される複数の柱の下端部間を立ち上がり下地によって連結され、立ち上がり下地と床パネルとの間に防水シートが敷設されて構成される。そして、インナー部の床パネル上には、ルーフバルコニーの床面を構成するALC床パネルと接続され、床面を形成する連結部材が配設されており、ルーフバルコニーの床面からインナー部の床面へと連続して防水層が敷設される。
また、インナーバルコニーユニットのフレーム床部の梁端部と、その外側に建物から張り出すキャンチバルコニーユニットのフレーム床部の梁端部とはブラケットを介して連結される。
また、本発明は、柱梁の軸材を構造体とする建物の出隅にバルコニーが形成される建物において、その出隅に位置してバルコニーの柱として露出する柱材に対する耐火機能を具備させることも課題とする。
略直方体フレーム状に形成された複数の建物ユニット11・・・21・・・31・・・を組み合わせて構築される建物本体1・2にバルコニー3aを備えるユニット式建物において、
前記バルコニー3aの少なくとも一部のインナーバルコニーを形成し、フレーム床部25f及びその四隅の柱25pを有するインナーバルコニーユニット25と、
前記インナーバルコニーユニット25に隣接するバルコニーユニット28・29と、
前記バルコニーユニット28・29のフレーム床部28f・29fの端部と前記インナーバルコニーユニット25の前記フレーム床部25fの端部とを結合するブラケット41と、
前記四隅の柱25pのうち少なくとも一本の柱からなり、前記バルコニー3aの床上に露出するバルコニー柱3b(25p)と、
前記インナーバルコニーユニット25の前記フレーム床部25pの周囲に取り付けられる耐火材52と、
前記バルコニー柱3b(25p)の前記バルコニー3aの床内部に位置する下端の周囲で、前記ブラケット41の外側端部に隣接して配置される下地材72と、
前記下地材72に取り付けられる耐火材82と、を備えるバルコニー柱の耐火構造を特徴とする。
そして、四隅の柱25pのうち少なくとも一本の柱からなり、バルコニー3aの床上に露出するバルコニー柱3b(25p)のバルコニー3aの床内部に位置する下端の周囲で、ブラケット41の外側端部に隣接して配置される下地材72に耐火材82を取り付けることで、耐火機能を具備させることができる。
請求項1に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記バルコニー柱3b(25p)下端の周囲に組み付けられるボックス状ブラケット71・73と、
前記ボックス状ブラケット71・73の周囲に取り付けられる前記耐火材81と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記ボックス状ブラケット71・73の一隅部下に前記下地材72を備えることを特徴とする。
請求項1から3のいずれか一項に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記バルコニー柱3b(25p)の前記バルコニー床3b(25p)上に露出する部分の周囲に取り付けられる耐火・防水用の外壁材85を備えることを特徴とする。
請求項2から4のいずれか一項に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記バルコニー柱3b(25p)下端の前記耐火材81の外側に取り付けられる防水シート下地材83と、
前記バルコニー床上に置かれる床材56・67と、
前記床材56・67の上に敷かれて、前記バルコニー柱3b(25p)下端の前記防水シート下地材83の外側を覆って取り付けられる防水シート56・66と、
を備えることを特徴とする。
柱梁の軸材を構造体とする建物の出隅にバルコニーが形成される建物の耐火構造において、
前記出隅に位置し、前記バルコニーの柱として露出する柱材と、
前記柱材で互いに直交する2方向に各々設けられて、前記バルコニーがそれぞれ連結される連結材と、
前記2方向の連結材の上方で前記柱材の周囲に取り付けられて、前記バルコニーの床上に突出する防水立ち上がりと、
前記防水立ち上がりの一部から垂れ下がって前記2方向の連結材の間に位置する耐火材と、を備えることを特徴とする。
(実施形態1)
図1は本発明を適用するバルコニーを備えるユニット式建物の一例を示すもので、第一家屋本体部と第二家屋本体部とを有する建物本体と、上部構造と、オーバーハング部と、複数のバルコニーからなるバルコニー領域と、を備える。また、図1において、1は第一家屋本体部、2は第二家屋本体部、3はオーバーハング部である。
1階から3階の各建物ユニットは、四隅に立設された柱の上端間及び下端間をそれぞれ梁で直結した略直方体状のフレームを有して、下端部を床、上端部を天井、周囲を必要に応じて壁で覆ってそれぞれ構成される。
また、オーバーハング部3は、その上部構造である下屋バルコニーの張出部分の下方に位置し、かつ建物本体の上階部における屋外側の複数方向の面に跨ってオーバーハングするように設けられている。
これら下屋バルコニーおよびオーバーハング部3も、建物本体を構成する各建物ユニットに連結される各種ユニットによって構成されている。
なお、サービスバルコニーユニット24は、下屋バルコニーユニットであり、バルコニーフレーム、そのフレーム床部上の防水シート、床材が一体化されている。そのバルコニーフレームは、建物ユニットと同寸法で、四隅の柱と上下接合支持されている。本実施例では、下屋バルコニーユニットに手摺も一体化させている。
なお、インナーバルコニーユニット25は、略直方体状のフレーム、そのフレーム床部上の防水シート、床材、天井、及びその天井上の小屋パネルが一体化されている。その略直方体状のフレームを構成する四隅の柱のうち1本が、インナーバルコニー3aのバルコニー柱3bとして露出している。
また、オーバーハングユニット26・27は、通常の建物ユニットと同様、略直方体状のフレーム、床、壁、及び天井がそれぞれ一体化されている。このオーバーハングユニット26・27は、水平方向に隣接する建物ユニット23・21にそれぞれ接合支持されている。
なお、キャンチバルコニーユニット28及びコーナーまでの寸法を有するコーナーキャンチバルコニーユニット29は、バルコニーフレーム、そのフレーム床部上の防水シート、床材、及び手摺がそれぞれ一体化されている。
さらに、建物本体の上階(2階)部を構成する建物ユニット21・・・のうち、オーバーハング部3に隣接する建物ユニット25には、キャンチバルコニーの床と連続する床を備えるとともに屋外に開放されて、オーバーハング部3と共にインナーバルコニー3aを構成するバルコニー領域が含まれた状態となっている。
また、壁の下端部は、下階(1階)部の上端部の高さに達する。
なお、インナーバルコニー3aの内壁面は、壁と直交して設けられる。
また、キャンチバルコニーユニット28及びコーナーキャンチバルコニーユニット29の上階にキャンチバルコニーユニット38及びコーナーキャンチバルコニーユニット39をそれぞれ配置している。
なお、下屋バルコニーユニット35は、バルコニーフレーム、そのフレーム床部上の防水シート、及び床材で構成されている。
同様に、キャンチバルコニーユニット38及びコーナーキャンチバルコニーユニット39も、バルコニーフレーム、そのフレーム床部上の防水シート、床材、及び手摺がそれぞれ一体化されている。このキャンチバルコニーユニット38及びコーナーキャンチバルコニーユニット39は、下屋バルコニーユニット35・36・37にそれぞれ接合して支持される。
そして、上階建物ユニット25の出隅・屋外側面と、他の二つの上階建物ユニット21,23の屋外側面に対応する範囲内で、オーバーハング部3(壁及びキャンチバルコニー)が設けられる。すなわち、オーバーハング部3は、キャンチバルコニーユニット28及びコーナーキャンチバルコニーユニット29と、両方のオーバーハングユニット26・27と、からなる。
また、バルコニーフレーム床部25fの短辺部に対し、コーナーキャンチバルコニーユニット29のバルコニーフレーム床部29fが、同様に、各々の両端部でブラケット41を介してボルト結合や溶接等により強固に連結されている。
なお、図示例では、バルコニーフレーム床部25fの短辺部の両端に各々溶接したブラケット41に対し、バルコニーフレーム床部29fの一端部と、他端部側に延長した延長部29gを備える中間梁29h部とが、ブラケット41の各々の受け板42を介してボルト結合や溶接等により強固に連結されている。
そして、バルコニーフレーム床部25fの短辺部に連結したバルコニーフレーム床部29fの延長部29gの先端が、バルコニーフレーム床部28fの一端部先端に溶接したブラケット41に対し、受け板42を介してボルト結合や溶接等により強固に連結されている。
具体的には、オーバーハング部3は、インナーバルコニーユニット25の直交方向の二面にそれぞれ取り付けられるキャンチバルコニーユニット28・29であって、そのインナーバルコニーユニット25及びキャンチバルコニーユニット28・29の上に上部構造である下屋バルコニーを備えて、そのキャンチバルコニーユニット28・29の側方及び上部構造(下屋バルコニー)に跨る壁を備える構成なので、オーバーハング部3を軽量化することができる。
また、重量及びサイズを抑えることができるので、輸送時における利点もある。
また、インナーバルコニー3aの外壁からキャンチバルコニー(キャンチバルコニーユニット28・29)の先端までの距離が大きく、よりオーバーハングしているように見せることができる。
さらに、面材63の上に防水シート66が敷かれる。この防水シート66は、図示のように、インナーバルコニーユニット25の面材55の上に敷かれてから、その上に、インナーバルコニーユニット25の床材53の上に敷いた防水シート56が敷かれる。この防水シート56の上には、図示しない床仕上げ材が設けられる。
このサイディング下地材72は、ダイヤフラム25fDの出隅部に位置している。また、サイディング下地材72は、ダイヤフラム25fDから離間して配置されている。
これにより、バルコニー柱3b(25p)の下端には、各々対をなす長辺側ブラケット71及び短辺側ブラケット73によるボックス状ブラケットが備えられる。
また、サイディング下地材72と、バルコニーフレーム床部25fの長辺梁25fL及び短辺梁fSとの間に形成される空所には、インナーバルコニーユニット25に隣接するキャンチバルコニーユニット28及びコーナーキャンチバルコニーユニット29のフレーム床部28f・29fとインナーバルコニーユニット25のフレーム床部25fとを結合するブラケット41が通されている。
そして、四隅の柱25pのうち少なくとも一本の柱からなり、バルコニー3aの床上に露出するバルコニー柱3b(25p)のバルコニー3aの床内部に位置する下端の周囲で、ブラケット41の外側端部に隣接して配置される下地材72にサイディング81を取り付けることで、耐火機能を具備させることができる。
以上の実施形態においては、3階建てや2階建ての建物としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、4階建て以上の建物であってもよい。
また、実施形態では、バルコニー柱を四角柱(四角筒)としたが、円柱(円筒)でも三角柱(三角筒)でも五角柱(五角筒)以上でもよい。その場合、耐火材はバルコニー柱の形状に合わせればよい。
さらに、建物本体及びバルコニーの構成等も任意であり、例えば、建物本体の直交する三壁面や全周囲壁面に沿ってオーバーハングするバルコニーを設けたり、インナーバルコニーユニットの三面にキャンチバルコニーユニットを設けてもよく、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
実施形態1では、ユニット式建物について説明したが、実施形態2においては、図示しないが、柱梁の軸材を構造体とする建物の出隅にバルコニーが形成される建物の耐火構造に適用する。
すなわち、その建物の耐火構造は、実施形態1と略同様に、出隅に位置し、バルコニーの柱として露出する柱材と、その柱材の下端で互いに直交する2方向に各々設けられて、バルコニーがそれぞれ連結される連結材(ブラケット)と、その2方向の連結材の上方で柱材の周囲に取り付けられて、バルコニーの床上に突出する防水立ち上がり(ボックス状ブラケット、サイディング、防水シート下地材、防水シート)と、その防水立ち上がりの一部から垂れ下がるサイディング下地材に取り付けられ、2方向の連結材の間に位置する耐火材(サイディング)と、を備える構成を特徴とするものである。
なお、バルコニーの柱として露出する柱材の下端において、互いに直交して、バルコニーがそれぞれ連結される2方向の連結材としたが、連結材の位置は柱材の下端より上方でもよい。
2 第二家屋本体部(建物本体)
3 オーバーハング部
3a インナーバルコニー
3b バルコニー柱
11 1階建物ユニット
12 1階建物ユニット
13 1階建物ユニット
14 1階建物ユニット
21 2階建物ユニット
22 2階建物ユニット
23 2階建物ユニット
24 サービルバルコニーユニット(下屋バルコニーユニット)
25 インナーバルコニーユニット
25f バルコニーフレーム床部
25fD ダイヤフラム
25fL 長辺梁
25fS 短辺梁
25p 柱
26 オーバーハングユニット
27 オーバーハングユニット
28 キャンチバルコニーユニット
28f バルコニーフレーム床部
29 コーナーキャンチバルコニーユニット
29f バルコニーフレーム床部
29g 延長部
29h 中間梁
31 3階建物ユニット
32 3階建物ユニット
33 小屋パネル
34 小屋パネル
35 下屋バルコニーユニット
36 下屋バルコニーユニット
37 下屋バルコニーユニット
38 キャンチバルコニーユニット
39 コーナーキャンチバルコニーユニット
41 ブラケット
42 受け板
51 ブラケット
52 耐火材
53 床材
54 補助梁
55 面材
56 防水シート
57 断熱材
61 外壁材
62 笠木
63 面材
64 角パイプ
65 山形鋼
66 防水シート
67 床材
71 長辺側ブラケット
72 耐火材の下地材
73 短辺側ブラケット
81 耐火材
82 耐火材
83 防水シート下地材
84 隅パッチ
85 外壁材
Claims (6)
- 略直方体フレーム状に形成された複数の建物ユニットを組み合わせて構築される建物本体にバルコニーを備えるユニット式建物において、
前記バルコニーの少なくとも一部のインナーバルコニーを形成し、フレーム床部及びその四隅の柱を有するインナーバルコニーユニットと、
前記インナーバルコニーユニットに隣接するバルコニーユニットと、
前記隣接するバルコニーユニットのフレーム床部の端部と前記インナーバルコニーユニットの前記フレーム床部の端部とを結合するブラケットと、
前記四隅の柱のうち少なくとも一本の柱からなり、前記バルコニーの床上に露出するバルコニー柱と、
前記インナーバルコニーユニットの前記フレーム床部の周囲に取り付けられる耐火材と、
前記バルコニー柱の前記バルコニー床内部に位置する下端の周囲で、前記ブラケットの外側端部に隣接して配置される下地材と、
前記下地材に取り付けられる耐火材と、を備えることを特徴とするユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造。 - 請求項1に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記バルコニー柱下端の周囲に組み付けられるボックス状ブラケットと、
前記ボックス状ブラケットの周囲に取り付けられる耐火材と、を備えることを特徴とするユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造。 - 請求項2に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記ボックス状ブラケットの一隅部下に前記下地材を備えることを特徴とするユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記バルコニー柱の前記バルコニー床上に露出する部分の周囲に取り付けられる耐火・防水用の外壁材を備えることを特徴とするユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造。 - 請求項2から4のいずれか一項に記載のユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造において、
前記ボックス状ブラケット周囲の前記耐火材の外側に取り付けられる防水シート下地材と、
前記バルコニー床上に置かれる床材と、
前記床材の上に敷かれて、前記防水シート下地材の外側を覆って取り付けられる防水シートと、を備えることを特徴とするユニット式建物におけるバルコニー柱の耐火構造。 - 柱梁の軸材を構造体とする建物の出隅にバルコニーが形成される建物の耐火構造において、
前記出隅に位置し、前記バルコニーの柱として露出する柱材と、
前記柱材で互いに直交する2方向に各々設けられて、前記バルコニーがそれぞれ連結される連結材と、
前記2方向の連結材の上方で前記柱材の周囲に取り付けられて、前記バルコニーの床上に突出する防水立ち上がりと、
前記防水立ち上がりの一部から垂れ下がって前記2方向の連結材の間に位置する耐火材と、を備えることを特徴とする建物の耐火構造。
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CN113216632A (zh) * | 2021-06-03 | 2021-08-06 | 中国电建集团四川工程有限公司 | 一种地下室防水施工方法 |
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JP2003020761A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Misawa Homes Co Ltd | バルコニーの排水構造 |
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