JP2016166287A - 有機半導体用π共役高分子並びにその製造方法及び用途 - Google Patents

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育義 冨田
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一郎 高瀬
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Abstract

【課題】高分子有機半導体を形成するのに有用な新規なπ共役高分子を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される繰り返し単位でπ共役有機高分子は構成する。
Figure 2016166287

(式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す。)
前記式(1)において、Rは直鎖状又は分岐鎖状C4−16アルキル基であってもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子、光電変換素子などとして有機半導体を形成するのに有用で新規なπ共役高分子及びその製造方法、並びに前記高分子で形成された有機半導体及びそれを用いたデバイス(半導体デバイス)に関する。
金属フタロシアニンに代表される有機ヘテロ化合物は、その有機分子−ヘテロ原子間の結合により、特異な電子状態や非常に安定な分子構造を形成するものが多い。これらの特徴により、古くから有機顔料などとして用いられてきた。
近年では、熱・光や電場など外部エネルギーに対する応答性から、有機ヘテロ化合物は、電子写真方式のプリンターの感光材、CD−Rなどの記録媒体などのエレクトロニクス分野への利用が広まっている。特に、最近では、有機半導体としての機能が注目され、有機トランジスタや有機薄膜太陽電池への利用が検討されている。有機半導体を用いた電子デバイスは、印刷により作製できるため、無機系デバイスに比べて、より安価に大量生産できると期待されている。
しかし、従来の有機ヘテロ化合物は溶剤に不溶又は難溶であるものが多く、その成膜は主に真空蒸着法で行っているため、作製した電子デバイスは高価である。
このような課題を改善するため、特開2013−155229号公報(特許文献1)には、主鎖に芳香族性環と、14〜16族元素から選択された1種のヘテロ原子を含む5員複素環とを有する共役系高分子が記載されている。実施例では、主鎖にジ(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゼン環などのジアルコキシベンゼン環と、P−フェニルホスホール環などの5員複素環とを有する共役系高分子を調製している。これらの共役系高分子は分子量が大きいにも拘わらず導電性(キャリア移動)が高く、有機半導体として有用である。しかし、導電性や光電変換効率、製膜性などの各種特性の観点から、さらなる改善が求められている。
特開2013−155229号公報(請求項1及び2、段落[0064]〜[0074]、実施例3)
従って、本発明の目的は、高分子有機半導体を形成するのに有用な新規なπ共役高分子及びその製造方法、並びに前記高分子で形成された有機半導体及びそれを用いたデバイス(半導体デバイス)を提供することにある。
本発明の他の目的は、分子量が高いにも拘わらず導電性(キャリア移動度)が高い高分子有機半導体を形成できるπ共役高分子及びその製造方法、並びに前記高分子で形成された有機半導体及びそれを用いたデバイス(半導体デバイス)を提供することにある。
本発明の別の目的は、有機溶媒に対する溶解性が高く、コーティングなどの簡便な方法により成膜可能なπ共役高分子及びその製造方法、並びに前記高分子で形成された有機半導体及びそれを用いたデバイス(半導体デバイス)を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、各種のπ共役高分子を高収率で製造できるπ共役高分子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、トリフェニルアミン骨格とP−フェニルホスホール骨格とを有する高分子(π共役高分子)が、高分子有機半導体を形成するのに有用であることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の有機高分子は、下記式(1)
Figure 2016166287
(式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す)
で表される繰り返し単位を有する。
前記式(1)において、Rは直鎖状又は分岐鎖状C4−16アルキル基であってもよい。
また、本発明は、下記式(2)
Figure 2016166287
(式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す。)
で表される繰り返し単位を有する高分子とジハロフェニルホスフィンとを反応させて、前記有機高分子を製造する方法も含まれる。
本発明には、有機半導体を形成するための組成物であって、前記有機高分子と有機溶媒とを含む組成物も含まれる。また、本発明は、前記有機高分子を含む有機半導体も包含する。さらに、本発明には、基材の少なくとも一方の面に前記組成物を塗布して乾燥し、有機半導体を形成する有機半導体の製造方法も含まれる。また、本発明は、前記有機高分子を含む電子デバイスも包含し、この電子デバイスは、光電変換素子、スイッチング素子及び整流素子から選択された一種であってもよい。
本発明では、トリフェニルアミン骨格とP−フェニルホスホール骨格とを有する新規な有機高分子(π共役高分子)が、半導体特性を有する。そのため、本発明の有機高分子は、分子量が高いにも拘わらず導電性(キャリア移動度)が高く、高分子有機半導体を形成するのに有用である。また、有機高分子の側鎖に長鎖アルキル鎖を導入すると、有機溶媒に対する溶解性を向上できるため、コーティング組成物とし、コーティングなどの簡便な方法により有機半導体を成膜可能である。
[有機高分子]
本発明の有機高分子は、前記式(1)で表される繰り返し単位を有している。
前記式(1)で表される繰り返し単位において、Rは溶媒可溶性を付与するのに有用である。Rで表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デカニル基、ウンデカニル基、ドデカニル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1−16アルキル基、好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C1−12アルキル基、さらに好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C1−10アルキル基(例えば、オクチル基などのC1−8アルキル基)などが挙げられ、通常、直鎖状又は分岐鎖状C4−16アルキル基、好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C6−12アルキル基、さらに好ましくは直鎖状又は分岐鎖状C6−10アルキル基である。
また、ベンゼン環に対する基ORの置換位置は、特に制限されず、例えば、2−乃至4−位のいずれに置換していてもよく、通常、4−位に置換していることが多い。
本発明の有機高分子は、前記繰り返し単位(1)を含んでいればよく、繰り返し単位(1)の割合は、有機高分子を構成する全単位に対して10モル%以上であってもよいが、導電性を向上できる点から、前記繰り返し単位(1)を主要な単位として含んでいればよく、例えば、50〜100モル%、好ましくは60〜100モル%(例えば、70〜99モル%)、さらに好ましくは80〜100モル%(例えば、80〜95モル%)程度であってもよい。
他の繰り返し単位は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記繰り返し単位(1)と共重合可能な単位を使用でき、例えば、特許文献1に記載の有機半導体用有機ヘテロ高分子が有する他の繰り返し単位などであってもよい。
本発明の有機高分子は比較的分子量が大きいという特色がある。有機高分子(ドープ前の有機高分子など)の分子量は特に制限されないが、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したとき、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)が1×10〜1×10、好ましくは2.5×10〜5×10、さらに好ましくは3×10〜1×10(例えば、4×10〜7×10)程度であってもよい。また、分子量分布(Mw/Mn、Mwは重量平均分子量を示す。)は、1〜5(例えば1.5〜4.5)、好ましくは2.0〜4.0、さらに好ましくは2.5〜3.5程度であってもよい。
なお、有機高分子は直鎖状である場合が多いものの、必要であれば分岐構造を有していてもよい。
本発明の有機高分子は、トリフェニルアミン骨格とP−フェニルホスホール骨格とを主鎖に含み、共役系(π−共役系高分子)を形成しているため、優れた半導体特性を有している。また、電子受容性ドーパントが脱ドープすることなく安定にドープされており、しかもドープ量が制御されており、デバイスに適用しても腐食などの問題が生じない。さらに、前記式(1)におけるアルキル基Rを有するため、溶解性を高めることもでき、溶媒可溶性を併せ持っている。そのため、塗布(コーティング)により容易に成膜できる。
なお、成膜後、主鎖間でスタッキングするためか、分子間の電子移動も容易な構造膜が得られる。また、高分子中にアルキル鎖があったとしても、スタッキング方向(縦方向)に対してアルキル鎖が並行に並ぶためか、スタッキングを阻害することがない。そのためか、得られた膜は有機半導体として有効に機能する。
[有機高分子の製造方法]
本発明の有機高分子は、特許文献1に記載の方法に準じて合成できる。すなわち、有機高分子は、以下の反応工程式により調製できる。
Figure 2016166287
(式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、Xはハロゲン原子を示す)。
で表される直鎖状又は分岐鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1−6アルキル基が例示できる。アルキル基Rとしては、分岐アルキル基、例えば、イソプロピル基などである場合が多い。Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子などが例示できる。
例えば、式(2a)で表されるN,N−ジ(4−エチニルフェニル)−アルコキシフェニルアミン(トリフェニルアミン誘導体という場合がある)と、低原子価チタン錯体(2b)とを反応させ、式(2)で表されるトリフェニルアミン骨格及びチタナシクロペンタジエン骨格を有する高分子(高分子(2)という場合がある)を生成できる。なお、低原子価チタン錯体(2b)は、テトラアルコキシチタン(例えば、テトライソプロポキシチタン(Ti(OPr)など)とアルキルマグネシウムハライド(例えば、イソプロピルマグネシウムクロライド(PrMgCl)など)とを反応させることにより生成できる。そのため、高分子(2)は式(2a)で表されるN,N−ジ(4−エチニルフェニル)−アルコキシフェニルアミンとテトラアルコキシチタンとアルキルマグネシウムハライドとを反応させることにより生成してもよい。なお、アルキルマグネシウムハライドの使用量は、テトラアルコキシチタンに対して、1.5〜2.5当量程度である。反応は、通常、不活性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類など)中、不活性雰囲気(例えば、アルゴン気流など)下、−100〜−20℃(例えば、−80〜−40℃)程度の温度で行うことができる。
なお、式(2a)で表されるN,N−ジ(4−エチニルフェニル)−アルコキシフェニルアミンとしては、例えば、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−4−オクチルオキシフェニルアミン、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−3−オクチルオキシフェニルアミン、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−2−オクチルオキシフェニルアミン、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルアミンなどのN,N−ジ(4−エチニルフェニル)−C4−12アルコキシフェニルアミンなどが例示できる。これらのトリフェニルアミン誘導体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することもできる。好ましいトリフェニルアミン誘導体としては、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−4−オクチルオキシフェニルアミンなどのN,N−ジ(4−エチニルフェニル)−C6−10アルコキシフェニルアミンなどが挙げられる。
高分子(2)と、式(3)で表されるジハロフェニルホスフィンとの反応により、式(1)で表される繰り返し単位を有する有機高分子が生成できる。式(3)で表されるジハロフェニルホスフィンとしては、ジクロロフェニルホスフィン、ジブロモフェニルホスフィンなどが挙げられる。
この反応において、ジハロフェニルホスフィンの使用量は、高分子(2)のチタン原子Tiに対して1〜2当量(例えば、1.1〜1.5当量など)程度であってもよい。反応は、通常、不活性溶媒(例えば、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類など)中、不活性雰囲気(例えば、アルゴン気流など)下、−80〜30℃(例えば、−60℃〜室温)程度の温度で行うことができる。
反応終了後、慣用の分離精製方法、例えば、濃縮、デカンテーション、再沈殿、クロマトグラフィなどにより前記式(1)で表される繰り返し単位を有する有機高分子を得ることができる。
[有機高分子の用途]
有機高分子は、トリフェニルアミン骨格とP−フェニルホスホール骨格とで共役系(π−共役系)を形成しており、極めて電子移動度が高く、半導体特性を有している。しかも、アルキル鎖を導入した有機高分子は、有機溶媒に対する溶解性に優れ、かつ高い半導体特性を示すという特色がある。そのため、本発明は有機高分子と有機溶媒とを含む組成物も包含し、この組成物は、有機半導体、特にコーティング(塗布)などにより有機半導体の薄膜を形成するのに有用である。
有機溶媒としては、例えば、炭化水素類(例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエタンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどの鎖状エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシドなど)、ピロリドン類(例えば、2−ピロリドン、3−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなど)などが例示できる。これらの有機溶媒は、単独で又は混合溶媒として使用できる。
溶媒の使用量は、塗布性及び成膜性を損なわない範囲から選択でき、例えば、有機高分子の濃度は、0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%(例えば、0.1〜10重量%)程度であってもよい。
本発明の組成物は、慣用の方法、例えば、有機高分子と有機溶媒とを混合して有機高分子を溶解し、必要により濾過して調製してもよい。
有機半導体は、基材又は基板(ガラス板、シリコンウエハー、耐熱プラスチックフィルムなど)に前記組成物を塗布する工程と、塗膜を乾燥して溶媒を除去する工程とを経て製造してもよい。なお、塗布方法としては、慣用の塗布方法、例えば、エアーナイフコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレー法、スピンコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などが例示できる。
有機半導体の厚みは、用途に応じて適宜選択され、例えば、1〜5000nm、好ましくは30〜1000nm、さらに好ましくは50〜500nm程度であってもよい。
本発明の有機半導体はn型半導体、p型半導体であってもよく、真性半導体であってもよい。本発明の有機半導体は、光電変換能を有し、例えば、光吸収により発生した電子及びホールの移動度を高め、光電変換率を向上できる。そのため、本発明の有機半導体は、光電変換デバイス又は光電変換素子(太陽電池素子、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子など)、整流素子(ダイオード)、スイッチング素子又はトランジスタ[トップゲート型、ボトムゲート型(トップコンタクト型、ボトムコンタクト型)など]などの用途に適する。
代表的なデバイスとして、太陽電池は、pn接合型半導体の表面に電極が積層された構造を有している。例えば、p型シリコン半導体に有機半導体膜を積層して、この有機半導体膜に透明電極(ITO電極など)を積層することにより、太陽電池を形成できる。このような太陽電池では、高い開放電圧及び短絡電流を得ることができる。
また、有機ELは、透明電極(ITO電極など)に、有機高分子(発光性高分子)に必要に応じて電子輸送性材料、ホール輸送性材料を分散させた発光層を形成し、この発光層に電極(金属電極など)を積層した構造が例示できる。
さらに、有機薄膜トランジスタは、ゲート電極層と、ゲート絶縁層と、ソース/ドレイン電極層と、有機半導体層とで構成されている。これらの層の積層構造によって、有機薄膜トランジスタは、トップゲート型、ボトムゲート型(トップコンタクト型、ボトムコンタクト型)に分類できる。例えば、ゲート電極(酸化膜が形成されたp型シリコンウエハーなど)に有機半導体膜を形成して、この有機半導体膜上にソース・ドレイン電極(金電極)を形成することにより、トップコンタクト型電界効果トランジスタを製造できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例において、ジエチルエーテル及びシクロペンチルメチルエーテルはナトリウムで乾燥後、窒素雰囲気下又は気流下で蒸留して用いた。塩化メチレンは五酸化二リンで乾燥後、窒素雰囲気下又は気流下で蒸留して用いた。テトライソプロポキシチタン(Ti(OPr)及びジクロロフェニルホスフィンは減圧蒸留により精製した。
実施例1
Figure 2016166287
(式中、Rはn−オクチル基を示す)。
上記式(1a)で表される繰り返し単位を有する高分子を、前駆体である有機チタン高分子を用いて特許文献1に記載の方法に準じて合成した。すなわち、アルゴン雰囲気下、N,N−ジ(4−エチニルフェニル)−4−オクチルオキシフェニルアミン(0.422g、1.0mmol)及びテトライソプロポキシチタン(Ti(OPr)(0.40g、1.4mmol)をシクロペンチルメチルエーテル(20ml)に溶解し、この溶液を−78℃で攪拌しつつ、冷却した。この溶液に対して、イソプロピルマグネシウムクロリド(PrMgCl)のジエチルエーテル溶液(1.0N、2.0mL、2.8mmol)を添加し、−78℃で10分間撹拌して、さらに、−50℃まで昇温した後、3時間攪拌した。攪拌後、この温度でジクロロフェニルホスフィン(0.265g、1.2mmol)を加え、室温まで昇温して3時間攪拌した。その後、水を50mL加えることで反応を停止させ、塩化メチレンで抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥して、メタノール中に再沈殿させることにより、有機高分子(1a)を得た。
本発明の有機高分子は、π−電子共役系高分子であり、低抵抗で導電性の高い有機半導体(高分子型有機半導体)を形成するのに有用である。有機半導体は、様々なデバイス、例えば、整流素子(ダイオード)、スイッチング素子又はトランジスタ[接合型トランジスタ(バイポーラトランジスタ)、電界効果型トランジスタ(ユニポーラトランジスタ)など]、光電変換素子(太陽電池素子、有機EL素子など)などに利用できる。

Claims (8)

  1. 下記式(1)
    Figure 2016166287
    (式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す。)
    で表される繰り返し単位を有する有機高分子。
  2. Rが直鎖状又は分岐鎖状C4−16アルキル基である請求項1記載の有機高分子。
  3. 下記式(2)
    Figure 2016166287
    (式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、Rは直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す。)
    で表される繰り返し単位を有する高分子とジハロフェニルホスフィンとを反応させて、請求項1又は2記載の有機高分子を製造する方法。
  4. 有機半導体を形成するための組成物であって、請求項1又は2記載の有機高分子と有機溶媒とを含む組成物。
  5. 請求項1又は2記載の有機高分子を含む有機半導体。
  6. 基材の少なくとも一方の面に請求項4記載の組成物を塗布して乾燥し、有機半導体を形成する有機半導体の製造方法。
  7. 請求項1又は2記載の有機高分子を含む電子デバイス。
  8. 光電変換素子、スイッチング素子及び整流素子から選択された一種である請求項7記載の電子デバイス。
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