JP2016166143A - ダイエット用錠剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の錠剤に口腔内と十二指腸においてα−アミラーゼを阻害する機能を付与することを可能とする二層構造からなるダイエット用の新規錠剤を提供すること。【解決手段】水溶性コーティング層と内核からなる錠剤であって、水溶性コーティング層中にα−アミラーゼ阻害成分が含有されており、内核にα−アミラーゼ阻害成分とダイエット効果を有する成分が含有されている構造を有することを特徴とする錠剤。【選択図】図1

Description

本発明は、唾液α−アミラーゼと膵α−アミラーゼを阻害できるダイエット用錠剤に関する。
近年生活習慣病の患者の増加が問題視されている。生活習慣病とは、生活習慣(life style)が要因となって発生する諸疾病を指すための呼称・概念である。生活習慣は、食事のとりかた、水分のとりかた、喫煙/非喫煙の習慣、運動をする/しないの習慣等々のことである。特に日本では、食生活が欧米化してしまったこと(肉類の摂取量が増えたことなど)が生活習慣病増加の一因となっている、と指摘されている。
日本では生活習慣に起因する疾病として主として、ガン、脳血管障害、心臓病などが指摘され、それらは日本人の3大死因ともなっている。肥満はこれらの疾患になるリスクを上げる。また肥満自体が生活習慣病のひとつともされており、健康な生活のため、肥満の対策や、肥満予防が勧められている(なお、肥満に関連して起きる症候群をメタボリックシンドロームとも呼ぶ)。
肥満は中年以降に多く、40−70代の男性で30%以上、女性では20−30%が肥満であるとの統計結果が得られている。肥満は、ガン、心臓病、脳血管障害のいわゆる3大死因を含めたこれらの疾患のリスクを上げることが確認されている。肥満は、食生活を見ると、炭水化物の過剰摂取や、脂っこく甘い菓子、甘い飲料の消費量の増加が原因とされる。このような食生活の状況を改善することを目的として「食生活指針」や「食事バランスガイド」などが策定されているが、日常的な食習慣を変更することは困難である。
肥満の対策として、いわゆるダイエットサプリメントと呼ばれる各種健康補助食品が提供されている。これらのダイエットサプリメントは、主として代謝を促進して、体脂肪や体重を減少させる目的で、運動とともに服用されるものと、食品成分の吸収や消化を抑制し、その結果体脂肪や体重を減少させる目的で服用されるものに大別される。前者の有効成分として、緑茶カテキン、トマトリコピン、ラクトフェリン、アミノ酸などが上げられる。後者の成分として、インゲンマメエキスなどのアミラーゼ阻害成分、緑茶ポリフェノールやウーロン茶ポリフェノールなどのリパーゼ阻害成分、ギムネマ酸などの糖吸収レセプターT1R2/T1R3受容体の阻害成分が代表的なものとして利用されている。
消化吸収を抑制する成分は、運動との併用の必要がなく、手軽にダイエットができるため広く普及している。特にインゲンマメエキスや食品由来のα−アミラーゼ阻害成分は、安全性が高く、経口投与により膵臓から分泌されるα−アミラーゼを特異的に阻害するため、デンプンやデキストリンが上部消化管で分解吸収されず、その結果体内に吸収されるエネルギーを抑制できるので、ダイエットサプリメントには広く利用されている。
特許文献1には、インゲン豆から超臨界抽出によりα−アミラーゼ阻害剤を精製して取得する技術が開示されている。
特許文献2には、インゲン豆のα−アミラーゼ阻害成分とキウイ抽出物を含む腸内環境を改善する組成物が記載されている。
特許文献3には、カカオポリフェノールを有効成分とするダイエット食品に、シロインゲンマメ由来のα−アミラーゼ阻害剤を配合する技術が記載されている。
特許文献4には、黒米由来のアントシアニンが糖吸収阻害作用を有しており、これを利用したダイエットサプリメントが記載されている。
特許文献5には、かんきつ類の搾汁工程で発生するフィニッシャーパルプにα−アミラーゼ阻害活性が存在すること、そしてこれをダイエットサプリメントとして利用できることが記載されている。
その他各種の食品由来のアミラーゼ阻害成分が知られており、これを利用したダイエットサプリメントが多数提案されている。
特表2005−535643号公報 特表2014−516032号公報 特開2006−265219号公報 特開2004−91462号公報 特開2005−218395号公報
本発明者らは、ダイエットサプリメントについて検討を進める過程で、シロインゲンマメエキスのα−アミラーゼ阻害によるダイエット効果に着目して、この作用を生かした食品の研究を従来から鋭意行ってきた。
ダイエットについて検討すると、食品の主成分である炭水化物の中でもデンプンやデキストリンは、総摂取カロリーの中心であり、これを効率よく抑制できれば効率的なダイエットが可能となる。デンプンやデキストリンは、口腔内で咀嚼されて唾液中のα−アミラーゼによってマルトースと低分子のデキストリンに分解される。次いで、十二指腸に分泌される膵液中に含まれるα−アミラーゼによって二糖類のマルトースに分解され、さらに小腸の粘膜上皮細胞に存在する二糖類分解酵素によってグルコースなどの単糖に分解されて、腸管内での吸収が可能となる。前記したα−アミラーゼ阻害剤は、この十二指腸のデキストリンやマルトースの生成を阻害することでダイエット機能を発揮するものである。従来のダイエットサプリメントは、この目的を達成するために、いかにして十二指腸において効率的にα−アミラーゼを阻害させるかを考慮して製剤設計を行っている。
本発明者は、上記したデンプンやデキストリンの消化吸収過程とダイエットサプリメントの製剤設計について詳細に検討した結果、従来の製剤設計思想においては、デンプンの消化過程における口腔内でのα−アミラーゼの作用について、考慮が払われていないことに着目し、本発明を着想した。
すなわち本発明は、十二指腸でのα−アミラーゼの作用を抑制するだけでなく、口腔内での唾液によるデンプンの分解を抑制することを意図としている。さらには、口腔内でのα−アミラーゼの活性と十二指腸でのα−アミラーゼを阻害することで、食事中のデンプンの消化吸収の大半を抑制するものである。
本発明の目的は、単一の錠剤に口腔内と十二指腸においてα−アミラーゼを阻害する機能を付与することを可能とする二層構造からなるダイエット用の新規錠剤を提供することである。
本発明の主な構成は以下の通りである。
(1)水溶性コーティング層と内核からなる錠剤であって、水溶性コーティング層中にα−アミラーゼ阻害成分が含有されており、内核にα−アミラーゼ阻害成分とダイエット効果を有する成分が含有されている構造を有することを特徴とする錠剤。
(2)水溶性コーティング層がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)層である(1)に記載の錠剤。
(3)ダイエット効果を有する成分が、食事成分の消化吸収阻害作用を示す成分である(1)又は(2)に記載の錠剤。
(4)α−アミラーゼ阻害成分がシロインゲンマメエキスである(1)〜(3)のいずれかに記載の錠剤。
(5)シロインゲンマメエキスが水溶性コーティング層に、1錠当たり1〜100mg含有されている(4)に記載の錠剤。
(6)ダイエット効果を有する成分がギムネマ・シルベスタ抽出物、桑の葉エキス、緑茶エキス、キトサンから選択される1以上の物質である(1)〜(5)のいずれかに記載の錠剤。
(7)内核は、シェラックコーティングが施されたものである(1)〜(6)のいずれかに記載の錠剤。
(8)飲食直前に摂取するための製剤である(1)〜(7)のいずれかに記載の錠剤。
本発明により、単一の錠剤に、口腔内と十二指腸においてα−アミラーゼを阻害する機能が付与された、ダイエット用の新規錠剤が提供される。口腔内の唾液のアミラーゼの作用が抑制されるため、食品中のデンプンがマルトースやデキストリンに分解されず、十二指腸での炭水化物の分解が遅延し、その結果吸収される総エネルギーを低下させることができる。また口腔内にデンプンの分解産物であるマルトースが生産されないため、これを増殖エネルギー源とするストレプトコッカス・ミュータンス(Streptcoccus mutans)の増殖が抑制され、さらにはマルトースを原料として形成される歯垢が減少し、歯周病の抑制ができる。
実施例の錠剤の構造を示す模式図である。図の錠剤の内核の白丸はα−アミラーゼ阻害成分、黒丸はその他のダイエット成分の存在を示す。
本発明は、水溶性コーティング層と内核からなる錠剤であって、水溶性コーティング層中にα−アミラーゼ阻害成分が含有されており、内核にα−アミラーゼ阻害成分とダイエット効果を有する成分が含有されている構造を有することを特徴とする錠剤である。
本発明の錠剤にダイエット用の成分を配合する場合、内核に持続的に作用するα−アミラーゼ阻害成分及びダイエット成分を配合し、胃、十二指腸、小腸における食品の消化吸収を抑制する。水溶性コーティング層に配合される成分であるα−アミラーゼ阻害成分は、当該錠剤を口腔内に含むとき、口腔内に溶出分散し、唾液に存在するα−アミラーゼが阻害され、食品を咀嚼してもデンプンがマルトースやデキストリンに分解されない。本発明に用いるα−アミラーゼ阻害成分は、種々の成分が使用可能である。例えば植物由来のポリフェノール類、あるいは茶抽出物、シロインゲンマメエキスなど天然物由来の成分が好ましい。特に好ましくはシロインゲンマメエキスである。
シロインゲンマメエキスは、「白いんげん豆(Phaseolusvulgaris)」から水抽出されたエキスであって、消化酵素であるα−アミラーゼの活性を阻害し、デンプンがデキストリンやブドウ糖に分解されるのを阻害する、デンプン遮断剤として働くことが確かめられている。また消化管から血液中へのブドウ糖の吸収を緩やかにするという働きもすることから、糖尿病や肥満に対する効果が期待されている物質である。シロインゲンマメエキスは、ダイエット用の素材としてインディナジャパン社などから市販されており、これを用いることができる。シロインゲンマメエキス中にはα−アミラーゼ阻害物質としてファセオリンと呼ばれる糖タンパク質が含有されており、この精製された成分を利用することも可能である。シロインゲンマメエキスは、水溶性の乾燥粉末であって、通常α−アミラーゼ阻害活性20000ユニット/g以上の活性を有するように成分調整されている。
本発明の錠剤には、水溶性コーティング層に1錠当たり、α−アミラーゼ阻害活性を有するシロインゲンマメエキスを配合する場合、1〜100mg(20〜2000ユニット)配合する。なお、水溶性のコーティング層に含まれるシロインゲンマメエキス含有量を錠剤あたり1mg未満にすると、口腔内での必要なα−アミラーゼ阻害活性がなくなるため好ましくない。また、シロインゲンマメエキスの含有量が錠剤あたり100mgを超えても、効果が頭打ちになるため、これ以上配合する意義がない。
なお、本発明の錠剤の内核に配合する成分は、シロインゲンマメエキスとギムネマ、桑の葉エキス、緑茶エキス、キトサンから選択される1以上の物質である。これらの成分は上部消化管から、小腸末端部における消化吸収を抑制し、ダイエット効果を発揮する。
水溶性コーティング層は、水溶性の高分子多糖類やセルロース誘導体が使用できる。高分子多糖類としては、アルギン酸やアルギン酸塩、マンナン、キトサン類などが例示できる。セルロース誘導体としてはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が例示できる。本発明に使用する水溶性コーティング層の成分としてはHPMCが特に好ましい。HPMCは、メチルセルロース(MC)に 2−ヒドロキシプロピル基を導入したセルロースエーテルであり、食品添加物公定書に収載されているカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)やカルボシキメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca)と同じ範疇にあるセルロースの誘導体(セルロースエーテル類)であり、メチルセルロースと同様、欧米を中心に一般食品用添加物若しくはダイエタリーサプリメント用のカプセル基剤、錠剤の結合剤、又はコーティング剤として広く使用されている。一般食品用については、例えば可食性フィルムとして使用され、冷凍ピザ(トッピングから生地への水分の移行防止、トッピングの形状保持)、ナッツ製品(酸化防止効果)、肉製品(保水性、退色の防止)、フライドポテト(吸油の防止)等に応用されている。
水溶性コーティング層は、錠剤重量に対して0.5〜10質量%、好ましくは1.0〜5.0質量%とすることが好ましい。水溶性コーティング層には、上記のシロインゲンマメエキスの他に、必要に応じてグリセリンなどの可塑剤、高感度甘味料やレシチンなどのマスキング剤を配合しても良い。マスキング剤の配合量は配合する機能成分の特性に応じて適切な量を設定すればよい。
被覆操作に当たっては、腸溶性錠剤を製造するために行う公知のゲル化コーティング法で行うことができる。また糖衣錠のコーティングに用いられる方法であっても良い。
水溶性コーティング層と被覆される内核錠の間に、必要に応じてシェラックやツェインといった非水溶性コーティングを施す。水溶性コーティング層は吸湿防止効果、マスキング効果が低いことから、内核に吸湿性の高い成分や苦味・渋味等を有する成分を配合する場合は、非水溶性コーティング層により保護・マスキングする必要がある。また十二指腸においてシロインゲンマメエキスが効率的に作用するためにシェラックによる非水溶性のコーティングを施した上で、水溶性コーティング層を形成する。
本発明においては、内核にシロインゲンマメエキスに加えて、食品の消化吸収を阻害する成分を配合することで、さらにダイエット効果を促進することができる。これらの成分としてギムネマ・シルベスタ抽出物、桑の葉エキス、緑茶エキス、キトサンから選択される1以上の物質を例示することができる。
ギムネマ・シルベスタ抽出物は、ギムネマ・シルベスタ乾燥葉を、例えば水あるいはアルコールを含む水溶液で抽出して得られるものであり、上記の未精製のギムネマ・シルベスタ抽出物とは、1kgのギムネマ・シルベスタ乾燥葉に30%エタノールを含む水溶液11倍量を加え、80℃で2時間抽出し、葉を濾別し、溶液を濃縮し、スプレードライで粉末化して約250gの固形分として得られたものをいう。なお、ギムネマ酸はトリテルペンを骨格としグルクロン酸を有する化合物であることは知られているが、20種以上の同族体を含む配糖体であって未だ定量的方法は確立されておらず、一般的にはギムネマ・シルベスタ抽出物をpH3以下で沈殿させ、それをアルコール30%〜70%溶液で抽出したものとして定義されている。
桑の葉エキスは、桑(Moorus sp.)の葉から水やアルコールで抽出されたエキスである。桑葉エキスにはDNJ(1-デオキシノジリマイシン)と呼ばれる桑特有の成分が含まれており、このDNJは小腸二糖類分解酵素であるスクラーゼやマルターゼの阻害物質であり、血糖値上昇抑制効果があることが知られている(Y. Yoshikuni:Agric. Biol. Chem. 52, (1), 121 (1988))。現在、一般的な桑葉エキスは桑葉から水、アルコールあるいはその混合溶液で抽出したもので、市販品として「DNJエキスパウダー」、「DNJエキスB25」(いずれもトヨタマ健康食品株式会社 製)などがあり、これらはお茶やタブレットといった製品に配合され、食品として用いられている。
緑茶エキスは、茶(Camellia sinensis L.)の熱水抽出画分であり、さらにカフェインを取り除いた抽出物である。茶抽出物中には、ポリフェノール化合物例えば、(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレート、没食子酸、遊離型テアフラビン、テアフラビンモノガレートA、テアフラビンモノガレートB、テアフラビンジガレート等が高濃度で含有されており、糖質の吸収抑制や脂肪の代謝を促進させる。ダイエットを目的とする緑茶エキスは、例えば太陽化学株式会社からサンフェノンの商品名で販売されており、これを用いることができる。
キトサンは、甲殻類の外骨格を形成するキチンをアルカリ加水分解することにより部分的に脱アセチル化した塩基性多糖類であり、脂肪を取り込み、脂肪の腸吸収を抑制することからダイエット食品として注目されている。キトサンは、カニの甲羅又はエビの殻から得たものが片倉チッカリン株式会社、甲陽ケミカル株式会社、大日精化工業株式会社、日本化薬フードテクノ株式会社、日本水産株式会社などから市販されており、これを用いることができる。
ギムネマ・シルベスタ抽出物、桑の葉エキス、緑茶エキス、キトサンから選択される1以上の物質は、ダイエットの対象のヒトの年齢や性別、体重、肥満度などに応じて配合量を決定し、適宜選択して配合される。
なお、上記したとおり内核の成分を十二指腸で作用させるためにシェラック層でコーティングする。シェラックコーティングにより、内核に含有される成分は小腸内で放出されて、消化吸収阻害機能を発揮する。
シェラックは、ラックカイガラムシの滲出物であり、水には不溶性であるがエタノールなどの有機溶媒には溶解する天然材料である。シェラックは、酸性条件では不溶性であるが、pH6.5より高いpHでは溶解性となるので、腸溶性コーティング材料として好適である。シェラックコートは腸の上部で溶解しない性質を有する。
シェラックによる被覆は、エタノールもしくは適切な有機溶媒にシェラックを溶解し、これを内核となる錠剤の表面に噴霧するか、あるいは糖衣錠のコーティング装置を用いて表面コーティングを行う。シェラックのコーティング量は、錠剤重量に対して0.2〜2.0質量%、好ましくは0.3〜1.0質量%である。
かくして得られた錠剤は、デンプンを含む食品を摂取する直前、あるいは食事の直前に4〜5粒を口中に含み20〜40秒程度口腔内で転がした後、少量の水で嚥下する。その後食品又は食事を摂取すると、食事中口腔内のα−アミラーゼ活性が阻害され、デンプンの分解が抑制される。
唾液のα−アミラーゼの阻害効果は、アミラーゼを採取し、市販の唾液アミラーゼ測定キットを用いて測定し、アミラーゼが阻害されているか否かを判定することができる。唾液のアミラーゼ測定キットとしては「Salivary α−Amylase Assay Kit フナコシ:フナコシ株式会社」などを例示できる。
以下にダイエット用錠剤の実施例を示し、本発明を詳細に説明する。
<実施例>
1.内核錠剤の製造
下記表1の処方に基づき秤量した各原料をV型混合機で混合し打錠末を得た。なお使用したシロインゲンマメエキスのα−アミラーゼ阻害活性は、1100Unit/mg、阻害活性含有量は6%以上のものを用いた(インディナジャパン株式会社より購入)。
打錠は、ロータリー打錠機(株式会社畑鐵工所製:HT−AP38−SII)にて錠剤の製造を行った。打錠速度30rpm、打圧1.3tにて錠剤重量250mg、硬度約10kgfの内核のための錠剤を得た。
2.シェラックコーティング
上記で得た内核にラックグレーズ10E(10%濃度シェラック溶液)を用いて、1錠当り1mg(0.4%)のシェラックをコーティングした。コーティング機は、パウレック製ドリアコーターを用いた。
3.水溶性コーティング層(シロインゲンマメエキスHPMC層)
下記の表2の処方に基づき、各原料を混合しコーティング液を調製し、2と同様に水溶層のコーティングを行い、ダイエット用錠剤を調製した。
4.錠剤の効果試験
(1)口腔内α−アミラーゼ活性阻害効果の確認試験
5名の官能評価員が実施例の錠剤4錠を20秒間口に含み、少量の水で錠剤を嚥下した。その後シェラックコーティングの効果を確認するため、苦味が感じられるか試験をした。唾液を採取し、「Salivary α−Amylase Assay Kit フナコシ:フナコシ株式会社」を用いて唾液のα−アミラーゼ活性を測定したが、α−アミラーゼ活性は正常の100分の1以下であった。したがって本発明の製剤は、口腔内のα−アミラーゼを効率よく阻害する。
(2)ヨード反応試験
5名の官能評価員が、実施例で調整した錠剤4粒を口に含み、20秒間口腔内でなめた後に少量の水で錠剤を嚥下した。その後、デンプン液を染み込ませた濾紙に唾液を滴下し、5分後にヨウ素液を滴下したところ、濾紙が青色に発色し、デンプンが残存している事が分かった。
一方、錠剤を含まずに同様の試験を行ったところ、ヨウ素液を滴下しても濾紙の色に変化が認められず、デンプンが分解されていた。

Claims (8)

  1. 水溶性コーティング層と内核からなる錠剤であって、水溶性コーティング層中にα−アミラーゼ阻害成分が含有されており、内核にα−アミラーゼ阻害成分とダイエット効果を有する成分が含有されている構造を有することを特徴とする錠剤。
  2. 水溶性コーティング層がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)層である請求項1に記載の錠剤。
  3. ダイエット効果を有する成分が、食事成分の消化吸収阻害作用を示す成分である請求項1又は2に記載の錠剤。
  4. α−アミラーゼ阻害成分がシロインゲンマメエキスである請求項1〜3のいずれかに記載の錠剤。
  5. シロインゲンマメエキスが水溶性コーティング層に、1錠当たり1〜100mg含有されている請求項4に記載の錠剤。
  6. ダイエット効果を有する成分がギムネマ・シルベスタ抽出物、桑の葉エキス、緑茶エキス、キトサンから選択される1以上の物質である請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤。
  7. 内核は、シェラックコーティングが施されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤。
  8. 飲食直前に摂取するための製剤である請求項1〜7のいずれかに記載の錠剤。
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