以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
<第1実施形態>
以下では、第一実施形態および第二実施形態を実現するデジタルカメラ100について説明する。図1は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の外観を表した図である。図1(a)は表示部28の表示方向(表示面の向く方向)と撮像部の撮像方向が異なる場合、図1(b)は表示部28の表示方向と撮像部の撮像方向が同じ場合のデジタルカメラ100の外観を示した図である。
本体部101は、デジタルカメラ100本体の主となる部分であり、本体部101に撮像部102等を含む部材が設けられている。
撮像部102は、映像を撮影するための撮像部であり、レンズバリア、フォーカスレンズを含む撮像レンズ、絞り、光学像を電気信号に変換するCCDもしくはCMOS素子、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を含む。
モニタ部104は本体部101に対してヒンジ105により回転可能(位置が変更可能)に設けられており、モニタ部104には表示部28が設けられている。表示部28は、一般的には液晶パネルや有機ELパネルで構成される。表示部28は、撮像部102で撮像された映像を表示することでビューファインダーの役割を果たすとともに、デジタルカメラ100の各種設定状態や動作状態、動作指示や設定変更のGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を表示することができる。
ヒンジ105は本体部101に対して表示部28を回転可能にするヒンジである。モニタ部104は、ヒンジ105との接続部分と、本体部101との接触面とにより本体部101に対して安定的に保持される。図1(a)及び(b)のモニタ部104の状態(位置)では、安定的に本体部101に対して支えられている。
電源スイッチ73は、レバー部分を移動させることでデジタルカメラ100の電源オン、オフを切り替えるスイッチである。
表示部28に対する接触を検知可能なタッチパネル70を有する。タッチパネル70と表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成し、表示部28の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部28上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザが表示部28上に表示された表示アイテム等を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。システム制御部50はタッチパネルへの以下の操作、あるいは状態を検出(タッチ検出)できる。
・タッチパネルにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネルにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)。
・タッチパネルを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)。
・タッチパネルへタッチしていた指やペンを離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)。
・タッチパネルに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)。
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。
これらの操作・状態や、タッチパネル上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル上にどのような操作が行なわれたかを判定する。タッチパネルは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いても良い。方式によって、タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対して指やペンが接近していても触れないこともタッチがあったと検出する方式ものがあるが、いずれの方式でもよい。
表示部28に示すメニューボタン71へのタッチ操作によって、メニュー画面が表示され、撮影モードやシーンの変更や、鏡像記録(ミラー記録)のオンまたはオフの設定、連動鏡像記録のオンまたはオフの設定等を行うことができる。撮影モードには、オート動画撮影、マニュアル動画撮影、オート静止画撮影、マニュアル静止画撮影、シーン別撮影等の撮影モードが含まれる。撮影シーンには、ダンスモード、スポーツモード、インストラクターモード、料理モード、水中モード等のモードが含まれ、それぞれのシーンに応じた撮影(記録形式)や編集メニューがあり、ユーザはシーンにあった撮影及び編集を行うことができる。
また、記録ボタン72へのタッチ操作によって、設定中の撮影モードに応じて撮影指示を行うことができる。動画撮影の場合には、記録ボタン72へのタッチ操作に応じて動画撮影の開始及び終了の指示をすることができる。ただし、メニューボタン71及び記録ボタン72は必ずしも表示されるわけではなく、撮影モードでなければ表示されない。
また、図1(a)に示す撮像部102の撮像方向D2は、表示部28の表示方向D1とは反対の方向、もしくは撮像部102に撮像される被写体は表示部28の表示を視認できない方向を向いている。この表示方向を正方向、表示部28と本体部101との位置関係を正位置と称する。このように、図1に示すデジタルカメラ100のモニタ部104は本体部101に対して上下方向に回転するように動く。また、図1(b)に示す撮像部102の撮像方向D2と、表示部28の表示方向D1とは同じ方向、もしくは撮像部102に撮像される被写体が表示部28に移る被写体を確認することができるような方向を向いている。この表示方向を対面方向、表示部28と本体部101との位置関係を対面位置と称する。
デジタルカメラ100は、図1のように平面に設置されると安定した状態となり、動画の記録中にデジタルカメラ100が揺れたりしにくいためブレ等が生じにくい。また、平面においた状態で、撮像部102の撮像方向は設定されている平面に対して上方向を向いているため、床や被写体の近くに安定して置いた状態で撮影を行う置き撮りにも適している。このようにデジタルカメラ100を動画の記録中にあまり動かさないような撮影においては、表示部28を被写体であるユーザ側にむける(対面方向にする)ことで撮影されている内容を確認することができる。
図2は、デジタルカメラ100内部の構成要素を説明するためのブロック図である。
映像処理部201は、撮像部102からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理、上下左右反転などの変形処理や、色変換処理を行う。さらに、前述の処理をされたデータはメモリ制御部15を介してメモリ32のVRAM領域へ書きこまれる(VRAMに記録する)。また、映像処理部201では、撮像した映像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。あるいは、CODEC202がエンコード済み映像データをデコードしてVRAM領域へ書き込み、リサイズ処理や色変換処理を行って新たな映像データとしてVRAMに書き込む処理も行う。CODEC202は、VRAMに書き込まれた映像データを、映像出力部203を介してMPEG2やH.264等の動画圧縮方式でエンコードしたり、メモリ制御部15からのエンコード済み映像データをデコードし、メモリ制御部15を介してVRAMに記録する。
映像出力部203は、複数のVRAMに記録されている映像データを、メモリ制御部15を介して読み出し、それらを重畳して映像信号化し、表示部28、CODEC202へそれぞれ出力する。また、システム制御部50の指示に基づいて、映像データ毎にその内容を上下方向と左右方向にそれぞれ反転して映像信号化することも可能である。映像出力部203によれば、映像処理部201から得られた正像の映像を鏡像変換し、GPU204から得られた画像を正像のまま重畳して、表示部28へ表示することも可能である。
表示部28は、映像出力部203より得た画像をライブビュー画像または撮影中画像として表示可能であり、またシステムメモリ52に予め記録されている表示アイテム等を、システム制御部50を介して表示可能である。タッチパネル70は表示部28へのタッチ操作を検出可能な操作部である。
GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)204は、デジタルカメラ100の状態や設定を表す文字列やアイコン、あるいはデジタルカメラ100の各種動作設定の変更操作を行うためのメニュー画面を、メモリ32上のVRAM領域へレンダリングする。文字やアイコンは不揮発性メモリ56に圧縮ビットマップ形式やベクター形式で格納されており、システム制御部50がそれを読みだしてメモリ32上へコピーし、さらにそれをGPU204が読みだしてVRAM領域へレンダリングする。
メモリ制御部15は、各ブロックからメモリ32へのアクセス要求を調停する機能を備える。
メモリ32は、映像処理部201、CODEC202、映像出力部203、GPU204のそれぞれが扱うVRAMへデータを格納する。また、CODEC202から出力されたエンコード済み映像データや、記録媒体200から読み出されたエンコード済み映像データを一時的に記憶する機能も果たす。メモリ32は、所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記録容量を備えている。
システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを読みだして実行することで、本実施形態の各動作を実現する。システム制御部50は複数のCPUコアを備えていても構わない。その場合は、プログラムに記述されたタスクを複数のCPUコアで分担して処理することができる。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記録される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種処理を実行するためのプログラムのことである。
システムメモリ52はワークメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とデジタルカメラ100とのインターフェースである。
記録媒体200は、メモリ32に格納されたエンコード済み映像データを、I/F18を介して記録したり、自身に記録されているエンコード済み映像データおよび付随するデータを、I/F18によって読み出してメモリ32へ転送するための記録媒体である。記録媒体200はデジタルカメラ100に装着されるメモリカードやハードディスクドライブや光学ディスクであってもよいし、デジタルカメラ100内に組み込まれたフラッシュメモリやハードディスクドライブであってもよい。
電源スイッチ73は、デジタルカメラ100の電源のオン、オフを切り替える操作部である。
回転検出部75は、ヒンジ105の位置に応じて表示部28(モニタ部104)の回転角度を検出可能な角度検出部である。回転検出部75により検出された表示部28の位置により、撮像部102の撮像方向に対する表示部28の表示方向が対面方向であるか正方向のいずれであるかを検出することができる。本実施形態においては、表示部28の表示の向きは、図1で示す対面方向と正方向以外でもよく、図1(a)、(b)に示す以外の向きの場合は、回転検出部75は各角度(表示の向き)を対面方向か正方向かのいずれかとして検出するものとする。
図3を用いて本実施形態における画像の反転処理について説明する。図3は、撮像部102で撮像した映像(正像)に対して、映像処理部201と映像出力部203で処理を行った結果、表示部28にどのように表示されるかを示した図である。本実施形態では、正像記録及び鏡像記録の記録形式があり、撮影モードではいずれかの記録形式で記録されるものとして説明する。
鏡像記録は、撮影した画像を左右反転処理して記録する記録形式であり、ダンスやスポーツなどの模範映像等で、左右反転した画像の方が、閲覧者が同じ動きをしやすいような場合、もしくは閲覧者が画像の内容を把握しやすい場合等に用いられることが多い。また、鏡像記録において撮影を行うユーザ自身が被写体となる場合には、表示部を被写体側に向けた方が、被写体から見えない方向にある場合よりも撮影内容を確認しながら撮影を行うことができる。
デジタルカメラ100においては、記録する映像に対しては、鏡像記録するための処理を映像処理部201で行い、映像出力部203では反転制御を行わない。これは、記録する映像の加工はできるだけ撮像部102に近い処理ブロックで行ったほうが、その後の信号処理の影響を受けずに済み、画質面で有利なためである。一方、表示部28へ出力する映像は、映像処理部201で記録用に合わせて鏡像変換した映像を、さらに映像出力部203で適宜反転制御して生成することで、撮影者がファインダーとしてより自然に視認することができる。
なお、図3内の映像例は、文字「R」を撮像したときの表示部28の表示結果を表している。301a及び301bは表示部28の向きが正方向である場合、302a、302b、及び303a、303bは表示部28の向きが対面方向である場合を示している。図3の全ての表示例は、表示部28の上方向を図面の上方向としている。対面方向の場合は、表示部28の向きは正方向の場合と比べて上下逆さまとなる。従って、302a、302b、303a、303bについては、ユーザは図示の向きと逆さまに視認することになるため「R」の上下方向は正しい向きで視認できる。
301aは、映像処理部201で正像を出力し、映像出力部203で反転制御を行わずに出力した状態である。結果的に正像が表示される。
301bは、映像処理部201で鏡像を出力し、映像出力部203で反転制御を行わずに出力した状態である。結果的に鏡像が表示される。
302aは、映像処理部201で正像を出力し、映像出力部203で上下反転制御を行って出力した状態である。結果的に鏡像が表示される。
302bは、映像処理部201で鏡像を出力し、映像出力部203で上下反転制御を行って出力した状態である。結果的に正像が表示される。
303aは、映像処理部201で正像を出力し、映像出力部203で上下左右反転制御を行って出力した状態である。結果的に正像が表示される。
303bは、映像処理部201で鏡像を出力し、映像出力部203で上下左右反転制御を行って出力した状態である。結果的に鏡像が表示される。
記録形式と表示部28の向きと、表示の関係は以下のようになっている。正像記録の場合に、表示部28が正方向を向いている場合には301aのような表示をする。また、対面方向を向いている場合には302aのような表示をする。鏡像記録の場合に、表示部28が正方向を向いている場合には301bのような表示をする。また、対面方向を向いている場合には303bのような表示をする。
表示部28の向きが対面方向である場合には、ユーザからみて被写体自身が鏡のように表示されるとユーザは記録される画像を鏡のような感覚で確認することができる。よって、本実施形態では、表示部28が対面方向に向けられた場合には302aまたは303bの鏡像表示を行うものとする。また、表示部28の向きが正方向であるが鏡像記録がオンに設定された場合にも、ユーザが鏡像記録であることをより認識しやすいように鏡像表示(301b)をする。
図3に示す表示例は本実施形態のように、モニタ部104が本体部101に対して上下方向に回転するように動くような場合の鏡像表示及び、鏡像記録を説明する図である。よって、例えば正像記録の場合には、本実施形態のようにモニタ部104を上下ひっくり返すように被写体に向けると、上下を反転して表示(鏡像表示)するが、モニタ部104の回転する方向に応じて画像を反転させる向きは異なる。つまり、モニタ部104がドアを開くように左右に開くようにして横回転させる場合には、正像記録の場合には左右を反転して表示(鏡像表示)する。また、モニタ部104が反転する場合に回転する向きが定まっていない場合には、鏡像表示するために、回転する向きに応じて画像反転する向きも変える必要がある。
図4及び図5の撮影モードのフローチャートを用いて、第1実施形態における表示の処理を説明する。図4のフローチャートは、デジタルカメラ100に電源が入り、撮影モードに切り替えられたことに応じて開始される。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S401では、システム制御部50は、鏡像記録の切替え操作がされたか否かを判定する。鏡像記録の切替え操作がされたと判定した場合は、S402へ進み、そうでない場合は、S403へ進む。鏡像記録の設定のオンとオフの切替は、メニュー画面から設定することができる。
S402では、システム制御部50は、鏡像記録がオンであった場合にはオフに、オフであった場合にはオンに切替え、システムメモリ52に記録し直す。図8(a)は動画の記録中(撮影中)、(b)は撮影待機中の表示例を示している。鏡像記録アイコン801が表示されている場合には、鏡像記録の設定がオンになっていることを示す。正像記録の場合には鏡像記録アイコン801は表示部28に表示されない。正像記録から鏡像記録(鏡像記録の設定がオフからオン)に切り替えられた場合には、鏡像記録アイコン801を表示し、鏡像記録から正像記録に切り替えられた場合には、鏡像記録アイコン801を非表示にする。待機アイコン804は現在動画の記録を行っていない待機中であることを示す表示アイテムである。
S403では、システム制御部50は、連動鏡像記録の切替え操作がされたか否かを判定する。連動鏡像記録の切替え操作がされたと判定した場合は、S404へ進み、そうでない場合は、S405へ進む。連動鏡像記録の切替えとは、表示部28の表示方向の変化に応じて鏡像記録を行うか否かを切り替えるものである。本実施形態では、連動鏡像記録がオンにされている場合に、正方向から対面方向にされた場合には、鏡像記録をオンに切替え、対面方向から正方向にされた場合には鏡像記録をオフに切替える。連動鏡像記録の設定は、鏡像記録の設定と同様にメニュー画面から設定することができる。また、連動鏡像記録の設定がオフの場合には表示部28の表示方向に関わらず(正方向でも対面方向であっても)、鏡像記録の設定がオンである場合にはオンのまま、オフの場合はオフのまま変わらない。すなわち、表示部28の回転位置(表示方向)に関わらず、鏡像記録をする場合には連動鏡像記録の設定をオフにして、鏡像記録の設定をオンにすればよい。このように連動鏡像記録の設定では、表示部28の表示方向に応じて記録形式を設定するか(連動記録設定)、表示部28の表示方向に関わらず設定された記録形式で記録するかを設定可能である。
S404では、システム制御部50は、連動鏡像記録がオンであった場合にはオフに、オフであった場合にはオンに切替え、システムメモリ52に記録する。
S405では、システム制御部50は、撮影モードが終了されたか否かを判定する。撮影モードが終了されたと判定した場合は、撮影モードの処理を終了し、そうでない場合はS406へ進む。撮影モードの終了とは、再生モードに切り替えられたことやデジタルカメラ100自体の電源がオフにされたこと等の撮影待機状態または撮影中ではない状態になることである。
S406では、システム制御部50は、表示部28が正方向を向いているか否かを判定する。正方向を向いていると判定した場合は、S407へ進み、そうでない場合(すなわち対面方向である場合)は、S410へ進む。
S407では、システム制御部50は、鏡像記録がオンにされているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。鏡像記録がオンにされている場合は、S408へ進み、そうでない場合は、S409へ進む。
S408では、システム制御部50は、記録用映像が鏡像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た鏡像を映像出力部203において反転処理をせずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の301bに示すような鏡像である。
S409では、システム制御部50は、記録用映像を正像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像処理部201において反転処理せずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の301aに示すような正像である。
S410では、システム制御部50は、S407と同様に鏡像記録がオンにされているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。鏡像記録がオンにされている場合は、S412へ進み、そうでない場合は、S411へ進む。
S411では、システム制御部50は、記録用映像を正像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像出力部203において上下反転処理し表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の302aに示すような鏡像である。
S412では、システム制御部50は、記録用映像を鏡像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た鏡像を映像出力部203において上下左右反転処理し表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の303bに示すような鏡像である。
S413では、システム制御部50は、表示部28の向きが変更されたか否かを判定する。表示部28の向きが変更されたと判定した場合は、S418へ進み、そうでない場合は、S414へ進む。
S414では、システム制御部50は、動画の記録が開始されたか否かを判定する。記録開始されたと判定された場合は、S415へ進み、そうでない場合は、S401へ戻る。動画の記録開始指示は、図8に示す記録ボタン72へのタッチ操作によって行うことができる。
S415では、システム制御部50は、鏡像記録の設定はオンになっているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。鏡像記録の設定がオンになっていると判定した場合は、S417へ進み、そうでない場合は、S416へ進む。S415において動画の記録が開始されると図8(b)に示す待機アイコン804から図8(a)の撮影中のアイコン803に撮影状況を示すボタンが切り替わる。
S416では、システム制御部50は、正像記録をする。正像記録についての処理は、図5(a)の正像記録のフローチャートで後述する。
S417では、システム制御部50は、鏡像記録をする。鏡像記録についての処理は、図5(b)の鏡像記録のフローチャートで後述する。
S418では、システム制御部50は、表示部28の向きの変更が対面方向から正方向であったか否かを判定する。対面方向から正方向であったと判定した場合は、S418へ進み、そうでない場合、すなわち正方向から対面方向への変更であった場合は、S421へ進む。
S419では、システム制御部50は、連動鏡像記録の設定がオンになっているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。オンになっていると判定した場合は、S420へ進み、そうでない場合は、S401へ戻る。
S420では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオフにし、S401へ戻る。
S421では、システム制御部50は、S419と同様に連動鏡像記録の設定がオンになっているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。オンになっていると判定した場合は、S422へ進み、そうでない場合は、S401へ戻る。
S422では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオンにし、S401へ戻る。
S418〜S422で説明したように、連動鏡像記録の設定がオンになっている場合には、本実施形態では表示部28の向きが変更されたことに応じて記録形式も変更される。よって、ユーザは連動鏡像記録をオンに設定した場合には表示部28の向きを変更するだけで記録形式を変更することができる。一方で、連動鏡像記録をオフに設定した場合には表示部28の向きに関わらず、ユーザが鏡像記録において設定した記録形式で記録をすることができる。
図5(a)の正像記録のフローチャート、及び(b)の鏡像記録のフローチャートを説明する。
図5(a)の正像記録のフローチャートは、図4のS416の詳細である。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S500では、システム制御部50は、現在の表示部28の表示方向が正方向であるか、対面方向であるか否かをシステムメモリ52に記録する。
S501では、システム制御部50は、記録媒体200への動画の記録を開始する。記録用映像が正像となるように映像処理部201において処理したものを記録する。
S502では、システム制御部50は、記録停止がされたか否かを判定する。動画の記録停止指示は、記録開始指示と同様に記録ボタン72へのタッチ操作により行うことができる。記録停止されたと判定した場合は、S507へ進み、そうでない場合は、S503へ進む。
S503では、システム制御部50は、表示部28の向きが変更されたか否かを判定する。向きが変更されたと判定した場合は、S504へ進み、そうでない場合は、S502へ戻る。
S504では、システム制御部50は、表示部28の向きの変更が対面方向から正方向であったか否かを判定する。対面方向から正方向であったと判定した場合は、S505へ進み、そうでない場合、すなわち正方向から対面方向であった場合は、S506へ進む。
S505では、システム制御部50は、記録用映像を正像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像処理部201において反転処理せずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の301aに示すような正像である。
S506では、システム制御部50は、記録用映像を正像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像処理部201において上下反転処理し表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の302aに示すような鏡像である。
S507では、システム制御部50は、動画の終了処理をする。動画の終了処理とは、撮影した動画の圧縮処理、サムネイルの作成等を行い、撮影日時と共に記録する処理のことである。
S508では、システム制御部50は、表示部28の向きが動画の撮影開始時(S500)に正方向であって、S508における向きが対面方向であるか否かを判定する。動画の撮影開始時の向きはシステムメモリ52に記録されている向きより読みだす。撮影の開始時から終了時に、正方向から対面方向に表示の向きが変更されたと判定した場合は、S509へ進み、そうでない場合は、図4のS401へ進む。
S509では、システム制御部50は、連動鏡像記録の設定がオンになっているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。連動鏡像記録の設定がオンになっていると判定した場合は、S510へ進み、そうでない場合は、図4のS401へ進む。
S510では、システム制御部50は、記録用映像を鏡像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た鏡像を映像処理部201において反転処理せずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の301bに示すような鏡像である。
S511では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオンにしてシステムメモリ52に記録する。
以上のS500〜S511の処理は、正像記録のフローチャートである。正像記録では、撮影中の表示部28の向きの変化によって、撮影後に記録形式が変わるのは正像記録から鏡像記録の場合(表示部28の向きが正方向から対面方向に変更された場合)である。よって、S508では表示部28の向きが正方向から対面方向に変更されたか否かを判定し、それ以外の場合は記録形式が変わらないので、鏡像記録オフのまま図4のS401へ戻る。
図5(b)の鏡像記録のフローチャートは、図4のS417の詳細である。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S520では、システム制御部50は、現在の表示部28の表示方向が正方向であるか、対面方向であるか否かをシステムメモリ52に記録する。
S521では、システム制御部50は、記録媒体200への動画の記録を開始する。記録用映像が鏡像となるように映像処理部201において処理したものを記録する。
S522〜S524の処理はS502〜S504の処理と同様の処理である。
S525では、システム制御部50は、記録用映像を鏡像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像処理部201において反転処理せずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の302aに示すような鏡像である。
S526では、システム制御部50は、記録用映像を鏡像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た鏡像を映像処理部201において上下左右反転処理し表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の303bに示すような鏡像である。
S527の処理は、S507の処理と同様の処理である。
S528では、システム制御部50は、システム制御部50は、表示部28の向きが動画の撮影開始時(S520)に対面方向であり、S528における向きが正方向であるか否かを判定する。撮影の開始時から終了時に、対面方向から正方向に表示の向きが変更されたと判定した場合は、S529へ進み、そうでない場合は、図4のS401へ進む。
S529の処理は、S509と同様の処理である。
S530では、システム制御部50は、記録用映像を正像となるように映像処理部201において処理し、映像処理部201から得た正像を映像処理部201において反転処理せずに表示用映像として表示部28に表示する。このとき、表示部28に表示される画像は、図3の301aに示すような正像である。
S531では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオフにしてシステムメモリ52に記録する。
以上のS520〜S531の処理は、鏡像記録のフローチャートである。鏡像記録では、撮影中の表示部28の向きの変化によって、撮影後に記録形式が変わるのは鏡像記録から正像記録の場合(表示部28の向きが対面方向から正方向に変更された場合)である。よって、S528では表示部28の向きが対面方向から正方向に変更されたか否かを判定し、それ以外の場合は記録形式が変わらないので、鏡像記録オフのまま図4のS401へ戻る。
このように、本実施形態では動画の記録中に表示部28の向きが変更されても連動鏡像記録の設定に関わらず、記録形式の変更せずに表示の方向を設定中の記録形式に応じて変更する(映像出力部203における表示のための画像の反転処理は行う)。動画の記録中には、正像記録から鏡像記録へ変更、または鏡像記録から正像記録へ記録形式が変更されない。動画の記録が開始されたら、記録の開始時の記録形式での記録を動画の終了時まで継続し、1つの動画ファイルの中で画像の向きが変わらないようにする。
以上、説明した実施形態によれば、連動鏡像記録の設定がオンの場合は、ユーザは表示部28の向きを対面方向にするだけで鏡像記録の設定操作を行うことなく、鏡像記録することができる。鏡像記録をする際には表示部28を対面方向にして撮影を行うことが多いため、表示部28を対面方向にする操作に応じて鏡像記録に切替えられるとユーザは鏡像記録をする設定操作を行わなくてもよい。また、表示部の向きを対面方向から正方向に変更するだけで鏡像記録から正像記録の設定に切替えることができる。よって、連動鏡像記録の設定をオンにすることにより、鏡像記録の設定操作を特別に行わなくても、表示部の向きに応じて鏡像記録(または正像記録)することができる。
動画の記録中には、鏡像記録の設定変更を受け付けないが、表示部28の向きが変更されたことに応じて表示の向きは変更するので、記録中の画像はユーザにとって見やすいように表示される。表示部28の向きが対面方向の場合には記録形式が鏡像であっても、正像であってもユーザからみて鏡像表示されるように表示するので、被写体となるユーザは鏡を見るような感覚となり、撮影範囲内に写る被写体の位置や大きさをより調整しやすくなる。正方向の場合には、鏡像記録か正像記録か否かを撮影者(被写体ではない)が分かりやすく認識できるように鏡像記録であれば鏡像表示、正像記録であれば正像表示する。
連動鏡像記録の設定を設けることによって、ユーザは予め表示部28の向きに応じて鏡像記録を行うか否かを選択することができる。
なお、連動鏡像記録の設定、及び鏡像記録のメニューからの設定項目を設けずに、常に連動記録オンの時の制御を行うようにしてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、デジタルカメラ100の構成に関しては第1実施形態の図1、図2と同様である。第1実施形態では、連像鏡像記録がオンに設定されている場合には、表示部28の向きに応じて鏡像記録か正像記録かが決まったが、第2実施形態では表示部28の向きが対面方向になったことに応じて鏡像記録か否かを切り替えるボタンを表示する。表示部28の向きを対面方向にした場合に、鏡像記録をする可能性が高いので鏡像記録と正像記録との記録形式をタッチ操作により容易に切り換えられるようにする。
図6及び図7の撮影モードにおける表示のフローチャートを用いて、第2実施形態における表示の処理を説明する。図6のフローチャートは、デジタルカメラ100に電源が入り、撮影モードに切り替えられたことに応じて開始される。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S601では、システム制御部50は、設定中のシーンが鏡像記録に好適なシーンか否かを判定する。鏡像記録に好適なシーンであると判定された場合には、S603へ進み、そうでない場合は、S602へ進む。鏡像記録に好適なシーン判定は、シーンモードでユーザが設定したシーンから判定することができる。鏡像記録に好適なシーンの一例としてはダンスモード、スポーツモード、インストラクターモード、自撮りモード等がある。なお、上述したモード(シーンモード)以外にもユーザが所望のモードを鏡像記録に好適な撮影を行うシーンとして設定してもよいし、所定の撮影設定がされたことに応じてシーンの判定をしてもよい。
S602では、システム制御部50は、表示部28の向きに関わらず、鏡像記録の設定をオフにし正像記録する。S601において鏡像記録に適した(鏡像記録を行わないようなシーン、鏡像記録を行うと文字が鏡像になったり、被写体の配置関係が鏡像になりユーザにとって不都合となるシーン)シーンではないと判定されたので鏡像記録は行わない。鏡像記録を行わない場合のフローチャートについては割愛する。
S603〜S610の処理は、図4のS405〜S412と同様の処理である。
S611では、システム制御部50は、鏡像切替ボタン802を表示部28に表示する。図8(b)に示す鏡像切替ボタン802はタッチ操作を受けつけたことに応じて鏡像記録のオンとオフ(正像記録)を切り替えるタッチボタンである。鏡像記録がオンに設定されている時にタッチされるとオフに、オフに設定されている時にタッチされるとオンに鏡像記録の設定を切り替えるボタン(ガイド表示)である。また、第1実施形態のS402で前述したように鏡像記録がオンにされたことに応じて鏡像記録アイコン801が表示され、オフにされたことに応じて鏡像記録アイコン801は非表示にされる。ただし、第2実施形態において鏡像切替ボタン802は、鏡像記録の設定オン、オフに関わらず表示部28の向きが正方向から対面方向にされたことに応じて表示される。また、鏡像切替ボタンはタッチボタンでなくても、表示部28が対面方向の場合には特定の物理ボタン(タッチ操作ではなく、押下操作や回転操作等で入力を受け付けるボタン)等でメニューに遷移せずに鏡像記録のオン/オフを切り替えられるようにしてもよい。さらに、特定の操作部材を光らせたり、特定の操作に応じて鏡像記録をする設定にすることができることを説明する表示を行ってもよい。また、S611で鏡像記録が可能であることを示す説明の表示をしてもよいし、鏡像記録の設定を受け付ける方法が分かるような表示をしたり、簡易設定画面等の設定項目の一覧表示の中に鏡像記録をする項目を設けてもよい。簡易設定画面とは例えば、撮影の待機中に特定のボタン(タッチボタンまたは物理ボタン)への操作を行うことにより、表示部28に表示される撮影に関する設定変更を受け付ける設定項目の一覧画面である。
S612では、システム制御部50は、動画の記録が開始されたか否かを判定する。記録開始されたと判定された場合は、S613へ進み、そうでない場合は、S617へ進む。動画の記録開始指示は、記録ボタン72へのタッチ操作によって行うことができる。
S613では、システム制御部50は、鏡像切替ボタン802を非表示にする。撮影する動画の途中で、不用意に鏡像記録と正像記録とが切り替わると、鑑賞に適さないまたは所望でない動画が記録されてしまう可能性がある。鏡像切替ボタン802を非表示にすることで、不用意に鏡像記録と正像記録とがユーザによって切り替えられる可能性が低減する。ただし、メニュー画面の鏡像記録の設定においては鏡像記録のオンまたはオフを切り替えることができる。
S614では、システム制御部50は、図4のS414と同様に鏡像記録の設定はオンになっているか否かをシステムメモリ52から読み取り、判定する。鏡像記録の設定がオンになっていると判定した場合は、S616へ進み、そうでない場合は、S615へ進む。
S615では、システム制御部50は、正像記録をする。第1実施形態における正像記録と区別するために第二正像記録とし、正像記録についての処理は、図7(a)の第二正像記録のフローチャートで後述する。
S616では、システム制御部50は、鏡像記録をする。第1実施形態における鏡像記録と区別するために第二鏡像記録とし、鏡像記録についての処理は、図7(b)の第二鏡像記録のフローチャートで後述する。
S617では、システム制御部50は、表示部28に表示されている鏡像切替ボタン802へのタッチ操作があったか否かを判定する。タッチ操作があったと判定した場合は、S618へ進み、そうでない場合は、S621へ進む。ただし、このとき表示部28に鏡像切替ボタン802が表示されていない場合には、S617の判定はNoとなり、S621へ進む。
S618では、システム制御部50は、S617時点での鏡像記録の設定がオフであったか否かを判定する。鏡像記録の設定がオフであった場合、つまりS617での鏡像切替ボタン802へのタッチ操作によってオンに切り替える場合にはS619へ進む。一方、鏡像記録の設定がオンであった場合、S617での鏡像切替ボタン802へのタッチ操作によって、オフに切り替える場合には、S620へ進む。
S619では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオンにしてシステムメモリ52に記録する。
S620では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオフにしてシステムメモリ52に記録する。
一方、S617において鏡像切替ボタン802へのタッチ操作が行われたなった場合について説明する。S621では、システム制御部50は、表示部28の向きが変更されたか否かを判定する。表示部28の向きが変更されたと判定した場合には、S622へ進み、そうでない場合は、S601へ戻る。
S622では、システム制御部50は、表示部28の向きが正方向から対面方向に変更されたか否かを判定する。正方向から対面方向に変更されたと判定した場合は、S624へ進み、そうでない場合、すなわち対面方向から正方向に変更された場合は、S623へ進む。
S623では、システム制御部50は、鏡像切替ボタン802を非表示にする。鏡像切替ボタン802は、鏡像記録の設定を切り替えるボタンであり、表示部28が正方向を向いている場合には表示しない。対面方向を向いている場合とは異なり正方向を向いている場合には、被写体となるユーザが撮影中の画像を確認しながら撮影を行っていないので、すぐに鏡像記録の設定を変更する鏡像切替ボタン802の表示よりも撮影中の画像の表示を優先する。表示部28が正方向を向いている場合には、対面方向に向けた場合に被写体自身が見るよりも、被写体ではない撮影者が表示部28のライブビュー画像805を確認している可能性が高い。鏡像切替ボタン802はライブビュー画像805に重畳して表示されているため、ライブビュー画像805を見たいユーザにとっては不要な表示になることがある。撮影者がより撮影内容を確認していると考えられる(表示部28が正方向の)場合には、鏡像切替ボタン802を非表示にする。なお、S623で鏡像記録の設定を自動的にオフとしてもよい。
S624では、システム制御部50は、鏡像記録の設定をオンにして、システムメモリ52に記録する。なお、本実施形態では、表示部28の向きを正方向から対面方向に変更したことに応じて、鏡像記録の設定をオンにするとしたが、必ずしもオンにしなくてもよい。つまり、鏡像記録の設定は変更せずに、後述する鏡像切替ボタン802を表示して、ユーザがタッチ操作により容易に鏡像記録の設定をオンにできるようにしてもよい。また、メニュー画面において鏡像記録のオン、オフの設定をできるようにしてもよい。
S625では、システム制御部50は、鏡像切替ボタン802を表示部28に表示し、S601へ進む。
次に図7(a)の正像記録のフローチャート、及び(b)の鏡像記録のフローチャートを説明する。
図7(a)の第二正像記録のフローチャートは、図6のS615の詳細である。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S700では、システム制御部50は、記録媒体200への動画の記録を開始する。記録用映像が正像となるように映像処理部201において処理したものを記録する。
S701〜S706の処理は、図5(a)の正像記録のフローチャートのS502〜S507と同様の処理である。
S707では、システム制御部50は、表示部28の向きが対面方向であるか否かを判定する。対面方向であると判定した場合は、S708へ進み、そうでない場合は、図6のS601へ進む。
S708では、システム制御部50は、鏡像切替ボタン802を表示部28に表示し、図6のS601に戻る。
図7(b)の第二鏡像記録のフローチャートは、図6のS616の詳細である。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S710では、システム制御部50は、記録媒体200への動画の記録を開始する。記録用映像が鏡像となるように映像処理部201において処理したものを記録する。
S711〜S716の処理は、図5(b)の鏡像記録のフローチャートのS522〜S527と同様の処理である。
S717〜S718の処理は、図7(a)のS707〜S708の処理と同様の処理である。
図7の正像記録及び鏡像記録のフローチャートで示したように、動画の記録中には表示部28の向きが変更されても鏡像記録の設定は変更せず、表示の方向を設定中の記録形式に応じて変更する(映像出力部203における表示のための画像処理の切替は行う)。鏡像記録の設定のオン、オフは切替えず、また動画の記録中に映像処理部201における画像処理方法の変更もしない。ただし、記録の終了後に表示部28の向きを判定し、対面方向であった場合には動画の記録開始に応じて非表示になっていた鏡像切替ボタン802を表示する。
以上、説明した実施形態によれば、ユーザは表示部の向きを対面方向にするだけで鏡像記録の設定操作を行うことなく、鏡像記録することができる。正方向から対面方向にしたことに応じて表示される鏡像切替ボタンへのタッチ操作により鏡像記録のオンとオフの設定を容易に切り換えることができる。よって、表示部の向きを対面方向にして鏡像記録をする際には、鏡像記録の設定をオンにする操作をすることなく鏡像記録することができる。また、表示部の向きが正方向から対面方向に変更された場合であっても正像記録する場合には、タッチ操作により容易に正像記録することができる。また、鏡像切替ボタン802へのタッチ操作によって、鏡像記録のオンとオフの設定を変更することができる。動画の記録中には、鏡像記録の設定変更を受け付けず、また鏡像記録を行わないが、表示部28の向きが変更されたことに応じて表示は変更するので、記録中の画像はユーザにとって見やすいように表示される。表示部28の向きが対面方向の場合には記録形式が鏡像であっても、正像であってもユーザからみて鏡像表示されるように表示するので、被写体となるユーザは鏡を見るような感覚となり、撮影範囲内に写る被写体の位置や大きさをより調整しやすくなる。正方向の場合には、鏡像記録か正像記録か否かを撮影者(被写体ではない)が分かりやすく認識できるように鏡像記録であれば鏡像表示、正像記録であれば正像表示する。
また、鏡像記録に適した撮影モードであるか否かを判定し、鏡像記録を行わないようないシーンの撮影の場合に、表示部28の向きが変更されても、鏡像記録の設定はオフのままであり、鏡像切替ボタンも表示されない。よって、ユーザは誤って鏡像記録の設定をオンにする可能性が低くなる。よって、ユーザが鏡像記録をしないような撮影の際に、誤って鏡像記録がされる可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態では動画の撮影を行うものとして説明したが、静止画や静止画の連続撮影(タイムラプス等を含む)においても本発明は有用である。つまり、図7に示した処理は行わずに、S614において判定された鏡像記録の設定がオン、またはオフのいずれであるかに応じて鏡像または正像の静止画を撮影する。また、設定した枚数の静止画を撮影するような静止画の場合にも、鏡像と正像が混じらないように設定した枚数の撮影が終了するまでは記録形式を変更しないようにしてもよい。
メニュー画面において鏡像記録の設定をすることができる場合には、メニュー画面で鏡像記録の設定を見るまでユーザは鏡像記録の機能に気づかない可能性がある。一方で、鏡像記録の設定が常にオンにできるように撮影待機中画面等に表示アイテムを表示すると、画像の表示の邪魔になる。ユーザが鏡像表示を行うような(本実施形態であれば表示部28の向きが対面方向である)場合に鏡像記録の設定を受け付けるボタンを表示することで、メニュー画面で鏡像記録の機能に気づいていないユーザも鏡像記録に気づき、鏡像記録を利用することができる。
[第1実施形態と第2実施形態の変形例]
次に、図9及び図10を用いて、第1実施形態及び第2実施形態の変形例を説明する。第1実施形態及び第2実施形態ではヒンジ105を中心にモニタ部104が本体部101に対して(表示部28の上端と下段が入れ替わるように表示部28が)回転する場合に表示部28の正方向と対面方向の向きが変更されることを説明した。しかし、表示部28の向きの変更方法はこれに限らず、図9及び図10で説明するような変形例のような場合でもよい。
図9は、デジタルカメラ400の外観図である。図9(a)は表示部が正方向の場合、図9(b)は対面方向の場合を示している。デジタルカメラ400は、本体部401とモニタ部402により構成されており、モニタ部402には表示部403が設けられている。また、モニタ部402は回転軸L1を中心に本体部401に対して回転可能である。図9(a)では、撮像部404の撮像方向D3と表示部403の表示方向D4が反対方向であり、(b)では、D3とD4が同じ方向を向いている対面方向である。図9の場合には、表示部403の向きが正方向から対面方向に変更される場合に、図1のデジタルカメラ100のように表示部28の上端と下端が入れ替わるのではなく、左端と右端が入れ替わる。また、表示部403の向きが対面方向の場合には、表示部403は撮像部404を見ている被写体側から見て右側にある。また、表示部403の向きが正方向の場合には、モニタ部402は本体部401に収納されるように配置され、撮像部404によって得られる画像と表示部403との座標がずれないようになっている。図9に示す、本体部401に対してモニタ部402が左右方向(横方向)に回転するような場合に、鏡像表示をする際には左右反転をした画像を表示する。
図10は、デジタルカメラ500の外観図である。図10(a)は表示部が正方向の場合、図10(b)は対面方向の場合を示している。デジタルカメラ500は、本体部501とモニタ部502により構成されており、モニタ部502には表示部503が設けられている。また、モニタ部502は回転軸L2を中心に本体部501に対して回転可能である。図10(a)では、撮像部404の撮像方向D5と表示部403の表示方向D6が反対方向であり、(b)では、D5とD6が同じ方向を向いている対面方向である。図10の場合には、表示部503の向きが正方向から対面方向に変更される場合には、図1の場合と同じく表示部503の上端と下端が入れ替わる。表示部503の向きが対面方向の場合には、撮像部504を見ている被写体側から見て撮像部504の上側にある。また、表示部503の向きが正方向の場合には、モニタ部502は本体部501に収納されるように配置され、撮像部504によって得られる画像と表示部503との座標がずれないようになっている。
上述した図9及び図10のような本体部と表示部の位置関係の場合にも、表示部が正方向か対面方向かを検出することができる。つまり、本体部と表示部の位置関係や、モニタ部の本体部に対する回転軸に関わらず、撮像部の撮像方向と表示部の表示方向の関係により表示部の向きが対面方向か正方向かを判定することができる。このような位置関係の機器においても、第1実施形態及び第2実施形態で説明した処理を適用することができる。
なお、上述した実施形態において鏡像記録をする例について説明したが、鏡像記録するための画像処理を行わずに正像を記録し、再生時に画像処理をして鏡像画像を表示するようにしてもよい。つまり、鏡像記録をする設定ではなく、再生時に鏡像表示すべき画像であることを設定(画像と共に属性情報として記録)するようにしてもよい。
なお、電子機器の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、機器全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ100、400、500に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず画像の反転処理をする制御が可能である電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明は携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ファインダーを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。