JP2016164098A - フロートガラスリボン、フロートガラス板、およびフロートガラス板の製造方法 - Google Patents

フロートガラスリボン、フロートガラス板、およびフロートガラス板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形工程における波状の変形を抑制したフロートガラスリボン及びフロートガラス板の製造方法を提供する。【解決手段】幅が800mm以上であり、幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置と、幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置との間の中間領域の平均板厚が0.25mm以下であるフロートガラスリボン14であって、幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、フロートガラスリボン14。T0≧T1、T0≧T2、T0;前記中間領域の幅方向中心の板厚,T1;前記中間領域の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第1領域の最小板厚、T2;前記中間領域の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第2領域の最小板厚,W;前記中間領域の幅【選択図】図2

Description

本発明は、フロートガラスリボン、フロートガラス板、およびフロートガラス板の製造方法に関する。
フロートガラス板の製造方法は、浴槽内の溶融金属上において溶融ガラスリボンを流動させて、板状のフロートガラスリボンを成形する成形工程と、フロートガラスリボンを切断してフロートガラス板を作製する切断工程とを有する(例えば、特許文献1参照)。
成形工程において、平衡厚さよりも厚さの薄い溶融ガラスリボンは流動方向と直交する幅方向に縮もうとする。そこで、溶融ガラスリボンの厚さを所望の厚さに保つため、溶融ガラスリボンに対し幅方向に張力を加えるトップロールが用いられる。
トップロールは、対で用いられ、溶融金属上の溶融ガラスリボンの両側縁部を押さえる。複数対のトップロールが、溶融ガラスリボンの流動方向に沿って間隔をおいて配設される。
トップロールは、溶融ガラスリボンと接触する回転部材を先端部に有する。回転部材が回転することによって、溶融ガラスリボンが所定方向に送り出される。
複数対のトップロールによって張力が加えられる間に、溶融ガラスリボンは所定方向に流動しながら、徐々に冷却され固くなる。
特開2008−239370号公報
1対のトップロールは、溶融金属上の溶融ガラスリボンの両側縁部を押さえることで、溶融ガラスリボンに対して幅方向に張力を加える。そのため、幅方向内側ほどガラスが引き伸ばされやすく、幅方向内側ほどガラスの板厚が薄い傾向があった。
複数対のトップロールによる張力の印加が解除された後、溶融ガラスリボンが幅方向に若干縮む。このとき、溶融ガラスリボンに板厚の薄い部分があると、板厚の薄い部分に応力が集中する。そして、板厚の薄い部分は、剛性が低く、波状の変形が発生しやすい。
この問題は、平均板厚が0.25mm以下のフロートガラス板を製造する場合に顕著であった。溶融ガラスリボンの幅方向中心の板厚が薄いためである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、成形工程における波状の変形を抑制したフロートガラスリボンの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
幅が800mm以上であり、幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置と、幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置との間の中間領域の平均板厚が0.25mm以下であるフロートガラスリボンであって、
前記中間領域の幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、フロートガラスリボンを提供する。
T0≧T1
T0≧T2
T0;前記中間領域の幅方向中心の板厚
T1;前記中間領域の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第1領域の最小板厚
T2;前記中間領域の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第2領域の最小板厚
W;前記中間領域の幅
本発明の一態様によれば、成形工程における波状の変形を抑制したフロートガラスリボンが提供される。
本発明の一実施形態によるフロートガラス板製造装置の要部を示す断面図である。 図1のフロートガラス板製造装置の下部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態によるフロートガラスリボンを示す断面図である。 本発明の一実施形態によるフロートガラス板を示す断面図である。 試験例1によるフロートガラス板の板厚分布を示す図である。 試験例2によるフロートガラス板の板厚分布を示す図である。 試験例3によるフロートガラス板の板厚分布を示す図である。 試験例4によるフロートガラス板の板厚分布を示す図である。 試験例5によるフロートガラス板の板厚分布を示す図である。 試験例1のフロートガラス板の中央領域から切り出したサンプルの表面に形成される投影パターンである。 試験例5のフロートガラス板の中央領域から切り出したサンプルの表面に形成される投影パターンである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。尚、各図面において、同一のまたは対応する構成には同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。また、「幅方向」とは、成形工程における溶融ガラスリボンの流動方向と直交する方向を意味する。
図1は、本発明の一実施形態によるフロートガラス板製造装置の要部を示す断面図である。図2は、図1のフロートガラス板製造装置の下部構造を示す平面図である。
フロートガラス板製造装置10は、浴槽20内の溶融金属11上において溶融ガラスリボン12を流動させて板状のフロートガラスリボン14を成形する。溶融ガラスリボン12は、X方向(図2参照)に流動しながら徐々に冷却され固くなり、フロートガラスリボン14となる。フロートガラスリボン14は、下流域において溶融金属11から引き上げられ、徐冷炉に送られる。
フロートガラス板製造装置10は、徐冷炉内において徐冷されたフロートガラスリボン14を切断してフロートガラス板16(図4参照)を作製する。フロートガラス板16は、フロートガラスリボン14のうち、肉厚の両側縁部(いわゆる耳部)を切除して得られる。
フロートガラス板製造装置10は、図1に示すように、溶融金属11を収容する浴槽20、浴槽20の上方に設けられる天井22、および浴槽20と天井22との間の隙間を塞ぐ側壁24、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12に対して幅方向に張力を加えるトップロール40などを備える。
浴槽20は、溶融金属11を収容する。溶融金属11としては、例えば溶融スズが用いられる。溶融スズの他に、溶融スズ合金なども使用可能であり、溶融金属11は溶融ガラスリボン12を浮かばせることができるものであればよい。
天井22にはガス供給路32が設けられ、ガス供給路32には、加熱源としてのヒータ34が挿通される。
ガス供給路32は、溶融金属11の上方空間に還元性ガスを供給し、溶融金属11の酸化を防止する。還元性ガスは、例えば、水素ガスを1体積%〜15体積%、窒素ガスを85体積%〜99体積%含む。
ヒータ34は、溶融金属11および溶融ガラスリボン12の上方に設けられ、溶融ガラスリボン12の流動方向(X方向)および幅方向(Y方向)に間隔をおいて複数設けられる。ヒータ34の出力は、上流側から下流側に向かうほど溶融ガラスリボン12の温度が低くなるように制御される。
トップロール40は、図2に示すように、対で用いられ、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の両側縁部を押さえ、溶融ガラスリボン12に対して幅方向に張力を加える。複数対のトップロール40が、溶融ガラスリボン12の流動方向に沿って間隔をおいて配設される。
トップロール40は、溶融ガラスリボン12と接触する回転部材を先端部に有する。回転部材が回転することによって、溶融ガラスリボン12が所定方向に送り出される。
複数対のトップロール40によって張力が加えられる間に、溶融ガラスリボン12は所定方向に流動しながら、徐々に冷却され固くなる。
フロートガラス板製造方法は、浴槽20内の溶融金属11上において溶融ガラスリボン12を流動させて、板状のフロートガラスリボン14を成形する成形工程と、フロートガラスリボン14を切断してフロートガラス板16を作製する切断工程とを有する。
本実施形態においては、フロートガラスリボン14(詳細には後述の中間領域15)の幅方向における板厚分布が後述の式を満たすように、成形工程において溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向(Y方向)における温度分布を調整する。この調整は、例えば溶融ガラスリボン12の幅方向に並ぶ複数のヒータ34の出力を独立に制御することで行われる。
一般的に、溶融ガラスリボンの温度が低いほど、溶融ガラスリボンの粘性が高く、溶融ガラスリボンが引き伸ばされにくく、溶融ガラスリボンの厚さが薄くなりにくい。よって、トップロール40を用いて溶融ガラスリボン12に対して幅方向に張力を加える共に、溶融ガラスリボン12の幅方向における温度分布を調整することで、所望の板厚分布が得られる。このような板厚分布の調整にフロート法は適している。フロート法は、溶融ガラスリボン12の成形領域が長く、溶融ガラスリボン12の冷却速度が緩やかであるため、溶融ガラスリボン12の温度分布が調製しやすい。
尚、本実施形態においては、溶融ガラスリボン12の幅方向における温度分布の調整に、溶融ガラスリボン12を加熱するヒータを用いるが、溶融ガラスリボン12を冷却するクーラを用いてもよく、ヒータとクーラの両方を用いてもよい。
図3は、本発明の一実施形態によるフロートガラスリボンを示す断面図である。図3において、説明の都合上、板厚のムラを誇張して示す。
フロートガラスリボン14の両主面は、未研磨の面であってよい。つまり、フロートガラスリボン14の一方の主面は、成形工程において不活性ガスと接触した面であってよい。また、フロートガラスリボン14の他方の主面は、成形工程において溶融金属11と接触した面であってよい。
フロートガラスリボン14の各種寸法は、切断工程の前に、室温において測定できる。フロートガラスリボン14の板厚の測定には、レーザ変位計を用いることができる。レーザ変位計は、フロートガラスリボン14の両主面からの反射光を受光することにより、フロートガラスリボン14の板厚を測定する。
フロートガラスリボン14の幅は、800mm以上であり、好ましくは2000mm以上、より好ましくは2500mm以上である。また、フロートガラスリボン14の幅は、好ましくは5000mm以下であり、より好ましくは4000mm以下であり、さらに好ましくは3000mm以下である。
フロートガラスリボン14の幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置と、フロートガラスリボン14の幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置との間の領域を中間領域15と称する。また、フロートガラスリボン14の中間領域15よりも幅方向外側の領域を外側領域と称する。
外側領域はトップロール40と接触し、中間領域15はトップロール40と接触しない。外側領域は、トップロール40によって張力を印加される中間領域15よりも肉厚になる。
中間領域15の平均板厚は、0.25mm以下であり、好ましくは0.15mm以下であり、より好ましくは0.1mm以下である。また、中間領域15の平均板厚は、好ましくは0.03mm以上であり、より好ましくは0.05mm以上である。中間領域15の平均板厚は、幅方向に50mmピッチで測定した板厚の平均値である。
中間領域15の幅方向(Y方向)における板厚分布は、下記の式を満たす。
T0≧T1
T0≧T2
T0;中間領域15の幅方向中心の板厚
T1;中間領域15の幅方向一端(フロートガラスリボン14の幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置)から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第1領域15Lの最小板厚
T2;中間領域15の幅方向他端(フロートガラスリボン14の幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置)から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第2領域15Rの最小板厚
W;中間領域15の幅
尚、中間領域15のX方向における板厚分布はほとんど均一である。
中間領域15の幅方向における板厚分布は、ノイズを除去するため、レーザ変位計を用いて25mmピッチで測定した結果を5点移動平均法によって平滑化したものを用いる。
中間領域15は、幅方向中心を中心として左右対称な形状を有してよく、T1とT2とは同じ値であってよい。また、T1およびT2の少なくとも一方(本実施形態においては両方)は、中間領域15の幅方向全体における最小板厚であってよい。
「T0≧T1」および「T0≧T2」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心に板厚の薄い部分が偏在しない。そのため、成形工程において波状の変形を発生させうる応力が分散でき、成形工程における波状の変形を抑制したフロートガラスリボン14が得られる。
中間領域15の幅方向における板厚分布は、下記の式を満たすことがより好ましい。
T0>T1
T0>T2
「T0>T1」および「T0>T2」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心が厚く、剛性の高い部分が幅方向中心に存在するので、溶融ガラスリボン12が幅方向に縮みにくい。よって、成形工程における波状の変形がより抑制できる。
また、「T0>T1」および「T0>T2」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心の左右両側に、その幅方向中心よりも板厚の薄い部分がある。板厚の薄い部分が複数存在することによって、波状の変形を発生させうる応力が確実に分散でき、波状の変形が確実に抑制できる。
T0とT1との差ΔT1(ΔT1=T0−T1)、およびT0とT2との差ΔT2(ΔT2=T0−T2)は、それぞれ、好ましくは2μm以上であり、より好ましくは5μm以上である。ΔT1およびΔT2は、フロートガラス板16の平坦性の観点から、それぞれ、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは10μm以下である。
このように、中間領域15は、板厚の厚い部分と板厚の薄い部分とを幅方向に沿って交互に有し、板厚の薄い部分を幅方向に間隔をおいて複数有してよい。具体的には、例えば図3に示すように、中間領域15は、図3中左側から右方向に、板厚の厚い部分15a、板厚の薄い部分15b、板厚の厚い部分15c、板厚の薄い部分15d、板厚の厚い部分15eをこの順で有する。複数の板厚の薄い部分15b、15dは、それぞれの両隣の板厚の厚い部分よりも薄ければよく、同じ厚さでも異なる厚さでもよい。板厚の薄い部分、つまり、くびれ部分が幅方向に間隔をおいて複数存在するので、波状の変形を発生させうる応力が確実に分散でき、波状の変形が確実に抑制できる。
尚、本実施形態の中間領域15は、板厚の薄い部分を幅方向に間隔をおいて2つ有するが、3つ以上有してもよい。また、本実施形態の中間領域15の板厚は幅方向に連続的に変化するが、中間領域15は板厚が幅方向に変化しない部分を有してもよい。
フロートガラスリボン14は、幅方向中心を除く領域に、最も薄い部分よりも厚い部分を有してよい。
図4は、本発明の一実施形態によるフロートガラス板を示す断面図である。図4において、説明の都合上、板厚のムラを誇張して示す。
フロートガラス板16の両主面は、未研磨の面であってよい。つまり、フロートガラス板16の一方の主面は、成形工程において不活性ガスと接触した面であってよい。また、フロートガラス板16の他方の主面は、成形工程において溶融金属11と接触した面であってよい。
フロートガラス板16の各種寸法は、切断工程の前に、室温において測定できる。フロートガラス板16の板厚の測定には、レーザ変位計を用いることができる。レーザ変位計は、フロートガラス板16の両主面からの反射光を受光することにより、フロートガラス板16の板厚を測定する。
フロートガラス板16は、フロートガラスリボン14の両側縁部を切除して作製される。また、フロートガラス板16は、フロートガラスリボン14をその幅方向に沿って切断して作製される。この切断は、フロートガラスリボン14の両側縁部の切除の前、後のいずれに行われてもよい。例えば、フロートガラス板16は、フロートガラスリボン14をその幅方向両端からそれぞれ幅方向内側に400mm離れた位置で切断することにより得られる。フロートガラス板16の板厚分布と、フロートガラスリボン14の中間領域15の板厚分布とは略同じである。
尚、本実施形態のフロートガラス板16は、フロートガラスリボン14をその幅方向両端からそれぞれ幅方向内側に400mm離れた位置で切断することにより得られるが、その切断位置は特に限定されない。フロートガラスリボン14の両側縁部が切除されていれば、フロートガラス板16の板厚分布と、フロートガラスリボン14の中間領域15の板厚分布とは略同じである
フロートガラス板16の平均板厚は、0.25mm以下であり、好ましくは0.15mm以下であり、より好ましくは0.1mm以下である。また、フロートガラス板16の平均板厚は、好ましくは0.03mm以上であり、より好ましくは0.05mm以上である。
フロートガラス板16の幅方向(Y方向)における板厚分布は、下記の式を満たす。
T0´≧T1´
T0´≧T2´
T0´;フロートガラス板16の幅方向中心の板厚
T1´;フロートガラス板16の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W´以内の距離の第1領域16Lの最小板厚
T2´;フロートガラス板16の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W´以内の距離の第2領域16Rの最小板厚
W´;フロートガラス板16の幅
尚、フロートガラス板16のX方向における板厚分布はほとんど均一である。
フロートガラス板16の幅方向における板厚分布は、ノイズを除去するため、レーザ変位計を用いて25mmピッチで測定した結果を5点移動平均法によって平滑化したものを用いる。
フロートガラス板16の幅方向(Y方向)は、成形工程における溶融ガラスリボン12の流動方向(X方向)と直交する幅方向(Y方向)を意味する。フロートガラス板16の筋目又は断面を調べれば、成形工程における溶融ガラスリボン12の流動方向がわかる。
フロートガラス板16は、幅方向中心を中心として左右対称な形状を有してよく、T1´とT2´とは同じ値であってよい。また、T1´およびT2´の少なくとも一方(本実施形態においては両方)は、フロートガラス板16の幅方向全体における最小板厚であってよい。
「T0´≧T1´」および「T0´≧T2´」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心に板厚の薄い部分が偏在しない。そのため、成形工程において波状の変形を発生させうる応力が分散でき、成形工程における波状の変形を抑制したフロートガラスリボン14が得られ、品質の良いフロートガラス板16が得られる。
フロートガラス板16の幅方向における板厚分布は、下記の式を満たすことがより好ましい。
T0´>T1´
T0´>T2´
「T0´>T1´」および「T0´>T2´」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心が厚く、剛性の高い部分が幅方向中心に存在するので、溶融ガラスリボン12が幅方向に縮みにくい。よって、成形工程における波状の変形がより抑制できる。
また、「T0´>T1´」および「T0´>T2´」の式が成立すれば、溶融金属11上の溶融ガラスリボン12の幅方向中心の左右両側に、その幅方向中心よりも板厚の薄い部分がある。板厚の薄い部分が複数存在することによって、波状の変形を発生させうる応力が確実に分散でき、波状の変形が確実に抑制できる。
T0´とT1´との差ΔT1´(ΔT1´=T0´−T1´)、およびT0´とT2´との差ΔT2´(ΔT2´=T0´−T2´)は、それぞれ、好ましくは2μm以上であり、より好ましくは5μm以上である。ΔT1´およびΔT2´は、フロートガラス板16の平坦性の観点から、それぞれ、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは10μm以下である。
このように、フロートガラス板16は、板厚の厚い部分と板厚の薄い部分とを幅方向に沿って交互に有し、板厚の薄い部分を幅方向に間隔をおいて複数有してよい。具体的には、例えば図4に示すように、フロートガラス板16は、図4中左側から右方向に、板厚の厚い部分16a、板厚の薄い部分16b、板厚の厚い部分16c、板厚の薄い部分16d、板厚の厚い部分16eをこの順で有する。複数の板厚の薄い部分16b、16dは、それぞれの両隣の板厚の厚い部分よりも薄ければよく、同じ厚さでも異なる厚さでもよい。板厚の薄い部分、つまり、くびれ部分が幅方向に間隔をおいて複数存在するので、成形工程において溶融ガラスリボン12の波状の変形を発生させうる応力が確実に分散でき、波状の変形が確実に抑制できる。
尚、本実施形態のフロートガラス板16は、板厚の薄い部分を幅方向に間隔をおいて2つ有するが、3つ以上有してもよい。また、本実施形態のフロートガラス板16の板厚は幅方向に連続的に変化するが、フロートガラス板16は板厚が幅方向に変化しない部分を有してもよい。
フロートガラス板16は、幅方向中心を除く領域に、最も薄い部分よりも厚い部分を有してよい。
フロートガラス板16の用途は、特に限定されないが、例えば液晶パネルや有機ELパネルなどの表示パネル、太陽電池などの電子デバイスが挙げられる。フロートガラス板16は、例えば電子デバイス用の基板として用いられる。
平均板厚が0.25mm以下のフロートガラス板16は、フレキシブル性を有するため、巻芯の周りに渦巻き状に巻回することによって、ガラスロールにして、保管、搬送、使用等することもできる。ガラスロールは、ロール・ツー・ロール方式による電子デバイスの製造に適しており、例えば電子デバイス用の基板として用いられる。ガラスロールから引き出された平坦なガラスの上に素子などがパターン形成される。
試験例1〜試験例5においては、溶融スズ上において溶融ガラスリボンを流動させることにより幅2600mm、中間領域の平均板厚約0.1mmのフロートガラスリボンを成形し、成形したフロートガラスリボンを切断してフロートガラス板を製造した。フロートガラス板は、フロートガラスリボンをその幅方向両端から400mmの位置において切断し、切断した位置よりも外側の領域を切除したものである。従って、フロートガラス板は、フロートガラスリボンの中間領域と同じものである。よって、「T0´=T0」、「T1´=T1」および「T2´=T2」の式が成立する。
試験例1〜試験例5においては、溶融スズ上の溶融ガラスリボンの幅方向における温度分布以外、同じ成形条件を用いてフロートガラスリボンを成形した。得られたフロートガラス板の幅方向における板厚分布を図5〜図9に示す。図5〜図9において、フロートガラス板の幅を100%としたときのフロートガラス板の幅方向一端からの幅方向における距離を横軸に、板厚を縦軸にとる。
図5〜図9から明らかなように、試験例1〜試験例4においては「T0´≧T1´」および「T0´≧T2´」の式が成立するのに対し、試験例5においてはこれらの式が成立しない。試験例5のフロートガラス板の板厚は、図9に示すように幅方向内側に向かうほど小さくなり、幅方向中心において最小値となる。
試験例1〜試験例5の成形工程における波状の変形の有無を調べるため、各フロートガラス板における第1領域、第2領域、および第1領域と第2領域との間の領域からそれぞれ300mm×300mmのサンプルを切り出した。サンプルを黒い定盤の上に載せ、サンプルと光源との間に設置した四方格子状のパターンをサンプルの表面に投影し、サンプルの表面に形成される投影パターンを撮影した。投影パターンの歪みの有無から、成形工程における波状の変形の有無が分かる。ここで、四方格子状のパターンは、複数種類の色つきの半透明のテープを白い半透明のボードに貼って作成した。
評価の結果を表1に示す。表1において、「A」はサンプル表面に形成される投影パターンに歪みがほとんど無く、成形工程における波状の変形がほとんど無いことを表す。また、「B」はサンプル表面に形成される投影パターンに歪みが有り、成形工程における波状の変形が有ることを表す。図10は、試験例1のフロートガラス板の中央領域から切り出したサンプルの表面に形成される投影パターンである。図11は、試験例5のフロートガラス板の中央領域から切り出したサンプルの表面に形成される投影パターンである。
表1、図10、および図11から明らかなように、試験例1〜試験例4においては「T0´≧T1´」および「T0´≧T2´」の式が成立するため、成形工程における波状の変形が認められなかった。一方、試験例5においては、「T0´≧T1´」および「T0´≧T2´」の式が両方とも成立せず、成形工程における波状の変形が認められた。波状の変形は、板厚が薄く、剛性の低い中央領域において顕著であった。
以上、フロートガラスリボン、フロートガラス板、およびフロートガラス板の製造方法の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
例えば、上記実施形態のフロートガラス板16は、両主面が未研磨のものであるが、少なくとも一方の主面が研磨されたものでもよい。研磨工程は、切断工程後に行われる。研磨方法は、一般的な方法であってよい。表面粗さを低減させる目的の研磨の場合には、研磨条件にもよるが、研磨によってΔT1´およびΔT2´はほとんど変化しない。
10 フロートガラス板製造装置
11 溶融金属
12 溶融ガラスリボン
14 フロートガラスリボン
15 中間領域
15L 第1領域
15R 第2領域
16 フロートガラス板
16L 第1領域
16R 第2領域
20 浴槽
22 天井
24 側壁
32 ガス供給路
34 ヒータ
40 トップロール

Claims (6)

  1. 幅が800mm以上であり、幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置と、幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置との間の中間領域の平均板厚が0.25mm以下であるフロートガラスリボンであって、
    前記中間領域の幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、フロートガラスリボン。
    T0≧T1
    T0≧T2
    T0;前記中間領域の幅方向中心の板厚
    T1;前記中間領域の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第1領域の最小板厚
    T2;前記中間領域の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第2領域の最小板厚
    W;前記中間領域の幅
  2. 前記中間領域の幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、請求項1に記載のフロートガラスリボン。
    T0>T1
    T0>T2
  3. 平均板厚が0.25mm以下のフロートガラス板であって、
    前記フロートガラス板の幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、フロートガラス板。
    T0´≧T1´
    T0´≧T2´
    T0´;フロートガラス板の幅方向中心の板厚
    T1´;フロートガラス板の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W´以内の距離の第1領域の最小板厚
    T2´;フロートガラス板の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W´以内の距離の第2領域の最小板厚
    W´;フロートガラス板の幅
  4. 前記フロートガラス板の幅方向における板厚分布が下記の式を満たす、請求項3に記載のフロートガラス板。
    T0´>T1´
    T0´>T2´
  5. 浴槽内の溶融金属上において溶融ガラスリボンを流動させることにより、幅が800mm以上であって、且つ、幅方向一端から幅方向内側に400mm離れた位置と、幅方向他端から幅方向内側に400mm離れた位置との間の中間領域の平均板厚が0.25mm以下である板状のフロートガラスリボンを成形する成形工程と、
    前記フロートガラスリボンを切断してフロートガラス板を作製する切断工程とを有し、
    前記中間領域の幅方向における板厚分布が下記の式を満たすように、前記成形工程において前記溶融金属上の前記溶融ガラスリボンの幅方向における温度分布を調整する、フロートガラス板の製造方法。
    T0≧T1
    T0≧T2
    T0;前記中間領域の幅方向中心の板厚
    T1;前記中間領域の幅方向一端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第1領域の最小板厚
    T2;前記中間領域の幅方向他端から幅方向内側に0.4×W以内の距離の第2領域の最小板厚
    W;前記中間領域の幅
  6. 前記中間領域の幅方向における板厚分布が下記の式を満たすように、前記成形工程において前記溶融金属上の前記溶融ガラスリボンの幅方向における温度分布を調整する、請求項5に記載のフロートガラス板の製造方法。
    T0>T1
    T0>T2
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