JP2016163272A - Enumサーバ、および、特異アクセス判定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
接続要求メッセージを受け付けたSIPサーバ20は、ENUMサーバ10Aの番号ポータビリティDB100に対して、着信先の通信事業者へ接続するための接続先情報(着信先電話番号に対応するURI等)の問合せ(後記する、「接続先情報問合せメッセージの送信」。図7においては、「接続先情報問合せ」と記載する。他図も同様。)を行う(ステップS2)。
ここで、電話番号クリーニングサービスとは、電話番号の今現在の利用状況(使用中、不使用等)を相手先の電話番号の呼出音を鳴らすことなく判定するサービスである。この電話クリーニングサービスでは、マーケティングや営業、選挙運動などで使用する電話番号リスト(顧客名簿)の欠番を除外するために、専門の業者が、その電話番号リスト(顧客名簿)に記載された電話番号の端末に対し、短時間で大量にアクセスを行い利用状況を判定する。
また、DOS攻撃とは、サーバなどのネットワークを構成する機器に対して大量にリクエストを送りつけ、サービスの提供を不能な状態にすることである。
なお、以下、電話番号クリーニングサービスやDOS攻撃等のような、通常の通話サービスを意図しないアクセスを「特異アクセス」と称する。
従来の電話システムにおいても、上記の問題は存在していたが、IP網における番号ポータビリティ制度の導入により、番号ポータビリティDBが各通信事業者のIP網に配置されると、すべての問合せが番号ポータビリティDBに集中することから、更なる影響の拡大が懸念される。
よって、番号ポータビリティDBへの特異アクセスによる問合せをなくし、番号ポータビリティDBの負荷を低減することができる。また、接続先情報を応答しないため、リクエストの送信元からの接続要求が網内のSIPサーバ等に転送されず、網全体の負荷を低減することができる。
よって、番号ポータビリティDBへの特異アクセスによる負荷を軽減することができる。また、遅延を発生させた上で、問合せ応答情報を返信するため、リクエストの送信元からの接続要求による網内のSIPサーバ等への転送も抑制することができるため、網全体の負荷を低減することができる。
よって、ENUMサーバは、特異アクセスと判定された発信元端末の電話番号が付されたリクエストについて特異アクセスの対策処理を実行することができるため、網全体の負荷を低減することができる。
まず、本実施形態に係る通信システムSの概要について説明する。
図1は、本実施形態に係るENUMサーバ10を含む通信システムSの全体構成と処理の概要を示す図である。
本実施形態に係る通信システムSは、図1に示すように、通信事業者のネットワークであるIP網(自IP網)1000に、複数の端末1を収容するSIPサーバ20と、SIPサーバ20と接続され、着信先情報(着信先の端末1の電話番号や後記するE.164番号等)と接続先情報(URI等)とを対応付けた情報を記憶する番号ポータビリティDB100を有するENUMサーバ10と、SIPサーバ20が収容する端末1の加入者情報を記憶するHSS30と、を備える。
このようにすることで、新たに導入される番号ポータビリティDB100に対する特異アクセスによる網内の負荷を低減させることができる。
次に、本実施形態に係る通信システムSを構成する各装置の構成について説明する。
本実施形態に係るSIPサーバ20(図1参照)は、端末1から接続要求メッセージを受信すると、ENUMサーバ10に対し、着信先情報(着信先の端末1の電話番号等)に対応する接続先情報(URI等)を要求する接続先情報要求メッセージを送信し、その接続先情報に基づき、着信先となる端末1との間で呼接続を行う。
SIPサーバ20は、例えば、端末1から受信した接続要求メッセージに含まれる着信先の電話番号(例えば、0422−59−1234)のE.164番号(+81−422−59−1234)を逆順にして、ドットで区切り、「e164.arpa」を付けた形式(4.3.2.1.9.5.2.2.4.1.8.e164.arpa)を着信先情報として、ENUMサーバ10に送信する。
一方、SIPサーバ20は、判定の結果、抽出した接続先情報が、自IP網1000ではなく他のIP網(例えば、他の通信事業者のIP網2000)を示す場合には、当該他のIP網に向けて、接続要求メッセージを送信する。
HSS30(図1参照)は、制御部、記憶部、通信部等を備えたコンピュータにより実現される装置である。そして、HSS30は、SIPサーバ20が収容する各端末1に関する、サービス情報や認証情報などの加入者情報のデータベースを記憶する。このHSS30は、IMS(IP Multimedia Subsystem)サービスにおける既存の装置であるので、詳細な機能の説明を省略する。
次に、ENUMサーバ10について説明する。
図2は、本実施形態に係るENUMサーバ10の構成例を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係るENUMサーバ10は、番号ポータビリティDB100を備え、SIPサーバ20や他の通信事業者のIP網2000からの問合せを受けた、着信先情報に対応する接続先情報を、問合せ元であるSIPサーバ20や他の通信事業者のIP網2000に返信する。また、ENUMサーバ10は、接続先情報問合せメッセージ(リクエスト)を受信した際に、当該リクエストが特異アクセスか否かを判定し、特異アクセスであると判定した場合には、所定の特異アクセス対策処理を実行する。
このENUMサーバ10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13とを備える。
この記憶部13には、番号ポータビリティDB100(後記する、図5参照)、特異アクセス監視情報130(後記する、図3,図4参照)等が記憶される。
特異アクセス判定部121は、接続先情報問合せメッセージを受信すると、その接続先情報問合せメッセージに含まれる着信先情報を取得し、記憶部13内の特異アクセス監視情報130(例えば、図3,図4参照)に記憶しておく。そして、特異アクセス判定部121は、予め設定された所定のロジック(特異アクセス判定手法)に基づき、特異アクセス監視情報130を参照し、受信した接続先情報問合せメッセージが特異アクセスか否かを判定する。
特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理のロジックとして、着信先情報で示される着信先番号が、所定の規則性を持った問合せの場合に、特異アクセスであると判定する。以下、さらに詳細に説明する。
特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理のロジックとして、X秒以内に、加入者番号の末尾がインクリメント(1ずつ増加)された着信先番号をY回連続して受信した場合に、特異アクセスとして判定する。
図3(a)は、本実施形態に係る特異アクセス監視情報130のデータ構成例を示す図である。図3(a)に示すように、特異アクセス監視情報130には、接続先情報問合せメッセージから抽出した着信先情報が記憶される。
特異アクセス判定部121は、この特異アクセス監視情報130(図3(a))に基づき、着信先情報に含まれる着信先番号の下4桁の加入者番号を参照し、その加入者番号の末尾が、X秒以内に、インクリメント(1ずつ増加)された着信先番号をY回連続して受信した場合に、特異アクセスとして判定する。
図3(a)に示す例では、着信先番号の加入者番号(下4桁)が「1231」〜「1235」として1ずつ増加する例を示している。
特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理のロジックとして、X秒以内に、同一局番(市外局番と市内局番が同一)を着信先番号とする接続先情報問合せメッセージをY回受信した場合に、特異アクセスとして判定する。
特異アクセス判定部121は、図3(b)に示すように、接続先情報問合せメッセージを受信した際に着信先情報を抽出し、特異アクセス監視情報130に記憶しておく。
そして、特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理の際に直前のX秒(所定の時間)の着信先情報に基づき、同一局番を着信先番号とする接続先情報問合せメッセージをY回受信した場合に、その判定対象の接続先情報問合せメッセージを特異アクセスとして判定する。
図3(b)では、市外局番と市内局番とが同じ「0422−59」であり、同一局番の接続先情報問合せメッセージをX秒間にY回受信した例を示している。
特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理のロジックとして、接続先情報問合せメッセージの問合せ要求元の電話番号が同じである接続先情報問合せメッセージを、所定時間内において所定の閾値を超えて受信した場合に、特異アクセスと判定する。
そして、特異アクセス判定部121は、特異アクセス判定処理の際に直前のX秒(所定の時間)の着信先情報に対応する問合せ要求元の電話番号に基づき、同一の問合せ要求元の電話番号の数が、所定の閾値を超える場合に、その閾値を超えた問合せ要求元の電話番号と同じ電話番号から発信された接続先情報問合せメッセージを特異アクセスとして判定する。
特異アクセス対策処理部122は、特異アクセスであると判定された接続先情報問合せメッセージに対する応答として、拒否応答を送信する。
これにより、拒否応答を受信した電話番号クリーニングサービスの業者等は、その電話番号が実在するか否かの確認を行うことができなくなる。なお、電話番号クリーニングサービスの業者等は、所定の時間の経過後等に、ENUMサーバ10における接続先情報問合せメッセージの受信数が閾値以下となったときに、再度、接続先情報問合せメッセージを送信すればよいため、網内全体の負荷を抑制し、かつ、電話番号クリーニングサービスの業者には、実質的な損害は与えないようにすることができる。
特異アクセス対策処理部122は、特異アクセスであると判定された接続先情報問合せメッセージについて、その応答に遅延を発生させる。そして、特異アクセス対策処理部122は、その遅延発生後に(所定時間の経過を待って)、その接続先情報問合せメッセージを接続先情報検索部123に出力する。これにより、接続先情報問合せ応答部124は、その発生させた遅延に対応した時間経過後に接続先情報問合せ応答メッセージを送信する。
このようにすることで、応答情報(接続先情報問合せ応答メッセージ)の送信に遅延を発生させ、網内の負荷を抑制することができる。
図5に示す例のように、番号ポータビリティDB100には、着信先情報に対応付けて、接続先情報が記憶される。具体的には、着信先情報には、例えば、着信先の端末1の電話番号に基づき、E.164番号をENUMプロトコルのドメイン形式に変換した情報が記憶される。この着信先情報に対応付けて、接続先情報には、例えば、着信先の端末1のE.164番号と、接続先の通信事業者のドメイン名(area1.carrier_A)とを含むURIが記憶される。ここでは、ドメイン名のうち「carrier_A」で示されるドメインが、自IP網1000の接続先情報を意味する。また、「carrier_B」「carrier_C」で示されるドメインが、他の通信事業者のIP網2000の接続先情報を意味し、着信先の電話番号が他網へ移転(ポートアウト)していることを示している。
次に、本実施形態に係るENUMサーバ10の処理を説明する。
図6は、本実施形態に係るENUMサーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。
ここで、特異アクセス判定部121は、予め設定された所定のロジックに基づき、受信した接続先情報問合せメッセージが特異アクセスか否かの判定処理を実行する。具体的には、例えば、前記した特異アクセス判定手法「1」,「2」等のいずれかを用いて、特異アクセス判定部121は、記憶部13内の特異アクセス監視情報130を参照することにより、受信した接続先情報問合せメッセージが特異アクセスか否かを判定する。
ここで、特異アクセス対策処理部122は、例えば、前記した特異アクセス対策処理「1」,「2」等のいずれかを用いて、特異アクセスと判定された接続先問合せメッセージの処理を実行する。
なお、上記において、実際に自IP網1000に接続要求があるか否かの監視を、HSS30ではなく、自IP網1000のSIPサーバ20が行うようにしてもよい。
10 ENUMサーバ
11 通信部
12 制御部
13 記憶部
20 SIPサーバ
30 HSS
100 番号ポータビリティDB
121 特異アクセス判定部
122 特異アクセス対策処理部
123 接続先情報検索部
124 接続先情報問合せ応答部
130 特異アクセス監視情報
1000 IP網(自IP網)
2000 他の通信事業者のIP網(他IP網)
S 通信システム
Claims (6)
- 発信元端末が発信した接続要求に付された着信先端末の電話番号に対応する接続先を示す接続先情報を要求するリクエストを、自IP網のSIPサーバおよび他IP網から受け付けるENUMサーバであって、
前記着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する前記接続先情報を記憶する番号ポータビリティDBを記憶する記憶部と、
前記リクエストを受信する毎に、受信した前記リクエストに付された前記着信先情報を、特異アクセス監視情報として前記記憶部に記憶するとともに、所定の時間内に記憶された前記特異アクセス監視情報で示される前記着信先情報それぞれを参照し、前記着信先端末の電話番号が所定の規則性を持つか否かを判定し、前記所定の規則性を持つと判定した場合に、前記リクエストが特異アクセスであるとして特異アクセス対策処理部に出力し、前記所定の規則性を持つと判定しなかった場合に、前記リクエストが前記特異アクセスでないとして接続先情報検索部に出力する特異アクセス判定部と、
前記特異アクセスであるとした前記リクエストを受け取り、当該リクエストに対する応答情報として、拒否応答を返信する前記特異アクセス対策処理部と、
前記特異アクセスでないとした前記リクエストを受け取り、当該リクエストに付された前記着信先情報に基づき、前記番号ポータビリティDBを参照して前記接続先情報を取得する前記接続先情報検索部と、
当該取得された接続先情報を含む問合せ応答情報を生成し、前記リクエストの送信元に返信する接続先情報問合せ応答部と、
を備えることを特徴とするENUMサーバ。 - 前記特異アクセス対策処理部は、
前記特異アクセスであるとした前記リクエストに対する応答情報として、拒否応答を返信する代わりに、前記特異アクセスであるとした前記リクエストを、遅延を発生させた上で、前記接続先情報検索部に出力し、
前記接続先情報検索部は、
前記特異アクセスであるとした前記リクエストを受信し、前記リクエストに付された前記着信先情報に基づき、前記番号ポータビリティDBを参照して前記接続先情報を取得すること
を特徴とする請求項1に記載のENUMサーバ。 - 前記特異アクセス判定部は、
前記リクエストに前記発信元端末の電話番号が付されている場合に、前記着信先情報とともに、前記発信元端末の電話番号を含めて前記特異アクセス監視情報として前記記憶部に記憶し、前記着信先端末の電話番号が所定の規則性を持つか否かを判定する代わりに、所定の時間内に、前記特異アクセス監視情報として記憶された同一の前記発信元端末の電話番号の数が、所定の閾値を超えた場合に、当該発信元端末の電話番号が付されたリクエストを特異アクセスであるとして、前記特異アクセス対策処理部に出力し、前記特異アクセス監視情報として記憶された同一の前記発信元端末の電話番号の数が、所定の閾値以下の場合に、前記リクエストが前記特異アクセスでないとして前記接続先情報検索部に出力すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のENUMサーバ。 - 発信元端末が発信した接続要求に付された着信先端末の電話番号に対応する接続先を示す接続先情報を要求するリクエストを、自IP網のSIPサーバおよび他IP網から受け付けるENUMサーバの特異アクセス判定方法であって、
前記ENUMサーバは、
前記着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する前記接続先情報を記憶する番号ポータビリティDBを記憶する記憶部を備えており、
前記リクエストを受信する毎に、受信した前記リクエストに付された前記着信先情報を、特異アクセス監視情報として前記記憶部に記憶するとともに、所定の時間内に記憶された前記特異アクセス監視情報で示される前記着信先情報それぞれを参照し、前記着信先端末の電話番号が所定の規則性を持つか否かを判定し、前記所定の規則性を持つと判定した場合に、前記リクエストが特異アクセスであるとし、前記所定の規則性を持つと判定しなかった場合に、前記リクエストが前記特異アクセスでないとする特異アクセス判定ステップと、
前記特異アクセスであるとした前記リクエストに対する応答情報として、拒否応答を返信する特異アクセス対策ステップと、
前記特異アクセスでないとした前記リクエストに付された前記着信先情報に基づき、前記番号ポータビリティDBを参照して前記接続先情報を取得する接続先情報検索ステップと、
当該取得された接続先情報を含む問合せ応答情報を生成し、前記リクエストの送信元に返信する問合せ応答ステップと、
を実行することを特徴とする特異アクセス判定方法。 - 前記特異アクセス対策ステップにおいて、前記特異アクセスであるとした前記リクエストに対する応答情報として、拒否応答を返信する代わりに、前記特異アクセスであるとした前記リクエストについて、遅延を発生させた上で、前記接続先情報検索ステップを実行すること
を特徴とする請求項4に記載の特異アクセス判定方法。 - 前記特異アクセス判定ステップにおいて、
前記リクエストに前記発信元端末の電話番号が付されている場合に、前記着信先情報とともに、前記発信元端末の電話番号を含めて前記特異アクセス監視情報として前記記憶部に記憶し、前記着信先端末の電話番号が所定の規則性を持つか否かを判定する代わりに、所定の時間内に、前記特異アクセス監視情報として記憶された同一の前記発信元端末の電話番号の数が、所定の閾値を超えた場合に、当該発信元端末の電話番号が付されたリクエストを特異アクセスであるとし、前記特異アクセス監視情報として記憶された同一の前記発信元端末の電話番号の数が、所定の閾値以下の場合に、前記リクエストが前記特異アクセスでないとすること
を特徴とする請求項4または請求項5に記載の特異アクセス判定方法。
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