JP2016160232A - 含フッ素オレフィンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工業的に入手容易な化合物から、プロピレンの3位の水素原子の一つが含フッ素基で置換された化合物を、温和な条件下で、簡便かつ効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
オレフィンメタセシス反応活性を有する金属−カルベン錯体化合物(10)の存在下、下記式(21)で表される化合物と下記式(31)で表される化合物を反応させて下記式(41)で表される化合物を得て、前記式(41)で表される化合物を異性化することにより、下記式(51)で表される化合物を製造する方法。
【化1】
Figure 2016160232

【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィンメタセシスにより特定の含フッ素オレフィンを製造する新規な方法に関する。
オレフィン中の水素原子の一部がフッ素原子で置換された化合物、すなわち含フッ素オレフィンには、産業上有用な化合物が知られている。中でもプロピレン(CH−CH=CH)の3位の水素原子の1つが含フッ素基に置換された化合物は指紋除去剤等の表面防汚コーティング剤の中間原料として有用である。
そのため、工業的に入手容易なプロピレンと、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン(C13−CH=CH)等のエチレン中の水素原子の1つが、(ペル)フルオロアルキル基等の含フッ素基で置換された化合物とから、プロピレンの1位の水素原子が含フッ素基に置換された化合物(例えば1−(トリデカフルオロヘキシル)−1−プロペン等)が合成でき、既知の異性化法で二重結合を移動させ、3位に含フッ素基を有するプロピレンが簡便かつ効率的に製造できれば、既存手法と比較して極めて有用な合成手法となり得る。
一方、金属触媒による二重結合組み換え反応であるオレフィンメタセシス反応(以下、単に、「オレフィンメタセシス」ということもある。)は多彩な置換基を有するオレフィンの製造方法として広く利用されている。しかし、電子求引性置換基を有する電子不足オレフィンは反応性が低いため、オレフィンメタセシスに利用することは容易ではない。例えば非特許文献1では、種々の置換基を有するオレフィンの反応性が調べられており、電子不足オレフィンの反応性が低いと記載されている。実際、フッ素原子や塩素原子等、ハロゲン原子を有するオレフィンも電子不足オレフィンであるため、オレフィンメタセシスに用いた報告はほとんどない。例えば、非特許文献2において、ルテニウム錯体とフッ化ビニリデン(すなわち、1,1−ジフルオロエチレン)のオレフィンメタセシスが検討されたが、期待した生成物すなわちエチレン及びテトラフルオロエチレンは全く得られなかったと述べられている。このように、ハロゲン原子を有するオレフィンをオレフィンメタセシスに利用することは実用的ではない。中でも、テトラフルオロエチレンやヘキサフルオロプロピレンは、工業的に入手容易で事業化の観点から有用な化合物であるが、極めて電子不足なオレフィンであるだけでなく、その取扱いの難しさ等のため、オレフィンメタセシスに利用した報告はこれまでなかった。
Chatterjee,A.K.et al.,J.Am.Chem.Soc.,2003,125,11360−11370. Trnka,T.et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,2001,40,3441−3444.
そこで本発明では、工業的に入手容易な化合物から、プロピレンの3位の水素原子の一つが含フッ素基で置換された化合物を、温和な条件下で、簡便かつ効率的に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研鑽を積んだ結果、金属−炭素二重結合を有する金属触媒の存在下、エチレン中の水素原子の1つが含フッ素基で置換された化合物とプロピレンとをクロスメタセシスさせることで、温和な条件でプロピレンの1位の水素原子の一つが含フッ素基で置換された化合物を製造でき、当該化合物を異性化することで、プロピレンの3位の水素原子の一つが含フッ素基で置換された化合物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
〔1〕
オレフィンメタセシス反応活性を有する金属−カルベン錯体化合物(10)の存在下、下記式(21)で表される化合物と下記式(31)で表される化合物を反応させて下記式(41)で表される化合物を得て、前記式(41)で表される化合物を異性化することにより、下記式(51)で表される化合物を製造する方法。
Figure 2016160232
ただし、式中の記号は以下の意味を表す。
Rfは、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または、炭素数5〜20の(ペル)フルオロアリール基である。
〔2〕
金属−カルベン錯体化合物(10)における金属が、ルテニウム、モリブデンまたはタングステンである、〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕
前記Rfが、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基である、〔1〕または〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕
前記Rfが炭素数1〜8のペルフルオロアルキル基である〔1〕〜〔3〕のいずれか1に記載の製造方法。
〔5〕
前記式(21)で表される化合物が、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテンである、〔1〕〜〔4〕のいずれか1に記載の製造方法。
本発明に係る含フッ素化合物の製造方法によれば、オレフィンメタセシスによって3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン(C13−CH=CH)等の工業的に入手容易な原料から簡便かつ効率的に4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−2−ノネン(C13−CH=CH−CH)等の(ペル)フルオロアルキル基を有するプロペン化合物を製造することができる。また、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−2−ノネンは既知の方法で異性化すれば、工業的に有用な4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−1−ノネンに変換できる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。また、本発明は金属触媒によるオレフィンメタセシスに関するものであり、従来技術と共通する一般的特徴については記載を省略することがある。
なお本明細書において、「式(X)で表される化合物」のことを、単に「化合物(X)」と称する場合がある。また化合物の構造式中での波線は、E/Zの異性体のうち、いずれか一方または両方の混合物であることを意味する。
「ペルハロゲン化アルキル基」とは、アルキル基の水素原子が全てハロゲン原子で置換された基を意味する。ペルハロゲン化アルコキシ基とは、アルコキシ基の水素原子が全てハロゲン原子で置換された基を意味する。「ペルハロゲン化アルコキシ基」及び「ペルハロゲン化アリール基」についても同様である。
「(ペル)ハロゲン化アルキル基」とは、ハロゲン化アルキル基とペルハロゲン化アルキル基とを合わせた総称で用いる。すなわち該基は1個以上のハロゲン原子を有するアルキル基である。「(ペル)ハロゲン化アルコキシ基」、「(ペル)ハロゲン化アリール基」、及び「(ペル)ハロゲン化アリールオキシ基」についても同様である。
「アリール基」とは、芳香族化合物において芳香環を形成する炭素原子の内いずれか1つの炭素原子に結合した1つの水素原子を取り去った残基に相当する一価の基を意味し、炭素環化合物から誘導されるアリール基と、ヘテロ環化合物から誘導されるヘテロアリール基とを合わせた総称で用いる。
炭化水素基の炭素数とは、ある炭化水素基全体に含まれる炭素原子の総数を意味し、該基が置換基を有さない場合は炭化水素基骨格を形成する炭素原子の数を、該基が置換基を有する場合は炭化水素基骨格を形成する炭素原子の数に置換基中の炭素原子の数を加えた総数を表す。
<反応機構>
本発明はオレフィンメタセシスを利用し、原料オレフィンの炭素数を増やす含フッ素オレフィンの製造方法に関する。例えば、下記式(21)で表わされる原料オレフィンを金属−カルベン錯体存在下で反応させた場合、下記スキーム(I)に表わすような反応機構により、炭素数が増えた下記式(41)で表わされる含フッ素オレフィンが得られる。式(41)で表される化合物を異性化(二重結合部分の異性化)させることにより、プロピレンの3位の水素原子の一つが含フッ素基で置換された目的の化合物(51)を得る。
また下記スキーム(I)に示される中間体である化合物(11)及び化合物(12)は、オレフィンメタセシス反応活性を有する金属−カルベン錯体化合物(10)の代表例として記載する。特定の金属−カルベン錯体化合物(10)としては、ルテニウム−カルベン錯体、モリブデン−カルベン錯体、又はタングステン−カルベン錯体(以下、「金属−カルベン錯体」とも総称する。)が例示できる。
Figure 2016160232
上記スキーム(I)において、[L]は配位子であり、Mはルテニウム、モリブデン又はタングステンであり、Rfは、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または、炭素数5〜20の(ペル)フルオロアリール基である。
またオレフィンメタセシスは反応が可逆である。すなわちスキーム(I)において逆向きの反応(逆向きの方向の矢印で表わされる反応)が存在する。しかしこの点についての詳細は説明を省略する。また生成するオレフィンについては幾何異性体が存在する可能性がある。しかしこの点の詳細については、個々の反応に強く依存するので、説明を省略する。
<金属−カルベン錯体化合物(10)>
金属−カルベン錯体化合物(10)として、上記スキーム(I)では化合物(11)及び化合物(12)を例に示したが、金属と二重結合を形成している炭素原子に結合する2つの官能基は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の一価炭化水素基、または、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、リン原子、及びケイ素原子からなる群から選ばれる原子を1以上含む炭素数1〜20の一価炭化水素基であればよく、これらは互いに結合して環を形成してもよい。
化合物(10)は本発明に係る製造方法において触媒としての役割を果たすが、試薬として投入するもの及び反応中で生成するもの(触媒活性種)の両方を意味する。ここで、化合物(10)は反応条件下、配位子のいくつかが解離することで触媒活性を示すようになるものと、配位子の解離なしで触媒活性を示すものが知られているが、本発明ではいずれでもよく限定されない。また一般に、オレフィンメタセシスは触媒へのオレフィンの配位と解離を繰り返しながら進行するため、反応中、触媒上にオレフィン以外の配位子がいくつ配位しているかは必ずしも明確でない。したがって本明細書中、[L]は配位子の数や種類を特定するものではない。
上記触媒のうち金属がルテニウムである化合物は一般的に「ルテニウム−カルベン錯体」と称されるものであり、例えばVougioukalakis,G.C.et al. Chem.Rev.,2010,110,1746−1787.に記載されているルテニウム−カルベン錯体を利用することができる。また、例えばAldrich社やUmicore社から市販されているルテニウム−カルベン錯体を利用することができる。
ルテニウム−カルベン錯体の具体例としては、ビス(トリフェニルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−3−メチル−2−ブテニリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジイソプロピルイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジシクロヘキシルイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、[1,3−ビス(2−メチルフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、[1,3−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)エトキシメチリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)エトキシメチリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)[ビス(3−ブロモピリジン)]ベンジリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)(2−イソプロポキシフェニルメチリデン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)[(トリシクロヘキシルホスホラニル)メチリデン]ジクロロルテニウムテトラフルオロボラート、UmicoreM2、UmicoreM51、UmicoreM52、UmicoreM71SIMes、UmicoreM71SIPr、UmicoreM73SIMes、UmicoreM73SIPr、等が挙げられ、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)(2−イソプロポキシフェニルメチリデン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン)[(トリシクロヘキシルホスホラニル)メチリデン]ジクロロルテニウムテトラフルオロボラート、UmicoreM2、UmicoreM51、UmicoreM52、UmicoreM71SIMes、UmicoreM71SIPr、UmicoreM73SIMes、UmicoreM73SIPrが特に好ましい。なお上記錯体のうち、「Umicore」で始まる名称は、Umicore社の製品の商品名である。
なお、上記ルテニウム−カルベン錯体は、単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよい。さらに必要に応じてシリカゲルやアルミナ、ポリマー等の担体に担持して用いてもよい。
上記触媒のうち金属がモリブデンまたはタングステンである化合物は一般的に「モリブデン−カルベン錯体」「タングステン−カルベン錯体」と称されるものであり、例えばGrela,K.(Ed) Olefin Metathesis:Theory and Practice, Wiley,2014.に記載されているモリブデン−カルベン錯体又はタングステン−カルベン錯体を利用することができる。また、例えばAldrich社やStrem社から市販されているモリブデン−カルベン錯体又はタングステン−カルベン錯体を利用することができる。
なお、上記モリブデン−カルベン錯体又はタングステン−カルベン錯体は、単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよい。さらに必要に応じてシリカゲルやアルミナ、ポリマー等の担体に担持して用いてもよい。
モリブデン−カルベン錯体の具体例を下記に示す。なお、Meとはメチル基を、i−Prとはイソプロピル基を、t−Buとはターシャリーブチル基を、Phとはフェニル基を、それぞれ意味する。
Figure 2016160232
Figure 2016160232
タングステン−カルベン錯体の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2016160232
<化合物(21)>
化合物(21)におけるRfは、前記定義と同様である。
炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基としては、特に炭素数1〜8の(ペル)フルオロアルキル基が好ましい。具体的にはトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、またはヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基が入手容易性の点から好ましい。アルキル鎖は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。
炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基としては、特に炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜8の(ペル)フルオロアルキル基が好ましい。具体的にはペルフルオロプロポキシプロポキシ基が入手容易性の点から好ましい。アルキル鎖は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。
炭素数5〜20の(ペル)フルオロアリール基としては、特に炭素数5〜12の(ペル)フルオロアリール基が好ましい。具体的にはモノフルオロフェニル基、又はペンタフルオロフェニル基が好ましく、特にペンタフルオロフェニル基が入手容易性の点から好ましい。
Rfとしては、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のペルフルオロアルキル基がより好ましく、トリデカフルオロヘキシル基が特に好ましい。
化合物(21)として好ましくは、具体的には下記に示す化合物である。
Figure 2016160232
<化合物(31)>
化合物(31)としては、プロピレンを用いる。
<化合物(41)>
上記化合物(21)と化合物(31)とのオレフィンメタセシスにより得られる、含フッ素化合物(41)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2016160232
<異性化反応>
異性化反応の方法に特に制限はないが、例えば文献(Journal of Oganometallic Chemistry, 293 (1985) 139−146)記載の方法に従って行うことができる。
Figure 2016160232
<化合物(51)>
上記異性化反応により、化合物(41)の内部オレフィンが末端オレフィンに移行し、化合物(51)が得られる。化合物(51)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2016160232
<製造方法>
本発明はオレフィンメタセシスによる含フッ素オレフィンの製造方法に関するものであり、典型的には、異なる2種類のオレフィンと金属−カルベン錯体を接触させることによってオレフィンメタセシスを行い、原料とは異なるオレフィンを得るものである。
原料となるオレフィン(上述の化合物(21)及び(31))としては、末端オレフィンを用いる。目的物収率向上の点で、原料となるオレフィンは脱気及び脱水されたものを用いることが好ましい。脱気操作について、特に制限はないが、凍結脱気等を行うことがある。脱水操作について、特に制限はないが、通常モレキュラーシーブ等と接触させる。原料となるオレフィンについて、前記脱気及び脱水操作は通常金属−カルベン錯体と接触させる前に行う。
また原料となるオレフィンは微量の不純物(例えば過酸化物、フッ化水素等)を含むことがあるので、目的物収率向上の点で精製してもよい。精製方法については特に制限はない。例えば文献(Armarego,W.L.F.et al.,Purification of Laboratory Chemicals(Sixth Edition),2009,Elsevier)記載の方法に従って行うことができる。
原料となるオレフィン(以下、前記2種類のオレフィンを総称していう)は、反応容器にあらかじめ混合してから投入しても、別々に投入しても構わない。第一のオレフィンを金属−カルベン錯体と接触させて得られた混合物に、第二のオレフィンを接触させる場合もある。
原料となる両オレフィンのモル比に特に限定はないが、通常基準となるオレフィン1モルに対して、もう一方のオレフィンを0.01〜100モル程度用い、好ましくは0.1〜10モル程度用いる。
金属−カルベン錯体は試薬として投入しても、系内で発生させてもよい。
試薬として投入する場合、市販の金属−カルベン錯体をそのまま用いてもよく、あるいは市販試薬から公知の方法で合成した市販されていない金属−カルベン錯体を用いてもよい。
系内で発生させる場合、公知の方法で前駆体となる金属錯体から調製した金属−カルベン錯体を本発明に用いることができる。
用いる金属−カルベン錯体の量としては、特に制限はないが、原料となるオレフィンの内、基準となるオレフィン1モルに対して、通常0.0001〜1モル程度用い、好ましくは0.001〜0.2モル程度用いる。
用いる金属−カルベン錯体は、通常固体のまま反応容器に投入するが、溶媒に溶解又は懸濁させて投入してもよい。この時用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない範囲で特に制限はなく、有機溶媒、含フッ素有機溶媒、イオン液体、水等を単独又は混合して用いることができる。なお、これらの溶媒分子中、一部又はすべての水素原子が重水素原子で置換されていてもよい。
有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、o−,m−,p−キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、グライム、ジグライム等のエーテル系溶媒等を使用することができる。含フッ素有機溶媒としては、例えば、ヘキサフルオロベンゼン、m−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、p−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、ジクロロペンタフルオロプロパン等を使用することができる。イオン液体としては、例えば、各種ピリジニウム塩、各種イミダゾリウム塩等を用いることができる。上記溶媒の中でも、金属−カルベン錯体の溶解性等の点で、ベンゼン、トルエン、o−,m−,p−キシレン、メシチレン、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジオキサン、THF(テトラヒドロフラン)、ヘキサフルオロベンゼン、m−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、p−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン等、及びこれらの混合物が好ましい。
なお、目的物収率向上の点で、前記溶媒は脱気及び脱水されたものを用いることが好ましい。脱気操作について、特に制限はないが、凍結脱気等を行うことがある。脱水操作について、特に制限はないが、通常モレキュラーシーブ等と接触させる。前記脱気及び脱水操作は通常金属−カルベン錯体と接触させる前に行う。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる雰囲気としては、特に限定はないが、触媒の長寿命化の点で、不活性気体雰囲気下が好ましく、中でも窒素又はアルゴン雰囲気下が好ましい。ただし、例えば反応条件において気体となるオレフィンを原料として用いる場合、これらの気体雰囲気下で行うことができる。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる相としては、特に制限はないが、反応速度の点で、通常は液相が用いられる。原料となるオレフィンが反応条件下で気体の場合、液相で実施するのが難しいため、気−液二相で実施することもできる。なお、液相で実施する場合には溶媒を用いることができる。このとき用いる溶媒としては、上記、金属−カルベン錯体の溶解又は懸濁に用いた溶媒と同様のものを利用することができる。なお、原料となるオレフィンのうち少なくとも一方が反応条件下で液体の場合、無溶媒で実施できることがある。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる容器としては、反応に悪影響を与えない範囲で特に制限はなく、例えば金属製容器又はガラス製容器等を用いることができる。なお、本発明にかかるオレフィンメタセシスは反応条件下、気体状態のオレフィンを扱うことがあるので、気密が可能な耐圧容器が好ましい。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる温度としては、特に制限はないが、通常−100〜200℃の範囲で実施することができ、反応速度の点で、0〜150℃が好ましい。なお、低温では反応が開始せず、高温では錯体の速やかな分解が生じることがあるので適宜温度の下限と上限を設定する必要がある。通常、用いる溶媒の沸点以下の温度で実施される。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる時間としては、特に制限はないが、通常1分〜48時間の範囲で実施される。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる圧力としては、特に制限はないが、加圧下でも、常圧下でもよいし、減圧下でもよい。通常0.001〜10MPa程度、好ましくは0.01〜1MPa程度である。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させる際に、反応に悪影響を及ぼさない範囲で無機塩や有機化合物、金属錯体等を共存させてもよい。また、反応に悪影響を及ぼさない範囲で、オレフィンと金属−カルベン錯体の混合物を攪拌してもよい。このとき、攪拌の方法としては、メカニカルスターラーやマグネティックスターラー等を用いることができる。
オレフィンと金属−カルベン錯体を接触させた後、目的物は通常複数のオレフィンの混合物として得られるため、公知の方法で単離してもよい。単離方法としては、例えば蒸留、カラムクロマトグラフィー、リサイクル分取HPLC等が挙げられ、必要に応じてこれらを単独又は複数組み合わせて用いることができる。
単離した目的のオレフィンをさらに異性化する。異性化反応の方法に特に制限はないが、例えば文献(Journal of Oganometallic Chemistry, 293 (1985) 139−146)記載の方法に従って行うことができる。
本反応で得られた目的物は通常の有機化合物と同様の公知の方法で同定することができる。例えば、H−、19F、13C−NMRやGC−MS等が挙げられ、必要に応じてこれらを単独又は複数組み合わせて用いることができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<市販試薬>
本実施例において、触媒は、特に記載しない場合においては、市販品をそのまま反応に用いた。溶媒(m−キシレン−d10、ベンゼン−d)及び内部標準物質(p−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン)は、市販品をあらかじめ凍結脱気したあと、モレキュラーシーブ4Aで乾燥してから反応に用いた。
<評価方法>
本実施例において、合成した化合物の構造は日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置(JNM−AL300)によりH−NMR、19F−NMR測定を行うことで同定した。また、分子量は株式会社島津製作所製のガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS−QP2010Ultra)を用いて、電子イオン化法(EI)により求めた。
<実施例1>
(1)化合物Aの合成:第2世代グラブス触媒による3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテンとプロピレンのクロスメタセシス
窒素雰囲気下、第2世代グラブス触媒(10mol%、0.006mmol)、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン(0.06mmol、20.9mg)およびC(0.6mL)をNMR測定管の中に量り入れて氷冷した。最後に氷冷下でプロピレン(0.12mmol、ガスとして2.7mL)を加えてNMR管を60℃に加熱して1時間反応させた。反応終了後、NMRおよびGC−MSを測定し化合物Aの生成を確認した。
これら一連の反応を以下に示す。
生成物AのGC−MS(EI):[M−F]=341.
生成物AのGC−MS(CI):[M−F]=341.
Figure 2016160232
(2)化合物Aの異性化
別途合成した化合物Aを、KCHSi(CHと反応させ、続いてClB(Cと反応させ、加水分解する。これにより4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−1−ノネンを得る。
Figure 2016160232

Claims (5)

  1. オレフィンメタセシス反応活性を有する金属−カルベン錯体化合物(10)の存在下、下記式(21)で表される化合物と下記式(31)で表される化合物を反応させて下記式(41)で表される化合物を得て、前記式(41)で表される化合物を異性化することにより、下記式(51)で表される化合物を製造する方法。
    Figure 2016160232
    ただし、式中の記号は以下の意味を表す。
    Rfは、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または、炭素数5〜20の(ペル)フルオロアリール基である。
  2. 金属−カルベン錯体化合物(10)における金属が、ルテニウム、モリブデンまたはタングステンである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記Rfが、炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基、または炭素原子と炭素原子の間にエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜20の(ペル)フルオロアルキル基である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記Rfが炭素数1〜8のペルフルオロアルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記式(21)で表される化合物が、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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