JP2016160190A - 歯科用グラスアイオノマーセメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメント組成物であって、標準光D65下においてL*a*b*表色系で表すところのL*の値を制限することなく、例えば、L*の値が60を超える光の反射率が高い色であっても、初期硬化時間の短縮効果が得られる歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を提供する。【解決手段】 光重合触媒を含有し、且つ重合性モノマーを含有しないことを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に関し、さらに詳細には重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に関する。
歯科用グラスアイオノマーセメントは歯科用セメントの中でも特に、生体親和性や歯質接着性に優れ、また硬化体が半透明性で審美性に優れ、さらにフッ素徐放能を有し歯質を強化する効果が期待されることから、歯科分野において修復をはじめとした広範な用途に用いられている。
この歯科用グラスアイオノマーセメントは、フルオロアルミノシリケートガラス粉末、ポリカルボン酸及び水を主成分とする歯科用セメントである。具体的には、ポリアクリル酸が水の存在下フルオロアルミノシリケートガラスに作用し、遊離したガラス中の金属イオン(アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンやアルミニウムイオン)とポリアクリル酸のカルボキシル基とがイオン結合し架橋構造を形成して硬化する(以後、アイオノマー反応と呼ぶことがある。)歯科用セメントである。
さらに今日では、従来の歯科用グラスアイオノマーセメントにさらに重合性モノマーを含有し、アイオノマー反応に加えてモノマーの重合反応を併用したレジン強化型歯科用グラスアイオノマーセメントも広く用いられている。このレジン強化型歯科用グラスアイオノマーセメントは、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメントと比較して機械的強度や歯質接着性が高いという特長がある。その一方で、重合性モノマーには刺激臭があり好まれない場合があることから、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメントの需要は引き続いてある。
従来型歯科用グラスアイオノマーセメントはアイオノマー反応を主に利用しているため初期硬化に要する時間が比較的遅いという問題がある。臨床において歯科用グラスアイオノマーセメントを適用する際には、窩洞形成した適用部位に歯科用グラスアイオノマーセメントを充填した後、注水下で形態修正や表面研磨等の作業を行う必要がある。この時、初期硬化が十分に完了する前に水分に触れると、硬化反応途中の金属イオンの溶出等が起こることにより、セメント硬化体の強度の低下や、硬化体表面の白濁化といった性能の低下を招くことから、次の臨床操作に移ることができない。このため、従来型歯科用グラスアイオノマーセメントの分野では現在でも初期硬化時間のさらなる短縮が課題となっている。
この課題に対し、過去に本出願人は、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメントにおいて、フルオロアルミノシリケートガラス粉末とポリカルボン酸と水との混合物に光を照射することで初期硬化時間を短縮することができる歯科用グラスアイオノマーセメントの硬化方法を開発した(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば一定の効果が得られるが、さらなる初期硬化時間の短縮が求められていた。
この課題に対し、さらに本出願人は、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメントにおいて、色素を含有させて標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値が60以下の色とした歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を開発した(例えば、特許文献2参照。)。この組成物に対し光を照射すると、さらに初期硬化時間が短縮されることが確認された。
特許第4467672号公報 特許第4498501号公報
しかし、前記特許文献2において初期硬化時間の短縮効果を得るためには、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に色素を配合して、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値が60以下の色とすることが必要であった。逆に、L*の値が60を超える光の反射率が高い色である場合には、初期硬化時間の短縮効果が得られず、近年審美性の観点から求められている、より白色に近い歯科用グラスアイオノマーセメント組成物の初期硬化時間の短縮が求められていた。
そこで本発明は、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメント組成物であって、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値を制限することなく、例えば、L*の値が60を超える光の反射率が高い色であっても、初期硬化時間の短縮効果を得ることができる歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に光重合開始剤を配合すれば、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値を制限することなく、初期硬化時間の短縮効果が得られることを究明して本発明を完成させた。
即ち、本発明は、光重合開始剤を含有し、且つ重合性モノマーを含有しないことを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物である。
本発明によれば、重合性モノマーを含有しない従来型歯科用グラスアイオノマーセメント組成物であって、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値を制限することなく、初期硬化時間の短縮効果を得ることができる歯科用グラスアイオノマーセメント組成物が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物は、光重合開始剤を含有し、且つ重合性モノマーを含有しないことを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物である。
ここで歯科用グラスアイオノマーセメント組成物とは、重合性モノマーを含有しない、いわゆる従来型の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を意味し、フルオロアルミノシリケートガラス粉末、ポリアクリル酸及び水を主成分として含む。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に使用可能なフルオロアルミノシリケートガラス粉末としては、一般的に歯科用グラスアイオノマーセメントに使用されているフルオロアルミノシリケートガラス粉末等が挙げられる。その好ましい組成として、ガラスの総重量に対してAl3+:10〜25重量%、Si4+:5〜30重量%、F-:1〜30重量%、Sr2+:0〜20重量%、Ca2+:0〜20重量%、アルカリ金属イオン(Na+、K+等):0〜10重量%が例示される。これらを含む原料を混合・溶融した後、冷却・粉砕し平均粒径0.02〜20μm程度の粉末に調製されたものが好ましい。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に使用可能なポリカルボン酸としては、一般的な歯科用グラスアイオノマーセメントに使用されているポリカルボン酸が使用可能であり、α−β不飽和モノカルボン酸あるいはα−β不飽和ジカルボン酸の単独重合体及び共重合体を示すことができる。α−β不飽和モノカルボン酸あるいはα−β不飽和ジカルボン酸として具体的にはアクリル酸,メタクリル酸,2-クロロアクリル酸,3-クロロアクリル酸,アコニット酸,メサコン酸,マレイン酸,イタコン酸,フマール酸,グルタコン酸,シトラコン酸が例示される。ポリカルボン酸の重量平均分子量としては5000〜40000であることが好ましい。ポリカルボン酸は、通常は液体成分に配合されるが、粉成分に配合されてもよい。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物の形態としては、粉末成分と液体成分を使用時に混合、練和して用いる粉液型、フルオロアルミノシリケートガラス粉末、水、及び増粘効果のある物質を含むペーストと、ポリカルボン酸溶液と混合して使用する2ペースト型、アイオノマー反応が開始されないようにマイクロカプセル処理等を行って単一のペーストとした1ペースト型の何れにも適用可能である。
本発明に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物には、光重合開始剤を含有する。光重合開始剤を配合することにより、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*の値を制限することなく、初期硬化時間の短縮効果を得ることができる。
ここで、L***表色系について説明する。L***表色系は1976年に国際照明委員会(CIE)で規格化され、日本でもJIS Z8729「L***表色系及びL***表色系による物体色の表示方法」において採用されている。なお、本発明に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を規定する光源は常用光源D65(JIS Z8716「表面色の比較に用いる常用光源蛍光 ランプD65−形式及び性能」)を挙げることができる。
このL***表色系では明度をL*として0〜100の数値で表し、L*=0を真黒、L*=100を真白としている。また、a*,b*は色相と彩度を示し、−60〜60の値で表される。a*,b*は色の方向を示しており、a*は赤方向、−a*は緑方向、b*は黄方向、−b*は青方向を示している。数値の絶対値が大きくなるに従って色が鮮やかとなり、小さいほどくすんだ色となる。
光重合開始剤としては、カンファーキノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、チオキサントン、アントラキノン、2−エチルアントラキノン等が例示される。この中でも、カンファーキノン、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドが特に好ましい。
また光重合開始剤の吸収波長域としては、320〜780nmであれば、一般的な歯科用光照射器を用いることができるため好ましい。さらに好ましい光重合開始剤の吸収波長域は400〜520nmである。
光重合開始剤の配合量は、歯科用グラスアイオノマーセメント組成物中に、0.01〜5重量%であることが好ましい。0.01重量%未満では、初期硬化時間の短縮効果が得られにくい傾向があり、5重量%を超えると、相対的にガラス成分の配合量が少なくなり、強度が得られにくくなる傾向がある。より好ましい光重合開始剤の配合量は、0.02〜2重量%である。
光重合開始剤は、予めフルオロアルミノシリケートガラス,ポリカルボン酸,水の各成分や粉,液,ペーストの歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を構成する成分の何れに含有されていてもよい。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物には、重合性モノマーは配合しない。このため、本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物は、レジン強化型歯科用グラスアイオノマーセメントにみられる重合性モノマーに起因する刺激臭の問題がない。
さらに、本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物には必要に応じて公知の紫外線吸収剤,可塑剤,酸化防止剤,抗菌剤,界面活性剤,色素等を添加してもよい。
次に、本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメント組成物の使用例を説明する。最初に、切削等により齲蝕等を除去し窩洞を形成した適用部位に、練和した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を充填又は塗布する。次に、充填又は塗布した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物に対し光照射を行う。その後、注水下で形態修正や表面研磨等の仕上げを行う。
光照射に使用する装置としては、現在、歯科で広く使用されている赤外線,可視光線,紫外線照射器が使用可能であり、波長320〜3000nmの範囲の光を放出する光源を使用した装置を使用することができる。波長320nm未満であると生体に対し為害性が強くなってしまうので好ましくない。一方、波長3000nmを超える波長領域の光は歯科用グラスアイオノマーセメントの硬化反応を促進させる作用が小さくなってしまう傾向がある。歯科医にとって入手のし易さの観点から、波長320〜780nmの光を照射可能な可視光線光照射器が好ましい。
本実施形態に係る歯科用グラスアイオノマーセメントの硬化方法において波長320〜3000nmの範囲の光の照射は、歯科用グラスアイオノマーセメントの温度を適度な時間内で上昇させ硬化反応を促進するため、少なくとも200mw/cm2の放射照度で行うことが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、使用した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物はいずれも重合性モノマーを含まない、いわゆる従来型の歯科用グラスアイオノマーセメント組成物である。
<フルオロアルミノシリケートガラス粉末の調製>
酸化アルミニウム22g,無水珪酸23g,フッ化カルシウム12g,リン酸カルシウム15g及びフッ化ストロンチウム28gを乳鉢にて充分に混合撹拌して得たバッチを磁器るつぼに入れ、電気炉にて約7℃/分の昇温速度にて1200℃の温度に昇温し3時間係留した後、融液を水中に流し出して得た急冷ガラスを粉砕して、フルオロアルミノシリケートガラス粉末とした。この粉末の平均粒径は2.5μmであった。
<歯科用グラスアイオノマーセメント組成物の調製>
表1に示した組成(単位:重量%)にて、粉末成分及び液体成分を調製し、粉末成分を0.40g、液体成分を0.12g秤量して、歯科用カプセルミキサー(製品名:カプセルミキサーCM−II,ジーシー社製)用のカプセルに充填した。
Figure 2016160190
表中の下記物質の正式名称は下記の通りである。
IRGACURE 819(BASF社製): ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、
ルシリンPTO(BASF社製): 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
食用青色1号(ダイワ化成社製): ブリリアントブルーFCF
黄色色素(日本チバガイギー社製): クロモフタルイエロー
<注水研磨開始時間の評価>
上記調製したそれぞれのカプセルについて、歯科用カプセルミキサー(製品名:カプセルミキサーCM−II,ジーシー社製)を用いて10秒間練和した。
練和後、カプセルアプライヤー(製品名:カプセルアプライヤーIV,ジーシー社製)を用いて,内径5mm,高さ2mmのアクリル型に充填し,透明なOHPフィルムを載せて圧接成形した後、直ちに37℃,相対湿度100%の恒温恒湿チャンバーに入れた。
練和開始から1分後に光照射器(製品名:G−ライトプリマII,ジーシー社製)を用いて30秒間光照射した。
練和開始から所定時間経過後、OHPフィルムを外し,37℃の蒸留水中に1分間浸漬した。
浸漬後、水中から取り出して試料表面の水分を除去し,防湿剤(製品名:フジバーニッシュ,ジーシー社製)を塗布した。
防湿剤塗布後の試料を、再び37℃の蒸留水中に浸漬した。
24時間浸漬後、水中から取り出して防湿剤を除去し,表面硬さをビッカース硬度計(製品名:マイクロビッカース硬度計HMV−G21,島津製作所社製)にて測定した。
上記所定時間を変化させて表面硬さを測定し、その表面硬さが、別途測定した、一度も水中浸漬させずに37℃,相対湿度100%の恒温恒湿チャンバーにて24時間浸漬した試料の表面硬さの90%値に達する練和開始からの時間を注水研磨開始時間と定義した。注水研磨開始時間が短いほど短時間で注水が可能であり、初期硬化時間が短いと評価できる。結果を表1に示す。
<明度の評価>
上記方法で練和した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物を,直径15mm,厚さ1mmのアクリルリングに充填し,透明なOHPフィルムを載せて圧接成形した後、直ちに37℃,相対湿度100%の恒温恒湿チャンバーに入れた。
1時間後,OHPフィルム,アクリルリングを取り出し,分光測色計(製品名:分光測色計CM−3610d,コニカミノルタ製)を用いて,試料表面の、標準光D65下においてL***表色系で表すところのL*値(明度)を、白色背景,乾燥条件下にて測定した。L*値が高いほど明度が高いと評価できる。結果を表1に示す。
上記評価結果より、色素を配合した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物の場合、明度が低くなってしまったり(比較例1)、初期硬化時間の短縮効果が得られなかったり(比較例2)する。また、光重合開始剤又は色素の何れも配合しない場合、初期硬化時間の短縮効果が得られない(比較例3)。これに対し、光重合開始剤を配合した歯科用グラスアイオノマーセメント組成物(実施例1〜4)であれば、注水研磨開始時間は短く、且つ明度の高い硬化体が得られることがわかる。

Claims (1)

  1. 光重合触媒を含有し、且つ重合性モノマーを含有しないことを特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント組成物。
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