JP2016159884A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油漏れによる転舵角のずれを抑制できる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】車両用操舵装置1は、転舵軸10に結合されたパワーシリンダ11と、操舵部材2の操作に応じてパワーシリンダ11へ作動油を供給するヘルムポンプ12とを含む。さらに車両用操舵装置1は、操舵部材2に連結された入力軸3およびヘルムポンプ12に連結された出力軸4を差動回転可能に連結する差動機構7と、差動機構7を駆動することにより入力軸3と出力軸4との間の回転角度差を変化させる差動機構駆動用モータ8とを含む回転角差動機構5と、入力軸3の操舵角θを検出する操舵角センサ19と、転舵輪9の転舵角θを検出する転舵角センサ24と、転舵角θが、所定の目標転舵角と等しくなるように差動機構駆動用モータ8の回転角を制御するECU25とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両用操舵装置に関する。
特許文献1は、スイベルシャフトを転舵軸として転舵自在に船尾に固定された船外機を開示している。この船外機は、電動モータにより船外機を駆動する電気式操舵機構と、油圧により船外機を転舵する油圧式操舵機構と、電気式操舵機構と油圧式操舵機構とを切り替える切替機構とを含む操舵装置により操舵される。
油圧式操舵機構は、油圧シリンダ(パワーシリンダ)と、油圧回路と、ヘルムポンプ(油圧ポンプ)とを含む。ヘルムポンプ(油圧ポンプ)は、ステアリングホイール(操舵部材)の回転量に応じた作動油を、油圧回路を介して油圧シリンダ(パワーシリンダ)に供給する。ヘルムポンプ(油圧ポンプ)から作動油が供給されると、油圧シリンダ(パワーシリンダ)は伸縮動作を行う。この伸縮動作がリンク機構を介してスイベルシャフトに伝達されて、船外機が転舵される。
特開2007−216911号公報
一般的に、パワーシリンダと油圧ポンプとを含む操舵装置では、パワーシリンダまたは油圧ポンプにおいて少なからず油漏れが発生する。油漏れが発生すると、パワーシリンダの油圧が変動する結果、所望の動作でパワーシリンダを制御できないおそれがある。
ここで、特許文献1の船外機用の油圧式操舵機構を、車両用の操舵装置に転用する場合について考える。特許文献1の油圧式操舵機構では、操舵側のヘルムポンプ(油圧ポンプ)および転舵側の油圧シリンダ(パワーシリンダ)の油漏れが考慮されていない。そのため、この油圧式操舵機構を車両用の操舵装置に適用すると、操舵部材の操舵角に対して取るべき転舵輪の目標転舵角に対して実際の転舵角がずれるおそれがある。目標転舵角と実際の転舵角とが一致しない場合、操舵部材の中心位置が定まらないため、特許文献1の油圧式操舵機構をそのまま車両用の操舵装置に適用することはできない。
この発明の目的は、油漏れによる転舵角のずれを抑制できる車両用操舵装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、転舵輪(9)を転舵するための転舵軸(10)と、前記転舵軸に結合されたパワーシリンダ(11)と、操舵部材(2)の操作に応じて前記パワーシリンダへ作動油を供給する油圧ポンプ(12)とを含む車両用操舵装置(1)であって、前記操舵部材に連結された入力軸(3)と、前記油圧ポンプに連結された出力軸(49)と、前記入力軸および前記出力軸を差動回転可能に連結する差動機構(7)と、前記差動機構を駆動することにより前記入力軸と前記出力軸との間の回転角度差を変化させる差動機構駆動用モータ(8)とを含む回転角差動機構(5)と、前記入力軸の操舵角(θ)を検出する操舵角検出手段(19)と、前記転舵輪の転舵角(θ)を検出する転舵角検出手段(24)と、前記差動機構駆動用モータが非作動で、かつ油漏れが発生していないと仮定した場合に、前記操舵角検出手段により検出される操舵角に対して取るべき転舵角を目標転舵角(θ )とし、前記転舵角検出手段により検出される転舵角が前記目標転舵角と等しくなるように前記差動機構駆動用モータの回転角を制御する差動機構駆動用モータ制御手段(29,30)とを含む、車両用操舵装置(1)である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、差動機構駆動用モータ制御手段により、転舵角検出手段により検出される実際の転舵角と目標転舵角とが等しくなるように差動機構駆動用モータの回転角が制御される。これにより、油漏れによる転舵角のずれを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、転舵輪(9)を転舵するための転舵軸(10)と、前記転舵軸に結合されたパワーシリンダ(11)と、前記パワーシリンダに第1油路(17)および第2油路(18)を介して接続され、操舵部材(2)の操作に応じて前記パワーシリンダへ作動油を供給する油圧ポンプ(12)とを含む車両用操舵装置(41)であって、一端が前記操舵部材に連結され、他端が前記油圧ポンプに連結されたステアリングシャフト(42)と、前記ステアリングシャフトの操舵角(θ)を検出する操舵角検出手段(19)と、前記転舵輪の転舵角(θ)を検出する転舵角検出手段(24)と、前記第1油路および前記第2油路の間に設けられ、補助ポンプ(44)が接続されたバイパス油路(45)と、前記補助ポンプを駆動する電動モータ(46)と、油漏れが発生していないと仮定した場合に、前記操舵角検出手段により検出される操舵角に対して取るべき転舵角を目標転舵角(θ )とし、前記転舵角検出手段により検出される転舵角と前記目標転舵角との偏差(Δθ)が所定値以上の場合、前記偏差が小さくなるように前記電動モータを駆動制御する電動モータ駆動手段(29,30)とを含む、車両用操舵装置(41)である。
この構成によれば、転舵角検出手段により検出される実際の転舵角と目標転舵角との偏差が所定値以上の場合、当該偏差が小さくなるように、電動モータが駆動制御される。これにより、油漏れによる転舵角のずれを抑制できる。
請求項3に記載の発明は、前記バイパス油路に接続された常時閉の開閉バルブ(43)と、前記転舵角検出手段により検出される転舵角と前記目標転舵角との偏差が所定値以上の場合、前記偏差が小さくなるように前記開閉バルブを開弁状態にするバルブ制御手段(51)とを含む、請求項2に記載の車両用操舵装置である。
この構成によれば、転舵角検出手段により検出される実際の転舵角と目標転舵角との偏差が所定値以上の場合、開閉バルブが開弁状態に制御される。そして、実際の転舵角と目標転舵角との偏差が小さくなるように、電動モータが駆動制御される。これにより、油漏れによる転舵角のずれを抑制できる。
図1は、この発明の第1実施形態に係る操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1に示す操舵装置のECUの電気的構成を示すブロック図である。 図3は、この発明の第2実施形態に係る操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図4は、図3に示す操舵装置のECUの電気的構成を示すブロック図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。
車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結された入力軸3と、出力軸4と、入力軸3と出力軸4との間の回転角度差を変化させる回転角差動機構5と、転舵機構6とを含む。
回転角差動機構5は、たとえばVGR(Variable Gear Ratio)機構である。回転角差動機構5は、入力軸3および出力軸4を差動回転可能に連結する差動機構7と、差動機構7を駆動することにより入力軸3と出力軸4との間の回転角度差を変化させる差動機構駆動用モータ8とを含む。回転角差動機構5は、さらに、入力軸3および出力軸4の相対回転を拘束するためのソレノイドロック機構32を含む。
差動機構7は、たとえば、入力軸3と一体回転するサンギヤ33と、出力軸4と一体回転するキャリア34と、サンギヤ33およびキャリア34を連結する遊星ギヤ35と、遊星ギヤ35を自転可能に支持し、当該遊星ギヤ35と共に公転可能なリングギヤ36とを含む。差動機構駆動用モータ8は、リングギヤ36に駆動連結されている。差動機構駆動用モータ8は、たとえば三相ブラシレスモータである。
ソレノイドロック機構32は、リングギヤ36の周囲に複数(図1では1つのみ図示している。)配置されており、ソレノイド(図示せず)を内蔵する固定部37と、固定部37に対して伸縮可能に設けられた可動部38とを含む。固定部37は、リングギヤ36と一体回転可能に設けられている。可動部38は、ソレノイドの消磁によりリングギヤ36から離間する離間位置(図1に示す位置)と、ソレノイドの励磁によりリングギヤ36に係合する係合位置との間で伸縮する。可動部38は、常時離間位置に位置するように制御されている。
可動部38が離間位置に位置する状態で、差動機構駆動用モータ8が駆動されると、回転角差動機構5は、入力軸3の回転に差動機構駆動用モータ8の回転を上乗せして出力軸4に伝達させることにより、入力軸3に対する出力軸4の回転角度差を増減させる。一方、可動部38が係合位置に位置する状態では、遊星ギヤ35とリングギヤ36との相対回転が拘束されて、差動機構7全体が一体回転する。つまり、拘束時における入力軸3および出力軸4間の回転角度差を保持した状態で車両用操舵装置1の手動操舵が可能となる。
転舵機構6は、転舵輪9を転舵するための転舵軸10と、転舵軸10に結合されたパワーシリンダ11と、出力軸4に連結され、操舵部材2の操作に応じてパワーシリンダ11へ作動油を供給する油圧ポンプの一例としてのヘルムポンプ12とを含む。転舵軸10は、その両端部にそれぞれ設けられたタイロッド13およびタイロッド13に連結されたナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪9に連結されている。
パワーシリンダ11は、転舵軸10に一体的に設けられたピストン14と、ピストン14により区画された第1油室15および第2油室16を有している。ヘルムポンプ12は、第1油路17を介してパワーシリンダ11の第1油室15に接続されていると共に、第2油路18を介してパワーシリンダ11の第2油室16に接続されている。ヘルムポンプ12は、出力軸4からの回転駆動力を受けて第1油路17または第2油路18に作動油を吐出する。
ヘルムポンプ12から第1油路17に作動油が吐出された場合、吐出された作動油は、第1油路17を介してパワーシリンダ11の第1油室15に供給される。それと共に、パワーシリンダ11の第2油室16から第2油路18に排出された作動油は、第2油路18を介してヘルムポンプ12に供給される。一方、ヘルムポンプ12から第2油路18に作動油が吐出された場合、吐出された作動油は、第2油路18を介してパワーシリンダ11の第2油室16に供給される。それと共に、パワーシリンダ11の第1油室15から第1油路17に排出された作動油は、第1油路17を介してヘルムポンプ12に供給される。つまり、操舵部材2の操舵によってパワーシリンダ11の第1油路17および第2油路18のいずれかに作動油が供給されると、ピストン14が軸方向Sに沿って移動する。これにより、転舵軸10が軸方向Sに移動する。
車両用操舵装置1は、入力軸3の操舵角θを検出する操舵角検出手段の一例としての操舵角センサ19と、転舵輪9の転舵角θを検出する転舵角検出機構20とをさらに含む。
操舵角センサ19は、入力軸3の周囲に配置されている。この実施形態では、操舵角センサ19は、入力軸3の中立位置(操舵中立位置)からの入力軸3の正逆両方向の回転量(回転角)を検出する。操舵角センサ19は、たとえば、操舵中立位置から右方向への回転量を正の値として出力し、操舵中立位置から左方向への回転量を負の値として出力する。
転舵角検出機構20は、転舵軸10に設けられたラック21と、ラック21に噛み合うピニオン22を有するピニオン軸23と、ピニオン軸23の周囲に配置され、転舵角θを検出する転舵角検出手段の一例としての転舵角センサ24とを含む。
転舵軸10の軸方向Sの移動量は、ラック21およびピニオン22によってピニオン軸23の回転量に変換される。転舵角センサ24は、ピニオン軸23の回転量(回転角)を検出することにより、転舵軸10の軸方向Sの移動量に比例した転舵角θを検出する。転舵角センサ24は、ピニオン軸23に関して、たとえば転舵中立位置から右転舵方向への回転量を正の値として出力し、転舵中立位置から左転舵方向への回転量を負の値として出力する。
差動機構駆動用モータ8は、制御装置の一例としてのECU(Electronic Control Unit)25によって制御される。ECU25には、操舵角センサ19によって検出される操舵角θと、転舵角センサ24によって検出される転舵角θとが入力される。
図2は、図1に示す車両用操舵装置1のECU25の電気的構成を示すブロック図である。
ECU25は、マイクロコンピュータ26と、マイクロコンピュータ26によって制御され、差動機構駆動用モータ8に電力を供給するモータ駆動回路27と、マイクロコンピュータ26によって制御され、ソレノイドロック機構32に電力を供給する(ソレノイドを励磁する)ロック機構駆動回路39とを含む。マイクロコンピュータ26は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。複数の機能処理部には、目標転舵角設定部28と、転舵角偏差演算部29と、PI(微分積分)制御部30と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部31と、異常判定部40とが含まれる。
目標転舵角設定部28は、差動機構駆動用モータ8が非作動で、かつ油漏れが発生していないと仮定した場合に、操舵角センサ19により検出される操舵角θに対して取るべき転舵輪9の目標転舵角θ を設定する。目標転舵角θ は、たとえば操舵角θに所定比率αを乗じた値(θ =αθ)で設定される。転舵角偏差演算部29は、目標転舵角設定部28によって設定される目標転舵角θ と、転舵角センサ24により検出される実際の転舵角θ(以下、単に「実転舵角θ」という。)との転舵角偏差Δθ(Δθ=θ −θ)を演算する。
PI制御部30は、転舵角偏差演算部29によって演算された転舵角偏差Δθに対するPI(微分積分)演算を実行する。PI制御部30は、転舵角偏差Δθを零に収束させるための、すなわち目標転舵角θ と実転舵角θとを等しくするための駆動指令値を生成する。PWM制御部31は、駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、モータ駆動回路27に出力する。これにより、駆動指令値に対応した電力が差動機構駆動用モータ8に供給される。転舵角偏差演算部29およびPI制御部30は、実転舵角θが目標転舵角θ に等しくなるように差動機構駆動用モータ8の回転角を制御するフィードバック制御手段を構成している。
異常判定部40は、転舵角偏差Δθが異常な値を示している場合、異常が発生したと判定する。転舵角偏差Δθが異常値であると判定した場合、異常判定部40は、可動部38の係合指令を生成してロック機構駆動回路39に出力する。これにより、ソレノイドロック機構32によって、遊星ギヤ35とリングギヤ36との相対回転が拘束されるので、拘束時における入力軸3および出力軸4間の回転角度差を保持した状態で車両用操舵装置1の手動操舵が可能となる。なお、異常判定部40は、操舵角θの値および/または実転舵角θの値から、操舵角センサ19および/または転舵角センサ24に異常が生じたか否かを判定してもよい。
以上のように、この実施形態によれば、転舵角センサ24により検出される実転舵角θが目標転舵角θ と等しくなるように差動機構駆動用モータ8の回転角が制御される。これにより、油漏れによる実転舵角θのずれを抑制できる。
図3は、この発明の第2実施形態に係る車両用操舵装置41の概略構成を示す模式図である。図3において、前述の図1に示された各部と対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図3に示す車両用操舵装置41は、前述の図1に示す車両用操舵装置1と異なり、回転角差動機構5を含まない。車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に一端が連結されたステアリングシャフト42を含む。ステアリングシャフト42の他端には、ヘルムポンプ12が連結されている。操舵角センサ19は、この実施形態では、ステアリングシャフト42の操舵角θを検出する。
転舵機構6は、前述の転舵軸10、パワーシリンダ11およびヘルムポンプ12に加え、第1油路17および第2油路18の間に設けられ、常時閉の開閉バルブ43と補助ポンプ44とが接続されたバイパス油路45と、補助ポンプ44を駆動する電動モータ46とを含む。ヘルムポンプ12は、ステアリングシャフト42の操舵に応じて第1油路17または第2油路18を介してパワーシリンダ11に作動油を供給する。
バイパス油路45は、第1油路17および第2油路18の間において、ヘルムポンプ12に並列に接続されている。開閉バルブ43および補助ポンプ44は、直列に接続されている。開閉バルブ43は、この実施形態では、ソレノイド43aと、スプリングリターン43bとを有する常時閉の電磁弁である。開閉バルブ43は、ソレノイド43aが消磁されて弁を閉じる閉弁状態(図3に示す状態)と、ソレノイド43aが励磁されて弁を開く開弁状態との間で制御される。
開閉バルブ43の閉弁状態では、バイパス油路45は閉鎖状態となる。一方、開閉バルブ43の開弁状態になると、バイパス油路45が開放される。この状態で、電動モータ46が駆動されると、補助ポンプ44は、バイパス油路45に作動油を吐出する。補助ポンプ44から第1油路17側のバイパス油路45に作動油が吐出された場合、吐出された作動油は、バイパス油路45および第1油路17を介してパワーシリンダ11の第1油室15に供給される。それと共に、パワーシリンダ11の第2油室16から第2油路18に排出された作動油は、第2油路18およびバイパス油路45を介して補助ポンプ44に供給される。一方、補助ポンプ44から第2油路18側のバイパス油路45に作動油が吐出された場合、吐出された作動油は、バイパス油路45および第2油路18を介してパワーシリンダ11の第2油室16に供給される。それと共に、パワーシリンダ11の第1油室15から第1油路17に排出された作動油は、第1油路17およびバイパス油路45を介して補助ポンプ44に供給される。このようにして、パワーシリンダ11の第1油室15および第2油室16への作動油の供給量が補正される。
開閉バルブ43および電動モータ46は、制御装置の一例としてのECU47によって制御される。ECU47には、操舵角センサ19によって検出される操舵角θと、転舵角センサ24によって検出される転舵角θ(実転舵角θ)とが入力される。
図4は、図3に示す車両用操舵装置41のECU47の電気的構成を示すブロック図である。図4において、前述の図2に示された各部と対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
ECU47は、マイクロコンピュータ48と、マイクロコンピュータ48によって制御され、開閉バルブ43に電力を供給する(ソレノイド43aを励磁する)バルブ駆動回路49と、マイクロコンピュータ48によって制御され、電動モータ46に電力を供給するモータ駆動回路50とを含む。マイクロコンピュータ48は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。複数の機能処理部には、前述の目標転舵角設定部28、転舵角偏差演算部29、PI制御部30およびPWM制御部31に加えて、転舵角偏差Δθの値を判定する判定部51と、判定部51により制御されるスイッチ52と、異常判定部53とが含まれる。
判定部51は、転舵角偏差Δθの絶対値が所定の第1閾値以上であるか否かを判定する。転舵角偏差Δθの絶対値が第1閾値未満である場合、判定部51は、開閉バルブ43の閉弁状態を保つ。一方、転舵角偏差Δθの絶対値が第1閾値以上である場合、判定部51は、開弁指令を生成してバルブ駆動回路49に出力して開閉バルブ43を開弁状態にすると共に、スイッチ52を閉じる。
スイッチ52が閉じられると、PI制御部30は、転舵角偏差演算部29によって演算された転舵角偏差Δθに対するPI(微分積分)演算を実行する。そして、PI制御部30は、転舵角偏差Δθが零に近づくように、つまり、実転舵角θが目標転舵角θ に近づくように駆動指令値を生成する。PWM制御部31は、駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、モータ駆動回路50に出力する。これにより、駆動指令値に対応した電力が電動モータ46に供給される。転舵角偏差演算部29およびPI制御部30は、実転舵角θが目標転舵角θ に近づくように、電動モータ46の回転方向および回転速度を制御するフィードバック制御手段を構成している。
異常判定部53は、転舵角偏差Δθの絶対値が、第1閾値よりも大きい値に設定された第2閾値以上の場合、異常が発生したと判定する。転舵角偏差Δθが第2閾値以上である場合、異常判定部53は、開閉バルブ43の閉弁指令を生成してバルブ駆動回路49に出力して開閉バルブ43を閉弁状態にする。これと共に、異常判定部53は、モータ駆動回路50を停止させて電動モータ46への通電を停止させる。これにより、パワーシリンダ11およびヘルムポンプ12を結ぶ油圧回路のみによって車両用操舵装置41の手動操舵が可能となる。なお、異常判定部53は、操舵角θの値および/または実転舵角θの値から、操舵角センサ19および/または転舵角センサ24に異常が生じたか否かを判定してもよい。
以上のように、この実施形態によれば、転舵角偏差Δθが第1閾値以上の場合、開閉バルブ43が閉弁状態から開弁状態に制御される。そして、転舵角偏差Δθが零に近づくように、つまり、実転舵角θが目標転舵角θ に近づくように、電動モータ46の回転方向および回転速度が制御される。これにより、油漏れによる実転舵角θのずれを抑制できる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各実施形態では、ピニオン軸23の回転量を転舵輪9の転舵角θとして検出する転舵角センサ24を含む転舵角検出機構20を設けた例について説明した。しかし、転舵角センサ24は、転舵軸10の移動量を転舵角θとして検出するポテンショメータであってもよい。転舵角センサ24がポテンショメータであれば、ラック21およびピニオン軸23を設けることなく実転舵角θを検出できる。
また、前述の各実施形態において、ECU25,47は、異常判定部40,53において異常が発生したと判定された場合、当該判定結果を運転者に警告する警告手段をさらに含んでいてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…入力軸、4…出力軸、5…回転角差動機構、7…差動機構、8…差動機構駆動用モータ、9…転舵輪、10…転舵軸、11…パワーシリンダ、12…ヘルムポンプ(油圧ポンプ)、17…第1油路、18…第2油路、19…操舵角センサ(操舵角検出手段)、24…転舵角センサ(転舵角検出手段)、41…車両用操舵装置、42…ステアリングシャフト、43…開閉バルブ、44…補助ポンプ、45…バイパス油路、46…電動モータ、θ…操舵角、θ…転舵角(実転舵角)、θ …目標転舵角、Δθ…転舵角偏差

Claims (3)

  1. 転舵輪を転舵するための転舵軸と、前記転舵軸に結合されたパワーシリンダと、操舵部材の操作に応じて前記パワーシリンダへ作動油を供給する油圧ポンプとを含む車両用操舵装置であって、
    前記操舵部材に連結された入力軸と、
    前記油圧ポンプに連結された出力軸と、
    前記入力軸および前記出力軸を差動回転可能に連結する差動機構と、前記差動機構を駆動することにより前記入力軸と前記出力軸との間の回転角度差を変化させる差動機構駆動用モータとを含む回転角差動機構と、
    前記入力軸の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記転舵輪の転舵角を検出する転舵角検出手段と、
    前記差動機構駆動用モータが非作動で、かつ油漏れが発生していないと仮定した場合に、前記操舵角検出手段により検出される操舵角に対して取るべき転舵角を目標転舵角とし、前記転舵角検出手段により検出される転舵角が前記目標転舵角と等しくなるように前記差動機構駆動用モータの回転角を制御する差動機構駆動用モータ制御手段とを含む、車両用操舵装置。
  2. 転舵輪を転舵するための転舵軸と、前記転舵軸に結合されたパワーシリンダと、前記パワーシリンダに第1油路および第2油路を介して接続され、操舵部材の操作に応じて前記パワーシリンダへ作動油を供給する油圧ポンプとを含む車両用操舵装置であって、
    一端が前記操舵部材に連結され、他端が前記油圧ポンプに連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記転舵輪の転舵角を検出する転舵角検出手段と、
    前記第1油路および前記第2油路の間に設けられ、補助ポンプが接続されたバイパス油路と、
    前記補助ポンプを駆動する電動モータと、
    油漏れが発生していないと仮定した場合に、前記操舵角検出手段により検出される操舵角に対して取るべき転舵角を目標転舵角とし、前記転舵角検出手段により検出される転舵角と前記目標転舵角との偏差が所定値以上の場合、前記偏差が小さくなるように前記電動モータを駆動制御する電動モータ駆動手段とを含む、車両用操舵装置。
  3. 前記バイパス油路に接続された常時閉の開閉バルブと、
    前記転舵角検出手段により検出される転舵角と前記目標転舵角との偏差が所定値以上の場合、前記偏差が小さくなるように前記開閉バルブを開弁状態にするバルブ制御手段とを含む、請求項2に記載の車両用操舵装置。
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