JP2016159807A - 自動車 - Google Patents

自動車 Download PDF

Info

Publication number
JP2016159807A
JP2016159807A JP2015041412A JP2015041412A JP2016159807A JP 2016159807 A JP2016159807 A JP 2016159807A JP 2015041412 A JP2015041412 A JP 2015041412A JP 2015041412 A JP2015041412 A JP 2015041412A JP 2016159807 A JP2016159807 A JP 2016159807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traveling
driving force
predetermined
speed
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015041412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6539066B2 (ja
Inventor
真 中元
Makoto Nakamoto
真 中元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2015041412A priority Critical patent/JP6539066B2/ja
Publication of JP2016159807A publication Critical patent/JP2016159807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6539066B2 publication Critical patent/JP6539066B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

【課題】駆動系の部品の破損を回避しつつ、消費電力を削減する。
【解決手段】自動車100は、駆動源から出力された駆動力を前輪132および後輪140のいずれか一方に伝達するトランスミッション116と、トランスミッションから出力された駆動力を前輪および後輪のいずれか他方に伝達する電子制御カップリング134と、車外の走行環境を認識する走行環境認識部160と、走行環境に基づき、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる要駆動力条件を満たすか否か判定する条件判定部162と、要駆動力条件を満たすと判定されると4WD走行を行う駆動切換部164と、4WD走行が行われている間、電子制御カップリング134を駆動するカップリング制御部166とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、2WD走行と4WD走行とを切り換えることが可能な自動車に関する。
自動車では、前後輪駆動する4WD(4輪駆動)走行と、前輪と後輪のいずれか一方を駆動する2WD(2輪駆動)走行とのいずれの駆動状態も可能とするものがあり、その走行状態に応じ、4WD走行と2WD走行とを切り換えることができる(パートタイム4WD等)。このとき、例えば、自動車が常時4WD走行し、車両の急旋回走行時には、4WD走行から2WD走行に切り換わる技術が開示されている(例えば、特許文献1)。また、2WD走行している間にスリップが発生すると4WD走行に切り換わり、加速または定常走行域を脱すると2WD走行に戻される技術も開示されている(例えば、特許文献2)。また、4WD走行している間に、速度変化が小さく、かつ、左右輪の速度差が小さいと2WD走行に切り換わり、速度変化が小さく、かつ、左右輪の速度差が大きくなると4WD走行に戻される技術も開示されている(特許文献3)。
また、4WD走行と2WD走行との切り換えを、電子制御カップリングを用いて実現している場合、4WD走行している間、常に電子制御カップリングで駆動電力が消費されることとなる。そこで、4WD走行している間、電子制御カップリングに時分割(デューティー)で駆動電力を供給することで消費電力を軽減する技術が開示されている(例えば、特許文献4)。また、EVスイッチがオン状態のとき、EVスイッチがオフ状態の場合と比べて4WD駆動で動作する領域が縮小するように設定される技術も開示されている(例えば、特許文献5)。
特公平5−37854号公報 特公昭62−8334号公報 特許第3582375号公報 特開2002−225583号公報 特許第4225314号公報
上述したような2WD走行と4WD走行とを切り換えて走行する自動車において、2WD走行している間に大きな駆動力をかけると、2WD走行に関わる駆動輪にのみ負荷がかかり、駆動系の部品(例えば、デファレンシャルギアやドライブシャフト)の破損が生じるおそれがある。そこで、常時4WD走行を行うことで、駆動力を分散し、駆動系の部品の破損を防止することが考えられる。
しかし、上述したように、4WD走行している間は常に電子制御カップリングで駆動電力が消費されることとなり、例えば、電気自動車(EV)やハイブリッド車においては、バッテリの消費により、走行に利用可能な電力が減少し、走行距離に影響を及ぼすこととなる。
本発明は、このような課題に鑑み、駆動系の部品の破損を回避しつつ、消費電力を削減することが可能な自動車を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の自動車は、駆動源から出力された駆動力を前輪および後輪のいずれか一方に伝達するトランスミッションと、トランスミッションから出力された駆動力を前輪および後輪のいずれか他方に伝達する電子制御カップリングと、車外の走行環境を認識する走行環境認識部と、走行環境に基づき、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる要駆動力条件を満たすか否か判定する条件判定部と、要駆動力条件を満たすと判定されると4WD走行を行う駆動切換部と、4WD走行が行われている間、電子制御カップリングを駆動するカップリング制御部と、を備えることを特徴とする。
要駆動力条件は、走行環境認識部が特定した先行車両と自車両との相対距離を所定の距離に保ちつつ先行車両に追従する追従クルーズコントロールが実行されている状態で、先行車両との相対距離が所定の距離閾値以上である、または、先行車両との相対速度が所定の第1速度閾値以上であるとしてもよい。
要駆動力条件は、車速を所定の目標速度に維持しながら走行する定速クルーズコントロールが実行されている状態で、目標速度と車速との差分が所定の第2速度閾値以上であるとしてもよい。
要駆動力条件は、走行環境認識部が特定した道路の勾配が所定の第1角度閾値以上、かつ、車速が所定の第3速度閾値以上であるとしてもよい。
要駆動力条件は、走行環境認識部が特定した道路の曲率半径が所定の長さ閾値未満であり、かつ、車速が所定の第4速度閾値以上であるとしてもよい。
駆動切換部は、要駆動力条件を満たして4WD走行を行った後、車速の変化が、所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されれば、2WD走行を行ってもよい。
駆動源としてエンジンおよびモータを備え、走行時にはエンジンおよびモータの一方または双方を駆動し、モータに電力を供給するバッテリに外部から直接充電可能なプラグインハイブリッド車であってもよい。
本発明によれば、駆動系の部品の破損を回避しつつ、消費電力を削減することが可能となる。
自動車の構成を示す図である。 制御部による走行処理を説明するためのフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、自動車100の構成を示す図である。自動車100は、前後輪駆動する4WD(4輪駆動)走行と、前輪のみを駆動する2WD(2輪駆動)走行とのいずれの駆動状態も可能とし、エンジン110、燃料タンク112、クラッチ114、トランスミッション116、エレクトロニックコントロールユニット(以下、単にECUと言う)118、モータ120、インバータ122、バッテリ124、プロペラシャフト126、フロントデファレンシャルギア128、フロントドライブシャフト130、前輪132、電子制御カップリング134、リアデファレンシャルギア136、リアドライブシャフト138、後輪140、制御部142、車速センサ144、撮像装置146を含んで構成される。
本実施形態では、自動車100として、特に、電気エネルギーを外部の商用のコンセントから直接充電可能であり、かつ、2WD走行と4WD走行とを切り換えて走行可能なプラグインハイブリッド車(PHEV)について説明する。ただし、2WD走行と4WD走行とを切り換えて走行可能な自動車であれば、駆動源が、エンジンおよびモータの一方または双方のいずれであってもよく、電気自動車(EV)、エンジン車、非プラグインハイブリッド車(ハイブリッド車)等、様々な車種を採用することができる。ここでは、本実施形態の特徴に関係する構成について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
エンジン110は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンで構成され、燃料タンク112から供給される燃料(ガソリン、ディーゼル等)を燃焼させることで駆動力を得て、得られた駆動力を、クラッチ114を介してトランスミッション116に伝達する。また、エンジン110は、ECU118と接続され、ECU118の制御指令に基づいて駆動力が調整される。
モータ120は、エンジン110と同軸に配され、インバータ122を介してバッテリ124から供給される電力により駆動力を得て、得られた駆動力をトランスミッション116に伝達する。また、モータ120は、電力の供給を受けていないタイミングで、発電機としても機能し、発電された電力は、インバータ122を介してバッテリ124に蓄積される。また、インバータ122は、ECU118と接続され、ECU118の制御指令に基づいて供給電力(モータ120の駆動力)が調整される。
エンジン110やモータ120といった駆動源から出力された駆動力は、トランスミッション116により、トルク、回転数、回転方向が調整されてプロペラシャフト126に伝達され、さらにフロントデファレンシャルギア128、フロントドライブシャフト130を介して前輪132に伝達される。また、4WD走行時には、トランスミッション116から出力された駆動力が、電子制御カップリング134、リアデファレンシャルギア136、および、リアドライブシャフト138を介して後輪140にも伝達される。ここでは、前輪132は、トランスミッション116から直接駆動力を得て、後輪140は、電子制御カップリング134を介して駆動力を得ているが、後輪140に、トランスミッション116から直接駆動力を伝達し、前輪132に、電子制御カップリング134を介して駆動力を伝達するとしてもよい。
制御部142は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、自動車100全体を統括制御する。また、本実施形態において、制御部142は、走行環境認識部160、条件判定部162、駆動切換部164、カップリング制御部166、走行モード切換部168としても機能する。また、制御部142には、車速センサ144や撮像装置146も接続されている。車速センサ144は、当該自動車100の速度を検出する。撮像装置146は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子を含んで構成され、自動車100の前方を撮像し、モノクロ画像またはカラー画像を生成することができる。かかる撮像装置146は、2つ対になっており、自動車100の進行方向側においてそれぞれの光軸が略平行になるように、略水平方向に離隔して配置される。また、制御部142は、ECU118を介して、エンジン110やモータ120の駆動力を制御する。
(制御部142の動作)
自動車100においては、上述したように2WD走行と4WD走行とを切り換えて走行するように設定することができる。ただし、2WD走行している間に、大きな駆動力をかけると(要求すると)、2WD走行に関わる駆動輪にのみ負荷がかかり、駆動系の部品の破損が生じるおそれがある。これに対し、駆動力を分散するために常時4WD走行を行うとすると、その走行の間は常に電子制御カップリング134で駆動電力が消費され、バッテリ124の消費により、走行に利用可能な電力が減少して、走行距離に影響を及ぼす。そこで、本実施形態では、事後的に駆動力が必要とされる状況か否か予め判定し、その判定結果に応じて、2WD走行と4WD走行とを効率的に切り換えることで、駆動系の部品の破損を回避しつつ、消費電力を削減することを目的としている。
また、本実施形態の自動車100では、撮像装置146によって自動車100の前方を撮像し、撮像した画像内における色情報や位置情報に基づいて車外の走行環境を認識する。ここで、走行環境は、自動車100の走行に伴った自動車100の前方における、道路の状態、道路の外側に位置する建物の状態、その道路を走行または横切る自動車の走行状態、歩行者等の移動状態等を含む、総合的な環境情報を示す。このような走行環境に基づいて、例えば、画像内の先行車両等を特定し、先行車両との相対距離(車間距離)を所定の距離に保ちつつ(衝突を回避しつつ)、先行車両に追従する、所謂、追従クルーズコントロールや、自動車100の速度を所定の目標速度に維持しながら走行する、所謂、定速クルーズコントロールを実現している。ここでは、かかる追従クルーズコントロールや定速クルーズコントロールに用いられている機能を利用して走行環境を認識し、特に、先行車両や、自車両(自動車100)が走行する道路を特定し、先行車両や道路が含まれる走行環境に基づいて、事後的に駆動力が必要とされる状況を判定することとする。
まず、走行環境認識部160は、2つの撮像装置146それぞれから画像データを取得し、2つの画像の一方から任意に抽出したブロック(例えば水平4画素×垂直4画素の配列)に対応するブロックを他方の画像から検索する、所謂パターンマッチングを用いて視差を導き出す。ここで、「水平」は、撮像した画像の画面横方向を示し、「垂直」は、撮像した画像の画面縦方向を示す。走行環境認識部160は、このようなブロック単位の視差導出処理を検出領域(例えば水平600画素×垂直180画素)に映し出されている全てのブロックについて行う。ここでは、ブロックを水平4画素×垂直4画素としているが、ブロック内の画素数は任意に設定することができる。
続いて、走行環境認識部160は、検出領域内のブロック毎の視差に基づいて、所謂ステレオ法を用いて、水平距離、高さおよび相対距離を含む3次元の位置情報を導出する。ここで、ステレオ法は、三角測量法を用いることで、ブロックの視差からそのブロックの撮像装置146に対する相対距離を導出する方法である。このとき、走行環境認識部160は、ブロックの相対距離と、ブロックと同相対距離にある道路表面上の点からブロックまでの検出領域上の距離とに基づいて、ブロックの道路表面からの高さを導出する。
次に、走行環境認識部160は、任意のブロックを基点として、そのブロックと、水平距離の差分、高さの差分および相対距離の差分が予め定められた範囲(例えば0.1m)内にあるブロックとを、同一の立体物に対応すると仮定してグループ化する。こうして、仮想的なブロック群である立体物が生成される。上記の範囲は実空間上の距離で表され、製造者や搭乗者によって任意の値に設定することができる。また、走行環境認識部160は、グループ化により新たに追加されたブロックに関しても、そのブロックを基点として、水平距離の差分、高さの差分および相対距離の差分が所定範囲内にあるブロックをさらにグループ化する。結果的に、同一の特定物と仮定可能なブロック全てがグループ化されることとなる。
続いて、走行環境認識部160は、グループ化した立体物が、予め定められた車両に相当する所定の条件を満たしていれば(例えば、立体物が道路上に位置し、立体物全体の大きさが特定物「車両」の大きさに相当すれば)、その立体物を特定物「車両」と特定する。そして、走行環境認識部160は、特定物「車両」のうち、自動車100との位置関係および相対速度に基づいて自動車100と進行方向が等しい車両を特定して先行車両とする。このように特定された先行車両は、追従クルーズコントロールにおいて、追従の対象となる。
また、走行環境認識部160は、立体物が、予め定められた道路に相当する所定の条件を満たしていれば(例えば、白線、先行車両、ガードレール等の路側用立体物との位置関係が特定物「道路」に相当すれば)、その立体物を特定物「道路」と特定する。以上説明した、走行環境認識部160による特定物の特定処理は、特許第5580233号等、既存の様々な技術を採用することができるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
条件判定部162は、走行環境、特に、先行車両の走行状態に基づき、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる(または、必要となる可能性が高い)要駆動力条件を満たすか否か判定する。かかる構成により、事後的に高い駆動力が必要となる状況であることを予め把握し、2WD走行と4WD走行とを効率的に切り換えることが可能となる。
ここで、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる状況としては、例えば、追従クルーズコントロールにおける加速時(先行車両の加速に伴う自車両の加速時)や、定速クルーズコントロールにおける加速時(定速に到達するまでの自車両の加速時)が考えられる。
かかる追従クルーズコントロールにおける加速時であることを判定するには、要駆動力条件として、追従クルーズコントロールが実行されている状態で、走行環境認識部160が特定した先行車両と自車両との相対距離が所定の距離閾値(例えば、10m)以上である、または、その先行車両との相対速度が所定の第1速度閾値(10km/h)以上であることが満たされればよい。
また、定速クルーズコントロールにおける加速時であることを判定するには、要駆動力条件として、所定の目標速度で定速クルーズコントロールが実行されている状態で、目標速度と、車速センサ144が検出した自動車100の速度(車速)との差分が所定の第2速度閾値(5km/h)以上であることが満たされればよい。
このように、追従クルーズコントロールにおける加速時や、定速クルーズコントロールにおける加速時を的確に判定することで、事後的に高い駆動力が必要となるタイミングを適切に把握することが可能となる。
また、条件判定部162は、走行環境、特に、道路の状態に基づき、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる要駆動力条件を満たすか否か判定することもできる。かかる構成により、先行車両の走行状態に基づく場合と同様に、事後的に高い駆動力が必要となる状況であることを予め把握し、2WD走行と4WD走行とを効率的に切り換えることが可能となる。また、ここでは、走行環境認識部160が特定した道路に基づいて道路の状態を判定しているが、かかる場合に限らず、例えば、道路地図中の走行位置をGPS(Global Positioning System)等によって特定することで道路の状態を判定してもよい。
ここで、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる状況としては、例えば、道路の勾配が大きい(上り坂)場合や、道路の曲率半径が短い(カーブ)場合が考えられる。
道路の勾配が大きいことを判定するには、要駆動力条件として、走行環境認識部160が特定した道路の勾配が所定の第1角度閾値以上、かつ、車速センサ144が検出した自動車100の速度が、所定の第3速度閾値(例えば、10km/h)以上であること(走行していること)が満たされればよい。
また、道路の曲率半径が短いことを判定するには、要駆動力条件として、道路の曲率半径が所定の長さ閾値未満であり、かつ、車速センサ144が検出した自動車100の速度が、所定の第4速度閾値(例えば、30km/h)以上であることが満たされればよい。
このように、道路の勾配が大きい場合や、道路の曲率半径が短い場合を的確に判定することで、事後的に高い駆動力が必要となるタイミングを適切に把握することが可能となる。
駆動切換部164は、2WD走行と4WD走行とを切り換えることができ、条件判定部162が要駆動力条件を満たすと判定すると、その時点で2WD走行および4WD走行のいずれを行っているかに拘わらず、4WD走行を行う。また、駆動切換部164は、要駆動力条件を満たして4WD走行を行った後、車速センサ144が検出した自動車100の速度の変化が所定の時間閾値(例えば、5秒)の間、所定の速度範囲(例えば、±5km/h)内に維持されれば、すなわち、車速が安定すると、2WD走行に戻す(ヒステリシス特性)。なお、駆動切換部164は、運転者のアクセルペダルやブレーキペダル等の操作により、結果的に、高い駆動力(所定の駆動閾値以上の駆動力)が要求された場合にも4WD走行を行うとしてもよい。
カップリング制御部166は、4WD走行が行われている間、電子制御カップリング134の駆動ソレノイドを駆動し、走行状態に応じ、前輪132と後輪140のデューティーを調整して後輪140への最適な駆動力伝達を行う。
ここでは、条件判定部162が要駆動力条件を満たすと判定した場合、例えば、追従クルーズコントロールにおける加速時、定速クルーズコントロールにおける加速時、道路の勾配が大きい場合、道路の曲率半径が短い場合、すなわち、事後的に高い駆動力が必要となる状況において、4WD走行に切り換えることで、その後の急加速によって実際に生じ得る高い駆動力を分散することができるため、駆動系の部品の破損を回避する(部品保護)ことが可能となる。また、要駆動力条件を満たしていない間、もしくは、要駆動力条件を満たした後に、車速の変化が所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されるようになった場合に、2WD走行を行うことで、電子制御カップリング134を駆動しないで済むので、その分、消費電力を削減することが可能となる。
また、ここでは、実際に駆動力が要求される状況になってからはじめて4WD走行に切り換えるのではなく、そのような状況になることを予め推測し、事前に4WD走行に切り換えているので、駆動状態切換の応答性を向上し、要求された高い駆動力を効果的に分散することが可能となる。
(走行処理)
図2は、制御部142による走行処理を説明するためのフローチャートである。まず、走行環境認識部160は、自動車100の前方を撮像した画像に基づいて走行環境を認識し、特に、先行車両や道路といった特定物を特定する(S200)。そして、条件判定部162は、先行車両の走行状態に基づき、追従クルーズコントロールにおける加速時であるか否か判定する(S202)。具体的に、条件判定部162は、追従クルーズコントロールが実行されている状態で、先行車両と自車両との相対距離が所定の距離閾値以上である、または、先行車両との相対速度が所定の第1速度閾値以上であれば、追従クルーズコントロールにおける加速時であると判定する。ここで、条件判定部162が、追従クルーズコントロールにおける加速時ではないと判定すると(S202におけるNO)、条件判定部162は、自車両の走行状態に基づき、定速クルーズコントロールにおける加速時であるか否か判定する(S204)。具体的に、条件判定部162は、所定の目標速度で定速クルーズコントロールが実行されている状態で、目標速度と、車速との差分が所定の第2速度閾値以上であれば、定速クルーズコントロールにおける加速時であると判定する。
また、条件判定部162が、定速クルーズコントロールにおける加速時ではないと判定すると(S204におけるNO)、条件判定部162は、道路の状態に基づき、道路の勾配が大きいか否か判定する(S206)。具体的に、条件判定部162は、道路の勾配が所定の第1角度閾値以上、かつ、車速が、所定の第3速度閾値以上であれば、道路の勾配が大きいと判定する。ここで、条件判定部162が、道路の勾配が大きくないと判定すると(S206におけるNO)、条件判定部162は、道路の状態に基づき、道路の曲率半径が短いか否か判定する(S208)。具体的に、条件判定部162は、道路の曲率半径が所定の長さ閾値未満であり、かつ、車速が、所定の第4速度閾値以上であれば、道路の曲率半径が短いと判定する。
そして、条件判定部162が、追従クルーズコントロールにおける加速時であると判定したか(S202におけるYES)、定速クルーズコントロールにおける加速時であると判定したか(S204におけるYES)、道路の勾配が大きいと判定したか(S206におけるYES)、もしくは、道路の曲率半径が短いと判定すると(S208におけるYES)、以下の処理が実行される。
すなわち、駆動切換部164は、現在の駆動状態が4WD走行であるか否か判定し(S210)、4WD走行でなければ(S210におけるNO)、4WD走行に切り換える(S212)。このときカップリング制御部166は、電子制御カップリング134を駆動し、走行状態に応じて後輪140への最適な駆動力伝達を行う。また、現在の駆動状態が4WD走行であれば(S210におけるYES)、その4WD走行を維持する。
また、条件判定部162が、道路の曲率半径が短くないと判定すると(S208におけるNO)、自動車100の速度の変化が所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されたか否かを判定し(S214)、速度の変化が所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されていなければ(S214におけるNO)、現在の駆動状態(2WD走行または4WD走行)を維持し、速度の変化が所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されていれば(S214におけるYES)、以下の処理が実行される。
すなわち、駆動切換部164は、現在の駆動状態が2WD走行であるか否か判定し(S216)、2WD走行でなければ(S216におけるNO)、2WD走行に切り換える(S218)。このときカップリング制御部166は、電子制御カップリング134の駆動を停止する。また、現在の駆動状態が2WD走行であれば(S216におけるYES)、その2WD走行を維持する。
以上、説明したように、本実施形態の自動車100では、追従クルーズコントロールにおける加速時、定速クルーズコントロールにおける加速時、道路の勾配が大きい場合、道路の曲率半径が短い場合等、事後的に高い駆動力が必要となる状況において、4WD走行に切り換えることで、その後の急加速によって実際に生じ得る高い駆動力を分散することができるため、駆動系の部品の破損を回避する(部品保護)ことができる。また、要駆動力条件を満たしていない間、もしくは、要駆動力条件を満たした後に車速の変化が所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持された場合に、2WD走行を行うことで、電子制御カップリング134を駆動しないで済むので、その分、消費電力を削減することが可能となる。要するに、4WD走行により駆動系の部品の破損を回避しつつ、2WD走行で消費電力を削減することができる。特にPHEVでは、モータのみでの航続距離を少しでも長くしたいというニーズがある。本実施形態の自動車100では、4WDのメリットを享受しつつ、消費電力の低減によりモータ走行の航続距離を伸ばすことができる。また、ここでは、そのような状況になることを予め推測し、事前に4WD走行に切り換えているので、駆動状態切換の応答性を向上し、要求された高い駆動力を効果的に分散することが可能となる。
また、消費電力の許す範囲で、全体走行における4WD走行の時間占有比率を高めることができれば、すなわち、所定の閾値を下げることができれば、運転者が要求する駆動力が低いうちから4WD走行に切り換えることが可能となるので、自動車100自体の駆動力に対する耐久性を上げなくて済み、製造コストの削減を図ることが可能となる。
また、コンピュータを制御部142として機能させるプログラム、および、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、駆動閾値、距離閾値、第1速度閾値、第2速度閾値、第3速度閾値、第4速度閾値、第1角度閾値、長さ閾値、時間閾値、速度範囲として数値を例示している場合があるが、かかる場合に限らず、実験や実走行に応じて任意の値を設定することができる。
なお、本明細書の走行処理の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、2WD走行と4WD走行とを切り換えることが可能な自動車に利用できる。
100 自動車
116 トランスミッション
134 電子制御カップリング
146 撮像装置
160 走行環境認識部
162 条件判定部
164 駆動切換部
166 カップリング制御部

Claims (7)

  1. 駆動源から出力された駆動力を前輪および後輪のいずれか一方に伝達するトランスミッションと、
    前記トランスミッションから出力された駆動力を前記前輪および前記後輪のいずれか他方に伝達する電子制御カップリングと、
    車外の走行環境を認識する走行環境認識部と、
    前記走行環境に基づき、所定の駆動閾値以上の駆動力が事後的に必要となる要駆動力条件を満たすか否か判定する条件判定部と、
    前記要駆動力条件を満たすと判定されると4WD走行を行う駆動切換部と、
    前記4WD走行が行われている間、前記電子制御カップリングを駆動するカップリング制御部と、
    を備えることを特徴とする自動車。
  2. 前記要駆動力条件は、前記走行環境認識部が特定した先行車両と自車両との相対距離を所定の距離に保ちつつ該先行車両に追従する追従クルーズコントロールが実行されている状態で、該先行車両との相対距離が所定の距離閾値以上である、または、該先行車両との相対速度が所定の第1速度閾値以上であることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
  3. 前記要駆動力条件は、車速を所定の目標速度に維持しながら走行する定速クルーズコントロールが実行されている状態で、該目標速度と該車速との差分が所定の第2速度閾値以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車。
  4. 前記要駆動力条件は、前記走行環境認識部が特定した道路の勾配が所定の第1角度閾値以上、かつ、車速が所定の第3速度閾値以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車。
  5. 前記要駆動力条件は、前記走行環境認識部が特定した道路の曲率半径が所定の長さ閾値未満であり、かつ、車速が所定の第4速度閾値以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動車。
  6. 前記駆動切換部は、前記要駆動力条件を満たして4WD走行を行った後、車速の変化が、所定の時間閾値の間、所定の速度範囲内に維持されれば、2WD走行を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動車。
  7. 前記駆動源としてエンジンおよびモータを備え、走行時には該エンジンおよび該モータの一方または双方を駆動し、該モータに電力を供給するバッテリに外部から直接充電可能なプラグインハイブリッド車であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の自動車。
JP2015041412A 2015-03-03 2015-03-03 自動車 Active JP6539066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015041412A JP6539066B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 自動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015041412A JP6539066B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 自動車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016159807A true JP2016159807A (ja) 2016-09-05
JP6539066B2 JP6539066B2 (ja) 2019-07-03

Family

ID=56844190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015041412A Active JP6539066B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 自動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6539066B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003136991A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Toyoda Mach Works Ltd 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2004009814A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Toyoda Mach Works Ltd 車輪駆動力配分制御システム
JP2005028913A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Toyoda Mach Works Ltd 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2006007984A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Fuji Heavy Ind Ltd 4輪駆動車の制御装置
JP2006248393A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Advics:Kk 車両用走行支援装置
JP2011093520A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Dr Ing Hcf Porsche Ag 混合型ハイブリッド

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003136991A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Toyoda Mach Works Ltd 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2004009814A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Toyoda Mach Works Ltd 車輪駆動力配分制御システム
JP2005028913A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Toyoda Mach Works Ltd 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2006007984A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Fuji Heavy Ind Ltd 4輪駆動車の制御装置
JP2006248393A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Advics:Kk 車両用走行支援装置
JP2011093520A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Dr Ing Hcf Porsche Ag 混合型ハイブリッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP6539066B2 (ja) 2019-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10099702B2 (en) Method and apparatus for vehicle accessory and load management
CN108216202B (zh) 获悉混合动力车辆的发动机离合器半接合点的方法和装置
US20190111930A1 (en) Vehicle controller
CN109677412B (zh) 用于在环境友好车辆中控制爬行扭矩的装置和方法
CN109291910B (zh) 车辆的控制装置
US11358585B2 (en) System and method for torque split arbitration
JP2018203042A (ja) 冠水路走行制御装置及び冠水路走行制御方法
US20160280216A1 (en) Hybrid vehicle
US11332139B2 (en) System and method of controlling operation of autonomous vehicle
JP2019059474A (ja) ハイブリッド自動車の制御装置
US9783069B2 (en) Battery voltage control device and battery voltage control method
WO2022144959A1 (ja) 車両制御装置、車両システム、車両制御方法、およびプログラム
US11648937B2 (en) Driver assistance device
US9340209B2 (en) High-voltage system control device for vehicle
CN113147766A (zh) 目标车辆的换道预测方法及设备
JP2016055800A (ja) 車両制御装置
KR20160140053A (ko) 회생 제동 가변 제어 시스템 및 방법
JP6539066B2 (ja) 自動車
JP6374803B2 (ja) ハイブリッド車
JP2021142883A (ja) 車両制御システム
US20180354507A1 (en) Rear collision reduction by torque override
US20230322273A1 (en) Vehicle safety operation manager for driver assistance functions
US20230294673A1 (en) Driving assistance device, driving assistance method, and storage medium
JP7046291B1 (ja) 車両制御システム、および車両制御方法
US20230294699A1 (en) Acceleration control to prevent collisions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6539066

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250