JP2016156937A - ユニット、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニング枠体のような枠体に対して軸受部材を精度よく位置決めすることで、感光体ドラムのような回転体の位置決め精度を向上させる技術を提供する。
【解決手段】回転体1と、回転体1を回転可能に支持する軸受部材29と、軸受部材29と係合する枠体27と、回転体1の軸線H方向と直交する方向に、軸受部材29と枠体27との一方に設けられ、枠体27と軸受部材29との係合部Jで他方を押圧する突起部30と、を有し、突起部30を有する方の材質が、他方の材質よりも強度が大きいことを特徴とするユニット26。
【選択図】図6

Description

本発明は、ユニットとプロセスカートリッジと画像形成装置に関する。
従来、感光体ドラムや帯電ローラや現像装置などのプロセス部材のメンテナンスを容易にするために、感光体ドラムや帯電ローラや現像装置などを一体としてカートリッジ化するプロセスカートリッジ方式が知られている。プロセスカートリッジは、画像形成装置に対して着脱可能となっているため、プロセス部材が寿命に達した場合には、プロセスカートリッジを交換することでプロセス部材を容易に交換することができる。
ここで、感光体ドラムに残留した現像剤を除去するクリーニングブレードと感光体ドラムと帯電ローラはクリーニング枠体に支持されている。クリーニング枠体に取り付けられた感光体ドラムに現像装置から現像剤が供給されることで、感光体ドラム上の静電潜像が現像される。また、感光体ドラムは、軸受部材を介してクリーニング枠体に回転可能に支持されている。軸受部材には被嵌合部が設けられており、クリーニング枠体には嵌合部が設けられている。クリーニング枠体の嵌合部を軸受部材の被嵌合部に嵌め込むことで、クリーニング枠体と軸受部材とを連結させることができる。ここで、軸受け部材がクリーニング枠体に対して精度よく位置決めされていない場合、感光体ドラムの位置決め精度も低下してしまう。その場合、感光体ドラムの回転精度が低下してしまい、画像不良が生じるおそれがある。そのため、軸受部材がクリーニング枠体に対して精度よく位置決めされている必要がある。
特許文献1で開示される発明では、軸受部材に設けられた環状の溝からなる被嵌合部に、クリーニング枠体に設けられた環状の突出部からなる嵌合部を嵌め込むことによって、軸受部材とクリーニング枠体とを連結させている。また、特許文献1に開示される発明では、軸受部材の被嵌合部に複数の突起部が設けられている。突起部は、弾性を有しており、被嵌合部と嵌合部との間に生じる隙間よりも多く突き出している。嵌合部を被嵌合部に嵌め込んだ場合、被嵌合部に形成された突起部が嵌合部を押圧することで、軸受部材がクリーニング枠体に対して位置決めされる。
しかしながら、特許文献1に開示される発明において、突起の強度が不十分である場合、被嵌合部に設けられた突起部が潰れやすくなり、複数の突起部で潰れる量にばらつきが生じる。この場合、軸受部材がクリーニング枠体に対して精度よく位置決めされないことで、感光体ドラムの位置決め精度が低下するおそれがある。
特許第4110128号公報
そこで、本発明では、クリーニング枠体のような枠体に対して軸受部材を精度よく位置決めすることで、感光体ドラムのような回転体の位置決め精度を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のユニットは、
回転体と、
前記回転体を回転可能に支持する軸受部材と、
前記軸受部材と係合する枠体と、
前記回転体の軸線方向と直交する方向に、前記軸受部材と前記枠体との一方に設けられ、前記枠体と前記軸受部材との係合部で他方を押圧する突起部と、を有し、
前記突起部を有する方の材質が、前記他方の材質よりも強度が大きいことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明のプロセスカートリッジは、
前記ユニットと、
前記像担持体に現像剤を供給することで、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置と、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、
前記ユニットまたは前記プロセスカートリッジを有し、
現像剤により記録媒体に画像を形成することを特徴とする。
本発明によれば、クリーニング枠体のような枠体に対して軸受部材を精度よく位置決めすることで、感光体ドラムのような回転体の位置決め精度を向上させることができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略断面図 実施例1に係るプロセスカートリッジの概略断面図 画像形成装置にプロセスカートリッジを装着する様子を示す図 実施例1に係るクリーニングユニットの概略斜視図 実施例1に係る感光体ドラムの概略斜視図 実施例1に係る軸受部材とクリーニング枠体とを示す分解断面図 実施例1に係る軸受部材とクリーニング枠体とを示す分解斜視図 クリーニング枠体と軸受部材とが係合される状態を示す概略断面図 クリーニング枠体と軸受部材とが係合されている状態を示す概略断面図 実施例2における係合状態を示す概略断面図
以下に図面を参照して、本発明の実施形態を例示する。ただし、実施形態に記載されている構成部品の寸法や材質や形状やそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件などにより適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。
(実施例1)
<画像形成装置の全体構成>
まず、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という。)100の全体構成について図1を用いて説明する。図1に示すように、着脱可能な4個のプロセスカートリッジ70(70a、70b、70c、70d)が、装着部材(不図示)によって、画像形成装置100に装着されている。また、プロセスカートリッジ70を画像形成装置100に装着する方向における上流側を前側面側と定義し、装着する方向における下流側を奥側面側と定義する。図1において、プロセスカートリッジ70は、水平方向に対して傾斜して画像形成装置100に装着されている。
各プロセスカートリッジ70には、電子写真感光体ドラム(以下、感光体ドラム(回転体)という。)1(1a、1b、1c、1d)や、感光体ドラム1の周囲に設けられる帯電ローラ2(帯電部材)(2a、2b、2c、2d)などのプロセス手段が一体的に配置されている。また、各プロセスカートリッジ70には、現像ローラ25(25a、25b、25c、25d)や、クリーニング部材6(6a、6b、6c、6d)などのプロセス手段が一体的に配置されている。
帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面を一様に帯電させるものであり、現像ローラ25は、感光体ドラム1に形成された静電潜像(静電像)を現像剤(以下、トナーという。)によって現像して可視像化するものである。そして、クリーニング部材6は、感光体ドラム1に形成されたトナー像(現像剤像)が記録媒体に転写された後に感光体ドラム1に残留したトナーを除去するものである。また、プロセスカートリッジ70の下方には、画像情報に基づいて感光体ドラム1に対して選択的な露光を行うことで、感光体ドラム1に静電潜像を形成するスキャナユニット3が設けられている。
画像形成装置100の下部には、記録媒体Sが積載されるカセット17が装着されている。そして、2次転写ローラ69や定着部74などを通過させて画像形成装置100の上方へ記録媒体Sを搬送する搬送手段(不図示)が設けられている。搬送手段としては、カセット17内の記録媒体Sを1枚ずつ分離給送する給送ローラ54と、給送された記録媒体Sを搬送する搬送ローラ76と、感光体ドラム1に形成される静電潜像と記録媒体Sとを同期させるためのレジストローラ55とが設けられている。
また、プロセスカートリッジ70(70a〜70d)の上方には各感光体ドラム1(1a〜1d)上に形成されたトナー像を転写させるための中間転写手段としての中間転写ユニット5が設けられている。中間転写ユニット5は、駆動ローラ56と、従動ローラ57と、各色の感光体ドラム1に対向する位置に配置される1次転写ローラ58(58a〜58d)と、2次転写ローラ69に対向する位置に配置される対向ローラ59とを有している。また、中間転写ユニット5は、感光体ドラム1上(像担持体上)に形成されたトナー像が転写される転写ベルト9を有している。
転写ベルト9は全ての感光体ドラム1に接するように移動し、1次転写ローラ58(58a〜58d)に電圧が印加されることで、感光体ドラム1から転写ベルト9にトナー像が一次転写される。そして、転写ベルト9の内周面側に配置された対向ローラ59と2次転写ローラ69とに電圧が印加されることで、転写ベルト9上のトナー像が記録媒体Sに転写される。
また、感光体ドラム1上にトナー像が形成される流れとしては、まず、帯電ローラ2によって一様に帯電させられた感光体ドラム1にスキャナユニット3から選択的な露光が行われる。これによって、感光体ドラム1上に静電潜像が形成され、静電潜像は現像ローラ25によって現像される。各感光体ドラム1には各色のトナー像が形成される。このトナー像の形成と同期して、レジストローラ55が、記録媒体Sを、対向ローラ59と2次転写ローラ69とが転写ベルト9を介して当接している位置である2次転写位置に搬送する。
そして、2次転写ローラ69に転写バイアス電圧が印加されることで、転写ベルト9上に転写された各色のトナー像が記録媒体Sに2次転写される。このようにして、記録媒体Sにカラー画像が形成される。その後、カラー画像が転写された記録媒体Sは定着部74によって加熱・加圧され、記録媒体Sにトナー像が定着する。トナー像が定着した記録媒体Sは、排出ローラ72によって排出部75に排出される。なお、定着部74は、画像形成装置100の上部に配置されている。
<プロセスカートリッジ>
次に、実施例1に係るプロセスカートリッジ70について図2を用いて説明する。図2は、実施例1に係るプロセスカートリッジ70の概略断面図である。なお、イエロー色のトナーを収容したプロセスカートリッジ70aと、マゼンタ色のトナーを収容したプロセスカートリッジ70bと、シアン色のトナーを収容したプロセスカートリッジ70cは同一の構成である。また、ブラック色のトナーを収容したプロセスカートリッジ70dについても同一の構成である。
プロセスカートリッジ70(70a〜70d)は、クリーニングユニット26(ユニット)(26a〜26d)と現像ユニット4(4a〜4d)を有する。クリーニングユニット26は、感光体ドラム1(1a〜1d)と帯電ローラ2(2a〜2d)とクリーニング部材6(6a〜6d)を備えている。また、現像ユニット4は現像ローラ25を備えており、感光体ドラム1の周りには、上述したように、帯電ローラ2とクリーニング部材6とが配置されている。
クリーニング部材6は、ゴムブレードで形成された弾性部材7とクリーニング支持部材8とから構成されている。ゴムブレードの先端部7aは、感光体ドラム1の回転方向に対してカウンター方向に感光体ドラム1に当接するように配置されている。そして、クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された残留トナーは、除去トナー室27aに落下する。また、除去トナー室27aの除去トナーが外部に漏れることを防止するためのスクイシート21が感光体ドラム1に当接するように配置されている。
そして、駆動源である本体駆動モータ(不図示)の駆動力がクリーニングユニット26に伝達することで、感光体ドラム1が画像形成動作に応じて回転駆動する。帯電ローラ2は、帯電ローラ軸受28を介してクリーニングユニット26に回転可能に取り付けられており、加圧部材46によって感光体ドラム1に向かって加圧される。また、帯電ローラ2は、感光体ドラム1に従動回転する。
現像ユニット4は、感光体ドラム1と接触しながら矢印B方向に回転する現像ローラ25と、現像ローラ25を支持する現像容器31とから構成される。現像ローラ25は、回転可能に現像容器31に支持されている(図2参照)。また、現像ローラ25の周りには、現像ローラ25に接触しながら矢印C方向に回転するトナー供給ローラ34と、現像ローラ25上のトナー層を規制するための現像ブレード35とがそれぞれ配置されている。
さらに、現像容器31内からトナーが漏れることを防止するための吹き出し防止シート20が配置されている。現像容器31の現像剤収容室31aには、収容されたトナーを撹拌するとともにトナー供給ローラ34にトナーを搬送するための現像剤撹拌ユニット36が設けられている。また、現像容器31の現像剤収容室31aには、収容された現像剤を撹拌するとともに前記トナー供給ローラ34へ現像剤を搬送するための現像剤撹拌ユニット36が設けられている。現像剤撹拌ユニット36は、撹拌軸36aと、撹拌軸36aに取り付けられることで撹拌軸36aとともに回転する可撓性の撹拌部材36bとを有する。
<画像形成装置にプロセスカートリッジを挿入する構成>
次に、図3を用いて、プロセスカートリッジ70を電子写真画像形成装置100に挿入する流れについて説明する。なお、本実施例では、プロセスカートリッジ70(70a〜70d)を画像形成装置100の開口部101(101a〜101d)に挿入する。この場合、感光体ドラム1(1a〜1d)の回転軸線H方向と平行な方向(図3の矢印Fの方向)に手前側から奥側に向かってプロセスカートリッジ70を挿入する。
ここで、本実施例では、上述したように、プロセスカートリッジ70の挿入方向上流側を手前側と定義し、下流側を奥側と定義する。また、画像形成装置100内の上側には、第1の本体ガイド部である本体装着上ガイド部103(103a〜103d)が設けられている。そして、画像形成装置100内の下側には第2の本体ガイド部である本体装着下ガイド部102(102a〜102d)が設けられている。
本体装着上ガイド部103と本体装着下ガイド部102は、それぞれプロセスカートリッジ70の挿入方向Fに沿って伸びたガイド形状となっている。本体装着下ガイド部102の装着方向手前側にプロセスカートリッジ70を載せて、本体装着上ガイド部103と本体装着下ガイド部102とに沿ってF方向にプロセスカートリッジ70を移動させる。これにより、画像形成装置100にプロセスカートリッジ70を挿入する。
<感光体ドラムの支持と位置決め構成>
次に、図4と図5を用いて、感光体ドラムを支持する構成と、感光体ドラムを位置決めする構成について説明する。図4は、実施例1に係るクリーニングユニットの概略斜視図である。クリーニングユニット26は、クリーニングユニット26内の各種要素を支持する枠体としてクリーニング枠体27を有する。クリーニング枠体27には、軸受部材29Rと軸受部材29Lとを介して感光体ドラム1が回転可能に取り付けられている。
続いて、感光体ドラム1の構成について説明する。図5は、実施例1に係る感光体ドラムの概略斜視図である。図5に示すように、感光体ドラム1は、感光層が塗布されたシリンダー10と、シリンダー10の回転軸線方向の一端側に設けられてシリンダー10を支持するフランジ11Rと、他端側に設けられるフランジ11Lとを有する。また、フランジ11Rから、シリンダー10の外径よりも径の小さい円柱形状の軸部11Raが突出しており、フランジ11Lから、シリンダー10の外径よりも径の小さい円柱形状の軸部11Laが突出している。軸部11Raの外周面は、軸受部材29R(図4を参照)に設けられた穴部の内面に対して摺動可能であり、軸部11Laの外周面は、軸受部材29L(図4を参照)に設けられた穴部の内面に対して摺動可能である。
このような構成とすることで、感光体ドラム1は、クリーニング枠体27に対して回転可能に支持されている。また、感光体ドラム1の回転軸線H方向における軸部11Raの先端には、ねじれた三角柱の形状をした駆動力被伝達部であるカートリッジカップリング11bが設けられている。このカートリッジカップリング11bが画像形成装置100に設けられる駆動力カップリング(不図示)と嵌合することによって、駆動力が画像形成装置100から感光体ドラム1に伝達される。
<軸受部材をクリーニング枠体に対して取り付けるための構成>
次に、感光体ドラム1を回転可能に支持する軸受部材29Rと軸受部材29Lとについて説明する。図6は、実施例1に係る軸受部材とクリーニング枠体とを示す分解断面図である。図7は、実施例1に係る軸受部材とクリーニング枠体とを示す分解斜視図である。図8は、クリーニング枠体と軸受部材とが係合される状態を示す概略断面図である。上述したように、クリーニングユニット26は、感光体ドラム1と帯電ローラ2とクリーニング部材6とクリーニング枠体27と軸受部材29とを有する。
クリーニング枠体27は、感光体ドラム1と帯電ローラ2とクリーニング部材6とを支持する。ここで、感光体ドラム1は、軸受部材29Rと軸受部材29Lとを介してクリーニング枠体27に支持されている。クリーニング枠体27には、凸部である鍔部27Rbと凸部である鍔部27Lbとが設けられている。また、軸受部材29Rには凹部である溝部29Raが設けられており、軸受部材29Lには凹部である溝部29Laが設けられて
いる。鍔部27Rbが溝部29Raに嵌め込まれることで軸受部材29Rがクリーニング枠体27に係合可能であり、鍔部27Lbが溝部29Laに嵌め込まれることで軸受部材29Lがクリーニング枠体27に連結可能である。
ここで、本実施例では、軸受部材29Rと軸受部材29Lの構成は同様であるため、軸受部材29Rと軸受部材29Lを軸受部材29としてまとめて説明する。また、鍔部27Rbと鍔部27Lbの構成は同様であるため、鍔部27Rbと鍔部27Lbとを鍔部27bとしてまとめて説明する。なお、軸受部材29についてまとめて説明する際にはRとLの添え字は省略し、鍔部27bについてまとめて説明する際にはRとLの添え字は省略する。
ここで、軸受部材29は、回転軸線H方向における感光体ドラム1の両端近傍で感光体ドラム1を回転可能に支持する。実施例1では、図9に示すように、鍔部27bは、感光体ドラム1と同心軸である円弧の形状をした突出部になっている。また、感光体ドラム1の回転軸線方向と、鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれるG方向とは平行となっている。また、円弧の形状をした溝29aの中心を通る線であって、溝29aが通過する平面と直交する線と、感光体ドラム1の軸線とは平行となっている。
ここで、実施例1では、溝部29aには突起部30が設けられている。突起部30は、感光体ドラム1の軸線方向(鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれる方向)(G方向)と直交する方向(感光体ドラム1の径方向)に向かって突出している。突起部30は、鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれた状態で、感光体ドラム1の軸線H方向(G方向)と直交する方向に鍔部27bを押圧する。これにより、軸受部材29がクリーニング枠体27に対して位置決めされる。ここで、突起部30は、軸受部材29とクリーニング枠体27との係合部Jで鍔部27bを押圧する。係合部Jは、図9で示すような、軸受部材29とクリーニング枠体27とが係合している部分のことである。
ここで、鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれた状態において、鍔部27bの外周面と対向する溝部29aの面を第1係合部29bと定義し、鍔部27b内周面と対向する溝部29aの面を第2係合部29cと定義する。ここで、突起部30は、第1係合部29bに設けられている。突起部30の高さをZとし、溝部29aの幅をXとし、鍔部27bの幅をYとした場合に、突起部の高さ(Z)が隙間(X−Y)よりも大きくなるように突起部30は設けられている。
つまり、突起部30は、感光体ドラム1の軸線H方向(G方向)と直交する方向に、鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれた状態における鍔部27bと溝部29aとの隙間よりも多く第1係合部29bから突き出している。これにより、クリーニング枠体27に軸受部材29が連結された場合に、突起部30が鍔部27bに潰されることで、軸受部材29がクリーニング枠体27に対して精度よく位置決めされる。
また、本実施例では、軸受部材29と突起部30の材質強度をクリーニング枠体27の材質強度よりも大きく設定している。本実施例において、軸受部材29と突起部30のシャルピー衝撃強度は46.9kJ/m2であり、クリーニング枠体27のシャルピー衝撃
強度は9.4kJ/m2である。これにより、クリーニング枠体27に軸受部材29を連
結させる際に突起部30が潰れにくくなり、クリーニング枠体27に対する軸受部材29の位置決め精度が向上する。本実施例では、突起部30のシャルピー衝撃度と鍔部27bのシャルピー衝撃度は5〜100kJ/mとなっている。これにより、軸受部材29をクリーニング枠体27に対して精度よく位置決めすることができる。ここで、各部材のシャルピー衝撃強度は本実施例の値に限定する必要はなく、軸受部材29のシャルピー衝撃強度がクリーニング枠体27のシャルピー衝撃強度よりも大きく設定されていればよい。
図8において、図8(a)は、軸受部材29とクリーニング枠体27とが連結される前の状態を示す断面図であり、図8(b)は、軸受部材29とクリーニング枠体27とが連結された状態を示す断面図である。図8(b)において、突起部30と鍔部27bのハッチングが重なる部分で突起部30が鍔部27bに潰されることになる。
図9は、鍔部と溝部とが係合されている状態を示す概略断面図である。図9は、感光体ドラム1の回転軸線H方向から見た部分断面図となっている。また、図9(a)は、軸受部材29と鍔部27bと突起部30の位置関係を示す断面図であり、図9(b)は、鍔部と溝部とが係合されている場合の突起部30の状態を示す拡大断面図である。図9(a)に示すように、本実施例においては突起部30を第1係合部29bに3カ所に配置することにより、溝部29aと鍔部27bとの間にガタが発生することを抑制している。
また、図9(b)に示すように、突起部30の突出量(Z)と、溝部29aと鍔部27bとの隙間(X−Y)との差(Z−(X−Y))が突起部30の潰し量となる。本発明に係る構成によれば、突起部30の強度が鍔部27bの強度よりも大きいため、突起部30が潰れにくくなり、軸受部材29をクリーニング枠体27に対して精度よく位置決めすることができる。
以上のように、実施例1では、回転体を回転可能に支持する軸受部材と枠体との一方に突起部が設けられており、軸受部材と枠体とが係合される状態で、枠体と軸受部材との係合部で突起部が他方を押圧している。ここで、実施例1では、突起部の材質の強度は、嵌合部の材質の強度よりも大きく設定されている。これにより、突起部が潰れやすくなることを抑制し、軸受部材を枠体に対して精度よく位置決めすることができる。
また、実施例1では、突起部は、軸受部材と枠体との一方に複数設けられている。これにより、他方から突起部にかかる力を複数の突起部に分散させることができる。
また、実施例1では、突起部の材質のシャルピー衝撃度は、他方の材質のシャルピー衝撃度よりも大きく設定されている。これにより、上記と同様に、突起部が潰れやすくなることを抑制し、軸受部材を枠体に対して精度よく位置決めすることができる。
また、実施例1では、突起部のシャルピー衝撃度は5〜100kJ/mとなっている。突起部のシャルピー衝撃度がこの範囲であることで、軸受部材を枠体に対してより精度よく位置決めすることができる。
(実施例2)
次に、実施例2について図10を用いて説明する。なお、実施例2において、実施例1と同一の機能を有する部分については同一の符号を付すことでその説明を省略する。実施例2では、実施例1において、突起部が設けられる位置と突起部の数とが異なる。図10は、実施例2において嵌合部と被嵌合部とが嵌合される状態を示す概略断面図である。図10(a)は、2つの突起部30が設けられる位置を示す概略断面図であり、図10(b)は、感光体ドラムが帯電ローラとクリーニング部材とから受ける力の方向を示す部分断面図である。
図10(b)に示すように、軸受部材29をクリーニング枠体27に連結させた場合、感光体ドラム1は、帯電ローラ2から力Pを受け、クリーニング部材6から力Qを受ける。ここで、力Pと力Qの合力をRと定義すると、軸受部材29は、感光体ドラム1の軸部11Ra(11La)(図5を参照)から合力Rと同じ方向に力を受ける。実施例1では、図10(a)に示すように、突起部30は、鍔部27bが溝部29aに嵌め込まれる方向とは直交する方向において、第1係合部29bから合力Rの方向側に突出している。これにより、合力Rによって係合部Jに作用する力を打ち消すことができる。
より具体的には、感光体ドラム1の回転軸線Hを中心(基準)とした中心角αにおいて合力R方向を0°とした場合に、突起部30は、中心角αが90°〜270°となる範囲で溝部29a内(溝内)の第1係合部29bに2つ設けられている。このような構成にすることで、軸受部材29が合力Rを受けた場合に、2つの突起部30は、クリーニング枠体27の鍔部27bを合力Rの方向に対して押圧することができる。これにより、突起部30によって、感光体ドラム1にかかる合力Rを吸収することができる。仮に、0°〜90°となる範囲にのみ突起部30が設けられている場合、合力Rが軸受部材29に加わることで、第1係合部29bが、突起部30を介すことなく、第2係合部29cを押圧することになる。この場合、突起部30を設けることによる位置決めの効果が生じなくなる。
以上にように、実施例2では、実施例1と同様の効果を生じさせることができる。
また、実施例2では、突起部は、回転体の軸線方向と直交する方向において、帯電部材とクリーニング部材とから像担持体が受ける力の合力方向側に突出している。これにより、突起部によって像担持体にかかる合力を吸収することができる。
なお、軸受部材は、必ずしも感光体ドラムを回転可能に支持するものである必要はない。軸受部材は、例えば、レジストレーションローラなどの画像形成動作に用いられる回転体を回転可能に軸支するものであればよい。
また、突起部は、必ずしも軸受部材に設けられている必要はなく、軸受部材と枠体のいずれか一方に設けられていればよい。突起部は、他方を押圧することで軸受部材を枠体に対して位置決めすることができればよい。
1…回転体、26…ユニット、27…枠体、29…軸受部材、30…突起部、G…方向、H…軸線、J…係合部

Claims (11)

  1. 回転体と、
    前記回転体を回転可能に支持する軸受部材と、
    前記軸受部材と係合する枠体と、
    前記回転体の軸線方向と直交する方向に、前記軸受部材と前記枠体との一方に設けられ、前記枠体と前記軸受部材との係合部で他方を押圧する突起部と、を有し、
    前記突起部を有する方の材質が、前記他方の材質よりも強度が大きいことを特徴とするユニット。
  2. 前記突起部は、前記軸線方向と直交する方向において、前記枠体と前記軸受部材とが係合されている状態における前記枠体と前記軸受部材との前記係合部における隙間よりも多く前記一方から突き出していることを特徴とする請求項1に記載のユニット。
  3. 前記突起部は、前記一方に複数設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のユニット。
  4. 前記軸受部材に設けられた凹部と前記枠体に設けられた凸部とが係合することで、前記枠体と前記軸受部材とが係合することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のユニット。
  5. 前記突起部の材質のシャルピー衝撃度は、前記他方の材質のシャルピー衝撃度よりも大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のユニット。
  6. 前記突起部のシャルピー衝撃度は5〜100kJ/mであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のユニット。
  7. 前記回転体は、現像剤像を担持する像担持体であり、
    前記像担持体上に残留した現像剤を前記像担持体上から除去するクリーニング部材と、を有し、
    前記枠体は、前記クリーニング部材を支持するクリーニング枠体であって、
    前記突起部は、前記軸受部材に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のユニット。
  8. 前記像担持体を帯電する帯電部材を有し、
    前記突起部は、前記軸線方向と直交する方向において、前記像担持体が前記クリーニング部材から受ける力と前記像担持体が前記帯電部材から受ける力との合力によって前記係合部に作用する力を打ち消す力が発生するように突き出していることを特徴とする請求項7に記載のユニット。
  9. 前記枠体は、円弧の形状をした突出部を有し、
    前記軸受部材は、円弧の形状をした溝を有し、
    前記突出部と前記溝とを係合させることで前記枠体と前記軸受部材とが係合し、
    円弧の形状をした前記溝の中心を通る線であって、前記溝が通過する平面と直交する線と、前記像担持体の軸線とは平行であり、
    前記突起部は、円弧の形状をした前記溝の中心を基準とした中心角において、前記合力の方向を0°とした場合の前記中心角が90°から270°までとなる範囲で、前記溝内に設けられていることを特徴とする請求項8に記載のユニット。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のユニットと、
    像担持体に現像剤を供給することで、前記像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置と、
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載のユニットまたは請求項10に記載のプロセスカートリッジのうち少なくとも1つを有し、
    現像剤により記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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