JP2016156824A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材を備えるガスセンサにおいて、シール部材での亀裂の発生を抑制できるガスセンサを提供する。
【解決手段】全領域空燃比センサのシール部材60は、後端周囲部64aが途切れることなく後端凹部64の側面(換言すれば、後端側底部64bから後端開口部に至る領域)を取り囲む形態である。このため、例えば、後端凹部の側面を取り囲む後端周囲部が途切れた構成のシール部材では、後端周囲部が途切れた箇所(例えば、根元部分など)に対して圧縮応力が集中する場合や、シール部材60に生じる熱膨張の影響する場合があるのに対して、このシール部材60は、後端周囲部64aが途切れることなく後端凹部64の側面を取り囲む形態であるため、そのような圧縮応力の集中や熱膨張の影響を抑制できる。空燃比センサによれば、シール部材60での亀裂の発生を抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、軸線方向の先端側に検知部を備えるセンサ素子と、センサ素子の外周を覆う筒状の主体金具と、主体金具の後端側に係合される筒状の外筒部材と、外筒部材の後端側内部に加締め固定されるとともに、外筒部材の内部から外部に向かうリード線を挿通するための複数のリード線挿通孔を有するシール部材と、を備えるガスセンサに関する。
測定対象ガスに含まれる特定ガスを検出するためのガスセンサが知られている。ガスセンサの用途としては、例えば、内燃機関の排気ガスに含まれる特定ガス(酸素、NOxなど)を検出する用途などが挙げられる。
ガスセンサは、例えば、センサ素子(検出素子)と、主体金具と、外筒部材と、リード線と、シール部材と、を備えて構成される。
センサ素子は、先端側に検知部を有し、検知部での特定ガスの検出結果に応じたセンサ信号を出力する。主体金具は、センサ素子の外周を覆う筒状の部材である。外筒部材は、主体金具の後端側に係合される筒状の部材である。リード線は、一端がセンサ素子の検知部に電気的に接続され、他端が外筒部材の外部に配置されるとともに、複数備えられる。シール部材は、外筒部材の後端側内部に加締め固定され、外筒部材の内部から外部に向かうリード線を挿通するための複数のリード線挿通孔を有する。
シール部材は、外筒部材の後端部内側に配置された後、外筒部材の後端部が径方向内側に向かって加締められることで、圧縮変形された状態で外筒部材の内側に固定される。これにより、シール部材と外筒部材との間およびリード線とシール部材との間の気密性及び水密性(以下、総称してシール性ともいう)を確保している。
また、シール部材としては、外筒部材の内側への加締め固定により生じる圧縮応力を緩和するための応力緩和溝を備えるものがある。具体例としては、シール部材の先端側ないし後端側の少なくとも一方に形成される応力緩和溝が挙げられる(特許文献1,2)。
このような応力緩和溝を備えることで、シール部材を外筒部材の内側に加締め固定した際に生じる圧縮応力を緩和することができ、シール部材に亀裂が生じるのを抑制できる。
特開2007−101411号公報 特開2014−202663号公報
しかし、上記のような応力緩和溝を有するシール部材において、シール部材の後端部が応力緩和溝によって複数の領域に分割される構成の場合には、複数の領域におけるそれぞれの根元部分に対して外筒部材からの圧縮応力が集中すると、その圧縮応力の影響によって複数の領域のうちいずれかの根元部分に亀裂が生じることがある。また、内燃機関からの熱によってシール部材が熱膨張すると、その熱膨張の影響によって複数の領域のうちいずれかの根元部分に亀裂が生じることがある。
つまり、複数の領域のそれぞれに外筒部材からの圧縮応力が集中した場合や、シール部材に生じる熱膨張が影響した場合に、各領域の移動(変形)の自由度が大きいため、移動(変形)によって各領域の根元部分などに過大な応力が加わる場合があり、その結果、複数の領域の根元部分などに亀裂が生じる場合がある。
さらに、上記のような応力緩和溝を有するシール部材において、シール部材の後端部が応力緩和溝によって複数の領域に分割される構成の場合には、複数の領域のそれぞれに外筒部材からの圧縮応力が集中した場合や、シール部材が熱膨張した場合に、各領域の移動(変形)の自由度が大きいため、複数の領域のうちいずれかが外筒部材の後端に接触し、更には食い込むことで、接触部分に亀裂が生じることがある。
そこで、本発明は、シール部材を備えるガスセンサにおいて、シール部材での亀裂の発生を抑制できるガスセンサを提供することを目的とする。
本発明の1つの局面におけるガスセンサは、センサ素子と、主体金具と、外筒部材と、リード線と、シール部材と、を備える。
センサ素子は、軸線方向に延びる長尺形状に形成され、軸線方向の後端側に電極部を備える。主体金具は、センサ素子の外周の一部を覆う筒状に形成されている。外筒部材は、主体金具の後端側に係合される筒状の部材である。リード線は、軸線方向に延びると共に、一端がセンサ素子の検知部に電気的に接続され、他端が外筒部材の外部に配置される。リード線は、複数備えられる。
シール部材は、外筒部材の後端側内部に加締め固定されるとともに、外筒部材の内部から外部に向かうリード線を挿通するための複数のリード線挿通孔を有する。
また、シール部材の後端側端部は、後端凹部を備える。
後端凹部は、リード線挿通孔の形成領域の最外部よりも径方向内側の領域において、先端側に向けて凹んで形成されている。後端凹部は、後端側に後端開口部を有するとともに、後端側底部と後端周囲部とに囲まれる空間部である。
後端側底部は、後端凹部の内面のうち最も先端側に形成される底面部分である。後端周囲部は、後端凹部の内面のうち後端側底部から後端開口部に至る側面部分であって、後端側底部および後端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である。
なお、後端凹部は、シール部材において、外筒部材への加締め固定により生じる圧縮応力を緩和するため、または内燃機関からの熱によってシール部材に生じる熱膨張の影響を緩和するための空間部として備えられる。
このガスセンサのシール部材においては、後端周囲部が、後端凹部の内面のうち後端側底部から後端開口部に至る側面部分であって、後端側底部および後端開口部を全周にわたり連続して取り囲む形状の側面部分として備えられる。つまり、このシール部材は、後端周囲部が後端側底部から後端開口部(換言すれば、シール部材の後端面)に至る側面部分を形成するとともに、後端周囲部が途切れることなく後端凹部の側面(換言すれば、後端側底部から後端開口部に至る領域)を取り囲む形態である。このため、例えば、後端凹部の側面を取り囲む後端周囲部が途切れた構成のシール部材では、後端周囲部が途切れた箇所(例えば、根元部分など)に対して圧縮応力が集中する場合や、シール部材に生じる熱膨張の影響する場合があるのに対して、このガスセンサのシール部材は、後端周囲部が途切れることなく後端凹部の側面を取り囲む形態であるため、そのような圧縮応力の集中や熱膨張の影響を抑制できる。
これにより、このガスセンサにおいては、シール部材のうち後端周囲部が途切れた箇所への圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
その上、このガスセンサのシール部材は、後端周囲部が途切れることなく後端凹部の側面を取り囲む形態であり、移動(変形)の自由度が小さいため、シール部材が熱膨張した場合であっても、外筒部材の後端に接触または食い込むことを抑制でき、接触部分への亀裂の発生を抑制できる。
また、後端凹部がリード線挿通孔の形成領域の最外部よりも径方向内側の領域に形成されているため、後端凹部の形成領域が、シール本体部の後端側端部のうち周縁領域まで拡がることがない。このため、後端凹部の形成領域を一定範囲内に制限でき、後端凹部の形成領域が大きくなりすぎて、リード線挿通孔の周囲を形成する箇所の強度が低下することを抑制でき、リード線挿通孔の周囲を形成する箇所への圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
よって、このガスセンサによれば、空間部としての後端凹部を有するシール部材を備えつつ、シール部材での亀裂の発生を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、シール部材は、リード線挿通孔、後端凹部を有する柱状のシール本体部と、シール本体部から径方向外側に突出するとともに外筒部材の後端の後方側に配置された鍔部と、を備えていてもよい。
このように、外筒部材に対するシール部材の位置合わせのために、外筒部材の後端に係合可能な鍔部を有するシール部材においては、特に、外筒部材の後端とシール部材とが接触する形態となる。このような形態においても、上述のように、後端凹部を設けることで、シール部材が熱膨張した場合であっても、外筒部材の後端に接触または食い込むことを抑制でき、接触部分での亀裂の発生を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、シール部材は、後端側底部が外筒部材の後端よりも軸線方向の先端側に配置される状態で、外筒部材の後端側内部に加締め固定されていてもよい。
つまり、軸線方向におけるシール部材と外筒部材との相対位置は、後端凹部に対して外筒部材の少なくとも一部が重なるような位置関係となる。
これにより、外筒部材の加締めによる圧縮応力によってシール部材が変形する際に、後端凹部で圧縮応力や熱膨張を吸収することができ、シール部材に亀裂が発生するのを抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端凹部は、軸線方向に垂直な断面での輪郭が、真円形状、楕円形状および曲線形状のうち少なくとも1つであってもよい。
なお、曲線形状とは、角部を持たない形状であり、その曲線上の任意の点において接線が1本となる形状である。また、真円形状および楕円形状のいずれも、曲線形状の一例である。
このように、後端凹部の輪郭が角部を持たない形状であれば、角部において圧縮応力が集中することを抑制でき、角部での圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端周囲部のうち後端側底部に接する領域である底部側接続領域は、その表面が後端凹部の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されていてもよい。
このように、後端周囲部の底部側接続領域の表面が後端凹部の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されていることで、後端周囲部の底部側接続領域に圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による後端周囲部の底部側接続領域での亀裂の発生を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端周囲部のうち後端凹部の後端開口部に接する領域である開口側接続領域は、その表面が後端凹部の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されていてもよい。
このように、後端周囲部の開口側接続領域の表面が後端凹部の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されていることで、後端周囲部の開口側接続領域に圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による後端周囲部の開口側接続領域での亀裂の発生を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、シール部材の先端側端部は、リード線挿通孔の形成領域の最外部よりも径方向内側の領域において後端側に向けて凹んだ先端凹部を備え、先端凹部は、先端側に先端開口部を有するとともに、先端側底部と先端周囲部とに囲まれる空間部であってもよい。
先端側底部は、先端凹部の内面のうち最も後端側に形成される底面部分である。先端周囲部は、先端凹部の内面のうち先端側底部から先端開口部に至る側面部分であって、先端側底部および先端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である。
つまり、後端凹部に加えて先端凹部を備えるシール部材は、後端側端部のみならず先端側端部においても外筒部材からの圧縮応力やシール部材の熱膨張を吸収可能となり、圧縮応力に起因する亀裂の発生をより一層抑制できる。
本発明のガスセンサによれば、空間部としての後端凹部を有するシール部材を備えつつ、シール部材での亀裂の発生を抑制できる。
全領域空燃比センサの全体構成を示す断面図である。 センサ素子の概略構造を表す斜視図である。 圧縮変形前のシール部材の後端側斜視図である。 圧縮変形前のシール部材の先端側斜視図である。 圧縮変形前のシール部材の後端側外観図である。 図5におけるシール部材のA−A断面図である。 圧縮変形前の第2シール部材の後端側外観図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
本実施形態では、ガスセンサの一種である全領域空燃比センサ1(以下、空燃比センサ1ともいう)について説明する。空燃比センサ1は、自動車や各種内燃機関における空燃比フィードバック制御に使用するために、測定対象となる排ガス中の特定ガス(具体的には、酸素)の濃度を検出するセンサ素子が組み付けられるとともに、内燃機関の排気管に装着される。
図1は、本発明を適用した実施形態の空燃比センサ1の全体構成を示す断面図である。
空燃比センサ1は、排気管に固定するためのネジ部103が外表面に形成された筒状の主体金具102と、軸線方向(図中上下方向)に延びる板状形状をなすセンサ素子4と、センサ素子4の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ6と、センサ素子4の電極端子部30、31、32、34、36に電気的に接続されて電流経路を形成するリードフレーム10と、絶縁性材料で形成され、センサ素子4の電極端子部30、31、32、34、36に接続されるリードフレーム10をセンサ素子4との間で保持するセパレータ82と、リードフレーム10とセンサ外部との間の電流経路を形成するリード線46と、を備えている。
なお、リード線46は、導電性を有する芯線と、芯線を被覆する絶縁性の樹脂製被覆材とで構成されると共に、芯線の先端側および後端側が樹脂製被覆材から露出するように構成されている。
センサ素子4は、軸線方向に延びる板状形状をなし、測定対象となるガスに向けられる先端側(図中下方)に電極保護層9にて覆われた検出部8が形成され、後端側(図中上方)の外表面のうち表裏の位置関係となる第1板面21および第2板面23に電極端子部30、31、32、34、36が形成されている。リードフレーム10は、センサ素子4とセパレータ82との間に配置されることで、センサ素子4の電極端子部30、31、32、34、36にそれぞれ当接し、電気的に接続される。また、リードフレーム10は、外部からセンサの内部に配設されるリード線46にも電気的にかつ機械的に接続されており、リード線46が接続される外部機器(例えば、ECU)と電極端子部30、31、32、34、36との間に流れる電流の電流経路を形成する。
主体金具102は、軸線方向に貫通する貫通孔109を有し、貫通孔109の内部に径方向内側に突出する棚部107を有する略筒状形状に構成されている。また、主体金具102は、検出部8を貫通孔109の先端側外部に配置し、電極端子部30、31、32、34、36を貫通孔109の後端側外部に配置する状態で貫通孔109に挿通されたセンサ素子4を保持するよう構成されている。さらに、棚部107は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
なお、主体金具102の貫通孔109の内部には、センサ素子4の径方向周囲を取り囲む状態で、環状形状のセラミックホルダ106、粉末充填層111およびセラミックスリーブ6が、この順に先端側から後端側にかけて積層されている。また、セラミックスリーブ6と主体金具102の後端部104との間には、加締パッキン112が配置されており、主体金具102の後端部104は、加締パッキン112を介してセラミックスリーブ6を先端側に押し付けるように加締められている。
ここで、センサ素子4の概略構造を表す斜視図を、図2に示す。なお、図2では、軸線方向における中間部分を省略してセンサ素子4を表している。
センサ素子4は、軸線方向(図2における左右方向)に延びる板状形状に形成された素子部20と、同じく軸線方向に延びる板状形状に形成されたヒータ22とが積層されて、長方形状の軸断面を有する板状形状に形成されている。なお、空燃比センサ1として用いられるセンサ素子4は従来公知のものであるため、その内部構造等の詳細な説明は省略するが、その概略構成は以下のようである。
まず、素子部20は、固体電解質基板の両側に多孔質電極を形成した酸素濃淡電池素子と、同じく固体電解質基板の両側に多孔質電極を形成した酸素ポンプ素子と、これらの両素子の間に積層され、中空の測定ガス室を形成するためのスペーサとから構成される。この固体電解質基板は、イットリアを安定化剤として固溶させたジルコニアから形成され、多孔質電極は、Ptを主体に形成される。また、測定ガス室を形成するスペーサは、アルミナを主体に構成されており、中空の測定ガス室の内側には、酸素濃淡電池素子の一方の多孔質電極と、酸素ポンプ素子の一方の多孔質電極が露出するように配置されている。
なお、測定ガス室は、素子部20の先端側に位置するように形成されると共に、スペーサの先端側には測定ガス室と外部とを連通するための多孔質のセラミックからなる拡散律速部が形成されており、この測定ガス室が形成される部分が検出部8に相当する。
一方、ヒータ22は、アルミナを主体とする絶縁基板の間に、Ptを主体とする発熱抵抗体パターンが挟み込まれて形成されている。そして、素子部20とヒータ22とは、セラミック層(例えば、ジルコニア系セラミックやアルミナ系セラミック)を介して互いに接合される。
また、センサ素子4は、先端側のうち少なくとも測定対象物(本実施形態では排ガス)に晒される電極の表面上には、被毒防止用の多孔質のセラミックからなる電極保護層9(図2では図示省略)が形成される。なお、本実施形態では、図1に示すように、センサ素子4のうち排ガスに晒される電極の表面を含む先端側全面を、電極保護層9にて覆っている。図1では、センサ素子4については外観構造を表しており、電極保護層9については断面構造を表している。
このようなセンサ素子4では、図2に示すように、第1板面21の後端側(図2における右側)に3個の電極端子部30、31、32が形成され、第2板面23の後端側に2個の電極端子部34、36が形成されている。電極端子部30、31、32は、素子部20に形成されるものであり、1つの電極端子部は、測定ガス室の内側に露出する酸素濃淡電池素子の一方の多孔質電極と酸素ポンプ素子の一方の多孔質電極と共用する形で電気的に接続される。また、電極端子部30、31、32のうち残り2つの電極端子部は、酸素濃淡電池素子の他方の多孔質電極と酸素ポンプ素子の他方の多孔質電極と各々電気的に接続されている。また、電極端子部34、36は、ヒータ22に形成されるものであり、ヒータの厚さ方向に横切るビア導体(図示せず)を介して発熱抵抗体パターンの両端に各々接続されている。
このように構成されたセンサ素子4は、図1に示すように、先端側(図1における下方)の検出部8が排気管に固定される主体金具102の先端より突出すると共に、後端側の電極端子部30、31、32、34、36が主体金具102の後端より突出した状態で、主体金具102の内部に固定される。一方、図1に示すように、主体金具102の先端側(図1における下方)外周には、センサ素子4の突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する有底筒状の外部プロテクタ42および内部プロテクタ43が、レーザー溶接等によって取り付けられている。つまり、外部プロテクタ42および内部プロテクタ43は、接合部41において、主体金具102に溶接されている。
また、主体金具102の後端部104より突出するセンサ素子4の後端側(図1における上方)には、電極端子部30、31、32、34、36が形成されるセンサ素子4の径方向周囲を取り囲むように、セパレータ82が配置される。なお、セパレータ82は、外筒44の第1段部48に当接するように保持金具200によって後端側に付勢され、外筒44の第1段部48と保持金具200との間で挟持される状態で、外筒44の内部に保持される。
そして、主体金具102の後端側外周には、外筒44が固定されている。外筒44は、図1に示すように、接合部45で主体金具102と接合される第1外筒部54と、これよりも後端側に位置し第1外筒部54よりも小径の第2外筒部56と、これらの間に位置する第1段部48と、第2外筒部56よりも後端側に位置し、第2外筒部56よりも小径の第3外筒部58と、第2外筒部56と第3外筒部58との間に位置する第2段部49と、を有している。
外筒44の後端側の開口部(換言すれば、第3外筒部58の内側)には、弾性体(例えば、ゴムなど)で形成されたシール部材60が配置されている。
シール部材60は、外筒44の後端側内部に加締め固定される柱状のシール本体部61と、シール本体部61の後端側において径方向外側に向かって突出する鍔部62と、リード線46が挿通される5個のリード線挿通孔63と、を有する。なお、シール部材60の詳細については後述する。
シール部材60は、第3外筒部58に形成される内側凸部99によって圧縮変形された状態で第3外筒部58に固定される。内側凸部99は、第3外筒部58のうちシール部材60の周囲に位置する部位を径方向内側に向かって加締めることで形成される。このとき、シール部材60は、鍔部62が第3外筒部58の後端から外部に張り出した状態で、第3外筒部58に対して固定される。
なお、内側凸部99は、第3外筒部58の後端から先端側に離れた位置に形成されている。内側凸部99とは、加締めによって径方向内側に窪んだ部分のことである。
[1−2.シール部材]
次に本発明の主要部であるシール部材60について詳細に説明する。
シール部材60は、耐熱性に優れるフッ素ゴムで形成された部材である。
図3に圧縮変形前のシール部材の後端側斜視図を示し、図4に圧縮変形前のシール部材の先端側斜視図を示し、図5に圧縮変形前のシール部材の後端側外観図を示し、図6に図5におけるシール部材のA−A断面図を示す。
図3〜6に示すように、シール部材60は、シール本体部61と、鍔部62と、リード線挿通孔63と、後端凹部64と、先端凹部65と、を有している。
シール本体部61は、外筒44の後端側内部に加締め固定される柱状に形成されており、シール部材60の主要部を構成する。
鍔部62は、シール本体部61の後端側において径方向外側に向かって突出する形態で形成されている。図1に示すように、鍔部62は、シール本体部61のうち外筒44の後端44aよりも後端における外筒44の外径寸法よりも大径に形成されている。この鍔部62は、外筒44の後端44aに係合している。
リード線挿通孔63は、シール部材60を軸線方向に貫通する挿通孔であり、シール部材60において複数個(本実施形態では5個)形成されている。複数のリード線挿通孔63は、図3〜5に示すように、シール部材60のうち軸線方向に対する垂直面において、シール部材60の中央部を中心とする周方向に分散配置されている。
後端凹部64は、シール本体部61の後端側端部61aのうち、リード線挿通孔63の形成領域の最外部63a(図5参照)よりも径方向内側の領域において、先端側に向けて凹んで形成されている。なお、本実施形態では、後端凹部64は、シール本体部61の後端側端部61aのうち、リード線挿通孔63の形成領域の最内部63b(図5参照)よりも径方向内側の領域において、先端側に向けて凹んで形成されている。また、後端凹部64は、図5に示すように、軸線方向に垂直な断面での輪郭が真円形状に形成されている。
また、後端凹部64は、後端側に後端開口部を有するとともに、後端側底部64bと後端周囲部64aとに囲まれる空間部である。
後端側底部64bは、後端凹部64の内面のうち最も先端側に形成される底面部分である。後端周囲部64aは、後端凹部64の内面のうち後端側底部64bから後端開口部に至る側面部分であって、後端側底部64bおよび後端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である。換言すれば、後端周囲部64aは、シール本体部61の後端側端部61aにおいて後端凹部64の側面(換言すれば、後端側底部64bから後端開口部に至る領域)を全周にわたり連続して取り囲むように形成される。
後端周囲部64aのうち後端側底部64bに接する領域である底部側接続領域64cは、その表面が後端凹部64の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されている。後端周囲部64aのうち後端凹部64の後端開口部に接する領域である開口側接続領域64dは、その表面が後端凹部64の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されている。
なお、リード線挿通孔63の形成領域の最外部63aおよび最内部63bは、それぞれ、後端側から見たときのシール部材60(シール本体部61)の後端側端部61aにおける重心(図示省略)を中心とする円形状で表すことができる。最外部63aを示す円形状の半径は、リード線挿通孔63の形成領域のうちシール部材60(シール本体部61)の後端側端部61aにおける重心からの距離が最大となる箇所と、シール部材60の重心との距離に相当する。最内部63bを示す円形状の半径は、リード線挿通孔63の形成領域のうちシール部材60(シール本体部61)の後端側端部61aにおける重心からの距離が最小となる箇所と、シール部材60の重心との距離に相当する。
先端凹部65は、シール本体部61の先端側端部61bのうち、リード線挿通孔63の形成領域の最外部63aよりも径方向内側の領域において、後端側に向けて凹んで形成されている。なお、本実施形態では、先端凹部65は、シール本体部61の先端側端部61bのうち、リード線挿通孔63の形成領域の最内部63bよりも径方向内側の領域において、後端側に向けて凹んで形成されている。先端凹部65は、図示を省略するが、後端凹部64と同様に、軸線方向に垂直な断面での輪郭が真円形状に形成されている。
また、先端凹部65は、先端側に先端開口部を有するとともに、先端側底部65bと先端周囲部65aとに囲まれる空間部である。
先端側底部65bは、先端凹部65の内面のうち最も後端側に形成される底面部分である。先端周囲部65aは、先端凹部65の内面のうち先端側底部65bから先端開口部に至る側面部分であって、先端側底部65bおよび先端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である。換言すれば、先端周囲部65aは、シール本体部61の先端側端部61bにおいて先端凹部65の側面(換言すれば、先端側底部65bから先端開口部に至る領域)を全周にわたり連続して取り囲むように形成される。
先端周囲部65aのうち先端側底部65bに接する領域である底部側接続領域65cは、その表面が先端凹部65の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されている。先端周囲部65aのうち先端凹部65の先端開口部に接する領域である開口側接続領域65dは、その表面が先端凹部65の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されている。
このような構成のシール部材60は、図1に示すように、外筒44の後端側の開口部(換言すれば、第3外筒部58の内側)に配置されて、内側凸部99によって圧縮変形された状態で第3外筒部58に固定される。詳細には、シール部材60は、後端凹部64の後端側底部64bが外筒44の後端44aよりも先端側に配置される状態で、外筒44の後端側内部に加締め固定されている。
[1−3.全領域空燃比センサの組立て作業]
次に、空燃比センサ1の組立て作業について、説明する。
まず、リード線46が各々接続された5本のリードフレーム10を、セパレータ82の内側に配置する。
次に、セパレータ82のうち側面部301の外周に対して、保持金具200を装着する。このとき、保持金具200のJ型保持部203がセパレータ82の側面部301に当接するようにして、保持金具200をセパレータ82に装着する。
そして、リード線46をシール部材60のリード線挿通孔63に挿通した後、外筒44の先端側から後端側に向けてリード線46を挿通した後、セパレータ82の後端面が外筒44の第1段部48に当接するように、外筒44の内部にセパレータ82を収容する。
次に、外筒44の第1外筒部54のうちで保持金具200の筒部201の径方向外側に位置する部位を、押圧治具を用いて径方向内側に加締めて変形部75を形成する。このとき、変形部75の内部に位置する保持金具200をも変形させることで、セパレータ82を保持金具200によって後端側に付勢する。このようにして、まず上部アッセンブリを作製する。なお、本実施形態では、変形部75は、八方丸加締めによって形成した。
次に、センサ素子4、セラミックスリーブ6、セラミックホルダ106、主体金具102および外部プロテクタ42などを備える下部アッセンブリの組立て作業を別途実行する。この下部アッセンブリでは、センサ素子4の後端側を主体金具102の後端側より突出するようにして適宜作製した。
このようにして作製された上部アッセンブリと下部アッセンブリとを相対的に移動させることにより、リードフレーム10が内部に配置された状態のセパレータ82のコンタクト挿通孔84に対して、センサ素子4の後端側を挿通する。これにより、リードフレーム10とセンサ素子4の電極端子部30、31、32、34、36とが当接し、互いに電気的に接続される。
次に、主体金具102の径方向外側に配置される外筒44の第1外筒部54のうち、主体金具102に重なる部位を加締め治具を用いて径方向内側に加締めることで、主体金具102と外筒44とを結合させる。
次に、外筒44における第3外筒部58のうち、シール部材60の周囲に位置する部位を加締め治具を用いて径方向内側に加締めて内側凸部99を形成し、外筒44および各リード線46に対して、シール部材60を固定する。
その後、主体金具102に対して外筒44を径方向内側に加締めた部位を全周レーザー溶接して接合部45を形成し、主体金具102と外筒44との接合を行う。
このようにして空燃比センサ1が完成する。
なお、シール部材60は第3外筒部58の後端から突出する状態で配置され、内側凸部99は第3外筒部58の後端から先端側に離れた位置に形成される。
[1−4.効果]
以上説明したように、本実施形態の空燃比センサ1のシール部材60においては、後端周囲部64aが、後端凹部64の内面のうち後端側底部64bから後端開口部に至る側面部分であって、後端側底部64bおよび後端開口部を全周にわたり連続して取り囲む形状の側面部分として備えられる。つまり、シール部材60は、後端周囲部64aが後端側底部64bから後端開口部(換言すれば、シール部材60の後端面)に至る側面部分を形成するとともに、後端周囲部64aが途切れることなく後端凹部64の側面(換言すれば、後端側底部64bから後端開口部に至る領域)を取り囲む形態である。このため、例えば、後端凹部の側面を取り囲む後端周囲部が途切れた構成のシール部材では、後端周囲部が途切れた箇所(例えば、根元部分など)に対して圧縮応力が集中する場合や、シール部材60に生じる熱膨張の影響する場合があるのに対して、このシール部材60は、後端周囲部64aが途切れることなく後端凹部64の側面を取り囲む形態であるため、そのような圧縮応力の集中や熱膨張の影響を抑制できる。
これにより、空燃比センサ1においては、シール部材60のうち後端周囲部が途切れた箇所への圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
その上、この空燃比センサ1のシール部材60は、後端周囲部64aが途切れることなく後端凹部64の側面を取り囲む形態であり、移動(変形)の自由度が小さいため、シール部材60が熱膨張した場合であっても、外筒44の後端44aに接触または食い込むことを抑制でき、接触部分への亀裂の発生を抑制できる。
また、後端凹部64がリード線挿通孔63の形成領域の最外部63aよりも径方向内側の領域に形成されているため、後端凹部64の形成領域が、シール本体部61の後端側端部61aのうち周縁領域まで拡がることがない。このため、後端凹部64の形成領域を一定範囲内に制限でき、後端凹部64の形成領域が大きくなりすぎて、リード線挿通孔63の周囲を形成する箇所の強度が低下することを抑制でき、リード線挿通孔63の周囲を形成する箇所への圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
よって、空燃比センサ1によれば、空間部としての後端凹部64を有するシール部材60を備えつつ、シール部材60での亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、シール部材60は、リード線挿通孔63、後端凹部64を有する柱状のシール本体部61と、シール本体部61から径方向外側に突出するとともに外筒44の後端44aの後方側に配置された鍔部62と、を備えている。
このように、外筒44に対するシール部材60の位置合わせのために、外筒44の後端44aに係合可能な鍔部62を有するシール部材60においては、特に、外筒44の後端44aとシール部材60とが接触する形態となる。このような形態においても、後端凹部64を設けることで、シール部材60が熱膨張した場合であっても、外筒44の後端44aに接触または食い込むことを抑制でき、接触部分での亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、シール部材60は、後端凹部64の後端側底部64bが外筒44の後端44aよりも先端側に配置される状態で、外筒44の後端側内部(第3外筒部58の内部)に加締め固定されている。
つまり、軸線方向におけるシール部材60と外筒44との相対位置は、後端凹部64に対して外筒44の少なくとも一部が重なるような位置関係となる。
これにより、外筒44の加締めによる圧縮応力によってシール部材60が変形する際に、空間部としての後端凹部64で圧縮応力や熱膨張を吸収することができ、シール部材60に亀裂が発生するのを抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、後端凹部64は、軸線方向に垂直な断面での輪郭が真円形状に形成されている。
このように、後端凹部64の輪郭が角部を持たない形状であれば、角部において圧縮応力が集中することを抑制でき、角部での圧縮応力の集中による亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、後端周囲部64aのうち後端側底部64bに接する領域である底部側接続領域64cは、その表面が後端凹部64の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されている。これにより、シール部材60は、後端周囲部64aの底部側接続領域64cに圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による後端周囲部64aの底部側接続領域64cでの亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、後端周囲部64aのうち後端凹部64の後端開口部に接する領域である開口側接続領域64dは、その表面が後端凹部64の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されている。これにより、シール部材60は、後端周囲部64aの開口側接続領域64dに圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による後端周囲部64aの開口側接続領域64dでの亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、シール部材60の先端側端部61bは、リード線挿通孔63の形成領域の最外部63aよりも径方向内側の領域において、後端側に向けて凹んだ先端凹部65を備えている。
つまり、後端凹部64に加えて先端凹部65を備えるシール部材60は、後端側端部61aのみならず先端側端部61bにおいても外筒44からの圧縮応力やシール部材60の熱膨張を吸収可能となり、圧縮応力に起因する亀裂の発生をより一層抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、先端周囲部65aの底部側接続領域65cの表面が先端凹部65の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されている。これにより、シール部材60は、先端周囲部65aの底部側接続領域65cに圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による先端周囲部65aの底部側接続領域65cでの亀裂の発生を抑制できる。
次に、空燃比センサ1においては、先端周囲部65aの開口側接続領域65dの表面が先端凹部65の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されている。これにより、シール部材60は、先端周囲部65aの開口側接続領域65dに圧縮応力が集中することを抑制でき、圧縮応力の集中や熱膨張の影響による先端周囲部65aの開口側接続領域65dでの亀裂の発生を抑制できる。
また、シール部材60は、鍔部62が外筒44(第3外筒部58)の後端から突出された状態で、外筒44(第3外筒部58)の内側に配置されている。これにより、リード線46を折り曲げた際に、外筒44(第3外筒部58)の後端のエッジないしバリに当接してリード線46が損傷するのを防止できる。
[1−5.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
全領域空燃比センサ1がガスセンサの一例に相当し、センサ素子4がセンサ素子の一例に相当し、主体金具102が主体金具の一例に相当し、外筒44が外筒部材の一例に相当し、リード線46がリード線の一例に相当する。
シール部材60がシール部材の一例に相当し、シール本体部61がシール本体部の一例に相当し、後端側端部61aがシール部材の後端側端部の一例に相当し、先端側端部61bがシール部材の先端側端部の一例に相当する。リード線挿通孔63がリード線挿通孔の一例に相当し、鍔部62が鍔部の一例に相当し、後端凹部64が後端凹部の一例に相当し、後端周囲部64aが後端周囲部の一例に相当し、後端側底部64bが後端側底部の一例に相当し、底部側接続領域64cが底部側接続領域の一例に相当し、開口側接続領域64dが開口側接続領域の一例に相当する。先端凹部65が先端凹部の一例に相当し、先端周囲部65aが先端周囲部の一例に相当し、先端側底部65bが先端側底部の一例に相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、シール部材の一例として、後端凹部64および先端凹部65を備えるシール部材について説明したが、シール部材は、後端凹部を有するが先端凹部を有さない構成であってもよい。
また、上記実施形態では、後端凹部64の後端側底部64bが外筒44の後端44aよりも先端側に配置される状態で、シール部材60が外筒44の後端側内部に加締め固定される構成の空燃比センサ1について説明したが、シール部材と外筒部材との相対位置関係は、このような構成に限られることはない。例えば、ガスセンサは、後端凹部の後端側底部が外筒部材の後端よりも後端側に配置される状態で、シール部材が外筒部材の後端側内部に加締め固定される構成であっても良い。
また、上記実施形態では、後端凹部として、軸線方向に垂直な断面での輪郭が真円形状に形成された後端凹部64について説明したが、後端凹部の輪郭は、楕円形状または曲線形状であってもよい。なお、曲線形状とは、角部を持たない形状であり、その曲線上の任意の点において接線が1本となる形状である。また、真円形状および楕円形状のいずれも、曲線形状の一例である。
このように、後端凹部の輪郭が角部を持たない形状であれば、角部おいて圧縮応力が集中することを抑制でき、角部での圧縮応力の集中による亀裂の発生を抑制できる。
また、上記実施形態では、後端凹部として、シール本体部61の後端側端部61aのうち、リード線挿通孔63の形成領域の最内部63b(図5参照)よりも径方向内側の領域に形成されている後端凹部64について説明したが、リード線挿通孔63の形成領域の最外部63a(図5参照)よりも径方向内側の領域に形成されている後端凹部であってもよい。
例えば、図7に示す第2シール部材160に備えられる後端凹部のように、一部がリード線挿通孔63どうしの間に形成される輪郭形状の変形後端凹部164であってもよい。この変形後端凹部164は、その一部が最内部63bよりも径方向外側の領域に形成されるが、その全体が最外部63aよりも径方向内側領域に形成されている。
この場合においても、上記実施形態と同様に、変形後端凹部164の形成領域を一定範囲内に制限でき、変形後端凹部164の形成領域が大きくなりすぎて、リード線挿通孔63の周囲を形成する箇所の強度が低下することを抑制でき、リード線挿通孔63の周囲を形成する箇所への圧縮応力の集中や熱膨張の影響による亀裂の発生を抑制できる。
なお、第2シール部材160の変形後端凹部164は、後端側に後端開口部を有するとともに、変形後端側底部164bと変形後端周囲部164aとに囲まれる空間部である。変形後端側底部164bは、変形後端凹部164の内面のうち最も先端側に形成される底面部分である。変形後端周囲部164aは、変形後端凹部164の内面のうち変形後端側底部164bから後端開口部に至る側面部分であって、変形後端側底部164bおよび後端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である。換言すれば、変形後端周囲部164aは、シール本体部61の後端側端部61aにおいて変形後端凹部164の側面(換言すれば、変形後端側底部164bから後端開口部に至る領域)を全周にわたり連続して取り囲むように形成される。
1…全領域空燃比センサ(空燃比センサ)、4…センサ素子、44…外筒、44a…後端、46…リード線、54…第1外筒部、56…第2外筒部、58…第3外筒部、60…シール部材、61…シール本体部、61a…後端側端部、61b…先端側端部、62…鍔部、63…リード線挿通孔、63a…最外部、63b…最内部、64…後端凹部、64a…後端周囲部、64b…後端側底部、64c…底部側接続領域、64d…開口側接続領域、65…先端凹部、65a…先端周囲部、65c…底部側接続領域、65d…開口側接続領域、102…主体金具、160…第2シール部材、164…変形後端凹部、164a…変形後端周囲部、164b…変形後端側底部。

Claims (7)

  1. 軸線方向に延びる長尺形状に形成され、前記軸線方向の先端側に検知部を備えるセンサ素子と、
    前記センサ素子の外周を覆う筒状の主体金具と、
    前記主体金具の後端側に係合される筒状の外筒部材と、
    軸線方向に延びると共に、一端が前記センサ素子の前記検知部に電気的に接続され、他端が前記外筒部材の外部に配置される複数のリード線と、
    前記外筒部材の後端側内部に加締め固定されるシール部材であって、前記外筒部材の内部から外部に向かう前記リード線を挿通するための複数のリード線挿通孔を有するシール部材と、
    を備えるガスセンサであって、
    前記シール部材の後端側端部は、
    前記リード線挿通孔の形成領域の最外部よりも径方向内側の領域において、先端側に向けて凹んで形成された後端凹部を備え、
    前記後端凹部は、後端側に後端開口部を有するとともに、後端側底部と後端周囲部とに囲まれる空間部であり、
    前記後端側底部は、前記後端凹部の内面のうち最も先端側に形成される底面部分であり、
    前記後端周囲部は、前記後端凹部の内面のうち前記後端側底部から前記後端開口部に至る側面部分であって、前記後端側底部および前記後端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である、
    ガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    前記シール部材は、
    前記リード線挿通孔、前記後端凹部を有する柱状のシール本体部と、
    前記シール本体部から径方向外側に突出するとともに、前記外筒部材の後端の後方側に配置された鍔部と、を備える、
    ガスセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサであって、
    前記シール部材は、前記後端側底部が前記外筒部材の後端よりも前記軸線方向の先端側に配置される状態で、前記外筒部材の後端側内部に加締め固定される、
    ガスセンサ。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のガスセンサであって、
    前記後端凹部は、前記軸線方向に垂直な断面での輪郭が、真円形状、楕円形状および曲線形状のうち少なくとも1つである、
    ガスセンサ。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のガスセンサであって、
    前記後端周囲部のうち前記後端側底部に接する領域である底部側接続領域は、その表面が前記後端凹部の外向き方向に凹んだ曲面形状に形成されている、
    ガスセンサ。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のガスセンサであって、
    前記後端周囲部のうち前記後端凹部の前記後端開口部に接する領域である開口側接続領域は、その表面が前記後端凹部の内向き方向に膨らんだ曲面形状に形成されている、
    ガスセンサ。
  7. 請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載のガスセンサであって、
    前記シール部材の先端側端部は、
    前記リード線挿通孔の形成領域の最外部よりも径方向内側の領域において、後端側に向けて凹んだ先端凹部を備え、
    前記先端凹部は、先端側に先端開口部を有するとともに、先端側底部と先端周囲部とに囲まれる空間部であり、
    前記先端側底部は、前記先端凹部の内面のうち最も後端側に形成される底面部分であり、
    前記先端周囲部は、前記先端凹部の内面のうち前記先端側底部から前記先端開口部に至る側面部分であって、前記先端側底部および前記先端開口部を全周にわたり連続して取り囲むように形成される側面部分である、
    ガスセンサ。
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