JP2016156428A - 転動体及び等速ジョイント用転動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベアリングや等速ジョイントの転動体の転動面にパルスレーザを照射して微小ディンプル形状(凹形状)を多数形成することで、潤滑特性を改善して、良好な耐摩耗性を実現し、以って高負荷に耐えることができるベアリングや等速ジョイントの転動体を提供する。【解決手段】 本発明に係る転動体は、ベアリング或いは等速ジョイント用の転動体(トルク伝達ボール16)であって、該転動体(トルク伝達ボール16)の転動面に、ピコ秒レーザ以上に短いパルス幅の短パルスレーザにより微小ディンプルを多数形成したことを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、CVJ(Constant Velocity Joint:等速ジョイント)やベアリング等に利用される転動体(球、ころ、ローラなど)の改良技術に関する。
一般に、自動車は、内燃機関、モータ等の動力源の回転動力を、変速装置を介してディファレンシャル装置(差動装置)に伝達し、ここからハーフシャフトやスプラインシャフト等の複数の伝達軸を介してハブ延いては駆動輪(タイヤ)に伝達することで走行するように構成されている。
ここで、ディファレンシャル装置(差動装置)とスプラインシャフトは等速ジョイントを介して連結され、また、スプラインシャフトとハブも等速ジョイントを介して連結されるのが一般的である(図9等参照)。
なお、等速ジョイントとは、入力軸と出力軸の角度(以下、作動角という。)がどのような角度でも常に両方の軸が等速で回転し、滑らかにトルク伝達ができる継手(ジョイント)の総称をいうものとする。
すなわち、等速ジョイントは、例えば、自動車の車体側にマウンティングラバー等を介してある程度固定的に取り付けられる固定側(駆動側)と、車体に対して上下動が許容される駆動輪(或いはディファレンシャル装置)などの可動側と、の間において、その上下動を吸収しつつ回転動力を等速(作動角が変化しても1回転中に回転速度が変動しない一定速度)にて伝達するために用いられる。
ここで、等速ジョイントは大別して、作動角は大きく取れるが軸方向にスライドしない固定式等速ジョイントと、作動角は大きく取れないが軸方向にスライドしながら回転できる摺動式等速ジョイントの2種類が知られている。
また、図9に示したように、基本的な構造面において2類の等速ジョイントが知られている。
1つ目は、ボールタイプの等速ジョイントで、図7に示すように、内輪(インナーレース)、外輪(アウターレース)、ボール(転動体)及びボール保持器(ケージ、リテーナー)によって構成されている。外輪は円筒状に構成され、内輪および外輪の内側に軸方向と平行に複数条のボール溝が刻設されている。なお、内部は樹脂製のブーツにより覆われて外部と遮断されていて、その内部には潤滑剤としてグリースが封入されている。
かかる構成の等速ジョイントは、等速で回転しながら、軸方向にスライドすることが可能となっている。なお、軸方向にスライドしないボールタイプの等速ジョイントの一例としては、例えば特許文献1などに記載がある。
2つ目はトリポード(トリポッド)或いはローラタイプの等速ジョイントで、図8に示すように、トリポード(トリポッド)と称される部品の三股のジャーナルと、球面ローラと、の間に、ニードルローラを組み込んだ組立品(トリポードキット)が、外輪内側の3対の軸方向に平行なローラ溝に収容されて構成されている。なお、内部は樹脂製のブーツにより覆われて外部と遮断されていて、その内部には潤滑剤としてグリースが封入されている。
かかる構成によれば、作動角を持って回転すると、球面ローラはニードルローラの転がりにより外輪内側のローラ溝内を転がって移動するので、等速で回転しながら軸方向へのスライドが可能となっている。なお、トリポードタイプの等速ジョイントの一例としては、例えば特許文献2などに記載がある。
一般的には、車輪側にボールタイプの等速ジョイントが用いられ、駆動源に近い駆動側にトリポードタイプの等速ジョイントが利用されることが多いが、駆動側にボールタイプの等速ジョイントが利用されることもある。
図9に、等速ジョイントの自動車への適用の一例を示しておく。
特開2014−219071号公報 特開2013−72459号公報
ところで、現在、燃費向上が要望される自動車は軽量化が促進され、例えば駆動系の駆動力伝達経路の途中に介装される等速ジョイントにおいても、軽量化・小容量化に対する要請が高まっている。
一方で、スポーツカーなどにおいては、一層の軽量化やパワーアップの要請があるため、等速ジョイントに対する負担が大きくなっているのが実情である。
そのため、等速ジョイントのベアリング(ボールやローラなどの転動体)に使用されている材質を、従来の金属(例えばSUJ2)から、セラミックス(例えば窒化珪素)へ変更することなどが考えられている。
従来の金属(例えばSUJ2)の場合、荷重が掛かると変形し、等速ジョイントの摺動部分が損傷や摩耗等が大きくなって耐久性が低下するといったおそれがあることが確認されているが、セラミックス(例えば窒化珪素)を使うことで耐久性が向上することが期待できる。
しかしながら、本発明者等の実験・研究等によれば、セラミックス(例えば窒化珪素)を等速ジョイントのベアリング材として用いる場合、高硬度で耐摩耗性は良いが、セラミックス球(例えば窒化珪素球)の表面の潤滑剤保持力が乏しく、摺動環境によっては接触面や接触線(例えば、セラミックス球(例えば窒化珪素球)自身や相手方(アウターレースやインナーレース))の摩耗などが増大し、使用に向かないおそれがあることが確認された。
本発明は、上述した実情に鑑みなされたもので、ベアリングや等速ジョイントの転動体の転動面(接触面)にパルスレーザを照射して微小ディンプル形状(凹形状)を多数形成することで、潤滑特性を改善して、良好な耐摩耗性を実現し、以って高負荷に耐えることができるベアリングや等速ジョイントの転動体を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る転動体は、
ベアリングの転動体であって、
該転動体の転動面に、ピコ秒レーザ以上に短いパルス幅の短パルスレーザにより微小ディンプルを多数形成したことを特徴とする。
本発明に係る転動体において、前記微小ディンプルが形成された領域に対して三次元研磨を行うことを特徴とすることができる。
本発明に係る転動体において、前記転動体の転動面は、セラミックスにより形成されていることを特徴とすることができる。
本発明に係る等速ジョイント用転動体は、
等速ジョイントにおいてトルク伝達を行う転動体であって、
該転動体の転動面に、ピコ秒レーザ以上に短いパルス幅の短パルスレーザにより微小ディンプルを多数形成したことを特徴とする。
本発明に係る等速ジョイント用転動体において、前記微小ディンプルが形成された領域に対して三次元研磨を行うことを特徴とすることができる。
本発明に係る等速ジョイント用転動体において、前記転動体の転動面は、セラミックスにより形成されていることを特徴とすることができる。
本発明によれば、ベアリングや等速ジョイントの転動体の転動面(接触面)にパルスレーザを照射して微小ディンプル形状(凹形状)を多数形成することで、潤滑特性を改善して、良好な耐摩耗性を実現し、以って高負荷に耐えることができるベアリングや等速ジョイントの転動体を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る等速ジョイント(CVJ)(固定式ボールタイプ)の一構成例を示す組立分解斜視図である。 同上等速ジョイント(CVJ)の側面図(軸方向から見た図)である。 同上等速ジョイント(CVJ)のトルク伝達ボールの接触面或は線(点)を説明するための模式図である。 テストピース表面に対してピコ秒レーザにより微小ディンプル(凹部)を多数形成した後の加工表面の様子及び表面形状の一例を示す図である。 テストピース表面に対してピコ秒レーザにより微小ディンプル(凹部)を多数形成した後の加工表面の様子を示すSEM像(400倍)である。 同上実施の形態に係るトルク伝達ボール(転動体)の転動面(転がり表面)に微小ディンプル(凹部)を多数形成した場合の一例を模式的に示す外観図である。 従来の等速ジョイント(CVJ)(摺動式のボールタイプ)の一構成例を示す断面図である。 従来の等速ジョイント(CVJ)(摺動式のトリポードタイプ)の一構成例を示す断面図である。 等速ジョイントの自動車への適用の一例を示す図である。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
本実施の形態に係るボールタイプの固定式等速ジョイント(CVJ)10は、図1、図2に示すように、外輪部材(アウターレース)12と、内輪部材(インナーレース)14と、外輪部材12と内輪部材14との間に介在されるトルク伝達ボール16と、該トルク伝達ボール16を保持する保持器(リテーナー或いはケージ)18と、を備えて構成されている。
前記外輪部材(アウターレース)12は、図示しないハブ等が連結される軸部20と、有底穴22が形成されたカップ部24と、を備え、有底穴22の湾曲した内壁には、互いに等角度で離間した6個のアウター側ボール溝26が軸方向に延在するように刻設(凹形成)されている。
一方、内輪部材(インナーレース)14の外周には、外周面を切り欠くように、アウター側ボール溝26と同数個のインナー側ボール溝28が軸方向に延在するように刻設(凹形成)されている。
トルク伝達ボール16を保持するリテーナー(ケージ:保持器)18には、内周壁から外周壁に至るまで貫通した窓48が複数個形成され、前記トルク伝達ボール16はこの窓48に収容されると共に、アウター側ボール溝26とインナー側ボール溝28とに同時に挿入されるようになっている。
また、内輪部材(インナーレース)14の軸方向中心には、その厚み方向(軸方向)に沿って挿通孔30が貫通形成され、該挿通孔30には、エンジン等の動力源の出力に回転連結されたドライブシャフト32の先端が嵌挿されるようになっている。挿通孔30の内壁及びドライブシャフト32の先端には、スプライン歯34、36がそれぞれ刻設されていて、これらスプライン歯34、36が互いに噛合することにより、内輪部材(インナーレース)14とドライブシャフト32とが係合して回転連結されるようになっている。
ここで、ドライブシャフト32を介して内輪部材(インナーレース)14に伝達される回転力は、インナー側ボール溝28に収容されているトルク伝達ボール16に伝達され、該トルク伝達ボール16を介してアウター側ボール溝26延いては外輪部材(アウターレース)12に伝達され、この外輪部材(アウターレース)12と回転連結されるハブ延いては駆動輪へと伝達される。
このとき、図3に示すように、トルク伝達ボール16は小さな接触面積或いは接触線(点)にて大きな伝達トルクを伝達することになるため、エンジン等の動力源の高出力化や、等速ジョイント(CVJ)の小型化(小容量化)が促進されると、負荷が大きくなって、摺動部等への損傷や摩耗等が大きくなるおそれがある。
すなわち、等速ジョイント(CVJ)の小型化(小容量化)の促進に伴い、トルク伝達ボール16の径が縮小されたり、外輪部材(アウターレース)12及び内輪部材(インナーレース)14の軸方向長さが縮小されたりするが、これにより、トルク伝達ボール16の伝達トルクを伝達するための接触面積或いは接触線は一層小さくなるため、トルク伝達ボール16の負荷が大きくなり、摺動部等への損傷や摩耗等が大きくなるおそれがある。
また、エンジン等の動力源の高出力化の要請により、トルク伝達ボール16が伝達すべきトルクが大きくなるため、同一サイズの等速ジョイント(CVJ)であっても、トルク伝達ボール16の負荷が大きくなり、摺動部等への損傷や摩耗等が大きくなるおそれがある。
このため、トルク伝達ボール16の材質を、従来の金属(例えばSUJ2)からセラミックス(例えば窒化珪素)へ変更することなどが考えられるが、従来の金属(例えばSUJ2)の場合、荷重(負荷)が作用すると変形し、等速ジョイントの摺動部分が損傷や摩耗等が大きくなって耐久性が低下するといったおそれがあるが、セラミックス(例えば窒化珪素)を使うことで耐久性が向上することが期待できる。
しかしながら、既述したように、本発明者等の実験・研究等により、セラミックス(例えば窒化珪素)をトルク伝達ボール16の材料として用いた場合、高硬度で耐摩耗性は良いが、潤滑剤の保持力に乏しく、摺動環境によっては相手方(アウターレースやインナーレース)の摩耗を増大するおそれがあり使用に向かない場合があることが確認された。
このため、本実施の形態では、トルク伝達ボール16をセラミックス(例えば窒化珪素)にて形成すると共に、該セラミックス球の球状表面(転がり表面:転動面)に、微小或いは微細なディンプル(凹部)を多数形成し、該ディンプル(凹部)に潤滑剤(グリースやオイルその他の潤滑剤)を保持させることができるようにして、トルク伝達ボール16の球状表面の潤滑剤保持力を改善し、転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減などを図ることができるようにした。
微小或いは微細なディンプル(凹部)の形成は、例えば、ピコ(pico)秒レーザ以上の短パルスレーザを照射して微細加工を施すことにより形成することができる。
微小なディンプル(凹部)のサイズについては、例えば入口径φ12μm(φ5〜50μm程度)、深さ0.4μm(0.1〜10μm程度)、ピッチ20μm(10〜100μm)程度が想定される。ここで、ピコ(pico)秒レーザ以上の短パルスレーザを照射して微小或いは微細なディンプル(凹部)を多数形成した後の表面の一例を、図4、図5に拡大して示しておく。
なお、本実施の形態においては、微小ディンプル(凹部)は、トルク伝達ボール16の球状表面(転がり表面)全体に亘って多数形成することができる(図6参照)と共に、他の形態としては、一列に沿って微小ディンプル(凹部)を多数形成し、そのような列を複数列形成する場合や、更にはこのような複数列を交差させて形成する場合なども採用可能である。
微小ディンプル(凹部)の加工に使用するレーザとしては、例えば、パルス幅10ps以下の短パルスと最大250μJの高いパルスエネルギーを両立できるピコ秒レーザが好ましい。
ピコ秒レーザを被加工物の表面に照射することで、照射された部分がアブレーション(ablation:材料の表面が蒸発等によって剥ぎ取られる現象)されて、加工跡であるディンプル(凹部)が形成される。
また、短パルスレーザの照射によれば、通常の機械的な表面加工処理では困難な微細加工を施すことができる。例えば、形成位置をナノメートルオーダーで制御しつつ微小(微細)なディンプル(凹部)を形成することができる。また、短パルスレーザを用いれば、レーザ波長と略同じかそれよりも短いピッチで周期的にディンプル(凹部)を形成するなどの微小(微細)加工を施すことができる。
本実施の形態では、トルク伝達ボール16の球状表面(転がり表面)に対して、ピコ(pico)秒レーザ以上の短パルスレーザ(パルス幅をピコ秒以上に短いパルス幅まで短パルス化したレーザ)により前記表面に微小(或いは微細)なディンプル形状(凹形状)を多数形成するが、材質や加工条件等によっては、その際に溶融バリや再付着原子等が生じる場合も想定されるため、そのような場合には、溶融バリや再付着原子等の除去ならびにディンプル(凹部)の入口部の周辺部の丸めを、三次元形状を研磨することができる三次元研磨(3Dラッピング「登録商標」)により行うことができる。
例えば、砥石等の回転体を用いて或いは研磨砥粒を間に介在させて被加工物を研磨するような方法では、転動体の転動面の複雑な三次元形状(曲面や球面など)に対して、溶融バリ、再付着原子の除去ならびに周辺部の丸めを行うことが難しいが、3Dラッピング(砥粒研磨)を用いることにより、比較的容易にかつ精度良く溶融バリ、再付着原子の除去ならびにディンプル入口周辺部の丸めを行うこと可能である。
なお、ピコ(pico)秒レーザ以上の短パルスレーザによりディンプル(凹部)を形成する際に、セラミックスを材料とする場合には溶融バリなどの発生がないため、転動体にレーザ加工を施した場合でも、従来の加工方法のようにディンプル(凹部)の周囲にバリ等が生じて接触面の摩耗等を却って促進してまうといった現象の発生が無く有益である。
ここで、三次元研磨(3Dラッピング)処理について説明する。
(1)研磨砥粒:微小粒径(例えば粒径5μm以下)のダイヤモンドその他の研磨剤(炭化ケイ素、コランダム:アルミナなど)を単独もしくは樹脂等に担持させて研磨に用いる。
(2)複雑形状部材の研磨のために、上記の研磨砥粒を、部材に投射 (投射処理) 或いはバレル容器内で部材と共に運動させる(バレル処理)。
(3)投射処理
以下の2通りが想定される。
(a)研磨砥粒を空気あるいは各種気体と混合し、ノズルから圧送し、被加工部材に投射する。
(b)研磨砥粒を回転羽根等により機械的に速度を付加し,被加工部材に投射する。
(4)バレル処理
通常のバレル処理と同様(研磨砥粒を、バレル容器内で部材と共に運動させる)
なお、3Dラッピングの具体的な例として、不二製作所のシリウス加工(URL:http://www.fujimfg.co.jp/ApplicationSirius.htm)、噴射式ラップマシン「SMAP」東洋研磨材工業株式会社製(URL:http://www.toyo−kenmazai−kogyo.jp/smap.html)などを利用することができる。
このように、本実施の形態によれば、等速ジョイント10を構成する転動体であるトルク伝達ボール16の表面(転がり表面)に微小(或いは微細)なディンプル(凹部)を多数形成し、該微小(或いは微細)なディンプル(凹部)に潤滑剤(グリースやオイルその他の潤滑剤)を効果的に保持させることができるようにしたので、トルク伝達ボール16の球状表面(転がり表面)の潤滑剤保持力を改善することができ、以って転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減、騒音低減などを図ることができる。
なお、本実施の形態では、トルク伝達ボール16の材質をセラミックス(例えば窒化珪素)とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、金属(例えばSUJ2)などとした場合にも適用可能であり、材質にかかわらず、転動体であるベアリング球の表面(転がり表面)に微小(或いは微細)なディンプル(凹部)を多数形成することで、該ディンプル(凹部)に潤滑剤(グリースやオイルその他の潤滑剤)を効果的に保持させることできるので、ベアリング球の表面(転がり表面)の潤滑剤保持力を改善することができ、以って転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減、騒音低減などを図ることができるといった作用効果を奏することができる。
なお、本実施の形態において、転動体はセラミックスの無垢材により形成されている場合に限定されるもではなく、本発明は転動体の転動面に、蒸着・コーティングその他の方法によりセラミックスを成膜する場合などにも適用可能である。
また、本実施の形態では、ボールタイプの固定式等速ジョイント(CVJ)を例に説明したが、これに限定されるものではなく、軸方向へスライド可能な摺動式等速ジョイントの転動体(トルク伝達ボール)にも適用可能であり、上述した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、ボールタイプの固定式等速ジョイント(CVJ)を例に説明したが、これに限定されるものではなく、固定式或いは摺動式のトリポード(トリポッド)タイプの等速ジョイント(CVJ)のトルク伝達のための転動体である球面ローラ(単に、ローラとも称する)(図8参照)の外表面にも適用可能である。
すなわち、トリポート(トリポッド)タイプの等速ジョイント(CVJ)は、図8に示したように、トリポード(トリポッド)と称される部品の三股のジャーナルと、三股のそれぞれにニードルベアリングを介して回動可能に嵌挿されるローラ(球を平行な2面で切り出したような外周形状(バレル形状など)を有するローラ)と、を含んで構成されるトリポードキットが、外輪内側の3対の軸方向に平行なローラ溝に収容されて構成され、前記ローラがトルク伝達のための転動体として機能するようになっている。
従って、この球面ローラ(ローラ)の球面状の外表面(転がり表面:転動面)に微小(或いは微細)なディンプル(凹部)を多数形成することで、該ディンプル(凹部)に潤滑剤(グリースやオイルその他の潤滑剤)を効果的に保持させることできるので、ローラ表面の潤滑剤保持力を改善することができ、以って転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減、騒音低減などを図ることができるといった作用効果を奏することができる。
更に、本実施の形態では、等速ジョイント(CVJ)のトルク伝達ボールやローラの転動体の表面に微小(或いは微細)なディンプル(凹部)を複数形成する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的なベアリング(軸受)の転動体(球或いはころなど)の表面にも適用可能であり、それにより転動体表面の潤滑剤保持力を改善することができ、以って転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減、騒音低減などを図ることができるといった作用効果を奏することができる。
以上で説明したように、本実施の形態によれば、ベアリングや等速ジョイントの転動体の表面(転がり表面:転動面)に微小(或いは微細)なディンプル(凹部)を多数形成し、該微小(或いは微細)なディンプル(凹部)に潤滑剤(グリースやオイルその他の潤滑剤)を効果的に保持させることができるようにしたので、転動体表面(転がり表面)の潤滑剤保持力を改善することができ、以って転動面(接触面或いは接触線)におけるフリクション低減、摩耗低減、騒音低減などを図ることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、ベアリングや等速ジョイントの転動体の転動面にパルスレーザを照射して微小ディンプル形状(凹形状)を多数形成することで、高負荷に耐えることができると共に、良好な耐摩耗性を実現することができるベアリングや等速ジョイントを提供することができる。
本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
10 ボールタイプの固定式等速ジョイント(CVJ)
12 外輪部材(アウターレース)
14 内輪部材(インナーレース)
16 トルク伝達ボール(転動体)
18 保持器(リテーナー或いはケージ)

Claims (6)

  1. ベアリングの転動体であって、
    該転動体の転動面に、ピコ秒レーザ以上に短いパルス幅の短パルスレーザにより微小ディンプルを多数形成したことを特徴とする転動体。
  2. 前記微小ディンプルが形成された領域に対して三次元研磨を行うことを特徴とする請求項1に記載の転動体。
  3. 前記転動体の転動面は、セラミックスにより形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の微小ディンプル形成方法。
  4. 等速ジョイントにおいてトルク伝達を行う転動体であって、
    該転動体の転動面に、ピコ秒レーザ以上に短いパルス幅の短パルスレーザにより微小ディンプルを多数形成したことを特徴とする等速ジョイント用転動体。
  5. 前記微小ディンプルが形成された領域に対して三次元研磨を行うことを特徴とする請求項4に記載の等速ジョイント用転動体。
  6. 前記転動体の転動面は、セラミックスにより形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の等速ジョイント用転動体。
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