JP2016155097A - 分離膜モジュール及び膜分離システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数本の管状分離膜を一体化した管状分離膜ユニットをハウジング内に容易に出し入れすることができる分離膜モジュールと、この分離膜モジュールを備えた膜分離システムを提供する。【解決手段】分離膜モジュール1は、筒状のハウジング2と、ハウジング2の長手方向に配置された複数の管状分離膜3と、管状分離膜3の一端に接続されたエンド管4と、エンド管4を支持する支持板5と、管状分離膜3の上端側のバッフル8とを有する。管状分離膜3、支持板5及びバッフル8は、タイロッド14によって連結されて一体化され、分離膜ユニット30を構成している。分離膜ユニット30はワイヤロープ32によって吊り上げ可能となっている。【選択図】図8

Description

本発明は溶液や混合気体等の流体から一部の成分を分離するために用いられる分離膜モジュールに係り、特に複数本の管状分離膜がハウジング内に設置された分離膜モジュールに関する。また、本発明は、この分離膜モジュールを備えた膜分離システムに関する。
溶液又は混合気体中の成分を分離するための機器として分離膜モジュールが知られている。この分離膜モジュールに用いる管状分離膜は、管状の多孔質セラミック支持体と、該支持体の外周面に設けられたゼオライト等からなる多孔質の分離膜とを有する。溶液や混合気体等の流体から特定の成分を分離するためには、溶液の流体を分離膜エレメントの一方(外面)に接触させて、もう一方(内面)を減圧することにより、特定の成分を気化させ分離する方法や、溶液を気化させて気体状態で分離膜に接触させて、非接触面側を減圧して特定成分を分離する方法、加圧状態の混合気体を分離膜に接触させて特定の成分を分離する方法などが知られている(特許文献1,2)。
特開2013−39546号公報 特開2011−152507号公報
上記特許文献1,2には、多数本の管状分離膜をハウジング内に効率よく設置するための構成が記載されていない。
本発明は、複数本の管状分離膜を一体化した管状分離膜ユニットをハウジング内に容易に出し入れすることができる分離膜モジュールと、この分離膜モジュールを備えた膜分離システムを提供することを目的とする。
本発明の分離膜モジュールは、筒状のハウジングと、該ハウジング内に配置された複数の管状分離膜とを有し、被処理流体が該ハウジング内に供給され、管状分離膜を透過した流体が取り出される分離膜モジュールにおいて、複数の管状分離膜が一体化されて分離膜ユニットとなっており、該ハウジングに開閉可能な開閉部が設けられており、該開閉部を介して該分離膜ユニットが出し入れ可能となっているものである。
本発明の膜分離システムは、本発明の分離膜モジュールが複数個設置された膜分離システムであって、各分離膜モジュールの分離膜ユニットを吊り上げ及び吊り下げ可能なクレーン設備が設けられているものである。
本発明の分離膜モジュール及び膜分離システムにあっては、複数本の管状分離膜が一体化されて分離膜ユニットとなっているので、円筒状ハウジングを上下方向に配置し、クレーンで分離膜ユニットを吊り下げてハウジング内に挿入することにより分離膜モジュールを構成することができる。本発明によると、管状分離膜の本数が多くても、分離膜モジュールを容易かつ迅速に組み立てることができる。また、分離膜ユニットをハウジングから吊り上げて取り出すこともできるので、分離膜モジュールの補修等も容易に行うことができる。
実施の形態に係る分離膜モジュールのハウジング軸心線方向に沿う断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 エンド管及び支持板の拡大断面図である。 第2のバッフルの斜視図である。 ハウジング上部の斜視図である。 ハウジングの一部の拡大断面図である。 分離膜モジュールの組立方法を示す断面図である。 膜分離システムのフロー図である。 膜分離システムの平面図である。
図1〜8を参照して、本発明の一実施の形態に係る分離膜モジュールについて説明する。
この分離膜モジュール1は、筒軸心方向を上下方向とした円筒状ハウジング2と、ハウジング2の軸心線と平行方向に配置された複数の管状分離膜3と、ハウジング2内の下部に設けられた支持板5と、ハウジング2の下端に取り付けられたボトムカバー6A及び上端に取り付けられたトップカバー6Bと、支持板5と平行にハウジング2内の下部及び上部にそれぞれ配置された第1のバッフル(整流板)7及び第2のバッフル(整流板)8等を有する。第1のバッフル7は支持板5の上側に配置されている。
この実施の形態では、ハウジング2の下端及び上端側とボトムカバー6A及びトップカバー6Bの外周縁にそれぞれ外向きのフランジ2a,2b,6b,6cが設けられ、ボルト(図示略)によってこれらが固定されている。この実施の形態では、トップカバー6Bが開閉部を構成している。
支持板5の周縁部は、ハウジング2の内周面に周設された支持座2tに支持されている。図7の通り、支持座2tの上面には溝がハウジング2の内周面に沿って周回して設けられ、Oリング2rが収容されている。支持座2tには、ボルト挿通孔2hが上下方向に貫設されている。このボルト挿通孔2hに下から上へ挿通されたボルト2iが支持板5の下面の雌ねじ穴にねじ込まれることにより、支持板5が固定される。また、Oリング2rによってシールが行われる。
この実施の形態では、図6の通り、ハウジング2の内周面の上端から支持板2tの近傍まで延在するようにガイド用凸条2cが設けられている。凸条2cは、ハウジング2の軸心と平行方向に延在している。凸条2cは、ハウジング2の軸心を挟んで反対位置に合計2条設けられているが、1条のみであっても、ハウジング2の周方向3等分又は4等分位置にそれぞれ合計3条又は4条設けられていてもよい。また、凸条2cの代りに切欠状の凹部(ガイド用凹条)をハウジング2の内周面に軸心と平行方向に延設し、支持板5及びバッフル7,8の周縁部に、該凹条に係合する凸部を設けてもよい。
支持板5及びバッフル7,8の周縁部には、この凸条2cと係合する切欠状凹部が設けられている。図5,7にバッフル8、支持板5の切欠状凹部8c,5fが図示されている。図示は省略するが、バッフル7の切欠状凹部もこれと同形状である。
この実施の形態では、管状分離膜3の下端にエンド管4が連結され、管状分離膜3の上端にエンドプラグ20が連結されている。なお、図1〜3では、管状分離膜は7本のみ示されているが、実際は図4のように多数本設けられている。また、2本以上の管状分離膜3がジョイント管(図示略)によって連結された管状分離膜連結体とされていてもよい。
ハウジング2の下部の外周面に被処理流体の流入口9が設けられ、上部の外周面に非透過流体の流出口10が設けられている。流入口9は、支持板5と第1のバッフル7との間の室11に臨むように設けられている。流出口10は、第2のバッフル8の上側の室12に臨むように設けられている。バッフル7,8間は膜分離を行うための主室13となっている。
底部の支持板5からロッド状連結部材として複数のタイロッド14が立設され、該タイロッド14にバッフル7,8が支持されている。タイロッド14の下端には雄ねじが刻設されており、支持板5の上面に設けられた雌ねじ穴に螺着されている。バッフル7,8はタイロッド14に外嵌された鞘管14A,14B(図4)によって所定高さに支持されている。鞘管14Aは、支持板5とバッフル7との間に配置されている。鞘管14Bは、バッフル7,8間に配置されている。バッフル8は、鞘管14Bの上端面に載設され、タイロッド14の上端に螺着されたナット14nによって固定されている。バッフルの数はこの実施の形態に限定されるものではなく、3枚以上のバッフルを使用してもよい。
各バッフル7,8には、管状分離膜3を挿通させるための円形の挿通孔7a,8aが設けられており、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体が各挿通孔7a,8aに挿通されている。挿通孔7a,8aの口径は、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の直径(外径)よりも大きく、挿通孔7a,8aの内周面と、エンド管4及びエンドプラグ20の外周面との間に全周にわたって間隙があいている。
図5の通り、バッフル8の上面には複数個(この実施の形態では2個)のアイボルト8dが設けられている。アイボルトはタイロッド14の上部に連結していてもよい。
支持板5の上面側には、管状分離膜3に連結されたエンド管4の下端が差し込まれた差込穴5aが設けられている。差込穴5aは、円柱形であり、支持板5の上面から厚み方向の途中まで延在している。差込穴5aの穴底は、小孔5bと大孔5cとを介して支持板5の下側の流出室16に臨んでいる。
各エンド管4の管孔4aは、小孔5b及び大孔5cを介して、ボトムカバー6Aと支持板5との間の流出室16に連通している。ボトムカバー6Aには、分離された透過流体の取出口6aが設けられている。
図示は省略するが、エンド管4の下端近傍の外周面に溝が周設され、フッ素ゴム、フッ素樹脂などよりなるOリングが装着されている。また、エンド管4の下端面にもエンド管4の管孔4aと同心状の溝が周設され、Oリングが装着されている。これらのOリングが差込穴の内周面と差込穴5aの穴底面に密着することによりエンド管4の外面と差込穴5aとの間のシールが行われる。なお、エンド管4の外周面のOリングと下端面のOリングとは、いずれか一方のみが設けられてもよい。
図4の通り、エンド管4の上端部は小径部4gとなっており、管状分離膜3の下部に差し込まれている。この小径部4gの外周面に周設された溝にOリングが装着されている。また、管状分離膜3の下端面とエンド管4の段差面との間にもOリングが介在されている。エンド管4と管状分離膜3の接続部は、上記のようなOリングを使用せず、熱収縮チューブを用いることでシールしてもよいし、Oリングを使用した上にさらに熱収縮チューブを用いてもよい。
管状分離膜3の上端にエンドプラグ20が連結されている。エンドプラグ20は円柱状またはこれの一部を削った形状であり、管状分離膜3の上端を封止している。エンドプラグ20の下端には、管状分離膜3内に差し込まれた小径部が設けられている。エンドプラグ20と管状分離膜3との間はOリングによってシールされている。また、エンドプラグ20と管状分離膜3は、Oリングを使用せず、熱収縮チューブを用いることでシールしてもよいし、Oリングを使用した上にさらに熱収縮チューブを用いてもよい。
なお、エンドプラグ20の重量軽減を図るために、エンドプラグ20の上端面から凹所20vが凹設されている。凹所20vの底部とエンドプラグ20の側周面とを連通するドレン抜き孔を設けてもよい。
この実施の形態では、管状分離膜3の上端側にエンドプラグ20を配置しているので、管状分離膜3、エンドプラグ20、及びエンド管4に対し、それらの端面同士が押し付けられる方向に荷重がかかっている。
ただし、本発明では、エンド管4及び支持板5を管状分離膜3の上端側に配置し、エンドプラグ20を管状分離膜3の下端側に配置してもよい。この場合、エンドプラグ20を上方に付勢するためのスプリング等の付勢部材を設けることにより、管状分離膜3、エンドプラグ20、及びエンド管4に対し、それらの端面同士が押し付けられる方向に荷重を加えることが好ましい。また、この場合、アイボルト8dは支持板5の管状分離膜3と反対側の面に設けられる。
この実施の形態では、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体の該エンド管4の下端部を、支持板5に設けた差込穴5aに差し込んで管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体を支持板5に立設する。差込穴5aにエンド管4の下端部を差し込むだけでエンド管4と支持板5とを気密ないし液密状に容易に連結することができる。また、差込穴5aが円柱形であるので、支持板5に差込穴5aを穿設する作業は容易であり、支持板5の製作も容易である。従って、分離膜モジュールの製作工期の短縮及び製作コストの低減を図ることができる。
この実施の形態では、管状分離膜3、エンドプラグ20及びエンド管4の連結体と、支持板5と、バッフル7,8とがタイロッド14によって一体化された分離膜ユニット30(図8)がワイヤロープ32に吊られてハウジング2に出し入れ可能となっている。
分離膜ユニット30を組み立てるに際しては、支持板5上にタイロッド14を立設する。また、管状分離膜3、エンドプラグ20及びエンド管4の連結体を、該エンド管4の下端を支持板5の差込穴5aに差し込んで立設する。タイロッド14には鞘管14Aを嵌めておく。次いで、バッフル7を上方からタイロッド14及び該連結体に通しながら、鞘管14Aの上に載置し、次いで鞘管14Bをタイロッド14に上方から嵌める。次いで、バッフル8を上方からタイロッド14及び上記連結体に通して鞘管14Bに載置させる。その後、ナット14nをタイロッド14の上端に締め込む。これにより、管状分離膜3、エンドプラグ20及びエンド管4の連結体と、支持板5と、バッフル7,8とがタイロッド14によって一体化された分離膜ユニット30(図8)が構成される。
この分離膜ユニット30のバッフル8のアイボルト8dにワイヤロープ32を懸けることにより、分離膜ユニット30が吊り上げられる。この吊り上げた分離膜ユニット30をハウジング2内に向って徐々に下降させ、凸条2cと凹部8c等とを位置合わせして係合させた後、分離膜ユニット30をさらに下降させ、支持座2t上に載置する。次いで、ボルト2iを支持板5にねじ込み、分離膜ユニット30をハウジング2に固定する。ワイヤロープ32を外した後、トップフランジ6Bをハウジング2に装着することにより、分離膜モジュール1が構成される。
このように構成された分離膜モジュール1において、被処理流体は流入口9からハウジング2の室11内に導入され、バッフル7の挿通孔7aの内周面とエンド管4の外周面との間の間隙を通って主室13に流入し、主室13を通った後、バッフル8の挿通孔8aとエンドプラグ20との間隙を通って室12に流出する。主室13を流れる間に被処理流体の一部の成分が管状分離膜3を透過して管状分離膜3内から流出室16及び取出口6aを介して取り出される。透過しなかった流体は、流出口10から分離膜モジュール1外に流出する。
なお、分離膜モジュール1の運転開始時には、被処理流体の分離膜モジュール1内への供給圧力を徐々に高くするように、被処理流体の供給弁の開度を徐々に増大させることが好ましい。
主室13内の流れと管状分離膜3内の流れは並流であっても、向流であっても差し支えなく、被処理流体の流入口9と流出口10とは入れ替えても差し支えない。
分離膜モジュール1は、図1のようにトップカバー6B側を上にして使用してもよく、またボトムカバー6A側を上にして使用しても差し支えない。また、ボトムカバー6Aとトップカバー6Bを結ぶ方向が略水平方向となるように、分離膜モジュール1を横置きに設置して使用しても差し支えない。
この実施の形態では、管状分離膜3を平行に多数本配列設置しており、膜面積が大きいので、効率良く膜分離が行われる。
この実施の形態では、管状分離膜3の上下両端に連結されたエンド管4とエンドプラグ20がそれぞれバッフル7,8の挿通孔7a,8aに差し込まれている。そのため、管状分離膜3が振動ないし揺動してエンド管4及びエンドプラグ20が挿通孔7a,8aの内周面に当接してもゼオライト膜が損傷することがなく、長期にわたって安定して運転を行うことができる。
この分離膜モジュール1において、1本又は少数本の管状分離膜3に損傷が生じた場合、被処理流体が当該管状分離膜3内に流入して透過流体に混入することになる。このような管状分離膜の損傷が生じた場合、ハウジング2内への被処理流体の流入を停止させた後、トップカバー6Bをハウジング2から取り外し、ワイヤロープ32をアイボルト8dに懸け、分離膜ユニット30を吊り上げてハウジング2から取り出し、補修することができる。なお、新しい管状分離膜ユニットと交換してもよい。
この分離膜モジュール1は、複数個並列設置したり、分離膜モジュール1の直列接続体を複数列並設した膜分離システムに適用するのに好適である。
図9は、分離膜モジュール1の直列接続体を複数列並設した膜分離システムの一例を示すフロー図である。図9では、分離膜モジュール1の直列接続体100,200,300が設けられている。各直列接続体100〜300は、それぞれ4個の分離膜モジュール101〜104、201〜204、301〜304を直列に接続したものである。これらの分離膜モジュール101〜304は、いずれも上記分離膜モジュール1と同一構成を有する。
直列接続体100にあっては、被処理流体は、第1段目の分離膜モジュール101に供給され、その非透過流体が第2段目の分離膜モジュール102に導入され、その非透過流体が第3段目の分離膜モジュール103に導入され、その非透過流体が第4段目の分離膜モジュール104に導入され、その非透過流体が配管400を介して流出する。各分離膜モジュール101〜104の透過流体は配管410を介して取り出される。各直列接続体200,300においても同様の処理が可能である。
この実施の形態では、一部の直列接続体、例えば直列接続体300を予備ラインとし、他の直列接続体100,200で処理を行い、例えば、直列接続体100において管状分離膜3に損傷が生じた場合には、直列接続体100への被処理流体の供給を停止し、代りに被処理流体を直列接続体300に供給し処理を行い、その間に直列接続体100のうち損傷が生じた分離膜モジュールの補修を行う。このようにすれば、一部の分離膜モジュールに損傷が生じても、膜分離システム全体の稼働を安定して継続することができる。
なお、図9では、3系列の直列接続体100,200,300が示されているが、2又は4系列以上であってもよい。また、1つの直列接続体を構成する分離膜モジュールの数は図示以外であってもよい。直列接続体の代りに1個の分離膜モジュールを設置してもよい。
図10は、図9の膜分離システムにおいて、分離膜ユニット30の出し入れを1基のクレーン設備500で行うことができるようにした膜分離システムの平面図である。
工場スペース上に上記各分離膜モジュール直列接続体100,200,300が整列配置されている。図10のY方向にレール501,502が設けられ、橋脚503,504が該レール501,502上をY方向に自走可能となっている。橋脚503,504の上端間に1対のレールよりなるブーム505が架設され、ブーム505上をトロリ506がX方向に自走可能となっている。トロリ506にワイヤ巻上機(図示略)が設置されている。任意の分離膜モジュール101〜304の上方にトロリ506を位置させ、分離膜ユニット30を吊り上げ、吊り下げ可能となっている。
以下、本発明の分離膜モジュールを構成する各部材の好適な材料等について説明する。
エンド管4及びエンドプラグ20の材料としては金属、セラミックス、樹脂など、流体を透過させないものが例示されるが、これに限定されない。バッフル7,8及びジョイント管の材質は、通常、ステンレスなどの金属材料であるが、分離条件における耐熱性と供給、透過成分に対する耐性があれば特に限定されず、用途によっては、樹脂材料など他の材質に変更可能である。
管状分離膜3は、好ましくは、管状の多孔質支持体と、該多孔質支持体の外周面に形成された無機分離膜としてのゼオライト膜とを有する。この管状の多孔質支持体の材質としては、シリカ、α−アルミナ、γ−アルミナ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化珪素、炭化珪素などを含むセラミックス焼結体や金属焼結体の無機多孔質支持体が挙げられる。その中でもアルミナ、シリカ、ムライトのうち少なくとも1種を含む無機多孔質支持体が好ましい。多孔質支持体表面が有する平均細孔径は特に制限されるものではないが、細孔径が制御されているものが好ましく、通常0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上であり、通常20μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下の範囲が好ましい。
多孔質支持体の表面においてゼオライトを結晶化させゼオライト膜を形成させる。
ゼオライト膜を構成する主たるゼオライトは、通常、酸素6−10員環構造を有するゼオライトを含み、好ましくは酸素6−8員環構造を有するゼオライトを含む。
ここでいう酸素n員環を有するゼオライトのnの値は、ゼオライト骨格を形成する酸素とT元素で構成される細孔の中で最も酸素の数が大きいものを示す。例えば、MOR型ゼオライトのように酸素12員環と8員環の細孔が存在する場合は、酸素12員環のゼオライトとみなす。
酸素6−10員環構造を有するゼオライトの一例を挙げれば、AEI、AEL、AFG、ANA、BRE、CAS、CDO、CHA、DAC、DDR、DOH、EAB、EPI、ESV、EUO、FAR、FRA、FER、GIS、GIU、GOO、HEU、IMF、ITE、ITH、KFI、LEV、LIO、LOS、LTN、MAR、MEP、MER、MEL、MFI、MFS、MON、MSO、MTF、MTN、MTT、MWW、NAT、NES、NON、PAU、PHI、RHO、RRO、RTE、RTH、RUT、SGT、SOD、STF、STI、STT、TER、TOL、TON、TSC、TUN、UFI、VNI、VSV、WEI、YUG等がある。
ゼオライト膜は、ゼオライトが単独で膜となったものでも、前記ゼオライトの粉末をポリマーなどのバインダー中に分散させて膜の形状にしたものでも、各種支持体上にゼオライトを膜状に固着させたゼオライト膜複合体でもよい。ゼオライト膜は、一部アモルファス成分などが含有されていてもよい。
ゼオライト膜の厚さとしては、特に制限されるものではないが、通常、0.1μm以上であり、好ましくは0.6μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上である。また通常100μm以下であり、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは20μm以下の範囲である。
ただし、本発明はゼオライト膜以外の分離膜を有した管状分離膜を用いてもよい。
管状分離膜3の外径は、好ましくは3mm以上、より好ましくは6mm以上、さらに好ましくは10mm以上、好ましくは20mm以下、より好ましくは18mm以下、さらに好ましくは16mm以下である。外径が小さすぎると管状分離膜の強度が十分でなく壊れやすくなることがあり、大きすぎるとモジュール当りの膜面積が低下する。
管状分離膜3のうちゼオライト膜で覆われた部分の長さは好ましくは20cm以上、好ましくは200cm以下である。
本発明の分離膜モジュールにおいて、管状分離膜は、単管式でも多管式でもよく、通常1〜3000本、特に50〜1200本配置され、管状分離膜同士の最短距離は、2mm〜10mmとなるように配置されることが好ましい。ハウジングの大きさ、管状分離膜の本数は処理する流体量によって適宜変更されるものである。
本発明の分離膜モジュールにおいて、分離または濃縮の対象となる被処理流体としては、分離膜によって分離または濃縮が可能な複数の成分からなる気体または液体の混合物であれば特に制限はなく、如何なる混合物であってもよいが、気体の混合物に使用することが好ましい。
分離または濃縮にはパーベーパレーション法(浸透気化法)、ベーパーパーミエーション法(蒸気透過法)と呼ばれる分離または濃縮方法を用いることができる。パーベーパレーション法は、液体の混合物をそのまま分離膜に導入する分離または濃縮方法であるため、分離または濃縮を含むプロセスを簡便なものにすることができる。
本発明において、分離または濃縮の対象となる混合物が、複数の成分からなる気体の混合物である場合、気体の混合物としては、例えば、二酸化炭素、酸素、窒素、水素、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ノルマルブタン、イソブタン、1−ブテン、2-ブテン、イソブテン、トルエンなどの芳香族系化合物、六フッ化硫黄、ヘリウム、一酸化炭素、一酸化窒素、水などから選ばれる少なくとも1種の成分を含むものが挙げられる。これらの気体成分からなる混合物のうち、パーミエンスの高い気体成分は、分離膜を透過し分離され、パーミエンスの低い気体成分は供給ガス側に濃縮される。
1 分離膜モジュール
2 ハウジング
2c ガイド用凸条
3 管状分離膜
4 エンド管
5 支持板
5f,8c 切欠状凹部
6A ボトムカバー
6B トップカバー
6a 取出口
7,8 バッフル
8d アイボルト
9 流入口
10 流出口
11,12 室
13 主室
14 タイロッド(ロッド状連結部材)
16 流出室
20 エンドプラグ
30 分離膜ユニット
32 ワイヤロープ
100,200,300 分離膜モジュールの直列接続体
500 クレーン設備

Claims (6)

  1. 筒状のハウジングと、
    該ハウジング内に配置された複数の管状分離膜と
    を有し、
    被処理流体が該ハウジング内に供給され、管状分離膜を透過した流体が取り出される分離膜モジュールにおいて、
    複数の管状分離膜が一体化されて分離膜ユニットとなっており、
    該ハウジングに開閉可能な開閉部が設けられており、
    該開閉部を介して該分離膜ユニットが出し入れ可能となっていることを特徴とする分離膜モジュール。
  2. 請求項1において、前記管状分離膜の一端部にエンド管が接続され、
    該エンド管は、前記ハウジングを横断するように設置された支持板に支持されており、
    該管状分離膜の他端側には、前記支持板に対しロッド状連結部材を介して連結されたバッフルが配置されており、
    該バッフル又は支持板に吊部材が設けられていることを特徴とする分離膜モジュール。
  3. 請求項2において、前記ハウジングは、筒軸心方向を上下方向とした円筒状であり、前記開閉部は、該ハウジングの上部に設けられたトップカバーであることを特徴とする分離膜モジュール。
  4. 請求項3において、前記ハウジングの内周面に、筒軸心方向と平行方向に延在したガイド用凸条が設けられており、
    前記バッフル及び支持板の外周縁には、該ガイド用凸条と係合する凹部が設けられていることを特徴とする分離膜モジュール。
  5. 請求項3において、前記ハウジングの内周面に、筒軸心方向と平行方向に延在したガイド用凹条が設けられており、
    前記バッフル及び支持板の外周縁には、該ガイド用凹部と係合する凸部が設けられていることを特徴とする分離膜モジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の分離膜モジュールが複数個設置された膜分離システムであって、各分離膜モジュールの分離膜ユニットを吊り上げ及び吊り下げ可能なクレーン設備が設けられている膜分離システム。
JP2015035387A 2015-02-25 2015-02-25 分離膜モジュール及び膜分離システム Active JP6485108B2 (ja)

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