JP2016154202A - トンネル電界効果トランジスタおよび電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents

トンネル電界効果トランジスタおよび電界効果トランジスタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】横型構造のTFETを、大幅なコスト増大を招くことなく製造する技術を提供する。【解決手段】基板と、前記基板の上に位置する積層半導体層と、前記積層半導体層に形成された第1伝導型を示すソース領域と、前記積層半導体層に形成された、前記第1伝導型とは逆の第2伝導型を示すドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のチャネル領域に電界を印加するゲート構造と、を有し、前記ソース領域、前記チャネル領域および前記ドレイン領域が、前記積層半導体層の表面に沿った方向に並んで位置するトンネル電界効果トランジスタであって、前記積層半導体層が、第1半導体からなる第1層と、前記第1層より前記基板から遠くに位置する、第2半導体からなる第2層とを有し、前記第2半導体のバンドギャップが、前記第1半導体のバンドギャップより小さいトンネル電界効果トランジスタを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル電界効果トランジスタおよび電界効果トランジスタの製造方法に関する。
半導体集積回路をより高性能かつ低消費電力にしようとすると、現在の中心的なデバイスであるMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を小型化し低電圧動作を可能にする必要がある。しかし、MOSFETを小型化すると、短チャネル効果によるリーク電流の増大が生じ、電源電圧のさらなる低減が困難になる。この理由として、室温でのサブスレッショルド・スウィング(S.S.)が物理限界に近づき、60mV/dec.以下に低減することが困難であることが挙げられる。よって、60mV/dec.以下のS.S.を可能にする新たなデバイスが求められている。
60mV/dec.以下のS.S.を可能にするデバイスとして、ソース領域とチャネル領域との接合領域におけるトンネル効果を利用する、トンネル電界効果トランジスタ(TFET)が注目されている。たとえば非特許文献1には、分子線エピタキシー(MBE)法により、炭素をソース領域に添加したInGaAsによるTFETが記載され、S.S.が60mV/dec.と報告されている。また、特許文献1には、横型TFETの構成において、トンネル領域およびチャネル領域を、それぞれ別の材料で形成し、各領域のエネルギーバンド構造の関係から横型TFETを実現する技術が開示されている。
特表2012−514345号公報
G.Dewey et al., IEDM, p785, 2011
しかし、非特許文献1に記載のTFETは、縦型構造であることから、既存の相補型電界効果トランジスタ(CMOSFET)との親和性が低く、CMOS回路との集積化も困難である。その点、特許文献1に記載のTFETは横型構造であることから、そのような問題は少ないものの、特許文献1に記載の横型TFETにおいては、ソース領域をGaAsSb、チャネル領域をInGaAsのように、異なる材料で構成することから、エッチング工程、マスク材の形成工程、再成長工程という追加工程を必要とし、大幅な製造コストの増大を招くという課題がある。
本発明の目的は、横型構造のTFETを、大幅なコスト増大を招くことなく製造する技術を提供することにある。
また、TFETは、ソース領域とチャネル領域との間のトンネル現象を利用してドレイン電流を制御することから、オン電流を十分大きくできないという構造的な課題を有する。このため、本発明者らは、大きなトンネル電流を得ることが可能な材料として、バンド間遷移が直接遷移であり且つ狭バンドギャップのInGaAsが有望と考え、InP基板に格子整合するIn0.53Ga0.47Asを用いたプレーナ構造のTFETを検討し、ある程度のオン電流の増加が得られる至ったものの、より大きなオン電流が必要であることを認識した。より大きなオン電流は、InGaAsのIn組成を大きくしてバンドギャップを狭くすることで得られるものの、オフ電流が増大してしまうという問題があることを認識するに至った。
本発明の目的は、オフ電流を増加させることなく、オン電流を増加する技術を提供することにある。
さらに、TFETのデバイス特性、特にS.S.を60mV/dec.以下に低減するには、トンネル確率の高いチャネル領域、低欠陥密度を有するソース領域、急峻な不純物濃度勾配を有するトンネル接合領域が必要である。
本発明の目的は、トンネル確率の高いチャネル領域、低欠陥密度を有するソース領域、急峻な不純物濃度勾配を有するトンネル接合領域を大幅なコスト増大を招くことなく製造する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、基板と、前記基板の上に位置する積層半導体層と、前記積層半導体層に形成された第1伝導型を示すソース領域と、前記積層半導体層に形成された、前記第1伝導型とは逆の第2伝導型を示すドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のチャネル領域に電界を印加するゲート構造と、を有し、前記ソース領域、前記チャネル領域および前記ドレイン領域が、前記積層半導体層の表面に沿った方向に並んで位置するトンネル電界効果トランジスタであって、前記積層半導体層が、第1半導体からなる第1層と、前記第1層より前記基板から遠くに位置する、第2半導体からなる第2層とを有し、前記第2半導体のバンドギャップが、前記第1半導体のバンドギャップより小さいトンネル電界効果トランジスタを提供する。
前記第1伝導型がn型である場合、前記第1半導体より前記第2半導体の価電子帯上端の電子エネルギーレベルが高く、前記第1伝導型がp型である場合、前記第1半導体より前記第2半導体の伝導帯下端の電子エネルギーレベルが低くてもよい。前記第1半導体および前記第2半導体が、III−V族半導体であってもよい。前記第1半導体が、Inx1Ga1−x1Asからなり、前記第2半導体が、Inx2Ga1−x2Asからなり、前記第1半導体のIn組成x1が、前記第2半導体のIn組成x2より小さいものであってもよい。前記積層半導体層が、前記第2層より前記基板から遠くに位置する、第3半導体からなる第3層をさらに有し、前記第3半導体のバンドギャップが、前記第2半導体のバンドギャップとは異なるものであってもよい。前記第3半導体と前記第2半導体とは、価電子帯上端の電子エネルギーレベルまたは伝導帯下端の電子エネルギーレベルが相違するものであってもよい。前記第1半導体、前記第2半導体および前記第3半導体が、III−V族半導体であってもよい。前記第1半導体が、Inx1Ga1−x1Asからなり、前記第2半導体が、Inx2Ga1−x2Asからなり、前記第3半導体が、Inx3Ga1−x3Asからなり、前記第1半導体のIn組成x1が、前記第2半導体のIn組成x2より小さく、前記第3半導体のIn組成x3が、前記第2半導体のIn組成x2と異なるものであってもよい。前記ソース領域に導入された不純物原子の濃度が、1×1019cm−3以上であり、前記不純物原子の濃度勾配が、前記不純物原子の拡散方向において、10nm/dec.以下であってもよい。
本発明の第2の態様においては、前記したトンネル電界効果トランジスタの製造方法であって、前記基板の上に、前記第1層および前記第2層を含む前記積層半導体層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、前記積層半導体層の一部に前記ソース領域を形成する工程と、前記積層半導体層の上に絶縁層を形成する工程と、前記ソース領域を平面視した場合の前記ソース領域に隣接する位置であって前記絶縁層の上に、前記ゲート構造を形成する工程と、前記ソース領域および前記ゲート構造を平面視した場合の前記ゲート構造を挟んだ前記ソース領域に対向する位置であって前記積層半導体層の一部に、前記ドレイン領域を形成する工程と、を有するトンネル電界効果トランジスタの製造方法を提供する。前記ソース領域を形成する工程において、不純物原子を熱拡散することで前記ソース領域を形成し、前記不純物原子として、濃度の高い部分での拡散係数が濃度の低い部分の拡散係数より高い値を示す原子を用いてもよい。
TFET100の断面図である。 TFET100の積層半導体層120の断面構造を示す。 TFET100の製造方法を例示する工程図である。 TFET100の電流−電圧特性を説明するための図である。 TFET100のS.S.の電流に対する依存性を説明するための図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率等は図示するものに限定されない。
図1は、本実施形態のトンネル電界効果トランジスタ(TFET)100の断面図である。TFET100は、基板105を有し、基板105の上には、バッファ層110および積層半導体層120が形成されている。積層半導体層120には、チャネル領域125、ソース領域130およびドレイン領域160が形成され、ソース領域130に近い側のチャネル領域125の端部にはトンネル接合領域140が形成される。ソース領域130、チャネル領域125およびドレイン領域160は、積層半導体層120の表面に沿った方向に並んで位置する。すなわち、TFET100は横型構造を有する。
チャネル領域125に隣接してゲート構造150が形成され、ソース領域130およびドレイン領域160のそれぞれに接して、金属ソース電極135および金属ドレイン電極165のそれぞれが形成される。ゲート構造150は、ソース領域130とドレイン領域160との間のチャネル領域125に電界を印加する。ゲート構造150は、金属ゲート電極155およびゲート絶縁体151を含み、金属ゲート電極155は、ゲート絶縁体151により、ソース領域130、チャネル領域125およびドレイン領域160から電気的に絶縁される。
ソース領域130は第1伝導型を示し、ドレイン領域160は、第1伝導型とは逆の第2伝導型を示す。ソース領域130がp型にドープされた場合、ドレイン領域160はn型にドープされ、TFET100はnチャネル型TFET(NTFET)になる。ソース領域130がn型ドープされる場合、ドレイン領域160はp型にドープされ、TFET100はpチャネル型TFET(PTFET)になる。
基板105として、例えば、シリコン(Si)ウエハ、シリコン・オン・インシュレーター(SOI)ウエハ、ゲルマニウム(Ge)ウエハ、ゲルマニウム・オン・インシュレーター(GOI)ウエハ、ガリウムヒ素(GaAs)ウエハ、インジウムリン(InP)ウエハ、インジウムヒ素(InAs)ウエハ、ガリウムアンチモン(GaSb)ウエハ、ガリウムナイトライド(GaN)ウエハ等の半導体部材を例示することができる。例えばガラス部材や、プラスチック部材、セラミック部材等、半導体以外の部材からなる基板や、種々の部材からなる複数の層が積層された複層構造の基板を適用してもよい。
バッファ層110は、積層半導体層120の高品質化を図ることを目的に、基板105と積層半導体層120の間に形成される。バッファ層110として、積層半導体層120と同じ材料でも良く、あるいは異なる材料であっても良い。積層半導体層120がInGa1−xAs(0≦x≦1)を含む材料の場合、バッファ層110として、GaAs、InGaAs、InAlAsまたはInP等を適用しても良い。なお、バッファ層110の形成は任意である。バッファ層110は本発明に必須ではない。
積層半導体層120は、基板105の上に位置する。積層半導体層120の材料として、Si、Ge、SiGe、SnGe、SiSnGe、GaAs、InAs、InGaAs、InAlAs、InGaAlAs、InP、GaP、InSb、GaSb、AlSb、InGaSb、GaN、InGaN、AlGaN、およびその混晶化合物を含むことができる。
図2は、積層半導体層120の断面構造を示す。積層半導体層120は、第1半導体からなる第1層120aと、第1層120aより基板105から遠くに位置する、第2半導体からなる第2層120bとを有する。積層半導体層120は、第2層120bより基板105から遠くに位置する、第3半導体からなる第3層120cをさらに有してもよく、さらに図示しない第4半導体からなる第4層を有してもよい。
第1層120aは、チャネル領域125の高品質化の機能を果たす材料である。第2層120bを構成する第2半導体のバンドギャップは、第1層120aを構成する第1半導体のバンドギャップより小さい。また、第1伝導型がn型である場合、第1層120aを構成する第1半導体より第2層120bを構成する第2半導体の価電子帯上端の電子エネルギーレベルが高く、第1伝導型がp型である場合、第1層120aを構成する第1半導体より第2層120bを構成する第2半導体の伝導帯下端の電子エネルギーレベルが低い。これにより、トンネル障壁高さを低下させ、トンネリング確率を増大することができる。
第3層120cおよび必要に応じて設ける第4半導体からなる第4層(図示せず)は、チャネル領域125およびゲート構造150の高品質化の機能を果たす。第3層120cを構成する第3半導体のバンドギャップは、第2半導体のバンドギャップとは異なることが好ましい。また、第3半導体と第2半導体とは、価電子帯上端の電子エネルギーレベルまたは伝導帯下端の電子エネルギーレベルが相違することが好ましい。
第1半導体、第2半導体および第3半導体として、III−V族半導体を挙げることができる。第1半導体として、Inx1Ga1−x1Asを挙げることができ、第2半導体として、Inx2Ga1−x2Asを挙げることができ、第3半導体として、Inx3Ga1−x3Asを挙げることができる。ここで第1半導体のIn組成x1は、第2半導体のIn組成x2より小さい。また、第3半導体のIn組成x3は、第2半導体のIn組成x2と異なるものとすることができる。たとえば、第1半導体としてIn0.53Ga0.47Asが例示でき、第2半導体としてIn0.7Ga0.3Asが例示でき、第3半導体としてIn0.53Ga0.47Asが例示できる。
第1層120aの膜厚は1〜1000nmの範囲を有し、好ましくは5〜500nmの範囲を有し、さらに好ましくは10〜100nmの範囲が良い。また、第1層120aのバンドギャップは、0.1〜3.4eVの範囲を有し、好ましくは0.1〜1.4eVの範囲を有し、さらに好ましくは0.1〜1.0eVの範囲を有する。特定の一実施形態において、第1層120aがInGaAsの場合、そのIn組成は、0.1〜1.0の範囲を有し、好ましくは0.3〜1.0の範囲を有する。
第2層120bの膜厚は1〜100nmの範囲を有し、好ましくは1〜50nmの範囲を有し、さらに好ましくは1〜20nmの範囲が良い。また、第2層120bのバンドギャップは、0.1〜1.0eVの範囲を有し、好ましくは0.1〜0.7eVの範囲を有し、さらに好ましくは0.1〜0.6eVの範囲を有する。特定の一実施形態において、第2層120bがInGaAsの場合、そのIn組成は、0.3〜1.0の範囲を有し、好ましくは0.58〜1.0の範囲を有し、さらに好ましくは0.68〜1.0の範囲を有する。
第3層120c、第4層(図示せず)の材料は、第1層120aあるいは第2層120bを構成する材料と同一でも良い。それらの膜厚は1〜100nmの範囲を有し、好ましくは1〜50nmの範囲を有し、さらに好ましくは1〜10nmの範囲が良い。また、バンドギャップは、0.1〜3.4eVの範囲を有し、好ましくは0.1〜1.4eVの範囲を有し、さらに好ましくは0.1〜1.0eVの範囲を有する。特定の一実施形態において、第3層120cがInGaAsの場合、そのIn組成は、0.1〜1.0の範囲を有し、好ましくは0.3〜1.0の範囲を有する。
ソース領域130は、積層半導体層120に不純物を添加することで形成できる。添加された不純物の絶対濃度が高い程、またその濃度勾配が急峻な程、良好なTFET特性を得ることができる。例えば、NTFETとして、p型伝導を示す不純物を添加することができる。III−V族半導体に対するp型不純物原子の一例として、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Hgが挙げられる。Beは軽元素でありイオン注入法による不純物添加、および活性化熱処理による工程により結晶に導入された欠陥回復が容易である特徴を有する。InGaAsに対する別のp型不純物原子の一例として、Znを挙げることができる。InGaAsに対しZnを固相拡散すると、Znの拡散係数がZn濃度の2乗に比例することから、急峻なZn濃度プロファイルが実現できる。これにより、良好なTFET特性を得ることができる。
ソース領域130の不純物の絶対濃度は、5×1018〜1×1021cm−3の範囲であり、好ましくは1×1019〜7×1020cm−3の範囲であり、より好ましくは4×1019〜5×1020cm−3の範囲である。
ここで、ソース領域130の不純物の濃度勾配を、濃度が一桁変化する膜厚値と定義すると、ソース領域130における、不純物の基板105に垂直方向への濃度勾配は、0.1〜30nm/dec.の範囲であり、好ましくは0.1〜10nm/dec.の範囲を有し、さらに好ましくは0.1〜5nm/dec.の範囲を有する。
トンネル接合領域140は、ソース領域130とチャネル領域125との間に形成される接合領域である。TFETがオフのときにはキャリアのトンネル確率が低く、オンのときキャリアのトンネル確率が高くなる。トンネル接合領域140における、不純物の基板105に水平方向への濃度勾配は、0.1〜30nm/dec.の範囲であり、好ましくは0.1〜10nm/dec.の範囲を有し、さらに好ましくは0.1〜5nm/dec.の範囲を有する。
ゲート絶縁体151は、金属ゲート電極155を絶縁する絶縁層であり、金属ゲート電極155は、ゲート構造150に隣接するチャネル領域125に電界を印加し、トンネル接合領域140のキャリアトンネル確率を制御して、TFETのオンオフを制御する。ゲート絶縁体151として、たとえばAl、SiO、AIN、SiN、SiON,Ta、ZrO、HfO、Laのうちいずれか1種、或いはこれらを混合した絶縁体層を適用してもよい。金属ゲート電極155として、Ti、Ta、W、Al、Cu、Au、TiN、TaNまたはこれらの積層体が挙げられる。
NTFETである場合、ドレイン領域160にはn型伝導を示す不純物を添加することができる。III−V族半導体に対するn型不純物原子の一例として、Si、S、Se、Ge、Teが挙げられる。
図3は、TFET100の製造方法の一例を例示するフローチャートである。図3に示す製造方法300により、図1に示したTFET100を形成することができる。
製造方法300の工程310は、基板を準備する工程である。基板は、TFET100の基板105と同様のものであっても良く、別の基板であっても良い。図示しない別の基板を使用し、積層半導体層120を形成した後、公知の直接ウエハ接合技術を活用して、基板105に転写することもできる。基板105上に、バッファ層110を含んでもよい。バッファ層110は積層半導体層120と同じ材料でも良く、あるいは異なる材料であっても良い。
製造方法300の工程320は、積層半導体層120を形成する工程である。図2に示した第1層120aおよび第2層120bをこの順序で形成する工程を含む。必要に応じて第3層120c、図示しない第4層等をこの順序に形成する工程を含んでも良い。
以下、積層半導体層120を形成する工程を具体的に説明する。たとえば、分子線エピタキシー(MBE)法、あるいは気相成長(CVD)法によるエピタキシャル成長により積層半導体層120を構成する第1層120a等の各層を形成できる。一例として、GaAs、InGaAs、InAlAs、InP、GaN、InGaN、AlGaN、およびその混晶化合物からなる半導体層を形成して積層半導体層120を構成する各層とすることができる。
一実施形態において、III−V族半導体結晶層をCVD法で形成する場合、III族の原料として、InソースにはTMIn(トリメチルインジウム)を、GaソースにはTMGa(トリメチルガリウム)を、AlソースにはTMAl(トリメチルアルミニウム)を、V族ソースとして、AsソースにはAsH(アルシン)、PソースにはPH(ホスフィン)、SbソースにはTMSb(トリメチルアンチモン)、NソースにはNH(アンモニア)を用いることができる。キャリアガスには水素、あるいは窒素を用いることができる。反応温度は、300〜900℃の範囲で、好ましくは450〜750℃の範囲で適宜選択できる。別の一実施形態において、IV族半導体結晶層をCVD法で形成する場合、SiソースにはSiH(シラン)、またはSi(ジシラン)を、Geソースには、GeH(ゲルマン)を、SnソースにはSnCl(四塩化スズ)やTBVSn(トリブチルビニルスズ)を用いることができ、またそれらの複数の水素原子基の一部を塩素原子または炭化水素基で置換した化合物を用いることもできる。キャリアガスには水素、あるいは窒素を用いることができる。反応温度は、300〜900℃の範囲で、好ましくは450〜750℃の範囲で適宜選択できる。ソースガス供給量や反応時間を適宜選択することでエピタキシャル成長層の厚さを制御することができる。
製造方法300の工程330は、ソース領域130を形成する工程である。TFET100がNTFETである場合、p型伝導を示す不純物を添加する工程を含む。III−V族半導体に対するp型不純物原子として、Be、Znを例示することができる。
以下、Znを固相拡散することでソース領域130を形成する例を説明する。まず、Znの不必要な拡散を防止するためにAlを形成し、ソース領域130に対してスピン・オン・グラス法によるZn原料層の塗布および、その後の活性化熱処理行う。活性化熱処理温度は400〜700℃の範囲で行うことができ、欠陥を低減するためは、450〜700℃の温度が望ましい。また活性化熱処理時間は、Znの拡散深さを必要なデバイスの要求に応じて、5秒から500秒程度で決定することができる。
製造方法300の工程340は、ゲート絶縁体151を形成する工程である。図1に示したTFET100のゲート構造150の少なくとも一部の上に、絶縁層を堆積してゲート絶縁体151とする。たとえば、原子層堆積法(ALD)を用いてAl層を堆積することにより、ゲート絶縁体151を形成できる。Alの形成には、たとえばTMAとHOを原料に用いることができる。
製造方法300の工程350は、ゲート絶縁体151の上に金属ゲート電極155を形成する工程である。金属ゲート電極155は、たとえば、蒸着法、スパッタ法により形成できる。
製造方法300の工程360はドレイン領域160を形成する工程である。ドレイン領域160は、たとえばイオン注入法によりSiを注入することで形成できる。また特定の一実施形態においては、Niを添加したInGaAsを形成してドレイン領域160としてもよい。
製造方法300の工程370は、金属ソース電極135、金属ドレイン電極165を形成する工程である。金属ソース電極135、金属ドレイン電極165は、たとえば、蒸着法、スパッタ法により形成できる。
以上説明したTFET100およびその製造方法によれば、ソース領域130、チャネル領域125およびドレイン領域160が積層半導体層120の表面に沿った方向に並んで位置する所謂横型構造を有するため、大幅なコスト増大を招くことなく製造が可能になる。
また、積層半導体層120が第1層120aおよび第2層120bを有し、第2層120bを構成する第2半導体のバンドギャップが第1層120aを構成する第1半導体のバンドギャップより小さいため、オフ電流を増加させることなく、オン電流を増加することができる。すなわち、第2層120bとしてIn組成の高い極薄のチャネル層あるいは量子井戸構造を導入することにより、トンネリングが起こる領域のみのバンドギャップを短縮し、トンネル電流が起こらない部分のバンドギャップを高く保つことができる。この結果、オフ電流を増やさずにオン電流を向上させることができる。なお、In組成を大きくすると一般に欠陥密度が増加するが、第1層120aにおいて欠陥密度が十分小さくなる程度のIn組成に留めているため、チャネル領域全体における欠陥密度を小さくすることもできる。
さらに、ソース領域130に導入された不純物原子の濃度を、1×1019cm−3以上とし、不純物原子の濃度勾配を、不純物原子の拡散方向において、10nm/dec.以下とすることにより、急峻な不純物濃度勾配を実現できる。
以上の効果を総合すると、トンネル確率の高いチャネル領域、低欠陥密度を有するソース領域、および、急峻な不純物濃度勾配を有するトンネル接合領域を、大幅なコスト増大を招くことなく製造することが可能になる。
以下、実施例1、2と比較例のTFETを作成し、特性を比較した。実施例1のTFETは、積層半導体層120に第1層120a、第2層120bおよび第3層120cを有し、第2層120bとしてIn0.7Ga0.3As層を形成した例である。実施例2のTFETは、積層半導体層120に第1層120a、第2層120bおよび第3層120cを有し、第2層120bとしてInAs層を形成した例である。比較例のTFETは、積層半導体層120に第2層120bを有さない例である。
(実施例1のTFETの作成)
基板105としてInPウエハを使用し、積層半導体層120の第1層120aとしてIn0.53Ga0.47As層を、第2層120bとしてIn0.7Ga0.3As層を、第3層120cとしてIn0.53Ga0.47As層をMOCVD法を用いて形成した。第1層120a、第2層120bおよび第3層120cの各層の厚さは、それぞれ94nm、3nm、3nmとした。MOCVD法における成長温度は550℃、反応圧力は10kPa、成長速度は60nm/min、V族ガス/III族ガス供給比は100とした。ソース領域130の形成領域にスピン・オン・グラス法によりZn原子を添加し、活性化熱処理を500℃、1分の条件で行った。ゲート構造150のゲート絶縁体151としてALD法によるAl層を3.5nmの厚さで堆積し、金属ゲート電極155としてTa膜を蒸着法により形成した。ドレイン領域160としてNi膜を形成し、InGaAsに対して合金化処理を行った。金属ソース電極135、金属ドレイン電極165としてPt膜を蒸着法により形成した。
(実施例2のTFETの作成)
基板105としてInPウエハを使用し、積層半導体層120の第1層120aとしてIn0.53Ga0.47As層を、第2層120bとしてInAs層を、第3層120cとしてIn0.53Ga0.47As層をMOCVD法を用いて形成した。第1層120a、第2層120bおよび第3層120cの各層の厚さは、それぞれ94nm、3nm、3nmとした。MOCVD法における成長温度は550℃、反応圧力は10kPa、成長速度は60nm/min、V族ガス/III族ガス供給比は100とした。ソース領域130、ゲート構造150のゲート絶縁体151および金属ゲート電極155、ドレイン領域160、金属ソース電極135、金属ドレイン電極165は実施例1と同じとした。
(比較例のTFETの作成)
基板105としてInPウエハを使用し、積層半導体層120に相当する半導体としてIn0.53Ga0.47As層をMOCVD法を用いて形成した。厚さは100nmとした。MOCVD法における成長温度は550℃、反応圧力は10kPa、成長速度は60nm/min、V族ガス/III族ガス供給比は100とした。ソース領域130、ゲート構造150のゲート絶縁体151および金属ゲート電極155、ドレイン領域160、金属ソース電極135、金属ドレイン電極165は実施例1と同じとした。
(実施例1および実施例2の結晶評価)
実施例1および実施例2で作成した積層半導体層120を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、結晶欠陥を評価した。また、周知の方法により組成および厚さの測定を行った。
実施例1における第1層120a(In0.53Ga0.47As)、第2層120b(In0.7Ga0.3As)および第3層120c(In0.53Ga0.47As)の膜厚およびIn組成は、それぞれ設計通りであった。また、TEM測定において、実施例1の第1層120a、第2層120bおよび第3層120cにおける結晶欠陥は観測されなかった。
実施例2における第1層120a(In0.53Ga0.47As)、第2層120b(InAs)および第3層120c(In0.53Ga0.47As)の膜厚およびIn組成は、それぞれ設計通りであった。また、TEM測定において、実施例2の第1層120a、第2層120bおよび第3層120cにおける結晶欠陥は観測されなかった。
(実施例1および実施例2のソース領域における濃度勾配)
2次イオン質量分析法(SIMS)により、実施例1のソース領域130におけるZn原子の濃度プロファイルを測定した。その結果、Zn原子の絶対濃度は4×1019cm−3であり、Zn原子の基板105に垂直方向の濃度勾配は、測定限界の3.5nm/dec.以下であった。同様に、実施例2のソース領域130におけるZn原子の濃度プロファイルを測定した。その結果、Zn原子の絶対濃度は4×1019cm−3であり、Zn原子の基板105に垂直方向の濃度勾配は、測定限界の3.5nm/dec.以下であった。
(実施例1、実施例2および比較例のTFETにおける電気特性)
実施例1、実施例2および比較例のそれぞれで作製した各TFETにおいて、I−V特性、I−V特性を測定した。図4は、Iの(V−Vth)に対する依存性を示す。Vthは、便宜的に、Iが1×10−11A/μmとなるVと定義した。図5は、S.S.に対するIの依存性を示す。
実施例1、実施例2および比較例の何れのTFETにおいても微分負性抵抗が観測され、トンネル現象によるTFETの動作が確認された。
比較例のTFETにおいて、V=50mV、(V−Vth)=1VにおけるIは、1.5×10−7A/μmであり、I−Vカーブは、ヒステリシス特性が十分小さことが確認された。S.S.の最小値は64mV/dec.であった。
実施例1のTFETにおいて、V=50mV、(V−Vth)=1VにおけるIは、1.9×10−7A/μmであり、I−Vカーブは、ヒステリシス特性が十分小さことが確認された。S.S.の最小値は57mV/dec.であった。また、電流値Iが1×10−13〜1×10−7の範囲内で全てのS.S.の値は比較例よりも低い値となった。
実施例2のTFETにおいて、V=50mV、(V−Vth)=1VにおけるIは、8×10−7A/μmであり、I−Vカーブは、ヒステリシス特性が十分小さことが確認された。S.S.の最小値は64mV/dec.であった。また、電流値Iが2×10−11〜1×10−7の範囲内で全てのS.S.の値は比較例よりも低い値となった。
実施例1および実施例2において、比較例よりも高い電流値Id、低いS.S.が得られた理由について考察する。
まず、比較例、実施例1、実施例2において、チャネル領域125における第2材料半導体120bのIn組成のみを変化させており、第1層120a、および第3層120cのIn組成、および膜厚は同じである。このことからチャネル領域125とゲート絶縁体151との、いわゆるMOS界面は比較例、実施例1、実施例2において、同じである。このため、実験で得られたTFETの電気特性の違いは、チャネル領域125の構成の違いと考えることができる。
InGaAsはIn組成が高くなる程バンドギャップと電子の有効質量が小さくなる特性を有する。InGaAsのIn組成xにおける、室温でのバンドギャップEgは、Eg={0.36+0.63(1−x)+0.43(1−x)}eVで与えられる。この式から、In組成0.53のInGaAsのバンドギャップは0.75eVであり、In組成0.7のInGaAsのバンドギャップは0.59eVであり、InAsのバンドギャップは0.36eVと計算できる。一方、InGaAsのIn組成xにおける、室温での有効質量mは、m={0.023+0.037(1−x)+0.003(1−x)}mで与えられる。この式から、In組成0.53のInGaAsの有効質量は0.041mであり、In組成0.7のInGaAsの有効質量は0.034mであり、InAsの有効質量は0.023mと計算できる。ここで、mは、電子静止質量である。
このため、実施例1あるいは実施例2に示すように、第2層120bのIn組成が高いInGaAsあるいはInAsを適用することで、バンドギャップと電子の有効質量が小さくなり、トンネル確率の高いチャネル領域が実現され、TFETにおいて高い動作電流が実現したと考えることができる。
第2層120bにおいて膜厚が薄すぎると、トンネル電流密度を多く得られず、十分な効果を発揮しない。一方、膜厚が厚すぎると、高いIn組成のInGaAsあるいはInAsと、第2層120bよりも第1層120aの低いIn組成のInGaAsとの格子緩和による欠陥生成のため、オフ電流およびS.S.を増大させる。そこで、トンネル接合領域140以外の第1層120aにおいては、InGaAsのIn組成は低い方が望ましい。
このため、実施例1あるいは実施例2に示すような第1層120aおよび第2層120bから構成される多層構造が有効である。
次に、第3層120cについて説明する。第3層120cはチャネル領域125およびゲート構造150の高品質化の機能を果たす材料である。第3層120cにおいて第2層120bよりもIn組成の低いInGaAsを用いると、チャネル領域125(積層半導体層120)は、いわゆる量子井戸型の構成となる。このような構成では、キャリアは量子井戸内に局在することになり、トンネル電流密度の向上が期待できる。一方で、量子井戸型の構成において、第2層120bの膜厚が1〜20nmの範囲では、量子効果のために、実効的なバンドギャップの値はバルク半導体よりも増大するため、トンネル確率が低減する。このため種々影響を考慮し、第1層120a、第2層120bおよび第3層120cの構成を決定する必要がある。
実施例では、チャネル領域125がInGaAsで構成される場合についてのみ記述したが、他材料による構成も可能である。チャネル領域125がInGaAs以外から構成されるIII−V族材料、あるいはIV−IV族材料においても、第1層120a、第2層120b、を適切に設計することで同様の効果が期待できる。
具体的には、チャネル領域125における第1層120a/第2層120bの組み合わせとして、InAlAs/InGaAs、InP/InGaAs、InP/InAs、GaSb/InSb、InGaSb/InSb、GaSb/InAs、InGaSb/InAs、AlAb/InAs、InGaN/InGaN、InGaN/InN、GaN/InN、Si/SiGe、SiGe/SiGe、SiGe/Ge、Ge/SnGe、SnGe/SnGe、SnGe/Sn、SiSn/SiSn、SiGeSn/Ge/Snおよびこれらの混晶化合物が挙げられる。
また、実施例1および実施例2において、比較例よりも高い電流値Id、低いS.S.が得られた別の理由について考察する。
ZnのInGaAsに対する不純物濃度勾配はInGaAs特有にみられる現象である。このため、この不純物濃度勾配はIn組成に依存すると十分考えられる。つまり、In組成が高い半導体材料の場合、ソース領域130におけるZn不純物原子の基板105に垂直方向への濃度勾配は、In組成が低い場合よりも、より急峻である可能性がある。TFETにおいて、不純物原子の拡散は空間的に縦方向、横方向で等価と考え、ソース領域130とチャネル領域125の界面を形成するトンネル接合領域140における不純物の基板105に水平方向への濃度勾配は、ソース領域130におけるZn不純物原子の基板105に垂直方向の濃度勾配と同じであると考えて良い。このため、In組成が高いInGaAsにおいて、トンネル接合領域140のトンネル距離の低減および低欠陥による低リーク電流が実現した。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、第1層が第2層の「上方」にあるとは、第1層が第2層の上面に接して設けられる場合と、第1層の下面および第2層の上面の間に他の層が介在している場合とを含む。また、「上」、「下」等の方向を指す語句は、半導体基板および半導体デバイスにおける相対的な方向を示しており、地面等の外部の基準面に対する絶対的な方向を指すものではない。
100…TFET、105…基板、110…バッファ層、120…積層半導体層、120a…第1層、120b…第2層、120c…第3層、125…チャネル領域、130…ソース領域、135…金属ソース電極、140…トンネル接合領域、150…ゲート構造、151…ゲート絶縁体、155…金属ゲート電極、160…ドレイン領域、165…金属ドレイン電極。

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板の上に位置する積層半導体層と、
    前記積層半導体層に形成された第1伝導型を示すソース領域と、
    前記積層半導体層に形成された、前記第1伝導型とは逆の第2伝導型を示すドレイン領域と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間のチャネル領域に電界を印加するゲート構造と、を有し、
    前記ソース領域、前記チャネル領域および前記ドレイン領域が、前記積層半導体層の表面に沿った方向に並んで位置するトンネル電界効果トランジスタであって、
    前記積層半導体層が、第1半導体からなる第1層と、前記第1層より前記基板から遠くに位置する、第2半導体からなる第2層とを有し、
    前記第2半導体のバンドギャップが、前記第1半導体のバンドギャップより小さい
    トンネル電界効果トランジスタ。
  2. 前記第1伝導型がn型である場合、前記第1半導体より前記第2半導体の価電子帯上端の電子エネルギーレベルが高く、
    前記第1伝導型がp型である場合、前記第1半導体より前記第2半導体の伝導帯下端の電子エネルギーレベルが低い、
    請求項1に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  3. 前記第1半導体および前記第2半導体が、III−V族半導体である
    請求項1または請求項2に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  4. 前記第1半導体が、Inx1Ga1−x1Asからなり、
    前記第2半導体が、Inx2Ga1−x2Asからなり、
    前記第1半導体のIn組成x1が、前記第2半導体のIn組成x2より小さい
    請求項3に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  5. 前記積層半導体層が、前記第2層より前記基板から遠くに位置する、第3半導体からなる第3層をさらに有し、
    前記第3半導体のバンドギャップが、前記第2半導体のバンドギャップとは異なる
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  6. 前記第3半導体と前記第2半導体とは、価電子帯上端の電子エネルギーレベルまたは伝導帯下端の電子エネルギーレベルが相違する
    請求項5に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  7. 前記第1半導体、前記第2半導体および前記第3半導体が、III−V族半導体である
    請求項5または請求項6に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  8. 前記第1半導体が、Inx1Ga1−x1Asからなり、
    前記第2半導体が、Inx2Ga1−x2Asからなり、
    前記第3半導体が、Inx3Ga1−x3Asからなり、
    前記第1半導体のIn組成x1が、前記第2半導体のIn組成x2より小さく、
    前記第3半導体のIn組成x3が、前記第2半導体のIn組成x2と異なる
    請求項7に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  9. 前記ソース領域に導入された不純物原子の濃度が、1×1019cm−3以上であり、
    前記不純物原子の濃度勾配が、前記不純物原子の拡散方向において、10nm/dec.以下である
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載のトンネル電界効果トランジスタ。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載のトンネル電界効果トランジスタの製造方法であって、
    前記基板の上に、前記第1層および前記第2層を含む前記積層半導体層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    前記積層半導体層の一部に前記ソース領域を形成する工程と、
    前記積層半導体層の上に絶縁層を形成する工程と、
    前記ソース領域を平面視した場合の前記ソース領域に隣接する位置であって前記絶縁層の上に、前記ゲート構造を形成する工程と、
    前記ソース領域および前記ゲート構造を平面視した場合の前記ゲート構造を挟んだ前記ソース領域に対向する位置であって前記積層半導体層の一部に、前記ドレイン領域を形成する工程と、
    を有するトンネル電界効果トランジスタの製造方法。
  11. 前記ソース領域を形成する工程において、不純物原子を熱拡散することで前記ソース領域を形成し、
    前記不純物原子として、濃度の高い部分での拡散係数が濃度の低い部分の拡散係数より高い値を示す原子を用いる
    請求項10に記載のトンネル電界効果トランジスタの製造方法。
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