JP2016154142A - 二次電池および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】体積あたりの容量が高い二次電池を提供する。または、可撓性を有する新規な構造の二次電池を提供する。または、繰り返し曲げることのできる二次電池を提供する。または、信頼性の高い二次電池を提供する。または、寿命の長い二次電池を提供する。【解決手段】外装体は、前面と、背面と、第1の封止部と、第2の封止部と、を有し、前面は、第1の長辺と、第2の長辺と、第3の辺と、第4の辺と、を有し、第3の辺と、第4の辺は向かい合って位置し、第3の辺および第4の辺は第1の長辺と概略垂直に位置し、前面は、第3の封止部を有し、第1の封止部は、第3の辺に沿って設けられ、第2の封止部は、第4の辺に沿って設けられ、第3の封止部は、第1の封止部と重なる領域と、第2の封止部と重なる領域と、を有し、第1の端子および第2の端子のうち少なくともいずれか一は、第1の封止部に設けられる二次電池。【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。特に、本発明の一態様は、二次電池および二次電池の作製方法に関する。
近年、ウェアラブルデバイスが盛んに開発されている。ウェアラブルデバイスは身に着けるという性質から、身体の曲面に沿って湾曲形状を有する、または身体の動きにあわせて湾曲することが好ましい。そのため、ウェアラブルデバイスに搭載する二次電池も、ディスプレイやそのほかの筐体と同様に、可撓性を有することが好ましい。
また、二次電池の外装体の密閉性を高めることが求められている。例えば、特許文献1には、ラミネート外装体を有する二次電池において、密閉性を高める例が開示されている。
特開2003−187762号公報
本発明の一態様は、体積あたりの容量が高い二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、可撓性を有する新規な構造の二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、繰り返し曲げることのできる二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、信頼性の高い二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、寿命の長い二次電池を提供することを課題の一とする。
または、本発明の一態様は、新規な構造の二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な蓄電装置、新規な二次電池を搭載した電子機器などを提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、外装体と、第1の端子と、第2の端子と、を有する二次電池であり、外装体は、前面と、背面と、第1の封止部と、第2の封止部と、を有し、前面は、第1の長辺と、第2の長辺と、第3の辺と、第4の辺と、を有し、第3の辺と、第4の辺は向かい合って位置し、第3の辺および第4の辺は第1の長辺と概略垂直に位置し、前面は、第3の封止部を有し、第1の封止部は、第3の辺に沿って設けられ、第2の封止部は、第4の辺に沿って設けられ、第3の封止部は、第1の封止部と重なる領域と、第2の封止部と重なる領域と、を有し、第1の端子および第2の端子のうち少なくともいずれか一は、第1の封止部に設けられる二次電池である。
上記構成において、外装体は第1の長辺を含む第1の側部と、第2の長辺を含む第2の側部と、を有し、前面と、第1の側部と、第2の側部と、背面と、は一枚の部材から形成されることが好ましい。また、上記構成において、外装体は第1の長辺を含む第1の側部と、第2の長辺を含む第2の側部と、を有し、第1の側部は第1の折込部を有し、第2の側部は第2の折込部を有することが好ましい。また、上記構成において、二次電池は、正極および負極を有し、第3の封止部は、正極および負極と重なる領域を有することが好ましい。また、上記構成において、外装体は凹部または凸部が繰り返し設けられる形状を有することが好ましい。また、上記構成において、二次電池は、第1の長辺に沿って繰り返し曲げることができることが好ましい。
または、本発明の一態様は、外装体と、正極と、負極と、を有する二次電池であり、外装体は第1の面と、第2の面と、第1の封止部と、を有し、二次電池の断面において、第2の面は第1の面の上方に位置し、第1の封止部は第2の面上に位置し、正極および負極は第1の面と第2の面との間に位置する二次電池である。
または、本発明の一態様は、外装体と、正極と、負極と、を有する二次電池であり、外装体は第1の面と、第2の面と、第1の封止部と、を有し、第1の封止部は、第3の面と、第4の面と、を有し、第3の面と、第4の面と、は貼り合わされ、二次電池の断面において、第2の面は第1の面の上方に位置し、第3の面は第2の面上に位置し、第4の面は第3の面上に位置し、正極および負極は第1の面と第2の面との間に位置する二次電池である。
または、本発明の一態様は、上記に示すいずれかの二次電池が搭載される電子機器である。
本発明の一態様により、体積あたりの容量が高い二次電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、可撓性を有する新規な構造の二次電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、繰り返し曲げることのできる二次電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、信頼性の高い二次電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、寿命の長い二次電池を提供することができる。
また、本発明の一態様により、新規な構造の二次電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、新規な蓄電装置、新規な二次電池を搭載した電子機器などを提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
二次電池の構成の例を説明する上面図および断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図および断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図および断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図および断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図および断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する上面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する斜視図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の構成の例を説明する断面図。 二次電池の作製方法の例を説明する図。 二次電池の作製方法の例を説明する図。 二次電池の作製方法の例を説明する図。 二次電池の作製方法の例を説明する図。 活物質の例を示す断面図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明するブロック図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明する概念図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明する回路図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明する回路図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明する概念図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明するブロック図。 蓄電装置の電池制御ユニットを説明するフローチャート。 電子デバイスの例を説明する図。 電子デバイスの例を説明する図。 電子デバイスの例を説明する図。 電子デバイスの例を説明する図。 電子機器の例を説明する図。 電子機器の例を説明する図。 二次電池の上面図および断面図。 二次電池の断面図。 二次電池の上面図および断面図。 二次電池の断面図。 二次電池の外装体の応力分布の計算結果。 二次電池の外装体の応力分布の計算結果。 二次電池の上面図。 二次電池の上面図。 二次電池の外観写真。 二次電池の断面図および斜視図。 正極活物質層の断面図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限はない。
図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
「第1」、「第2」、「第3」などの序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものである。
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「概略平行」とは、例えば二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「概略垂直」とは、例えば二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
(実施の形態1)
図2(A)は本発明の一態様の二次電池10を示す。図2(B)は図2(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面を、図2(C)は図2(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面を、それぞれ示す。
二次電池10は、外装体107と、正極リード121と、負極リード125を有する。また、二次電池10は、図2(A)の上面図において、上部に位置する封止部51と、下部に位置する封止部52とを有する。封止部51において、正極リード121および負極リード125は外装体107に挟まれる領域を有する。ここで、図2(A)等に示す上面図を、正面から見た図、すなわち正面図と呼んでもよい。
ここで図2(A)に示す上面図において、二次電池10が有する外装体107は長方形の形状を有し、一点鎖線A1−A2は短辺方向に、B1−B2は長辺方向に、それぞれ概略平行である。図2(A)において、該長方形は左右に位置する長辺である辺71および辺72、上下に位置する短辺である辺73および辺74を有する。ここで図2(A)の矢印62は、長辺方向を示す。
ここで、例えば封止部51は該長方形の短辺である辺73に沿って設けられることが好ましい。図2(A)において、封止部51は、辺73に沿って設けられ、辺73との間に距離63を有する。このような場合にも、例えば本明細書等においては、封止部51は辺73に沿って設けられる、と表現してもよい。
また、二次電池10は、外装体107内に位置する正極111と、セパレータ103と、セパレータ103を挟んで正極111と向かい合う負極115と、を有する。正極111は、正極集電体101と、正極活物質層102とを有する。負極115は、負極集電体105と、負極活物質層106とを有する。また外装体107内には電解液104が注入されている。ここで図2(B)および図2(C)の図面においては外装体107と正極111または負極115との間に距離を有するが、外装体107と正極111または負極115と、は接してもよい。外装体107と正極111および負極115が接することにより、二次電池10の体積あたりの容量を高めることができるため、好ましい。また、外装体107を封止する前に減圧雰囲気において、外装体107内のガスを抜き、外装体107の内容積を極力小さくすることにより、正極111や負極115が、外装体107により押さえられることにより固定されるため、好ましい。
図2(B)に示す断面において、外装体107の端部は一続きであり、封止部を有さない。また、外装体107は、筒状の構造を有する。一枚の部材とは、例えば外装体107に用いるシート状の部材をいう。例えば、一枚の金属の両面に樹脂等を被覆したものを指す。
また、図2(C)に示す断面において、外装体107の端部は封止部51および封止部52を有する。
ここで封止部とは、例えば少なくとも2つ以上のシート状の領域を、互いに貼り合わせた領域をいう。
二次電池10の外装体107は可撓性を有することが好ましい。外装体107が可撓性を有することにより、例えば二次電池10を可撓性を有する構成とすることができる。
ここで、本発明の一態様の二次電池10の体積あたりの容量は、より大きいことが好ましい。よって、二次電池10の体積に対して封止部が占める体積が小さいことが好ましい。
また、本発明の一態様の二次電池10は、曲げることができる。
図2(A)に示す二次電池10を矢印62に示す長辺方向に沿って曲げる一例を、図6(A)および(B)を用いて説明する。
図6(A)は図2(A)に示す二次電池10の一点破線B1−B2における断面を示す。ここで、二次電池10に外力を加え、曲げることができる。図6(B)は、二次電池10を長辺に沿って曲げる場合の断面の一例を示す。このとき、外装体の2つの長辺を有するそれぞれの端部も曲がる。ここで図6(B)においては、図2(A)に示す辺71および辺72の変形量は大きい。一方、辺73および辺74はほとんど変形せず、変形量は小さい。よって、図6(B)においては、二次電池10の長辺を曲げる、とも表現できる。
ここで、二次電池10を繰り返し曲げる場合を考える。繰り返し曲げる場合には、外装体107に外力が繰り返し加えられる。このような外力が加えられることにより、外装体107に応力が加わる場合がある。その結果、外装体107に亀裂が生じる等の劣化が起こる場合がある。外装体107の劣化は、二次電池10の内部への大気成分の混入を引き起こすため、電解液104などの劣化を生じさせ、二次電池10の特性低下を招く場合がある。また、外装体107が劣化することにより、内部の電解液104等が二次電池10から漏れる場合があり、好ましくない。
よって、二次電池10を繰り返し曲げる場合には、外装体107の劣化が少ないことが好ましい。例えば、外装体107へ加わる応力が小さいことが好ましい。また、外装体107に加わる外力に対して、外装体107が応力を緩和できる構造であることが好ましい。
ここで、例えば正極リード121および負極リード125は、図2(A)等に示すように長方形のいずれかの短辺から外装体107の外に出す構成であることが好ましい。
ここで二次電池が有する外装体107の上面は、長方形の形状には限られない。外装体107の上面は、多角形の形状を有してもよいし、楕円形の形状を有してもよいし、多角形において角が丸みを帯びていてもよい。
図5(A)は図2(A)とは異なる二次電池10の上面図を示す。ここで、図5(A)に示す二次電池10は、外装体107と、正極リード121と、負極リード125を有する。外装体107は封止部56、封止部57、および封止部58の3つの領域において封止されている。封止部56において、正極リード121および負極リード125は外装体107に挟まれている。また、正極リード121および負極リード125は封止部56を経て、その一部が外装体107の外側へ出る。
図5(B)は図5(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面を、図5(C)は図5(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面を、それぞれ示す。図5(B)に示す断面において、外装体107の端部は封止部57および封止部58を有する。また、図5(C)に示す断面において、外装体107の一方の端部は封止部56を有し、他方の端部は一続きであり封止部を有さない。
ここで、図5(A)に示す上面図において、二次電池10が有する外装体107は長方形の形状を有し、一点鎖線A1−A2は短辺方向に、B1−B2は長辺方向に、それぞれ概略平行である。図5(A)に示す二次電池10は、B1−B2方向、すなわち長辺方向に沿って曲げることができる。また、二次電池10を曲げる場合には外装体の2つの長辺を有するそれぞれの端部も曲がる。
二次電池10が曲げられる場合には、封止部57および封止部58は曲げにより大きく変形する。一方、封止部56の変形量は小さい。変形量のより大きい封止部57および封止部58を設けることにより、二次電池10を繰り返し曲げる場合の外装体107の劣化をより小さく抑えられる場合がある。
図1(A)は本発明の一態様の二次電池10を示す。図1(A)の図2(A)と異なる点は、第3の封止部として封止部53を有する点である。図1(B)は図1(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面を、図1(C)は図1(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面を、それぞれ示す。
二次電池10は、外装体107と、正極リード121と、負極リード125を有する。二次電池10は、図1(A)に示す上面図において、上部に位置する封止部51と、下部に位置する封止部52とを有する。封止部51において、正極リード121および負極リード125は外装体107に挟まれる領域を有する。封止部53は、封止部51と重なる第1の領域と封止部52と重なる第2の領域を有する。
また、封止部53は、図1(A)の上面図に示すように、上面から見て外装体が概略長方形の形状を有する場合に、該長方形が有する2つの長辺の間に位置する。また、封止部53は、例えば外装体の長辺に概略平行であってもよい。
ここで概略長方形とは、例えば長方形の角の一部が丸みを帯びていてもよい。または、長方形の角部が一部切り取られた形状を有してもよい。図7に、外装体107の上面図の一例を示す。図7(A)は楕円形を示す。図7(B)は、長方形において、角が丸みを帯びる例を示す。図7(C)は、長方形において、角部が一部切り取られた形状を示す。ここで図7(C)において辺71および辺72を長辺と呼ぶ場合がある。なお、図7(C)は八角形の形状を有する、と表現することもできる。ここで図7(C)において、外装体107の上面は、2つの長辺である辺71および辺72と、辺71に概略垂直な辺73および辺74と、を有する。ここで辺73および辺74を短辺と呼ぶ場合がある。また、外装体107の上面は、辺71と辺73を結ぶ辺75、辺73と辺72を結ぶ辺77、辺72と辺74を結ぶ辺76、辺74と辺71を結ぶ辺78を有する。また外装体107の上面は、図7(D)に示すように台形などの四角形の形状を有してもよい。
ここで、図7(B)乃至(D)において、正極リード121および負極リード125は概略長方形である外装体107の上面において、短辺である辺73に設けられることが好ましい。
また、図7(A)に示すように、外装体107が長軸と短軸を有する場合には、正極リード121および負極リード125は、例えば楕円形の長手方向の端の近傍に位置することが好ましい。
また、正極リード121および負極リード125は同じ辺に位置する必要はなく、二つの短辺に一つずつ位置してもよい。例えば図7(E)に示すように、正極リード121は辺73に、負極リード125は辺74に位置してもよい。
図1(A)乃至(C)において、二次電池10は、外装体107内に位置する正極111と、セパレータ103と、セパレータ103を挟んで正極111と向かい合う負極115と、を有する。正極111は、正極集電体101と、正極活物質層102とを有する。負極115は、負極集電体105と、負極活物質層106とを有する。また外装体107内には電解液104が注入されている。
図1(B)に示す断面において、外装体107の端部は一続きであり、袋状の構造を有する。また、図1(B)に示す断面において、二次電池10は、外装体107が有する面107aと、面107aの上方に位置する面107bと、面107b上の封止部53と、を有する。また、面107aと面107bとの間に、正極111と、負極115と、セパレータ103と、を有する。図1(B)は、封止部53を含む外装体107の一部を示す。外装体107が有する面107bと、封止部53との角度を図1(D)に示すθとする。
外装体107は例えば、1枚の部材から作られる。封止部53は、外装体107を作製する一枚の部材において、一つの端部と、もう一つの端部とを貼り合わせて設けられる。封止部53は、例えばヒレ状の形状を有することが好ましい。
ここで、面107bと封止部53との角度θが概略垂直である場合の一例を図8(A)に示す。また、面107bと封止部53が概略平行である一例を図8(B)に示す。図8(C)は、図8(B)において、封止部53を含む外装体107の一部を拡大した図を示す。ここで、図8(D)に示すように、封止部53は面107bと接してもよい。また外装体107に設けられる封止部は、図8(C)および(D)に示すように、外装体の端部に封止されない領域、例えば図8(C)に示す領域61等を有してもよいし、図8(E)に示すように、外装体の端部まで封止されてもよい。
また、図1(C)に示す断面において、外装体107の端部は封止部51および封止部52を有する。
ここで図1に示す構成を用いることにより、図1(B)に示す短辺方向の断面において、封止部を1つとすることができる。一方、図5(B)に示す短辺方向の断面においては短辺方向の封止部は2つ設ける必要がある。また、図1に示す構成においては、図1(B)に示す断面において、二次電池10の幅を小さくすることができる。
ここで、図1(A)等に示すように、上面からみた外装体107の形状は長方形であるため、図5(A)に示す封止部57や封止部58のように、長辺に沿って設けられる封止部よりも、封止部56のように、短辺に沿って設けられる封止部の方が、封止部の面積を小さくすることができる。よって、二次電池10の体積あたりの容量を高めることができるため、好ましい。
また、図1(B)に示す断面において、封止部53は外装体107の上に位置する。よって、封止部53を有することにより二次電池10の厚さは増すものの、二次電池10の幅を小さくすることができる。
なお、上面から見た封止部53の端部は直線状でなくてもよい。例えば端部は、曲線を有する形状であってもよい。例えば、図9に示す二次電池の上面図のように波状であってもよい。
ここで、図1(B)および図2(B)に示す断面において、端部の形状はこれに限らない。図1(B)および図2(B)に示す破線で囲まれた領域の、別の形状の例を図10(A)乃至(G)に示す。図10(A)は外装体107が袋状の端面を有し、端面が丸みを帯びる例を示す。図10(B)は図10(A)と比較して、端面に折り目を有する。
図10(C)は、端面が折り込まれる例を示す。ここで、折り込まれるとは、例えば端面が谷折り部を有する場合を指す。あるいは、山折り部と谷折り部が繰り返される、アコーディオン折り(Accordion Fold)の形状を有してもよい。あるいは図10(C)に示す端面を、蛇腹折り、と呼ぶ場合がある。図10(D)は、図10(C)において山折り部と谷折り部に丸みを有する例を示す。
また、図10(E)に示す端面は、図10(A)において、端面の一部が封止部54を有する例を示す。外装体107に封止部54を設けることにより、二次電池10を曲げる場合において、端部の強度が増し、外装体107に劣化が生じにくくなる場合がある。
また、図10(C)に示す端面は、一枚の部材から構成することができるが、二つの山折り部に封止部55aおよび封止部55bを設け、外装体107を構成する第1の部材と、谷折り部を構成するための第2の部材とを準備し、封止部55aおよび封止部55bにより第1の部材と第2の部材を貼り合わせて、図10(F)に示す端面を構成してもよい。ここで、図10(F)に示す端面において、封止部55aまたは封止部55bのいずれかを有さない構成としてもよい。図10(G)には封止部55bを有さない例を示す。
ここで、二次電池10の端面が図10(C)、(D)、(F)等の形状を有することにより、二次電池10の膨張に対して外装体107が受ける応力を小さくすることができるため好ましい。
また、二次電池10の端面が図10(C)、(D)、(F)等の形状を有することにより、二次電池10を曲げる場合に、応力が緩和される場合がある。
以上より、二次電池10の端面が図10(C)、(D)、(F)等の形状を有することにより、二次電池10を繰り返し曲げる場合において、外装体107の破壊や劣化を抑制することができる。
ここで、図1(B)に示す破線で囲まれた領域において、図10(D)の形状を適用する例を図3に示す。図3(A)は、二次電池10の上面図であり、図3(B)は図3(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面を、図3(C)は図3(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面を、それぞれ示す。
また、図3に示す二次電池10の斜視図を図11に示す。図11(A)は二次電池10を上方からみた斜視図である。また、図11(B)は、図1(B)において右側からみた図である。また、図11(C)は、図1(B)において下側からみた図である。また、図11(D)は、二次電池10を曲げる場合における斜視図を示す。図11(C)において、破線で囲まれる領域においては、外装体107の側面を折り込んだ部分の断面の様子がみえる。
図4(A)は、図3(A)と比較して封止部51および封止部52の形状が異なる例を示す。ここで図4(A)に示す一点破線C1−C2の断面を図4(B)に示す。図4(B)において、封止部52は、外装体107において2枚の板状の領域を有する領域81と、4枚の板状の領域を有する領域82と、領域81と領域82との間に位置する領域83と、を有する。ここで、図4(B)に示す断面において、例えば領域83においては封止されない場合がある。領域82の内側に領域81を設けることにより、二次電池10において、外装体107の密閉性が向上する場合があるため好ましい。
また二次電池10の断面の、図1(B)とは異なる一例を図12(A)に示す。図12(A)に示す二次電池10の断面において、外装体107の端部は一続きであり、袋状の構造を有する。また、図12(A)に示す断面において、二次電池10は、外装体107が有する面107aと、面107aの上方に位置する封止部53と、を有する。また、面107aと封止部53との間に、正極111と、負極115と、セパレータ103と、を有する。また、封止部53は、外装体107の内面の一部を構成する。また、外装体107は一枚の部材を筒状にすることにより、構成される。一枚の部材は表面と、裏面とを有する。ここで封止部53は表面からなる領域と、裏面からなる領域とを貼り合わせることにより設けられる。
図12(B)は、図2(B)に破線で示す領域において図10(D)に示す構造を用いた場合の、断面の一例を示す。また、図12(C)は、図3(B)に示す断面図の拡大図を示す。
図12(B)に示す断面において、A1−A2方向における外装体107の幅66に対して、例えば端部の山折り部と谷折り部との距離67は例えば、好ましくは0.1倍以下、より好ましくは0.05倍以下、さらに好ましくは0.02倍以下である。また、距離67は好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上5mm以下、さらに好ましくは1mm以上2mm以下である。
図12(C)に示す断面において、外装体107の幅66に対して、封止部53の幅68は例えば好ましくは0.1倍以下、より好ましくは0.05倍以下、さらに好ましくは0.02倍以下である。また、幅68は好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上5mm以下、さらに好ましくは1mm以上2mm以下である。
ここで図12(B)および図12(C)において、距離67は、端部に封止部を設ける場合の封止部の幅と比較して、幅を小さく形成することができる場合があり、二次電池10の体積あたりの容量を高めることができる場合があるため好ましい。
ここで、二次電池10において、封止部を折り曲げる、あるいは折りたたむことにより二次電池10の幅を小さくできる場合がある。図13および図14は図5(B)に示す封止部58およびその近傍の外装体107の拡大図である。ここで、図13および図14は、封止部58を折り曲げる場合の様々な例を示す。なお、ここでは封止部58を折り曲げる例を示すが、封止部57に適用してもよい。
図13(A)は、封止部58を折る前の状態を示す。図13(B)は、封止部58を折る例を示す。封止部58は、折り曲げることにより、その一部が外装体107に接してもよい。また図13(C)は、封止部58を概略半分に折り曲げる一例を示す。ここで、図13(B)と比較して図13(C)では、二次電池10の幅は大きくなるが、例えば二次電池10を繰り返し曲げる動作に対する耐性がより高い場合がある。
ここで、図13(D)に示すように、二次電池10の折り曲げ位置を、封止部58よりも長さ69だけ内側の位置としてもよい。
図14は、封止部58の幅と比較して二次電池10の厚さが半分以上、好ましくは70%以上である場合の一例を示す。図14(A)は、封止部58を折り曲げる前の状態を示す。図14(B)は、封止部58を折り曲げ、外装体107の側面にその一部が接する例を示す。また、図14(C)は封止部58より内側の外装体107の領域において折り曲げる例を示す。ここで図14(B)に比べて図14(C)では、二次電池10の幅をより小さくできる場合がある。一方、図14(C)に比べて図14(B)では、二次電池10を折り曲げる動作に対して外装体へ応力をより小さくできる場合がある。
[変形例1]
図1乃至図4等に示す二次電池10では、正極111及び負極115をそれぞれ単層で用いる構成としたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、二次電池10において、正極111及び負極115を複数積層して用いる構成としてもよい。その一例を図15に示す。図15(A)は、図1(A)の一点鎖線A1―A2に対応する断面図であり、図15(B)は、図1(B)の一点鎖線B1―B2に対応する断面図を示す。
図15において、外装体107側から、負極115、正極111、正極111、負極115の順番で積層されており、負極115と正極111の間にはセパレータ103が設けられている。また、正極111は、正極集電体101の片面に正極活物質層102を有し、負極115は、負極集電体105の片面に負極活物質層106を有し、正極活物質層102と負極活物質層106とがセパレータ103を介して対向して設けられる。なお、図15(A)に示す断面において、セパレータ103は一組の正極111を包む袋状に設けられている。もちろんこれに限られず、セパレータ103は、1枚の正極111をそれぞれ包む袋状に設けられていてもよい。または、セパレータ103は負極115を包んでもよい。
このように、複数の正極111及び複数の負極115を積層することで、二次電池10の単位面積当たりの容量を大きくすることができる。
また、図15に示す二次電池10では、正極111及び負極115を2層ずつ積層する構成としたが、もちろんさらに多くの正極111及び負極115を積層する構成としてもよい。図16(A)に、図15(A)に示したものと同じ順番で正極111及び負極115を6層ずつ積層する例について示す。
また、図16(A)に示す構成では、正極111の正極活物質層102を有さない面同士が接し、負極115の負極活物質層106を有さない面同士が接するように、正極111及び負極115が積層される。このような積層順とすることで、正極111の正極活物質層102を有さない面同士、負極115の負極活物質層106を有さない面同士という、金属同士の接触面をつくることができる。金属同士の接触面は、活物質とセパレータとの接触面と比較して摩擦係数を小さくすることができる。
そのため、二次電池10を湾曲したとき、正極111の正極活物質層102を有さない面同士、負極115の負極活物質層106を有さない面同士が滑ることで、湾曲の内径と外径の差により生じる応力を逃がすことができる。ここで湾曲の内径とは例えば、二次電池10を湾曲させる場合に、二次電池10の外装体107において、湾曲部の内側に位置する面が有する曲率半径を指す。そのため、二次電池10の劣化を抑制することができる。また、信頼性の高い二次電池10とすることができる。
また、図16(B)に、図16(A)と異なる正極111と負極115の積層の例を示す。図16(B)に示す構成では、正極集電体101の両面に正極活物質層102を設けている点において、図16(A)に示す構成と異なる。図16(B)のように正極集電体101の両面に正極活物質層102を設けることで、二次電池10の単位体積あたりの容量を大きくすることができる。
また、図16(C)に、図16(B)と異なる正極111と負極115の積層の例を示す。図16(C)に示す構成では、負極集電体105の両面に負極活物質層106を設けている点において、図16(B)に示す構成と異なる。図16(C)のように負極集電体105の両面に負極活物質層106を設けることで、二次電池10の単位体積あたりの容量をさらに大きくすることができる。
また、図15(A)および図16に示す構成では、セパレータ103が正極111を袋状に包む構成であったが、本発明はこれに限られるものではない。ここで、図17(A)に、図16(A)と異なる構成のセパレータ103を有する例を示す。図17(A)に示す構成では、正極活物質層102と負極活物質層106との間にシート状のセパレータ103を1枚ずつ設けている点において、図16(A)に示す構成と異なる。図17(A)に示す構成では、正極111及び負極115を6層ずつ積層しており、セパレータ103を6層設けている。
また、図17(B)に図17(A)とは異なるセパレータ103を設けた例を示す。図17(B)に示す構成では、1枚のセパレータ103が正極活物質層102と負極活物質層106の間に挟まれるように複数回折り返されている点において、図17(A)に示す構成と異なる。また、図17(B)の構成は、図17(A)に示す構成の各層のセパレータ103を延長して層間をつなぎあわせた構成ということもできる。図17(B)に示す構成では、正極111及び負極115を6層ずつ積層しており、セパレータ103を少なくとも5回以上折り返す必要がある。また、セパレータ103は、正極活物質層102と負極活物質層106の間に挟まれるように設けるだけでなく、延長して複数の正極111と負極115を一まとめに結束するようにしてもよい。
また図45に示すように正極、負極およびセパレータを積層してもよい。図45(A)は第1の電極組立体130、図45(B)は第2の電極組立体131の断面図である。図45(C)は、図1(A)の一点破線A1−A2における断面図である。なお、図45(C)では図を明瞭にするため、第1の電極組立体130、第2の電極組立体131およびセパレータ103を抜粋して示す。
図45(C)に示すように、二次電池10は、複数の第1の電極組立体130および複数の第2の電極組立体131を有する。
図45(A)に示すように、第1の電極組立体130では、正極集電体101の両面に正極活物質層102を有する正極111a、セパレータ103、負極集電体105の両面に負極活物質層106を有する負極115a、セパレータ103、正極集電体101の両面に正極活物質層102を有する正極111aがこの順に積層されている。また図45(B)に示すように、第2の電極組立体131では、負極集電体105の両面に負極活物質層106を有する負極115a、セパレータ103、正極集電体101の両面に正極活物質層102を有する正極111a、セパレータ103、負極集電体105の両面に負極活物質層106を有する負極115aがこの順に積層されている。
さらに図45(C)に示すように、複数の第1の電極組立体130および複数の第2の電極組立体131は、捲回したセパレータ103によって覆われている。
また、図45(D)に示す斜視図のように、二次電池10は、一枚の帯状の正極111とセパレータ103と負極115とを順に重ねた後に捲回する、いわゆる捲回型の蓄電池としてもよい。ここで図45(D)に示す正極111は、正極集電体101と、正極集電体101の両面に設けられる正極活物質層102とを有する。また、図45(D)に示す負極115は、負極集電体105と、負極集電体105の両面に設けられる負極活物質層106を有する。
[薄型の二次電池の作製方法]
二次電池10の作製方法について説明する。
セパレータ103は袋状に加工し、正極111または負極115のいずれか一方を包むように配置することが好ましい。例えば、図18(A)に示すように、正極111を挟むようにセパレータ103を2つ折りにし、正極111と重なる領域よりも外側で封止部514により封止することで、正極111をセパレータ103内に確実に担持することができる。そして、図18(B)に示すように、セパレータ103に包まれた正極111と負極115とを交互に積層する。
次に、正極111のタブ領域13aに正極リード121を、負極115のタブ領域13bに負極リード125を、それぞれ溶着する。タブ領域13aや、タブ領域13bにおいて、集電体の少なくとも一部が露出することが好ましい。図19(A)は、リード電極に集電体を溶接する例を示す。例として、正極集電体101を正極リード121に溶接する例を示す。正極集電体101は、超音波溶接などを用いて溶接領域512で正極リード121に溶接される。また、正極集電体101は、図19(B)に示す湾曲部513を有することにより二次電池の作製後に外から力が加えられて生じる応力を緩和することができ、二次電池の信頼性を高めることができる。
次に外装体107を準備する。図20(A)に示すように一枚の部材の向かい合う二つの辺を合わせるように、半分に折りたたむ。次に、合わせた二つの辺およびその近傍を封止し、封止部53を形成することにより筒状の外装体107を形成する(図20(B)参照。)。ここで、外装体107として、例えばシート状の金属の表面に樹脂層を設ける構成を用いることができる。該樹脂層の樹脂は、熱により溶着することができることが好ましい。封止部53の形成には、例えば熱溶着等を用いることが好ましい。
次に、上面から見て封止部53が概略中心となるように、外装体107を扁平に変形させることが好ましい(図20(C)参照。)。その後、外装体107の二つの端部を折り込む(図20(D)参照。)。
次に、正極リード121で接続された正極、負極リード125で接続された負極、およびセパレータを積層したものを、筒状の外装体107内に挿入する(図21参照。)。その後、上面から見て外装体107の上端近傍と、下端近傍とに封止部51と封止部52とを設け、図1に示す二次電池10を作製することができる。
ここでは一例として二次電池10において、正極リード121を正極集電体101と、負極リード125と負極集電体105と、それぞれ超音波接合させ、正極リード121および負極リード125を外側に露出させる。あるいは、外部との電気的接触を得る端子の役割を正極集電体101および負極集電体105で兼ねることもできる。その場合は、リード電極を用いずに、正極集電体101および負極集電体105の一部を外装体107から外側に露出するように配置してもよい。
二次電池200において、外装体107には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜の上に、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のフィルムを用いることができる。
上記構成において、二次電池の外装体107は、曲率半径30mm以上、好ましくは曲率半径10mm以上の範囲で変形することができる。二次電池の外装体であるフィルムは、1枚または2枚で構成されており、積層構造の二次電池である場合、湾曲させた電池の断面構造は、外装体であるフィルムの2つの曲線で挟まれた構造となる。
なお、二次電池の断面形状は、単純な円弧状に限定されず、一部が円弧を有する形状にすることができる。また、S字形状などとすることもできる。二次電池の曲面が複数の曲率中心を有する形状となる場合は、複数の曲率中心それぞれにおける曲率半径の中で、最も曲率半径が小さい曲面において、2枚の外装体の曲率中心に近い方の外装体の曲率半径が、30mm以上、好ましくは10mm以上となる範囲で二次電池が変形することができる。
次に、二次電池を作製した後のエージングについて説明する。二次電池を作製した後に、エージングを行うことが好ましい。エージング条件の一例について以下に説明する。まず初めに0.001C以上0.2C以下のレートで充電を行う。温度は例えば室温以上、40℃以下とすればよい。このときに、電解液の分解が生じ、ガスが発生した場合には、そのガスがセル内にたまると、電解液が電極表面と接することができない領域が発生してしまう。つまり電極の実効的な反応面積が減少し、実効的な電流密度が高くなることに相当する。
過度に電流密度が高くなると、電極の抵抗に応じて電圧降下が生じ、活物質へのリチウム挿入が起こると同時に、活物質表面へのリチウム析出も生じてしまう。このリチウム析出は容量の低下を招く場合がある。例えば、リチウムが析出した後、表面に被膜等が成長してしまうと、表面に析出したリチウムが溶解できなくなり、容量に寄与しないリチウムが生じてしまう。また、析出したリチウムが物理的に崩落し、電極との導通を失った場合にも、やはり容量に寄与しないリチウムが生じてしまう。よって、電極が電圧降下によりリチウム電位まで到達する前に、ガスを抜くことが好ましい。
また、ガス抜きを行った後に、室温よりも高い温度、好ましくは30℃以上60℃以下、より好ましくは35℃以上60℃以下において、例えば1時間以上100時間以下、充電状態で保持してもよい。初めに行う充電の際に、表面で分解した電解液は被膜を形成する。よって、例えばガス抜き後に室温よりも高い温度で保持することにより、形成された被膜が緻密化する場合も考えられる。
ここで、薄型の二次電池を曲げる場合には、該ガス抜きを行った後に曲げることが好ましい。ガス抜きを行った後に曲げることにより、例えば曲げにより応力が加わる領域におけるリチウムの析出等を防ぐことができる。
[二次電池の容量]
次に、図1および図5に示す構造において、上面からみた面積あたりの容量を算出する。
図42は図1に示す構造における上面図を示す。ここで計算しやすくするため、封止部51および封止部52と外装体の端部との距離は0とした。長さL1は外装体の幅、長さL2は外装体の長さ、長さL3は封止部51の幅、長さL4は封止部52の幅、長さL5は封止部51の下端からセパレータ103の上端までの距離、長さL6は封止部52の上端からセパレータ103の下端までの距離、長さL7は外装体の左右の端部からセパレータ103までの距離を示す。
図43は図5に示す構造における上面図を示す。ここで計算しやすくするため、封止部56乃至封止部58と外装体の端部との距離は0とした。ここで図43においては、長さL1は外装体の幅、長さL2は外装体の長さ、長さL3は封止部56の幅、長さL5は封止部56の下端からセパレータ103の上端までの距離、長さL6は外装体の下端からセパレータ103の下端までの距離、長さL7は封止部57の右端からセパレータ103の左端、および封止部58の左端からセパレータ103の右端までの距離を示す。また長さL8は封止部57および封止部58の幅である。
ここで、長さL1乃至長さL8が表1の数値の場合に、二次電池10の正極活物質層102の面積Sと、二次電池10の容量Cを算出した。ここで、向かい合う正極活物質層と負極活物質層を8対とした。また、面積あたりの容量を3.5mAh/cmとした。ここでL1乃至L8の単位はmm、面積Sの単位はcm、容量Cの単位はmAhである。ここで長さL1、長さL2、長さL5および長さL6は15mm、30mm、4mmおよび1.0mmに固定し、長さL3と、長さL4または長さL8と、長さL7とを、値を変化させた場合のSおよびCを算出した。ここで長さL3は、長さL4または長さL8と比較して1大きいという関係を有する。
ここで例えばL7を1mm、L4またはL8を1mmとした場合の図42および図43の容量について比較する。表1に示すFig.42のCondition2は、図42においてL7を1mm、L4を1mmとした条件であり、容量は66.9mAhと求められる。表1に示すFig.43のCondition8は、図43においてL7を1mm、L8を1mmとした条件であり、容量は59.0mAhと求められる。よって、図42に示す構造を用いることにより図43に示す構造を用いた場合と比較して、上面から見た二次電池10の面積に対する容量を高めることができる。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。または、他の実施の形態において、本発明の一態様について述べる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態および他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、二次電池に適用した場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、様々な二次電池、鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、固体電池、空気電池、亜鉛空気電池、リチウム空気電池、一次電池、キャパシタ、または、電気二重層キャパシタ、ウルトラ・キャパシタ、スーパー・キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、などに適用してもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、二次電池に適用しなくてもよい。例えば、本発明の一態様として、湾曲した蓄電装置、可撓性を有する蓄電装置、または、変形できる蓄電装置に適用した場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、様々な形状の蓄電装置、または、様々な硬さを有する蓄電装置に適用してもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、湾曲していない平板形状の蓄電装置、または、円筒形状の蓄電装置に適用してもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、可撓性を有さず、変形できない蓄電装置に適用してもよい。
(実施の形態2)
以下に、二次電池10の正極111、負極115、セパレータ103、電解液104、外装体107に用いることのできる材料について説明する。
[正極]
正極111は、正極集電体101と、正極集電体101上に形成された正極活物質層102などにより構成される。
正極集電体101には、ステンレス、金、白金、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性が高く、正極の電位で溶出しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。正極集電体101は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。正極集電体101は、厚みが5μm以上30μm以下のものを用いるとよい。また、正極集電体101の表面に、グラファイトなどを用いてアンダーコート層を設けてもよい。
正極活物質層102は、正極活物質の他、正極活物質の密着性を高めるための結着剤(バインダ)、正極活物質層102の導電性を高めるための導電助剤等を有してもよい。
正極活物質層102に用いる正極活物質としては、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、またはスピネル型の結晶構造を有する複合酸化物等がある。正極活物質として、例えば、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、Cr、MnO等の化合物を用いる。
特に、LiCoOは、容量が大きいこと、LiNiOに比べて大気中で安定であること、LiNiOに比べて熱的に安定であること等の利点があるため、好ましい。
また、LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料に、少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1−x(M=Co、Al等))を混合すると、これを用いた二次電池の特性を向上させることができ好ましい。
また、正極活物質として、組成式LiMnで表すことができるリチウムマンガン複合酸化物を用いることができる。ここで、元素Mは、リチウム、マンガン以外から選ばれた金属元素、またはシリコン、リンを用いることが好ましく、ニッケルであることがさらに好ましい。また、リチウムマンガン複合酸化物の粒子全体を測定する場合、放電時に0<a/(b+c)<2、かつc>0、かつ0.26≦(b+c)/d<0.5を満たすことが好ましい。なお、リチウムマンガン複合酸化物の粒子全体の金属、シリコン、リン等の組成は、例えばICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)を用いて測定することができる。またリチウムマンガン複合酸化物の粒子全体の酸素の組成は、例えばEDX(エネルギー分散型X線分析法)を用いて測定することが可能である。また、ICP−MS分析と併用して、融解ガス分析、XAFS(X線吸収微細構造)分析の価数評価を用いることで求めることができる。なお、リチウムマンガン複合酸化物とは、少なくともリチウムとマンガンとを含む酸化物をいい、クロム、コバルト、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネシウム、モリブデン、亜鉛、インジウム、ガリウム、銅、チタン、ニオブ、シリコン、およびリンなどからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含んでいてもよい。
なお、高容量を発現させるために、表層部と中心部で、結晶構造、結晶方位または酸素含有量が異なる領域を有するリチウムマンガン複合酸化物とすることが好ましい。このようなリチウムマンガン複合酸化物とするために、組成式がLiMnNi(1.6≦a≦1.848、0.19≦c/b≦0.935、2.5≦d≦3)の範囲とすることが好ましい。さらに、Li1.68Mn0.8062Ni0.318の組成式であらわされるリチウムマンガン複合酸化物を用いることが特に好ましい。本明細書等において、Li1.68Mn0.8062Ni0.318の組成式であらわされるリチウムマンガン複合酸化物とは、原料材料の量の割合(モル比)を、LiCO:MnCO:NiO=0.84:0.8062:0.318とすることにより形成したリチウムマンガン複合酸化物をいう。そのため該リチウムマンガン複合酸化物は、組成式Li1.68Mn0.8062Ni0.318で表されるが、この組成からずれることもある。
結晶構造、結晶方位または酸素含有量が異なる領域を有するリチウムマンガン複合酸化物の粒子の断面図の例を図22に示す。
図22(A)に示すように、結晶構造、結晶方位または酸素含有量が異なる領域を有するリチウムマンガン複合酸化物は、第1の領域331と、第2の領域332と、第3の領域333を有することが好ましい。第2の領域332は、第1の領域331の外側の少なくとも一部に接する。ここで、外側とは、粒子の表面により近いことを示す。また、第3の領域333は、リチウムマンガン複合酸化物を有する粒子の、表面と一致する領域を有することが好ましい。
また、図22(B)に示すように、第1の領域331は、第2の領域332に覆われない領域を有してもよい。また、第2の領域332は、第3の領域333に覆われない領域を有してもよい。また、例えば第1の領域331に第3の領域333が接する領域を有してもよい。また、第1の領域331は、第2の領域332および第3の領域333のいずれにも覆われない領域を有してもよい。
第2の領域332は、第1の領域331と異なる組成を有することが好ましい。
例えば、第1の領域331と第2の領域332の組成を分けて測定し、第1の領域331がリチウム、マンガン、元素Mおよび酸素を有し、第2の領域332がリチウム、マンガン、元素Mおよび酸素を有し、第1の領域331のリチウム、マンガン、元素M、および酸素の原子数比はa1:b1:c1:d1で表され、第2の領域332のリチウム、マンガン、元素M、および酸素の原子数比はa2:b2:c2:d2で表される場合について説明する。なお、第1の領域331と第2の領域332のそれぞれの組成は、例えばTEM(透過型電子顕微鏡)を用いたEDX(エネルギー分散型X線分析法)で測定することができる。EDXを用いた測定では、リチウムの組成の測定が困難な場合がある。そのため、以下では、第1の領域331と第2の領域332の組成の違いは、リチウム以外の元素について述べる。ここで、d1/(b1+c1)は2.2以上が好ましく、2.3以上であることがより好ましく、2.35以上3以下であることがさらに好ましい。また、d2/(b2+c2)は2.2未満であることが好ましく、2.1未満であることがより好ましく、1.1以上1.9以下であることがさらに好ましい。またこの場合でも、第1の領域331と第2の領域332を含むリチウムマンガン複合酸化物粒子全体の組成は、前述の0.26≦(b+c)/d<0.5を満たすことが好ましい。
また、第2の領域332が有するマンガンは、第1の領域331が有するマンガンと異なる価数を有してもよい。また、第2の領域332が有する元素Mは、第1の領域331が有する元素Mと異なる価数を有してもよい。
より具体的には、第1の領域331は、層状岩塩型の結晶構造を有するリチウムマンガン複合酸化物であることが好ましい。また第2の領域332は、スピネル型の結晶構造を有するリチウムマンガン複合酸化物であることが好ましい。
ここで、各領域の組成や、元素の価数に空間的な分布がある場合には、例えば複数の箇所についてその組成や価数を評価し、その平均値を算出し、該領域の組成や価数としてもよい。
また、第2の領域332と第1の領域331との間に、遷移層を有してもよい。ここで遷移層とは、例えば組成が連続的、あるいは段階的に変化する領域である。または、遷移層とは、結晶構造が連続的、あるいは段階的に変化する領域である。または、遷移層とは、結晶の格子定数が連続的、あるいは段階的に変化する領域である。または、第2の領域332と第1の領域331との間に、混合層を有してもよい。ここで混合層とは、例えば異なる結晶方位を有する2以上の結晶が混合する場合を指す。あるいは、混合層とは、例えば異なる結晶構造を有する2以上の結晶が混合する場合を指す。あるいは、混合層とは、例えば異なる組成を有する2以上の結晶が混合する場合を指す。
第3の領域333には、炭素または金属化合物を用いることができる。ここで、金属としては例えばコバルト、アルミニウム、ニッケル、鉄、マンガン、チタン、亜鉛、リチウム等が挙げられる。金属化合物の一例として、第3の領域はこれらの金属の酸化物やフッ化物などを有してもよい。
第3の領域333は、上記の中でも、炭素を有することが特に好ましい。炭素は導電性が高いため、炭素で被覆された粒子を蓄電池の電極に用いることにより、例えば電極の抵抗を低くすることができる。また、第3の領域333が炭素を有することで、第3の領域333と接する第2の領域332を酸化することができる。また、第3の領域333はグラフェンを有してもよく、酸化グラフェンを有してもよく、還元した酸化グラフェンを有してもよい。グラフェンおよび還元された酸化グラフェンは、高い導電性を有するという優れた電気特性、および柔軟性並びに機械的強度が高いという優れた物理特性を有する。またリチウムマンガン複合酸化物の粒子を効率よく被覆することができる。
第3の領域333が、グラフェンをはじめとする炭素を有することで、リチウムマンガン複合酸化物を正極材料に用いた二次電池の、サイクル特性を向上させることができる。
炭素を含む層の膜厚は、0.4nm以上40nm以下とすることが好ましい。
また、リチウムマンガン複合酸化物は、例えば、一次粒子の平均粒子径が、5nm以上50μm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましい。また比表面積が5m/g以上15m/g以下であることが好ましい。また、二次粒子の平均粒子径は、5μm以上50μm以下であることが好ましい。なお平均粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)またはTEMによる観察、またはレーザ回折・散乱法を用いた粒度分布計等によって測定することができる。また比表面積は、ガス吸着法により測定することができる。
または、正極活物質層102として、複合材料(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上))を用いることができる。一般式LiMPOの代表例としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等のリチウム化合物がある。
特にLiFePOは、安全性、安定性、高容量密度、初期酸化(充電)時に引き抜けるリチウムイオンの存在等、正極活物質に求められる事項をバランスよく満たしているため、好ましい。
または、正極活物質層102として、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等の複合材料を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物がある。
また、正極活物質として、A(XO(A=Li、Na、Mg、M=Fe、Mn、Ti、V、Nb、X=S、P、Mo、W、As、Si)の一般式で表されるナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物としては、Fe(MnO、Fe(SO、LiFe(PO等がある。また、正極活物質として、LiMPOF、LiMP、LiMO(M=Fe、Mn)の一般式で表される化合物、NaFeF、FeF等のペロブスカイト型フッ化物、TiS、MoS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物、テルル化物)、LiMVO等の逆スピネル型の結晶構造を有する酸化物、バナジウム酸化物系(V、V13、LiV等)、マンガン酸化物、有機硫黄化合物等の材料を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオンや、アルカリ土類金属イオンの場合、正極活物質として、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)を用いてもよい。例えば、NaFeOや、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]Oなどのナトリウム含有層状酸化物を正極活物質として用いることができる。
また、正極活物質として、上記材料を複数組み合わせた材料を用いてもよい。例えば、上記材料を複数組み合わせた固溶体を正極活物質として用いることができる。例えば、LiCo1/3Mn1/3Ni1/3とLiMnOの固溶体を正極活物質として用いることができる。
なお、図示しないが、正極活物質層102の表面に炭素層などの導電性材料を設けてもよい。炭素層などの導電性材料を設けることで、電極の導電性を向上させることができる。例えば、正極活物質層102への炭素層の被覆は、正極活物質の焼成時にグルコース等の炭水化物を混合することで形成することができる。
粒状の正極活物質層102の一次粒子の平均粒径は、50nm以上100μm以下のものを用いるとよい。
導電助剤としては、例えば炭素材料、金属材料、又は導電性セラミックス材料等を用いることができる。また、導電助剤として繊維状の材料を用いてもよい。活物質層の総量に対する導電助剤の含有量は、1wt%以上10wt%以下が好ましく、1wt%以上5wt%以下がより好ましい。
導電助剤により、電極中に電気伝導のネットワークを形成することができる。導電助剤により、正極活物質どうしの電気伝導の経路を維持することができる。活物質層中に導電助剤を添加することにより、高い電気伝導性を有する活物質層を実現することができる。
導電助剤としては、例えば天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛、炭素繊維などを用いることができる。炭素繊維としては、例えばメソフェーズピッチ系炭素繊維、等方性ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維を用いることができる。また炭素繊維として、カーボンナノファイバーやカーボンナノチューブなどを用いることができる。カーボンナノチューブは、例えば気相成長法などで作製することができる。また、導電助剤として、例えばカーボンブラック(アセチレンブラック(AB)など)、グラファイト(黒鉛)粒子、グラフェン、フラーレンなどの炭素材料を用いることができる。また、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金などの金属粉末や金属繊維、導電性セラミックス材料等を用いることができる。
薄片状のグラフェンは、高い導電性を有するという優れた電気特性、及び柔軟性並びに機械的強度という優れた物理特性を有する。そのため、グラフェンを、導電助剤として用いることにより、活物質同士の接触点や、接触面積を増大させることができる。
なお、本明細書において、グラフェンは、単層のグラフェン、又は2層以上100層以下の多層グラフェンを含む。単層グラフェンとは、π結合を有する1原子層の炭素分子のシートのことをいう。また、酸化グラフェンとは、上記グラフェンが酸化された化合物のことをいう。なお、酸化グラフェンを還元してグラフェンを形成する場合、酸化グラフェンに含まれる酸素は全て脱離されずに、一部の酸素はグラフェンに残存する。グラフェンに酸素が含まれる場合、酸素の割合は、XPSで測定した場合にグラフェン全体の2atomic%以上11atomic%以下、好ましくは3atomic%以上10atomic%以下である。
グラフェンは、接触抵抗の低い面接触を可能とするものであり、また、薄くても導電性が非常に高く、少ない量でも効率よく活物質層内で導電パスを形成することができる。
平均粒径の小さい活物質、例えば1μm以下の活物質を用いる場合には、活物質の比表面積が大きく、活物質同士を繋ぐ導電パスがより多く必要となる。このような場合には、導電性が非常に高く少ない量でも効率よく導電パスを形成することができるグラフェンを用いることが、特に好ましい。
以下では、正極活物質層に、導電助剤としてグラフェンを用いる場合の断面構成例を説明する。なお、負極活物質層に導電助剤としてグラフェンを用いてもよい。
図46に、正極活物質層102の縦断面図を示す。ここで縦断面とは例えば、表面に対して概略垂直な面を指す。正極活物質層102は、粒状の正極活物質322と、導電助剤としてのグラフェン321と、結着剤(バインダともいう。図示せず)と、を含む。
正極活物質層102の縦断面においては、図46に示すように、正極活物質層102の内部において概略均一にシート状のグラフェン321が分散する。図46においてはグラフェン321を模式的に太線で表しているが、実際には炭素分子の単層又は多層の厚みを有する薄膜である。複数のグラフェン321は、複数の粒状の正極活物質322を包むように、覆うように、あるいは複数の粒状の正極活物質322の表面上に張り付くように形成されているため、互いに面接触している。また、グラフェン321どうしも互いに面接触することで、複数のグラフェン321により三次元的な電気伝導のネットワークを形成している。
これはグラフェン321の形成に、極性溶媒中での分散性が極めて高い酸化グラフェンを用いるためである。均一に分散した酸化グラフェンを含有する分散媒から溶媒を揮発除去し、酸化グラフェンを還元してグラフェンとするため、正極活物質層102に残留するグラフェン321は部分的に重なり合い、互いに面接触する程度に分散していることで電気伝導の経路を形成している。なお、酸化グラフェンの還元は、例えば熱処理により行ってもよいし、還元剤を用いて行ってもよい。
従って、活物質と点接触するアセチレンブラック等の粒状の導電助剤と異なり、グラフェン321は接触抵抗の低い面接触を可能とするものであるから、導電助剤の量を増加させることなく、粒状の正極活物質322とグラフェン321との電気伝導性を向上させることができる。よって、正極活物質322の正極活物質層102における比率を増加させることができる。これにより、蓄電装置の放電容量を増加させることができる。
また、グラフェン同士が結合することにより、網目状のグラフェン(以下グラフェンネットと呼ぶ)を形成することができる。活物質をグラフェンネットが被覆する場合に、グラフェンネットは粒子間を結合するバインダとしても機能することができる。よって、バインダの量を少なくすることができる、又は使用しないことができるため、電極体積や電極重量に占める活物質の比率を向上させることができる。すなわち、蓄電装置の容量を増加させることができる。
本発明の一態様の二次電池に用いる電極は様々な方法で作製することができる。例えば、塗布法を用いて集電体上に活物質層を形成する場合は、活物質とバインダと導電助剤と分散媒(溶媒ともいう)を混合してペーストを作製し、集電体上にペーストを塗布して、分散媒を気化させればよい。ここで、電極に導電助剤を用いない構成としてもよい。その後、必要があれば、ロールプレス法や平板プレス法等の圧縮方法によりプレスして圧密化してもよい。
分散媒としては、例えば、水や、N−メチルピロリドン(NMP)やジメチルホルムアミド等の極性を有する有機溶媒等を用いることができる。安全性とコストの観点から、水を用いることが好ましい。
バインダとしては、例えば水溶性の高分子を含むことが好ましい。水溶性の高分子としては、例えば多糖類などを用いることができる。多糖類としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、再生セルロースなどのセルロース誘導体や、澱粉などを用いることができる。
また、バインダとしては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・イソプレン・スチレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体などのゴム材料を用いることが好ましい。これらのゴム材料は、前述の水溶性の高分子と併用して用いると、さらに好ましい。
または、バインダとしては、ポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、イソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース等の材料を用いることが好ましい。
バインダは上記のうち二種類以上を組み合わせて使用してもよい。
正極活物質層102の総量に対するバインダの含有量は、1wt%以上10wt%以下が好ましく、2wt%以上8wt%以下がより好ましく、3wt%以上5wt%以下がさらに好ましい。また、正極活物質層102の総量に対する導電助剤の含有量は、1wt%以上10wt%以下が好ましく、1wt%以上5wt%以下がより好ましい。
塗布法を用いて正極活物質層102を形成する場合は、正極活物質とバインダと導電助剤を混合して正極ペースト(スラリー)を作製し、正極集電体101上に塗布して乾燥させればよい。
[負極]
負極115は、負極集電体105と、負極集電体105上に形成された負極活物質層106などにより構成される。
負極集電体105には、ステンレス、金、白金、鉄、銅、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高く、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。負極集電体105は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。負極集電体105は、厚みが5μm以上30μm以下のものを用いるとよい。また、負極集電体105の表面に、グラファイトなどを用いてアンダーコート層を設けてもよい。
負極活物質層106は、負極活物質の他、負極活物質の密着性を高めるための結着剤(バインダ)、負極活物質層106の導電性を高めるための導電助剤等を有してもよい。負極活物質層に用いるバインダおよび導電助剤の材料は、正極活物質層に用いるバインダおよび導電助剤の材料を参酌することができる。
負極活物質としては、リチウムの溶解・析出、又はリチウムイオンとの可逆的な反応が可能な材料を用いることができ、リチウム金属、炭素系材料、合金系材料等を用いることができる。
リチウム金属は、酸化還元電位が低く(標準水素電極に対して−3.045V)、重量及び体積当たりの比容量が大きい(それぞれ3860mAh/g、2062mAh/cm)ため、好ましい。
炭素系材料としては、黒鉛、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンブラック等がある。
黒鉛としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、コークス系人造黒鉛、ピッチ系人造黒鉛等の人造黒鉛や、球状化天然黒鉛等の天然黒鉛がある。
黒鉛はリチウムイオンが黒鉛に挿入されたとき(リチウム−黒鉛層間化合物の生成時)にリチウム金属と同程度に卑な電位を示す(0.1乃至0.3V vs.Li/Li)。これにより、リチウムイオン二次電池は高い作動電圧を示すことができる。さらに、黒鉛は、単位体積当たりの容量が比較的高い、体積膨張が小さい、安価である、リチウム金属に比べて安全性が高い等の利点を有するため、好ましい。
また、負極活物質には上述の炭素材の他、キャリアイオンとの合金化、脱合金化反応により充放電反応を行うことが可能な合金系材料を用いることができる。キャリアイオンがリチウムイオンである場合、合金系材料としては、例えば、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、及びIn等のうちの少なくとも一つを含む材料を用いることができる。このような元素は炭素に対して容量が大きく、特にシリコンは理論容量が4200mAh/gと飛躍的に高い。このため、負極活物質にシリコンを用いることが好ましい。このような元素を用いた合金系材料としては、例えば、MgSi、MgGe、MgSn、SnS、VSn、FeSn、CoSn、NiSn、CuSn、AgSn、AgSb、NiMnSb、CeSb、LaSn、LaCoSn、CoSb、InSb、SbSn等がある。
また、負極活物質として、SiO、SnO、SnO、二酸化チタン(TiO)、リチウムチタン酸化物(LiTi12)、五酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)、酸化モリブデン(MoO)等の酸化物を用いることができる。また、負極活物質として、リチウム−黒鉛層間化合物(Li)を用いることができる。
なお、SiOとは、ケイ素リッチの部分を含むケイ素酸化物の粉末を指しており、SiO(2>y>0)とも表記できる。例えばSiOは、Si、Si、またはSiOから選ばれた単数または複数を含む材料や、Siの粉末と二酸化ケイ素SiOの混合物も含む。また、SiOは他の元素(炭素、窒素、鉄、アルミニウム、銅、チタン、カルシウム、マンガンなど)を含む場合もある。即ち、単結晶Si、アモルファスSi、多結晶Si、Si、Si、SiO、SiOから選ばれる複数を含む材料を指しており、SiOは有色材料である。SiOではないSiO(Xは2以上)であれば無色透明、或いは白色であり、区別することができる。ただし、二次電池の材料としてSiOを用いて二次電池を作製した後、充放電を繰り返すなどによって、SiOが酸化した場合には、SiOに変質する場合もある。
また、負極活物質として、リチウムと遷移金属の複窒化物である、LiN型構造をもつLi3−xN(M=Co、Ni、Cu)を用いることができる。例えば、Li2.6Co0.4は大きな充放電容量(900mAh/g、1890mAh/cm)を示し好ましい。
リチウムと遷移金属の複窒化物を用いると、負極活物質中にリチウムイオンを含むため、正極活物質としてリチウムイオンを含まないV、Cr等の材料と組み合わせることができ好ましい。なお、正極活物質にリチウムイオンを含む材料を用いる場合でも、あらかじめ正極活物質に含まれるリチウムイオンを脱離させておくことで負極活物質としてリチウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
また、コンバージョン反応が生じる材料を負極活物質として用いることもできる。例えば、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)等の、リチウムと合金化反応を行わない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反応が生じる材料としては、さらに、Fe、CuO、CuO、RuO、Cr等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn、CuN、Ge等の窒化物、NiP、FeP、CoP等のリン化物、FeF、BiF等のフッ化物でも起こる。なお、上記フッ化物の電位は高いため、正極活物質として用いてもよい。
塗布法を用いて負極活物質層106を形成する場合は、負極活物質と結着剤を混合して負極ペースト(スラリー)を作製し、負極集電体105上に塗布して乾燥させればよい。
また、負極活物質層106の表面に、グラフェンを形成してもよい。例えば、負極活物質をシリコンとした場合、充放電サイクルにおけるキャリアイオンの吸蔵・放出に伴う体積の変化が大きいため、負極集電体105と負極活物質層106との密着性が低下し、充放電により電池特性が劣化してしまう。そこで、シリコンを含む負極活物質層106の表面にグラフェンを形成すると、充放電サイクルにおいて、シリコンの体積が変化したとしても、負極集電体105と負極活物質層106との密着性の低下を抑制することができ、電池特性の劣化が低減されるため好ましい。
また、負極活物質層106の表面に、酸化物等の被膜を形成してもよい。充電時において電解液の分解等により形成される被膜は、その形成時に消費された電荷量を放出することができず、不可逆容量を形成する。これに対し、酸化物等の被膜をあらかじめ負極活物質層106の表面に設けておくことで、不可逆容量の発生を抑制又は防止することができる。
このような負極活物質層106を被覆する被膜には、ニオブ、チタン、バナジウム、タンタル、タングステン、ジルコニウム、モリブデン、ハフニウム、クロム、アルミニウム若しくはシリコンのいずれか一の酸化膜、又はこれら元素のいずれか一とリチウムとを含む酸化膜を用いることができる。このような被膜は、従来の電解液の分解生成物により負極表面に形成される被膜に比べ、十分緻密な膜である。
例えば、酸化ニオブ(Nb)は、電気伝導度が10−9S/cmと低く、高い絶縁性を示す。このため、酸化ニオブ膜は負極活物質と電解液との電気化学的な分解反応を阻害する。一方で、酸化ニオブのリチウム拡散係数は10−9cm/secであり、高いリチウムイオン伝導性を有する。このため、リチウムイオンを透過させることが可能である。また、酸化シリコンや酸化アルミニウムを用いてもよい。
負極活物質層106を被覆する被膜の形成には、例えばゾル−ゲル法を用いることができる。ゾル−ゲル法とは、金属アルコキシドや金属塩等からなる溶液を、加水分解反応・重縮合反応により流動性を失ったゲルとし、このゲルを焼成して薄膜を形成する方法である。ゾル−ゲル法は液相から薄膜を形成する方法であるから、原料を分子レベルで均質に混合することができる。このため、溶媒の段階の金属酸化膜の原料に、黒鉛等の負極活物質を加えることで、容易にゲル中に活物質を分散させることができる。このようにして、負極活物質層106の表面に被膜を形成することができる。当該被膜を用いることで、二次電池の容量の低下を防止することができる。
[セパレータ]
セパレータ103を形成するための材料として、セルロースや、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブテン、ナイロン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の多孔性絶縁体を用いることができる。また、ガラス繊維等の不織布や、ガラス繊維と高分子繊維を複合した隔膜を用いてもよい。
[電解液]
二次電池10に用いる電解液104の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン、スルトン等の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
また、電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性に対する安全性が高まる。また、二次電池の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化される高分子材料の代表例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリル系ゲル、ポリエチレンオキサイド系ゲル、ポリプロピレンオキサイド系ゲル、フッ素系ポリマーのゲル等がある。
また、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つ又は複数用いることで、二次電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても、二次電池の破裂や発火などを防ぐことができる。
また、上記の溶媒に溶解させる電解質としては、キャリアにリチウムイオンを用いる場合、例えばLiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiAlCl、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiCFSO、LiCSO、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiN(CFSO、LiN(CSO)(CFSO)、LiN(CSO等のリチウム塩を一種、又はこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
また、二次電池に用いる電解液は、粒状のごみや電解液の構成元素以外の元素(以下、単に「不純物」ともいう。)の含有量が少ない高純度化された電解液を用いることが好ましい。具体的には、電解液に対する不純物の重量比を1%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下とすることが好ましい。また、電解液にビニレンカーボネートなどの添加剤を加えてもよい。
[外装体]
二次電池の構造としては、様々な構造があるが、本実施の形態では、例えば外装体107の形成にはシート状の部材を用いる。例えば、フィルムを用いる。なお、外装体107を形成するためのフィルムは金属フィルム(アルミニウム、ステンレス、ニッケル鋼など)、有機材料からなるプラスチックフィルム、有機材料(有機樹脂や繊維など)と無機材料(セラミックなど)とを含むハイブリッド材料フィルム、炭素含有無機フィルム(カーボンフィルム、グラファイトフィルムなど)から選ばれる単層フィルムまたはこれら複数からなる積層フィルムを用いる。
外装体107として例えば、一枚の金属のシート、あるいはフィルムの両面に樹脂等を被覆した構造を用いてもよい。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のフィルムを用いることができる。
金属フィルムは、エンボス加工を行いやすく、エンボス加工を行って凹部または凸部を形成すると外気に触れる外装体107の表面積が増大するため、放熱効果に優れている。
また、外部から力を加えて二次電池10の形状を変化させた場合、二次電池10の外装体107に外部から曲げ応力が加わり、外装体107の一部が変形または一部破壊が生じる恐れがある。外装体107に凹部または凸部を形成することにより、外装体107に加えられた応力によって生じるひずみを緩和することができる。よって、二次電池10の信頼性を高めることができる。なお、ひずみとは物体の基準(初期状態)長さに対する物体内の物質点の変位を示す変形の尺度である。外装体107に凹部または凸部を形成することにより、二次電池の外部から力を加えて生じるひずみによる影響を許容範囲内に抑えることができる。よって、信頼性の良い二次電池を提供することができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態で説明した材料を含む二次電池と組み合わせて用いることができる電池制御ユニット(Battery Management Unit:BMU)、及び該電池制御ユニットを構成する回路に適したトランジスタについて、図23乃至図29を参照して説明する。本実施の形態では、特に直列に接続された電池セルを有する蓄電装置の電池制御ユニットについて説明する。
直列に接続された複数の電池セルに対して充放電を繰り返していくと、各電池セル間において、充放電特性にばらつきが生じて、各電池セルの容量(出力電圧)が異なってくる。直列に接続された複数の電池セルでは、全体の放電時の容量が、容量の小さい電池セルに依存する。各電池セルの容量にばらつきがあると放電時の全体の容量が小さくなる。また、容量が小さい電池セルを基準にして充電を行うと、充電不足となる虞がある。また、容量の大きい電池セルを基準にして充電を行うと、過充電となる虞がある。
そのため、直列に接続された電池セルを有する蓄電装置の電池制御ユニットは、充電不足や、過充電の原因となる、電池セル間の容量のばらつきを揃える機能を有する。電池セル間の容量のばらつきを揃える回路構成には、抵抗方式、キャパシタ方式、あるいはインダクタ方式等あるが、ここではオフ電流の小さいトランジスタを利用して容量のばらつきを揃えることのできる回路構成を一例として挙げて説明する。
オフ電流の小さいトランジスタとしては、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタ(OSトランジスタ)が好ましい。オフ電流の小さいOSトランジスタを蓄電装置の電池制御ユニットの回路構成に用いることで、電池から漏洩する電荷量を減らし、時間の経過による容量の低下を抑制することができる。
チャネル形成領域に用いる酸化物半導体は、In−M−Zn酸化物(Mは、Ga、Sn、Y、Zr、La、Ce、またはNd)を用いる。酸化物半導体膜を成膜するために用いるターゲットにおいて、金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x:y:zとすると/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であって、z/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z/yを1以上6以下とすることで、酸化物半導体膜としてCAAC−OS膜が形成されやすくなる。
ここで、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OS膜の明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と略平行な方向から、CAAC−OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と略垂直な方向から、CAAC−OS膜の平面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
なお、OSトランジスタは、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタ(Siトランジスタ)に比べてバンドギャップが大きいため、高電圧を印加した際の絶縁破壊が生じにくい。直列に電池セルを接続する場合、数100Vの電圧が生じることになるが、蓄電装置においてこのような電池セルに適用される電池制御ユニットの回路構成には、前述のOSトランジスタで構成することが適している。
図23には、蓄電装置のブロック図の一例を示す。図23に示す蓄電装置BT00は、端子対BT01と、端子対BT02と、切り替え制御回路BT03と、切り替え回路BT04と、切り替え回路BT05と、変圧制御回路BT06と、変圧回路BT07と、直列に接続された複数の電池セルBT09を含む電池部BT08と、を有する。
また、図23の蓄電装置BT00において、端子対BT01と、端子対BT02と、切り替え制御回路BT03と、切り替え回路BT04と、切り替え回路BT05と、変圧制御回路BT06と、変圧回路BT07とにより構成される部分を、電池制御ユニットと呼ぶことができる。
切り替え制御回路BT03は、切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05の動作を制御する。具体的には、切り替え制御回路BT03は、電池セルBT09毎に測定された電圧に基づいて、放電する電池セル(放電電池セル群)、及び充電する電池セル(充電電池セル群)を決定する。
さらに、切り替え制御回路BT03は、当該決定された放電電池セル群及び充電電池セル群に基づいて、制御信号S1及び制御信号S2を出力する。制御信号S1は、切り替え回路BT04へ出力される。この制御信号S1は、端子対BT01と放電電池セル群とを接続させるように切り替え回路BT04を制御する信号である。また、制御信号S2は、切り替え回路BT05へ出力される。この制御信号S2は、端子対BT02と充電電池セル群とを接続させるように切り替え回路BT05を制御する信号である。
また、切り替え制御回路BT03は、切り替え回路BT04、切り替え回路BT05、及び変圧回路BT07の構成を踏まえ、端子対BT01と放電電池セル群との間、または端子対BT02と充電電池セル群との間で、同じ極性の端子同士が接続されるように、制御信号S1及び制御信号S2を生成する。
切り替え制御回路BT03の動作の詳細について述べる。
まず、切り替え制御回路BT03は、複数の電池セルBT09毎の電圧を測定する。そして、切り替え制御回路BT03は、例えば、所定の閾値以上の電圧の電池セルBT09を高電圧の電池セル(高電圧セル)、所定の閾値未満の電圧の電池セルBT09を低電圧の電池セル(低電圧セル)と判断する。
なお、高電圧セル及び低電圧セルを判断する方法については、様々な方法を用いることができる。例えば、切り替え制御回路BT03は、複数の電池セルBT09の中で、最も電圧の高い、又は最も電圧の低い電池セルBT09の電圧を基準として、各電池セルBT09が高電圧セルか低電圧セルかを判断してもよい。この場合、切り替え制御回路BT03は、各電池セルBT09の電圧が基準となる電圧に対して所定の割合以上か否かを判定する等して、各電池セルBT09が高電圧セルか低電圧セルかを判断することができる。そして、切り替え制御回路BT03は、この判断結果に基づいて、放電電池セル群と充電電池セル群とを決定する。
なお、複数の電池セルBT09の中には、高電圧セルと低電圧セルが様々な状態で混在し得る。例えば、切り替え制御回路BT03は、高電圧セルと低電圧セルが混在する中で、高電圧セルが最も多く連続して直列に接続された部分を放電電池セル群とする。また、切り替え制御回路BT03は、低電圧セルが最も多く連続して直列に接続された部分を充電電池セル群とする。また、切り替え制御回路BT03は、過充電又は過放電に近い電池セルBT09を、放電電池セル群又は充電電池セル群として優先的に選択するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態における切り替え制御回路BT03の動作例を、図24を用いて説明する。図24は、切り替え制御回路BT03の動作例を説明するための図である。なお、説明の便宜上、図24では4個の電池セルBT09が直列に接続されている場合を例に説明する。
まず、図24(A)の例では、電池セルa乃至dの電圧を電圧Va乃至電圧Vdとすると、Va=Vb=Vc>Vdの関係にある場合を示している。つまり、連続する3つの高電圧セルa乃至cと、1つの低電圧セルdとが直列に接続されている。この場合、切り替え制御回路BT03は、連続する3つの高電圧セルa乃至cを放電電池セル群として決定する。また、切り替え制御回路BT03は、低電圧セルdを充電電池セル群として決定する。
次に、図24(B)の例では、Vc>Va=Vb>>Vdの関係にある場合を示している。つまり、連続する2つの低電圧セルa、bと、1つの高電圧セルcと、1つの過放電間近の低電圧セルdとが直列に接続されている。この場合、切り替え制御回路BT03は、高電圧セルcを放電電池セル群として決定する。また、切り替え制御回路BT03は、低電圧セルdが過放電間近であるため、連続する2つの低電圧セルa及びbではなく、低電圧セルdを充電電池セル群として優先的に決定する。
最後に、図24(C)の例では、Va>Vb=Vc=Vdの関係にある場合を示している。つまり、1つの高電圧セルaと、連続する3つの低電圧セルb乃至dとが直列に接続されている。この場合、切り替え制御回路BT03は、高電圧セルaを放電電池セル群と決定する。また、切り替え制御回路BT03は、連続する3つの低電圧セルb乃至dを充電電池セル群として決定する。
切り替え制御回路BT03は、上記図24(A)乃至(C)の例のように決定された結果に基づいて、切り替え回路BT04の接続先である放電電池セル群を示す情報が設定された制御信号S1と、切り替え回路BT05の接続先である充電電池セル群を示す情報が設定された制御信号S2を、切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05に対してそれぞれ出力する。
以上が、切り替え制御回路BT03の動作の詳細に関する説明である。
切り替え回路BT04は、切り替え制御回路BT03から出力される制御信号S1に応じて、端子対BT01の接続先を、切り替え制御回路BT03により決定された放電電池セル群に設定する。
端子対BT01は、対を成す端子A1及びA2により構成される。切り替え回路BT04は、この端子A1及びA2のうち、いずれか一方を放電電池セル群の中で最も上流(高電位側)に位置する電池セルBT09の正極端子と接続し、他方を放電電池セル群の中で最も下流(低電位側)に位置する電池セルBT09の負極端子と接続することにより、端子対BT01の接続先を設定する。なお、切り替え回路BT04は、制御信号S1に設定された情報を用いて放電電池セル群の位置を認識することができる。
切り替え回路BT05は、切り替え制御回路BT03から出力される制御信号S2に応じて、端子対BT02の接続先を、切り替え制御回路BT03により決定された充電電池セル群に設定する。
端子対BT02は、対を成す端子B1及びB2により構成される。切り替え回路BT05は、この端子B1及びB2のうち、いずれか一方を充電電池セル群の中で最も上流(高電位側)に位置する電池セルBT09の正極端子と接続し、他方を充電電池セル群の中で最も下流(低電位側)に位置する電池セルBT09の負極端子と接続することにより、端子対BT02の接続先を設定する。なお、切り替え回路BT05は、制御信号S2に設定された情報を用いて充電電池セル群の位置を認識することができる。
切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05の構成例を示す回路図を図25及び図26に示す。
図25では、切り替え回路BT04は、複数のトランジスタBT10と、バスBT11及びBT12とを有する。バスBT11は、端子A1と接続されている。また、バスBT12は、端子A2と接続されている。複数のトランジスタBT10のソース又はドレインの一方は、それぞれ1つおきに交互に、バスBT11及びBT12と接続されている。また、複数のトランジスタBT10のソース又はドレインの他方は、それぞれ隣接する2つの電池セルBT09の間に接続されている。
なお、複数のトランジスタBT10のうち、最上流に位置するトランジスタBT10のソース又はドレインの他方は、電池部BT08の最上流に位置する電池セルBT09の正極端子と接続されている。また、複数のトランジスタBT10のうち、最下流に位置するトランジスタBT10のソース又はドレインの他方は、電池部BT08の最下流に位置する電池セルBT09の負極端子と接続されている。
切り替え回路BT04は、複数のトランジスタBT10のゲートに与える制御信号S1に応じて、バスBT11に接続される複数のトランジスタBT10のうちの1つと、バスBT12に接続される複数のトランジスタBT10のうちの1つとをそれぞれ導通状態にすることにより、放電電池セル群と端子対BT01とを接続する。これにより、放電電池セル群の中で最も上流に位置する電池セルBT09の正極端子は、端子対の端子A1又はA2のいずれか一方と接続される。また、放電電池セル群の中で最も下流に位置する電池セルBT09の負極端子は、端子対の端子A1又はA2のいずれか他方、すなわち正極端子と接続されていない方の端子に接続される。
トランジスタBT10には、OSトランジスタを用いることが好ましい。OSトランジスタはオフ電流が小さいため、放電電池セル群に属しない電池セルから漏洩する電荷量を減らし、時間の経過による容量の低下を抑制することができる。またOSトランジスタは高電圧を印加した際の絶縁破壊が生じにくい。そのため、放電電池セル群の出力電圧が大きくても、非導通状態とするトランジスタBT10が接続された電池セルBT09と端子対BT01とを絶縁状態とすることができる。
また、図25では、切り替え回路BT05は、複数のトランジスタBT13と、電流制御スイッチBT14と、バスBT15と、バスBT16とを有する。バスBT15及びBT16は、複数のトランジスタBT13と、電流制御スイッチBT14との間に配置される。複数のトランジスタBT13のソース又はドレインの一方は、それぞれ1つおきに交互に、バスBT15及びBT16と接続されている。また、複数のトランジスタBT13のソース又はドレインの他方は、それぞれ隣接する2つの電池セルBT09の間に接続されている。
なお、複数のトランジスタBT13のうち、最上流に位置するトランジスタBT13のソース又はドレインの他方は、電池部BT08の最上流に位置する電池セルBT09の正極端子と接続されている。また、複数のトランジスタBT13のうち、最下流に位置するトランジスタBT13のソース又はドレインの他方は、電池部BT08の最下流に位置する電池セルBT09の負極端子と接続されている。
トランジスタBT13には、トランジスタBT10と同様に、OSトランジスタを用いることが好ましい。OSトランジスタはオフ電流が小さいため、充電電池セル群に属しない電池セルから漏洩する電荷量を減らし、時間の経過による容量の低下を抑制することができる。またOSトランジスタは高電圧を印加した際の絶縁破壊が生じにくい。そのため、充電電池セル群を充電するための電圧が大きくても、非導通状態とするトランジスタBT13が接続された電池セルBT09と端子対BT02とを絶縁状態とすることができる。
電流制御スイッチBT14は、スイッチ対BT17とスイッチ対BT18とを有する。スイッチ対BT17の一端は、端子B1に接続されている。また、スイッチ対BT17の他端は2つのスイッチで分岐しており、一方のスイッチはバスBT15に接続され、他方のスイッチはバスBT16に接続されている。スイッチ対BT18の一端は、端子B2に接続されている。また、スイッチ対BT18の他端は2つのスイッチで分岐しており、一方のスイッチはバスBT15に接続され、他方のスイッチはバスBT16に接続されている。
スイッチ対BT17及びスイッチ対BT18が有するスイッチは、トランジスタBT10及びトランジスタBT13と同様に、OSトランジスタを用いることが好ましい。
切り替え回路BT05は、制御信号S2に応じて、トランジスタBT13、及び電流制御スイッチBT14のオン/オフ状態の組み合わせを制御することにより、充電電池セル群と端子対BT02とを接続する。
切り替え回路BT05は、一例として、以下のようにして充電電池セル群と端子対BT02とを接続する。
切り替え回路BT05は、複数のトランジスタBT13のゲートに与える制御信号S2に応じて、充電電池セル群の中で最も上流に位置する電池セルBT09の正極端子と接続されているトランジスタBT13を導通状態にする。また、切り替え回路BT05は、複数のトランジスタBT13のゲートに与える制御信号S2に応じて、充電電池セル群の中で最も下流に位置する電池セルBT09の負極端子に接続されているトランジスタBT13を導通状態にする。
端子対BT02に印加される電圧の極性は、端子対BT01と接続される放電電池セル群、及び変圧回路BT07の構成によって変わり得る。また、充電電池セル群を充電する方向に電流を流すためには、端子対BT02と充電電池セル群との間で、同じ極性の端子同士を接続する必要がある。そこで、電流制御スイッチBT14は、制御信号S2により、端子対BT02に印加される電圧の極性に応じてスイッチ対BT17及びスイッチ対BT18の接続先をそれぞれ切り替えるように制御される。
一例として、端子B1が正極、端子B2が負極となるような電圧が端子対BT02に印加されている状態を挙げて説明する。この時、電池部BT08の最下流の電池セルBT09が充電電池セル群である場合、スイッチ対BT17は、制御信号S2により、当該電池セルBT09の正極端子と接続されるように制御される。すなわち、スイッチ対BT17のバスBT16に接続されるスイッチがオン状態となり、スイッチ対BT17のバスBT15に接続されるスイッチがオフ状態となる。一方、スイッチ対BT18は、制御信号S2により、当該電池セルBT09の負極端子と接続されるように制御される。すなわち、スイッチ対BT18のバスBT15に接続されるスイッチがオン状態となり、スイッチ対BT18のバスBT16に接続されるスイッチがオフ状態となる。このようにして、端子対BT02と充電電池セル群との間で、同じ極性をもつ端子同士が接続される。そして、端子対BT02から流れる電流の方向が、充電電池セル群を充電する方向となるように制御される。
また、電流制御スイッチBT14は、切り替え回路BT05ではなく、切り替え回路BT04に含まれていてもよい。この場合、電流制御スイッチBT14、制御信号S1に応じて、端子対BT01に印加される電圧の極性を制御することにより、端子対BT02に印加される電圧の極性を制御する。そして、電流制御スイッチBT14は、端子対BT02から充電電池セル群に流れる電流の向きを制御する。
図26は、図25とは異なる、切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05の構成例を示す回路図である。
図26では、切り替え回路BT04は、複数のトランジスタ対BT21と、バスBT24及びバスBT25とを有する。バスBT24は、端子A1と接続されている。また、バスBT25は、端子A2と接続されている。複数のトランジスタ対BT21の一端は、それぞれトランジスタBT22とトランジスタBT23とにより分岐している。トランジスタBT22のソース又はドレインの一方は、バスBT24と接続されている。また、トランジスタBT23のソース又はドレインの一方は、バスBT25と接続されている。また、複数のトランジスタ対BT21の他端は、それぞれ隣接する2つの電池セルBT09の間に接続されている。なお、複数のトランジスタ対BT21のうち、最上流に位置するトランジスタ対BT21の他端は、電池部BT08の最上流に位置する電池セルBT09の正極端子と接続されている。また、複数のトランジスタ対BT21のうち、最下流に位置するトランジスタ対BT21の他端は、電池部BT08の最下流に位置する電池セルBT09の負極端子と接続されている。
切り替え回路BT04は、制御信号S1に応じてトランジスタBT22及びトランジスタBT23の導通/非導通状態を切り換えることにより、当該トランジスタ対BT21の接続先を、端子A1又は端子A2のいずれか一方に切り替える。詳細には、トランジスタBT22が導通状態であれば、トランジスタBT23は非導通状態となり、その接続先は端子A1になる。一方、トランジスタBT23が導通状態であれば、トランジスタBT22は非導通状態となり、その接続先は端子A2になる。トランジスタBT22及びトランジスタBT23のどちらが導通状態になるかは、制御信号S1によって決定される。
端子対BT01と放電電池セル群とを接続するには、2つのトランジスタ対BT21が用いられる。詳細には、制御信号S1に基づいて、2つのトランジスタ対BT21の接続先がそれぞれ決定されることにより、放電電池セル群と端子対BT01とが接続される。2つのトランジスタ対BT21のそれぞれの接続先は、一方が端子A1となり、他方が端子A2となるように、制御信号S1によって制御される。
切り替え回路BT05は、複数のトランジスタ対BT31と、バスBT34及びバスBT35とを有する。バスBT34は、端子B1と接続されている。また、バスBT35は、端子B2と接続されている。複数のトランジスタ対BT31の一端は、それぞれトランジスタBT32とトランジスタBT33とにより分岐している。トランジスタBT32により分岐する一端は、バスBT34と接続されている。また、トランジスタBT33により分岐する一端は、バスBT35と接続されている。また、複数のトランジスタ対BT31の他端は、それぞれ隣接する2つの電池セルBT09の間に接続されている。なお、複数のトランジスタ対BT31のうち、最上流に位置するトランジスタ対BT31の他端は、電池部BT08の最上流に位置する電池セルBT09の正極端子と接続されている。また、複数のトランジスタ対BT31のうち、最下流に位置するトランジスタ対BT31の他端は、電池部BT08の最下流に位置する電池セルBT09の負極端子と接続されている。
切り替え回路BT05は、制御信号S2に応じてトランジスタBT32及びトランジスタBT33の導通/非導通状態を切り換えることにより、当該トランジスタ対BT31の接続先を、端子B1又は端子B2のいずれか一方に切り替える。詳細には、トランジスタBT32が導通状態であれば、トランジスタBT33は非導通状態となり、その接続先は端子B1になる。逆に、トランジスタBT33が導通状態であれば、トランジスタBT32は非導通状態となり、その接続先は端子B2になる。トランジスタBT32及びトランジスタBT33のどちらが導通状態となるかは、制御信号S2によって決定される。
端子対BT02と充電電池セル群とを接続するには、2つのトランジスタ対BT31が用いられる。詳細には、制御信号S2に基づいて、2つのトランジスタ対BT31の接続先がそれぞれ決定されることにより、充電電池セル群と端子対BT02とが接続される。2つのトランジスタ対BT31のそれぞれの接続先は、一方が端子B1となり、他方が端子B2となるように、制御信号S2によって制御される。
また、2つのトランジスタ対BT31のそれぞれの接続先は、端子対BT02に印加される電圧の極性によって決定される。具体的には、端子B1が正極、端子B2が負極となるような電圧が端子対BT02に印加されている場合、上流側のトランジスタ対BT31は、トランジスタBT32が導通状態となり、トランジスタBT33が非導通状態となるように、制御信号S2によって制御される。一方、下流側のトランジスタ対BT31は、トランジスタBT33が導通状態、トランジスタBT32が非導通状態となるように、制御信号S2によって制御される。また、端子B1が負極、端子B2が正極となるような電圧が端子対BT02に印加されている場合は、上流側のトランジスタ対BT31は、トランジスタBT33が導通状態となり、トランジスタBT32が非導通状態となるように、制御信号S2によって制御される。一方、下流側のトランジスタ対BT31は、トランジスタBT32が導通状態、トランジスタBT33が非導通状態となるように、制御信号S2によって制御される。このようにして、端子対BT02と充電電池セル群との間で、同じ極性をもつ端子同士が接続される。そして、端子対BT02から流れる電流の方向が、充電電池セル群を充電する方向となるように制御される。
変圧制御回路BT06は、変圧回路BT07の動作を制御する。変圧制御回路BT06は、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数と、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数とに基づいて、変圧回路BT07の動作を制御する変圧信号S3を生成し、変圧回路BT07へ出力する。
なお、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数が充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数よりも多い場合は、充電電池セル群に対して過剰に大きな充電電圧が印加されることを防止する必要がある。そのため、変圧制御回路BT06は、充電電池セル群を充電できる範囲で放電電圧(Vdis)を降圧させるように変圧回路BT07を制御する変圧信号S3を出力する。
また、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数が、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数以下である場合は、充電電池セル群を充電するために必要な充電電圧を確保する必要がある。そのため、変圧制御回路BT06は、充電電池セル群に過剰な充電電圧が印加されない範囲で放電電圧(Vdis)を昇圧させるように変圧回路BT07を制御する変圧信号S3を出力する。
なお、過剰な充電電圧とする電圧値は、電池部BT08で使用される電池セルBT09の製品仕様等に鑑みて決定することができる。また、変圧回路BT07により昇圧及び降圧された電圧は、充電電圧(Vcha)として端子対BT02に印加される。
ここで、本実施の形態における変圧制御回路BT06の動作例を、図27(A)乃至(C)を用いて説明する。図27(A)乃至(C)は、図24(A)乃至(C)で説明した放電電池セル群及び充電電池セル群に対応させた、変圧制御回路BT06の動作例を説明するための概念図である。なお図27(A)乃至(C)は、電池制御ユニットBT41を図示している。電池制御ユニットBT41は、上述したように、端子対BT01と、端子対BT02と、切り替え制御回路BT03と、切り替え回路BT04と、切り替え回路BT05と、変圧制御回路BT06と、変圧回路BT07とにより構成される。
図27(A)に示される例では、図24(A)で説明したように、連続する3つの高電圧セルa乃至cと、1つの低電圧セルdとが直列に接続されている。この場合、図24(A)を用いて説明したように、切り替え制御回路BT03は、高電圧セルa乃至cを放電電池セル群として決定し、低電圧セルdを充電電池セル群として決定する。そして、変圧制御回路BT06は、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数を基準とした時の、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数の比に基づいて、放電電圧(Vdis)から充電電圧(Vcha)への変換比Nを算出する。
なお放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数が、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数よりも多い場合に、放電電圧を変圧せずに端子対BT02にそのまま印加すると、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09に、端子対BT02を介して過剰な電圧が印加される可能性がある。そのため、図27(A)に示されるような場合では、端子対BT02に印加される充電電圧(Vcha)を、放電電圧よりも降圧させる必要がある。さらに、充電電池セル群を充電するためには、充電電圧は、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の合計電圧より大きい必要がある。そのため、変圧制御回路BT06は、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数を基準とした時の、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数の比よりも、変換比Nを大きく設定する。
変圧制御回路BT06は、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数を基準とした時の、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数の比に対して、変換比Nを1乃至10%程度大きくするのが好ましい。この時、充電電圧は充電電池セル群の電圧よりも大きくなるが、実際には充電電圧は充電電池セル群の電圧と等しくなる。ただし、変圧制御回路BT06は変換比Nに従い充電電池セル群の電圧を充電電圧と等しくするために、充電電池セル群を充電する電流を流すこととなる。この電流は変圧制御回路BT06に設定された値となる。
図27(A)に示される例では、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数が3個で、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の数が1個であるため、変圧制御回路BT06は、1/3より少し大きい値を変換比Nとして算出する。そして、変圧制御回路BT06は、放電電圧を当該変換比Nに応じて降圧し、充電電圧に変換する変圧信号S3を変圧回路BT07に出力する。そして、変圧回路BT07は、変圧信号S3に応じて変圧された充電電圧を、端子対BT02に印加する。そして、端子対BT02に印加される充電電圧によって、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09が充電される。
また、図27(B)や図27(C)に示される例でも、図27(A)と同様に、変換比Nが算出される。図27(B)や図27(C)に示される例では、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数が、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数以下であるため、変換比Nは1以上となる。よって、この場合は、変圧制御回路BT06は、放電電圧を昇圧して充電電圧に変換する変圧信号S3を出力する。
変圧回路BT07は、変圧信号S3に基づいて、端子対BT01に印加される放電電圧を充電電圧に変換する。そして、変圧回路BT07は、変換された充電電圧を端子対BT02に印加する。ここで、変圧回路BT07は、端子対BT01と端子対BT02との間を電気的に絶縁している。これにより、変圧回路BT07は、放電電池セル群の中で最も下流に位置する電池セルBT09の負極端子の絶対電圧と、充電電池セル群の中で最も下流に位置する電池セルBT09の負極端子の絶対電圧との差異による短絡を防止する。さらに、変圧回路BT07は、上述したように、変圧信号S3に基づいて放電電池セル群の合計電圧である放電電圧を充電電圧に変換する。
また、変圧回路BT07は、例えば絶縁型DC(Direct Current)−DCコンバータ等を用いることができる。この場合、変圧制御回路BT06は、絶縁型DC−DCコンバータのオン/オフ比(デューティー比)を制御する信号を変圧信号S3として出力することにより、変圧回路BT07で変換される充電電圧を制御する。
なお、絶縁型DC−DCコンバータには、フライバック方式、フォワード方式、RCC(Ringing Choke Converter)方式、プッシュプル方式、ハーフブリッジ方式、及びフルブリッジ方式等が存在するが、目的とする出力電圧の大きさに応じて適切な方式が選択される。
絶縁型DC−DCコンバータを用いた変圧回路BT07の構成を図28に示す。絶縁型DC−DCコンバータBT51は、スイッチ部BT52とトランス部BT53とを有する。スイッチ部BT52は、絶縁型DC−DCコンバータの動作のオン/オフを切り替えるスイッチであり、例えば、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)やバイポーラ型トランジスタ等を用いて実現される。また、スイッチ部BT52は、変圧制御回路BT06から出力される、オン/オフ比を制御する変圧信号S3に基づいて、絶縁型DC−DCコンバータBT51のオン状態とオフ状態を周期的に切り替える。なお、スイッチ部BT52は、使用される絶縁型DC−DCコンバータの方式によって様々な構成を取り得る。トランス部BT53は、端子対BT01から印加される放電電圧を充電電圧に変換する。詳細には、トランス部BT53は、スイッチ部BT52のオン/オフ状態と連動して動作し、そのオン/オフ比に応じて放電電圧を充電電圧に変換する。この充電電圧は、スイッチ部BT52のスイッチング周期において、オン状態となる時間が長いほど大きくなる。一方、充電電圧は、スイッチ部BT52のスイッチング周期において、オン状態となる時間が短いほど小さくなる。なお、絶縁型DC−DCコンバータを用いる場合、トランス部BT53の内部で、端子対BT01と端子対BT02は互いに絶縁することができる。
本実施の形態における蓄電装置BT00の処理の流れを、図29を用いて説明する。図29は、蓄電装置BT00の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、蓄電装置BT00は、複数の電池セルBT09毎に測定された電圧を取得する(ステップS001)。そして、蓄電装置BT00は、複数の電池セルBT09の電圧を揃える動作の開始条件を満たすか否かを判定する(ステップS002)。この開始条件は、例えば、複数の電池セルBT09毎に測定された電圧の最大値と最小値との差分が、所定の閾値以上か否か等とすることができる。この開始条件を満たさない場合は(ステップS002:NO)、各電池セルBT09の電圧のバランスが取れている状態であるため、蓄電装置BT00は、以降の処理を実行しない。一方、開始条件を満たす場合は(ステップS002:YES)、蓄電装置BT00は、各電池セルBT09の電圧を揃える処理を実行する。この処理において、蓄電装置BT00は、測定されたセル毎の電圧に基づいて、各電池セルBT09が高電圧セルか低電圧セルかを判定する(ステップS003)。そして、蓄電装置BT00は、判定結果に基づいて、放電電池セル群及び充電電池セル群を決定する(ステップS004)。さらに、蓄電装置BT00は、決定された放電電池セル群を端子対BT01の接続先に設定する制御信号S1、及び決定された充電電池セル群を端子対BT02の接続先に設定する制御信号S2を生成する(ステップS005)。蓄電装置BT00は、生成された制御信号S1及び制御信号S2を、切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05へそれぞれ出力する。そして、切り替え回路BT04により、端子対BT01と放電電池セル群とが接続され、切り替え回路BT05により、端子対BT02と放電電池セル群とが接続される(ステップS006)。また、蓄電装置BT00は、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数と、充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数とに基づいて、変圧信号S3を生成する(ステップS007)。そして、蓄電装置BT00は、変圧信号S3に基づいて、端子対BT01に印加される放電電圧を充電電圧に変換し、端子対BT02に印加する(ステップS008)。これにより、放電電池セル群の電荷が充電電池セル群へ移動される。
また、図29のフローチャートでは、複数のステップが順番に記載されているが、各ステップの実行順序は、その記載の順番に制限されない。
以上、本実施の形態によれば、放電電池セル群から充電電池セル群へ電荷を移動させる際、キャパシタ方式のように、放電電池セル群からの電荷を一旦蓄積し、その後充電電池セル群へ放出させるような構成を必要としない。これにより、単位時間あたりの電荷移動効率を向上させることができる。また、切り替え回路BT04及び切り替え回路BT05により、放電電池セル群及び充電電池セル群のうち、変圧回路と接続する電池セルを、個別に切り替えられる。
さらに、変圧回路BT07により、放電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数と充電電池セル群に含まれる電池セルBT09の個数とに基づいて、端子対BT01に印加される放電電圧が充電電圧に変換され、端子対BT02に印加される。これにより、放電側及び充電側の電池セルBT09がどのように選択されても、問題なく電荷の移動を実現できる。
さらに、トランジスタBT10及びトランジスタBT13にOSトランジスタを用いることにより、充電電池セル群及び放電電池セル群に属しない電池セルBT09から漏洩する電荷量を減らすことができる。これにより、充電及び放電に寄与しない電池セルBT09の容量の低下を抑制することができる。また、OSトランジスタは、Siトランジスタに比べて熱に対する特性の変動が小さい。これにより、電池セルBT09の温度が上昇しても、制御信号S1、S2に応じた導通状態と非導通状態の切り替えといった、正常な動作をさせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した二次電池を電子機器に実装する例について説明する。
可撓性を有する二次電池を、腕章型の電子機器に実装する例を図30に示す。図30に示す腕章型デバイス7300は、腕7301に装着することが可能であり、曲面を有する表示部と、曲げることのできる二次電池とを有する。
なお、表示部において、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、及び発光素子を有する装置である発光装置は、様々な形態を用いること、又は様々な素子を有することが出来る。表示素子、表示装置、発光素子又は発光装置は、例えば、EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(PDP)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、MIRASOL(登録商標)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーション)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、エレクトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、または、カーボンナノチューブを用いた表示素子、などの少なくとも一つを有している。これらの他にも、表示素子、表示装置、発光素子又は発光装置は、電気的または磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有する場合がある。EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED)又はSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface−conduction Electron−emitter Display)などがある。液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。電子インク、電子粉流体(登録商標)、又は電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。なお、LEDを用いる場合、LEDの電極や窒化物半導体の下に、グラフェンやグラファイトを配置してもよい。グラフェンやグラファイトは、複数の層を重ねて、多層膜としてもよい。このように、グラフェンやグラファイトを設けることにより、その上に、窒化物半導体、例えば、結晶を有するn型GaN半導体層などを容易に成膜することができる。さらに、その上に、結晶を有するp型GaN半導体層などを設けて、LEDを構成することができる。なお、グラフェンやグラファイトと、結晶を有するn型GaN半導体層との間に、AlN層を設けてもよい。なお、LEDが有するGaN半導体層は、MOCVDで成膜してもよい。ただし、グラフェンを設けることにより、LEDが有するGaN半導体層は、スパッタ法で成膜することも可能である。
さらに、腕章型デバイス7300は機能素子を1つまたは複数有することが好ましく、例えばセンサとして、力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むものを用いることができる。また、タッチパネル、アンテナ、発電素子、スピーカなどの機能素子を有してもよい。
例えば、夜間において腕章型デバイス7300を使用者の腕に装着して表示部を発光させれば、交通の安全効果が得られる。また、軍人や警備員などが上腕部に腕章型デバイス7300を装着し、ほふく前進を行いながら、上官の指示をリアルタイムで受信して上腕部の腕章型デバイス7300の表示部に表示された表示を確認することができる。軍人や警備員が作業を実行する上で頭部にヘルメットをかぶり、両手には武器や道具を有しており、無線器や携帯電話や頭部に装着するデバイスでは使用が困難である。軍人や警備員が上腕部に新規デバイスを装着し、両手がふさがったままでもマイクなどの音声入力部への音声入力などによって腕章型デバイス7300の操作を行えることは有用である。
また、スポーツ分野においても腕章型デバイス7300を有用に使用できる。例えば、マラソンなどの場合、選手は時間を腕時計で確認するが、腕の振りを一度止めないと時間を確認することが困難である。腕の振りを止めてしまうとリズムが乱れ、競技に支障をきたすおそれがある。腕章型デバイス7300は、上腕部に装着することで、腕の振りを止めなくとも時間の確認を可能とし、さらに他の情報(コースの自分の位置情報や、自分の健康状態など)もディスプレイに表示させることができる。さらに、選手が両手を使うことなく音声入力などによって新規デバイスの操作を行い、通信機能によって、コーチに指示を仰ぎ、その指示をスピーカなどの音声出力部による音声出力や表示によって選手が確認できる機能も備えていると有用である。
また、工事現場等においてもヘルメットを装着した作業者が、腕章型デバイス7300を腕に装着し、操作することで安全に作業を行えるよう通信や他の人の位置情報を容易に取得することができる。
可撓性を有する二次電池をその他の電子機器に実装する例を図31に示す。フレキシブルな形状を備える二次電池を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
また、フレキシブルな形状を備える二次電池を、家屋やビルの内壁または外壁や、自動車の内装または外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
図31(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、二次電池7407を有している。
図31(B)は、携帯電話機7400を湾曲させた状態を示している。携帯電話機7400を外部の力により変形させて全体を湾曲させると、その内部に設けられている二次電池7407も湾曲される。
図31(C)は、バングル型の表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び二次電池7104を備える。二次電池7104は曲げられた状態で使用者の腕への装着時に、筐体が変形して二次電池7104の一部または全部の曲率が変化する。なお、曲線の任意の点における曲がり具合を相当する円の半径の値で表したものを曲率半径であり、曲率半径の逆数を曲率と呼ぶ。具体的には、曲率半径が40mm以上150mm以下の範囲内で筐体または二次電池7104の主表面の一部または全部が変化する。二次電池7104の主表面における曲率半径が40mm以上150mm以下の範囲であれば、高い信頼性を維持できる。
二次電池7104として先の実施の形態に示す二次電池を用いることにより、携帯表示装置7100の着脱時に二次電池7104が変形しても、その応力は二次電池7104の正極タブ及び負極タブに集中しない。このため、携帯表示装置7100の着脱を繰り返しても、正極タブ及び負極タブで亀裂が発生する、または破断するなどの可能性を低減することができる。よって、携帯表示装置7100の信頼性を高いものとすることができる。
また、先の実施の形態に示す二次電池は、起電力を発生させる第1の部位と第2の部位の間にリード電極を有する第3の部位が設けられている。当該二次電池を二次電池7104として用いることで、二次電池7104のリード電極が表示部7102に近接して設けられる。このため、二次電池7104を余計な配線を引き回さずに設けることができる。
また、湾曲可能な二次電池は、様々な電子機器において空間効率よく搭載することができる。例えば図31(D)に示すストーブ7500は、本体7512にモジュール7511が取り付けられ、モジュール7511は、二次電池7501、モーター、ファン、送風口7511a、熱電発電装置を有する。ストーブ7500では、開口部7512aから燃料を投入、着火した後、二次電池7501の電力を用いてモジュール7511のモーターとファンを回転させ、送風口7511aから外気をストーブ7500の内部に送ることができる。このように外気を効率よく取り込めるため火力の強いストーブとすることが可能である。さらに、燃料の燃焼に得た熱エネルギーを用いて、上部のグリル7513において調理することが可能である。また該熱エネルギーをモジュール7511の熱電発電装置により電力に変換し、二次電池7501に充電することができる。さらに、二次電池7501に充電された電力を外部端子7511bより出力することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した二次電池を搭載することのできる電子機器の他の例を示す。
図32(A)および図32(B)に、2つ折り可能なタブレット型端末の一例を示す。図32(A)および図32(B)に示すタブレット型端末9600は、筐体9630a、筐体9630b、筐体9630aと筐体9630bを接続する可動部9640、表示部9631aと表示部9631bを有する表示部9631、表示モード切り替えスイッチ9626、電源スイッチ9627、省電力モード切り替えスイッチ9625、留め具9629、操作スイッチ9628、を有する。図32(A)は、タブレット型端末9600を開いた状態を示し、図32(B)は、タブレット型端末9600を閉じた状態を示している。
また、タブレット型端末9600は、筐体9630aおよび筐体9630bの内部に二次電池9635を有する。二次電池9635は、可動部9640を通り、筐体9630aと筐体9630bに渡って設けられている。
表示部9631aは、一部をタッチパネルの領域9632aとすることができ、表示された操作キー9638にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部9631aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部9631aの全ての領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部9631aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部9631bを表示画面として用いることができる。
また、表示部9631bにおいても表示部9631aと同様に、表示部9631bの一部をタッチパネルの領域9632bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード表示切り替えボタン9639が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで表示部9631bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域9632aとタッチパネルの領域9632bに対して同時にタッチ入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ9626は、縦表示又は横表示などの表示の向きを切り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えスイッチ9625は、タブレット型端末9600に内蔵している光センサで検出される使用時の外光の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を内蔵させてもよい。
また、図32(A)では表示部9631bと表示部9631aの表示面積が同じ例を示しているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネルとしてもよい。
図32(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末は、筐体9630、太陽電池9633、DCDCコンバータ9636を含む充放電制御回路9634を有する。また、二次電池9635として、本発明の一態様の二次電池を用いる。
なお、タブレット型端末9600は2つ折り可能なため、未使用時に筐体9630aおよび筐体9630bを重ね合せるように折りたたむことができる。折りたたむことにより、表示部9631a、表示部9631bを保護できるため、タブレット型端末9600の耐久性を高めることができる。また、本発明の一態様の二次電池を用いた二次電池9635は可撓性を有し、曲げ伸ばしを繰り返しても充放電容量が低下しにくい。よって、信頼性の優れたタブレット型端末を提供できる。
また、この他にも図32(A)および図32(B)に示したタブレット型端末は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。
タブレット型端末の表面に装着された太陽電池9633によって、電力をタッチパネル、表示部、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池9633は、筐体9630の一面又は二面に設けることができ、二次電池9635の充電を効率的に行う構成とすることができる。なお二次電池9635としては、本発明の一態様の二次電池を用いると、充放電の繰り返しに伴う放電容量の低下を抑制することができるため、長期にわたって使用することのできるタブレット端末とすることができる。
また、図32(B)に示す充放電制御回路9634の構成、および動作について図32(C)にブロック図を示し説明する。図32(C)には、太陽電池9633、二次電池9635、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3、表示部9631について示しており、二次電池9635、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3が、図32(B)に示す充放電制御回路9634に対応する箇所となる。
まず外光により太陽電池9633により発電がされる場合の動作の例について説明する。太陽電池で発電した電力は、二次電池9635を充電するための電圧となるようDCDCコンバータ9636で昇圧又は降圧がなされる。そして、表示部9631の動作に太陽電池9633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ9637で表示部9631に必要な電圧に昇圧又は降圧をすることとなる。また、表示部9631での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにして二次電池9635の充電を行う構成とすればよい。
なお太陽電池9633については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段による二次電池9635の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信して充電する無接点電力伝送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
また、図33に示すようなウェアラブルデバイスに実施の形態1で説明した二次電池を搭載することができる。
例えば、図33(A)に示すような眼鏡型デバイス400に搭載することができる。眼鏡型デバイス400は、フレーム400aと、表示部400bを有する。湾曲を有するフレーム400aのテンプル部に二次電池を搭載することで、重量バランスがよく継続使用時間の長い眼鏡型デバイス400とすることができる。
また、ヘッドセット型デバイス401に搭載することができる。ヘッドセット型デバイス401は、少なくともマイク部401aと、フレキシブルパイプ401bと、イヤフォン部401cを有する。フレキシブルパイプ401b内やイヤフォン部401c内に二次電池を設けることができる。
また、身体に直接取り付け可能なデバイス402に搭載することができる。デバイス402の薄型の筐体402aの中に、二次電池402bを設けることができる。
また、衣服に取り付け可能なデバイス403に搭載することができる。デバイス403の薄型の筐体403aの中に、二次電池403bを設けることができる。
また、腕時計型デバイス405に搭載することができる。腕時計型デバイス405は表示部405aおよびベルト部405bを有し、表示部405aまたはベルト部405bに、二次電池を設けることができる。また、先の実施の形態に示す二次電池は、起電力を発生させる第1の部位と第2の部位の間にリード電極を有する第3の部位が設けられている。例えば、当該二次電池をベルト部405bに用いることで、二次電池のリード電極が表示部405aに近接して設けられる。このため、二次電池7104を余計な配線を引き回さずに設けることができる。
また、ベルト型デバイス406に搭載することができる。ベルト型デバイス406は、ベルト部406aおよびワイヤレス給電受電部406bを有し、ベルト部406aの内部に、二次電池を搭載することができる。
また、図33(B)に示すような腕輪型デバイス407に実施の形態1で説明した二次電池を搭載することができる。腕輪型デバイス407は、ケース407aの中に、2つの湾曲した二次電池407bを有する。またケース407aの表面には湾曲した表示部407cが設けられている。表示部407cに用いることのできる表示部については、図30の表示部についての記載を参酌することができる。腕輪型デバイス407は、接続部407dとヒンジ部407eを有し、ヒンジ部407eを中心に接続部407dまでを動かすことができる。また接続部407dに設けられた外部端子を介して充電等を行うことができる。
また、図33(C)に示すようなウェアラブルデバイス410に上記実施の形態で説明した二次電池を搭載することができる。ウェアラブルデバイス410は、センサ部413と、表示部415と、バンド部414とを有し、例えば手首などに装着することができる。バンド部414に湾曲した二次電池412が設けられている。表示部415に用いることのできる表示部については、図30の表示部についての記載を参酌することができる。
二次電池412として先の実施の形態に示す二次電池を用いることにより、ウェアラブルデバイス410の着脱時に二次電池412が変形しても、外装体の亀裂の発生などの可能性を低減することができる。よって、ウェアラブルデバイス410の信頼性を高いものとすることができる。
また、先の実施の形態に示す二次電池は、起電力を発生させる第1の部位と第2の部位の間にリード電極を有する第3の部位が設けられている。当該二次電池を二次電池412として用いることで、二次電池412のリード電極がセンサ部413、表示部415に近接して設けられる。このため、二次電池412を余計な配線を引き回さずに設けることができる。
図34に、他の電子機器の例を示す。図34において、表示装置8000は、本発明の一態様に係る二次電池8004を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置8000は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体8001、表示部8002、スピーカ部8003、二次電池8004等を有する。本発明の一態様に係る二次電池8004は、筐体8001の内部に設けられている。表示装置8000は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8004に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8004を無停電電源として用いることで、表示装置8000の利用が可能となる。
表示部8002には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図34において、据え付け型の照明装置8100は、本発明の一態様に係る二次電池8103を用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置8100は、筐体8101、光源8102、二次電池8103等を有する。図34では、二次電池8103が、筐体8101及び光源8102が据え付けられた天井8104の内部に設けられている場合を例示しているが、二次電池8103は、筐体8101の内部に設けられていても良い。照明装置8100は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8103に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8103を無停電電源として用いることで、照明装置8100の利用が可能となる。
なお、図34では天井8104に設けられた据え付け型の照明装置8100を例示しているが、本発明の一態様に係る二次電池は、天井8104以外、例えば側壁8105、床8106、窓8107等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置などに用いることもできる。
また、光源8102には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図34において、室内機8200及び室外機8204を有するエアコンディショナーは、本発明の一態様に係る二次電池8203を用いた電子機器の一例である。具体的に、室内機8200は、筐体8201、送風口8202、二次電池8203等を有する。図34では、二次電池8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、二次電池8203は室外機8204に設けられていても良い。或いは、室内機8200と室外機8204の両方に、二次電池8203が設けられていても良い。エアコンディショナーは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8203に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機8200と室外機8204の両方に二次電池8203が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8203を無停電電源として用いることで、エアコンディショナーの利用が可能となる。
なお、図34では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナーを例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンディショナーに、本発明の一態様に係る二次電池を用いることもできる。
図34において、電気冷凍冷蔵庫8300は、本発明の一態様に係る二次電池8304を用いた電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、二次電池8304等を有する。図34では、二次電池8304が、筐体8301の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫8300は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、二次電池8304に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る二次電池8304を無停電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫8300の利用が可能となる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、車両に実施の形態1で説明した二次電池を搭載する例を示す。
また、二次電池を車両に搭載すると、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、又はプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車を実現できる。
図35において、本発明の一態様を用いた車両を例示する。図35(A)に示す自動車8400は、走行のための動力源として電気モーターを用いる電気自動車である。または、走行のための動力源として電気モーターとエンジンを適宜選択して用いることが可能なハイブリッド自動車である。本発明の一態様を用いることで、航続距離の長い車両を実現することができる。また、自動車8400は二次電池を有する。二次電池は電気モーターを駆動するだけでなく、ヘッドライト8401やルームライト(図示せず)などの発光装置に電力を供給することができる。
また、二次電池は、自動車8400が有するスピードメーター、タコメーターなどの表示装置に電力を供給することができる。また、二次電池は、自動車8400が有するナビゲーションシステムなどの半導体装置に電力を供給することができる。
図35(B)に示す自動車8500は、自動車8500が有する二次電池にプラグイン方式や非接触給電方式等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することができる。図35(B)に、地上設置型の充電装置8021から自動車8500に搭載された蓄電装置に、ケーブル8022を介して充電を行っている状態を示す。充電に際しては、充電方法やコネクターの規格等はCHAdeMO(登録商標)やコンボ等の所定の方式で適宜行えばよい。充電装置8021は、商用施設に設けられた充電ステーションでもよく、また家庭の電源であってもよい。例えば、プラグイン技術によって、外部からの電力供給により自動車8500に搭載された二次電池を充電することができる。充電は、ACDCコンバータ等の変換装置を介して、交流電力を直流電力に変換して行うことができる。
また、図示しないが、受電装置を車両に搭載し、地上の送電装置から電力を非接触で供給して充電することもできる。この非接触給電方式の場合には、道路や外壁に送電装置を組み込むことで、停車中に限らず走行中に充電を行うこともできる。また、この非接触給電の方式を利用して、車両どうしで電力の送受信を行ってもよい。さらに、車両の外装部に太陽電池を設け、停車時や走行時に二次電池の充電を行ってもよい。このような非接触での電力の供給には、電磁誘導方式や磁界共鳴方式を用いることができる。
また、車両に搭載した二次電池を車両以外の電力供給源として用いることもできる。この場合、電力需要のピーク時に商用電源を用いることを回避することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
本実施例では、有限要素法を用いて外装体にかかる応力を計算した。
科学計算のソフトは、ANSYS Mechanical APDL 14.0を用いた。計算条件としては、外装体の材料をアルミニウムとし、アルミニウムのヤング率を7.03×1010 Pa、ポワッソン比を0.345とし、要素タイプを187(3 次元 10 節点四面体ソリッド)とし、分割幅(計算に用いるメッシュの幅)を1mmとした。
図36には、計算に用いた外装体の第1の構造を示す。図36(A)は外装体の上面図を示す。外装体の上面から見た長さおよび幅を75mmおよび60mmとした。計算に用いた外装体の構造は筒状であり、図36(B)は図36(A)に示す一点鎖線X1−X2における筒の断面を示す。外装体の外形の厚さを0.7mmとした。また図37(A)には図36(B)において破線で囲まれた領域81の、図37(B)には領域82の、拡大図をそれぞれ示す。外装体の厚さを0.1mmとした。また、端部の折り込み部において、外装体同士の距離を0.1mmとした。また、折り込み部の幅は5mmとした。図37(C)は、図36(A)に示す一点鎖線Y1−Y2における筒の断面図を示す。図36(A)に示す辺85および辺86に対して、図37(C)に示す矢印91および矢印92、すなわち垂直方向に1mmの変位を与え、外装体の応力を計算した。
図38には、計算に用いた外装体の第2の構造を示す。図38(A)は外装体の上面図を示す。外装体の上面から見た長さおよび幅を75mmおよび70mm(60mm+封止部5mm+封止部5mm)とした。左右両側に封止部を設け、その幅をそれぞれ5mmとした。計算に用いた外装体の構造は筒状であり、図38(B)は図38(A)に示す一点鎖線X1−X2における筒の断面を示す。外装体の外形の厚さを0.7mmとした。また図39(A)には図38(B)において破線で囲まれた領域83の、図39(B)には領域84の、拡大図をそれぞれ示す。外装体の厚さを0.1mmとした。図39(C)は、図38(A)に示す一点鎖線Y1−Y2における筒の断面図を示す。図38(A)に示す辺87および辺88に対して、図39(C)に示す矢印93および矢印94、すなわち垂直方向に1mmの変位を与え、外装体の応力を計算した。
図40は、図36に示す構造において、外装体の角近傍の領域の応力分布の結果を、図41は、図38に示す構造において、外装体の角近傍の領域の応力分布の結果を、それぞれ示す。図40および図41において、濃い色で表示されるほど応力が大きいことを示す。図40より、外装体の折り込み部の内側で、応力が大きいことがわかる。また、図41より、封止部の付け根および矩形に折られた外装体の角部等で応力が大きいことがわかる。
図36および図38の構造において、応力の最大値はそれぞれ6.79×10Paおよび11.5×10Paであった。このことより、図36に示す構造を用いることにより、外装体を曲げる場合において応力をより小さく抑制できることが示唆された。
本実施例では、一枚の部材を用いて、図11(A)乃至(C)に示す形状を有する外装体107を作製した。また、外装体107の端部近傍に正極リード121および負極リード125を設けた。
外装体107の作製には、エンボス加工を施したフィルムを用いた。フィルムは、アルミニウムのフィルムの片面には樹脂による被覆層が設けられ、もう一方の面にも樹脂による被覆層が設けられる。フィルムの厚さは、エンボス加工前においてアルミニウムの厚さが40μm、アルミニウムと、被覆層とを合わせた厚さが153μmであった。エンボス加工の条件は、凸部と凹部の高さの差が0.5mm、3つの凸部の距離は、一辺が3.5mm、二辺が2.5mmの二等辺三角形の頂点に凸部が位置するように概略配置される。
封止部53を設け、フィルムを袋状にし、封止部51および封止部52を設け、外装体107を作製した。封止部51を封止する前に、正極リード121および負極リード125を筒状のフィルムの端部に挟み、その後、封止を行った。また、正極リード121と外装体となるフィルムとの間、および負極リード125と外装体となるフィルムとの間に接着性を高めるための樹脂フィルムを挟んだ。
作製した外装体107を図11(A)に示す斜視図と同じように、上側から見た図を図44(A)に、図11(B)と同じように右側から見た図を図44(B)に、図11(C)と同じように下側から見た図を図44(C)に示す。図44(A)乃至図44(C)に示すように、3つの封止部を設け、一枚の部材から本発明の一態様の外装体を作製することができた。
10 二次電池
13a タブ領域
13b タブ領域
51 封止部
52 封止部
53 封止部
54 封止部
55a 封止部
55b 封止部
56 封止部
57 封止部
58 封止部
61 領域
62 矢印
63 距離
66 幅
67 距離
68 幅
71 辺
72 辺
73 辺
74 辺
75 辺
76 辺
77 辺
78 辺
81 領域
82 領域
83 領域
84 領域
85 辺
86 辺
87 辺
88 辺
91 矢印
92 矢印
93 矢印
94 矢印
101 正極集電体
102 正極活物質層
103 セパレータ
104 電解液
105 負極集電体
106 負極活物質層
107 外装体
107a 面
107b 面
111 正極
111a 正極
115 負極
115a 負極
121 正極リード
125 負極リード
200 二次電池
321 グラフェン
322 正極活物質
331 領域
332 領域
333 領域
400 眼鏡型デバイス
400a フレーム
400b 表示部
401 ヘッドセット型デバイス
401a マイク部
401b フレキシブルパイプ
401c イヤフォン部
402 デバイス
402a 筐体
402b 二次電池
403 デバイス
403a 筐体
403b 二次電池
405 腕時計型デバイス
405a 表示部
405b ベルト部
406 ベルト型デバイス
406a ベルト部
406b ワイヤレス給電受電部
407 腕輪型デバイス
407a ケース
407b 二次電池
407c 表示部
407d 接続部
407e ヒンジ部
410 ウェアラブルデバイス
412 二次電池
413 センサ部
414 バンド部
415 表示部
512 溶接領域
513 湾曲部
514 封止部
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 二次電池
7300 腕章型デバイス
7301 腕
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク
7407 二次電池
7408 リード電極
7409 集電体
7500 ストーブ
7501 二次電池
7510 ストーブ
7511 モジュール
7511a 送風口
7511b 外部端子
7512 本体
7512a 開口部
7513 グリル
8000 表示装置
8001 筐体
8002 表示部
8003 スピーカ部
8004 二次電池
8021 充電装置
8022 ケーブル
8100 照明装置
8101 筐体
8102 光源
8103 二次電池
8104 天井
8105 側壁
8106 床
8107 窓
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 二次電池
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 二次電池
8400 自動車
8401 ヘッドライト
8500 自動車
9600 タブレット型端末
9625 スイッチ
9626 スイッチ
9627 電源スイッチ
9628 操作スイッチ
9629 留め具
9630 筐体
9630a 筐体
9630b 筐体
9631 表示部
9631a 表示部
9631b 表示部
9632a 領域
9632b 領域
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 二次電池
9636 DCDCコンバータ
9637 コンバータ
9638 操作キー
9639 ボタン
9640 可動部

Claims (9)

  1. 外装体と、第1の端子と、第2の端子と、を有する二次電池であり、
    前記外装体は、前面と、背面と、第1の封止部と、第2の封止部と、を有し、
    前記前面は、第1の長辺と、第2の長辺と、第3の辺と、第4の辺と、を有し、
    前記第3の辺と、前記第4の辺は向かい合って位置し、
    前記第3の辺および前記第4の辺は前記第1の長辺と概略垂直に位置し、
    前記前面は、第3の封止部を有し、
    前記第1の封止部は、前記第3の辺に沿って設けられ、
    前記第2の封止部は、前記第4の辺に沿って設けられ、
    前記第3の封止部は、前記第1の封止部と重なる領域と、前記第2の封止部と重なる領域と、を有し、
    前記第1の端子および前記第2の端子のうち少なくともいずれか一は、前記第1の封止部に設けられる二次電池。
  2. 請求項1において、
    前記外装体は前記第1の長辺を含む第1の側部と、前記第2の長辺を含む第2の側部と、を有し、
    前記前面と、第1の側部と、第2の側部と、背面と、は一枚の部材から形成される二次電池。
  3. 請求項1において、
    前記外装体は前記第1の長辺を含む第1の側部と、前記第2の長辺を含む第2の側部と、を有し、
    前記第1の側部は第1の折込部を有し、
    前記第2の側部は第2の折込部を有する二次電池。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記二次電池は、正極および負極を有し、
    前記第3の封止部は、前記正極および前記負極と重なる領域を有する二次電池。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記外装体は凹部または凸部が繰り返し設けられる形状を有する二次電池。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    前記二次電池は、前記第1の長辺に沿って繰り返し曲げることができる二次電池。
  7. 外装体と、正極と、負極と、を有する二次電池であり、
    前記外装体は第1の面と、第2の面と、第1の封止部と、を有し、
    前記二次電池の断面において、前記第2の面は前記第1の面の上方に位置し、前記第1の封止部は前記第2の面上に位置し、前記正極および前記負極は前記第1の面と前記第2の面との間に位置する二次電池。
  8. 外装体と、正極と、負極と、を有する二次電池であり、
    前記外装体は第1の面と、第2の面と、第1の封止部と、を有し、
    前記第1の封止部は、第3の面と、第4の面と、を有し、
    前記第3の面と、前記第4の面と、は貼り合わされ、
    前記二次電池の断面において、前記第2の面は前記第1の面の上方に位置し、前記第3の面は前記第2の面上に位置し、前記第4の面は前記第3の面上に位置し、前記正極および前記負極は前記第1の面と前記第2の面との間に位置する二次電池。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一の二次電池が搭載される電子機器。
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