JP2016152450A - アンテナ構造および電子機器 - Google Patents

アンテナ構造および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016152450A
JP2016152450A JP2015027784A JP2015027784A JP2016152450A JP 2016152450 A JP2016152450 A JP 2016152450A JP 2015027784 A JP2015027784 A JP 2015027784A JP 2015027784 A JP2015027784 A JP 2015027784A JP 2016152450 A JP2016152450 A JP 2016152450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vertical
substrate
antenna
conductor
split ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015027784A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6426493B2 (ja
Inventor
淳 内田
Atsushi Uchida
淳 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Platforms Ltd
Original Assignee
NEC Platforms Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Platforms Ltd filed Critical NEC Platforms Ltd
Priority to JP2015027784A priority Critical patent/JP6426493B2/ja
Publication of JP2016152450A publication Critical patent/JP2016152450A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6426493B2 publication Critical patent/JP6426493B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

【課題】通信速度の低下を抑制できるアンテナ構造を提供する。
【解決手段】アンテナ構造10は、基板1と、基板1に形成され、所定の電流が供給される導体パターンから構成されるスプリットリング共振器3および基板にスプリットリング共振器3の左側または右側に並んで形成され、スプリットリング共振器3のインピーダンス特性を調整するインピーダンス特性調整パターン4からなるスプリットリング共振器アンテナ5と、スプリットリング共振器アンテナ5の左右の領域である羽根状部16および17の所定の位置に立設される垂直導体6とを含み、スプリットリング共振器アンテナ5が所定の電流により共振すると共に、その共振により羽根状部16に流れる電流が垂直導体6に分流される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、異なる偏波面に対応するスプリットリング共振器によるアンテナ構造および電子機器に関する。
今日、無線通信機能を備えた情報端末等の電子機器においては、無線通信用電波を送受信するアンテナが設けられており、該アンテナは、例えば、プリント基板と、該基板に形成され、スプリットリング(Sprit_Ring;以下、「SR」と言う。)共振器を構成する所定の導体パターンとから構成されている。
図11は、一般的なSR共振器アンテナを示す上面図である。図11に示すアンテナ構造30において、SR共振器アンテナ25は、基板20に形成されたSR共振器23およびインピーダンス整合ループ24から構成される。
基板20は、誘電体層(図11には図示せず。)に、例えば銅箔等の導体層(図11には図示せず。)が貼り合せられており、斜線で示す箇所が銅箔等である。斜線で示されていない開口部28は、銅箔等が無い事を示す。
給電点22は、高周波電源部33からの端部31および端部32を介しての高周波電流をSR共振器アンテナ25に供給する。SR共振器アンテナ25は、基板1の上部に開放された導体パターンである開放部29を有する。インピーダンス整合ループ24は、SR共振器23のインピーダンス特性を調整する。
図12(a)および図12(b)は、図11に示すSR共振器アンテナ25から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。
図13は、基板20を地面と並行に置き、測定用ダイポールアンテナを基板20から所定の距離離して基板20の面と水平にし、且つ、開放部29が測定用ダイポールアンテナに向う方向を0度としてSR共振器アンテナ25の水平方向の放射特性を測定する際の、基板20および測定用ダイポールアンテナの配置を示す図である。
図14は、基板20を地面と並行に置き、測定用ダイポールアンテナを基板20から所定の距離離して基板20の面と垂直にし、且つ、開放部29が測定用ダイポールアンテナに向かう方向を0度としてSR共振器アンテナ25の垂直方向の放射特性を測定する際の、基板20および測定用ダイポールアンテナの配置を示す図である。
図12(a)に示す水平放射特性図は、上述した図13に示す基板20および測定用ダイポールアンテナの配置で、SR共振器アンテナ25に所定の高周波電流を入力した状態で、測定用ダイポールアンテナを基板20の周囲360度に亘って回転させた場合の、測定用ダイポールアンテナから出力される出力電力値を測定した図である。
一方、図12(b)に示す垂直放射特性図は、上述した図14に示す基板20および測定用ダイポールアンテナの配置で、SR共振器アンテナ25に所定の高周波電流を入力した状態で、測定用ダイポールアンテナを基板20の周囲360度に亘って回転させた場合の、測定用ダイポールアンテナから出力される出力電力値を測定した図である。
図12(a)に示す水平放射特性は、水平方向の偏波面(以下、「水平偏波」と言う。)を持つ電波が十分に放射されることを示す。
これは、図11に示すSR共振器アンテナ25において、給電点22から開放部29に向かってSR共振器アンテナ25の左側および右側にある基板20の羽根状部分である羽根状部36および羽根状部37における水平方向の導体層の面積が広いために導体層に水平方向の高周波電流が流れ易く、その結果、羽根状部36および37における導体層から水平偏波の電波が放出され易いためである。
なお、偏波とは、電波における電界により生じた電場が振動する方向であり、その方向は、地面を基準にして表される。また、偏波面とは、偏波の振動面である。
ここで、関連技術として、特許文献1には、誘電体多層基板7の両側面に設けられた略C字状の導体層からなる第1および第2スプリットリング部1および2の、スプリット部6aにおける補助導体パターン電極11aと、スプリット部6bにおける補助導体パターン電極11bとが誘電体層7を挟んで重なり合って形成されるコンデンサの静電容量を大きくすることにより、スプリットリングアンテナを小型、簡易な構造で実現する技術が開示されている。
また、特許文献2には、水平偏波の電波を放射するアンテナと、垂直偏波の電波を放射するアンテナとを組み合わせて、円偏波の電波を放射するアンテナを構成する技術が開示されている。
国際公開第2014/132590号 特開平6−120729号公報
しかしながら、図11に示す一般的なSR共振器アンテナは、羽根状部36および37における導体層に垂直な垂直方向には、導体層の厚み分の距離しかないため、導体層に垂直な方向の方が、導体層に水平な方向よりも高周波電流が流れ難い性質がある。
そのため、図12(b)に示すように一般的なSR共振器アンテナの垂直放射特性では、垂直方向の偏波面(以下、「垂直偏波」と言う。)を持つ電波が放射され難い場合がある。
その結果、一般的なSR共振器アンテナが内蔵された携帯端末等の機器が所定の姿勢(角度)で置き台等に載置された際や、利用者等に把持された際に、係る携帯端末等から送受信される電波の偏波面が、その通信相手である無線ルータ等の電子機器等のアンテナにおける電波の偏波面と合致しない場合は、上述した電波の偏波面同士が合致する場合に比べて、携帯端末等と電子機器等との間で送受信される電波の電力が小さくなり、携帯端末等と電子機器等との間の通信速度が低下する虞がある。
なお、特許文献1には、放射される電波の偏波面について何ら言及されていない。
また、特許文献2には、スプリットリング共振器は開示されていない。
本発明の目的は、上述した問題点を解決するアンテナ構造および電子機器を提供することにある。
本発明のアンテナ構造は、
基板と、
前記基板に形成され、所定の電流が供給される導体パターンから構成されるスプリットリング共振器および前記基板に前記スプリットリング共振器の左側または右側に並んで形成され、前記スプリットリング共振器のインピーダンス特性を調整するインピーダンス特性調整パターンからなるスプリットリング共振器アンテナと、
前記スプリットリング共振器アンテナの左右の領域である羽根状部の所定の位置に立設される垂直導体と
を含み、
前記スプリットリング共振器アンテナが前記所定の電流により共振すると共に、その共振により前記羽根状部に流れる電流が前記垂直導体に分流される。
本発明には、簡単な構成により、携帯端末等が何れの姿勢で利用されたとしても、通信速度の低下を抑制できる効果がある。
本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る垂直導体6が円柱形状の場合の垂直導体6の半径Rおよび長さLを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るSR共振器アンテナ5から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。 本発明の第1の実施形態の応用例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の応用例を示す上面図である。 本発明の第1の実施形態の応用例に係るSR共振器アンテナ5から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。 本発明の第2実施形態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示す上面図である。 本発明の第2の実施形態に係るSR共振器アンテナ5から放射される電波の垂直方向の放射特性をスリット部が無しの場合およびスリット部が有りの場合のそれぞれについて示す図である。 一般的なSR共振器アンテナを示す上面図である。 一般的なSR共振器アンテナ25から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。 一般的なSR共振器アンテナ25の水平方向の放射特性を測定する際の基板20および測定用ダイポールアンテナの配置をそれぞれ説明する図である。 一般的なSR共振器アンテナ25の垂直方向の放射特性を測定する際の基板20および測定用ダイポールアンテナの配置をそれぞれ説明する図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態を示す斜視図であり、図2は、本実施形態を示す上面図である。
図1を参照すると、本実施形態において、アンテナ構造10は、基板1と、SR共振器3と、インピーダンス整合ループ4と、垂直導体6(図1に斜線で示す部分。)とを含む。
基板1は、例えば誘電体層に、例えば銅箔等の導体層が貼り合せられており、導体層は、所定の導体パターンに形成される(図1に灰色で示す箇所。)。また、開口部18は、銅箔等が無い事を示す(図1に白色で示す箇所。)。
SR共振器3は、導体パターンが設けられ、その導体パターンに所定の電流が供給される。
インピーダンス整合ループ4は、SR共振器3のインピーダンス特性を調整する。
SR共振器3およびインピーダンス整合ループ4は、SR共振器アンテナ5を構成する。
垂直導体6は、SR共振器アンテナ5に対して左側および右側の領域の羽根状部分である各羽根状部の所定の位置に、基板1の面に対して略垂直に立設される。
ここで、垂直導体6を基板1の羽根状部に立設する際の位置と、垂直導体6の直径および長さについて図2および図3を用いて一例を説明する。
図2に示すように、SR共振器アンテナ5は、所定の電流が供給される導体パターンの端部に給電部2および、基板1の上部に開放された導体パターンである開放部19を有する。
垂直導体6は、SR共振器アンテナ5を給電点2から開放部19に向かって見た場合に、SR共振器アンテナ5の、例えば左側の羽根状部16に立設される。
図2に示す左上側の黒丸印は、垂直導体6が、一例として円柱形の場合で、基板1の上面方向に立設されていることを示す。
図2に示すように、垂直導体6が立設される位置は、例えば周波数fが5GHz(ギガヘルツ)の場合、SR共振器アンテナ5を構成するインピーダンス整合ループ4の開口部18の左端から垂直導体6の右端までの距離Aが、一例として0mm≦A≦3mmであり、SR共振器アンテナ5の開放部19が設けられた基板1の上部の端辺から垂直導体6の上端までの距離Bが、一例として0mm≦B≦3mmである。
図3は、垂直導体6が円柱形状の場合の垂直導体6の半径Rおよび長さLを示す図である。例えば周波数fが5GHzの場合、垂直導体6の半径Rは、一例として0.1mm≦R≦1mmであり、長さLは、一例として1mm≦L≦15mmである。
なお、垂直導体6は、円柱形状でなくてもよく、他の形状であってもよい。また、垂直導体6は、基板1の下面方向に向けて立設されてもよい。また、垂直導体6は、基板1の上面方向または下面方向のいずれの方向に立設される場合でも、導体パターンと導通するものとする。
次に、本実施形態の動作について、図1乃至図4の各図を用いて説明する。
図2に示すように、SR共振器アンテナ5は、所定の周波数帯域内で変化する周波数(例えば、中心周波数が5GHz)を有する高周波電源部13からの所定の電流が、端部11および端部12を介して給電点2に供給されると、SR共振器3の点線で示される線路における電気長に由来するインダクタンスおよび、開放部19における対向する電極(図2には図示せず)間のキャパシタンスにより求められる周波数fで共振する。
それと共にSR共振器アンテナ5は、羽根状部の導体パターンに、図1に点線矢印で示す水平方向の電流8を流し、流した水平方向の電流8により、周波数fの水平偏波の電波を空間に放射する。
ここで、基板1の羽根状部16の導体パターンを流れる水平方向の電流8の一部は、図1に一点鎖線矢印で示す、水平方向の電流8と略垂直な垂直方向の電流9に分流され、羽根状部16に立設された垂直導体6にも流れる。
こうして垂直方向の電流9が垂直導体6に流れことにより、垂直導体6は、周波数fの垂直偏波の電波を空間に放射する。
図4(a)および図4(b)は、本実施形態のSR共振器アンテナ5から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。
図4(b)に示す垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値は、図11に示した一般的なSR共振器アンテナ25の図12(b)に示した垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値に比べて、全方位に亘って大きくなっており、図4(a)に示す水平放射特性における水平偏波の電波の放射電力値と同等の垂直偏波の電波の放射電力値を示す。
これは、基板1の上面に立設した垂直導体6により、垂直偏波の電波の放射が、一般的なSR共振器アンテナ25よりも大きくなったためである。
以上、本実施形態には、簡単な構成により、携帯端末等が何れの姿勢で利用されたとしても、通信速度の低下を抑制できる効果がある。
その理由は、基板1の羽根状部16に流れる水平方向の電流8から分流された垂直方向の電流9が流れる垂直導体6を設けたからである。
なお、垂直導体6は、一例として携帯端末等のSR共振器アンテナ5に設ける例を説明した。しかし、垂直導体6は、携帯端末等が無線で接続される無線ルータ等の電子機器側が有するSR共振器アンテナに設けるようにしてもよい。
(第1の実施形態の応用例)
次に第1の実施形態の応用例について図5乃至図7の各図を用いて説明する。
図5は、本応用例を示す斜視図である。図6は、本応用例を示す上面図である。
本応用例は、第1の実施形態を基本とし、本応用例の構成は、第1の実施形態の構成で説明した垂直導体6に加えて、垂直導体7を設ける点が第1の実施形態の構成と異なる。
以下では、第1の実施形態と異なる構成および動作を中心に説明し、第1の実施形態の構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付与し、それらの重複する説明は省略する。
本応用例に係る垂直導体7を基板1の羽根状部に立設する際の位置について図6を用いて一例を説明する。
図6に示すように、本応用例に係る垂直導体7は、SR共振器アンテナ5を給電点2から開放部19に向かって見た場合に、SR共振器アンテナ5の右側の羽根状部17に立設される。
図6に示す右側の丸印は、垂直導体7が、一例として円柱形の場合で、基板1の下面方向に立設されていることを示す。
図6に示すように、垂直導体7が立設される位置は、例えば周波数fが5GHzの場合、SR共振器アンテナ5を構成するSR共振器3の右端から垂直導体7の左端までの距離Cが、一例として0mm≦C≦3mmであり、SR共振器アンテナ5の開放部19が設けられた基板1の上部の端辺から垂直導体7の上端までの距離Dが、一例として0mm≦D≦3mmである。
なお、図6に示すように、左側の黒丸印は、図2を用いて第1の実施形態の構成で説明した垂直導体6であり、本応用例において、その位置は、第1の実施形態の構成と同一である。
また、本応用例における垂直導体7が、円柱形状の場合の垂直導体7の半径Rおよび長さLは、図3を用いて第1の実施形態で説明した垂直導体6の半径Rおよび長さLと同じであるため、本応用例での説明は省略する。
しかし、垂直導体6および垂直導体7の半径Rおよび長さLは、同じでなくてもよい。
また、垂直導体6および垂直導体7を立設する方向は、基板1に対してお互いに互い違いの方向であればよく、上述した応用例とは逆に、垂直導体6を基板1の下面方向、および垂直導体7を基板1の上面方向に向けて立設してもよい。
また、垂直導体6および垂直導体7は、基板1の上面方向または下面方向のいずれの方向に向けて立設される場合でも、導体パターンと導通するものとする。
次に、本応用例の動作について、図5乃至図7の各図を用いて説明する。
図6に示すように、SR共振器アンテナ5は、所定の周波数帯域内で変化する周波数(例えば、中心周波数が5GHz)を有する高周波電源部13からの所定の電流が、端部11および12を介して給電点2に供給されると、SR共振器3の点線で示される線路における電気長に由来するインダクタンスおよび、開放部19における対向する電極(図6には図示せず)間のキャパシタンスにより求められる周波数fで共振する。
それと共にSR共振器アンテナ5は、各羽根状部の導体パターンに、図1に点線矢印で示す水平方向の電流8を流し、流した水平方向の電流8により、周波数fの水平偏波の電波を空間に放射する。
ここで、基板1の各羽根状部の導体パターンを流れる水平方向の電流8の一部は、図5に一点鎖線矢印で示す、水平方向の電流8と略垂直な垂直方向の電流9に分流され、各羽根状部に立設された垂直導体6および垂直導体7に流れる。
こうして垂直方向の電流9が垂直導体6および7に流れことにより、垂直導体6および7は、周波数fの垂直偏波の電波を空間に放射する。
図7(a)および図7(b)は、本応用例のSR共振器アンテナ5から放射される電波の水平方向および垂直方向の放射特性をそれぞれ示す図である。
図7(b)に示す垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値は、は、図1に示した第1の実施形態のSR共振器アンテナ5の図4(b)に示した垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値に比べて、放射電力値が大きくなっており、図4(a)および図7(a)に示す水平放射特性における水平偏波の電波の放射電力値と同等以上の垂直偏波の電波の放射電力値を示す。
これは、基板1の上面に立設した垂直導体6に加えて、基板1の下面に立設した垂直導体7により、垂直偏波の電波が第1の実施形態の垂直導体6のみの場合よりも大きくなっためである。
以上、本応用例には、簡単な構成により、携帯端末等が何れの姿勢で利用されたとしても、通信速度の低下を第1の実施形態と比べてより抑制できる効果がある。
その理由は、基板1の上面に立設した垂直導体6に加え、基板1の羽根状部17に流れる水平方向の電流8から分流された垂直方向の電流9が流れる垂直導体7を、垂直導体6と互い違いになるように、基板1の下面に立設したからである。
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態について図8乃至図10の各図を用いて説明する。
図8は、本実施形態を示す斜視図である。図9は、本実施形態を示す上面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の応用例を基本とする。本実施形態の構成は、第1の実施形態の応用例の構成で説明した、垂直導体6および7の外側にスリット部14および15をそれぞれ設ける点が第1の実施形態の応用例の構成と異なる。
スリット部は、基板1の導体層を剥離した導体パターンである。
以下では、第1の実施形態の応用例と異なる構成および動作を中心に説明し、第1の実施形態の応用例の構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付与し、それらの重複する説明は省略する。
本実施形態に係るスリット部14および15を設ける際の位置およびサイズについて図9を用いて一例を説明する。
図9に示すように、本実施形態に係るスリット部14および15は、SR共振器アンテナ5を給電点2から開放部19に向かって見た場合に、SR共振器アンテナ5の左側の垂直導体6のさらに左側、および右側の垂直導体7のさらに右側の各羽根状部の所定の位置に、所定の幅および所定の奥行でそれぞれ設けられる。
図9に示すように、スリット部14および15を設ける位置は、それぞれ垂直導体6の左隣および、垂直導体7の右隣であり、スリット部14および15の上端部は、基板1の上部の端辺で開放されている。
図9に示すように、スリット部14および15の幅Wおよび奥行Sは、例えば周波数fが、5GHzの場合、一例として、0.5mm≦W≦3mmおよび2mm≦S≦5mmである。
なお、本実施形態では、スリット部14および15は、同じ幅および同じ奥行のスリット部を設ける例を説明した。しかし、スリット部14の幅Wおよび奥行Sと、スリット部15の幅Wおよび奥行Sとは同じでなくてもよい。
次に、本実施形態の動作について、図8乃至図10の各図を用いて説明する。
本実施形態は、第1の実施形態の応用例で図6を用いて説明した動作と一部が同じである。そのため本実施形態の動作の説明では、第1の実施形態の応用例の動作の説明と相違する点を中心に説明する。
図9に示すように、SR共振器アンテナ5は、所定の周波数帯域内で変化する周波数(例えば、中心周波数が5GHz)を有する高周波電源部13からの所定の電流が、端部11および12を介して給電点2に供給されると、SR共振器3の点線で示される線路における電気長に由来するインダクタンスおよび、開放部19における対向する電極(図9には図示せず)間のキャパシタンスにより求められる周波数fで共振する。
それと共にSR共振器アンテナ5は、各羽根状部の導体パターンに、図8に点線矢印で示す水平方向の電流8を流し、流した水平方向の電流8により、周波数fの水平偏波の電波を空間に放射する。
ここで、基板1の各羽根状部の導体パターンを流れる水平方向の電流8の一部は、図8に一点鎖線矢印で示す、水平方向の電流8と略垂直な垂直方向の電流9に分流され、各羽根状部に立設された垂直導体6および垂直導体7に流れる。
その際に、水平方向の電流8が流れる基板1における垂直導体6および7の左右の羽根状部の導体パターンにそれぞれ設けたスリット部14および15により、図8に細い点線矢印で示すように、スリット部14および15のさらに左右の導体パターンに流れる水平方向の電流8の流れは、抑制される。
これによりSR共振器アンテナ5の近傍の水平方向の電流8から分流される垂直方向の電流9は、垂直導体6および7へ流れ易くなる。
このため、垂直導体6および7の垂直方向の長さLが、第1の実施形態の応用例と同じである場合、垂直方向の電流9が垂直導体6および7に流れ易くなることにより、本実施形態における垂直導体6および7は、第1の実施形態の応用例における垂直導体6および7から放射される垂直偏波の電波よりもさらに強い垂直偏波の電波を空間に放射することができる。
そこで、本実施形態における垂直導体6および7から放射される垂直偏波の電波の強さが、第1の実施形態の応用例における垂直導体6および7から放射される垂直偏波の電波と同じになるように、図8に示す垂直導体6および7の長さLを所定の長さまで短くすることにより、アンテナ構造10をより小型の携帯端末等の筐体に収容することが可能となる。
第1の実施形態の応用例の垂直導体6および7の長さLは、第1の実施形態の垂直導体6および7の長さLと同じであり、図3を用いて説明した、例えば周波数fが5GHzの場合、一例として1mm≦L≦15mmである。
本実施形態における垂直導体6および7の長さLは、上述したように、一例として1mm≦L≦7.5mmの範囲で短縮することが可能である。
図10(a)および図10(b)は、本実施形態のSR共振器アンテナ5から放射される電波の垂直方向の放射特性を、スリット部14および15が無しの場合およびスリット部14および15が有りの場合のそれぞれについて示す図である。
図10(b)に示すスリット部14および15が有りの場合の垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値は、図10(a)に示すスリット部14および15が無しの場合の垂直放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値に比べて、放射電力値が大きくなっていることを示す。
これは、本実施形態における垂直導体6および7の長さLを、第1の実施形態の応用例の垂直導体6および7の長さLよりも短くした場合でも、スリット部14および15により、本実施形態の放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値が、第1の実施形態の応用例の放射特性における垂直偏波の電波の放射電力値と同等になるように、より多くの電流が、垂直導体6および7に分流されて流れ、ためである。
以上、本実施形態には、第1の実施形態の応用例の効果に加えて、携帯端末等を小型化できる効果がある。
その理由は、基板1に設けたスリット部14および15により、垂直導体6および7に第1の実施形態の応用例よりも多くの垂直方向の電流9を流せるようになった分だけ、垂直導体6および7の長さを短くしたからである。
1 基板
2 給電点
3 SR共振器
4 インピーダンス整合ループ
6 垂直導体
7 垂直導体
8 水平方向の電流
9 垂直方向の電流
10 アンテナ構造
11 端部
12 端部
13 高周波電源部
14 スリット部
15 スリット部
16 羽根状部
17 羽根状部
18 開口部
19 開放部
20 基板
22 給電点
23 SR共振器
24 インピーダンス整合ループ
25 SR共振器アンテナ
28 開口部
29 開放部
30 アンテナ構造
31 端部
32 端部
33 高周波電源部
36 羽根状部
37 羽根状部

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板に形成され、所定の電流が供給される導体パターンから構成されるスプリットリング共振器および前記基板に前記スプリットリング共振器の左側または右側に並んで形成され、前記スプリットリング共振器のインピーダンス特性を調整するインピーダンス特性調整パターンからなるスプリットリング共振器アンテナと、
    前記スプリットリング共振器アンテナの左右の領域である羽根状部の所定の位置に立設される垂直導体と
    を含み、
    前記スプリットリング共振器アンテナが前記所定の電流により共振すると共に、その共振により前記羽根状部に流れる電流が前記垂直導体に分流されること
    を特徴とするアンテナ構造。
  2. 前記垂直導体は、前記羽根状部における、前記スプリットリング共振器側または前記インピーダンス調整パターン側に、前記基板の上面方向または下面方向に向けて立設されたこと
    を特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
  3. 前記垂直導体は、前記羽根状部における、前記スプリットリング共振器側および前記インピーダンス調整パターン側に、前記基板の上面方向および下面方向に向けてそれぞれ互い違いに立設されたこと
    を特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
  4. 各前記垂直導体よりも、前記スプリットリング共振器アンテナに対して外側にある前記羽根状部における、導体パターンを、所定の幅および所定の奥行のサイズで剥離したスリット部をそれぞれ設けたこと
    を特徴とする請求項3に記載のアンテナ構造。
  5. 前記垂直導体の垂直方向の長さを短くしたこと
    を特徴とする請求項4に記載のアンテナ構造。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のアンテナ構造を含む電子機器。
JP2015027784A 2015-02-16 2015-02-16 アンテナ構造および電子機器 Active JP6426493B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015027784A JP6426493B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 アンテナ構造および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015027784A JP6426493B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 アンテナ構造および電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016152450A true JP2016152450A (ja) 2016-08-22
JP6426493B2 JP6426493B2 (ja) 2018-11-21

Family

ID=56695593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015027784A Active JP6426493B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 アンテナ構造および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6426493B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018180876A1 (ja) * 2017-03-28 2018-10-04 セイコーソリューションズ株式会社 円偏波アンテナ
JP2019047183A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 Necプラットフォームズ株式会社 アンテナ
CN110858682A (zh) * 2017-08-24 2020-03-03 联发科技股份有限公司 无线通信的方法及装置
CN112204816A (zh) * 2018-04-27 2021-01-08 日本航空电子工业株式会社 导体、天线和通信装置
JP2022167772A (ja) * 2021-04-23 2022-11-04 台湾禾邦電子有限公司 アンテナ構造体、アンテナ構造体の製造方法、アンテナ構造体の組立て方法、アンテナ構造体の使用方法、及び可動装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0270104A (ja) * 1988-06-14 1990-03-09 Koden Electron Co Ltd 広指向性マイクロストリップアンテナ
WO2013150817A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 株式会社村田製作所 アンテナ装置
JP2014165683A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Nec Access Technica Ltd アンテナ及び電子装置
JP2014183355A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Chikoji Gakuen 小型アンテナ
US20150009077A1 (en) * 2013-07-03 2015-01-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Cover of a mobile device and mobile device including the same

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0270104A (ja) * 1988-06-14 1990-03-09 Koden Electron Co Ltd 広指向性マイクロストリップアンテナ
WO2013150817A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 株式会社村田製作所 アンテナ装置
JP2014165683A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Nec Access Technica Ltd アンテナ及び電子装置
JP2014183355A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Chikoji Gakuen 小型アンテナ
US20150009077A1 (en) * 2013-07-03 2015-01-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Cover of a mobile device and mobile device including the same

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018180876A1 (ja) * 2017-03-28 2018-10-04 セイコーソリューションズ株式会社 円偏波アンテナ
JP2018166295A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 学校法人智香寺学園 円偏波アンテナ
CN110858682A (zh) * 2017-08-24 2020-03-03 联发科技股份有限公司 无线通信的方法及装置
CN110858682B (zh) * 2017-08-24 2021-09-17 联发科技股份有限公司 无线通信的方法及装置
US11289811B2 (en) 2017-08-24 2022-03-29 Mediatek Inc. Closed-loop antenna with multiple grounding points
JP2019047183A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 Necプラットフォームズ株式会社 アンテナ
CN112204816A (zh) * 2018-04-27 2021-01-08 日本航空电子工业株式会社 导体、天线和通信装置
CN112204816B (zh) * 2018-04-27 2023-09-05 日本航空电子工业株式会社 导体、天线和通信装置
JP2022167772A (ja) * 2021-04-23 2022-11-04 台湾禾邦電子有限公司 アンテナ構造体、アンテナ構造体の製造方法、アンテナ構造体の組立て方法、アンテナ構造体の使用方法、及び可動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6426493B2 (ja) 2018-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4305282B2 (ja) アンテナ装置
US10276943B2 (en) Antenna device including patch array antenna and conductive metal member
JP2010068085A (ja) アンテナ装置
JP6426493B2 (ja) アンテナ構造および電子機器
JP6606871B2 (ja) アンテナおよび無線通信機
JP6051879B2 (ja) パッチアンテナ
KR19980024558A (ko) 안테나 장치
US11240909B2 (en) Antenna device
JP2007020093A (ja) アンテナ装置および携帯無線機
US10476132B2 (en) Antenna, antenna array, and radio communication apparatus
JP6219919B2 (ja) アンテナ、プリント基板、及び無線通信装置
JP2016025480A (ja) アンテナ装置
JP2016181755A (ja) アンテナ装置
TWI485925B (zh) 具有槽孔天線之通信裝置及追蹤裝置及其相關方法
US20090213026A1 (en) Antenna arrangement provided with a wave trap
JP6950084B2 (ja) ミリ波通信用のパッチアンテナ
US11139563B2 (en) Antenna device
JP2020174285A (ja) アンテナ装置
JP2006340202A (ja) アンテナ装置およびこれを備えた無線通信装置
TWI539668B (zh) Antenna device and communication device
JP2012095121A (ja) アンテナおよび携帯無線機
JP6004173B2 (ja) アンテナ装置
JP6183269B2 (ja) アンテナ装置およびこれを搭載した携帯無線端末
WO2013168690A1 (ja) アンテナ装置
JP2009055399A (ja) ループアンテナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6426493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150