JP2016151674A - フィルム及び偏光板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリカーボネート樹脂を主成分とし延伸工程と熱固定工程を経て製造されたフィルムであって、下記(1)〜(3)の特性を有するフィルム。このフィルムを用いて作成された偏光板。
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)面内位相差(Re)と厚み位相差(Rth)比が、1.5nm≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。
【選択図】なし
Description
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比が、1.5nm≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。
(4)10℃<(T2−T1)<20℃
(5)−0.2倍<(V2−V1)<0.5倍
(6)(Tg−30)℃≦T3≦(Tg−10)℃
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比が、1.5nm≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。
(4)10℃<(T2−T1)<20℃
(5)−0.2倍<(V2−V1)<0.5倍
(6)(Tg−30)℃≦T3≦(Tg−10)℃
本発明のフィルムは、ポリカーボネート樹脂を主成分とし、3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)、面内位相差(Re)、及び厚み位相差(Rth)が、以下の(1)〜(3)の条件を満たすものである。
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比が、1.5≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。
Re=(Nx−Ny)/2×フィルム厚み
Rth=((Nx+Ny)/2−Nz)×フィルム厚み
以下、本発明のフィルムの物性等について具体的に説明する。
本発明のフィルムの3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)は、Nx>Ny>Nzである。
即ち、本発明のフィルムを、液晶、特にVA方式の液晶装置の位相差フィルムに使用する場合、複数枚の位相差フィルムの逐次張り合わせを必要とせずに視野角拡大効果を得るためには、Nx>Ny>Nzである必要がある。
本発明のフィルムの面内位相差(Re)は、特に規定するものではないが、30nm以上、100nm以下であり、特に35nm以上、60nm以下であることが好ましい。即ち、本発明のフィルムを、液晶、特にVA方式の液晶装置の位相差フィルムに使用する場合、光漏れを有効に防止するためには、上記範囲の面内位相差(Re)を有する必要がある。フィルムの面内位相差(Re)が上記範囲外であると、斜め方向からの液晶からの光漏れを防止することができない。
本発明のフィルムの厚み位相差(Rth)は、130nm以上、180nm以下であり、特に135nm以上、160nm以下であることが好ましい。即ち、本発明のフィルムを、液晶、特にVA方式の液晶装置において、垂直方向の配向度が高い液晶を使用している液晶装置の位相差フィルムに使用する場合、光漏れを有効に防止するためには、上記範囲の厚み位相差(Rth)を有する必要がある。フィルムの厚み位相差(Rth)が上記範囲外であると、垂直方向から液晶へ入射する光と、Positive−Cの3次元複屈折分布を保有する液晶との影響を相殺することができなくなる。
本発明のフィルムの厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比は、1.5以上、6.0以下であり、特に2.0以上、5.0以下であることが好ましい。即ち、本発明のフィルムを、液晶、特にVA方式の液晶装置において、垂直方向の配向度が高い液晶を使用している液晶装置の位相差フィルムに使用する場合、光漏れを有効に防止するためには、上記範囲の厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比を有する必要がある。フィルムの厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比が上記範囲外であると、斜め方向から液晶へ入射する光と、垂直方向から入射する光とPositive−Cの3次元複屈折分布を保有する液晶との影響の、両方を相殺することができなくなる。
本発明のフィルムの膜厚の下限値は特に制限がないが、機械的強度の観点から通常は3μm以上であり、5μm以上が好ましく、10μm以上がさらに好ましい。
本発明のフィルムは、ポリカーボネート樹脂(以下、「本発明のポリカーボネート樹脂」と称す場合がある。)を主成分とする。
ポリカーボネート樹脂は、寸法安定性、耐湿熱性に優れ、また、原料設計により、機械的強度や光学特性を高めることも可能であり、ポリカーボネート樹脂を主成分とすることにより、液晶ディスプレイに使用される偏光板に貼り合わされる位相差フィルムとして好適な高特性のフィルムを得ることができる。
中でも、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール及びペンタシクロペンタデカンジメタノールを好適に例示することができる。これらの中でも、シクロヘキサンジメタノール又はトリシクロデカンジメタノールが経済性及び耐熱性などからより好ましい。特に、下記式(II)で表されるトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位を含有することが、経済性や耐熱性及び、光学特性とのバランスの点で、最も好ましい。
なお、これらの他の構造単位は、ポリカーボネート樹脂中に1種のみが含まれていてもよく2種以上が含まれていてもよい。
前記ポリカーボネート樹脂の、構造の一部に前記式(I)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の含有割合が上記下限以上であれば、ガラス転移温度の維持による耐熱性の向上が可能となり、また、後述の高い引裂強度を満たすフィルムを得ることができるため好ましい。一方、上記上限以下であることにより、カーボネート構造に由来する着色、生物起源物質を原料に用いる故に微量に含有する不純物に由来する着色等を抑制することができ、通常ポリカーボネートフィルムに要求される透明性を損なわない可能性がある。また、構造の一部に前記式(I)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位のみで構成されるポリカーボネート樹脂等では達成が困難な、適当な成形加工性、機械的強度及び耐熱性等のバランスを取ることができる。
ポリカーボネート樹脂の還元粘度が低すぎると得られるフィルムの機械的強度が小さい可能性があり、大きすぎると、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性を低下させる傾向がある。
溶媒の通過時間t0、溶液の通過時間tから、下記式:
ηrel=t/t0
より相対粘度ηrelを求め、相対粘度ηrelから、下記式:
ηsp=(η−η0)/η0=ηrel−1
より比粘度ηspを求める。
比粘度ηspを濃度c(g/dl)で割って、下記式:
ηred=ηsp/c
より還元粘度(換算粘度)ηredを求める。
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度の測定方法は、後述の実施例の項に記載されるとおりである。
本発明のフィルムには、紫外線吸収剤が含まれていてもよい。紫外線吸収剤が含まれていると、フィルムの耐候性を向上でき、また液晶や偏光膜の紫外線劣化を防ぐことができる。本発明のフィルムに用いる紫外線吸収剤としては、公知のもの、例えば各種市販のものを特に制限なく使用できる。中でも、公知の芳香族ポリカーボネート樹脂への添加に通常用いられるものを好適に用いることができる。
これらの紫外線吸収剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
かかる範囲で紫外線吸収剤を含有することにより、フィルム表面への紫外線吸収剤のブリードやフィルムの機械特性低下を生じることなく、本発明のフィルムの耐候性を向上させ、また液晶や偏光膜の紫外線劣化を防ぐことができる。
本発明のフィルムの製造方法は、前記の本発明のポリカーボネート樹脂を主成分として延伸工程と熱固定工程を経るフィルムであって、3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)、面内位相差(Re)、及び厚み位相差(Rth)が前述の(1)〜(3)の条件を満たすフィルムを製造することができる方法であればよく、特に制限はないが、例えば、本発明のポリカーボネート樹脂を主成分とする原料を製膜して得られたフィルムを特定の条件で二軸延伸し熱固定をする方法が挙げられる。以下にこのフィルムの製造方法について説明する。
本発明のフィルムの製膜方法としては、公知の方法、例えば、溶液流涎法や、単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどの溶融混合設備を有し、Tダイを用いる押出キャスト法やカレンダー法などを採用することができ、特に限定されるものではないが、本発明においては、ハンドリング性や生産性などの面からTダイを用いる押出キャスト法が好適に用いられる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いるポリカーボネート樹脂の流動特性や製膜性などによって適宜調整されるが、概ね80℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは140℃以上であり、かつ、概ね320℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下、さらに好ましくは260℃以下であり、シランカップリング剤などを添加する場合は反応に伴う樹脂圧の増加やフィッシュアイの増加を抑制するために成形温度を低下させることが好ましい。シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤などの各種添加剤は、予めポリカーボネート樹脂とともにドライブレンドしてからホッパーに供給してもよいし、予めポリカーボネート樹脂等の全ての材料を溶融混合してペレットを作製してから供給してもよいし、添加剤のみを予めポリカーボネート樹脂等の樹脂に濃縮したマスターバッチを作製して供給してもよい。
3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)、面内位相差(Re)、及び厚み位相差(Rth)が前述の(1)〜(3)の条件を満たす本発明のフィルムは、上記のようにして得られたフィルムを更に、延伸処理することにより得ることができる。フィルムの延伸処理方法としては、下記(1)〜(4)のような一般的な二軸延伸方法を採用することができ、特に限定されるものではないが、本発明においては、フィルム搬送方向にロール延伸を実施した後に、フィルム搬送方向に直交する方向へテンター延伸を行う逐次二軸延伸を行うことが、生産性の面から好適である。
(1) フィルム搬送方向にロール延伸を実施した後に、フィルム搬送方向に直交する方向へテンター延伸を行う逐次二軸延伸
(2) フィルム搬送方向と直交する方向へテンター延伸を実施した後に、フィルム搬送方向へロール延伸を実施する逐次二軸延伸
(3) フィルム搬送方向に直交する方向へテンター延伸を実施した後に、フィルム自体を直角にして再度テンター延伸を実施する逐次二軸延伸
(4) 同時二軸延伸
(4)10℃<(T2−T1)<20℃
(5)−0.2倍<(V2−V1)<0.5倍
(6)(Tg−25)℃≦T3≦(Tg−10)℃
(4A)12℃≦(T2−T1)≦18℃
(5A)−0.1倍≦(V2−V1)≦0.4倍
(6A)(Tg−30)℃≦T3≦(Tg−15)℃
また、延伸倍率の差(V2−V1)が−0.2以下の場合は3次元複屈折Nx、Ny、Nzの差が大きくなりすぎて所定の厚み位相差(Rth)の範囲内に収めることができず、また、工業的にも広幅のフィルムを作製する事が困難であり、(V1−V2)が0.5以上の場合は、Nx、Nyの差が小さくなり所定の厚み位相差(Rth)の範囲に収めることができない。
本発明のフィルムは、透明性、寸法安定性、耐湿熱性に優れ、光学特性にも優れることから、このような本発明のフィルムを用いた本発明の位相差フィルムは、テレビ、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の液晶表示装置の部材として高品質な表示画面を実現することができ、また、液晶表示装置製造時の作業性にも優れる。
以下において、種々の物性等の測定及び評価は次のようにして行った。
示差走査熱量計((株)パーキンエルマー社製、商品名:Pyris1 DSC)を用いて、JIS K7122に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から250℃まで昇温し、250℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温し、これを再度加熱速度10℃/分で250℃まで昇温した時に測定されたサーモグラムから、ガラス転移温度(Tg)を読み取った。
各フィルムに対し、位相差測定装置(王子計測社製、商品名:KOBRA−WR)を用いて測定した。なお、Rthは、入射角度0°のときと、40°のときの位相差より算出した。測定結果から、以下のように評価した。
<3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)>
○:Nx>Ny>Nzを満たす。
×:Nx>Ny>Nzを満たさない。
<面内位相差(Re)と厚み位相差(Rth)の比>
○:1.5≦Rth/Re≦6.0。
×:Rth/Re<1.5又は6.0<Rth/Re。
<総合評価>
○:3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)、面内位相差(Re)と厚み位相差(Rth)の比Rth/Reがすべて○
×:3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)、面内位相差(Re)と厚み位相差(Rth)の比Rth/Reのいずれか1以上が×
フィルムの作製に用いたポリカーボネート樹脂は、特開2008−024919号公報に準じた方法により得られた、ジヒドロキシ化合物であるイソソルビドに由来する構造単位とトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位のモル比率がイソソルビド/トリシクロデカンジメタノール=6/4で、ガラス転移温度(Tg)が132℃であるポリカーボネート共重合体である。
上記ポリカーボネート樹脂をφ65mm単軸押出機に投入し、220〜240℃のバレル設定温度にて溶融混練し、幅1350mm、リップギャップ0.5mmの口金(設定温度240℃)から押出したのち、100℃に温調されたキャストロールにて巻き取り、膜厚100μmの単層フィルムを作製した。
実施例1の単層フィルムを、MDへロール延伸した後に、TDへテンター延伸を実施する逐次二軸延伸法にて延伸を実施した。その時の一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、二軸延伸目の延伸温度(T2)、延伸倍率(V2)と熱固定温度(T3)は表1に示す通りであり、その関係は、T2−T1=16℃、V2−V1=0.2倍、T3=105℃であった。また、得られた延伸フィルムの膜厚は44μmであった。
実施例1の単層フィルムを、MDへロール延伸した後に、TDへテンター延伸を実施する逐次二軸延伸法にて延伸を実施した。その時の一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)、熱固定温度(T3)は表1に示す通りであり、その関係は、T2−T1=16℃、V2−V1=0倍、T3=125℃であった。また、得られた延伸フィルムの膜厚は50μmであった。
実施例1の単層フィルムを、MDへロール延伸した後に、TDへテンター延伸を実施する逐次二軸延伸法にて延伸を実施した。その時の一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)、熱固定温度(T3)は表1に示す通りであり、その関係は、T2−T1=16℃、V2−V1=0.8倍、T3=115℃であった。また、得られた延伸フィルムの膜厚は36μmであった。
[比較例3]
実施例1の単層フィルムを、MDへロール延伸した後に、TDへテンター延伸を実施する逐次二軸延伸法にて延伸を実施した。その時の一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)、熱固定温度(T3)は表1に示す通りであり、その関係は、T2−T1=16℃、V2−V1=0倍、T3=125℃であった。ただし、フィルム延伸直後の熱固定ゾーン以外の熱固定温度を115℃とした。また、得られた延伸フィルムの膜厚は51μmであった。
[比較例4]
実施例1の単層フィルムを、MDへロール延伸した後に、TDへテンター延伸を実施する逐次二軸延伸法にて延伸を実施した。その時の一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)は表1に示す通りであり、その関係は、T2−T1=0℃、V2−V1=0.4倍であった。また、得られた延伸フィルムの膜厚は51μmであった。
一方、比較例1は、熱固定温度T3が条件(6)を満たさず、厚み位相差(Rth)が本発明の範囲外の光学特性である。比較例2は、逐次二軸延伸時の(V2−V1)が条件(5)を満たさず、厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比、厚み位相差(Rth)が本発明の範囲外である。比較例3は、本発明以外の熱固定ゾーンの温度設定が条件(6)となっているが、延伸後の熱固定温度は条件(6)を満たさず、厚み位相差(Rth)が本発明の範囲外の光学特性となっている。比較例4は逐次二軸延伸時の(T2−T1)が条件(4)を満たさず、厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比、厚み位相差(Rth)が本発明の範囲外であり、位相差フィルムには不適当な光学特性となっている。
Claims (9)
- ポリカーボネート樹脂を主成分とし延伸工程と熱固定工程を経て製造されたフィルムであって、下記(1)〜(3)の特性を有するフィルム。
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)面内位相差(Re)と厚み位相差(Rth)比が、1.5nm≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。 - 二軸延伸されたフィルムであって、一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、及び、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)、並びに、二軸延伸目の延伸直後の熱固定ゾーンの熱固定温度(T3)と、請求項1に記載のポリカーボネートを主成分とする樹脂のガラス転移温度(Tg)が、以下の(4)〜(6)の条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
(4)10℃<(T2−T1)<20℃
(5)−0.2倍<(V2−V1)<0.5倍
(6)(Tg−30)℃≦T3≦(Tg−10)℃ - ポリカーボネート樹脂とする原料を製膜して得られたフィルムを二軸延伸することにより下記(1)〜(3)の特性を有するフィルムを製造する方法であって、該二軸延伸における一軸延伸目の延伸温度(T1)と延伸倍率(V1)、及び、二軸延伸目の延伸温度(T2)と延伸倍率(V2)、並びに、二軸延伸目の延伸直後の熱固定ゾーンの熱固定温度(T3)と、請求項1に記載のポリカーボネートを主成分とする樹脂のガラス転移温度(Tg)が、以下の(4)〜(6)の条件を満たすことを特徴とするフィルムの製造方法。
(1)3次元複屈折(Nx、Ny、Nz)が、Nx>Ny>Nz。
(2)厚み位相差(Rth)と面内位相差(Re)の比が、1.5nm≦Rth/Re≦6.0nm。
(3)厚み位相差(Rth)が、130nm≦Rth≦180nm。
(4)10℃<(T2−T1)<20℃
(5)−0.2倍<(V2−V1)<0.5倍
(6)(Tg−30)℃≦T3≦(Tg−10)℃ - 請求項5に記載のフィルムの製造方法により製造されたフィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項又は請求項6に記載のフィルムよりなる位相差フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項又は請求項6に記載のフィルムを用いて作製された偏光板。
- 請求項8に記載の偏光板が設けられた液晶表示装置。
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