JP2016149421A - トランス用ボビン及びトランス - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁ケースを備えたボビンを用いたトランスにおいて、中間遮蔽板の有無に関わらず、要求される沿面距離を確保したトランスを提供する。【解決手段】1次巻線ユニットと2次巻線ユニットとコアとで構成したトランスにおいて、1次巻線ユニットは鍔付巻枠10、内筒絶縁ケース30、外筒絶縁ケース20で構成され、当接する鍔付巻枠10の鍔12の外表面には複数の環状凹部12aが、外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の内表面には環状凹部12aと嵌合する複数の環状突起22aが夫々形成されている。また、当接する鍔付巻枠10の鍔13の外表面には複数の環状凹部が、内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の内表面には環状凹部と嵌合する複数の環状突起32aが夫々形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は両端に鍔を備えた巻線用ボビンと巻線が巻き回された巻線用ボビンを収納する絶縁ケースとで構成されたトランス用ボビン、及び前記ボビンを用いたトランスに関する。
コイル全体を絶縁性樹脂で塗り固めて絶縁耐電圧を高めたトランスの製造には、樹脂の硬化に時間がかかることと、絶縁紙上に巻線を巻き回すことが困難になる等の問題点があった。そこで、本願の発明者は、1次巻線用ボビンに1次巻線を巻き回した1次巻線ユニット、2次巻線用ボビンに2次巻線を巻き回した2次巻線ユニット、及び、コアを同軸同心に配置して構成した同軸同心のトランスを試作し、上述の問題点を解決した。しかしながら、このトランスは、巻線用ボビンだけでは所定の沿面距離を確保できないという新たな問題点が判明した。この新たな問題点を、図17から図20を参照し、以下に説明する。
図17に六面図で示すトランスは、図18の斜視図に示す如く、胴部11と一対の鍔12,13とを有する1次巻線用鍔付巻枠10と、胴部41と一対の鍔42,43とを有する2次巻線用鍔付巻枠40を備えたものである。1次巻線用鍔付巻枠10の胴部11は断面矩形のコア挿入孔16を有する筒部材、2次巻線用鍔付巻枠40の胴部41は断面矩形のボビン挿入孔46を有する筒部材で、これら胴部の長さは同じである。
このトランスの組み立ては、1次巻線17を胴部11に巻き回した1次巻線用鍔付巻枠10を、2次巻線47を胴部41に巻き回した2次巻線用鍔付巻枠40の挿入孔45に挿入し、コア80を1次巻線用鍔付巻枠10のコア挿入孔16に挿入する。1次巻線17の両端は端子部14にハンダ付し、2次巻線47の両端は端子部44にハンダ付する。
図17の正面図(B)に示すトランスのZ−Z面での断面図である図19、図19の部分拡大図である図20に示す如く、1次巻線17と接地間の沿面距離Lは、1次巻線用鍔付巻枠10の鍔13と2次巻線用鍔付巻枠40の鍔13との当接面の最短距離で与えられるから、1次巻線用鍔付巻枠10の鍔13の厚さに径方向の長さ即ち幅を加えた距離である。
2次巻線47と接地間の沿面距離Lは、図20に示す如く、2次巻線47とコア間の距離であるから、実質的にゼロである。
1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離Lは、図20に示す如く、1次巻線用鍔付巻枠10の鍔12と2次巻線用鍔付巻枠40の鍔13の当接面の最短距離で与えられるから、2次巻線用鍔付巻枠40の径方向の長さ即ち幅に等しい。
この従来のトランスは、より発熱の大きい1次巻線17が2次巻線47の内側に配置されることや、1次巻線17と接地間の沿面距離L、及び1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離Lがコアの窓寸法以下に制限されてしまうという問題がある。換言すれば、巻線用ボビンだけではトランスに要求される沿面距離を確保できないという問題がある。
特許文献1には、絶縁ケース付ボビンを用いたトランスが記載されている。このトランスは、鍔付内側巻枠、鍔付外側巻枠、及び絶縁ケースとから成るボビンを用いて構成されている。前記絶縁ケースは略矩形の中空ケースであって、底付筒状第1絶縁ケースと底付筒状第2絶縁ケースで構成されている。前記底付筒状の第1絶縁ケースには内側絶縁壁と外側絶縁壁が形成され、且つその開口端にはフラップ部が形成されている。前記底付筒状の第2絶縁ケースにも内側絶縁壁と外側絶縁壁が形成され、且つその開口端にはフラップ部が形成されている。前記鍔付外側巻枠のベース部には前記内側絶縁壁と外側絶縁壁を受け入れるための段部が形成されている。
このトランスは、1次巻線が巻き回された鍔付内側巻枠と2次巻線が巻き回された鍔付外側巻枠を所定の位置に配置し、これらを包み込んで底付筒状の第1絶縁ケースと底付筒状の第2絶縁ケースを夫々の開口部に形成されたフラップ部を突き合わせて嵌め合わせ、更にコア部材を所定の位置に配置して構成されている。
1次巻線及び2次巻線間の沿面距離、並びに1次巻線とコア部材間の沿面距離は、底付筒状の第1絶縁ケース並びに底付筒状の第2絶縁ケースに内側絶縁壁及び外側絶縁壁を設けたことにより延長されている。そして、延長される距離は内側絶縁壁及び外側絶縁壁の長さによって決まる。更に、1次巻線とコア部材間の沿面距離は、底付筒状の第1絶縁ケースと底付筒状の第2絶縁ケースの開口端の夫々のフラップ部をオーバーラップさせることによっても延長されている。しかしながら、特許文献1に記載のトランスでは、2次巻線と接地との間の沿面距離が延長できないという問題がある。
ところで、落雷に起因する電圧が1次巻線に印加された場合、そのエネルギーが2次巻線に伝搬するのを防ぐために、中間遮蔽板をトランスに設けることがある。この中間遮蔽板は、コア部材と同じく接地される。特許文献1に記載のトランスにおいて、1次巻線と2次巻線の間に中間遮蔽板を追加する場合、1次巻線と接地との間の沿面距離のうち、内側絶縁壁により延長された部分が半減してしまうため、絶縁耐電圧が著しく低下してしまうという問題がある。また、絶縁フィルムを追加するなどの手段で絶縁を強化したとしても、中間遮蔽板を1次巻線と2次巻線の間に配置した場合は2次巻線と接地との間の沿面距離は殆ど確保できないという問題がある。
特許文献2にも、絶縁ケースを備えたボビンを用いたトランスが記載されている。このトランスは、1次巻線が巻き回された1次側ボビンを含む1次側ユニット、2次巻線が巻き回された2次側ボビンを含む2次側ユニット、及びこれらユニットを結合した状態でカバーする筒状の絶縁ケースとで構成されている。1次巻線が巻き回された1次側ボビンを含む1次側ユニットと2次巻線が巻き回された2次側ボビンを含む2次側ユニットは、絶縁ケースの両端から夫々挿入され、所定の位置に配置される。
1次側ボビンの一端には1次側中間鍔部が、2次側ボビンの一端には2次側中間鍔部が夫々形成されている。1次側ボビンと2次側ボビンを同軸に配置し、それらの端部を突合せるとコイルボビンが形成される。このコイルボビンは、1次側中間鍔部と2次側中間鍔部によって環状溝が形成された中間鍔部を有するコイルボビンである。絶縁ケースには、コイルボビンの中間鍔部の環状溝に対応する位置に、その内周面から直交方向に係止用枠部が突設されている。
このトランスにおいては、1次巻線と2次巻線との間の沿面距離は、コイルボビンの中間鍔部の環状溝に絶縁ケースの係止用枠部が入り込んでいることによって、大きくなっている。しかしながら、このようなボビン構造では、1次巻線と接地との間の沿面距離も、2次巻線と接地との間の沿面距離も延長することはできないという問題がある。また、絶縁ケースを強化するなどの対策を講じても、中間遮蔽板を1次巻線と2次巻線との間に配置した場合、1次巻線と2次巻線のどちらか一方と接地との間の沿面距離は殆ど確保できないという問題がある
特許文献3にも、絶縁ケースを備えたボビンを用いたトランスが記載されている。このトランスは、低圧側コイル、高圧側コイル、鍔付ボビン、及び絶縁ケースで構成されている。そして、前記絶縁ケースは、摺動自在に組み合わされる内筒部として機能する第1のケースと、外筒部として機能する第2のケースとで構成されている。前記第1のケースは、第1のコアの主磁脚を挿通する磁脚挿通孔を設けた板状部とその外辺部からほぼ垂直に延出して形成された側壁部とを有する。前記第2のケースは、第2のコアの主磁脚を挿通する磁脚挿通孔を設けた板状部とその外辺部からほぼ垂直に延出して形成された側壁部とを有する。
このトランスにおいて、外周側と高圧側コイル間の沿面距離は、絶縁ケースの第1のケースの側壁部と第2のケースの側壁部の重なり部によって長く形成される。また、第1のコアの橋絡部、第2のコアの橋絡部あるいは低圧側コイルの内周側と高圧側コイル間の沿面距離は、第1のケースの板状部、第2のケースの板状部とボビンの鍔部の重なり部によって長く形成される。
しかしながら、このトランスでは、高圧側コイルは絶縁ケースで完全に囲まれているが、低圧側コイルは絶縁ケースで部分的に囲まれているだけであるから、絶縁は不十分であるという問題がある。また、低圧側コイルの内周側と高圧側コイル間の沿面距離を更に延ばすためには、第1のケースの板状部、第2のケースの板状部とボビンの鍔部のいずれも延ばさなければならない。そうすると、トランスのサイズが大きくなるという問題がある。 更に、中間遮蔽板を低圧側コイルと高圧側コイルとの間に配置した場合、低圧側コイルと接地との間の沿面距離は確保できないという問題がある。
特開2000−12345号公報 特許第4707778号公報 特許第3755729号公報
本発明が解決しようとする第1の課題は、絶縁ケースを備えたトランス用ボビンであって、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランス用ボビンを提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、絶縁ケースを備えたボビンで用いたトランスにおいて、中間遮蔽版の有無に関わらず、トランスに要求される沿面距離を確保することである。
上記課題を解決するために、鍔付巻枠の両端の鍔の外表面と絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面がトランスに要求される沿面距離を決める個所になるようにトランスを構成し、これら2箇所の当接面を平坦面でなく凹凸面とすることによって所要の沿面距離を確保した。
即ち、上記第1の課題を解決するトランス用ボビンは、鍔付巻枠と絶縁ケースとから成り、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前記絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面の夫々に所要の沿面距離を確保するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするトランス用ボビンである。
上記第2の課題を解決するトランスは、鍔付巻枠と絶縁ケースとから成り、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前記絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面の夫々に所要の沿面距離を確保するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするボビンとその鍔付巻枠に巻き回された1次巻線とから成る1次巻線ユニットと、鍔付巻枠と絶縁ケースとから成り、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前記絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面の夫々に所要の沿面距離を確保するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするボビンとその鍔付巻枠に巻き回された2次巻線とから成る2次巻線ユニットと、及び、コアとで構成されたことを特徴とするトランスである。
本発明により、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランス用ボビンが提供された。
また、本発明により、中間遮蔽版の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランスが提供された。
実施例1のトランスの六面図で、(A)は左側面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は背面図、(E)は平面図、(F)は底面図である。なお、比較のため、コアの寸法は図17とおなじものを使用している。 実施例1のトランスに用いられる1次巻線用鍔付巻枠と、これに被せる絶縁ケースを構成する内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースの組み合わせを示した斜視図である。 実施例1の1次巻線ユニットの断面図である。 実施例1のトランスに用いられる2次巻線用鍔付巻枠と、これに被せる絶縁ケースを構成する内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースの組み合わせを示した斜視図である。 実施例1の2次巻線ユニットの断面図である。 実施例1のトランスを構成する1次巻線ユニットと2次巻線ユニットと中間遮蔽板の組み合わせを示した斜視図である。 図1の正面図(B)のX−X面で切断した実施例1のトランスの断面図である。 図7の部分拡大図である。 実施例2のトランスの六面図で、(A)は左側面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は背面図、(E)は平面図、(F)は底面図である。 実施例2のトランスに用いられる1次巻線用鍔付巻枠と、これに被せる絶縁ケースを構成する内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースの組み合わせを示した斜視図である。 実施例2の1次巻線ユニットの断面図である。 実施例2のトランスに用いられる2次巻線用鍔付巻枠と、これに被せる絶縁ケースを構成する内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースの組み合わせを示した斜視図である。 実施例2の2次巻線ユニットの断面図である。 実施例2のトランスを構成する1次巻線ユニットと2次巻線ユニットと中間遮蔽板の組み合わせを示した斜視図である。 図9の正面図(B)のY−Y面で切断した実施例2のトランスの断面図である。 図15の部分拡大図である。 1次巻線用ボビンに1次巻線を巻き回した1次巻線ユニット、2次巻線用ボビンに2次巻線を巻き回した2次巻線ユニット、及び、コアを同軸同心に配置して構成した従来のトランスの六面図で、(A)は左側面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は背面図、(E)は平面図、(F)は底面図である。 図17の従来のトランスを構成する1次巻線ユニットと2次巻線ユニットの組み合わせを示した斜視図である。 図17の正面図(B)のZ−Z面で切断した従来のトランスの断面図である。 図19の部分拡大図である。
本発明に係るトランスは、茶筒型絶縁ケースを備えた1次側ボビンの鍔付巻枠に1次巻線を巻き回して構成された1次巻線ユニット、茶筒型絶縁ケースを備えた2次側ボビンの鍔付巻枠に2次巻線を巻き回して構成された2次巻線ユニット、及びコアとで構成されたトランスであって、前記1次巻線ユニットと2次巻線ユニットの夫々は鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が茶筒型絶縁ケースの内表面と2箇所で当接するように組み合わされていること、及び、当接する鍔の外表面には環状凹溝が形成され、当接する茶筒型絶縁ケースの内表面には前記環状凹溝と嵌合する環状突起が形成されている。
実施例1は、図1から図6に示す如く、1次巻線ユニット1、2次巻線ユニット2、及びコア80から成る同軸同心のトランスで、中間遮蔽板70を備えたトランスである。
1次巻線ユニット1は、図2の斜視図及び図3の断面図に示す如く、1次巻線17を巻き回された鍔付巻枠10を茶筒型絶縁ケースに収納して構成されている。前記茶筒型絶縁ケースは、底板部となる鍔カバー板部32と内筒となる筒部31を有する内筒絶縁ケース30と、蓋板部となる鍔カバー板部22と前記内筒と摺動自在な外筒となる筒部21を有する外筒絶縁ケース20で構成されている。鍔付巻枠10は、一端に環状の鍔12が、他端に環状の鍔13が形成されている。鍔付巻枠10の鍔12の一部は端子部14として機能する突起部となっている。
1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の一方の鍔13の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの底板部である内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の内表面と当接し、同時に、鍔付巻枠10の他方の鍔12の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの蓋板部である外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の内表面と当接している。外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の一部は端子部23として機能する膨出部となっている。
鍔付巻枠10の鍔12の外表面には2つの環状凹溝12aが形成されており、外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22には環状凹溝12aと嵌合する2つの環状突起22aが形成されている。また、鍔付巻枠10の鍔13と外表面には2つの環状凹溝13aが形成されており、内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32には環状凹溝13aと嵌合する2つの環状突起32aが形成されている。
要するに、1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の鍔12と外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の当接面は平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠10の鍔13と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の当接面は平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
2次巻線ユニット2は、図4の斜視図及び図5の断面図に示す如く、2次巻線47を巻き回された鍔付巻枠40を茶筒型絶縁ケースに収納して構成されている。前記茶筒型絶縁ケースは、底板部となる鍔カバー板部62と内筒となる筒部61を有する内筒絶縁ケース60と、蓋板部となる鍔カバー板部52と前記内筒と摺動自在な外筒となる筒部51を有する外筒絶縁ケース50で構成されている。鍔付巻枠40は、一端に環状の鍔42が、他端に環状の鍔43が形成されている。鍔付巻枠40の鍔42の一部は端子部44として機能する突起部となっている。
2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の一方の鍔43の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの底板部である内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の内表面と当接し、同時に、鍔付巻枠40の他方の鍔42の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの蓋板部である外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の内表面と当接している。外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の一部は端子部53として機能する膨出部となっている。
鍔付巻枠40の鍔42の外表面には2つの環状凹溝42aが形成されており、外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52には環状凹溝42aと嵌合する2つの環状突起52aが形成されている。また、鍔付巻枠40の鍔43の外表面には2つの環状凹溝43aが形成されており、内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62には環状凹溝43aと嵌合する2つの環状突起62aが形成されている。
要するに、2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の鍔42と外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の当接面は平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠40の鍔43と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の当接面も平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
実施例1の同軸同心のトランスの組み立ては、図6に示す如く、内筒絶縁ケース60と外筒絶縁ケース50を備えた2次巻線ユニット2の回りに、外筒絶縁ケース50と同じ長さの筒状の中間遮蔽板70を被せる。次に、中間遮蔽板70が被せられた2次巻線ユニット2を、内筒絶縁ケース30と外筒絶縁ケース20を備えた1次巻線ユニット1に嵌入する。
次に、実施例1のトランスの1次巻線17と接地間の沿面距離、2次巻線47と接地間の沿面距離、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離について詳細に説明する。
実施例1のトランスにおいて、1次巻線17と接地間の沿面距離Lは、図8に示す通り、1次巻線ユニット1の鍔付巻枠10の鍔13の外周面と内筒絶縁ケース30の内周面との当接面の最短距離に、鍔付巻枠10の鍔13の外表面と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の内表面との当接面の最短距離を加えた距離である。即ち、1次巻線17と接地間の沿面距離Lは、鍔13の厚さに鍔13の径方向の凹凸面の長さを加えた距離である。鍔13の径方向の凹凸面の長さは、鍔13の幅を環状凹溝13aにより延長した値である。この延長した値は、環状凹溝13aの凹溝の深さdの2倍2dに凹溝の数n(n=2)を乗じた長さである。従って、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、実施例1のトランスにおける1次巻線17と接地間の沿面距離Lは大幅に延長されていることは明らかである。
実施例1のトランスにおいて、2次巻線47と接地間の沿面距離Lは、図8に示す通り、2次巻線ユニット1の鍔付巻枠40の鍔43の外周面と内筒絶縁ケース60の内周面との当接面の最短距離に、鍔付巻枠40の鍔43の外表面と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の内表面との当接面の最短距離を加えた距離である。即ち、2次巻線47と接地間の沿面距離Lは、鍔43の厚さに鍔43の径方向の凹凸面の長さを加えた距離である。鍔43の径方向の凹凸面の長さは、鍔43の幅を環状凹溝43aにより延長した値である。この延長した値は、環状凹溝43aの凹溝の深さdの2倍2dに凹溝の数n(n=2)を乗じた長さである。従って、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、実施例1のトランスにおける2次巻線47と接地間の沿面距離Lは大幅に延長されていることは明らかである。
実施例1のトランスにおいて、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離は、1次巻線17と接地間の沿面距離Lと2次巻線47と接地間の沿面距離Lの和の距離である。実施例1のトランスは、1次巻線ユニット1と2次巻線ユニット2の2つのユニットで構成され、各ユニットは独立した絶縁ケースで絶縁されているからである。実施例1のトランスにおける1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離が、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、大幅に延長されていることは明らかである。
実施例1のトランスから中間遮蔽板70を除いて構成された同軸同心のトランスにおいても、1次巻線17と接地間の沿面距離、2次巻線47と接地間の沿面距離、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離が、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、大幅に延長されていることは明らかである。
実施例2は、図9から図16に示す如く、1次巻線ユニット1、2次巻線ユニット2、及びコア80から成る同軸異心のトランスで、中間遮蔽板70を備えたトランスである。
1次巻線ユニット1は、図10の斜視図及び図11の断面図に示す如く、1次巻線17を巻き回された鍔付巻枠10を茶筒型絶縁ケースに収納して構成されている。前記茶筒型絶縁ケースは、底板部となる鍔カバー板部32と内筒となる筒部31を有する内筒絶縁ケース30と、蓋板部となる鍔カバー板部22と前記内筒と摺動自在な外筒となる筒部21を有する外筒絶縁ケース20で構成されている。鍔付巻枠10は、一端に環状の鍔12が、他端に環状の鍔13が形成されている。鍔付巻枠10の鍔12の一部は端子部14として機能する突起部となっている。
1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の一方の鍔13の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの底板部である内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の内表面と当接し、同時に、鍔付巻枠10の他方の鍔12の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの蓋板部である外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の内表面と当接している。外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の一部は端子部23として機能する膨出部となっている。
鍔付巻枠10の鍔12の外表面には6つの環状凹溝12aが形成されており、外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22には環状凹溝12aと嵌合する6つの環状突起22aが形成されている。また、鍔付巻枠10の鍔13と外表面には6つの環状凹溝13aが形成されており、内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32には環状凹溝13aと嵌合する6つの環状突起32aが形成されている。
要するに、1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の鍔12と外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の当接面は平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠10の鍔13と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の当接面も平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
2次巻線ユニット2は、図12の斜視図及び図13の断面図に示す如く、2次巻線47を巻き回された鍔付巻枠40を茶筒型絶縁ケースに収納して構成されている。前記茶筒型絶縁ケースは、底板部となる鍔カバー板部62と内筒となる筒部61を有する内筒絶縁ケース60と、蓋板部となる鍔カバー板部52と前記内筒と摺動自在な外筒となる筒部51を有する外筒絶縁ケース50で構成されている。鍔付巻枠40は、一端に環状の鍔42が、他端に環状の鍔43が形成されている。鍔付巻枠40の鍔42の一部は端子部44として機能する突起部となっている。
2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の一方の鍔43の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの底板部である内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の内表面と当接し、同時に、鍔付巻枠40の他方の鍔42の外表面は前記茶筒型絶縁ケースの蓋板部である外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の内表面と当接している。外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の一部は端子部53として機能する膨出部となっている。
鍔付巻枠40の鍔42の外表面には6つの環状凹溝42aが形成されており、外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52には環状凹溝42aと嵌合する6つの環状突起52aが形成されている。また、鍔付巻枠40の鍔43の外表面には6つの環状凹溝43aが形成されており、内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62には環状凹溝43aと嵌合する6つの環状突起62aが形成されている。
要するに、2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の鍔42と外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の当接面は平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠40の鍔43と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の当接面も平面でなく、複数の環状凹部と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
実施例2の同軸異心トランスの組み立ては、図14に示す如く、内筒絶縁ケース30と外筒絶縁ケース20を備えた1次巻線ユニット1の内筒絶縁ケース30の鍔カバー板32を覆うように平板状の中間遮蔽板70を取り付ける。次に、中間遮蔽板70を配置した1次巻線ユニットの上に、内筒絶縁ケース60と外筒絶縁ケース50を備えた2次巻線ユニット2を配置する。
次に、実施例2のトランスの1次巻線17と接地間の沿面距離、2次巻線47と接地間の沿面距離、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離について詳細に説明する。
実施例2のトランスにおいて、1次巻線17と接地間の沿面距離Lは、図16に示す通り、1次巻線ユニット1の鍔付巻枠10の鍔13の外周面と内筒絶縁ケース30の内周面との当接面の最短距離に、鍔付巻枠10の鍔13の外表面と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の内表面との当接面の最短距離を加えた距離である。即ち、1次巻線17と接地間の沿面距離Lは、鍔13の厚さに鍔13の径方向の凹凸面の長さを加えた距離である。鍔13の径方向の凹凸面の長さは、鍔13の幅を環状凹溝13aにより延長した値である。この延長した値は、環状凹溝13aの凹溝の深さdの2倍2dに凹溝の数n(n=6)を乗じた長さである。従って、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、実施例2のトランスにおける1次巻線17と接地間の沿面距離Lは大幅に延長されていることは明らかである。
実施例2のトランスにおいて、2次巻線47と接地間の沿面距離Lは、図16に示す通り、2次巻線ユニット1の鍔付巻枠40の鍔43の外周面と内筒絶縁ケース60の内周面との当接面の最短距離に、鍔付巻枠40の鍔43の外表面と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の内表面との当接面の最短距離を加えた距離である。即ち、2次巻線47と接地間の沿面距離Lは、鍔43の厚さに鍔43の径方向の凹凸面の長さを加えた距離である。鍔43の径方向の凹凸面の長さは、鍔43の幅を環状凹溝43aにより延長した値である。この延長した値は、環状凹溝43aの凹溝の深さdの2倍2dに凹溝の数n(n=6)を乗じた長さである。従って、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、実施例2のトランスにおける2次巻線47と接地間の沿面距離Lは大幅に延長されていることは明らかである。
実施例2のトランスにおいて、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離は、1次巻線17と接地間の沿面距離Lと2次巻線47と接地間の沿面距離Lの和の距離である。実施例2のトランスは、1次巻線ユニット1と2次巻線ユニット2の2つのユニットで構成され、各ユニットは独立した絶縁ケースで絶縁されているからである。実施例2のトランスにおける1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離が、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると大幅に延長されていることは明らかである。
実施例2のトランスから中間遮蔽板70を除いて構成された同軸異心のトランスにおいても、1次巻線17と接地間の沿面距離、2次巻線47と接地間の沿面距離、1次巻線17と2次巻線47との間の沿面距離が、図17〜図20に示した従来のトランスと比較すると、大幅に延長されていることは明らかである。
10 1次巻線用鍔付巻枠
11 筒部
12 鍔
12a 環状凹溝
13 鍔
13a 環状凹溝
14 端子部
15 コア挿入口
17 1次巻線
20 外筒絶縁ケース
21 筒部
22 鍔カバー板部
22a 環状突起
23 端子部
24 端子部絶縁板
25 巻線枠挿入口
30 内筒絶縁ケース
31 筒部
32 鍔カバー板部
32a 環状突起
40 2次巻線用鍔付巻枠
41 胴部
42 鍔
42a 環状凹溝
43 鍔
43a 凹溝
44 端子部
45 1次巻線用ボビン挿入口
46 コア挿入口
47 2次巻線
50 外筒絶縁ケース
51 筒部
52 鍔カバー板部
52a 環状突起
53 端子部
54 端子部絶縁板
55 巻線枠挿入口
60 内筒絶縁ケース
61 筒部
62 鍔カバー板部
62a 環状突起
63 端子保護板
64 コア挿入口
70 中間遮蔽板
80 コア
1次巻線と接地との間の沿環状
2 2次巻線と接地との間の沿面
2 1次巻線と2次巻線との間の沿面


























本発明が解決しようとする第1の課題は、絶縁ケースを備えたトランス用ボビンであって、同軸同心型トランスと同軸異心型トランスのいずれにも適用でき、いずれのタイプのトランスにおいても、中間遮蔽板の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランス用ボビンを提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、絶縁ケースを備えたボビンで用いたトランスにおいて、中間遮蔽の有無に関わらず、トランスに要求される沿面距離を確保することである。
上記課題を解決するために、鍔付巻枠の両端の鍔の外表面と絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面がトランスに要求される沿面距離を決める個所になるようにトランスを構成し、これら2箇所の当接面を平坦面でなく凹凸面とすることによって所要の沿面距離を確保した。
即ち、上記第1の課題を解決するトランス用ボビンは、1次巻線ユニットと2次巻線ユニットを別々に組み立てることができるトランス用ボビンであって、内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースとから成る絶縁ケースと前記絶縁ケースに収納される鍔付巻枠で夫々構成し、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面の夫々に所要の沿面距離を確保するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするトランス用ボビンである。
上記第2の課題を解決するトランスは、中間遮蔽板を備えない同軸同心型トランス、中間遮蔽板を備えた同軸同心型トランス、中間遮蔽板を備えない同軸異心型トランス、又は中間遮蔽板を備えた同軸異心型トランスであって、いずれのトランスも上記第1の課題を解決したトランス用ボビンを夫々備えた1次巻線ユニット並びに2次巻線ユニット及びコアとで構成されたことを特徴とするトランスである。
本発明により、鍔付巻枠を絶縁ケースに収納したトランス用ボビンであって、同軸同心型トランスと同軸異心型トランスのいずれにも適用でき、中間遮蔽板の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるコンパクトなトランス用ボビンが提供された。
また、本発明により、中間遮蔽の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できる同軸同心型トランス又は同軸異心型トランスが提供された。
要するに、1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の鍔12と外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の当接面は平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠10の鍔13と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の当接面は平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
要するに、2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の鍔42と外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の当接面は平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠40の鍔43と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の当接面も平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
要するに、1次巻線ユニット1において、鍔付巻枠10の鍔12と外筒絶縁ケース20の鍔カバー板部22の当接面は平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠10の鍔13と内筒絶縁ケース30の鍔カバー板部32の当接面も平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
要するに、2次巻線ユニット2において、鍔付巻枠40の鍔42と外筒絶縁ケース50の鍔カバー板部52の当接面は平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。また、鍔付巻枠40の鍔43と内筒絶縁ケース60の鍔カバー板部62の当接面も平面でなく、複数の環状凹溝と環状突起が嵌合した凹凸面となっているのである。
本発明が解決しようとする第1の課題は、1次巻線ユニットと2次巻線ユニットとコアとから成るトランスの各巻線ユニットを独立して絶縁する絶縁ケースと前記絶縁ケースに収納される鍔付巻枠で構成されたトランス用ボビンであって、中間遮蔽板の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランス用ボビンを提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、同軸同心型トランスであっても同軸異心型トランスであっても、中間遮蔽の有無に関わらず、トランスに要求される沿面距離を確保することである。
上記課題を解決するために、鍔付巻枠の両端の鍔の外表面と絶縁ケースの内表面と当接する2箇所の当接面がトランスに要求される沿面距離を決める箇所になるようにトランスを構成し、これら2箇所の当接面を平坦面でなく凹凸面とすることによって所要の沿面距離を確保した。
即ち、上記第1の課題を解決するトランス用ボビンは、1次巻線ユニットと2次巻線ユニットとコアとから成るトランスの各巻線ユニットを独立して絶縁する絶縁ケースと前記絶縁ケースに収納される鍔付巻枠で構成されたトランス用ボビンであって、前記絶縁ケースは内筒絶縁ケースと外筒絶縁ケースから成り、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前記絶縁ケースの内表面に当接する2箇所の当接面の夫々に沿面距離を延長するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするトランス用ボビンである。
上記第2の課題を解決するトランスは、独立して絶縁される1次巻線ユニット並びに2次巻線ユニット、及びコアとから成る同軸同心型トランス若しくは同軸異心型トランスであって、各巻線ユニットは上記第1の課題を解決するトランス用ボビンを用いて構成されていることを特徴とするトランスである。
本発明により、1次巻線ユニットと2次巻線ユニットとコアとから成るトランスの各巻線ユニットを独立して絶縁する絶縁ケースと前記絶縁ケースに収納される鍔付巻枠で構成されたトランス用ボビンであって、中間遮蔽板の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランス用ボビンが提供された。
また、本発明により、同軸同心型トランスであっても同軸異心型トランスであっても、中間遮蔽の有無に関わらず、1次巻線と接地との間、2次巻線と接地との間、及び1次巻線と2次巻線との間の夫々の沿面距離を所要の値に確保できるトランスが提供された。

Claims (7)

  1. 鍔付巻枠と絶縁ケースとから成り、前記鍔付巻枠の両端の鍔の外表面が前記絶縁ケースの内表面に当接する2箇所の当接面の夫々に沿面距離を延長するための複数の環状の凹凸部が形成されていることを特徴とするトランス用ボビン。
  2. 前記絶縁ケースは茶筒型絶縁ケースであって、前記鍔付巻枠の一端の鍔の外表面と前記茶筒型絶縁ケースの底板部の内表面との当接面の一方には複数の環状凹溝が他方には前記凹溝と嵌合する複数の環状突起が夫々形成されていること、及び、前記鍔付巻枠の他端の鍔の外表面と前記茶筒型絶縁ケースの蓋板部の内表面との当接面の一方には複数の環状凹溝が他方には前記凹溝と嵌合する複数の環状突起が夫々形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランス用ボビン。
  3. 前記茶筒型絶縁ケースは、底板部となる鍔カバー板部と内筒となる筒部を有する内筒絶縁ケースと、蓋板部となる鍔カバー板部と前記内筒と摺動自在な外筒となる筒部を有する外筒絶縁ケースとから成るものであることを特徴とする請求項2に記載のトランス用ボビン。
  4. 請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に1次巻線が巻き回された1次巻線ユニット、請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に2次巻線が巻き回された2次巻線ユニット、及び、コアを同軸同心に配置して構成されたトランス。
  5. 請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に1次巻線が巻き回された1次巻線ユニット、請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に2次巻線が巻き回された2次巻線ユニット、及び、コアを同軸異心に配置して構成されたトランス。
  6. 請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に1次巻線が巻き回された1次巻線ユニット、請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に2次巻線が巻き回された2次巻線ユニット、コア、及び、環状の中間遮蔽板を同軸同心に配置して構成されたトランス。
  7. 請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に1次巻線が巻き回された1次巻線ユニット、請求項1若しくは2に記載の構造のボビンを用い、その鍔付巻枠に2次巻線が巻き回された2次巻線ユニット、コア、及び、平板状の中間遮蔽板を同軸異心に配置して構成されたトランス。


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