JP2016148214A - 浴室用気密材 - Google Patents

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Abstract

【課題】気密性が良く、作業性に優れた浴室用気密材を提供すること。
【解決手段】熱可塑性繊維からなり不織布にフィルム又はシートを接合した浴室用気密材3であって、JIS A 5905(2003)に基づいて測定した曲げ強さが0.0015〜0.0100MPaであり、フラジール形通気性試験機によって測定した通気度が0〜2cm/cm/Sである。
【選択図】図1

Description

本発明は、浴室用気密材に関するものである。
省エネの観点から、建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面の隙間をフィルム等で塞ぎ、床下からの冷気や暖気を遮断する手法が用いられている。
また、特許文献1には、不織布と熱可塑性樹脂フィルムからなる通気性に優れた積層シートが開示されている。
特開2006−334906号公報
フィルムやシートを気密材として用いた場合、建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面を塞ぐのに、それぞれの壁面にフィルムやシートをテープで止めるなどの作業が必要で、作業性が悪く、又テープの止め方が不十分な場合は隙間から冷気や暖気が漏れるなどの課題もある。
特許文献1に記載の通気性積層シートは通気性が高いため、冷気や暖気の遮断ができない。
そこで、本発明は、浴室用気密材として優れた曲げ強さを持っているため、建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面を隙間なく塞ぐことができ、且つ、床下からの冷気や暖気の遮断性(気密性)が良く、作業性に優れた浴室用気密材を提供することを課題とするものである。
本発明は、前記課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、次のような手段を採用するものである。
(1)熱可塑性繊維からなる不織布にフィルム又はシートを接合した浴室用気密材であって、JIS A 5905(2003)に基づいて測定した曲げ強さが0.0015〜0.0100MPaであり、フラジール形通気性試験機によって測定した通気度が0〜2cm/cm/Sであることを特徴とする浴室用気密材。
(2)前記熱可塑性繊維からなる不織布の密度が5〜40kg/mであり、厚みが20〜50mmの範囲であることを特徴とする前記(1)に記載の浴室用気密材。
(3)前記熱可塑性繊維からなる不織布がポリエチレンテレフタレート繊維からなり、且つ熱可塑性バインダー繊維を不織布全体に対し10〜40質量%含有させることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の浴室用気密材。
本発明によれば、浴室用気密材として十分な気密性を保持しながら、建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面との間に隙間なく設置できる曲げ強さを有するため、密着性に優れ、且つ、作業性に優れた浴室用気密材を提供することができる。
建築壁面、浴室(ユニットバス)壁面および浴室用気密材の外観を示す概略斜視図である。
本発明の浴室用気密材は、熱可塑性繊維からなる不織布にフィルム又はシートを接合した浴室用気密材であって、JIS A 5905(2003)に基づいて測定した曲げ強さが0.0015〜0.0100MPaであり、フラジール形通気性試験機によって測定した通気度が0〜2cm/cm/Sであることを特徴とする浴室用気密材である。すなわち、本発明の浴室用気密材は、優れた気密性と作業性を併せ持つものである。
まず、本発明の浴室用気密材の構成について述べる。本発明の浴室用気密材は、浴室用気密材として建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面を隙間なく塞ぎ、優れた作業性能を発揮させるための不織布と、気密性を保つためのフィルム又はシートを接合したものである。
上記の不織布は、生産性や断熱性能の均一性の観点から熱可塑性繊維からなることが必要である。また、上記の不織布は、さらに熱可塑性バインダー繊維を含有することが好ましい。また、上記の不織布は、本発明の効果を阻害しない範囲において、熱可塑性繊維や熱可塑性バインダー繊維以外の繊維などを含んでいてもよい。
上記の不織布を構成する熱可塑性繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維やポリアミド6繊維やポリプロピレン繊維が挙げられるが、なかでも疎水性や耐熱性に優れ、浴室用断熱材の耐久性や難燃性の向上に寄与する観点からポリエチレンテレフタレート繊維が好ましい。一方で、綿や羊毛などの天然繊維は床下湿度が高くなった時にカビが発生するなどの問題があるので好ましくない。
不織布は、単糸繊度が1.0〜10dtexの熱可塑性繊維を使用することが好ましい。
また、不織布の笠高性を上げ、曲げ強さを向上させるために、中空構造を持つ熱可塑性繊維を不織布全体に対して20〜80質量%含有することが好ましい。不織布が、中空構造を持つ熱可塑性繊維を不織布全体に対して20質量%以上含有することで、不織布の曲げ強さがより向上し、浴室用気密材の壁面間の密着性と作業性がより一層向上する。一方で、不織布が、中空構造を持つ熱可塑性繊維を不織布全体に対して80質量%以下含有することで、中空構造を持つ熱可塑性繊維の比率が高すぎないように抑えることができるため、浴室用気密材の優れた密着性と作業性を担保しつつ嵩高になりすぎることを抑制することができる。この点で、不織布は、中空構造を持つ熱可塑性繊維を不織布全体に対して、下限としては30質量%以上含有することがより好ましく、上限としては60質量%以下含有することがより好ましい。
熱可塑性バインダー繊維は芯鞘構造とし、ポリエステルからなるバインダー繊維を鞘部として用いることが好ましく、熱可塑性繊維の融点よりも30℃以上低い温度から溶融するものであることが好ましい。
熱可塑性バインダー繊維の構造としては、芯部にポリエチレンテレフタレート、鞘部にバインダー成分からなる芯鞘構造とすることが、不織布の熱収縮を抑制することができる観点から好ましい。バインダー成分としては、特に限定されるものではないが、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、イソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、低級アルキレングリコール、並びにポリアルキレングリコール及び/またはそのモノエーテルからなる共重合ポリエステルを使用することが好ましい。
熱可塑性バインダー繊維は不織布全体に対し10〜40質量%含有させることが好ましい。熱可塑性バインダー繊維の含有率を10質量%以上とすることで熱可塑性繊維同士を十分に接着することができ、不織布の曲げ強さを一定以上とすることができる。一方で、熱可塑性バインダー繊維の含有率を40質量%以下とすることで、熱可塑性繊維間の接着が強すぎるため不織布が固くなることを抑制した浴室用気密材を得ることができる。
また、使用する熱可塑性繊維は捲縮を有することが好ましい。そうすることで、浴室用気密材として嵩高性が向上することで断熱性能や形態保持性に優れた浴室用気密材を得ることができる。また、カーディング法において針にしっかり引っかかり、他の繊維と均一に分散し緻密に絡み合うことができ、安定した高収率な不織布を得ることができる。
熱可塑性繊維の平均繊維長は、10〜90mmであることが好ましい。平均繊維長が10mm以上の熱可塑性繊維をバインダー繊維で結合することにより、不織布の剛軟度がより優れたものとなり、形態保持性において、より優れる不織布が得られるため好ましい。一方、熱可塑性繊維の平均繊維長を90mm以下とすることで、熱可塑性繊維とバインダー繊維とを有する不織布の製造工程、すなわちカーディング法又はエアレイド法等の繊維分散工程において、熱可塑性繊維とバインダー繊維が均一に分散して緻密に絡み合い、微細な空隙を持つことができ、曲げ強さに優れた浴室用気密材が得られる。
また、熱可塑性繊維からなる不織布の密度は5〜40kg/mとすることが好ましい。熱可塑性繊維からなる不織布の密度を5kg/m以上とすることで浴室用気密材の曲げ強さがより向上する。一方、熱可塑性繊維からなる不織布の密度を40kg/m以下とすることで、浴室用気密材の曲げ強さは大きくなりすぎず、作業性に優れたものとなるとともに、浴室用気密材の軽量化が可能となり、建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面の隙間を塞ぐ作業性がより優れたものとなる。この点で、熱可塑性繊維からなる不織布の密度は、下限としては10kg/m以上であることがより好ましく、上限としては30kg/m以下であることがより好ましい。
熱可塑性繊維からなる不織布の厚みは20〜50mmであることが好ましい。熱可塑性繊維からなる不織布の厚みを20mm以上とすることで建築壁面と浴室(ユニットバス)壁面の幅広い隙間範囲を密着させることができる。熱可塑性繊維からなる不織布の厚みを50mm以下とすることで作業時の折りたたみ性がより優れたものとなる。この点で、熱可塑性繊維からなる不織布の厚みは、下限としては25mm以上であることがより好ましく、上限としては45mm以下であることがより好ましい。
不織布の製造方法としては、熱可塑性繊維および必要に応じて熱可塑性バインダー繊維を混ぜ合わせ、開繊後、カーディング法又はエアレイド法にて得られるウェブを複数枚積層し、熱処理を行うことで得るのが好ましい。すなわち、このカーディング法又はエアレイド法により熱可塑性繊維と熱可塑性バインダー繊維が均一に分散したウエブを複数枚積層させて不織布を作ることができる。熱処理温度は、一例として、熱可塑性バインダー繊維中のバインダー成分(低融点成分)が軟化又は溶融する温度より高く、同バインダー成分以外の成分が溶融する温度より低い温度を挙げることができる。これにより、バインダー成分(低融点成分)が軟化又は溶融し、熱可塑性繊維を強固に繋ぎ止めることができ、長期形態保持性に優れる浴室用気密材となる。熱処理の手法は熱風乾燥機、熱風循環式熱処理機、赤外線ヒーター、熱ロールなどを用いることができるが、これに限定されるものではない。
密度と厚さの調整方法は不織布の積層工程における送り速度等により、不織布の積層量を決定することで密度を調整することができ、さらに、熱処理工程の前にロールにて不織布の厚さを調整することで、均一な厚みの不織布を得ることができる。
また、床下からの冷気等の気流を遮断するために不織布にはフィルム又はシートを貼りあわせることが必要である。
上記フィルム又はシートの素材としてはポリエチレンテレフタレートやポリアミドやポリエチレンが上げられるが、疎水性や耐久性に寄与する観点からポリエチレンテレフタレートやポリアミド系が好ましい。
フィルム又はシートの構成として不織布との貼りあわせ時の接着性を向上させるために、ポリエチレンテレフタレートやポリアミド系と融点の低いポリエチレンの2層構造とすることが好ましい。
フィルム又はシートの厚みは10〜60μmであることが気流を遮断するために好ましい。
浴室用気密材の曲げ強さとしては0.0015〜0.0100MPaであることが必要である。曲げ強さが0.0015MPa以上であれば、気密材を折り曲げて建築壁と浴室(ユニットバス)壁の間に充填したときに密着性が高くなり壁と壁の隙間に落ちることはなく作業性に優れる。曲げ強さが0.0100MPa以下であれば、気密材を折り曲げやすく作業性に優れる。より好ましくは、浴室用気密材の曲げ強さは0.0015〜0.0080MPaである。
浴室用気密材の曲げ強さは、上記のとおり、不織布を構成する熱可塑性繊維の単糸繊度または繊維長を調整すること、不織布を構成する熱可塑性繊維を中空構造とすること、不織布を構成する熱可塑性繊維が捲縮を有するものとすること、もしくは不織布の目付を調整すること等の手段を1以上組み合わせることで上記の範囲とすることができる。
ここで、浴室用気密材の曲げ強さは、上記のとおり、熱可塑性バインダー繊維を使用すること、熱可塑性バインダー繊維の含有量を調整すること、または不織布の密度と厚みを調整すること等の手段を1以上組み合わせることで上記の範囲とすることができる。
フラジール形通気性試験機によって測定した浴室用気密材の通気度は0〜2cm/cm/Sであることが必要である。上記範囲内であれば床下からの冷気を当該気密材で遮断することができる。好ましくは、フラジール形通気性試験機によって測定した浴室用気密材の通気度は0〜1cm/cm/Sである。
得られた浴室用気密材を施工する方法としては、まずは所定の幅と長さに裁断した浴室用気密材を作成し、フィルム面が凸面となるように長さ方向に折り曲げる。
次に、折り曲げた浴室用気密材を建築壁と浴室(ユニットバス)壁の隙間にはめていくが、この時はフィルム面が床下になるようにはめた方が隙間にはいりやすいので好ましい。
又、壁の隙間にはめる時に、浴室(ユニットバス)もしくは建築壁のどちらかに両面テープを貼っておけば浴室用気密材が固定でき落下する可能性が低くなるので好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において様々な変形や修正が可能である。また、実施例および比較例の性能は次の方法で測定した。
図1は、建築壁面、浴室(ユニットバス)壁面および浴室用気密材の外観を示す概略斜視図である。図1において、1は建築壁面、2は浴室(ユニットバス)、3は浴室用気密材であり、4はフィルム又はシート、5は不織布、thは浴室用気密材の厚さを示す。
(1)厚み
得られた浴室用気密材の側面の縦方向の長さ(図1における記号th参照)を金型定規で測定し、厚さ(mm)とした。
(2)密度
目付(g/m)をJIS L 1913(1998)6.2に基づいて以下の方法で測定した。
得られた浴室用気密材から300mm×300mmの試験片を、鋼製定規とかみそり刃とを用いて3枚採取した。標準状態における試験片の質量を測定して、単位面積当たりの質量msを次の式によって求め、3枚の単位面積当たりの質量の平均値を算出して目付とした。
ms=m/S
ms:単位面積当たりの質量(g/m
m:試験片の質量(g)
S:試験片の面積(m)。
次に目付けを(1)の厚みで割り、密度(kg/m)を求めた。
(3)単糸繊度
JIS L 1015(1999)8.5.1 A法に基づき試料を金ぐしで平行に引きそろえ、これを切断台上においたラシャ紙の上に載せ、適度の力でまっすぐに張ったままゲージ板を圧着し、安全かみそりなどの刃で30mmの長さに切断し、繊維を数えて300本を一組とし、その質量を量り、見掛繊度を求める。この見掛繊度と別に測定した平衡水分率とから、次の式によって正量繊度(dtex)を算出し、5回の正量繊度の平均値を求めて単糸繊度とした。
F0=D’×{(100+R0)/(100+Re)}
F0:正量繊度(dtex)
D’:見掛繊度(dtex)
R0:公定水分率(0.4)
Re:平衡水分率。
(4)繊維長
JIS L 1015(1999)8.4.1 A法に基づき試料を金ぐしに平行に引きそろえ、ペア形ソーターでステープルダイヤグラムを約25cm幅に作製する。作製の際、繊維を全部ビロード板上に配列するためにグリップでつかんで引き出す回数は、約70回とする。この上に目盛りを刻んだセルロイド板を置き、方眼紙上に図記する。この方法で図記したステープルダイヤグラムを50の繊維長群に等分し、各区分の境界及び両端の繊維長を測定し、両端繊維長の平均に49の境界繊維長を加えて50で除し、平均繊維長(mm)を算出して繊維長を得た。
(5)曲げ強さ
JIS A 5905:2003 6.6に準じて測定した。得られた浴室用気密材から、縦方向および横方向のそれぞれについて、幅50mm、長さ150mmの試験片を3枚ずつ採取した。上記規定に準じた曲げ強さ試験装置(支点及び荷重作用点の曲率半径はそれぞれ5.0mm)に、スパン(L)100mmとして試験片を設置し、スパンの中間位置にて試験片の表面から平均変形速度50mm/分の荷重を加え、その最大荷重(P)を測定し、次式によって曲げ強さを求め、6枚の曲げ強さの平均値を算出した。
曲げ強さ(MPa)=3PL/2bt
ここに、P:最大荷重(N)
L:スパン(mm)
b:試験片の幅(mm)
t:試験片の厚さ(mm)。
(6)通気度
JIS L 1096−1999 8.27.1 A法(フラジール形法)に準じて測定した。
(7)気密材の作業性
得られた浴室用気密材を幅33.5cm、長さ265cmに裁断したものを4本作成し、建築壁と浴室(ユニットバス)壁の間が32mmの隙間に気密材を長さ方向に2つ折りして隙間を埋めて作業性を以下の判断基準で級判定を実施した。
◎:折り曲げ性も良好で、建築壁と浴室(ユニットバス)壁の隙間へのはめ込み性も良好で、隙間から落下しない。
○:折り曲げ時にややかたく折り曲げにくく、建築壁と浴室(ユニットバス)壁の隙間へ強く押し込めばはめ込むことができるが、隙間から落下しない。
×:折り曲げにくかったり、建築壁と浴室(ユニットバス)壁の隙間へはめ込んだ時に隙間から落下する。
(8)総合評価
浴室用気密材としての総合評価を以下の判断基準で級判定を実施した。
○:気密性も良好で、作業性も良好。
×:気密性又は作業性が不良。
[実施例1]
(フィルム)
ポリアミド6とポリエチレンの2層からなる厚み40μmの市販されているフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
熱可塑性繊維として平均繊維長51mm、単糸繊度6.6デシテックスの中空ポリエチレンテレフタレート短繊維(東レ(株)“テトロン”(登録商標))を60質量%、平均繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート短繊維(東レ(株)“テトロン”(登録商標))を15質量%、また、熱可塑性バインダー繊維として平均繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート短繊維の芯鞘複合繊維(鞘成分:低融点ポリエチレンテレフタレート(融点110℃)、芯成分:ホモポリエチレンテレフタレート(融点255℃)、鞘比率50重量%、東レ(株)“サフメット”(登録商標)T9611)を25質量%の比率で混繊した。
カードマシンを用いて混繊、開繊し、均一なウェブを成形した。次にウェブを所定の厚みとなるように積層し、プレスロールでウエブの厚みを25mmとなるように押さえながら、上下ネットコンベヤーを有する215℃の熱処理炉にて繊維間を熱融着させ、密度30kg/mとなるように調整し、加熱炉から出てきた不織布に先ほどのフィルムをポリエチレン面側が不織布面になるように設定し、145℃の加熱ローラーで抑えながらフィルムを溶かして不織布と接合した浴室用気密材を得た。
得られた浴室用気密材の不織布層の密度は30kg/m、厚み25mmであり、曲げ強さは0.0089MPa、通気度は0cm/cm/sと通気性もなく良好な浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、折り曲げ性、はめ込みも良好で、作業性は「◎」の評価であった。
又、総合評価も「○」であった。
[実施例2]
(フィルム)
実施例1と同じフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
熱可塑性繊維として平均繊維長51mm、単糸繊度6.6デシテックスの中空ポリエチレンテレフタレート短繊維(東レ(株)“テトロン”(登録商標))を40質量%、平均繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート短繊維(東レ(株)“テトロン”(登録商標))を45質量%、また、熱可塑性バインダー繊維として平均繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート短繊維の芯鞘複合繊維(鞘成分:低融点ポリエチレンテレフタレート(融点110℃)、芯成分:ホモポリエチレンテレフタレート(融点255℃)、鞘比率50重量%、東レ(株)“サフメット”(登録商標)T9611)を15質量%の比率で混繊した。
カードマシンを用いて混繊、開繊し、均一なウェブを成形した。次にウェブを所定の厚みとなるように積層し、プレスロールでウエブの厚みを45mmとなるように押さえながら、上下ネットコンベヤーを有する215℃の熱処理炉にて繊維間を熱融着させ、密度11kg/mとなるように調整し、加熱炉から出てきた不織布に先ほどのフィルムをポリエチレン面側が不織布面になるように設定し、145℃の加熱ローラーで抑えながらフィルムを溶かして不織布と接合した浴室用気密材を得た。
得られた浴室用気密材の不織布層の密度は11kg/m、厚み45mmであり、曲げ強さは0.0019MPa、通気度は0cm/cm/sと通気性もなく良好な浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、折り曲げ性、はめ込みも良好で、作業性は「◎」の評価であった。
又、総合評価も「○」であった。
[実施例3]
(フィルム)
実施例1と同じフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
実施例1と同じ原綿構成および作製方法により得られた浴室用気密材の不織布層の密度は30kg/m、厚み45mmであり、曲げ強さは0.0081MPa、通気度は0cm/cm/sと通気性もなく良好な浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、折り曲げ性がやや固く、はめ込みもやや強く押しこみ、作業性の評価は「○」であった。
又、総合評価も「○」であった。
[実施例4]
(フィルム)
実施例1と同じフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
実施例2と同じ原綿構成および作製方法により得られた浴室用気密材の不織布層の密度は12.5kg/m、厚み20mmであり、曲げ強さは0.0017MPa、通気度は0cm/cm/sと通気性もなく良好な浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、折り曲げ性、はめ込みも良好で、作業性は「◎」の評価であった。
又、総合評価も「○」であった。
[比較例1]
(フィルム)
使用しなかった。
(浴室用気密材の作成)
実施例1と同じ原綿構成および作製方法により得られた浴室用気密材の不織布層の密度は30kg/m、厚み25mmであり、曲げ強さは0.0082MPa、通気度は20cm/cm/sと通気性が高く、気密性に劣る浴室用気密材となった。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、折り曲げ性、はめ込みも良好で、作業性は「◎」の評価であった。
又、総合評価は、気密性が不良で「×」であった。
[比較例2]
(フィルム)
実施例1と同じフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
実施例2と同じ原綿構成および作製方法により得られた浴室用気密材の不織布層の密度は12.5kg/m、厚み10mmであり、曲げ強さは0.0012MPa、通気度は0cm/cm/sと曲げ強さが低い浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、曲げ強さが低いために柔らかく、隙間へはめ込んだ時に隙間から落下するため、作業性は「×」の評価であった。
又、総合評価は、作業性が不良で「×」であった。
[比較例3]
(フィルム)
実施例1と同じフィルムを用いた。
(浴室用気密材の作成)
実施例1と同じ原綿構成および作製方法により得られた浴室用気密材の不織布層の密度は44kg/m、厚み45mmであり、曲げ強さは0.012MPa、通気度は0cm/cm/sと曲げ強さが高い浴室用気密材を得た。
次に、得られた浴室用気密材の作業性を確認したが、曲げ強さが高いために折り曲げるのが難しく、隙間へのはめ込みが困難であり、作業性は「×」の評価であった。
又、総合評価は、作業性が不良で「×」であった。
1 建築壁面
2 浴室(ユニットバス)
3 浴室用気密材
4 フィルム又はシート
5 不織布
th 浴室用気密材の厚さ

Claims (3)

  1. 熱可塑性繊維からなり不織布にフィルム又はシートを接合した浴室用気密材であって、JIS A 5905(2003)に基づいて測定した曲げ強さが0.0015〜0.0100MPaであり、フラジール形通気性試験機によって測定した通気度が0〜2cm/cm/Sであることを特徴とする浴室用気密材。
  2. 前記熱可塑性繊維からなる不織布の密度が5〜40kg/mであり、厚みが20〜50mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の浴室用気密材。
  3. 前記熱可塑性繊維からなる不織布がポリエチレンテレフタレート繊維からなり、且つ熱可塑性バインダー繊維を不織布全体に対し10〜40質量%含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の浴室用気密材。
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