JP3185894U - 天井材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天井材は、厚さ方向に圧縮することにより厚さを減少させた個所を有することにより、剛性および外観および取扱い性に優れる。厚さを減少させた個所としては特に限定されないが、剛性および外観を向上させる上で、厚さを減少させた前記個所が、平面図において天井材の周囲および/または内部に位置することが好ましい。また、厚さ方向に圧縮することにより厚さを減少させた個所は、側面図(天井材を厚さ方向に切断した際の断面図)において、一方の表面側に偏在していてもよいし、厚さ方向に対して中央に位置していてもよい。さらには、厚さを減少させた個所を複数個所配する場合は、一方の表面側に全て偏在させてもよい。
【選択図】図5
Description
その軽量化として、軽量化された石膏硬化体にカット性が良好な補強材を配合したり、鉱物質繊維と有機質繊維とを含む水性スラリーを抄造したものなどが提案されているが、軽量性の点でまだ満足とはいえなかった(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
さらには、フラットな天井材では、天井材をフレームやTバーに設置する際、おさまりが悪い、外観が悪い、さらには取扱い性が悪いという問題があった。
その際、厚さを減少させた前記個所が、天井材の周囲および/または内部に位置することが好ましい。また、前記の圧縮が加熱圧縮であることが好ましい。また、天井材が、主体繊維とバインダー繊維を含む繊維構造体の少なくとも1表面または内部に不燃シートを積層してなる複合繊維構造体からなることが好ましい。その際、前記不燃シートが、無機繊維シートまたは金属シートであることが好ましい。また、前記繊維構造体が、主体繊維とバインダー繊維とが重量比率で95/5〜5/95となるように混綿され、前記バインダー繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記バインダー繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体であることが好ましい。また、前記主体繊維とバインダー繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列していることが好ましい。また、前記繊維構造体の密度が10〜200kg/m3の範囲内であることが好ましい。また、前記繊維構造体の厚さが2〜40mmの範囲内であることが好ましい。また、前記繊維構造体の目付けが600g/m2以下であることが好ましい。
本考案の天井材は、厚さ方向に圧縮することにより厚さを減少させた個所を有することにより、剛性および外観および取扱い性に優れる。
ここで、厚さを減少させた個所としては特に限定されないが、剛性および外観を向上させる上で、厚さを減少させた前記個所が、平面図において天井材の周囲および/または内部に位置することが好ましい。より具体的には、例えば、図4(A)に示すように圧縮部1を天井材の周囲(すなわち、4辺の縁部)に配した事例、図4(B)のように圧縮部1を天井材の周囲および十字状に配した事例、図4(C)、図4(D)に示すように圧縮部1を天井材の周囲および1辺から対向する辺まで縞状に配した事例などが好適に例示される。
前記主体繊維において、その単繊維繊度は優れた剛性を得る上で1dtex以上(より好ましくは1〜30dtex、特に好ましくは6〜10dtex)であることが好ましい。該単繊維繊度が1dtexよりも小さいと、天井材の剛性が低下するおそれがある。
前記繊維構造体としては、前記主体繊維とバインダー繊維とが重量比率で95/5〜5/95となるように混綿され、前記バインダー繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記バインダー繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体であることが好ましい。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
また、前記バインダー繊維において、繊維長は5mm以上が好ましく、より好ましくは30〜100mmである。該繊維長が5mmよりも小さいと十分な剛性が得られないおそれがある。逆に該繊維長が100mmよりも大きいと、工程安定性が損なわれるおそれがある。
ここで、「厚さ方向に配列している」とは、繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(B)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(A)とするとき、B/Aが1.5以上であることである。
また、前記繊維構造体の厚さとしては2〜40mmの範囲内であることが好ましい。該厚さが2mmよりも小さいと剛性が低下するおそれがある。逆に、該厚さが40mmよりも大きいと天井材を取付ける際に取扱性が低下したり、スペースの問題が発生するおそれがある。
また、前記繊維構造体の目付けとしては600g/m2以下(より好ましくは100〜600g/m2)であることが好ましい。該目付けが600g/m2よりも大きいと天井材の軽量性が損なわれるおそれがある。
ここで、無機繊維シートとしては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維やロックウール等による、織編物や不織布などが例示される。また、金属シートとしては、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)等(これらを各種色調に塗装したカラー金属板を含む。)の一種をロール成形、プレス成形、押出成形等によってシート状に成形したものなどが例示される。
かかる複合繊維構造体において、例えば図4および図5に示すように部分的に厚さ方向に圧縮することにより、本考案の天井材が得られる。
その際、圧縮の方法は特に限定されず、常温下で圧縮する方法や加熱圧縮などが例示される。特に、後記のようにバインダー繊維を用いる場合は、かかるバインダー繊維の融点(または軟化点)以上の温度で加熱圧縮すると、天井材の剛性がより向上し好ましい。その際、加熱圧縮する方法は特に限定されず、通常のホットプレス機を用いた方法でよい。
また、圧縮部の巾は5〜25mmであることが好ましい。また、圧縮部の厚さは0.2〜1.5mmであることが好ましい。
また、図6(B)で示すように、本考案の天井材を天井フレームに直接ビスなどで固定するときは、ビス留めが容易になる。例えばポリエステル短繊維を積層した板状体の場合、密度が低いと繊維がビスに絡みつき施工性が悪くなるところ、加熱圧縮することにより繊維が樹脂化して絡みにくくなり、施工性が向上する。
なお、本考案の天井材には、通常の染色加工や起毛加工が施されていてもよい。さらには、撥水加工、防炎加工、難燃加工、マイナスイオン発生加工など公知の機能加工が付加されていてもさしつかえない。さらには、他のシート状物などの付加物などを適宜付加してもよい。
本考案の天井材は、剛性および外観および取扱い性に優れるので、一般住宅や公共建築物(学校、体育館、プールなど)に好適に使用される。
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図2において0°≦θ≦45°)の総本数を(B)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図2において45°<θ≦90°)の総本数を(A)としてB/Aを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
コーンカロリーメーターを使用し、ISO5660−Fire test−Reaction to fire/Part1:Heat release(建材試験情報10 ‘99、39〜41)に従って防火試験を行った。その際、輻射電気ヒーターから複合繊維構造体の表面に50kW/m2の輻射熱を20分間照射した。
JIS K6400により測定した。
下記式により密度(g/cm3)を求めた。
密度(g/cm3)=ウエブの目付け(g/cm2)/繊維構造体の厚さ(cm)
電子顕微鏡で350倍に拡大し、n数10で単繊維径を測定し、その平均値を算出した。
JIS K7203に準拠して50mm(幅)×150mm(長さ)のサイズの試験片を用い、スパン100mmにて、10mm/分の曲げ速度で最大の曲げ強さを測定し剛性(N/5cm)とした。
主体繊維として帝人ファイバー(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維(単繊維繊度6.6dtex、繊維長51mm、捲縮数9個/2.54cm)を60重量%、バインダー繊維として帝人ファイバー(株)製共重合ポリエチレンテレフタレート短繊維(単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm、捲縮数11個/2.54cm)40重量%を開繊、混綿した後、不織布製造設備のカーディング、クロスレイヤーを経て、次にStruto社製Struto設備(特表2002−516932号公報に示された装置と同様のもの)を使用して繊維を厚み方向に配列した不織布を作製した。引続き試料の両面から140〜200℃の加熱処理を施してさらに加熱処理ゾーン出口にてローラで該不織布を圧縮して厚さを調節して目付け240g/m2、厚さ20mmの繊維構造体を得た。
次いで、前記繊維構造体の上面にユニチカグラスファイバー株式会社製ガラスクロスH201(経糸と緯糸の打ち込み本数は、それぞれ42本/25mm、32本/25mm、厚さは0.17mm、重量は210g/m2)を積層して熱ローラにて加熱圧縮を行い積層し、厚さ4mmの複合繊維構造体を得た。
該複合繊維構造体の難燃性を測定したところ、
(i) 20分間のサンプル面積に対する最高発熱速度が148kW/m2であった。
(ii) 20分間のサンプル面積に対する総発熱量が5.2MJ/m2であった。
(iii) 20分間、裏面まで貫通する亀裂および穴がなかった。
また、剛性は、縦方向が 7.9N/5cm、横方向が8.6N/5cmと剛性が高いものであった。
次いで、該複合繊維構造体を用いて、図4(A)および図5(A)に示すように、周囲を巾5mm、厚さ0.5mmとなるよう温度180℃で加熱圧縮することにより天井材を得た。次いで、図6(A)に示すようにTバーに取り付けた。
得られた天井材は、加熱圧縮する前のものと比較して、剛性および外観および取扱い性においてさらに優れたものであった。
実施例1のガラスクロスのかわりに住軽アルミ箔製アルミニウムシート(厚さ50μm、目付80g/m2)を使用すること以外は、実施例1と同様にして複合繊維構造体を得た。
該複合繊維構造体の難燃性を測定したところ、
(i) 20分間のサンプル面積に対する最高発熱速度が145kW/m2であった。
(ii) 20分間のサンプル面積に対する総発熱量が6.2MJ/m2であった。
(iii) 20分間、裏面まで貫通する亀裂及び穴がなかった。
また、剛性は、縦方向が 3.7N/5cm、横方向が5.8N/5cmと剛性が高いものであった。また、吸音性は、1000Hz、2000Hz,3150Hz,4000Hzの吸音率がそれぞれ18%、21%、64%、54%となり、吸音性も高いものであった。
次いで、該複合繊維構造体を用いて、図4(A)および図5(A)に示すように、周囲を巾10mm、厚さ1.0mmとなるよう温度180℃で加熱圧縮することにより天井材を得た。次いで、図6(A)に示すようにTバーに取り付けた。
得られた天井材は、加熱圧縮する前のものと比較して、剛性および外観および取扱い性においてさらに優れたものであった。
実施例1の繊維構成を、帝人ファイバー(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維6.6dtex×51mmを45重量%、帝人テクノプロダクツ(株)製耐熱アラミド繊維(コーネックス(登録商標)2.2dtex×51mmを25重量%、バインダー繊維として帝人ファイバー(株)製共重合ポリエチレンテレフタレート短繊維2.2dtex×51mmを30重量%に変えて目付340g/m2、厚さ20mmの繊維構造体を作製した。
次いで、前記繊維構造体の上面にユニチカグラスファイバー株式会社製ガラスクロスH201(経糸と緯糸の打ち込み本数は、それぞれ42本//25mm、32本/25mm、厚さは0.17mm、重量は210g/m2)を積層して熱ローラにて加熱圧縮を行い積層し、厚さ4mmの複合繊維構造体を得た。
該複合繊維構造体の難燃性を測定したところ、
(i) 20分間のサンプル面積に対する最高発熱速度が146kW/m2であった。
(ii) 20分間のサンプル面積に対する総発熱量が5.6MJ/m2であった。
(iii) 20分間、裏面まで貫通する亀裂及び穴がなかった。
であり、重量が増加しているにもかかわらず、実施例1とほぼ同等の結果であった。これは、耐熱繊維をブレンドすることにより、発火、燃焼状態がPETのみの場合に比べてマイルドになるため総発熱量や最高発熱速度が抑制されたものと推定する。
次いで、該複合繊維構造体を用いて、図4(A)および図5(A)に示すように、周囲を巾25mm、厚さ0.8mmとなるよう温度200℃で加熱圧縮することにより天井材を得た。次いで、図6(B)に示すように天井フレームに取り付けた。
得られた天井材は、加熱圧縮する前のものと比較して、剛性および外観および取扱い性においてさらに優れたものであった。
2:繊維構造体
3:熱接着性複合短繊維または主体繊維
4:繊維構造体の厚さ方向
5:熱接着性複合短繊維また主体繊維の配列方向
6:繊維構造体
7:ウエブの山
8:圧縮部
9:非圧縮部
10:Tバー
11:天井フレーム
12:ビス
Claims (13)
- 天井材であって、厚さ方向に圧縮することにより厚さを減少させた個所を有することを特徴とする天井材。
- 厚さを減少させた前記個所が、天井材の周囲および/または内部に位置する、請求項1に記載の天井材。
- 前記の圧縮が加熱圧縮である、請求項1または請求項2に記載の天井材。
- 天井材が、主体繊維とバインダー繊維を含む繊維構造体の少なくとも1表面または内部に不燃シートを積層してなる複合繊維構造体からなる、請求項1〜3のいずれかに記載の天井材。
- 前記不燃シートが、無機繊維シートまたは金属シートである、請求項4に記載の天井材。
- 前記繊維構造体が、主体繊維とバインダー繊維とが重量比率で95/5〜5/95となるように混綿され、前記バインダー繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記バインダー繊維と前記主体繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体である、請求項4または請求項5に記載の天井材。
- 前記主体繊維とバインダー繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列してなる、請求項4〜6のいずれかに記載の天井材。
- 前記繊維構造体の密度が10〜200kg/m3の範囲内である、請求項4〜7のいずれかに記載の天井材。
- 前記繊維構造体の厚さが2〜40mmの範囲内である、請求項4〜8のいずれかに記載の天井材。
- 前記繊維構造体の目付けが600g/m2以下である、請求項4〜9のいずれかに記載の天井材。
- 輻射電気ヒーターから天井材の表面に50kW/m2の輻射熱を20分間照射した際、最高発熱速度が10秒以上連続して200kW/m2を越えない、請求項1〜10のいずれかに記載の天井材。
- 輻射電気ヒーターから天井材の表面に50kW/m2の輻射熱を20分間照射した際、総発熱量が8MJ/m2以下である、請求項1〜11のいずれかに記載の天井材。
- 輻射電気ヒーターから天井材の表面に50kW/m2の輻射熱を20分間照射した際、裏面まで貫通する亀裂または穴が発生しない、請求項1〜12のいずれかに記載の天井材。
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JP2016108904A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 株式会社エイ・アンド・エイチ | 室内シェルタ及び室内シェルタの製造方法 |
JP2016183446A (ja) * | 2015-03-25 | 2016-10-20 | 帝人株式会社 | 天井材の固定構造 |
JP2016196762A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | 帝人株式会社 | 天井材の固定構造および施工方法 |
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2013
- 2013-06-27 JP JP2013003679U patent/JP3185894U/ja not_active Expired - Lifetime
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