JP2016147915A - 認知機能を改善するための方法および組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】加齢性認知機能障害の処置のための方法および組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、加齢性認知機能障害の処置に関する。本発明は、特に、加齢性認知機能障害を示すかそのリスクのある被験体(軽度認知機能障害(MCI)、加齢性認知低下(ARCD)、または年齢関連性記憶障害(AAMI)を有するかそのリスクのある被験体が含まれるが、これらに限定されない)の認知機能の改善における、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)のインヒビター(レベチラセタム、セレトラセタム、およびブリバラセタムなど)の使用に関する。【選択図】なし

Description

本出願は、米国仮特許出願61/105,847号(2008年10月16日出願)、米国仮特許出願61/152,631号(2009年2月13日出願)および米国仮特許出願61/175,536号(2009年5月5日出願)からの優先権および利益を主張する。これら先行仮出願の各々の内容および開示は、その全体が本明細書中で参考として援用される。
発明の分野
本発明は、加齢性認知機能障害の処置のための方法および組成物に関する。特に、本発明は、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体(軽度認知機能障害(MCI)、年齢関連性記憶障害(AAMI)、または加齢性認知低下(ARCD)を有するかそのリスクのある被験体が含まれるが、これらに限定されない)の加齢性認知機能障害の処置におけるシナプス小胞糖タンパク質2A(SV2A)のインヒビターの使用に関する。
発明の背景
認知能力は、通常の加齢の結果として低下し得る。さらに、相当数の高齢者は、通常の加齢で典型的な認知能力の低下を超える認知能力の低下を経験する。
かかる加齢性の認知機能の喪失は、記憶、認知、推理、および判断の進行性の喪失によって臨床的に特徴づけられる。軽度認知機能障害(MCI)、年齢関連性記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、または類似の臨床的分類は、かかる加齢性の認知機能の喪失に関連するものに含まれる。いくつかの推定によると、米国のみで1600万人を超えるAAMI患者が存在し(Barkerら,1995)、米国で65歳を超える中の550〜700万人がMCIを罹患していると見積もられている(Plassmanら,2008)。したがって、加齢性認知機能障害の有効な処置およびMCI、AAMI、ARCD、および類似の年齢関連性認知機能障害と診断されたか発症リスクのある患者における認知機能の改善が必要とされている。
発明の概要
本発明の第1の態様によれば、治療有効量のシナプス小胞タンパク質2A(SV2A)インヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を被験体に投与する工程を含み、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における加齢性認知機能障害を処置する方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、国際特許出願WO2001/062726号、国際特許出願WO2002/094787号、国際特許出願WO2004/087658号、米国特許第7,244,747号、国際特許出願WO2007/065595号、米国特許出願第2008/0081832号、国際特許出願WO2006/128692号、国際特許出願WO2006/128693号、英国特許第1,039,113号、および英国特許第1,309,692号で言及されたSV2Aインヒビター群から選択される。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、レベチラセタム、ブリバラセタム、およびセレトラセタム、またはその薬学的に許容可能な塩の群から選択される。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.1mg/kg〜5mg/kg、約1mg/kg〜2mg/kg、約0.1mg/kg〜0.2mg/kg、約0.01mg/kg〜2.5mg/kg、約0.1mg/kg〜2.5mg/kg、約0.4mg/kg〜2.5mg/kg、約0.6mg/kg〜1.8mg/kg、約0.04mg/kg〜2.5mg/kg、または約0.06mg/kg〜1.8mg/kgの用量で投与する。
本発明の第2の態様によれば、バルプロエート(valproate)またはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩と組み合わせたSV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を被験体に投与する工程を含み、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における加齢性認知機能障害を処置する方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、被験体が0.5〜5μg/ml血漿の総血中バルプロエートレベルを保持するような1日量でバルプロエートを投与し、SV2Aインヒビターを0.01〜1mg/kgの1日量で投与する。本発明の一定の実施形態では、被験体が0.5〜5μg/ml血漿の総血中バルプロエートレベルを保持するような1日量でバルプロエートを投与し、SV2Aインヒビターを、0.001〜1mg/kgの1日量で投与する。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、国際特許出願WO2001/062726号、国際特許出願WO2002/094787号、国際特許出願WO2004/087658号、米国特許第7,244,747号、国際特許出願WO2007/065595号、米国特許出願第2008/0081832号、国際特許出願WO2006/128692号、国際特許出願WO2006/128693号、英国特許第1,039,113号、および英国特許第1,309,692号で言及されたSV2Aインヒビター群から選択される。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、レベチラセタム、ブリバラセタム、およびセレトラセタム、またはその薬学的に許容可能な塩の群から選択される。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩と、バルプロエートまたはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩とを、同時、連続的、または単一の処方物として投与する。
本発明の第3の態様によれば、SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物を提供する。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、5〜140mgの量で存在する。本発明の他の実施形態では、SV2Aインヒビターは、0.7〜180mgの量で存在する。
本発明の第4の態様によれば、SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩と、バルプロエートまたはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩とを含む、加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物を提供する。本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターは、3〜50mgの量で存在する。本発明の他の実施形態では、SV2Aインヒビターは、0.07〜50mgの量で存在する。
本発明の第5の態様によれば、治療有効量のレベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を被験体に投与する工程を含み、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における加齢性認知機能障害を処置する方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約1mg/kg〜2mg/kgの1日量で投与する。本発明の一定の実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約70mg〜150mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.1mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約7mg〜180mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.4mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約25mg〜180mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.6mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約40mg〜130mgの1日量で投与する。
本発明の第6の態様によれば、治療有効量のブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を被験体に投与する工程を含み、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における加齢性認知機能障害を処置する方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.1mg/kg〜0.2mg/kgの1日量で投与する。本発明の一定の実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約7mg〜15mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.01mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.7mg〜180mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.04mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約2.5mg〜180mgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約0.06mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する。本発明のいくつかの実施形態では、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に約4mg〜130mgの1日量で投与する。
本発明の第7の態様によれば、治療有効量のセレトラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を被験体に投与する工程を含み、加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における加齢性認知機能障害を処置する方法を提供する。
本発明の好ましい実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における該加齢性認知機能障害を処置する方法であって、治療有効量のシナプス小胞タンパク質2A(SV2A)インヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を該被験体に投与する工程を含む、方法。
(項目2)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩が、国際特許出願WO2001/062726号、国際特許出願WO2002/094787号、国際特許出願WO2004/087658号、米国特許第7,244,747号、国際特許出願WO2007/065595号、米国特許出願第2008/0081832号、国際特許出願WO2006/128692号、国際特許出願WO2006/128693号、英国特許第1,039,113号、および英国特許第1,309,692号で言及されたSV2Aインヒビターの群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記SV2Aインヒビターが、レベチラセタム、セレトラセタム、およびブリバラセタム、またはその薬学的に許容可能な塩からなる群から選択される、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記SV2Aインヒビターがレベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩である、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記SV2Aインヒビターがブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩である、項目2に記載の方法。
(項目6)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に0.1mg/kg〜5mg/kgの1日量で投与する、項目1から5のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記1日量が0.1mg/kg〜0.2mg/kgである、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を、12時間または24時間毎に0.01mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する、項目1から5のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記1日量が0.1mg/kg〜2.5mg/kgである、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記1日量が0.4mg/kg〜2.5mg/kgである、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記1日量が0.6mg/kg〜1.8mg/kgである、項目8に記載の方法。
(項目12)
前記1日量が0.04mg/kg〜2.5mg/kgである、項目8に記載の方法。
(項目13)
前記1日量が0.06mg/kg〜1.8mg/kgである、項目8に記載の方法。
(項目14)
加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における該加齢性認知機能障害を処置する方法であって、バルプロエートまたはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩と組み合わせたSV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を該被験体に投与する工程を含む、方法。
(項目15)
前記被験体が0.5μg/ml〜5μg/ml血漿の総血中バルプロエートレベルを保持するような1日量で前記バルプロエートを投与し、前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を0.01mg/kg〜1mg/kgの1日量で投与する、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記被験体が0.5μg/ml〜5μg/ml血漿の総血中バルプロエートレベルを保持するような1日量で前記バルプロエートを投与し、前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を0.001mg/kg〜1mg/kgの1日量で投与する、項目14に記載の方法。
(項目17)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩が、国際特許出願WO2001/062726号、国際特許出願WO2002/094787号、国際特許出願WO2004/087658号、米国特許第7,244,747号、国際特許出願WO2007/065595号、米国特許出願第2008/0081832号、国際特許出願WO2006/128692号、国際特許出願WO2006/128693号、英国特許第1,039,113号、および英国特許第1,309,692号で言及されたSV2Aインヒビターの群から選択される、項目14から16のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
前記SV2Aインヒビターが、レベチラセタム、セレトラセタム、およびブリバラセタム、またはその薬学的に許容可能な塩からなる群から選択される、項目14から16のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
前記SV2Aインヒビターがレベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩である、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記SV2Aインヒビターがブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩である、項目18に記載の方法。
(項目21)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩およびバルプロエートまたはその薬学的に許容可能な塩を同時に投与する、項目14から20のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩およびバルプロエートまたはその薬学的に許容可能な塩を、単一処方物中で投与する、項目14から20のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
前記SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩およびバルプロエートまたはその薬学的に許容可能な塩を逐次投与する、項目14から20のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物であって、該組成物がSV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を含み、該SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩が5mg〜140mgの量で存在する、薬学的組成物。
(項目25)
加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物であって、該組成物がSV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩を含み、該SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩が0.7mg〜180mgの量で存在する、薬学的組成物。
(項目26)
加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物であって、該組成物が、SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩、ここで該SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩は3mg〜50mgの量で存在し、およびバルプロエートまたはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
(項目27)
加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能を改善するための薬学的組成物であって、該組成物がSV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩と、バルプロエートまたはそのアナログ、誘導体、もしくは薬学的に許容可能な塩とを含み、ここで該SV2Aインヒビターまたはその薬学的に許容可能な塩は0.07mg〜50mgの量で存在する、薬学的組成物。
(項目28)
加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における該加齢性認知機能障害を処置する方法であって、治療有効量のレベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
(項目29)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に1mg/kg〜2mg/kgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に70mg〜150mgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に0.1mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目32)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に7mg〜180mgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目33)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に0.4mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目34)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に25mg〜180mgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目35)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に0.6mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目36)
前記レベチラセタムを、12時間または24時間毎に40mg〜130mgの1日量で投与する、項目28に記載の方法。
(項目37)
加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における該加齢性認知機能障害を処置する方法であって、治療有効量のブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
(項目38)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に0.1mg/kg〜0.2mg/kgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に7mg〜15mgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目40)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に0.01mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目41)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に0.7mg〜180mgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目42)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に0.04mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目43)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に2.5mg〜180mgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目44)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に0.06mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目45)
前記ブリバラセタムを、12時間または24時間毎に4.0mg〜130mgの1日量で投与する、項目37に記載の方法。
(項目46)
加齢性認知機能障害を処置する必要がある、もしくはそのリスクのある被験体における該加齢性認知機能障害を処置する方法であって、治療有効量のセレトラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩を該被験体に投与する工程を含む、方法。
図1は、幼若ラット(Y)および高齢非機能障害ラット(AU)と比較した高齢機能障害ラット(AI)の海馬の歯状回中のSV2Aをコードする遺伝子のmRNA発現の増加を示す。mRNA発現の基準としての正規化Affymetrix GeneChipプローブ組のシグナル値(Y軸)を、認知機能障害の基準としての異なるラットの学習指標に対してプロットする。 図2は、モリス水迷路(MWM)試験における6匹の高齢機能障害ラット(AI)の空間記憶保持に及ぼすレベチラセタム投与の影響を示す。以下の3つの処置条件を使用した:ビヒクルコントロール、レベチラセタム(5mg/kg/日)、およびレベチラセタム(10mg/kg/日)。AIラットを2日間連続して訓練し、この訓練試行前に1日あたり1回の処置を行った。24時間後、AIラットを試験した。異なる条件および2日間の訓練を使用した処置の24時間後、AIラットが記憶保持試行において標的四分円および標的環中を泳いだ時間を、空間記憶保持の基準として使用する。標的四分円は、訓練試行中に逃避プラットフォームが配置された(円形プールである)迷路の四分円をいう。標的環は、訓練試行中の逃避プラットフォームの正確な位置をいう。 図3は、8アーム放射状迷路(RAM)試験において10匹の高齢機能障害ラット(AI)の空間記憶保持に及ぼすレベチラセタム投与の影響を示す。以下の6つの処置条件を使用した:ビヒクルコントロール、レベチラセタム(1.25mg/kg/日)、レベチラセタム(2.5mg/kg/日)、レベチラセタム(5mg/kg/日)、レベチラセタム(10mg/kg/日)、およびレベチラセタム(20mg/kg/日)。使用したRAMタスクでは、一部のアームの提示(5アーム利用可能かつ3アームブロック)と8アームwin−shift課題の完了(8アーム利用可能)との間に1時間の遅延があった。ラットを、毎日の試行の30〜40分前に1回の薬物/コントロールで予め処置した。遅延後のラットによるエラー数を、空間記憶保持の基準として使用した。エラーを、試行の遅延前部分で飼料が既に回収されたアームにラットが入った場合またはラットが遅延後期間中に既に訪れたアームを再訪問した場合と定義する。対応のあるt検定を使用して、異なる用量のレベチラセタムとビヒクルコントロールとの間のエラー数を比較した。
発明の詳細な説明
本明細書中で別途定義がない限り、本出願で使用した科学用語および技術用語は、当業者に一般に理解されている意味を有するものとする。一般に、本明細書中に記載の細胞および組織培養、分子生物学、細胞および癌生物学、神経生物学、神経化学、ウイルス学、免疫学、微生物学、薬理学、遺伝学、ならびにタンパク質および核酸化学に関連して使用した命名法およびその技術は、当該分野で周知であり、且つ一般に使用されているものである。
本発明の方法および技術を、一般に、他で示さない限り、当該分野で周知の従来の方法に従い、且つ本明細書を通して引用および考察された種々の一般的およびより具体的なリファレンスに記載のように実施する。例えば、“Principles of Neural Science”,McGraw−Hill Medical,New York,N.Y.(2000);Motulsky,“Intuitive Biostatistics”,Oxford University Press,Inc.(1995);Lodishら,“Molecular Cell Biology,4th ed.”,W.H.Freeman & Co.,New York(2000);Griffithsら,“Introduction to Genetic Analysis,7th ed.”,W.H.Freeman & Co.,N.Y.(1999);Gilbertら,“Developmental Biology,6th ed.”,Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(2000)を参照のこと。
本明細書中で使用した化学用語を、“The McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms”,Parker S.,Ed.,McGraw−Hill,San Francisco,C.A.(1985)に例示の従来の用法にしたがって使用する。
全ての本出願で言及した上記および任意の他の刊行物、特許、および公開された特許出願は、特に本明細書中で参考として援用される。矛盾する場合、本明細書(その特定の定義が含まれる)に従うであろう。
本明細書を通して、用語「〜を含む(comprise)」またはそのバリエーション(「comprises」または「comprising」など)は、言及した整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群を含むことを意味するが、いかなる他の整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群も排除しないと理解されるであろう。
単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈上そうでないと明確に示されない限り、複数形が含まれる。
用語「〜が含まれる(including)」は、「〜が含まれるが、これらに限定されない」を意味するために使用される。「〜が含まれる」および「〜が含まれるが、これらに限定されない」を交換可能に使用する。
用語「薬剤」を、本明細書中で、化学物質(有機化合物または無機化合物、化学物質の混合物など)、生体高分子(核酸、抗体(その一部ならびにヒト化抗体、キメラ抗体、およびヒト抗体、ならびにモノクローナル抗体が含まれる)、タンパク質またはその一部(例えば、ペプチド)、脂質、炭水化物など)、または生体物質(細菌、植物、真菌、または動物(特に哺乳動物)の細胞または組織など)から作製された抽出物を示すために使用する。薬剤には、例えば、構造が公知の薬剤および構造が知られていない薬剤が含まれる。かかる薬剤のSV2A阻害活性によって、この薬剤が本発明の方法および組成物において「治療薬」として適切となり得る。
「患者」、「被験体」、または「個体」を交換可能に使用し、これらは、ヒトまたは非ヒト動物のいずれかをいう。これらの用語には、哺乳動物(ヒト、霊長類、家畜動物(ウシ、ブタなどが含まれる)、伴侶動物(例えば、イヌ、ネコなど)、およびげっ歯類(例えば、マウスおよびラット)など)が含まれる。
「認知機能」または「認知状態」は、それぞれ、学習および/または記憶(注意、情報取得、情報処理、作動記憶、短期記憶、長期記憶、前向性記憶、逆向性記憶、記憶検索、弁別学習、意思決定、抑制反応の調節、注意セットの移行、強化学習の遅延、逆転学習、自発的行動の時間積分、および自身の周辺および自己管理における興味の表現が含まれるが、これらに限定されない)に関与する任意の高次の知的な脳の過程または脳の状態をいう。
ヒトでは、認知機能を、例えば(制限されない)、全般臨床改善度(CIBIC−plusスケール);ミニメンタルステート検査(MMSE);神経精神症状評価(NPI);臨床的認知症評価尺度(CDR);ケンブリッジ神経心理学的自動試験(CANTAB)、またはサンド臨床評価−老人性(SCAG)によって測定することができる。Folsteinら,J Psychiatric Res 12:189−98,(1975);Robbinsら,Dementia 5:266−81,(1994);Rey,L’examen clinique en psychologie,(1964);Klugerら,J Geriatr Psychiatry Neurol 12:168−79,(1999)を参照のこと。
動物モデル系では、認知機能を、当該分野で公知の種々の従来の方法(モリス水迷路(MWM)、バーンズ円形迷路、高架式放射状アーム迷路、T迷路、または動物が空間情報を使用する任意の他の迷路の使用が含まれる)で測定することができる。当該分野で公知の他の試験を使用して、認知機能(新規対象の認識および匂い認識課題など)を評価することもできる。
認知機能を、画像化技術(陽電子放出断層撮影(PET)、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または脳機能を測定可能な任意の他の画像化技術など)を使用して測定することもできる。動物では、認知機能を、電気生理学的技術を使用して測定することもできる。
「加齢性認知機能障害」または「認知機能障害」は、年齢を適合させた正常な被験体(すなわち、認知試験において所与の年齢について平均スコアを有する被験体)で予想される認知機能または若年成人被験体で予想される認知機能ほど高くない高齢被験体の認知機能をいう。いくつかの場合、認知機能は、年齢を適合させた正常な被験体で予想される認知機能と比較して約5%、約10%、約30%、またはそれを超えて減少する。いくつかの場合、認知機能は年齢を適合させた正常な被験体で予想される通りであるが、若年成人被験体で予想される認知機能と比較して約5%、約10%、約30%、約50%、またはそれを超えて減少する。加齢性の機能障害認知機能は、軽度認知機能障害(MCI)、年齢関連性記憶障害(AAMI)、および加齢性認知低下(ARCD)に関連し得る。
認知機能の「促進」は、年齢を適合させた正常な非機能障害被験体の機能または若年成人被験体の機能により類似するような加齢性の機能障害認知機能への影響をいう。認知機能を、任意の検出可能な程度に促進することができるが、ヒトでは、好ましくは、機能障害被験体が年齢を適合させた正常な非機能障害被験体または若年成人被験体と同一の習熟レベルで日常生活を送ることができるのに十分に促進する。
認知機能の「保存」は、第1の口頭報告または診断で被験体に認められる認知機能が低下しないか、またはこれを下回らないか、あるいはかかる低下を遅延させるような正常な認知機能または認知機能の機能障害への影響をいう。
認知機能の「改善」には、被験体における認知機能の促進および/または認知機能の保存が含まれる。
「軽度認知機能障害」または「MCI」は、他の認知異常を伴わない孤立性記憶障害および比較的正常な機能的能力によって特徴づけられる容態をいう。MCIの臨床的特徴についての1組の基準を以下の特徴によって特定する:(1)記憶障害の訴え(患者、病歴提供者、または医師による報告)、(2)正常な日常生活能(ADL)、(3)正常な包括的認知機能、(4)年齢と比較して異常な記憶(所与の年齢についての平均を1.5標準偏差を超えて下回るスコアリングとして定義)、および(5)認知症指標の不在(DSM−IVガイドラインによって定義)。Petersenら,Srch.Neurol.56:303−308(1999);Petersen,「Mild cognitive impairment:Aging to Alzheimer’s Disease.」 Oxford University Press,N.Y.(2003)。
MCIの診断は、通常、十分に確立された神経心理学的試験(ミニメンタルステート検査(MMSE)、ケンブリッジ神経心理学的自動試験(CANTAB)、および各試験(レイ聴覚言語学習試験(AVLT)、修正ウェクスラー記憶検査の論理的記憶部分試験(WMS−R)、およびニューヨーク大学(NYU)パラグラフ想起試験など)が含まれる)の使用によって蓄積することができる認知機能障害の客観的評価を必要とする。Folsteinら,J Psychiatric Res 12:189−98(1975);Robbinsら,Dementia 5:266−81(1994);Klugerら,J Geriatric Psychiatry Neurol 12:168−79(1999)を参照のこと。
「年齢関連性記憶障害(AAMI)」は、加齢に起因する記憶力低下をいう。少なくとも50歳であり、以下の基準を全て満たす場合、患者がAAMIを有すると見なすことができる:a)患者が記憶能力の低下に気付いていること、b)患者の能力が若年成人と比較して標準的な記憶試験で悪化していること、c)通常の加齢を除く記憶力低下の全ての他の明確な原因が除外されていること(言い換えれば、記憶力低下が他の原因(先般の心臓発作または頭部損傷、鬱病、薬物適用の副作用、アルツハイマー病など)に起因し得ない)。
「加齢性認知低下(ARCD)」は、ヒトにおける通常の加齢の結果である記憶および認識能力の低下をいう(例えば、Craik & Salthouse,1992)。これはまた、実質的に全ての哺乳動物種にあてはまる。年齢関連性記憶障害は、以前と比較して客観的な記憶力が低下しているが、同世代と比較して正常な認知機能を有する高齢者をいう(Crookら,1986)。年齢相応の記憶力低下は、これらが正常な発達上の変化であり(Crook,1993;Larrabee,1996)、病態生理学的でなく(Smithら,1991)、明白な認知症に進行することが稀である(Youngjohn&Crook,1993)ことを強調するあまり軽蔑的でない呼称である。DSM−IV(1994)は、ARCDの診断分類を体系化している。
容態または患者の「処置」は、有利または所望の結果(臨床結果が含まれる)を得るために対策を講じることをいう。有利または所望の臨床結果には、加齢性認知機能障害に関連する1つまたは複数の症状の緩和または改善、この機能障害の遅延または緩慢化、この機能障害の改善、寛解、または安定化、および他の有利な結果(加齢性認知機能障害を有するかそのリスクのある被験体における認知機能の改善または認知機能の低下速度の軽減など)が含まれるが、これらに限定されない。
被験体に物質、化合物、または薬剤を「投与すること」または「投与」を、当業者に公知の種々の方法の1つを使用して行うことができる。例えば、化合物または薬剤を、静脈内、動脈内、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、眼内、舌下、経口(経口摂取による)、鼻腔内(吸入による)、脊髄内、脳内、および経皮(例えば、皮膚の管を介した吸収による)に投与することができる。化合物または薬剤を、化合物または薬剤の長期放出、遅延放出、または制御放出を行う再充填可能であるか生分解性のポリマーデバイスもしくは他のデバイス(例えば、パッチおよびポンプ)、または処方物によって適切に導入することもできる。例えば、1回、複数回、および/または1回または複数回の長期間にわたって投与することもできる。いくつかの態様では、投与には、直接投与(自己投与が含まれる)および間接的投与(処方薬の作用が含まれる)の両方が含まれる。例えば、本明細書中で使用する場合、医師が患者に薬物を自己投与させるか別の者に薬物を投与させるように指示し、そして/または患者に薬物を処方することは、患者への薬物の投与である。
被験体への物質、化合物、または薬剤の適切な投与方法はまた、例えば、被験体の年齢、被験体が投与時に活動的か非活動的かどうか、被験体が投与時に認知機能障害であるかどうか、機能障害の範囲、ならびに化合物または薬物の化学的および生物学的な性質(例えば、溶解性、消化性、生物学的利用能、安定性、および毒性)に依存するであろう。好ましくは、化合物または薬剤を、例えば、経口摂取によって被験体に経口投与する。いくつかの実施形態では、経口投与した化合物または薬剤は、長期放出処方物または遅延放出処方物中に存在するか、かかる遅延放出または長期放出のためのデバイスを使用して投与する。
薬物または薬剤の「治療有効量」は、被験体に投与した場合に、意図する治療効果(例えば、被験体(例えば、加齢性認知機能障害を有する患者またはそのリスクのある患者)の認知機能の改善)を有する薬物または薬剤の量である。完全な治療効果が1回の投与によって必ずしも起こらなくて良く、一連の用量の投与後のみに起こって良い。したがって、治療有効量を、1回または複数回の投与で投与することができる。被験体に必要な正確な有効量は、例えば、被験体のサイズ、健康状態および年齢、認知機能障害の性質および範囲、投与のために選択された治療または治療の組み合わせ、および投与様式に依存するであろう。当業者は、日常的な実験によって所与の状況に有効な量を容易に決定することができる。
「シナプス小胞タンパク質−2(SV2)」は、SV2A、SV2B、およびSV2Cと命名された3つのメンバーからなるシナプス小胞タンパク質のファミリーである。SV2Aは、最も広範に分布するファミリーメンバーであり、脳内に遍在性に発現される。このタンパク質は膜内在性タンパク質であり、糖、クエン酸塩、および生体異物を輸送する細菌および真菌の輸送タンパク質の12回膜貫通ファミリーに対する相同性レベルは低い(20〜30%)(Bajjaliehら,Science.257:1271−1273.(1992))。SV2ファミリータンパク質は脳および内分泌細胞内に存在し、さらに全てのシナプス小胞および内分泌小胞中に存在する。SV2タンパク質は、正常なシナプス機能で役割を果たすことが報告されており、小胞がCa(2+)およびシナプトタグミン応答状態に変換される予備刺激小胞の成熟工程で機能する(Sudhofら,2009)。機能的には、SV2タンパク質は、シナプス電流を増強し、容易に放出可能な小胞プールサイズの維持によって伝達物質放出の確率を増加させることが報告されている(Custerら,2006)。
「SV2Aのインヒビター」は、SV2Aに結合して前シナプス小胞放出の減少によってシナプス機能を低下させる任意の薬剤、物質、または化合物をいう(例えば、Noyerら,1995;Fuksら,2003;Lynchら,2004;Gillardら,2006;Custerら,2006;Smedtら,2007;Yangら,2007;およびWO2001/62726号の実施例8(その全てが具体的に本明細書中で参考として援用される)を参照のこと)。物質、化合物、または薬剤は、それ自体がSV2Aに結合しない場合でさえ、別の化合物または薬剤がSV2Aに結合するか、前シナプス小胞放出の減少によってシナプス機能を減少する原因となるかその能力に影響を及ぼす限り、SV2Aのインヒビターである。本明細書中で使用する場合、SV2Aのインヒビターには、そのインヒビターの薬学的に許容可能な塩および溶媒和物が含まれる。
SV2Aインヒビターのうち、本発明の方法および組成物に有用なものは、i)国際特許出願WO2001/062726号;ii)国際特許出願WO2002/094787号;iii)国際特許出願WO2004/087658号;iv)米国特許第7,244,747号;およびv)国際特許出願WO2007/065595号で言及された化合物または薬剤である。出願人は、上記で引用した書類中に見出されるこれらの化合物の調製方法についても言及する。他の合成方法も使用することができる。これらの方法は当業者に周知である。
i)国際特許出願WO2001/062726号:
式I:
Figure 2016147915
(式中、
Xは、−CANR、−CAOR、−CA−R、またはCNであり、
およびAは、独立して、酸素、硫黄、または−NRであり、
は、水素、アルキル、アリール、または−CH−R1aであり、R1aは、アリール、複素環、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、またはシアノであり、
、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、ニトロオキシ、シアノ、アジド、カルボキシ、アミド、スルホン酸、スルホンアミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、エステル、エーテル、アリール、複素環、またはオキシ誘導体、チオ誘導体、アミノ誘導体、アシル誘導体、スルホニル誘導体、またはスルフィニル誘導体であり、
2a、R3a、およびR4aは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアリールであり、
、R、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル、アリール、複素環、またはオキシ誘導体であり、
は、水素、ヒドロキシ、チオール、ハロゲン、アルキル、アリール、複素環、またはチオ誘導体であり、
但し、R、R、R、R2a、R3a、およびR4aの少なくとも1つは水素以外であり、但し、化合物が全ての可能な異性体の混合物であり、Xが−CONRであり、Aが酸素であり、Rが、水素、メチル、エチル、またはプロピルである場合、ピロリジン環上の置換基はモノメチル、ジメチル、またはトリメチルまたはモノエチル以外であり、但し、R、R、R、R2a、R3a、およびR4aがそれぞれ水素であり、Aが酸素であり、且つXがCONRである場合、Rはカルボキシ、エステル、アミド、置換オキソピロリジン、ヒドロキシ、オキシ誘導体、アミノ、アミノ誘導体、メチル、ナフチル、フェニル(任意選択的にオキシ誘導体またはパラ位でハロゲン原子に置換された)と異なる)を有する化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
下記の定義では、別段に記述しない限りは、R11およびR12は、同一または異なり、それぞれ独立して、アミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、エステル、エーテル、アリール、アラルキル、複素環、またはオキシ誘導体、チオ誘導体、アシル誘導体、アミノ誘導体、スルホニル誘導体、またはスルフィニル誘導体(任意の適切な基(低級アルキルまたはアルキルの置換基としての下記の他の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)にそれぞれ任意選択的に置換される)である。
用語「オキシ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−O−R11基(式中、R11を、「オキシ誘導体」以外で上記の通り定義する)を含むと定義する。非限定的な例は、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アシルオキシ、オキシエステル、オキシアミド、アルキルスルホニルオキシ、アルキルスルフィニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、アリールスルフィニルオキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、またはヘテロシクロオキシ(ペンチルオキシ、アリルオキシ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、2−ナフチルオキシ、2−ピリジルオキシ、メチレンジオキシ、カーボナートなど)である。
用語「チオ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−S−R11基(式中、R11を、「チオ誘導体」以外で上記の通り定義する)を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、およびアリールチオである。
用語「アミノ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−NHR11基または−NR1112基(式中、R11およびR12を上記の通り定義する)を含むと定義する。非限定的な例は、モノ−またはジ−アルキル−、アルケニル−、アルキニル−、およびアリールアミノまたは混合アミノである。
用語「アシル誘導体」は、本明細書中で使用する場合、カルボン酸から誘導されるラジカルを示し、したがって、式R11−CO−(式中、R11を上記の通り定義し、水素でもあり得る)の基を含むと定義する。非限定的な例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソブチリル、バレリル、ラウロイル、ヘプタンジオイル、シクロヘキサンカルボニル、クロトノイル、フマロイル、アクリロイル、ベンゾイル、ナフトイル、フロイル、ニコチノイル、4−カルボキシブタノイル、オキサリル、エトキサリル、システイニル、オキサモイルである。
用語「スルホニル誘導体」を、本明細書中で使用する場合、式−SO−R11(式中、R11を、「スルホニル誘導体」以外で上記の通り定義する)の基を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、およびアリールスルホニルである。
用語「スルフィニル誘導体」を、本明細書中で使用する場合、式−SO−R11(式中、R11を、「スルフィニル誘導体」以外で上記の通り定義する)の基を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、およびアリールスルフィニルである。
用語「アルキル」を、本明細書中で使用する場合、直鎖、分岐鎖、環状の部分、またはその組み合わせを有し、且つ、1〜20個の炭素原子、好ましくは、非環状アルキルについては1〜6個の炭素原子およびシクロアルキルについては3〜6個の炭素原子(これら2つの好ましい場合、他で特定しない限り、「低級アルキル」)を含む、飽和した1価の炭化水素ラジカルを含むと定義する。アルキル部分を、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、チオシアナト、アシル、アシルオキシ、スルホニル誘導体、スルフィニル誘導体、アルキルアミノ、カルボキシ、エステル、エーテル、アミド、アジド、シクロアルキル、スルホン酸、スルホンアミド、チオ誘導体、オキシエステル、オキシアミド、複素環、ビニル、C1〜5−アルコキシ、C6〜10−アリールオキシ、およびC6〜10−アリールからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換することができる。
好ましいアルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、およびシアノからなる群から選択される少なくとも1個の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはter−ブチル、および2,2,2−トリメチルエチル(トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルなど)である。
用語「アルケニル」を、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の二重結合(エテニル(=ビニル)、1−メチル−1−エテニル、2,2−ジメチル−1−エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(=アリル)、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、1−ヘキセニル、および2−ヘキセニルなど)を有し、且つ、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アリール、および複素環からなる群から選択される少なくとも1個の置換基に任意選択的に置換される(モノ−およびジ−ハロビニル(ハロがフルオロ、クロロ、またはブロモである)など)、分岐および非分岐両方の不飽和炭化水素ラジカルを含むと定義する。
用語「アルキニル」を、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合(例えば、エチニルおよび2−プロピニル(=プロパルギル)など)を含み、且つ、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アリール、および複素環からなる群から選択される少なくとも1個の置換基に任意選択的に置換される(ハロエチニルなど)1価の分岐または非分岐炭化水素ラジカルを含むと定義する。
架橋基として存在する場合、アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、それぞれ、直鎖または分岐鎖のC1〜12、好ましくはC1〜4−アルキレン部分、またはC2〜12−、好ましくはC2〜4−アルケニレンまたは−アルキニレン部分を示す。
分岐誘導体が慣習的に「n」、「sec」、および「イソ」などの接頭辞によって分類される基(例えば、「n−プロピル」、「sec−ブチル」)は、他に示さない限り、n形態である。
用語「アリール」を、本明細書中で使用する場合、1個の水素の除去による、1〜3個の環からなり、且つ6〜30個の炭素原子を含む芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカル(ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシルオキシ、スルホニル、スルフィニル、アルキルアミノ、カルボキシ、エステル、エーテル、アミド、アジド、スルホン酸、スルホンアミド、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、アルキルチオ、オキシエステル、オキシアミド、アリール、C1〜6−アルコキシ、C6〜10−アリールオキシ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキルから独立して選択される1〜5個の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたフェニルおよびナフチルなど)を含むと定義する。アリールラジカルは、好ましくは、6〜10個の炭素原子を含む単環である。好ましいアリール基は、ハロゲン、ニトロ、アミノ、アジド、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルチオ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキル、およびフェニルから独立して選択される1〜5個の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたフェニルおよびナフチルである。
用語「ハロゲン」には、本明細書中で使用する場合、Cl、Br、F、Iの原子が含まれる。
用語「ヒドロキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OHの基を示す。
用語「チオール」は、本明細書中で使用する場合、式−SHの基を示す。
用語「シアノ」は、本明細書中で使用する場合、式−CNの基を示す。
用語「ニトロ」は、本明細書中で使用する場合、式−NOの基を示す。
用語「ニトロオキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−ONOの基を示す。
用語「アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−NHの基を示す。
用語「アジド」は、本明細書中で使用する場合、式−Nの基を示す。
用語「カルボキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−COOHの基を示す。
用語「スルホン酸」は、本明細書中で使用する場合、式−SOHの基を示す。
用語「スルホンアミド」は、本明細書中で使用する場合、式−SONHの基を示す。
用語「エステル」を、本明細書中で使用する場合、式−COO−R11(式中、R11を、オキシ誘導体、チオ誘導体、またはアミノ誘導体を除き、上記のように定義する)の基を含むと定義する。
用語「エーテル」を、1つまたは複数の酸素原子が介在した、C1〜50直鎖または分岐アルキル、C2〜50直鎖または分岐アルケニル基またはアルキニル基、またはその組み合わせから選択される基を含むと定義する。
用語「アミド」を、式−CONH、−CONHR11、または−CONR1112(式中、R11およびR12は上記定義の通りである)の基を含むと定義する。
用語「複素環」を、本明細書中で使用する場合、炭素環構造に介在する少なくとも1個のO、S、および/またはN原子を有し、上記定義の芳香族または非芳香族の環状アルキル部分、アルケニル部分、またはアルキニル部分を含むと定義し、任意選択的に、炭素環構造の炭素の1つをカルボニルに置換することができる。芳香族複素環の非限定的な例は、アルキルまたはアルキル基について上記に記載の他の基に任意選択的に置換されたピリジル、フリル、ピロリル、チエニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、テトラゾリル、キナゾリニル、キノリジニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピラゾリル、インドリル、インドリジニル、プリニル、イソインドリル、カルバゾリル、チアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、チエノ(2,3−b)フラニル、フロピラニル、ベンゾフラニル、ベンゾキセピニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアントレニル、ベンゾチアゾリル、またはベンズオキサゾリル、シンノリニル、フタラジニル、キノキサリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェノチアジニル、フラザニル、イソクロマニル、インドリニル、キサンテニル、ヒポキサンチニル、プテリジニル、5−アザシチジニル、5−アザウラシリル、トリアゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、ピロロピリミジニル、およびピラゾロピリミジニルである。非芳香族複素環の非限定的な例は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、モルホリノ、モルホリニル、1−オキサスピロ(4.5)デカ−2−イル、ピロリジニル、2−オキソ−ピロリジニル、糖部分(すなわち、置換することもできるグルコース、ペントース、ヘキソース、リボース、フルクトース)、または任意の適切な基(低級アルキルまたはアルキル基についての上記の他の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)と任意選択的に置換できるものである。用語「複素環」には、上記複素環のいずれかがアリール環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、または別の単環式複素環から独立して選択される1個または2個の環に融合しているか、単環式複素環基がアルキレン基に架橋している二環式、三環式、および四環式のスピロ基(キヌクリジニル、7−アザビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、7−オキサビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、8−アザビシクロ(3.2.1)オクタニルなど)も含まれる。
上記定義では、置換基(R、R、R、R2a、R3a、R4a、R、R、R、Rなど)がヘテロ原子またはカルボニルを介して分子の残部に結合する場合、直鎖または分岐鎖のC1〜12−、好ましくはC1〜4−アルキレン架橋またはC2〜12、好ましくはC2〜4−アルケニレン架橋または−アルキニレン架橋を、ヘテロ原子またはカルボニルと分子の残部への結合点との間に任意選択的に挿入することができると理解すべきである。
Xの好ましい例は、−COORまたは−CONR(式中、R、R、およびRは、好ましくは、水素、C1〜4−アルキル、フェニル、またはアルキルフェニルである)である。
好ましくは、Xは、カルボキシまたは−CONR(式中、RおよびRは、好ましくは、水素、C1〜4−アルキル、フェニル、またはアルキルフェニル、特に−CONHである)である。
好ましくは、AおよびAはそれぞれ酸素である。
好ましくは、Rは、水素、アルキル、特にC1〜12アルキル、特に低級アルキルまたはアリール、特にフェニルである。
好ましいR基の例は、メチレン架橋を介してそれぞれ任意選択的に結合したメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ−またはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルなど)である。
エチルとしてのRが特に好ましい。
好ましくは、RおよびR2aは、独立して、水素、ハロゲン、またはアルキル、特に低級アルキルである。
好ましいRおよびR2a基の例は、独立して、水素、ハロゲン、またはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルなど)である。
特に、RおよびR2aの少なくとも一方、最も好ましくは両方が水素である。
好ましくは、R3a、R、およびR4aは、独立して、水素、アルキル、特にメチル、エチル、またはアリール、特にフェニルまたはアラルキル、特にベンジルである。
好ましいR3a基、R基、およびR4a基の例は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルなど)である。
特に、RおよびR4aの少なくとも一方、最も好ましくは両方が水素である。
3aは、特に水素またはアルキル、特に低級アルキルであり、最も好ましくは水素である。
好ましくは、Rは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、またはアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ直接またはチオ基、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、またはオキシカルボニル基、任意選択的にC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環に結合したC1〜12−アルキル、特にC1〜6−アルキル;1つまたは複数のハロゲンにそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜6−アルケニルまたは−アルキニル、特にC2〜3−アルケニルまたは−アルキニル;アジド;シアノ;アミド;カルボキシ;ハロゲン、C1〜6−アルキル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ直接またはカルボニル基またはC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環に結合したトリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、1−オキシドピリジル、チオモルホリニル、ベンゾジオキソリル、フリル、オキサゾリル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、またはピペラジニル;ナフチル;またはハロゲン、C1〜6−アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルチオ、アミノ、アジド、フェニル、およびニトロから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ直接またはオキシ、スルホニル、スルホニルオキシ、カルボニル、カルボニルオキシ基、任意選択的にさらにC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環にそれぞれ結合したフェニル、フェニルアルキル、もしくはフェニルアルケニルである。
また、好ましくは、Rは、ハロゲン、チオシアナト、アジド、アルコキシ、アルキルチオ、フェニルスルホニルから選択される1つまたは複数の置換基に任意選択的に置換されたC1〜6−アルキル;ニトロオキシ;1つまたは複数のハロゲンまたはアセチルにそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜3−アルケニルまたは−アルキニル;テトラゾリル、ピリジル、フリル、ピロリル、チアゾリル、またはチエニル;またはハロゲン、C1〜6−アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6−アルコキシ、アミノ、アジド、フェニル、およびニトロから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ直接またはスルホニルオキシ、任意選択的にさらにC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環にそれぞれ結合したフェニルまたはフェニルアルキルである。
他の好ましいR基の例は、水素、ハロゲン、またはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルなど)である。
は、特に、ハロゲン、チオシアナト、またはアジドから選択される1つまたは複数の置換基に任意選択的に置換されたC1〜4−アルキル;1つまたは複数のハロゲンにそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜5−アルケニルまたは−アルキニル;チエニル;またはハロゲン、C1〜6−アルキル、C1〜6ハロアルキル、またはアジドから選択される1つまたは複数の置換基に任意選択的に置換されたフェニルである。
好ましいR基のさらなる例は、C1〜6アルキルおよびC2〜6ハロアルケニルである。
好ましくは、RおよびRは、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、特に水素またはメチルである。
およびRの特に少なくとも一方、最も好ましくは両方が水素である。
好ましくは、Rは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはtert−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、メトキシ、エトキシ、フェニル、ベンジル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、クロロフェニルなど)である。
好ましくは、Rは、水素、メチル、またはエチル、特に水素である。
好ましくは、Rは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソまたはter−ブチル、2,2,2−トリメチルエチル、フェニル、ベンジル、または少なくとも1個のハロゲン原子に置換されたもの(トリフルオロメチル、クロロベンジルなど)である。
好ましくは、Rは、水素またはメチルである。
1つまたは複数のこれらの好ましい化合物群の組み合わせが特に好ましい。
式Iの化合物(化合物1A)の特定の基は、以下の基を含む:
は酸素であり、
Xは−CONR、−COOR、−CO−R、またはCNであり、
は、水素、またはアルキル、アリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノであり、
、R、R,は、同一または異なり、それぞれ独立して、水素またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシルオキシ、スルホニル誘導体、スルフィニル誘導体、アミノ誘導体、カルボキシ、エステル、エーテル、アミド、スルホン酸、スルホンアミド、アルコキシカルボニル、チオ誘導体、アルキル、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリール、オキシ誘導体、複素環、ビニルであり、Rは、さらに、1つまたは複数のハロゲン、シアノ、チオシアノ、アジド、シクロプロピル、アシル、および/またはフェニルにそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜5アルケニル、C2〜5アルキニル、またはアジド;または任意のフェニル部分を1つまたは複数のハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、および/またはフェニルに置換することができるフェニルスルホニルオキシ;最も好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはイソブチルを示してもよい。
2a、R3a、およびR4aは水素であり、
、R、Rは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル、アリール、複素環、またはオキシ誘導体であり、
は、水素、ヒドロキシ、チオール、ハロゲン、アルキル、アリール、複素環、アルキルチオ、またはチオ誘導体である。
これらの化合物1Aのうち、Rは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはイソブチル;最も好ましくはメチル、エチル、またはn−プロピルである。
およびRは、好ましくは独立して、水素またはハロゲンまたはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルであり、最も好ましくは、それぞれ水素である。
は、好ましくは、1つまたは複数のハロゲン、シアノ、チオシアノ、アジド、アルキルチオ、シクロプロピル、アシル、および/またはフェニルにそれぞれ任意選択的に置換されたC1〜5アルキル、C2〜5アルケニル、C2−C5アルキニル、シクロプロピル、アジド;フェニル;フェニルスルホニル;任意のフェニル部分を1つまたは複数のハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、および/またはフェニルに置換することができるフェニルスルホニルオキシ、テトラゾール、チアゾール、チエニル、フリル、ピロール、ピリジン;最も好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはイソブチルである。
Xは、好ましくは、−COOH、−COOMe、−COOEt、または−CONH;最も好ましくは−CONHである。
式Iの化合物(化合物1B)のさらに特定の基は、以下の基を含む:
Xは−CANH、−CANHCH、または−CAN(CHであり、
はアルキルまたはフェニルであり、
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シアノ、イソチオシアナト、エーテル、カルボキシル、アミド、アリール、複素環であるか、
は、CH10(式中、R10は、水素、シクロアルキル、オキシエステル、オキシアルキルスルホニル、オキシアリールスルホニル、アミノアルキルスルホニル、アミノアリールスルホニル、ニトロオキシ、シアノ、イソチオシアナト、アジド、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、複素環、アリールオキシ、アルコキシ、またはトリフルオロエチルである)であり、
3aは、水素、アルキル、またはアリール(特に、但し、R3aが水素である場合、Rメチル以外である)であるか、
3aがシクロアルキルを形成し、
、R2a、R、およびR4aはそれぞれ水素である。
式Iの化合物内のうち、
は、好ましくはアルキル、特にC1〜12−アルキル、より特にC1〜6−アルキルであり、最も好ましくはエチルであり、
、R2a、R3a、およびR4aは、好ましくは水素であり、
は、好ましくは、水素;ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、またはアルコキシから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ直接またはチオ基、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、またはオキシカルボニル基、任意選択的にさらにC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環に結合したC1〜12−アルキル、特にC1〜6−アルキル;1つまたは複数のハロゲンにそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜6−アルケニルまたは−アルキニル、特にC2〜3−アルケニルまたは−アルキニル;アジド;シアノ;アミド;カルボキシ;ハロゲン、C1〜6−アルキル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ、直接またはカルボニル基またはC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環に結合したトリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、1−オキシドピリジル、チオモルホリニル、ベンゾジオキソリル、フリル、オキサゾリル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、またはピペラジニル;ナフチル;またはハロゲン、C1〜6−アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルチオ、アミノ、アジド、フェニル、およびニトロから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換され、且つ、直接またはオキシ、スルホニル、スルホニルオキシ、カルボニル、またはカルボニルオキシ基、任意選択的にさらにC1〜4−アルキレン架橋、特にメチレンを介して環にそれぞれ結合したフェニル、フェニルアルキル、またはフェニルアルケニルから選択され、
3aは、好ましくは、水素またはC1〜4−アルキルであり、
およびR4aは、好ましくは独立して、水素、C1〜4−アルキル、フェニル、またはベンジルである。
式Iの化合物(化合物1C)のさらなる基は、Xが−CONRであり、且つRが水素、メチル、エチル、またはプロピルである場合、ピロリジン環上の置換基はモノ−、ジ−、またはトリ−メチルまたはモノ−エチル以外である、ラセミ型中の基を含む。
式Iの化合物(化合物1D)のさらなる基は、Xが−CONRであり、Rが水素またはC1〜6−アルキル、C2〜6−アルケニルまたは−アルキニル、またはシクロアルキル(それぞれ非置換)である場合、環中の置換基は、アルキル、アルケニル、またはアルキニル(それぞれ非置換)以外である、ラセミ型中の基を含む。
式Iの化合物(化合物IE)のさらなる特定の基は、そのラセミ体としてか鏡像異性体が豊富な形態、好ましくは純粋な鏡像異性体で、以下の基を含む:
Xは−CANHであり、
はHであり、
は、アジドメチル、ヨードメチル、1〜5個のハロゲン原子に任意選択的に置換されたエチル、1〜5個のハロゲン原子に任意選択的に置換されたn−プロピル、1個または2個のメチルおよび/または1〜3個のハロゲン原子に任意選択的に置換されたビニル、C1〜4−アルキル、フェニル、またはハロゲンに任意選択的に置換されたアセチレンであり、
3aは、水素またはハロゲン、好ましくはフッ素であり、
、R2a、R、およびR4aはそれぞれ水素である。
式Iの化合物(化合物1F)のさらなる特定の基は、そのラセミ体としてか鏡像異性体が豊富な形態、好ましくは純粋な鏡像異性体で、以下の基を含む:
Xは−CANHであり、
はHであり、
は、アジド、オキシニトロ、1〜6個のハロゲン原子に任意選択的に置換されたC1〜6−アルキル、C2〜6−アルケニル、またはC2〜6−アルキニルであり、
3aは、水素またはハロゲン、好ましくはフッ素であり、
、R2a、R、およびR4aは、それぞれ水素である。
上記の全ての範囲では、Rが結合する炭素原子が非対称である場合、好ましくは「S」配置である。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:
(2S)−2−[4−(ブロモメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(ヨードメチル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−(2−オキソ−4−フェニル−1−ピルプリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(クロロメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
{1−[(1S)−1−(アミノカルボニル)プロピル]−5−オキソ−3−ピロリジニル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート;
(2S)−2−[(4R)−4−(アジドメチル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
{1−[(1S)−1−(アミノカルボニル)プロピル]−5−オキソ−3−ピロリジニル}メチルニトラート;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(1H−テトラゾール(tetraazol)−1−イルメチル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−(2−オキソ−4−ビニル−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−{2−オキソ−4−[(フェニルスルホニル)メチル]−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4S)−4−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(イソチオシアナトメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[2−オキソ−4−(1,3−チアゾール−2−イル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(2−チエニル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(3−メトキシフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(4−アジドフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(3−チエニル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(3−チエニル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4S)−2−オキソ−4−ビニルピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−2−オキソ−4−ビニルピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(2−ブロモフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[2−オキソ−4−(3−ピリジニル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−(4−[1、1’−ビフェニル]−4−イル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−{4−[(メチルスルファニル)メチル]−2−オキソ−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
2−[4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ペンタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(ヨードメチル)−2−オキソピロリジニル]プロパンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)プロパンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−(2−オキソ−4−ペンチル−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(ヨードメチル)−2−オキソピロリジニル]−N−メチルブタンアミド;
(2S)−2−(4−ネオペンチル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−(4−エチル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−[4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4S)−2−オキソ−4−プロピルピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−2−オキソ−4−プロピルピロリジニル]ブタンアミド;
2−{4−[(Z)−2−フルオロエテニル]−2−オキソ−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
2−[4−(2−メチル−1−プロペニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−(4−ブチル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−[4−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;2−(4−イソブチル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−{2−オキソ−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
2−[4−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;2−[4−(3−メチルフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(2−フェニルエチル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(3−ブロモフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−{4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
2−[4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(2−フリル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(3−フェニルプロピル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(3,5−ジブロモフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−[4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−(4−エチニル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
2−[4−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
(2S)−2−[(4S)−4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(3−メチルフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(1H−ピロール−1−イル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−(4−アリル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(2−ヨードプロピル)−2−オキソ−1−ピロリジニル}ブタンアミド;
(2S)−2−(4−アリル−2−オキソ−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2S)−2−[2−オキソ−4−(2−オキソプロピル)−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(2−ブロモ−1H−ピロール−1−イル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−(4−メチル−2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)ブタンアミド;
(2R)−2−[4−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[4−(ブロモエチニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−[(4S)−4−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[4−(ブロモエチニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)ペンタンアミド;
3−シクロプロピル−2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)プロパンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)−3−(1,3−チアゾール−4−イル)プロパンアミド;
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピロリジニル)−4−ペンテンアミド;
(2S)−2−[(4R)−2−オキソ−4−ビニルピロリジニル]ブタンアミド;
(全ての異性体およびその混合物またはその薬学的に許容可能な塩が含まれる)。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:
(2S)−2−[(4S)−4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4S)−2−オキソ−4−プロピルピロリジニル]ブタンアミド;
(2S)−2−[(4R)−2−オキソ−4−プロピルピロリジニル]ブタンアミド。
ii)国際特許出願WO2002/094787号:
式I:
Figure 2016147915
(式中、
nは0または1を示し、それにより、Rはn=0の場合に存在せず、Rはn=1の場合に存在し、
は酸素原子または硫黄原子を示し、
Xは、−CONR,−COOR,−CO−R10、またはCNであり、
(存在する場合)、R、R、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、ニトロオキシ、シアノ、アジド、カルボキシ、アミド、スルホン酸、スルホンアミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、エステル、エーテル、アリール、複素環、またはオキシ誘導体、チオ誘導体、アミノ誘導体、アシル誘導体、スルホニル誘導体、またはスルフィニル誘導体であり、
但し、R(存在する場合)、R、R、R、またはRから選択される置換基Rの少なくとも1個は水素ではなく、
は、水素、アルキル、アリール、または−CH−R6aであり、R6aは、アリール、複素環、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、またはシアノであり、
、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル、アリール、複素環、またはオキシ誘導体であり、
10は、水素、ヒドロキシ、チオール、ハロゲン、アルキル、アリール、複素環、またはチオ誘導体である)の化合物、
その薬学的に許容可能な塩、幾何異性体(シスおよびトランス異性体、ZおよびE異性体が含まれる)、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびその混合物(立体異性体の全ての可能な混合物が含まれる)。
上記式では、置換基R〜Rの少なくとも1個が水素と異なる。いくつかの非置換化合物は、米国特許第5,468,733号および同第5,516,759号で言及されている。米国特許第5,468,733号は、癌遺伝子Rasタンパク質のインヒビターとしての非環式置換2−オキソ−1−ピロリジニルおよび2−オキソ−1−ピペリジニル誘導体について言及している。特に、これらの化合物は、Rasが正常な細胞を癌細胞に形質転換する能力を遮断し、その結果、癌処置用のいくつかの化学療法組成物中に含めることができる。
米国特許第5,516,759号は、LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)拮抗活性を保有するドデカペプチドのN末端に存在する非環式置換2−オキソ−1−ピロリジニル、2−オキソ−1−ピペリジニル、およびアゼパニル誘導体について言及している。かかるLHRHアンタゴニストは、性ステロイドの抑制が重要な役割(避妊、思春期遅発、良性前立腺肥大(a.o.)の処置が含まれる)を果たす種々の容態の処置で有用である。
下記の定義では、別段に記述しない限りは、R11およびR12は、同一または異なり、それぞれ独立して、アミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、エステル、エーテル、アリール、アラルキル、複素環、またはオキシ誘導体、チオ誘導体、アシル誘導体、アミノ誘導体、スルホニル誘導体、またはスルフィニル誘導体(任意の適切な基(低級アルキルまたはアルキルの置換基としての下記の他の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)にそれぞれ任意選択的に置換される)である。
用語「オキシ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−O−R11基(式中、R11を、「オキシ誘導体」以外で上記の通り定義する)が含まれると定義する。非限定的な例は、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アシルオキシ、オキシエステル、オキシアミド、アルキルスルホニルオキシ、アルキルスルフィニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、アリールスルフィニルオキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、またはヘテロシクロオキシ(ペンチルオキシ、アリルオキシ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、2−ナフチルオキシ、2−ピリジルオキシ、メチレンジオキシ、カーボナートなど)である。
用語「チオ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−S−R11基(式中、R11を、「チオ誘導体」以外で上記の通り定義する)を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、およびアリールチオである。
用語「アミノ誘導体」を、本明細書中で使用する場合、−NHR11基または−NR1112基(式中、R11およびR12を上記の通り定義する)を含むと定義する。非限定的な例は、モノ−またはジ−アルキル−、アルケニル−、アルキニル−、およびアリールアミノまたは混合アミノである。
用語「アシル誘導体」は、本明細書中で使用する場合、カルボン酸から誘導されるラジカルを示し、したがって、式R11−CO−(式中、R11を上記の通り定義し、水素でもあり得る)の基を含むと定義する。式−COR11(式中、R11は、水素、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルケニル、複素環(heterocyle)、およびアリールから選択される)のアシル誘導体が好ましい。非限定的な例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソブチリル、バレリル、ラウロイル、ヘプタンジオイル、シクロヘキサンカルボニル、クロトノイル、フマロイル、アクリロイル、ベンゾイル、ナフトイル、フロイル、ニコチノイル、4−カルボキシブタノイル、オキサリル、エトキサリル、システイニル、オキサモイルである。
用語「スルホニル誘導体」を、本明細書中で使用する場合、式−SO−R11(式中、R11を、「スルホニル誘導体」以外で上記の通り定義する)の基を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、およびアリールスルホニルである。
用語「スルフィニル誘導体」を、本明細書中で使用する場合、式−SO−R11(式中、R11を、「スルフィニル誘導体」以外で上記の通り定義する)の基を含むと定義する。非限定的な例は、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、およびアリールスルフィニルである。
用語「アルキル」を、本明細書中で使用する場合、直鎖、分岐鎖、環状の部分、またはその組み合わせを有し、且つ、一般に、1〜20個の炭素原子、ほとんどの場合1〜12個の炭素原子、好ましくは非環状アルキルについては1〜7個の炭素原子およびシクロアルキルについては3〜7個の炭素原子(これら2つの好ましい場合、他で特定しない限り,「低級アルキル」)を含み、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、チオシアナト、アシル、アシルオキシ、スルホニル誘導体、スルフィニル誘導体、アルキルアミノ、カルボキシ、エステル、エーテル、アミド、アジド、シクロアルキル、スルホン酸、スルホンアミド、チオ誘導体、アルキルチオ、オキシエステル、オキシアミド、複素環、ビニル、アルコキシ(好ましくはC1〜5)、アリールオキシ(好ましくはC6〜10)、およびアリール(好ましくはC6〜10)からなる群から独立して選択される好ましくは1〜5個の置換基にそれぞれ任意選択的に置換された1価の飽和炭化水素ラジカルを含むと定義する。
ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アルコキシ、アジド、アルキルチオ、シクロプロピル、アシル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換された1〜7個の炭素原子を含むアルキル基が好ましい。1つまたは複数のヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、または/およびアジドにそれぞれ任意選択的に置換されたC1〜4アルキルおよびC3〜7シクロアルキルが最も好ましい。
最も好ましいアルキル基は、ヒドロキシメチル、プロピル、ブチル、2、2,2−トリフルオロエチル、2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、シクロプロピルメチル、ヨードメチル、アジドメチル、2,2−ジフルオロプロピル、2−ヨード−2,2−ジフルオロエチルである。
用語「低級アルキル」は、本明細書中で使用する場合、他で示さない限り、C〜Cの飽和した、直鎖、分岐鎖、または環状の炭化水素をいう。非限定的な例は、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tertイソブチル(tertiobutyl)、ペンチル、シクロプロピル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、3−メチルペンチル(methypentyl)、2,2−ジメチルブチルである。好ましくは、低級アルキルはメチルである。
用語「アルケニル」を、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の二重結合を有し、且つ、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、シクロアルキル、アシル、ニトロ、シアノ、アリール、および複素環からなる群から選択される少なくとも1個の置換基に任意選択的に置換された分岐および非分岐両方の不飽和炭化水素ラジカルを含むと定義する。
好ましいアルケニル基は、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、シクロアルキル、フェニル、およびアシルから選択される1つまたは複数の置換基に任意選択的に置換されたC2〜C12アルケニル、特にC2〜6アルケニル(エテニル(=ビニル)、1−メチル−1−エテニル、2,2−ジメチル−1−エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(=アリル)、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、1−ヘキセニル、および2−ヘキセニルなど)である。1つまたは複数のハロゲンまたは/および低級アルキルに任意選択的に置換されたビニル、特に2,2−ジフルオロビニル、2,2−ジブロモビニル、および2,2−ジクロロビニルが最も好ましい。
用語「アルキニル」を、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合(例えば、エチニルおよび2−プロピニル(=プロパルギル)など)を含み、且つハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アリール、複素環、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、アルキル、およびアシルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基に任意選択的に置換された1価の分岐または非分岐炭化水素ラジカルを含むと定義する。
好ましいアルキニル基は、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、アシル、アリール(フェニルなど)、およびアルキル(好ましくは、シクロアルキル)から選択される1つまたは複数の置換基に任意選択的に置換されたC2〜12アルキニル、特にC2〜6アルキニルである。
低級アルキルまたは/およびハロゲンに任意選択的に置換されたエチニル、プロピニル、およびブチニル、特に、1−プロピニル、シクロプロピルエチニル、3−メチル−1−ブチニル、および3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニルが最も好ましい。
架橋基として存在する場合、アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、それぞれ、直鎖または分岐鎖のC1〜12、好ましくはC1〜4−アルキレン部分、またはC2〜12−、好ましくはC2〜4−アルケニレンまたは−アルキニレン部分を示す。
分岐誘導体が慣習的に「n」、「sec」、および「イソ」などの接頭辞によって分類される基(例えば、「n−プロピル」、「sec−ブチル」)は、他に示さない限り、n形態である。
用語「アリール」を、本明細書中で使用する場合、1個の水素の除去による、少なくとも1個の環、ほとんどの場合1〜3個の環からなり、且つ一般に6〜30個の炭素原子を含み、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシルオキシ、スルホニル、スルフィニル、アルキルアミノ、カルボキシ、エステル、エーテル、アミド、アジド、スルホン酸、スルホンアミド、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、C1〜6−アルキルチオ、オキシエステル、オキシアミド、アリール、C1〜6−アルコキシ、C6〜10−アリールオキシ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキルから独立して選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換された芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカル(フェニルおよびナフチルなど)を含むと定義する。アリールラジカルは、好ましくは、6〜10個の炭素原子を含む単環または二環である。好ましいアリール基は、ハロゲン、ニトロ、アミノ、アジド、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキル、スルホニル、およびフェニルから独立して選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたフェニルおよびナフチルである。
好ましいアリールは、1つまたは複数のハロゲン、低級アルキル、アジド、またはニトロに任意選択的に置換されたフェニル(3−クロロフェニルおよび3−アジドフェニルなど)である。
用語「ハロゲン」には、本明細書中で使用する場合、Cl、Br、F、Iの原子が含まれる。
用語「ヒドロキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OHの基を示す。
用語「チオール」は、本明細書中で使用する場合、式−SHの基を示す。
用語「シアノ」は、本明細書中で使用する場合、式−CNの基を示す。
用語「ニトロ」は、本明細書中で使用する場合、式−NOの基を示す。
用語「ニトロオキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−ONOの基を示す。
用語「アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−NHの基を示す。
用語「アジド」は、本明細書中で使用する場合、式−Nの基を示す。
用語「カルボキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−COOHの基を示す。
用語「スルホン酸」は、本明細書中で使用する場合、式−SOHの基を示す。
用語「スルホンアミド」は、本明細書中で使用する場合、式−SONHの基を示す。
用語「エステル」を、本明細書中で使用する場合、式−COO−R11(式中、R11を、オキシ誘導体、チオ誘導体、またはアミノ誘導体を除き、上記のように定義する)の基を含むと定義する。式−COOR11(式中、R11は、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、およびアリールから選択される)のエステルが好ましい。エステル(式中、R11は低級アルキル、特にメチルである)が最も好ましい。
用語「エーテル」を、1つまたは複数の酸素原子が介在した、C1〜50直鎖または分岐アルキル、C2〜50直鎖または分岐アルケニル基またはアルキニル基、またはその組み合わせから選択される基を含むと定義する。
用語「アミド」を、式−CONH、−CONHR11、または−CONR1112(式中、R11およびR12は上記定義の通りである)の基を含むと定義する。
用語「複素環」を、本明細書中で使用する場合、炭素環構造に介在する少なくとも1個のO、S、および/またはN原子を有し、任意選択的に、炭素環構造の炭素の1つをカルボニルに置換することができ、任意の適切な基(低級アルキルまたはアルキル基についての上記の他の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換された上記定義の芳香族または非芳香族の環状アルキル部分、アルケニル部分、またはアルキニル部分を含むと定義する。複素環の非限定的な例は、アルキルまたはアルキル基について上記に記載の他の基に任意選択的に置換されたピリジル、フリル、ピロリル、チエニル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、テトラゾリル、キナゾリニル、キノリジニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピラゾリル、インドリル、インドリジニル、プリニル、イソインドリル、カルバゾリル、チアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、チオモルホリニル、チエノ(2,3−b)フラニル、フロピラニル、ベンゾフラニル、ベンゾキセピニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアントレニル、ベンゾチアゾリル、またはベンズオキサゾリル、シンノリニル、フタラジニル、キノキサリニル、1−オキシドピリジル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェノチアジニル、フラザニル、ベンゾジオキソリル、イソクロマニル、インドリニル、キサンテニル、ヒポキサンチニル、プテリジニル、5−アザシチジニル、5−アザウラシリル、トリアゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、モルホリノ、モルホリニル、1−オキサスピロ(4.5)デカ−2−イル、ピロリジニル、2−オキソ−ピロリジニル、糖部分(すなわち、置換することもできるグルコース、ペントース、ヘキソース、リボース、フルクトース)である。用語「複素環」には、上記複素環のいずれかがアリール環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、または別の単環式複素環から独立して選択される1個または2個の環に融合しているか、単環式複素環基がアルキレン基(キヌクリジニル、7−アザビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、7−オキサビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、8−アザビシクロ(3.2.1)オクタニルなど)に架橋している二環式、三環式、および四環式のスピロ基も含まれる。
複素環は、好ましくは、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アシル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたトリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、1−オキシドピリジル、チオモルホリニル、ベンゾジオキソリル、フリル、オキサゾリル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、およびピペラジニルから選択される。
より好ましくは、複素環は、ハロゲン、アルキル、ハロゲン置換アルキル、アシル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたテトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、フリル、ピロリル、チアゾリル、およびチエニルから選択され、特に、1つまたは複数のハロゲン、アシル(ホルミルなど)、シアノ、および/または低級アルキル(メチルなど)に任意選択的に置換された2−および3−チエニルから選択される。
上記定義では、置換基(R、R、R、R、R、R、R、R、R10など)がヘテロ原子またはカルボニルを介して分子の残部に結合する場合、直鎖または分岐鎖のC1〜12−、好ましくはC1〜4−アルキレン架橋またはC2〜12、好ましくはC2〜4−アルケニレン架橋または−アルキニレン架橋を、ヘテロ原子またはカルボニルと分子の残部への結合点との間に任意選択的に挿入することができると理解すべきである。
用語「R置換基」は、独立して、R、R、R、R、またはRをいう。
好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は、nが0を示す場合の上記定義の通りである。化合物は、n=0であるのでRが存在しない6環構造(2−チオキソ−または2−オキソ−ピペリジニル誘導体)であり、以下の式(I−A)によって示される。
Figure 2016147915
以下の実施例によれば、式Iの化合物は、nが1を示す場合の上記定義の通りである。化合物は、n=1であるのでRが存在する7環構造(2−チオキソ−または2−オキソ−アゼパニル誘導体)であり、以下の式(I−B)によって示される。
Figure 2016147915
より好ましい実施形態によれば、前記化合物は、n=0、Rおよび/またはRが水素と異なり、RおよびRが水素を示す場合の上記定義の通りである。
別のより好ましい実施形態によれば、前記化合物は、n=1、R、R、および/またはRは水素と異なり、RおよびRは水素を示す場合の上記定義の通りである。
なおさらに好ましい実施形態によれば、前記化合物は、RまたはR(n=0の場合)またはR、R、またはR(n=1の場合)から選択されるたった1個のR置換基が水素と異なり、残りのR置換基が水素である場合の上記定義の通りである。これによって、本発明者らは、1置換された2−チオキソ−ピペリジニル誘導体もしくは2−オキソ−ピペリジニル誘導体または2−チオキソ−アゼパニル誘導体もしくは2−オキソ−アゼパニル誘導体をいう。
別の好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は、Aが酸素原子を示す場合の上記定義の通りである。これによって、本発明者らは、2−オキソ−ピペリジニル誘導体または2−オキソ−アゼパニル誘導体をいう。
別の好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は、XがCONR、特にCONHである場合の上記定義の通りである。これによって、本発明者らは、2−オキソ(またはチオキソ)−ピペリジニルまたは2−オキソ(またはチオキソ)−アゼパニルのアミド誘導体をいう。
別の好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は、Rが水素、C1〜4アルキル、またはCH−R6a基を示し、R6aが複素環を示す場合の上記定義の通りである。最も好ましくは、RはC1〜4アルキル、特にエチルである。Rがエチルである場合、本発明者らは、2−(2−オキソ(またはチオキソ)−1−ピペリジニル)ブタンアミド誘導体または2−(2−オキソ(またはチオキソ)−1−アゼパニル)ブタンアミド誘導体をいう。
別の好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は、Rが結合する炭素原子がS配置である場合の上記定義の通りである。Rがエチルであり、Aが酸素であり、XがCONRである場合、本発明者らは、(2S)−2−(2−オキソ−1−ピペリジニル)ブタンアミド誘導体または(2S)−2−(2−オキソ−1−アゼパニル)ブタンアミド誘導体をいう。
1つの好ましい実施形態によれば、化合物は、R(n=1の場合)、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロオキシ、シアノ、カルボキシ、アミド、スルホン酸、スルホンアミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、エステル、エーテル、アリール、複素環、アシル誘導体、スルホニル誘導体、またはスルフィニル誘導体であり、
(存在する場合)、R(n=0の場合)、およびRは水素であり、
は、水素、アルキル、アリール、または−CH−R6aであり、R6aは、アリール、複素環、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、またはシアノである場合の上記定義の通りである。
この好ましい実施形態によれば、化合物は、一般に、Rがベンジルである場合にXは−COOCHであり且つn=1、RおよびRが共に水素である場合にRはメチルと異なり、RおよびRが共に水素である場合にRはメチルと異なるような化合物である。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R(n=1の場合)、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素;シアノ;カルボキシ;アミドであり、
ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アルコキシ、アジド、アルキルチオ(alkyltio)、シクロアルキル、アシル、アリール、および複素環から選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC1〜12アルキル;
ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、アルキル、アリール、およびアシルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜12アルケニル;
ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、アルキル、アリール、およびアシルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜12アルキニル;式−CO−R11(式中、R11は、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、複素環、およびアリールから選択される)のアシル誘導体;
式−CO−O−R11(式中、R11は、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、およびアリールから選択される)のエステル;
ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アシル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたトリアゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、1−オキシドピリジル、チオモルホリニル、ベンゾジオキソリル、フリル、オキサゾリル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、およびピペラジニルから選択される複素環;
C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、アミノ、アジド、スルホニル、アリール、およびニトロから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたアリールである場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R(n=1の場合)、R、およびRは、同一または異なり、それぞれ独立して、水素;
ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アルコキシ、アジド、アルキルチオ(alkyltio)、シクロプロピル、アシル、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC1〜7アルキル;
ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、シクロアルキル、フェニル、およびアシルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜6アルケニル;
ハロゲン、シアノ、チオシアナト、アジド、アルキルチオ、シクロアルキル、フェニル、およびアシルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたC2〜6アルキニル;
ハロゲン、アルキル、ハロゲン置換アルキル、アシル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、およびフェニルから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたテトラゾリル、ピロリジニル、ピリジル、フリル、ピロリル、チアゾリル、およびチエニルから選択される複素環;
C1〜6アルキル、ハロゲン置換アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アミノ、アジド、スルホニル、フェニル、およびニトロから選択される1つまたは複数の置換基にそれぞれ任意選択的に置換されたフェニルである場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)、またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、独立して、1つまたは複数のハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、および/またはアジドに任意選択的に置換されたC1〜4−アルキルまたはC3〜7−シクロアルキルを示す場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)、またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、独立して、1つまたは複数のハロゲンまたは/および低級アルキルに任意選択的に置換されたビニルを示す場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)、またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、独立して、1つまたは複数のハロゲンおよび/または低級アルキルに任意選択的に置換されたエチニル、プロピニル、またはブチニルを示す場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)、またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、独立して、1つまたは複数のハロゲン、低級アルキル、アジド、および/またはニトロに任意選択的に置換されたフェニルを示す場合の上記定義の通りである。
別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)、またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、独立して、1つまたは複数のハロゲン、アシル、シアノ、または/および低級アルキルに任意選択的に置換された2−チエニルまたは3−チエニルを示す場合の上記定義の通りである。
特に好ましい実施形態によれば、化合物は、R基、R基、およびR基(n=1の場合)またはR基およびR基(n=0の場合)から選択されるR置換基の少なくとも1個が、ヒドロキシメチル、プロピル、ブチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル、シクロプロピルメチル、ヨードメチル、アジドメチル、2−チエニル、3−チエニル、フェニル、3−クロロフェニル、3−アジドフェニル、2,2−ジフルオロビニル、2,2−ジブロモビニル、2,2−ジクロロビニル、2−エチニル、5−メチル−2−チエニル、5−ホルミル−2−エチニル、5−シアノ−2−チエニル、3−ブロモ−2−チエニル、4−メチル−2−チエニル、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル、l−プロピニル、シクロプロピルエチニル、3−メチル−1−ブチニル、1−ブチニル、2,2−ジフルオロプロピル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル、および2−ヨード−2,2−ジフルオロエチルである場合の上記定義の通りである。
さらに別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R、R、R、およびRが水素である場合の上記定義の通りである。
さらに別の好ましい実施形態によれば、化合物は、R、R、R、およびRが水素である場合の上記定義の通りである。
さらに別の好ましい実施形態によれば、化合物は、n=1であり、且つR、R、R、およびRが水素である場合の上記定義の通りである。
が結合する炭素原子が非対称である場合の上記の全ての範囲では、「S」配置であることが好ましい。
上記定義の本発明の方法および組成物で有用な代表的化合物は、以下からなる群から選択される:
2−[5−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−5−プロピル−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、2−[5−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(アジドメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−5−フェニル−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(2−チエニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3−チエニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(5−エチニル−2−オキソ−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2[5−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(5−シアノ−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−ブロモ−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(4−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(1−プロピニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(シクロプロピルエチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−メチル−1−ブチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(1−ブチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3,3,3トリフルオロプロピル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、2−[4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(アジドメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−4−フェニル−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(2−チエニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3−チエニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(4−エチニル−2−オキソ−1−ピペリジニル)ブタンアミド、
2−[4−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(5−シアノ−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−ブロモ−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(4−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(1−プロピニル)−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(シクロプロピルエチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−メチル−1−ブチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(1−ブチニル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[4−(2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2[4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−5−プロピル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(アジドメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−5−フェニル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(2−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[5−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−(5−エチニル−2−オキソ−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[5−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(5−シアノ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(3−ブロモ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(4−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−5−(1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(シクロプロピルエチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[5−(3−メチル−1−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(l−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[5−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−6−プロピル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−6−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(アジドメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−6−フェニル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−6−(2−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−6−(3−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[6−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−(6−エチニル−2−オキソ−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[6−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(5−シアノ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(3−ブロモ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(4−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−6−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−6−(1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(シクロプロピルエチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[6−(3−メチル−1−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(1−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[6−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−4−プロピル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(アジドメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−4−フェニル−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(2−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3−チエニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジフルオロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジブロモビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[4−(2,2−ジクロロビニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−(4−エチニル−2−オキソ−1−アゼパニル)ブタンアミド、
2−[4−(5−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(5−シアノ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(3−ブロモ−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(4−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[2−オキソ−4−(1−プロピニル)−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(シクロプロピルエチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、2−[4−(3−メチル−1−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(1−ブチニル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド、
2−[4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:
(2S)−2−[5−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
(2S)−2−[5−(アジドメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−(2−オキソ−5−フェニル−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
(2S)−2−[4−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−ピペリジニル]ブタンアミド、
2−[5−(ヨードメチル)−2−オキソ−1−アゼパニル]ブタンアミド。
iii)国際特許出願WO2004/087658号:
式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素であり、
は、水素またはC1〜20−アルキルであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、C4〜8−シクロアルキル、C5〜8−シクロアルケニル、アリール、芳香族または非芳香族複素環、C1〜20−アルコキシ、または式−W−Rの基であり、R3aは、水素、C1〜20−アルキル、または式:
Figure 2016147915
の基であるか、
NR3aは、式:
Figure 2016147915
の基であり、
は、水素であり、
は、水素;ニトロ;ハロゲン;アジド;シアノ;−S−C1〜4−アルキル;−SO−C1〜4−アルキル;−SO−C1〜4−アルキル;−SONH;非置換またはハロゲンに置換されたC1〜20−アルキル;または非置換またはハロゲンに置換されたC1〜20−アルコキシであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、またはハロゲンであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、またはハロゲンであり、
Wは、C1〜12−アルキレン、−NH−、または−NHC(=O)−であり、
Xは、O、S、またはNHであり、
Yは、O、S、−CR1213−、−NR14−、または−C(=O)−であり、
は、アリールまたは複素環であり、
、R10、R10a、およびR11は、水素、C1〜4−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、またはメトキシカルボニルから独立して選択されるか、
10およびR10aは共にC3〜6−アルキレンを形成し、
12は、水素、C1〜4−アルキル、ハロゲン、またはヒドロキシであり、
13は、水素であるか、
CR1213はジオキソラニルであり、
14は、アリール、複素環、または式−V−R15の基であり、
VはC1〜12−アルキレンであり、
15は、アリールまたは複素環であり、
mは1〜4であり、
nは0または1であり、
が水素であり、RがHまたは2,6−ジイソプロピルフェニルであり、且つR3aがHである場合、R、R、またはRのうちの少なくとも1個は水素と異なる)を有する化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくはその立体異性体。
別の態様では、化合物は、式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素であり、
は、水素またはC1〜20−アルキルであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、C4〜8−シクロアルキル、C5〜8−シクロアルケニル、アリール、芳香族または非芳香族複素環、C1〜20−アルコキシ、または式−W−Rの基であり、
3aは、水素、C1〜20−アルキル、または式:
Figure 2016147915
の基であるか、
NR3aは、式:
Figure 2016147915
の基であり、
は、水素であり、
は、水素;ニトロ;ハロゲン;非置換またはハロゲンに置換されたC1〜20−アルキル;または非置換またはハロゲンに置換されたC1〜20−アルコキシであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、またはハロゲンであり、
は、水素、C1〜20−アルキル、またはハロゲンであり、
Wは、C1〜12−アルキレン、−NH−、または−NHC(=O)−であり、
Xは、O、S、またはNHであり、
Yは、O、S、−CR1213−、−NR14−、または−C(=O)−であり、
は、アリールまたは複素環であり、
、R10、R10a、およびR11は、水素、C1〜4−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、またはメトキシカルボニルから独立して選択されるか、
10およびR10aは共にC3〜6−アルキレンを形成し、
12は、水素、C1〜4−アルキル、ハロゲン、またはヒドロキシであり、
13は、水素であるか、
CR1213はジオキソラニルであり、
14は、アリール、複素環、または式−V−R15の基であり、
VはC1〜12−アルキレンであり、
15は、アリールまたは複素環であり、
mは1〜4であり、
nは0または1であり、
が水素であり、RがHまたは2,6−ジイソプロピルフェニルであり、且つR3aがHである場合、R、R、またはRのうちの少なくとも1個は水素と異なる)またはその薬学的に許容可能な塩もしくはその立体異性体を有する。
用語「アルキル」を、本明細書中で使用する場合、直鎖、分岐鎖、環状の部分、またはその組み合わせを有し、且つ、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、より好ましくは非環状アルキルについては1〜4個の炭素原子およびシクロアルキルについては3〜8個の炭素原子を含む、1価の飽和炭化水素ラジカルを含むと定義する。アルキル(Alliyl)部分を、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、エステル、またはアルキルアミノから独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換することができる。好ましいアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、n−ブチル、2−フルオロエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、1−(ヒドロキシメチル)プロピル、3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−エトキシ−2−オキソエチル、および3−(ジメチルアミノ)プロピルである。
用語「シクロアルキル」は、本明細書中で使用する場合、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に置換することができる飽和環式または多環式炭化水素由来の3〜18個の炭素原子、好ましくは4〜8個の炭素原子の1価の基をいう。好ましいシクロアルキル基はシクロヘプチルである。
用語「アルキレン」は、本明細書中で使用する場合、直鎖部分または分岐鎖部分を有し、1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を含み、且つ、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換された2価のアルキル基を示す。好ましいアルキレン基は、メチレン、エチレン、ヒドロキシエチレン、トリメチレン、またはプロピレンである。
用語「シクロアルケニル」を、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の二重結合を有し、4〜20個の炭素原子、好ましくは5〜8個の炭素原子を含み、且つ、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換された環式不飽和炭化水素ラジカルと定義する。好ましいシクロアルケニル基は、6−(ヒドロキシメチル)シクロヘクス−3−エン−1−イルである。
用語「アリール」を、本明細書中で使用する場合、1個の水素の除去による、1〜3個の環からなり、且つ6〜30個の炭素原子を含み、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルスルホニル、トリフルオロメチルチオ、またはピリジニルアルキルから独立して選択される1〜5個の置換基にそれぞれ任意選択的に置換された芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカル(フェニルおよびナフチルなど)を含むと定義する。アリールラジカルは、好ましくはフェニルラジカルである。好ましいアリール基は、フェニル、3−ヒドロキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル、3−(2−ピリジン−2−イルエチル)フェニル、3,4−ジメチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−メチルスルホニルフェニル、2−ニトロフェニル、2−クロロ−6−フルオロフェニル、2−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル、2−クロロフェニル、または4−ブロモフェニルである。
用語「ハロゲン」には、本明細書中で使用する場合、Cl、Br、F、Iの原子が含まれる。
用語「ニトロ」は、本明細書中で使用する場合、式−NOの基を示す。
用語「ヒドロキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OHの基を示す。
用語「アルコキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OR(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。
用語「エステル」は、本明細書中で使用する場合、式−COOR(式中、Rは上記定義のアルキル基またはアリール基である)の基を示す。
用語「アルコキシカルボニル」は、本明細書中で使用する場合、式−COOR(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。
用語「アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−NHの基を示す。
用語「アルキルアミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−NHRまたは−NR(式中、RおよびRは上記定義のアルキル基である)の基を示す。
用語アルキルスルホニルは、本明細書中で使用する場合、式−SO−R(式中、RはC1〜4−アルキルである)の基を示すものと定義する。
用語「複素環」を、本明細書中で使用する場合、炭素環構造に介在する少なくとも1個のO、S、および/またはN原子を有し、任意選択的に、炭素環構造の炭素の1つをカルボニルに置換することができる上記定義の芳香族または非芳香族のシクロアルキル部分またはシクロアルケニル部分を含むと定義する。
芳香族複素環の非限定的な例は、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アジド、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルチオ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキル、ホルミル、またはエステルから独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換されたピラゾリル、フリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピロリル、チエニル、イソチアゾリル、ベンズイミダゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、オキサジアゾール、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、イソインドリル、トリアゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、キナゾリニル、キノリジニル、ナフチリジニル、キノリル、イソキノリル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、インドリジニル、プリニル、カルバゾリル、チエノ(2,3−b)フラニル、チアントレニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、フェノチアジニル、イソクロマニル、およびキサンテニルである。より好ましい芳香族複素環は、ピラゾリル、フリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、およびピリジニルである。
非芳香族複素環の非限定的な例は、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、アミノ、ニトロ、シアノ、アジド、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルキルチオ、C1〜6−アルキル、C1〜6−ハロアルキル、ホルミル、またはエステルから独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換されたテトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、チアゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロベンズアゾシニル、ジヒドロイソクロメニル、テトラヒドロピラニル、オキソオクタヒドロキノリニル、ジオキソラニル、1−オキサスピロ(4.5)デカ−2−イル、ピロリジニル、2−オキソ−ピロリジニル、8−チアビシクロ[3.2.1]シクロオクタニル、1,4−ジチエパニル、テトラヒドロ−2H−チオピラニル、アゼパニル、およびアゾカニルである。より好ましい非芳香族複素環は、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、チアゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−1(2H)−イル、3,4−ジヒドロ−lH−イソクロメン−1−イル、テトラヒドロピラニル、オキソオクタヒドロキノリニル、およびジオキソラニルである。用語「複素環」には、上記複素環のいずれかがアリール環、シクロアルキル環、シクロアルケニル環、または別の単環式複素環から独立して選択される1個または2個の環に融合するか、単環式複素環基が、アルキレン基(キヌクリジニル、7−アザビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、7−オキサビシクロ(2.2.1)ヘプタニル、および8−アザビシクロ(3.2.1)オクタニルなど)に架橋している二環式、三環式、および四環式のスピロ基も含まれる。
用語「ピリジニルアルキル」は、本明細書中で使用する場合、式−R−ピリジニル(式中、RはC1〜4−アルキレンである)の基を示す。
用語「アジド」は、本明細書中で使用する場合、式−Nの基を示す。
用語「シアノ」は、本明細書中で使用する場合、式−CNの基を示す。
一般に、Rは水素またはC1〜4−アルキルである。
好ましくは、Rは、水素、メチル、またはエチルである。より好ましくは、Rは水素またはメチルである。
一般に、Rは、水素;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルアミノから選択される1〜5個の置換基に置換されたC1〜6−アルキル;C5〜7−シクロアルキル;(ヒドロキシメチル)シクロヘキセニル;非置換であるか、ハロゲン、C1〜4−アルキル、ヒドロキシ、メトキシ、ニトロ、メチルスルホニル、トリフルオロメチルチオ、またはピリジニルアルキルから選択される1〜5個の置換基に置換されたフェニル;非置換であるか、メトキシに置換されたピリジニル;トリアゾリル;C1〜4−アルコキシ;または式−W−R(式中、
一般に、Wは、非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4−アルキル、またはアルコキシに置換されたC1〜4−アルキレン;−NH−;または−NHC(=O)−であり、
は、非置換であるか、ハロゲン、C1〜4−アルキル、ヒドロキシ、メトキシ、ニトロ、メチルスルホニル、またはトリフルオロメチルチオから選択される1〜5個の置換基に置換されたフェニル;非置換であるか、メチルに置換されたフリル;ピラゾリル;ピリジニル;モルホリニル;テトラヒドロベンズアゾシニル;非置換であるか、メチルに置換されたピペリジニル;ジヒドロイソクロメニル、またはジヒドロイミダゾリルである)の基である。
好ましくは、Rは、水素、n−ブチル、シクロヘプチル、2−フルオロエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、1−(ヒドロキシメチル)プロピル、3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−エトキシ−2−オキソエチル、3−(ジメチルアミノ)プロピル、6−(ヒドロキシメチル)シクロヘクス−3−エン−1−イル、3−ヒドロキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−(2−ピリジン−2−イルエチル)フェニル、3,4−ジメチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、ベンジル、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル、4−メチルスルホニルベンジル、2−ニトロベンジル、2−クロロ−6−フルオロベンジル、2−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンジル、2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル、2−(2−クロロフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、(4−ブロモフェニル)アミノ、ピリジン−3−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−4−イルメチル、(5−メチル−2−フリル)メチル、3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、2−((3,4,5,6−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−1(2H)−イル)プロピル、2−(2−メチルピペリジン−1−イル)エチル、3,4−ジヒドロ−lH−イソクロメン−1−イルメチル、メトキシ、(4−ピリジニルカルボニル)アミノ、または4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルアミノである。より好ましくは、Rは水素である。
一般に、R3aは、水素、C1〜4−アルキル、または式:
Figure 2016147915
(式中、
mは1〜4である)の基である。
好ましくは、R3aは、水素、メチル、またはテトラヒドロフラン−2−イルメチルである。より好ましくは、R3aは水素である。
別の実施形態では、NR3aは、非置換であるか、ヒドロキシに置換されたピペリジニル;チオモルホリニル;非置換であるか、C1〜4−アルコキシカルボニルに置換されたチアゾリジニル;2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル;1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル;4−オキソオクタヒドロ−1(2H)−キノリニル;または式:
Figure 2016147915
(式中、R14はピリジニルである)の基;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4−アルキルに置換されたフェニル;または式−V−R15(式中、Vは非置換のC1〜4−アルキレンであり、R15はフェニルまたはモルホリニルである)の基である。
好ましい実施形態では、NR3aは、4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル、4−(3−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル、4−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル、4−(2−モルホリン−4−イルエチル)ピペラジン−1−イル、3−ヒドロキシピペリジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、4−メトキシカルボニル−1,3−チアゾリジン−3−イル、2,5−ジヒドロ−lH−ピロール−1−イル、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル、または4−オキソオクタヒドロ−1(2H)−キノリニルである。
一般に、Rは、水素、ニトロ、ハロゲン、非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4−アルキル、または非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4−アルコキシである。
好ましくは、Rは、水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、n−プロピル、イソプロピル、ニトロ、またはハロゲンである。より好ましくは、Rはハロゲンまたはトリフルオロメチルである。
一般に、Rは、水素、C1〜6−アルキル、またはハロゲンである。
好ましくは、Rは、水素、メチル、またはClである。より好ましくは、Rは水素である。
一般に、Rは、水素、メチル、またはハロゲンである。
好ましくは、Rは、水素、メチル、Br、F、またはClである。より好ましくは、Rは、水素、Br、またはFである。
1つまたは複数のこれらの好ましい化合物基の組み合わせが特に好ましい。
好ましい実施形態では、化合物は、式I:
Figure 2016147915
(式中、
は水素であり、
は水素またはC1〜4−アルキルであり、
は、水素;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルアミノから選択される1〜5個の置換基に置換されたC1〜6−アルキル;C5〜7−シクロアルキル;(ヒドロキシメチル)シクロヘキセニル;非置換であるか、ハロゲン、C1〜4−アルキル、ヒドロキシ、メトキシ、ニトロ、メチルスルホニル、トリフルオロメチルチオ、またはピリジニルアルキルから選択される1〜5個の置換基に置換されたフェニル;非置換であるか、メトキシに置換されたピリジニル;トリアゾリル;C1〜4−アルコキシ;または式−W−Rの基であり、
3aは、水素、C1〜4−アルキル、または式:
Figure 2016147915
の基であるか、
NR3aは、非置換であるか、ヒドロキシに置換されたピペリジニル;チオモルホリニル;非置換であるか、C1〜4−アルコキシカルボニルに置換されたチアゾリジニル;2,5−ジヒドロ−lH−ピロール−1−イル;1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル;4−オキソオクタヒドロ−1(2H)−キノリニル;または式:
Figure 2016147915
の基であり、
は水素であり、
は、水素;ニトロ;ハロゲン;非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4−アルキル;または非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4−アルコキシであり、
R6は、水素、C1〜6−アリル、またはハロゲンであり、
R7は、水素、メチル、またはハロゲンであり、
Wは、非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4−アルキル、またはアルコキシに置換されたC1〜4−アルキレン;−NH−;または−NHC(=O)−であり、
R8は、非置換であるか、ハロゲン、C1〜4−アルキル、ヒドロキシ、メトキシ、ニトロ、メチルスルホニル、またはトリフルオロメチルチオから選択される1〜5個の置換基に置換されたフェニル;非置換であるか、メチルに置換されたフリル;ピラゾリル;ピリジニル;モルホリニル;テトラヒドロベンズアゾシニル;非置換であるか、メチルに置換されたピペリジニル;ジヒドロイソクロメニル、またはジヒドロイミダゾリルであり、
14は、ピリジニル;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4−アルキルに置換されたフェニル;または式−V−R15の基であり、
Vは非置換C1〜4−アルキレンであり、
15はフェニルまたはモルホリニルであり、
mは1〜4であり、
が水素であり、RがHまたは2,6−ジイソプロピルフェニルであり、且つR3aがHである場合、R、R、またはRのうちの少なくとも1個は水素と異なる)またはその薬学的に許容可能な塩もしくはその立体異性体を有する。
より好ましい実施形態では、化合物は、式I:
Figure 2016147915
(式中、
は水素であり、
は、水素、メチル、またはエチルであり、
は、水素、n−ブチル、シクロヘプチル、2−フルオロエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、1−(ヒドロキシメチル)プロピル、3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−エトキシ−2−オキソエチル、3−(ジメチルアミノ)プロピル、6−(ヒドロキシメチル)シクロヘクス−3−エン−1−イル、3−ヒドロキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−(2−ピリジン−2−イルエチル)フェニル、3,4−ジメチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、ベンジル、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル、4−メチルスルホニルベンジル、2−ニトロベンジル、2−クロロ−6−フルオロベンジル、2−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンジル、2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル、2−(2−クロロフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、(4−ブロモフェニル)アミノ、ピリジン−3−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−4−イルメチル、(5−メチル−2−フリル)メチル、3−(lH−ピラゾール−1−イル)プロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、2−((3,4,5,6−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−1(2H)−イル)プロピル、2−(2−メチルピペリジン−1−イル)エチル、3,4−ジヒドロ−lH−イソクロメン−1−イルメチル、メトキシ、(4−ピリジニルカルボニル)アミノ、または4,5−ジヒドロ−lH−イミダゾール−2−イルアミノであり、
3aは、水素、メチル、またはテトラヒドロフラン−2−イルメチルであるか、
NR3aは、4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル、4−(3−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル、4−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジン−1−イル、4−(2−フェニルエチル)ピペラジン−1−イル、4−(2−モルホリン−4−イルエチル)ピペラジン−1−イル、3−ヒドロキシピペリジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、4−メトキシカルボニル−1,3−チアゾリジン−3−イル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル、または4−オキソオクタヒドロ−1(2H)−キノリニルであり、
は、水素であり、
は、水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、n−プロピル、イソプロピル、ニトロ、またはハロゲンであり、
は、水素、メチル、またはClであり、
は、水素、メチル、Br、F、またはClであり、
が水素であり、RがHまたは2,6−ジイソプロピルフェニルであり、且つR3aがHである場合、R、R、またはRのうちの少なくとも1個は水素と異なる)またはその薬学的に許容可能な塩もしくはその立体異性体を有する。
より好ましくは、Rは水素またはメチルであり、Rは水素であり、R3aは水素であり、Rはハロゲンまたはトリフルオロメチルであり、Rは水素であり、Rは、水素、Br、またはFである。
全ての上記範囲では、RがC1〜20−アルキルである場合、Rが結合する炭素原子が「S」配置であることが好ましい。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:2−(5−ヨード−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5,7−ジブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ(dthydro)−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−ニトロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)プロパンアミド;(2R)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;(2S)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;2−[2−オキソ−5−(トリフルオロメトキシ)−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル]アセトアミド;2−(5−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5,7−ジメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(2−オキソ−5−プロピル−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−[2−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル]アセトアミド;2−(5,6−ジメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(7−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−IH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(6−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−IH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)ブタンアミド;(+)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)ブタンアミド;(−)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−IH−インドール−1−イル)ブタンアミド;2−(5−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;(+)−2−(5−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;(−)−2−(5−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)プロパンアミド;2−(5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;(−)−2−(5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)プロパンアミド;(+)−2−(5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;2−(5−クロロ−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(3−フルオロフェニル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[3−(2−ピリジン−2−イルエチル)フェニルラセタルニド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[6−(ヒドロキシメチル)シクロヘクス−3−エン−1−イル]アセタヌイド;5−クロロ−1−[2−オキソ−2−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)エチル3−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−クロロ−1−{2−[4−(3−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)−N−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)アセトアミド;5−クロロ−1−[2−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N’−イソニコチノイルアセトヒドラジド;5−クロロ−1−(2−オキソ−2−チオモルホリン−4−イルエチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]アセトアミド;1−[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセチル]オクタヒドロキノリン−4(1H)−オン;N’−(4−ブロモフェニル)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトヒドラジド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;N−ブチル−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アセトアミド;5−クロロ−1−{2−オキソ−2[4−(2−フェニルエチル)ピペラジン(pperazin)−1−イル]エチル}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;エチル{[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセチル]アミノ}アセタート;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(3−エトキシプロピル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(2−フルオロエチル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−メトキシ−N−メチルアセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(3,4−ジメチルフェニル)アセトアミド;N−(4−tert−ブチルフェニル)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[1−(ヒドロキシメチル)プロピル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)アセトアミド;5−クロロ−1−{2−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[(5−メチル−2−フリル)メチル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[3−(lH−ピラゾール−1−イル)プロピル]アセトアミド;メチル3−[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル]アセチル]−1,3−チアゾリジン−4−カルボキシラート;5−クロロ−1−[2−(2,5−ジヒドロ−lH−ピロール−1−イル)−2−オキソエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N’−(4,5−ジヒドロ−lH−イミダゾール−2−イル)アセトヒドラジド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[2−(2−クロロフェニル)エチルアセトアニリド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−[2−(4−メチルフェニル)エチル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[2−(3,4,5,6−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−1(2H)−イル)プロピル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−[2−(2−メチルピペリジン−1−イル)エチル]アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(2−ニトロベンジル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−(3,4−ジヒドロ−lH−イソクロメン−1−イリンエチル)アセトアミド;N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;N−ベンジル−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−メチルアセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ(dthydro)−lH−インドール−1−イル)−N−{2−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンジル}アセトアミド;5−クロロ−1−[2−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−オキソエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)−N−シクロヘプチルアセトアミド;5−クロロ−1−{2−[4−(2−モルホリン−4−イルエチル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;および2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−ピリジン−3−イルアセトアミド。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:2−(5−ヨード−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)アセトアミド;2−(5,7−ジブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド;(2S)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)プロパンアミド;2−[2−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル]アセトアミド、および2−(5−クロロ−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミド。
別の実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)アセトアミドおよび(2S)−2−(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−1−イル)プロパンアミド。
iv)米国特許第7,244,747号:
式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素、C1〜20アルキル、C3〜8シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、アミド、シアノ、ニトロ、アミノ、グアニジン、アミノ誘導体、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリール、または複素環であり、
は、水素、C1〜20アルキル、アルコキシ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、カルバマート、またはアリールであり、
は、水素、C1〜20アルキル、アルコキシ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、エステル、アミド、ニトロ、シアノ、カルバマート、またはアリールであるか、
およびRは共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素、C1〜20アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、アリール、アジド、アルコキシカルボニルアミノ、アリールスルホニルオキシ、または複素環であり、
4aは水素またはC1〜20アルキルであるか、
およびR4aは共にC3〜8シクロアルキルを形成することができ、
は水素であるか、
、R4a、およびRは共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル)を形成することができ、
は水素またはC1〜20アルキルであり、
は水素であるか、
およびRは共に結合してC3〜6シクロアルキルを形成し、
は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1〜20アルキル、またはアルコキシであり、
は、水素、C1〜20アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、アミド、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノ誘導体、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、またはアリールスルフィニルであり、
10は、水素、C1〜20アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、アミド、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノ誘導体、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、またはアリールスルフィニルであり、
11は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1〜20アルキル、またはアルコキシであり、
12は水素またはハロゲンであり、
13は、水素、ニトロ、ハロゲン、複素環、アミノ、アリール、非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜20アルキル、または非置換であるか、ハロゲンに置換されたアルコキシであり、
14は、水素、C1〜20アルキル、またはハロゲンであり、
15は、水素、C1〜20アルキル、またはハロゲンであり、
但し、式:
Figure 2016147915
の基を示す場合にRは水素と異なり、
アスタリスクは、置換基の結合点を示す)を有する化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
好ましい実施形態では、化合物は、式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素、C1〜20アルキル、C3〜8シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、エステル、アミド、シアノ、ニトロ、アミノ、グアニジン、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、アリール、または複素環であり、
は、水素、C1〜20アルキル、ハロゲン、シアノ、エステル、カルバマート、またはアミドであり、
は、水素、シアノ、C1〜20アルキル、ハロゲン、またはエステルであるか、
およびRは共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素、C1〜20アルキル、C2〜12アルケニル、またはアリールであり、
4aは、水素であり、
は、水素であるか、
、R4a、およびRは共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素またはC1〜20アルキルであり、
は、水素であるか、RおよびRは共に結合してC3〜6シクロアルキルを形成し、
は、水素であり、
は、水素、C1〜20アルキル、ハロゲン、またはアルコキシであり、
10は、水素、C1〜20アルキル、ハロゲン、またはシアノであり、
11は、水素であり、
12は、水素またはハロゲンであり、
13は、水素、ハロゲン、複素環、またはC1〜20アルキルであり、
14は、水素であり、
15は、水素であり、
但し、
Figure 2016147915
が、式:
Figure 2016147915
の基を示す場合にRは水素と異なる)、その互変異性体、幾何異性体(シスおよびトランス異性体、ZおよびE異性体が含まれる)、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびその混合物(立体異性体の全ての可能な混合物が含まれる)、またはその薬学的に許容可能な塩を有する。
用語「アルキル」は、本明細書中で使用する場合、直鎖(非分岐)、分岐、環状、またはその組み合わせを有し、且つ、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子を含む1価の飽和炭化水素ラジカルを示し、より好ましくは、アルキル基は1〜3個の炭素原子を有する。アルキル部分を、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アジド、アリールオキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、またはアリールからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換することができる。通常、アルキル基は、この場合、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、1−エチルプロピル、n−ヘプチル、2,4,4−トリメチルペンチル、n−デシル、クロロメチル、トリフルオロメチル、2−ブロモ−2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ヒドロキシメチル、シアノメチル、アジドメチル、(アセチルアミノ)メチル、(プロピオニルアミノ)メチル、(ベンゾイルアミノ)メチル、(4−クロロフェノキシ)メチル、ベンジル、2−フェニルエチル、または2−(メチルチオ)エチルである。好ましいアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、1−エチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシメチル、シアノメチル、アジドメチル、(アセチルアミノ)メチル、(プロピオニルアミノ)メチル、(ベンゾイルアミノ)メチル、または2−(メチルチオ)エチルである。より好ましいアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、アジドメチル、またはトリフルオロメチルである。最も好ましいアルキル基は、メチルまたはn−プロピルである。
用語「シクロアルキル」は、本明細書中で使用する場合、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に置換することができる飽和環式炭化水素から誘導された3〜8個の炭素原子、通常3〜6個の炭素原子の1価の基を示す。好ましいシクロアルキル基は、シクロプロピルおよびシクロヘキシルである。
用語「アルケニル」は、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有し、2〜12個の炭素原子、好ましくは通常2〜4個の炭素原子を含む直鎖、分岐、または環状の不飽和炭化水素ラジカル、またはその組み合わせを示す。アルケニル基は、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換される。通常、アルケニル基は、1〜3個のハロゲンに任意選択的に置換されたエテニル(ビニル)である。好ましいアルケニル基は、この場合、2,2−ジフルオロビニルである。
用語「アルキニル」は、本明細書中で使用する場合、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含み、2〜12個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を含み、且つ、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に任意選択的に置換された直鎖、分岐、または環状の炭化水素ラジカル、またはその組み合わせを示す。好ましくは、アルキニル基は、ハロゲノアルキニル基(ハロアルキニル基)である。
「s」、「i」、および「t」などの接頭辞によって分類される基(例えば、「i−プロピル」、「s−ブチル」)は分岐誘導体である。
用語「アリール」を、本明細書中で使用する場合、ハロゲン、シアノ、アルコキシ、アルキルチオ、C1〜3アルキル、またはアジド、好ましくはハロゲンまたはアジドから独立して選択される1〜4個の置換基に任意選択的に置換されたフェニルと定義する。通常、アリール基は、この場合、フェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、2,4,5−トリフルオロフェニル、2,3,5−トリフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル、または3−アジド−2,4,6−トリフルオロフェニルである。好ましくは、アリール基は、フェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、2,4,5−トリフルオロフェニル、2,3,5−トリフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、または3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルである。最も好ましいアリール基は、フェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、2,4,5−トリフルオロフェニル、2,3,5−トリフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、または3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルである。
用語「複素環」を、本明細書中で使用する場合、炭素環構造に介在する少なくとも1個のO、S、および/またはN原子を有する上記定義の芳香族または非芳香族のシクロアルキル部分を含むと定義する。複素環部分をアルキル基、またはハロゲンに任意選択的に置換することができ、任意選択的に、炭素環構造の炭素の1つをカルボニルに置換することができる。通常、複素環は、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−テトラヒドロフラニル、1H−ピロール−2−イル、1−メチル−1H−ピロール−2−イル、1H−ピラゾール−2−イル、1H−ピラゾール−3−イル、4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル、5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、3,5−ジメチル−4−イソチアジル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル、または2−メチル−1,3−チアゾール−4−イルである。好ましい複素環は、1H−イミダゾール−2−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、1H−ピラゾール−3−イル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、1−メチル−1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−2−イルである。
用語「ハロゲン」には、本明細書中で使用する場合、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が含まれる。通常、ハロゲンは、塩素、臭素、およびフッ素である。好ましいハロゲンは、フッ素、臭素、および塩素である。
用語「ヒドロキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−−OHの基を示す。
用語「アルコキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OR(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアルコキシ基はメトキシである。
用語「アリールオキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−−OR(式中、Rは上記定義のアリール基である)の基を示す。好ましいアリールオキシ基はフェノキシである。
用語「エステル」は、本明細書中で使用する場合、式−−COOR(式中、Rは上記定義のアルキル基またはアリール基である)の基を示す。好ましいエステル基はメトキシカルボニルである。
用語「アミド」は、本明細書中で使用する場合、式−−CONHの基を示す。
用語「アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−−NHの基を示す。
用語「アミノ誘導体」は、本明細書中で使用する場合、アルキルアミノ基またはアリールアミノ基を示し、用語「アルキル」および「アリール」を上記の通り定義する。
用語「シアノ」は、本明細書中で使用する場合、式−−CNの基を示す。
用語「ニトロ」は、本明細書中で使用する場合、式−NOの基を示す。
用語「アジド」は、本明細書中で使用する場合、式−−Nの基を示す。
用語「グアニジン」は、本明細書中で使用する場合、式−−NHC(=NH)NHの基を示す。
用語「アルキルチオ」は、本明細書中で使用する場合、式−−SR(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアルキルチオ基はメチルチオである。
用語「アルキルスルホニル」は、本明細書中で使用する場合、式−−S(=O)(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアルキルスルホニル基はメチルスルホニルである。
用語「アルキルスルフィニル」は、本明細書中で使用する場合、式−S(=O)R(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアルキルスルフィニル基はメチルスルフィニルである。
用語「アリールチオ」は、本明細書中で使用する場合、式−−SR(式中、Rは上記定義のアリール基である)の基を示す。
用語「アリールスルホニル」は、本明細書中で使用する場合、式−−S(=O)(式中、Rは上記定義のアリール基である)の基を示す。
用語「アリールスルフィニル」は、本明細書中で使用する場合、式−−S(=O)R(式中、Rは上記定義のアリール基である)の基を示す。
用語「カルバマート」は、本明細書中で使用する場合、式−−N(H)C(O)OR(式中、Rは上記定義のアルキルまたはアリールである)の基を示す。通常、カルバマート基は、(プロポキシカルボニル)アミノまたは(ベンジルオキシカルボニル(benzyloaxycarbonyl))アミノである。好ましいカルバマート基は(ベンジルオキシカルボニル(benzyloaxycarbonyl))アミノである。
用語「アルカノイルアミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−−NHC(=O)R(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。
用語「(アリールカルボニル)アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−−NHC(=O)R(式中、Rは上記定義のアリール基である)の基を示す。好ましい(アリールカルボニル)アミノはベンゾイルアミノである。
通常、Rは、水素;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、メチルチオ、フェニル、または4−クロロフェノキシに置換されたC1〜10アルキル;ヒドロキシ;C3〜6シクロアルキル;ハロゲン;エステル;アミド;ニトロ;シアノ;アミノ;フェニル;アルキルチオ;アルキルスルホニル;アルキルスルフィニル;非置換であるか、アルキル基に置換された複素環;またはグアニジンである。好ましくは、Rは、水素;メチル;エチル;i−プロピル;n−プロピル;シクロプロピル;n−ブチル;i−ブチル;t−ブチル;1−エチルプロピル;2,4,4−トリメチルペンチル;ヒドロキシメチル;クロロメチル;トリフルオロメチル;2,2,2−トリフルオロエチル;シアノメチル;2−(メチルチオ)エチル;クロロ;ブロモ;ニトロ;シアノ;アミノ;アミノカルボニル;メトキシカルボニル;メチルチオ;メチルスルフィニル;メチルスルホニル;フェニル;2−フリル;3−フリル;1H−ピロール−2−イル;1−メチル−1H−ピロール−2−イル;2−チエニル;1H−ピラゾール−3−イル;1,2,3−チアジアゾール−4−イル、または1H−イミダゾール−2−イルである。より好ましくは、Rは、水素;メチル;エチル;i−プロピル;n−プロピル;n−ブチル;メチルチオ;ニトロ;シアノ;アミノ;クロロ、または1H−ピロール−2−イルである。最も好ましくは、Rは、水素;メチル;メチルチオ;ニトロ;シアノ;アミノまたはクロロである。
通常、Rは、水素;非置換であるか、ヒドロキシ、アルカノイルアミノ、またはベンゾイルアミノに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲン;エステル;シアノ;アルキルカルバマート;[(N−メトキシ−N−メチル)アミノ]カルボニルである。好ましくは、Rは、水素;メチル;ヒドロキシメチル;(アセチルアミノ)メチル;(プロピオニルアミノ)メチル;(ベンゾイルアミノ)メチル;[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ;クロロまたはシアノである。より好ましくは、Rは、水素;クロロまたはシアノである。
通常、Rは、水素;非置換であるか、ヒドロキシに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲン;エステルまたはシアノである。好ましくは、Rは、水素;ヒドロキシメチル;クロロ;シアノである。より好ましくは、Rは水素またはシアノである。最も好ましいRは水素である。
通常、Rは、水素;非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲンに置換されたC2〜4アルケニル、または非置換であるか、アジドまたは/およびハロゲンに置換されたフェニル基である。好ましくは、Rは、水素;n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;4−クロロフェニル;4−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;3,4−ジフルオロフェニル;3−クロロ−4−フルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル;3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル、または3−アジド−2,4,6−トリフルオロフェニルである。より好ましくは、Rは、水素;n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;4−クロロフェニル;4−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;3,4−ジフルオロフェニル;3−クロロ−4−フルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル、または3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルである。最も好ましくは、Rは、n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル、または3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルである。
通常、R4aは、水素である。
通常、Rは、水素である。
通常、Rは、水素または非置換であるか、ヒドロキシまたはアジドに置換されたC1〜10アルキルである。好ましくは、Rは、水素またはアジドメチルである。より好ましくは、Rは、水素である。
通常、Rは、水素である。
他の好ましい実施形態では、RおよびRが結合してシクロプロピルを形成する。
他の好ましい実施形態では、RおよびRは共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができる。
通常、Rは、水素である。
通常、Rは、水素;ハロゲン;C1〜3アルキルまたはアルコキシである。好ましくは、Rは、水素;メチル;クロロまたはメトキシである。より好ましいRは水素である。
通常、R10は、水素;ハロゲン;シアノ;非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜3アルキル;またはアルコキシである。好ましくは、R10は、メチル;水素;トリフルオロメチル;フルオロ;シアノ、またはメトキシである。より好ましいR10は、水素;トリフルオロメチル;フルオロまたはシアノである。
通常、R11は、水素である。
他の好ましい実施形態では、R、R4a、およびRが共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができる。
通常、R12は、水素またはハロゲンである。好ましくは、R12は、水素;クロロまたはフルオロである。より好ましいR12は、水素である。
通常、R13は、水素;C1〜3アルキル;ハロゲン、または非置換であるか、アルキル基に置換されたチアゾリル(メチルチアゾリルなど)である。好ましくは、R13は、水素;クロロ;ブロモまたはメチルである。最も好ましいR13は、クロロ;ブロモまたはメチルである。
通常、R14は、水素である。
通常、R15は、水素である。
1つまたは複数のこれらの好ましい化合物基の組み合わせが特に好ましい。
一般に、実施形態のうち、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、以下である:
は、水素;非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、メチルチオ、フェニル、または4−クロロフェノキシに置換されたC1〜10アルキル;C3〜6シクロアルキル;ハロゲン;エステル;アミド;ニトロ;シアノ;アミノ;フェニル;アルキルチオ;アルキルスルホニル;アルキルスルフィニル;非置換であるか、アルキル基に置換された複素環;またはグアニジンから選択され、
は、水素;非置換であるか、ヒドロキシ、アルカノイルアミノ、またはベンゾイルアミノに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲン;エステル;シアノ;アルキルカルバマート、または[(N−メトキシ−N−メチル)アミノ]カルボニルから選択され、
は、水素;非置換であるか、ヒドロキシに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲン;エステルまたはシアノから選択され、
は、水素;非置換であるか、ハロゲンに置換されたC1〜4アルキル;ハロゲンに置換されたC2〜4アルケニルまたは非置換であるか、アジドまたは/およびハロゲンに置換されたフェニル基から選択され、
4aは、水素であり、
は、水素であり、
は、水素または非置換であるか、ヒドロキシまたはアジドに置換されたC1〜10アルキルから選択され、
は、水素であるか、
およびRは結合してシクロプロピルを形成することができるか、
およびRは共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素であり、
は、水素;ハロゲン;C1〜3アルキル;アルコキシから選択され、
10は、水素;ハロゲン;非置換であるか、ハロゲンに置換されたシアノまたはC1〜3アルキル;またはアルコキシから選択され、
11は、水素であるか、
、R4a、およびRは、共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
12は、水素またはハロゲンから選択され、
13は、水素;C1〜3アルキル;ハロゲン;非置換であるか、アルキル基に置換されたチアゾリル(メチルチアゾリルなど)から選択され、
14は、水素であり、
15は、水素であり、
但し、
Figure 2016147915
が式:
Figure 2016147915
の基を示す場合にRは水素と異なる。
好ましい実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、以下である:
は、水素;メチル;エチル;i−プロピル;n−プロピル;シクロプロピル;n−ブチル;i−ブチル;t−ブチル;1−エチルプロピル;2,4,4−トリメチルペンチル;トリフルオロメチル;2,2,2−トリフルオロエチル;ヒドロキシメチル;クロロメチル;シアノメチル;2−(メチルチオ)エチル;クロロ;ブロモ;ニトロ;シアノ;アミノ;アミノカルボニル;メトキシカルボニル;メチルチオ;メチルスルフィニル;メチルスルホニル;フェニル;2−フリル;3−フリル;1H−ピロール−2−イル;1−メチル−1H−ピロール−2−イル;2−チエニル;1H−ピラゾール−3−イル;1,2,3−チアジアゾール−4−イル;または1H−イミダゾール−2−イルから選択され、
は、水素;メチル;ヒドロキシメチル;(アセチルアミノ)メチル;(プロピオニルアミノ)メチル;(ベンゾイルアミノ)メチル;(ベンジルオキシカルボニル)アミノ;クロロ;またはシアノから選択され、
は、水素;ヒドロキシメチル;クロロ;シアノから選択されるか、
およびRは共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素であり、
は、水素;メチル;クロロ(choro);メトキシから選択され、
10は、メチル;水素;トリフルオロメチル;フルオロ;シアノ;またはメトキシから選択され、
11は、水素であり、
は、水素;n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;4−クロロフェニル;4−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;3,4−ジフルオロフェニル;3−クロロ−4−フルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル;3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル;または3−アジド−2,4,6−トリフルオロフェニルから選択され、
4aは水素であり、Rは水素であるか、
、R4a、およびRは共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
12は、水素;クロロ;フルオロから選択され、
13は、水素;クロロ;ブロモ;メチルから選択され、
14は、水素であり、
15は、水素であり、
は、水素;アジドメチルから選択され、
は、水素であるか、
およびRは、結合してシクロプロピルを形成し、
但し、
Figure 2016147915
が式:
Figure 2016147915
の基を示す場合にRは水素と異なる。
より好ましい実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、以下である:
は、水素;メチル;エチル;i−プロピル;n−プロピル;n−ブチル;メチルチオ;ニトロ;シアノ;アミノ;クロロ;または1H−ピロール−2−イルから選択され、
は、水素;クロロ;シアノから選択され、
は、水素;シアノから選択されるか、
およびRは、共にイミダゾール環(以下の1H−ベンズイミダゾールサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
は、水素であり、
は、水素であり、
10は、水素;トリフルオロメチル;フルオロ;シアノから選択され、
11は、水素であり、
は、水素;n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;4−クロロフェニル;4−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;3,4−ジフルオロフェニル;3−クロロ−4−フルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル;または3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルから選択され、
4aは、水素であり、
は、水素であるか、
、R4a、およびRは、共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
12は、水素であり、
13は、メチル;クロロ;ブロモから選択され、
14は、水素であり、
15は、水素であり、
は、水素であり、
は、水素であり、
但し、
Figure 2016147915
が式:
Figure 2016147915
の基を示す場合にRは水素と異なる。
最も好ましい実施形態では、式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、以下である:
は、水素;メチル;メチルチオ;ニトロ;シアノ;アミノ;クロロから選択され、
は、水素;クロロ;シアノから選択され、
は、水素であり、
は、n−プロピル;2,2−ジフルオロビニル;フェニル;3−クロロフェニル;3−フルオロフェニル;3,5−ジフルオロフェニル;2,3,4−トリフルオロフェニル;2,4,5−トリフルオロフェニル;2,3,5−トリフルオロフェニル;3,4,5−トリフルオロフェニル;3−アジド−2,4−ジフルオロフェニルから選択され、
4aは、水素であり、
は、水素であるか、
、R4a、およびRは共に2−オキソ−1−ピロリジン環(以下の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンサイクル:
Figure 2016147915
)を形成することができ、
12は、水素であり、
13は、クロロ;ブロモ;メチルから選択され、
14は、水素であり、
15は、水素であり、
は、水素であり、
は、水素である。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;4−(3−アジド−2,4,6−トリフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;(−)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−−オン;(+)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−[(2−エチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−イソプロピル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−フェニル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−[(2−プロピル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]ピロリジン−2−オン;(+)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;(−)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−(2,2−ジフルオロビニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−クロロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−{[2−(メチルチオ)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−(メチルスルフィニル)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−tert−ブチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[1−(1H−イミダゾール−1−イル)シクロプロピル]ピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−{[2−(メチルスルホニル)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド、4−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;4−(3−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(4−クロロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−{[2−(ヒドロキシメチル)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;メチル1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−2−カルボキシラート;1−[(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−2−カルボニトリル;1−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2,4−ジクロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−[(5−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;(+)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;(−)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;(+)−1−{[2−オキソ−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(+)−1−{[2−オキソ−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−1−ピロリジニル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(+)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(+)−1−{[2−オキソ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;(−)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;1−{[2−オキソ−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−−カルボニトリル;1−{[2−オキソ−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−−カルボニトリル;1−[(5−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−フェニル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−エチル−5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2,5−ジメチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−[2−アジド−1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−[(2−ブロモ−4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;(+)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;1−{[5−(ヒドロキシメチル)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[4−(ヒドロキシメチル)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;ベンジル1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−イルカルバマート;N−[(1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]アセトアミド;N−[(1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]ベンズアミド;N−[(1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]プロパンアミド;1−(1H−ベンズイミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−[(2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]ピロリジン−2−オン;1−[(2−イソプロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−{[2−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}ピロリジン−2−−オン;1−{[2−(メチルチオ)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−−オン;1−[(2−アミノ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−(クロロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;{1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}アセトニトリル;1−[(5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン−;1−[(5−メチル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5,6−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−イソプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピル−ピロリジン−2−オン;1−[(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボニトリル;1−{[2−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−{[2−(1H−ピロール−2−イル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}ピロリジン−2−−オン;1−[(5−フルオロ−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジ
ン−−2−オン;1−{[6−メチル−2−(1H−ピロール−2−イル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(6−メトキシ−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−−オン;2−ブチル−1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ベンズイミダゾール−5−−カルボニトリル;1−{[2−[2−(メチルチオ)エチル]−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−フルオロ−2−イソブチル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−−オン;1−{[5−フルオロ−2−(2,4,4−トリメチルペンチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−−4−プロピルピロリジン−2−オン;2−シクロプロピル−1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ベンズイミダゾール−−5−カルボニトリル;1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−2−(1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボニトリル;1−[(2−シクロプロピル−5−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−フルオロ−2−イソプロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−(3−フリル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−−2−オン;1−[(2−シクロプロピル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−イソプロピル−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−−2−オン;1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル−)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボニトリル;1−{[2−(1H−イミダゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[5−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−(1−エチルプロピル)−6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[6−メトキシ−2−(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−−プロピルピロリジン−2−オン;1−{[2−(2−フリル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピル−ピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−{[2−チエン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル−}ピロリジン−2−オン;1−{[2−(3−フリル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピル−ピロリジン−2−オン;1−{[2−シクロプロピル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−{[2−(1H−ピロール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]−メチル}ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;4−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;4−クロロ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−5−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−[(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;および1−[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン、1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;(−)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−−オン;(+)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−[(2−エチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−イソプロピル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−[(2−プロピル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]ピロリジン−2−オン;(+)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;(−)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;4−(2,2−ジフルオロビニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−クロロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−{[2−(メチルチオ)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−フェニルピロリジン−2−オン;4−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;4−(3−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(4−クロロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−[(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−2−カルボニトリル;1−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−−カルボニトリル;(+)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;(−)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;(+);1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−4−−カルボニトリル;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−[2−アジド−1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;(+)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボニトリル;1−{[2−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}−4−−プロピルピロリジン−2−オン;4−プロピル−1−{[2−(1H−ピロール−2−イル)−1H−ベンズイミダゾール−1−イル]メチル}ピロリジン−2−−オン;1−[(5−フルオロ−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−−2−オン;2−ブチル−1−[(2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ベンズイミダゾール−−5−カルボニトリル;1−[(5−フルオロ−2−イソプロピル−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−5−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−プロピルピロリジン−2−オン;(−)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−−オン;(+)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(2,2−ジフルオロビニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−クロロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−{[2−(メチルチオ)−1H−イミダゾール−1−イル]メチル}−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;4−(3−フルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,4−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;1−[(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−2−カルボニトリル;1−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;1−[(5−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;(+)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;(−)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−4−フェニルピロリジン−2−オン;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−−2−オン;1−[(2−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]−4−プロピルピロリジン−2−オン;(+)−1−{[2−オキソ−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル;5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−5−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン;1−[(5−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボニトリル。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:(−)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−−オン;(+)−4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン;4−(3−アジド−2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)ピロリジン−2−オン。
v)国際特許出願WO2007/065595号:
式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、水素またはC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基またはベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール、または複素環に任意選択的に置換されたC1〜8アルキルであり、
は、C2〜4アルキルであり、
は、C2〜4アルキル、アミド、または−COORであり、
は、C1〜4アルキルである)を有する化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびその混合物(立体異性体の全ての可能な混合物が含まれる)、またはその薬学的に許容可能な塩。
通常、Rがベンジル基である場合、Rはアルコキシカルボニルに任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。
通常、Rが式−CHRの基である場合、Rは、C3〜6シクロアルキル、アリール、または複素環に任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。
用語「アルキル」は、本明細書中で使用する場合、直鎖(非分岐)、分岐部分、またはその組み合わせを有し、且つ、1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む1価の飽和炭化水素ラジカルを示す基であり、より好ましくは、アルキル基は1〜4個の炭素原子を有する。アルキル部分を、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル、アシル、アリール、または複素環からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基に任意選択的に置換することができる。アルキル部分を、以下に定義のシクロアルキルに任意選択的に置換することができる。好ましいアルキル基は、メチル、シアノメチル、エチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、または(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。より好ましいアルキル基は、メチル、エチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ブチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、または(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。最も好ましいアルキル基は、メチル、エチル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、または(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。
用語「シクロアルキル」は、本明細書中で使用する場合、任意の適切な基(アルキル基について上記の基から選択される1つまたは複数の部分が含まれるが、これらに限定されない)に置換することができる飽和環式炭化水素から誘導される3〜8個、好ましくは3〜6個の炭素原子の1価の基を示す。好ましいシクロアルキル基はシクロヘキシルである。
用語「アリール」を、本明細書中で使用する場合、ハロゲン、アミノ、ニトロ、アルコキシ、またはアミノスルホニルから独立して選択される1〜4個の置換基に任意選択的に置換されたフェニル基と定義する。好ましいアリール基は、フェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3−メトキシフェニル、3−ニトロフェニル、3−アミノフェニル、または4−(アミノスルホニル)フェニルである。
用語「フェニル」は、本明細書中で使用する場合、式−Cの芳香族炭化水素基を示す。
用語「ベンジル基」は、本明細書中で使用する場合、式−CH−アリールの基を示す。好ましいベンジル基は、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、または4−(アミノスルホニル)ベンジルである。より好ましいベンジル基は、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、または3−アミノベンジルである。最も好ましいアルキル基は、3−メトキシベンジルまたは3−ニトロベンジルである。
用語「ハロゲン」は、本明細書中で使用する場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を示す。好ましいハロゲンは臭素である。
用語「ヒドロキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OHの基を示す。
用語「シアノ」は、本明細書中で使用する場合、式−CNの基を示す。
用語「アミノ」は、本明細書中で使用する場合、式−NHの基を示す。
用語「エチニル」は、本明細書中で使用する場合、式−C≡CHの基を示す。
用語「アルコキシ」は、本明細書中で使用する場合、式−OR(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアルコキシ基はメトキシである。
用語「ニトロ」は、本明細書中で使用する場合、式−NOの基を示す。
用語「アミド」は、本明細書中で使用する場合、式−C(=O)NH2の基を示す。
用語「アシル」は、本明細書中で使用する場合、式−C(=O)R(式中、Rは上記定義のアルキル基である)の基を示す。好ましいアシル基はアセチル(−C(=O)Me)である。
用語「アルコキシカルボニル(またはエステル)」は、本明細書中で使用する場合、式−COOR(式中、Rはアルキル基であり、但し、Rはヒドロキシにα−置換されたアルキルを示さない)の基を示す。好ましいアルコキシカルボニル基はエトキシカルボニルである。
用語「複素環」は、本明細書中で使用する場合、OまたはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含む5員環を示す。複素環を、1個または2個のC1〜4アルキルまたはニトロに置換することができる。好ましい複素環は、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)または(5−ニトロ−2−フリル)である。最も好ましい複素環は(5−ニトロ−2−フリル)である。
一般に、Rは水素またはC1〜6アルキルである。通常、Rは、水素、またはヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル、またはアシルに任意選択的に置換されたC1〜6アルキルである。好ましくは、Rは、水素、メチル、シアノメチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ペンチル、またはn−ヘキシルである。より好ましくは、Rは、水素、メチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、または2−プロピニルである。最も好ましくは、Rは水素である。
一般に、Rは水素またはC1〜4アルキルである。通常、Rは水素または非置換C1〜4アルキルである。好ましくは、Rは、水素、メチル、またはn−ブチルである。より好ましくは、Rはメチルである。
一般に、Rは、式−CHRの基またはベンジル基である。好ましくは、Rは、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル、または3−ブロモベンジルである。最も好ましくは、Rは1−(エトキシカルボニル)プロピルである。
一般に、Rは、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール、または複素環に任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。通常、Rは、シクロヘキシル、フェニル、ブロモフェニル、アミノフェニル、メトキシフェニル、ニトロフェニル、アミノスルホニルフェニル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、5−ニトロ−2−フリル、またはエトキシカルボニルに任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。好ましくは、Rは、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル、または1−(エトキシカルボニル)プロピルである。より好ましくは、Rは、n−ブチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル、または1−(エトキシカルボニル)プロピルである。最も好ましくは、Rは、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、または(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。
一般に、Rは、C2〜4アルキルである。通常、Rは、非置換C2〜44アルキルである。好ましくは、Rは、エチルである。
一般に、Rは、C2〜4アルキル、アミド、または−COORである。通常、Rは、非置換C2〜4アルキル、アミド、または−COORである。好ましくは、Rは、エチル、アミド、またはエトキシカルボニルである。最も好ましくは、Rはエトキシカルボニルである。
一般に、Rは、C1〜4アルキルである。通常、Rは、非置換C1〜4アルキルである。好ましくは、Rは、エチルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式I:
Figure 2016147915
(式中、
は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル、またはアシルに任意選択的に置換されたC1〜6アルキルであり、
は、水素または非置換C1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基またはベンジル基であり、
は、シクロヘキシル、フェニル、ブロモフェニル、アミノフェニル、メトキシフェニル、ニトロフェニル、アミノスルホニルフェニル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、5−ニトロ−2−フリル、またはエトキシカルボニルに任意選択的に置換されたC1〜8アルキルであり、
は、非置換C2〜4アルキルであり、
は、非置換C2〜4アルキル、アミド、または−COORであり、
は、非置換C1〜4アルキルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが−CHRであり、Rがエトキシカルボニルであり、且つRがエチルである場合、Rは、n−プロピル、i−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、3−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、4−メチルベンジル、または2−フェニルエチルと異なる)を有する化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびその混合物(立体異性体の全ての可能な混合物が含まれる)、またはその薬学的に許容可能な塩である。
上記実施形態では、好ましくは、Rがベンジル基である場合、Rはアルコキシカルボニルに任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。
上記実施形態では、好ましくは、Rが式−CHRの基である場合、Rは、C3〜6シクロアルキル、アリール、または複素環に任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。
好ましい実施形態では、
は、水素、メチル、シアノメチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ペンチル、またはn−ヘキシルであり、
は、水素、メチル、またはn−ブチルであり、
は、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル、または3−ブロモベンジルであり、
は、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル、または1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、且つRが1−(エトキシカルボニル)プロピルである場合、Rはn−ペンチル、3−ブロモベンジル、または2−フェニルエチルと異なる。
上記実施形態では、好ましくは、Rが3−ブロモベンジルである場合、Rはアルコキシカルボニルに任意選択的に置換されたC1〜8アルキルである。
上記実施形態では、好ましくは、Rが3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、または1−(エトキシカルボニル)プロピルである場合、Rは、1−(エトキシカルボニル)プロピルと異なる。
より好ましい実施形態では、
は、水素、メチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、または2−プロピニルであり、
は、メチルであり、
は、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル、または3−ブロモベンジルであり、
は、n−ブチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル、または1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、且つRが1−(エトキシカルボニル)プロピルである場合、Rは3−ブロモベンジルと異なる。
上記実施形態では、好ましくは、Rが3−ブロモベンジルである場合、Rは1−(エトキシカルボニル)プロピルである。
上記実施形態では、好ましくは、Rが3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピルまたは1−(エトキシカルボニル)プロピルである場合、Rは1−(エトキシカルボニル)プロピルと異なる。
最も好ましい実施形態では、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、Rは3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、または(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。
さらなる実施形態は、Rはメチルであり、Rは式−CHRの基であり、RはC2〜4アルキルであり、Rはアミドまたは−COORであり、Rはメチルまたはエチルである化合物にある。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:エチル2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(2−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(シアノメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−オキソプロピル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−プロピニル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−({7−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート;エチル2−{[7−(4−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(1−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(2−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−({7−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート;エチル2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート;エチル2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−[(1,7−ジヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−[(7−ヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−1,7−ジペンチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタンアミド;2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタンアミド;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;エチル2−{8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−7H−プリン−7−イル}ブタノアート;およびエチル2−[(7−イソブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:エチル2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(シアノメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−プロピニル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−({7−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート;エチル(ethyi)2−({3−メチル(methyi)−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート;エチル2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;エチル2−[(7−ヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノアート;2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタンアミド;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;およびエチル2−{8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−7H−プリン−7−イル}ブタノアート。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物で有用な化合物は、以下からなる群から選択される:エチル2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;エチル2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノアート;およびエチル2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノアート。
本発明の方法および組成物に有用な化合物またはその薬剤もしくは薬学的に許容可能な塩には、i)米国特許出願第2008/0081832号;ii)国際特許出願WO2006/128692号;iii)国際特許出願WO2006/128693号;iv)英国特許第1,039,113号;およびv)英国特許第1,309,692号で言及されたものも含まれる。
本発明の1つの態様では、SV2Aインヒビターはレベチラセタムである。レベチラセタムは、化合物(2S)−2−(2−オキソピロリジン−1−イル)ブタンアミド)の国際純正および応用化学連合(IUPAC)名をいう。レベチラセタムは、広範に使用されている抗癲癇薬である。レベチラセタムは、CNS中の特定の部位(シナプス小胞タンパク質2A(SV2A))に結合し(例えば、Noyerら,1995;Fuksら,2003;Lynchら,2004;Gillardら,2006を参照のこと)、シナプス前神経伝達物質放出の阻害によってシナプス活動および神経伝達を直接阻害することがさらに示されている(Yangら、2007)。
用語「プロドラッグ」は、当該分野で認識されており、生理学的条件下でSV2Aインヒビターに変換される化合物または薬剤を含むことを意図する。プロドラッグの一般的な作製方法は、生理学的条件下で加水分解または代謝されて所望の化合物または薬剤が得られる部分を選択することである。他の実施形態では、プロドラッグを、宿主動物の酵素活性によってSV2Aのインヒビターに変換する。
「アナログ」を、別の化学的部分と機能的に類似しているが、同一の化学構造を持たない化合物をいうために本明細書中で使用する。例えば、アナログは、小さな構造の相違にもかかわらず、治療的適用において基本化合物の代わりに使用することができる(すなわち、SV2Aインヒビターである)ように基本化合物または親化合物に十分に類似する。
「誘導体」を、化合物の化学修飾物をいうために本明細書中で使用する。化合物の化学修飾には、例えば、水素のアルキル、アシル、またはアミノ基との置換が含まれ得る。多数の他の修飾も可能である。本発明の方法および組成物で使用されるSV2Aインヒビターの誘導体は、SV2Aに結合し、前シナプス小胞放出の減少によってシナプス機能を減少させる(すなわち、SV2Aインヒビターである)。
「薬学的に許容可能な塩」を、化合物の治療活性を示す非毒性の塩基および酸の塩である本発明の薬剤または化合物をいうために本明細書中で使用する。塩基としてその遊離形態で生じる化合物の酸付加塩形態を、無機酸(例えば、ハロゲン化水素酸(塩酸または臭化水素酸など)、硫酸、硝酸、およびリン酸);または有機酸(例えば、酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロパン酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、環状酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、およびパモ酸など)などの適切な酸での前記遊離塩基形態の処理によって得ることができる。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
酸性プロトンを含む化合物を、適切な有機塩基および無機塩基での処理によってその治療活性を示す非毒性の塩基付加塩形態(例えば、金属塩またはアミン塩)に変換することができる。適切な塩基性塩形態には、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウム塩など)、有機塩基を有する塩(例えば、N−メチル−D−グルカミン)、ヒドラバミン塩、およびアミノ酸(例えば、アルギニンおよびリジンなど)を有する塩が含まれる。逆に、これらの塩形態を、適切な塩基または酸での処理によって遊離形態に変換することができる。化合物およびその塩は、本発明の範囲内に含まれる溶媒和物形態であり得る。かかる溶媒には、例えば、水和物およびアルコラートなどが含まれる。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
本発明の方法および組成物で有用な化合物の多くは、その構造中に少なくとも1つの不斉中心を有する。この不斉中心は、R配置またはS配置で存在することができ、RおよびS表記を、Pure Appl.Chem.(1976),45,11−30に記載の規則に従って使用する。本発明はまた、化合物の全ての立体異性体(鏡像異性体およびジアステレオ異性体など)またはその混合物(立体異性体の全ての可能な混合物が含まれる)をいう。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
さらに、アルケニル基を含む一定の化合物は、Z(zusammen)異性体またはE(entgegen)異性体として存在し得る。それぞれの例では、本発明は、異性体の混合物および個別の異性体の両方を含む。ピペリジニル環またはアゼパニル環上の複数の置換基はまた、ピペリジニル環またはアゼパニル環の平面に関して相互にシスまたはトランスのいずれかの関係にあり得る。いくつかの化合物はまた、互変異性体で存在し得る。かかる形態は、上記式中に明確に示さないが、本発明の範囲内に含まれることを意図する。本発明の方法および組成物に関して、ある化合物に関する言及は、特定の異性体について具体的に言及しない限り、その可能な各異性体の化合物およびその混合物を含むことを意図する。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
本発明は、SV2Aのインヒビターならびにそのアナログ、誘導体、薬学的に許容可能な塩、およびその溶媒和物を使用した、加齢性認知機能障害またはそのリスクを処置するための方法および組成物を提供する。方法および組成物を、MCI、ARCD、およびAAMIなどの容態における加齢性認知機能障害またはそのリスクの処置で臨床的適用においてヒト患者のために使用することができる。方法のための組成物の用量および投薬間隔は、本明細書中に記載のように、適用において安全且つ有効なものである。
本発明の一定の実施形態では、SV2A活性のインヒビターは、レベチラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩もしくはその溶媒和物、またはかかるレベチラセタムを含む組成物である。本発明は、かかるレベチラセタムまたはレベチラセタム含有組成物、および治療有効量のレベチラセタムまたはこれを含む組成物を被験体に投与する工程を含む、加齢性認知機能障害を罹患しているかそのリスクのある患者における認知機能の改善のためのかかるレベチラセタムまたはその組成物の使用方法に関する。他の実施形態では、レベチラセタムのアナログまたは誘導体およびその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を使用する。
本発明の一定の実施形態では、SV2A活性のインヒビターは、ブリバラセタムまたはその薬学的に許容可能な塩もしくはその溶媒和物、またはかかるブリバラセタムを含む組成物である。本発明は、かかるブリバラセタムまたはブリバラセタム含有組成物、および治療有効量のブリバラセタムまたはこれを含む組成物を被験体に投与する工程を含む、加齢性認知機能障害を罹患しているかそのリスクのある患者における認知機能の改善のためのかかるブリバラセタムまたはその組成物の使用方法に関する。他の実施形態では、ブリバラセタムのアナログまたは誘導体およびその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を使用する。
本発明の方法および組成物によって処置すべき被験体は、加齢性認知機能障害を示すか、かかる機能障害のリスクがある。いくつかの実施形態では、加齢性認知機能障害には、MCI、ARCD、およびAAMIが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の組成物および方法で使用される化合物および薬剤が末梢投与した場合に血液脳関門を容易に透過することが好ましいと認識されるであろう。しかし、血液脳関門を透過できない化合物を、依然として、例えば、脳室内経路によって中枢神経系に直接有効に投与することができる。
本発明のいくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを薬学的に許容可能なキャリアを使用して処方する。他の実施形態では、キャリアを使用しない。例えば、SV2Aインヒビターを単独で投与するか、薬学的処方物(治療組成物)の成分として投与することができる。SV2Aインヒビターを、ヒト用薬物における任意の都合の良い使用方法での投与のために処方することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の治療方法は、化合物または薬剤の組成物を局所、全身、または局部に投与する工程を含む。例えば、本発明の化合物または薬剤の治療組成物を、例えば、注射(例えば、静脈内、皮下、または筋肉内)、吸入またはガス注入(口腔または鼻腔のいずれかを介する)による投与、または経口、口内、舌下、経皮、鼻腔、または非経口投与のために処方することができる。本明細書中に記載の化合物または薬剤の組成物を、埋没物またはデバイスの一部として処方するか、遅延放出または長期放出のために処方することができる。投与する場合、本発明で用いる化合物または薬剤の治療組成物は、発熱物質を含まない生理学的に許容可能な形態である。技術および処方を、一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Meade Publishing Co.,Easton,PAに見出すことができる。
一定の実施形態では、非経口投与に適切な薬学的組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容可能な無菌の等張水溶液または非水溶液、分散物、懸濁液、もしくは乳濁液、または使用直前に無菌の注射用の溶液または分散物中で再構成することができる無菌粉末と組み合わせたSV2Aインヒビターを含むことができる。この組成物は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、処方物を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質、懸濁剤、または増粘剤を含むことができる。本発明の薬学的組成物で使用することができる適切な水性および非水性のキャリアの例には、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、およびポリエチレングリコールなど)、およびその適切な混合物、植物油(オリーブ油など)、ならびに注射用有機エステル(オレイン酸エチルなど)が含まれる。例えば、コーティング材(レシチンなど)の使用、分散物の場合の必要な粒径の維持、および界面活性剤の使用によって適切な流動性を維持することができる。
SV2Aインヒビターを含む組成物はまた、佐剤(防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤など)を含むことができる。微生物活動の防止を、種々の抗菌薬および抗真菌薬(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、およびソルビン酸など)を含めることによって確実にすることができる。等張剤(糖および塩化ナトリウムなど)を組成物中に含めることも望ましいかもしれない。さらに、注射用薬学的形態を、吸収を遅延させる薬剤(モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなど)を含めることによって長期吸収させることができる。
本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターを含む組成物を、それぞれ有効成分として所定量のSV2Aインヒビターを含む、例えば、カプセル、カシェ、丸薬、錠剤、ロゼンジ(風味付けした基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを使用)、粉末、顆粒の形態か、水性または非水性の液体の溶液または懸濁液としてか、水中油型または油中水型の液体乳濁液としてか、エリキシルまたはシロップとしてか、香剤(不活性基剤(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなど)を使用)などとして経口投与することができる。
経口投与のための固体投薬形態(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末、および顆粒など)では、SV2Aインヒビターを含む1つまたは複数の組成物を、1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリア(クエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウムなど)、および/または以下のいずれかと混合することができる:(1)充填剤または増量剤(デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸など);(2)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および/またはアカシアなど);(3)保湿剤(グリセロールなど);(4)崩壊剤(寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、一定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなど);(5)溶解遅延剤(パラフィンなど);(6)吸収促進剤(第四級アンモニウム化合物など);(7)湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアラートなど);(8)吸収剤(カオリンおよびベントナイトクレイなど);(9)潤滑剤(タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物など);および(10)着色剤。カプセル、錠剤、および丸薬の場合、薬学的組成物はまた、緩衝剤を含むことができる。類似の型の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用した軟性および硬性の充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
経口投与のための液体投薬形態には、薬学的に許容可能な乳濁液、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。SV2Aインヒビターに加えて、液体投薬形態は、当該分野で一般的に使用されている不活性希釈剤(水または他の溶媒など)、溶解補助剤および乳化剤(エチルアルコール(エタノール)、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に、綿実油、アメリカホドイモ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステルなど)、ならびにその混合物を含むことができる。不活性希釈剤に加えて、経口組成物はまた、佐剤(湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味物質、着色料、香料、および防腐剤など)を含むことができる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤(エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、ヒドロキシアルミニウムオキシド、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、ならびにその混合物など)を含むことができる。
上記のように、化合物、薬剤、およびその組成物を、遅延放出、制御放出、または長期放出のために投与することができる。用語「長期放出」は、薬科学分野で広範に認識されており、本明細書中で、長期間(例えば、1時間以上)にわたる(その期間全体またはその間)投薬形態から環境への活性化合物または薬剤の制御放出をいうために本明細書中で使用される。長期放出投薬形態は、実質的に一定の速度で長期間にわたって薬物を放出するか、実質的に一定量の薬物を長期間にわたって漸増的に放出するであろう。本明細書中で使用される用語「長期放出」には、用語「制御放出」、「長期放出」、「徐放」、または「遅延放出」が含まれる。何故なら、これらの用語は薬科学で使用されるからである。いくつかの実施形態では、長期放出投薬量を、パッチまたはポンプの形態で投与する。
医師などの当業者は、本発明の組成物および方法を使用して被験体を処置するためのSV2Aインヒビターの必要量を容易に決定することができる。例えば、SV2Aのインヒビターの作用を改変する種々の要因、疾患の重症度または病期、投与経路、および個体に固有の特徴(年齢、体重、サイズ、および認知機能障害の範囲など)を考慮して個体のための投薬レジメンを決定すると理解される。
さらに、本発明をレベチラセタムを使用して例示しているが、本発明の結果および方法は他のSV2Aインヒビターにも適用可能である。したがって、本発明はまた、加齢性認知機能障害を罹患しているかそのリスクのある患者における認知機能を改善するための他のかかるSV2Aインヒビターの組成物およびその使用方法を提供する。
体表面積に対する標準化が種間の用量の適切な推定方法であることが当該分野で周知である。ラットにおける年齢依存性認知機能障害の処置で使用される投薬量からヒト等価用量(HED)を計算するために、式HED(mg/kg)=ラット用量(mg/kg)×0.16を使用することができる(Estimating the Safe Starting Dose in Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers,December 2002,Center for Biologics Evaluation and Researchを参照のこと)。例えば、この式を使用して、ラットにおける10mg/kgの投薬量は、ヒトにおける1.6mg/kgと等価である。この変換は、より一般的な式HED=動物用量mg/kg×(動物体重(kg)/ヒト体重(kg))0.33に基づく。
本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は、0.1〜5mg/kg/日である(70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると7〜350mg/日である)。使用することができる用量には、0.1、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5mg/kg/日が含まれるが、これらに限定されない。1つの実施形態では、用量は、1〜2mg/kg/日である(70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると70〜140mg/日である)。本発明の他の実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は0.1〜0.2mg/kg/日である。これらの用量より高いか、中間であるか、より低い他の用量も使用することができ、当業者は本発明の方法にしたがって決定することができる。
本発明の一定の実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は0.01〜2.5mg/kg/日である(70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると約0.7〜180mg/日である)。使用することができる用量には、0.01、0.02、0.03、0.04、0.06、0.08、0.12、0.14、0.16、0.18、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、2.0、2.2、2.4、2.5mg/kg/日が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、用量は0.1〜2.5mg/kg/日である(70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると約7〜180mg/日である)。いくつかの実施形態では、用量は0.4〜2.5mg/kg/日である(70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると約25〜180mg/日である)。本発明のいくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は0.6〜1.8mg/kg/日である。本発明のいくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は0.04〜2.5mg/kg/日である。本発明のいくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターの用量は0.06〜1.8mg/kg/日である。これらの用量より高いか、中間であるか、より低い他の用量も使用することができ、当業者は本発明の方法にしたがって決定することができる。
本発明の一定の実施形態では、投与間隔は12時間または24時間である。より低い頻度の間隔での投与(6時間毎に1回など)も使用することができる。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、0.1〜5mg/kgの総1日量で12時間または24時間毎に投与する(例えば、2mg/kgの1日量で12時間毎の投与の場合、各投与は1mg/kgである)。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、1〜2mg/kgの1日量で24時間毎に投与する。別の実施形態では、SV2Aの選択的インヒビターを、0.1〜0.2mg/kgの1日量で24時間毎に投与する。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、12時間または24時間毎に0.01mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する(例えば、0.8mg/kgの1日量で12時間毎の投与の場合、各投与は0.4mg/kgである)。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、12時間または24時間毎に0.1mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、12時間または24時間毎に0.4mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。いくつかの実施形態では、SV2Aインヒビターを、12時間または24時間毎に0.6mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する。いくつかの実施形態では、SV2Aの選択的インヒビターを、12時間または24時間毎に0.04mg/kg〜2.5mg/kgの1日量で投与する。いくつかの実施形態では、SV2Aの選択的インヒビターを、12時間または24時間毎に0.06mg/kg〜1.8mg/kgの1日量で投与する。
埋没物、デバイス、または遅延放出もしくは長期放出処方物によって投与する場合、SV2Aインヒビターを、1回投与するか、必要に応じて患者の生涯にわたって1回または複数回定期的に投与することができる。臨床適用のためのこれらの投薬間隔の中間またはより短い他の投与間隔も使用することができ、当業者は本発明の方法にしたがって決定することができる。
当業者は、所望の投与期間を、日常的実験によって決定することができる。例えば、SV2aインヒビターを、1〜4週間、1〜3月間、3〜6月間、6〜12月間、1〜2年間、またはそれを超える期間から患者の寿命まで投与することができる。
SV2Aのインヒビターに加えて、本発明の組成物および方法はまた、他の治療的に有用な薬剤を含むことができる。これらの他の治療的に有用な薬剤を、本発明の方法にしたがって、単一の処方物で投与するか、SV2Aインヒビターと同時または連続的に投与することができる。
いくつかの実施形態では、本発明は、加齢性認知機能障害を処置する必要があるか、もしくはそのリスクのある被験体に、バルプロ酸(またはその塩、溶媒和物、アナログ、もしくは誘導体)と組み合わせた上記のSV2Aのインヒビターを投与する工程を含む、加齢性認知機能障害を処置する方法および組成物を提供する。
本発明の方法および組成物に有用なバルプロ酸(VPA)のアナログおよび誘導体には、式:
Figure 2016147915
(式中、
それぞれ独立して、
Xは、−OH、C1〜10アルコキシ、−O−アルカリ金属、−N(R、−SH、または−S−C1〜10アルキルであり、
Rは、直鎖または分岐鎖のC1〜30アルキルであり、
は、H、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、アリール、またはアラルキルであり、
但し、Rは、非置換であり得るか、1つまたは複数の−OH、C1〜10アルコキシ、−N(R、−SH、−S−C1〜10アルキル、またはアリールに置換することができる)の化合物が含まれる。式の化合物の作製方法を、例えば、米国特許出願第4,558,070号;同第4,595,695号;同第4,654,370号;同第4,895,873号;同第4,913,906号;同第5,017,613号;同第5,019,398号;同第5,049,586号;同第5,162,573号;同第5,440,023号;同第5,856,569号;同第6,131,106号、および同第6,610,326号に見出すことができる。
VPAは、2−プロピルペンタノアート(グルタミン酸塩再取り込みおよびγ−アミノ酪酸(GABA)濃度の増加によって興奮阻害機能を改変することが報告されている抗痙攣薬)をいう(Hasselら,2001;Loscher,1999;Owens and Nemeroff,2003)。VPAの他の名称および説明も本明細書中で想定している(デパコテ、バルレリース、バルプロエート、およびバルプロ酸ナトリウムなど)。癲癇に加えて、VPAは、双極性障害、片頭痛、および心的外傷後ストレス障害の処置のために処方されている。
上記適応症に加えて、バルプロエートは、加齢性認知機能障害処置で有効であることが報告されている(Kohら,36th annual meeting of the Society for Neuroscience,October 15,2006,No.273.14,D.3)。記憶機能障害の高齢ラットへの100mg/kg/日バルプロ酸ナトリウムの慢性皮下投与によってその加齢性認知機能障害が処置され、記憶試験におけるその動作が有意に改善された。この投薬量により、10μg/ml血漿(10μg/mlの総VPA)総血中バルプロエートレベルが得られる。しかし、50mg/kg/日VPAの慢性皮下投与での処置では効果がなかった。
SV2AインヒビターをVPAまたはそのアナログ、誘導体、薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物と組み合わせて投与する一定の実施形態では、VPAまたはそのアナログ、誘導体、薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物およびSV2Aインヒビターの両方の投薬量は、加齢性認知機能障害処置に対してそれぞれ単独で投与する場合の治療量以下である。一定の実施形態では、SV2Aインヒビターの1日量は、VPAまたはそのアナログ、誘導体、薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物と組み合わせて投与する場合、0.01〜1mg/kgである。一定の実施形態では、SV2Aインヒビターの1日量は、VPAまたはそのアナログ、誘導体、薬学的に許容可能な塩、もしくは溶媒和物と組み合わせて投与する場合、0.001〜1.0mg/kgである。一定の実施形態では、バルプロエートの用量は、SV2Aインヒビターと組み合わせて投与する場合、0.5〜5μg/ml総VPAである。当業者は、VPAのアナログもしくは誘導体またはその薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物に有用な用量を、本発明の方法を使用して容易に決定する。
本明細書中に記載の組成物および方法を取り組まれる適用に適切なように適合および修正することができ、本明細書中に記載の組成物および方法を他の適切な適用で使用することができ、かかる他の付加形態および修正形態はその範囲から逸脱しないと当業者に理解されるであろう。
本発明は、以下の実験の詳細からより深く理解されるであろう。しかし、当業者は、以下の実施形態により完全に記載されるように、考察された特定の方法および結果が本発明の例示のみを目的とすると容易に認識するであろう。
加齢性認知機能障害の導入およびモデル
認知機能障害によって特徴づけられる種々の容態(例えば、年齢関連性記憶障害(AAMI)、軽度認知機能障害(MCI)、および加齢性認知低下(ARCD))は、加齢に関連すると考えられている。動物モデルは、かかる加齢性認知機能障害の発症および処置の評価のための重要な情報源として役立つ。動物モデルにおいて加齢性認知機能障害を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける加齢性認知機能障害にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性により、ヒトにおける有効性が予想される。
利用可能なモデルのうち、認知機能障害のロングエバンスラットモデルは、疾病に関連する認知機能障害と加齢に関する認知機能障害との間の相違の識別に特に十分に適合されている。実際、広範な行動特徴により、高齢ロングエバンスラットの非近交種における認知機能障害の天然に存在する形態が同定されている(Charles River Laboratories;Gallagherら,Behav.Neurosci.107:618−626,(1993))。モリス水迷路(MWM)を使用した行動評価では、ラットは、迷路周囲の空間手掛かりの配置によってガイドされた逃避プラットフォームの位置を学習し、記憶する。認知動作の根拠を、逃避プラットフォームの位置の検索における動物の空間的バイアスの測定を使用した探索試行で試験する。研究集団中の高齢ラットは、視覚可能なプラットフォームに難なく泳ぎ着くが、プラットフォームをカモフラージュした場合に空間的情報の使用を必要とする年齢依存性機能障害が検出される。非近交種ロングエバンス系における各高齢ラットの動作は非常に変動する。例えば、これらのラットは一定の比率で若年成体と同等に動作する。しかし、およそ40〜50%は、若年成体の動作の範囲外に分類される。高齢ラット間のこの変動は、信頼できる個体差を反映している。したがって、高齢集団のうちのいくつかの動物が認識機能障害であり、これを高齢機能障害(AI)と命名し、他の動物は機能障害でなく、これを高齢非機能障害(AU)と命名する。例えば、Colomboら,Proc.Natl.Acad.Sci.94:14195−14199,(1997);Gallagher and Burwell,Neurobiol. Aging 10:691−708,(1989);Rapp and Gallagher,Proc.Natl.Acad.Sci.93:9926−9930,(1996);Nicolleら,Neuroscience 74:741−756,(1996);およびNicolleら,J.Neurosci.19:9604−9610,(1999)を参照のこと。
本発明者らは、認知機能の年齢関連変化を示す遺伝子を同定するためにこのラットモデルを使用した。
実施例1:高齢機能障害ラットにおけるSV2Aの遺伝子発現の増加
モリス水迷路(MWM)における幼若ラット、高齢機能障害ラット、および高齢非機能障害ラットの行動特徴 幼若(4月齢)および高齢(24月齢)の無菌雄ロングエバンスラットに対して行動試験を行った。
MWM装置は、非毒性色素またはいくつかの他の物質の添加によって不透明にした水(27℃)で満たした巨大な円形プール(直径1.83m;高さ0.58m)からなる。試験の典型的な「隠しプラットフォーム」バージョンでは、ラットを、水面から約1.0cm下の迷路の四分円の1つの中心に配置した白色のカモフラージュした逃避プラットフォーム(高さ34.5cm)を見出すように訓練する。このプラットフォームを、行動試験中にタンク下部に引っ込めるか、迷路の外側からその通常の位置に上昇させることができる。プラットフォームの位置を、試行のはじめから終りまで一定に保持する。プラットフォームの位置を記す場所の手掛かりが存在しないので、プール周界の任意の出発点から効率的にプラットフォームを見つけるラットの能力は、迷路周囲の情報の使用に依存する。迷路を、空間手掛かりが配置されるように白色パターンを添付した黒色カーテンで囲む。認識と無関係の要因を規制するために、その表面を黒色にペイントした第2のプラットフォーム(高さ37.5cm)を手掛かり訓練中に水面から2cm上に上昇させる。プール内のラットの行動を、プール中央から2.5m上部に吊したカメラによって記録する。カメラを、Richard Baker of HVS Image,Hampton,UKによって開発されたビデオトラッキングシステム(HVS Image Advanced Tracker VP200)およびPCコンピュータで動作するHVSソフトウェアに接続する。
MWMプロトコールを、認識に及ぼす加齢の影響に対する感度および非近交系の高齢ロングエバンスラット集団内の信頼できる個体差の測定のために至適化する(Gallagherら,Behav.Neurosci.107:618−626,(1993))。60秒間の試行間隔を使用して、ラットに1日あたり3回の試行を連続8日間受けさせる。各訓練試行に関して、ラットを、プール周囲の4つの等間隔の出発点の1つから迷路に放つ。出発点は試行毎に変更し、従って、応答戦略(例えば、逃避プラットフォームを見つけるために常に出発場所から左に曲がる)の使用が防止される。ラットが任意の試行において90秒以内に逃避プラットフォームを見つけない場合、実験者はラットをプラットフォームに先導し、そこで30秒間保持する。6回毎の試行は、迷路内の空間的バイアスの発生を評価するための探索試行からなる。これらの試行の間、ラットは30秒間プールの下部に引っ込めたプラットフォームに泳ぎ着き、この時点で逃避試行を完了するためにプラットフォームをその通常の位置に上昇させる。隠しプラットフォームを使用したプロトコールの完了時点で、ラットを視覚可能なプラットフォームを使用して手掛かりの学習について評価する。このプラットフォームの場所は、6回の訓練試行の単一のセッションで試行毎に変動する。
ゴールからの動物の位置の近さを使用して、訓練試行および探索試行の動作を分析する。1秒平均の逃避プラットフォームからの距離を記録するための迷路中の動物の位置のサンプリング(10回/秒)によって近さを測定する。探索試行および訓練試行の両方について、プール周界の種々の出発場所からゴールまでの距離の相違によって試行動作が比較的偏らないように補正手順を実施する。この補正時に、各試行についての平均遊泳速度を計算する(経路長/潜時)。次いで、この速度でのこの試行のために使用した出発場所からゴールまでの遊泳に必要な時間を、試行動作の算出前の記録(すなわち、訓練試行における累積距離および探索試行におけるゴールからの平均距離)から除去する。したがって、近さの測定を使用して得たスコアを、検索エラー(至適な検索からの逸脱(すなわち、探索試行中のゴールへの直接的な経路およびその場所の最近傍での検索)を示す)を反映するようにデザインする。
ビデオトラッキングのコンピュータレコードを編集して、迷路内の各ラットの動作に関するデータを得る。訓練試行および探索試行に関する測定値を、分散分析(ANOVA)によって分析する。
1組の試行では、カモフラージュした隠しプラットフォームを使用した訓練中の動作は、幼若ラット群および高齢ラット群の間で異なっている[F(1,23)=12.69、p<0.002]。この試行組では、視覚可能なプラットフォームを使用した手掛かり訓練試行において群間の相違が認められない。この試行組では、手掛かり訓練中の逃避潜時は、平均して、幼若ラットについては9.36秒であり、高齢ラットについては10.60秒であった。
Gallagherら,Behav.Neurosci.107:618−26,(1993)に詳述されるように、補間した探索試行に関する平均近傍測定値を使用して、各被験体についての空間学習指標を計算する。ラットがその位置に近いプラットフォームの検索を迅速に学習する場合、その空間学習指標は低い。全体的に見て、ある試行組では、高齢ラットは幼若ラットと異なっていた[F(1,23)=15.18、p<0.001]。高齢ラットを、幼若研究集団の学習指標プロフィールと比較して非機能障害または機能障害のいずれかに分類する。規範的範囲の幼若ラット内に分類される高齢ラット(指数<241)を、高齢−非機能障害(AU)と命名する。幼若動作の範囲外の指数を有する残りの高齢被験体を、高齢−機能障害(AI)と命名する。
行動によって特徴づけたラット由来のRNAの調製
上記のように行動によって特徴づけた24匹の非近交系のロングエバンスラットを生きたままの断頭によって屠殺して、新鮮な脳組織を得る。24匹の特徴づけたラットの脳を取り出し、全海馬体の主軸を通して採取した500ミクロン切片(左海馬および右海馬の両方)から歯状回−海馬領域を顕微解剖する。各群(AI、AU、およびY)中に8匹の動物が存在する。
標準的プロトコール(Trizol試薬中での均質化およびその後のクロロホルム抽出およびイソプロパノール沈殿)に従ってTrizol試薬(Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用して総RNAを単離する。総RNAを、RNeasyミニキット(Qiagen,Valencia,CA)を使用してさらに精製する。次いで、一般的にAffymetrixの仕様書にしたがって、Johns Hopkins Microarray Core FacilityでcRNAプローブをRNAサンプルから生成する。
簡潔に述べれば、5μgの総RNAを使用し、プライマーとしての24オリゴ−dT+T7プロモーター(Proligo LLC,Boulder,CA)を有するオリゴヌクレオチドプローブ、およびSuperScript Choice System(Invitrogen)を使用して、第1のcDNA鎖を合成する。二本鎖cDNA合成後、産物をフェノール−クロロホルム抽出によって精製し、BioArray RNA高収率転写物標識キット(ENZO Life Sciences Inc.,Farmingdale,NY)を使用したin vitro転写によってビオチン化アンチセンスcRNAを生成する。15μgのビオチン化cRNAを、94℃で35分間断片化する(100mM Trix−acetate(pH8.2)、500mM KOAC、150mM MgOAC)。10μgの総断片化cRNAを、一定の回転数で(60rpm)RATゲノム230−2 Affymetrix GeneChipアレイに45℃で16時間ハイブリッド形成させる。
次いで、Affymetrix Fluidics Station 450を使用してチップを洗浄および染色する(非ハイブリッド形成標的を除去し、ストレプトアビジン−フィコエリトリン抱合体とのインキュベーションによってビオチン化cRNAを染色する)。次いで、ブロッキング試薬としてのヤギ免疫グロブリン−G(IgG)およびビオチン化抗ストレプトアビジン抗体(ヤギ)を使用して染色を増幅させ、その後にストレプトアビジン−フィコエリトリン抱合体を使用して第2の染色工程を行う。
サンプル由来の総RNAの品質管理のために、Agilent BioanalyzerをLab on a Chip technologyに基づいて使用して全サンプルが至適rRNA比(18Sおよび28Sそれぞれについて1:2)を有していたことを確認し、泳動パターンを浄化する。
ハイブリッド形成、チップ画像、およびチップ間の比較の品質管理のために、以下のパラメーターを考慮する:スケール化因子:類似のシグナル強度を確実にするためのチップ全体の強度およびサンプル全体の染色に関連する;バックグラウンド:非特異的ハイブリッド形成または交差ハイブリッド形成の推定;プレゼントコールの比率:アルゴリズムによってチップに有意にハイブリッド形成したと見なされる転写物の比率(プレゼント);グリセルアルデヒド(Glyseraldehyde)3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)(3’/5’):ハウスキーピング遺伝子GAPDHの3’領域/5’領域比、チップ中のその存在、および標的(サンプル)の良好な完全性のための1アドボケートに近い比の測定によるRNA完全性の提示;ハイブリッド形成後の検出レベルおよび感度を確認するためのスパイク(BioB/BioC)。
マイクロアレイのデータ分析
Affymetrix G3000 GeneArray Scanner使用して蛍光を検出し、標準的なデフォルト設定を使用したAffymetrixのGeneChip Operating System 1.1.1(GCOS)ソフトウェアによって各GeneChipの画像分析を行う。全てのGeneChipアレイは、RNAサンプル中の遺伝子の短いオリゴヌクレオチドを使用する。
異なるチップ間の比較のために、グローバルスケーリングを使用して、全プローブ組を標的強度(TGT)150にスケーリングする。プレゼントコールおよびスケール化因子の総数は、全チップを通して類似している。以下の様式で領域毎に存在/非存在および統計的相違についてさらなる分析を行う。1群の8匹中4匹でプレゼントコールが存在した場合、領域中にプローブ組が存在すると判断する。
2005年6月20日のAffymetrix注釈付けを使用してプローブ組を注釈付けし、特異的遺伝子を示す全プローブ組を同定する。
2つの動物群を組み合わせ、第3の群と比較することによって、全ての存在するプローブ組のプローブ組シグナル値に対してANOVAを行う。AU群を幼若群と組み合わせてAI群と比較する「AI ANOVA」を行う。
プローブ組シグナル値を学習指標と比較するピアソン相関を、全ての存在するプローブ組にわたって高齢動物(幼若動物を除外)について計算した。図1に示すように、SV2Aをコードする遺伝子の発現は、上記のように実施した試験組において、幼若個体(Y)および高齢非機能障害個体(AU)と比較して高齢機能障害(AI)個体で有意に増加した。これらの結果は、SV2A発現の増加が加齢性認知機能障害の発症と相関したことを示す。
実施例2:高齢機能障害ラットにおけるレベチラセタムの影響
モリス水迷路の結果
6匹の年齢機能障害(AI)ロングエバンスラット(上記で特徴づけた)を、異なる薬物/コントロール処置条件下(ビヒクルコントロールおよび2つの異なる投薬レベルのレベチラセタム)で、MWMにおけるその新規の空間情報記憶について試験した。MWMプロトコールは、実施例1に記載のものと実質的に同一であった。この研究について、具体的には、下記のように、保持試行を訓練試行の後に行った。
AIラットは、各訓練試行について60秒間隔をあけた訓練日あたり6回の訓練試行を2日間連続して行った。各訓練試行に関して、ラットを、プール周囲の4つの等間隔の出発点の1つから迷路に放った。ラットが任意の試行において90秒以内に逃避プラットフォームを見つけなかった場合、実験者はラットをプラットフォームに先導し、そこで30秒間保持した。各訓練日の全ての訓練試行の30分〜1時間前に、AIラットを、以下の3つの薬物条件のうちの1つで予め処置した:1)ビヒクルコントロール(0.9%生理食塩水);2)レベチラセタム(5m/kg/日);および3)レベチラセタム(10mg/kg/日)(腹腔内(i.p.)注射による)。6匹全てのラットに対して各処置条件が試験されるように、同一の6匹のAIラットを全試行のために使用した。したがって、任意の潜在的バイアスの釣り合いを取るために、逃避プラットフォームの場所および水迷路周囲の空間手掛かりの両方は、3つの処置条件で異なっていた。したがって、1組の場所および空間手掛かりを使用して、2匹のラットをコントロール生理食塩水で処置し、2匹をレベチラセタム(5m/kg/日)で処置し、2匹をレベチラセタム(10mg/kg/日)で処置した。第2の場所および空間手掛かり組を使用して、第1の試験でコントロール生理食塩水で処置した2匹のラットをレベチラセタム(5m/kg/日)またはレベチラセタム(10mg/kg/日)のいずれかで処置し、レベチラセタム(5m/kg/日)で予め処置した2匹のラットをコントロール生理食塩水またはレベチラセタム(10mg/kg/日)のいずれかで処置し、レベチラセタム(10mg/kg/日)で予め処置した2匹のラットをコントロール生理食塩水またはレベチラセタム(5m/kg/日)のいずれかで処置した。最後の場所および空間手掛かり組を使用して、各群が前の処置と異なる条件で処置されるように、ラットを再度グループ分けした。
訓練第2日目および12回の訓練試行(2日間にわたる)の完了後、ラットをそのホームケージに戻し、動物収容室に入れた。最後の訓練試行から24時間後、訓練試行と同一であるが逃避プラットフォームを除去したMWM課題である1つの試験試行(「保持試行」)をラットに行った。
保持試行のために、MWM円形プールを4つの四分円に分けた。訓練試行において逃避プラットフォームを配置した特定の四分円を、「標的四分円」という。訓練試行においてプラットフォームが配置された特定の領域を「標的環」という。保持試行では、AIラットが標的四分円中に泳ぎ着くまでの時間を測定し、総水泳時間に対する比率としてさらにプロットする。図2は、1つのかかる保持試行組の結果を示す。AIラットが標的環中に滞在した時間も測定する。図2は、1つのかかる保持試行組の結果を示す。3つ全ての薬物処置条件についての時間データを収集する。
保持試行(その結果を図2に示す)では、AIラットが標的四分円内に滞在した時間はおよそ25%であった。これは、プラットフォームの場所を記憶していないラットと等価の動作である。この動作は、5mg/kg/日のレベチラセタム(levetiractam)で処置した群で有意に改善されなかった。しかし、10mg/kg/日のレベチラセタム(levetiractam)で処置した群では、標的四分円中の滞在時間が総水泳時間のおよそ35%に有意に増加したことによって示されるように、ビヒクル処置コントロールと比較して記憶の有意な改善が証明された(図2を参照のこと)。この動作レベルは幼若および高齢の非機能障害ラット(age−unimpaired−rat)と等価であり、10mg/kg/日レベチラセタム(levetiractam)での処置によってAIラットのこのMWMを航海する能力が有意に回復することを示す。標的環での滞在時間における10mg/kg/日レベチラセタム処置の有効性も、認められた(図2を参照のこと)。
放射状迷路の結果
高齢機能障害(AI)ラットの空間記憶保持に及ぼすレベチラセタムの影響を、ビヒクルコントロールおよび5つの異なる投薬量レベルのレベチラセタム(1.25mg/kg/日、2.5mg/kg/日、5mg/kg/日、10mg/kg/日、および20mg/kg/日)を使用した放射状迷路(RAM)行動課題で評価した。RAM行動課題を、10匹のAIラットに対して課した。上記のMWM試験について記載のように、6つ全ての処置条件を10匹全てのラットに対して試験した。
使用したRAM装置は、8本の等距離間隔のアームからなっていた。上昇した迷路のアーム(幅7cm×長さ75cm)は、八角形の中心プラットフォーム(直径30cm、高さ51.5cm)の小面から突出していた。アーム上の透明な側壁は高さ10cmであり、65°に曲げてトラフを形成した。飼料穴(直径4cm、深さ2cm)を、各アームの遠位末端に配置した。Froot Loops(商標)(Kellogg Company)を、報酬として使用した。Plexiglas(商標)(高さ30cm×幅12cm)から構成されるブロックを、任意のアームに侵入しないように配置することができた。装置周囲に多数の余剰の迷路の手掛かりも提供した。
AIラットを、最初に予備訓練試験に供した(Chappellら,Neuropharmacology 37:481−487,1998)。予備訓練試験は、馴化期(4日間)、標準的なwin−shift課題に対する訓練期(18日間)、および実験者によってデザインされたアームサブセット(例えば、5アームの開放および3アームの遮断)の提示と8アームwin−shift課題(すなわち、8本全てのアームの開放)の完了との間に短期間の遅延を課した別の訓練期(14日間)からなっていた。
馴化期では、ラットを4日間連続して8分間迷路に慣れさせた。これらの各期間において、飼料による報酬をRAM上にばらまいた。これは、最初に中心のプラットフォームおよびアームにばらまき、次いで、次第にアームに限定していった。この馴化期後、固形飼料を各アームの末端に配置した標準的訓練プロトコールを使用した。ラットに1日に1回の試行を18日間受けさせた。8個全ての固形飼料を得た場合または16回選択したか15分経過した場合に毎日の各試行を終了した。この訓練期の完了後、第2の訓練期を行い、試行中に短期間の遅延を課すことによって記憶要求が増加した。各試行の開始時に、8アーム迷路中の3アームを遮断した。ラットは、試行のこの最初の「情報期」の間にアクセス可能な5本のアーム上の飼料を得ることができた。次いで、ラットを迷路から60秒間取り出し、その間に迷路上のバリアを除去したので、8本全てのアームにアクセスできた。次いで、ラットを中心プラットフォーム上に戻し、試行のこの「保持試験」期の間に残りの飼料報酬を得ることができた。遮断したアームの同一性および配置を試行を通して変化させた。
保持試験期中にAIラットが犯した「エラー」数を追跡した。試行の遅延前コンポーネントで飼料が既に回収されたアームにラットが侵入したか、遅延後期に既に訪問したアームを再訪問した場合に、試行にエラーが生じた。
予備訓練試験の完了後、ラットを、情報期(いくつかの遮断したアームを含む提示)と保持試験(全アームの提示)との間により長い遅延間隔(すなわち、1時間の遅延)を使用した試行に供した。遅延間隔中、ラットは、各ホームケージ中のカート上にて試験室中の迷路の脇に遠ざけた。AIラットを、毎日の試行の30〜40分前に以下の6つの条件の1回の注射を使用して前処置した:1)ビヒクルコントロール(0.9%生理食塩水);2)レベチラセタム(1.25mg/kg/日);3)レベチラセタム(2.5mg/kg/日);4)レベチラセタム(5mg/kg/日);5)レベチラセタム(10mg/kg/日);6)レベチラセタム(20mg/kg/日)(腹腔内(i.p.)注射による)。休薬期間を介在させて1日おきに注射した。各AIラットを、23日間の試験期間内に6つ全ての条件で処置した。任意の潜在的バイアスの釣り合いを取るために、薬物の影響を、一連の漸増−漸減用量を使用して評価した(すなわち、一連の用量を最初に昇順で投与し、次いで降順で繰り返す)。したがって、各用量を2回測定した。
パラメトリック統計学(対応のあるt検定)を使用して、異なる用量のレベチラセタムおよびビヒクルコントロールの状況下での1時間遅延バージョンのRAM課題におけるAIラットの保持試験動作を比較した(図3を参照のこと)。この試行で生じた平均エラー数も、ビヒクルコントロール(平均エラー数±SEM=2.00±0.42)の使用よりも5mg/kg/日(平均エラー数±平均の標準誤差(SEM)=0.75±0.32)および10mg/kg/日(平均エラー数±SEM=0.80±0.27)のレベチラセタム処置の方が有意に少なかった。ビヒクルコントロール処置と比較して、レベチラセタムは、5mg/kg/日(t(9)=2.18、p=0.057)および10mg/kg/日(t(9)=2.37、p=0.042)で記憶能力を有意に改善した。
ヒトにおける年齢依存性認知機能障害処置のためのレベチラセタム投薬についてのヒト等価用量(HED)を計算するために、本発明者らは、式HED(mg/kg)=ラット用量(mg/kg)×0.16を使用した(Estimating the Safe Starting Dose in Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers,December 2002,Center for Biologics Evaluation and Researchを参照のこと)。したがって、ラットにおける5mg/kg/日の投薬量はヒトにおける0.8mg/kg/日と等価であり、ラットにおける10mg/kg/日の投薬量はヒトにおける1.6mg/kg/日に等価である。

Claims (1)

  1. 本願図面に記載の発明。
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