JP2016145813A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】精度よく回転角度を検出可能な回転角検出装置を提供する。【解決手段】回転角検出装置10は、3つ以上のセンサ部20、30、40と、制御部60と、を備える。センサ部20、30、40は、フルブリッジ回路であるsin回路部21、31、41、および、フルブリッジ回路であるcos回路部25、35、45を有する。制御部60の角度演算部62は、少なくとも1つのsin回路部21、31、41から出力される+sin信号および−sin信号に応じたsin信号と、少なくとも1つのcos回路部25、35、45から出力される+cos信号および−cos信号に応じたcos信号とに基づき、機械角θmを演算する。異常監視部65は、異なるセンサ部20、30、40から出力される対応する信号同士を比較し、比較結果に基づいて異常を監視する。これにより、精度よく回転角度を検出可能である。【選択図】 図3

Description

本発明は、回転角検出装置に関する。
従来、回転磁界を検出することで回転角度を検出する回転角検出装置が知られている。例えば特許文献1では、ハーフブリッジの中点から出力される少なくとも4つの出力信号を用いて回転角度を演算している。
特許第5126325号
ハーフブリッジ回路からの出力値は、オフセットずれを含んでいる。特許文献1では、制御部の内部にてオフセット補正を行っているが、フルブリッジ回路からの出力値を用いる場合とは異なり、製造誤差に起因する位相差や配線抵抗、温度特性等の影響がある場合、オフセットを完全にキャンセルすることができない。また、出力信号の一部に異常が生じた場合、1つのハーフブリッジから出力されるsin系信号またはcos系信号を用いて角度演算を継続するため、オフセットを完全にキャンセルすることができず、正常時と比較して検出精度が低下する虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度よく回転角度を検出可能な回転角検出装置を提供することにある。
本発明の回転角検出装置は、3つ以上のセンサ部と、制御部と、を備える。
センサ部は、メイン回路部、および、サブ回路部を有する。メイン回路部は、被検出部の回転により変化する回転磁界に応じたメイン正信号と、メイン正信号と正負が反転したメイン負信号とを出力するフルブリッジ回路である。サブ回路部は、被検出部の回転により変換する回転磁界に応じた信号であって、メイン正信号と位相が異なるサブ正信号と、サブ正信号と正負が反転したサブ負信号とを出力するフルブリッジ回路である。
制御部は、角度演算部、および、異常監視部を有する。角度演算部は、少なくとも1つのメイン回路部から出力されるメイン正信号およびメイン負信号に応じたメイン信号と、少なくとも1つのサブ回路部から出力されるサブ正信号およびサブ負信号とに基づき、被検出部の回転角度を演算する。異常監視部は、異なるセンサ部から出力される対応する信号同士を比較し、比較結果に基づいて異常を監視する。
本発明では、位相の異なる信号を出力する2つのフルブリッジ回路を有するセンサ部を3つ以上設けているので、対応する信号の差等、比較的簡単な演算で異常判定を行うことができる。
また、メイン回路部およびサブ回路部がフルブリッジ回路で構成されており、各回路部から出力される各信号のオフセットをキャンセル可能である。そのため、一部の信号に異常が生じ、正常である信号にて角度演算を継続する場合においても、精度よく回転角度を検出可能である。
さらにまた、一部のメイン信号が異常になった場合にも、正常である他のメイン信号同士を比較することにより、異常監視を継続することができる。サブ信号についても同様である。
本発明の第1実施形態による電動パワーステアリングシステムを示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態によるモータを示す模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態による回転角検出装置を示す回路図である。 本発明の第1実施形態によるsin信号およびcos信号を示す説明図である。 本発明の第1実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。 本発明の第1実施形態によるセンサユニットの端子配列を説明する模式図である。 本発明の第1実施形態による制御部を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるAD変換順を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第4実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第5実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第6実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第7実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第8実施形態による角度演算および異常監視を説明する説明図である。 本発明の第9実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。 本発明の第9実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第10実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。 本発明の第11実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。 本発明の第11実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第12実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第13実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。 本発明の第14実施形態によるセンサ部の配置を説明する模式的な平面図である。
以下、本発明による回転角検出装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による回転角検出装置を図1〜図10に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態による回転角検出装置10は、センサユニット15、および、制御部60を有し、車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置1に用いられる。
図1は、電動パワーステアリング装置1を備えるステアリングシステム90の全体構成を示す図である。ステアリングシステム90は、操舵部材であるハンドル(ステアリングホイール)91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置1等から構成される。
ハンドル91は、ステアリングシャフト92と接続される。ステアリングシャフト92の先端にはピニオンギア96が設けられ、ピニオンギア96はラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が連結される。
運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の変位量に応じた角度に一対の車輪98が操舵される。
電動パワーステアリング装置1は、運転者によるハンドル91の操舵を補助する補助トルクを出力するモータ80、当該モータ80の駆動制御に用いられる制御ユニット(図中「ECU」と記す。)5、トルクセンサ8、および、モータ80の回転を減速してステアリングシャフト92に伝える減速ギア89等を備える。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、所謂「コラムアシストタイプ」であるが、モータの回転をラック軸97に伝え、ラック軸97の駆動をアシストする、所謂「ラックアシストタイプ」としてもよい。
トルクセンサ8は、ステアリングシャフト92に設けられ、運転者がハンドル91を操作することにより入力される操舵トルクを検出する。
モータ80は、図示しないバッテリからの電力が供給されることにより駆動され、減速ギア89を正逆回転させる。
モータ80の概略構成を図2に示す。モータ80は、ステータ81、ロータ83、および、シャフト84等を有している。
ステータ81は、ハウジング86に固定される。ステータ81には、コイル82が巻回される。
ロータ83は、シャフト84とともに回転する筒状の部材であり、ステータ81の径方向内側に設けられる。ロータ83の表面には、永久磁石が貼り付けられ、磁極を有している。コイル82への通電によって生じる回転磁界により、ロータ83はシャフト84とともに回転する。
シャフト84は、ハウジング86の両端から突出する。シャフト84の一端には、被検出部としてのマグネット85が設けられる。マグネット85は、略円板状に形成される2極磁石であり、シャフト84と一体となって回転する。
制御ユニット5は、基板6、および、基板6に実装される各種電子部品を有し、カバー部材87により覆われる。基板6は、ハウジング86の図示しない固定部に固定される。基板6には、センサユニット15、制御部60、および、電源IC69が実装される。センサユニット15は、基板6のモータ80側の面であって、マグネット85と対向する箇所に実装される。制御部60および電源IC69は、基板6のモータ80と反対側の面に実装される。電源IC69には、レギュレータ691〜693が含まれる(図6参照)。
回転角検出装置10の回路構成を図3に示す。
センサユニット15は、3つのセンサ部20、30、40を有し、1つのパッケージとして構成される。3つのセンサ部20、30、40の構成は同様であるので、センサ部20の構成を中心に説明する。
第1センサ部20は、sin回路部21、sin差動増幅器22、cos回路部25、および、cos差動増幅器26を有する。
sin回路部21は、マグネット85の回転に応じて変化する回転磁界によりインピーダンスが変化する4つの磁気抵抗素子211〜214が接続されるフルブリッジ回路により構成されるsin信号出力回路である。磁気抵抗素子211、212の接続点からは第1+sin信号が出力され、磁気抵抗素子213、214の接続点からは第1−sin信号が出力される。第1−sin信号は、第1+sin信号と正負が反転された信号である。第1+sin信号は、sin差動増幅器22のプラス入力端子に入力され、第1−sin信号は、sin差動増幅器22のマイナス入力端子に入力される。
sin差動増幅器22は、第1+sin信号および第1−sin信号を差動増幅する。sin差動増幅器22にて差動増幅された信号である第1sin信号は、第1sin信号出力端子23を経由して制御部60に出力される。第1sin信号は、第1+sin信号および第1−sin信号に基づく信号である。
cos回路部25は、マグネット85の回転に応じて変化する回転磁界によりインピーダンスが変化する4つの磁気抵抗素子251〜254が接続されるフルブリッジ回路により構成されるcos信号出力回路である。磁気抵抗素子251、252の接続点からは第1+cos信号が出力され、磁気抵抗素子253、254の接続点からは第1−cos信号が出力される。第1−cos信号は、第1+cos信号と正負が反転された信号である。第1+cos信号は、cos差動増幅器26のプラス入力端子に入力され、第1−cos信号は、cos差動増幅器26のマイナス入力端子に入力される。
cos差動増幅器26は、第1+cos信号および第1−cos信号を差動増幅する。cos差動増幅器26により差動増幅された信号である第1cos信号は、第1cos信号出力端子27を経由して制御部60に出力する。第1cos信号は、第1+cos信号および第1−cos信号に基づく信号である。
sin回路部21、cos回路部25、および、差動増幅器22、26は、第1給電端子28を経由して第1レギュレータ691と接続され、第1グランド端子29を経由してグランドと接続される。
図3中においては、第1+sin信号を「+sin1」、第1−sin信号を「−sin1」、第1+cos信号を「+cos1」、第1−cos信号を「−cos1」と記載する。第2センサ部30および第3センサ部40からの信号についても同様である
第2センサ部30は、sin回路部31、sin差動増幅器32、cos回路部35、および、cos差動増幅器36を有する。
磁気抵抗素子311、312の接続点から出力される第2+sin信号および磁気抵抗素子313、314の接続点から出力される第2−sin信号は、sin差動増幅器32にて差動増幅される。sin差動増幅器32にて差動増幅された信号である第2sin信号は、sin信号出力端子33を経由して制御部60に出力される。
磁気抵抗素子351、352の接続点から出力される第2+cos信号および磁気抵抗素子353、354の接続点から出力される第2−cos信号は、cos差動増幅器36にて差動増幅される。cos差動増幅器36にて差動増幅された信号である第2cos信号は、cos信号出力端子37を経由して制御部60に出力される。第2sin信号は、第2+sin信号および第2−sin信号に基づく信号であり、第2cos信号は、第2+cos信号および第2−cos信号に基づく信号である。
sin回路部31、cos回路部35、および、差動増幅器32、36は、第2給電端子38を経由して第2レギュレータ692と接続され、第2グランド端子39を経由してグランドと接続される。
第3センサ部40は、sin回路部41、sin差動増幅器42、cos回路部45、および、cos差動増幅器46を有する。
磁気抵抗素子411、412の接続点から出力される第3+sin信号および磁気抵抗素子413、414の接続点から出力される第3−sin信号は、sin差動増幅器42にて差動増幅される。sin差動増幅器42にて差動増幅された信号である第3sin信号は、第3sin信号出力端子43を経由して制御部60に出力される。
磁気抵抗素子451、452の接続点から出力される第3+cos信号および磁気抵抗素子453、454の接続点から出力される第3−cos信号は、cos差動増幅器46にて差動増幅される。cos差動増幅器46にて差動増幅された信号である第3cos信号は、第3cos信号出力端子47を経由して制御部60に出力される。第3sin信号は、第3+sin信号および第3−sin信号に基づく信号であり、第3cos信号は、第3+cos信号および第3−cos信号に基づく信号である。
sin回路部41、cos回路部45、および、差動増幅器42、46は、第3給電端子48を経由して第3レギュレータ693と接続され、第3グランド端子49を経由してグランドと接続される。
図4に示すように、第1sin信号、第2sin信号および第3sin信号(図中、「sin信号」と記載する。)は、振幅および位相が等しい信号である。第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号(図中、「cos信号」と記載する。)は、振幅および位相が等しい信号である。また、第1sin信号、第2sin信号および第3sin信号と、第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号とは、位相が90°ずれている。
本実施形態では、第1+sin信号、第1−sin信号、第2+sin信号、第2−sin信号、第3+sin信号、第3−sin信号、第1+cos信号、第1−cos信号、第2+cos信号、第2−cos信号、第3+cos信号、第3−cos信号の振幅が等しく、差動増幅器22、26、32、36、42、46におけるゲインが等しいものとする。
本実施形態では、sin回路部21、31、41が「メイン回路部」、cos回路部25、35、45が「サブ回路部」に対応し、sin差動増幅器22、32、42が「メイン差動増幅器」、cos差動増幅器26、36、46が「サブ差動増幅器」に対応する。
また、+sin信号が「メイン正信号」、−sin信号が「メイン負信号」、+cos信号が「サブ正信号」、−cos信号が「サブ負信号」に対応し、sin信号が「メイン信号」および「メイン差動増幅信号」、cos信号が「サブ信号」および「サブ差動増幅信号」に対応する。ここで、sinを「メイン」、cosを「サブ」としているが、単にsin、cosの区別のために「メイン」または「サブ」を付しているにすぎず、主従の関係ではないことを補足しておく。
図5(a)に示すように、第2センサ部30および第3センサ部40は、第1センサ部20の中心に対して点対称となるように配置される。本実施形態では、第1センサ部20の中心が、マグネット85の回転磁界の中心線C上となるように配置される。以下適宜、マグネット85の回転磁界の中心線Cを、単に「回転中心C」という。
本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40は、第1センサ部20を挟んで両側に隣接して配置されるが、図5(b)のようにセンサ同士が離間していてもよいし、図5(c)のようにずれて配置してもよい。回転中心Cから離間するほど、検出誤差が大きくなるので、センサ部20、30、40は、可及的近接させて配置することが望ましい。
以下適宜、中心線C上に配置されるセンサ部20を「中心センサ部」、回転中心Cに対して点対称に配置されるセンサ部30、40の組み合わせを「対称センサ部組」とする。
図6に基づいてセンサユニット15の端子配列を説明する。図6に示すように、センサ部20、30、40は、1つの封止部16にて封止されている。封止部16は、略矩形に形成される。封止部16の第1側面161には、第1端子部17が突出して形成され、第1側面161と反対側の第2側面162には、第2端子部18が突出して形成される。
第1端子部17および第2端子部18は、それぞれ8本ずつの端子を含む。
第1端子部17において、一端165から3番目の端子から順に、第1sin信号出力端子23、第1給電端子28、第1cos信号出力端子27、第1グランド端子29の順に配列される。第1端子部17において、一端165側の2本、および、一端165と反対側の端部である他端166側の2本の端子は、NCピン170である。NCピン170は、センサユニット15外とは接続されていない空ピンである。
第2端子部18において、一端165側から、第2sin信号出力端子33、第2給電端子38、第2cos信号出力端子37、第2グランド端子39、第3sin信号出力端子43、第3給電端子48、第3cos信号出力端子47、第3グランド端子49の順に配列される。本実施形態では、第2端子部18には、空ピンが含まれないが、端子数によっては、空ピンが含まれてもよい。
第1端子部17において、第1sin信号出力端子23と第1cos信号出力端子27との間には第1給電端子28が配置される。
第1給電端子28と第1グランド端子29との間には第1cos信号出力端子27が配置される。
第2端子部18において、第2sin信号出力端子33と第2cos信号出力端子37との間には第2給電端子38が配置され、第3sin信号出力端子43と第3cos信号出力端子47との間には第3給電端子48が配置される。また、第2cos信号出力端子37と第3sin信号出力端子43との間には第2グランド端子39が配置される。
第2端子部18において、第2給電端子38と第2グランド端子39との間には第2cos信号出力端子37が配置され、第3給電端子48と第3グランド端子49との間には第3cos信号出力端子47が配置される。また、第2グランド端子39と第3給電端子48との間には第3sin信号出力端子43が配置される。
すなわち本実施形態では、信号出力端子23、27、33、37、43、47の間には、信号出力端子以外の端子である給電端子28、38、48またはグランド端子39が配置され、信号出力端子23、27、33、37、43、47同士が隣接しないように配列されている。給電端子28、38、48またはグランド端子29、39、49に替えて、空ピンを配置することで、信号出力端子23、27、33、37、43、47同士が隣接しないようにしてもよい。これにより、信号出力端子同士の短絡による誤検出を防ぐことができる。なお、隣り合う信号出力端子23と給電端子28とが短絡したとしても、天絡異常を容易に判定可能である。また、隣り合う信号出力端子27とグランド端子29とが短絡したとしても、地絡異常を容易に判定可能である。他の信号出力端子についても同様である。
また、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との間には、給電端子28、38、48およびグランド端子29、39、49以外の端子である信号出力端子27、37、43、47が配置され、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49とが隣接しないように配列されている。信号出力端子23、27、33、37、43、47に替えて、空ピンを配置することで、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49とが隣接しないようにしてもよい。これにより、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との短絡を防いでいる。
また、第1給電端子28は、基板6に形成される配線パターン601を経由して第1レギュレータ691に接続される。これにより、第1センサ部20には、第1レギュレータ691にて調圧された電圧が供給される。
第2給電端子38は、基板6に形成される配線パターン602を経由して第2レギュレータ692に接続される。これにより、第2センサ部30には、第2レギュレータ692にて調圧された電圧が供給される。
第3給電端子48は、基板6に形成される配線パターン603を経由して第3レギュレータ693に接続される。これにより、第3センサ部40には、第3レギュレータ693にて調圧された電圧が供給される。
すなわち本実施形態では、センサ部20、30、40には、それぞれ別途のレギュレータ691、692、693から電力が供給される。
本実施形態では、第1レギュレータ691、第2レギュレータ692および第3レギュレータ693は、電源IC69に設けられるが、それぞれ別々のICとして設けられていてもよい。本実施形態では、第1レギュレータ691、第2レギュレータ692および第3レギュレータ693が「給電部」に対応する。
図3および図7に示すように、制御部60は、モータ80の駆動制御を司るものであり、各種演算を実行するマイクロコンピュータ等により構成され、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備える。制御部60における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
図7に示すように、制御部60は、機能ブロックとして、AD変換部61、角度演算部62、および、異常監視部65を有する。
AD変換部61は、2つのAD変換器611、612を有する。
第1AD変換器611は、第2cos信号、第2sin信号、および、第1cos信号を取得し、アナログ信号からデジタル信号に変換する。第2AD変換器612は、第1sin信号、第3cos信号、および、第3sin信号を取得し、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
デジタル信号に変換されたsin信号およびcos信号は、角度演算部62および異常監視部65に出力される。
図中において、第1sin信号を「sin1」、第1cos信号を「cos1」、第2sin信号を「sin2」、第2cos信号を「cos2」、第3sin信号を「sin3」、第3cos信号を「cos3」と記す。また適宜、アナログ信号に(A)、デジタル信号に(D)を付す。
AD変換器611、612におけるAD変換順を図8に基づいて説明する。AD変換器611、612におけるAD変換周期ΔTは等しく、かつ、同期されている。
第1AD変換器611は、時刻T1に取得した第2cos信号をAD変換し、時刻T2にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第1AD変換器611は、時刻T2に取得した第1cos信号をAD変換し、時刻T3にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第1AD変換器611は、時刻T3に取得した第2sin信号をAD変換し、時刻T4にてデジタル信号に変換された信号を出力する。
第2AD変換器612は、時刻T1に取得した第3sin信号をAD変換し、時刻T2にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第2AD変換器612は、時刻T2にて取得した第1sin信号をAD変換し、時刻T3にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第2AD変換器612は、時刻T3にて取得した第3sin信号をAD変換し、時刻T4にてデジタル信号に変換された信号を出力する。
図8に示すように、本実施形態では、第1AD変換器611にてsin信号またはcos信号の一方をAD変換しているとき、第2AD変換器612にてsin信号またはcos信号の他方をAD変換している。
角度演算部62および異常監視部65の処理では、デジタル信号に変換されたsin信号およびcos信号を用いる。以下、AD変換によりデジタル信号に変換された値を、単に「sin信号」、「cos信号」等という。
角度演算部62は、第1sin信号、第2sin信号および第3sin信号のうちの少なくとも1つと、第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号のうちの少なくとも1つとを用いてarctanを演算し、演算されたarctanに基づいて機械角θmを演算する。本実施形態では、機械角θmが「被検出部の回転角度」に対応する。
異常監視部65は、対応する信号である第1sin信号、第2sin信号、および、第3sin信号を比較し、対応する信号である第1cos信号、第2cos信号、および、第3sin信号を比較し、センサ部20、30、40の異常を監視する。異常監視結果は、異常情報として、角度演算部62に出力される。
角度演算および異常監視について、図9および図10に基づいて説明する。図9および図10では、適宜、第1センサ部20からの信号を「信号1」、第2センサ部30からの信号を「信号2」、第3センサ部40からの信号を「信号3」と記載する。
角度演算処理を図9に示すフローチャートに基づいて説明する。角度演算処理は、制御部60にて、AD変換周期ΔTの3倍以上の所定の周期で実行される。
最初のステップS101では、異常監視部65は、全ての判定式の演算結果が判定閾値z以下か否かを判断する。以下、「ステップS101」の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップも同様である。なお、判定閾値zは、適宜設定可能である。以下、判定閾値が同一の値zであるものとして説明するが、例えば判定式等に応じて異なっていてもよい。
判定式は、式(1)〜式(6)で表される。
|sin1−sin2| ・・・(1)
|cos1−cos2| ・・・(2)
|sin1−sin3| ・・・(3)
|cos1−cos3| ・・・(4)
|sin2−sin3| ・・・(5)
|cos2−cos3| ・・・(6)
全ての判定式の演算結果が判定閾値z以下であると判断された場合(S101:YES)、第1センサ部20からの信号、第2センサ部30からの信号、および、第3センサ部40からの信号が、いずれも正常であるとみなし、S104へ移行する。少なくとも1つの判定式の演算結果が判定閾値zより大きいと判断された場合(S101:NO)、S102へ移行する。
S102では、異常監視部65は、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細については、図10に基づいて後述する。
S103では、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号が正常か否かを判断する。第1センサ部20からの信号が異常であると判断された場合(S103:NO)、S105へ移行する。第1センサ部20からの信号が正常であると判断された場合(S103:YES)、S104へ移行する。
全てのセンサ部20、30、40からの信号が正常であると判断された場合(S101:YES)、または、第1センサ部20からの信号が正常であると判断された場合(S103:YES)に移行するS104では、角度演算部62は、第1センサ部20からの信号を用いて角度演算を行う。すなわち本実施形態では、第1センサ部20が正常であれば、第1センサ部20からの信号を用いて角度演算を行う。
第1センサ部20からの信号が異常であると判断された場合(S103:NO)に移行するS105では、異常監視部65は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であるか否かを判断する。第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であると判断された場合(S105:YES)、S106へ移行する。第2センサ部30または第3センサ部40からの信号が異常であると判断された場合(S105:NO)、S107へ移行する。
S106では、角度演算部62は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40の信号を用いて角度演算を行う。
S107では、正常であるセンサ部を特定できないため、角度演算部62は、角度演算を中止する。
異常監視処理の詳細を図10に基づいて説明する。図10では、正常判定される場合を「○」、異常判定される場合を「×」と記載する。また、図中の「:」は、2つの信号を比較することを意味し、例えば「信号1:信号2」と記載した場合、第1sin信号と第2sin信号とを比較し、第1cos信号と第2cos信号とを比較することを意味するものとする。後述の実施形態に係る図12等についても同様とする。
本実施形態では、回転中心C上にある第1センサ部20を中心センサ部、回転中心Cからずれて配置される第2センサ部30および第3センサ部40を非中心センサ部とする。角度演算部62は、第1センサ部20が正常である場合、第1センサ部20からの信号を用いて角度演算を行う。すなわち、第1センサ部20が正常である場合、時刻T2にて取得される第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算が行われる。
また、角度演算部62は、第1センサ部20が異常である場合、第2センサ部30からの信号、および、第3センサ部40からの信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
異常監視部65は、3つのセンサ部20、30、40から出力されるsin信号のうちの2つを比較する3通りの組み合わせでの演算を行い、sin信号の異常を監視する。cos信号についても同様、3つのセンサ部20、30、40から出力されるcos信号のうちの2つを比較する3通りの組み合わせでの演算を行い、cos信号の異常を監視する。すなわち、本実施形態では、3通り×2(sin信号、cos信号)の演算を行い、センサ部20、30、40の異常を監視する。
具体的には、異常監視部65は、第1sin信号と第2sin信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第1sin信号または第2sin信号の少なくとも一方が異常であると判定する。同様に、異常監視部65は、第1sin信号と第3sin信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第1sin信号または第3sin信号の少なくとも一方が異常であると判定し、第2sin信号と第3sin信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第2sin信号または第3sin信号の少なくとも一方が異常であると判定する。
また、異常監視部65は、第1cos信号と第2cos信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第1cos信号または第2cos信号の少なくとも一方が異常であると判定する。同様に、異常監視部65は、第1cos信号と第3cos信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第1cos信号または第3cos信号の少なくとも一方が異常であると判定し、第2cos信号と第3cos信号との差の絶対値が判定閾値zより大きい場合、第2cos信号または第3cos信号の少なくとも一方が異常であると判定する。
第1sin信号と第2sin信号との差、第1sin信号と第3sin信号との差、第2sin信号と第3sin信号との差がいずれも判定閾値z以下であり、かつ、第1cos信号と第2cos信号との差、第1cos信号と第3cos信号との差、第2cos信号と第3cos信号との差がいずれも判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、センサ部20、30、40がいずれも正常であると判定する。この場合、第1センサ部20が正常であるので、第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。
第1sin信号と第2sin信号との差、および、第2sin信号と第3sin信号との差が判定閾値zより大きく、第1sin信号と第3sin信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第2sin信号が異常であると判定する。
また、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第2cos信号と第3cos信号との差がが判定閾値zより大きく、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第2cos信号が異常であると判定する。
第2sin信号または第2cos信号が異常である場合、異常監視部65は、第2センサ部30が異常であると判定する。
この場合、第1センサ部20は正常であるので、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。これにより、第2センサ部30に異常が生じた場合であっても、全てのセンサ部20、30、40が正常である場合と同等の精度で角度演算を継続することができる。
また、異常監視部65は、第1sin信号と第3sin信号との比較、第1cos信号と第3cos信号との比較を行うことにより、異常監視を継続する。これにより、角度演算に用いる信号の監視を継続可能である。なお、第1sin信号と第3sin信号との差、または、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きくなった場合、第1センサ部20または第3センサ部40に異常が生じていると判定し、角度演算を停止する。これにより、異常が生じている信号を用いて誤った角度演算が行われるのを防ぐことができる。
第2sin信号または第2cos信号が異常である場合、異常監視部65は、第2センサ部30が異常であると判定する。本実施形態では、第2センサ部30が異常であると判定された場合、第2センサ部30からの出力値である第2sin信号および第2cos信号を角度演算および異常監視に用いない。換言すると、本実施形態では、センサ部20、30、40ごとに異常監視を行っている、と捉えることができる。第1センサ部20または第3センサ部40が異常である場合についても同様である。
第1sin信号と第3sin信号との差、および、第2sin信号と第3sin信号との差が判定閾値zより大きく、第1sin信号と第2sin信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第3sin信号が異常であると判定する。
また、第1cos信号と第3cos信号との差、および、第2cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きく、第1cos信号と第2cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第3cos信号が異常であると判定する。
第3sin信号または第3cos信号が異常である場合、異常監視部65は、第3センサ部40が異常であると判定する。
この場合、第1センサ部20は正常であるので、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。これにより、第3センサ部40に異常が生じた場合であっても、全てのセンサ部20、30、40が正常である場合と同等の精度で角度演算を継続することができる。
また、異常監視部65は、第1sin信号と第2sin信号との比較、第1cos信号と第3cos信号との比較を行うことにより、異常監視を継続する。これにより、角度演算に用いる信号の監視を継続可能である。なお、第1sin信号と第2sin信号との差、または、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きくなった場合、第1センサ部20または第2センサ部30に異常が生じていると判定し、角度演算を中止する。これにより、異常が生じている信号を用いて誤った角度演算が行われるのを防ぐことができる。
第1sin信号と第2sin信号との差、および、第1sin信号と第3sin信号との差が判定閾値zより大きく、第2sin信号と第3sin信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第1sin信号が異常であると判定する。
また、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きく、第2cos信号と第3cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第1センサ部20が異常であると判定する。
第1sin信号または第1cos信号が異常である場合、異常監視部65は、第1センサ部20が異常であると判定する。
この場合、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号に替えて、第2sin信号、第3sin信号、第2cos信号、および、第3cos信号を用いて角度演算を行う。
図5にて説明したように、第2センサ部30および第3センサ部40は、回転中心Cからずれた位置に配置されているため、第2センサ部30からの信号および第3センサ部40からの信号は、回転中心C上に配置される第1センサ部20からの信号よりも検出精度が劣る虞がある。ここで、第2センサ部30と第3センサ部40とは、回転中心Cに対して点対称に配置されているため、第1sin信号に対する第2sin信号の波形歪み成分と、第3sin信号の波形歪み成分とは、反転される。同様に、第1cos信号に対する第2cos信号の波形歪み成分と、第3cos信号の波形歪み成分とは、反転される。
そこで、角度演算部62は、第2sin信号と第3sin信号との和、および、第2cos信号と第3cos信号との和を用いて角度演算を行う。例えば、第2sin信号と第3sin信号との平均値等を用いることも、「和を用いる」ことの概念に含まれるものとする。cos信号についても同様である。第2sin信号と第3sin信号との和、第2cos信号と第3cos信号との和を取ることで、出力信号の波形歪み成分をキャンセルすることができる。
また、モータ80が回転しているとき、厳密に言うと、機械角θmは、時刻T1、T2、T3で異なる(図8参照)。また、第1センサ部20が正常であるときに演算される機械角θmは、時刻T2のときの値である。
一方、第2sin信号が時刻T3で取得された値であり、第3sin信号が時刻T1で取得された値である。また、第2cos信号が時刻T1で取得された値であり、第3cos信号が時刻T3で取得された値である。ここで、第2sin信号と第3sin信号の和、および、第2cos信号と第3cos信号との和を用いることで、演算される機械角θmは、時刻T2における値と概ね一致する。
これにより、第1センサ部20が異常である場合でも、精度よく角度演算を継続することができる。
なお、第2センサ部30および第3センサ部40の少なくとも一方がマグネット85の磁場検出に係る最適磁場範囲内に配置されている場合、角度演算部62は、第2センサ部30からの信号である第2sin信号および第2cos信号、または、第3センサ部40からの信号である第3sin信号および第3cos信号を用いて角度演算を行ってもよい。また、角度演算部62の内部にて、回転中心Cからのずれに起因する検出誤差を補正する補正演算を行ってもよい。
また、異常監視部65は、第2sin信号と第3sin信号との比較、第2cos信号と第3cos信号との比較を行うことにより、異常監視を継続する。これにより、第1センサ部20が異常であったとしても、角度演算に用いる信号の監視を継続可能である。なお、第2sin信号と第3sin信号との差、または、第2cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きくなった場合、第2センサ部30または第3センサ部に異常が生じていると判定し、角度演算を中止する。これにより、異常が生じている信号を用いて誤った角度演算が行われるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、AD変換器611、612は、いずれも少なくとも1つずつのsin信号およびcos信号をAD変換している。そのため、AD変換器611、612のいずれか一方に異常が生じた場合であっても、他方から出力される値を用いて角度演算を継続可能である。
AD変換器611、612は、時刻T1にてsin信号またはcos信号の一方を取得し、時刻T3にてsin信号またはcos信号の他方を取得する。そのため、時刻T1にて取得されたsin信号またはcos信号の一方と、時刻T3にて取得されたsin信号またはcos信号の他方とを用いて角度演算を行うことで、時刻T2にて取得されたsin信号またはcos信号に基づいて演算される機械角θmとの誤差を小さくすることができる。
好ましくは、センサ部が奇数であり、回転中心C上に1つのセンサ部が配置されている場合、中心センサ部のsin信号をAD変換器611、612の一方、cos信号をAD変換器611、612の他方において、真ん中の変換順で変換する。また、他のセンサ部が回転中心Cに対して点対称配置されている場合、中心センサ部の信号の変換タイミングに対して、前後対称の順でsin信号とcos信号とを変換する。これにより、一部のセンサ部に異常が生じた場合の変換タイミングのずれによる誤差を低減可能である。
以上詳述したように、本実施形態の回転角検出装置10は、3つ以上(本実施形態では3つ)のセンサ部20、30、40と、制御部60と、を備える。
第1センサ部20は、sin回路部21、および、cos回路部25を有する。sin回路部21は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた第1+sin信号と、第1+sin信号と正負が反転した第1−sin信号とを出力するフルブリッジ回路である。cos回路部25は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって、第1+sin信号と位相が異なる第1+cos信号と、第1+cos信号と正負が反転した第1−cos信号とを出力するフルブリッジ回路である。
第2センサ部30は、sin回路部31、および、cos回路部35を有する。sin回路部31は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた第2+sin信号と、第2+sin信号と正負が反転した第2−sin信号とを出力するフルブリッジ回路である。cos回路部35は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって、第2+sin信号と位相が異なる第2+cos信号と、第2+cos信号と正負が反転した第2−cos信号とを出力するフルブリッジ回路である。
第3センサ部40は、sin回路部41、および、cos回路部45を有する。sin回路部41は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた第3+sin信号と、第3+sin信号と正負が反転した第3−sin信号とを出力するフルブリッジ回路である。cos回路部45は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって、第3+sin信号と位相が異なる第3+cos信号と、第3+cos信号と正負が反転した第3−cos信号とを出力するフルブリッジ回路である。
制御部60は、角度演算部62、および、異常監視部65を有する。角度演算部62は、少なくとも1つのsin回路部21、31、41から出力される+sin信号および−sin信号に応じたsin信号と、少なくとも1つのcos回路部25、35、45から出力される+cos信号および−cos信号に応じたcos信号とに基づき、マグネット85の回転角度(本実施形態では機械角θm)を演算する。異常監視部65は、異なるセンサ部20、30、40から出力される対応する信号同士を比較し、比較結果に基づいて異常を監視する。
本実施形態では、位相の異なる信号を出力する2つのフルブリッジ回路を有するセンサ部を3つ設けることにより、対応する信号の差等、比較的簡単な演算で異常判定を行うことができる。
また、sin回路部21、31、41およびcos回路部25、35、45がフルブリッジ回路で構成されており、各回路部21、31、41、25、35、45から出力される各信号のオフセットをキャンセル可能である。そのため、一部の信号が異常であり、正常である信号にて角度演算を継続する場合、ハーフブリッジからの信号を用いる場合と比較して検出精度が悪化する懸念が小さい。したがって、正常である信号にて角度演算を継続する場合においても、精度よく回転角度を検出可能である。
さらにまた、1つのsin回路部からの信号が異常になった場合にも、残り2つのsin回路部からの信号を比較することにより、異常監視を継続することができる。cos回路部についても同様である。
少なくとも一部のセンサ部20、30、40は、マグネット85の回転磁界の中心である回転中心からの位置ずれによる検出誤差をキャンセル可能な箇所に配置される。
2つのセンサ部30、40は、回転中心に対して点対称に配置される。これにより、例えば第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号とを加算することで、回転中心からの位置ずれによるセンサ部30、40の検出値の波形歪みをキャンセルすることができる。
第1センサ部20の中心は、マグネット85の回転磁界の中心線C上に配置される。換言すると、中心線C上のセンサ部20は、回転中心からの位置ずれがない。本実施形態では、センサ部20のように、中心線C上に配置されることについても、「回転中心からの位置ずれをキャンセル可能な箇所に配置されている」の概念に含まれるものとする。これにより、第1センサ部20により、マグネット85の回転磁界を適切に検出することができる。
角度演算部62は、中心センサ部である第1センサ部20から出力される信号が正常である場合、第1センサ部20から出力される信号に基づいて機械角θmを演算する。
また、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号が異常である場合、対称センサ部組のうちの少なくとも一部が正常である場合、対称センサ部組である第2センサ部30および第3センサ部40の信号を用いて機械角θmを演算する。
これにより、第1センサ部20に異常がない場合には、回転中心C上に配置される第1センサ部20から出力される信号に基づき、適切に機械角θmを演算することができる。
また、第1センサ部20に異常がある場合には、第2センサ部30から出力される信号および第3センサ部40から出力される信号の少なくとも一方を用いることで、角度演算を継続可能である。本実施形態では、回転中心C上からずれて配置されることに起因する角度誤差をキャンセル可能である対称センサ部組である第2センサ部30および第3センサ部40の信号の和を用いて角度演算を行う。これにより、正常時と同等の精度での角度演算を継続することができる。
センサ部20、30、40は、それぞれに対応して設けられるレギュレータ691、692、693から電力が供給される。これにより、レギュレータ691、692、693のいずれかに異常が生じた場合であっても、正常であるレギュレータから電力が供給されるセンサ部の信号を用いて角度演算を継続することができる。
回転角検出装置10は、封止部16と、端子部17、18と、をさらに備える。
封止部16は、複数のセンサ部20、30、40を封止してなる。
端子部17、18は、sin回路部21、31、41からの信号出力に用いられる複数の信号出力端子23、27、33、37、43、47、センサ部20、30、40への給電に用いられる給電端子28、38、48、および、センサ部20、30、40とグランドとの接続に用いられるグランド端子29、39、49を含み、封止部16から突出する。
1つの信号出力端子と他の信号出力端子の間には、信号出力端子以外の端子が配置される。これにより、信号出力端子同士の短絡による回転角度の誤検出を防ぐことができる。
給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との間には、給電端子28、38、48およびグランド端子29、39、49以外の端子が配置される。これにより、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との短絡を防ぐことができる。
本実施形態では、メイン正信号は+sin信号であり、メイン負信号は−sin信号である。サブ正信号は+cos信号であり、サブ負信号は−cos信号である。+cos信号は、+sin信号と位相が90°ずれている。
これにより、+sin信号、−sin信号、+cos信号、−cos信号に基づき、適切に角度演算を行うことができる。
第1センサ部20は、sin差動増幅器22、および、cos差動増幅器26を有する。
sin差動増幅器22は、第1+sin信号または第1−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第1sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器26は、第1+cos信号または第1−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第1cos信号を制御部60に出力する。
同様に、第2センサ部30は、sin差動増幅器32、および、cos差動増幅器36を有する。
sin差動増幅器32は、第2+sin信号または第2−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第2sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器36は、第2+cos信号または第2−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第2cos信号を制御部60に出力する。
また、第3センサ部40は、sin差動増幅器42、および、cos差動増幅器46を有する。
sin差動増幅器42は、第3+sin信号または第3−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第3sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器46は、第3+cos信号または第3−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第3cos信号を制御部60に出力する。
これにより、+sin信号、−sin信号、+cos信号、−cos信号を、それぞれセンサ部20、30、40の外部へ出力する場合と比較し、端子数を低減することができる。
異常監視部65は、異なるセンサ部20、30、40から出力される対応する信号同士の差の絶対値である差分値が判定閾値zより大きい場合、演算に用いた信号の一方が異常であると判定する。これにより、比較的簡単な演算にて異常判定を行うことができる。
異常監視部65は、sin回路部21、31、41から出力される信号およびcos回路部25、35、45から出力される信号のそれぞれについて、少なくとも2組の差分値と判定閾値との比較を行う。本実施形態では、第1sin信号と第2sin信号との差分値、第1sin信号と第3sin信号との差分値、および、第2sin信号と第3sin信号との差分値と判定閾値との比較を行う。すなわち、本実施形態では、3組の差分値と判定閾値との比較を行っている。cos信号についても同様である。これにより、異常である信号を適切に特定することができる。
制御部60は、sin信号およびcos信号をAD変換するAD変換部61を有する。
AD変換部61は、複数のAD変換器611、612を有する。それぞれのAD変換器611、612は、少なくとも1つのsin信号、および、少なくとも1つのcos信号をAD変換する。これにより、一部のAD変換器に異常が生じた場合であっても、正常であるAD変換器にてAD変換されるsin信号およびcos信号を用いて角度演算を継続可能である。
本実施形態では、センサ部は、第1センサ部20、第2センサ部30および第3センサ部40の3つである。また、AD変換器は、信号取得タイミングおよび信号出力タイミングが同期されている第1AD変換器611および第2AD変換器612である。
第1AD変換器611は、第1センサ部20のsin信号またはcos信号の一方、ならびに、第2センサ部30のsin信号およびcos信号をAD変換する。
第2AD変換器612は、第1センサ部20のsin信号またはcos信号の他方、ならびに、第3センサ部40のsin信号およびcos信号をAD変換する。
第1AD変換器611におけるAD変換順は、第2sin信号または第2cos信号の一方、第1センサ部20の信号、第2sin信号または第2cos信号の他方である。
第2AD変換器612におけるAD変換順は、第3sin信号または第3cos信号の他方、第1センサ部20の信号、第3sin信号または第3cos信号の一方である。
すなわち、第1AD変換器611にて、第2sin信号を先にAD変換した場合、第2AD変換器612では、第3cos信号を先にAD変換し、第1AD変換器611にて、第2cos信号を先にAD変換した場合、第2AD変換器612では、第3sin信号を先にAD変換する。
これにより、センサ部20、30、40の信号が全て正常である場合、および、信号の一部に異常が生じ、正常である信号を用いて角度演算を継続する場合のいずれにおいても、角度演算の精度を向上可能である。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図11および図12に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
S201では、異常監視部65は、上述の判定式(1)〜(4)が判定閾値z以下か否かを判断する。ここでは4つの判定式を用いるが、判定式(1)、(2)の組、または、判定式(3)、(4)の組の一方を省略してもよい。判定式(1)〜(4)の全てが判定閾値z以下であると判断された場合(S201:YES)、第1センサ部20からの信号が正常であるとみなし、S204へ移行する。判定式(1)〜(4)の少なくとも1つが判定閾値zより大きいと判断された場合(S201:NO)、S202へ移行する。
S202では、異常監視部65は、判定式(5)、(6)の演算を行い、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細は、図12に基づいて後述する。
S203〜S207の処理は、図9中のS103〜S107の処理と同様である。
異常監視処理の詳細を図12に基づいて説明する。
本実施形態では、上記実施形態と同様、角度演算部62は、中心センサ部である第1センサ部20が正常である場合、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。
異常監視部65では、センサ部20、30、40が正常である場合、第1センサ部20を中心に監視する。具体的には、センサ部20、30、40が正常である場合、第1sin信号と第2sin信号との比較、第1sin信号と第3sin信号との比較、第1cos信号と第2cos信号との比較、および、第1cos信号と第3cos信号との比較を行うことで、第1sin信号および第1cos信号を監視する。換言すると、第1センサ部20が正常である場合、第2センサ部30から出力される信号と、第3センサ部40から出力される信号との比較を省略している。
第1sin信号と第2sin信号との差、第1sin信号と第3sin信号との差、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第1cos信号と第3cos信号との差が、いずれも判定閾値以下である場合、センサ部20、30、40が正常であるとみなす。
第1sin信号と第2sin信号との差が判定閾値zより大きく、第1sin信号と第3sin信号との差が判定閾値以下である場合、異常監視部65は、第2sin信号が異常であるとみなす。また、第1cos信号と第2cos信号との差が判定閾値zより大きく、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値以下である場合、異常監視部65は、第2cos信号が異常であるとみなす。
異常監視部65は、第2sin信号または第2cos信号が異常である場合、第2センサ部30が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号と第3センサ部40からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
第1sin信号と第2sin信号との差が判定閾値以下であり、第1sin信号と第3sin信号との差が判定閾値zより大きい場合、異常監視部65は、第3sin信号が異常であるとみなす。また、第1cos信号と第2cos信号との差が判定閾値z以下であり、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きい場合、第3sin信号が異常であるとみなす。
異常監視部65は、第3sin信号または第3cos信号が異常である場合、第3センサ部40が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号と第2センサ部30からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
第1sin信号と第2sin信号との差、および、第1sin信号と第3sin信号との差が、ともに判定閾値zより大きい場合、異常監視部65は、第1sin信号が異常であるとみなす。また、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第1cos信号と第3cos信号との差が、ともに判定閾値zより大きい場合、第1cos信号が異常であるとみなす。
異常監視部65は、第1sin信号または第1cos信号が異常である場合、第1センサ部20が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第2センサ部30から出力される信号、および、第3センサ部40出力される信号の少なくとも一方を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
本実施形態では、異常監視部65は、マグネット85の回転磁界の中心線C上に配置されるセンサ部20の信号と、中心センサ部以外のセンサ部であるセンサ部30、40の信号との比較結果に基づいて異常を監視する。
詳細には、異常監視部65は、第1センサ部20から出力される信号が正常である場合、第1センサ部20から出力される信号と第2センサ部30から出力される信号との比較結果、および、第1センサ部20から出力される信号と第3センサ部40から出力される信号との比較結果の少なくとも一方に基づき、第1センサ部20から出力される信号の異常を監視する。
また、異常監視部65は、第1センサ部20から出力される信号が異常である場合、第2センサ部30から出力される信号と第3センサ部40から出力される信号との比較結果に基づいて異常監視を行う。
換言すると、第1センサ部20が正常である場合、異常監視部65は、第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号との比較を行わない。これにより、全ての組み合わせの信号比較を行う場合と比較し、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図13に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
S301およびS302は、図9中のS101およびS302と同様である。
S303では、異常監視部65は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であるか否かを判断する。第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であると判断された場合(S303:YES)、S304へ移行する。第2センサ部30または第3センサ部40からの信号が異常であると判断された場合(S303:NO)、S305へ移行する。
全てのセンサ部20、30、40からの信号が正常であると判断された場合(S301:YES)、または、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常でああると判断された場合(S303:YES)に移行するS304では、角度演算部62は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号を用いて角度演算を行う。すなわち本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40が正常であれば、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号を用いて角度演算を行う。
第2センサ部30または第3センサ部40からの信号が異常であると判断された場合(S303:NO)に移行するS305では、異常監視部65は、角度演算の継続が可能か否かを判断する。ここでは、第1センサ部20および第2センサ部30が正常である場合、または、第1センサ部20および第3センサ部40が正常である場合、角度演算の継続が可能であると判断する。角度演算の継続が可能であると判断された場合(S305:YES)、S306へ移行する。角度演算をできないと判断された場合(S305:NO)、S307へ移行する。
S306では、角度演算部62は、正常である信号を用いて角度演算を継続する。詳細には、第1センサ部20および第2センサ部30の信号が正常であれば、角度演算部62は、第1センサ部20および第2センサ部30の少なくとも一方の信号を用いて角度演算を行う。また、第1センサ部20および第3センサ部40の信号が正常であれば、角度演算部62は、第1センサ部20および第3センサ部の少なくとも一方の信号を用いて角度演算を行う。
S307の処理は、S107の処理と同様である。
本実施形態では、センサ部20、30、40が全て正常である場合、回転中心Cからのずれに起因する角度誤算をキャンセルできる組み合わせである第2センサ部30から出力される信号、および、第3センサ部40から出力される信号を角度演算に用いる。詳細には、第2sin信号および第3sin信号の和と、第2cos信号および第3cos信号の和と、を用いて角度演算を行う。2つの信号の和を用いて角度演算を行う場合、一方の信号に異常が生じてから異常特定されるまでの間における角度誤差の影響を低減することができる。また、3つのsin信号、cos信号を用いる場合と比較し、演算負荷を低減できる。
角度演算部62は、少なくとも1組の対称センサ部組であるセンサ部30、40から出力される信号が正常である場合、正常である対称センサ部組であるセンサ部30、40から出力される信号を用いて機械角θmを演算する。これにより、演算誤差を低減可能であるとともに、角度演算に用いているセンサ部に異常が生じた場合の角度誤差の影響を低減することができる。また、全てのセンサ部20、30、40の信号を用いて角度演算を行う場合と比較し、演算負荷を低減可能である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図14に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
S401では、異常監視部65は、判定式(5)、(6)がともに判定閾値z以下か否かを判断する。判定式(5)、(6)がともに判定閾値z以下であると判断された場合(S401:YES)、S402へ移行する。判定式(5)、(6)の少なくとも一方が判定閾値zより大きいと判断された場合(S401:NO)、S403へ移行する。
S402の処理は、図13中のS304の処理と同様である。
S403では、異常監視部65は、判定式(1)〜(4)の演算を行い、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細は、上記実施形態と同様である。
S404〜S406の処理は、S305〜S306の処理と同様である。
本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40が正常である場合、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号と第2センサ部30からの信号との比較、および、第1センサ部20からの信号と第3センサ部40からの信号との比較を行わない。これにより、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
異常監視部65は、回転中心に対して点対称に配置されるセンサ部30、40の信号同士の比較結果に基づいて異常を監視する。これにより、全ての組み合わせの信号比較を行う場合と比較し、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図15に基づいて説明する。
本実施形態では、例えば、センサ部20、30、40が、いずれも最適磁場範囲内に配置されている場合、角度演算部62は、正常である信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
詳細には、センサ部20、30、40が全て正常である場合、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号、第2センサ部30から出力される信号、および、第3センサ部40から出力される信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
本実施形態では、sin信号として、第1sin信号、第2sin信号、または、第3sin信号のうちの任意の1つを用いてもよいし、例えば平均値等の複数のsin信号の演算値を用いてもよい。cos信号についても同様である。
本実施形態では、第1sin信号、第2sin信号および第3sin信号の和と、第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号の和と、を用いて角度演算を行う。複数の信号の和を用いることで、回転中心Cからのずれに起因する角度誤差をキャンセルすることができる。また、各センサ部20、30、40における固有の角度誤差が平均化されるので、機械角θmの演算精度がより向上する。また、複数の信号の和を用いることで、センサ部20、30、40のいずれか1つの信号に基づいて角度演算を行う場合と比較し、異常発生直後の角度演算において、異常である信号の影響を低減可能である。
第2センサ部30が異常である場合、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号および第3センサ部40から出力される信号を用いて角度演算を行う。
第3センサ部40が異常である場合、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号および第2センサ部30から出力される信号を用いて角度演算を行う。
第1センサ部20が異常である場合、角度演算部62は、第2センサ部30から出力される信号および第3センサ部40から出力される信号を用いて角度演算を行う。
異常監視部65における処理は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、角度演算部62は、複数のセンサ部20、30、40が正常である場合、正常である全てのセンサ部から出力される信号を用いて機械角θmを演算する。複数の信号を用いて演算することで、センサ部に異常が生じてから異常特定されるまでの間における角度誤差の影響を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図16に基づいて説明する。
上記実施形態では、異常監視部65は、センサ部20、30、40ごとに異常箇所を特定する。本実施形態では、異常監視部65は、信号ごとに異常を特定する。図16中の「ave_cos2,3」は、第2cos信号および第3cos信号の平均値であることを意味し、「ave_sin2,3」は、第2sin信号および第3sin信号の平均値であることを意味する。図17および図18についても同様とする。上述の通り、平均値を用いることは、「和を用いる」の概念に含まれる。
本実施形態では、第1センサ部20からの信号である第1sin信号および第1cos信号を「中心信号」、第2センサ部30からの第2sin信号および第2cos信号、ならびに、第3センサ部40からの第3sin信号および第3cos信号を「非中心信号」とする。
角度演算部62は、第1cos信号が正常である場合、cos信号として中心信号である第1cos信号を用いて角度演算を行う。また、角度演算部62は、第1cos信号が異常である場合、cos信号として非中心信号である第2cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
本実施形態では、第1cos信号が異常である場合、角度演算部62は、cos信号として第2cos信号と第3cos信号との平均値を用いて角度演算を行う。第1実施形態にて説明した通り、第2cos信号と第3cos信号との平均値を用いることで、第2センサ部30および第3センサ部40が回転中心Cからずれて配置されることに伴う出力信号の波形歪みをキャンセルすることができる。第1実施形態と同様、例えば第2センサ部30および第3センサ部40が最適磁場範囲内に配置されていれば、第2cos信号または第3cos信号の一方をcos信号として用いてもよい。sin信号についても同様である。
また、角度演算部62は、第1sin信号が正常である場合、sin信号として中心信号である第1sin信号を用いて角度演算を行う。また、角度演算部62は、第1sin信号が異常である場合、sin信号として非中心信号である第2sin信号および第3sin信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
本実施形態では、第1sin信号が異常である場合、角度演算部62は、sin信号として第2sin信号と第3sin信号との平均値を用いて角度演算を行う。
異常監視部65は、全てのcos信号が正常である場合、2つのcos信号を比較する3通りの組み合わせでの演算を行い、cos信号の異常を監視する。cos信号のうちの1つが異常である場合、異常監視部65は、正常である2つのcos信号を比較し、異常監視を継続する。
異常監視部65は、全てのsin信号が正常である場合、2つのsin信号を比較する3通りの組み合わせでの演算を行い、sin信号の異常を監視する。sin信号のうちの1つが異常である場合、異常監視部65は、正常である2つのsin信号を比較し、異常監視を継続する。
異常監視の詳細は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、信号ごとに異常監視を行っているので、図16には示していないが、例えば、第2sin信号および第3cos信号が異常になる、といった具合に、異なるセンサ部のsin信号、cos信号が異常となった場合であっても、異常であるsin信号およびcos信号が1つずつであれば、正常時と同等の精度での角度演算が可能であるとともに、演算に用いる信号の監視を継続可能である。
本実施形態では、センサ部20、30、40から出力される信号ごとに異常監視を行う。これにより、例えばsin信号、cos信号の連続故障や電源失陥等が生じない限り、2つ目の故障が生じた場合でも、角度演算を継続することができるとともに、角度演算に用いる信号の監視を行うことができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態を図17に基づいて説明する。
本実施形態では、第6実施形態と同様、異常監視部65は、信号ごとに異常を特定する。また、第2実施形態のように、中心信号である第1sin信号が正常である場合、第1sin信号を中心に監視する。同様に、中心信号である第1cos信号が正常である場合、第1cos信号を中心に監視する。すなわち、第1sin信号が正常である場合、異常監視部65は、第2sin信号と第3sin信号との比較を行わない。また、第1cos信号が正常である場合、異常監視部65は、第2cos信号と第3cos信号との比較を行わない。これにより、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
異常監視部65における異常監視処理の詳細は第2実施形態と同様であり、角度演算部62における角度演算処理の詳細は第6実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態を図18に基づいて説明する。本実施形態は、第6実施形態の変形例である。
第6実施形態では、第1sin信号および第1cos信号を中心信号、第2sin信号、第3sin信号、第2cos信号、および、第3cos信号を非中心信号とした。本実施形態では、第5実施形態のように、中心信号を設定せず、角度演算部62は、正常である信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
詳細には、第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号がいずれも正常である場合、角度演算部62は、第1cos信号、第2cos信号および第3cos信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
第2cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第1cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
第3cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第1cos信号および第2cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
第1cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第2cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
sin信号についても同様である。
異常監視部65における処理は、第6実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態を図19および図20に基づいて説明する。
第1実施形態〜第8実施形態では、3つのセンサ部20、30、40がセンサユニット15に含まれる例について説明した。本実施形態では、図19に示すように、センサユニット540には、4つのセンサ部541〜544が含まれる。図19には図示していないが、センサ部541〜544は、上記実施形態と同様、1つの封止部16に封止されている。また、信号出力端子同士が隣接せず、給電端子とグランド端子とが隣接しないように、各端子が形成される。センサ部541〜544の回路構成は、センサ部20、30、40と同様であるので、説明を省略する。後述の実施形態におけるセンサユニット545、550、560、570についても同様である。
また、第1AD変換器611がセンサ部541、542の信号をAD変換し、第2AD変換器612がセンサ部543、544の信号をAD変換する。AD変換順は、どのようであってもよい。後述の実施形態においても、各センサ部からの信号は、適宜AD変換器611、612に振り分けてAD変換される。
以下、センサ部541〜544の配置、および、角度演算処理を中心に説明する。
図19に示すように、4つのセンサ部541〜544は、回転中心Cからの距離が等しくなるように、回転中心Cの周りに配置される。本実施形態では、センサ部541とセンサ部542とが、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。また、センサ部543とセンサ部544とが、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。
そのため、センサ部541からのsin信号とセンサ部542からのsin信号との和を用いることで、出力信号の波形歪み成分をキャンセルできる。また、センサ部543からのsin信号とセンサ部544からのsin信号との和を用いることで、出力信号の歪み成分をキャンセルできる。cos信号についても同様である。本実施形態では、センサ部541、542が対称センサ部組である。また、センサ部543、544が対称センサ部組である。以下、対称センサ部組におけるsin信号同士、または、cos信号同士の偏差の絶対値を、ペア差分値ΔPairとする。
図19のようにセンサ部541〜544が配置されている場合、以下の(41)、(42)が、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせである。
(41)センサ部441+センサ部442
(42)センサ部443+センサ部444
そのため、(41)、(42)のいずれか、または、(41)および(42)の和を用いることで、出力信号の歪み成分がキャンセルされ、精度よく角度演算を行うことができる。
なお、例えば「センサ部541+センサ部542」は、センサ部541からのsin信号とセンサ部542からのsin信号との和、および、センサ部541からのcos信号とセンサ部542からのcos信号との和を用いて角度演算を行うことを意味する。また例えば(41)と(42)とを用いる場合、センサ部541〜544のsin信号の和と、センサ部541〜544のcos信号の和とを用いて角度演算を行うものとする。
後述の(51)〜(53)、(61)〜(63)、(71)〜(74)も同様である。
本実施形態の角度演算処理を図20のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、回転中心C上にセンサ部が配置されておらず、回転中心Cに対して点対称配置されているセンサ部の組み合わせがある場合に適用可能である。
S501では、異常監視部65は、後述する異常フラグがセットされているか否かを判断する。異常フラグがセットされていると判断された場合(S501:YES)、S504へ移行する。異常フラグがセットされていないと判断された場合(S501:NO)、S502へ移行する。
S502では、異常監視部65は、全てのペア差分値ΔPairが判定閾値z以下か否かを判断する。少なくとも一部のペア差分値ΔPairが判定閾値zより大きいと判断された場合(S502:NO)、異常フラグをセットし、S504へ移行する。全てのペア差分値ΔPairが判定閾値z以下であると判断された場合(S502:YES)、S503へ移行する。
S503では、角度演算部62は、誤差キャンセル可能な全組を用いて角度演算を行う。なお、ここでは、一部の誤差キャンセル可能な組み合わせを用いて角度演算を行うようにしてもよい。
異常フラグがセットされている場合(S501:YES)、または、少なくとも一部のペア差分値ΔPairが判定閾値zより大きいと判断された場合(S502:NO)に移行するS504では、異常監視部65は、ペア差分値ΔPairが判定閾値z以下である対称センサ部組があるか否かを判断する。ペア差分値ΔPairが判定閾値z以下である対称センサ部組がないと判断された場合(S504:NO)、S506へ移行する。ペア差分値ΔPairが判定閾値z以下である対称センサ部組があると判断された場合(S504:YES)、S505へ移行する。
S505では、角度演算部62は、ペア差分値ΔPairが判定閾値以下である対称センサ部組を用いて角度演算を行う。なお、対称センサ部組が複数あれば、複数の組み合わせの和を用いてもよいし、いずれか1つを用いてもよい。
ペア差分値ΔPairが判定閾値z以下である対称センサ部組がないと判断された場合(S504:NO)に移行するS506では、異常監視部65は、異常信号を特定する。詳細には、異常監視部65は、ペア差分値ΔPair以外の信号偏差を演算して判定閾値zと比較し、比較結果に基づいて異常信号を特定する。異常信号特定の詳細は、上記実施形態と同様である。
S507では、異常監視部65は、角度演算の継続が可能か否か判断する。本実施形態では、少なくとも2つのセンサ部が正常であれば、角度演算を継続可能であるものとする。角度演算の継続が可能であると判断された場合(S507:YES)、S508へ移行する。角度演算を継続できないと判断された場合(S507:NO)、S509へ移行する。
S508およびS509の処理は、図13中のS306およびS307と同様である。
本実施形態では、角度演算部62は、誤差キャンセル可能な組み合わせである点対称に配置されたセンサ部からの信号の和を用いて角度演算を行うことで、出力信号の歪み成分をキャンセル可能であるので、精度よく角度演算を行うことができる。
また、異常監視部65は、誤差キャンセル可能な組み合わせが正常である間は、ペア差分値ΔPairに基づいて異常監視を行うので、演算負荷を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態を図21に示す。なお、図21(a)が本実施形態のセンサユニット545であり、図21(b)は第9実施形態のセンサユニット540である。
図21(a)に示すように、センサユニット545には、4つのセンサ部546〜549が含まれる。
図21(b)に示す第9実施形態のセンサユニット545では、センサ部541とセンサ部542、センサ部543とセンサ部544とが、マグネット85の中心と一致する回転中心Cに対して点対称配置されているので、信号の和を用いて角度演算を行うことで、出力成分の歪み成分をキャンセル可能である。
一方、本実施形態では、図21(a)に示すように、センサ部546〜549の対称中心Caは、回転中心Cと異なっている。換言すると、センサ部546〜549は、回転中心Cに対して、点対称に配置されていない。そのため、センサ部546〜549の出力信号の歪み成分を完全にキャンセルすることができない。ただし、4つの信号の和を用いれば、例えば回転中心Cから最も離れているセンサ部547の信号のみに基づいて角度演算を行う場合と比較して、演算される角度誤差を低減することができる。そのため、本実施形態では、角度演算部62は、4つのセンサ部546〜549が全て正常である場合、正常である全てのセンサ部546〜549からの信号を用いて角度演算を行う。これにより、最悪条件よりも角度誤差を低減可能であり、位置ずれに対するロバスト性を高めることができる。また、いずれかのセンサ部に異常が生じてから異常特定されるまでの間における角度誤差の影響を低減することができる。
異常監視部65は、上記実施形態のように、2つの信号偏差と判定閾値zとの比較結果に基づき、異常信号を特定可能である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第11実施形態)
本発明の第11実施形態を図22および図23に基づいて説明する。
図22に示すように、本実施形態のセンサユニット550には、5つのセンサ部551〜555が含まれる。4つのセンサ部551〜554は、第9実施形態のセンサ部541〜544と同様、回転中心Cからの距離が等しくなるように、回転中心Cの周りに配置される。また、センサ部551とセンサ部552とが回転中心Cに対して点対称に配置され、センサ部553とセンサ部554とが回転中心Cに対して点対称に配置される。すなわち本実施形態では、センサ部551、552、および、センサ部553、554が、それぞれ、回転中心Cからの位置ずれによる検出誤差をキャンセル可能な「対称センサ部組」である。
また、センサ部555は、第1実施形態等の第1センサ部20と同様、中心が回転中心C上となるように配置される。以下、回転中心C上に配置されるセンサ部555を、「中心センサ部」とする。また、センサ部555の信号と他のセンサ部551〜554のいずれかの信号との偏差の差分値を、中心差分値Δcntとする。
図22のようにセンサ部551〜555が配置されている場合、以下の(51)、(52)、(53)が、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせである。そのため、(51)〜(53)のいずれか、または、(51)〜(53)のうちの2つ以上の和を用いることで、出力信号の歪み成分がキャンセルされ、精度よく角度演算を行うことができる。
(51)センサ部551+センサ部552
(52)センサ部553+センサ部554
(53)センサ部555
本実施形態では、センサ部555が正常である場合、センサ部555の信号を優先的に用いて角度演算を行う。
本実施形態の角度演算処理を図23のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、回転中心C上にセンサ部が配置されている場合に適用可能である。
S601では、異常監視部65は、センサ部551〜554との中心差分値Δcntが判定閾値z以下か否かを判断する。ここでは、少なくとも2つのセンサ部551〜554の信号と、センサ部555との信号の偏差と判定閾値zとを比較する。演算された全ての中心差分値Δcntが判定閾値z以下であると判断された場合(S601:YES)、S603へ移行する。少なくとも一部の中心差分値Δcntが判定閾値zより大きいと判断された場合(S601:NO)、S602へ移行する。
S602では、異常監視部65は、センサ部555が正常か否かを判断する。センサ部555が正常ではないと判断された場合(S602:NO)、S604へ移行する。センサ部555が正常であると判断された場合(S602:YES)、S603へ移行する。
S603では、角度演算部62は、センサ部555の信号を用いて角度演算を行う。
S604〜S612の処理は、図20のS501〜509の処理と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第12実施形態)
本発明の第12実施形態を図24に基づいて説明する。
本実施形態は、角度演算処理が第11実施形態と異なる。第11実施形態では、回転中心C上に配置されるセンサ部555を優先して用いるのに対し、本実施形態では、回転中心Cに点対称に配置される組み合わせ(すなわち第11実施形態で説明した(51)、(52)の組み合わせ)を優先的に用いて角度演算を行う。
S701〜S706の処理は、図20のS501〜S506の処理と同様である。なお、センサ部555が正常であることを前提とし、S703およびS705において、角度演算に用いる信号に、センサ部555の信号を加えてもよい。
S706に続いて移行するS707では、異常監視部65は、センサ部555が正常か否かを判断する。センサ部555が正常ではないと判断された場合(S707:NO)、S709へ移行する。センサ部555が正常であると判断された場合(S707:YES)、S708へ移行する。
S708の処理は、図23中のS603の処理と同様である。
S709〜S711の処理は、図20中のS507〜S509の処理と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第13実施形態)
本発明の第13実施形態を図25に基づいて説明する。
図25に示すように、本実施形態のセンサユニット560には、6つのセンサ部561〜566が含まれる。センサ部561とセンサ部562、センサ部563とセンサ部564、センサ部565とセンサ部566は、それぞれ、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。すなわち、センサ部561、562、センサ部563、564、および、センサ部565、566が、それぞれ「対称センサ部組」であり、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせは、(61)〜(63)である。
(61)センサ部561+センサ部562
(62)センサ部563+センサ部564
(63)センサ部565+センサ部566
そのため、(61)〜(63)のいずれか、または、(61)〜(63)のうちの2つ以上の和を用いることで、出力信号の歪み成分がキャンセルされ、精度よく角度演算を行うことができる。
異常監視および角度演算は、図20のフローチャートに基づいて実行可能である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第14実施形態)
本発明の第14実施形態を図26に基づいて説明する。
図26に示すように、本実施形態のセンサユニット570には、7つのセンサ部571〜577が含まれる。センサ部571とセンサ部572、センサ部573とセンサ部574、センサ部575とセンサ部576は、それぞれ、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。すなわち、センサ部571、572、センサ部573、574、および、センサ部575、576が、それぞれ「対称センサ部組」である。
また、センサ部577は、センサ部555と同様、中心が回転中心C上となるように配置される。すなわち、本実施形態では、センサ部577が「中心センサ部」である。
本実施形態において、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせは、(71)〜(74)である。そのため、(71)〜(74)のいずれか、または、(71)〜(74)のうちの2つ以上の和を用いることで、出力信号の歪み成分がキャンセルされ、精度よく角度演算を行うことができる。
(71)センサ部571+センサ部572
(72)センサ部573+センサ部574
(73)センサ部575+センサ部576
(74)センサ部577
異常監視および角度演算は、図23または図24のフローチャートに基づいて実行可能である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(他の実施形態)
上記実施形態では、各センサ部のsin回路部は、同様に構成され、出力されるsin信号の振幅が等しい。他の実施形態では、各センサ部のsin回路部から出力されるsin信号の振幅は異なっていてもよい。この場合、差動増幅器におけるゲインを振幅に応じて変更することにより振幅補正を行ってもよいし、制御部における演算にて振幅補正を行ってもよい。cos回路部から出力されるcos信号についても同様である。
上記実施形態では、メイン回路部から出力されるメイン信号がsin信号であり、サブ回路部から出力されるサブ信号がcos信号であり、メイン信号とサブ信号との位相差は90°である。他の実施形態では、メイン回路部から出力されるメイン正信号およびメイン負信号の位相と、サブ回路部から出力されるサブ正号およびサブ負信号の位相は異なっていればよく、位相差は90°に限らない。メイン正信号およびメイン負信号の位相と、サブ正信号およびサブ負信号との位相が異なっていれば、角度演算手段にて被検出部の回転角度を演算可能である。
また、メイン差動増幅器およびサブ差動増幅器の少なくとも一方を、センサ部とは別途に設けてもよいし、省略してもよい。また、上記実施形態では、sin差動増幅器のプラス入力端子に+sin信号が入力され、マイナス入力端子に−sin信号が入力される。また、cos差動増幅器のプラス入力端子に+cos信号が入力され、マイナス入力端子に−cos信号が入力される。他の実施形態では、sin差動増幅器のプラス入力端子に−sin信号が入力され、マイナス入力端子に+sin信号が入力されるように構成してもよい。同様に、cos差動増幅器のプラス入力端子に−cos信号が入力され、マイナス入力端子に+cos信号が入力されるように構成してもよい。
第1実施形態では、第1センサ部が第2センサ部および第3センサ部の中央に配置され、第2センサ部および第3センサ部が第1センサ部に対して点対称に配置される。他の実施形態では、第2センサ部および第3センサ部を第1センサ部に対して点対称に配置しなくてもよい。また、第1センサ部に替えて、第2センサ部または第3センサ部を中央に配置してもよいし、第1センサ部、第2センサ部および第3センサ部をどのように配置してもよい。
上記実施形態では、第1センサ部の中心が被検出部の回転磁界の中心線上となるように配置する。他の実施形態では、第1センサ部を、その中心が被検出部の回転磁界の中心線上以外の箇所に配置してもよい。
上記実施形態では、センサ部の数として、3〜7を例示したが、8以上であってもよい。また、上記実施形態では、センサ部数が奇数のとき、1つのセンサ部を中心線上に配置し、残りの偶数のセンサ部を回転中心に対して点対称に配置する。また、センサ部数が偶数のとき、中心線上にセンサ部を配置せず、回転中心に対して点対称に配置する。他の実施形態では、例えばセンサ部数が偶数のときに、1つのセンサ部を中心線上に配置する等、センサ部の配置はどのようであってもよい。なお、角度演算は、回転中心からの位置ずれの影響がキャンセルできる組み合わせの信号を用いて行うことが好ましい。
上記実施形態では、AD変換部は、2つのAD変換器を有する。他の実施形態では、AD変換器の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、AD変換器における変換順は、上記実施形態とは異なる順であってもよい。
上記実施形態では、全てのセンサ部は、1つの封止部で封止されており、センサユニットが1つのパッケージとなっている。他の実施形態では、センサユニットを、複数パッケージとしてもよい。
上記実施形態では、信号出力端子同士が隣接しないように配列される。他の実施形態では、少なくとも一部の信号出力端子が隣接して配列されていてもよい。また、上記実施形態では、給電端子とグランド端子とが隣接しないように配列される。他の実施形態では、少なくとも一部の信号出力端子とグランド端子とが隣接して配列されていてもよい。
上記実施形態では、センサ部ごとに給電部が設けられる。他の実施形態では、複数のセンサ部に対して、1つの給電部が設けられていてもよい。
上記実施形態では、制御部は、センサ部と同一の基板上であって、センサ部とは反対側の面に実装される。他の実施形態では、制御部をセンサ部と同一基板上の同一面に実装してもよいし、センサ部が実装される基板とは異なる箇所に設けてもよい。電源ICについても同様である。
上記実施形態では、回転角検出装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、回転角検出装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・回転角検出装置
20、30、40、541〜544、546〜549、551〜555、561〜566、571〜577・・・センサ部
21、31、41・・・sin回路部(メイン回路部)
25、35、45・・・cos回路部(サブ回路部)
60・・・制御部
62・・・角度演算部
65・・・異常監視部
85・・・マグネット(被検出部)

Claims (14)

  1. 被検出部(85)の回転により変化する回転磁界に応じたメイン正信号と、前記メイン正信号と正負が反転したメイン負信号とを出力するフルブリッジ回路であるメイン回路部(21、31、41)、および、前記被検出部の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって前記メイン正信号と位相が異なるサブ正信号と、前記サブ正信号と正負が反転したサブ負信号とを出力するフルブリッジ回路であるサブ回路部(25、35、45)を有する3つ以上のセンサ部(20、30、40、541〜544、546〜549、551〜555、561〜566、571〜577)と、
    少なくとも1つの前記メイン回路部から出力される前記メイン正信号および前記メイン負信号に応じたメイン信号と、少なくとも1つの前記サブ回路部から出力される前記サブ正信号および前記サブ負信号に応じたサブ信号とに基づき、前記被検出部の回転角度を演算する角度演算部(62)、ならびに、異なる前記センサ部から出力される対応する信号同士を比較し、比較結果に基づいて異常を監視する異常監視部(65)を有する制御部(60)と、
    を備える回転角検出装置。
  2. 少なくとも一部の前記センサ部(20、30、40、541〜544、551〜555、561〜566、571〜577)は、前記被検出部の回転磁界の中心である回転中心からの位置ずれによる検出誤差をキャンセル可能な箇所に配置されている請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 2つの前記センサ部(30、40、541〜544、551〜554、561〜566、571〜576)は、前記回転中心に対して点対称に配置される請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の組み合わせを、対称センサ部組とすると、
    前記角度演算部は、少なくとも1組の前記対称センサ部組から出力される信号が正常である場合、正常である少なくとも1組の前記対称センサ部組から出力される信号を用いて前記回転角度を演算し、
    前記異常監視部は、前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の信号同士の比較結果に基づいて異常を監視する請求項3に記載の回転角検出装置。
  5. 1つの前記センサ部(20、555、577)は、前記被検出部の回転磁界の中心線上に配置される請求項2〜4のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  6. 前記異常監視部は、
    前記被検出部の回転磁界の中心線上に配置される前記センサ部である中心センサ部の信号と、前記中心センサ部以外の前記センサ部の信号との比較結果に基づいて異常を監視し、
    前記角度演算部は、
    前記中心センサ部から出力される信号が正常である場合、当該中心センサ部から出力される信号を用いて前記回転角度を演算し、
    前記中心センサ部から出力される信号が異常である場合、前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の組み合わせである対称センサ部組のうちの少なくとも一部が正常である場合、前記対称センサ部組の信号を用いて前記回転角度を演算する請求項5に記載の回転角検出装置。
  7. 前記センサ部は、それぞれに対応して設けられる給電部(691、692、693)から電力が供給される請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  8. 複数の前記センサ部を封止してなる封止部(16)と、
    前記メイン回路部または前記サブ回路部からの信号出力に用いられる複数の信号出力端子(23、27、33、37、43、47)、前記センサ部への給電に用いられる給電端子(28、38、48)、および、前記センサ部とグランドとの接続に用いられるグランド端子(29、39、49)を含み、前記封止部から突出する端子部(17、18)と、
    をさらに備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  9. 1つの前記信号出力端子と他の前記信号出力端子との間には、前記信号出力端子以外の端子が配置される請求項8に記載の回転角検出装置。
  10. 前記給電端子と前記グランド端子との間には、前記給電端子および前記グランド端子以外の端子が配置される請求項8または9に記載の回転角検出装置。
  11. 前記メイン正信号は、+sin信号であり、
    前記メイン負信号は、−sin信号であり、
    前記サブ正信号は、前記+sin信号と位相が90°ずれている+cos信号であり、
    前記サブ負信号は、−cos信号であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  12. 前記制御部は、前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換するAD変換部(61)を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
  13. 前記AD変換部は、複数のAD変換器(611、612)を有し、
    それぞれの前記AD変換器は、少なくとも1つの前記メイン信号、および、少なくとも1つの前記サブ信号をAD変換する請求項12に記載の回転角検出装置。
  14. 前記センサ部は、第1センサ部(20)、第2センサ部(30)および第3センサ部(40)の3つであり、
    前記AD変換器は、信号取得タイミングおよび信号出力タイミングが同期されている第1AD変換器(611)および第2AD変換器(612)の2つであって、
    前記第1AD変換器は、前記第1センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方、ならびに、前記第2センサ部の前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換し、
    前記第2AD変換器は、前記第1センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方、ならびに、前記第3センサ部の前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換し、
    前記第1AD変換器におけるAD変換順は、前記第2センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方、前記第1センサ部の信号、前記第2センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方の順であり、
    前記第2AD変換器におけるAD変換順は、前記第3センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方、前記第1センサ部の信号、前記第3センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方の順である請求項13に記載の回転角検出装置。
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