JP2016145813A - 回転角検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度よく回転角度を検出可能な回転角検出装置を提供することにある。
センサ部は、メイン回路部、および、サブ回路部を有する。メイン回路部は、被検出部の回転により変化する回転磁界に応じたメイン正信号と、メイン正信号と正負が反転したメイン負信号とを出力するフルブリッジ回路である。サブ回路部は、被検出部の回転により変換する回転磁界に応じた信号であって、メイン正信号と位相が異なるサブ正信号と、サブ正信号と正負が反転したサブ負信号とを出力するフルブリッジ回路である。
また、メイン回路部およびサブ回路部がフルブリッジ回路で構成されており、各回路部から出力される各信号のオフセットをキャンセル可能である。そのため、一部の信号に異常が生じ、正常である信号にて角度演算を継続する場合においても、精度よく回転角度を検出可能である。
さらにまた、一部のメイン信号が異常になった場合にも、正常である他のメイン信号同士を比較することにより、異常監視を継続することができる。サブ信号についても同様である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による回転角検出装置を図1〜図10に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態による回転角検出装置10は、センサユニット15、および、制御部60を有し、車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置1に用いられる。
図1は、電動パワーステアリング装置1を備えるステアリングシステム90の全体構成を示す図である。ステアリングシステム90は、操舵部材であるハンドル(ステアリングホイール)91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置1等から構成される。
運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の変位量に応じた角度に一対の車輪98が操舵される。
トルクセンサ8は、ステアリングシャフト92に設けられ、運転者がハンドル91を操作することにより入力される操舵トルクを検出する。
モータ80の概略構成を図2に示す。モータ80は、ステータ81、ロータ83、および、シャフト84等を有している。
ステータ81は、ハウジング86に固定される。ステータ81には、コイル82が巻回される。
ロータ83は、シャフト84とともに回転する筒状の部材であり、ステータ81の径方向内側に設けられる。ロータ83の表面には、永久磁石が貼り付けられ、磁極を有している。コイル82への通電によって生じる回転磁界により、ロータ83はシャフト84とともに回転する。
シャフト84は、ハウジング86の両端から突出する。シャフト84の一端には、被検出部としてのマグネット85が設けられる。マグネット85は、略円板状に形成される2極磁石であり、シャフト84と一体となって回転する。
センサユニット15は、3つのセンサ部20、30、40を有し、1つのパッケージとして構成される。3つのセンサ部20、30、40の構成は同様であるので、センサ部20の構成を中心に説明する。
第1センサ部20は、sin回路部21、sin差動増幅器22、cos回路部25、および、cos差動増幅器26を有する。
sin回路部21は、マグネット85の回転に応じて変化する回転磁界によりインピーダンスが変化する4つの磁気抵抗素子211〜214が接続されるフルブリッジ回路により構成されるsin信号出力回路である。磁気抵抗素子211、212の接続点からは第1+sin信号が出力され、磁気抵抗素子213、214の接続点からは第1−sin信号が出力される。第1−sin信号は、第1+sin信号と正負が反転された信号である。第1+sin信号は、sin差動増幅器22のプラス入力端子に入力され、第1−sin信号は、sin差動増幅器22のマイナス入力端子に入力される。
図3中においては、第1+sin信号を「+sin1」、第1−sin信号を「−sin1」、第1+cos信号を「+cos1」、第1−cos信号を「−cos1」と記載する。第2センサ部30および第3センサ部40からの信号についても同様である
磁気抵抗素子311、312の接続点から出力される第2+sin信号および磁気抵抗素子313、314の接続点から出力される第2−sin信号は、sin差動増幅器32にて差動増幅される。sin差動増幅器32にて差動増幅された信号である第2sin信号は、sin信号出力端子33を経由して制御部60に出力される。
sin回路部31、cos回路部35、および、差動増幅器32、36は、第2給電端子38を経由して第2レギュレータ692と接続され、第2グランド端子39を経由してグランドと接続される。
磁気抵抗素子411、412の接続点から出力される第3+sin信号および磁気抵抗素子413、414の接続点から出力される第3−sin信号は、sin差動増幅器42にて差動増幅される。sin差動増幅器42にて差動増幅された信号である第3sin信号は、第3sin信号出力端子43を経由して制御部60に出力される。
sin回路部41、cos回路部45、および、差動増幅器42、46は、第3給電端子48を経由して第3レギュレータ693と接続され、第3グランド端子49を経由してグランドと接続される。
また、+sin信号が「メイン正信号」、−sin信号が「メイン負信号」、+cos信号が「サブ正信号」、−cos信号が「サブ負信号」に対応し、sin信号が「メイン信号」および「メイン差動増幅信号」、cos信号が「サブ信号」および「サブ差動増幅信号」に対応する。ここで、sinを「メイン」、cosを「サブ」としているが、単にsin、cosの区別のために「メイン」または「サブ」を付しているにすぎず、主従の関係ではないことを補足しておく。
本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40は、第1センサ部20を挟んで両側に隣接して配置されるが、図5(b)のようにセンサ同士が離間していてもよいし、図5(c)のようにずれて配置してもよい。回転中心Cから離間するほど、検出誤差が大きくなるので、センサ部20、30、40は、可及的近接させて配置することが望ましい。
以下適宜、中心線C上に配置されるセンサ部20を「中心センサ部」、回転中心Cに対して点対称に配置されるセンサ部30、40の組み合わせを「対称センサ部組」とする。
第1端子部17において、一端165から3番目の端子から順に、第1sin信号出力端子23、第1給電端子28、第1cos信号出力端子27、第1グランド端子29の順に配列される。第1端子部17において、一端165側の2本、および、一端165と反対側の端部である他端166側の2本の端子は、NCピン170である。NCピン170は、センサユニット15外とは接続されていない空ピンである。
第1給電端子28と第1グランド端子29との間には第1cos信号出力端子27が配置される。
第2端子部18において、第2給電端子38と第2グランド端子39との間には第2cos信号出力端子37が配置され、第3給電端子48と第3グランド端子49との間には第3cos信号出力端子47が配置される。また、第2グランド端子39と第3給電端子48との間には第3sin信号出力端子43が配置される。
第2給電端子38は、基板6に形成される配線パターン602を経由して第2レギュレータ692に接続される。これにより、第2センサ部30には、第2レギュレータ692にて調圧された電圧が供給される。
第3給電端子48は、基板6に形成される配線パターン603を経由して第3レギュレータ693に接続される。これにより、第3センサ部40には、第3レギュレータ693にて調圧された電圧が供給される。
すなわち本実施形態では、センサ部20、30、40には、それぞれ別途のレギュレータ691、692、693から電力が供給される。
AD変換部61は、2つのAD変換器611、612を有する。
第1AD変換器611は、第2cos信号、第2sin信号、および、第1cos信号を取得し、アナログ信号からデジタル信号に変換する。第2AD変換器612は、第1sin信号、第3cos信号、および、第3sin信号を取得し、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
デジタル信号に変換されたsin信号およびcos信号は、角度演算部62および異常監視部65に出力される。
第1AD変換器611は、時刻T1に取得した第2cos信号をAD変換し、時刻T2にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第1AD変換器611は、時刻T2に取得した第1cos信号をAD変換し、時刻T3にてデジタル信号に変換された信号を出力する。第1AD変換器611は、時刻T3に取得した第2sin信号をAD変換し、時刻T4にてデジタル信号に変換された信号を出力する。
角度演算部62および異常監視部65の処理では、デジタル信号に変換されたsin信号およびcos信号を用いる。以下、AD変換によりデジタル信号に変換された値を、単に「sin信号」、「cos信号」等という。
異常監視部65は、対応する信号である第1sin信号、第2sin信号、および、第3sin信号を比較し、対応する信号である第1cos信号、第2cos信号、および、第3sin信号を比較し、センサ部20、30、40の異常を監視する。異常監視結果は、異常情報として、角度演算部62に出力される。
角度演算処理を図9に示すフローチャートに基づいて説明する。角度演算処理は、制御部60にて、AD変換周期ΔTの3倍以上の所定の周期で実行される。
判定式は、式(1)〜式(6)で表される。
|sin1−sin2| ・・・(1)
|cos1−cos2| ・・・(2)
|sin1−sin3| ・・・(3)
|cos1−cos3| ・・・(4)
|sin2−sin3| ・・・(5)
|cos2−cos3| ・・・(6)
S102では、異常監視部65は、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細については、図10に基づいて後述する。
S106では、角度演算部62は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。本実施形態では、第2センサ部30および第3センサ部40の信号を用いて角度演算を行う。
S107では、正常であるセンサ部を特定できないため、角度演算部62は、角度演算を中止する。
また、角度演算部62は、第1センサ部20が異常である場合、第2センサ部30からの信号、および、第3センサ部40からの信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
また、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第2cos信号と第3cos信号との差がが判定閾値zより大きく、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第2cos信号が異常であると判定する。
この場合、第1センサ部20は正常であるので、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。これにより、第2センサ部30に異常が生じた場合であっても、全てのセンサ部20、30、40が正常である場合と同等の精度で角度演算を継続することができる。
また、第1cos信号と第3cos信号との差、および、第2cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きく、第1cos信号と第2cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第3cos信号が異常であると判定する。
この場合、第1センサ部20は正常であるので、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。これにより、第3センサ部40に異常が生じた場合であっても、全てのセンサ部20、30、40が正常である場合と同等の精度で角度演算を継続することができる。
また、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第1cos信号と第3cos信号との差が判定閾値zより大きく、第2cos信号と第3cos信号との差が判定閾値z以下である場合、異常監視部65は、第1センサ部20が異常であると判定する。
この場合、角度演算部62は、第1sin信号および第1cos信号に替えて、第2sin信号、第3sin信号、第2cos信号、および、第3cos信号を用いて角度演算を行う。
図5にて説明したように、第2センサ部30および第3センサ部40は、回転中心Cからずれた位置に配置されているため、第2センサ部30からの信号および第3センサ部40からの信号は、回転中心C上に配置される第1センサ部20からの信号よりも検出精度が劣る虞がある。ここで、第2センサ部30と第3センサ部40とは、回転中心Cに対して点対称に配置されているため、第1sin信号に対する第2sin信号の波形歪み成分と、第3sin信号の波形歪み成分とは、反転される。同様に、第1cos信号に対する第2cos信号の波形歪み成分と、第3cos信号の波形歪み成分とは、反転される。
一方、第2sin信号が時刻T3で取得された値であり、第3sin信号が時刻T1で取得された値である。また、第2cos信号が時刻T1で取得された値であり、第3cos信号が時刻T3で取得された値である。ここで、第2sin信号と第3sin信号の和、および、第2cos信号と第3cos信号との和を用いることで、演算される機械角θmは、時刻T2における値と概ね一致する。
これにより、第1センサ部20が異常である場合でも、精度よく角度演算を継続することができる。
第1センサ部20は、sin回路部21、および、cos回路部25を有する。sin回路部21は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた第1+sin信号と、第1+sin信号と正負が反転した第1−sin信号とを出力するフルブリッジ回路である。cos回路部25は、マグネット85の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって、第1+sin信号と位相が異なる第1+cos信号と、第1+cos信号と正負が反転した第1−cos信号とを出力するフルブリッジ回路である。
また、sin回路部21、31、41およびcos回路部25、35、45がフルブリッジ回路で構成されており、各回路部21、31、41、25、35、45から出力される各信号のオフセットをキャンセル可能である。そのため、一部の信号が異常であり、正常である信号にて角度演算を継続する場合、ハーフブリッジからの信号を用いる場合と比較して検出精度が悪化する懸念が小さい。したがって、正常である信号にて角度演算を継続する場合においても、精度よく回転角度を検出可能である。
さらにまた、1つのsin回路部からの信号が異常になった場合にも、残り2つのsin回路部からの信号を比較することにより、異常監視を継続することができる。cos回路部についても同様である。
2つのセンサ部30、40は、回転中心に対して点対称に配置される。これにより、例えば第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号とを加算することで、回転中心からの位置ずれによるセンサ部30、40の検出値の波形歪みをキャンセルすることができる。
また、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号が異常である場合、対称センサ部組のうちの少なくとも一部が正常である場合、対称センサ部組である第2センサ部30および第3センサ部40の信号を用いて機械角θmを演算する。
また、第1センサ部20に異常がある場合には、第2センサ部30から出力される信号および第3センサ部40から出力される信号の少なくとも一方を用いることで、角度演算を継続可能である。本実施形態では、回転中心C上からずれて配置されることに起因する角度誤差をキャンセル可能である対称センサ部組である第2センサ部30および第3センサ部40の信号の和を用いて角度演算を行う。これにより、正常時と同等の精度での角度演算を継続することができる。
封止部16は、複数のセンサ部20、30、40を封止してなる。
端子部17、18は、sin回路部21、31、41からの信号出力に用いられる複数の信号出力端子23、27、33、37、43、47、センサ部20、30、40への給電に用いられる給電端子28、38、48、および、センサ部20、30、40とグランドとの接続に用いられるグランド端子29、39、49を含み、封止部16から突出する。
給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との間には、給電端子28、38、48およびグランド端子29、39、49以外の端子が配置される。これにより、給電端子28、38、48とグランド端子29、39、49との短絡を防ぐことができる。
これにより、+sin信号、−sin信号、+cos信号、−cos信号に基づき、適切に角度演算を行うことができる。
sin差動増幅器22は、第1+sin信号または第1−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第1sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器26は、第1+cos信号または第1−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第1cos信号を制御部60に出力する。
sin差動増幅器32は、第2+sin信号または第2−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第2sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器36は、第2+cos信号または第2−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第2cos信号を制御部60に出力する。
sin差動増幅器42は、第3+sin信号または第3−sin信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第3sin信号を制御部60に出力する。cos差動増幅器46は、第3+cos信号または第3−cos信号の一方がプラス入力端子に入力され、他方がマイナス入力端子に入力され、第3cos信号を制御部60に出力する。
これにより、+sin信号、−sin信号、+cos信号、−cos信号を、それぞれセンサ部20、30、40の外部へ出力する場合と比較し、端子数を低減することができる。
異常監視部65は、sin回路部21、31、41から出力される信号およびcos回路部25、35、45から出力される信号のそれぞれについて、少なくとも2組の差分値と判定閾値との比較を行う。本実施形態では、第1sin信号と第2sin信号との差分値、第1sin信号と第3sin信号との差分値、および、第2sin信号と第3sin信号との差分値と判定閾値との比較を行う。すなわち、本実施形態では、3組の差分値と判定閾値との比較を行っている。cos信号についても同様である。これにより、異常である信号を適切に特定することができる。
AD変換部61は、複数のAD変換器611、612を有する。それぞれのAD変換器611、612は、少なくとも1つのsin信号、および、少なくとも1つのcos信号をAD変換する。これにより、一部のAD変換器に異常が生じた場合であっても、正常であるAD変換器にてAD変換されるsin信号およびcos信号を用いて角度演算を継続可能である。
第1AD変換器611は、第1センサ部20のsin信号またはcos信号の一方、ならびに、第2センサ部30のsin信号およびcos信号をAD変換する。
第2AD変換器612は、第1センサ部20のsin信号またはcos信号の他方、ならびに、第3センサ部40のsin信号およびcos信号をAD変換する。
第2AD変換器612におけるAD変換順は、第3sin信号または第3cos信号の他方、第1センサ部20の信号、第3sin信号または第3cos信号の一方である。
すなわち、第1AD変換器611にて、第2sin信号を先にAD変換した場合、第2AD変換器612では、第3cos信号を先にAD変換し、第1AD変換器611にて、第2cos信号を先にAD変換した場合、第2AD変換器612では、第3sin信号を先にAD変換する。
これにより、センサ部20、30、40の信号が全て正常である場合、および、信号の一部に異常が生じ、正常である信号を用いて角度演算を継続する場合のいずれにおいても、角度演算の精度を向上可能である。
本発明の第2実施形態を図11および図12に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
S201では、異常監視部65は、上述の判定式(1)〜(4)が判定閾値z以下か否かを判断する。ここでは4つの判定式を用いるが、判定式(1)、(2)の組、または、判定式(3)、(4)の組の一方を省略してもよい。判定式(1)〜(4)の全てが判定閾値z以下であると判断された場合(S201:YES)、第1センサ部20からの信号が正常であるとみなし、S204へ移行する。判定式(1)〜(4)の少なくとも1つが判定閾値zより大きいと判断された場合(S201:NO)、S202へ移行する。
S202では、異常監視部65は、判定式(5)、(6)の演算を行い、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細は、図12に基づいて後述する。
S203〜S207の処理は、図9中のS103〜S107の処理と同様である。
本実施形態では、上記実施形態と同様、角度演算部62は、中心センサ部である第1センサ部20が正常である場合、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を行う。
第1sin信号と第2sin信号との差、第1sin信号と第3sin信号との差、第1cos信号と第2cos信号との差、および、第1cos信号と第3cos信号との差が、いずれも判定閾値以下である場合、センサ部20、30、40が正常であるとみなす。
異常監視部65は、第2sin信号または第2cos信号が異常である場合、第2センサ部30が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号と第3センサ部40からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
異常監視部65は、第3sin信号または第3cos信号が異常である場合、第3センサ部40が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第1センサ部20からの第1sin信号および第1cos信号を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第1センサ部20からの信号と第2センサ部30からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
異常監視部65は、第1sin信号または第1cos信号が異常である場合、第1センサ部20が異常であるとみなす。この場合、角度演算部62は、第2センサ部30から出力される信号、および、第3センサ部40出力される信号の少なくとも一方を用いて角度演算を継続する。また、異常監視部65は、第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号とを比較することで、異常監視を継続する。
詳細には、異常監視部65は、第1センサ部20から出力される信号が正常である場合、第1センサ部20から出力される信号と第2センサ部30から出力される信号との比較結果、および、第1センサ部20から出力される信号と第3センサ部40から出力される信号との比較結果の少なくとも一方に基づき、第1センサ部20から出力される信号の異常を監視する。
換言すると、第1センサ部20が正常である場合、異常監視部65は、第2センサ部30からの信号と第3センサ部40からの信号との比較を行わない。これにより、全ての組み合わせの信号比較を行う場合と比較し、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第3実施形態を図13に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
S301およびS302は、図9中のS101およびS302と同様である。
S303では、異常監視部65は、第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であるか否かを判断する。第2センサ部30および第3センサ部40からの信号が正常であると判断された場合(S303:YES)、S304へ移行する。第2センサ部30または第3センサ部40からの信号が異常であると判断された場合(S303:NO)、S305へ移行する。
S307の処理は、S107の処理と同様である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第4実施形態を図14に基づいて説明する。
本実施形態の角度演算処理を図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
S401では、異常監視部65は、判定式(5)、(6)がともに判定閾値z以下か否かを判断する。判定式(5)、(6)がともに判定閾値z以下であると判断された場合(S401:YES)、S402へ移行する。判定式(5)、(6)の少なくとも一方が判定閾値zより大きいと判断された場合(S401:NO)、S403へ移行する。
S403では、異常監視部65は、判定式(1)〜(4)の演算を行い、異常信号を特定する。異常信号特定の詳細は、上記実施形態と同様である。
S404〜S406の処理は、S305〜S306の処理と同様である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第5実施形態を図15に基づいて説明する。
本実施形態では、例えば、センサ部20、30、40が、いずれも最適磁場範囲内に配置されている場合、角度演算部62は、正常である信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
詳細には、センサ部20、30、40が全て正常である場合、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号、第2センサ部30から出力される信号、および、第3センサ部40から出力される信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
本実施形態では、sin信号として、第1sin信号、第2sin信号、または、第3sin信号のうちの任意の1つを用いてもよいし、例えば平均値等の複数のsin信号の演算値を用いてもよい。cos信号についても同様である。
第3センサ部40が異常である場合、角度演算部62は、第1センサ部20から出力される信号および第2センサ部30から出力される信号を用いて角度演算を行う。
第1センサ部20が異常である場合、角度演算部62は、第2センサ部30から出力される信号および第3センサ部40から出力される信号を用いて角度演算を行う。
異常監視部65における処理は、第1実施形態と同様である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第6実施形態を図16に基づいて説明する。
上記実施形態では、異常監視部65は、センサ部20、30、40ごとに異常箇所を特定する。本実施形態では、異常監視部65は、信号ごとに異常を特定する。図16中の「ave_cos2,3」は、第2cos信号および第3cos信号の平均値であることを意味し、「ave_sin2,3」は、第2sin信号および第3sin信号の平均値であることを意味する。図17および図18についても同様とする。上述の通り、平均値を用いることは、「和を用いる」の概念に含まれる。
角度演算部62は、第1cos信号が正常である場合、cos信号として中心信号である第1cos信号を用いて角度演算を行う。また、角度演算部62は、第1cos信号が異常である場合、cos信号として非中心信号である第2cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
本実施形態では、第1sin信号が異常である場合、角度演算部62は、sin信号として第2sin信号と第3sin信号との平均値を用いて角度演算を行う。
異常監視部65は、全てのsin信号が正常である場合、2つのsin信号を比較する3通りの組み合わせでの演算を行い、sin信号の異常を監視する。sin信号のうちの1つが異常である場合、異常監視部65は、正常である2つのsin信号を比較し、異常監視を継続する。
異常監視の詳細は、第1実施形態と同様である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第7実施形態を図17に基づいて説明する。
本実施形態では、第6実施形態と同様、異常監視部65は、信号ごとに異常を特定する。また、第2実施形態のように、中心信号である第1sin信号が正常である場合、第1sin信号を中心に監視する。同様に、中心信号である第1cos信号が正常である場合、第1cos信号を中心に監視する。すなわち、第1sin信号が正常である場合、異常監視部65は、第2sin信号と第3sin信号との比較を行わない。また、第1cos信号が正常である場合、異常監視部65は、第2cos信号と第3cos信号との比較を行わない。これにより、異常監視部65における演算負荷を低減することができる。
異常監視部65における異常監視処理の詳細は第2実施形態と同様であり、角度演算部62における角度演算処理の詳細は第6実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第8実施形態を図18に基づいて説明する。本実施形態は、第6実施形態の変形例である。
第6実施形態では、第1sin信号および第1cos信号を中心信号、第2sin信号、第3sin信号、第2cos信号、および、第3cos信号を非中心信号とした。本実施形態では、第5実施形態のように、中心信号を設定せず、角度演算部62は、正常である信号のうちの少なくとも1つを用いて角度演算を行う。
第2cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第1cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
第3cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第1cos信号および第2cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
第1cos信号が異常である場合、角度演算部62は、第2cos信号および第3cos信号の少なくとも一方を用いて角度演算を行う。
sin信号についても同様である。
異常監視部65における処理は、第6実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第9実施形態を図19および図20に基づいて説明する。
第1実施形態〜第8実施形態では、3つのセンサ部20、30、40がセンサユニット15に含まれる例について説明した。本実施形態では、図19に示すように、センサユニット540には、4つのセンサ部541〜544が含まれる。図19には図示していないが、センサ部541〜544は、上記実施形態と同様、1つの封止部16に封止されている。また、信号出力端子同士が隣接せず、給電端子とグランド端子とが隣接しないように、各端子が形成される。センサ部541〜544の回路構成は、センサ部20、30、40と同様であるので、説明を省略する。後述の実施形態におけるセンサユニット545、550、560、570についても同様である。
また、第1AD変換器611がセンサ部541、542の信号をAD変換し、第2AD変換器612がセンサ部543、544の信号をAD変換する。AD変換順は、どのようであってもよい。後述の実施形態においても、各センサ部からの信号は、適宜AD変換器611、612に振り分けてAD変換される。
図19に示すように、4つのセンサ部541〜544は、回転中心Cからの距離が等しくなるように、回転中心Cの周りに配置される。本実施形態では、センサ部541とセンサ部542とが、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。また、センサ部543とセンサ部544とが、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。
(41)センサ部441+センサ部442
(42)センサ部443+センサ部444
なお、例えば「センサ部541+センサ部542」は、センサ部541からのsin信号とセンサ部542からのsin信号との和、および、センサ部541からのcos信号とセンサ部542からのcos信号との和を用いて角度演算を行うことを意味する。また例えば(41)と(42)とを用いる場合、センサ部541〜544のsin信号の和と、センサ部541〜544のcos信号の和とを用いて角度演算を行うものとする。
後述の(51)〜(53)、(61)〜(63)、(71)〜(74)も同様である。
S501では、異常監視部65は、後述する異常フラグがセットされているか否かを判断する。異常フラグがセットされていると判断された場合(S501:YES)、S504へ移行する。異常フラグがセットされていないと判断された場合(S501:NO)、S502へ移行する。
S503では、角度演算部62は、誤差キャンセル可能な全組を用いて角度演算を行う。なお、ここでは、一部の誤差キャンセル可能な組み合わせを用いて角度演算を行うようにしてもよい。
S505では、角度演算部62は、ペア差分値ΔPairが判定閾値以下である対称センサ部組を用いて角度演算を行う。なお、対称センサ部組が複数あれば、複数の組み合わせの和を用いてもよいし、いずれか1つを用いてもよい。
S508およびS509の処理は、図13中のS306およびS307と同様である。
また、異常監視部65は、誤差キャンセル可能な組み合わせが正常である間は、ペア差分値ΔPairに基づいて異常監視を行うので、演算負荷を低減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第10実施形態を図21に示す。なお、図21(a)が本実施形態のセンサユニット545であり、図21(b)は第9実施形態のセンサユニット540である。
図21(a)に示すように、センサユニット545には、4つのセンサ部546〜549が含まれる。
図21(b)に示す第9実施形態のセンサユニット545では、センサ部541とセンサ部542、センサ部543とセンサ部544とが、マグネット85の中心と一致する回転中心Cに対して点対称配置されているので、信号の和を用いて角度演算を行うことで、出力成分の歪み成分をキャンセル可能である。
異常監視部65は、上記実施形態のように、2つの信号偏差と判定閾値zとの比較結果に基づき、異常信号を特定可能である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第11実施形態を図22および図23に基づいて説明する。
図22に示すように、本実施形態のセンサユニット550には、5つのセンサ部551〜555が含まれる。4つのセンサ部551〜554は、第9実施形態のセンサ部541〜544と同様、回転中心Cからの距離が等しくなるように、回転中心Cの周りに配置される。また、センサ部551とセンサ部552とが回転中心Cに対して点対称に配置され、センサ部553とセンサ部554とが回転中心Cに対して点対称に配置される。すなわち本実施形態では、センサ部551、552、および、センサ部553、554が、それぞれ、回転中心Cからの位置ずれによる検出誤差をキャンセル可能な「対称センサ部組」である。
(52)センサ部553+センサ部554
(53)センサ部555
本実施形態の角度演算処理を図23のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、回転中心C上にセンサ部が配置されている場合に適用可能である。
S601では、異常監視部65は、センサ部551〜554との中心差分値Δcntが判定閾値z以下か否かを判断する。ここでは、少なくとも2つのセンサ部551〜554の信号と、センサ部555との信号の偏差と判定閾値zとを比較する。演算された全ての中心差分値Δcntが判定閾値z以下であると判断された場合(S601:YES)、S603へ移行する。少なくとも一部の中心差分値Δcntが判定閾値zより大きいと判断された場合(S601:NO)、S602へ移行する。
S603では、角度演算部62は、センサ部555の信号を用いて角度演算を行う。
S604〜S612の処理は、図20のS501〜509の処理と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第12実施形態を図24に基づいて説明する。
本実施形態は、角度演算処理が第11実施形態と異なる。第11実施形態では、回転中心C上に配置されるセンサ部555を優先して用いるのに対し、本実施形態では、回転中心Cに点対称に配置される組み合わせ(すなわち第11実施形態で説明した(51)、(52)の組み合わせ)を優先的に用いて角度演算を行う。
S701〜S706の処理は、図20のS501〜S506の処理と同様である。なお、センサ部555が正常であることを前提とし、S703およびS705において、角度演算に用いる信号に、センサ部555の信号を加えてもよい。
S708の処理は、図23中のS603の処理と同様である。
S709〜S711の処理は、図20中のS507〜S509の処理と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第13実施形態を図25に基づいて説明する。
図25に示すように、本実施形態のセンサユニット560には、6つのセンサ部561〜566が含まれる。センサ部561とセンサ部562、センサ部563とセンサ部564、センサ部565とセンサ部566は、それぞれ、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。すなわち、センサ部561、562、センサ部563、564、および、センサ部565、566が、それぞれ「対称センサ部組」であり、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせは、(61)〜(63)である。
(62)センサ部563+センサ部564
(63)センサ部565+センサ部566
異常監視および角度演算は、図20のフローチャートに基づいて実行可能である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第14実施形態を図26に基づいて説明する。
図26に示すように、本実施形態のセンサユニット570には、7つのセンサ部571〜577が含まれる。センサ部571とセンサ部572、センサ部573とセンサ部574、センサ部575とセンサ部576は、それぞれ、回転中心Cに対して点対称となるように配置されている。すなわち、センサ部571、572、センサ部573、574、および、センサ部575、576が、それぞれ「対称センサ部組」である。
本実施形態において、回転中心Cからの位置ずれによる誤差をキャンセル可能な組み合わせは、(71)〜(74)である。そのため、(71)〜(74)のいずれか、または、(71)〜(74)のうちの2つ以上の和を用いることで、出力信号の歪み成分がキャンセルされ、精度よく角度演算を行うことができる。
(72)センサ部573+センサ部574
(73)センサ部575+センサ部576
(74)センサ部577
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
上記実施形態では、各センサ部のsin回路部は、同様に構成され、出力されるsin信号の振幅が等しい。他の実施形態では、各センサ部のsin回路部から出力されるsin信号の振幅は異なっていてもよい。この場合、差動増幅器におけるゲインを振幅に応じて変更することにより振幅補正を行ってもよいし、制御部における演算にて振幅補正を行ってもよい。cos回路部から出力されるcos信号についても同様である。
上記実施形態では、第1センサ部の中心が被検出部の回転磁界の中心線上となるように配置する。他の実施形態では、第1センサ部を、その中心が被検出部の回転磁界の中心線上以外の箇所に配置してもよい。
上記実施形態では、信号出力端子同士が隣接しないように配列される。他の実施形態では、少なくとも一部の信号出力端子が隣接して配列されていてもよい。また、上記実施形態では、給電端子とグランド端子とが隣接しないように配列される。他の実施形態では、少なくとも一部の信号出力端子とグランド端子とが隣接して配列されていてもよい。
上記実施形態では、センサ部ごとに給電部が設けられる。他の実施形態では、複数のセンサ部に対して、1つの給電部が設けられていてもよい。
上記実施形態では、回転角検出装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、回転角検出装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
20、30、40、541〜544、546〜549、551〜555、561〜566、571〜577・・・センサ部
21、31、41・・・sin回路部(メイン回路部)
25、35、45・・・cos回路部(サブ回路部)
60・・・制御部
62・・・角度演算部
65・・・異常監視部
85・・・マグネット(被検出部)
Claims (14)
- 被検出部(85)の回転により変化する回転磁界に応じたメイン正信号と、前記メイン正信号と正負が反転したメイン負信号とを出力するフルブリッジ回路であるメイン回路部(21、31、41)、および、前記被検出部の回転により変化する回転磁界に応じた信号であって前記メイン正信号と位相が異なるサブ正信号と、前記サブ正信号と正負が反転したサブ負信号とを出力するフルブリッジ回路であるサブ回路部(25、35、45)を有する3つ以上のセンサ部(20、30、40、541〜544、546〜549、551〜555、561〜566、571〜577)と、
少なくとも1つの前記メイン回路部から出力される前記メイン正信号および前記メイン負信号に応じたメイン信号と、少なくとも1つの前記サブ回路部から出力される前記サブ正信号および前記サブ負信号に応じたサブ信号とに基づき、前記被検出部の回転角度を演算する角度演算部(62)、ならびに、異なる前記センサ部から出力される対応する信号同士を比較し、比較結果に基づいて異常を監視する異常監視部(65)を有する制御部(60)と、
を備える回転角検出装置。 - 少なくとも一部の前記センサ部(20、30、40、541〜544、551〜555、561〜566、571〜577)は、前記被検出部の回転磁界の中心である回転中心からの位置ずれによる検出誤差をキャンセル可能な箇所に配置されている請求項1に記載の回転角検出装置。
- 2つの前記センサ部(30、40、541〜544、551〜554、561〜566、571〜576)は、前記回転中心に対して点対称に配置される請求項2に記載の回転角検出装置。
- 前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の組み合わせを、対称センサ部組とすると、
前記角度演算部は、少なくとも1組の前記対称センサ部組から出力される信号が正常である場合、正常である少なくとも1組の前記対称センサ部組から出力される信号を用いて前記回転角度を演算し、
前記異常監視部は、前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の信号同士の比較結果に基づいて異常を監視する請求項3に記載の回転角検出装置。 - 1つの前記センサ部(20、555、577)は、前記被検出部の回転磁界の中心線上に配置される請求項2〜4のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
- 前記異常監視部は、
前記被検出部の回転磁界の中心線上に配置される前記センサ部である中心センサ部の信号と、前記中心センサ部以外の前記センサ部の信号との比較結果に基づいて異常を監視し、
前記角度演算部は、
前記中心センサ部から出力される信号が正常である場合、当該中心センサ部から出力される信号を用いて前記回転角度を演算し、
前記中心センサ部から出力される信号が異常である場合、前記回転中心に対して点対称に配置される前記センサ部の組み合わせである対称センサ部組のうちの少なくとも一部が正常である場合、前記対称センサ部組の信号を用いて前記回転角度を演算する請求項5に記載の回転角検出装置。 - 前記センサ部は、それぞれに対応して設けられる給電部(691、692、693)から電力が供給される請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
- 複数の前記センサ部を封止してなる封止部(16)と、
前記メイン回路部または前記サブ回路部からの信号出力に用いられる複数の信号出力端子(23、27、33、37、43、47)、前記センサ部への給電に用いられる給電端子(28、38、48)、および、前記センサ部とグランドとの接続に用いられるグランド端子(29、39、49)を含み、前記封止部から突出する端子部(17、18)と、
をさらに備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 1つの前記信号出力端子と他の前記信号出力端子との間には、前記信号出力端子以外の端子が配置される請求項8に記載の回転角検出装置。
- 前記給電端子と前記グランド端子との間には、前記給電端子および前記グランド端子以外の端子が配置される請求項8または9に記載の回転角検出装置。
- 前記メイン正信号は、+sin信号であり、
前記メイン負信号は、−sin信号であり、
前記サブ正信号は、前記+sin信号と位相が90°ずれている+cos信号であり、
前記サブ負信号は、−cos信号であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記制御部は、前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換するAD変換部(61)を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
- 前記AD変換部は、複数のAD変換器(611、612)を有し、
それぞれの前記AD変換器は、少なくとも1つの前記メイン信号、および、少なくとも1つの前記サブ信号をAD変換する請求項12に記載の回転角検出装置。 - 前記センサ部は、第1センサ部(20)、第2センサ部(30)および第3センサ部(40)の3つであり、
前記AD変換器は、信号取得タイミングおよび信号出力タイミングが同期されている第1AD変換器(611)および第2AD変換器(612)の2つであって、
前記第1AD変換器は、前記第1センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方、ならびに、前記第2センサ部の前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換し、
前記第2AD変換器は、前記第1センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方、ならびに、前記第3センサ部の前記メイン信号および前記サブ信号をAD変換し、
前記第1AD変換器におけるAD変換順は、前記第2センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方、前記第1センサ部の信号、前記第2センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方の順であり、
前記第2AD変換器におけるAD変換順は、前記第3センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の他方、前記第1センサ部の信号、前記第3センサ部の前記メイン信号または前記サブ信号の一方の順である請求項13に記載の回転角検出装置。
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