JP2016144883A - 液体吐出装置およびヘッドユニット - Google Patents

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彰 阿部
博司 杉田
Hiroshi Sugita
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Abstract

【課題】吐出部の他端に設けられるコンデンサー140を大型化させない。【課題を解決するための手段】液体吐出装置20は、駆動信号を生成する駆動回路120a、120bと、駆動信号が印加される第1電極と前記第1電極と異なる第2電極とを有し、駆動信号により液体を吐出させる圧電素子Pztと、第2電極に電圧VBSを印加するオフセット電圧生成回路130と、一端が第2電極に電気的に接続されたコンデンサー140と、コンデンサー140に蓄積される電荷を出力して、当該コンデンサーの保持電圧を低下させる電圧制御部150と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、液体吐出装置およびヘッドユニットに関する。
インクなどの液体を吐出して、画像や文書などを印刷する液体吐出装置が知られている。液体を吐出させる吐出部は、典型的には、ピエゾ素子のような圧電素子を含み、それぞれの一端に駆動回路から駆動信号が供給されることにより、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク等の液体を吐出する。
このような液体吐出装置において、吐出部(圧電素子)の特性を有効に活用するために、吐出部の他端にオフセット電圧(バイアス電圧)を印加して、当該他端をグランドよりも高位に保つ技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第3757806号
ところで、吐出部が複数、具体的には数百個程度設けられる場合、駆動回路から供給される駆動信号の電流は、各ノズルにおいて液体を吐出する、しないの組み合わせ次第で広い幅にわたって変動する。このような駆動信号の電流変動に対してオフセット電圧を一定に保つために、吐出部の他端に比較的大容量のコンデンサーを設ける必要がある。
しかしながら、このような大容量のコンデンサーは大型であり、回路規模を縮小することが困難になるほか、コスト高を招くという問題もある。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、吐出部の他端に設けられるコンデンサーを大型化させないで済む技術を提供することにある。
上記目的の一つを達成するために、本発明の一態様に係る液体吐出装置は、駆動信号を生成する駆動回路と、前記駆動信号が印加される第1電極と前記第1電極と異なる第2電極とを有し、前記駆動信号により液体を吐出させる吐出部と、前記第2電極にオフセット電圧を印加するオフセット電圧生成回路と、一端が前記第2電極に電気的に接続されたコンデンサーと、前記コンデンサーに蓄積される電荷を出力して、前記コンデンサーの保持電圧を低下させる電圧制御部と、を備えることを特徴とする。
電圧制御部を有しない構成では、吐出部の他端の電圧が低下するときには、オフセット電圧生成回路がオフセット電圧を低下しないように生成すれば良いが、吐出部の他端の電圧が増加(上昇)するときには、当該オフセット電圧の増加を吸収するためにコンデンサーの容量を大きくする必要がある。これに対して、一態様に係る液体吐出装置では、電圧制御部が、コンデンサーの保持電圧を低下させるので、コンデンサーの容量を大きくさせないで済む。
詳細には、上記一態様に係る液体吐出装置において、前記電圧制御部は、前記駆動信号の電圧が増加する場合に、前記コンデンサーに蓄積される電荷を出力して、前記コンデンサーの電圧を低下させるように制御する構成としても良い。
なお、ここでいう液体吐出装置とは、液体を吐出するものであれば良く、これには後述する印刷装置のほかに、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置なども含まれる。また、本発明は、液体吐出装置に限られず、例えばヘッドユニット単体としても概念することが可能である。
実施形態に係る印刷装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットにおけるノズルの配列等を示す図である。 ヘッドユニットにおける要部構成を示す断面図である。 印刷装置の電気的な構成を示す図である。 電圧制御部等の回路構成を示す図である。 電圧制御部の動作を示す図であり。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について、印刷装置を例にとって説明する。
図1は、印刷装置の概略構成を示す斜視図である。
この印刷装置1は、液体としてのインクを吐出することによって、紙などの媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、画像(文字、図形等を含む)を印刷する液体吐出装置の一種である。
図1に示されるように、印刷装置1は、キャリッジ20を、主走査方向(X方向)に移動(往復動)させる移動機構6を備える。
移動機構6は、キャリッジ20を移動させるキャリッジモーター61と、両端が固定されたキャリッジガイド軸62と、キャリッジガイド軸62とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター61により駆動されるタイミングベルト63と、を有している。
キャリッジ20は、キャリッジガイド軸62に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト63の一部に固定されている。そのため、キャリッジモーター61によりタイミングベルト63を正逆走行させると、キャリッジ20がキャリッジガイド軸62に案内されて往復動する。
キャリッジ20には、印刷ヘッド22が搭載されている。この印刷ヘッド22は、媒体Pと対向する部分に、インクを個別にZ方向に吐出する複数のノズルを有する。なお、印刷ヘッド22は、カラー印刷のために、概略的に4個のブロックに分かれている。個々のブロックは、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクをそれぞれ吐出する。
なお、キャリッジ20には、フレキシブルフラットケーブル190を介してメイン基板(この図では省略)から各種の制御信号等が供給される構成となっている。
印刷装置1は、媒体Pを、プラテン80上で搬送させる搬送機構8を備える。搬送機構8は、駆動源である搬送モーター81と、搬送モーター81により回転し、媒体Pを副走査方向(Y方向)に搬送する搬送ローラー82と、を備える。
このような構成において、キャリッジ20の主走査に合わせて印刷ヘッド22のノズルから印刷データに応じてインクを吐出させるとともに、媒体Pを搬送機構8によって搬送する動作を繰り返すことで、媒体Pの表面に画像が形成される。
なお、本実施形態において主走査は、キャリッジ20を移動させることで実行されるが、媒体Pを移動させることで実行しても良く、キャリッジ20と媒体Pとの双方を移動させても良い。要は、媒体Pとキャリッジ20(印刷ヘッド22)とが相対的に移動する構成であれば良い。
図2(a)は、印刷ヘッド22におけるインクの吐出面を媒体Pからみた場合の図である。この図に示されるように、印刷ヘッド22は、4個のヘッドユニット3を有する。4個のヘッドユニット3の各々は、それぞれブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応し、主走査方向であるX方向に配列する。
図2(b)は、1個のヘッドユニット3におけるノズルの配列を示す図である。
この図に示されるように、1個のヘッドユニット3では、複数のノズルNが、2列で配列する。ここで、説明の便宜上、この2列をそれぞれノズル列Na、Nbとする。
ノズル列Na、Nbでは、それぞれ複数のノズルNが、Y方向に沿ってピッチP1で配列する。また、ノズル列Na、Nb同士は、Y方向にピッチP2だけ離間する。ノズル列Naに属するノズルNとノズル列Nbに属するノズルNとは、Y方向に、ピッチP1の半分だけシフトした関係となっている。
このようにノズルNを、ノズル列Na、Nbの2列で、Y方向にピッチP1の半分だけシフトして配置させることにより、Y方向の解像度を、1列の場合と比較して実質的に倍に高めることができる。
なお、ヘッドユニット3は、アクチュエーター基板に可撓性の回路基板が接続されるとともに、当該可撓性の回路基板に駆動ICが実装される。そこで次に、アクチュエーター基板の構造について説明する。
図3は、アクチュエーター基板40の構造を示す断面図である。詳細には図2(b)におけるg−g線で破断した場合の断面を示す図である。
図3に示されるように、アクチュエーター基板40は、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46とが設けられる一方、Z方向の正側の面上にノズル板41が設置された構造体である。
アクチュエーター基板40の各要素は、概略的にはY方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤を利用して互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
ノズルNは、ノズル板41に形成される。ノズル列Naに属するノズルに対応する構造と、ノズル列Nbに属するノズルに対応する構造とは、Y方向にピッチP1の半分だけシフトした関係にあるが、それ以外では、略対称に形成されるので、以下においてはノズル列Naに着目してアクチュエーター基板40の構造を説明することにする。
流路基板42は、インクの流路を形成する平板材であり、開口部422と供給流路424と連通流路426とが形成される。供給流路424および連通流路426は、ノズル毎に形成され、開口部422は、複数のノズルにわたって連続するように形成されるとともに、対応する色のインクが供給される構造となっている。この開口部422は、液体貯留室Srとして機能し、当該液体貯留室Srの底面は、例えばノズル板41によって構成される。具体的には、流路基板42における開口部422と各供給流路424と連通流路426とを閉塞するように流路基板42の底面に固定される。
圧力室基板44のうち流路基板42とは反対側の表面に振動板46が設置される。振動板46は、弾性的に振動可能な平板状の部材であり、例えば酸化シリコン等の弾性材料で形成された弾性膜と、酸化ジルコニウム等の絶縁材料で形成された絶縁膜との積層で構成される。振動板46と流路基板42とは、圧力室基板44の各開口部422の内側で互い間隔をあけて対向する。各開口部422の内側で流路基板42と振動板46とに挟まれた空間は、インクに圧力を付与するキャビティ442として機能する。各キャビティ442は、流路基板42の連通流路426を介してノズルNに連通する。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(キャビティ442)毎に圧電素子Pzt(吐出部)が形成される。
圧電素子Pztは、振動板46の面上に形成された複数の圧電素子Pztにわたって共通の駆動電極72(第2電極)と、当該駆動電極72の面上に形成された圧電体74と、当該圧電体74の面上に圧電素子Pzt毎に形成された個別の駆動電極76(第1電極)とを包含する。このような構成において、駆動電極72、76によって圧電体74を挟んで対向する領域が圧電素子Pztとして機能する。
圧電体74は、例えば加熱処理(焼成)を含む工程で形成される。具体的には、複数の駆動電極72が形成された振動板46の表面に塗布された圧電材料を、焼成炉内での加熱処理により焼成してから圧電素子Pzt毎に成形(例えばプラズマを利用したミーリング)することで圧電体74が形成される。
なお、ノズル列Nbに対応する圧電素子Pztも同様に、駆動電極72と、圧電体74と、駆動電極76とを包含した構成である。
また、この例では、圧電体74に対し、共通の駆動電極72を下層とし、個別の駆動電極76を上層としたが、逆に駆動電極72を上層とし、駆動電極76を下層とする構成としても良い。
また、アクチュエーター基板40に、駆動ICを直接実装した構成でも良い。
後述するように、圧電素子Pztの一端である駆動電極76には、吐出すべきインク量に応じた駆動信号の電圧Voutが印加される一方、圧電素子Pztの他端である駆動電極72には、電圧VBSの保持信号が印加される。
このため、圧電素子Pztは、駆動電極72、76に印加された電圧に応じて、上または下方向に変位する。詳細には、駆動電極76を介して印加される駆動信号の電圧Voutが低くなると、圧電素子Pztにおける中央部分が両端部分に対して上方向に撓む一方、当該電圧Voutが高くなると、下方向に撓む構成となっている。
ここで、上方向に撓めば、キャビティ442の内部容積が拡大(圧力が減少)するので、インクが液体貯留室Srから引き込まれる一方、下方向に撓めば、圧力室Scの内部容積が縮小(圧力が増加)するので、縮小の程度によっては、インク滴がノズルNから吐出される。このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、インクがノズルNから吐出される構成となっている。
次に、印刷装置1の電気的な構成について説明する。
図4は、印刷装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、印刷装置1は、メイン基板100にヘッドユニット3が接続された構成となっている。ヘッドユニット3は、アクチュエーター基板40と、駆動IC50とに大別される。
メイン基板100は、駆動IC50に、制御信号Ctrや、駆動信号COM−A、COM−Bを供給し、アクチュエーター基板40に、電圧VBS(オフセット電圧)の保持信号を、配線550を介して供給する。
なお、印刷装置1では、4個のヘッドユニット3が設けられ、メイン基板100が、4個のヘッドユニット3をそれぞれ独立に制御する。4個のヘッドユニット3では、吐出するインクの色以外において異なることがないので、以下においては便宜的に1個のヘッドユニット3について代表して説明することにする。
図3に示されるように、メイン基板100は、メイン制御部110と、駆動回路120a、120bと、オフセット電圧生成回路130、コンデンサー140と、電圧制御部150とを含む。
このうち、メイン制御部110は、CPUや、RAM、ROMなどを有する一種のマイクロコンピューターであり、印刷対象となる画像データがホストコンピューター等から供給されたときに、所定のプログラムを実行することによって、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
具体的には、第1に、メイン制御部110は、駆動回路120aにデジタルのデータdAを繰り返して供給し、駆動回路120bにデジタルのデータdBを同じく繰り返して供給する。ここで、データdAは、ヘッドユニット3に供給する駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。また、メイン制御部110は、データdA、dBの供給に同期して後述するように電圧制御部150を制御する。
駆動回路120aは、データdAをアナログ変換した後に、例えばD級増幅して、当該増幅した信号を駆動信号COM−Aとして出力する。同様に、駆動回路120bは、データdBをアナログ変換した後に、D級増幅して、当該増幅した信号を駆動信号COM−Bとして出力する。
なお、駆動回路120a、120bについては、入力するデータ、および、出力する駆動信号の波形が異なるのみであり、回路的な構成は同一である。また、駆動回路120a、120bは、電源として電圧V(およびグランド)を用いる。
第2に、メイン制御部110は、移動機構6および搬送機構8に対する制御に同期して、ヘッドユニット3に各種の制御信号Ctrを供給する。なお、ヘッドユニット3に供給される制御信号Ctrには、ノズルNから吐出させるインクの量を規定する印刷データ、当該印刷データの転送に用いるクロック信号、印刷周期等を規定するタイミング信号等が含まれる。
なお、メイン制御部110は、移動機構6および搬送機構8を制御するが、このための構成については既知であるので省略する。
メイン基板100におけるオフセット電圧生成回路130は、電圧VBSの保持信号を生成して配線550に出力する。なお、電圧VBSは、アクチュエーター基板40における複数の圧電素子の他端を、それぞれにわたって一定の状態に保持するためのものである。
コンデンサー140については、その一端が、オフセット電圧生成回路130の出力である配線550に接続され、他端がグランドに接地されている。
電圧制御部150は、後述するように配線550の電圧上昇を抑える機能を有する。
ヘッドユニット3のうち、駆動IC50は、選択制御部510と、圧電素子Pztに一対一に対応した選択部520と、を有する。このうち、選択部520は、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択し(または選択しないで)、圧電素子Pztの一端に供給する。
選択制御部510は、これらの選択部520における選択をそれぞれ制御する。詳細には、選択制御部510は、メイン制御部110からクロック信号に同期して供給される印刷データを、ヘッドユニット3のノズル(圧電素子Pzt)の数個分、一旦蓄積するとともに、各選択部520に対し、印刷データにしたがって駆動信号COM−A、COM−Bの選択を、タイミング信号で規定される印刷周期(前半期間、後半期間)の開始タイミングで指示する。
各選択部520は、選択制御部510による指示にしたがって、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択し(または、いずれも選択せずに)、電圧Voutの駆動信号として、対応する圧電素子Pztの一端に印加する。
アクチュエーター基板40には、上述したようにノズルN毎に圧電素子Pztが1個ずつ設けられる。圧電素子Pztの各々における他端は共通接続されて、当該他端には配線550を介してオフセット電圧生成回路130による電圧VBSが印加される。
本実施形態では、1つのドットについて、印刷周期に1つのノズルNからインクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現する。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A、COM−Bを用意するとともに、それぞれに印刷周期を前半期間と後半期間とに分けている。そして、駆動信号COM−A、COM−Bを、印刷周期のうち、前半・後半において表現すべき階調に応じた選択して(または選択しないで)、圧電素子Pztの一端に供給する構成となっている。
ここで、説明の便宜上、駆動信号COM−A、COM−Bの波形について説明する。
図3に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期のうち、前半期間に配置された台形波形Adp1と、後半期間に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子Pztの一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、前半期間に配置された台形波形Bdp1と、後半期間に配置された台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形であり、このうち、台形波形Bdp1は、ノズルNの付近におけるインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子Pztの一端に供給されたとしても、当該圧電素子Pztに対応するノズルNからインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、仮に圧電素子Pztの一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子Pztに対応するノズルNから上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
したがって、大ドットを形成すべき場合には、当該大ドットを形成するノズルNの圧電素子Pztの一端に、印刷周期の前半期間および後半期間にわたって駆動信号COM−A(Adp1、Adp2)を選択して供給すれば、中程度の量のインクが2回にわけて吐出されるので、媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、目標通りの大ドットが形成されることになる。
また、中ドットを形成すべき場合には、当該中ドットを形成するノズルNの圧電素子Pztの一端に、印刷周期の前半期間に駆動信号COM−A(Adp1)を選択し、後半期間に駆動信号COM−B(Bdp2)を選択して供給すれば、中程度および小程度のインクが2回にわけて吐出されるので、媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、目標通りの中ドットが形成されることになる。
一方、小ドットを形成すべき場合には、当該小ドットを形成するノズルNの圧電素子Pztの一端に、印刷周期の前半期間では駆動信号COM−A、COM−Bのいずれも選択せず、後半期間に駆動信号COM−B(Bdp2)を選択して供給すれば、小程度のインクが1回のみ吐出されるので、媒体Pには目標通りの小ドットが形成されることになる。
そして、非記録とする場合には、対応するノズルNの圧電素子Pztの一端に、印刷周期の前半期間では駆動信号COM−B(Bdp1)を選択し、後半期間に駆動信号COM−−A、COM−Bのいずれも選択しなければ、前半期間において当該ノズルNの付近のインクが微振動するのみであり、インクが吐出されないので、結果的に、目標通り非記録になる。
なお、図4に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、媒体Pの性質や搬送速度などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧の上昇に伴って下方向に撓んでインクを吐出するものとして説明したが、電極72、76に印加する電圧を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の下降に伴って下方向に撓むことになる。圧電素子Pztが、電圧の下降に伴って下方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、開始点・終了点の電圧を基準に反転した波形となる。
次に、メイン基板100におけるオフセット電圧生成回路130、コンデンサー140および電圧制御部150の詳細について説明する。
図5は、その構成の一例を示す回路図である。
この図に示されるように、オフセット電圧生成回路130は、基準電源132と、演算回路134と、Pチャネル型のトランジスター136と、抵抗素子138とを含む。
このうち、基準電源132は、基準電圧Vrefを発生させる。演算回路134は、当該基準電圧Vrefと端子Aの電圧とを入力して、両者の差に応じた電圧をトランジスター136のゲート端子に印加する。詳細には、演算回路134の出力電圧は、端子Aの電圧が基準電圧Vrefより低くなるにつれて低くなり(ゲート・ソース間電圧が高くなり)、反対に、端子Aの電圧が基準電圧Vrefに近づくにつれて高くなる(ゲート・ソース間電圧が低くなる)ように構成されている。トランジスター136については、ソース端子には電源の電圧Vが印加され、ドレイン端子が抵抗素子138の一端である端子Aに接続されている。また、抵抗素子138の他端はグランドに接地されている。そして、オフセット電圧生成回路130では、端子Aが配線550に接続されて、アクチュエーター基板50に電圧VBSの保持信号を供給する構成となっている。
このようなオフセット電圧生成回路130において、端子Aの電圧が低下し、演算回路134の出力電圧が低下すると、トランジスター136のソース・ドレイン間の抵抗が低くなるので、当該トランジスターと抵抗素子138との分圧点である端子Aの電圧が高くなる方向に制御される。反対に、端子Aの電圧が上昇し、演算回路134の出力電圧が上昇すると、トランジスター136のソース・ドレイン間の抵抗が高くなるので、当該端子Aの電圧が低くなる方向に制御される。
したがって、端子Aは、基準電圧Vrefに応じた電圧(この電圧をVBSとしている)で均衡するはずである。ただし、実際には、オフセット電圧生成回路130における出力応答性が十分に高くはないので、電圧VBSのバックアップ用としてコンデンサー140が配線550(端子A)とグランドとの間に電気的に介挿される。
電圧制御回路150は、スイッチ制御部152と、Nチャネル型のトランジスター154と、インダクター156と、ダイオード158とを含む。
このうち、スイッチ制御部152は、メイン110による指示にしたがってトランジスター154のゲート端子に制御信号Gtを供給するものである。インダクター156の一端は、配線550(端子A)に接続され、インダクター156の他端は、トランジスター154のドレイン端子およびダイオード158のアノード端子にそれぞれ接続されている。トランジスター154のソース端子は接地され、また、ダイオード158のカソード端子は高位電源の電圧Vの給電線112に接続されている。
この電圧制御回路150では、制御信号GtがHレベルになってトランジスター154がオンしたときに、配線550からインダクター156、トランジスター154を介してグランドに流れる電流が徐々に増加する。制御信号GtがLレベルになってトランジスター154がオフしたとき、インダクター156に流れる電流は急にはゼロにならず、ダイオード158を介して配線112に流れ込む。このため、電圧制御回路150は、配線550の電圧VBSを昇圧するチョッパ型の昇圧回路として機能する。
図6は、電圧制御回路150等の動作を説明するための図である。
メイン制御部110は、上述した駆動信号COM−Aの波形に対して、スイッチ制御部152を次のように制御する。すなわち、メイン制御部110は、スイッチ制御部152に対し、駆動信号COM−Aの電圧上昇a1に対応する期間b1、および、電圧上昇a2に対応する期間b2のそれぞれにおいて、制御信号Gtを出力するように制御する。
これにより、制御信号Gtは、図に示されるように期間b1、b2においてH、Lレベルで交互に繰り返し変化する。
なお、駆動信号COM−Aを出力するのは駆動回路120aであるが、駆動信号COM−Aの波形を規定するのはデータdAである。このため、データdAを出力するメイン制御部110が、当該データdAにより電圧上昇a1(a2)が規定される期間b1(b2)を通知することで、上記制御が可能である。
圧電素子Pztは、電気的にはコンデンサーのような容量負荷である。このため、ヘッドユニット3における複数個の圧電素子Pztにおいて、一端にドットサイズに応じて駆動信号COM−A、COM−Bが個別に印加されて電圧変動したとき、圧電素子Pztの他端である共通の配線550の電圧VBSは、オフセット電圧生成回路130における出力応答性が十分に高くなければ、変動しやすくなる。ただし、ある程度の電圧変動は、コンデンサー140によって抑えられる。
ここで、大ドット、中ドットを多く形成するために、一端に駆動波形COM−Aが選択される圧電素子Pztの個数が多い場合、図において破線で示されるように、配線550の電圧VBSは、電圧上昇a1(a2)に対応して変動する場合がある。
駆動信号COM−Aにおける電圧の下降時では、電圧VBSの変動方向は下降方向となるが、この場合、トランジスター136のソース・ドレイン間の抵抗を小さくする方向の制御であるので、応答が比較的速く、あまり問題にならない。一方、駆動信号COM−Aにおける電圧の上昇時では、電圧VBSの変動方向が上昇方向となるが、この場合、トランジスター136のソース・ドレイン間の抵抗を大きくする方向の制御であるので、応答が比較的遅い。このため、電圧VBSは、駆動信号COM−Aの電圧上昇に伴って変動しやすいのである。
また、駆動信号COM−Bについては、駆動信号COM−Aと比較して全体的に傾きが小さく、振れ幅も小さい。このため、電圧VBSの変動で支配的となるのは、大ドット、中ドットの形成に用いられる駆動信号COM−Aの電圧上昇時と考えることができる。
このような電圧VBSの変動を抑えるためには、コンデンサー140を、より大容量化すれば済むが、そのため、コンデンサー140が大型化するので、回路規模を縮小することが困難になるだけでなく、コスト高をも招いてしまう。
これに対して、本実施形態では、駆動波形COM−Aの電圧上昇a1(a2)に対応した期間a1(a2)では、電圧制御部150において、制御信号Gtによりトランジスター154がオンオフされるので、配線550の電圧VBSが昇圧されたうえで、コンデンサー114に保持される。この結果、コンデンサー140に蓄積された電荷が放出(出力)されて、当該コンデンサー140の保持電圧である電圧VBSの変動(上昇)分が低下するので、コンデンサー140を大容量化させなくても、電圧VBSを図において実線で示されるように、ほぼ一定に保つことができるのである。
なお、実施形態においては、形成するドットのサイズ(吐出するインク量)に応じて制御信号Gtのデューティ比を変更させる構成としても良い。具体的には、印刷周期で形成するドットサイズを規定する印刷データを解析することによって、ヘッドユニット3を構成する複数の圧電素子Pztのうち、一端に駆動信号COM−A(COM−B)が供給される個数、すなわち電圧VBSの変動の大きさが印刷周期毎に推測することができる。このため、例えば駆動信号COM−Aが供給される個数が多ければデューティ比を大きくし、少なければデューティ比を小さくしても良い。
また、実施形態において、電圧制御回路150をチョッパ側の昇圧回路として説明したが、コンデンサー140の保持電圧を下げることができれば十分なので、例えば配線550とグランドとの間に介挿された可変抵抗素子であっても良い。
実施形態では、媒体Pに対して印刷ヘッド22をX方向に移動させる構成であったが、逆に、印刷ヘッド22に対して媒体Pを移動させる構成であっても良い。要は、印刷ヘッド22に対して媒体Pが相対的に移動する構成であれば良い。
実施形態では液体吐出装置として印刷装置を例に挙げて説明したが、液体を吐出して立体を造形する立体造形装置や、液体を吐出して布地を染める捺染装置などであっても良い。
1…印刷装置(液体吐出装置)、3…ヘッドユニット、50a、50b…駆動回路、100…メイン基板、130…オフセット電圧生成回路、140…コンデンサー、150…電圧制御部、550…配線、Pzt…圧電素子(吐出部)、N…ノズル。

Claims (3)

  1. 駆動信号を生成する駆動回路と、
    前記駆動信号が印加される第1電極と前記第1電極と異なる第2電極とを有し、前記駆動信号により液体を吐出させる吐出部と、
    前記第2電極にオフセット電圧を印加するオフセット電圧生成回路と、
    一端が前記第2電極に電気的に接続されたコンデンサーと、
    前記コンデンサーに蓄積される電荷を出力して、前記コンデンサーの保持電圧を低下させる電圧制御部と、
    を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記電圧制御部は、
    前記駆動信号の電圧が増加する場合に、前記コンデンサーに蓄積される電荷を出力して、前記コンデンサーの電圧を低下させるように制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 駆動信号を生成する駆動回路と、オフセット電圧生成回路と、コンデンサーと、電圧制御部と、
    を含む液体吐出装置のヘッドユニットであって、
    前記駆動信号が印加される第1電極と前記第1電極と異なる第2電極とを有し、前記駆動信号により液体を吐出させる吐出部を有し、
    前記オフセット電圧生成回路は、前記第2電極にオフセット電圧を印加し、
    前記コンデンサーは、一端が前記第2電極に電気的に接続され、
    前記電圧制御部は、前記コンデンサーに蓄積される電荷を出力して、前記コンデンサーの保持電圧を低下させる、
    ことを特徴とするヘッドユニット。
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