JP2016143452A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極および負極の正確な電位測定が可能となるリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】正極106と負極107とをセパレーター108を介在させて対向するように配置し、電解液と共に外装材105内に密封したリチウムイオン二次電池において、正極106とセパレーター108との間に配置された正極用参照極109と、負極107とセパレーター108との間に配置された負極用参照極110と、正極用参照極109が正極106に対向する部分および負極用参照極110が負極107に対向する部分にそれぞれ配置された参照極電気絶縁部材210と、を有し、参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108よりもイオン伝導抵抗が低いことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
電池セルにおける正極および負極の正確な電位を測定する場合、参照極が必要とされている。従来技術としては、正極、負極、少なくとも2つの参照極を有する電気化学セルがある。この電気化学セルにおいては、少なくとも1つの参照極は正極面上の近傍に配置されている正極用参照極である。他の少なくとも1つの参照極は負極面上の近傍に配置されている負極用参照極である。参照極が配置される正極面上の近傍または負極面上の近傍とは、正極と負極との間の任意の位置であるとされている(特許文献1)。
特開2010−161001号公報
電池セルに参照極を用いる場合、正極と正極用参照極の間および負極と負極用参照極の間を電気絶縁する必要がある。このため従来技術では、正極と負極の間に複数のセパレーターを配置して、それら複数のセパレーターの間に参照極を配置している。つまり正極、セパレーター、正極用参照極、セパレーター、負極用参照極、セパレーター、負極の順に積層された構造となっている。
しかしながら、セパレーターはもともと充放電時において正極と負極の間に掛かる電圧を十分に電気絶縁させるために所定の電気抵抗を有している。このため正極と正極用参照極の間、および負極と負極用参照極の間の電気絶縁にセパレーターを用いると、正極と正極用参照極の間および負極と負極用参照極の間の電気抵抗が高くなる。このため正極と正極用参照極の間および負極と負極用参照極の間における電解液のイオン伝導抵抗も高くなってしまい、正極電位や負極電位の検出精度が落ちるという問題があった。
そこで本発明の目的は、正極および負極の正確な電位測定が可能となるリチウムイオン二次電池を提供することである。
上記目的を達成するための本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と負極とをセパレーターを介在させて対向するように配置し、電解液と共に外装材内に密封したリチウムイオン二次電池において、正極とセパレーターとの間に正極用参照極を配置し、負極とセパレーターとの間に負極用参照極を配置している。そして少なくとも正極用参照極が正極に対向する部分および少なくとも負極用参照極が負極に対向する部分には参照極電気絶縁部材を配置し、この参照極電気絶縁部材はセパレーターよりもイオン伝導抵抗が低いことを特徴とする。
本発明によれば、正極と正極用参照極の間および負極と負極用参照極の間は、セパレーターに比べイオン伝導抵抗が低い参照極電気絶縁部材によってそれぞれ電気絶縁することとした。これにより、正極と正極用参照極の間、および負極と負極用参照極の間の電気抵抗が小さくなり、正極電位および負極電位を正確に測定することができる。
実施形態によるリチウムイオン二次電池の外観を示す斜視図である。 実施形態によるリチウムイオン二次電池の構成を示す分解斜視図である。 参照極の構造を説明するための説明図である。 図1中のA−A線に沿う要部断面図である。 図1中のB−B線に沿う要部断面図である。 各実施例および比較例のリチウムイオン二次電池を用いて測定した充電(1C)時における正極電位および負極電位の測定結果を示すグラフである。 各実施例および比較例のリチウムイオン二次電池を充電した際のセル電圧と測定された正極負極電位差を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面において同一の機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面はあくまでも本発明の実施形態を説明するためのものであるので、各部材の寸法や比率は説明の都合上誇張または簡略化しており、実際の寸法や比率とは異なる。
図1は、本実施形態によるリチウムイオン二次電池の外観を示す斜視図である。図2は本実施形態によるリチウムイオン二次電池の構成を示す分解斜視図である。
リチウムイオン二次電池101は、図1に示すように、電池セル(後述する正極、セパレーターおよび負極からなる)が外装材150によって密封された構造である。外装材150からは、正極タブ102、負極タブ103、正極用参照極タブ104、および負極用参照極タブ105が引き出されている。このため、このリチウムイオン二次電池101は、4端子構成である(4電極構成といわれることもある)。
リチウムイオン二次電池101の内部の構造は、図2に示すように、電池セル(発電要素)となる正極106、負極107、およびセパレーター108を有する。正極106とセパレーター108の間に正極用参照極109が配置されている。負極107とセパレーター108の間に負極用参照極110が配置されている。正極用参照極109は正極106の電位を測定するための基準電極となる。負極用参照極110は負極107の電位を測定するための基準電極となる。正極106は正極タブ102に接続されている。負極107は負極タブ103に接続されている。正極用参照極109と正極用参照極タブ104は一体物であり、外装材150から引き出されている部分をタブと称している。負極用参照極110と負極用参照極タブ105は一体物であり、外装材150から引き出されている部分をタブと称している。
なお、正極106、負極107、セパレーター108、外装材150、正極タブ102、負極タブ103の部材などは、通常のリチウムイオン二次電池と同様であるので、それらの詳細な説明は省略する。また、図示ないが電池セル内は電解液が充填されており、これについても通常のリチウムイオン二次電池と同様である。
正極用参照極109および負極用参照極110は、それぞれその表面を参照極電気絶縁部材210で被覆されている。この参照極電気絶縁部材210によって、イオンは透過させるが電極(正極106、負極107)との間は電気絶縁している。
さらに参照極の構造の一例を説明する。図3は参照極の構造を説明するための説明図である。正極用参照極109および負極用参照極110は両方とも同じ構造であるので、ここでは参照極200と称して説明する。
参照極200は、参照極基材211の先端に参照極部212を接合することで形成されている。そして参照極部212が参照極電気絶縁部材210によって被覆されている。参照極基材211はたとえばニッケル(Ni)箔が用いられる。参照極部212は電位測定のための基準電極となる部分である。参照極部212は参照極基材211の先端に、たとえば金属リチウムを接合することで形成されている。参照極基材211はそのまま外装材150の外に引き出されて参照極のタブ(正極用参照極タブ104および負極用参照極タブ105)となる。
参照極部212として金属リチウムを用いる場合は、参照極基材211の先端に金属リチウム箔を巻きつけ、参照極基材211ごと全体を外部からローラー等で圧力を掛けることで、参照極基材211と参照極部212とを圧着する。これにより参照極基材211と参照極部212を一体化させる。参照極基材211と参照極基材211を一体化させたのち、型抜きなどで成形してもよい。
そして、参照極部212の部分を袋状の参照極電気絶縁部材210で被覆する。この参照極電気絶縁部材210は、正極用参照極109と正極106との間、および負極用参照極110と負極107との間をイオンは透過させるが電気は絶縁するものである。したがって、参照極電気絶縁部材210は、少なくとも正極用参照極109が正極106に対向する部分、および少なくとも負極用参照極110が負極107に対向する部分にそれぞれ配置されている必要がある。
これは逆にいうと、後述する電池内部の構造から、セパレーター108によって電気絶縁されている面側は参照極電気絶縁部材210を配置しなくてもよい。正極用参照極109は正極106とセパレーター108との間に配置され、負極用参照極110は負極107とセパレーター108との間に配置されている。このため正極用参照極109が負極107と対向する部分、および負極用参照極110が正極106と対向する部分は、いずれもセパレーター108によって電気絶縁されている。すなわち、正極用参照極109においては、負極107と対向する部分側はセパレーター108が配置されているので参照極電気絶縁部材210はなくてもよい。同様に負極用参照極110においては、正極106と対向する部分側はセパレーター108が配置されているので参照極電気絶縁部材210はなくてもよい。
本実施形態では、図3に示したように、参照極電気絶縁部材210を袋状に形成することで、参照極部212に被せるようにしている。これにより参照極200の製造が容易になるようにしたものである。ただし、このような袋状の参照極電気絶縁部材210に限定されるものではなく、たとえば参照極部212にフィルム状の参照極電気絶縁部材210を貼り付けたり、巻き付けたりするなどとしてもよい。
参照極電気絶縁部材210は多孔質材である。多孔質材は、微多孔質(微多孔膜)を用いることが好ましい。具体的には、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン(また、これらを複数積層した積層体(たとえば、PP/PE/PPの3層構造の積層体など))、ポリイミド、アラミド、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)等の炭化水素系樹脂、さらにはガラス繊維などを挙げることができる。これらは、セパレーター108に用いられている材料である。さらにここに挙げた以外にも、セパレーター108よりもイオン伝導抵抗を低くすることのできる材料であれば使用可能である。
電極(正極106および負極107、以下同様)の電位を精度よく測定するためには、電解液を介した状態における電極と参照極200の間の電気抵抗を小さく抑える必要がある。この電気抵抗は、電極と参照極200の間のイオン透過性に由来する。イオン透過性は電極と参照極200の間の参照極電気絶縁部材210の厚さおよび空孔率に依存する。したがって電極と参照極200の間の間隔が小さくなるほど単位間隔あたりのイオン透過性が高くなって、電気抵抗を抑制することができる。このため参照極電気絶縁部材210できるだけ薄く、また空孔率が高いほど電気抵抗を抑制することができることになる。
ところで、電池の充放電時には、正極106と負極107の間に電流が流れる。このため正極106と負極107の間に介在するセパレーター108は両極間に電流が流れたときに絶縁破壊しない性能を有する必要がある。このためセパレーター108は正極106と負極107の間に流れる電流によって絶縁破壊しないような電気抵抗を有する必要がある。そのためにセパレーター108は所定の厚みが必要となる。このような電気絶縁性能、また電解質保持性の観点から、セパレーター108は、上述した参照極電気絶縁部材210と同じ多孔質材を用いた場合、セパレーター108が乾いた状態において厚さ25μm以上、空孔率50%未満であることが好ましい。
これに対して、正極106と正極用参照極109の間および負極107と負極用参照極110の間は、充放電時にはほとんど電流が流れない。このため正極106と正極用参照極109の間および負極107と負極用参照極110の間の電気絶縁性能は、正極負極間に配置されるセパレーター108より低くてもよい。このことから参照極電気絶縁部材210の厚みはセパレーター108より薄く、空孔率はセパレーター108より高くすることができる。
このような観点から、参照極電気絶縁部材210は、乾いた状態において厚さ25μm未満、空孔率55%以上であることが好ましい。これにより参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108よりもイオン伝導抵抗を低減することができて、正極106と正極用参照極109の間および負極107と負極用参照極110の間の電気抵抗を下げることができる。
なお、参照極電気絶縁部材210の厚さの下限、および空孔率の上限は、正極106と正極用参照極109の間および負極107と負極用参照極110の間で絶縁破壊が起きない程度とすればよい。電気絶縁破壊が起きる限界は、実際に使用する参照極電気絶縁部材210の材質によって異なるため、参照極電気絶縁部材210の厚さの下限および空孔率の上限は特に限定されるものでない。
参照極電気絶縁部材210は、たとえばセパレーター108と同じ空孔率の材料を使った場合、その厚さを薄くすることでイオン伝導抵抗を小さくしてもよい。特に、厚さを薄くすることは、電池セルとして積層方向の厚みを薄くすることができるので好ましいものである。また参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108より空孔率を高くすることでイオン伝導抵抗を小さくしてもよい。また参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108より薄くかつ空孔率を高くしてもよい。
次に、リチウムイオン二次電池内部における正極用参照極109および負極用参照極110の配置について説明する。図4は図1中のA−A線に沿う要部断面図、図5は図1中のB−B線に沿う要部断面図である。ただし、図4および図5において外装材150は省略した。また、セパレーター108は不定形であるが、これは電池セル内部が電解液で満たされた状態を示している。このためセパレーター108の一部は電解液により膨潤している状態である。
電池セル300は、正極106、セパレーター108、負極107が積層された構造である。正極106は集電体301に正極活物質306が塗布されている。負極107は集電体301に負極活物質307が塗布されている。
正極用参照極109および負極用参照極110は、図4に示すように、電池の1辺側に配置されている(図1参照)。正極用参照極109および負極用参照極110は、それぞれが互いに電池厚み方向(電極積層方向)で重ならないよう配置される。これにより正極用参照極109および負極用参照極110を配置したことによる電池の厚み増加を抑えることができる。
また、正極用参照極109および負極用参照極110は、図5に示すように、電極端(正確には、正極活物質306の端部および負極活物質307の端部)より内側に、正極用参照極109および負極用参照極110のそれぞれの参照極部212部分が重なるように配置されている。
これにより正極用参照極109および負極用参照極110は、電池の反応領域(正負極対向域)に存在することになって、電極反応面の電位をより精度よく捉えることができる。しかし、このような正極用参照極109および負極用参照極110の存在は、電池の充放電時に正極負極間におけるリチウムイオンの移動を阻害し、抵抗要素となってしまう虞がある。このため、電極と正極用参照極109および負極用参照極110との重なりは少ないほど好ましい。このような観点から正極用参照極109が正極106に対向する部分の重なりの長さおよび負極用参照極110が負極107に対向する部分の重なりの長さ(図中w)は、たとえば1mm未満であることが好ましい(正極用参照極側がこの断面図では見えていないが負極用参照極側と同じである)。1mm未満であれば正極106と負極107の間に正極用参照極109および負極用参照極110が存在してもリチウムイオンの移動を阻害したり、抵抗要素となったりすることをきわめて少なくすることができる。
なお、重なりの長さwの下限は、電極(正極106および負極107)の端と参照極(正極用参照極109および負極用参照極110)の端が0mmとなってもよい。これは参照極電気絶縁部材210を介して電極から参照極にイオンが到達すれば電位測定が可能だからである。ただし、重なりが0mmを超えると、すなわち電極端と参照極端が離れてしまうと、電極端と参照極端が参照極電気絶縁部材210の厚さよりも離れてしまうことになる。こうなると、電極と参照極との間の電気抵抗が高くなってしまうため好ましくない。
このようなリチウムイオン二次電池101は、上述した参照極付きの電池セル(正極106、セパレーター108、負極107)を外装材150(たとえばアルミラミネート)で覆い、内部に電解液を注液後、外装体の全辺を封止することで製造される。このような二次電池の製造工程は通常の二次電池製造工程と同様である。
そして、このリチウムイオン二次電池101は、正極用参照極タブ104および負極用参照極タブ105を通じて正極106、負極107の正確な電位測定を行うことができる。
(実施例1)
下記の通り実施例となるリチウムイオン二次電池101を作成した。
正極106は、集電体301となる厚み20μmのアルミニウム箔の片面に、正極活物質306として厚み約80μmのマンガン酸リチウム層を塗布後、乾燥させたものを用いた。
負極107は、集電体301となる厚み10μmの銅箔の片面に、負極活物質307として厚み約60μmのカーボン層を塗布後、乾燥させたものを用いた。
セパレーター108は、ポリプロピレン製多孔質フィルム(乾いた状態において厚さ25μm、空孔率50%)を用いた。
正極用参照極109および負極用参照極110はともに同じ形態であり、平板状のニッケル箔の先端にリチウム箔を圧着形成し、さらに参照極電気絶縁部材210により参照部(リチウムの部分)を被覆して作製した。参照極電気絶縁部材210は、ポリプロピレン製多孔質フィルムを用いた。ポリプロピレン製多孔質フィルムは乾いた状態において厚さ15μm、空孔率55%である。
図1に示たように、正極106、負極タブ103が設けられた辺とは反対側の辺に正極用参照極109および負極用参照極110を配置させた。正極用参照極109および負極用参照極110は、それぞれが互いに電池厚み方向(電極積層方向)で重ならないよう配置した。また、電極端面と正極用参照極109および負極用参照極110の重なりの長さwは0.5mmとした。
これら正極106、セパレーター108、負極107からなる積層体をアルミラミネート材で覆い、内部に電解液を注液後に外装体開口部を全辺封止することで実施例のリチウムイオン二次電池101を得た。
(実施例2)
実施例1において、参照極電気絶縁部材210として、乾いた状態において厚さ20μm、空孔率70%のポリプロピレン製多孔質フィルムを使用した。それ以外の構成は実施例1と同様である。
(比較例)
参照極電気絶縁部材210に、乾いた状態において厚さ25μm、空孔率50%のポリプロピレン製多孔質フィルムを使用した以外は実施例1と同様である。
(評価試験)
各実施例および比較例のリチウムイオン二次電池101を用いて充電(1C)時における正極電位および負極電位を測定した。正極電位は、正極106と正極用参照極109の間の電圧を電圧計により測定した。負極電位は、負極107と負極用参照極110の間の電圧を電圧計により測定した。測定は電池を環境温度25℃にて行った。
図6は各実施例および比較例のリチウムイオン二次電池を用いて測定した充電(1C)時における正極電位および負極電位の測定結果を示すグラフである(正極電位は左メモリ、負極電位は右メモリ)。図中、実施例1および2は点線、比較例は一点鎖線で示した。
図6から、実施例1、2および比較例のいずれも、充電の進行に伴い負極電位が低下し、正極電位が上昇しているのがわかる。
実施例1および2のリチウムイオン二次電池101で測定された正極電位および負極電位はほぼ同じの結果が得られた。このため図6では実施例1および2はグラフの線が重なり判別できないため、1本の点線として示した。
これに対し、比較例のリチウムイオン二次電池101の結果は、正極電位は実施例1および2に対して高く、負極電位は実施例1および2に対して低い結果が得られた。
これらの測定電位の妥当性を確認するために、それぞれのリチウムイオン二次電池101で測定された、セル電圧(正極負極間電圧)と、測定された正極電位と負極電位の差(正極負極電位差=正極電位−負極電位)の比較を行った。正極電位、負極電位がともに精度よく測定されている場合、両者は一致することになる。セル電圧は正極タブ102と負極タブ103の間の電圧を電圧計により測定した。
図7は各実施例および比較例のリチウムイオン二次電池を充電した際のセル電圧と測定された正極負極電位差を示すグラフである。
セル電圧は実施例1、2および比較例のいずれもほぼ同様であった。このため図中には代表的に「セル電圧」として実線で示した。正極負極電位差は実施例1および2を点線で示し(実施例1および2は同じグラフの線となって判別できないため一本の点線で示した)、比較例を一点鎖線で示した。
図7から、実施例1および2は、セル電圧と正極負極電位差がほぼ一致する。これに対して比較例ではこれらが乖離(セル電圧<正極負極電位差)している。これは、実施例1および2に対し、比較例では参照極電気絶縁部材210が厚く、空孔率が小さい。このため比較例では正負極と参照極200の間のイオン伝導抵抗が相対的に大きくなり、オーム損分だけ正極106では電位が高く、負極107では電位が低く測定されたものと考えられる。
このように各実施例および比較例から、本発明を適用したリチウムイオン二次電池101を用いることで、電池充放電時における正極電位および負極電位を精度よく測定できることがわかる。
以上説明した実施形態および実施例による効果を説明する。
(1)本実施形態および実施例によれば、正極106と正極用参照極109の間および負極107と負極用参照極110の間をセパレーター108に比べイオン伝導抵抗が低い参照極電気絶縁部材210によって電気絶縁している。このため正極106と正極用参照極109の間、および負極107と負極用参照極110の間の電気抵抗が小さくなり、正極および負極107の正確な電位測定が可能となる。
(2)また本実施形態および実施例によれば、参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108よりも厚さを薄くすることしたので、たとえばセパレーター108と同じ空孔率の材料を使っても、厚さを薄くした分、電気抵抗を小さくすることができる。
(3)また本実施形態および実施例によれば、参照極電気絶縁部材210は、セパレーター108より空孔率を高くすることとしたので、たとえばセパレーター108と同じ厚さの材料を使っても、空孔率を高くした分、電気抵抗を小さくすることができる。
(4)また本実施形態および実施例によれば、正極用参照極109と負極用参照極110とが電池厚み方向(電極積層方向)で重ならないように配置したので、参照極の配置による電池全体の厚みの増加を抑えることができる。
(5)また本実施形態および実施例によれば、正極用参照極109が正極106に対向する部分の重なりの長さw、および負極用参照極110が負極107に対向する部分の重なりの長さwを、参照極電気絶縁部材210の厚さを0mm以上、1mm未満にした。これにより正極負極間のイオン移動の阻害を抑制することができる。
以上本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
たとえば、上述した実施形態では、一対の正極と負極の間にセパレーターが介在した構成の二次電池を例に説明した。しかし本発明は正極、セパレーターおよび負極からなる単電池セルが、さらに複数積層されて成る積層電池にも適用することができる。この場合、積層された単電池セルのなかの任意の単電池セル部分を選択して正極用参照極、負極用参照極を配置する。これにより選択した単電池セルにおける正極電位および負極電位を測定することが可能となる。また、この場合、参照極を配置するために選択する単電池セルは複数であってもよい。
また実施形態では、電極タブと参照極タブが互いに対向する辺から引き出した外観構造を示したが、電極タブと参照極タブはどの辺から引き出されていてもよい。
そのほか本発明は特許請求の範囲に記載された技術思想に基づいてさまざまな形態として実施可能であり、それらもまた本発明の範疇である。
101 リチウムイオン二次電池、
102 正極タブ、
103 負極タブ、
104 正極用参照極タブ、
105 負極用参照極タブ、
106 正極、
107 負極、
108 セパレーター、
109 正極用参照極、
110 負極用参照極、
150 外装材、
200 参照極、
210 参照極電気絶縁部材、
211 参照極基材、
212 参照極部、
300 電池セル、
301 集電体、
306 正極活物質、
307 負極活物質。

Claims (5)

  1. 正極と負極とをセパレーターを介在させて対向するように配置し、電解液と共に外装材内に密封したリチウムイオン二次電池において、
    前記正極と前記セパレーターとの間に配置された正極用参照極と、
    前記負極と前記セパレーターとの間に配置された負極用参照極と、
    少なくとも前記正極用参照極が前記正極に対向する部分および少なくとも前記負極用参照極が前記負極に対向する部分にそれぞれ配置された参照極電気絶縁部材と、を有し、
    前記参照極電気絶縁部材は、前記セパレーターよりもイオン伝導抵抗が低いことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記参照極電気絶縁部材は、前記セパレーターよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記参照極電気絶縁部材は前記セパレーターよりも空孔率が高いことを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記正極用参照極および前記負極用参照極は、前記正極、前記セパレーター、前記負極が積層される方向で重ならないように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記正極用参照極が前記正極に対向する部分の重なりの長さ、および前記負極用参照極が前記負極に対向する部分の重なりの長さは、0mm以上1mm未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池。
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