JP2016142862A - 画像形成装置 - Google Patents

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裕紀 平口
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Abstract

【課題】光沢付与剤を用いて光沢画像を出力する印刷について記録材の種類や環境の変化に応じて目標光沢度が得られる画像出力することができる。【解決手段】クリアトナーCL等の光沢付与剤を記録材に付与する画像形成ユニット1CL等の光沢付与剤付与手段と、記録材上における定着処理後のトナー像の光沢を検知する光沢検知手段60と、目標光沢度に基づいて光沢付与剤の付与量を制御する本体制御部200等の制御手段とを有し、制御手段は、互いに異なる付与量の光沢付与剤を光沢付与剤付与手段で付与させた複数の光沢検知用トナーパターンを記録材に画像形成手段に形成させ、当該複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を定着手段に実施させた後、該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を光沢検知手段に検知させ、その光沢検知結果に基づいて光沢付与剤の付与量を変更する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、試し画像を記録材上に形成し、定着処理後の試し画像の光沢を光沢検知手段であるセンサで検知することで、その光沢検知結果が所望の光沢度になるよう光沢制御パラメータを補正する画像形成装置が知られている。
特許文献1には、複数の光沢制御パラメータとしての定着温度に基づいて記録材上に形成される有色トナー画像の光沢を変更可能な画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、複数種類の記録材上に画像階調が互いに異なる階調パターンの試し画像をそれぞれ形成し、異なる定着温度で定着可能な定着手段によって試し画像のトナー像を記録材上に定着させる。そして、各記録材について、その試し画像の光沢をセンサで検出し、その光沢検出結果と所望の光沢とを比較してズレがあるようであれば、試し画像を形成したときの定着温度を補正する。その後、実際に画像を形成する記録材に対応する補正後の定着温度に基づいて、当該記録材上に画像を形成する。これにより、記録材の種類の変化によって生じる不適切な光沢制御を抑制できるとされている。
近年、画像形成装置において、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの有色トナーで印刷する通常印刷の他、無色の光沢付与剤であるクリアトナーを記録材上に付与することで光沢を有する画像を出力する印刷が行われている。その印刷を行う画像形成装置では、記録材の種類や環境が変わると、所望の光沢を得るために必要なクリアトナーの付与量が変わってくる。そのため、クリアトナーの付与量が固定されている画像形成装置においては、記録材の種類や環境が変わると、所望の光沢を有する画像を出力することができない。
なお、特許文献1に開示の画像形成装置は、クリアトナーを用いたものではなく、クリアトナーの付与量を変更して光沢を制御するものでもない。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、画像情報に応じたトナー像を記録材上に形成する画像形成手段と、該画像形成手段によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着処理を実行する定着手段とを有する画像形成装置において、光沢付与剤を記録材に付与する光沢付与剤付与手段と、記録材上における定着処理後のトナー像の光沢を検知する光沢検知手段と、目標光沢度に基づいて光沢付与剤の付与量を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、互いに異なる付与量の光沢付与剤を前記光沢付与剤付与手段で付与させた複数の光沢検知用トナーパターンを記録材に前記画像形成手段に形成させ、当該複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を前記定着手段に実施させた後、該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を前記光沢検知手段に検知させ、その光沢検知結果に基づいて光沢付与剤の付与量を変更することを特徴とするものである。
本発明によれば、光沢付与剤を用いて光沢画像を出力する印刷について記録材の種類や環境の変化に応じて目標光沢度が得られる画像出力することができるという特有の効果が得られる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 プリンタの制御系の説明図。 定着装置の構成を説明する構成図。 用紙搬送方向に対して直交する方向の用紙幅を4分割した場合の画像情報と、発熱素子の各発熱体へのパルス通電波形の様子を説明する図。 光沢検知手段の配置を説明する図。 PODマットコート100を用いたとき光沢特性結果を示すグラフ。 Claro Silkを用いたときの光沢特性結果を示すグラフ。 光沢テストモード用の画像パターンを示す図。 本実施形態のプリンタの変形例1における定着装置を説明する概略図。 本実施形態のプリンタの変形例2を説明する概略図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図1は、同プリンタの概略構成図である。プリンタとしての4色フルカラー画像形成装置の概略を説明する。プリンタ100は、中間転写ベルト5の走行方向に沿って4個の画像形成ユニット1Bk、1M、1C、1Yに加えクリアーの画像形成ユニット1CLが配置されたタンデム型のカラー画像形成装置である。色数は制限されるものではなく、5色以上の画像形成ユニットを採用してもよい。各色の画像形成ユニットは、感光体表面を帯電装置で帯電させ、露光装置で静電潜像を形成し、現像装置でトナー像を形成する。これらの装置が各々共通の保持体に保持されて装置本体に対して一体的に着脱することで、それらを同時に交換できるようになっている。なお、以下の説明において、添え字Bk、M、C、Yは、それぞれ、ブラック用、マゼンタ用、シアン用、イエロー用の部材であることを示すものである。画像形成ユニットの機構について、イエロー(Y)の画像形成ユニットを用いて以下に説明する。
画像形成ユニット1Yは、潜像担持体としての感光体2Yの周りには、帯電装置3Y、現像装置4Y、感光体クリーニング装置5Y、除電装置等が配置されている。画像形成ユニット1Bk、1M、1C、1CLは、画像形成ユニット1Yと同様に構成されている。感光体2Yは、ドラム基台の表面上に有機感光層が形成されたドラム形状のものであって、駆動手段によって回転駆動される。帯電装置3Yは、ローラ形状のものであって、帯電バイアスが印加され、感光体2Yに接触あるいは近接させながら、帯電装置3Yと感光体2Yとの間に放電を発生させることで、感光体2Yの表面を一様帯電させる。本実施形態では、トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性に一様帯電させる。帯電バイアスとしては、直流電圧に交流電圧を重畳したものを採用している。なお、帯電装置3Yは、金属製の芯金の表面に導電性弾性材料からなる導電性弾性層が被覆されたものである。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Yに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャーによる方式を採用してもよい。
一様帯電された感光体2Yの表面は、露光装置20から発せられるレーザー光Lによって光走査されて静電潜像を担持する。画像形成ユニットの上方には、潜像書込手段である露光装置20が配設されており、画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザー光により、感光体2Yを光走査する。この光走査により、感光体2Y上に静電潜像が形成される。具体的には、感光体2Yの一様帯電した表面の全域のうち、レーザー光Lが照射された箇所では、電位が減衰する。これにより、レーザー照射箇所の電位が、それ以外の箇所(地肌部)の電位よりも小さい静電潜像となる。露光装置20は、光源から発したレーザー光Lを、ポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体2Yに照射するものである。なお、LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
続いて、このように感光体2Yの表面に形成された静電潜像は、現像装置4Yにより、帯電したトナーを付着させることでトナー像を可視像化される。現像装置4Yは、現像ロールを内包する現像部と、現像剤を撹拌搬送する現像剤搬送部とを有している。そして、現像剤搬送部は、軸線方向の両端部がそれぞれ軸受けによって回転自在に支持される回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根と有するスクリュウ部材を具備している。そのスクリュウ部材が回転することにより、現像剤が攪拌され現像ロールへと搬送される。現像剤搬送部において、ケーシングの下壁にはトナー濃度センサが設けられており、現像剤搬送部の現像剤のトナー濃度を検知する。トナー濃度センサとしては、透磁率センサからなるものが用いられている。トナーと磁性キャリアとを含有する現像剤の透磁率は、トナー濃度と相関関係があるため、透磁率センサは、トナー濃度を検知していることになる。本プリンタには、現像装置の現像剤搬送部にトナーを補給するためのトナー補給手段が設けられている。
そして、画像形成装置の本体制御部200は、RAMにトナー濃度検知センサからの出力電圧値の目標値であるVtrefを記憶している。トナー濃度検知センサからの出力電圧値と、Vtrefとの差が所定値を超えた場合には、その差に応じた時間だけトナー補給手段を駆動する。これにより、現像装置4Yにおける現像剤搬送部にトナーが補給される。現像部に収容されている現像ロールは、スクリュウ部材に対向しているとともに、ケーシングに設けられた開口を通じて、感光体2Yにも対向している。また、現像ロールは、回転駆動される非磁性パイプからなる筒状の現像スリーブと、これの内部にスリーブと連れ回らないように固定されたマグネットローラとを具備している。そして、スクリュウ部材から供給される現像剤をマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に担持しながら、スリーブの回転に伴って、感光体2Yに対向する現像領域に搬送する。現像スリーブには、トナーと同極性であって、感光体2Yの静電潜像よりも大きく、かつ感光体2Yの一様帯電電位よりも小さな現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブと感光体2Yの静電潜像との間には、現像スリーブ上のトナーを静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体2Yの地肌部との間には、現像スリーブ上のトナーをスリーブ表面に向けて移動させる非現像ポテンシャルが作用する。
それら現像ポテンシャル及び非現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ上のトナーが感光体2Yの静電潜像に選択的に転移して、静電潜像をトナー像に現像する。本装置はトナー、キャリアを有する二成分現像剤を使用した現像システムを使用している。なお、このうちトナーのみを有する一成分現像剤を使用した現像システムを使用することもできる。このようにして感光体2Yにトナー像が現像され、次に中間転写体としての中間転写ベルト10上に順次転写される。トナー像を中間転写ベルト10に転写した後の感光体2Yの表面に残存する転写残トナーは、感光体クリーニング装置5Yにより除去され、感光体表面が清掃され、次いでその感光体2Yの表面は除電装置、例えば除電ランプによってその表面電位が初期化される。なお、感光体クリーニング装置5Yとしてはクリーニングブレード、クリーニングローラー、クリーニングブラシ等を用いることができ、それらを併用してもよい。また、これらのクリーニング部材にトナーと逆極性の電圧を印加して、クリーニングの効率を高めることもできる。
本プリンタ100は、感光体2に形成されたトナー像を一度中間転写ベルト10に転写し、その後中間転写ベルト10から転写材へトナー像の転写を行う中間転写方式の画像形成装置である。中間転写体としてはベルト状ものを採用しているがドラム形状のものでもよい。画像形成ユニット1Bk、1M,1C、1Y、1CLの下方には、像担持体としての中間転写ベルト10の他に、駆動ローラ11、従動ローラ12、二次転写対向ローラ30、5つの一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bk、二次転写ローラ31、ベルトクリーニング装置13、電位センサ14などを有している。
中間転写ベルト10は、そのループ内側に配設された駆動ローラ11、二次転写対向ローラ30、従動ローラ12、及び5つの一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkによって張架されている。そして、駆動手段によって回転駆動される駆動ローラ11の回転力により、中間転写ベルト10は、図1中の矢印A方向に無端移動する。中間転写ベルト10の体積抵抗率は1e6[Ωcm]〜1e12[Ωcm]、好ましくは約1e9[Ωcm]程度である(三菱化学製ハイレスタ−UP MCP HT45にて、印加電圧100[V]の条件で測定)。5つの一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkは、無端移動する中間転写ベルト10を感光体2CL、2Y、2C、2M、2Bkとの間に挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト10のおもて面と、感光体2CL、2Y、2C、2M、2Bkとが当接するCL、Y、C、M、Bk用の一次転写ニップが形成されている。
一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkには、転写バイアス電源によってそれぞれ一次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体2CL、2Y、2C、2M、2Bk上のCL、Y、C、M、Bkトナー像と、一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkとの間に転写電界が形成される。一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkは離間可能となっている。Bkのみ転写させる場合には、Bk以外の他色の画像形成ユニットは中間転写ベルト10から離間させる。一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkは、金属製の芯金と、これの表面上に固定された導電性のスポンジ層とを具備している弾性ローラからなる。このような一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkに対して、定電圧または定電流で制御された一次転写バイアスを印加する。なお、一次転写ローラ6CL、6Y、6C、6M、6Bkに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
はじめに、中間転写ベルト10は、感光体2Yの図1中矢印B方向の回転に伴ってYトナー用の一次転写ニップに進入し、Yトナー像は転写電界やニップ圧の作用により、中間転写ベルト10に一次転写される。その後、中間転写ベルト10は、C、M、Bk用の一次転写ニップを順次通過する。そして、感光体2C、2M、2Bk上のC、M、Bkトナー像が、中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて一次転写される。次に、中間転写ベルト10上のトナー像は、二次転写部において、中間転写ベルト10から記録材Pに転写される。二次転写部では、中間転写ベルト10のループ内側に配設された二次転写対向ローラ30と二次転写ローラ31の間に中間転写ベルト10を挟みこんでニップを形成している。このニップの中間転写ベルト10と二次転写ローラ31の間に記録材Pが進入する。二次転写ローラ31は接地されているのに対し、二次転写対向ローラ30には、二次転写バイアス電源32によって二次転写バイアスが印加される。これにより、二次転写ローラ31と二次転写対向ローラ30との間に、マイナス極性のトナーを二次転写対向ローラ30側から二次転写ローラ31側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。二次転写バイアス電源32は、直流電源を有しており、トナーの正規の帯電極性と同極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。
そして、プリンタ100の下方に配設され、記録材Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット40では、紙束の一番上の記録材Pに給紙ローラ41を当接させている。これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録材Pが給紙路に向けて送り出される。給紙路の末端付近には、レジストローラ対42が配設されており、このレジストローラ対42は、給紙カセット40から送り出された記録材Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録材Pを二次転写ニップ内で中間転写ベルト10上のトナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録材Pを二次転写ニップに向けて送り出す。二次転写ニップで記録材Pに密着させた中間転写ベルト10上のクリアトナー像とそのクリアトナー像に4色重ね合わせたトナー像は、二次転写電界やニップ圧の作用によって記録材P上に一括で二次転写され、フルカラートナー像となる。記録材P上のトナー画像は定着装置50により、加熱定着され機外に排出される。
本体制御部200は、プリンタ100の本体内に備えた動作制御が必要な各部及び各部に有した装置等の動作の制御を行うものである。本体制御部200について、図2を用いて説明する。
図2は、プリンタ100の制御系の説明図である。図2に示すように、本体制御部200は、中央演算処理部(CPU)201と、ROM202とRAM203からなるメモリと、入出力用のI/Oポート204、205などを備えている。また、I/Oポート204は操作部206と接続されている。I/Oポート205は、用紙位置検知手段207、温湿度センサ208、感光体駆動モータ209、ベルト駆動モータ210、中間転写接離クラッチ211、一次転写高圧電源212、二次転写高圧電源213、帯電高圧電源214、現像高圧電源215、LEDアレイ216、画像位置検出器217、情報受付手段218、光沢検知手段219、クリアトナー付与手段220等と接続されている。
用紙位置検知手段207は、レジストローラ対が回転し始めたタイミングから記録材Pの位置を計算している。また、温湿度センサ208は、プリンタ100の装置内部の温度や湿度を測定している。また、中間転写接離クラッチ211は、モノクロ画像形成時、他の色の画像形成ユニット1が有している各感光体2と中間転写ベルト10が離間するように、中間転写ベルト10の軌道を切り替える。
画像形成装置において、狙い光沢を持つ画像を再現することは高画質化を目指す上で考慮すべき重要な項目の1つである。主に、カラー画像の画質や品位を向上させるためには、光沢度を制御することが求められている。そのため、光沢のある程度高い方は画像濃度が高くなり色域を広くすることができ、かつ高級感が得られるため好ましい。しかし、逆に、光沢度が高すぎると、反射光が多くなるため、文字画像においては視認性が悪化する。また、画像形成装置に用いられている定着装置は、記録材の表面上の未定着のトナー画像を加熱し加圧することによって定着する方式が、モノクロ機からカラー機に至るまで幅広く採用されている。定着温度などの定着条件によって光沢が変化することが知られている。しかし、記録材によって条件が異なるため、光沢を制御することが難しい。そこで、本実施形態では、図2の情報受付手段218により光沢情報を受け付け、その光沢情報に応じた複数の光沢検知用トナー像を記録材上の同一面に形成する。記録材の同一面内について複数の光沢検知用トナーパターンの画像を異なる定着条件で定着し、形成されたトナー像を個別に定着した画像の光沢度を光沢検知手段219によって検知する。そして、その光沢検知結果に基づいて、目標光沢度の画像が得られるようにクリアトナー付与手段220によって記録材に付与されるクリアトナーの付与量変更の制御を行う。その制御について以下に詳細に説明する。
図3は、定着装置の構成を説明する構成図である。
定着装置50は、記録材Pの同一面内において、記録材Pの用紙搬送方向と用紙搬送方向に対して直交する方向との少なくとも一方で分割した複数の部分に対して互いに異なる定着加熱温度を付与する加熱手段と、定着加熱温度を調整するために加熱手段を制御する加熱制御手段とを有している。このようなデジタル定着方式の定着装置は、例えば、低容量線状加熱体を用いて用紙搬送方向に任意の温度制御を行う方式や用紙搬送方向に対して直交する方向に複数の加熱点を持つサーマルヘッドを用いて用紙搬送方向及び用紙搬送方向に対して直交する方向に対して任意の温度制御を行う方式などがある。
具体的には、図3に示すように、定着装置50は、複数の発熱体を有する発熱素子51と、駆動ローラ52と、従動ローラ53、54と、無端ベルト55と、加圧ローラ56と、発熱素子51の検温手段とを含んで構成されている。無端ベルト55は、発熱素子51と駆動ローラ52と従動ローラ53、54に巻き掛けられており、駆動ローラ52の回転駆動に伴い所定の周速度をもってシワや蛇行、速度遅れなく回転駆動される。加圧ローラ56は、加圧手段としての、シリコンゴム等の離形性のよいゴム弾性層を有している。その加圧ローラ56は、無端ベルト55を発熱素子51との間に挟ませて発熱素子51の下面に対してバネ等の付勢手段により、所定の当接圧をもって対向圧接させてある。このような加圧ローラ56によって、画像部Tを載せた記録材Pの搬送方向に順方向である図2中の矢印Cで示す回転方向に回転する。
なお、定着装置50は、上述したように、加熱手段及び加熱制御手段を有しているが、用紙搬送方向に対して直交する方向には均一な温度制御をする方式と、用紙搬送方向に複数の加熱部分を持たせ同方向にも任意の温度制御を行う方式がある。いずれも用紙搬送方向には任意の温度制御を行うため、発熱素子は低熱容量のものが好ましい。用紙搬送方向に対して直交する方向に均一な温度制御をする方式では、同方向に一体となった例えば線状の発熱体などを用いることができる。温度制御は後述する制御方法により、画像情報に応じた温度制御を行うが、この場合発熱素子の温度は用紙搬送方向に対して直交する方向には変えられないので、同方向における画像情報の平均化した情報を取り、その情報によって用紙搬送方向に対して発熱素子の制御を行う。一方、用紙搬送方向に対して直交する方向に複数の加熱箇所を持たせ、用紙搬送方向に対して直交する方向にも任意の温度制御を行う方式では、用紙搬送方向に対して直交する方向に発熱素子が分割配置され、分割された各発熱体全体で、被定着物全体の画像定着を受け持つ。本装置では、発熱素子として、用紙搬送方向に対して直交する方向に20分割されたサーマルヘッドを用いたが、分割数は特に制限されるものではないが、分割領域毎の画素情報により光沢制御の精度を上げるという目的を考えると4分割以上が好適である。
図4は、用紙搬送方向に対して直交する方向の用紙幅を4分割した場合の画像情報と、発熱素子の各発熱体へのパルス通電波形の様子を説明する図である。図4に示すように、発熱素子51は、発熱体51A、51B、51C、51Dからなり、被定着物中の自己が受け持つ分割領域において画像が検出されればこの画像部分のみに対してパルス通電により加熱され画像定着が行われる。このとき後述する制御方法に基づいて、所望の光沢となるように画像密度に応じて温度制御が行われる。具体的には、発熱体に入力するパルス波形のオン時間を制御することで用紙搬送方向の定着幅を調整でき、パルス波形の振幅を制御することで定着温度を調整できる。また、1画素よりも発熱素子の分割領域が大きい場合は、画像情報から、領域ごとの画像面積率の平均値を取り、その情報によって領域ごとの発熱素子の制御を行う。画像が検出されない領域は加熱しないか、あるいは地汚れなどの意図せぬトナー付着に対応して、少量の加熱を行う。
このように、用紙搬送方向に対して直交する方向にも任意の温度制御を行う方式は、用紙搬送方向に対して直交する方向には均一な温度制御をする方式よりも、きめの細かい加熱制御による画像定着を行うことができ、より精密な光沢制御が可能である。また、用紙搬送方向に対して直交する方向に分割する場合、領域は多数に分割するほど、精度の高い制御を行うことが可能になるため、サーマルヘッド方式を用いることが好適である。なお、分割された各発熱体の配置は用紙搬送方向に対して直交する方向に直線状でもよいが、分割領域の隙間をなくすために、用紙搬送方向に対して直交する方向にずらして隣り合う領域が用紙搬送方向からみて互いに重なるように配置してもよい。また、印加する通電パルスの形状は、方形波、三角波、正弦波等どのような形状を呈していてもよい。
(実施例)
次に、本実施形態に係る画像形成装置について光沢制御の実施例について説明する。
図1及び図5に示すように、定着装置50より下流側に光沢検知手段60を設けることにより、定着後の画像光沢を測定し、測定結果の光沢度は記録装置に記録される。光沢度測定はJISZ8741に規定されているように、画像面の法線に対し、入射角θと受光角θ’が等しくなるように、光源及び受光部を設置する。そして、光源からある開き角の光束を入射させ、鏡面反射したある開き角の光束を受光部にて測定する。本実施例では、すべて入射角θ=60度で測定を行ったが、必ずしも60度に限定する必要はなく、極端に光沢度が高いサンプルの精度を上げたい場合は入射角θを小さくすることも有効である。トナー画像の光沢検知手段60の設置位置は、光沢検知手段60の耐熱性が問題にならないような場所に設定することが好ましい。
ここで、記録材Pと試し画像としての画像パターンにおけるトナー付着量と光沢の関係について説明する。本願発明者らは、記録材の種類に応じた定着条件と光沢の実験を次のように行った。
まず、記録材の種類毎に光沢を変化させた画像サンプルを作成した。その記録材としては、PODマットコート100(100[g/m]、王子製紙製)とClaro Silk(130[g/m]、Antalis製)の2種類を用いた。また、画像の光沢については、前述の定着装置50において定着温度を3水準に変化させることで、各温度での画像光沢を得た。ここで作像条件として、単色のトナー付着量比[%]とは、単位面積あたりのトナー付着量約0.4[mg/cm]を基準値としてその基準値に対するトナー付着量の比率であり、その比率になるようにトナー付着量を調整した。例えば、トナー付着量比50[%]は、単位面積あたりのトナー付着量が約0.2[mg/cm]になるよう調整する。光沢検知用パターンは、3色グレーにおける画像パターンであり、各色で異なるスクリーン角度を持つディザの中間調処理がなされた画像面積率の異なる階調パターン(紙白〜3色重ねベタ)のパッチを幾つか並べたものである。さらに、それぞれの画像パターンにクリアトナーを3水準(単位面積あたりのクリアトナー付着量0.4[mg/cm]を基準値としてその基準値に対するクリアトナー付着量の比率の0[%]、50[%](=0.2[mg/cm])、100[%](=0.4[mg/cm]))で載せた場合のパターンを用意した。前述の3水準の定着温度における画像光沢について、クリアトナーなし(0[%])の画像パターンの光沢度をそれぞれA、B、Cとし、またクリアトナーを50[%]載せた画像パターンの光沢度をA'、B'、C'とし、さらにクリアトナーを100[%]載せた画像パターンの光沢度をA''、B''、C''とした。
上記2種類の記録材ごとの光沢特性結果を図6、図7に示す。図6はPODマットコート100を用いたとき光沢特性結果、図7はClaro Silkを用いたときの光沢特性結果である。各グラフの横軸は画像パターンにおけるクリアトナーを除くトナー付着量比[%]、縦軸は60度光沢度(Gloss)である。図5、図6からわかるように、PODマットコート100はClaro Silkに比べて光沢が低く、最も光沢が高くなる定着温度もPODマットコート100とClaro Silkでは互いに異なる。このように、光沢度と定着温度の関係は、記録材の種類によって異なる。
そこで、本実施形態のプリンタでは、次に示す光沢テストモードを設けることにより、あらゆる記録材に対して光沢調整をすることが可能となっている。光沢テストモードでは、例えば図8のような3色グレーの階調パターンの複数の組を記録材Pの同一面内に形成する。各組のクリアトナー付着量比と定着温度(温度設定1、温度設定2、温度設定3)を変化させて、トナー付着量比と温度変化に依存した光沢度の値を取得する。光沢テストデータに基づくデータテーブルを記憶装置(例えば、図2のRAM203)に格納し、所望の光沢度と画像情報に応じて各領域の定着温度やクリアトナー付与量を変更する機能を設けて、記録材毎の光沢制御を可能とする。ユーザーは使用するあらゆる記録材に対して光沢テストモードを実施することができるため、あらゆる記録材に対して光沢を調整することが可能となる。
3色グレーの画像データを代表として光沢制御を行うが、モノクロ部に特化して対応するためにBkのトナー付着量と光沢の関係も調べ、Bk単色に対してより精密な光沢制御を行うモードを備えても良い。また、出力した光沢テストパターンに望ましい光沢が得られたものがない場合には、画像形成のプロセス速度を変更し、複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を定着手段に再度実施させた後該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を光沢検知手段に検知させる。よって、プロセス速度よりも光沢を優先するモードを設けることで、高光沢へのニーズに対応することが可能である。
また、ユーザーは、図2の情報受付手段218としてのオペレーションパネルやプリンタドライバ等を介して使用する記録材と所望の光沢度を選択し、任意の画像出力を命令する。使用する記録材は任意に追加可能であり、光沢テストの結果と記録材名を記憶装置に蓄積することで、実際の画像形成時に予め記憶されている記録材と同一の記録材を使用するときには上記の光沢テストモードを省略することができる。光沢度の選択画面ではビジュアル化した光沢イメージから選択する方法や、数値や説明文から選択する方法がある。部分的な光沢度の指定方法としては、画像上の範囲を指定し光沢度を入力してもよいし、図形や写真部分は高光沢で文字部分は低光沢などのように抽象的な指定方法でもよい。これらの指定はオペレーションパネル上での操作でも、画像処理アプリケーション等で設定した内容をプリンタドライバ等を介して指定しても良い。本装置は、これらの指定された部分毎に指定された光沢に最適となるクリアトナーの付着量比と定着温度を前述の光沢テストパターン出力時に記録した条件から選択し、指定された光沢を出力する。
ここで、入力画像情報は出力のときのトナー付着量情報に変換され、デジタル定着方式の温度変化可能領域毎に平均化される。そして、光沢テストモードにおけるトナー付着量比(またはトナー付着量)と温度と光沢の関係に基づいて各領域の定着温度を制御する。ただし、図6、図7に示すように光沢度は、記録材の表面状態に依存するため、高光沢な状態を選択しても十分に光沢を上げることができない場合がある。なお、狙いの光沢とは全面均一とは限らず、デジタル定着方式の温度制御領域毎に光沢を選択することが可能である。
また、画像によっては記録材の白地の露出が多く、白地の光沢と画像の光沢の差異が違和感となる場合がある。このため、光沢テストモード時に記録材の白地の光沢度も測定し、白地の光沢度に近い、例えば白地の光沢度±15となるような制御を行うモードを追加することも可能である。従って、初めて使用する記録材の場合は、始めに光沢テストモードを選択し、記録材をセットして光沢テストを行う。そして、ユーザーが光沢制御可能領域毎の光沢度合いを選択すると、光沢テストの結果に基づいて、温度制御されたデジタル定着方式による定着が行われ、所望の光沢の画像を得ることができる。
なお、モードとしては、光沢テストモードを選択した後に記録材をセットし、先にユーザーが光沢制御可能領域毎の光沢を選択した後、自動的に光沢テストモードから定着まで行うモードや、上記した所望の光沢に近い光沢制御を自動で行うモードなどでユーザビリティを向上することもできる。以上により、あらゆる記録材に対して同一面内で濃度が異なる画像であっても、所望の光沢となる画像を得ることができる。
(変形例1)
次に、上記実施形態における画像形成装置であるプリンタの一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という)について説明する。
図9は、本実施形態のプリンタの変形例1における定着装置を説明する概略図である。図9に示す参照符号は、図3に示す構成要素と同じものを示す。図9に示すプリンタ100は、図9の定着装置70を備えている。その定着装置70以外は、図1に示すプリンタ100と同様である。定着装置70は、画像部Tを載せた記録材Pの圧熱後、無端ベルト55による定着ニップ状態を保ったまま記録材Pを冷却して画像表面を平滑化する、冷却剥離方式の定着装置が用いられる。冷却剥離方式の定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、図9に示したような、定着後に無端ベルト55を冷却する冷却装置71を備え、剥離の際の温度を低く調節することができる冷却剥離方式の後処理が可能な態様が好ましい。この定着装置70の冷却温度は、トナー層が十分に固化する70[℃]以下の温度であり、好ましくは20〜70[℃]、より好ましくは室温(25℃)である。なお、無端ベルト55の部材としては、連続して効率的に画像形成又は画像定着材料を作製できる点で、エンドレスベルトであるのが特に好ましい。
図9に示す冷却剥離手段を備えた定着装置70は、発熱体を有する発熱素子51と、駆動ローラ52と、従動ローラ53、54、57と、無端ベルト55と、加圧ローラ56と、冷却装置71と、発熱素子51の検温手段とを含んで構成されている。無端ベルト55は、発熱素子51と駆動ローラ52と従動ローラ53、54、57に巻き掛けられており、駆動ローラ52の回転駆動に伴い所定の周速度をもってシワや蛇行、速度遅れなく回転駆動される。加圧ローラ56は、加圧手段としての、シリコンゴム等の離形性のよいゴム弾性層を有している。その加圧ローラ56は、無端ベルト55を発熱素子51との間に挟ませて発熱素子51の下面に対してバネ等の付勢手段により、所定の当接圧をもって対向圧接させてある。このような加圧ローラ56によって、画像部Tを載せた記録材Pの搬送方向に順方向である図9中の矢印Cで示す回転方向に回転する。
冷却装置71は、無端ベルト55の内側であって、図9中の矢印Dで示す方向に回転する無端ベルト55を介して加圧ローラ56とで定着ニップ部を形成する発熱素子51と、発熱素子51より用紙搬送方向の下流側に位置する従動ローラ54との間に配置されている。無端ベルト55は、耐熱性のあるベース層と離型層からなり、ベース層はニッケル、アルミニウム、ステンレス製の金属シートやPET、PBT、ポリイミド、ポリイミドアミド等の耐熱樹脂から構成される。無端ベルト55の離型層は、シリコンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等から構成され、トナーや記録材との剥離容易性が求められる。
冷却装置71は、特に限定されないが、ここではアルミニウム製の空冷式ヒートシンクを用いる。冷却装置71は、記録材Pの搬送方向に80[mm]程度の長さを有している。従動ローラ54は無端ベルト55の移動に従動して回転し、従動ローラ54が無端ベルト55を巻き付けながら張架することで、記録材Pは記録材自体の剛性によって無端ベルト55から自然に剥離されて排出される。無端ベルト55は、発熱素子51と加圧ローラ56との定着ニップ部で、カラートナー像が形成された記録材Pの表面と接触し、カラートナー像及びクリアトナー像が加熱溶融される(加熱加圧工程)。記録材Pと無端ベルト55とは、溶融したトナー層を介して接着された状態で従動ローラ54まで運ばれるが、この間に、無端ベルト55とカラートナー像は、冷却装置71で冷却される(冷却工程)。このため、記録材Pが、従動ローラ54に到達すると、従動ローラ54の曲面によって無端ベルト55から剥離する(剥離工程)。以上により、記録材P上の画像表面は平滑化され、高光沢のカラー画像が形成される。
定着装置70も、デジタル定着方式の定着装置であり、発熱素子は搬送方向に直交した方向に4分割されたサーマルヘッドである。定着装置70より用紙搬送方向の下流側には、光沢検知手段60が設けられており、定着後の画像光沢を測定し記録装置に測定した光沢度が記録される。分割された各発熱体は、被定着物中の自己が受け持つ領域において画像が検出されなければ加熱されず、画像が検出されればこの画像部分のみに対してパルス通電により加熱され画像定着が行われる。このとき、前述した制御方法と同様に、画像密度が異なる領域ごとに所望の光沢となるように温度制御が行われる。また、画素数よりも発熱素子の分割領域数が少ない場合は、画像情報から、領域ごとの平均値を取り、その情報によって領域ごとの発熱素子の制御を行う。
冷却剥離方式の定着装置を用いても、光沢度と定着温度の関係は記録材の種類によって異なる。本装置は光沢テストモードを有しており、上記実施例の画像形成装置と同様の光沢テストモードであり、光沢テストモードの結果に基づいて同様の定着制御を行うことができる。以上の方法により、あらゆる記録材に対して同一面内で濃度が異なる画像であっても、所望の光沢でかつ高光沢となる画像を得ることができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態における画像形成装置であるプリンタの別の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という)について説明する。
図10は、本実施形態のプリンタの変形例2を説明する概略図である。図10に示す変形例2について、定着装置50より下流側には、プリンタ100に対して分離独立した平滑化処理装置300が設けられている。この平滑化処理装置300は、冷却装置71を含む定着装置70を備えている。本変形例2では、定着装置50と定着装置70のいずれかを駆動させて定着する。図10のプリンタ100は、記録材Pへの画像形成を行う工程は図1のプリンタ100と同様であり、電子写真タンデム方式のフルカラー画像形成装置である。例えば定着装置50の駆動をオフにし、定着装置70の駆動をオンにした場合では、プリンタ100と同様の工程を経て記録材P上に形成された未定着フルカラー画像は、装置本体から平滑化処理装置300に搬送され、無端ベルト55と発熱素子51と加圧ローラ56との定着ニップ部で定着される。このようにして得られた記録材P上のフルカラー画像は、平滑化処理装置300にて平滑化処理を施される。
平滑化処理装置300は、図9の定着装置70と同様の構造を備えた装置であり、複数の発熱体を有する発熱素子51と駆動ローラ52と従動ローラ53、54、58と無端ベルト55と加圧ローラ56と冷却装置71と発熱素子の検温手段からなる。発熱素子51は搬送方向に直交する方向に4分割されたサーマルヘッドからなり、デジタル定着方式による定着が可能である。平滑化処理装置300内では、記録材Pが無端ベルト55と加圧ローラ56に挟み込まれて搬送され、発熱素子51により領域分割毎の定着温度で再定着される。そして、無端ベルト55の表面と記録材P表面が密着した状態で冷却装置71により冷却され、従動ローラ54の曲面によって、無端ベルト55から剥離する。以上により、記録材P上の画像表面は平滑化され、高光沢のカラー画像が形成される。なお、画像表面の平滑化が不要であれば、平滑化処理装置300をプリンタ100から分離しておけばよい。
なお、変形例1及び変形例2について記録材の種類に応じたクリアトナー付与量と定着条件と光沢の実験は、上記実施例とほぼ同様であり、クリアトナー付与量と光沢度と定着温度の関係は記録材の種類によって異なる。変形例1及び変形例2は、光沢テストモードを有しており、前述した実施例と同様の光沢テストモードである。以上により、あらゆる記録材に対して同一面内で濃度が異なる画像であっても、所望の光沢となる画像を得ることができる。また、変形例1及び変形例2の構成の場合、使用用途に応じて平滑化処理の有無(冷却装置71の駆動のオン/オフ)を選択することができ、省エネルギー化に有効である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
画像情報に応じたトナー像を記録材上に形成する画像形成手段と、画像形成手段によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着処理を実行する定着装置50等の定着手段とを有するプリンタ100等の画像形成装置において、クリアトナーCL等の光沢付与剤を記録材に付与する画像形成ユニット1CL等の光沢付与剤付与手段と、記録材上における定着処理後のトナー像の光沢を検知する光沢検知手段60と、目標光沢度に基づいて光沢付与剤の付与量を制御する本体制御部200等の制御手段とを有し、制御手段は、互いに異なる付与量の光沢付与剤を光沢付与剤付与手段で付与させた複数の光沢検知用トナーパターンを記録材に画像形成手段に形成させ、当該複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を定着手段に実施させた後、該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を光沢検知手段に検知させ、その光沢検知結果に基づいて光沢付与剤の付与量を変更する。
記録材の種類や環境が変わると、目標光沢度を得るために必要な光沢付与剤の付与量が変わることがわかっている。そこで、本態様では、目標光沢度が得られるよう光沢付与剤の付与量を変更する制御を行っている。その制御において、光沢付与剤付与手段によって互いに異なる付与量の光沢付与剤が付与された複数の光沢検知用トナーパターンを記録材上に作像する。そして、その複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を検知した光沢検知結果に基づいて、目標光沢度が得られるよう光沢付与剤の付与量を変更する。このような制御を行うことで、記録材の種類や環境が変わっても、光沢付与剤の付与量が最適化され、目標光沢度が得られる画像出力を行うことができる。
(態様B)
(態様A)において、目標光沢度を複数設け、制御手段は、複数の目標光沢度がそれぞれ得られるよう光沢付与剤の付与量を変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、複数の目標光沢度の中から所望の目標光沢度が選択できるようになる。例えば文字画像の印刷を行う場合、光沢が高すぎると反射光が多くなるので視認性が悪化するので、低めの目標光沢度を選択して信認性の悪化を抑制できる。このように、印刷される画像の種類に応じて目標光沢度を調整できる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、光沢付与剤付与手段は、記録材上の同一面内の異なる部分に、光沢付与剤の付与量を変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、記録材上の同一面に形成された複数の光沢検知用トナーパターンごとに付与する光沢付与剤の付与量を変更する。この結果、その変更した付与量に応じて複数の光沢検知用トナーパターンの定着後の光沢を変えられる。記録材の同一面内でトナー付着量が互いに異なり、かつ、光沢が互いに異なる画像があったとしても、所望の光沢となる画像を出力することができる。
(態様D)
(態様A)〜(態様C)において、光沢付与剤付与手段は、感光体2CLと、感光体表面を帯電させる帯電装置3CLと、感光体表面に静電潜像を形成する露光装置20と、光沢付与剤としての無色のクリアトナーでトナー像を形成する現像装置4CLとを備える。これによれば、上記実施形態について説明したように、露光装置によって、静電潜像を感光体表面の所定の場所に形成し、記録材上の異なる部分にクリアトナー像を形成する。そして、目標光沢度が得られるよう、現像装置においてクリアトナーの単位面積あたりの付着量を調整する。これにより、記録材の種類や環境が変わるとき、その変化に応じて目標光沢度を有する画像が出力されるよう、クリアトナーの付与量は最適化される。これにより、記録材の種類や環境の変化に応じた所望の光沢を有する画像を出力することができる。
(態様E)
(態様A)〜(態様D)において、定着手段は、記録材の同一面内の異なる部分に、互いに異なる定着条件で定着する。これによれば、上記実施形態について説明したように、記録材の同一面内に比較的多くの光沢検知用トナーパターンを形成し、それらの光沢検知用トナーパターンを異なる定着条件で個別に定着することで、光沢検知用トナーパターンを形成する記録材の数が減少する。よって、無駄な記録材を減らせ、光沢検知用トナーパターンの形成処理時間を短くすることができる。
(態様F)
(態様A)〜(態様E)において、定着手段は、記録材の同一面内において、記録材の搬送方向と搬送方向に対して直交する方向との少なくとも一方で分割した複数の部分に対して互いに異なる定着条件で定着する。これによれば、上記実施形態について説明したように、比較的細かく調整した定着条件で光沢検知用トナーパターンを定着することで、定着後の光沢検知用トナーパターンの画像の光沢を光沢検知手段によって検知した光沢検知結果は、細かい光沢の結果になる。これにより、その光沢検知結果に基づいて光沢付与剤の付与量が変更されることで、画像の目標光沢度は精度良いものになる。
(態様G)
(態様A)〜(態様F)において、画像情報に対応する光沢情報を受け付ける情報受付手段218と、目標光沢度に対応させて、目標光沢度が得られる光沢付与剤の付与量を記憶するRAM203等の記憶手段とを備え、制御手段は、情報受付手段が受け付けた光沢情報に対応する目標光沢度が得られる、記憶手段に記憶された光沢付与剤の付与量に変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、情報受付手段によって受け付けた光沢情報に応じて光沢付与剤の付与量を変更するとき、例えば所定の決定条件を設定する処理に用いた記録材と同一のものを用いて画像形成を行う場合、記憶手段に記憶された光沢付与剤の付与量で画像形成を行うことでよく、複数の光沢検知用トナーパターンを形成してから行う光沢付与剤の付与量変更処理を省略することができる。
(態様H)
(態様A)〜(態様G)において、制御手段は、画像形成のプロセス速度を変更し、複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を定着手段に実施させた後複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を光沢検知手段に検知させる。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着温度の調整以外にプロセス速度を変更することで、プロセス速度の高速化よりも高光沢化を優先するモードを設定することができ高光沢へのニーズに応えることが可能になる。
(態様I)
(態様A)〜(態様H)において、定着手段は、記録材上の未定着トナー像を加熱する加熱部材と、該加熱部材に架け回された無端状のベルトと、該無端ベルトを介して加熱部材に記録材を加圧し、かつ加熱部材とでニップを形成する加圧ローラと、無端ベルトに密着する記録材を無端ベルトから分離する前に記録材を冷却する冷却手段とを備えている。これによれば、上記実施形態について説明したように、加熱手段と加圧ローラとにより記録材上の未定着トナー像を圧熱した後、無端ベルトによる定着ニップ状態を保ったままで冷却手段によって記録材を冷却し画像表面を平滑化する。これにより、画像の光沢を向上させるとともに、記録材上の画像が無端ベルトから剥離するのを良好にすることができる。
(態様J)
(態様A)〜(態様I)において、定着手段は、記録材にトナー像を形成するための画像形成処理部を有する装置とは独立して分離可能な手段である。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着手段を利用状況に応じては画像形成処理部を有する装置から分離することで、設置場所の省スペース化を図ることができる。
1 画像形成ユニット
2 感光体
3 帯電装置
4 現像装置
5 感光体クリーニング装置
6 一次転写ローラ
10 中間転写ベルト
11 駆動ローラ
12 従動ローラ
13 ベルトクリーニング装置
14 電位センサ
20 露光装置
30 二次転写対向ローラ
31 二次転写ローラ
32 二次転写バイアス電源
40 給紙カセット
41 給紙ローラ
42 レジストローラ対
50 定着装置
51 発熱素子
51A 発熱体
51B 発熱体
51C 発熱体
51D 発熱体
52 駆動ローラ
53 従動ローラ
54 従動ローラ
55 無端ベルト
56 加圧ローラ
57 従動ローラ
60 光沢検知手段
70 定着装置
71 冷却装置
80 定着装置
100 プリンタ
200 本体制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/O
205 I/O
206 操作部
207 用紙位置検知手段
208 温湿度センサ
209 感光体駆動モータ
210 ベルト駆動モータ
211 中間転写接離クラッチ
212 一次転写高圧電源
213 二次転写高圧電源
214 帯電高圧電源
215 現像高圧電源
216 LEDアレイ
217 画像位置検出器
218 情報受付手段
219 光沢検知手段
220 クリアトナー付与手段
300 平滑化処理装置
P 記録材
T 画像部
特開2014−219444号公報

Claims (10)

  1. 画像情報に応じたトナー像を記録材上に形成する画像形成手段と、該画像形成手段によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着処理を実行する定着手段とを有する画像形成装置において、
    光沢付与剤を記録材に付与する光沢付与剤付与手段と、
    記録材上における定着処理後のトナー像の光沢を検知する光沢検知手段と、
    目標光沢度に基づいて光沢付与剤の付与量を制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、互いに異なる付与量の光沢付与剤を前記光沢付与剤付与手段で付与させた複数の光沢検知用トナーパターンを記録材に前記画像形成手段に形成させ、当該複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を前記定着手段に実施させた後、該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を前記光沢検知手段に検知させ、その光沢検知結果に基づいて光沢付与剤の付与量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記目標光沢度を複数設け、前記制御手段は、複数の前記目標光沢度がそれぞれ得られるよう光沢付与剤の付与量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記光沢付与剤付与手段は、記録材上の同一面内の異なる部分に、光沢付与剤の付与量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記光沢付与剤付与手段は、感光体と、該感光体表面を帯電させる帯電装置と、感光体表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記光沢付与剤としての無色のクリアトナーでトナー像を形成する現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、記録材の同一面内の異なる部分に、互いに異なる定着条件で定着することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、記録材の同一面内において、記録材の搬送方向と搬送方向に対して直交する方向との少なくとも一方で分割した複数の部分に対して互いに異なる定着条件で定着することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記画像情報に対応する光沢情報を受け付ける情報受付手段と、前記目標光沢度に対応させて、前記目標光沢度が得られる光沢付与剤の付与量を記憶する記憶手段とを備え、前記制御手段は、前記情報受付手段が受け付けた光沢情報に対応する前記目標光沢度が得られる、前記記憶手段に記憶された光沢付与剤の付与量に変更することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、目標光沢度が得られない場合、画像形成のプロセス速度を変更し、前記複数の光沢検知用トナーパターンの定着処理を前記定着手段に再度実施させた後該複数の光沢検知用トナーパターンの光沢を前記光沢検知手段に検知させることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、記録材上の未定着トナー像を加熱する加熱部材と、該加熱部材に架け回された無端状のベルトと、該無端ベルトを介して前記加熱部材に記録材を加圧し、かつ前記加熱部材とでニップを形成する加圧ローラと、無端ベルトに密着する記録材を無端ベルトから分離する前に記録材を冷却する冷却手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、記録材にトナー像を形成するための画像形成処理部を有する装置とは独立して分離可能な手段であることを特徴とする画像形成装置。
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JP2021021911A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 キヤノン株式会社 画像形成装置

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