JP2016142539A - ガイガーミュラー計数管 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はガイガーミュラー計数管の内部に封入する内部ガスを入れ替えることができるガイガーミュラー計数管を提供する。
【解決手段】ガイガーミュラー計数管は、外形が金属で形成され、凹形状の円筒形に形成された外筒部と、外筒部の円形の開口部を気密封止することで内部空間を形成させる薄膜と、内部空間に配置される電極と、外筒部を貫通し、内部空間と外部空間とが通じる第1貫通孔と、外筒部を貫通し、内部空間と外部空間とが通じる第2貫通孔と、第2貫通孔に接続される着脱可能な封止弁と、内部空間に封入される不活性ガス及び腐食性のクエンチガスと、を備え、外筒部の内壁に、耐腐食膜が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、不活性ガスが封入されたガイガーミュラー計数管に関する。
ガイガーミュラー計数管(GM管)は、放射線測定装置に用いられる部品である。GM管の中には不活性ガスが封入されており、外部から通過する放射線がその不活性ガスを電離させる。また、GM管には陽極電極及び陰極電極が形成されており、陽極電極と陰極電極との間に高電圧が印加されるため、電離した電子が陽極電極に飛来し、イオンが陰極電極に飛来する。GM管が電気的に接続された放射線測定装置はこの電荷パルスの数を計測することで、放射線の量を計測している。このような不活性ガスが封入されたGM管は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開 平成4−4551号公報
しかしながら、特許文献1では不活性ガスの気密封止方法、及び製造されたGM管の性能についてはなんら記載されていない。気密封止は、一般的にGM管に排気及び不活性ガスを導入するためのガラスの排気管が取り付けられ、その後、GM管内部を真空にして、次に不活性ガスがGM管へ導入されてガラスの排気管が封止される。このような工程は自動化が困難であるため、GM管の量産化、及び高性能のGM管を製造するのが課題となっている。
また、GM管は不活性ガスが電離することで放射線を計測するために、ある一定の電荷パルスの数(カウント)を超えると使用不能になり、使用不能になったGM管は廃棄され、新品と交換する必要があるため、使用者の負担の増加となっている。
本発明では、不活性ガスを入れ替えすることができるガイガーミュラー計数管を提供することを目的とする。
第1の観点のガイガーミュラー計数管は、外形が金属で形成され、凹形状の円筒形に形成された外筒部と、外筒部の円形の開口部を気密封止することで内部空間を形成させる薄膜と、内部空間に配置される電極と、外筒部を貫通し、内部空間と外部空間とが通じる第1貫通孔と、外筒部を貫通し、内部空間と外部空間とが通じる第2貫通孔と、第2貫通孔に接続される着脱可能な封止弁と、内部空間に封入される不活性ガス及び腐食性のクエンチガスと、を備え、外筒部の内壁に、耐腐食膜が形成されていることを特徴としている。
第2の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点において、封止弁は小型に形成されており、第2貫通孔に固定されていることを特徴としている。
第3の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点及び第2の観点において、第2貫通孔には雌ねじが形成され、封止弁には雄ねじが形成され、第2貫通孔と前記封止弁とがねじ込み式で気密に固定されていることを特徴としている。
第4の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点から第3の観点において、第1貫通孔には、電極が絶縁体を介して固定されていることを特徴としている。
第5の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点から第4の観点において、電極は、絶縁体と共に取り外し可能であることを特徴としている。
第6の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点から第5の観点において、耐腐食膜は、表面が酸化されたクロムのメッキ膜又はクエンチガスに耐腐食性の樹脂膜又は塗料膜であることを特徴としている。
第7の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点から第6の観点において、薄膜は、雲母を材料としていることを特徴としている。
第8の観点のガイガーミュラー計数管は、第1の観点から第7の観点において、外筒部は陰極電極となることを特徴としている。
本発明のGM管は、構造が単純であるため気密性の高いGM管を製造することができ、GM管の性能検査の際に不良品と判断された際に、そのGM管の不活性ガスを入れ替えて再度、性能検査を行うことが可能となる。このため、製品の歩留まりの向上の効果を奏し得る。また、本発明のGM管は不活性ガスを入れ替えて性能検査をすれば、繰り返し使用可能であることから使用者の経済的な負担を減少させる優れた効果を奏し得る。
(a)は、GM管100の側面図である。 (b)は、GM管100の上面図である。 (c)は、GM管100の下面図である。 GM管100の断面図である。 ニードルバルブの断面図である。 GM管100に内部ガスを封入するフローチャートである。 (a)は、三方弁80においてバルブの第1位置85を図示している。 (b)は、三方弁80においてバルブの第2位置86を図示している。 (c)は、三方弁80において閉栓した場合のバルブの第3位置87を図示している。 GM管100の再生利用のフローチャートである。 GM管200の断面図である。 GM管200の再生利用のフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限るものではない。
(第1実施形態)
<GM管100の構成>
図1(a)は、GM管100の側面図である。図1(b)は、GM管100の上面図である。図1(c)は、GM管100の下面図である。なお、以下の説明では、図1(a)に示されるように、外筒部10が伸びる方向をZ軸方向、外筒部10を構成する円筒の直径方向でありZ軸方向に垂直な方向をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向をX軸方向とする。図2は図1のGM管100のA−A断面である。以下は、GM管100の構成を図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2に図示されるように、GM管100は、外筒部10と、封止弁20と、窓部30と、陽極電極50と、第1絶縁体60とにより構成されている。
外筒部10は金属を材料とし、凹形状に成形され、中心部に外筒部10と絶縁された陽極電極50と、内部ガスが封入される内部空間11とが形成されている。外筒部10の−Z軸側の壁面には第1貫通孔12と、第2貫通孔13が形成され、内部空間11と外部とが通じている。第1貫通孔12には、陽極電極50が第1絶縁体60を介して設置され、第2貫通孔13には、封止弁20が設置される。外筒部10の+Z軸側の端には、円形に開口されている開口部14を有している。本実施形態の外筒部10は削り出し加工で一体に形成されているが、円筒状の金属材料と円盤状の金属材料で形成してもよいし、プレス加工、または鋳造により一体に形成してもよい。
図1に図示されるように、陽極電極50は、−Z軸側の外筒部10の中心を貫通して、内部空間11を直線状に進み、Z軸に平行に設置される。陽極電極50はタングステン、ステンレス、インコネル、及びチタンなどの金属を材料としている。
開口部14には窓部30が設置される。開口部14は、窓部30を接合するための溝部15が形成されている。
窓部30は雲母(マイカ)を材料としている。窓部30は薄い半透明な雲母の平板を円形に形成し、端部を外筒部10の溝部15に載置して接合材61を用いて気密に接着している。接合材61はエポキシ樹脂系接着剤などを使用する。雲母はβ線及びα線を通過するため、GM管100での使用に好適である。また、雲母は内部ガスによる腐食が起きにくいため、GM管100での使用に好適である。β線及びα線の検出を目的としない場合には耐腐食膜17を形成した金属膜でもよい。
GM管100の−Z軸側には、陽極電極50、陰極電極70、及び封止弁20が接続される。
外筒部10を貫通する陽極電極50は、Z軸に平行に延びて設置される。陽極電極50と外筒部10とは第1絶縁体60で固定する。第1絶縁体60は第1貫通孔12の中心に陽極電極50を配置して、その外周を埋める、第1絶縁体60はアルミナ、合成樹脂、及びガラスなどを材料として、陽極電極50の絶縁を確保したまま気密に固定する。例えば、図2は、陽極電極50と外筒部10とが合成樹脂で固定されている場合を図示している。陽極電極50は第1貫通孔12の中心に配置して、例えば、型枠を用いて合成樹脂を充填させることで気密に固定している。なお、図2は、合成樹脂が固着した後に型枠を除去した後の断面図である。
陰極電極70は、外筒部10と電気的に接続し、Z軸に平行に延びて設置される。陰極電極70と外筒部10との接続は、はんだ62を用いてはんだ付けされている。なお、陰極電極70と外筒部10との接続は、溶接などの手法で接続してもよい。また、図示されていないが、外筒部10の外部に設置される陽極電極50、陰極電極70、及びこれらに接続する配線は、同軸ケーブルなどでシールドして配線するとノイズを減少させ、好適である。
封止弁20と外筒部10とは、ねじが形成され管用テーパーねじ機構16を使用する。管用テーパーねじ機構16は、外筒部10の第2貫通孔13にテーパー雌ねじを形成し、封止弁20側のねじにはテーパー雄ねじを形成する。管用テーパーねじ機構16により、封止弁20と外筒部10とは所望の真空度に保つよう気密に固定されている。さらに、管用テーパーねじ機構16は、熱、及び振動で緩まないようにバルカテープ、Oリング、及び樹脂封印を組み合わせる。なお、封止弁20は管用テーパーねじ機構16に限ることなく、所望の真空度に保つことができれば、管用平行ねじ機構を用いてもよい。
外筒部10の第2貫通孔13は、テーパー雌ねじが形成され外筒部10の外壁を貫通している。第2貫通孔13は、その穴から治具を挿入して、陽極電極50の観察及び清掃を行うことも可能となっている。陽極電極50の汚れは、GM管100の連続放電の原因となるため、性能の低いGM管100の原因の一因である。内部ガスの入れ替えの際には、陽極電極50を観察及び清掃しておくことで、再度、性能の高いGM管100を提供できる。
外筒部10の内部空間11は、窓部30、陽極電極50、第1絶縁体60、及び封止弁20で外気と隔離される。内部空間11には、内部ガスが封入される。内部ガスは、不活性ガス及びクエンチガスである。不活性ガスは、例えばヘリウム(He)、ネオン(Ne)、又はアルゴン(Ar)等の希ガスが用いられる。また、クエンチガスには、例えば、フッ素(F)、臭素(Br)又は塩素(Cl)等のハロゲン系のガスが用いられる。このようなクエンチガスは金属を腐食させる性質を有しているために外筒部10で使用する金属が腐食される可能性がある。このため、外筒部10の内側面には、耐腐食膜17が形成されている。耐腐食膜17は、例えば表面が酸化されたクロム(Cr)のメッキ膜、耐熱性が良く腐食しないエポキシ樹脂等の樹脂膜、又は、塗料膜等が用いられる。なお、陽極電極50は耐腐食のある金属が用いられ、封止弁20はクロムのメッキ膜又は耐腐食のある材料で形成されている。
GM管100は、窓部30から内部空間11に放射線が侵入すると、放射線は不活性ガスを正に帯電したイオンと負に帯電した電子とに電離させる。陽極電極50と陰極電極70との間には、例えば460から900Vの電圧がかけられて内部空間11に電界が形成される。電離したイオン及び電子は、それぞれ陰極電極70及び陽極電極50に向かって加速する。加速されたイオンは、他の不活性ガスに衝突して他の不活性ガスを電離させる。このような電離の繰り返しにより、内部空間11には雪崩状に電離したイオン及び電子が形成されパルス電流が流れる。GM管100を接続する放射線測定装置は、このパルス電流によるパルス回数を計測することにより放射線量を測定することができる。また、パルス電流が連続的に流れるとパルス回数を計測できなくなるが、クエンチガスはイオンが有するエネルギーを失わせて、雪崩状に電離したイオンの動きを抑える。
本実施形態は、封止弁20にニードルバルブを使用した場合で説明する。
図3は、ニードルバルブの断面図である。図3(a)は、ニードルバルブが開栓の状態を図示し、図3(b)は、ニードルバルブが閉栓の場合を示し、図3(c)は、ニードルバルブを充填剤63で固定した場合の状態を図示している。
封止弁20は金属を材料として形成されている。図3で示されるように、封止弁20の主な構成は、基部21、管部22、第1出入口部23、第2出入口部24、及びニードル部25である。
管部22は基部21と、第1出入口部23と、第2出入口部24とが配置されたY字型に形成されている。第1出入口部23の近傍にはテーパー部26が形成されている。また、第1出入口部23とテーパー部26との間にはテーパー雄ねじが形成されている。
基部21は雌ねじ部27が形成されている。雌ねじ部27はニードル部25に形成された雄ねじ部28が回転することでニードル部25をZ軸方向と平行に移動させる。
ニードル部25は雄ねじ部28と回転部29とが形成されており、回転部29を回転させることにより基部21の雌ねじ部27のガイドでニードル部25がZ軸方向と平行に移動する。
図3(a)に図示するように、封止弁20のニードル部25が−Z軸方向に位置する場合、ニードルバルブが開栓される。開栓したニードルバルブは、第1出入口部23と第2出入口部24とが通じ、内部空間11の排気、及び内部ガスの給気を行うことができる。内部空間11の排気、及び内部ガスの給気は後述する。
図3(b)に図示するように、ニードルバルブのニードル部25は管部22のテーパー部26まで移動させることで閉栓する。ニードルバルブは閉栓することで外筒部10を封止させる。ニードルバルブの閉栓は、内部ガスが内部空間11に所定量を給気された後に行う。
図3(c)に図示するように、封止弁20の第2出入口部24に合成樹脂などの充填剤63を注入し、固化させてニードル部25を固定すると共に、気体の漏れを防ぐ。封止弁20は、ねじ締めだけでの封止によると、振動、または熱などの原因によりねじが緩む。このため、封止弁20は、第2出入口部24に合成樹脂などを注入して固化させることでねじの緩みと気体の流出入を防ぎ、外筒部10の気密を保持させる。
内部空間11の排気、及び内部ガスの給気、及び封止は、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、GM管100に内部ガスを封入するフローチャートである。図5は内部ガスの供給元となるガスボンベGBと、真空ポンプVPとを接続する三方弁80の断面図を示した図である。三方弁80は、第1端部81、第2端部82、及び第3端部83の3箇所に開口した入出口がある。三方弁80は、それぞれ、第1端部81には封止弁20、第2端部82には真空ポンプVP、及び第3端部83にはガスボンベGBが送気管84で接続される。
図5(a)は、三方弁80において真空ポンプVPで内部空間11の気体を排出する場合のバルブの第1位置85を図示し、図5(b)は、三方弁80においてガスボンベGBで内部空間11に内部ガスを給気する場合のバルブの第2位置86を図示し、図5(c)は、三方弁80において閉栓した場合のバルブの第3位置87を図示している。なお、図5は、理解し易いように図3で図示した封止弁20を並べて図示している。以下は、図4及び図5を参照してGM管100に内部ガスを封入する方法を説明する。
図4のステップS01では、GM管100に接続された封止弁20を開栓にする。GM管100は外筒部10が窓部30、陽極電極50、第1絶縁体60、及び封止弁20を部材として気密に製造されている。封止弁20はニードル部25を−Z軸方向に移動させて開栓し(図5(a)を参照)、GM管100の内部空間11と外部とを開通させる。なお、三方弁80の第1端部81には封止弁20、第2端部82には真空ポンプVP、及び第3端部83にはガスボンベGBがすでに接続済みとする。
ステップS02では、三方弁80のバルブを第1位置85にする。三方弁80は、図5(a)に示されるように、封止弁20の第2出入口部24と三方弁80の第一端部とは、送気管84が接続されている。三方弁80のバルブは第1位置85に配置することで、真空ポンプVPとGM管100の内部空間11とが第1矢印Y1が示す流路で通じる。
ステップS03では、真空ポンプVPを作動させてGM管100の内部空間11を所定の真空圧にする。GM管100の内部空間11の気体は、第1矢印Y1が示す流路で排出される。
ステップS04では、所定の真空度になった時点で、三方弁80のバルブを第2位置86にする。図5(b)に示されるように、三方弁80のバルブは第2位置86に配置することで、ガスボンベGBとGM管100の内部空間11とが第2矢印Y2が示す流路で通じる。
ステップS05では、ガスボンベGBからGM管100の内部空間11に所定の量の内部ガスを給入する。ガスボンベGBのガスは、第2矢印Y2が示す流路でGM管100の内部空間11に給入される。
ステップS06では、所定の量の内部ガスが給入された時点で、三方弁80のバルブを第3位置87にする。図5(c)に示されるように、三方弁80のバルブは第3位置87に配置することで、三方弁80は閉栓される。三方弁80はGM管100の内部空間11の内部ガスが漏れるのを防止するとともに、ガスボンベGBのガスの供給路を遮断する。
ステップS07では、封止弁20を閉栓にする。封止弁20はニードル部25を+Z軸方向に移動させることで閉栓され(図5(c)を参照)、GM管100の外筒部10を封止する。
ステップS08では、GM管100の外筒部10の封止を、所望の環境下の条件に合致するように封止弁20の第2出入口部24に合成樹脂などの充填剤63を注入して封印する(図3(c)を参照)。なお、封止弁20の封印は、封止弁20の第2出入口部24と送気管84との接続を解除して作業する。これにより、GM管100は熱、及び振動などの条件下においても内部ガスが漏れにくくなる。
作業者はステップS08の作業を終えると、送気管84に新たな封止弁20の第2出入口部24を接続し、ステップS01に戻ることで連続してGM管100に内部ガスを封入することが可能となる。
本発明のGM管100は、使用不能となった個体も再生利用が可能となっている。図6では再生利用の作業手順を説明する。
図6は、GM管100の再生利用のフローチャートである。
ステップS11では、GM管100の封止弁20を開栓する。封止弁20は開栓することで外筒部10から撤去し易くなる。なお、封止弁20の第2出入口部24には合成樹脂などの充填剤63が注入されているため、熱などを加えて除去するのが好ましい。
ステップS12では、封止弁20を外筒部10から撤去する。封止弁20と外筒部10とは管用テーパーねじで固定されているため、容易に撤去可能である。
ステップS13では、外筒部10の内部空間11に配置された陽極電極50を観察する。陽極電極50の観察は、陽極電極50の汚れがあるか、または変形があるかを確認する。外筒部10の第2貫通孔13は陽極電極50と平行に設置されているため、治具を用いて陽極電極50を観察できる。
ステップS14では、陽極電極50が使用可能かを判断する。陽極電極50が変形している場合、または清掃で落ちない汚れがある場合はステップS15に進む。陽極電極50が使用可能である場合はステップS16に進む。
ステップS15では、GM管100を廃棄する。陽極電極50の変形は内部空間11の電界が乱れる原因となり、陽極電極50の汚れは連続放電の原因となる。このため、このような陽極電極50を使用したGM管100は高性能にならないため廃棄する。
ステップS16では、陽極電極50を観察して、陽極電極50の清掃が必要かを判断する。陽極電極50の清掃が必要な場合はステップS17に進む。陽極電極50の清掃の必要がない場合はステップS18に進む。
ステップS17では、陽極電極50の清掃を行う。陽極電極50の清掃は、外筒部10の第2貫通孔13から治具を用いて清掃を行う。陽極電極50の清掃が終わると、ステップS13に戻り陽極電極50の観察を行う。
ステップS18では、新たな封止弁20を外筒部10に設置する。封止弁20は外筒部10が気密になるよう固定する。
図6に示された工程により、使用不能となったGM管100が再生できる。再生できたGM管100は図4に示された工程により内部ガスを封入する。内部ガスを封入したGM管100は性能検査の工程を経て完成品となる。
本実施形態では封止弁20はニードルバルブを用いているが、内部空間11が封止できればよいため、ゲートバルブ、ボールバルブ、及びバタフライバルブなどの他の封止機構を使用してもよい。
(第2実施形態)
本実施形態のGM管200は、陽極電極50が着脱可能である。以下は、第1実施形態と相違している点を説明する。なお、同じ構成部品については同じ記号を用いて説明を省く。
図7は、GM管200の断面図である。GM管200は陽極電極50を固定している第2絶縁体69の構成が異なる。以下は図7を用いて説明する。
第2絶縁体69はキャップ64と充填剤63で構成され、いずれも絶縁材料で形成されている。
キャップ64は凹形状した円柱状であり、合成樹脂を材料として射出成型などで成形される。キャップ64の中心には陽極電極50が通過する大きさの穴が形成されている。充填剤63はエポキシ樹脂などの合成樹脂を材料として、充填後に硬化する材料を使用する。
陽極電極50は、キャップ64の中心に形成された穴に差し込まれて、第1貫通孔12にはめ込まれている。その後、陽極電極50はキャップ64の凹部とキャップ64の外周とに合成樹脂を材料とした充填剤63を注入することで気密に固定している。陽極電極50はキャップ64を用いて外筒部10と接続されているため、陽極電極50に不具合があった場合にキャップ64及び充填剤63と共に外筒部10から除去し、新たなキャップ64付きの陽極電極50を設置して充填剤63で気密に固定することができる。
これらの構成によりGM管200は陽極電極50も着脱可能になる。着脱可能になった陽極電極50はGM管200の再生利用の際に交換可能である。
図8は、GM管200の再生利用のフローチャートである。
図8のフローチャートは図6のフローチャートと似ているため、異なる点のみ説明する。ステップS21からステップS23は図6のステップS11からステップS13と同様である。
ステップS24では、陽極電極50を観察して、陽極電極50の清掃または交換が必要かを判断する。陽極電極50の清掃または交換が必要な場合はステップS25に進む。陽極電極50の清掃または交換の必要がない場合はステップS26に進む。
ステップS25では、陽極電極50の清掃または交換を行う。陽極電極50の清掃は、陽極電極50に汚れが付着している場合に行われる。陽極電極50の清掃は、外筒部10の第2貫通孔13から治具を用いて清掃を行う。陽極電極50の交換は、陽極電極50の変形または清掃で落ちない汚れがある場合に行われる。陽極電極50の交換は一体となっている陽極電極50、キャップ64、及び充填剤63を外筒部10から除去し、空洞になった第1貫通孔12に新たなキャップ64付きの陽極電極50を設置して充填剤63をキャップ64の外周まで充填させることで気密に固定する。
陽極電極50の清掃または交換が終わると、ステップS23に戻り陽極電極50の観察を行う。
ステップS26は図6のステップS18と同様である。
第1実施形態では、図6のステップS14、及びステップS15で変形、または清掃で落ちない汚れがある陽極電極50に対して廃棄処分が行われているが、本実施形態の陽極電極50は交換できるため、ステップS14、及びステップS15に相当する工程を必要としない。このためGM管200の廃棄率は減少する。
本実施形態で使用する封止弁20は、ニードルバルブであるが、第1実施形態と同様にゲートバルブ、ボールバルブ、及びバタフライバルブなどを使用してもよい。
本発明のGM管は、封入される内部ガスを入れ替えることができるため、GM管がリサイクル可能となり、産業廃棄物の減少、及び使用者の経済的負担を減少させる。また、当業者に明らかなように、封止弁は外形が金属で形成されたGM管だけでなく、外形が合成樹脂またはガラスで形成されたGM管に利用可能である。
10 … 外筒部
11 … 内部空間
12 … 第1貫通孔
13 … 第2貫通孔
14 … 開口部
15 … 溝部
16 … 管用テーパーねじ機構
17 … 耐腐食膜
20 … 封止弁
21 … 基部
22 … 管部
23 … 第1出入口部
24 … 第2出入口部
25 … ニードル部
26 … テーパー部
27 … 雌ねじ部
28 … 雄ねじ部
29 … 回転部
30 … 窓部
50 … 陽極電極
60 … 第1絶縁体
61 … 接合材
63 … 充填剤
64 … キャップ
69 … 第2絶縁体
70 … 陰極電極
80 … 三方弁
81 … 第1端部
82 … 第2端部
83 … 第3端部
84 … 送気管
85 … 第1位置
86 … 第2位置
87 … 第3位置
100、200 …GM管
GB …ガスボンベ
VP …真空ポンプ
Y1 …第1矢印
Y2 …第2矢印

Claims (8)

  1. 外形が金属で形成され、凹形状の円筒形に形成された外筒部と、
    前記外筒部の円形の開口部を気密封止することで内部空間を形成させる薄膜と、
    前記内部空間に配置される電極と、
    前記外筒部を貫通し、前記内部空間と外部空間とが通じる第1貫通孔と、
    前記外筒部を貫通し、前記内部空間と外部空間とが通じる第2貫通孔と、
    前記第2貫通孔に接続される着脱可能な封止弁と、
    前記内部空間に封入される不活性ガス及び腐食性のクエンチガスと、を備え、前記外筒部の内壁に、耐腐食膜が形成されているガイガーミュラー計数管。
  2. 前記封止弁は小型に形成されており、前記第2貫通孔に固定されている請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  3. 前記第2貫通孔には雌ねじが形成され、
    前記封止弁には雄ねじが形成され、
    前記第2貫通孔と前記封止弁とがねじ込み式で気密に固定されている請求項1及び請求項2に記載のガイガーミュラー計数管。
  4. 前記第1貫通孔には、前記電極が絶縁体を介して固定されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  5. 前記電極は、前記絶縁体と共に取り外しできる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  6. 前記耐腐食膜は、表面が酸化されたクロムのメッキ膜又は前記クエンチガスに耐腐食性
    の樹脂膜又は塗料膜である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  7. 前記薄膜は、雲母を材料としている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  8. 前記外筒部は陰極電極となる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101762872B1 (ko) 2017-02-02 2017-07-28 라토즈이앤지 주식회사 박막 증착으로 제조된 방사선 계측용 g-m 계수관 및 이의 제조 방법
RU2765146C1 (ru) * 2020-09-10 2022-01-26 Евгений Аркадьевич Митрофанов Способ изготовления счетчика ионизирующего излучения

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