JP2016141480A - 長尺重量物の吊上げ装置、長尺重量物の吊上げ用台車および長尺重量物の吊上げ方法 - Google Patents

長尺重量物の吊上げ装置、長尺重量物の吊上げ用台車および長尺重量物の吊上げ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建屋の階床の床穴の開口寸法よりも長尺な保管箱を、保管箱を傾斜させた状態で床穴を通して下階から上階へ吊上げる作業は効率的ではない。
【解決手段】一実施形態によれば、長尺重量物を収納し長尺重量物よりも長尺な寸法Lを有し長尺方向の一端10側に係合部を持つ保管箱13と、係合部に係脱自在の被係合部および床面15上を走行可能な走行手段を有し保管箱13の搬入階の床面15において被係合部が係合部に係合される台車16と、保管箱13を寸法Lよりも小さい有効開口寸法Dを持つ階床の床穴18を通して目的階の床面19上へ吊上げる吊上げ機構20とを備え、吊上げ機構20は、保管箱13を、長尺方向の他端12側を上に起立傾動させ、係合部および被係合部の係合を解くことによって台車16を分離して揚重し、目的階の床面19上に水平に載置する長尺重量物の吊上げ装置が提供される。
【選択図】図1

Description

一実施形態は長尺重量物の吊上げ装置、長尺重量物の吊上げ用台車および長尺重量物の吊上げ方法に関する。
例えば原子力発電施設における運転プラントの定期検査においては、炉心の中性子束レベルを監視する為の局部領域出力モニタ(以下、LPRM[Local Power Range Monitor]と言う)を計画数量取替える作業が存在する(例えば特許文献1参照)。
従来、大型で重量のある部品を建屋内の指定場所まで搬送する作業には安全が求められており(例えば特許文献2参照)、例えば給水加熱器などの長尺重量物の搬入では、予め建屋側壁に搬入用として設けられた開口を通して屋外から屋内へ長尺重量物が搬入されている(例えば特許文献3参照)。
新規のLPRMはLPRM保管箱に入れられた状態で、例えば建屋1階から最上階まで吊上げる必要がある。建屋には1階から最上階までの各階床を貫通する床穴(開口部)が形成されており、交換作業に先立って、LPRM保管箱は建屋1階の大物搬入口から1階に搬入され床穴の直下に置かれる。天井クレーンはLPRM保管箱を、床穴を通して最上階へ吊上げる。
特開2012−83259号公報 特開2014−59083号公報 特開2008−138997号公報
しかし、吊上げの際、長尺なLPRM保管箱の全長が床穴の有効開口寸法よりも長い場合、LPRM保管箱は両端を上下に傾斜させた状態で1階から床穴を通って最上階まで吊上げられるため、作業員による吊上げ作業は時間を要する。作業員は1階においてLPRM保管箱の2箇所の吊り点位置を決め、天井クレーンとチェーンブロックとを連結し、吊り角度及び吊り具の長さを調整する。箱両端を上下に傾斜させた状態でこの調整を繰返す作業には、多数の作業員を配置する必要があり長い作業時間を要する。また、吊上げの開始後、LPRM保管箱が各階床の床穴に衝突しないことを注意しながらの起立作業を作業員が続けるため、安全面での配慮を十分に行い、及び監視員を多数配置する必要があった。
また、LPRM保管箱に係わらず、長尺で重量の重いものを吊上げ、運搬する場合には、同様に安全性を高めるとともに作業性を簡便化することが求められる。
このような課題を解決するため、一実施形態によれば、長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有し、長尺方向の一端側に係合部を有する保管箱と、この保管箱の係合部に係脱自在の被係合部および床面上を走行可能な走行手段を有し、前記保管箱が搬入された建屋の搬入階の床面において前記被係合部が前記保管箱の係合部に係合される台車と、前記保管箱を、前記寸法よりも小さい有効開口寸法を持ち前記搬入階から目的階までの階床を貫通する床穴を通して前記目的階の床面上へ吊上げる吊上げ機構と、を備え、この吊上げ機構は、前記保管箱を、長尺方向の他端側を上にして起立傾動させ、前記係合部および前記台車の被係合部の係合を解くことによって前記台車を分離して揚重し、前記目的階の床面上に水平に載置することを特徴とする長尺重量物の吊上げ装置が提供される。
また、別の一実施形態によれば、長尺重量な被運搬物と、前記被運搬物の一端部に設けられた係合手段と、床面上を走行可能に形成されるとともに前記係合手段と係脱自在に係合する被係合手段を有する台車と、前記被運搬物の他端部側を上にした傾斜状態で前記被運搬物を吊り上げる吊り上げ手段と、を具備し、前記台車は、前記吊り上げ手段で前記被運搬物を吊り上げる過程において、前記被運搬物が所定の傾斜角度に至る以前には被運搬物の一端部に係合された状態で床面上を走行し、所定角度になって更に吊り上げる際に前記被係合手段が前記係合手段から離脱されるものであることを特徴とする長尺重量物の吊上げ装置が提供される。
また、別の一実施形態によれば、長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有する保管箱の長尺方向の一端側に設けられる台車本体と、前記保管箱の一端部側と係脱自在に形成され、かつ、前記台車本体に対して前記保管箱の長尺部分を前記一端側を中心として回動させる軸受けと、前記台車本体に設けられた床面上を走行可能なキャスタと、を備えた長尺重量物の吊上げ用台車が提供される。
また、別の一実施形態によれば、長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有する保管箱の一端側を係脱自在に係合する台車を、建屋の搬入階の床面において前記保管箱の一端側に係合し、前記保管箱をその他端側を上にして傾動させるとともに前記台車を前記保管箱の一端側に係合した状態で床面を走行させ、前記寸法よりも小さい有効開口寸法を持ち前記搬入階から目的階までの階床を貫通する床穴を通して前記搬入階から前記目的階の床面上へ前記保管箱を、他端側を前記一端側に対して起立傾動させ、前記台車を分離して吊上げし、前記目的階の床面上に前記保管箱を水平に載置することを特徴とする長尺重量物の吊上げ方法が提供される。
また、別の一実施形態によれば、一端部に係合手段を有する長尺重量な被運搬物を吊り上げ手段によって前記被運搬物の他端部側を上にした傾斜状態で吊り上げ可能とし、床面上を走行可能に形成されるとともに前記係合手段と係脱自在に係合する被係合手段を有する台車の前記被係合手段を前記係合手段に係合させ、前記吊り上げ手段で前記被運搬物を吊り上げる際に、前記被運搬物が所定の傾斜角度に至る以前には前記台車を被運搬物の一端部に係合した状態で床面上を走行させ、所定角度になって更に前記被運搬物を吊り上げるときに前記被係合手段を前記係合手段から離脱させる、ことを特徴とする長尺重量物の吊上げ方法が提供される。
実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の構成図である。 実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の保管箱の斜視図である。 (a)は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の保管箱の一方の側面図であり、(b)は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の保管箱の上面図である。 (a)は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ用台車の側面図であり、(b)は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ用台車の上面図である。 実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ用台車の正面図である。 実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置による長尺重量物の吊上げ中の複数の姿勢を示す図である。 実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置による長尺重量物の吊上げ中の保管箱の一端側の要部を示す斜視図である。 実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の変形例を示す図である。
以下、実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置、長尺重量物の吊上げ用台車および長尺重量物の吊上げ方法について、図1乃至図8を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
図1は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の構成図である。本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置は、一例として示す新規LPRM運搬用のLPRM保管箱13(保管箱)を1階(搬入階)の床面15から最上階(目的階)の床面19上へ吊上げる揚重装置である。以下、本実施形態においては、搬入階を1階、目的階を6階とした例で説明するが、本実施形態がこれに限られるものではない。
この長尺重量物の吊上げ装置は、一端10、この一端10からのLPRM(長尺重量物)を収納しLPRMよりも長尺な寸法Lを長尺方向に持つ箱本体11、およびこの箱本体11の長尺方向で一端10の反対側の他端12を有するLPRM保管箱13と、LPRM保管箱13が搬入された建屋14の1階の床面15においてLPRM保管箱13の一端10側に設けられる台車16とを備える。更に本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置は、この台車16に設けられた軸部17と、この軸部17により一端10が枢支されたLPRM保管箱13を、それぞれ寸法Lよりも小さい有効開口寸法Dを持ち1階から6階までの各階床を貫通する床穴18を通して6階の床面19上へ吊上げる吊上げ機構20とを備えている。この吊上げ機構20は、LPRM保管箱13を、他端12を一端10に対して起立傾動させて揚重し、6階の床面19上に水平に載置する。
図2はLPRM保管箱13の斜視図である。図3(a)はLPRM保管箱13の一方の側面図である。図3(b)はLPRM保管箱13の上面図である。これらの図中で同じ符号は同じ要素を表す。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。LPRM保管箱13の他方の側面は図3(a)の例と実質同じであり、LPRM保管箱13の底面は図3(b)の例と実質同じである。
LPRM保管箱13は、それぞれが空間を箱状に内装する複数の板21と、これらの板21の外表面位置で互いに支持構枠された複数の鋼製の枠材22とを備え、これらの枠材22が溶接等により連結され、立体トラス状の構造が形成されている。LPRM保管箱13は、開口する一端10を覆う扉23を有する。
更にLPRM保管箱13の一端10側の枠材22には一対のブラケット24が互いに平行に取付けられており、これらのブラケット24間に係合部としての軸体25が水平に固定されている。ブラケット24には窪みが形成されており、ブラケット24の窪みと軸体25の両端とが例えば溶接によって固定されている。LPRM保管箱13は長尺方向および垂直方向の双方に交差する軸体25の軸芯方向に回動可能になっている。各ブラケット24は厚みを持つ鋼材片である。軸体25は鋳造又は鍛造された棒状の鋼であり、軸直交面内で円形の切断面を有する。
図3の寸法Lは13.8mであり、床穴18(図1)は例えば7m×6mの長方形である。有効開口寸法Dとは、LPRM保管箱13が両端を上下にして傾斜吊上げされた状態において、LPRM保管箱13が床穴18の縁に干渉せずに、複数の床穴18を通り抜けられる程度の開口寸法を指す。軸体25の軸方向の長さは菅状のLPRMの直径により決められる。枠材22の太さ、軸体25の材質、長さ又は太さ、ブラケット24の形状、サイズ、取付け位置又は厚みは、LPRMを搭載して吊上げられた状態のLPRM保管箱13にかかる荷重をシミュレーションやフィールドテストにより求め、耐荷重性能を満たすようにして予め決められている。
また、LPRM保管箱13の底面部の枠材22には複数のキャスタ26が回転可能に2列に取付けられており、LPRM保管箱13は左右方向、即ち一端10及び他端12の方向で往復動可能になっている。LPRM保管箱13の上面側の手前及び奥側の水平梁を成す枠材22の複数箇所には吊りピース27が固定されている。
図4(a)は台車16の側面図であり、図4(b)は台車16の上面図である。図5は図4中のJ方向から見た台車16の正面図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。図4(a)、図4(b)に示す台車16は長尺重量物の吊上げ用台車であり台車本体28の下部に移動用のキャスタ31付き構造(走行手段)を有する。具体的には、台車16は、LPRM保管箱13の一端10側に設けられる台車本体28と、この台車本体28上に設けられた一対の台29と、台29毎に設けられ台車本体28に対してLPRM保管箱13の一端10を、軸体25の周りに回動させる被係合部としての軸受け30と、この軸受け30からのLPRM保管箱13の荷重によってそれぞれ床面上で回る台車本体28に軸支された複数のキャスタ31とを備えている。キャスタ31は左右方向に台車本体28を往復動させる。
図5のように、台車本体28は、それぞれ断面U字型の鋼材を用いた2本の水平枠32と、これらの水平枠32間をそれぞれ連結する2本の梁33とを有する。各台29は水平枠32上に立設固定されており、これらの台29の上部の切欠きによって軸受け30が形成されている。水平枠32には断面H字型の鋼材、あるいは鋼材の荷重耐性よりも大きい荷重耐性を持つ他の材質が用いられてもよい。台車本体26は2本の梁33の間を掛け渡す他の梁を設けてもよく、梁33は1本にしてもよい。2箇所の軸受け30の間の距離は2つのブラケット24間の距離よりも短い。台車本体28はLPRM保管箱13の荷重に対して、撓み変形や沈み込みが生じない程度の強度を有する。起立傾動時のLPRM保管箱13によって集中してかかる荷重よりも大きい崩壊荷重を有する強度を持つ骨組み構造を台車本体28は有する。台車本体28の軽量化によって台車16は人によるハンドキャリが可能になっている。
また、図1の軸部17は軸体25と、軸受け30とを有する。軸体25及び軸受け30間は潤滑されてもよい。軸部17は2つのブラケット24及び軸体25を受ける。
前記の係合部としての軸体25と被係合部としての軸受け30とは、互いに係脱自在に係合し合っている。すなわち、保管箱13が台車16に載置されている状態においては係合し、保管箱13の一端側が上方に持上げられると係合が解かれるようになっている。
吊上げ機構20は6階(オベレーティングフロア)に設けられた天井クレーンである。吊上げ機構20は、ガントリ40と、このガントリ40により左右に移動するクラブ41と、このクラブ41から垂下されたフック42と、このフック42により係止されたデッキ43と、このデッキ43あるいはクラブ41に設けられワイヤ34が巻掛けられるドラム44と、ドラム44を回転駆動するモータ45とを備えている。吊上げ機構20はオペレータ操作により、ワイヤ34の巻上げ及び巻戻しの巻上げ速度を調節可能であり、巻上げ及び巻戻しの動作を一時的に停止することも可能にされている。
また、本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ方法は、LPRM保管箱13の一端10を枢支する台車16を床面15に設け、それぞれ床穴18を通して1階から6階の床面19上へLPRM保管箱13を、他端12を一端10に対して起立傾動させて吊上げし、6階の床面19上にLPRM保管箱13を水平に載置するものである。
次に図1、図6〜図7を参照して本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の作用動作について説明する。
建屋14の1階には大物搬出入用に大物搬入口35が設けられており、定期検査では、最初に新規のLPRMを搭載したLPRM保管箱13が大物搬入口35から床面15へ水平にして搬入される。
LPRM保管箱13の一端10側に台車16を準備する。台車16は軽量化が図られており(例えば約15kgの重量)、人が台車16を手で持ち運びしてこの台車16を設置する。なお、本実施形態において、台車16はLPRM保管箱13の搬入段階から予めLPRM保管箱13と係合させておいてもよい。
続いて作業員の操作により、LPRM保管箱13のブラケット24間の軸体25の2箇所の部分が台車16の2つの軸受け30に嵌合させられ、この軸体25は台車16の一対の台29に搭載される。両端のブラケット24によって、軸体25は軸受け30から脱落せずに回動を続けられる。作業員は、LPRM保管箱13の左方の2つの向かい合う吊りピース27間に吊り具(ナイロンスリング)を通し、右方の吊りピース27間にも吊り具を通す。吊り具、チェーンブロック37やシャックルにより、ワイヤ34と、LPRM保管箱13との間が連結される。作業員は吊り具の長さを調整する。作業員は、吊上げ機構20の例えば天井クレーン(補巻き)にワイヤ34を連結する。
図6は実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置による長尺重量物の吊上げ中の複数の姿勢を示す図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。
次に、本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置は巻上げを始める。LPRM保管箱13の姿勢は、搬入直後の第1の位置P1から、台車16のブラケット受け部(軸受け30)を支点にしながら、傾斜をし始める。台車16は左右一方向に移動可能である。LPRM保管箱13は複数の吊りピース27から吊上げ張力を受ける。他端12が一端10に対して起立傾動するときに、これらのキャスタ31が吊上げで起立したLPRM保管箱13の重力荷重の一部を図6で左方へ受ける。この左方への力によって台車16は床面15上で図6において左方向に移動する。LPRM保管箱13は、箱中心線がほぼ長尺方向を向いた状態で、垂直面内で他端12が起立する。LPRM保管箱13は箱中心線周りに回転せずに吊り上げられる。第2の位置P2では、一端10を回動支点に、LPRM保管箱13は他端12が上方に向かって傾き、LPRM保管箱13は第3の位置P3まで吊上げられる。
図7は第3の位置P3におけるLPRM保管箱13の一端10側の要部を示す斜視図である。ブラケット24の形状は適宜変えてある。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。第3の位置P3において、LPRM保管箱13の荷重は、軸体25及び軸受け30を介して台車16の一対の台29にかかる。軸体25の両端と、2つのブラケット24とが溶接などによって固定されているため、ガタつかず、軸部17が破壊されず、LPRM保管箱13は起立傾動する。
引続き、図6において、LPRM保管箱13は第4の位置P4にまで吊上げられる。この吊上げの過程において、LPRM保管箱13が持ち上げられることにより、LPRM保管箱13の軸体25と台車16の軸受け30との係合が自動的に解かれ、LPRM保管箱13と台車16とは分離される。LPRM保管箱13の姿勢は他端12、一端10が上下を向く所定角度の姿勢にまでなって吊上げられた後、6階において、第5の位置P5において作業員操作の助力を借りてLPRM保管箱13の姿勢は水平に戻される。有効開口寸法Dが約7m×約6mであり、LPRM保管箱13の全長が約13.8mである場合であっても、LPRM保管箱13は床穴18の縁に干渉せずに吊上げを容易に行える。
このように、LPRM保管箱13の全長Lが床穴18の開口寸法Dよりも長くても、LPRM保管箱13を搬入階から目的階まで吊上げることができるようになる。作業員による吊上げ作業に要する時間が大幅に短縮される。チェーンブロック37を用いて吊り長を調整する作業が吊上げ中に不要とすることが可能になるため、LPRM保管箱13を傾斜させた状態で吊り長の調整作業を繰返すことを不要にすることが可能となる。少ない作業員の人数により、作業時間を短縮できる。1階において複数の作業員がチェーンブロック37の調整をする手間が省かれる。吊上げ開始後、LPRM保管箱13が床穴18の縁辺へ衝突しないことを逐次確認する作業が大幅に簡略化される。安全面での配慮を十分に行うことも実現できる。LPRM保管箱13のほかにも長尺で重量の重い長尺重量物を吊上げて運搬するときも、高い安全性を保ちつつ作業性を簡便化することができる。
以上を総括すると、本実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置、長尺重量物の吊上げ用台車および長尺重量物の吊上げ方法によれば、長尺重量物を床穴18に干渉させない斜め吊りの状態で搬入吊上げすることが可能になる。LPRM保管箱13の扉23側下部にブラケット24を追加し、台車16を新規に製作した。LPRM保管箱13を天井クレーン(吊上げ機構20)とチェーンブロック37で、吊り具の長さを調整しLPRM保管箱13を起立させる作業を、台車16のキャスタ31が走行することで台車16と床面15との抵抗力を少なくすることができる。LPRM保管箱13の吊上げ作業がスムーズ、且つ安全にできることによって、作業効率の向上、ヒューマンエラーの防止により安全性の向上が図れる。
図6において、実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置は台車16に角度センサ36を備えてもよい。角度センサ36は、他端12の一端10に対する起立傾動によるLPRM保管箱13の床面15に対する傾斜角度を検知する。台車16の水平枠32、梁33には穴を穿設して強度を保持しつつ軽量化をしてもよい。
図8は実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の変形例を示す図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。台車16は軸受け30の床面15に対する枢支高さを調節する高さ調節機構38を備えてもよい。高さ調節機構38は、一例として、台29と水平枠32との間の高さを調節する。
上記実施形態において、図1の吊上げ機構20の構成は一例であり、吊上げ機構20の構成や吊り方、吊り位置等は種々変更可能であり、これらの変更をして実施したに過ぎない実施品に対して実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の優位性は何ら損なわれるものではない。
上記実施形態では有効開口寸法は長方形の例であったが、床穴18は円形の場合、有効開口寸法とは直径を指す。
台29はブラケット24毎に別体で構成されていたが、各ブラケット24を受ける2つの台部及びこれらの台部を連続させる橋梁部が一体にして構成されてもよい。また、軸体25及びブラケット24を台車16に設け、台29及び軸受け30をLPRM保管箱13に設けてもよい。軸部17の軸受構造は、多様な軸構造を使うことができる。さらに、係脱自在な係合手段としては、軸部および軸受に限られるものではなく、各種の構造を採用可能である。要は水平ないしは所定角度までは互いに係合し合い、長尺重量物を上に持上げるときに係合が解かれるものであればよい。この係合の離脱は、上記の実施形態のように自動的に解かれるものが操作上は好ましいが、係合を確実にするという点では自動的な係合離脱を不可能にし操作により係合を解くようにしてもよい。これらの変更をして実施したに過ぎない実施品に対して実施形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の優位性は何ら損なわれるものではない。
実施の形態に係る長尺重量物の吊上げ装置の保管箱は、キャスタ26無しで台車16を長尺方向の両端に設けてもよい。長尺重量な保管箱を屋外から屋内へ搬入するに先立ち、作業員はこの保管箱の下方と地面との間に他の台車16を挿入し、保管箱を大物搬入口35から床面15上へ水平に運搬する。保管箱に吊り具類を作業員が取付けてから、一旦保管箱を吊上げ機構20が吊上げし、作業員は保管箱の一端10側に上記台車16を挿入する。2箇所の軸体25がそれぞれ軸受け30に係合させられる。以降の動作は図6の動作例と同様である。床面19上にも他の台車16を設けておいてもよい。軽量な台車16を複数箇所に設けておくことで、キャスタ26無しでも保管箱は搬入等が可能である。台車16のキャスタ31の個数や取付け位置は種々変更可能である。キャスタ26、31の代わりにボールやコロのような回転体が用いられてもよい。台車16の代わりにキャリーあるいはカートが用いられてもよい。
上記実施形態ではLPRM保管箱13は筒状の収容体であってもよい。LPRM保管箱13は端部に扉23を有していたが、天板に長尺な扉を設けてもよい。任意の階から1階又は地下階などの下階へLPRM保管箱13を吊下げる場合の動作も、吊上げ時の動作と実質同じである。
また、長尺重量物は、上記実施形態のようなLPRM保管箱13に限定されるものではなく、吊上げる際に所定角度の傾斜を持たせる必要がある長尺重量物であれば、本実施形態の作用効果を享受できる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…一端、11…箱本体、12…他端、13…LPRM保管箱(保管箱、被運搬物)、14…建屋、15、19…床面、16…台車、17…軸部、18…床穴、20…吊上げ機構(吊り上げ手段)、21…板、22…枠材、23…扉、24…ブラケット、25…軸体(係合部、係合手段)、26…キャスタ、27…吊りピース、28…台車本体、29…台、30…軸受け(被係合部、被係合手段)、31…キャスタ(走行手段)、32…水平枠、33…梁、34…ワイヤ、35…大物搬入口、36…角度センサ、37…チェーンブロック、38…高さ調節機構、40…ガントリ、41…クラブ、42…フック、43…デッキ、44…ドラム、45…モータ。

Claims (7)

  1. 長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有し、長尺方向の一端側に係合部を有する保管箱と、
    この保管箱の係合部に係脱自在の被係合部および床面上を走行可能な走行手段を有し、前記保管箱が搬入された建屋の搬入階の床面において前記被係合部が前記保管箱の係合部に係合される台車と、
    前記保管箱を、前記寸法よりも小さい有効開口寸法を持ち前記搬入階から目的階までの階床を貫通する床穴を通して前記目的階の床面上へ吊上げる吊上げ機構と、を備え、
    この吊上げ機構は、前記保管箱を、長尺方向の他端側を上にして起立傾動させ、前記係合部および前記台車の被係合部の係合を解くことによって前記台車を分離して揚重し、前記目的階の床面上に水平に載置することを特徴とする長尺重量物の吊上げ装置。
  2. 長尺重量な被運搬物と、
    前記被運搬物の一端部に設けられた係合手段と、
    床面上を走行可能に形成されるとともに前記係合手段と係脱自在に係合する被係合手段を有する台車と、
    前記被運搬物の他端部側を上にした傾斜状態で前記被運搬物を吊り上げる吊り上げ手段と、を具備し、
    前記台車は、前記吊り上げ手段で前記被運搬物を吊り上げる過程において、前記被運搬物が所定の傾斜角度に至る以前には被運搬物の一端部に係合された状態で床面上を走行し、所定角度になって更に吊り上げる際に前記被係合手段が前記係合手段から離脱されるものであることを特徴とする長尺重量物の吊上げ装置。
  3. 長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有する保管箱の長尺方向の一端側に設けられる台車本体と、
    前記保管箱の一端部側と係脱自在に形成され、かつ、前記台車本体に対して前記保管箱の長尺部分を前記一端側を中心として回動させる軸受けと、
    前記台車本体に設けられた床面上を走行可能なキャスタと、
    を備えた長尺重量物の吊上げ用台車。
  4. 前記一端側に対する起立傾動による前記保管箱の前記床面に対する傾斜角度を検知する角度センサを更に備えたことを特徴とする請求項3記載の長尺重量物の吊上げ用台車。
  5. 前記軸受けの前記床面に対する枢支高さを調節する高さ調節機構を更に備えたことを特徴とする請求項3記載の長尺重量物の吊上げ用台車。
  6. 長尺重量物を収納し前記長尺重量物よりも長尺な寸法を有する保管箱の一端側を係脱自在に係合する台車を、建屋の搬入階の床面において前記保管箱の一端側に係合し、
    前記保管箱をその他端側を上にして傾動させるとともに前記台車を前記保管箱の一端側に係合した状態で床面を走行させ、
    前記寸法よりも小さい有効開口寸法を持ち前記搬入階から目的階までの階床を貫通する床穴を通して前記搬入階から前記目的階の床面上へ前記保管箱を、他端側を前記一端側に対して起立傾動させ、前記台車を分離して吊上げし、
    前記目的階の床面上に前記保管箱を水平に載置することを特徴とする長尺重量物の吊上げ方法。
  7. 一端部に係合手段を有する長尺重量な被運搬物を吊り上げ手段によって前記被運搬物の他端部側を上にした傾斜状態で吊り上げ可能とし、
    床面上を走行可能に形成されるとともに前記係合手段と係脱自在に係合する被係合手段を有する台車の前記被係合手段を前記係合手段に係合させ、
    前記吊り上げ手段で前記被運搬物を吊り上げる際に、前記被運搬物が所定の傾斜角度に至る以前には前記台車を被運搬物の一端部に係合した状態で床面上を走行させ、所定角度になって更に前記被運搬物を吊り上げるときに前記被係合手段を前記係合手段から離脱させる、
    ことを特徴とする長尺重量物の吊上げ方法。
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